JP2023123915A - 後払情報生成装置、料金収受システム、後払情報生成方法、及びプログラム - Google Patents

Abstract

【課題】通行料金を支払いやすい後払情報生成装置、料金収受システム、後払情報生成方法、及びプログラムを提供する。【解決手段】後払情報生成装置は、車両に搭乗する利用者による有料道路の通行料金の精算が、後払いか否かを確認する精算確認部と、後払いでないとの確認に関連して、キャシュレスによる精算処理を行うキャシュレス処理部と、後払いであるとの確認に関連して、利用者が所持する公的証明書が含む利用者情報を取得する証明書情報取得部と、利用者情報と通行料金とが関連付けられている後払データを生成する後払データ生成部と、を備える。【選択図】図２

Description

本開示は、後払情報生成装置、料金収受システム、後払情報生成方法、及びプログラムに関する。

有料道路の料金所には、電子式料金収受システム（ＥＴＣ：Electronic Toll Collection System（登録商標）、「自動料金収受システム」ともいう。）が広く利用されている。

有料道路の利用者の中には、専用の車載器を搭載する対応車両（以下「ＥＴＣ車両」とも表記する。）と、車載器を搭載していない非対応車両（以下「非ＥＴＣ車両」とも表記する。）とが存在する。

非ＥＴＣ車両に対しては、料金所車線路側の有人ブースに駐在する収受員等が非ＥＴＣ車両に搭乗する利用者と対面応対をして、通行券、現金、クレジットカード等の受け渡しを直接行うことにより通行料金を収受する場合がある。

また、近年、非ＥＴＣ車両の利用者に対しては、収受員が、利用者の公的証明書（運転免許証、マイナンバーカード、パスポート等、官公庁やその関連団体により発行された個人に関連する証明書）の券面情報を控えて、後日、本人宛に料金を徴収（請求）する方法（以下、事後徴収ともいう。）が検討されている。事後徴収の手続きにおいても、収受員は、利用者との間で公的証明書の受け渡しを行う必要があるため、利用者との対面応対を要する。

本開示に関連する技術として、特許文献１には、車載器にセットするＩＣカードなどの媒体を用いることなく料金収受が行える料金収受システムが開示されている。

特開２０２１－０９２８５０号公報

特許文献１に開示された料金収受システムでは、出口において、事前に登録された決済情報を用いて通行料金の決済処理を実行している。
このため、特許文献１に開示された料金収受システムでは、事前に登録された精算情報を用いた精算以外の手段で通行料金を支払いにくい。

本開示の目的は、上記課題を解決するためになされたものであって、通行料金を支払いやすい後払情報生成装置、料金収受システム、後払情報生成方法、及びプログラムを提供する。

上記課題を解決するために、本開示の後払情報生成装置は、車両に搭乗する利用者による有料道路の通行料金の精算が、後払いか否かを確認する精算確認部と、後払いでないとの前記確認に関連して、キャシュレスによる精算処理を行うキャシュレス処理部と、後払いであるとの前記確認に関連して、前記利用者が所持する公的証明書が含む利用者情報を取得する証明書情報取得部と、前記利用者情報と前記通行料金とが関連付けられている後払データを生成する後払データ生成部と、を備える。

本開示の後払情報生成方法は、車両に搭乗する利用者による有料道路の通行料金の精算が、後払いか否かを確認し、後払いでないとの前記確認に関連して、キャシュレスによる精算処理を行い、後払いであるとの前記確認に関連して、前記利用者が所持する公的証明書が含む利用者情報を取得し、前記利用者情報と前記通行料金とが関連付けられている後払データを生成する。

本開示のプログラムは、後払情報生成装置のコンピュータに、車両に搭乗する利用者による有料道路の通行料金の精算が、後払いか否かを確認し、後払いでないとの前記確認に関連して、キャシュレスによる精算処理を行い、後払いであるとの前記確認に関連して、前記利用者が所持する公的証明書が含む利用者情報を取得し、前記利用者情報と前記通行料金とが関連付けられている後払データを生成することを実行させる。

本開示の後払情報生成装置、料金収受システム、後払情報生成方法、及びプログラムによれば、通行料金を支払いやすい。

実施形態に係る出口における料金収受システムの斜視図である。 実施形態に係る後払情報生成装置のブロック図である。 実施形態に係る精算手段確認のフロー図である。 実施形態に係る通行券処理のフロー図である。 実施形態に係るＥＴＣカード処理のフロー図である。 実施形態に係るクレジットカード処理のフロー図である。 実施形態に係る利用者情報取得処理のフロー図である。

＜実施形態＞
以下、実施形態に係る料金収受システムについて、図１～図７を参照しながら説明する。

（全体構成）
本実施形態に係る料金収受システム１は、高速道路等の有料道路を利用した利用者に対し、通行料金を課すための装置である。
図１に示すように、料金収受システム１は、有料道路から一般道路への出口ＥＸの車線Ｌ１に、後払情報生成装置３を備える。
料金収受システム１は、車線Ｌ１の遠隔地に、監視装置４及び上位装置９をさらに備える。

料金収受システム１は、出口ＥＸ（出口料金所）において、対距離料金区間の入口（入口料金所）で発券された通行券の入口情報及び車種情報読出機能と共に、公的証明書の情報取得機能を有し、通行料金ＴＬと利用者情報ＣＩとが関連付けられている後払データＰＹを生成する機能を有する。
他方、利用者は、料金収受システム１を利用し、クレジットカード又はＥＴＣに対応する電子式料金収受カード（以下「ＥＴＣカード」ともいう。）による出口ＥＸでの精算処理か、後払いか、を選択できる。
ここで「後払い」には、出口ＥＸから出た後において、収納システム等により自主収納する支払いと事後徴収に応じる支払いとがある。本実施形態では両者をまとめて「後払い」ともいう。
なお、公的証明書の情報取得機能は、事後徴収に必要な情報を取得するための機能である。

（設備）
料金収受システム１は、以下の設備に関連して設けられている。

図１に示すように、出口ＥＸの設備である車線Ｌ１は、アイランドＩＬによって仕切られている。アイランドＩＬは、車線Ｌ１に車両Ａが一台ずつ走行可能となるように規制する構造物である。
以下、車線Ｌ１の延びる方向（±Ｘ方向）を「車線方向」と記載する。また、車線方向における車両Ａの進入側（－Ｘ側）を「上流側」、退出側（＋Ｘ側）を「下流側」とも記載する。更に、車線Ｌ１の幅方向（±Ｙ方向）を「車線幅方向」と記載する。

簡略化のため、図１では１つの車線Ｌ１のみを図示しているが、実際には複数の車線Ｌ１が並行に並べて設置されている。

走行する車両ＡがＥＴＣ車両である場合、料金収受システム１は、有料道路の設備であるＥＴＣ設備２を介して、車両Ａが車線Ｌ１を走行している間に、無線通信処理を行うことができる。
他方、走行する車両Ａが非ＥＴＣ車両である場合、ＥＴＣ車両であるが利用明細書の発行を希望する場合等、料金収受システム１は、車両Ａに搭乗する利用者が、精算手段を選択できるように処理を行う。

ＥＴＣ設備２は、車載器を搭載するＥＴＣ車両から無線通信を介して自動的に料金収受処理を実行するための装置群である。具体的には、ＥＴＣ設備２は、図１に示すように、進入側車両検知器２１と、アンテナ２２と、通信用車両検知器２３と、車線制御装置２４と、発進制御機２５と、退出側車両検知器２６と、を出口ＥＸに備える。
ＥＴＣ設備２は、さらに車線Ｌ１の遠隔地に、ＥＴＣカードの決済を行うための設備として、料金所サーバ７（セキュリティ処理装置）を備える。
料金所サーバ７は、主に構内通信網（ＬＡＮ：Local Area Network）を介して後払情報生成装置３と互いに通信可能に接続されている。

進入側車両検知器２１は、例えば図１に示すように透過型の車両検知器である。進入側車両検知器２１は、車両Ａの車線Ｌ１への進入を検知する。この場合、進入側車両検知器２１は、車線制御装置２４に向けて進入検知信号を送信する。

アンテナ２２は、車線Ｌ１を走行するＥＴＣ車両（車両Ａ）との間で無線通信を行うための無線通信インタフェースである。

通信用車両検知器２３は、進入側車両検知器２１と同様の機器構成を有し、設置位置における車両Ａの通過（進入～退出）を検知する。通信用車両検知器２３は、車両Ａの設置位置での通過を検知した場合に、車線制御装置２４に向けて通過検知信号を送信する。

発進制御機２５は、後述する車線制御装置２４の開閉指令に従って開閉バーを上げ下げすることにより、車線Ｌ１の開放（車両Ａの通行許可）及び閉塞（車両Ａの通行規制）を行う。

退出側車両検知器２６は、進入側車両検知器２１と同様の機器構成を有し、車両Ａの車線Ｌ１からの退出を検知する。退出側車両検知器２６は、車両Ａの車線Ｌ１からの退出を検知した場合に、車線制御装置２４に向けて退出検知信号を送信する。

車線制御装置２４は、車線Ｌ１における各種設置機器の一連の制御を行う。
具体的には、車線制御装置２４は、進入側車両検知器２１からの進入検知信号の受信をトリガ（きっかけ）にして無線通信（電波の発信）を開始する。
また、車線制御装置２４は、通信用車両検知器２３からの通過検知信号の受信をトリガにして無線通信（電波の発信）を終了する。ここで、車両ＡがＥＴＣ車両であった場合、車線制御装置２４は、車両Ａとの間で料金収受用の無線通信を完了する。
さらに、車線制御装置２４は、アンテナ２２を介して、ＥＴＣ車両との間で料金収受用の無線通信が正常に完了したことをトリガにして発進制御機２５を開制御する。また、車線制御装置２４は、退出側車両検知器２６からの退出検知信号の受信をトリガにして発進制御機２５を閉制御する。

オーソリセンター８は、車線Ｌ１の遠隔地にあり、クレジットカードの決済を行うための設備である。
オーソリセンター８は、広域通信網（ＷＡＮ：Wide Area Network）を介して後払情報生成装置３と互いに通信可能に接続されている。

（後払情報生成装置の構成）
後払情報生成装置３は、出口ＥＸに設置されている路側装置である。
図２に示すように、後払情報生成装置３は、精算確認部３０１と、通行券処理部３０２と、料金計算部３０３と、キャシュレス処理部３０４と、証明書情報取得部３０５と、後払データ生成部３０６と、を機能的に備える。

後払情報生成装置３は、ハードウェア構成として、ＣＰＵ３０と、撮像部３１と、通話機器３２と、ユーザインタフェース３３と、読取部３４と、利用明細書発行部３５と、メモリ３６と、通信インタフェース３７と、記録媒体３８と、を備える。
後払情報生成装置３は、入口情報、車種情報等に基づき通行料金ＴＬを計算し、利用者に対して表示する。
さらに、後払情報生成装置３は、通行料金ＴＬの事後徴収を行えるように、出口ＥＸの車線Ｌ１の路側から、非ＥＴＣ車両の利用者の公的証明書（運転免許証、マイナンバーカード、パスポート等、官公庁やその関連団体により発行された個人に関連する証明書）の情報を取得する。

ＣＰＵ３０は、予め用意されたプログラムに従って動作することで種々の機能を発揮するプロセッサである。ＣＰＵ３０の機能については後述する。

撮像部３１は、カメラ等を備え、利用者が所持する公的証明書（例えば免許証）の券面を映して映像化することで、公的証明書画像を取得し、監視員が、監視装置４を通じて、当該利用者の個人特定情報（例えば、免許証番号）を視認できるようにする。
撮像部３１は、利用者が入口から所持する通行券の券面を映して映像化することで、券面画像を取得し、監視員が、監視装置４を通じて、券面情報を視認できるようにする。

通話機器３２は、監視員と利用者とが会話でのコミュニケーションをとる目的で設けられたものであり、マイク、スピーカ等を備える。

ユーザインタフェース３３は、利用者が後払情報生成装置３に希望する処理を入力する目的で設けられたものであり、タッチパネル等を備える。

読取部３４は、利用者が投入するクレジットカード、ＥＴＣカード、及び通行券の読み取るためのものであり、リーダ、挿入口等を備える。

利用明細書発行部３５は、利用者に対し利用明細書を印刷するものであり、プリンタ、排出口等を備える。

メモリ３６は、ＣＰＵ３０の動作に必要な記憶領域を有する。

通信インタフェース３７は、広域通信網や構内通信網を介して他の装置と通信可能に接続するための接続インタフェースである。

記録媒体３８は、後払情報生成装置３の筐体内に設けられたローカルの記録媒体であって、ＨＤＤやＳＳＤなどの大容量記憶デバイスである。

次に、後払情報生成装置３のＣＰＵ３０の機能について説明する。
ＣＰＵ３０は、予め用意されたプログラムに従って動作することで、上述のように、精算確認部３０１、通行券処理部３０２、料金計算部３０３、キャシュレス処理部３０４、証明書情報取得部３０５、及び後払データ生成部３０６としての機能を発揮する。

精算確認部３０１は、出口ＥＸでの利用者によるユーザインタフェース３３への入力指示を受け付けることにより、通行料金ＴＬの精算が、後払いか否かを確認する。
精算確認部３０１は、利用者によるユーザインタフェース３３への入力指示を受け付けることにより、通行料金ＴＬの精算が、クレジットカード精算か否かを確認する。
精算確認部３０１は、利用者によるユーザインタフェース３３への入力指示を受け付けることにより、通行券の有無を確認する。

通行券処理部３０２は、通行券に記録されている入口情報及び車種情報を取得する。

料金計算部３０３は、出口ＥＸでの情報に加えて、入口情報及び車種情報と、あらかじめ配信された料金テーブル情報とに基づき、通行料金ＴＬを計算する。
その際、料金計算部３０３は、ＥＴＣ車の利用者に対しては、ＥＴＣ設備２から入口情報及び車種情報に基づき計算し、非ＥＴＣ車の利用者に対しては、通行券から取得された入口情報及び車種情報に基づき計算する。
ただし、ＥＴＣ車の利用者であっても、通信エラー等でＥＴＣ設備２による無線通信課金が正常終了しなかった（異常ＥＴＣ車の）利用者に対しては、料金計算部３０３は、ＥＴＣカードに記録された入口、車種情報に基づき通行料金ＴＬを計算する。他方、無線通信課金が正常終了しない原因がＥＴＣカードにあり、入口情報、車種情報がＥＴＣカードに記録されない場合は、別装置を経由して通行料金ＴＬを計算して情報入力する必要となる。
また、ＥＴＣ車の利用者であっても、利用明細書を出口の車線Ｌ１で取得する目的で、事前にＥＴＣカードを車載器から抜いて（非ＥＴＣ車として）入口を進入した利用者に対しては、料金計算部３０３は、ＥＴＣカードに記録された入口、車種情報に基づき通行料金ＴＬを計算する。

キャシュレス処理部３０４は、第一処理部３０４１と、第二処理部３０４２とを備える。
キャシュレス処理部３０４は、精算確認部３０１における「後払いでない」との確認に関連して、キャシュレス（クレジットカード、ＥＴＣカード）による精算処理を行う。
具体的には、第一処理部３０４１は、精算確認部３０１における「クレジットカード精算である」との確認に関連して、ユーザインタフェース３３を通じて利用者に対して読取部３４へのクレジットカードの挿入を促し、クレジットカードによる精算処理を行う。
また、第二処理部３０４２は、精算確認部３０１における「クレジットカード精算でない」との確認に関連して、ユーザインタフェース３３を通じて利用者に対して読取部３４へのＥＴＣカードの挿入を促し、ＥＴＣカードによる精算処理を行う。

証明書情報取得部３０５は、利用者が所持する公的証明書が含む利用者情報ＣＩを取得する。その際、証明書情報取得部３０５は、精算確認部３０１における「後払いである」との確認に関連して、ユーザインタフェース３３を通じて利用者に対して撮像部３１への公的証明書の呈示を促し、利用者情報ＣＩを取得する。

後払データ生成部３０６は、後払い用のデータとして、利用者情報ＣＩと通行料金ＴＬとが関連付けられている後払データＰＹを生成する。

（監視装置の構成）
監視装置４は、料金所事務所に駐在する収受員が車線Ｌ１の監視および出口ＥＸの各種設置機器（後払情報生成装置３、発進制御機２５等）の遠隔制御を行う際に用いる情報端末である。
監視装置４は、後払情報生成装置３の各機能を遠隔操作できるように、通信可能に接続されている。
監視装置４は、出口ＥＸに到来した利用者が呈示する公的証明書の券面の映像や通行券の券面の映像を、収受員が視認できるように表示する。

（上位装置の構成）
上位装置９は、後払情報生成装置３と監視装置４との各装置と、広域通信網や構内通信網を介して通信可能に接続されており、各装置から逐次受信する情報を集約し、各装置に向けて情報を配信する。
上位装置９は、後払情報生成装置３が送信する後払データＰＹを受信する。

（料金収受システムの処理フロー）
料金収受システム１の処理フローについて説明する。

（精算手段確認）
有料道路を走行して出口ＥＸに到来した車両Ａに搭乗する利用者は、収受員のサポートが可能な車線Ｌ１（「サポート」等の表示がある車線）を通行する。
車両Ａの進入を検知した収受員は、監視装置４及び後払情報生成装置３を介した利用者応対（インターフォン通話）を開始する。
図３に示すように、精算確認部３０１は、精算手段の確認として、監視装置４の指示を契機に、後払いか否か（ＳＴ０１－１）と、クレジットカード精算か否か（ＳＴ０１－２）と、通行券有りか否か（有無）（ＳＴ０１－３）と、を順に確認する（ＳＴ０１：精算確認ステップ）。その際、精算確認部３０１は、ユーザインタフェース３３を通じて、利用者に各選択を順に提示し選択させて確認する。
以下、ＳＴ０１の処理を詳しく説明する。

ＳＴ０１－１の処理において、後払いである（ＳＴ０１－１：Ｙｅｓ）ことを確認した場合、Ｆ２の処理へ進む。この場合の利用者は、出口ＥＸにおいて通行券を所有しており、通行券による精算を必要とする利用者である。
ここで出口ＥＸでの現金での支払いは、料金収受システム１の運用に負担を生じるため、後払情報生成装置３での支払いを受け付けず、後払いとして処理する。

ＳＴ０１－１の処理において、後払いでない（ＳＴ０１－１：Ｎｏ）ことを確認した場合、ＳＴ０１－２の処理へ進む。ここの確認を経由する処理は、後払いでないとの確認に関連する処理であり、利用者がキャシュレスによる精算を希望しているときに進む処理である。

ＳＴ０１－２の処理において、クレジットカード精算である（ＳＴ０１－２：Ｙｅｓ）ことを確認した場合、Ｆ２の処理へ進む。この場合の利用者は、出口ＥＸにおいて通行券を所有しており、通行券による精算を必要とする利用者である。

ＳＴ０１－２の処理において、クレジットカード精算でない（ＳＴ０１－２：Ｎｏ）ことを確認した場合、ＳＴ０１－３の処理へ進む。なお、ＳＴ０１－３の処理は、利用者がＥＴＣカードで支払うことを希望しているときに進む処理である。

ＳＴ０１－３の処理において、通行券有り（ＳＴ０１－３：Ｙｅｓ）を確認した場合、Ｆ２へ進む。この場合の利用者は、例えば非ＥＴＣ車に搭乗している等の事情により、ＥＴＣカードを所持しているが通行券による精算を必要とする利用者である。

ＳＴ０１－３の処理において、通行券無し（ＳＴ０１－３：Ｎｏ）を確認した場合、Ｆ１の処理へ進む。この場合の利用者は、例えば入口においてＥＴＣ車でＥＴＣレーンを通過することにより、通行券を受け取ることなく、ＥＴＣカードに入口情報及び車種情報を記録させた利用者であって、ＥＴＣカードでの支払いに関する利用明細書の発行を希望している利用者である。

（通行券処理）
Ｆ２の処理へ進むと、後払情報生成装置３は、図４に示すように、通行券に記録されている入口情報及び車種情報を取得し、通行料金を計算する（ＳＴ０２：通行券処理ステップ）。

ＳＴ０２の処理において、通行券処理部３０２は、監視装置４からの通行券投入の指示を契機に利用者に対し通行券の投入を促し、投入された通行券から、磁気読取り、二次元コード読取り、ＯＣＲ（Optical character recognition）機能等を利用して、通行券に記録されている入口情報及び車種情報を取得する。

読取エラーが生じたときは、通行券処理部３０２は、利用者に通行券を返却し、利用者に対し撮像部３１への通行券の呈示を促し、ＯＣＲ機能等を利用して通行券の情報を抽出する。抽出された通行券の情報について、料金所事務所に駐在する収受員は、監視装置４を介して、通行券の画像を参照しながら、ＯＣＲ結果の確認、訂正を行い、通行券に記録されている入口情報及び車種情報を確定し、後払情報生成装置３へ送信する。

料金計算部３０３は、取得された入口情報、車種情報に基づき通行料金ＴＬを計算し、利用者に対して表示する。障がい者割引等の割引適用時には、料金計算部３０３は割引された通行料金ＴＬを表示する。

ＳＴ０２の処理が完了したら、Ｆ１、Ｆ３、Ｆ４のいずれかの処理へ進む。
その際、ＳＴ０１の処理において、ＳＴ０１－３：Ｙｅｓを経由している場合（すなわち、利用者が、通行券により計算された通行料金をＥＴＣカードで支払う場合）、Ｆ１へ進む。
また、ＳＴ０１の処理において、ＳＴ０１－２：Ｙｅｓを経由している場合（すなわち利用者が、通行券により計算された通行料金をクレジットカードで支払う場合）、Ｆ３へ進む。
また、ＳＴ０１の処理において、ＳＴ０１－１：Ｙｅｓを経由している場合（すなわち利用者が、通行券により計算された通行料金を後払いする場合）、Ｆ４へ進む。

（ＥＴＣカード処理）
Ｆ１の処理へ進むと、後払情報生成装置３は、キャシュレスによる精算処理（ＳＴ０３：キャシュレス精算処理ステップ）として、図５に示すように、ＥＴＣカードによる精算処理を行う（ＳＴ０３－１：ＥＴＣカード処理ステップ）。

ＳＴ０３－１の処理において、第二処理部３０４２は、監視装置４からのＥＴＣカード投入の指示を契機に、利用者に対しＥＴＣカードの投入を促し、料金所サーバ７との通信しながら、投入されたＥＴＣカードによる精算処理を行う。ＥＴＣカードによる精算処理が完了すると、第二処理部３０４２は、車両Ａの通行を許可し、利用明細書を発行する。

（クレジットカード処理）
Ｆ３の処理へ進むと、後払情報生成装置３は、キャシュレスによる精算処理（ＳＴ０３：キャシュレス精算処理）として、図６に示すように、クレジットカードによる精算処理を行う（ＳＴ０３－２：クレジットカード処理ステップ）。

ＳＴ０３－２の処理において、第一処理部３０４１は、監視装置４からのクレジットカード投入の指示を契機に、利用者に対しクレジットカードの投入を促し、オーソリセンター８と通信しながら、投入されたクレジットカードによる精算処理を行う。クレジットカードによる精算処理が完了すると、第一処理部３０４１は、車両Ａの通行を許可し、利用明細書を発行する。

（利用者情報取得処理及び後払データ生成処理）
Ｆ４の処理へ進むと、後払情報生成装置３は、図７に示すように、利用者情報ＣＩを取得し（ＳＴ０４：利用者情報取得処理ステップ）、後払データＰＹを生成する（ＳＴ０５：後払データ生成ステップ）。

ＳＴ０４の処理において、証明書情報取得部３０５は、監視装置４からの指示を契機に、利用者に対し公的証明書の撮像部３１への呈示を促し、公的証明書の画像を撮像し、ＯＣＲ機能等を利用して公的証明書の情報を抽出する。抽出された公的証明書の情報について、料金所事務所に駐在する収受員は、監視装置４を介して、公的証明書の画像を参照しながら、ＯＣＲ結果の確認、訂正を行い、利用者情報ＣＩを確定し、後払情報生成装置３へ送信する。後払情報生成装置３は、送信された利用者情報ＣＩを取得する。

ＳＴ０５の処理において、証明書情報取得部３０５は、後払い用のデータとして、利用者情報ＣＩと通行料金ＴＬとが関連付けられている後払データＰＹを生成し、上位装置９に送信し、車両Ａの通行を許可する。
例えば、後払データＰＹは、通行料金情報(料金所(入口/出口)、通過時刻(入口/出口、車種、通行料金ＴＬ)、利用者情報ＣＩ(氏名、住所等)、各種エビデンス(公的証明書画像等)を含む。

（作用効果）
本実施形態によれば、後払情報生成装置３は、後払いを希望する利用者について利用者情報ＣＩを取得できるため、道路事業者は、事後徴収が可能となり、後払いを希望する利用者に対して後払いを許容できる。
このため、後払情報生成装置３によれば、利用者は通行料金ＴＬを支払いやすい。
加えて、後払情報生成装置３によれば、キャッシュレス精算可能な利用者に対して、その場で精算が完了可能であるため、後払い対象の利用者数が抑えられ、車線Ｌ１でも利用者情報ＣＩの聞き取り、後払い分の支払い状況管理などに要する労力が軽減される。
また、後払情報生成装置３は、利用者に対し公的証明書の情報を呈示させる方式を用いているため、利用者に対し確実に後払いをするよう動機を与える。

また、本実施形態によれば、精算確認部３０１が、精算がクレジットカード精算か否かを確認するため、クレジットカードによる精算を許容できる。

また、本実施形態によれば、後払情報生成装置３は、クレジットカードによる精算処理を行う第一処理部３０４１を備えるため、クレジットカードによりその場で精算を完了することができる。

また、本実施形態によれば、後払情報生成装置３は、ＥＴＣカードによる精算処理を行う第二処理部３０４２を備えるため、ＥＴＣカードによりその場で精算を完了することができる。

また、本実施形態によれば、精算確認部３０１が有料道路の通行券の有無を確認するため、後払情報生成装置３は、入口においてＥＴＣ車でＥＴＣレーンを通過することにより、通行券を受け取ることなく、ＥＴＣカードに入口情報及び車種情報を記録させた利用者であって、ＥＴＣカードでの支払いに関する利用明細書の発行を希望している利用者に対応できる。

本実施形態において、後払情報生成装置３を構成する機器の各種処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって上記各種処理が行われる。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ－ＲＯＭ、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。

上述のプログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。更に、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル（差分プログラム）であってもよい。

＜変形例＞
上述の実施形態では、精算確認部３０１は、後払いか否かと、クレジットカード精算か否かと、通行券有りか否かと、の選択肢を順に、利用者に提示し選択させているが、３つの選択肢は、どのような順番で提示し選択させてもよい。

上述の実施形態では、利用者が後払情報生成装置３に希望する精算手段をユーザインタフェース３３に入力しているが、精算手段を確認できれば、どのように確認されてもよい。
変形例として、精算手段の確認は、通話機器３２及び監視装置４を介した口頭確認によるものであってもよい。
その際、収受員が監視装置４に入力した口頭確認の結果を受け付けることにより、精算確認部３０１は、後払いか否かと、クレジットカード精算か否かと、通行券の有無とを確認する。

上述の実施形態では、精算確認部３０１は、後払いか否かと、クレジットカード精算か否かと、通行券有りか否かと、の選択肢を順に、利用者に提示し選択させているが、３つの選択肢を確認できるなら、どのように選択させてもよい。
変形例として、精算確認部３０１は、ユーザインタフェース３３を通じて、３つの選択肢の複数の組み合わせを利用者に提示し、複数の組み合わせから選択させてもよい。

上述の実施形態では、後払情報生成装置３は、後払いか否かと、クレジットカード精算か否かと、通行券有りか否かと、確認しているが、少なくとも、後払いか否かを確認し、後払いでないとの確認に関連して、キャシュレスによる精算処理を行うものあれば、後払情報生成装置３のどのような構成が省略又は追加されてもよい。

上述の実施形態では、後払情報生成装置３は、キャシュレスによる精算処理として、クレジットカード又ＥＴＣカードによる精算処理を行っているが、その場で精算完了するキャシュレス精算であれば、どのようなキャシュレス精算処理であってもよい。

上述の実施形態では、後払情報生成装置３は、有料道路の出口ＥＸに設けられているが、出口ＥＸに到達する前に通行料金が確定するなら、どのような場所に設けられてもよい。
変形例として、入口に進入した時点で通行料金ＴＬが確定するなら、後払情報生成装置３は、入口に設けられてもよい。
他の変形例として、本線料金所に進入した時点で通行料金ＴＬが確定するなら、後払情報生成装置３は、本線料金所に設けられてもよい。

上述の実施形態では、後払情報生成装置３は、利用者への通行料金ＴＬを表示しているが、利用者への通行料金ＴＬの表示は必須ではなく、自動音声またはインターフォンを介した収受員による口頭伝達もよい。

上述の実施形態では、後払情報生成装置３は、撮像部３１により公的証明書の券面を映しているが、利用者情報ＣＩを取得できるなら、どのように構成されてもよい。
変形例として、後払情報生成装置３は、撮像部３１に代えて（又は撮像部３１に加えて）、非接触ＩＣカードリーダを備えてもよい。このようにすることで、後払情報生成装置３は、ＩＣチップを内蔵する公的証明書に対し、非接触ＩＣカードリーダを用いてＩＣチップの読み取りを行い、利用者情報ＣＩを取得できる。

上述の実施形態では、後払情報生成装置３は、出口ＥＸに設置されている路側装置であるが、少なくとも撮像部３１と、通話機器３２と、ユーザインタフェース３３と、読取部３４と、利用明細書発行部３５とが、出口ＥＸの車線Ｌ１の路側に設けられていれば、路側装置でなくてもよい。
変形例として、ＣＰＵ３０と、メモリ３６と、通信インタフェース３７と、記録媒体３８とのうち、少なくとも一つの構成が、車線Ｌ１から離れた場所に設けられもよい。

以上のとおり、本開示に係る実施形態を説明したが、実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

＜付記＞
実施形態に記載の後払情報生成装置、料金収受システム、後払情報生成方法、及びプログラムは、例えば以下のように把握される。

（１）本開示の第１の態様に係る後払情報生成装置３は、車両Ａに搭乗する利用者による有料道路の通行料金ＴＬの精算が、後払いか否かを確認する精算確認部３０１と、後払いでないとの前記確認に関連して、キャシュレスによる精算処理を行うキャシュレス処理部３０４と、後払いであるとの前記確認に関連して、前記利用者が所持する公的証明書が含む利用者情報ＣＩを取得する証明書情報取得部３０５と、前記利用者情報ＣＩと前記通行料金ＴＬとが関連付けられている後払データを生成する後払データ生成部と、を備える。

本態様によれば、後払情報生成装置３は、後払いを希望する利用者について利用者情報ＣＩを取得できるため、道路事業者は、事後徴収が可能となり、後払いを希望する利用者に対して後払いを許容できる。
このため、後払情報生成装置３によれば、利用者は通行料金ＴＬを支払いやすい。
加えて、後払情報生成装置３によれば、キャッシュレス精算可能な利用者に対して、その場で精算が完了可能であるため、後払い対象の利用者数が抑えられ、車線Ｌ１でも利用者情報ＣＩの聞き取り、後払い分の支払い状況管理などに要する労力が軽減される。
また、後払情報生成装置３は、利用者に対し公的証明書の情報を呈示させる方式を用いているため、利用者に対し確実に後払いをするよう動機を与える。

（２）本開示の第２の態様に係る後払情報生成装置３は、前記精算確認部３０１が、前記精算がクレジットカード精算か否かを確認する（２）の後払情報生成装置３である。

本態様によれば、後払情報生成装置３は、クレジットカードによる精算を許容できる。

（３）本開示の第３の態様に係る後払情報生成装置３は、前記キャシュレス処理部３０４が、クレジットカード精算であるとの前記確認に関連して、クレジットカードによる精算処理を行う第一処理部３０４１をさらに備える（２）の後払情報生成装置３である。

本態様によれば、後払情報生成装置３は、クレジットカードによりその場で精算を完了することができる。

（４）本開示の第４の態様に係る後払情報生成装置３は、前記キャシュレス処理部３０４が、後払いでなく、クレジットカード精算でないとの前記確認に関連して、ＥＴＣカードによる精算処理を行う第二処理部３０４２をさらに備える（３）の後払情報生成装置３である。

本態様によれば、後払情報生成装置３は、ＥＴＣカードによりその場で精算を完了することができる。

（５）本開示の第５の態様に係る後払情報生成装置３は、前記精算確認部３０１が、前記有料道路の通行券の有無を確認する（１）から（４）のいずれか一つの後払情報生成装置である。

本態様によれば、後払情報生成装置３は、入口においてＥＴＣ車でＥＴＣレーンを通過することにより、通行券を受け取ることなく、ＥＴＣカードに入口情報及び車種情報を記録させた利用者であって、ＥＴＣカードでの支払いに関する利用明細書の発行を希望している利用者に対応できる。

（６）本開示の第６の態様に係る料金収受システム１は、（１）から（５）のいずれか一つの後払情報生成装置３と、前記後払データＰＹを受信する上位装置９と、を備える。

本態様によれば、料金収受システム１は、後払いを希望する利用者について利用者情報ＣＩを取得できるため、道路事業者は、事後徴収が可能となり、後払いを希望する利用者に対して後払いを許容できる。
このため、料金収受システム１によれば、利用者は通行料金ＴＬを支払いやすい。
加えて、料金収受システム１によれば、キャッシュレス精算可能な利用者に対して、その場で精算が完了可能であるため、後払い対象の利用者数が抑えられ、車線Ｌ１でも利用者情報ＣＩの聞き取り、後払い分の支払い状況管理などに要する労力が軽減される。
また、料金収受システム１は、利用者に対し公的証明書の情報を呈示させる方式を用いているため、利用者に対し確実に後払いをするよう動機を与える。

（７）本開示の第７の態様に係る後払情報生成方法は、車両Ａに搭乗する利用者による有料道路の通行料金ＴＬの精算が、後払いか否かを確認し、後払いでないとの前記確認に関連して、キャシュレスによる精算処理を行い、後払いであるとの前記確認に関連して、前記利用者が所持する公的証明書が含む利用者情報ＣＩを取得し、前記利用者情報ＣＩと前記通行料金ＴＬとが関連付けられている後払データを生成する。

本態様によれば、後払情報生成方法は、後払いを希望する利用者について利用者情報ＣＩを取得できるため、道路事業者は、事後徴収が可能となり、後払いを希望する利用者に対して後払いを許容できる。
このため、後払情報生成方法によれば、利用者は通行料金ＴＬを支払いやすい。
加えて、後払情報生成方法によれば、キャッシュレス精算可能な利用者に対して、その場で精算が完了可能であるため、後払い対象の利用者数が抑えられ、車線Ｌ１でも利用者情報ＣＩの聞き取り、後払い分の支払い状況管理などに要する労力が軽減される。
また、後払情報生成方法は、利用者に対し公的証明書の情報を呈示させる方式を用いているため、利用者に対し確実に後払いをするよう動機を与える。

（８）本開示の第８の態様に係るプログラムは、後払情報生成装置３のコンピュータに、車両Ａに搭乗する利用者による有料道路の通行料金ＴＬの精算が、後払いか否かを確認し、後払いでないとの前記確認に関連して、キャシュレスによる精算処理を行い、後払いであるとの前記確認に関連して、前記利用者が所持する公的証明書が含む利用者情報ＣＩを取得し、前記利用者情報ＣＩと前記通行料金ＴＬとが関連付けられている後払データＰＹを生成することを実行させる。

本態様によれば、後払情報生成装置３は、後払いを希望する利用者について利用者情報ＣＩを取得できるため、道路事業者は、事後徴収が可能となり、後払いを希望する利用者に対して後払いを許容できる。
このため、プログラムによれば、利用者は通行料金ＴＬを支払いやすい。
加えて、プログラムによれば、キャッシュレス精算可能な利用者に対して、その場で精算が完了可能であるため、後払い対象の利用者数が抑えられ、車線Ｌ１でも利用者情報ＣＩの聞き取り、後払い分の支払い状況管理などに要する労力が軽減される。
また、プログラムは、利用者に対し公的証明書の情報を呈示させる方式を用いているため、利用者に対し確実に後払いをするよう動機を与える。

１ 料金収受システム
２ ＥＴＣ設備
３ 後払情報生成装置
４ 監視装置
７ 料金所サーバ
８ オーソリセンター
９ 上位装置
２１ 進入側車両検知器
２２ アンテナ
２３ 通信用車両検知器
２４ 車線制御装置
２５ 発進制御機
２６ 退出側車両検知器
３０ ＣＰＵ
３１ 撮像部
３２ 通話機器
３３ ユーザインタフェース
３４ 読取部
３５ 利用明細書発行部
３６ メモリ
３７ 通信インタフェース
３８ 記録媒体
３０１ 精算確認部
３０２ 通行券処理部
３０３ 料金計算部
３０４ キャシュレス処理部
３０５ 証明書情報取得部
３０６ 後払データ生成部
３０４１ 第一処理部
３０４２ 第二処理部
Ａ 車両
ＣＩ 利用者情報
ＥＸ 出口
ＩＬ アイランド
Ｌ１ 車線
ＰＹ 後払データ
ＴＬ 通行料金

Claims (8)

1. 車両に搭乗する利用者による有料道路の通行料金の精算が、後払いか否かを確認する精算確認部と、
   後払いでないとの前記確認に関連して、キャシュレスによる精算処理を行うキャシュレス処理部と、
   後払いであるとの前記確認に関連して、前記利用者が所持する公的証明書が含む利用者情報を取得する証明書情報取得部と、
   前記利用者情報と前記通行料金とが関連付けられている後払データを生成する後払データ生成部と、
   を備える
   後払情報生成装置。
2. 前記精算確認部が、前記精算がクレジットカード精算か否かを確認する請求項１に記載の後払情報生成装置。
3. 前記キャシュレス処理部が、クレジットカード精算であるとの前記確認に関連して、クレジットカードによる精算処理を行う第一処理部をさらに備える請求項２に記載の後払情報生成装置。
4. 前記キャシュレス処理部が、後払いでなく、クレジットカード精算でないとの前記確認に関連して、ＥＴＣカードによる精算処理を行う第二処理部をさらに備える請求項３に記載の後払情報生成装置。
5. 前記精算確認部が、前記有料道路の通行券の有無を確認する請求項１から４のいずれか一項に記載の後払情報生成装置。
6. 請求項１から５のいずれか一項に記載の後払情報生成装置と、
   前記後払データを受信する上位装置と、
   を備える
   料金収受システム。
7. 車両に搭乗する利用者による有料道路の通行料金の精算が、後払いか否かを確認し、
   後払いでないとの前記確認に関連して、キャシュレスによる精算処理を行い、
   後払いであるとの前記確認に関連して、前記利用者が所持する公的証明書が含む利用者情報を取得し、
   前記利用者情報と前記通行料金とが関連付けられている後払データを生成する
   後払情報生成方法。
8. 後払情報生成装置のコンピュータに、
   車両に搭乗する利用者による有料道路の通行料金の精算が、後払いか否かを確認し、
   後払いでないとの前記確認に関連して、キャシュレスによる精算処理を行い、
   後払いであるとの前記確認に関連して、前記利用者が所持する公的証明書が含む利用者情報を取得し、
   前記利用者情報と前記通行料金とが関連付けられている後払データを生成する
   ことを実行させる
   プログラム。

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