JP2023127195A - 回転電機のロータ - Google Patents

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Abstract

【課題】永久磁石に加わる応力を低減できる回転電機のロータを提供する。【解決手段】回転電機のロータは、筒状のロータコアと、ロータコアの外周面に設けられるとともにロータコアの周方向に並ぶ複数の永久磁石33によって構成された筒状の磁石ユニット32とを備える。各永久磁石33は、永久磁石33をロータコアの径方向に貫通する第1スリット34a又は第2スリット34bを有する。各永久磁石33は、スリット34a,34bを区画する区画する面であって、ロータコアの周方向に対向する一対の対向面341,342を有している。第1スリット34aは、永久磁石33の第1端面33cで開口している。第2スリット34bは、永久磁石33の第2端面33dで開口している。磁石ユニット32は、スリット34a,34bによりロータコアの周方向に途切れる部分を、ロータコアの軸方向及び径方向における磁石ユニット32の全体に有する。【選択図】図3

Description

本発明は、回転電機のロータに関する。
回転電機は、ロータと、ステータとを備える。特許文献1のロータは、筒状のロータコアと、ロータコアの外周面に設けられるとともにロータコアの周方向に並ぶ複数の永久磁石とを備えている。
特開2014-68460号公報
各永久磁石が温度変化によってロータコアの周方向に膨張すると、ロータコアの周方向に隣り合う永久磁石同士が押圧し合うことで、各永久磁石には応力が加わる。この場合、回転電機の運転に制約が生じるおそれがある。
上記問題点を解決するための回転電機のロータは、筒状のロータコアと、前記ロータコアの外周面に設けられるとともに前記ロータコアの周方向に並ぶ複数の永久磁石によって構成された筒状の磁石ユニットとを備え、前記複数の永久磁石のうち、少なくとも一部の前記永久磁石は、前記永久磁石を前記ロータコアの径方向に貫通するスリット、又は前記ロータコアの径方向における前記永久磁石の端面よりも凹む凹部を有し、前記永久磁石は、前記スリット又は前記凹部を区画する面であって、前記ロータコアの周方向に対向する一対の対向面を有し、前記スリット及び前記凹部は、前記ロータコアの軸方向における前記永久磁石の端面で開口しており、前記磁石ユニットは、前記スリット又は前記凹部により前記ロータコアの周方向に途切れる部分を、前記ロータコアの軸方向及び径方向における前記磁石ユニットの全体に有することを要旨とする。
磁石ユニットは、スリット又は凹部によりロータコアの周方向に途切れる部分を有している。このため、各永久磁石が膨張した際、永久磁石におけるスリット又は凹部の両側に位置する部分が互いに近付くように変形することで、各永久磁石に加わる応力を低減できる。また、スリット及び凹部は、ロータコアの軸方向における永久磁石の端面で開口している。このため、スリット及び凹部がロータコアの軸方向における永久磁石の両端面で開口していない場合と比較して、永久磁石におけるスリット又は凹部の両側に位置する部分が変形しやすくなる。よって、永久磁石に加わる応力をより低減できる。
上記回転電機のロータにおいて、前記磁石ユニットは、前記ロータコアの軸方向における前記永久磁石の一端面である第1端面で開口する前記スリットとしての第1スリットを有する前記永久磁石と、前記ロータコアの軸方向における前記永久磁石の他端面である第2端面で開口する前記スリットとしての第2スリットを有する前記永久磁石とを有し、前記ロータコアの軸方向における前記第1スリットの一部と、前記ロータコアの軸方向における前記第2スリットの一部とは、前記ロータコアの周方向に並んでいてもよい。
永久磁石におけるスリットの両側に位置する部分は、永久磁石における凹部の両側に位置する部分よりも変形しやすい。よって、永久磁石に加わる応力をより低減できる。
上記回転電機のロータにおいて、前記第1スリットと前記第2スリットとは、前記ロータコアの周方向において交互に設けられていてもよい。
第1スリットと第2スリットとが交互に設けられていない場合、永久磁石に加わる応力が第1端面側で低減されやすい部分と第2端面側で低減されやすい部分とが、ロータコアの周方向において偏ってしまう。これに対し、第1スリットと第2スリットとが交互に設けられることで、永久磁石に加わる応力が第1端面側で低減されやすい部分と第2端面側で低減されやすい部分とが、ロータコアの周方向において偏ることが抑制される。よって、永久磁石に加わる応力をロータコアの周方向においてバランス良く低減できる。
上記回転電機のロータにおいて、前記磁石ユニットは、前記ロータコアの径方向における前記永久磁石の一端面である第1主面よりも凹むとともに、前記ロータコアの軸方向における前記永久磁石の一端面である第1端面で開口する前記凹部としての第1凹部を有する前記永久磁石と、前記ロータコアの径方向における前記永久磁石の他端面である第2主面よりも凹むとともに、前記ロータコアの軸方向における前記永久磁石の他端面である第2端面で開口する前記凹部としての第2凹部を有する前記永久磁石とを有し、前記ロータコアの径方向における前記第1凹部の一部と、前記ロータコアの径方向における前記第2凹部の一部とは、前記ロータコアの周方向に並んでおり、前記ロータコアの軸方向における前記第1凹部の一部と、前記ロータコアの軸方向における前記第2凹部の一部とは、前記ロータコアの周方向に並んでいてもよい。
永久磁石がスリットを有する場合、永久磁石の膨張により、永久磁石におけるスリットの両側に位置する部分が変形する。このとき、ロータコアの軸方向におけるスリットの端部であって、永久磁石の第1端面又は第2端面で開口する端部とは反対に位置する端部において、永久磁石に応力が集中しやすい。これに対し、永久磁石が凹部を有する場合、永久磁石における凹部の両側に位置する部分は、ロータコアの径方向において凹部が形成されていない部分と繋がっている。このため、永久磁石の膨張により、永久磁石における凹部の両側に位置する部分が変形しても、ロータコアの軸方向における凹部の端部であって、永久磁石の第1端面又は第2端面で開口する端部とは反対に位置する端部において、永久磁石に応力が集中しにくい。
また、永久磁石を削ることによってスリット又は凹部を形成する場合には、凹部の方がスリットよりもロータコアの径方向において削る量が少なくて済むため、形成しやすい。
上記回転電機のロータにおいて、前記第1凹部と前記第2凹部とは、前記ロータコアの周方向において交互に設けられていてもよい。
第1凹部と第2凹部とが交互に設けられていない場合、永久磁石に加わる応力が第1端面側で低減されやすい部分と第2端面側で低減されやすい部分とが、ロータコアの周方向において偏ってしまう。これに対し、第1凹部と第2凹部とが交互に設けられることで、永久磁石に加わる応力が第1端面側で低減されやすい部分と第2端面側で低減されやすい部分とが、ロータコアの周方向において偏ることが抑制される。よって、永久磁石に加わる応力をロータコアの周方向においてバランス良く低減できる。
また、第1凹部と第2凹部とが交互に設けられていない場合、永久磁石に加わる応力が第1主面側で低減されやすい部分と第2主面側で低減されやすい部分とが、ロータコアの周方向において偏ってしまう。これに対し、第1凹部と第2凹部とが交互に設けられることで、永久磁石に加わる応力が第1主面側で低減されやすい部分と第2主面側で低減されやすい部分とが、ロータコアの周方向において偏ることが抑制される。よって、永久磁石に加わる応力をロータコアの周方向においてバランス良く低減できる。
上記回転電機のロータにおいて、前記磁石ユニットを構成する全ての前記永久磁石が、前記スリット又は前記凹部を有していてもよい。
全ての永久磁石においてスリット又は凹部の両側に位置する部分が変形可能なため、磁石ユニットを構成する永久磁石の一部がスリット又は凹部を有する場合と比較して、永久磁石に加わる応力をさらに低減できる。
本発明によれば、永久磁石に加わる応力を低減できる。
第1実施形態における回転電機の側断面図である。 第1実施形態におけるロータの断面図である。 第1実施形態における磁石ユニットの展開図である。 第2実施形態における磁石ユニットの展開図である。 図4における5-5線断面図である。 別例における磁石ユニットの展開図である。
[第1実施形態]
以下、回転電機のロータを具体化した第1実施形態を図1~図3にしたがって説明する。
図1に示すように、回転電機10は、ハウジング11と、回転軸12と、ロータ13と、ステータ14とを備えている。
<<ハウジング>>
ハウジング11は、回転軸12と、ロータ13と、ステータ14とを収容している。ハウジング11は、第1ハウジング構成体21と、第2ハウジング構成体22とを有している。
第1ハウジング構成体21は、有底円筒状である。第1ハウジング構成体21は、円板状の底壁23と、底壁23の周縁部から底壁23の板厚方向に延びる円筒状の周壁24とを有している。第1ハウジング構成体21は、第1ボス25を有している。第1ボス25は、底壁23の内面から突出した部分である。第1ボス25は、第1軸受収容部25aを有している。第1軸受収容部25aは、第1ボス25の先端面よりも凹んだ部分である。第1軸受収容部25aは、第1軸受15を収容している。
第2ハウジング構成体22は、円板状である。第2ハウジング構成体22は、第1ハウジング構成体21の開口を閉塞している。第2ハウジング構成体22は、第2ボス26を有している。第2ボス26は、第2ハウジング構成体22の内面から突出した部分である。第2ボス26は、第2軸受収容部26aを有している。第2軸受収容部26aは、第2ボス26の先端面よりも凹んだ部分である。第2軸受収容部26aは、第2軸受16を収容している。
<<回転軸>>
回転軸12の軸方向は、周壁24の軸方向と一致している。回転軸12は、第1端部及び第2端部を有している。第1端部は、回転軸12の軸方向の一端部であるとともに、第2端部は、回転軸12の軸方向の他端部である。回転軸12の第1端部は、第1軸受収容部25aに挿入されている。回転軸12の第1端部は、第1軸受15を介して第1ボス25に回転可能に支持されている。回転軸12の第2端部は、第2軸受収容部26aに挿入されている。回転軸12の第2端部は、第2軸受16を介して第2ボス26に回転可能に支持されている。
<<ロータ>>
図2に示すように、ロータ13は、円筒状のロータコア31と、円筒状の磁石ユニット32とを有している。ロータ13は、ロータコア31の外周面31aに磁石ユニット32が配置されたSPM(Surface Permanent Magnet)型のロータである。ロータ13は、後述するコイル42に電流が流れることにより回転する。
<ロータコア>
図1に示すように、ロータコア31の内側には、回転軸12が挿通されている。本実施形態では、回転軸12は、ロータコア31の内側に圧入されることによってロータ13に固定されている。回転軸12は、ロータ13と一体的に回転する。ロータコア31の軸方向は、回転軸12の軸方向と一致している。
<磁石ユニット>
図2に示すように、磁石ユニット32は、ロータコア31の周方向に並ぶ複数の永久磁石33から構成されている。本実施形態の磁石ユニット32は、14個の永久磁石33から構成されている。永久磁石33は、温度変化によって膨張する。本実施形態の永久磁石33は、ネオジウム磁石である。したがって、永久磁石33の温度が低下すると、永久磁石33は膨張する。
各永久磁石33は、ロータコア31の径方向に着磁されている。ロータコア31の径方向外側に向かって磁化された永久磁石33を第1永久磁石331とする。ロータコア31の径方向内側に向かって磁化された永久磁石33を第2永久磁石332とする。第1永久磁石331と第2永久磁石332とは、ロータコア31の周方向において交互に配置されている。
図3は、筒状の磁石ユニット32を帯状に展開した図である。図3における紙面左右方向は、ロータコア31の周方向と一致している。
図2及び図3に示すように、各永久磁石33は、長方形状の板である。各永久磁石33は、第1主面33aと第2主面33bとを有している。第1主面33aは、ロータコア31の径方向における永久磁石33の一端面であるとともに、第2主面33bは、ロータコア31の径方向における永久磁石33の他端面である。第1主面33aは、ロータコア31の外周面31aと対向している。第1主面33aは、ロータコア31の径方向において第2主面33bよりも内側に位置している。本実施形態では、第1主面33aは、ロータコア31の外周面31aに沿うように湾曲する凹状の湾曲面である。第2主面33bは、凸状の湾曲面である。
各永久磁石33は、第1端面33cと、第2端面33dと、第3端面33eと、第4端面33fとを有している。第1端面33cは、ロータコア31の軸方向における永久磁石33の一端面であるとともに、第2端面33dは、ロータコア31の軸方向における永久磁石33の他端面である。第3端面33eは、ロータコア31の周方向における永久磁石33の一端面であるとともに、第4端面33fは、ロータコア31の周方向における永久磁石33の他端面である。
永久磁石33の第3端面33eは、当該永久磁石33の両側に位置する永久磁石33のうちの一方の永久磁石33の第4端面33fと当接している。また、永久磁石33の第4端面33fは、当該永久磁石33の両側に位置する永久磁石33のうちの他方の永久磁石33の第3端面33eと当接している。
第1永久磁石331は、第1永久磁石331をロータコア31の径方向に貫通するスリットとしての第1スリット34aを有している。第1永久磁石331は、第1スリット34aを区画する面であって、ロータコア31の周方向に対向する一対の対向面としての第1対向面341を有している。本実施形態では、磁石ユニット32を構成する全ての第1永久磁石331が第1スリット34aを有している。本実施形態では、第1スリット34aは、ロータコア31の周方向における第1永久磁石331の中央に設けられている。第1スリット34aは、第1永久磁石331の第1端面33cで開口している。
第2永久磁石332は、第2永久磁石332をロータコア31の径方向に貫通するスリットとしての第2スリット34bを有している。第2永久磁石332は、第2スリット34bを区画する面であって、ロータコア31の周方向に対向する一対の対向面としての第2対向面342を有している。本実施形態では、磁石ユニット32を構成する全ての第2永久磁石332が第2スリット34bを有している。本実施形態では、第2スリット34bは、ロータコア31の周方向における第2永久磁石332の中央に設けられている。第2スリット34bは、第2永久磁石332の第2端面33dで開口している。つまり、第2スリット34bは、ロータコア31の軸方向において第1スリット34aが開口する方向とは反対方向に開口している。
ロータコア31の周方向における各スリット34a,34bの寸法は、ロータコア31の周方向における永久磁石33の膨張量よりも大きくなるように設定される。永久磁石33の膨張量は、永久磁石33の熱膨張係数と、ロータコア31の周方向における永久磁石33の第2主面33bの寸法と、永久磁石33の温度変化量とに基づいて算出される。
本実施形態では、永久磁石33の熱膨張係数は、ネオジウム磁石の熱膨張係数である-2×10-6[/K]である。ロータコア31の周方向における第2主面33bの寸法は約45mmである。永久磁石33の温度変化量は、室温の25℃と、想定される最低温度の-40℃とから65℃に設定される。この場合、ロータコア31の周方向における永久磁石33の膨張量は約0.04mmと算出される。これを踏まえ、本実施形態のロータコア31の周方向における各スリット34a,34bの寸法は0.04mmに設定されている。なお、ロータコア31の周方向における各スリット34a,34bの寸法は、算出した永久磁石33の膨張量である0.04mm以上であればよい。図2及び図3において、ロータコア31の周方向におけるスリット34a,34bの寸法は誇張して図示されている。
本実施形態では、ロータコア31の軸方向における第1スリット34aの寸法と、ロータコア31の軸方向における第2スリット34bの寸法とは同じである。ロータコア31の軸方向における第1スリット34aの寸法と第2スリット34bの寸法とを足し合わせた寸法は、ロータコア31の軸方向における永久磁石33の寸法よりも長い。
ロータコア31の軸方向における第1スリット34aの一部と、ロータコア31の軸方向における第2スリット34bの一部とは、ロータコア31の周方向において並んでいる。したがって、磁石ユニット32は、第1スリット34a及び第2スリット34bの少なくとも一方によりロータコア31の周方向に途切れる部分を、ロータコア31の軸方向における磁石ユニット32の全体に有している。
また、第1スリット34a及び第2スリット34bは、永久磁石33をロータコア31の径方向に貫通している。したがって、磁石ユニット32は、第1スリット34a及び第2スリット34bによりロータコア31の周方向に途切れる部分を、ロータコア31の径方向における磁石ユニット32の全体に有している。
上述したように、第1永久磁石331と第2永久磁石332とは、ロータコア31の周方向において交互に配置されている。したがって、第1スリット34aと第2スリット34bとは、ロータコア31の周方向において交互に設けられている。
<<ステータ>>
図1に示すように、ステータ14は、ロータ13を取り囲んでいる。言い換えると、ロータ13は、ステータ14の内側に設けられている。
ステータ14は、円筒状のステータコア41と、コイル42とを有している。ステータコア41は、周壁24の内周面に固定されている。ステータコア41の軸方向は、回転軸12の軸方向と一致している。コイル42は、ステータコア41に巻回されている。
第1実施形態の作用及び効果について説明する。
(1-1)磁石ユニット32は、スリット34a,34bによりロータコア31の周方向に途切れる部分を有している。このため、各永久磁石33がロータコア31の周方向に膨張する際、永久磁石33におけるスリット34a,34bの両側に位置する部分が互いに近付くように変形することで、各永久磁石33に加わる応力を低減できる。また、第1スリット34aは、永久磁石33の第1端面33cで開口している。第2スリット34bは、永久磁石33の第2端面33dで開口している。このため、各スリット34a,34bが永久磁石33の第1端面33c及び第2端面33dの両方で開口していない場合と比較して、永久磁石33におけるスリット34a,34bの両側に位置する部分は変形しやすくなる。よって、永久磁石33に加わる応力をより低減できる。その結果、回転電機10の運転に制約が生じ難くなる。
(1-2)永久磁石33におけるスリット34a,34bの両側に位置する部分は、第2実施形態において説明する永久磁石33における凹部35a,35bの両側に位置する部分よりも変形しやすい。よって、永久磁石33に加わる応力をより低減できる。
(1-3)第1スリット34aと第2スリット34bとが交互に設けられていない場合、永久磁石33に加わる応力が第1端面33c側で低減されやすい部分と第2端面33d側で低減されやすい部分とが、ロータコア31の周方向において偏ってしまう。これに対し、第1スリット34aと第2スリット34bとが交互に設けられることで、永久磁石33に加わる応力が第1端面33c側で低減されやすい部分と第2端面33d側で低減されやすい部分とが、ロータコア31の周方向において偏ることが抑制される。よって、永久磁石33に加わる応力をロータコア31の周方向においてバランス良く低減できる。
(1-4)磁石ユニット32を構成する全ての永久磁石33が、第1スリット34a又は第2スリット34bを有している。このため、永久磁石33が膨張した際、全ての永久磁石33においてスリット34a,34bの両側に位置する部分が変形可能である。よって、磁石ユニット32を構成する複数の永久磁石33のうち、一部の永久磁石33がスリット34a,34bを有する場合と比較して、永久磁石33に加わる応力をより低減できる。
(1-5)永久磁石33は、ロータコア31の周方向においてスリット34a,34bよりも一方側に位置する部分と、スリット34a,34bよりも他方側に位置する部分とを有している。よって、永久磁石33がスリット34a,34bを有していない場合と比較して、永久磁石33における渦損を低減できる。
(1-6)永久磁石33に加わる応力を低減するために、例えば、ロータコア31の周方向に隣り合う永久磁石33の間に隙間を設けることが考えられる。この場合、ロータコア31の周方向における永久磁石33の膨張量に基づいて設定された、所望の大きさの隙間となるように、永久磁石33を配置する必要がある。これに対し、本実施形態では、永久磁石33に所望の寸法のスリット34a,34bを設けることで、永久磁石33に加わる応力を低減している。したがって、ロータコア31の周方向に隣り合う永久磁石33の間に隙間を設けなくてもよいため、永久磁石33の配置が容易である。
(1-7)永久磁石33におけるスリット34a,34bの両側に位置する部分は、ロータコア31の周方向においてスリット34a,34bから離れる方向だけでなく、スリット34a,34bに近づく方向にも膨張できる。よって、永久磁石33がスリット34a,34bを有していない場合と比較して、永久磁石33がロータコア31の周方向に膨張する際に永久磁石33が割れることを抑制できる。
[第2実施形態]
回転電機のロータを具体化した第2実施形態を図4及び図5にしたがって説明する。なお、磁石ユニット32以外の構成については、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
図4は、筒状の磁石ユニット32を帯状に展開した図である。図4における紙面左右方向は、ロータコア31の周方向と一致している。
図4及び図5に示すように、第1永久磁石331は、第1主面33aよりも凹む凹部としての第1凹部35aを有している。第1永久磁石331は、第1凹部35aを区画する面であって、ロータコア31の周方向に対向する一対の対向面としての第1対向面351を有している。本実施形態では、磁石ユニット32を構成する全ての第1永久磁石331が第1凹部35aを有している。本実施形態では、第1凹部35aは、ロータコア31の周方向における第1永久磁石331の中央に設けられている。第1凹部35aは、第1永久磁石331の第1端面33cで開口している。
第2永久磁石332は、第2主面33bよりも凹む凹部としての第2凹部35bを有している。第2永久磁石332は、第2凹部35bを区画する面であって、ロータコア31の周方向に対向する一対の対向面としての第2対向面352を有している。本実施形態では、磁石ユニット32を構成する全ての第2永久磁石332が第2凹部35bを有している。本実施形態では、第2凹部35bは、ロータコア31の周方向における第2永久磁石332の中央に設けられている。第2凹部35bは、第2永久磁石332の第2端面33dで開口している。つまり、第2凹部35bは、ロータコア31の軸方向において第1凹部35aが開口する方向とは反対方向に開口している。
ロータコア31の周方向における各凹部35a,35bの寸法は、ロータコア31の周方向における永久磁石33の膨張量よりも大きくなるように設定される。永久磁石33の膨張量は、永久磁石33の熱膨張係数と、ロータコア31の周方向における永久磁石33の第2主面33bの寸法と、永久磁石33の温度変化量とに基づいて算出される。
本実施形態では、永久磁石33の熱膨張係数は、ネオジウム磁石の熱膨張係数である-2×10-6[/K]である。ロータコア31の周方向における第2主面33bの寸法は約45mmである。永久磁石33の温度変化量は、室温の25℃と、想定される最低温度の-40℃とから65℃に設定される。この場合、ロータコア31の周方向における永久磁石33の膨張量は約0.04mmと算出される。これを踏まえ、本実施形態のロータコア31の周方向における各凹部35a,35bの寸法は0.04mmに設定されている。なお、ロータコア31の周方向における各凹部35a,35bの寸法は、算出した永久磁石33の膨張量である0.04mm以上であればよい。図4及び図5において、ロータコア31の周方向における凹部35a,35bの寸法は誇張して図示されている。
図4に示すように、本実施形態では、ロータコア31の軸方向における第1凹部35aの寸法と、ロータコア31の軸方向における第2凹部35bの寸法とは同じである。ロータコア31の軸方向における第1凹部35aの寸法と第2凹部35bの寸法とを足し合わせた寸法は、ロータコア31の軸方向における永久磁石33の寸法よりも長い。
ロータコア31の軸方向における第1凹部35aの一部と、ロータコア31の軸方向における第2凹部35bの一部とは、ロータコア31の周方向において並んでいる。したがって、磁石ユニット32は、第1凹部35a及び第2凹部35bの少なくとも一方によりロータコア31の周方向に途切れる部分を、ロータコア31の軸方向における磁石ユニット32の全体に有している。
図5に示すように、本実施形態では、ロータコア31の径方向における第1凹部35aの寸法と、ロータコア31の径方向における第2凹部35bの寸法とは同じである。ロータコア31の径方向における第1凹部35aの寸法と第2凹部35bの寸法とを足し合わせた寸法は、ロータコア31の径方向における永久磁石33の寸法よりも長い。
ロータコア31の径方向における第1凹部35aの一部と、ロータコア31の径方向における第2凹部35bの一部とは、ロータコア31の周方向において並んでいる。したがって、磁石ユニット32は、第1凹部35a及び第2凹部35bの少なくとも一方によりロータコア31の周方向に途切れる部分を、ロータコア31の径方向における磁石ユニット32の全体に有している。
第1永久磁石331と第2永久磁石332とは、ロータコア31の周方向において交互に配置されている。したがって、第1凹部35aと第2凹部35bとは、ロータコア31の周方向において交互に設けられている。
第2実施形態の作用及び効果について説明する。
(2-1)磁石ユニット32は、凹部35a,35bによりロータコア31の周方向に途切れる部分を有している。このため、各永久磁石33がロータコア31の周方向に膨張する際、永久磁石33における凹部35a,35bの両側に位置する部分が互いに近付くように変形することで、各永久磁石33に加わる応力を低減できる。また、第1凹部35aは、永久磁石33の第1端面33cで開口している。第2凹部35bは、永久磁石33の第2端面33dで開口している。このため、各凹部35a,35bが永久磁石33の第1端面33c及び第2端面33dの両方で開口していない場合と比較して、永久磁石33における凹部35a,35bの両側に位置する部分は変形しやすくなる。よって、永久磁石33に加わる応力をより低減できる。その結果、回転電機10の運転に制約が生じ難くなる。
(2-2)永久磁石33がスリット34a,34bを有する場合、永久磁石33の膨張により、永久磁石33におけるスリット34a,34bの両側に位置する部分は変形する。このとき、ロータコア31の軸方向におけるスリット34a,34bの端部であって、永久磁石33の第1端面33c又は第2端面33dで開口する端部とは反対に位置する端部において、永久磁石33に応力が集中しやすい。これに対し、永久磁石33が凹部35a,35bを有する場合、永久磁石33における凹部35a,35bの両側に位置する部分は、ロータコア31の径方向において凹部35a,35bが形成されていない部分と繋がっている。このため、永久磁石33の膨張により、永久磁石33における凹部35a,35bの両側に位置する部分が変形しても、ロータコア31の軸方向における凹部35a,35bの端部であって、永久磁石33の第1端面33c又は第2端面33dで開口する端部とは反対に位置する端部において、永久磁石33に応力が集中しにくい。
また、永久磁石33を削ることによってスリット34a,34b又は凹部35a,35bを形成する場合には、凹部35a,35bの方がスリット34a,34bよりもロータコア31の径方向において削る量が少なくて済むため、形成しやすい。
(2-3)第1凹部35aと第2凹部35bとがロータコア31の周方向において交互に設けられていない場合、永久磁石33に加わる応力が第1端面33c側で低減されやすい部分と、第2端面33d側で低減されやすい部分とが、ロータコア31の周方向において偏ってしまう。これに対し、第1凹部35aと第2凹部35bとがロータコア31の周方向において交互に設けられることで、永久磁石33に加わる応力が第1端面33c側で低減されやすい部分と、第2端面33d側で低減されやすい部分とが、ロータコア31の周方向において偏ることが抑制される。よって、永久磁石33に加わる応力をロータコア31の周方向においてバランス良く低減できる。
また、第1凹部35aと第2凹部35bとがロータコア31の周方向において交互に設けられていない場合、永久磁石33に加わる応力が第1主面33a側で低減されやすい部分と第2主面33b側で低減されやすい部分とが、ロータコア31の周方向において偏ってしまう。これに対し、第1凹部35aと第2凹部35bとがロータコア31の周方向において交互に設けられることで、永久磁石33に加わる応力が第1主面33a側で低減されやすい部分と第2主面33b側で低減されやすい部分とが、ロータコア31の周方向において偏ることが抑制される。よって、永久磁石33に加わる応力をロータコア31の周方向においてバランス良く低減できる。
(2-4)磁石ユニット32を構成する全ての永久磁石33が、第1凹部35a又は第2凹部35bを有している。このため、永久磁石33が膨張した際、全ての永久磁石33において凹部35a,35bの両側に位置する部分が変形可能である。よって、磁石ユニット32を構成する複数の永久磁石33のうち、一部の永久磁石33が凹部35a,35bを有する場合と比較して、永久磁石33に加わる応力をより低減できる。
(2-5)永久磁石33は、ロータコア31の周方向において凹部35a,35bよりも一方側に位置する部分と、凹部35a,35bよりも他方側に位置する部分とを有している。よって、永久磁石33が凹部35a,35bを有していない場合と比較して、永久磁石33における渦損を低減できる。
(2-6)永久磁石33に加わる応力を低減するために、例えば、ロータコア31の周方向に隣り合う永久磁石33の間に隙間を設けることが考えられる。この場合、ロータコア31の周方向における永久磁石33の膨張量に基づいて設定された、所望の大きさの隙間となるように、永久磁石33を配置する必要がある。これに対し、本実施形態では、永久磁石33に凹部35a,35bを設けることで、永久磁石33に加わる応力を低減している。したがって、ロータコア31の周方向に隣り合う永久磁石33の間に隙間を設けなくてもよいため、永久磁石33の配置が容易である。
(2-7)永久磁石33における凹部35a,35bの両側に位置する部分は、ロータコア31の周方向において凹部35a,35bから離れる方向だけでなく、凹部35a,35bに近づく方向にも膨張できる。よって、永久磁石33が凹部35a,35bを有していない場合と比較して、永久磁石33がロータコア31の周方向に膨張する際に永久磁石33が割れることを抑制できる。
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○ ロータコア31は、筒状であれば、円筒状でなくてもよい。ロータコア31は、例えば、多角筒状であってもよい。
○ 磁石ユニット32を構成する永久磁石33の数は、適宜変更されてもよい。
○ 各永久磁石33は、ネオジウム磁石でなくてもよい。例えば、各永久磁石33は、フェライト磁石やサマリウムコバルト磁石でもよい。この場合、永久磁石33の温度が上昇すると、永久磁石33は膨張する。
○ 磁石ユニット32は、筒状であれば、円筒状でなくてもよい。例えば、ロータコア31が多角筒状である場合、永久磁石33の第1主面33aは、ロータコア31の外周面31aに沿う平坦面であってもよい。永久磁石33の第2主面33bは、平坦面であってもよい。この場合、磁石ユニット32は、多角筒状である。
○ 第2実施形態において、第1凹部35aは、第1永久磁石331の第1端面33cだけでなく第2端面33dでも開口していてもよい。つまり、第1凹部35aは、ロータコア31の軸方向における第1永久磁石331全体に設けられていてもよい。第2凹部35bは、第2永久磁石332の第2端面33dだけでなく第1端面33cでも開口していてもよい。つまり、第2凹部35bは、ロータコア31の軸方向における第2永久磁石332全体に設けられていてもよい。
○ 第1実施形態において、第1スリット34aは、ロータコア31の周方向における第1永久磁石331の中央からずれた位置に設けられていてもよい。第2スリット34bは、ロータコア31の周方向における第2永久磁石332の中央からずれた位置に設けられていてもよい。
○ 第1実施形態において、ロータコア31の軸方向における第1スリット34aの寸法と、ロータコア31の軸方向における第2スリット34bの寸法とは、異なっていてもよい。
ただし、ロータコア31の軸方向における第1スリット34aの寸法と第2スリット34bの寸法とを足し合わせた寸法は、ロータコア31の軸方向における永久磁石33の寸法以上とされる。このような寸法設定とすることで、ロータコア31の軸方向における第1スリット34aの一部と、ロータコア31の軸方向における第2スリット34bの一部とは、ロータコア31の周方向において並ぶ。
ロータコア31の軸方向における第1スリット34aの端であって、第1端面33cで開口する端とは反対に位置する端を第1閉塞端とする。ロータコア31の軸方向における第2スリット34bの端であって、第2端面33dで開口する端とは反対に位置する端を第2閉塞端とする。ロータコア31の軸方向における第1スリット34aの寸法と第2スリット34bの寸法とを足し合わせた寸法が、ロータコア31の軸方向における永久磁石33の寸法と同じ場合、第1閉塞端と第2閉塞端とがロータコア31の周方向において並ぶ。このような状態も、「ロータコア31の軸方向における第1スリット34aの一部と、ロータコア31の軸方向における第2スリット34bの一部とは、ロータコア31の周方向において並ぶ」に含まれる。
○ 第2実施形態において、ロータコア31の軸方向における第1凹部35aの寸法と、ロータコア31の軸方向における第2凹部35bの寸法とは、異なっていてもよい。
ただし、ロータコア31の軸方向における第1凹部35aの寸法と第2凹部35bの寸法とを足し合わせた寸法は、ロータコア31の軸方向における永久磁石33の寸法以上とされる。このような寸法設定とすることで、ロータコア31の軸方向における第1凹部35aの少なくとも一部と、ロータコア31の軸方向における第2凹部35bの少なくとも一部とは、ロータコア31の周方向において並ぶ。
なお、ロータコア31の軸方向における第1凹部35aの端であって、第1端面33cで開口する端とは反対に位置する端を第1閉塞端とする。ロータコア31の軸方向における第2凹部35bの端であって、第2端面33dで開口する端とは反対に位置する端を第2閉塞端とする。ロータコア31の軸方向における第1凹部35aの寸法と第2凹部35bの寸法とを足し合わせた寸法が、ロータコア31の軸方向における永久磁石33の寸法と同じ場合、第1閉塞端と第2閉塞端とがロータコア31の周方向において並ぶ。このような状態も、「ロータコア31の軸方向における第1凹部35aの一部と、ロータコア31の軸方向における第2凹部35bの一部とは、ロータコア31の周方向において並ぶ」に含まれる。
○ 第2実施形態において、ロータコア31の径方向における第1凹部35aの寸法と、ロータコア31の径方向における第2凹部35bの寸法とは、異なっていてもよい。
ただし、ロータコア31の径方向における第1凹部35aの寸法と第2凹部35bの寸法とを足し合わせた寸法は、ロータコア31の径方向における永久磁石33の寸法以上とされる。このような寸法設定とすることで、ロータコア31の径方向における第1凹部35aの一部と、ロータコア31の径方向における第2凹部35bの一部とは、ロータコア31の周方向において並ぶ。
ロータコア31の径方向における第1凹部35aの端であって、第1主面33aで開口する端とは反対に位置する端を第3閉塞端とする。ロータコア31の径方向における第2凹部35bの端であって、第2主面33bで開口する端とは反対に位置する端を第4閉塞端とする。ロータコア31の径方向における第1凹部35aの寸法と第2凹部35bの寸法とを足し合わせた寸法が、ロータコア31の径方向における永久磁石33の寸法と同じ場合、第3閉塞端と第4閉塞端とがロータコア31の周方向において並ぶ。このような状態も、「ロータコア31の径方向における第1凹部35aの一部と、ロータコア31の径方向における第2凹部35bの一部とは、ロータコア31の周方向において並ぶ」に含まれる。
○ 第1実施形態において、第1永久磁石331が第2スリット34bを有するとともに、第2永久磁石332が第1スリット34aを有していてもよい。
○ 第2実施形態において、第1永久磁石331が第2凹部35bを有するとともに、第2永久磁石332が第1凹部35aを有していてもよい。
○ 第1実施形態において、磁石ユニット32を構成する全ての永久磁石33が第1スリット34a又は第2スリット34bを有していなくてもよい。すなわち、磁石ユニット32を構成する複数の永久磁石33のうち、一部の永久磁石33が第1スリット34a又は第2スリット34bを有していてもよい。
例えば、磁石ユニット32は、第1スリット34aを有する第1永久磁石331と、第2スリット34bを有する第1永久磁石331と、第1スリット34a及び第2スリット34bを有していない第2永久磁石332とから構成されていてもよい。
なお、第1スリット34a又は第2スリット34bを有する永久磁石33の数や、第1スリット34a又は第2スリット34bを有する永久磁石33の磁石ユニット32での配置は、永久磁石33に加わる応力を低減できる範囲で適宜変更してよい。ただし、磁石ユニット32は、スリット34a,34bによりロータコア31の周方向に途切れる部分を、ロータコア31の軸方向及び径方向における磁石ユニット32の全体に有するものとする。
○ 第2実施形態において、磁石ユニット32を構成する全ての永久磁石33が第1凹部35a又は第2凹部35bを有していなくてもよい。すなわち、磁石ユニット32を構成する複数の永久磁石33のうち、一部の永久磁石33が第1凹部35a又は第2凹部35bを有していてもよい。
例えば、磁石ユニット32は、第1凹部35aを有する第1永久磁石331と、第2凹部35bを有する第1永久磁石331と、第1凹部35a及び第2凹部35bを有していない第2永久磁石332とから構成されていてもよい。
なお、第1凹部35a又は第2凹部35bを有する永久磁石33の数や、第1凹部35a又は第2凹部35bを有する永久磁石33の磁石ユニット32での配置は、永久磁石33に加わる応力を低減できる範囲で適宜変更してよい。ただし、磁石ユニット32は、凹部35a,35bによりロータコア31の周方向に途切れる部分を、ロータコア31の軸方向及び径方向における磁石ユニット32の全体に有するものとする。
○ 第1実施形態において、第1スリット34aと第2スリット34bとは、ロータコア31の周方向において交互に設けられていなくてもよい。
例えば、図6に示すように、第1スリット34aは、ロータコア31の周方向において第1スリット34aと並んでいてもよい。また、第2スリット34bは、ロータコア31の周方向において第2スリット34bと並んでいてもよい。
○ 第2実施形態において、第1凹部35aと第2凹部35bとは、ロータコア31の周方向において交互に並んでいなくてもよい。
○ 磁石ユニット32において、スリットを有する永久磁石33と、凹部を有する永久磁石33とが混在していてもよい。この場合も、磁石ユニット32は、スリット又は凹部によりロータコア31の周方向に途切れる部分を、ロータコア31の軸方向及び径方向における磁石ユニット32の全体に有するものとする。
10…回転電機、13…ロータ、31…ロータコア、31a…外周面、32…磁石ユニット、33…永久磁石、33a…第1主面、33b…第2主面、33c…第1端面、33d…第2端面、34a…スリットとしての第1スリット、34b…スリットとしての第2スリット、35a…凹部としての第1凹部、35b…凹部としての第2凹部、341…対向面としての第1対向面、342…対向面としての第2対向面、351…対向面としての第1対向面、352…対向面としての第2対向面。

Claims (6)

  1. 筒状のロータコアと、前記ロータコアの外周面に設けられるとともに前記ロータコアの周方向に並ぶ複数の永久磁石によって構成された筒状の磁石ユニットとを備え、
    前記複数の永久磁石のうち、少なくとも一部の前記永久磁石は、前記永久磁石を前記ロータコアの径方向に貫通するスリット、又は前記ロータコアの径方向における前記永久磁石の端面よりも凹む凹部を有し、
    前記永久磁石は、前記スリット又は前記凹部を区画する面であって、前記ロータコアの周方向に対向する一対の対向面を有し、
    前記スリット及び前記凹部は、前記ロータコアの軸方向における前記永久磁石の端面で開口しており、
    前記磁石ユニットは、前記スリット又は前記凹部により前記ロータコアの周方向に途切れる部分を、前記ロータコアの軸方向及び径方向における前記磁石ユニットの全体に有することを特徴とする回転電機のロータ。
  2. 前記磁石ユニットは、
    前記ロータコアの軸方向における前記永久磁石の一端面である第1端面で開口する前記スリットとしての第1スリットを有する前記永久磁石と、
    前記ロータコアの軸方向における前記永久磁石の他端面である第2端面で開口する前記スリットとしての第2スリットを有する前記永久磁石とを有し、
    前記ロータコアの軸方向における前記第1スリットの一部と、前記ロータコアの軸方向における前記第2スリットの一部とは、前記ロータコアの周方向に並んでいる請求項1に記載の回転電機のロータ。
  3. 前記第1スリットと前記第2スリットとは、前記ロータコアの周方向において交互に設けられている請求項2に記載の回転電機のロータ。
  4. 前記磁石ユニットは、
    前記ロータコアの径方向における前記永久磁石の一端面である第1主面よりも凹むとともに、前記ロータコアの軸方向における前記永久磁石の一端面である第1端面で開口する前記凹部としての第1凹部を有する前記永久磁石と、
    前記ロータコアの径方向における前記永久磁石の他端面である第2主面よりも凹むとともに、前記ロータコアの軸方向における前記永久磁石の他端面である第2端面で開口する前記凹部としての第2凹部を有する前記永久磁石とを有し、
    前記ロータコアの径方向における前記第1凹部の一部と、前記ロータコアの径方向における前記第2凹部の一部とは、前記ロータコアの周方向に並んでおり、
    前記ロータコアの軸方向における前記第1凹部の一部と、前記ロータコアの軸方向における前記第2凹部の一部とは、前記ロータコアの周方向に並んでいる請求項1に記載の回転電機のロータ。
  5. 前記第1凹部と前記第2凹部とは、前記ロータコアの周方向において交互に設けられている請求項4に記載の回転電機のロータ。
  6. 前記磁石ユニットを構成する全ての前記永久磁石が、前記スリット又は前記凹部を有する請求項1~5の何れか一項に記載の回転電機のロータ。
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