JP2023122819A - 車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】快適性と電費向上とを両立できる車両を提供する。
【解決手段】車両1は、減速時に回生エネルギーを回収するバッテリ10と、空調部品64と、空調部品64の水温を計測する水温計側部66と、ラジエータ62と、減速時にブレーキ要求パワーに対し、回生エネルギーをバッテリ10で回収しきれない場合、余剰な回生エネルギーを用いて空調部品64を運転させる空調制御装置300と、を有し、空調制御装置300は、水温計側部66で計測された水温TWが閾値TWO+αを超えた場合、ラジエータ62で放熱する。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両に関し、特に回生エネルギーを蓄熱することができる車両の制御に関する。
ハイブリッド車両等において、車両の走行に伴う運動エネルギーを電気エネルギーとして回生するとともに、空調装置の電動コンプレッサを用いて、回生された電気エネルギーをさらに熱エネルギーに変換してエンジン暖気と、車室内の暖房エネルギーとして有効に用いるものが知られている。
例えば、特許文献1には、電動コンプレッサを用いて空調するシステムと内燃機関を冷却する回路において、ブレーキ要求があった場合に、減速時の回生エネルギーをバッテリに回収しきれないとき、ラジエータを経由させて冷却水を冷却している場合は、ラジエータを経由させない場合に比べてコンプレッサ回転数を低減する技術が開示されている。
特許文献1に記載の発明によれば、減速エネルギーを冷却水に蓄熱するとき、コンプレッサ回転数を低減してラジエータを通過する冷却水の流量を抑制するため、ラジエータから空気中に放熱して廃棄する熱エネルギーが減少し回生エネルギーを効率的に回収することができる。
特開2015-182582号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明と同様の制御を常時行っていると、エネルギーの回収効率が良好である反面、冷却水の水温を必要以上に上昇させてしまい、快適性を損なう懸念がある。
そこで、本発明は、快適性と電費向上とを両立できる車両を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る車両は、減速時に回生エネルギーを回収するバッテリと、空調部品と、空調部品の水温を計測する水温計側部と、ラジエータと、減速時にブレーキ要求パワーに対し、回生エネルギーをバッテリで回収しきれない場合、余剰な回生エネルギーを用いて空調部品を運転させる空調制御装置と、を有し、空調制御装置は、水温計側部で計測された水温が閾値を超えた場合、ラジエータで放熱する。
本発明の他の一態様に係る車両は、減速時に回生エネルギーを回収するバッテリと、空調部品と、空調部品の水温を計測する水温計側部と、ラジエータと、減速時にブレーキ要求パワーに対し、回生エネルギーをバッテリで回収しきれない場合、余剰な回生エネルギーを用いて空調部品を運転させる空調制御装置と、を有し、空調制御装置は、空調部品が作動していない場合、ラジエータで放熱する。
これらの態様によれば、空調部品で発熱しきれない熱をラジエータから放熱するため、ヒートポンプの吸熱量が上昇し、ヒートポンプの効率向上が図れる。快適性と電費向上とを両立できる。
本発明によれば、快適性と電費向上とを両立できる車両を提供することができる。
図1は、本発明の各実施形態に共通する車両の全体の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、図1に示された車両のエンジン冷却系及び空調装置の接続関係を説明する模式的な回路構成図である。 図3は、図1に示された車両の空調装置の電動コンプレッサに用いられる制御マップを示す図である。 図4は、本発明の第1実施形態に係る車両の制御処理を説明するフローチャートである。 図5は、本発明の第2実施形態に係る車両の制御処理を説明するフローチャートである。 図6は、本発明の第3実施形態に係る車両の制御処理を説明するフローチャートである。
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。以下、図面を参照して本発明について詳しく説明する。
[車両の全体構成]
図1は、本発明の各実施形態に共通する車両の全体の構成の一例を示すブロック図である。図示した例では、車両1が、エンジン100と、モータジェネレータMG1,MG2と、動力分割装置4と、減速機5と、駆動輪6とを備えている。また、車両1は、バッテリ10と、PCU(Power Control Unit)20と、補機バッテリ30と、DC/DCコンバータ40、昇圧コンバータ50と、空調装置70と、電子制御ユニット(以下、「ECU」と呼ぶことがある)300とを更に備えている。
車両1は、エンジン100及びモータジェネレータMG2の少なくとも一方から出力される駆動力によって走行可能なハイブリッド車両である。エンジン100は、例えば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関により構成される。また、エンジン100は、発電機として作動可能なモータジェネレータMG1を駆動するための駆動力を発生する。エンジン100は、モータジェネレータMG1によりクランキングされて起動し得る。
動力分割装置4は、例えば遊星歯車等で構成されている。動力分割装置4は、駆動出力軸8を介して入力されたエンジン100からの駆動力を、減速機5を介して駆動輪6を駆動するための駆動力と、モータジェネレータMG1を駆動するための駆動力とに分割可能に構成されている。
モータジェネレータMG1,MG2は、例えば、三相交流同期電動発電機の交流回転電機である。モータジェネレータMG1は、動力分割装置4を介してエンジン100から受けた駆動力を用いて発電し得る。例えば、バッテリ10の充電状態(以下、「SOC(State of Charge)」と呼ぶことがある)が所定の下限に達したことを検出すると、ECU300は、エンジン100を起動してモータジェネレータMG1による発電を行なう。モータジェネレータMG1によって発電された電力は、PCU20によりバッテリ10の充電電力に変換され、バッテリ10に一時的に蓄えられ得る。バッテリ10は、再充電可能な直流電源であり、例えば、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池等の二次電池で構成されている。
モータジェネレータMG2は、モータジェネレータMG1の発電電力及びバッテリ10に蓄えられた電力の少なくとも一方を用いて駆動される。モータジェネレータMG2の駆動力は、減速機5を介して駆動輪6に伝達される。PCU20は、モータジェネレータMG1,MG2を駆動するためのインバータ22,24と、昇圧コンバータ50とを含んでいる。
補機バッテリ30は、補機負荷に駆動電力を供給する。補機バッテリ30は、車両システムが停止中であっても、ECU300に待機電力や車両1の始動動作に必要とされる所定量の電力を供給する。補機バッテリ30は、DC/DCコンバータ40を介してバッテリ10の電力により充電される。さらに、DC/DCコンバータ40は、エンジン冷却系60の電動ウォーターポンプWPと、車室内の空気を調和させる空調装置70とに電気的に接続されている。
バッテリ10に蓄電された電力は、モータジェネレータMG1で発電された電力及び補機バッテリ30の電力とともに、電動ウォーターポンプWP及び空調装置70の電動コンプレッサ71を動作させる電力として使用可能である。水温計側部は、少なくとも一つのセンサを含み、後述するエンジン冷却系を流れる冷却水の水温を測定する。
ECU300は、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置、入出力バッファ等を含み、水温計測部を含む各センサ等からの信号の入力や各機器への制御信号の出力を行なうとともに、車両1の各機器の制御を行なう。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限定されず、専用のハードウェア(電子回路)で処理してもよい。
[エンジン冷却系の構成]
図2は、図1に示された車両のエンジン冷却系及び空調装置の接続関係を説明する模式的な回路構成図である。図2に示すように、エンジン冷却系60は、電動ウォーターポンプWPを駆動させて冷却水路61内に冷却水を循環させることによって、エンジン100を冷却するように構成されている。
冷却水路61には、前述した水温計側部に加えて、電動ウォーターポンプWPと、冷却水の熱を放熱するラジエータ62と、サーモスタット63と、ヒータコア64と、熱交換器90とが設けられている。冷却水路61内の冷却水は、エンジン100を通過する際にエンジン100で発生する熱を奪って冷却する。ヒータコア64の上流に設けられた水温センサ66は、水温計側部の一例である。
サーモスタット63は、冷却水路61を通過する冷却水の温度に応じて開度が調整され、エンジン冷却系60の配管内を循環する冷却水の経路を切り換える。冷却水の温度が高温の場合、サーモスタット63は開放され、ラジエータ62を経由する経路Aを通過するように切り換えられ、冷却水の熱を車外に放熱する。エンジン100の始動直後など、冷却水の温度が比較的低い場合、サーモスタット63が閉止され、冷却水がラジエータ62を経由しない経路Bを通過するように切り換える。
また、冷却水路61には、空調装置70のヒータコア64が設けられている。ヒータコア64において、ヒータコア64を通過する冷却水と車室内へ送られる空気との間で熱交換が行なわれる。これによって、エンジン100を通過する際に温められた冷却水の熱を空調装置70の暖機用の熱として利用する。水温が低く、熱が不足する場合は、エンジン冷却系においてヒータコア64よりも上流に配置された水加熱ヒータ(高電圧電気ヒータ)65が作動する。電動コンプレッサ71、ヒータコア64、水加熱ヒータ65の各々は空調部品の一例であり、余剰な回生エネルギーを用いて運転可能な空調装置70を構成している。
冷却水路61には、熱交換器90が設けられている。熱交換器90は、冷却水路61内に通水される冷却水と、後述する空調装置70の冷媒通路81内の冷媒との間において熱エネルギーを交換可能に構成されている。
車両1の車室内に送風する空気を調和させる空調装置70は、通路内に冷媒を通過させる冷媒通路81を含むエアコン冷凍サイクルA/Cを備えている。エアコン冷凍サイクルA/Cは、冷媒を圧縮する電動コンプレッサ71と、第1膨張弁72と、第1切換弁73と、コンデンサ74と、第2切換弁75と、第2膨張弁76と、エバポレータ77と、アキュムレータ78とを有している。
冷房運転時において、ECU300は、第1切換弁73を開放して、第2切換弁75を閉じることにより、電動コンプレッサ71で圧縮された高温高圧の冷媒を、矢印Fに示すように第1切換弁73からコンデンサ74に送出し、コンデンサ74で冷媒を冷却する。冷却された冷媒は、第2膨張弁76によって減圧されて気化熱によりさらに冷却される。そして、エバポレータ77において、冷却された冷媒とエアコン筺体82内を通過する空気との熱交換が行なわれ、冷却された空気が車室内に送風される。これにより車室内が冷却される。その後、冷媒は、エバポレータ77からアキュムレータ78に戻される。
暖房運転時において、ECU300は、第1切換弁73を閉じて、第2切換弁75を開放する。電動コンプレッサ71で圧縮された高温高圧の冷媒の熱エネルギーを熱交換器90によって冷却水に伝達して冷却水を温める。ヒータコア64では、温められた冷却水と、エアコン筺体82内を通過する空気との間で熱交換が行なわれ、暖められた空気が車室内に送風される。
熱交換器90で熱交換された冷媒は、矢印Eに示す経路のように第1膨張弁72で減圧されて冷却され、コンデンサ74を通過させることで外気から吸熱を行なう。その後、冷媒は、矢印Dの経路によりエアコン冷凍サイクルA/Cへ戻される。このように、冷房運転で用いた通路を一部用いて、空気加熱式の暖房運転サイクル(以下、「ヒートポンプ」と呼ぶことがある)を構成することができる。
暖房運転において、ヒータコア64によるエンジン冷却水と送風される空気との間の熱交換で行なわれる。すなわち、電動コンプレッサ71で圧縮した高温高圧の冷媒の熱エネルギーを暖房運転に使用する場合、熱交換器90によってエンジン冷却系60の冷却水路61を流れる冷却水に熱量が伝達され、ヒータコア64において放熱される。
ヒータコア64には、温冷風量を調節するエアミックスドアが設けられ、エバポレータ77よりも下流側に配置されている。ブロア送風によりエバポレータ77を通過した空気は、エアミックスドアの開度に応じてヒータコア64で暖められ、車室内の温度が調整される。
本発明の第1乃至第3実施形態の車両1はいずれも、以上のように構成された全体構成及びエンジン冷却系60を有している。電動コンプレッサ71の駆動により高温となった冷媒の熱エネルギーが熱交換器90を介して、エンジン冷却系60の冷却水路61内の冷却水に伝達される。電動コンプレッサ71は、バッテリの電力を用いて駆動することができるが、回生時には、モータジェネレータMG1の回生発電によって得られる電力を用いて駆動することもできる。すなわち、運動エネルギーをモータジェネレータMG1により電気エネルギーに変換するとともに、さらに電動コンプレッサ71により熱エネルギーに変換し、冷却水に蓄熱することが可能である。
車両1の走行中、減速等により生じる回生エネルギーをバッテリ10への充電だけでは回収しきれない場合、電動コンプレッサ71の駆動力により、運動エネルギーを熱エネルギーに変換することにより、熱エネルギーとして回収することができる。これにより、機械的なブレーキの摩擦熱などとして廃棄してしまっていたエネルギーを熱エネルギーとして回収し、エネルギー効率を向上させることができる。
[通常制御]
エンジン冷却水温の上昇でサーモスタット63が開放され、冷却水がラジエータ62により冷却されている場合(図2中の経路A参照)は、冷却水に蓄えられた熱エネルギーがラジエータ62から逃げてしまう。そのため、空調制御装置の一例であるECU300は、電動コンプレッサ71の回転速度を減少させ、ラジエータ62からの空気中に放熱して廃棄する熱エネルギーを減少させる。以下の説明において、このような一連の処理を「通常制御」と呼ぶことがある。
図3は、車両1の空調装置70の電動コンプレッサ71の回転速度を制御する際に用いられる制御マップを示す図である。なお、図3の横軸は目標吹出温度TAOを示し、また縦軸は電動コンプレッサ71の回転速度Ncを示す。ECU300は、蓄熱の抑制制御を行なうか否かに応じて制御マップのうち、MapA,MapBのいずれか一方を選択する。
制御マップのMapA,MapBのそれぞれの値は、ECU300に設けられているメモリ装置にあらかじめ記憶されている。そして、MapA,MapBの値は、目標吹出温度TAOに応じて電動コンプレッサ71の回転速度Ncが速くなり、暖房に使用できる熱量を増大させることができるように設定されている。
例えば、SOCが満充電に近づき、回生エネルギーがバッテリ10に蓄電できなくなると、制御マップのうち、MapAが選択される。MapAによる電動コンプレッサ71の制御は、一般的なMapBによる制御と比べて、同じ目標吹出温度TAOにおいて、速い回転速度によって電動コンプレッサ71が駆動される。このため、MapAを選択した場合は、MapBを用いた場合よりもより多くの熱エネルギーを熱交換器90から冷却水路61内の冷却水に蓄熱することができる。
空調制御装置の一例であるECU300は、水温計側部で計測された水温が閾値を超えない場合においては、ECU300がMapAを選択した場合と比べて電動コンプレッサ71の回転速度が低く設定されているMapBを選択し、電動コンプレッサ71の回転速度を減少させる。これによって、冷却水に蓄えられた熱エネルギーがラジエータ62から逃げても、電動コンプレッサ71によるエネルギー変換量を減少させているため、ラジエータ62からの無駄な放熱を防止することができる。
[第1実施形態]
図4を参照して第1実施形態について説明する。第1実施形態の車両1は、電動コンプレッサ71や水加熱ヒータ65等の高電圧の空調部品を用いて空調する車両1において、減速時にブレーキ要求パワーに対し、回生エネルギーをバッテリ回収しきれない場合、空調部品で構成された空調装置70を余剰な回生エネルギーを用いて運転させるものの、空調装置70の消費エネルギーによって調整可能な上限水温かを判定し、上限水温を超過する場合には放熱先を変更することが特徴の一つである。
空調制御装置の一例であるECU300は、通常制御に加えて、水温計側部で計測された水温が閾値を超えた場合においては、放熱先を経路Bのみに冷却水が流れる直列回路から経路Bと経路Aと双方に冷却水が流れる並列回路に切り換え、経路Aのラジエータ62から過大な熱エネルギーを放熱してエンジン冷却系60の水温を適切に調整する制御を行うことができる。このとき、図3で説明したMapBからMapAに切り換えて電動コンプレッサ71が最大回転まで回転可能に設定してもよい。
図4は、本発明の第1実施形態に係る車両1の制御処理を説明するフローチャートである。図4に示されるフローチャートの処理は、ECU300にあらかじめ格納されたプログラムを所定の周期で繰り返し実行することによって実現される。あるいは、一部のステップ(以下、ステップをSと省略する)については、専用のハードウェア(電子回路)を構築して処理を実現することも可能である。
図4に示すように、ECU300は、S10において、ユーザにより、イグニッションがON操作されたか否かを判定する。ECU300は、イグニッション検出信号ONが検出されない場合(S10においてNO)、ECU300は処理をS11に進めて、通常制御を選択する。S10においてイグニッション検出信号ONを検出した場合(S10においてYES)、次のS12に処理を進める。
S11において、ECU300は、車両1の各部に設けられたセンサからの温度検出信号等に基づいて目標温度を算出する。目標温度には、ユーザの足元等に吹き出される冷温風の温度を演算によって求めた目標吹出温度TAO、目標エバポレータ温度TEO、冷媒の圧力から推定する目標熱交換器温度等がある。
S13において、ECU300は、ブレーキ操作がONされたか否かを判定する。ブレーキ操作が検出されない場合(S13においてNO)、ECU300は処理をS11に進めて、通常制御を選択する。S13においてブレーキ操作を検出した場合(S13においてYES)、次のS14に処理を進める。
S14において、ECU300は、エンジン冷却系60の放熱先がヒータコア64のみか否か判定する。エンジン冷却系60の回路が経路Aと経路Bとの並列であり、エンジン冷却系60の放熱先がヒータコア64のみではなくラジエータ62を含む場合(S14においてNO)、ECU300は処理をS11に進めて、通常制御を選択する。エンジン冷却系60の回路が経路Bのみの直列であり、エンジン冷却系60の放熱先がヒータコア64のみの場合(S14においてYES)、次のS15に処理を進める。
S15において、ECU300は、車両1に要求されるブレーキトルクがモータジェネレータMG1の減速回生実行トルクよりも大きいか否かを判定する。言いかえると、モータジェネレータMG1の発電電力がバッテリ10において充電可能な電力を上回るか否かを判定する。
ブレーキトルクに要求されるパワーが減速を実行したときの回生可能エネルギーよりも小さい場合(S15においてNO)は、ECU300は、前述したS11に処理を進める。一方、ブレーキトルクに要求されるパワーが減速を実行したときの回生可能エネルギーよりも大きい場合(S15においてYES)は、ECU300は、次のS16に処理を進める。
S16において、ECU300は、電動コンプレッサ71を最大の回転速度で駆動可能にし、次のS17に処理を進める。S17において、水温計側部で計測されたヒータコア64における水温TWが目標の水温TWOよりも所定値αだけ高温になるまでS16及びS17の処理を繰り返す。S17において、ヒータコア64における水温TWが目標の水温TWOよりも所定値αだけ高温の場合(S17においてYES)、ECU300は、次のS18に処理を進める。
S18において、ヒータコア64を含む経路Bのみでなくラジエータ62を含む経路Aにも冷却水が流れる並列回路にエンジン冷却系60を切り換える。蓄熱しすぎた冷却水の熱エネルギーをラジエータ62から放熱してエンジン冷却系60の水温を適切に調整する。
以上のように構成された第1実施形態の車両1によれば、空調部品で発熱しきれない熱をラジエータ62から放熱するため、ヒートポンプの吸熱量が上昇し、ヒートポンプの効率向上が図れる。快適性と電費向上とを両立できる。
[第2実施形態]
図5を参照して第2実施形態について説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係る車両1の制御処理を説明するフローチャートである。第2実施形態の車両1は、電動コンプレッサ71や水加熱ヒータ65等の高電圧空調部品を用いて空調するシステムにおいて、減速時にブレーキ要求パワーに対し、回生エネルギーをバッテリ10が回収しきれない場合、車室内の空気を調査させる空調装置70のON/OFF状態に応じて放熱先を切り換えることで、回生エネルギーを回収できるようにすることが特徴の一つである。
具体的には、図5に示すように、ECU300は、S10において、ユーザにより、イグニッションがON操作されたか否かを判定する。ECU300は、イグニッション検出信号ONが検出されない場合(S20においてNO)、ECU300は処理をS21に進めて、通常制御を選択する。S20においてイグニッション検出信号ONを検出した場合(S20においてYES)、次のS22に処理を進める。
S22において、ECU300は、ブレーキ操作がONされたか否かを判定する。ブレーキ操作が検出されない場合(S22においてNO)、ECU300は処理をS21に進めて、通常制御を選択する。S22においてブレーキ操作を検出した場合(S22においてYES)、次のS23に処理を進める。
S23において、ECU300は、車両1に要求されるブレーキトルクがモータジェネレータMG1の減速回生実行トルクよりも大きいか否かを判定する。言いかえると、モータジェネレータMG1の発電電力がバッテリ10において充電可能な電力を上回るか否かを判定する。
ブレーキトルクに要求されるパワーが減速を実行したときの回生可能エネルギーよりも小さい場合(S23においてNO)は、ECU300は、前述したS21に処理を進める。一方、ブレーキトルクに要求されるパワーが減速を実行したときの回生可能エネルギーよりも大きい場合(S23においてYES)は、ECU300は、次のS24に処理を進める。
S24において、ECU300は、空調装置70がONか否かを判定する。空調装置70のON信号が検出されない場合(S24においてNO)、ECU300は処理をS25に進める。S25において、ECU300は、経路Bのヒータコア64のみでなく経路Aのラジエータ62からも放熱する並列回路にエンジン冷却系を切り換え、S26の処理に進む。S26において、ECU300は、電動コンプレッサ71を最大の回転速度で駆動可能にする。
一方、S24において、空調装置70のON信号が検出された場合(S24においてYES)、ECU300は、処理をS27に進める。S27において、ECU300は、ブレーキトルクに要求されるパワーと回生可能エネルギーとの差分が空調装置70の最大消費エネルギーよりも大きいか否かを判定する。
「ブレーキ要求パワー」-「回生可能エネルギー)<「空調装置の最大消費エネルギー」の場合(S27においてNO)、処理をS28に進める。S28において、ECU300は、ブレーキトルクに要求されるパワーと回生可能エネルギーとの差分を電動コンプレッサ71の出力にする。一方、「ブレーキ要求パワー」-「回生可能エネルギー)>「空調装置の最大消費エネルギー」の場合(S27においてYES)、処理をS29に進める。S29において、ECU300は、電動コンプレッサ71を最大の回転速度で駆動可能にする。
以上のように構成された第2実施形態の車両1によれば、第1実施形態の車両1と同様に、空調部品で発熱しきれない熱をラジエータ62から放熱するため、ヒートポンプの吸熱量が上昇し、ヒートポンプの効率向上が図れる。快適性と電費向上とを両立できる。
[第3実施形態]
図6を参照して第3実施形態について説明する。図6は、本発明の第3実施形態に係る車両1の制御処理を説明するフローチャートである。第3実施形態の車両1は、電動コンプレッサ71や水加熱ヒータ65等の高電圧空調部品を用いて空調するシステムにおいて、減速時にブレーキ要求パワーに対し、回生エネルギーをバッテリ10が回収しきれない場合、余剰な回生エネルギーを用いて運転効率のよい順番に電動コンプレッサ71や水加熱ヒータ65等の空調部品を作動させることが特徴の一つである。
具体的には、図6に示すように、ECU300は、S30において、ユーザにより、イグニッションがON操作されたか否かを判定する。ECU300は、イグニッション検出信号ONが検出されない場合(S30においてNO)、ECU300は処理をS31に進めて、通常制御を選択する。S30においてイグニッション検出信号ONを検出した場合(S30においてYES)、次のS32に処理を進める。
S32において、ECU300は、ブレーキ操作がONされたか否かを判定する。ブレーキ操作が検出されない場合(S32においてNO)、ECU300は処理をS31に進めて、通常制御を選択する。S32においてブレーキ操作を検出した場合(S32においてYES)、次のS33に処理を進める。
S33において、ECU300は、車両1に要求されるブレーキトルクがモータジェネレータMG1の減速回生実行トルクよりも大きいか否かを判定する。言いかえると、モータジェネレータMG1の発電電力がバッテリ10において充電可能な電力を上回るか否かを判定する。
ブレーキトルクに要求されるパワー(A)が減速を実行したときの回生可能エネルギー(B)よりも小さい場合(S33においてNO)は、ECU300は、前述したS31に処理を進める。一方、ブレーキトルクに要求されるパワー(A)が減速を実行したときの回生可能エネルギー(B)よりも大きい場合(S33においてYES)は、ECU300は、次のS34に処理を進める。
S34において、ECU300は、ブレーキトルクに要求されるパワーと回生可能エネルギーとの差分が空調装置70の最大消費エネルギーよりも大きいか否かを判定する。ブレーキ要求パワー(A)-回生可能エネルギー(B)<空調装置の最大消費エネルギー(C)場合(S34においてNO)、処理をS35に進める。S35において、ECU300は、ブレーキトルクに要求されるパワーと回生可能エネルギーとの差分を電動コンプレッサ71の出力にする。
ブレーキ要求パワー(A)-回生可能エネルギー(B)>空調装置の最大消費エネルギー(C)の場合(S34においてYES)、処理をS36に進める。S36において、ECU300は、空調装置70の運転サイクルが前述した暖房運転中か否かを判定する。空調装置70が暖房運転中の場合(S36のおいてYES)、次の処理であるS39に進む。
空調装置70が暖房運転中でない場合(S36においてNO)、S37の処理に進む。S37において空調装置70が冷房運転中か否か更に判定し、冷房運転中の場合(S37においてYES)、次の処理であるS38に進む。S38において、ECU300は、電動コンプレッサ71を最大の回転速度で駆動可能にする。
運転効率のよい電動コンプレッサ71をこれまでのステップにおいて先に駆動しているS39において、ブレーキ要求パワー(A)-回生可能エネルギー(B)-空調装置の最大消費エネルギー(C)>水加熱ヒータ65の最大消費エネルギー(D)か否か判定する。
ブレーキ要求パワー(A)-回生可能エネルギー(B)-空調装置の最大消費エネルギー(C)<水加熱ヒータ65の最大消費エネルギー(D)の場合(S39においてNO)、S40の処理に進む。S40において、ブレーキ要求パワー(A)-回生可能エネルギー(B)-空調装置の最大消費エネルギー(C)の出力で水加熱ヒータ65を作動させる。
ブレーキ要求パワー(A)-回生可能エネルギー(B)-空調装置の最大消費エネルギー(C)>水加熱ヒータ65の最大消費エネルギー(D)の場合(S39においてYES)、S41の処理に進む。S41において、水加熱ヒータ65を佐生大出力で作動させる。以上のように構成された第3実施形態の車両1によれば、余剰な回生エネルギーを用いて運転効率のよい順番に空調部品を作動させるため、快適性と電費向上とを両立できる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
1…車両、MG1,MG2…モータジェネレータ、4…動力分割装置、5…減速機、6…駆動輪、8…駆動出力軸、10…バッテリ、22,24…インバータ、30…補機バッテリ、40…DC/DCコンバータ、50…昇圧コンバータ、60…エンジン冷却系、61…冷却水路、62…ラジエータ、63…サーモスタット、64…ヒータコア(空調部品の一例)、65…水加熱ヒータ(空調部品の一例)、66…水温センサ(水温測定部の一例)、70…空調装置、71…電動コンプレッサ(空調部品の一例)、72…第1膨張弁、73…第1切換弁、74…コンデンサ、75…第2切換弁、76…第2膨張弁、78…アキュムレータ、81…冷媒通路、90…熱交換器、100…エンジン、300…ECU(空調制御装置の一例)、WP…電動ウォーターポンプ。

Claims (2)

  1. 減速時に回生エネルギーを回収するバッテリと、
    空調部品と、
    前記空調部品の水温を計測する水温計側部と、
    ラジエータと、
    減速時にブレーキ要求パワーに対し、回生エネルギーを前記バッテリで回収しきれない場合、余剰な回生エネルギーを用いて前記空調部品を運転させる空調制御装置と、を有し、
    前記空調制御装置は、前記水温計側部で計測された水温が閾値を超えた場合、前記ラジエータで放熱する
    車両。
  2. 減速時に回生エネルギーを回収するバッテリと、
    空調部品と、
    前記空調部品の水温を計測する水温計側部と、
    ラジエータと、
    減速時にブレーキ要求パワーに対し、回生エネルギーを前記バッテリで回収しきれない場合、余剰な回生エネルギーを用いて前記空調部品を運転させる空調制御装置と、を有し、
    前記空調制御装置は、前記空調部品が作動していない場合、前記ラジエータで放熱する
    車両。
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