JP2023127524A - 活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキ、これを用いた印刷物、及び印刷物の製造方法 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキ、これを用いた印刷物、及び印刷物の製造方法 Download PDF

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Tomokazu Yamada
英樹 清水
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Abstract

【課題】本発明の課題は、硬化性及び安定性を確保したまま、湿し水との濡れ性を制御することで水幅の広い活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキを提供することにある。【解決手段】1種類又はn種類のエチレン性二重結合を有する化合物(A)と、光重合開始剤を含有する活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキであって、前記1種類又はn種類の化合物(A)は、各々化合物(A1)~化合物(An)と表され、前記化合物(A1)~前記化合物(An)のインキトレランス値Xが、5.0~10.0の範囲内にあることを特徴とする、活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキによって、これを解決する。【選択図】 なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキに関する。さらに、当該インキを用いた印刷物及び印刷物の製造方法に関する。
オフセット印刷は、油性のインキを受理する画線部と湿し水を受けつける非画線部から構成される版を使用して、紙、プラスチックシ-ト、表面処理紙等に印刷する。したがって、印刷の間、インキと湿し水は版面上で常に接触し、インキが湿し水により乳化された状態となっている。それ故、品質の高い印刷物を得るため、又汚れ、残り等さまざまな印刷トラブルの発生しない印刷をするためには、インキと湿し水の表面張力・界面張力を常に適切なバランス内に保つ様、インキを設計することが必要である。
近年、プラスチックシ-ト、表面処理紙、紙等を被印刷体とするオフセット印刷においては、インキの硬化が常温にて瞬間的に行われるよう紫外線及び電子線硬化型インキを用いる場合が多い。しかし、これらのインキを使用した場合、酸化重合を硬化様式とする油性枚葉印刷インキと比べ、湿し水とのバランスがとりにくく、印刷しにくいと一般的に言われているのが実状である。その原因としては、油性枚葉印刷インキと比べ、インキ中の樹脂分が低く、そのためにインキの粘弾性が低いことと、インキ中に使用されている多量のエチレン性二重結合を有する化合物(以下、モノマーと称する場合がある)の極性が高いために、インキが湿し水により乳化され易くなることが考えられる。
その上、プラスチックシ-トや表面処理紙等の素材は水を吸収しないため、適度の水を吸収する紙のオフセット印刷に比較した場合なお一層湿し水量の調整が困難となる。湿し水供給量が少な過ぎる場合には印刷濃度が急激に上昇し、最終的に地汚れを発生してしまい、逆に湿し水の供給量が多すぎる場合はインキが適性条件以上に乳化されることとなり、印刷濃度の極端な低下が起こる。このような汚れを起こさない湿し水適性供給量の下限と、印刷濃度の極端な低下及び水目が出ない湿し水適正供給量の上限の幅を水幅と呼び、水幅の広いインキの開発が要望されている。
水幅の広い活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキとして、オフセット印刷適性を向上する助剤について検討されてきた。例えば、特許文献1では、湿し水によってインキが乳化されにくく、かつインキに粘弾性を付与するような助剤、換言すればインキの水に対する接触角を高めるような高分子化合物を当該インキに併用した活性エネルギー線硬化型インキが提案されている。
しかし、インキに少量添加する助剤だけでは、十分な水幅を得ることができない場合があり、インキの大部分を占めるモノマーの湿し水適性についても検討する必要があった。一方、モノマーはインキの硬化性や安定性にも大きな影響を与えるため、それらを確保するために複数のモノマーをあらゆる比率で組み合わせて、インキの性能を出している。これまで、複数モノマーの組み合わせによる湿し水適性の予測は、各モノマーの疎水性による大雑把な見積もりしかなされていなかった。
特開平5-287228号公報
本発明の課題は、かかる従来インキの問題点を解決するため、硬化性及び安定性を確保したまま、湿し水との濡れ性を制御することで供給湿し水量の変動に対して優れた濃度安定性を示す、すなわち水幅の広い活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、モノマーの疎水度を数値化し、疎水度の加重平均に基づくインキトレランス値Xを制御することにより、硬化性と安定性とともに、湿し水適性にも優れた、水幅の広い活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下を提供する。
<1> 1種類又はn種類のエチレン性二重結合を有する化合物(A)と、光重合開始剤を含有する活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキであって、
前記1種類又はn種類の化合物(A)は、各々化合物(A1)~化合物(An)と表され、
前記化合物(A1)~前記化合物(An)の、
計算式(1)で計算したインキトレランス値Xが、5.0~10.0の範囲内にあることを特徴とする、活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキ。
Figure 2023127524000001
計算式(1)中、
Xはインキトレランス値であり、
Xiは、各化合物(A1)~(An)の疎水度測定方法で定義した疎水度(単位%)であり、
Miは、化合物(A1)~(An)の各々の質量であり、
Mは、前記活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキが含有する化合物(A1)~化合物(An)の質量の和である。
<疎水度測定方法>
(手順1)室温にて、測定対象となるエチレン性二重結合を有する化合物(An)を10g、容量100mLの透明容器に入れる。
(手順2)測定対象のエチレン性二重結合を有する化合物(An)の入った上記透明容器に蒸留水を2g添加し攪拌する。
(手順3)上記透明容器にポリエチレングリコール(400)ジアクリレートを添加し攪拌する。
(手順4)上記透明容器の内容液が透明になったときの、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレートの添加量を記録する。
(手順5)以下の計算式(2)に従い、疎水度Xn(単位%)を算出する。
Figure 2023127524000002
計算式(2)中、Xnは疎水度(単位:%)、Pはポリエチレングリコール(400)ジアクリレートの添加量(単位:g)を示す。
<2> 前記光重合開始剤が、
(1)α-アミノアルキルフェノン化合物、及び/又はアシルフォスフィンオキサイド化合物である光重合開始剤(1)と、
(2)ベンゾフェノン化合物、チオキサントン化合物、及び/又はケトクマリン化合物である光重合開始剤(2)と、
を含有する<1>に記載の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキ。
<3> ジアルキルジチオカルバミン酸銅錯体、ニトロキシド化合物、及びヒンダードアミン化合物から成る群から選ばれる少なくとも1種の安定剤を、インキ全量に対して0.01~0.20質量%含有する<1>又は<2>に記載の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキ。
<4> 前記α-アミノアルキルフェノン化合物が、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、2-ジメチルアミノ-2-(4-メチル-ベンジル)-1-(4-モルフォリン-4-イル-フェニル)-ブタン-1-オン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-ピペリジニルフェニル)-1-ブタノン、1-(ビフェニル-4-イル)-2-メチル-2-モルフォリノプロパン-1-オン、1-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-2-モルフォリン-4-イル-プロパン-1-オン、ポリエチレングリコール(200)ジ(β-4[4-(2-ジメチルアミノ-2-ベンジル)ブタノニルフェニル]ピペラジンプロピオネートである、<1>~<3>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキ。
<5> 前記アシルフォスフィンオキサイド化合物が、一般式(1)で表される化合物である<1>~<4>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキ。
Figure 2023127524000003
一般式(1)中、
は、水素原子、炭素原子数1~6のアルキル基、または一般式(2)で表される構造部位を表し、
は、炭素原子数1~6のアルキル基、炭素原子数1~6のアルコキシ基、炭素原子数1~6の(ポリ)アルコキシアルキル基(アルコキシアルキル基部分は炭素原子数2~12のアルコキシアルキル基)、フェニル基、又は一般式(3)で表される構造部位を表し、
は、フェニル基、又は一般式(2)で表される基を表し、
Figure 2023127524000004
Figure 2023127524000005

一般式(3)中、Y11は、一般式(1)中のYと各々独立して同じ基を表し、
一般式(3)中のY33は、一般式(1)中のYと各々独立して同じ基を表し、
一般式(3)中のR14、R15は各々独立して炭素原子数1~6のアルキレン基又は炭素原子数1~6の(ポリ)オキシアルキレン基を表し、
一般式(1)、一般式(2)、及び一般式(3)中のR~R13は、各々独立して水素原子または炭素原子数1~6のアルキル基を表す。
<6> 前記ベンゾフェノン化合物が、4,4´-ビス-(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4´-ビス-(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルスルフィド、4-メチルベンゾフェノンから成る群から選ばれる少なくとも1種である<1>~<5>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキ。
<7> 前記活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキが、
ヒドロキシアセトフェノン化合物、及び/又はベンジルジメチルケタール化合物である光重合開始剤(3)をさらに含有する、<1>~<6>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキ。
<8> 前記エチレン性二重結合を有する化合物が、エチレン性二重結合を2つ以上有する化合物である<1>~<7>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキ。
<9> <1>~<8>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキを被印刷物に印刷する工程と、活性エネルギー線で印刷された前記インキを硬化する工程とを有することを特徴とする印刷物の製造方法。
本発明により、硬化性と安定性とともに湿し水適性にも優れた水幅の広い活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキを提供することができる。さらには当該インキを用いた印刷物、及び印刷物の製造方法を提供することができる。
<活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキ>
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキは、1種類又はn種類のエチレン性二重結合を有する化合物(A)と、光重合開始剤を含有する。
上記エチレン性二重結合を有する化合物(A)は、一種のみの場合は化合物(A1)、二種を併用する場合は化合物(A1)及び(A2)、三種以上を使用する場合はそれぞれ化合物(A1)、(A2)、・・・(An)と呼称される。そして、当該インキ中に含まれるすべての当該エチレン性二重結合を有する化合物を、当該化合物(A)と呼称する。
<エチレン性二重結合を有する化合物(An)>
前記エチレン性二重結合を有する化合物(An)としては、例えば(メタ)アクリル基含有化合物及び添加剤が挙げられる。
(メタ)アクリル基含有化合物である単官能モノマーとしては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチルテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
2官能以上のモノマーとしては、例えば、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、3-メチル-1,5-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2-メチル-1,8-オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の2価アルコールのジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール1モルに4モル以上のエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに2モルのエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート等の3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート、グリセリン1モルに3モル以上のエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジ又はトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに4モル以上のエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレンポリオールのポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
更に、(メタ)アクリル基含有化合物は、重合性オリゴマーでもよい。重合性オリゴマーとしては、アミン変性ポリエーテルアクリレート、アミン変性エポキシアクリレート、アミン変性脂肪族アクリレート、アミン変性ポリエステルアクリレート、アミノ(メタ)アクリレート等のアミン変性アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオレフィン(メタ)アクリレート、ポリスチレン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明に使用するエチレン性二重結合を有する化合物(An)は、後述する疎水度測定方法により測定した疎水度Xnが2~12%の範囲であることが好ましい。当該疎水度を持つエチレン性二重結合を有する化合物(An)は、疎水性が高く、オフセット印刷における湿し水との相性がよいため、オフセット印刷適性がよい。
上記エチレン性二重結合を有する化合物(An)は、後述する疎水度測定方法により測定した疎水度が3%以上であることがさらに好ましい。3%以上であると、疎水性のバランスがよく、オフセット印刷適性に優れる。
また、当該エチレン性二重結合を有する化合物(An)は、後述する疎水度測定方法により測定した疎水度が10%以下であることがさらに好ましい。10%以下であれば、エチレン性二重結合を有する化合物は十分な疎水性を持ち、自由に組み合わせを検討できるため、インキ硬化性やインキ安定性等の他の重要物性を確保しやすい。
<エチレン性二重結合を有する化合物(An)の疎水度Xn測定方法>
本発明に使用するエチレン性二重結合を有する化合物(An)の疎水度Xnの測定方法を、以下に説明する。
(手順1)室温にて、測定対象となるエチレン性二重結合を有する化合物(An)を10g、容量100mLの透明容器に入れる。
(手順2)測定対象のエチレン性二重結合を有する化合物(An)の入った上記透明容器に蒸留水を2g添加し攪拌する。
(手順3)上記透明容器にポリエチレングリコール(400)ジアクリレートを添加し攪拌する。
(手順4)上記透明容器の内容液が透明になったときの、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレートの添加量を記録する。
(手順5)以下の計算式(2)に従い、疎水度Xn(単位%)を算出する。
Figure 2023127524000006
計算式(2)中、Xnは疎水度(単位:%)、Pはポリエチレングリコール(400)ジアクリレートの添加量(単位:g)を示す。
上記(手順1)における透明容器は、特に限定されず、ガラス瓶、ポリビン等を使用すればよい。
上記(手順4)の「内容液が透明」とは、内容液を垂直に上から見た場合に、上記透明容器の底部が視認できる状態を表す。
上記疎水度測定方法において、水と混和しないエチレン性二重結合を有する化合物(An)を使用した場合、上記(手順2)において上記透明容器の外観は、当該エチレン性二重結合を有する化合物(An)と水が分離した状態になる。次に、上記(手順3)にてポリエチレングリコール(400)ジアクリレートを添加し攪拌すると、透明容器内の水が液滴となり、濁る。さらにポリエチレングリコール(400)ジアクリレートを攪拌しながら添加していくと、透明容器内が急に透明になる。このときのポリエチレングリコール(400)ジアクリレート添加量を記録し、当該エチレン性二重結合を有する化合物(An)の疎水度Xnを算出することができる。
上記疎水度測定方法により疎水度を定義できる理由は、推定ではあるが次の通りである。
上記疎水度測定方法で使用するポリエチレングリコール(400)ジアクリレートは水に任意の割合で溶解でき、界面活性剤として機能すると推定される。水と混和しないエチレン性二重結合を有する化合物に上記測定方法を適用すると、上記(手順3)の時点で水とエチレン性二重結合を有する化合物が混和せず濁った外観になるが、これは、水液滴がポリエチレングリコール(400)ジアクリレートにより安定化されてエチレン性二重結合を有する化合物液中に浮遊した状態になると推定される。
ここに、さらにポリエチレングリコール(400)ジアクリレートを添加していき、各エチレン性二重結合を有する化合物(An)に応じた添加量閾値を迎えると、透明になる。これは、当該ポリエチレングリコール(400)ジアクリレートが界面活性剤として機能し、エチレン性二重結合を有する化合物中に水を可溶化すると推定される。
当該エチレン性二重結合を有する化合物(An)が疎水であるほど、外観が透明になるのに必要な界面活性剤の量閾値が多くなる。よって、界面活性剤すなわちポリエチレングリコール(400)ジアクリレートの添加量から、エチレン性二重結合を有する化合物(An)の疎水性(Xn)を測定することができ、これにより、湿し水との相性の良いモノマーを定義できる。
<インキトレランス値X(計算式(1))>
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキは、エチレン性二重結合を有する化合物(An)の疎水度Xnと、全エチレン性二重結合を有する化合物の質量の和Mに対する前記エチレン性二重結合を有する化合物(An)の質量Miの質量分率(Mi/M)とにより、以下の計算式(1)で計算したインキトレランス値Xが、5.0~10.0の範囲内である。
Figure 2023127524000007
計算式(1)中、
Xはインキトレランス値であり、
Xiは、各化合物(A1)~(An)の疎水度測定方法で定義した疎水度(単位%)であり、
Miは、化合物(A1)~(An)の各々の質量であり
Mは、前記活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキが含有する化合物(A1)~化合物(An)の質量の和である。
上記計算式(1)は、本発明に使用する1種類又はn種類のエチレン性二重結合を有する化合物(A)に含まれる化合物(A1)~化合物(An)について、疎水度(Xn)の加重平均を計算した値である。当該エチレン性二重結合を有する化合物(An)は、それぞれ特定の疎水度(Xn)を持つ。このとき、本発明者らは、当該インキ中に含まれる1種類又はn種類のエチレン性二重結合を有する化合物(A)の疎水度すなわちインキトレランス値Xは、当該計算式(1)により、疎水度の加重平均を取ることで算出できることを突き止めた。そして、算出したインキトレランス値Xの数値により、オフセット印刷適性を予測できることを突き止めた。
すなわち、エチレン性二重結合を有する化合物(An)について疎水度(Xn)を測定しておけば、エチレン性二重結合を有する化合物(An)のあらゆる組み合わせについて、オフセット印刷適性を予測できる。
上記計算式(1)で計算されるインキトレランス値Xは、5.0~10.0であることが必須である。この範囲であると、インキのオフセット適性が良好になる。また、当該インキトレランス値は、6.0~9.5であることが好ましく、6.5~9.5であることがさらに好ましい。
1種類又はn種類のエチレン性二重結合を有する化合物(A)の総量は、インキ組成物全量の10~60質量%の範囲が好ましく、より好ましくは10~40質量%であり、10~25質量%の範囲であれば更に好ましい。
<光重合開始剤>
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキは、光重合開始剤を含む。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキは、光重合開始剤として、
(1)α-アミノアルキルフェノン化合物、及び/又はアシルフォスフィンオキサイド化合物である光重合開始剤(1)と、
(2)ベンゾフェノン化合物、チオキサントン化合物、及び/又はケトクマリン化合物である光重合開始剤(2)を含有することが好ましい。
(光重合開始剤(1))
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキで使用する光重合開始剤(1)としては、α-アミノアルキルフェノン化合物、及び/又はアシルフォスフィンオキサイド化合物を使用する。
前記α-アミノアルキルフェノン化合物としては、2-(ジメチルアミノ)-2-メチル-1-[4-(4-モルフォリニル)フェニル]-3-フェニル-1-プロパノン、1-ブタノン,2-(ジメチルアミノ)-1-[4-(4-モルフォリニル)フェニル]-2-(フェニルメチル)-,(2S)-、2-(ジメチルアミノ)-2-メチル-3-(4-メチルフェニル)-1-[4-(4-モルフォリニル)フェニル]-1-プロパノン、2-(ジメチルアミノ)-1-[4-(4-モルフォリニル)フェニル]-2-(フェニルメチル)-1-ペンタノン、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-エチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルフォリニル)フェニル]-1-ブタノン、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルフォリニル)フェニル]-1-ブタノン、2-[(4-ブチルフェニル)メチル]-2-(ジメチルアミノ)-1-[4-(4-モルフォリニル)フェニル]-1-ブタノン、1-ブタノン,2-(ジメチルアミノ)-1-[4-(4-モルフォリニル)フェニル]-2-[(4-プロピルフェニル)メチル]-、2-(ジメチルアミノ)-1-[4-(4-モルフォリニル)フェニル]-2-フェニル-1-ブタノン、3-(ジメチルアミノ)-1-[4-(4-モルフォリニル)フェニル]-3-(フェニルメチル)-2-ペンタノン、2-(ジメチルアミノ)-2-エチル-1-[4-(4-モルフォリニル)フェニル]-4-フェニル-1-ブタノン、3-(ジメチルアミノ)-1-[4-(4-モルフォリニル)フェニル]-3-フェニル-2-ブタノン、1-(4-メルカプトフェニル)-2-メチル-2-(4-モルフォリニル)-1-プロパノン、1-[4-(エチルチオ)フェニル]-2-メチル-2-(4-モルフォリニル)-1-プロパノン、ジメチル[4-[2-メチル-2-(4-モルフォリニル)-1-オキソプロピル]フェニル]サルフォニウム、2-メチル-1-[4-[(1-メチルエチル)チオ]フェニル]-2-(4-モルフォリニル)-1-プロパノン、エチルメチル[4-[2-メチル-2-(4-モルフォリニル)-1-オキソプロピル]フェニル]サルフォニウム、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、2-ジメチルアミノ-2-(4-メチル-ベンジル)-1-(4-モルフォリン-4-イル-フェニル)-ブタン-1-オン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-ピペリジニルフェニル)-1-ブタノン、1-(ビフェニル-4-イル)-2-メチル-2-モルフォリノプロパン-1-オン、1-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-2-モルフォリン-4-イル-プロパン-1-オン、ポリエチレングリコール(200)ジ(β-4[4-(2-ジメチルアミノ-2-ベンジル)ブタノニルフェニル]ピペラジンプロピオネート等が挙げられる。
特に、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、2-ジメチルアミノ-2-(4-メチル-ベンジル)-1-(4-モルフォリン-4-イル-フェニル)-ブタン-1-オン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-ピペリジニルフェニル)-1-ブタノン、1-(ビフェニル-4-イル)-2-メチル-2-モルフォリノプロパン-1-オン、1-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-2-モルフォリン-4-イル-プロパン-1-オン、ポリエチレングリコール(200)ジ(β-4[4-(2-ジメチルアミノ-2-ベンジル)ブタノニルフェニル]ピペラジンプロピオネートであることが好ましい。
前記アシルフォスフィンオキサイド化合物は、一般式(1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2023127524000008
一般式(1)中、
は、水素原子、炭素原子数1~6のアルキル基、又は一般式(2)で表される構造部位を表し、
は、炭素原子数1~6のアルキル基、炭素原子数1~6のアルコキシ基、炭素原子数1~6の(ポリ)アルコキシアルキル基(アルコキシアルキル基部分は炭素原子数2~12のアルコキシアルキル基)、フェニル基、又は一般式(3)で表される構造部位を表し、
は、フェニル基、又は一般式(2)で表される基を表し、
Figure 2023127524000009
Figure 2023127524000010
一般式(3)中、Y11は、一般式(1)中のYと各々独立して同じ基を表し、
一般式(3)中のY33は、一般式(1)中のYと各々独立して同じ基を表し、
一般式(3)中のR14、R15は各々独立して炭素原子数1~6のアルキレン基又は炭素原子数1~6の(ポリ)オキシアルキレン基を表し、
一般式(1)、一般式(2)、及び一般式(3)中のR~R13は、各々独立して水素原子または炭素原子数1~6のアルキル基を表す。
上記炭素原子数1~6のアルキル基は、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基等が挙げられる。
また、上記炭素原子数1~6のアルキレン基は、具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基またはヘキシレン基等が挙げられる。
特に一般式(1)において、R及びR及びRがメチル基、R及びYが水素、Yがエチル基、Yがフェニル基であるエチルフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フォスフィネートが好ましく、市販品としてはTPO-L(#CAS 84434-11-7、SARTOMER社製)を挙げる事ができる。
また、一般式(1)において、R及びR及びRがメチル基、Rは水素原子、Yが炭素原子数2のポリアルコキシメチル基、Yが一般式(2)で表される構造部位で示され、R及びR及びRがメチル基でR及びRが水素である事が好ましく、市販品としてはOmnirad 820(IGM Resins B.V.社製)を挙げる事ができる。
また、一般式(1)において、R及びR及びRがメチル基、Rが水素原子、Yが一般式(2)で表される構造部位で示され、R~Rが水素原子、Yがエチル基、Yがフェニル基であるエチル(3-ベンゾイル-2,4,6-トリメチルベンゾイル)(フェニル)フォスフィネートが好ましく、市販品としてはSpeedCure XKm(#CAS 1539267-56-5、SARTOMER社製)を挙げる事ができる。
また、一般式(1)において、R、R、Rはメチル基、R、Yは水素原子、Yはフェニル基であり、Y2は、一般式(3)で表される基であり、R10、R11、R13がメチル基、R12及びY11が水素原子、Y33がフェニル基、R14及びR15が炭素原子数2の(ポリ)オキシアルキレン基である事が好ましく、市販品としてOmnipol TP(#CAS 1834525-17-5、IGM Resins B.V.社製)を挙げる事ができる。
これらアシルフォスフィンオキサイド化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
(光重合開始剤(2))
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキで使用する光重合開始剤(2)としては、ベンゾフェノン化合物、チオキサントン化合物、及び/又はケトクマリン化合物を使用する。
前記ベンゾフェノン化合物としては、4,4´-ビス-(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4´-ビス-(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等の4,4 ’-ジアルキルアミノベンゾフェノン類、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルスルフィド、4-メチルベンゾフェノン等が挙げられる。これらの中では、安全性面から、4,4´-ビス-(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。これらベンゾフェノン化合物は、単独で使用しても良いし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
前記チオキサントン化合物としては、2,4-ジエチルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、4-ジイソプロピルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、4-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジクロロチオキサントン、2-クロロチオキサントン、1-クロロ-4-プロポキシチオキサントン、2-ヒドロキシ-3-(3,4-ジメチル-9-オキソ-9Hチオキサントン-2-イロキシ-N,N,N-トリメチル-1-プロパンアミン塩酸塩等が挙げられ、好ましくは、2,4-ジエチルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジクロロチオキサントン、1-クロロ-4-プロポキシチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントンが挙げられる。これらチオキサントン化合物は、単独で使用しても良いし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
前記ケトクマリン化合物としては、3-ベンゾイルクマリン、3-(4-メトキシベンゾイル)クマリン、3-ベンゾイル-7-メトキシクマリン、3-(4-メトキシベンゾイル)7-メトキシ-3-クマリン、3-アセチル-7-ジメチルアミノクマリン、3-ベンゾイル-7-ジメチルアミノクマリン、3,3’-クマリノケトン、3,3’-ビス(7-ジエチルアミノクマリノ)ケトン等を挙げることができる。これらケトクマリン化合物は、単独で使用しても良いし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
(光重合開始剤(3))
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキには、光重合開始剤(3)を使用してもよい。光重合開始剤(3)としては、ヒドロキシアセトフェノン化合物、ベンジルジメチルケタール化合物等が挙げられる。
前記ヒドロキシアセトフェノン化合物としては、例えば、フェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィン酸エチル、1-ヒドロキシ-シクロヘキシルフェニルケトン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン等が挙げられる。これらヒドロキシアセトフェノン化合物は、単独で使用しても良いし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
また、光重合開始剤(3)としてベンジルジメチルケタール化合物を用いてもよい。当該ベンジルジメチルケタール化合物としては、例えば、2,2-ジメトキシー2-フェニルアセトフェノン(Omnirad651、IGM Resins B.V.社製)が挙げられる。
前記α-アミノアルキルフェノン化合物による光重合開始剤の含有量としては、各々のインキ全量の2~10質量%の範囲が好ましい。2質量%以上であれば硬化性を得ることができ、また、10質量%以内であれば、光重合開始剤の析出や硬化物の臭気等が低減できる。また、前記アシルフォスフィンオキサイド化合物による光重合開始剤の含有量としては、各々インキ全量の4~12質量%の範囲が好ましい。4質量%以上であれば硬化性を得ることができ、また、12質量%以内であれば、アクリレートモノマーに対して飽和溶解して流動性を損ねるおそれを低減させることができる。
前記ベンゾフェノン化合物、前記チオキサントン化合物、ケトクマリン化合物による光重合開始剤の含有量としては、各々インキ全量の2~8質量%の範囲が好ましい。2質量%以上であれば硬化性を得ることができ、また、8質量%以内であれば、アクリレートモノマーに対して飽和溶解して流動性を損ねるおそれを低減させることができる。
前記ヒドロキシアセトフェノン化合物、前記ベンジルジメチルケタール化合物、による光重合開始剤の含有量としては、各々インキ全量の2~8質量%の範囲が好ましい。2質量%以上であれば硬化性を得ることができ、また、8質量%以内であれば、アクリレートモノマーに対して飽和溶解して流動性を損ねるおそれを低減させることができる。
また、各種化合物の併用に伴う優れた硬化性、優れた流動性を兼備する観点からも、前記光重合開始剤の添加量はこの範囲が好ましい。
<安定剤>
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキは、ジアルキルジチオカルバミン酸銅錯体、ニトロキシド化合物、及びヒンダードアミン化合物から成る群から選ばれる少なくとも1種の安定剤を、インキ全量に対して0.01~0.2質量%含有することが好ましい。当該安定剤を含むことで、光が当たらない状況下で熱や金属イオン、自動酸化等により発生するフリーラジカルを補足することが可能となり、活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキの意図しない重合反応を抑制し、インキの粘度を長期間に渡り適正な範囲に保つことが可能となる。
(ジアルキルジチオカルバミン酸銅錯体)
本発明に使用するジアルキルジチオカルバミン酸銅錯体は、例えば、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジブチルジチオカルバミン酸銅等が挙げられる。
(ニトロキシド化合物)
本発明に使用するニトロキシド化合物は、例えば、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシル フリーラジカル、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシル フリーラジカル、4-アミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシル フリーラジカル、4-アセトアミド-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシル フリーラジカル、4-カルボキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシル フリーラジカル、4-メトキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシル フリーラジカル等が挙げられる。これらの化合物は、常温においても安定なラジカル性を有するため、意図せず発生するフリーラジカルを効率よく補足できることから好ましい。また、TEMPO誘導体として市販されているものを利用することもできる。当該ニトロキシド化合物は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
(ヒンダードアミン化合物)
本発明で使用するヒンダードアミン化合物は、例えば、セバシン酸ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)、セバシン酸ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)、テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、(混合2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル/トリデシル)1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、(混合1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル/トリデシル)1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ〔4.5〕デカン-2,4-ジオン等が挙げられる。当該化合物は、光が当たらない状況下で熱や金属イオン自動酸化等により発生するフリーラジカル捕捉に寄与する。
当該ヒンダードアミン化合物は市販品を用いてもよく、市販品としては株式会社ADEKA製「アデカスタブ」シリーズ(LA-52、LA-57、LA-63P、LA-68、LA-72、LA-77Y、LA-77G、LA-81、LA-82、LA-87、LA-402AF、LA-40MP、LA-40Si)等が挙げられる。当該ヒンダードアミン化合物は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
(ニトロソアミン化合物)
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキは、安定剤としてニトロソアミン化合物も使用することができ好ましい。また、上記の他の安定剤と併用することで、更にインキの粘度を長期間に渡り適正な範囲に保つこと可能となる。
本発明で使用できるニトロソアミン化合物としては、N-ニトロソフェニルヒドロキシルアミン アルミニウム塩等が挙げられる。
本発明に使用する少なくとも1種の安定剤は、インキ全量に対して0.01~0.20質量%含有することが好ましく、この範囲であれば、本発明の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキの硬化性能を低下させることがないため好ましい。また、当該安定剤は、インキ全量に対して0.03~0.10質量%含有することがさらに好ましい。
<その他の成分>
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキは必要に応じ更に、体質顔料、光増感剤、酸化防止剤、シリコン系添加剤、ワックス、顔料、染料、樹脂等を含有しても良い。
(体質顔料)
更に本発明の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキでは体質顔料を使用してもよい。前記体質顔料として無機微粒子を用いることができる。無機微粒子としては、酸化チタン、グラファイト、亜鉛華等の無機着色顔料;炭酸石灰粉、沈降性炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム、石膏、クレイ(ChinaClay)、シリカ、珪藻土、タルク、カオリン、アルミナホワイト、硫酸バリウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、炭酸マグネシウム、バライト粉、砥の粉等の無機体質顔料; 等の無機顔料や、シリコーン、ガラスビーズ等があげられる。これら無機微粒子は、インキの流動性調整、ミスチング防止、紙等の印刷基材への浸透防止といった効果に加え、冬季等の低温条件下の印刷時や高速印刷時に発生する紙剥けのトラブルを抑制する効果を付加することができる。
特に基材が紙材である場合これらの中でも、「紙剥け」を抑制できる観点からタルク、炭酸マグネシウム、シリカが好ましく、組成物の流動性を保持できる点で特にタルク、炭酸マグネシウムが好ましい。
前記タルク、炭酸マグネシウム、シリカは単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて用いてもよい。前記タルクを使用する場合、その含有量はインキ全量の1~6質量%の範囲が好ましく、炭酸マグネシウムを使用する場合、その含有量はインキ全量の1~10質量%の範囲が好ましく、シリカを使用する場合、その含有量はインキ全量の0.1~5質量%であることが好ましい。
(光増感剤)
また、本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、該インキの硬化塗膜の硬化性を向上できることから、必要に応じて、さらに光増感剤を添加して、硬化性を向上することもできる。
前記光増感剤としては、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン等のアミン化合物、o-トリルチオ尿素等の尿素化合物、ナトリウムジエチルジチオホスフェート、s-ベンジルイソチウロニウム-p-トルエンスルホネート等の硫黄化合物等が挙げられる。これら光増感剤の使用量は、硬化性向上の効果が良好なものとなる点から本発明の活性エネルギー線硬化型インキ全量の1~20質量%の範囲であることが好ましい。
(酸化防止剤)
前記酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、有機硫黄系酸化防止剤、リン酸エステル系酸化防止剤等が挙げられる。これらの酸化防止剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
(シリコン系添加剤)
前記シリコン系添加剤としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロゲンポリシロキサン、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン共重合体、ポリエステル変性ジメチルポリシロキサン共重合体、フッ素変性ジメチルポリシロキサン共重合体、アミノ変性ジメチルポリシロキサン共重合体等のアルキル基やフェニル基を有するポリオルガノシロキサン、ポリエーテル変性アクリル基を有するポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性アクリル基を有するポリジメチルシロキサン等が挙げられる。これらのシリコン系添加剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
(ワックス)
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキでは、硬化性を向上させる目的でワックスを添加することができる。前記ワックスとしては、パラフィンワックス、カルナバワックス、みつろう、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、アマイドワックス等のワックス、ヤシ油脂肪酸や大豆油脂肪酸等の炭素原子数8~18程度の範囲にある脂肪酸等を挙げることができる。
(顔料)
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキでは、公知慣用の無機顔料や有機顔料を使用することができる。
前記無機顔料としては、例えば、酸化鉄や、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法等の公知の方法によって製造されたカーボンブラック等がある。
例えば、ラーベン14、ラーベン450、ラーベン860Ultra、ラーベン1035、ラーベン1040、ラーベン1060Ultra、ラーベン1080Ultra、ラーベン1180、ラーベン1255(以上、ビルラ社製)、リーガル250R、リーガル400R、リーガル330R、リーガル660R、モーグルL(以上、キャボット社製)、MA7、MA8、MA11(以上、三菱化学社製)等を挙げることができ、これらは単独で使用してもよく、また2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
前記有機顔料としては、例えば、キナクリドン顔料、キナクリドンキノン顔料、ジオキサジン顔料、フタロシアニン顔料、アントラピリミジン顔料、アンサンスロン顔料、インダンスロン顔料、フラバンスロン顔料、ペリレン顔料、ジケトピロロピロール顔料、ペリノン顔料、キノフタロン顔料、アントラキノン顔料、チオインジゴ顔料、ベンツイミダゾロン顔料、アゾ顔料等が挙げられる。これらの顔料は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
イエローインキに使用される顔料の具体例としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、12、13、14、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、109、110、114、120、128、129、138、150、151、154、155、174、180、185等が挙げられる。
また、マゼンタインキに使用される顔料の具体例としては、C.I.ピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、112、122、123、146、168、176、184、185、202、209、269等、C.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられる。
また、シアンインキに使用される顔料の具体例としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15、15:3、15:4、16、22、60、63、66等が挙げられる。
(染料)
染料としては、例えば、モノアゾ・ジスアゾ等のアゾ染料、金属錯塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノイミン染料、シアニン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、ナフタルイミド染料、ペリノン染料、フタロシアニン染料、トリアリルメタン系染料等が挙げられる。これらの染料は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
(樹脂)
樹脂としては、公知公用の各種バインダー樹脂を利用することができる。ここで述べるバインダー樹脂とは、適切な顔料親和性と分散性を有し、印刷インキに要求されるレオロジー特性を有する樹脂全般を示しており、例えば非反応性樹脂としては、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、石油樹脂、ロジンエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、セルロース誘導体、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ブタジエン-アクリルニトリル共重合体等を挙げることができ、また分子中に少なくとも1つ以上の重合性基を有するエポキシアクリレート化合物、ウレタンアクリレート化合物、ポリエステルアクリレート化合物等を使用することもでき、これらバインダー樹脂は、単独で使用しても、いずれか1種以上を組合せて使用してもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、基材に印刷後、活性エネルギー線を照射することで硬化塗膜とすることができる。
前記活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線、α線、β線、γ線等の電離放射線が挙げられる。また、前記活性エネルギー線として、紫外線を用いる場合、紫外線による硬化反応を効率よく行う上で、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で照射してもよく、空気雰囲気下で照射しても良い。
前記紫外線の発生源としては、実用性、及び経済性の面から紫外線ランプが一般的に用いられている。具体的には、殺菌灯、紫外線用蛍光灯、複写用高圧水銀灯、低圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、無電極ランプ、カーボンアーク、キセノンランプ、ガリウムランプ、メタルハライドランプ、太陽光、紫外線発光ダイオード(UV-LED)等が挙げられる。
特に本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキでは、前記光重合開始剤(1)~(3)及びエチレン性二重結合を有する化合物を適宜併用することで、従来のメタルハライドランプや高圧水銀灯はもとより、オゾンが発生しないオゾンレスメタルハライドランプや、発光ダイオードUV-LEDランプでも優れた表面硬化性、内部硬化性及び密着性を保持することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキで使用する印刷基材としては特に限定は無く、例えばカタログ、ポスター、チラシ、CDジャケット、ダイレクトメール、パンフレット、化粧品や飲料、医薬品、おもちゃ、機器等のパッケージ等の印刷に用いられる上質紙、コート紙、アート紙、模造紙、薄紙、厚紙等の紙、各種合成紙等に使用できる他、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体、ナイロン、ポリ乳酸、ポリカーボネート等のフィルム又はシート、セロファン、アルミニウムフォイル、その他従来から印刷基材として使用されている各種基材に対し使用することができる。
また、金属基材、ガラス基材、紙基材、木材基材、繊維質基材等のその他の基材に用いてもよい。
本発明で述べる活性エネルギー線硬化型オフセットインキの製造は、従来の活性エネルギー線硬化型オフセットインキと同様に、前記エチレン性二重結合を有する化合物、光重合開始剤、その他添加剤等を配合してミキサー等で撹拌混合し、三本ロールミル、ビーズミル等の分散機を用いて練肉することで製造される。
以下、実施例と比較例とにより、本発明を具体的に説明する。
[疎水度Xnの測定]
表1~表5に記載のインキ組成に使用したエチレン性二重結合を有する化合物(An)について、以下の方法で疎水度Xnを測定した。
<疎水度測定方法>
(手順1)室温にて、測定対象となるエチレン性二重結合を有する化合物(An)を10g、容量100mLの透明容器に入れる。
(手順2)測定対象のエチレン性二重結合を有する化合物(An)の入った上記透明容器に蒸留水を2g添加し攪拌する。
(手順3)上記透明容器にポリエチレングリコール(400)ジアクリレートを添加し攪拌する。
(手順4)上記透明容器の内容液が透明になったときの、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレートの添加量を記録する。
(手順5)以下の計算式(2)に従い、疎水度Xn(単位%)を算出する。
Figure 2023127524000011
計算式(2)中、Xnは疎水度(単位:%)、Pはポリエチレングリコール(400)ジアクリレートの添加量(単位:g)を示す。
[DAPワニスの製法]
ジアリルフタレート樹脂(ダイソーダップA、株式会社大阪ソーダ製)固形分33.33質量%とMIRAMER M600(MIWON社製)66.67質量%を90℃で充分溶解、攪拌させDAPワニスを作製した。表1から表5の組成中に記載のジアリルフタレート樹脂10.0質量%及びMiramer M-600 20.0質量%部分は、上記で製造したDAPワニスを30.0質量%分配合したことを表している。
[活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキの製造方法]
表1~表5に記載の組成に基づき、実施例1~13及び比較例1~9の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキを3本ロールミルにて練肉することによって、活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキを得た。尚、表中の空欄は、未配合を意味しており、表中の数値は質量%である。
[インキトレランス値Xの算出方法]
実施例1~13及び比較例1~9の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキについて、当該インキ中に含まれるエチレン性二重結合を有する化合物(An)の疎水度(Xn)によって以下の計算式(1)に基づきインキトレランス値Xを算出した。実施例1~13及び比較例1~9の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキの算出したインキトレランス値Xは、表1~5中に示した。
Figure 2023127524000012
計算式(1)中、
Xはインキトレランス値であり、
Xiは、各化合物(A1)~(An)の疎水度測定方法で定義した疎水度(単位%)であり、
Miは、化合物(A1)~(An)の各々の質量であり、
Mは、前記活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキが含有する化合物(A1)~化合物(An)の質量の和である。
[平版オフセット印刷用活性エネルギー線硬化型インキの評価方法]
(オフセット印刷適性)
平版オフセット印刷用活性エネルギー線硬化型インキの印刷適性の評価方法としては、まず紫外線照射装置としてアイグラフィックス株式会社製水冷メタルハライドランプ(出力160W/cm、3灯使用)を搭載したマンローランド社製オフセット印刷機(ローランドR700印刷機、幅40インチ機)を用いて、毎時9000枚の印刷速度にてオフセット印刷を実施した。印刷用紙には王子製紙株式会社製OKトップコートプラス(57.5kg、A判)を使用した。版面に供給される湿し水は、水道水98重量%とエッチ液(FST-700、DIC株式会社製)2重量%を混合した水溶液を用いた。印刷機の水供給ダイヤルを40(標準水量)にセットし、印刷物濃度が標準プロセス藍濃度1.6(X-Rite社製SpectoroEye濃度計で計測)となるようインキ供給キーを固定した。その後インキ供給キーを固定したままの条件で、300枚後の印刷物の藍濃度を測定した。その後インキ供給キーを固定したままの条件で、水供給ダイヤルを40から55に変更し水供給量を増やした条件で300枚印刷し、300枚後の印刷物の藍濃度を測定した。水供給量を増やした状態においても印刷物の濃度低下が少ないほど、乳化適性に優れ、印刷適性に優れたインキと評価できる。下記の基準に基づき平版オフセット印刷用活性エネルギー線硬化型インキの印刷適性を評価した。
〇:印刷物の墨濃度が1.6以上であり、オフセット印刷適性は良好である。
△:印刷物の墨濃度が1.5以上~1.6未満であり、オフセット印刷適性は中位である。
×:印刷物の墨濃度が1.5未満であり、オフセット印刷適性は不良である。
(セットオフ性)
王子製紙製OKトップコート+上に実施例及び比較例のインキ0.13mLについて、簡易展色機(RIテスター、豊栄精工株式会社製)を使用して展色した。この展色物を水冷式UV-LED(中心発光波長385nm±5nmUV-LEDの出力100%)及びベルトコンベアを搭載したUV照射装置(アイグラフィックス株式会社製)を使用し、展色物をコンベア上に載せ、コンベアスピード100m/分の速度で、LED直下(照射距離9cm)を通過させ、前記の方法で得られた平版オフセット印刷用活性エネルギー線硬化型インキ塗布後の展色物に紫外線(UV)照射しインキ皮膜を硬化乾燥させた。
上記で得られた展色物を縦5cm×横5cmに切り取り、展色面に上記塗工紙の裏面を重ねた。各インキに対して3セット積み上げ、最上部と最下部に5cm×5cmのコートボール紙を乗せた。この積層物を4kgの重り2枚で挟み、この積層物をプレス機に入れて、室温で10tの圧力を10秒かけた後、圧力を開放した。
試験後、展色面と用紙裏面を剥がす際に、以下の基準でセットオフ性を評価した。
〇:抵抗なく重ねた紙を剥がすことができる。
△:剥がす際に抵抗があるが、硬化インキ塗膜が用紙裏面に転写しない。
×:剥がすことが困難であり、硬化インキ塗膜が用紙裏面に転写する。
(暗反応安定性)
実施例1~13、比較例1~7のインキを内容量50mLの金属缶に40g入れ、蓋をした後、60℃のオーブンに1か月保管し、1か月後、各インキをテトラヒドロフランに溶解させ、金網で濾過し、濾過後金網上に不溶のゲル物が存在するかを目視で確認した。
〇:金網上にゲル物は確認されない。
×:金網上にゲル物が確認された。

Figure 2023127524000013




Figure 2023127524000014




Figure 2023127524000015




Figure 2023127524000016



Figure 2023127524000017


使用した原料は下記である。
アロニックスM933: ペンタエリスリトールアクリレート水酸基価250~300mgKOH/g(東亞合成株式会社製)
Miramer M3190: エチレンオキサイド変性(以下、エチレンオキサイド変性をEOと略す)9molトリメチロールプロパントリアクリレート(Miwon社製)
アロニックスM305: ペンタエリスリトールアクリレート水酸基価100~130mgKOH/g(東亞合成株式会社製)
Miramer M3160: EO6molトリメチロールプロパントリアクリレート(Miwon社製)
OTA 480: グリセリンプロポキシトリアクリレート(ダイセル・オルネクス製)
SR494NS: EO4molペンタエリスリトールテトラアクリレート(アルケマサートマー製)
アロニックス M400 : ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート/ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(東亞合成株式会社製)
Miramer M600: ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(Miwon社製)
Miramer M3130: EO3molトリメチロールプロパントリアクリレート(Miwon社製)
ビームセット710: ペンタエリスリトールポリアクリレート(荒川化学工業株式会社製)
SR355NS: ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アルケマサートマー製)
Miramer M300: トリメチロールプロパントリアクリレート(Miwon社製)
ネオマーTA505: プロピレンオキサイド変性(以下、プロピレンオキサイド変性をPOと略す)3molトリメチロールプロパントリアクリレート(株式会社三洋化成製)
Miramer M240: ビスフェノールA(EO)4molジアクリレート(Miwon社製)
Miramer M216 : ネオペンチルグリコール(PO)2molジアクリレート(Miwon社製)
アロニックスM321: PO6molトリメチロールプロパントリアクリレート(東亞合成株式会社製)
Photomer 3005: エポキシ化大豆油アクリレート(IGM Resins B.V.社製)
FASTOGEN BLUE FA5375: ピグメントブルー15:3(DIC株式会社製)
ネオライト SA300: 炭酸カルシウム(竹原化学工業株式会社製)
ハイフィラー5000PJ: タルク(松村産業株式会社製)
S-381-N1: ポリエチレンワックス(シャムロック社製)
ジアリルフタレート樹脂(ダイソーダップA、株式会社大阪ソーダ製)
Omnirad 379: 2-ジメチルアミノ-2-(4-メチル-ベンゾイル)-1-(4-モルフォリン-4-イル-フェニル)-ブタン-1-オン(IGM Resins B.V.社製)
Omnipol 910: ポリメリックα-アミノアルキルフェノン開始剤(IGM Resins B.V.社製)
Omnirad TPOーL: 2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルフォスフィンオキシド(IGM Resins B.V.社製)
Omnirad 184: 1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(IGM Resins B.V.社製)
Omnirad 651: 2,2-ジメトキシー2-フェニルアセトフェノン(IGM Resins B.V.社製)
Omnirad DETX 2-メチル-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノ-1-プロパン(IGM Resins B.V.社製)
Omnirad EMK: 4,4´-ビス-(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(IGM Resins B.V.社製)
サンセラーTT-CU: ジメチルジチオカルバミン酸銅(三新化学工業株式会社製)
アデカスタブ7RD: 4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシルフリーラジカル(TMPOL)(株式会社ADEKA製)
メトキノン: p-メトキシフェノール(精工化学株式会社製)
この結果、実施例1~13の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキはインキトレランス値Xが適正な範囲にあり、オフセット印刷適性に優れることは明らかである。一方、比較例1~9のインキは、インキトレランス値Xが高く、オフセット印刷適性が劣っていた。
使用した原料は下記である。
アロニックスM933: ペンタエリスリトールアクリレート水酸基価250~300mgKOH/g(東亞合成株式会社製)
Miramer M3190: エチレンオキサイド変性(以下、エチレンオキサイド変性をEOと略す)9molトリメチロールプロパントリアクリレート(Miwon社製)
アロニックスM305: ペンタエリスリトールアクリレート水酸基価100~130mgKOH/g(東亞合成株式会社製)
Miramer M3160: EO6molトリメチロールプロパントリアクリレート(Miwon社製)
OTA 480: グリセリンプロポキシトリアクリレート(ダイセル・オルネクス製)
SR494NS: EO4molペンタエリスリトールテトラアクリレート(アルケマサートマー製)
アロニックス M400 : ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート/ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(東亞合成株式会社製)
Miramer M600: ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(Miwon社製)
Miramer M3130: EO3molトリメチロールプロパントリアクリレート(Miwon社製)
ビームセット710: ペンタエリスリトールポリアクリレート(荒川化学工業株式会社製)
SR355NS: ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(アルケマサートマー製)
Miramer M300: トリメチロールプロパントリアクリレート(Miwon社製)
ネオマーTA505: プロピレンオキサイド変性(以下、プロピレンオキサイド変性をPOと略す)3molトリメチロールプロパントリアクリレート(株式会社三洋化成製)
Miramer M240: ビスフェノールA(EO)4molジアクリレート(Miwon社製)
Miramer M216 : ネオペンチルグリコール(PO)2molジアクリレート(Miwon社製)
アロニックスM321: PO6molトリメチロールプロパントリアクリレート(東亞合成株式会社製)
Photomer 3005: エポキシ化大豆油アクリレート(IGM Resins B.V.社製)
FASTOGEN BLUE FA5375: ピグメントブルー15:3(DIC株式会社製)
ネオライト SA300: 炭酸カルシウム(竹原化学工業株式会社製)
ハイフィラー5000PJ: タルク(松村産業株式会社製)
S-381-N1: ポリエチレンワックス(シャムロック社製)
ジアリルフタレート樹脂(ダイソーダップA、株式会社大阪ソーダ製)
Omnirad 379: 2-ジメチルアミノ-2-(4-メチル-ベンゾイル)-1-(4-モルフォリン-4-イル-フェニル)-ブタン-1-オン(IGM Resins B.V.社製)
Omnipol 910: ポリメリックα-アミノアルキルフェノン開始剤(IGM Resins B.V.社製)
Omnirad TPOーL: エチルフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フォスフィネート(IGM Resins B.V.社製)
Omnirad 184: 1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(IGM Resins B.V.社製)
Omnirad 651: 2,2-ジメトキシー2-フェニルアセトフェノン(IGM Resins B.V.社製)
Omnirad DETX 2-メチル-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノ-1-プロパン(IGM Resins B.V.社製)
Omnirad EMK: 4,4´-ビス-(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(IGM Resins B.V.社製)
サンセラーTT-CU: ジメチルジチオカルバミン酸銅(三新化学工業株式会社製)
アデカスタブ7RD: 4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシルフリーラジカル(TMPOL)(株式会社ADEKA製)
メトキノン: p-メトキシフェノール(精工化学株式会社製)

Claims (9)

  1. 1種類又はn種類のエチレン性二重結合を有する化合物(A)と、光重合開始剤を含有する活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキであって、
    前記1種類又はn種類の化合物(A)は、各々化合物(A1)~化合物(An)と表され、
    前記化合物(A1)~前記化合物(An)の、
    計算式(1)で計算したインキトレランス値Xが、5.0~10.0の範囲内にあることを特徴とする、活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキ。
    Figure 2023127524000018
    計算式(1)中、
    Xはインキトレランス値であり、
    Xiは、各化合物(A1)~(An)の疎水度測定方法で定義した疎水度(単位%)であり、
    Miは、化合物(A1)~(An)の各々の質量であり、
    Mは、前記活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキが含有する化合物(A1)~化合物(An)の質量の和である。
    <疎水度測定方法>
    (手順1)室温にて、測定対象となるエチレン性二重結合を有する化合物(An)を10g、容量100mLの透明容器に入れる。
    (手順2)測定対象のエチレン性二重結合を有する化合物(An)の入った上記透明容器に蒸留水を2g添加し攪拌する。
    (手順3)上記透明容器にポリエチレングリコール(400)ジアクリレートを添加し攪拌する。
    (手順4)上記透明容器の内容液が透明になったときの、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレートの添加量を記録する。
    (手順5)以下の計算式(2)に従い、疎水度Xn(単位%)を算出する。
    Figure 2023127524000019
    計算式(2)中、Xnは疎水度(単位:%)、Pはポリエチレングリコール(400)ジアクリレートの添加量(単位:g)を示す。
  2. 前記光重合開始剤が、
    (1)α-アミノアルキルフェノン化合物、及び/又はアシルフォスフィンオキサイド化合物である光重合開始剤(1)と、
    (2)ベンゾフェノン化合物、チオキサントン化合物、及び/又はケトクマリン化合物である光重合開始剤(2)と、
    を含有する請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキ。
  3. ジアルキルジチオカルバミン酸銅錯体、ニトロキシド化合物、及びヒンダードアミン化合物から成る群から選ばれる少なくとも1種の安定剤を、インキ全量に対して0.01~0.20質量%含有する請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキ。
  4. 前記α-アミノアルキルフェノン化合物が、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、2-ジメチルアミノ-2-(4-メチル-ベンジル)-1-(4-モルフォリン-4-イル-フェニル)-ブタン-1-オン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-ピペリジニルフェニル)-1-ブタノン、1-(ビフェニル-4-イル)-2-メチル-2-モルフォリノプロパン-1-オン、1-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-2-モルフォリン-4-イル-プロパン-1-オン、ポリエチレングリコール(200)ジ(β-4[4-(2-ジメチルアミノ-2-ベンジル)ブタノニルフェニル]ピペラジンプロピオネートである、請求項1~3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキ。
  5. 前記アシルフォスフィンオキサイド化合物が、一般式(1)で表される化合物である請求項1~4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキ。
    Figure 2023127524000020
    一般式(1)中、
    は、水素原子、炭素原子数1~6のアルキル基、または一般式(2)で表される構造部位を表し、
    は、炭素原子数1~6のアルキル基、炭素原子数1~6のアルコキシ基、炭素原子数1~6の(ポリ)アルコキシアルキル基(アルコキシアルキル基部分は炭素原子数2~12のアルコキシアルキル基)、フェニル基、又は一般式(3)で表される構造部位を表し、
    は、フェニル基、又は一般式(2)で表される基を表し、

    Figure 2023127524000021

    Figure 2023127524000022


    一般式(3)中、Y11は、一般式(1)中のYと各々独立して同じ基を表し、
    一般式(3)中のY33は、一般式(1)中のYと各々独立して同じ基を表し、
    一般式(3)中のR14、R15は各々独立して炭素原子数1~6のアルキレン基又は炭素原子数1~6の(ポリ)オキシアルキレン基を表し、
    一般式(1)、一般式(2)、及び一般式(3)中のR~R13は、各々独立して水素原子または炭素原子数1~6のアルキル基を表す。
  6. 前記ベンゾフェノン化合物が、4,4´-ビス-(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4´-ビス-(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルスルフィド、及び4-メチルベンゾフェノンから成る群から選ばれる少なくとも1種である請求項1~5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキ。
  7. 前記活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキが、
    ヒドロキシアセトフェノン化合物、及び/又はベンジルジメチルケタール化合物である光重合開始剤(3)をさらに含有する、請求項1~6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキ。
  8. 前記1種類又はn種類のエチレン性二重結合を有する化合物(A)が、エチレン性二重結合を2つ以上有する化合物である請求項1~7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキ。
  9. 請求項1~8のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型オフセット印刷インキを被印刷物に印刷する工程と、活性エネルギー線で印刷された前記インキを硬化する工程とを有することを特徴とする印刷物の製造方法。
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