JP2023127469A - 注入ポート、液体収容具及び輸液ポンプ - Google Patents

注入ポート、液体収容具及び輸液ポンプ Download PDF

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Abstract

【課題】液体収容具内への液体の注入と、液体収容具内からの気体の排出と、の両方を実現可能な注入ポート、液体収容具、及び、輸液ポンプ、を提供する。【解決手段】本開示に係る注入ポートは、液体収容部に設置可能な注入ポートであって、前記液体収容部に設置されている状態で、外部と前記液体収容部の収容空間とを連通する第1流路及び第2流路を備え、前記第1流路は、外部から前記液体収容部の前記収容空間への液体の注入を許容し、前記液体収容部の前記収容空間から外部への液体の排出を規制する弁体を備え、前記第2流路は、前記液体収容部の前記収容空間から外部への液体の排出を規制し、前記液体収容部の前記収容空間から外部への気体の排出を許容するフィルタを備え、前記第1流路の前記収容空間に連なる流路端は、前記第2流路の前記収容空間に連なる流路端より、前記収容空間の内側に入り込むように配置されている。【選択図】図4

Description

本開示は、注入ポート、液体収容具及び輸液ポンプに関する。
従来から、液体収容具に液体を注入するための注入ポートが知られている。特許文献1には、注入ポートとしての注入口を備える、液体収容具としての医療用バッグ、が開示されている。特許文献1に記載の注入口は、弾性栓を備えている。
特開2020-179242号公報
特許文献1に記載の注入ポートとしての注入口は弾性栓を備えるため、液体収容具としての医療用バッグの第1の空間に注入された液体の流出を防ぐことができる。しかしながら、特許文献1に記載の注入ポートとしての注入口は、液体収容具内の気体を外部に排出することができない。
本開示は、液体収容具内への液体の注入と、液体収容具内からの気体の排出と、の両方を実現可能な注入ポート、液体収容具、及び、輸液ポンプ、を提供することを目的とする。
本開示の第1の態様としての注入ポートは、液体収容部に設置可能な注入ポートであって、前記液体収容部に設置されている状態で、外部と前記液体収容部の収容空間とを連通する第1流路及び第2流路を備え、前記第1流路は、外部から前記液体収容部の前記収容空間への液体の注入を許容し、前記液体収容部の前記収容空間から外部への液体の排出を規制する弁体を備え、前記第2流路は、前記液体収容部の前記収容空間から外部への液体の排出を規制し、前記液体収容部の前記収容空間から外部への気体の排出を許容するフィルタを備え、前記第1流路の前記収容空間に連なる流路端は、前記第2流路の前記収容空間に連なる流路端より、前記収容空間の内側に入り込むように配置されている。
本開示の1つの実施形態としての注入ポートは、内筒部と、前記内筒部の径方向外側を覆う外筒部と、を備え、前記第1流路は、前記内筒部の内側に形成されており、前記第2流路は、前記内筒部の外側、かつ、前記外筒部の内側に形成されている。
本開示の1つの実施形態として、前記弁体は逆止弁である。
本開示の1つの実施形態としての注入ポートは、前記第2流路を閉塞可能なキャップを備える。
本開示の第2の態様としての液体収容具は、上記注入ポートと、前記注入ポートが設置されている前記液体収容部と、を備える。
本開示の1つの実施形態として、前記液体収容部は、凹部が形成されているケース部と、前記凹部を覆い、前記凹部との間に前記収容空間を区画する膜部と、を備え、前記注入ポートは、前記ケース部に設置されている。
本開示の第3の態様としての輸液ポンプは、上記液体収容具としての輸液カートリッジと、前記輸液カートリッジを装着可能なポンプ本体と、を備える。
本開示によれば、液体収容具内への液体の注入と、液体収容具内からの気体の排出と、の両方を実現可能な注入ポート、液体収容具、及び、輸液ポンプ、を提供することができる。
本開示に係る液体収容具の一実施形態としての輸液カートリッジを備える、本開示の一実施形態としての輸液ポンプの正面図である。 図1に示すポンプ本体に対して、図1に示す輸液カートリッジが装着される直前の状態を示す図である。 図1に示すポンプ本体に対して、図1に示す輸液カートリッジが装着されている途中の状態を示す図である。 図1に示すポンプ本体に対する、図1に示す輸液カートリッジの装着が完了した状態を示す図である。 図1に示す輸液カートリッジの斜視図であり、カバー部がケース部に対して閉じられている状態を示す図である。 図1に示す輸液カートリッジの断面図であり、収容空間に輸液剤が収容されていない状態を示す図である。 図1に示す輸液カートリッジの断面図であり、収容空間に輸液剤が収容されている状態を示す図である。 図1に示す、本開示の一実施形態としての注入ポートの斜視図である。 図6に示す注入ポートの断面図であり、注入具が接続される前の状態を示す図である。 図6に示す注入ポートの断面図であり、注入具が接続されている状態を示す図である。 図6に示す注入ポートの一変形例としての注入ポートの断面図である。 図6に示す注入ポートの一変形例としての注入ポートの断面図である。 図6に示す注入ポートの一変形例としての注入ポートの断面図である。 本開示の一実施形態としての注入ポートの斜視図である。 図12に示す注入ポートの断面図であり、注入具が接続されていない状態を示す図である。 図12に示す注入ポートの断面図であり、注入具が接続されている状態を示す図である。 本開示の一実施形態としての液体収容具を示す断面図である。
以下、本開示に係る注入ポート、液体収容具及び輸液ポンプの実施形態について図面を参照して例示説明する。各図において同一の構成には同一の符号を付している。
図1は、本開示に係る輸液ポンプの一実施形態としての輸液ポンプ100を示す正面図である。図1に示すように、輸液ポンプ100は、ポンプ本体1と、本開示に係る液体収容具の一実施形態としての輸液カートリッジ2と、を備える。図1に示す輸液ポンプ100は、例えば、PCA(Patient Controlled Analgesia)ポンプとして、使用することができるが、使用用途については特に限定されない。本実施形態の輸液ポンプ100では、使い捨ての輸液カートリッジ2を取り替えることで、ポンプ本体1を再使用することができる。
<ポンプ本体1>
図1に示すように、ポンプ本体1の正面には、各種情報が表示される表示部120と、操作スイッチ類が配列された操作部130と、が配置されている。表示部120には、例えば、送液速度、積算投与量などが表示される。また、表示部120は送液速度等を設定するタッチパネル付きの液晶画面であってもよい。図1に示す操作部130の操作スイッチは、早送りスイッチ131と、開始スイッチ132と、停止スイッチ133と、電源スイッチ134と、により構成されている。早送りスイッチ131が押圧されている間、設定された送液速度(mL/h)よりも速い送液速度での送液が可能となる。開始スイッチ132が押圧されることで、送液を開始させることができる。停止スイッチ133が押圧されることで、送液を強制停止させることができる。電源スイッチ134が押圧されることで、ポンプ本体1の電源のON/OFFを切り替えることができる。但し、操作部130は、他の操作スイッチを備えてもよい。表示部120及び操作部130により、送液量を制御しながら患者等の生体内に薬液等の輸液剤を送液することが可能となる。
また、ポンプ本体1は、装着される輸液カートリッジ2の後述の管受け面24(図3参照)との間で、輸液カートリッジ2の管部14を挟み込み、管部14内の輸液剤を流路上流側から流路下流側に送液する送液部140を備える。本実施形態の送液部140は、複数のフィンガと、これらフィンガを駆動する駆動部と、を備える。複数のフィンガは、輸液カートリッジ2の側面に位置する後述の管受け面24(図3参照)と対向する、ポンプ本体1の対向面に配置されている。複数のフィンガは、管部14の延在方向に沿って配列されている。各フィンガは、輸液カートリッジ2の後述の管受け面24(図3参照)との対向方向に往復移動するように、駆動部により駆動される。各フィンガが輸液カートリッジ2に近接するように移動することで、管部14は、各フィンガと管受け面24との間に挟み込まれる。これにより、管部14は圧閉される。駆動部は、管部14の延在方向で、流路上流側から流路下流側に向かってフィンガを順次駆動する。駆動部は、例えば、電池等の動力源により駆動される電動モータ、フィンガを動作させる駆動機構、等を含んでよい。これにより、管部14は、流路上流側から流路下流側に向かって順次圧閉され、蠕動運動する。そのため、管部14内の輸液剤を流路上流側から流路下流側に向かって送液することができる。
また、本実施形態のポンプ本体1は外装部材160を備える。つまり、本実施形態のポンプ本体1の外面は、外装部材160により覆われている。上述した表示部120及び操作部130は、外装部材160に形成されている開口から外部に露出している。外装部材160は、例えば、各種の樹脂材料により形成されてよい。外装部材160は、例えば、単一部材により一体で形成されてもよく、2部材以上により構成されてもよい。
ポンプ本体1は、本実施形態の構成に限定されない。ポンプ本体1は、例えば、気泡検出センサ部、閉塞センサ部等の報知部など、上述した部位とは別の部位を備えてよい。また、上述したように、本実施形態のポンプ本体1の送液部140は、複数のフィンガにより管部14を押圧する構成であるが、管部14内の輸液剤を送液可能な構成であれば、フィンガとは異なる押圧部を備えてもよい。
<輸液カートリッジ2>
輸液カートリッジ2は、ポンプ本体1に装着可能である。まず、図2A~図2Cを参照して、ポンプ本体1に対する輸液カートリッジ2の装着動作について説明する。図2Aは、ポンプ本体1に対して輸液カートリッジ2を装着する直前の状態を示す。図2Bは、ポンプ本体1に対して輸液カートリッジ2を装着する途中の状態を示す。図2Cは、ポンプ本体1に対する輸液カートリッジ2の装着が完了した装着状態を示す。図2A~図2Cに示すように、本実施形態のポンプ本体1は、貫通孔151aが形成されている受け部151と、係止爪部152と、を備える。また、本実施形態の輸液カートリッジ2は、揺動軸部51と、貫通孔52aが形成されている爪受部52と、を備える。
図2Aに示すように、ポンプ本体1に対して輸液カートリッジ2を装着する際は、輸液カートリッジ2の揺動軸部51を、ポンプ本体1の受け部151の貫通孔151aに嵌合する。次いで、図2Bに示すように、輸液カートリッジ2を、揺動軸部51が貫通孔151aに嵌合した状態で、揺動軸部51の周りに揺動させる。その結果、図2Cに示すように、ポンプ本体1の係止爪部152が、輸液カートリッジ2の爪受部52の貫通孔52aに入り込み、爪受部52を係止する。これにより、ポンプ本体1に対する輸液カートリッジ2の装着が完了する。より具体的に、本実施形態において、ポンプ本体1に対する輸液カートリッジ2の装着は、輸液カートリッジ2の揺動軸部51がポンプ本体1の受け部151の貫通孔151aに嵌合し、かつ、ポンプ本体1の係止爪部152が輸液カートリッジ2の爪受部52の貫通孔52aに入り込む、ことにより完了する。
また、ポンプ本体1に装着されている輸液カートリッジ2を、ポンプ本体1から取り外す際は、上述の装着動作と逆の動作を実行すればよい。まず、ポンプ本体1の係止爪部152を、輸液カートリッジ2の爪受部52の貫通孔52aから外す。次いで、輸液カートリッジ2を図2Bの矢印方向とは逆方向に揺動させる。次いで、輸液カートリッジ2の揺動軸部51を、ポンプ本体1の受け部151の貫通孔151aから抜去する。これにより、輸液カートリッジ2のポンプ本体1からの取り外しが完了する。
本実施形態では、ポンプ本体1の受け部151及び係止爪部152と、輸液カートリッジ2の揺動軸部51及び爪受部52と、により、ポンプ本体1及び輸液カートリッジ2の着脱を実現しているが、ポンプ本体1及び輸液カートリッジ2の着脱を実現するための構成は特に限定されない。したがって、本実施形態とは異なる機構を用いて、ポンプ本体1及び輸液カートリッジ2が着脱可能であってもよい。
次に、図1~図5を参照して、本実施形態の輸液カートリッジ2の概要について説明する。図3は、輸液カートリッジ2の斜視図であり、カバー部13がケース部11に対して閉じられている状態を示す図である。図4は、輸液カートリッジ2の断面図であり、収容空間2aに輸液剤Xが収容されていない状態を示す図である。図5は、輸液カートリッジ2の断面図であり、収容空間2aに輸液剤Xが収容されている状態を示す図である。
図4、図5に示すように、輸液カートリッジ2は、輸液剤Xを収容可能な収容空間2aを区画する液体収容部2bと、この液体収容部2bに設置されている注入ポート2dと、を備える。注入ポート2dを通じて、外部から液体収容部2bの収容空間2aに輸液剤Xを注入可能である。更に、注入ポート2dを通じて、液体収容部2bの収容空間2aの気体を外部に排出可能である。
図3~図5に示すように、液体収容部2bは、ケース部11と、膜部12と、カバー部13と、管部14と、を備える。
図4、図5に示すように、ケース部11には、凹部21が形成されている。本実施形態の凹部21は、平面状の底面21aと、この底面21aの外縁部から連続して立ち上がる側面21bと、を備える。凹部21の開口端は、側面21bのうち底面21a側と反対側の端部、すなわち、凹部21の縁部により構成されている。本実施形態の凹部21は、上述の形状を有するが、凹部21の形状は特に限定されない。したがって、凹部21の底面21aは、例えば、凹状の湾曲面であってもよい。また、凹部21の側面21bは、平面状であっても曲面状であってもよい。
膜部12は、可撓性を有している。図4、図5に示すように、膜部12は、ケース部11の凹部21の開口端を覆い凹部21との間で収容空間2aを区画している。本実施形態の膜部12は、凹部21の縁部に対して接合されている。ケース部11と膜部12との接合は、例えば溶着等により行うことができるが、接合方法は特に限定されない。
ケース部11は、収容空間2aに収容される輸液剤Xの内圧によっても変形しない定形性を有している。ケース部11は、単一部材により構成されていてもよく、2つ以上の部材が相互に組付けられて構成されていてもよい。
図4、図5に示すように、本実施形態のケース部11は、底壁部11aと、底壁部11aの外縁から立ち上がる環状の側壁部11bと、を備える。ケース部11の凹部21は、底壁部11a及び側壁部11bの内面により構成されている。また、図3に示すように、ケース部11の側壁部11bの外面のうち、輸液カートリッジ2がポンプ本体1に装着されている状態(図2C参照)でポンプ本体1と対向する面に、管受け面24が形成されている。管部14は、管受け面24上に沿って配置されている。本実施形態のケース部11には、開口筒部11b1が形成されている。開口筒部11b1は、ケース部11の側壁部11bに形成されている。開口筒部11b1は、液体収容部2bの外部と、液体収容部2bの収容空間2aと、を連通している。開口筒部11b1には、注入ポート2dが設置されている。より具体的に、本実施形態の開口筒部11b1には、注入ポート2dが内嵌めされている。
膜部12は、収容空間2aに収容される輸液剤Xの内圧によって変形する。膜部12の厚みは、上述したケース部11の厚みよりも小さい。収容空間2aの容積は、膜部12が変形することで変動する。
このように、本実施形態の液体収容部2bの収容空間2aは、ケース部11の凹部21と、この凹部21を覆う膜部12と、により区画されている。
カバー部13は、ケース部11に対して開閉可能に構成されている。カバー部13は、カバー本体部13aと、ヒンジ部13b(図1~図2C参照)と、を備える。
ヒンジ部13bは、ケース部11に連なっている。カバー本体部13aは、膜部12を覆う閉状態(図3~5参照)と、膜部12を覆わない開状態と、の間でヒンジ部13bの周りに回動可能である。
本実施形態のカバー本体部13a及びヒンジ部13bは、ケース部11と一体で形成されているが、この構成に限られない。つまり、カバー部13が、ケース部11とは別体で形成され、ケース部11に対して回動可能に取り付けられていてもよい。
カバー本体部13aは、注入ポート2dを通じて収容空間2aに輸液剤Xを注入する際は、膜部12を覆わない開状態とされる。そのため、収容空間2aに輸液剤Xが注入される際に、収容空間2aに気泡が入り込んでも、外部から膜部12を押し込んで容易に変形させることができる。そのため、収容空間2aに輸液剤Xを注入する際に、収容空間2a内の気泡を容易に移動させることができる。
また、カバー本体部13aは、注入ポート2dを通じて収容空間2aに輸液剤Xが注入された後は、膜部12を覆う閉状態とされる。そして、輸液カートリッジ2は、カバー本体部13aが閉状態とされた形態で、ポンプ本体1に対して装着される(図2A~図2C参照)。
図3に示すように、管部14の基端は、L字型の接続管部25を介して、収容空間2aに連通している。輸液ポンプ100の使用時において、管部14は、収容空間2aに充填された輸液剤Xを生体内に投与する輸液チューブとして利用される。つまり、図1に示す輸液ポンプ100では、収容空間2aから管部14に排出された輸液剤Xを、管部14に蠕動運動を引き起こすことで、流路下流側に送液することができる。管部14の流路下流側には、例えば生体内に留置されている留置針があり、この留置針を通じて輸液剤Xを生体内に投与することができる。
図4、図5等に示すように、注入ポート2dは、液体収容部2bに設置されている。より具体的に、本実施形態の注入ポート2dは、液体収容部2bのケース部11に形成されている開口筒部11b1に設置されている。但し、注入ポート2dの一部又は全部が、液体収容部2bと一体で形成されていてもよい。一例として、本実施形態の注入ポート2dの後述する外筒部35が、液体収容部2bの開口筒部11b1と一体で形成されていてもよい。
上述したように、輸液カートリッジ2では、注入ポート2dを通じて、輸液剤Xが収容空間2aに注入される。また、輸液カートリッジ2では、注入ポート2dを通じて、収容空間2aから液体収容部2bの外部へと気体が排出される。
次に、図4~図8を参照して、注入ポート2dの詳細について説明する。図6は、注入ポート2dの斜視図である。図7、図8は、注入ポート2dの断面図である。図7は、注入具としてのシリンジ200が接続される前の状態の注入ポート2dを示す。図8は、注入具としてのシリンジ200が接続されている状態の注入ポート2dを示す。
図4、図5に示すように、注入ポート2dは、液体収容部2bに設置されている状態で、外部と液体収容部2bの収容空間2aとを連通する第1流路34a及び第2流路35aを備える。
第1流路34aは、弁体としての逆止弁37を備える。逆止弁37は、外部から液体収容部2bの収容空間2aへの液体(本実施形態では輸液剤X)の注入を許容する。また、逆止弁37は、液体収容部2bの収容空間2aから外部への液体の排出を規制する。
より具体的に、本実施形態の逆止弁37はダックビル弁である。本実施形態の逆止弁37としてのダックビル弁の詳細は後述する。
第2流路35aは、フィルタ38を備える。フィルタ38は、液体収容部2bの収容空間2aから外部への液体(本実施形態では輸液剤X)の排出を規制する。また、フィルタ38は、液体収容部2bの収容空間2aから外部への気体(本実施形態では収容空間2aの空気)の排出を許容する。
フィルタ38の構成材料は特に限定されない。但し、フィルタ38は、表面が疎水化処理された構成、または疎水性膜(疎水膜)により構成されていることが好ましい。疎水性膜の構成材料としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルの共重合体(PFA)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を用いることができる。フィルタ38は、多孔質構造を有することが好ましい。多孔質構造のフィルタ38は、例えば、疎水性膜の上記構成材料を、延伸法、ミクロ相分離法、電子線エッチング法、焼結法、アルゴンプラズマ粒子等の方法で多孔質化することで得ることができる。また、疎水化処理の方法は、特に限定されず、例えば、フィルタ材の表面に疎水性を有する構成材料をコーティングする方法等を用いてもよい。さらに、フィルタ38としては、気体を透過させ、且つ液体を透過させない機能を有する疎水性の構成であれば上記構成に限られず、例えば親水性の材料など他の材質の材料を含む構成であってもよい。このような疎水性のフィルタ38とすれば、収容空間2a内の気体を外部に排出できると共に、収容空間2a内の輸液剤Xが外部に排出することを規制できる。
以下、図6~図8を参照して、本実施形態の注入ポート2dの更なる詳細について説明する。
本実施形態の注入ポート2dは、ポート本体31と、キャップ32と、ヒンジ33と、を備える。
ポート本体31は、内筒部34と、この内筒部34の径方向Bの外側を覆う外筒部35と、連結部36と、を備える。本実施形態の第1流路34aは、内筒部34の内側に形成されている。また、本実施形態の第2流路35aは、内筒部34の外側、かつ、外筒部35の内側に形成されている。連結部36は、内筒部34と外筒部35とを連結している。本実施形態の連結部36は、内筒部34の外面から径方向Bの外側に向かって延在し、外筒部35の内面に連なっている。本実施形態の連結部36は、内筒部34及び外筒部35の周方向Cにおいて間隔を隔てて複数配置されている。周方向Cで隣接する2つの連結部36の間の空隙は、第2流路35aの一部を構成している。
図7、図8に示すように、本実施形態の内筒部34の外面には、雄ねじ部34bが形成されている。図7、図8に示すように、注入具としてのシリンジ200は、収容空間201aを区画するシリンジ本体部201を備える。また、シリンジ200は、収容空間201aに連なる流路202aを区画するオスルアー部202を備える。更に、シリンジ200は、オスルアー部202の径方向外側の周囲を覆う筒部203を備える。筒部203の内面には、雌ねじ部203aが形成されている。シリンジ200は、オスルアー部202が内筒部34に内嵌めされ、かつ、筒部203の雌ねじ部203aが雄ねじ部34bと螺合することで、ポート本体31に接続される。このようにして、注入具としてのシリンジ200は、本実施形態の注入ポート2dに接続される。
以下、説明の便宜上、注入ポート2dが液体収容部2bに設置された際に、内筒部34及び外筒部35の中心軸方向Aにおいて収容空間2a側となる一方側を「先端側」と記載し、他方側を「基端側」と記載する。
図7、図8に示すように、本実施形態の内筒部34の先端側の端部である先端部には、径方向Bの内側に突出する環状フランジ部34cが設けられている。本実施形態の逆止弁37は、この環状フランジ部34cと、内筒部34内に圧入等により内嵌めされている押さえ筒体39と、により固定部37cが挟み込まれることで、内筒部34に対して固定されている。
図7、図8に示すように、本実施形態の外筒部35の基端側の端部である基端部には、径方向Bの外側に突出する環状フランジ部35bが設けられている。キャップ32は、環状フランジ部35bの外縁の一部に、ヒンジ33を介して連結されている。
図7、図8に示すように、本実施形態の逆止弁37としてのダックビル弁は、筒部37aと、弁部37bと、固定部37cと、を備える。弁部37bは、筒部37aの軸方向の一端側である先端側に連なっている。固定部37cは、筒部37aの軸方向の他端側である基端側に連なっている。
弁部37bは、筒部37aの先端側に連なる基端部から、その反対側の先端部まで、相互に近づくように傾斜する2つの変形板部37b1を備える。変形板部37b1は、筒部37aの軸方向に対して傾斜して延在する傾斜板部である。2つの変形板部37b1の先端部は、相互に接触し、相互間にスリット37b2を形成している。
2つの変形板部37b1の先端部により形成されているスリット37b2は、自然状態(外力が作用していない状態)で閉じられている。このスリット37b2は、2つの変形板部37b1の先端部が相互に離間するように変形することで、開いた状態となる。
図4、図5に示すように、本実施形態の逆止弁37としてのダックビル弁の2つの変形板部37b1は、収容空間2a側を向かうにつれて相互に近づくように傾斜している。そのため、注入ポート2dを通じて、収容空間2aに液体を注入する際は、その液体が、2つの変形板部37b1の内面を、2つの変形板部37b1を相互に離間させる方向に押圧する。これによりスリット37b2は開き、逆止弁37は、外部から収容空間2aへの第1流路34aを通じた液体の注入を許容する。これに対して、収容空間2aから第1流路34aに向かって液体が流出しようとする場合には、流出しようとする液体が、2つの変形板部37b1の外面を、2つの変形板部37b1を相互に近づける方向に押圧する。これにより、スリット37b2は閉じた状態を維持し、逆止弁37は、収容空間2aから外部への第1流路34aを通じた液体の排出を規制する。
本実施形態の逆止弁37としてのダックビル弁の弁部37bは、2つの変形板部37b1を備えるが、この構成に限られない。弁部37bは、3つ以上の変形板部を備えてもよい。
固定部37cは、筒部37aの基端部から径方向Bの外側に向かって突出している。つまり、本実施形態の固定部37cは、筒部37aの基端部から突出する環状フランジである。上述したように、本実施形態の逆止弁37は、固定部37cが、内筒部34の環状フランジ部34cと、内筒部34内に圧入等により内嵌めされている押さえ筒体39と、により挟み込まれることで、内筒部34に対して固定されている。
図4、図5に示すように、本実施形態の逆止弁37は、第1流路34aの先端部を構成しているが、この構成に限られない。つまり、逆止弁37は、第1流路34aのいずれの位置に配置されていてもよい。したがって、逆止弁37の全体が、例えば、内筒部34内に配置されていてもよい。
本実施形態の逆止弁37の構成材料としては、例えば、ポリブタジエン系、ニトリル系、クロロプレン系等の合成ゴムやポリイソプレン等の天然ゴム、又はウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム等の熱硬化性エラストマー、熱可塑性エラストマー、あるいは他のエラストマー等が挙げられる。
また、第1流路34aの逆止弁37の形状は、本実施形態の形状に限られない。図9~図11は、本実施形態の注入ポート2dの変形例を示す断面図である。図9に示す注入ポート302dは、逆止弁37としてダックビル弁を備えるが、その形状が図7、図8に示す形状と相違する。図9に示す逆止弁37は、図7、図8と同様の筒部37a及び弁部37bを備えるが、図7、図8に示す固定部37cを備えない。図9に示す注入ポート302dのポート本体331では、逆止弁37が、内筒部34と、この内筒部34に固定されているカバー部材40と、の間に挟まれて保持されている。具体的に、カバー部材40は、筒状の側壁部40aと、この側壁部40aの先端から径方向Bの内側に突出する環状フランジ部40bと、を備える。側壁部40aは、逆止弁37の筒部37aの径方向Bの外側の周囲を覆う状態で、内筒部34の先端面に超音波融着等により固定されている。但し、側壁部40aは、例えば、内筒部34に外嵌めされていてもよい。環状フランジ部40bは、逆止弁37の筒部37aの先端面を覆っている。逆止弁37の弁部37bは、カバー部材40の環状フランジ部40bの内側の開口を通じて外側に向かって突出している。
図10に示す注入ポート402dは、逆止弁37としての環状弾性カバー弁41を備える。図10に示す内筒部34は、外筒部35より先端側に突出する突出部34dを備える。突出部34dの先端には、閉鎖壁部34d1が設けられている。突出部34dの側壁には、貫通孔34d2が形成されている。逆止弁37としての環状弾性カバー弁41は、内筒部34の突出部34dの径方向Bの外側に位置し、突出部34dの外面に密着している。そのため、突出部34dに形成されている貫通孔34d2は、環状弾性カバー弁41により覆われている。図10に示す注入ポート402dのポート本体431では、内筒部34内から貫通孔34d2を通じて排出される液体の圧力により、環状弾性カバー弁41が径方向Bの外側に押圧される。これにより、環状弾性カバー弁41は、径方向Bの外側に拡がるように弾性変形する。そのため、環状弾性カバー弁41の内面と、突出部34dの外面と、の間に隙間が生じ、この隙間を通じて、収容空間2a側(図10の矢印方向)に向かって液体の注入が許容される。これに対して、収容空間2aにある液体は、環状弾性カバー弁41により、貫通孔34d2に逆流しない。つまり、環状弾性カバー弁41は、収容空間2aから外部への第1流路34aを通じた液体の排出を規制する。
図11に示す注入ポート502dは、逆止弁37としてのアンブレラ弁42を備える。アンブレラ弁42は、棒状部42aと、この棒状部42aの先端部から径方向Bに突出する円形扁平状の弁膜部42bと、を備える。棒状部42aは、内筒部34の内面に形成されている支持部34eに支持されている。具体的に、棒状部42aは、支持部34eに形成されている貫通孔に挿通されている。棒状部42aには、拡径部42a1が設けられている。棒状部42aは、拡径部42a1が貫通孔の縁部に引っ掛かることで、支持部34eに支持されている。また、支持部34eには、棒状部42aが挿通される貫通孔以外に、第1流路34aの一部を構成する別の貫通孔が形成されている。弁膜部42bは、内筒部34の先端面を覆うように配置されている。図11に示す注入ポート502dのポート本体531では、内筒部34の先端を通じて排出される液体の圧力により、弁膜部42bが内筒部34の先端面から離間するように押圧される。これにより、弁膜部42bは、内筒部34の先端面から離間する方向(図11では下方向)に弾性変形する。そのため、弁膜部42bと、内筒部34の先端面と、の間に隙間が生じ、この隙間を通じて、収容空間2a側(図11の矢印方向)に向かって液体の注入が許容される。これに対して、収容空間2aにある液体は、アンブレラ弁42の弁膜部42bにより、内筒部34に逆流しない。つまり、アンブレラ弁42は、収容空間2aから外部への第1流路34aを通じた液体の排出を規制する。
このように、逆止弁37は、外部から液体収容部2bの収容空間2a((図4、図5等参照))への液体の注入を許容し、液体収容部2bの収容空間2aから外部への液体の排出を規制する構成であれば、その形状は特に限定されない。
再び図4~図8を参照して、本実施形態のフィルタ38について説明する。図4、図5に示すように、フィルタ38は、第2流路35aの先端部を構成している。具体的に、本実施形態のフィルタ38は、内筒部34の先端部と外筒部35の先端部との間に掛け渡されて配置されており、内筒部34の先端部及び外筒部35の先端部に超音波融着等により固定されている。つまり、本実施形態のフィルタ38は、内筒部34と外筒部35との間の環状空間の先端側(図7、図8では下側)を覆っている。本実施形態のフィルタ38は、疎水性フィルタであってよい。そのため、フィルタ38により、液体収容部2bの収容空間2aから外部への第2流路35aを通じた液体の排出が規制される。また、フィルタ38により、液体収容部2bの収容空間2aから外部への第2流路35aを通じた気体の排出が許容される。
ここで、図4、図5に示すように、第1流路34aの収容空間2aに連なる流路端E1は、第2流路35aの収容空間2aに連なる流路端E2より、収容空間2aの内側に入り込むように配置されている。これにより、このように配置されていない構成と比較して、収容空間2aの気泡等の気体を、第2流路35aを通じて、液体収容部2bの外部へと排出できる。つまり、注入ポート2dを通じて収容空間2aに液体が注入された後で、収容空間2aに気体が滞留することを抑制できる。より具体的に、輸液カートリッジ2では、注入ポート2dを鉛直方向上側にした姿勢で、注入ポート2dの第1流路34aを通じて収容空間2aに輸液剤Xが注入される。輸液剤Xが収容空間2aに注入されていくことで、収容空間2aに残っていた空気は、第2流路35aを通じて外部に押し出されていく。そして、第2流路35aを通じた空気の排出は、輸液剤Xが第1流路34aの流路端E1の高さを超えて、第2流路35aの流路端E2の高さに至るまで、可能である。つまり、第1流路34aの流路端E1及び第2流路35aの流路端E2の位置関係が逆の場合よりも、収容空間2aの気泡等の気体を、より多く外部へ排出できる。そのため、収容空間2a内の輸液剤Xの充填量を多くすることができる。
本実施形態の第1流路34aの流路端E1は、逆止弁37の先端により構成されているが、この構成に限られない。つまり、第1流路34aの流路端E1は、逆止弁37に限られず、第1流路34aの別の部位により構成されてもよい。また、本実施形態の第2流路35aの流路端E2は、フィルタ38により構成されているが、この構成に限られない。つまり、第2流路35aの流路端E2は、フィルタ38に限られず、第2流路35aの別の部位により構成されてもよい。
キャップ32は、ポート本体31に装着可能である。本実施形態のキャップ32は、ポート本体31に装着されることで、ポート本体31の第1流路34a及び第2流路35aを閉塞することができる。具体的には、図4~図8に示すように、本実施形態のキャップ32は、内筒部34に内嵌めされる第1筒部32aと、内筒部34と外筒部35の間に嵌め込まれる第2筒部32bと、第1筒部32a及び第2筒部32bの一端側を閉鎖する天壁部32cと、を備える。つまり、第1筒部32a及び天壁部32cにより第1流路34aを閉塞でき、第2筒部32b及び天壁部32cにより第2流路35aを閉塞できる。これにより、第1流路34a及び第2流路35aを通じた流体の意図しない流通を抑制できる。特に、上述したように、本実施形態のフィルタ38は疎水性フィルタであり、第2流路35aは、外部から収容空間2aへの気体の流入を許容する。そのため、収容空間2aへの輸液剤Xの注入が完了した後に、キャップ32をポート本体31に装着し、第2流路35aを閉塞することが好ましい。このようにすることで、輸液剤Xの注入完了後に、外部から収容空間2aに気体が流入することを抑制できる。
上述したように、本実施形態のキャップ32は、第1流路34a及び第2流路35aを閉塞可能に構成されているが、この構成に限られない。本実施形態のキャップ32は、第2流路35aのみを閉塞可能な構成であってもよい。
次に、図12~図14を参照して、本開示に係る注入ポートの別の一実施形態としての注入ポート602dについて説明する。図12は、注入ポート602dの斜視図である。図13、図14は、注入ポート602dの断面図である。図13は、注入具としてのシリンジ200が装着されていない状態を示し、図14は、注入具としてのシリンジ200が装着されている状態を示す。
図12~図14に示すように、注入ポート602dは、第1流路612a及び第2流路612bを備えるハウジング612を備える。第1流路612aは、弁体613を備える。第2流路612bは、フィルタ38を備える。
弁体613には、外部からオスルアー部202を挿入可能なスリット613aが形成されている。つまり、弁体613は、外部から液体収容部2bの収容空間2aへの液体の注入を許容する。また、弁体613のスリット613aは、オスルアー部202が抜去されることで閉じる。つまり、弁体613は、液体収容部2bの収容空間2aから外部への液体の排出を規制する。
フィルタ38については、図4~図8に示す構成と同一であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態のハウジング612は、天面キャップ614と、底面キャップ615と、ホルダ部616と、を備える。天面キャップ614は、弁体613の天面の外縁部を覆っている。底面キャップ615は、弁体613の底面の外縁部に当接し、天面キャップ614との間で弁体613を挟み込んでいる。天面キャップ614の側面には、注入具としてのシリンジ200の筒部203の内面に形成されている雌ねじ部203aと螺合可能な、雄ねじ部614aが形成されている。ホルダ部616は、天面キャップ614及び底面キャップ615を支持している。本実施形態の第1流路612aは、天面キャップ614、底面キャップ615及びホルダ部616に亘って形成されている。また、本実施形態の第2流路612bは、ホルダ部616に形成されている。
また、本実施形態の第2流路612bのうち外部に連通する外部連通口612b1は、環状弾性カバー弁43に覆われている。そのため、注入ポート602dでは、収容空間2aの内圧が高くなると、環状弾性カバー弁43が径方向の外側に押圧される。これにより、環状弾性カバー弁43は、径方向の外側に拡がるように弾性変形する。そのため、環状弾性カバー弁43の内面と、外部連通口612b1が形成されているホルダ部616の外面と、の間に隙間が生じる。そして、この隙間を通じて、収容空間2aの気体を、外部に排出できる。その一方で、環状弾性カバー弁43は、外部から第2流路612bへ気体を流入させない。つまり、本実施形態の環状弾性カバー弁43は、外部から第2流路612bへの気体の流入を規制する、第2流路612bを閉塞するキャップである。更に、本実施形態の環状弾性カバー弁43は、収容空間2aから外部への気体の排出を許容し、外部から収容空間2aへの気体の流入を規制する逆止弁でもある。
このように、本実施形態の注入ポート602dについても、第1流路612a及び第2流路612bを備える。そして、第1流路612aは、外部から液体収容部2bの収容空間2aへの液体の注入を許容し、液体収容部2bの収容空間2aから外部への液体の排出を規制する弁体613を備える。更に、第2流路612bは、液体収容部2bの収容空間2aから外部への液体の排出を規制し、液体収容部2bの収容空間2aから外部への気体の排出を許容するフィルタ38を備える。
ここで、図13、図14に示すように、本実施形態の注入ポート602dにおいても、第1流路612aの収容空間2aに連なる流路端E1は、第2流路612bの収容空間2aに連なる流路端E2より、収容空間2aの内側(図13、図14では下側)に入り込むように配置されている。これにより、このように配置されていない構成と比較して、収容空間2aの気泡等の気体を、第2流路612bを通じて、液体収容部2bの外部へと排出できる。つまり、注入ポート602dを通じて収容空間2aに液体が注入された後で、収容空間2aに気体が滞留することを抑制できる。より具体的に、注入ポート602dを鉛直方向上側にした姿勢で、注入ポート602dの第1流路612aを通じて収容空間2aに輸液剤が注入される。輸液剤が収容空間2aに注入されていくことで、収容空間2aに残っていた空気は、第2流路612bを通じて外部に押し出されていく。そして、第2流路612bを通じた空気の排出は、輸液剤が第1流路612aの流路端E1の高さを超えて、第2流路612bの流路端E2の高さに至るまで、可能である。つまり、第1流路612aの流路端E1及び第2流路612bの流路端E2の位置関係が逆の場合よりも、収容空間2aの気泡等の気体を、より多く外部へ排出できる。そのため、収容空間2a内の輸液剤Xの充填量を多くすることができる。
また、上述したように、本実施形態の注入ポート602dは、第2流路612bを閉塞可能なキャップとしての環状弾性カバー弁43を備える。このように、キャップを逆止弁である環状弾性カバー弁43により構成することで、ユーザーのキャップの操作を必要としない。また、第2流路612bを通じて外部から収容空間2aに気体が流入することを常時抑制できる。
図15は、本開示に係る液体収容具の一実施形態としての輸液カートリッジ702を示す図である。図15に示すように、輸液カートリッジ702は、収容空間2aを区画する液体収容部702bと、注入ポート702dと、を備える。
本実施形態の注入ポート602dは、図12~図14に示す注入ポート602dと比較して、環状弾性カバー弁43の有無のみが相違し、その他の構成は同一であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態の液体収容部702bは、収容空間2aを区画する、バルーン体620を備える。また、本実施形態の液体収容部702bの収容空間2aは、大気圧より常時内圧が高くなるように構成されている。つまり、本実施形態の収容空間2aは、第2流路612bによって連通している外部の大気圧より高い圧力(正圧)が維持されるように構成されている。そのため、本実施形態の輸液カートリッジ702では、注入ポート702dの第2流路612bを通じて、外部から収容空間2aに気体が流入しない。したがって、図15に示すように、本実施形態の注入ポート702dは、図12~図14に示す環状弾性カバー弁43を備えなくてもよい。
本開示に係る注入ポート、液体収容具及び輸液ポンプは、上述した実施形態及び変形例に示す具体的な構成に限られず、特許請求の範囲を逸脱しない限り、種々の変形・変更・組み合わせが可能である。上述した実施形態及び変形例では、液体収容具として、輸液ポンプの輸液カートリッジについて例示説明しているが、本開示に係る液体収容具は、輸液カートリッジに限られない。液体収容具は、注入ポートを用いて液体が注入される収容空間を区画する構成であればよく、例えば、薬液バッグ等、輸液カートリッジ以外の他の構成であってもよい。
本開示は、注入ポート、液体収容具及び輸液ポンプに関する。
1:ポンプ本体
2、702:輸液カートリッジ(液体収容具の一例)
2a:収容空間
2b、702b:液体収容部
2d、302d、402d、502d、602d、702d:注入ポート
11:ケース部
11a:底壁部
11b:側壁部
11b1:開口筒部
12:膜部
13:カバー部
13a:カバー本体部
13b:ヒンジ部
14:管部
21:凹部
21a:底面
21b:側面
24:管受け面
25:接続管部
31、331、431、531:ポート本体
32:キャップ
32a:第1筒部
32b:第2筒部
32c:天壁部
33:ヒンジ
34:内筒部
34a:第1流路
34b:雄ねじ部
34c:環状フランジ部
34d:突出部
34d1:閉鎖壁部
34d2:貫通孔
34e:支持部
35:外筒部
35a:第2流路
35b:環状フランジ部
36:連結部
37:逆止弁(弁体の一例)
37a:筒部
37b:弁部
37b1:変形板部
37b2:スリット
37c:固定部
38:フィルタ
39:押さえ筒部
40:カバー部材
40a:側壁部
40b:環状フランジ部
41:環状弾性カバー弁(弁体及び逆止弁の一例)
42:アンブレラ弁(弁体及び逆止弁の一例)
42a:棒状部
42a1:拡径部
42b:弁膜部
43:環状弾性カバー弁(キャップの一例)
51:揺動軸部
52:爪受部
52a:貫通孔
100:輸液ポンプ
120:表示部
130:操作部
131:早送りスイッチ
132:開始スイッチ
133:停止スイッチ
134:電源スイッチ
140:送液部
151:受け部
151a:貫通孔
152:係止爪部
160:外装部材
200:シリンジ
201:シリンジ本体部
201a:収容空間
202:オスルアー部
202a:流路
203:筒部
203a:雌ねじ部
612:ハウジング
612a:第1流路
612b:第2流路
612b1:外部連通口
613:弁体
613a:スリット
614:天面キャップ
614a:雄ねじ部
615:底面キャップ
616:ホルダ部
620:バルーン体
A:内筒部及び外筒部の中心軸方向
B:内筒部及び外筒部の径方向
C:内筒部及び外筒部の周方向
E1:第1流路の流路端
E2:第2流路の流路端
X:輸液剤(液体の一例)

Claims (7)

  1. 液体収容部に設置可能な注入ポートであって、
    前記液体収容部に設置されている状態で、外部と前記液体収容部の収容空間とを連通する第1流路及び第2流路を備え、
    前記第1流路は、外部から前記液体収容部の前記収容空間への液体の注入を許容し、前記液体収容部の前記収容空間から外部への液体の排出を規制する弁体を備え、
    前記第2流路は、前記液体収容部の前記収容空間から外部への液体の排出を規制し、前記液体収容部の前記収容空間から外部への気体の排出を許容するフィルタを備え、
    前記第1流路の前記収容空間に連なる流路端は、前記第2流路の前記収容空間に連なる流路端より、前記収容空間の内側に入り込むように配置されている、注入ポート。
  2. 内筒部と、
    前記内筒部の径方向外側を覆う外筒部と、を備え、
    前記第1流路は、前記内筒部の内側に形成されており、
    前記第2流路は、前記内筒部の外側、かつ、前記外筒部の内側に形成されている、請求項1の注入ポート。
  3. 前記弁体は逆止弁である、請求項1又は2に記載の注入ポート。
  4. 前記第2流路を閉塞可能なキャップを備える、請求項1から3のいずれか1つに記載の注入ポート。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の注入ポートと、
    前記注入ポートが設置されている前記液体収容部と、を備える、液体収容具。
  6. 前記液体収容部は、凹部が形成されているケース部と、前記凹部を覆い、前記凹部との間に前記収容空間を区画する膜部と、を備え、
    前記注入ポートは、前記ケース部に設置されている、請求項5に記載の液体収容具。
  7. 請求項5又は6に記載の液体収容具としての輸液カートリッジと、
    前記輸液カートリッジを装着可能なポンプ本体と、を備える輸液ポンプ。
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