JP2023122244A - 樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

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Atsushi Furukawa
貴史 西村
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Abstract

Figure 2023122244000001
【課題】得られる硬化物の放熱性を高め、かつ、得られる硬化物の柔軟性を高めることができる樹脂組成物を提供する。
【解決手段】本発明に係る樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、絶縁性フィラーとを含む樹脂組成物であり、前記エポキシ樹脂が、可撓性エポキシ樹脂を含み、前記可撓性エポキシ樹脂が、ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルを含み、前記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルのエポキシ当量が、300g/eq以上であり、前記絶縁性フィラーの最大粒子径が、45μm以下であり、前記絶縁性フィラーの熱伝導率が、10W/m・K以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、エポキシ樹脂と、絶縁性フィラーとを含む樹脂組成物に関する。また、本発明は、上記樹脂組成物の硬化物を用いた半導体装置に関する。
近年、電子機器の高性能化に伴い、半導体装置における発熱量が増加している。電子機器を連続で使用した際には、半導体素子(チップ)に熱が伝わり、基板や半導体素子(チップ)に反りが生じることがある。このため、電子部品から熱を放散させる必要性が高まっている。熱を放散させるために、絶縁性フィラーを含むダイアタッチ材が用いられている。
また、電子機器に用いられる半導体装置を製造する際に、高温に加熱した後、室温に徐冷されることがある。このとき、基板間の線膨張差により基板や半導体素子(チップ)に内部応力が加わる。この内部応力により、基板や半導体素子(チップ)に反りが生じることがある。
さらに、電子機器の大容量化、高画素化に伴い、半導体素子(チップ)の拡大化が進行しており、上記の基板や半導体素子(チップ)の反りの課題がより生じやすくなっている。
下記の特許文献1には、半導体素子を保護するために、半導体素子の表面上に塗布して用いられる半導体保護用材料が開示されている。該半導体保護用材料は、可撓性エポキシ化合物と、上記可撓性エポキシ化合物とは異なるエポキシ化合物と、23℃で液状である硬化剤と、硬化促進剤と、熱伝導率が10W/m・K以上であり、かつ球状である無機フィラーとを含む。
下記の特許文献2には、(A)エポキシ樹脂、(B)粒度分布において、最頻粒径が0.1μm~10μmである無機充填材、及び(C)特定のリン酸エステル基を有する分散剤を含む硬化性樹脂組成物が開示されている。
WO2016/010067A1 特開2016-098312号公報
特許文献1に記載の半導体保護用材料は、ダイアタッチ材とは異なる。また、粒子径が大きい無機フィラーを含むダイアタッチ材では、基板の表面に薄く塗布することが困難である。結果として、放熱性を十分に高めることができず、基板や半導体素子(チップ)の反りを抑制することができないという課題がある。
また、特許文献2では、硬化性樹脂組成物の硬化物が非常に硬いため、製造時の内部応力を緩和することができず、基板や半導体素子(チップ)の反りを抑制することができないという課題がある。
本発明の目的は、得られる硬化物の放熱性を高め、かつ、得られる硬化物の柔軟性を高めることができる樹脂組成物を提供することである。また、本発明は、上記樹脂組成物の硬化物を用いた半導体装置を提供することも目的とする。
本発明の広い局面では、エポキシ樹脂と、絶縁性フィラーとを含む樹脂組成物であり、前記エポキシ樹脂が、可撓性エポキシ樹脂を含み、前記可撓性エポキシ樹脂が、ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルを含み、前記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルのエポキシ当量が、300g/eq以上であり、前記絶縁性フィラーの最大粒子径が、45μm以下であり、前記絶縁性フィラーの熱伝導率が、10W/m・K以上であり、前記エポキシ樹脂100重量%中、前記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルの含有量が、30重量%以上であり、前記樹脂組成物100重量%中、前記絶縁性フィラーの含有量が、65重量%以上である、樹脂組成物が提供される。
本発明に係る樹脂組成物のある特定の局面では、前記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルの25℃での粘度が、1000mPa・s以下である。
本発明に係る樹脂組成物のある特定の局面では、前記樹脂組成物は、熱硬化剤を含み、前記熱硬化剤の25℃での粘度が、100mPa・s以上10000mPa・s以下である。
本発明に係る樹脂組成物のある特定の局面では、前記樹脂組成物は、分散剤を含み、前記分散剤のアミン価が、40KOHmg/g以上95KOHmg/g以下であり、前記分散剤の酸価が、45KOHmg/g以上95KOHmg/g以下である。
本発明に係る樹脂組成物のある特定の局面では、前記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルが、アルキレングリコール基が8以上繰り返された構造単位を有する。
本発明に係る樹脂組成物のある特定の局面では、前記絶縁性フィラーの最大粒子径が、25μm以下である。
本発明に係る樹脂組成物のある特定の局面では、前記絶縁性フィラーの体積基準での粒度分布において、粒子径が0.1μm以上1.0μm未満の領域と、粒子径が1.0μm以上10μm以下の領域とに、ピークが存在する。
本発明に係る樹脂組成物のある特定の局面では、前記絶縁性フィラーの材質が、アルミナ、合成マグネサイト、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化亜鉛又は酸化マグネシウムである。
本発明に係る樹脂組成物のある特定の局面では、前記樹脂組成物は、ダイアタッチペーストである。
本発明の広い局面によれば、基板と、前記基板の表面上に配置されたダイアタッチ材と、前記ダイアタッチ材の表面上に配置された半導体素子とを備え、前記ダイアタッチ材が、上述した樹脂組成物の硬化物である、半導体装置が提供される。
本発明に係る樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、絶縁性フィラーとを含む樹脂組成物である。本発明に係る樹脂組成物では、上記エポキシ樹脂が、可撓性エポキシ樹脂を含み、上記可撓性エポキシ樹脂が、ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルを含む。本発明に係る樹脂組成物では、上記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルのエポキシ当量が、300g/eq以上である。本発明に係る樹脂組成物では、上記絶縁性フィラーの最大粒子径が、45μm以下であり、上記絶縁性フィラーの熱伝導率が、10W/m・K以上である。本発明に係る樹脂組成物では、上記エポキシ樹脂100重量%中、上記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルの含有量が、30重量%以上である。本発明に係る樹脂組成物では、上記樹脂組成物100重量%中、上記絶縁性フィラーの含有量が、65重量%以上である。本発明に係る樹脂組成物では、上記の構成が備えられているので、得られる硬化物の放熱性を高め、かつ、得られる硬化物の柔軟性を高めることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る樹脂組成物の硬化物を用いた半導体装置を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、絶縁性フィラーとを含む樹脂組成物である。本発明に係る樹脂組成物では、上記エポキシ樹脂が、可撓性エポキシ樹脂を含み、上記可撓性エポキシ樹脂が、ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルを含む。本発明に係る樹脂組成物では、上記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルのエポキシ当量が、300g/eq以上である。本発明に係る樹脂組成物では、上記絶縁性フィラーの最大粒子径が、45μm以下であり、上記絶縁性フィラーの熱伝導率が、10W/m・K以上である。本発明に係る樹脂組成物では、上記エポキシ樹脂100重量%中、上記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルの含有量が、30重量%以上である。本発明に係る樹脂組成物では、上記樹脂組成物100重量%中、上記絶縁性フィラーの含有量が、65重量%以上である。
従来の樹脂組成物では、絶縁性フィラーの粒子径が大きいために、ダイアタッチペーストとして用いる場合に、基板に薄く塗布することが困難である。結果として、樹脂組成物の硬化物において、放熱性を十分に高めることができず、基板や半導体素子(チップ)の反りを抑制することができないという課題がある。また、従来の樹脂組成物では、硬質な樹脂が用いられることが多いため、得られる硬化物が非常に硬くなり、製造時の内部応力を緩和できず、基板や半導体素子(チップ)の反りを抑制することができないという課題がある。
従来の樹脂組成物のように、樹脂組成物の硬化物の放熱性又は柔軟性が不十分であると、基板や半導体素子(チップ)の反りが生じやすくなる。また、この課題は、半導体素子(チップ)の拡大化により、より顕著となっている。
また、例えば、ダイアタッチペーストがカメラモジュール内部のセンサー等に用いられた場合には、基板や半導体素子(チップ)の反りによって、表示される画像に歪みが生じることがある。
本発明に係る樹脂組成物では、上記の構成が備えられているので、基板等に薄く塗布することができ、硬化物の放熱性を十分に高めることができる。また、本発明に係る樹脂組成物では、上記の構成が備えられているので、製造時の内部応力を緩和することができる。すなわち、本発明に係る樹脂組成物の硬化物では、従来両立することが困難であった高い放熱性と高い柔軟性との効果を両立することができる。結果として、基板や半導体素子(チップ)の反りを抑制することができる。
また、本発明に係る樹脂組成物では、上記の構成が備えられているので、大面積化した半導体素子(チップ)に用いられる場合や、長時間の連続使用により高温になることが想定される半導体装置に用いられた場合にも、基板や半導体素子(チップ)の反りを抑制することができる。
上記樹脂組成物の25℃及び10rpmでの粘度は、好ましくは10Pa・s以上、より好ましくは20Pa・s以上であり、好ましくは150Pa・s以下、より好ましくは100Pa・s以下、さらに好ましくは80Pa・s以下である。上記樹脂組成物の25℃及び10rpmでの粘度が、上記下限以上及び上記上限以下であると、得られる硬化物の放熱性を高め、かつ、得られる硬化物の柔軟性を高めることができる。
上記樹脂組成物の25℃及び1rpmでの粘度の、25℃及び10rpmでの粘度に対する比(チクソトロピックインデックス)は、好ましくは2.0以上、より好ましくは2.5以上、さらに好ましくは3.0以上である。上記チクソトロピックインデックスが、上記下限以上であると、樹脂組成物の塗布性を高めることができる。上記チクソトロピックインデックスの上限は、特に限定されない。上記チクソトロピックインデックスは、7.0以下であってもよく、5.0以下であってもよい。
上記樹脂組成物の25℃及び1rpmでの粘度、及び25℃及び10rpmでの粘度は、B型粘度計を用いて測定することができる。上記B型粘度計としては、東機産業社製「TVB-10型」等が挙げられる。
樹脂組成物の塗布性を高める観点からは、上記樹脂組成物は、25℃で液状であることが好ましく、25℃で固体ではないことが好ましい。得られる硬化物の放熱性をより一層高める観点からは、上記樹脂組成物は、樹脂ペーストであることが好ましい。なお、液状には、粘稠なペーストも含まれる。
本発明の効果をより一層効果的に発揮する観点からは、上記樹脂組成物は、ダイアタッチペーストであることが好ましい。上記樹脂組成物は、ダイアタッチペーストとして好適に用いられる。
上記樹脂組成物の硬化物は、ダイアタッチ材として用いられることが好ましい。上記樹脂組成物の硬化物は、特に、半導体装置のダイアタッチ材として好適である。
以下、本発明に係る樹脂組成物に含まれる成分を説明する。
(エポキシ樹脂)
上記樹脂組成物では、上記エポキシ樹脂が、可撓性エポキシ樹脂を含み、上記可撓性エポキシ樹脂が、ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルを含む。上記樹脂組成物では、上記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルのエポキシ当量が、300g/eq以上である。上記樹脂組成物では、上記の構成が備えられているので、得られる硬化物の柔軟性を高めることができる。
なお、上記エポキシ樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。上記可撓性エポキシ樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。また、上記エポキシ樹脂は、可撓性エポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂を含んでいてもよい。上記可撓性エポキシ樹脂は、ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル以外の可撓性エポキシ樹脂を含んでいてもよい。
上記ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル以外の上記可撓性エポキシ樹脂としては、ポリブタジエンジグリシジルエーテル、サルファイド変性エポキシ樹脂、ポリアルキレンオキサイド変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂肪族変性エポキシ樹脂、ε-カプロラクトン変性エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、アミン変性エポキシ樹脂、及びダイマー酸変性エポキシ樹脂等が挙げられる。
可撓性エポキシ樹脂における可撓性の指標は以下の通りである。化学量論量のジエチレントリアミン(DETA)で硬化されたときに、デュロメーターShoreDの測定が30以下であるエポキシ樹脂が、可撓性エポキシ樹脂であると定義される。
上記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルのエポキシ当量は、300g/eq以上である。得られる硬化物の柔軟性をより一層高める観点からは、上記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルのエポキシ当量は、好ましくは350g/eq以上、より好ましくは400g/eq以上、好ましくは1500g/eq以下、より好ましくは1000g/eq以下、さらに好ましくは500g/eq以下である。
上記ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルとしては、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル及びポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
得られる硬化物の柔軟性をより一層高める観点からは、上記ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルは、アルキレングリコール基が8以上繰り返された構造単位を有することが好ましい。得られる硬化物の柔軟性をより一層高める観点からは、上記ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルは、アルキレングリコール基が10以上繰り返された構造単位を有することがより好ましい。アルキレングリコール基の繰り返し数の上限は特に限定されない。アルキレングリコール基の繰り返し数は、50以下であってもよい。上記アルキレングリコール基の炭素数は、好ましくは2以上、好ましくは5以下である。
樹脂組成物の塗布性を高める観点からは、上記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルの25℃での粘度は、好ましくは100mPa・s以上である。作業性を高める観点からは、上記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルの25℃での粘度は、好ましくは1000mPa・s以下、好ましくは800mPa・s以下、より好ましくは500mPa・s以下である。
上記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルの粘度は、例えば、B型粘度計等を用いて、25℃及び10rpmの条件で測定することができる。上記B型粘度計としては、東機産業社製「TVB-10型」等が挙げられる。
得られる硬化物の機械的強度を高める観点からは、上記エポキシ樹脂は、上記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルと、上記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル以外のエポキシ樹脂を含むことが好ましい。上記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル以外のエポキシ樹脂としては、ビスフェノール骨格を有するエポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂、フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、バイ(グリシジルオキシフェニル)メタン骨格を有するエポキシ樹脂、キサンテン骨格を有するエポキシ樹脂、アントラセン骨格を有するエポキシ樹脂、及びピレン骨格を有するエポキシ樹脂、並びにこれらの水素添加物又は変性物等が挙げられる。得られる硬化物の機械的強度を高める観点からは、上記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル以外のエポキシ樹脂は、可撓性を有さないエポキシ樹脂を含むことが好ましく、ビスフェノール骨格を有するエポキシ樹脂を含むことがより好ましい。
得られる硬化物の機械的強度を高める観点からは、上記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル以外のエポキシ樹脂のエポキシ当量は、好ましくは100g/eq以上、より好ましくは150g/eq以上であり、好ましくは350g/eq以下、より好ましくは250g/eq以下である。
上記樹脂組成物100重量%中、上記エポキシ樹脂の含有量は、好ましくは5重量%以上、より好ましくは7重量%以上であり、好ましくは30重量%以下、より好ましくは15重量%以下である。上記エポキシ樹脂の含有量が上記下限以上であると、得られる硬化物の柔軟性をより一層高めることができる。上記エポキシ樹脂の含有量が上記上限以下であると、樹脂組成物の塗布性をより一層高めることができる。
上記樹脂組成物100重量%中、上記可撓性エポキシ樹脂の含有量は、好ましくは3重量%以上、より好ましくは5重量%以上、好ましくは30重量%以下、より好ましくは15重量%以下である。上記可撓性エポキシ樹脂の含有量が上記下限以上であると、得られる硬化物の柔軟性をより一層高めることができる。上記可撓性エポキシ樹脂の含有量が上記上限以下であると、樹脂組成物の塗布性をより一層高めることができる。なお、上記樹脂組成物が、上記可撓性エポキシ樹脂を2種以上含む場合は、上記可撓性エポキシ樹脂の含有量は、各可撓性エポキシ樹脂の含有量の合計を表す。
上記エポキシ樹脂100重量%中、上記可撓性エポキシ樹脂の含有量は、好ましくは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上であり、好ましくは90重量%以下、より好ましくは85重量%以下である。上記可撓性エポキシ樹脂の含有量が上記下限以上であると、得られる硬化物の柔軟性をより一層高めることができる。上記可撓性エポキシ樹脂の含有量が上記上限以下であると、樹脂組成物の塗布性をより一層高めることができる。なお、上記エポキシ樹脂が、上記可撓性エポキシ樹脂を2種以上含む場合は、上記可撓性エポキシ樹脂の含有量は、各可撓性エポキシ樹脂の含有量の合計を表す。
上記エポキシ樹脂100重量%中、上記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルの含有量は、30重量%以上である。上記エポキシ樹脂100重量%中、上記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルの含有量は、より好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上であり、好ましくは100重量%以下、より好ましくは99重量%以下、さらに好ましくは90重量%以下である。上記ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルの含有量が、上記下限以上であると、得られる硬化物の柔軟性をより一層高めることができる。上記ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルの含有量が上記上限以下であると、樹脂組成物の塗布性をより一層高めることができる。
(絶縁性フィラー)
絶縁性フィラーは絶縁性を有する。なお、絶縁性とは、フィラーの体積抵抗率が1010Ω・cm以上であることを意味する。
上記絶縁性フィラーは、有機フィラーであってもよく、無機フィラーであってもよい。得られる硬化物の放熱性をより一層高める観点からは、上記絶縁性フィラーは、無機フィラーであることが好ましい。上記絶縁性フィラーは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記絶縁性フィラーの最大粒子径は、45μm以下である。本発明に係る樹脂組成物では、上記の構成が備えられているので、基板等に薄く塗布することができ、得られる硬化物の放熱性を高めることができる。基板等により一層薄く塗布し、得られる硬化物の放熱性をより一層高める観点からは、上記絶縁性フィラーの最大粒子径は、好ましくは30μm以下、より好ましくは25μm以下、さらに好ましくは20μm以下、特に好ましくは10μm以下である。上記絶縁性フィラーの最大粒子径の下限は、特に限定されない。上記絶縁性フィラーの最大粒子径は、10μm以上であってもよく、20μm以上であってもよい。
なお、上記絶縁性フィラーが、平均粒子径の異なる2種以上の絶縁性フィラーを含む場合、上記絶縁性フィラーの最大粒子径は、絶縁性フィラー全体の最大粒子径を意味する。
上記絶縁性フィラーの最大粒子径は、例えば、上記樹脂組成物又は上記樹脂組成物の硬化物にレーザー回折式粒度分布測定を行うことにより求められる。具体的に、上記絶縁性フィラーの最大粒子径は、絶縁性フィラーの体積基準での粒度分布において、絶縁性フィラーの累積体積が100%であるときの絶縁性フィラーの粒子径(D100)(最大粒子径)を算出することにより求められる。レーザー回折式粒度分布測定装置としては、HORIBA社製「LA-960」等が挙げられる。上記樹脂組成物の硬化物は、上述した樹脂組成物の硬化物を用いることができる。上記樹脂組成物の硬化物は、例えば、上記樹脂組成物を150℃で2時間加熱し、硬化させて得られる。なお、上記硬化物の厚みは、特に限定されない。上記硬化物の厚みは、5μm以上であってもよく、10μm以上であってもよく、100μm以上であってもよく、500μm以下であってもよく、250μm以下であってもよい。
得られる硬化物の放熱性をより一層高める観点からは、上記絶縁性フィラーの平均粒子径は、好ましくは0.2μm以上、より好ましくは4μm以上であり、好ましくは45μm以下、より好ましくは25μm以下、さらに好ましくは20μm以下、特に好ましくは10μm以下である。
上記絶縁性フィラーの平均粒子径は、数平均粒子径であることが好ましい。上記絶縁性フィラーの平均粒子径は、例えば、任意の絶縁性フィラー50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、各絶縁性フィラーの粒子径の平均値を算出することや、レーザー回折式粒度分布測定を行うことにより求められる。
得られる硬化物の放熱性をより一層高め、充填性を良好にする観点からは、上記絶縁性フィラーの体積基準での粒度分布において、粒子径が0.1μm以上1.0μm未満の領域と、粒子径が1.0μm以上10μm以下の領域とに、ピークが存在することが好ましい。
なお、粒子径が0.1μm以上1.0μm未満の領域に存在するピークとは、ピークトップの粒子径が0.1μm以上1.0μm未満であるピークを意味する。粒子径が1.0μm以上10μm以下の領域に存在するピークとは、ピークトップの粒子径が1.0μm以上10μm以下であるピークを意味する。
得られる硬化物の放熱性をより一層高め、充填性を良好にする観点からは、上記粒子径が0.1μm以上1.0μm未満の領域に存在するピーク(第1のピーク)と、上記粒子径が1.0μm以上10μm以下の領域に存在するピーク(第2のピーク)とでは、上記第2のピークのピーク高さの方が高いことが好ましい。
上記絶縁性フィラーの体積基準での粒度分布において、2個のピークが存在してもよく、2個以上のピークが存在してもよく、3個以上のピークが存在してもよく、4個以上のピークが存在してもよい。得られる硬化物の放熱性をより一層高め、充填性を良好にする観点からは、上記絶縁性フィラーの体積基準での粒度分布において、2個のピークが存在することが好ましい。上記の好ましい態様に調整するために、上記絶縁性フィラーは、平均粒子径の異なる2種以上の絶縁性フィラーを含んでいてもよい。
上記絶縁性フィラーの体積基準での粒度分布において、上記絶縁性フィラーの粒子径(D50)は、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下である。上記絶縁性フィラーの粒子径(D50)は、0.2μm以上であることが好ましい。上記絶縁性フィラーの粒子径(D50)が上記下限以上であると、本発明の効果をより一層効果的に発揮することができる。
なお、上記絶縁性フィラーの粒子径(D50)は、上述した絶縁性フィラーの体積基準での粒度分布において、絶縁性フィラーの累積体積が50%であるときの絶縁性フィラーの粒子径である。
上記絶縁性フィラーの粒子径の変動係数(CV値)は、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上であり、好ましくは40%以下、より好ましくは30%以下である。上記絶縁性フィラーの粒子径の変動係数が上記下限以上及び上記上限以下であると、得られる硬化物の放熱性をより一層高めることができる。但し、上記絶縁性フィラーの粒子径のCV値は、5%未満であってもよい。
上記変動係数(CV値)は、以下のようにして測定できる。
CV値(%)=(ρ/Dn)×100
ρ:絶縁性フィラーの粒子径の標準偏差
Dn:絶縁性フィラーの粒子径の平均値
上記絶縁性フィラーの形状は、球状であってもよく、球状以外の形状であってもよく、扁平状等の形状であってもよい。本発明の効果をより一層効果的に発揮する観点からは、上記絶縁性フィラーの形状は、球状であることが好ましい。
上記絶縁性フィラーの熱伝導率は、10W/m・K以上である。本発明に係る樹脂組成物では、上記の構成が備えられているので、得られる硬化物の放熱性を高めることができる。得られる硬化物の放熱性をより一層高める観点からは、上記絶縁性フィラーの熱伝導率は、好ましくは15W/m・K以上、より好ましくは20W/m・K以上である。上記絶縁性フィラーの熱伝導率の上限は特に限定されない。熱伝導率が300W/m・K程度である無機フィラーは広く知られており、また熱伝導率が200W/m・K程度である無機フィラーは容易に入手できる。
上記絶縁性フィラーの材質は、アルミナ、水酸化アルミニウム、合成マグネサイト、水酸化マグネシウム、ダイヤモンド、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化亜鉛又は酸化マグネシウムであることが好ましい。また、上記絶縁性フィラーの材質は、アルミナ、合成マグネサイト、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化亜鉛又は酸化マグネシウムであることがより好ましく、アルミナであることがさらに好ましい。これらの好ましい上記絶縁性フィラーの使用により、得られる硬化物の放熱性がより一層高くなる。
上記樹脂組成物100重量%中、上記絶縁性フィラーの含有量は、65重量%以上である。上記樹脂組成物100重量%中、上記絶縁性フィラーの含有量は、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上であり、好ましくは93重量%以下、より好ましくは88重量%以下である。上記絶縁性フィラーの含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、得られる硬化物の放熱性をより一層高めることができる。
(熱硬化剤)
上記樹脂組成物は、熱硬化剤を含んでいてもよい。上記樹脂組成物は、熱硬化剤を含むことが好ましい。
上記熱硬化剤は特に限定されない。上記熱硬化剤として、エポキシ樹脂を硬化させることができる適宜の熱硬化剤を用いることができる。また、本明細書において、上記熱硬化剤には、硬化触媒が含まれる。上記熱硬化剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
得られる硬化物の耐熱性をより一層高める観点からは、上記熱硬化剤は、芳香族骨格又は脂環式骨格を有することが好ましい。上記熱硬化剤は、アミン硬化剤(アミン化合物)、イミダゾール硬化剤、フェノール硬化剤(フェノール化合物)又は酸無水物硬化剤(酸無水物)を含むことが好ましく、フェノール硬化剤(フェノール化合物)又は酸無水物硬化剤(酸無水物)を含むことがより好ましい。上記酸無水物硬化剤は、芳香族骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物もしくは該酸無水物の変性物を含むか、又は、脂環式骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物もしくは該酸無水物の変性物を含むことが好ましい。
上記アミン硬化剤としては、ジシアンジアミド、イミダゾール化合物、ジアミノジフェニルメタン及びジアミノジフェニルスルフォン等が挙げられる。得られる硬化物の接着性をより一層高める観点からは、上記アミン硬化剤は、ジシアンジアミド又はイミダゾール化合物であることがより一層好ましい。樹脂組成物の貯蔵安定性を高める観点からは、上記熱硬化剤は、融点が180℃以上である硬化剤を含むことが好ましい。
上記イミダゾール硬化剤としては、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-ウンデシルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-エチル-4’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジンイソシアヌル酸付加物、2-フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2-メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール及び2-フェニル-4-メチル-5-ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
上記フェノール硬化剤としては、フェノールノボラック、o-クレゾールノボラック、p-クレゾールノボラック、t-ブチルフェノールノボラック、ジシクロペンタジエンクレゾール、ポリパラビニルフェノール、ビスフェノールA型ノボラック、キシリレン変性ノボラック、デカリン変性ノボラック、ポリ(ジ-o-ヒドロキシフェニル)メタン、ポリ(ジ-m-ヒドロキシフェニル)メタン、及びポリ(ジ-p-ヒドロキシフェニル)メタン等が挙げられる。得られる硬化物の柔軟性及び難燃性をより一層高める観点からは、メラミン骨格を有するフェノール樹脂、トリアジン骨格を有するフェノール樹脂、又はアリル基を有するフェノール樹脂が好ましい。
上記フェノール硬化剤の市販品としては、MEH-8000H、MEH-8005、MEH-8010及びMEH-8015(以上いずれも明和化成社製)、YLH903(三菱化学社製)、LA-7052、LA-7054、LA-7751、LA-1356及びLA-3018-50P(以上いずれもDIC社製)、並びにELPC75、PS6313及びPS6492(以上いずれも群栄化学社製)等が挙げられる。
上記芳香族骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物又は該酸無水物の変性物としては、例えば、スチレン/無水マレイン酸コポリマー、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ピロメリット酸無水物、トリメリット酸無水物、4,4’-オキシジフタル酸無水物、フェニルエチニルフタル酸無水物、グリセロールビス(アンヒドロトリメリテート)モノアセテート、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、及びトリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。
上記芳香族骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物又は該酸無水物の変性物の市販品としては、SMAレジンEF30、SMAレジンEF40、SMAレジンEF60及びSMAレジンEF80(以上いずれもサートマー・ジャパン社製)、ODPA-M及びPEPA(以上いずれもマナック社製)、リカシッドMTA-10、リカシッドMTA-15、リカシッドTMTA、リカシッドTMEG-100、リカシッドTMEG-200、リカシッドTMEG-300、リカシッドTMEG-500、リカシッドTMEG-S、リカシッドHT-1A、リカシッドMT-500、及びリカシッドTDA-100(以上いずれも新日本理化社製)、並びにEPICLON B4400、EPICLON B650、及びEPICLON B570(以上いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記脂環式骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物又は該酸無水物の変性物は、多脂環式骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物もしくは該酸無水物の変性物、又はテルペン系化合物と無水マレイン酸との付加反応により得られる脂環式骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物又は該酸無水物の変性物であることが好ましい。これらの熱硬化剤の使用により、得られる硬化物の柔軟性、耐湿性及び接着性がより一層高くなる。
上記脂環式骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物又は該酸無水物の変性物としては、メチルナジック酸無水物、ジシクロペンタジエン骨格を有する酸無水物又は該酸無水物の変性物等も挙げられる。
上記脂環式骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物又は該酸無水物の変性物の市販品としては、リカシッドMH-700、リカシッドHH、リカシッドTH、リカシッドDDSA、リカシッドOSA、リカシッドHNA及びリカシッドHNA-100(以上いずれも新日本理化社製)、並びにエピキュアYH306、エピキュアYH307、エピキュアYH308H及びエピキュアYH309(以上いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記熱硬化剤は、メチルナジック酸無水物又はトリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸であることも好ましい。メチルナジック酸無水物又はトリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸の使用により、得られる硬化物の耐水性が高くなる。
上記熱硬化剤の25℃での粘度は、好ましくは100mPa・s以上、より好ましくは300mPa・s以上、さらに好ましくは500mPa・s以上であり、好ましくは10000mPa・s以下、より好ましくは1000mPa・s以下である。上記熱硬化剤の25℃での粘度が、上記下限以上及び上記上限以下であると、樹脂組成物の塗布性をより一層高めることができる。
上記樹脂組成物100重量%中、上記熱硬化剤の含有量は、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは3重量%以上であり、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。上記熱硬化剤の含有量が上記下限以上であると、上記樹脂組成物を充分に硬化させることが容易である。上記熱硬化剤の含有量が上記上限以下であると、硬化に関与しない余剰な上記熱硬化剤が発生し難くなる。このため、得られる硬化物の耐熱性及び接着性が高くなる。
上記エポキシ樹脂100重量部に対して、上記熱硬化剤の含有量は、好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは50重量部以上であり、好ましくは100重量部以下である。上記熱硬化剤の含有量が上記下限以上であると、上記樹脂組成物を充分に硬化させることが容易である。上記熱硬化剤の含有量が上記上限以下であると、硬化に関与しない余剰な上記熱硬化剤が発生し難くなる。このため、得られる硬化物の耐熱性及び接着性が高くなる。
(分散剤)
上記樹脂組成物は、分散剤を含んでいてもよい。得られる硬化物の分散性を高める観点からは、上記樹脂組成物は、分散剤を含むことが好ましい。
上記分散剤としては、ポリカルボン酸塩、アルキルアンモニウム塩、アルキロールアンモニウム塩、リン酸エステル塩、アクリル系ブロック共重合物、及びポリマー塩等が挙げられる。上記分散剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
得られる硬化物の分散性を高める観点からは、上記分散剤は、ポリカルボン酸塩、アルキロールアンモニウム塩、又はリン酸エステル塩であることが好ましい。
得られる硬化物の分散性を高める観点からは、上記分散剤のアミン価は、好ましくは40KOHmg/g以上、より好ましくは50KOHmg/g以上であり、好ましくは95KOHmg/g以下、より好ましくは85KOHmg/g以下である。なお、上記分散剤のアミン価は、JIS K7237に準拠して測定することができる。
得られる硬化物の分散性を高める観点からは、上記分散剤の酸価は、好ましくは45KOHmg/g以上、より好ましくは50KOHmg/g以上であり、好ましくは95KOHmg/g以下、より好ましくは85KOHmg/g以下である。なお、上記分散剤の酸価は、JIS K0070に準拠して測定することができる。
得られる硬化物の分散性を高める観点からは、上記分散剤のアミン価が、40KOHmg/g以上95KOHmg/g以下であり、かつ、上記分散剤の酸価が、45KOHmg/g以上95KOHmg/g以下であることが好ましい。
得られる硬化物の分散性を高める観点からは、上記分散剤のアミン価と上記分散剤の酸価との差の絶対値は、好ましくは10KOHmg/g以下、より好ましくは7KOHmg/g以下である。上記分散剤のアミン価と上記分散剤の酸価との差の絶対値の下限は、特に限定されない。上記分散剤のアミン価と上記分散剤の酸価との差の絶対値は0KOHmg/g(アミン価と酸価とが同じ)であってもよい。
上記樹脂組成物100重量%中、上記分散剤の含有量は、好ましくは0.05重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上であり、好ましくは2重量%以下、より好ましくは1重量%以下である。上記分散剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、上記絶縁性フィラーの分散性がより一層高くなる。
(他の成分)
上記樹脂組成物は、上述した成分の他に、キレート剤、酸化防止剤、イオントラップ剤、保存安定剤、及び老化防止剤等を含んでいてもよい。
(半導体装置)
本発明に係る半導体装置は、基板と、上記基板の表面上に配置されたダイアタッチ材と、上記ダイアタッチ材の表面上に配置された半導体素子(チップ)とを備える。本発明に係る半導体装置では、上記ダイアタッチ材が、上述した樹脂組成物の硬化物である。
上記樹脂組成物の硬化物は、例えば、上記樹脂組成物を150℃で2時間加熱し、硬化させて、得られる。なお、上記硬化物の厚みは、特に限定されない。上記硬化物の厚みは、5μm以上であってもよく、10μm以上であってもよく、20μm以上であってもよい。また、上記硬化物の厚みは、500μm以下であってもよく、100μm以下であってもよく、25μm以下であってもよい。
上記硬化物の熱伝導率は、好ましくは1.2W/m・K以上、より好ましくは1.5W/m・K以上、さらに好ましくは2.0W/m・K以上であり、好ましくは10.0W/m・K以下、より好ましくは6.0W/m・K以下、さらに好ましくは5.0W/m・K以下である。上記硬化物の熱伝導率が上記下限以上であると、得られる硬化物の放熱性をより一層高めることができる。上記硬化物の熱伝導率が上記上限以下であると、半導体素子(チップ)の反りを抑制することができる。
上記硬化物の熱伝導率は、例えば、以下の方法で測定することができる。基板の表面に、アプリケーターを用いて樹脂組成物を厚み500μmで塗布する。その後、乾燥機を用いて150℃で2時間加熱し、硬化させ、100mm×100mm×厚み500μmの試験サンプル(硬化物)を得る。得られた試験サンプルの熱伝導率を、熱伝導率計(例えば、京都電子工業社製「迅速熱伝導率計QTM-500」)を用いて測定する。
上記硬化物の25℃での貯蔵弾性率は、好ましくは2000MPa以下、より好ましくは1000MPa以下、さらに好ましくは500MPa以下、特に好ましくは300MPa以下、最も好ましくは100MPa以下である。上記硬化物の25℃での貯蔵弾性率が上記上限以下であると、得られる硬化物の柔軟性をより一層高めることができ、半導体素子(チップ)の反りを抑制することができる。上記硬化物の25℃での貯蔵弾性率の下限は、特に限定されない。上記硬化物の25℃での貯蔵弾性率は、100MPa以上であってもよく、300MPa以上であってもよい。
上記硬化物の25℃での貯蔵弾性率は、例えば、以下の方法で測定することができる。基板の表面に、アプリケーターを用いて樹脂組成物を厚み500μmで塗布する。その後、乾燥機を用いて150℃で2時間加熱し、硬化させ、20mm×5mm×厚み500μmの試験サンプル(硬化物)を得る。得られた試験サンプルについて、強制振動型動的粘弾性測定装置(例えば、アイティー計測制御社製「DVA-200」)を用いて、引張条件下、周波数10Hz、歪み0.1%、温度範囲0℃~150℃、及び昇温速度2℃/分の測定条件で測定を行い、25℃での測定値を貯蔵弾性率とする。
上記硬化物の25℃での貯蔵弾性率は、例えば、後述するエポキシ樹脂における架橋度を高めること、及び上記エポキシ樹脂を延伸すること等により、高めることができる。また、上記硬化物の25℃での貯蔵弾性率は、上記エポキシ樹脂において数平均分子量を下げること、ガラス転移温度を下げること等により、低くすることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る樹脂組成物の硬化物を用いた半導体装置を模式的に示す断面図である。
図1に示す半導体装置1は、基板2と、基板2の表面上に配置されたダイアタッチ材3と、ダイアタッチ材3の基板2側とは反対の表面上に配置された半導体素子4とを備える。ダイアタッチ材3は、上述した樹脂組成物を硬化させることにより形成されている。ダイアタッチ材3は、エポキシ樹脂と、絶縁性フィラー3Aとを含む樹脂組成物の硬化物である。絶縁性フィラー3Aの最大粒子径は、45μm以下である。なお、図1では、図示の便宜上、実際の大きさ及び厚みとは異なっている。
なお、図1に示す構造は、半導体装置の一例にすぎず、樹脂組成物の硬化物の配置構造等は適宜変形され得る。
上記基板は、特に限定されない。上記基板としては、ガラス基板、ガラスエポキシ基板、フレキシブルプリント基板、金属基板及びポリイミド基板等が挙げられる。
上記半導体素子は、特に限定されない。上記半導体素子としては、光半導体素子、及び固体撮像素子等が挙げられる。上記光半導体素子としては、発光ダイオード(LED)チップ等が挙げられる。上記固体撮像素子としては、CCDセンサー、及びCMOSセンサー等が挙げられる。上記半導体素子は、CMOSセンサーであることが好ましい。上記樹脂組成物は、CMOSセンサーに好適に用いられる。
以下、本発明の具体的な実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を明らかにする。本発明は以下の実施例に限定されない。
以下の材料を用意した。
(絶縁性フィラー)
アルミナA(住友化学社製「AA05」、平均粒子径0.5μm、粒子径(D90)1.0μm、粒子径(D100)1.4μm、比重3.8、熱伝導率32W/m・K)
アルミナB(住友化学社製「AA3」、平均粒子径3.5μm、粒子径(D90)6.0μm、粒子径(D100)8.0μm、比重3.8、熱伝導率32W/m・K)
アルミナC(昭和電工社製「AS50」、平均粒子径10μm、粒子径(D90)25μm、粒子径(D100)30μm、比重3.8、熱伝導率32W/m・K)
アルミナD(昭和電工社製「AS30」、平均粒子径18μm、粒子径(D90)40μm、粒子径(D100)45μm、比重3.8、熱伝導率32W/m・K)
アルミナ1(マイクロン社製「AL35-75」、平均粒子径40μm、粒子径(D90)85μm、粒子径(D100)90μm、比重3.8、熱伝導率32W/m・K)
(エポキシ樹脂)
エポキシ樹脂A(ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、Aditya社製「RD119LE」、アルキレングリコール基の繰り返し数8、エポキシ当量310g/eq、25℃での粘度80mPa・s)
エポキシ樹脂B(ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、ナガセケムテックス社製「EX991」、アルキレングリコール基の繰り返し数10、エポキシ当量450g/eq、25℃での粘度180mPa・s)
エポキシ樹脂C(ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、Nano soft polymers社製「EPO-PEG-EPO 2K」、アルキレングリコール基の繰り返し数41、エポキシ当量1000g/eq、25℃での粘度20000mPa・s)
エポキシ樹脂1(ポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂(可撓性エポキシ樹脂、ADEKA社製)エポキシ当量450g/eq、25℃での粘度1600mPa・s)
エポキシ樹脂2(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、日鉄ケミカルマテリアル社製「YD127」、エポキシ当量180g/eq、25℃での粘度10000mPa・s)
(熱硬化剤)
酸無水物硬化剤A(脂環式骨格を有する酸無水物、新日本理化社製「リカシッドMH700」、25℃で液体、25℃での粘度100mPa・s)
酸無水物硬化剤B(脂環式骨格を有する酸無水物、新日本理化社製「リカシッドOSA」、25℃で液体、25℃での粘度500mPa・s)
酸無水物硬化剤C(分岐型長鎖二塩基酸骨格を有する酸無水物、岡村製油社製「IPU22AH」、25℃で液体、25℃での粘度1000mPa・s)
フェノール硬化剤A(フェノールノボラック、明和化成社製「MEH8000H」、25℃で液体、25℃での粘度1000mPa・s)
フェノール硬化剤B(フェノールノボラック、明和化成社製「MEH8005」、25℃で液体、25℃での粘度10000mPa・s)
フェノール硬化剤C(フェノールノボラック、群栄化学社製「ELPC75」、25℃で液体、25℃での粘度20000mPa・s)
(分散剤)
分散剤A(リン酸エステル塩、BYK社製「DISPERBYK145」、酸価76KOHmg/g、アミン価71KOHmg/g)
分散剤B(リン酸エステル塩、BYK社製「DISPERBYK142」、酸価46KOHmg/g、アミン価43KOHmg/g)
分散剤C(リン酸エステル塩、BYK社製「DISPERBYK111」、酸価129KOHmg/g)
(触媒)
触媒(旭化成社製「HX3721」)
(実施例1~19及び比較例1~5)
下記の表1~6に示す配合成分を、下記の表1~6に示す配合量で混合して、樹脂組成物(ダイアタッチペースト)を得た。
(評価)
(1)絶縁性フィラーの粒子径(D90)及び粒子径(D100)(最大粒子径)
得られた樹脂組成物について、レーザー回折式粒度分布測定装置(HORIBA社製「LA-960」)を用いて、レーザー回折式粒度分布測定を行った。絶縁性フィラーの体積基準での粒度分布において、絶縁性フィラーの累積体積が90%であるときの絶縁性フィラーの粒子径(D90)及び100%であるときの絶縁性フィラーの粒子径(D100)(最大粒子径)を算出した。
(2)25℃及び10rpmでの粘度
B型粘度計(東機産業社製「TVB-10型」)を用いて、得られた樹脂組成物の25℃及び10rpmでの粘度(Pa・s)を測定した。また、25℃及び1rpmでの粘度の、25℃及び10rpmでの粘度に対する比(チクソトロピックインデックス)を求めた。
(3)硬化物の貯蔵弾性率
基板として、麗光社製「PETフィルム JP4020」を用意した。上記基板の表面に、アプリケーターを用いて樹脂組成物を厚み500μmで塗布した。その後、乾燥機を用いて150℃で2時間加熱し、硬化させ、20mm×5mm×厚み500μmの試験サンプルA(硬化物)を得た。試験サンプルAについて、強制振動型動的粘弾性測定装置(アイティー計測制御社製「DVA-200」)を用いて、引張条件下、周波数10Hz、歪み0.1%、温度範囲0℃~150℃、及び昇温速度2℃/分の測定条件で測定を行い、25℃での測定値を貯蔵弾性率とした。
(4)硬化物の熱伝導率
基板として、麗光社製「PETフィルム JP4020」を用意した。上記基板の表面に、アプリケーターを用いて樹脂組成物を厚み500μmで塗布した。その後、乾燥機を用いて150℃で2時間加熱し、硬化させ、100mm×100mm×厚み500μmの試験サンプルB(硬化物)を得た。試験サンプルBの熱伝導率を、熱伝導率計(京都電子工業社製「迅速熱伝導率計QTM-500」)を用いて測定した。
(5)柔軟性
(3)で測定した硬化物の貯蔵弾性率をもとに、硬化物の柔軟性を、下記の基準で判定した。
[柔軟性の判定基準]
○○:硬化物の貯蔵弾性率が、500MPa以下
○:硬化物の貯蔵弾性率が、500MPaを超え1000MPa以下
△:硬化物の貯蔵弾性率が、1000MPaを超え2000MPa以下
×:硬化物の貯蔵弾性率が、2000MPaを超える
(6)放熱性
(4)で測定した硬化物の熱伝導率と、樹脂組成物の塗布厚み(25μm)とを用いて、硬化物の熱抵抗を下記式により求めた。なお、用いた絶縁性フィラーの最大粒子径が25μmを超える樹脂組成物については、各樹脂組成物中の絶縁性フィラーの最大粒子径を塗布厚みとした。硬化物の放熱性を、下記の基準で判定した。
硬化物の熱抵抗(m・K・μm/W)=樹脂組成物の塗布厚み(μm)/熱伝導率(W/m・K)
[放熱性の判定基準]
○○:硬化物の熱抵抗が、20未満
○:硬化物の熱抵抗が、20以上30未満
△:硬化物の熱抵抗が、30以上40未満
×:硬化物の熱抵抗が、40以上
(7)反りの抑制性
得られた樹脂組成物を、銅基板にWXパターン(12mm×9mm)でディスペンスし、その上にシリコンウェハー(12mm×9mm)をマウントし、0.3MPaの圧力で加圧し圧着させた。その後、150℃で2時間加熱して、硬化させ、樹脂組成物の硬化物を備える構造体を得た。次いで、上記構造体の底面をホットプレートで昇温速度5℃/分で25℃から80℃まで加熱しながら、5分ごとに25℃での反りの高さをレーザー顕微鏡(キーエンス社製)で計測し、反りの高さの最大値を計測した。なお、樹脂組成物の塗布厚みは、25μmとし、用いた絶縁性フィラーの最大粒子径が25μmを超える樹脂組成物については、各樹脂組成物中の絶縁性フィラーの最大粒子径を塗布厚みとした。また、絶縁性フィラーの最大粒子径が45μmを超える比較例1では、樹脂組成物を薄く塗布することができないため、反り試験を行わなかった。反りの抑制性を、下記の基準で判定した。
[反りの抑制性の判定基準]
○○:反りの高さが3μm以下
○:反りの高さが3μmを超え6μm以下
△:反りの高さが6μmを超え9μm以下
×:反りの高さが9μmを超え12μm以下
××:反りの高さが12μmを超える
組成及び結果を、以下の表1~6に示す。
Figure 2023122244000002
Figure 2023122244000003
Figure 2023122244000004
Figure 2023122244000005
Figure 2023122244000006
Figure 2023122244000007
なお、実施例1~13、15~19、及び比較例2、3、5では、絶縁性フィラーの体積基準での粒度分布において、粒子径が0.1μm以上1.0μm未満の領域と、粒子径が1.0μm以上10μm以下の領域とに、ピークが存在していた。また、上記粒子径が0.1μm以上1.0μm未満の領域に存在するピーク(第1のピーク)と、上記粒子径が1.0μm以上10μm以下の領域に存在するピーク(第2のピーク)とでは、上記第2のピークのピーク高さの方が高かった。
1…半導体装置
2…基板
3…ダイアタッチ材(樹脂組成物の硬化物)
3A…絶縁性フィラー
4…半導体素子

Claims (10)

  1. エポキシ樹脂と、絶縁性フィラーとを含む樹脂組成物であり、
    前記エポキシ樹脂が、可撓性エポキシ樹脂を含み、
    前記可撓性エポキシ樹脂が、ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルを含み、
    前記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルのエポキシ当量が、300g/eq以上であり、
    前記絶縁性フィラーの最大粒子径が、45μm以下であり、
    前記絶縁性フィラーの熱伝導率が、10W/m・K以上であり、
    前記エポキシ樹脂100重量%中、前記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルの含有量が、30重量%以上であり、
    前記樹脂組成物100重量%中、前記絶縁性フィラーの含有量が、65重量%以上である、樹脂組成物。
  2. 前記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルの25℃での粘度が、1000mPa・s以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 熱硬化剤を含み、
    前記熱硬化剤の25℃での粘度が、100mPa・s以上10000mPa・s以下である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 分散剤を含み、
    前記分散剤のアミン価が、40KOHmg/g以上95KOHmg/g以下であり、
    前記分散剤の酸価が、45KOHmg/g以上95KOHmg/g以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記ビスフェノール骨格を有さないポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルが、アルキレングリコール基が8以上繰り返された構造単位を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  6. 前記絶縁性フィラーの最大粒子径が、25μm以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  7. 前記絶縁性フィラーの体積基準での粒度分布において、
    粒子径が0.1μm以上1.0μm未満の領域と、粒子径が1.0μm以上10μm以下の領域とに、ピークが存在する、請求項1~6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  8. 前記絶縁性フィラーの材質が、アルミナ、合成マグネサイト、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化亜鉛又は酸化マグネシウムである、請求項1~7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  9. ダイアタッチペーストである、請求項1~8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  10. 基板と、前記基板の表面上に配置されたダイアタッチ材と、前記ダイアタッチ材の表面上に配置された半導体素子とを備え、
    前記ダイアタッチ材が、請求項1~9のいずれか1項に記載の樹脂組成物の硬化物である、半導体装置。
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