JP2023124501A - 乾燥測定装置 - Google Patents

乾燥測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2023124501A
JP2023124501A JP2022028293A JP2022028293A JP2023124501A JP 2023124501 A JP2023124501 A JP 2023124501A JP 2022028293 A JP2022028293 A JP 2022028293A JP 2022028293 A JP2022028293 A JP 2022028293A JP 2023124501 A JP2023124501 A JP 2023124501A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drying
dry
wet
heater
damper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2022028293A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7203466B1 (ja
Inventor
功一朗 木原
Koichiro Kihara
新悟 佐々木
Shingo Sasaki
利昌 木原
Toshimasa Kihara
康博 木原
Yasuhiro Kihara
修一 山本
Shuichi Yamamoto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kihara Works Co Ltd
Original Assignee
Kihara Works Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kihara Works Co Ltd filed Critical Kihara Works Co Ltd
Priority to JP2022028293A priority Critical patent/JP7203466B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7203466B1 publication Critical patent/JP7203466B1/ja
Publication of JP2023124501A publication Critical patent/JP2023124501A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】乾燥条件のパラメーターの変化によってどのような乾燥状態が得られるかという乾燥のメカニズムを探求しながら、それらのパラメーターの乾燥への影響を、乾燥工程をシミュレーションしながら評価可能な乾燥測定装置を提供する。【解決手段】乾燥測定装置1は、空気を循環させて被乾燥物を乾燥させる乾燥庫33と、その乾燥庫33内に配置され被乾燥物を収容する乾燥容器の重量を測定する秤6と、乾燥庫33内の乾球温度50aを測定する乾球温度計7と、乾燥庫33内の湿球温度51を測定する湿球温度計8と、空気を加熱するヒーター2と、空気を循環させるファン4と、空気を排出して外気を取り入れるダンパー3と、乾球温度計7の測定値、湿球温度計8の測定値、秤6の測定値、ヒーターの出力値56、ファンの出力値57及びダンパーの開度55を記憶する記憶装置45と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、果実やキノコあるいは葉たばこ等の植物やワカメや小魚や貝類等の海産物が加熱空気によってどのように乾燥されるかを測定することで乾燥のメカニズムを研究し、また、乾燥に影響を及ぼすパラメーターを評価する乾燥測定装置に関する。
干物やドライフルーツあるいは野菜や果物の粉末等様々な食品が乾燥によって商品価値を高めている。
したがって、熱風乾燥を行う場合には、乾燥過程でどの程度乾燥しているかを確認する技術がいくつか開示されている。
例えば、特許文献1には「野菜等の静置型乾燥装置」という名称で、野菜等を乾燥させる乾燥機で、乾燥ボックスの下方に引き出し可能なサンプル乾燥ボックスを備え、また、このサンプル乾燥ボックスの重量を測定する重量測定部が設けられている。
この発明によれば、乾燥運転中において、重量測定部で測定した重量測定値の表示を見て、被乾燥物の乾燥進行状況を把握することが可能であり、乾燥を停止する時期を適宜判断することが可能である。
また、特許文献2には「循環型穀物乾燥機の水分検知装置用取付台」という名称で、穀物を循環させながら乾燥させる乾燥機において、水分を検知するために誘導路を設け、その誘導路の途中に試料採取口を設けて循環している穀粒を水分計に導いて含水率を測定する考案が開示されている。
この考案によれば、乾燥機の揚穀機の外側から簡単に穀粒の含水率を測定することが可能である。
特開2011-239691号公報 実公昭62-40311号公報
しかしながら、特許文献1に開示される発明では、被乾燥物の乾燥進行状況を把握して乾燥を停止する時期を判断することが可能であるに留まり、熱風乾燥において、どのような条件やパラメーターで乾燥すれば品質を高めることができるか、あるいは必要な熱エネルギーを最小限に抑えられるかという課題については解決できないという課題があった。
また、特許文献2に開示される考案においても、穀粒の含水率は簡単に測定できるものの、乾燥条件の設定をどのように行えば品質の高い穀粒乾燥が可能であるか、あるいは必要な熱エネルギーを最小限に抑制できるかは把握することができないという課題があった。
本発明は、かかる従来の事情に対処してなされたものであり、水分を含んだ状態から加熱空気をあてて乾燥させる場合、従来、経験的な乾燥条件を設定しながら、乾燥時に乾燥の状態を把握するために、乾燥中の被乾燥物から試料を抽出してその試料の含水率を測定するに留まっていたのに対し、どのような条件で乾燥すれば品質を最も高められるか、あるいは必要な熱エネルギーを最小限に抑えられるかという課題に対し、解決可能に乾燥状態を把握しながら、科学的根拠に基づく乾燥モデルの形成と乾燥工程のシミュレーションを可能とする乾燥測定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明である乾燥測定装置は、空気を循環させて被乾燥物を乾燥させる乾燥庫と、その乾燥庫内に配置され前記被乾燥物を収容する乾燥容器と、この乾燥容器を載置して重量を測定する秤と、前記乾燥庫内の乾球温度を測定する乾球温度計と、前記乾燥庫内の湿球温度を測定する湿球温度計と、前記空気を加熱するヒーターと、前記空気を循環させるファンと、前記空気を排出して外気を取り入れるダンパーと、前記乾球温度計の測定値、前記湿球温度計の測定値、前記秤の測定値、前記ヒーターの出力値、前記ファンの出力値及び前記ダンパーの開度を記憶する記憶装置と、を有することを特徴とするものである。
このように構成される乾燥測定装置では、秤が被乾燥物の重量を測定するように作用し、乾球温度計は乾燥庫の乾球温度を測定し、湿球温度計は乾燥庫の湿球温度を測定するように作用する。ヒーターは循環する空気を加熱し、ファンは加熱された空気を循環させ、ダンパーは被乾燥物から放出された水分を含んだ空気と外気を交換するように作用する。記憶装置は、乾球温度計の測定値、湿球温度計の測定値、秤の測定値、ヒーターの出力値、ファンの出力値、ダンパーの開度を記憶して乾燥環境及び被乾燥物の重量を含む乾燥履歴を保存するように作用する。
また、第2の発明である乾燥測定装置は、第1の発明において、前記乾燥容器を支持して前記秤の上から前記乾燥庫外に前記乾燥容器を導出するポートを有することを特徴とするものである。
このように構成される乾燥測定装置では、第1の発明の作用に加えて、ポートが被乾燥物を乾燥庫外に導出するように作用する。
第3の発明である乾燥測定装置は、第1又は第2の発明において、前記空気を加湿する加湿器を有し、前記記憶装置は前記加湿器の出力値を記憶することを特徴とするものである。
このように構成される乾燥測定装置では、第1又は第2の発明の作用に加えて、加湿器が循環する空気に水分を供給するように作用する。
第4の発明である乾燥測定装置は、第1乃至第3の発明のいずれかの発明において、前記秤と前記乾燥容器の間に介挿される断熱部材を有することを特徴とするものである。
このように構成される乾燥測定装置では、第1乃至第3のいずれかの発明の作用に加えて、断熱部材が乾燥容器と秤との間での熱伝導・熱伝達を防止するように作用する。
第5の発明である乾燥測定装置は、第1乃至第4の発明のいずれかの発明において、前記乾燥容器内に収容された前記被乾燥物の観察が前記乾燥庫の外部から可能な観察窓を有することを特徴とするものである。
このように構成される乾燥測定装置では、第1乃至第4のいずれかの発明の作用に加えて、観察窓が、乾燥測定装置内に配置された被乾燥物を観察可能に作用する。
第6の発明である乾燥測定装置は、第1乃至第5の発明のいずれかの発明において、前記乾燥容器内に収容された前記被乾燥物の撮影が可能な撮影装置を有することを特徴とするものである。
このように構成される乾燥測定装置では、第1乃至第5のいずれかの発明の作用に加えて、撮影装置が、乾燥測定装置内に配置された被乾燥物を撮影可能に作用する。
第7の発明である乾燥測定装置は、第1乃至第6の発明のいずれかの発明において、前記ファンに制御信号を送信する制御装置を備え、前記秤が前記重量を測定する際に前記制御装置は前記ファンに前記制御信号として停止信号を送信することを特徴とするものである。
このように構成される乾燥測定装置では、第1乃至第6のいずれかの発明の作用に加えて、秤が被乾燥物の重量を測定する際に、制御装置がファンに対して制御信号として停止信号を送信し、ファンを停止させるように作用する。
第8の発明である乾燥測定装置は、第7の発明において、設定乾球温度と、設定湿球温度と設定絶対湿度と設定相対湿度のいずれかと、を少なくとも入力する入力装置を備え、前記記憶装置は、湿り空気線図を記憶し、前記制御装置は、前記設定乾球温度の入力を受けて前記ヒーターの出力を制御するヒーター制御信号を前記ヒーターに送信し、前記設定湿球温度と前記設定絶対湿度と前記設定相対湿度のいずれかの入力を受けて前記ダンパーの開度を制御するダンパー制御信号を前記ダンパーに送信することを特徴とするものである。
このように構成される乾燥測定装置では、第7の発明の作用に加えて、入力装置が設定乾球温度と、設定湿球温度と設定絶対湿度と設定相対湿度のいずれかと、を少なくとも入力されるように作用し、制御装置は、設定乾球温度の入力を受けてヒーターの出力を制御するヒーター制御信号をヒーターに送信するように作用すると共に、設定湿球温度と設定絶対湿度と設定相対湿度のいずれかの入力を受けてダンパーの開度を制御するダンパー制御信号をダンパーに送信するように作用する。
記憶装置は湿り空気線図を記憶することで、設定乾球温度を参照しながら、設定湿球温度、設定絶対湿度、及び設定相対湿度間の相互変換を行うように作用する。同様に、乾球温度計で測定された乾球温度を参照しながら、湿球温度計で測定された湿球温度から、絶対湿度及び相対湿度への変換を行うように作用する。
第1の発明に係る乾燥測定装置では、ファンによって空気を循環させることが可能であり、ヒーターによる加熱とダンパーによる水分を含んだ加熱空気と外気の交換を通じて空気のエンタルピーを調整することが可能であり、乾燥庫内の乾球温度と湿球温度を測定することで、循環する加熱空気の状態を把握することが可能である。乾燥庫内の加熱空気の状態を把握しながら、被乾燥物が乾燥していく状態をその重量を測定しながら、記憶装置を用いることで乾燥に関する種々のパラメーターを履歴として残し、乾燥のメカニズムや乾燥の効率化や高品質化に寄与するパラメーターの特定とその量や強度の評価を行うことが可能である。
第2の発明に係る乾燥測定装置では、第1の発明の効果に加えて、ポートで乾燥容器を取り出すことで、乾燥庫内の加熱空気の状態の変化を抑制すると共に、乾燥容器を短時間で容易に乾燥庫外に出すことが可能である。
第3の発明に係る乾燥測定装置では、第1又は第2の発明の効果に加えて、ヒーターとダンパーだけでは積極的に湿度を上げることができず、加熱空気の状態のバリエーションには限界があるが、加湿器で加湿することで、湿度を上げることも可能であり、加熱空気の状態を多様化することができる。
第4の発明に係る乾燥測定装置では、第1乃至第3のいずれかの発明の効果に加えて、秤と乾燥容器の間で生じる熱伝導や熱伝達を抑制することが可能であり、被乾燥物の秤からの加熱による乾燥を防止することが可能である。
第5の発明に係る乾燥測定装置では、第1乃至第4のいずれかの発明の効果に加えて、観察窓を通じて被乾燥物の乾燥の状態を、被乾燥物をポートで導出することなくリアルタイムで観察することができる。
第6の発明に係る乾燥測定装置では、第1乃至第5のいずれかの発明の効果に加えて、撮影装置を通じて被乾燥物の乾燥の状態を、所望の撮影タイミングや撮影時間で画像や映像に収めることが可能である。また、記憶装置ではその映像や画像が記録可能であるので、乾燥測定が終了した後にも乾燥の状態を確認することが可能である。また、その際には記憶装置に記録された種々のパラメーターを照らし合わせることが可能であり、画像や映像とパラメーターとの関係を経時的に把握することも可能である。
第7の発明に係る乾燥測定装置では、第1乃至第6のいずれかの発明の効果に加えて、制御装置が、秤による重量測定の際にファンに対して停止信号を送信してファンを停止させることで、ファンによる送風が秤による重量測定に影響を及ぼさないようにすることができる。被乾燥物が軽量で風圧の影響を受けやすいような場合には特に大きな効果を発揮する。
第8の発明に係る乾燥測定装置では、第7の発明の効果に加えて、入力装置を備えることで、設定乾球温度と、設定湿球温度と設定絶対湿度と設定相対湿度のいずれかを少なくとも入力することが可能である。
制御装置は、制御信号をヒーターに送信して、例えば設定乾球温度が乾球温度計で測定された乾球温度よりも低い場合には、ヒーターの出力を下げるあるいはオンからオフとする制御を行うことができ、高い場合には、ヒーターの出力を上げるあるいはオフからオンとする制御を行うことが可能である。また、制御装置は、制御信号をダンパーに送信して、例えば設定湿球温度が湿球温度計で測定された湿球温度よりも低い場合には、ダンパーの開度を上げるあるいは閉状態から開状態とする制御を行うことができ、低い場合には、ダンパーの開度を下げるあるいは開状態から閉状態とする制御を行うことが可能である。
そして、記憶装置に湿り空気線図を記憶させておくことで、設定乾球温度に対して、設定湿球温度と設定絶対湿度と設定相対湿度のいずれか1つが入力されると、他の2つのいずれにも変換が可能となる。したがって、例えば設定湿球温度以外の設定相対湿度や設定絶対湿度として入力された場合であっても、湿り空気線図によって設定湿球温度に変換されるため、湿球温度計の測定値との比較を容易に行うことが可能である。
本発明の実施の形態に係る乾燥測定装置の内部の側面概念図である。 本発明の実施の形態に係る乾燥測定装置の内部の平面概念図である。 本発明の実施の形態に係る乾燥測定装置のシステムブロック図である。 本発明の実施の形態に係る乾燥測定装置の運転状態を示す表示パネルの概念図である。 本発明の実施の形態に係る乾燥測定装置のプログラム設定を示す表示パネルの概念図である。 (a)は本発明の実施の形態に係る乾燥測定装置の支持具を備えたポートが乾燥容器に接触することなく、乾燥容器が電子秤上に載置されている状態を説明するための概念図であり、(b)は(a)に示すA-A線矢視図であり、(c)は乾燥測定装置の支持具が乾燥容器を支持して持ち上げて、乾燥容器が電子秤上に浮いている状態を説明するための概念図であり、(d)は(c)に示すB-B線矢視図である。 (a)は本発明の実施の形態に係る乾燥測定装置の左側板側から見た乾燥容器ポートの引手と支持具の位置関係を示す概念図であり、(b)は(a)に示すC-C線矢視断面図である。 (a)は図7(a)の状態から支持具を下げた状態における乾燥容器ポートと支持具の位置関係を示す概念図であり、(b)は(a)に示すD-D線矢視断面図である。
以下に、本発明の実施の形態に係る乾燥測定装置について、図1-図8を参照しながら説明する。
図1は実施の形態に係る乾燥測定装置の内部の側面概念図である。
図1において、乾燥測定装置1は、前面板22、背面板27、天板26、底板28と右側板35及び左側板36(図2参照)から構成される筐体を支持脚29で支えつつ、内部に形成される乾燥庫33を備えている。乾燥庫33は、仕切天井18に穿設された通気路19から下方で電子秤6とその電子秤6上に配置された乾燥容器11を含み、仕切壁15の内側までの空間33aと、仕切壁15に穿設された通気路16からヒーター2及び加湿器5を含み、仕切天井18の内側までの空間33bと、仕切天井18に穿設された通気路20からダンパー3、仕切壁15に穿設された通気路17及びファン4を含み、仕切天井18の内側までの空間33cを有して構成されている。
乾燥庫33内の空間33bにおいて、空気がヒーター2によって加熱され上昇し、通気路20を経て、空間33cでダンパー3の開度に応じて通気孔30を介して、加熱された空気の一部を排気し、外気を取り入れて加熱された残りの空気と混合させる。混合された加熱空気は通気路17を経てファン4に吸引されファン4の下方に設けられた通気路19から空間33aに送出される。空間33aでは、加熱空気が乾燥容器11内に収容された被乾燥物34(図2参照)を乾燥させ、被乾燥物34から吸収した水分を含んで通気路16を経て空間33bに戻る。
このようにヒーター2による加熱とダンパー3による排気と吸気、ファン4による吸引と送気を経て加熱空気は乾燥庫33内を循環しながら乾燥容器11内に収容した被乾燥物34を乾燥させる。
空間33aにおいて、仕切天井18の下方には乾球温度計7と湿球温度計8を備えて、それぞれ乾球温度と湿球温度を測定することができる。
また、空間33bにおいては、加湿器5が設けられており加熱空気が乾燥し過ぎた際に霧状の水分等を放出する。また、天板26上に設けられているのは外気乾球温度計21であり、外気温を測定することができる。
前面板22には表示パネル31が設けられており、取っ手25を備えた窓用開閉扉23を開けると透明な耐熱ガラスを備えた観察窓24から乾燥容器11内に収容されている被乾燥物34(図2参照)の状態を観察することが可能である。
なお、本実施の形態においては、加熱空気の循環として、ヒーター2、ダンパー3、ファン4、乾燥容器11、そしてヒーター2に戻るというような順序としているが、必ずしもこの順序あるいは装置の配置としなくともよい。すなわち、例えばヒーター2の位置をダンパー3とファン4の間に設けることも可能である。このようにすることで、加熱空気中の被乾燥物34から蒸発した水分までヒーター2で加熱する必要がなくなり、ダンパー3から排出されてしまう熱エネルギーを少なくすることが可能である。また、常にヒーター2で加熱して加熱空気としなくとも、ヒーター2を停止した状態で乾燥庫33内で単に空気を循環させ被乾燥物34を乾燥させてもよい。
次に、図2を参照しながら乾燥測定装置1について説明を加える。図2は実施の形態に係る乾燥測定装置の内部の平面概念図である。図1を用いて既に説明した構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図2において、乾燥測定装置1の筐体内は断熱壁38で仕切られており、図2の左側板36側が空間33a、空間33b及び空間33c(図示せず)を有する乾燥庫33であり、右側板35側が機器庫46である。
乾燥庫33の空間33aに設けられた電子秤6に載置される乾燥容器11内には被乾燥物34が収容されている。乾燥容器11は乾燥容器ポート9に非接触で囲まれるように電子秤6上に断熱シート13(図示せず)を介して載置されている。また、乾燥容器ポート9は支持具10を備えており、この支持具10によって乾燥容器11を支持し、被乾燥物34を収容したまま乾燥容器ポート9の引手32を図中左側へ引き出すことで、乾燥容器11を乾燥庫33から外部に取り出すことが可能である。その際には、左側板36に設けられたポート用扉37を開いておく。
この乾燥容器ポート9と支持具10による乾燥容器11の取り出しについては図6-図9を参照しながら後で詳細に説明する。
機器庫46には、断熱壁38を貫通して乾燥容器11内の被乾燥物34の状態を撮影可能な撮影装置39が備えられている。撮影装置39は撮影方法について限定するものでなく、被乾燥物34を撮影可能であれば静止画、動画のいずれでもよく、撮像素子も限定するものではなく、赤外線カメラ等、どのようなタイプを用いてもよい。また、撮影装置39は必ずしも機器庫46に備えられなくともよく、温度や湿度に耐えられるものであれば、乾燥庫33内に設置されてもよい。
また、機器庫46には断熱壁38に設置される基板40を介して制御装置42、演算装置43及び記憶装置45が設置されている。これらの装置については次の図3を用いて詳細に後述する。さらに、表示パネル31はいわゆるタッチパネルであり、出力装置44であると同時に入力装置41でもあるが、これらについても図3を用いて説明する。
図3は実施の形態に係る乾燥測定装置のシステムブロック図である。図1、2を用いて既に説明した構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図3において、乾燥測定装置1は既に説明したとおり、乾球温度計7、湿球温度計8及び外気乾球温度計21を備えており、乾球温度計7は乾燥庫33内の乾球温度50aを測定し、記憶装置45はその値を乾球温度計7から受信して読み出し可能に格納する。湿球温度計8も同様に湿球温度51を測定し、記憶装置45が湿球温度計8から受信して読み出し可能に格納する。外気乾球温度計21も同様に外気乾球温度50bを測定し、記憶装置45が外気乾球温度計21から受信して読み出し可能に格納する。
また、記憶装置45は、ヒーター2からヒーター出力56を、ダンパー3からダンパー開度55を、ファン4からファン出力57を、加湿器5から加湿器出力58を、電子秤6から被乾燥物重量53aを、撮影装置39から撮影画像63を、それぞれ受信して読み出し可能に格納する。なお、撮影画像63とは静止画の他、動画も含むものであり、赤外線画像等の画像も含むものである。
入力装置41は、乾燥測定装置1の運転条件や制御装置42による制御条件を入力するための装置であり、具体的な入力情報には、設定乾球温度60、設定相対湿度61a及び設定乾燥時間62が含まれる。
制御装置42は、設定乾球温度60と乾球温度50aを比較して、乾球温度50aを設定乾球温度60に近づける制御を行う。具体的には、設定乾球温度60の方が高い場合には、ヒーター2に対して制御信号を送信して、ヒーター2の出力を上げる制御、あるいはオフとなっているヒーター2をオンとする制御等を実行する。逆に、設定乾球温度60の方が低い場合には、ヒーター2に対して制御信号を送信して、ヒーター2の出力を下げる制御、あるいはオンとなっているヒーター2をオフとする制御等を実行する。
また、制御装置42は、設定相対湿度61aと相対湿度52を比較して、相対湿度52を設定相対湿度61aに近づける制御を行う。具体的には、設定相対湿度61aの方が高い場合には、ダンパー3に対して制御信号を送信して、ダンパー3の開度を上げる制御、あるいは閉状態にあるダンパー3を開状態にする制御等を実行する。逆に、設定相対湿度61aの方が低い場合には、ダンパー3に対して制御信号を送信して、ダンパー3の開度を下げる制御、あるいは開状態のダンパー3を閉状態にする制御等を実行する。この制御は乾燥庫33内の相対湿度が外気の相対湿度よりも高いことを前提としたものであり、湿度の高低が逆になる場合には、制御装置42は逆の制御を行う必要がある。この逆の制御との切り替えを自動で行うためには、外気乾球温度計21の他に図示しない外気湿球温度計が必要となるので、設置することが望ましい。
なお、既に説明したとおり、記憶装置45には湿り空気線図59が格納されているので、乾球温度50aも用いることで、湿球温度51と相対湿度52に加えて図3には示していない絶対湿度との間で互いに変換可能である。さらに、湿り空気線図59と設定乾球温度60を用いることで設定相対湿度61aも設定絶対湿度や設定湿球温度として変換することも可能である。これらは、演算装置43が、変換前のデータを記憶装置45から読み出し、変換し、変換後のデータを記憶装置45に読み出し可能に格納することで実行される。したがって、図3に示されていない絶対湿度や設定絶対湿度、あるいは設定湿球温度等も変換によって得られるデータであり、これを用いないとするものではない。すなわち、湿球温度、相対湿度及び絶対湿度の少なくともいずれか、また、設定湿球温度、設定相対湿度及び設定絶対湿度の少なくともいずれか、を用い、いずれかを記憶装置45に入力、格納すればよい。
さらに、演算装置43は被乾燥物34の含水率53bを演算する機能を有する。演算装置43は記憶装置45から乾燥前の被乾燥物重量53aを読み出してW1とし、含水率53bを演算したい時点での被乾燥物重量53aを読み出してW2とし、乾燥容器11の重量を予め得ておき、これをW0として以下の式(1)のように演算する。

含水率(重量%)=(W2-W0)/(W1-W0)×100 (1)

W2はW1から水分が蒸発した後の重量となるので、乾燥前の含水率を100%として、どの程度水分が減少したかを含水率で示すことが可能である。演算装置43で演算された含水率53bは、演算装置43によって記憶装置45に読み出し可能に格納される。
再び、制御装置42による制御について説明する。制御装置42は予め設定される設定乾燥時間62を用いて、制御機能を発揮する時間を設定することが可能である。すなわち、設定乾燥時間62の経過によって、制御装置42はヒーター2、ダンパー3、ファン4、加湿器5、電子秤6及び撮影装置39の作動を停止することができる。
また、制御装置42は、電子秤6が被乾燥物重量53aを測定するときには、制御信号をファン4に送信して作動を停止する制御を実行する。制御装置42は、電子秤6による測定タイミングデータを予め得ておき、そのファン4停止までにかかる時間を考慮して作動停止のための制御信号(停止信号)をファン4に送信するようにしておくとよい。そして、制御装置42は、被乾燥物34の被乾燥物重量53aの測定が終了したタイミングで電子秤6から測定終了の制御信号を受信した後、ファン4に対して再起動のための制御信号(起動信号)を送信する。このような停止と再起動のための制御信号をファン4に送信することで、循環する加熱空気によって乾燥容器11に及ぶ風圧を防止して、電子秤6による被乾燥物重量53aの測定データの精度を向上させることが可能である。
さらに、制御装置42は、設定相対湿度61aと相対湿度52を比較して、設定相対湿度61aの方が低い場合には、前述のダンパー3に対する制御の他、加湿器5に対して制御信号を送信して、加湿器5から霧状の水分等を放出させる制御を実行することも可能である。
なお、制御装置42は経時機能を備えており、起動してから乾燥が開始された時刻からの乾燥時間54を測定しており、記憶装置45は制御装置42からその乾燥時間54を受信して読み出し可能に随時格納している。
また、制御装置42は、入力装置41を介して行われる、ヒーター2、ダンパー3、ファン4、加湿器5、電子秤6及び撮影装置39に対する手動入力に対してもオンオフに関する制御信号や出力の増減に関する制御信号を送信することが可能であり、電子秤6に対しては測定するための制御信号を送信したり、撮影装置39に対しては撮影開始や撮影停止をするための制御信号や撮影タイミングに関する制御信号を送信することも可能である。
出力装置44は、記憶装置45に格納されているデータを読み出して表示可能であり、また、記憶装置45に接続されるヒーター2、ダンパー3、ファン4、加湿器5、電子秤6及び撮影装置39等の装置からの出力に関する信号、開度に関する信号、測定に関する信号、画像に関する信号等を受信して、リアルタイムでその内容を表示することも可能である。さらに、入力装置41における入力のための画面内容や、演算装置43において演算に必要なデータ及び演算結果の内容も出力することができる。
次に、図4及び図5を参照しながら、乾燥測定装置1の運転状況及び制御装置42への設定入力について説明を加える。
図4は乾燥測定装置の運転状態を示す表示パネルの概念図であり、図5は乾燥測定装置のプログラム設定を示す表示パネルの概念図である。
図4において、表示パネル31に示されるとおり、温度℃として乾球温度50aが、湿球℃として湿球温度51が表示されている。また、その下の「PG」と表示されているのは、プログラム名64の欄であり、実際に運転される際にプログラム制御を実施した際にはそのプログラム名が表示される。
また、プログラム名64の下には経過時間として、乾燥時間54が表示されている。
さらに、その経過時間の欄の下に示されているのは個別出力アイコン65であり、「加温」、「送風」、「加湿」とあるのは、これらをタッチパネルの表示パネル31から選択すると、それぞれヒーター2、ファン4、加湿器5が強制停止する。
表示パネル31の右側には、その最上部に「停止中」とあり、乾燥測定装置1が停止状態にあることが表示されている。運転中は「運転中」と表示される。その下にある「加温」、「送風」、「加湿」の表示は、それぞれ図では薄い色として表示されており、それぞれヒーター2、ファン4、加湿器5が停止中であることを示している。また、「排湿自動」の表示は制御装置42によってダンパー3の開閉が自動で制御されていることを示しており、その隣の「排湿閉」の表示はダンパー3が閉止していることを示す表示である。
さらに、下方の「開始時刻」の表示はタッチパネルとして選択すると、乾燥運転が開始された時刻が表示される。この時刻は制御装置42の経時機能によるものである。その下の「履歴」の表示をタッチパネルとして選択すると、乾燥が開始されたときからの履歴情報が示される。この「履歴」は記憶装置45に格納されている情報のいずれのパラメーターであっても、隣の「PM」の表示を選択することで選択可能であり、様々なパラメーターを選択して同一の時系列に沿って複数でも単数でも表示することが可能である。
次に、図5において、表示パネル31の最上に「PG」と表示されているのは、図4にも示されていたプログラム名64の欄である。表示パネル31は前述のとおり、出力装置44の他、入力装置41としても機能している。図5は制御装置42による制御の設定のための画面であり、符号66にはステップ66として、1から4まで乾燥工程としてこの順序で制御が実行されるように入力することが可能である。乾燥工程がさらに多い場合には、画面の右下の「次へ」のアイコンをタッチパネルで選択することで同様の画面が表示され、さらにステップ66の追加を入力することが可能である。
ステップ66の下に「温度℃」としてあるのが設定乾球温度60を入力する欄で、「湿球℃」としてあるのが設定湿球温度61bを入力する欄である。ここでは設定湿球温度61bを入力することとしているが、前述のとおり、設定相対湿度61aでもよいし、設定絶対湿度であってもよい。「時間h」とあるのは設定乾燥時間62を入力する欄であり、その下の個別出力アイコン65は、これを選択することで、図4に示される運転画面で個別出力アイコン65を選択すると、強制終了が実行されることになる。
これらの入力が終了したら、図中の「変更完了」を選択して終了する。
次に、図6乃至図8を参照しながら、乾燥容器ポート9と支持具10によって乾燥容器11を乾燥庫33の外に導出する方法について詳細に説明する。
図6(a)は本発明の実施の形態に係る乾燥測定装置の支持具を備えたポートが乾燥容器に接触することなく、乾燥容器が電子秤上に載置されている状態を説明するための概念図であり、(b)は(a)に示すA-A線矢視図であり、(c)は乾燥測定装置の支持具が乾燥容器を支持して持ち上げて、乾燥容器が電子秤上に浮いている状態を説明するための概念図であり、(d)は(c)に示すB-B線矢視図である。
図6は、前面板22側から見た概念図となっているが、この図6(a)において、電子秤6の上には乾燥容器11と電子秤6の間で熱伝導や熱伝達が生じないように断熱シート13が敷かれ、その上に被乾燥物34を収容した乾燥容器11が載置されている。そして、乾燥容器11の周囲には乾燥容器11に接触することなく囲繞する乾燥容器ポート9が備えられ、その上に同様に乾燥容器11に接触することなく支点14aに設けられた支軸14bを介して梃のように動作する支持具10が設けられている。この動作については、図7及び図8を参照しながら後で詳細に説明する。
なお、断熱シート13は選択的な構成要素であり、乾燥容器11と電子秤6間の熱伝導や熱伝達が乾燥工程において問題とならない場合や電子秤6や乾燥容器11そのものに断熱構造が採用されている等した場合には必ずしも介挿される必要はない。
支持具10の乾燥容器11側の端部が上方に動くと、支持具10が、乾燥容器11の上部に設けられた係止具12に下側から当接して、乾燥容器11を支持して持ち上げるように作用する。この状態を示したのが図6(c)及び(d)である。この図6(c)の状態においても乾燥容器ポート9は乾燥容器11に接触していない。支持具10が係止具12に当接して乾燥容器11を持ち上げるためには、図6(b)に示すとおり、乾燥容器11の係止具12間の幅L1が支持具10間の幅よりも広くならなければならない。なお、図2を参照すれば理解できるが、乾燥容器11の係止具12間の幅L1は、2本の乾燥容器ポート9間の幅よりも広く形成されており、万一、乾燥容器ポート9を引き出す途中で、支持具10から係止具12が外れたとしても乾燥容器ポート9で支持することが可能である。
乾燥測定装置1の使用者は、引手32を掴んで図6における左方向へ乾燥容器11を引き出す際には支持具10の引手32側の端部を下方に降ろして乾燥容器11側の端部を上方に上げて、乾燥容器11を断熱シート13から離して持ち上げてから乾燥容器ポート9ごと左側へ引き出す。
この動作について図7と図8を参照しながら説明する。
図7(a)は本発明の実施の形態に係る乾燥測定装置の左側板側から見た乾燥容器ポートの引手と支持具の位置関係を示す概念図であり、(b)は(a)に示すC-C線矢視断面図である。また、図8(a)は図7(a)の状態から支持具を下げた状態における乾燥容器ポートと支持具の位置関係を示す概念図であり、(b)は(a)に示すD-D線矢視断面図である。
図7(a)、(b)において、乾燥測定装置1の左側板36側に設けられた引手32は引手上側縁32aと引手下側縁32bの間に空間を形成して、支持具10の支持具レバー10bがその空間に挿通されている。また、支持具10は支持具ロック10aを備えており、この支持具ロック10aは左側板36の引手上側縁32a側の下端に嵌合するように形成されている。この状態が図6(a)、(b)の状態である。
乾燥容器11が電子秤6の上に載置されている場合には、図7(b)に示されるように支持具ロック10aが左側板36に嵌合しているので支持具10が引き出されることはない。また、支持具10は支点14aを介して乾燥容器ポート9に固定されているので、乾燥容器ポート9もまた引き出されることはない。
次に、図8(a)、(b)においては、乾燥測定装置1の使用者が支持具レバー10bを下方に下げることで支持具ロック10aを解除している。この状態が図6(c)、(d)の状態である。
したがって、乾燥測定装置1の使用者が引手32を図面左側へ引くことで、乾燥容器ポート9と支持具10が引き出され、支持具10によって支持される乾燥容器11が被乾燥物34を収容したまま乾燥庫33から外へ導出される。
なお、乾燥容器11の高さや乾燥容器ポート9及び支持具10の長さ、そして引手32の高さ等の寸法は、図6-図8を用いて説明した作用を発揮できるように適宜調整するとよい。
このように構成される乾燥容器11、乾燥容器ポート9、支持具10及び引手32を用いることで、乾燥容器11に触れることなく、容易に短時間で乾燥庫33から外へ導出することが可能であり、例えば、電子秤6とは別個に秤を用いて乾燥容器11の重量を測定したり、被乾燥物34の状態を乾燥庫33の外で修正することが可能である。その他、実際に乾燥容器11と収容された被乾燥物34を外部に導出しなければならないすべての事象に対応することができる。
なお、観察窓24を開閉可能とすることも考えられるが、面積が大き過ぎて乾燥庫33内の乾燥環境が大きく変動してしまうので、望ましくは開口面積の小さな引手32を用いて乾燥容器11ごと被乾燥物34を引き出すことが望ましい。
引き出した乾燥容器ポート9と支持具10を乾燥庫33内に戻す場合には、逆に、支持具レバー10bを下げながら乾燥容器11を浮かせたまま、乾燥庫33内へ挿入し、断熱シート13の上に載置できる位置まで挿入してから支持具レバー10bを手から離して支持具ロック10aを左側板36の引手上側縁32a側の下端に挿入して引手32が引き出せないようにする。
このような操作で同時に、乾燥容器11の係止具12から支持具10による当接が解除されるので、乾燥環境に乾燥容器11を容易かつ安全に置くことが可能である。
以上説明したとおり、乾燥容器ポート9、支持具10及び引手32を利用することで、乾燥測定装置1に被乾燥物34を収容して乾燥工程前に電子秤6の上に載置することはもちろん、乾燥運転を行っている最中でも、短時間で容易に乾燥容器11を乾燥庫33の外部へ導出することが可能である。また、乾燥運転中に不用意に乾燥容器ポート9及び支持具10によって乾燥容器11が引き出せないようにロックをかけることも可能であり、安全に被乾燥物34を乾燥させることが可能である。また、引手32の表面積を小さくすることが可能であることから、乾燥運転中でも乾燥庫33内の環境の変化を最小限に留めることが可能であり、乾燥条件に対する被乾燥物34の乾燥状態の不整合を生じ難く、精度の高い被乾燥物34の乾燥を実行することが可能である。
本実施の形態における乾燥容器ポート9、支持具10及び引手32として、機械的に構成する場合について説明したが、乾燥容器ポート9や支持具10の操作については、サーボモータ等を利用することでロック機構も含めて電動化することも可能である。
以上説明したとおり、本実施の形態に係る乾燥測定装置によれば、被乾燥物34を用いて、ヒーター出力56、ダンパー開度55、ファン出力57及び加湿器出力58の他、乾球温度50aや湿球温度51あるいは乾燥時間54も含めて乾燥条件のパラメーターを設定しつつ、それを記憶装置45に記憶しておき、同じ時系列でそれぞれのパラメーターの変化の履歴を得ることが可能である。この履歴を得ることで、乾燥条件のパラメーターを変えることで、どのような条件でどのような乾燥状態が得られるかという乾燥のメカニズムを探求しながら、それらのパラメーターの乾燥への影響を、乾燥工程をシミュレーションしながら評価することが可能である。さらに、パラメーターの評価の結果からエネルギー効率や植物や海産物といった被乾燥物34毎の品質の向上等を目的とした乾燥モデルや乾燥工程の構築、設計を可能とするものである。特に、経時的に減少していく被乾燥物34の被乾燥物重量53aを把握することで、どのような乾燥が被乾燥物34にとって好適な状態となるのかを被乾燥物重量53aとの関係で評価することが可能である。
以上説明したように、本発明は植物や海産物等が加熱空気によってどのように乾燥されるかを測定及び評価する乾燥の測定や評価に関する技術分野において利用可能である。
1…乾燥測定装置 2…ヒーター 3…ダンパー 4…ファン 5…加湿器 6…電子秤 7…乾球温度計 8…湿球温度計 9…乾燥容器ポート 10…支持具 10a…支持具ロック 10b…支持具レバー 11…乾燥容器 12…係止具 13…断熱シート 14a…支点 14b…支軸 15…仕切壁 16…通気路 17…通気路 18…仕切天井 19…通気路 20…通気路 21…外気乾球温度計 22…前面板 23…窓用開閉扉 24…観察窓 25…取っ手 26…天板 27…背面板 28…底板 29…支持脚 30…通気孔 31…表示パネル 32…引手 32a…引手上側縁 32b…引手下側縁 33…乾燥庫 33a-33c…空間 34…被乾燥物 35…右側板 36…左側板 37…ポート用扉 38…断熱壁 39…撮影装置 40…基板 41…入力装置 42…制御装置 43…演算装置 44…出力装置 45…記憶装置 46…機器庫 50a…乾球温度 50b…外気乾球温度 51…湿球温度 52…相対湿度 53a…被乾燥物重量 53b…含水率 54…乾燥時間 55…ダンパー開度 56…ヒーター出力 57…ファン出力 58…加湿器出力 59…湿り空気線図 60…設定乾球温度 61a…設定相対湿度 61b…設定湿球温度 62…設定乾燥時間 63…撮影画像 64…プログラム名 65…個別出力アイコン 66…ステップ
なお、制御装置42は時機能を備えており、起動してから乾燥が開始された時刻からの乾燥時間54を測定しており、記憶装置45は制御装置42からその乾燥時間54を受信して読み出し可能に随時格納している。
また、制御装置42は、入力装置41を介して行われる、ヒーター2、ダンパー3、ファン4、加湿器5、電子秤6及び撮影装置39に対する手動入力に対してもオンオフに関する制御信号や出力の増減に関する制御信号を送信することが可能であり、電子秤6に対しては測定するための制御信号を送信したり、撮影装置39に対しては撮影開始や撮影停止をするための制御信号や撮影タイミングに関する制御信号を送信することも可能である。
次に、図4及び図5を参照しながら、乾燥測定装置1の運転状況及び制御装置42への設定入力について説明を加える。
図4は乾燥測定装置の運転状態を示す表示パネルの概念図であり、図5は乾燥測定装置のプログラム設定を示す表示パネルの概念図である。
図4において、表示パネル31に示されるとおり、温度℃として乾球温度50aが、湿球℃として湿球温度51が表示されている。また、その下の「PG」と表示されているのは、プログラム名64の欄であり、実際に運転される際にプログラム制御を実施した際にはそのプログラム名が表示される。
また、プログラム名64の下には経過時間として、乾燥時間54が表示されている。
さらに、その経過時間の欄の下に示されているのは個別出力アイコン65であり、「加温」、「送風」、「加湿」とあるのは、これらをタッチパネルの表示パネル31から選択すると、それぞれヒーター2、ファン4、加湿器5が強制停止する。
表示パネル31の右側には、その最上部に「停止中」とあり、乾燥測定装置1が停止状態にあることが表示されている。運転中は「運転中」と表示される。その下にある「加温」、「送風」、「加湿」の表示は、それぞれ図では薄い色として表示されており、それぞれヒーター2、ファン4、加湿器5が停止中であることを示している。また、「排湿自動」の表示は制御装置42によってダンパー3の開閉が自動で制御されていることを示しており、その隣の「排湿閉」の表示はダンパー3が閉止していることを示す表示である。
さらに、下方の「開始時刻」の表示はタッチパネルとして選択すると、乾燥運転が開始された時刻が表示される。この時刻は制御装置42の時機能によるものである。その下の「履歴」の表示をタッチパネルとして選択すると、乾燥が開始されたときからの履歴情報が示される。この「履歴」は記憶装置45に格納されている情報のいずれのパラメーターであっても、隣の「PM」の表示を選択することで選択可能であり、様々なパラメーターを選択して同一の時系列に沿って複数でも単数でも表示することが可能である。

Claims (8)

  1. 空気を循環させて被乾燥物を乾燥させる乾燥庫と、その乾燥庫内に配置され前記被乾燥物を収容する乾燥容器と、この乾燥容器を載置して重量を測定する秤と、前記乾燥庫内の乾球温度を測定する乾球温度計と、前記乾燥庫内の湿球温度を測定する湿球温度計と、前記空気を加熱するヒーターと、前記空気を循環させるファンと、前記空気を排出して外気を取り入れるダンパーと、前記乾球温度計の測定値、前記湿球温度計の測定値、前記秤の測定値、前記ヒーターの出力値、前記ファンの出力値及び前記ダンパーの開度を記憶する記憶装置と、を有することを特徴とする乾燥測定装置。
  2. 前記乾燥容器を支持して前記秤の上から前記乾燥庫外に前記乾燥容器を導出するポートを有することを特徴とする請求項1記載の乾燥測定装置。
  3. 前記空気を加湿する加湿器を有し、前記記憶装置は前記加湿器の出力値を記憶することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の乾燥測定装置。
  4. 前記秤と前記乾燥容器の間に介挿される断熱部材を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の乾燥測定装置。
  5. 前記乾燥容器内に収容された前記被乾燥物の観察が前記乾燥庫の外部から可能な観察窓を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の乾燥測定装置。
  6. 前記乾燥容器内に収容された前記被乾燥物の撮影が可能な撮影装置を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の乾燥測定装置。
  7. 前記ファンに制御信号を送信する制御装置を備え、前記秤が前記重量を測定する際に前記制御装置は前記ファンに前記制御信号として停止信号を送信することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の乾燥測定装置。
  8. 設定乾球温度と、設定湿球温度と設定絶対湿度と設定相対湿度のいずれかと、を少なくとも入力する入力装置を備え、前記記憶装置は、湿り空気線図を記憶し、前記制御装置は、前記設定乾球温度の入力を受けて前記ヒーターの出力を制御するヒーター制御信号を前記ヒーターに送信し、前記設定湿球温度と前記設定絶対湿度と前記設定相対湿度のいずれかの入力を受けて前記ダンパーの開度を制御するダンパー制御信号を前記ダンパーに送信することを特徴とする請求項7記載の乾燥測定装置。
JP2022028293A 2022-02-25 2022-02-25 乾燥測定装置 Active JP7203466B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022028293A JP7203466B1 (ja) 2022-02-25 2022-02-25 乾燥測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022028293A JP7203466B1 (ja) 2022-02-25 2022-02-25 乾燥測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7203466B1 JP7203466B1 (ja) 2023-01-13
JP2023124501A true JP2023124501A (ja) 2023-09-06

Family

ID=84888478

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022028293A Active JP7203466B1 (ja) 2022-02-25 2022-02-25 乾燥測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7203466B1 (ja)

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04327783A (ja) * 1991-04-26 1992-11-17 Onoda Cement Co Ltd 試験用乾燥機および試験用乾燥機の制御方法
US20140325862A1 (en) * 2011-11-28 2014-11-06 Syngenta Participations Ag Scalable pilot dryer
JP2017000138A (ja) * 2015-06-09 2017-01-05 株式会社大坪鉄工 海苔製造装置
CN110108119A (zh) * 2019-05-21 2019-08-09 河海大学 实验室用骨料干燥系统
JP2019148361A (ja) * 2018-02-26 2019-09-05 株式会社木原製作所 循環式乾燥機とその乾燥方法及びその乾燥制御プログラム
CN111103854A (zh) * 2019-12-10 2020-05-05 云南昆船设计研究院有限公司 一种用于提升烟草烘丝机生产稳定性的系统及方法
JP3229815U (ja) * 2020-09-30 2020-12-17 株式会社木原製作所 加湿装置を備えた乾燥機
JP2021032540A (ja) * 2019-08-28 2021-03-01 株式会社木原製作所 循環式乾燥機とその乾燥方法及びその乾燥制御プログラム
CN212778267U (zh) * 2020-05-09 2021-03-23 南京维钢机械科技有限公司 一种脉动真空干燥机
CN213273531U (zh) * 2020-09-15 2021-05-25 洛阳金邦博环保科技有限公司 一种水处理实验用电热恒温干燥箱

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04327783A (ja) * 1991-04-26 1992-11-17 Onoda Cement Co Ltd 試験用乾燥機および試験用乾燥機の制御方法
US20140325862A1 (en) * 2011-11-28 2014-11-06 Syngenta Participations Ag Scalable pilot dryer
JP2017000138A (ja) * 2015-06-09 2017-01-05 株式会社大坪鉄工 海苔製造装置
JP2019148361A (ja) * 2018-02-26 2019-09-05 株式会社木原製作所 循環式乾燥機とその乾燥方法及びその乾燥制御プログラム
CN110108119A (zh) * 2019-05-21 2019-08-09 河海大学 实验室用骨料干燥系统
JP2021032540A (ja) * 2019-08-28 2021-03-01 株式会社木原製作所 循環式乾燥機とその乾燥方法及びその乾燥制御プログラム
CN111103854A (zh) * 2019-12-10 2020-05-05 云南昆船设计研究院有限公司 一种用于提升烟草烘丝机生产稳定性的系统及方法
CN212778267U (zh) * 2020-05-09 2021-03-23 南京维钢机械科技有限公司 一种脉动真空干燥机
CN213273531U (zh) * 2020-09-15 2021-05-25 洛阳金邦博环保科技有限公司 一种水处理实验用电热恒温干燥箱
JP3229815U (ja) * 2020-09-30 2020-12-17 株式会社木原製作所 加湿装置を備えた乾燥機

Also Published As

Publication number Publication date
JP7203466B1 (ja) 2023-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100387770C (zh) 用于检测衣物烘干机的剩余烘干时间的方法和设备
JP6153660B2 (ja) タバコ葉の全自動型動的水分分析気候チャンバー
CN101078176B (zh) 洗衣房机器的烘干方法及其烘干机
JP7037809B2 (ja) 循環式乾燥機とその乾燥方法及びその乾燥制御プログラム
JP7203466B1 (ja) 乾燥測定装置
TWI425213B (zh) 模擬皮膚熱板及應用其之織物快乾量測裝置
CN107101467A (zh) 干燥加工装置
CN209043748U (zh) 一种具有加热功能的水分测定仪箱体
CN108670050A (zh) 具有加湿功能的烤箱及其控制方法
JP7186444B2 (ja) 循環式乾燥機とその乾燥方法及びその乾燥制御プログラム
JP6460762B2 (ja) 家電ネットワークシステム
CN208661163U (zh) 一种复合环境下的高温老化试验箱
CN216695953U (zh) 一种食品水分含量检测仪
CN207936648U (zh) 一种可多样化使用的智能降温台式电热鼓风恒温干燥箱
CN216796454U (zh) 一种适用于烤烟品种和调制试验的自动化烟叶烘烤箱
CN204907890U (zh) 一种称重式烤烟烘烤特性测试专用烤箱
JP4953808B2 (ja) 葉たばこの監視制御盤の制御盤により制御する乾燥方法
CN209279526U (zh) 自动控温焊条烘干箱
CN111536791A (zh) 一种物料烘干状态自动控制方法
CN113933464A (zh) 烟叶烤房排湿速率的测定方法及测定系统
CN113951531A (zh) 一种适用于烤烟品种和调制试验的自动化烟叶烘烤箱
CN206546075U (zh) 一种医用烘干箱
JPH0424955Y2 (ja)
CN219552172U (zh) 一种土壤干物质和水分含量测定装置
CN109099654A (zh) 自动控温焊条烘干箱

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220225

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20220225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220524

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220721

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220922

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20221003

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7203466

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150