JP2023124404A - 連続体ロボットシステム、その制御方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】対象の内部に連続体ロボットの湾曲可能体を挿入しているときの突き当りを容易に解消できるようにする。【解決手段】複数の線状部材Wを介して湾曲するように構成された湾曲可能体11、線状部材Wを動かす第1の駆動源M、及び線状部材Wに発生する張力を検出する張力検出部21cfを備える連続体ロボット1と、連続体ロボット1が取り付けられる移動ステージ2a、及び移動ステージ2aをスライド移動させる第2の駆動源31を備える支持台2と、湾曲可能体11の対象への挿入方向に第2の駆動源31を駆動するとき、張力検出部21cfで検出した複数の線状部材Wの張力が同方向の張力であり、かつ、そのうちの少なくとも一つの張力が所定値を超える場合、第2の駆動源31を停止させる又は第2の駆動源31を逆方向に駆動するように制御する制御装置3とを備える。【選択図】図15
Description
本発明は、連続体ロボットシステム、その制御方法及びプログラムに関する。
連続体ロボットで構成される医療装置が利用されている。特許文献1には、マニピュレータで構成される医療用器具において、駆動ワイヤに発生する張力を検出し、この張力が予め設定された目標制御範囲となるように、駆動モータによる駆動ワイヤの駆動量を制御することにより、先端屈曲部をチャンネル部材に沿う屈曲状態にする構成が開示されている。これにより、マニピュレータをチャンネル部材に挿通して使用部位に送る場合に、挿通動作を容易に行うことができる。
対象となる人体内の器官の形状は複雑であるため、対象の内部に連続体ロボットの湾曲可能体を挿入しているときに、湾曲可能体の先端部が器官内壁に略正面から当たる突き当たりが発生する可能性がある。湾曲可能体が器官内壁に突き当たっているときに、特許文献1のように張力に基づいて湾曲可能体の屈曲を制御するだけでは、突き当たりを解消できない可能性がある。このような状況になってしまうと、対象の内部への湾曲可能体のさらなる挿入が困難となってしまう。
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、対象の内部に連続体ロボットの湾曲可能体を挿入しているときの突き当りを容易に解消できるようにすることを目的とする。
本発明の連続体ロボットシステムは、複数の線状部材を介して湾曲するように構成された湾曲可能体、前記線状部材を動かす第1の駆動源、及び前記線状部材に発生する張力を検出する張力検出部を備える連続体ロボットと、前記連続体ロボットが取り付けられる移動ステージ、及び前記移動ステージをスライド移動させる第2の駆動源を備える支持台と、前記湾曲可能体の対象への挿入方向に前記第2の駆動源を駆動するとき、前記張力検出部で検出した複数の前記線状部材の張力が全て同方向の張力であり、かつ、そのうちの少なくとも一つの張力が所定値を超える場合、前記第2の駆動源を停止させる又は前記第2の駆動源を逆方向に駆動するように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、対象の内部に連続体ロボットの湾曲可能体を挿入しているときの突き当りを容易に解消できるようになる。
以下、図面を参照して、本発明の実施例を説明する。なお、本実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、配置等は、本発明が適用される装置の構成や各種条件等により適宜変更されるべきものである。
[実施例1]
<医療システム及び医療装置>
図1、図2を用いて、医療システム1A及び連続体ロボットで構成される医療装置1について説明する。図1は、医療システム1Aの全体図である。図2は、医療装置1及び支持台2を示す斜視図である。
医療システム1Aは、連続体ロボットシステムの例であり、医療装置1と、医療装置1を支持する支持台2と、医療装置1を制御する制御装置3とを備える。本実施例において、医療システム1Aは、表示装置としてのモニタ4を備える。
[実施例1]
<医療システム及び医療装置>
図1、図2を用いて、医療システム1A及び連続体ロボットで構成される医療装置1について説明する。図1は、医療システム1Aの全体図である。図2は、医療装置1及び支持台2を示す斜視図である。
医療システム1Aは、連続体ロボットシステムの例であり、医療装置1と、医療装置1を支持する支持台2と、医療装置1を制御する制御装置3とを備える。本実施例において、医療システム1Aは、表示装置としてのモニタ4を備える。
医療装置1は、湾曲可能体としてのカテーテル11を備えるカテーテルユニット(湾曲可能ユニット)100と、ベースユニット(駆動ユニット、被装着ユニット)200を備える。カテーテルユニット100は、ベースユニット200に対して着脱可能に構成されている。
本実施例において、医療システム1A及び医療装置1の使用者は、対象の内部にカテーテル11を挿入することにより、対象の内部の観察、対象の内部からの各種検体の採取、対象の内部に対する処置等の作業を行うことができる。一つの実施形態として、使用者は、カテーテル11を対象としての患者の内部に挿入できる。具体的には、患者の口腔もしくは鼻腔を介して気管支に挿入することにより、肺組織の観察、採取、切除等の作業を行うことができる。
カテーテル11は、上記作業を行うための医療器具をガイドするガイド(シース)として用いることができる。医療器具(ツール)の例としては、内視鏡、鉗子、アブレーション装置等が挙げられる。また、カテーテル11自身が上記の医療器具としての機能を有していてもよい。
本実施例において、医療システム1A及び医療装置1の使用者は、対象の内部にカテーテル11を挿入することにより、対象の内部の観察、対象の内部からの各種検体の採取、対象の内部に対する処置等の作業を行うことができる。一つの実施形態として、使用者は、カテーテル11を対象としての患者の内部に挿入できる。具体的には、患者の口腔もしくは鼻腔を介して気管支に挿入することにより、肺組織の観察、採取、切除等の作業を行うことができる。
カテーテル11は、上記作業を行うための医療器具をガイドするガイド(シース)として用いることができる。医療器具(ツール)の例としては、内視鏡、鉗子、アブレーション装置等が挙げられる。また、カテーテル11自身が上記の医療器具としての機能を有していてもよい。
本実施例において、制御装置3は、本発明の制御手段の例であり、演算装置3a、入力装置3bを含む。入力装置3bは、カテーテル11や支持台2を操作するための命令や入力を使用者から受ける。演算装置3aは、カテーテル11や支持台2を制御するためのプログラムや各種データを記憶するストレージ、ランダムアクセスメモリ、プログラムを実行するための中央処理装置を含む。また、制御装置3は、モニタ4に画像を表示するための信号を出力する出力部を備えていてもよい。
図2に示すように、本実施例では、医療装置1は、医療装置1のベースユニット200と支持台2を連結するケーブル5と支持台2とを介して、制御装置3に電気的に接続される。なお、医療装置1と制御装置3がケーブルで直接接続されていてもよい。医療装置1と制御装置3が無線で接続されていてもよい。また、図1及び図2では、制御装置3は独立した構成部品として記載しているが、ベースユニット200や支持台2の内部に入っていてもよい。
医療装置1は、ベースユニット200を介して支持台2に取り外し可能に装着される。より具体的には、医療装置1は、ベースユニット200の取り付け部(接続部)200aが、支持台2の移動ステージ(受け部)2aに取り外し可能に取り付けられる。医療装置1の取り付け部200aが移動ステージ2aから取り外された状態であっても、制御装置3によって医療装置1を制御可能なように、医療装置1と制御装置3の接続は維持される。本実施例においては、医療装置1の取り付け部200aが移動ステージ2aから取り外された状態であっても、医療装置1と支持台2は、ケーブル5によって接続されている。
使用者は、医療装置1が支持台2から取り外された状態(医療装置1が、移動ステージ2aから取り外された状態)で医療装置1を手動で移動させ、対象の内部にカテーテル11を挿入することができる。
また、使用者は、カテーテル11が対象に挿入され、支持台2に医療装置1が取り付けられた状態で、医療装置1を使用することができる。具体的には、医療装置1が移動ステージ2aに取り付けられた状態で、移動ステージ2aが移動することにより、医療装置1が移動する。そして、カテーテル11を対象に挿入する方向に移動する動作、カテーテル11を対象から引き抜く方向に移動する動作が行われる。移動ステージ2aの移動は、支持台2の内部にある移動モータ31(図3を参照)を制御装置3が制御することで行われる。
また、使用者は、カテーテル11が対象に挿入され、支持台2に医療装置1が取り付けられた状態で、医療装置1を使用することができる。具体的には、医療装置1が移動ステージ2aに取り付けられた状態で、移動ステージ2aが移動することにより、医療装置1が移動する。そして、カテーテル11を対象に挿入する方向に移動する動作、カテーテル11を対象から引き抜く方向に移動する動作が行われる。移動ステージ2aの移動は、支持台2の内部にある移動モータ31(図3を参照)を制御装置3が制御することで行われる。
医療装置1は、カテーテル11を駆動するためのワイヤ駆動部(線状部材駆動部、ライン駆動部、本体駆動部)300を備える。本実施例において、医療装置1は、制御装置3によって制御されたワイヤ駆動部300によって、カテーテル11を駆動するロボットカテーテル装置である。
制御装置3は、ワイヤ駆動部300を制御し、カテーテル11を屈曲する動作を行うことができる。本実施例では、ワイヤ駆動部300は、ベースユニット200に内蔵されている。より具体的には、ベースユニット200は、ワイヤ駆動部300を収納するベース筐体200fを備える。つまり、ベースユニット200は、ワイヤ駆動部300を備えている。
ここで、カテーテル11の延伸方向において、対象に挿入されるカテーテル11の先端が配置される端部を、遠位端と呼ぶ。カテーテル11の延伸方向において、遠位端の反対側を近位端と呼ぶ。
カテーテルユニット100は、カテーテル11の近位端側をカバーする近位端カバー16を有する。近位端カバー16はツール穴16aを有する。カテーテル11には、ツール穴16aを介して、医療器具を挿入することができる。
カテーテルユニット100は、カテーテル11の近位端側をカバーする近位端カバー16を有する。近位端カバー16はツール穴16aを有する。カテーテル11には、ツール穴16aを介して、医療器具を挿入することができる。
上述したように、本実施例において、カテーテル11は、医療器具を対象の内部の所望の位置にガイドするためのガイド装置としての機能を有する。
例えば、カテーテル11に内視鏡を挿入した状態で、対象の内部の目標の位置までカテーテル11を挿入する。このとき、使用者の手動操作、移動ステージ2aの移動、ワイヤ駆動部300によるカテーテル11の駆動の少なくともいずれか一つが用いられる。カテーテル11が目標の位置に到達した後、ツール穴16aを介してカテーテル11から内視鏡が引き抜かれる。そして、ツール穴16aから医療器具を挿入し、対象の内部からの各種検体の採取、対象の内部に対する処置等の作業が行われる。
例えば、カテーテル11に内視鏡を挿入した状態で、対象の内部の目標の位置までカテーテル11を挿入する。このとき、使用者の手動操作、移動ステージ2aの移動、ワイヤ駆動部300によるカテーテル11の駆動の少なくともいずれか一つが用いられる。カテーテル11が目標の位置に到達した後、ツール穴16aを介してカテーテル11から内視鏡が引き抜かれる。そして、ツール穴16aから医療器具を挿入し、対象の内部からの各種検体の採取、対象の内部に対する処置等の作業が行われる。
後述するように、カテーテルユニット100は、ベースユニット200に対して着脱可能に構成されている。医療装置1が使用された後に、使用者は、ベースユニット200からカテーテルユニット100を取り外し、新たなカテーテルユニット100をベースユニット200に装着して、再び医療装置1を使用することができる。
図2に示すように、医療機器1は、操作部400を有する。本実施例において、操作部400は、カテーテルユニット100に備えられ、回転可能に構成されている。操作部400は、ベースユニット200に対するカテーテルユニット100の着脱の際に、ベースユニット200に対するカテーテルユニット100の固定及び固定の解除のために使用者によって操作される。
このようにした医療システム1Aでは、例えばカテーテル11に挿入される内視鏡とモニタ4とを接続することにより、モニタ4に内視鏡によって撮影された画像を表示させることができる。また、モニタ4と制御装置3を接続することにより、医療装置1の状態、医療装置1の制御に関連する情報をモニタ4に表示させることができる。例えば、対象の内部におけるカテーテル11の位置や、対象の内部におけるカテーテル11のナビゲーションに関連する情報を、モニタ4に表示させることができる。モニタ4と制御装置3及び内視鏡は、有線接続されていてもよく、無線接続されていてもよい。また、モニタ4と制御装置3は、支持台2を介して接続されていてもよい。
<支持台>
図3を用いて、支持台2について説明する。図3は、支持台2の説明図である。
支持台2は、ステー32を備える。ステー32に取り付けられたモータホルダー33に、ステッピングモータからなる移動モータ31が固定される。移動モータ31のシャフトには、カップリング37を介して、リードスクリュー34の端部が接続される。リードスクリュー34は、図示しないベアリングを含むリードスクリューステー35、36によって回転可能に支持される。医療装置1が取り付け部200aを介して固定される移動ステージ2aは、リードスクリュー34に接続される。リードスクリュー34は所謂送りネジ機構であり、移動モータ31の回転運動を直線運動に変換することで、移動ステージ2aを図中の矢印方向にスライド移動させることができる。このように移動モータ31は、移動ステージ2aをスライド移動させる駆動源である。制御装置3は、移動モータ31の駆動を行い、移動ステージ2aの移動を制御する。
図3を用いて、支持台2について説明する。図3は、支持台2の説明図である。
支持台2は、ステー32を備える。ステー32に取り付けられたモータホルダー33に、ステッピングモータからなる移動モータ31が固定される。移動モータ31のシャフトには、カップリング37を介して、リードスクリュー34の端部が接続される。リードスクリュー34は、図示しないベアリングを含むリードスクリューステー35、36によって回転可能に支持される。医療装置1が取り付け部200aを介して固定される移動ステージ2aは、リードスクリュー34に接続される。リードスクリュー34は所謂送りネジ機構であり、移動モータ31の回転運動を直線運動に変換することで、移動ステージ2aを図中の矢印方向にスライド移動させることができる。このように移動モータ31は、移動ステージ2aをスライド移動させる駆動源である。制御装置3は、移動モータ31の駆動を行い、移動ステージ2aの移動を制御する。
<カテーテル>
図4を用いて、湾曲可能体としてのカテーテル11について説明する。図4は、カテーテル11の説明図である。図4(a)は、カテーテル11の全体を説明する図である。図4(b)は、カテーテル11の拡大図である。
カテーテル11は、湾曲部(湾曲体、カテーテル本体)12と、湾曲部12を湾曲するように構成された湾曲駆動部(カテーテル駆動部)13を備える。湾曲駆動部13は、後述する連結装置21を介してワイヤ駆動部300の駆動力を受けて、湾曲部12を湾曲するように構成される。
カテーテル11は、対象に対するカテーテル11の挿入方向に沿って延伸されている。カテーテル11の延伸方向(長手方向)は、湾曲部12の延伸方向(長手方向)、後述する第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)の延伸方向(長手方向)と同じである。
図4を用いて、湾曲可能体としてのカテーテル11について説明する。図4は、カテーテル11の説明図である。図4(a)は、カテーテル11の全体を説明する図である。図4(b)は、カテーテル11の拡大図である。
カテーテル11は、湾曲部(湾曲体、カテーテル本体)12と、湾曲部12を湾曲するように構成された湾曲駆動部(カテーテル駆動部)13を備える。湾曲駆動部13は、後述する連結装置21を介してワイヤ駆動部300の駆動力を受けて、湾曲部12を湾曲するように構成される。
カテーテル11は、対象に対するカテーテル11の挿入方向に沿って延伸されている。カテーテル11の延伸方向(長手方向)は、湾曲部12の延伸方向(長手方向)、後述する第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)の延伸方向(長手方向)と同じである。
湾曲駆動部13は、湾曲部12に接続された複数の駆動ワイヤ(駆動ライン、線状部材、線状アクチュエータ)を含む。具体的には、湾曲駆動部13は、第1駆動ワイヤW11、第2駆動ワイヤW12、第3駆動ワイヤW13、第4駆動ワイヤW21、第5駆動ワイヤW22、第6駆動ワイヤW23、第7駆動ワイヤW31、第8駆動ワイヤW32、第9駆動ワイヤW33を含む。第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)は、所定の半径を有する仮想円に沿って並べられている。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、被保持部(被保持軸、ロッド)Waを含む。具体的には、第1駆動ワイヤW11は第1被保持部Wa11を含む。第2駆動ワイヤW12は第2被保持部Wa12を含む。第3駆動ワイヤW13は第3被保持部Wa13を含む。第4駆動ワイヤW21は第4被保持部Wa21を含む。第5駆動ワイヤW22は第5被保持部Wa22を含む。第6駆動ワイヤW23は第6被保持部Wa23を含む。第7駆動ワイヤW31は第7被保持部Wa31を含む。第8駆動ワイヤW32は第8被保持部Wa32を含む。第9駆動ワイヤW33は第9被保持部Wa33を含む。
本実施例において、第1~第9被保持部(Wa11~Wa33)のそれぞれは、同一形状である。
本実施例において、第1~第9被保持部(Wa11~Wa33)のそれぞれは、同一形状である。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、可撓性を有するワイヤ体(ライン体、線状体)Wbを含む。具体的には、第1駆動ワイヤW11は第1ワイヤ体Wb11を含む。第2駆動ワイヤW12は第2ワイヤ体Wb12を含む。第3駆動ワイヤW13は第3ワイヤ体Wb13を含む。第4駆動ワイヤW21は第4ワイヤ体Wb21を含む。第5駆動ワイヤW22は第5ワイヤ体Wb22を含む。第6駆動ワイヤW23は第6ワイヤ体Wb23を含む。第7駆動ワイヤW31は第7ワイヤ体Wb31を含む。第8駆動ワイヤW32は第8ワイヤ体Wb32を含む。第9駆動ワイヤW33は第9ワイヤ体Wb33を含む。
本実施例において、第1~第3ワイヤ体(Wb11~Wb13)のそれぞれは、同一形状である。第4~第6ワイヤ体(Wb21~Wb23)のそれぞれは、同一形状である。第7~第9ワイヤ体(Wb31~Wb33)のそれぞれは、同一形状である。本実施例では、第1~第9ワイヤ体(Wb11~Wb33)は、長さを除き、同一形状である。
本実施例において、第1~第3ワイヤ体(Wb11~Wb13)のそれぞれは、同一形状である。第4~第6ワイヤ体(Wb21~Wb23)のそれぞれは、同一形状である。第7~第9ワイヤ体(Wb31~Wb33)のそれぞれは、同一形状である。本実施例では、第1~第9ワイヤ体(Wb11~Wb33)は、長さを除き、同一形状である。
第1~第9被保持部(Wa11~Wa33)は、第1~第9ワイヤ体(Wb11~Wb33)の近位端において、第1~第9ワイヤ体(Wb11~Wb33)に固定されている。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)は、ワイヤガイド17を介して、湾曲部12に挿入され、固定されている。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のうち、任意の一つを、駆動ワイヤWと呼ぶことができる。本実施例において、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、第1~第9ワイヤ体(Wb11~Wb33)の長さを除き、同一形状である。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)は、ワイヤガイド17を介して、湾曲部12に挿入され、固定されている。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のうち、任意の一つを、駆動ワイヤWと呼ぶことができる。本実施例において、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、第1~第9ワイヤ体(Wb11~Wb33)の長さを除き、同一形状である。
本実施例において、湾曲部12は、可撓性を有し、医療器具を挿入するための通路Htを備える管状の部材である。
湾曲部12の壁面には、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを通すための複数のワイヤ穴が備えられる。具体的には、湾曲部12の壁面には、第1ワイヤ穴Hw11、第2ワイヤ穴Hw12、第3ワイヤ穴Hw13、第4ワイヤ穴Hw21、第5ワイヤ穴Hw22、第6ワイヤ穴Hw23、第7ワイヤ穴Hw31、第8ワイヤ穴Hw32、第9ワイヤ穴Hw33が備えられている。第1~第9ワイヤ穴Hw(Hw11~Hw33)のそれぞれは、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれに対応する。符号Hwの後の数字は、対応する駆動ワイヤの数字を示す。例えば、第1駆動ワイヤW11は、第1ワイヤ穴Hw11に挿入される。
第1~第9ワイヤ穴(Hw11~Hw33)のうち、任意の一つを、ワイヤ穴Hwと呼ぶことができる。本実施例において、第1~第9ワイヤ穴(Hw11~Hw33)のそれぞれは、同一形状である。
湾曲部12の壁面には、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを通すための複数のワイヤ穴が備えられる。具体的には、湾曲部12の壁面には、第1ワイヤ穴Hw11、第2ワイヤ穴Hw12、第3ワイヤ穴Hw13、第4ワイヤ穴Hw21、第5ワイヤ穴Hw22、第6ワイヤ穴Hw23、第7ワイヤ穴Hw31、第8ワイヤ穴Hw32、第9ワイヤ穴Hw33が備えられている。第1~第9ワイヤ穴Hw(Hw11~Hw33)のそれぞれは、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれに対応する。符号Hwの後の数字は、対応する駆動ワイヤの数字を示す。例えば、第1駆動ワイヤW11は、第1ワイヤ穴Hw11に挿入される。
第1~第9ワイヤ穴(Hw11~Hw33)のうち、任意の一つを、ワイヤ穴Hwと呼ぶことができる。本実施例において、第1~第9ワイヤ穴(Hw11~Hw33)のそれぞれは、同一形状である。
湾曲部12は、中間領域12a、湾曲領域12bを有する。湾曲領域12bは、湾曲部12の遠位端に配置されており、湾曲領域12bには、第1ガイドリングJ1、第2ガイドリングJ2、第3ガイドリングJ3が配置される。湾曲領域12bとは、湾曲駆動部13によって第1ガイドリングJ1、第2ガイドリングJ2、第3ガイドリングJ3を移動させることにより、湾曲部12の屈曲の大きさや方向を制御することができる領域をいう。図4(b)は、第1~第3ガイドリング(J1~J3)を覆う湾曲部12の一部を省略して描かれている。
医療器具は、通路Ht、第1~第3ガイドリング(J1~J3)によって、カテーテル11の先端までガイドされる。
医療器具は、通路Ht、第1~第3ガイドリング(J1~J3)によって、カテーテル11の先端までガイドされる。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、中間領域12aを通って第1~第3ガイドリング(J1~J3)のそれぞれに固定されている。
具体的には、第1駆動ワイヤW11、第2駆動ワイヤW12、第3駆動ワイヤW13は、第1ガイドリングJ1に固定されている。第4駆動ワイヤW21、第5駆動ワイヤW22、第6駆動ワイヤW23は、第1ガイドリングJ1を貫通して、第2ガイドリングJ2に固定されている。第7駆動ワイヤW31、第8駆動ワイヤW32、第9駆動ワイヤW33は、第1ガイドリングJ1、第2ガイドリングJ2を貫通して、第3ガイドリングJ3に固定されている。
具体的には、第1駆動ワイヤW11、第2駆動ワイヤW12、第3駆動ワイヤW13は、第1ガイドリングJ1に固定されている。第4駆動ワイヤW21、第5駆動ワイヤW22、第6駆動ワイヤW23は、第1ガイドリングJ1を貫通して、第2ガイドリングJ2に固定されている。第7駆動ワイヤW31、第8駆動ワイヤW32、第9駆動ワイヤW33は、第1ガイドリングJ1、第2ガイドリングJ2を貫通して、第3ガイドリングJ3に固定されている。
医療装置1は、湾曲駆動部13をワイヤ駆動部300によって駆動することにより、カテーテル11の延伸方向に交差する方向に向けて、湾曲部12を湾曲させることができる。具体的には、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを湾曲部12の延伸方向に移動させることにより、第1~第3ガイドリング(J1~J3)を介して、湾曲部12の湾曲領域12bを、延伸方向に交差する方向に湾曲させることができる。
使用者は、手動又は移動ステージ2aによる医療装置1の移動、及び湾曲部12の湾曲の少なくともいずれか一つを用いることにより、カテーテル11を対象の内部の目的の部分まで挿入することができる。
使用者は、手動又は移動ステージ2aによる医療装置1の移動、及び湾曲部12の湾曲の少なくともいずれか一つを用いることにより、カテーテル11を対象の内部の目的の部分まで挿入することができる。
<ベースユニット>
図5を用いて、ベースユニット200及びワイヤ駆動部300について説明する。
図5は、ベースユニット200及びワイヤ駆動部300の説明図である。図5(a)はベースユニット200の内部構造を示す側面図である。図5(b)は、ワイヤ駆動部300、連結装置21、湾曲駆動部13の連結を示す斜視図である。
図5を用いて、ベースユニット200及びワイヤ駆動部300について説明する。
図5は、ベースユニット200及びワイヤ駆動部300の説明図である。図5(a)はベースユニット200の内部構造を示す側面図である。図5(b)は、ワイヤ駆動部300、連結装置21、湾曲駆動部13の連結を示す斜視図である。
ワイヤ駆動部300は、複数の駆動源(モータ)を有する。本実施例では、ワイヤ駆動部300は、第1駆動源M11、第2駆動源M12、第3駆動源M13、第4駆動源M21、第5駆動源M22、第6駆動源M23、第7駆動源M31、第8駆動源M32、第9駆動源M33を備える。
第1~第9駆動源(M11~M33)のうち、任意の一つを、駆動源Mと呼ぶことができる。本実施例において、第1~第9駆動源(M11~M33)のそれぞれは、同一構成である。
第1~第9駆動源(M11~M33)のうち、任意の一つを、駆動源Mと呼ぶことができる。本実施例において、第1~第9駆動源(M11~M33)のそれぞれは、同一構成である。
ベースユニット200は、連結装置21を備える。連結装置21は、ワイヤ駆動部300に接続されている。連結装置21は、複数の連結部を有する。本実施例では、連結装置21は、第1連結部21c11、第2連結部21c12、第3連結部21c13、第4連結部21c21、第5連結部21c22、第6連結部21c23、第7連結部21c31、第8連結部21c32、第9連結部21c33を備える。
第1~第9連結部(21c11~21c33)のうち、任意の一つを、連結部21cと呼ぶことができる。本実施例において、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれは、同一構成である。
第1~第9連結部(21c11~21c33)のうち、任意の一つを、連結部21cと呼ぶことができる。本実施例において、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれは、同一構成である。
複数の連結部のそれぞれは、複数の駆動源のそれぞれに接続され、複数の駆動源のそれぞれによって駆動される。具体的には、第1連結部21c11は、第1駆動源M11に接続され、第1駆動源M11によって駆動される。第2連結部21c12は、第2駆動源M12に接続され、第2駆動源M12によって駆動される。第3連結部21c13は、第3駆動源M13に接続され、第3駆動源M13によって駆動される。第4連結部21c21は、第4駆動源M21に接続され、第4駆動源M21によって駆動される。第5連結部21c22は、第5駆動源M22に接続され、第5駆動源M22によって駆動される。第6連結部21c23は、第6駆動源M23に接続され、第6駆動源M23によって駆動される。第7連結部21c31は、第7駆動源M31に接続され、第7駆動源M31によって駆動される。第8連結部21c32は、第8駆動源M32に接続され、第8駆動源M32によって駆動される。第9連結部21c33は、第9駆動源M33に接続され、第9駆動源M33によって駆動される。
図5(b)に示すように、連結装置21には、カテーテル11の第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)を含む湾曲駆動部13が連結される。湾曲駆動部13は、連結装置21を介してワイヤ駆動部300の駆動力を受け、湾曲駆動部12を湾曲させる。
駆動ワイヤWは、被保持部Waを介して連結部21cに連結される。複数の駆動ワイヤのそれぞれは、複数の連結部のそれぞれに連結される。
具体的には、第1駆動ワイヤW11の第1被保持部Wa11は、第1連結部21c11に連結される。第2駆動ワイヤW12の第2被保持部Wa12は、第2連結部21c12に連結される。第3駆動ワイヤW13の第3被保持部Wa13は、第3連結部21c13に連結される。第4駆動ワイヤW21の第4被保持部Wa21は、第4連結部21c21に連結される。第5駆動ワイヤW22の第5被保持部Wa22は、第5連結部21c22に連結される。第6駆動ワイヤW23の第6被保持部Wa23は、第6連結部21c23に連結される。第7駆動ワイヤW31の第7被保持部Wa31は、第7連結部21c31に連結される。第8駆動ワイヤW32の第8被保持部Wa32は、第8連結部21c32に連結される。第9駆動ワイヤW33の第9被保持部Wa33は、第9連結部21c33に連結される。
駆動ワイヤWは、被保持部Waを介して連結部21cに連結される。複数の駆動ワイヤのそれぞれは、複数の連結部のそれぞれに連結される。
具体的には、第1駆動ワイヤW11の第1被保持部Wa11は、第1連結部21c11に連結される。第2駆動ワイヤW12の第2被保持部Wa12は、第2連結部21c12に連結される。第3駆動ワイヤW13の第3被保持部Wa13は、第3連結部21c13に連結される。第4駆動ワイヤW21の第4被保持部Wa21は、第4連結部21c21に連結される。第5駆動ワイヤW22の第5被保持部Wa22は、第5連結部21c22に連結される。第6駆動ワイヤW23の第6被保持部Wa23は、第6連結部21c23に連結される。第7駆動ワイヤW31の第7被保持部Wa31は、第7連結部21c31に連結される。第8駆動ワイヤW32の第8被保持部Wa32は、第8連結部21c32に連結される。第9駆動ワイヤW33の第9被保持部Wa33は、第9連結部21c33に連結される。
ベースユニット200は、ベースフレーム25を有する。ベースフレーム25には、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを通すための複数の挿入穴が備えられている。ベースフレーム25には、第1挿入穴25a11、第2挿入穴25a12、第3挿入穴25a13、第4挿入穴25a21、第5挿入穴25a22、第6挿入穴25a23、第7挿入穴25a31、第8挿入穴25a32、第9挿入穴25a33が備えられている。第1~第9挿入穴(25a11~25a33)のそれぞれは、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれに対応する。符号25aの後の数字は、対応する駆動ワイヤの数字を示す。例えば、第1駆動ワイヤW11は、第1挿入穴25a11に挿入される。
第1~第9挿入穴(25a11~25a33)のうち、任意の一つを、挿入穴25aと呼ぶことができる。本実施例において、第1~第9挿入穴(25a11~25a33)のそれぞれは、同一形状である。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、対応する第1~第9挿入穴(25a11~25a33)のそれぞれ、対応する第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれに係合する。
第1~第9挿入穴(25a11~25a33)のうち、任意の一つを、挿入穴25aと呼ぶことができる。本実施例において、第1~第9挿入穴(25a11~25a33)のそれぞれは、同一形状である。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれは、対応する第1~第9挿入穴(25a11~25a33)のそれぞれ、対応する第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれに係合する。
ベースフレーム25は、カテーテルユニット100が有するキーシャフト15を受け入れるキー受け部(キー穴、ベース側キー、本体側キー)22を有する。キーシャフト15とキー受け部22が係合することにより、カテーテルユニット100がベースユニット200に対して正しい位相で装着される。
また、ベースフレーム25は、接続軸26が設けられている。図9に示すように、操作部400の内側には、接続軸26と係合する接続溝400aが備えられる。カテーテルユニット100をベースユニット200に装着すると、接続軸26が入り口400a1を介して接続溝400aに係合し、操作部400の回転位置(ロック方向R1、解除方向R2を参照)に応じて、接続軸26が接続溝400aに沿って移動する。
また、ベースフレーム25は、接続軸26が設けられている。図9に示すように、操作部400の内側には、接続軸26と係合する接続溝400aが備えられる。カテーテルユニット100をベースユニット200に装着すると、接続軸26が入り口400a1を介して接続溝400aに係合し、操作部400の回転位置(ロック方向R1、解除方向R2を参照)に応じて、接続軸26が接続溝400aに沿って移動する。
<駆動源と駆動ワイヤの連結>
図6を用いて、ワイヤ駆動部300、連結装置21、湾曲駆動部13の連結について説明する。図6は、ワイヤ駆動部300、連結装置21、湾曲駆動部13の説明図である。図6(a)は、駆動源M、連結部21c、駆動ワイヤWの斜視図である。図6(b)は、連結部21c、駆動ワイヤWの拡大図である。
図6を用いて、ワイヤ駆動部300、連結装置21、湾曲駆動部13の連結について説明する。図6は、ワイヤ駆動部300、連結装置21、湾曲駆動部13の説明図である。図6(a)は、駆動源M、連結部21c、駆動ワイヤWの斜視図である。図6(b)は、連結部21c、駆動ワイヤWの拡大図である。
本実施例において、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれと第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれが連結される構成は、同一である。また、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれと第1~第9駆動源(M11~M33)のそれぞれが接続される構成は、同一である。したがって、以下の説明では、一つの駆動ワイヤW、一つの連結部21c、一つの駆動源Mを用いて、これらが接続される構成について説明する。
図6(a)に示すように、駆動源Mは、モータ軸である出力軸Maと、出力軸Maを回転方向Rmに回転させるモータ本体Mbを有する。出力軸Maの表面には、螺旋状の溝が備えられている。出力軸Maは、所謂ネジ形状を有する。モータ本体Mbは、モータフレーム200bに固定されている。
連結部21cは、出力軸Maに接続されたトラクタ21ct、トラクタ21ctを支持するトラクタ支持軸21csを有する。トラクタ支持軸21csは、力センサ21cfを介して連結ベース21cbに接続されている。力センサ21cfは、張力検出部として機能するものであり、駆動ワイヤWに発生する張力に応じた検出値である電気信号を、制御装置3に出力する。力センサ21cfの詳細については後述する。
連結部21cは、駆動ワイヤWの被保持部Waを保持するための保持部としての板バネ21chを有する。駆動ワイヤWは挿入穴25aを通って連結部21cに係合している。より具体的には、被保持部Waが板バネ21chに係合する。後述するように、板バネ21chは、被保持部Waを挟み込んで固定する状態(固定状態)と、被保持部Waを解放した状態(解放状態)とを取ることができる。
連結部21cは、駆動ワイヤWの被保持部Waを保持するための保持部としての板バネ21chを有する。駆動ワイヤWは挿入穴25aを通って連結部21cに係合している。より具体的には、被保持部Waが板バネ21chに係合する。後述するように、板バネ21chは、被保持部Waを挟み込んで固定する状態(固定状態)と、被保持部Waを解放した状態(解放状態)とを取ることができる。
連結部21cは、押圧部材21cpを有する。押圧部材21cpは、後述する内歯ギア29と噛み合うギア部21cg、板バネ21chを押圧するための押圧部としてのカム21ccを有する。
後述するように、カム21ccは、板バネ21chに対して移動することができる。カム21ccが移動することにより、板バネ21chの固定状態と、解放状態が切り替えられる。
後述するように、カム21ccは、板バネ21chに対して移動することができる。カム21ccが移動することにより、板バネ21chの固定状態と、解放状態が切り替えられる。
図6(a)に示すように、連結部21cは、第1ベアリングB1、第2ベアリングB2,第3ベアリングB3によって支持されている。第1ベアリングB1は、ベースユニット200の第1ベアリングフレーム200cに支持されている。第2ベアリングB2は、ベースユニット200の第2ベアリングフレーム200dに支持されている。第3ベアリングB3は、ベースユニット200の第3ベアリングフレーム200eに支持されている。したがって、出力軸Maが回転方向Rmに回転したときに、連結部21cは、出力軸Maの周りに回転することが規制される。なお、第1ベアリングB1、第2ベアリングB2、第3ベアリングB3は、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれに対して設けられる。
連結部21cが出力軸Maの周りに回転することが規制されているため、出力軸Maが回転すると、出力軸Maの螺旋状の溝によって、トラクタ21ctに出力軸Maの回転軸方向に沿った力が作用する。その結果、連結部21cは、出力軸Maの回転軸線方向に沿って移動する(Dc方向)。連結部21cが移動することにより、駆動ワイヤWが移動して、湾曲部12が湾曲する。つまり、出力軸Maとトラクタ21ctは、駆動源Mから伝えられた回転運動をねじにより直線運動に変換させる、所謂送りねじを構成している。
制御装置3は、第1~第9駆動源(M11~M33)のそれぞれを独立して制御する。つまり、第1~第9駆動源(M11~M33)のうちの任意の駆動源は、その他の駆動源が停止した状態か否かに関わらず、独立して動作すること又は停止することができる。言い換えれば、制御装置3は、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを独立して制御することができる。その結果、第1~第3ガイドリング(J1~J3)のそれぞれが独立して制御され、湾曲部12の湾曲領域12bは、任意の方向に屈曲することができる。
具体的には、第3ガイドリングJ3は、湾曲部12の遠位端に設けられている。第3ガイドリングJ3には第7~第9駆動ワイヤ(W31~W33)が接続されており、3本の駆動ワイヤには第7~第9駆動源(M31~M33)がそれぞれ接続されている。つまり、第7~第9駆動源(M31~M33)を制御することにより、第3ガイドリングJ3の向きを任意の方向に変えることができ、それに沿って湾曲領域12bが円弧上に湾曲する。同様に、第4~第6駆動源(M21~M23)を制御することにより、第4~第6駆動ワイヤ(W21~W23)を介して第2ガイドリングJ2の向きを任意の方向に変えることができる。同様に、第1~第3駆動源(M11~M13)を制御することにより、第1~第3駆動ワイヤ(W11~W13)を介して第1ガイドリングJ1の向きを任意の方向に変えることができる。
以上より、3つのガイドリング(J1~J3)がそれぞれ独立して任意の方向を向くことができるので、湾曲領域12bは複雑な形状を取ることができる。これにより、カテーテル11は、患者体内の気管支や消化器等の細長く複雑な形状の器官の中に挿入され移動することができる。
以上より、3つのガイドリング(J1~J3)がそれぞれ独立して任意の方向を向くことができるので、湾曲領域12bは複雑な形状を取ることができる。これにより、カテーテル11は、患者体内の気管支や消化器等の細長く複雑な形状の器官の中に挿入され移動することができる。
<力センサ>
図7を用いて、力センサ21cfについて説明する。図7は、力センサ21cfの説明図である。
図6に示すように、ベースユニット200の連結部21c内には、駆動ワイヤWに発生する張力を検出する力センサ21cfが設けられる。この張力は、器官内壁にカテーテル11が当たったときに発生するので、カテーテル11が器官内をスムースに移動しているか否かを判断することができる。
図7を用いて、力センサ21cfについて説明する。図7は、力センサ21cfの説明図である。
図6に示すように、ベースユニット200の連結部21c内には、駆動ワイヤWに発生する張力を検出する力センサ21cfが設けられる。この張力は、器官内壁にカテーテル11が当たったときに発生するので、カテーテル11が器官内をスムースに移動しているか否かを判断することができる。
図7に示すように、力センサ21cfは、起歪体21clと、それに貼り付けられたひずみゲージ21csgとを備え、駆動ワイヤWに張力が発生することにより生じる起歪体21clの微小な弾性変形をひずみゲージ21csgが検出する。
起歪体21clは、真ん中に空隙があるロの字形状の金属部品である。駆動ワイヤWに発生した張力は、起歪体21clの上下の横壁21cl1、21cl2を図中の矢印方向に移動させる。例えば横壁21cl1が図中右方向に移動した場合は、横壁21cl2は左側に移動する。起歪体21clの縦壁21cl3、21cl4は、横壁21cl1、21cl2の位置ずれによって微小に弾性変形する。この弾性変形を、縦壁21cl3、21cl4に貼り付けたひずみゲージ21csgで検出する。本例では、2枚のひずみゲージ21csg1、21csg2を貼り付けている。ひずみゲージ21csgは、貼り付けた対象物の伸び縮みに合わせて変形し、その抵抗値を変化させることで対象物のひずみ量を測定するものである。
起歪体21clは、真ん中に空隙があるロの字形状の金属部品である。駆動ワイヤWに発生した張力は、起歪体21clの上下の横壁21cl1、21cl2を図中の矢印方向に移動させる。例えば横壁21cl1が図中右方向に移動した場合は、横壁21cl2は左側に移動する。起歪体21clの縦壁21cl3、21cl4は、横壁21cl1、21cl2の位置ずれによって微小に弾性変形する。この弾性変形を、縦壁21cl3、21cl4に貼り付けたひずみゲージ21csgで検出する。本例では、2枚のひずみゲージ21csg1、21csg2を貼り付けている。ひずみゲージ21csgは、貼り付けた対象物の伸び縮みに合わせて変形し、その抵抗値を変化させることで対象物のひずみ量を測定するものである。
これらひずみゲージ21csg1、21csg2を含み、抵抗R3、R4と共にホイートストンブリッジ回路21cwを形成し、ひずみゲージ21csgのわずかな抵抗値の変化を電圧変換する構成になっている。ホイートストンブリッジ回路21cwの入力端子21cw1、21cw2間に電圧を印可し、出力端子21cw3、21cw4間に生じる電位差を差動アンプ21cdで増幅し、その出力電圧を制御装置3に出力する。出力端子21cw3、21cw4間に生じる電位差は、駆動ワイヤWに発生する張力に応じたものとなるので、制御装置3は、差動アンプ21ceの出力電圧に基づいて、駆動ワイヤWに発生した張力を検知することができる。なお、2枚のひずみゲージ21csg1、21csg2を含むものとしたが、ホイートストンブリッジ回路21cwを形成する4か所の抵抗のうち、1枚以上がひずみゲージであればよい。
<湾曲駆動部の固定及び固定の解除>
図8、図9、図10、図11、図12、図13、図14を用いて、湾曲駆動部13を連結装置21に固定するための構成、連結装置21による湾曲駆動部13の固定を解除するための構成について説明する。
図8は、カテーテルユニット100とベースユニット200の連結を説明する図である。図8(a)は、カテーテルユニット100とベースユニット200の断面図である。図8(a)は、カテーテルユニット100とベースユニット200を、回転軸400rに沿って切断した断面図である。図8(b)は、ベースユニット200の断面図である。図8(b)は、ベースユニット200を、連結部21cの部分で、回転軸400rに直交する方向に切断した断面図である。
図9は、カテーテルユニット100とベースユニット200の連結を説明する分解図である。
図10、図11、図12、図13、図14は、連結部21cによる駆動ワイヤWの固定について説明する図である。
図8、図9、図10、図11、図12、図13、図14を用いて、湾曲駆動部13を連結装置21に固定するための構成、連結装置21による湾曲駆動部13の固定を解除するための構成について説明する。
図8は、カテーテルユニット100とベースユニット200の連結を説明する図である。図8(a)は、カテーテルユニット100とベースユニット200の断面図である。図8(a)は、カテーテルユニット100とベースユニット200を、回転軸400rに沿って切断した断面図である。図8(b)は、ベースユニット200の断面図である。図8(b)は、ベースユニット200を、連結部21cの部分で、回転軸400rに直交する方向に切断した断面図である。
図9は、カテーテルユニット100とベースユニット200の連結を説明する分解図である。
図10、図11、図12、図13、図14は、連結部21cによる駆動ワイヤWの固定について説明する図である。
図8(a)、図9に示すように、ベースユニット200は、ジョイント(中間部材、第2伝達部材)28、ジョイント28を介して操作部400と連動する移動ギア(連動ギア、伝達部材、第1伝達部材)としての内歯ギア29を有する。
ジョイント28は複数の伝達部28cを有し、内歯ギア29は、複数の被伝達部29cを有する。複数の伝達部28cは複数の伝達部29cと係合しており、ジョイント28が回転した場合、内歯ギア29にジョイント28の回転が伝達される。
ジョイント28は複数の伝達部28cを有し、内歯ギア29は、複数の被伝達部29cを有する。複数の伝達部28cは複数の伝達部29cと係合しており、ジョイント28が回転した場合、内歯ギア29にジョイント28の回転が伝達される。
カテーテルユニット100をベースユニット200に装着すると、操作部400に備えられた係合部400jが、ジョイント28のジョイント係合部28jと係合する。操作部400が回転した場合、ジョイント28に操作部400の回転が伝達される。操作部400、ジョイント28、内歯ギア29は同方向に回転する。
内歯ギア29は、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれが、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを固定する状態と、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを解放する状態とを切り替えるための複数の歯部を有する。内歯ギア29の複数の歯部(作用部、切替ギア部)のそれぞれは、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれが有する押圧部材21cpのギア部21cgと係合する。
内歯ギア29は、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれが、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを固定する状態と、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれを解放する状態とを切り替えるための複数の歯部を有する。内歯ギア29の複数の歯部(作用部、切替ギア部)のそれぞれは、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれが有する押圧部材21cpのギア部21cgと係合する。
具体的には、本実施例において内歯ギア29は、第1歯部29g11、第2歯部29g12、第3歯部29g13、第4歯部29g21、第5歯部29g22、第6歯部29g23、第7歯部29g31、第8歯部29g32、第9歯部29g33を備える。第1~第9歯部(29g11~29g33)のそれぞれは、互いに隙間を空けて形成されている。
第1歯部29g11は、第1連結部21c11のギア部21cgと噛み合う。第2歯部29g12は、第2連結部21c12のギア部21cgと噛み合う。第3歯部29g13は、第3連結部21c13のギア部21cgと噛み合う。第4歯部29g21は、第4連結部21c21のギア部21cgと噛み合う。第5歯部29g22は、第5連結部21c22のギア部21cgと噛み合う。第6歯部29g23は、第6連結部21c23のギア部21cgと噛み合う。第7歯部29g31は、第7連結部21c31のギア部21cgと噛み合う。第8歯部29g32は、第8連結部21c32のギア部21cgと噛み合う。第9歯部29g33は、第9連結部21c33のギア部21cgと噛み合う。
第1~第9歯部(29g11~29g33)のうち、任意の一つを、歯部29gと呼ぶことができる。本実施例において、第1~第9歯部(29g11~29g33)のそれぞれは、同一構成である。
第1歯部29g11は、第1連結部21c11のギア部21cgと噛み合う。第2歯部29g12は、第2連結部21c12のギア部21cgと噛み合う。第3歯部29g13は、第3連結部21c13のギア部21cgと噛み合う。第4歯部29g21は、第4連結部21c21のギア部21cgと噛み合う。第5歯部29g22は、第5連結部21c22のギア部21cgと噛み合う。第6歯部29g23は、第6連結部21c23のギア部21cgと噛み合う。第7歯部29g31は、第7連結部21c31のギア部21cgと噛み合う。第8歯部29g32は、第8連結部21c32のギア部21cgと噛み合う。第9歯部29g33は、第9連結部21c33のギア部21cgと噛み合う。
第1~第9歯部(29g11~29g33)のうち、任意の一つを、歯部29gと呼ぶことができる。本実施例において、第1~第9歯部(29g11~29g33)のそれぞれは、同一構成である。
本実施例において、第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれと第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれが連結される構成は、同一である。また、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれと第1~第9歯部(29g11~29g33)のそれぞれが接続される構成は、同一である。したがって、以下の説明では、一つの駆動ワイヤW、一つの連結部21c、一つの歯部29gを用いて、これらが接続される構成について説明する。
第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれにおいて、ギア部21cgが内歯ギア29によって移動されることにより、押圧部材21cpが回転し、カム21ccが押圧位置と押圧位置から退避した退避位置とに移動する。
第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれにおいて、ギア部21cgが内歯ギア29によって移動されることにより、押圧部材21cpが回転し、カム21ccが押圧位置と押圧位置から退避した退避位置とに移動する。
操作部400を回転させることにより、内歯ギア29が回転する。内歯ギア29が回転することにより、第1~第9連結部(21c11~21c33)それぞれが動作する。このように一つの操作部400を回転させる動作によって、第1~第9連結部(21c11~21c33)を動作させることができる。
操作部400は、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着された状態で、固定位置と、取り外し位置とに移動することができる。また、後述するように、操作部400は、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着された状態で、解除位置に移動することができる。操作部400の回転方向において、解除位置は、固定位置と取り外し位置の間に位置される。操作部400が取り外し位置にある状態で、ベースユニット200にカテーテルユニット100が装着される(仮装着状態)。
操作部400は、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着された状態で、固定位置と、取り外し位置とに移動することができる。また、後述するように、操作部400は、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着された状態で、解除位置に移動することができる。操作部400の回転方向において、解除位置は、固定位置と取り外し位置の間に位置される。操作部400が取り外し位置にある状態で、ベースユニット200にカテーテルユニット100が装着される(仮装着状態)。
仮装着状態では、駆動ワイヤWは連結部21cへの固定(ロック)がされていない状態である。この状態を、連結部21cの解除状態と呼ぶ。なお、駆動ワイヤWが連結部21cへ固定(ロック)された状態を、連結部21cのロック状態と呼ぶ。
図10、図11、図12、図13、図14を用いて、駆動ワイヤWを連結部21cへ固定する動作について説明する。
仮装着状態、すなわちカテーテルユニット100をベースユニット200に装着した後、かつ操作部400を操作する前の状態では、カテーテルユニット100は、ベースユニット200から取り外すことができる。以下、カテーテルユニット100がベースユニット200から取り外すことが可能な状態を、取り外し可能状態と呼ぶ。
仮装着状態、すなわちカテーテルユニット100をベースユニット200に装着した後、かつ操作部400を操作する前の状態では、カテーテルユニット100は、ベースユニット200から取り外すことができる。以下、カテーテルユニット100がベースユニット200から取り外すことが可能な状態を、取り外し可能状態と呼ぶ。
図10は、取り外し可能状態における内歯ギア29と連結部21cの状態を示す図である。連結部21cの板バネ21chは、連結ベース21cbに固定された被固定部21cha、押圧部材21cpのカム21ccと当接する被押圧部21chbを有する。板バネ21chは、第1部分21chd1、第2部分21chd2を有する。カテーテルユニット100をベースユニット200に装着すると、被保持部Waは、第1部分21chd1と第2部分chd2の間に挿入される。
カム21ccは、保持面21ccaと、押圧面21ccbを有する。押圧部材21cpの回転半径方向について、保持面21ccaは、押圧面21ccbよりも、押圧部材21cpの回転中心21cpcに近い位置に配置されている。
カム21ccは、保持面21ccaと、押圧面21ccbを有する。押圧部材21cpの回転半径方向について、保持面21ccaは、押圧面21ccbよりも、押圧部材21cpの回転中心21cpcに近い位置に配置されている。
図10に示すように、取り外し可能状態(操作部400が取り外し位置にある状態)では、板バネ21chは、被押圧部21chbが保持面21ccaに当接した位置で保持されている。また、内歯ギア29の歯Za1とギア部21cgの歯Zb1は、互いの間にクリアランスLaが生じた状態で、停止している。
操作部400の回転方向において、操作部400が取り外し位置から解除位置及び固定位置に向かう方向をロック方向(固定方向)と呼び、操作部400が固定位置から解除位置及び取り外し位置に向かう方向を解除方向と呼ぶ。操作部400は、解除位置から解除方向に回転して、取り外し位置に移動する。操作部400は、解除位置からロック方向に回転して、固定位置に移動する。
仮装着状態では、連結部21cは解除状態であり、連結部21cによる駆動ワイヤWの固定が解除されている。
連結部21cが解除状態にあるとき、カム21ccは、後述する押圧位置から退避した退避位置に位置する。このとき、板バネ21chによる被保持部Waの固定が解除された状態である。連結部21cが解除状態にあるときの第1部分21chd1と第2部分21chd2が被保持部Waを締め付ける力は、連結部21cがロック状態にあるときの第1部分21chd1と第2部分21chd2が被保持部Waを締め付ける力よりも小さい。
連結部21cが解除状態にあるとき、ベースユニット200に対してカテーテルユニットを取り外し方向Ddに動かした場合には、第1部分21chd1、第2部分21chd2の間から被保持部Waを引き抜くことができる。
連結部21cが解除状態にあるとき、カム21ccは、後述する押圧位置から退避した退避位置に位置する。このとき、板バネ21chによる被保持部Waの固定が解除された状態である。連結部21cが解除状態にあるときの第1部分21chd1と第2部分21chd2が被保持部Waを締め付ける力は、連結部21cがロック状態にあるときの第1部分21chd1と第2部分21chd2が被保持部Waを締め付ける力よりも小さい。
連結部21cが解除状態にあるとき、ベースユニット200に対してカテーテルユニットを取り外し方向Ddに動かした場合には、第1部分21chd1、第2部分21chd2の間から被保持部Waを引き抜くことができる。
図11は、操作部400を取り外し位置からロック方向に回転したときの内歯ギア29と連結部21cの状態を示す図である。図11は、操作部400が解除位置にある状態における内歯ギア29と連結部21cの状態を示す図である。
操作部400が取り外し位置にある状態(図10)で、操作部400をロック方向に回転させると、内歯ギア29が時計回りに回転する。そして、操作部400は、解除位置にある。
なお、操作部400を回転させた場合であっても、キーシャフト15とキー受け部22が係合しているため、カテーテルユニット100の全体(操作部400を除く)は、ベースユニット200に対して回転することが規制されている。つまり、操作部400は、カテーテルユニット100の全体(操作部400を除く)とベースユニット200が停止した状態で、それらに対して回転可能である。
操作部400が取り外し位置にある状態(図10)で、操作部400をロック方向に回転させると、内歯ギア29が時計回りに回転する。そして、操作部400は、解除位置にある。
なお、操作部400を回転させた場合であっても、キーシャフト15とキー受け部22が係合しているため、カテーテルユニット100の全体(操作部400を除く)は、ベースユニット200に対して回転することが規制されている。つまり、操作部400は、カテーテルユニット100の全体(操作部400を除く)とベースユニット200が停止した状態で、それらに対して回転可能である。
内歯ギア29が時計回りに回転することで、内歯ギア29の歯Za1とギア部21cgの歯Zb1の間のクリアランスは、クリアランスLaからクリアランスLbに減少する。
ギア部21cgの歯Zb2は、内歯ギア29の歯部29gの歯先円(点線)との間にクリアランスLzを空けた位置に配置されている。そのため、内歯ギア29は歯Zb2に干渉することなく回転可能である。一方、連結部21cは、図10に示された状態と同じ状態(解除状態)に保たれている。
ギア部21cgの歯Zb2は、内歯ギア29の歯部29gの歯先円(点線)との間にクリアランスLzを空けた位置に配置されている。そのため、内歯ギア29は歯Zb2に干渉することなく回転可能である。一方、連結部21cは、図10に示された状態と同じ状態(解除状態)に保たれている。
図11に示した状態から、操作部400をロック方向にさらに回転させると、内歯ギア29が時計回りにさらに回転する。そのときの内歯ギア29と連結部21cの状態を図12に示す。
図12は、操作部400を解除位置からロック方向に回転したときの内歯ギア29と連結部21cの状態を示す図である。
図12に示すように、操作部400を解除位置からロック方向に回転すると、内歯ギア29の歯Za1とギア部21cgの歯Zb1が接触する。一方、連結部21cは、図10、図11に示された状態と同じ状態であり、解除状態に保たれている。
図12は、操作部400を解除位置からロック方向に回転したときの内歯ギア29と連結部21cの状態を示す図である。
図12に示すように、操作部400を解除位置からロック方向に回転すると、内歯ギア29の歯Za1とギア部21cgの歯Zb1が接触する。一方、連結部21cは、図10、図11に示された状態と同じ状態であり、解除状態に保たれている。
図13は、操作部400がロック方向に回転することで、押圧部材21cpが回転した状態を示す図である。
図13に示すように、図12の状態から操作部400をロック方向にさらに回転させると、内歯ギア29が時計回りにさらに回転する。
内歯ギア29が図12の状態から図13の状態に移動することで、内歯ギア29はギア部21cgを時計回りに回転させる。ギア部21cgが回転すると、保持面21ccaが被押圧部21chbから離れ、押圧面21ccbが、被押圧部21chbに近づく。そして、第1部分21chd1、第2部分21chd2による被保持部Waの挟み込みが開始される。
図13に示すように、図12の状態から操作部400をロック方向にさらに回転させると、内歯ギア29が時計回りにさらに回転する。
内歯ギア29が図12の状態から図13の状態に移動することで、内歯ギア29はギア部21cgを時計回りに回転させる。ギア部21cgが回転すると、保持面21ccaが被押圧部21chbから離れ、押圧面21ccbが、被押圧部21chbに近づく。そして、第1部分21chd1、第2部分21chd2による被保持部Waの挟み込みが開始される。
そして、押圧面21ccbの端部に配置された角部21ccb1によって被押圧部21chbが押圧されつつ、内歯ギア29の歯Za3がギア部21cgの歯Zb3から離れる位置まで移動する。このとき、第1部分21chd1、第2部分21chd2によって、被保持部Waが挟み込まれた状態である。
内歯ギア29の歯Za3がギア部21cgの歯Zb3から離れたとき、内歯ギア29からギア部21cgへの駆動力の伝達が終了する。このとき、カム21ccは、角部21ccb1が、板バネ21chからの反力を受ける状態である。
押圧部材21cpの回転半径方向で、角部21ccb1に作用する板バネ21chの反力は、押圧部材21cpの回転中心21cpcから離れた位置に作用し、押圧部材21cpは時計回りに回転する。このとき、押圧部材21cpは、時計回りに回る内歯ギア29によって回転させられる方向と、同じ方向に向けて回転する。
内歯ギア29の歯Za3がギア部21cgの歯Zb3から離れたとき、内歯ギア29からギア部21cgへの駆動力の伝達が終了する。このとき、カム21ccは、角部21ccb1が、板バネ21chからの反力を受ける状態である。
押圧部材21cpの回転半径方向で、角部21ccb1に作用する板バネ21chの反力は、押圧部材21cpの回転中心21cpcから離れた位置に作用し、押圧部材21cpは時計回りに回転する。このとき、押圧部材21cpは、時計回りに回る内歯ギア29によって回転させられる方向と、同じ方向に向けて回転する。
図14は、操作部400が固定位置にある状態の内歯ギア29と連結部21cの状態を示す図である。
図14に示すように、図13に示す状態から、板バネ21chの反力を受けて押圧部材21cpがさらに回転する。
図14に示すように、押圧部材21cpは、カム21ccの押圧面21ccbと、板バネ21chの被押圧部21chbが面接触をした状態で停止する。つまり、押圧面21ccbと、被押圧部21chbの表面が、同一平面上に並んだ状態となる。
このとき、連結部21cはロック状態にある。連結部21cがロック状態にあるとき、押圧部材21cpのカム部21ccは、押圧位置に位置し、押圧面21ccbが被押圧部21chbを押圧する。
図14に示すように、図13に示す状態から、板バネ21chの反力を受けて押圧部材21cpがさらに回転する。
図14に示すように、押圧部材21cpは、カム21ccの押圧面21ccbと、板バネ21chの被押圧部21chbが面接触をした状態で停止する。つまり、押圧面21ccbと、被押圧部21chbの表面が、同一平面上に並んだ状態となる。
このとき、連結部21cはロック状態にある。連結部21cがロック状態にあるとき、押圧部材21cpのカム部21ccは、押圧位置に位置し、押圧面21ccbが被押圧部21chbを押圧する。
連結部21cがロック状態にあるとき、第1部分21chd1、第2部分21chd2によって、被保持部Waが挟み込まれる。つまり、カム21ccによって板バネ21chが押圧され、被保持部Waが板バネ21chによって締め付けられる。その結果、被保持部Waが板バネ21chによって固定される。
このようにカテーテルユニット100をベースユニット200に装着した後、操作部400が固定位置に移動することにより、装着完了状態となる。
このようにカテーテルユニット100をベースユニット200に装着した後、操作部400が固定位置に移動することにより、装着完了状態となる。
本実施例において、板バネ21chは、第1部分21chd1と第2部分21chd2は、互いに離れた位置で被保持部Waを押圧する。さらに、第1部分21chd1と第2部分21chd2の間に、第1部分21chd1と第2部分21chd2を繋ぐ屈曲部21chcが配置されている。屈曲部21chcは、被保持部Waから隙間Gを空けて配置されている。こうすることにより、第1部分21chd1と第2部分21chd2によって、被保持部Waを安定して固定することができる。
連結部21cがロック状態にあるとき、第1部分21chd1、第2部分21chd2の間から被保持部Waを引き抜くことが制限される。
なお、内歯ギア29の歯Za3とギア部21cgの歯Zb4は、互いの間にクリアランスLcが生じる位置で停止している。
連結部21cがロック状態にあるとき、第1部分21chd1、第2部分21chd2の間から被保持部Waを引き抜くことが制限される。
なお、内歯ギア29の歯Za3とギア部21cgの歯Zb4は、互いの間にクリアランスLcが生じる位置で停止している。
駆動ワイヤWと連結部21cの固定を解除する際には、固定位置にある操作部400を、解除方向に回転する。このとき、内歯ギア29は、図14に示す状態から、反時計回りに回転する。内歯ギア29が反時計回りに回転すると、ギア部21cgの歯Zb4に、内歯ギア29の歯Za3が当接し、押圧部材21cpが反時計回りに回転させられる。
内歯ギア29をさらに反時計回りに回転することで、連結部21cによる駆動ワイヤWの固定が解除される。このときの内歯ギア29と押圧部材21cpの動作は、上述した動作と逆の動作である。つまり、上述した駆動ワイヤWを連結部21cによって固定する際の動作とは逆の動作により、連結部21cによる駆動ワイヤWの固定が解除される。
内歯ギア29をさらに反時計回りに回転することで、連結部21cによる駆動ワイヤWの固定が解除される。このときの内歯ギア29と押圧部材21cpの動作は、上述した動作と逆の動作である。つまり、上述した駆動ワイヤWを連結部21cによって固定する際の動作とは逆の動作により、連結部21cによる駆動ワイヤWの固定が解除される。
上記の動作は、第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれで行われる。すなわち、操作部400が取り外し位置から固定位置に移動する過程で、操作部400の移動(回転)により、第1~第9連結部(21c11~21c33)が解除状態からロック状態になる。操作部400が固定位置から取り外し位置に移動する過程で、操作部400の移動(回転)により、第1~第9連結部(21c11~21c33)がロック状態から解除状態になる。このように一つの操作部400を回転させる動作によって、第1~第9連結部(21c11~21c33)の解除状態、ロック状態を切り替えることができる。
つまり、複数の連結部21cのそれぞれに、解除状態、ロック状態を切り替えるための操作部を設けて、使用者がそれを操作する必要がない。したがって、使用者は容易にカテーテルユニット100をベースユニット200に着脱することができる。
つまり、複数の連結部21cのそれぞれに、解除状態、ロック状態を切り替えるための操作部を設けて、使用者がそれを操作する必要がない。したがって、使用者は容易にカテーテルユニット100をベースユニット200に着脱することができる。
第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれが第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれによって固定された状態を第1状態と呼ぶ。第1~第9連結部(21c11~21c33)のそれぞれによる第1~第9駆動ワイヤ(W11~W33)のそれぞれに対する固定が解除された状態を第2状態と呼ぶ。
操作部400の移動に連動して、第1状態と第2状態が切り替えられる。つまり、取り外し位置と固定位置の間における操作部400の移動に連動して、第1状態と第2状態が切り替えられる。
操作部400の移動に連動して、第1状態と第2状態が切り替えられる。つまり、取り外し位置と固定位置の間における操作部400の移動に連動して、第1状態と第2状態が切り替えられる。
内歯ギア29は、操作部400と連動するように構成されている。本実施例では、ジョイント28は、操作部400と内歯ギア29を連動させるための伝達部材として機能する。内歯ギア29とジョイント28は、操作部400の移動に連動して第1状態と第2状態が切り替わるように、操作部400と連動する連動部としての機能を有する。
具体的には、内歯ギア29とジョイント28は、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着された状態で、操作部400の移動と連動して、板バネ21chの一部(被押圧部21chb)を、被保持部Waに対して移動させる。被保持部21chbが移動することで、連結部21cのロック状態と、解除状態が切り替えられる。
具体的には、内歯ギア29とジョイント28は、カテーテルユニット100がベースユニット200に装着された状態で、操作部400の移動と連動して、板バネ21chの一部(被押圧部21chb)を、被保持部Waに対して移動させる。被保持部21chbが移動することで、連結部21cのロック状態と、解除状態が切り替えられる。
<人体内へのカテーテルの挿入>
医療装置1は、対象の内部、例えば気管支等に挿入することを想定した装置であり、細長く狭い空間内にカテーテル11を挿入、移動させていく。対象の内部にカテーテル11を挿入する際には、使用者が医療装置1を持って挿入する方法と、医療装置1を支持台2の移動ステージ2aに取り付け、支持台2内の移動モータ31を駆動して移動ステージ2aをスライド移動させて挿入する方法がある。
医療装置1は、対象の内部、例えば気管支等に挿入することを想定した装置であり、細長く狭い空間内にカテーテル11を挿入、移動させていく。対象の内部にカテーテル11を挿入する際には、使用者が医療装置1を持って挿入する方法と、医療装置1を支持台2の移動ステージ2aに取り付け、支持台2内の移動モータ31を駆動して移動ステージ2aをスライド移動させて挿入する方法がある。
気管支等の器官の形状は複雑であり、器官内壁に不要な力を与えないようにカテーテル11をスムースに移動させる必要がある。
カテーテル11をスムースに移動させるための制御として、先頭追従制御がある。先頭追従制御とは、対象の内部への挿入時に、カテーテル11の最遠位端側にある第3ガイドリングJ3が通過する経路と同じ経路を、後続の第2ガイドリングJ2、第1ガイドリングJ1が通るようにする制御である。先頭の第3ガイドリングJ3の制御を後続の第2ガイドリングJ2の制御、第1ガイドリングJ1の制御に時間差をおいて伝播させることで実現される。この時間差は、カテーテル11の挿入速度とガイドリングJ1~J3の間隔とで決まる。このような先頭追従制御により、気管支等の細長く複雑な経路であっても、カテーテル11をスムースに移動させることができる。なお、カテーテル11の最遠位端側にある第3ガイドリングJ3は、使用者が制御装置3の入力装置3bを使用して操縦する。
カテーテル11をスムースに移動させるための制御として、先頭追従制御がある。先頭追従制御とは、対象の内部への挿入時に、カテーテル11の最遠位端側にある第3ガイドリングJ3が通過する経路と同じ経路を、後続の第2ガイドリングJ2、第1ガイドリングJ1が通るようにする制御である。先頭の第3ガイドリングJ3の制御を後続の第2ガイドリングJ2の制御、第1ガイドリングJ1の制御に時間差をおいて伝播させることで実現される。この時間差は、カテーテル11の挿入速度とガイドリングJ1~J3の間隔とで決まる。このような先頭追従制御により、気管支等の細長く複雑な経路であっても、カテーテル11をスムースに移動させることができる。なお、カテーテル11の最遠位端側にある第3ガイドリングJ3は、使用者が制御装置3の入力装置3bを使用して操縦する。
一方で、気管支等は必ずしも理想的な円弧形状の経路ではないし、経路の内径も一定ではない。また、使用者が入力装置3bを使用してカテーテル11を操縦する場合、人為的なミスもゼロにはできない。そのため、対象の内部にカテーテル11を挿入しているとき、器官内壁にカテーテル11が当たる場合があり、カテーテル11の移動が困難になるおそれがある。この状態において、駆動ワイヤWに張力が発生するので、力センサ21cfによってそれを検出することができる。力センサ21cfで検出した張力が所定値より大きくなった場合、その張力が所定値以下になるように、つまり張力を緩和させるように駆動ワイヤWを移動して、カテーテル11の湾曲形状を変化させるように制御する。このような制御を一般的にバックドライブ制御と呼ぶが、本実施例では駆動源Mのバックドライブ制御と呼ぶこととする。この駆動源Mのバックドライブ制御により、カテーテル11を対象の内部の経路に沿った形状にさせることができ、器官内壁に過度な力を与えず、スムースに移動させることができる。
カテーテル11は、上述した先端追従制御やバックドライブ制御をそれぞれ利用しながら対象の内部に挿入されるが、いずれの制御もカテーテル11の湾曲形状を変化させる駆動源Mに対する制御である。
しかしながら、支持台2内の移動モータ31を駆動して移動ステージ2aをスライド移動させ、カテーテル11を対象の内部に挿入する場合、その移動が原因でカテーテル11の挿入が困難になる場合もあり得る。例えば、カテーテル11の先端部である遠位端が器官内壁に略正面から当たる突き当たりが発生している状況は、移動モータ31によってカテーテル11を挿入方向に移動させたことが原因と考えられる。このような状態では、駆動源Mを制御してカテーテル11の湾曲形状を変化させるのではなく、移動モータ31を逆方向(カテーテル11を引き抜く方向に移動ステージ2aをスライド移動させる方向)に駆動することで、カテーテル11の突き当りを解消して、駆動ワイヤWに発生している張力を緩和すべきである。
しかしながら、支持台2内の移動モータ31を駆動して移動ステージ2aをスライド移動させ、カテーテル11を対象の内部に挿入する場合、その移動が原因でカテーテル11の挿入が困難になる場合もあり得る。例えば、カテーテル11の先端部である遠位端が器官内壁に略正面から当たる突き当たりが発生している状況は、移動モータ31によってカテーテル11を挿入方向に移動させたことが原因と考えられる。このような状態では、駆動源Mを制御してカテーテル11の湾曲形状を変化させるのではなく、移動モータ31を逆方向(カテーテル11を引き抜く方向に移動ステージ2aをスライド移動させる方向)に駆動することで、カテーテル11の突き当りを解消して、駆動ワイヤWに発生している張力を緩和すべきである。
そこで、本実施例では、支持台2内の移動モータ31を駆動しているときに、カテーテル11が器官内壁に突き当たり、このまま挿入することは困難であると推定される場合、移動モータ31に対する制御によってその状況を解消する。具体的には、移動モータ31を駆動して移動ステージ2aをスライド移動させて、対象の内部にカテーテル11を挿入しているとき、最遠位端側の第3ガイドリングJ3に接続されている第7~9駆動ワイヤW31~W33に接続された力センサ(以下、便宜上21cf31~21cf33の符号を付す)で検出した張力が全て同方向の張力であり、かつ、力センサ21cf31~21cf33のうちの少なくとも一つの力センサで検出した張力が所定値を超えているとき、移動モータ31を逆方向に駆動して、カテーテル11を引き抜く方向に移動ステージ2aをスライド移動させる。このようにカテーテル11の最遠位端側まで延伸する駆動ワイヤW31~W33を対象として、その張力が全て同方向の張力であり、かつ、いずれかの張力が所定値を超えるか否かを判定する。力センサ21cf31~21cf33で検出した張力が全て同方向の張力であり、かつ、力センサ21cf31~21cf33のうちの少なくとも一つの力センサで検出した張力が所定値を超えているとき、カテーテル11が器官内壁に突き当たり、このまま挿入することは困難であると推定されるからである。このような制御を、本実施例では移動モータ31のバックドライブ制御と呼ぶこととする。
図15を用いて、制御装置3が実行する、突き当り解消のための制御処理を説明する。図15は、制御装置3が実行する、突き当り解消のための制御処理を示すフローチャートである。
ステップS101で、制御装置3は、カテーテル11の対象への挿入方向に移動モータ31を駆動しているか否かを判定する。カテーテル11の挿入方向に移動モータ31を駆動している場合(ステップS101でYES)、ステップS102に進み、そうでない場合(ステップS101でNO)、ステップS101の判定を繰り返す。
ステップS101で、制御装置3は、カテーテル11の対象への挿入方向に移動モータ31を駆動しているか否かを判定する。カテーテル11の挿入方向に移動モータ31を駆動している場合(ステップS101でYES)、ステップS102に進み、そうでない場合(ステップS101でNO)、ステップS101の判定を繰り返す。
ステップS102で、制御装置3は、最遠位端側の第3ガイドリングJ3に接続されている第7~9駆動ワイヤW31~W33に接続された力センサ21cf31~21cf33での検出値が全て同じ符号であるか否か、すなわち力センサ21cf31~21cf33で検出した張力が全て同方向の張力であるか否かを判定する。力センサ21cf31~21cf33での検出値が全て同じ符号である場合(ステップS102でYES)、ステップS103に進み、そうでない場合(ステップS102でNO)、ステップS101に戻る。
ステップS103で、制御装置3は、力センサ21cf31~21cf33のうちの少なくとも一つの力センサでの検出値が所定値を超えているか否か、すなわちステップS102で同方向と判定された張力のうち少なくとも一つの張力が所定値を超えているか否かを判定する。力センサ21cf31~21cf33のうちの少なくとも一つの力センサでの検出値が所定値を超えている場合(ステップS103でYES)、ステップS104に進み、そうでない場合(ステップS103でNO)、ステップS101に戻る。
ステップS104で、制御装置3は、カテーテル11が器官内壁に突き当たり、このまま挿入することは困難であると推定されることから、移動モータ31のバックドライブ制御を実行し、その後、本処理を終了する。移動モータ31のバックドライブ制御は、上述したように、移動モータ31を逆方向に駆動して、カテーテル11を引き抜く方向に移動ステージ2aをスライド移動させるような制御であり、その詳細は図16で説明する。
次に、図16を用いて、図15のステップS104の移動モータ31のバックドライブ制御を説明する。図16は、移動モータ31のバックドラフト制御の処理を示すフローチャートである。
ステップS201で、制御装置3は、移動モータ31を逆方向に駆動する。これにより、カテーテル11を引き抜く方向に移動ステージ2aをスライド移動させて、カテーテル11の突き当りを解消することができる。
ステップS201で、制御装置3は、移動モータ31を逆方向に駆動する。これにより、カテーテル11を引き抜く方向に移動ステージ2aをスライド移動させて、カテーテル11の突き当りを解消することができる。
ステップS202で、制御装置3は、ベースユニット200内の駆動源Mに対して、駆動源Mのバックドライブ制御を実行する。駆動源Mのバックドライブ制御は、上述したように、駆動ワイヤWに発生する張力を力センサ21cfによって検出し、力センサ21cfで検出した張力が所定値より大きくなった場合、その張力が所定値以下になるように、つまり張力を緩和させるように駆動ワイヤWを移動して、カテーテル11の湾曲形状を変化させるような制御である。これにより、カテーテル11を対象の内部の経路に沿った形状にさせることができ、器官内壁に過度な力を与えず、スムースに移動させることができる。
ステップS203で、制御装置3は、図15のステップS103で所定値を超えた力センサ21cfの検出値が所定値以下になったか否かを判定する。力センサ21cfの検出値が所定値以下になった場合(ステップS203でYES)、ステップS204に進み、そうでない場合(ステップS203でNO)、ステップS203の判定を繰り返す。このように図15のステップS103で所定値を超えた力センサ21cfの検出値が所定値を超えている場合、引き続き該当する力センサ21cfの検出値を監視し、所定値以下になるまで、移動モータ31及び駆動源Mの駆動を続ける。
ステップS204で、制御装置3は、移動モータ31及び駆動源Mの駆動を停止し、本処理を終了する。
以上説明したように、カテーテル11が器官内壁に突き当たり、このまま挿入することは困難であると推定される場合、移動モータ31を逆方向に駆動して、カテーテル11を引き抜く方向に移動ステージ2aをスライド移動させることにより、突き当りを容易に解消することができる。そして、そのときに駆動源Mのバックドドライブ制御を実行することにより、カテーテル11を対象の内部の経路に沿った形状にさせることができ、器官内壁に過度な力を与えず、スムースに移動させることができる。
[実施例2]
次に、実施例2について説明する。医療システム1A及び医療装置1の基本的な構成や処理動作は実施例1と同様であり、以下では、実施例1と共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略し、実施例1との相違点を中心に説明する。
実施例1で説明したように、カテーテル11をスムースに移動させるための制御として、先頭追従制御がある。先頭追従制御では、カテーテル11が対象に内部に挿入されるに従い、先行部分が通過する経路と同じ経路を、後続部分が通るようにする制御である。
これはつまり、移動モータ31によってカテーテル11が移動するたびに、先行部分の湾曲形状を記憶しておき、そこからさらにカテーテル11が移動したとき、後続部分は記憶した挿入位置での先行部分の湾曲形状を再現するということである。カテーテル11の対象の内部への挿入位置は、療装置1が載置された移動ステージ2aのスライド移動量であり、それは移動モータ31の駆動量である。移動モータ31の駆動量は、移動モータ31の駆動パルス数をカウントすることや、エンコーダ等を設けて移動モータ31の回転量を検知することで算出可能である。また、カテーテル11の湾曲形状は、駆動ワイヤWの移動量で決まり、それは駆動源Mの駆動量である。駆動源Mの駆動量は、駆動源Mに設けられたエンコーダにより検知可能である。カテーテル11の挿入位置ごとに駆動源Mの駆動量を記憶するということは、カテーテル11の湾曲形状を時系列で記憶することを意味している。移動モータ31によってカテーテル11の挿入位置が進むと、後続部分(第2ガイドリングJ2、第1ガイドリングJ1)が記憶した挿入位置に到達する。その挿入位置と共に記憶された先行部分(第2ガイドリングJ2に対しては第3ガイドリングJ3、第1ガイドリングJ1に対しては第2ガイドリングJ2)での駆動源Mの駆動量を読み出し、それぞれの駆動源Mを読み出した駆動量と同じだけ駆動することで、同じ挿入位置で後続部分が先行部分の湾曲形状を再現することができる。これを連続して行うことで先頭追従制御が実現される。
次に、実施例2について説明する。医療システム1A及び医療装置1の基本的な構成や処理動作は実施例1と同様であり、以下では、実施例1と共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略し、実施例1との相違点を中心に説明する。
実施例1で説明したように、カテーテル11をスムースに移動させるための制御として、先頭追従制御がある。先頭追従制御では、カテーテル11が対象に内部に挿入されるに従い、先行部分が通過する経路と同じ経路を、後続部分が通るようにする制御である。
これはつまり、移動モータ31によってカテーテル11が移動するたびに、先行部分の湾曲形状を記憶しておき、そこからさらにカテーテル11が移動したとき、後続部分は記憶した挿入位置での先行部分の湾曲形状を再現するということである。カテーテル11の対象の内部への挿入位置は、療装置1が載置された移動ステージ2aのスライド移動量であり、それは移動モータ31の駆動量である。移動モータ31の駆動量は、移動モータ31の駆動パルス数をカウントすることや、エンコーダ等を設けて移動モータ31の回転量を検知することで算出可能である。また、カテーテル11の湾曲形状は、駆動ワイヤWの移動量で決まり、それは駆動源Mの駆動量である。駆動源Mの駆動量は、駆動源Mに設けられたエンコーダにより検知可能である。カテーテル11の挿入位置ごとに駆動源Mの駆動量を記憶するということは、カテーテル11の湾曲形状を時系列で記憶することを意味している。移動モータ31によってカテーテル11の挿入位置が進むと、後続部分(第2ガイドリングJ2、第1ガイドリングJ1)が記憶した挿入位置に到達する。その挿入位置と共に記憶された先行部分(第2ガイドリングJ2に対しては第3ガイドリングJ3、第1ガイドリングJ1に対しては第2ガイドリングJ2)での駆動源Mの駆動量を読み出し、それぞれの駆動源Mを読み出した駆動量と同じだけ駆動することで、同じ挿入位置で後続部分が先行部分の湾曲形状を再現することができる。これを連続して行うことで先頭追従制御が実現される。
一方、移動モータ31を逆方向に駆動し、カテーテル11を引き抜く方向に移動ステージ2aをスライド移動させるときにも、カテーテル11をスムースに移動させる必要がある。この場合は、過去の同じ挿入位置での自身の駆動源Mの駆動量と同じだけ駆動すれば、そのときのカテーテル11の湾曲形状を再現することができる。これにより、カテーテル11の各部を既に通った経路と同じ経路を通るような湾曲形状に変形させることができ、カテーテル11を対象の内部からスムースに引き抜くことができる。これを、逆転時の先頭追従制御と呼ぶこととする。
実施例2においても、制御装置3は、図15に示すように、突き当り解消のための制御処理を実行する。この場合に、ステップS104の移動モータ31のバックドライブ制御を実行するときに、逆転時の先頭追従制御を実行する。すなわち、カテーテル11の挿入位置に応じて、カテーテル11の湾曲形状を、記憶部であるメモリに記憶された同挿入位置での湾曲形状と同じになるように制御する。
まず、図17、図18を用いて、逆転時の先頭追従制御を説明する。
図17は、先頭追従制御のためのデータ取得処理を示すフローチャートである。
ステップS301で、制御装置3は、移動モータ31を駆動しているか否かを判定する。移動モータ31を駆動している場合(ステップS301でYES)、ステップS302に進み、そうでない場合(ステップS301でNO)、ステップS301の判定を繰り返す。
ステップS302で、制御装置3は、カテーテル11の挿入位置を表す情報である移動モータ31の駆動量をメモリに記憶する。
ステップS303で、制御装置3は、カテーテル11の湾曲形状を表す情報である駆動源Mの駆動量を、ステップ302で記憶した移動モータ31の駆動量と関連付けてメモリに記憶する。そして、再びステップS301に戻る。
このようなデータ取得処理を移動モータ31の駆動ごとに実行することで、カテーテル11の挿入位置とカテーテル11の湾曲形状とが関連付けられたデータがメモリに蓄積されていく。なお、このデータは先頭追従制御にも使用するため、医療装置1の使用中は常に動作している。
図17は、先頭追従制御のためのデータ取得処理を示すフローチャートである。
ステップS301で、制御装置3は、移動モータ31を駆動しているか否かを判定する。移動モータ31を駆動している場合(ステップS301でYES)、ステップS302に進み、そうでない場合(ステップS301でNO)、ステップS301の判定を繰り返す。
ステップS302で、制御装置3は、カテーテル11の挿入位置を表す情報である移動モータ31の駆動量をメモリに記憶する。
ステップS303で、制御装置3は、カテーテル11の湾曲形状を表す情報である駆動源Mの駆動量を、ステップ302で記憶した移動モータ31の駆動量と関連付けてメモリに記憶する。そして、再びステップS301に戻る。
このようなデータ取得処理を移動モータ31の駆動ごとに実行することで、カテーテル11の挿入位置とカテーテル11の湾曲形状とが関連付けられたデータがメモリに蓄積されていく。なお、このデータは先頭追従制御にも使用するため、医療装置1の使用中は常に動作している。
図18は、逆転時の先頭追従制御の処理を示すフローチャートである。
ステップS401で、制御装置3は、移動モータ31を逆方向に駆動しているか否かを判定する。移動モータ31を逆方向に駆動している場合(ステップS401でYES)、ステップS402に進み、そうでない場合(ステップS401でNO)、ステップS401の判定を繰り返す。
ステップS402で、制御装置3は、ステップS401での駆動モータ31の逆方向の駆動量と同じ駆動量、すなわち同じ挿入位置の過去データをメモリから検索する。
ステップS403で、制御装置3は、ステップS401で検索した駆動モータ31の駆動量に関連付けられている駆動源Mの駆動量を読み出す。
ステップS404で、制御装置3は、ステップS403で読み出した駆動源Mの駆動量と同じ量だけ、駆動源Mを駆動する。そして、再びステップS401に戻り、移動モータ31を逆方向に駆動し続けている期間、同じ制御を繰り返す。
ステップS401で、制御装置3は、移動モータ31を逆方向に駆動しているか否かを判定する。移動モータ31を逆方向に駆動している場合(ステップS401でYES)、ステップS402に進み、そうでない場合(ステップS401でNO)、ステップS401の判定を繰り返す。
ステップS402で、制御装置3は、ステップS401での駆動モータ31の逆方向の駆動量と同じ駆動量、すなわち同じ挿入位置の過去データをメモリから検索する。
ステップS403で、制御装置3は、ステップS401で検索した駆動モータ31の駆動量に関連付けられている駆動源Mの駆動量を読み出す。
ステップS404で、制御装置3は、ステップS403で読み出した駆動源Mの駆動量と同じ量だけ、駆動源Mを駆動する。そして、再びステップS401に戻り、移動モータ31を逆方向に駆動し続けている期間、同じ制御を繰り返す。
次に、図19を用いて、図15のステップS104の移動モータ31のバックドライブ制御を説明する。図19は、移動モータ31のバックドラフト制御の処理を示すフローチャートである。
ステップS501で、制御装置3は、移動モータ31を逆方向に駆動する。これにより、カテーテル11を引き抜く方向に移動ステージ2aをスライド移動させて、カテーテル11の突き当りを解消することができる。
ステップS501で、制御装置3は、移動モータ31を逆方向に駆動する。これにより、カテーテル11を引き抜く方向に移動ステージ2aをスライド移動させて、カテーテル11の突き当りを解消することができる。
ステップS502で、制御装置3は、ベースユニット200内の駆動源Mに対して、逆転時の先頭追従制御を実行する。逆転時の先頭追従制御は、図17及び図18で説明した通りである。これにより、カテーテル11の各部を既に通った経路と同じ経路を通るような湾曲形状に変形させることができ、カテーテル11を対象の内部からスムースに引き抜くことができる。
ステップS503で、制御装置3は、図15のステップS103で所定値を超えた力センサ21cfの検出値が所定値以下になったか否かを判定する。力センサ21cfの検出値が所定値以下になった場合(ステップS503でYES)、ステップS504に進み、そうでない場合(ステップS503でNO)、ステップS505に進む。
ステップS505で、制御装置3は、移動モータ31の駆動量が所定値以上になったか否かを判定する。移動モータ31の駆動量が所定値以上になった場合(ステップS505でYES)、ステップS504に進み、そうでない場合(ステップS505でNO)、ステップS503に戻る。例えば患者が動く等して、対象の内部の経路形状が変化してしまう可能性がある。この場合、逆転時の先頭追従制御を実行することにより、カテーテル11は変化前の経路形状に沿った湾曲形状になり、駆動ワイヤWに発生する張力が緩和されず、移動モータ31を逆方向に駆動し続けてしまう可能性がある。そこで、移動モータ31のバックドライブ制御開始後、力センサ21cfの検出値が所定値以下にならない場合(ステップS503でNO)、本ステップのように、移動モータ31の駆動量が所定値以上になったか否かを判定する。移動モータ31の駆動量が所定値以上になった場合、何らかの理由で対象の内部の経路形状が変化してしまい、カテーテル11の湾曲形状が経路の形状と沿わなくなり、駆動ワイヤWに発生した張力が緩和されなくなったとして、ステップS504に進むことにしている。
ステップS504で、制御装置3は、移動モータ31及び駆動源Mの駆動を停止し、本処理を終了する。
以上説明したように、カテーテル11が器官内壁に突き当たり、このまま挿入することは困難であると推定される場合、移動モータ31を逆方向に駆動して、カテーテル11を引き抜く方向に移動ステージ2aをスライド移動させることにより、突き当りを容易に解消することができる。そして、そのときに逆転時の先頭追従制御を実行することにより、カテーテル11の各部を既に通った経路と同じ経路を通るような湾曲形状に変形させることができ、カテーテル11を対象の内部からスムースに引き抜くことができる。
図20には、本発明の制御手段を実現するためのハードウェア構成の例を示す。本発明の制御手段を実現するためのハードウェア構成として、CPU2701と、メモリ2702と、記憶装置2703と、入力装置2704と、出力装置2705とを備え、各々はバス2706により相互に接続されている。
CPU2701は、記憶装置2703に記憶されているプログラムを実行する。これにより、上述したフローチャートの処理が実行される。このようにCPU2701がプログラムを実行することにより、本発明でいう取得手段、報知手段、制御禁止手段の機能が実現される。メモリ2702は、CPU2701が記憶装置2703から読み出したプログラムやデータを一時的に記憶する。また、メモリ2702は、CPU2701が各種のプログラムを実行するための領域としても利用される。記憶装置2703は、オペレーティングシステム(OS)や各種プログラム、各種データを記憶する。入力装置2704は、使用者からの入力を受け付ける機能部であり、例えばキーボードやマウスが用いられる。出力装置2705は、入力装置2704で入力された情報、及びCPU2701により実行されたプログラムの実行結果の出力を実行する。
CPU2701は、記憶装置2703に記憶されているプログラムを実行する。これにより、上述したフローチャートの処理が実行される。このようにCPU2701がプログラムを実行することにより、本発明でいう取得手段、報知手段、制御禁止手段の機能が実現される。メモリ2702は、CPU2701が記憶装置2703から読み出したプログラムやデータを一時的に記憶する。また、メモリ2702は、CPU2701が各種のプログラムを実行するための領域としても利用される。記憶装置2703は、オペレーティングシステム(OS)や各種プログラム、各種データを記憶する。入力装置2704は、使用者からの入力を受け付ける機能部であり、例えばキーボードやマウスが用いられる。出力装置2705は、入力装置2704で入力された情報、及びCPU2701により実行されたプログラムの実行結果の出力を実行する。
以上、本発明を実施形態と共に説明したが、上記実施形態は本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1つ以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1つ以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1:医療装置、1A:医療システム、2:支持台、2a:移動ステージ、3:制御装置、11:カテーテル、21cf:力センサ、31:移動モータ、100:カテーテルユニット、200:ベースユニット、M:駆動源、W:駆動ワイヤ
Claims (8)
- 複数の線状部材を介して湾曲するように構成された湾曲可能体、前記線状部材を動かす第1の駆動源、及び前記線状部材に発生する張力を検出する張力検出部を備える連続体ロボットと、
前記連続体ロボットが取り付けられる移動ステージ、及び前記移動ステージをスライド移動させる第2の駆動源を備える支持台と、
前記湾曲可能体の対象への挿入方向に前記第2の駆動源を駆動するとき、前記張力検出部で検出した複数の前記線状部材の張力が同方向の張力であり、かつ、そのうちの少なくとも一つの張力が所定値を超える場合、前記第2の駆動源を停止させる又は前記第2の駆動源を逆方向に駆動するように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする連続体ロボットシステム。 - 前記制御手段は、前記第2の駆動源を逆方向に駆動するように制御し、そのとき、前記張力検出部で検出した前記線状部材の張力に基づいて、前記湾曲可能体の湾曲形状を変化させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の連続体ロボットシステム。
- 前記湾曲可能体の挿入位置を表す情報と、前記湾曲可能体の湾曲形状を表す情報とを記憶する記憶部を備え、
前記制御手段は、前記第2の駆動源を逆方向に駆動するように制御し、そのとき、前記湾曲可能体の挿入位置に応じて、前記湾曲可能体の湾曲形状を、前記記憶部に記憶された同挿入位置での湾曲形状と同じになるように制御することを特徴とする請求項1に記載の連続体ロボットシステム。 - 前記制御手段は、前記第2の駆動源を逆方向に駆動するように制御し、前記所定値を超えた前記張力が所定値以下になったとき、前記第2の駆動源を停止させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の連続体ロボットシステム。
- 前記制御手段は、前記第2の駆動源を逆方向に駆動するように制御し、前記第2の駆動源の駆動量が所定値に達したとき、前記第2の駆動源を停止させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の連続体ロボットシステム。
- 前記制御手段は、前記湾曲可能体の最遠位端側まで延伸する複数の前記線状部材を対象として、前記張力検出部で検出した複数の前記線状部材の張力が同方向の張力であり、かつ、そのうちの少なくとも一つの張力が所定値を超えるか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の連続体ロボットシステム。
- 複数の線状部材を介して湾曲するように構成された湾曲可能体、前記線状部材を動かす第1の駆動源、及び前記線状部材に発生する張力を検出する張力検出部を備える連続体ロボットと、
前記連続体ロボットが取り付けられる移動ステージ、及び前記移動ステージをスライド移動させる第2の駆動源を備える支持台とを備える連続体ロボットシステムの制御方法であって、
前記湾曲可能体の対象への挿入方向に前記第2の駆動源を駆動するとき、前記張力検出部で検出した複数の前記線状部材の張力が同方向の張力であり、かつ、そのうちの少なくとも一つの張力が所定値を超える場合、前記第2の駆動源を停止させる又は前記第2の駆動源を逆方向に駆動するように制御するステップを有することを特徴とする連続体ロボットシステムの制御方法。 - 複数の線状部材を介して湾曲するように構成された湾曲可能体、前記線状部材を動かす第1の駆動源、及び前記線状部材に発生する張力を検出する張力検出部を備える連続体ロボットと、
前記連続体ロボットが取り付けられる移動ステージ、及び前記移動ステージをスライド移動させる第2の駆動源を備える支持台とを備える連続体ロボットシステムを制御するためのプログラムであって、
前記湾曲可能体の対象への挿入方向に前記第2の駆動源を駆動するとき、前記張力検出部で検出した複数の前記線状部材の張力が同方向の張力であり、かつ、そのうちの少なくとも一つの張力が所定値を超える場合、前記第2の駆動源を停止させる又は前記第2の駆動源を逆方向に駆動するように制御する処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
Priority Applications (2)
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JP2022028144A JP2023124404A (ja) | 2022-02-25 | 2022-02-25 | 連続体ロボットシステム、その制御方法及びプログラム |
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2022
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