JP2023120947A - 電源管理回路および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】電源電流を平滑化し、ピークを抑制した電源管理回路を提供する。【解決手段】シーケンサ212は、複数のカウンタ216を制御する複数のカウントアップパルスcnt_up1~cnt_upnを生成する。調停回路214は、複数のカウントアップパルスcnt_up1~cnt_upnを受け、複数のカウントアップパルスcnt_up1~cnt_upnが同じクロックサイクルにおいてアサートされるとき、異なるクロックサイクルにおいてアサートされるように、複数のカウントアップパルスcnt_up1~cnt_upnの少なくともひとつを遅延して、複数のカウンタ216に出力する。【選択図】図3
Description
本開示は、複数の電源を管理、制御する電源管理回路に関する。
携帯電話、タブレット端末、ノート型パーソナルコンピュータ(PC)、デスクトップPC、ゲーム機器は、演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などのマイクロプロセッサを備える。
マイクロプロセッサを搭載する電子機器は、半導体製造プロセスの微細化、搭載する周辺回路の増加、低消費電力化の要請にともない、複数の回路ブロックに細分化されており、回路ブロックごとに独立して電源電圧を制御可能に構成される。
こうした機器において、複数の回路ブロックに対応する複数の電源系統を制御するために、電源管理IC(PMIC:Power Management Integrated Circuit)が使用される。PMICには、複数チャンネルの電源回路を備える。
近年、負荷の状態に応じて、電源電圧の電圧レベルを個別に最適化する、動的電圧スケーリング(Dynamic Voltage Scaling)と呼ばれるアーキテクチャが導入されている。
PMICは、電源電圧の電圧レベルを変更する際に、電源電圧を緩やかに変化させる機能を有する。この機能のために、PMICは、チャンネル(電源レーン)ごとに、カウンタおよびD/Aコンバータを備える。カウンタのカウント値は、電源電圧の電圧レベルを指定する。D/Aコンバータは、カウント値をアナログの基準電圧に変換する。電源回路は、その出力電圧を、基準電圧に応じた目標電圧に安定化する。
PMICにおいて、複数チャンネルの電源電圧の電圧レベルが同時に変更される場合がある。この場合、複数のカウンタが同時に動作する。複数のカウンタは、クロック信号と同期して動作するところ、複数のカウンタが同じタイミングで状態遷移すると、PMICの電源電流が瞬時的に増大する。
本開示は係る状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、電源電流を平滑化し、ピークを抑制した電源管理回路の提供にある。
本開示のある態様の電源管理回路は、複数のカウンタと、複数のカウンタを制御する複数のカウントアップパルスを生成するシーケンサと、複数のカウントアップパルスを受け、複数のカウントアップパルスが同じクロックサイクルにおいてアサートされるとき、異なるクロックサイクルにおいてアサートされるように、複数のカウントアップパルスの少なくともひとつを遅延して複数のカウンタに出力する調停回路と、を備える。
なお、以上の構成要素を任意に組み合わせたもの、構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明あるいは本開示の態様として有効である。さらに、この項目(課題を解決するための手段)の記載は、本発明の欠くべからざるすべての特徴を説明するものではなく、したがって、記載されるこれらの特徴のサブコンビネーションも、本発明たり得る。
本開示のある態様によれば、電源電流を平滑化し、ピークを抑制できる。
(実施形態の概要)
本開示のいくつかの例示的な実施形態の概要を説明する。この概要は、後述する詳細な説明の前置きとして、実施形態の基本的な理解を目的として、1つまたは複数の実施形態のいくつかの概念を簡略化して説明するものであり、発明あるいは開示の広さを限定するものではない。この概要は、考えられるすべての実施形態の包括的な概要ではなく、すべての実施形態の重要な要素を特定することも、一部またはすべての態様の範囲を線引きすることも意図していない。便宜上、「一実施形態」は、本明細書に開示するひとつの実施形態(実施例や変形例)または複数の実施形態(実施例や変形例)を指すものとして用いる場合がある。
本開示のいくつかの例示的な実施形態の概要を説明する。この概要は、後述する詳細な説明の前置きとして、実施形態の基本的な理解を目的として、1つまたは複数の実施形態のいくつかの概念を簡略化して説明するものであり、発明あるいは開示の広さを限定するものではない。この概要は、考えられるすべての実施形態の包括的な概要ではなく、すべての実施形態の重要な要素を特定することも、一部またはすべての態様の範囲を線引きすることも意図していない。便宜上、「一実施形態」は、本明細書に開示するひとつの実施形態(実施例や変形例)または複数の実施形態(実施例や変形例)を指すものとして用いる場合がある。
一実施形態に係る電源管理回路は、複数のカウンタと、複数のカウンタを制御する複数のカウントアップパルスを生成するシーケンサと、複数のカウントアップパルスを受け、複数のカウントアップパルスが同じクロックサイクルにアサートされるとき、異なるクロックサイクルにおいてアサートされるように、複数のカウントアップパルスの少なくともひとつを遅延して複数のカウンタに出力する調停回路と、を備える。
この構成によると、複数のカウンタが状態遷移するタイミングをずらすことができ、複数のカウンタの動作電流を平滑化できる。これにより、電源管理回路の動作電流のピークを抑制できる。
一実施形態において、調停回路は、第1入力ノードおよび第2入力ノードと、第1出力ノードおよび第2出力ノードと、を有する遅延ユニットの組み合わせで構成されてもよい。遅延ユニットは、第1入力ノードの信号を第1出力ノードからそのまま出力し、第1入力ノードの信号と第2入力ノードの信号が同じクロックサイクルにおいてハイとなったときに、第2入力ノードの信号のハイ区間を、少なくとも1クロックサイクル、遅延して、第2入力ノードから出力するよう構成されてもよい。
一実施形態において、遅延ユニットは、第1入力ノードと第1出力ノードを接続する配線と、第1入力ノードの信号と第2入力ノードの信号の論理積を生成するANDゲートと、ANDゲートの出力を受けるフリップフロップと、ANDゲートの出力とフリップフロップの出力を受けるORゲートと、フリップフロップの出力と第2入力ノードの信号を受け、ORゲートの出力に応じた一方を、第2出力ノードに出力するマルチプレクサと、を含んでもよい。
一実施形態において、フリップフロップは、複数個がカスケード接続されていてもよい。この場合、フリップフロップの段数を設計パラメータとして、第2出力ノードの信号を、何サイクル、後ろにシフトさせるかを決めることできる。シフト量が大きくなると、瞬時電源電流のピークの時間間隔が広がるため、電源電流の平滑化の効果を大きくできる。
一実施形態において、第1入力ノードには、第2入力ノードよりも周波数が高いカウントアップパルスが入力されてもよい。周波数が高いカウントアップパルスは、電源電圧の急な傾きに対応し、周波数が低いカウントアップパルスは、電源電圧の緩い傾きに対応する。傾きが緩い電源電圧は、カウントアップのタイミングが遅れても、遅れの影響が見えにくい。そこで、周波数が低いカウントアップパルスを遅延のある第2入力ノードに入力することで、タイミング制御の影響を見えにくくできる。
一実施形態において、複数のカウントアップパルスは、第1カウントアップパルス、第2カウントアップパルス、第3カウントアップパルスを含んでもよい。調停回路は、第1カウントアップパルスを受ける第1入力端子と、第2カウントアップパルスを受ける第2入力端子と、第3カウントアップパルスを受ける第3入力端子と、第1遅延ユニット、第2遅延ユニット、第3遅延ユニットと、第1出力端子、第2出力端子、第3出力端子と、を備えてもよい。第1遅延ユニットの第1入力ノードは、第1入力端子と接続され、第1遅延ユニットの第2入力ノードは、第2入力端子と接続されてもよい。第2遅延ユニットの第1入力ノードは、第1入力端子と接続され、第2遅延ユニットの第2入力ノードは、第3入力端子と接続され、第3遅延ユニットの第1入力ノードは、第1遅延ユニットの第2出力ノードと接続され、第3遅延ユニットの第2入力ノードは、第2遅延ユニットの第2出力ノードと接続されてもよい。第1出力端子は、第1入力端子、第1遅延ユニットの第1出力ノード、第2遅延ユニットの第1出力ノードのいずれかと接続されてもよい。第2出力端子は、第1遅延ユニットの第2出力ノードまたは第3遅延ユニットの第1出力ノードと接続されてもよい。第3出力端子は、第3遅延ユニットの第2出力ノードと接続されてもよい。これにより3個のカウンタを、異なるクロックサイクルでカウントアップさせることができる。
一実施形態において、複数のカウントアップパルスは、第4カウントアップパルスをさらに含んでもよい。調停回路は、第4カウントアップパルスを受ける第4入力端子と、第4出力端子と、第4遅延ユニット、第5遅延ユニット、第6遅延ユニットと、をさらに備えてもよい。第4遅延ユニットの第1入力ノードは、第1入力端子と接続され、第4遅延ユニットの第2入力ノードは、第4入力端子と接続され、第5遅延ユニットの第1入力ノードは、第1遅延ユニットの第2出力ノードと接続され、第5遅延ユニットの第2入力ノードは、第4遅延ユニットの第2出力ノードと接続され、第6遅延ユニットの第1入力ノードは、第3遅延ユニットの第2出力ノードと接続され、第6遅延ユニットの第2入力ノードは、第5遅延ユニットの第2出力ノードと接続されてもよい。これにより4個のカウンタを、異なるクロックサイクルでカウントアップさせることができる。
一実施形態において、複数のカウントアップパルスは、複数のグループに分けられてもよい。電源管理回路には、グループ毎に調停回路が設けられてもよい。
一実施形態において、電源管理回路は、調停回路の前段および後段に設けられ、シーケンサによる制御に応じて信号経路を入れ替え可能に構成される経路切替回路をさらに備えてもよい。
一実施形態において、シーケンサは、複数のカウントアップパルスの周波数に応じて、経路切替回路を制御してもよい。周波数が高いカウントアップパルスを、調停回路の優先度が高い入力に割り当て、周波数が低いカウントアップパルスを、調停回路の優先度が低い入力に割り当てることで、タイミング制御の影響を見えにくくできる。
一実施形態において、電源管理回路は、複数のカウンタに対応する複数のD/Aコンバータと、複数のD/Aコンバータに対応する複数の電源回路と、をさらに備えてもよい。各D/Aコンバータは、複数のカウンタの対応するひとつのカウント値をアナログ信号に変換する複数の。各電源回路は、複数のD/Aコンバータの対応するひとつの出力を基準電圧として動作する。
一実施形態において、電源管理回路は、ひとつの半導体基板に集積化されてもよい。「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。回路を1つのチップ上に集積化することにより、回路面積を削減することができるとともに、回路素子の特性を均一に保つことができる。
(実施形態)
以下、好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施形態は、開示および発明を限定するものではなく例示であって、実施形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも開示および発明の本質的なものであるとは限らない。
以下、好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施形態は、開示および発明を限定するものではなく例示であって、実施形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも開示および発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に接続された(設けられた)状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
(実施形態)
図1は、実施形態に係る電源管理集積回路(PMIC:Power Management IC)200を備える電子機器500のブロック図である。電子機器は、民生機器であってもよいし、車載機器であってもよいし、産業機器であってもよい。
図1は、実施形態に係る電源管理集積回路(PMIC:Power Management IC)200を備える電子機器500のブロック図である。電子機器は、民生機器であってもよいし、車載機器であってもよいし、産業機器であってもよい。
PMIC200は、複数n個(n≧2)の負荷502_1~502_nを有する電子機器500に搭載され、複数の負荷502_1~502_nに適切な電源電圧VOUT1~VOUTnを供給する。負荷502の種類や個数は特に限定されない。たとえば複数の負荷502_1~502_nは、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、オーディオ回路、ディスプレイドライバなどが例示される。1個の負荷502に対応する構成や機能の単位を、チャンネルCHと表記する。nをチャンネル数と称する。
たとえば複数の負荷502_1~502_nの一部、あるいは全部は、マイクロコントローラの内部に設けられる複数のブロック(CPUブロック、メモリブロック)であってもよい。あるいは複数の負荷502_1~502_nは、別々のデバイスであってもよい。
電子機器500を正常に動作させるためには、複数の負荷502を所定の順序で起動する必要があり、したがってそれらの部品に対する電源電圧のオン、オフのシーケンスは、数μsのオーダーで正しく制御する必要がある。たとえばRAMに対する電源供給は、CPUがRAMにアクセスする前に完了していなければならない。
PMIC200は、主として、インタフェース回路202、制御ロジック210、複数のD/Aコンバータ240_1~240_n、複数の電源回路250_1~250_n、を備え、ひとつの半導体基板に一体集積化された機能ICである。
複数の電源回路250_1~250_nは、複数の負荷502_1~502_nに対応する。複数の電源回路250_1~250_nは、個別にオン、オフが切りかえ可能に構成される。電源回路250は、昇圧型、降圧型、昇降圧型のDC/DCコンバータであってもよいし、LDO(Low Drop Output)などのリニアレギュレータであってもよいし、あるいはチャージポンプ回路などであってもよい。当業者であれば電源回路250を構成する部品の一部、たとえばインダクタやトランス、平滑キャパシタ、フィードバック用の抵抗、スイッチング素子などが、チップ部品やディスクリート部品で構成され、PMIC200のIC外部に外付けされることが理解される。
各電源回路250_i(i=1,2,…n)には、基準電圧VREFiが入力可能となっている。電源回路250_iは、その出力電圧VOUTiを、外部入力される基準電圧VREFiに応じた目標レベルに安定化する。
制御ロジック210は、PMIC200を統合的に制御する。制御ロジック210の主たる機能のひとつはシーケンサである。制御ロジック210は、電子機器500の動作モードの変更に関連するイベントを検出すると、電源回路250_1~250_nの状態を変化させる。ここでの動作モードは、通常動作、休止、スタンバイ、シャットダウンなどが例示される。どのような動作モードをサポートするかは、電子機器500の種類などに応じており、本開示において限定されない。
たとえば制御ロジック210は、起動イベントを検出すると、複数の電源回路250_1~250_nを、所定の順序および所定の時間間隔で起動する。
また制御ロジック210は、シャットダウンイベントを検出すると、複数の電源回路250_1~250_nを、所定の順序および所定の時間間隔で停止する。
また制御ロジック210は、スタンバイイベントを検出すると、複数の電源回路250_1~250_nのうちのいくつかを停止状態に遷移させる。反対に制御ロジック210は、スタンバイ復帰イベントを検出すると、複数の電源回路250_1~250_nのうちのいくつかを停止状態から動作状態に遷移させる。
PMIC200は、複数の電源回路250_1~250_nそれぞれの出力電圧VOUT1~VOUTnの目標レベルを規定するデジタル制御信号DREF1~DREFnを生成する。各デジタル制御信号DREFiは、対応するD/Aコンバータ240_iによってアナログの基準電圧VREFiに変換され、電源回路250_iに供給される。
PMIC200は、電源回路250_iが起動する際に、出力電圧VOUTiを緩やかに上昇させ、また電源回路250_iが停止する際に、出力電圧VOUTiを緩やかに低下させるソフトスタート機能を備える。ソフトスタートの際に、制御ロジック210は、デジタル制御信号DREFiを一定の傾きで変化させる。
PMIC200は、DVS(Dynamic Voltage Scaling)機能を備え、チャンネルごとの出力電圧VOUTの電圧レベルを個別に変更可能に構成される。インタフェース回路202は、外部のコントローラから、各チャンネルCHiの出力電圧VOUTiの設定値を含むデータDVS_DATAを受信する。PMIC200は、あるチャンネルCHiの出力電圧VOUTiの設定値の変更を指示するデータDVS_DATAを受信すると、現在の設定値から変更後の設定値に向かって、出力電圧VOUTiを一定の傾きで変化させる。
制御ロジック210の別の重要な機能のひとつは、DVSである。制御ロジック210は、あるチャンネルCHiの出力電圧VOUTiの設定値が変更されると、現在の設定値から変更後の設定値に向かって、デジタル制御信号DREFiを一定の傾きで変化させる。
図2は、図1のPMIC200の起動およびDVSを説明する図である。図2には、i番目のチャンネルCHiの動作が示される。時刻t0に、起動イベントが発生すると、制御ロジック210は、所定時間τiの経過後に、所定の速度(傾き)で、制御データDREFiを0からデフォルトの目標値d0に向かって変化させる。その結果、電源回路250_iに入力されるアナログの制御電圧VCTRLiが上昇し、出力電圧VOUTiが立ち上がる。
時刻t1にインタフェース回路202が、データDVS_DATAを受信する。このデータDVS_DATAには、チャンネルCHiの出力電圧VOUTiの新たな設定値d1が含まれる。制御ロジック210は、制御データDREFiを、新たな設定値d1に対応するレベルまで一定の傾きで変化させる。その結果、電源回路250_iに入力されるアナログの制御電圧VCTRLiが低下し、出力電圧VOUTiが低下する。
さらに時刻t2にインタフェース回路202が、データDVS_DATAを受信する。このデータDVS_DATAには、チャンネルCHiの出力電圧VOUTiの新たな設定値d2が含まれる。制御ロジック210は、制御データDREFiを、新たな設定値d2に対応するレベルまで一定の傾きで変化させる。その結果、電源回路250_iに入力されるアナログの制御電圧VCTRLiが低下し、出力電圧VOUTiが低下する。以上がDVS制御である。
続いてPMIC200の制御ロジック210の具体的な構成を説明する。
図3は、実施形態に係る制御ロジック210のブロック図である。制御ロジック210は、シーケンサ212、調停回路214、複数のカウンタ216_1~216_nを備える。制御ロジック210は、クロック信号CLKと同期して動作する。
複数のカウンタ216_1~216_nは、複数の電源回路250_1~250_nに対応する。i番目のカウンタ216_iのカウント値は、制御データDREFiとしてD/Aコンバータ240_iに供給される。
シーケンサ212は、複数のカウンタ216_1~216_nそれぞれを制御する複数のカウントアップパルスcnt_up1~cnt_upnを生成する。カウンタ216_iは、カウントアップパルスcnt_upiのアサートに応答して、そのカウント値をカウントアップする。カウントアップパルスcnt_upiは、クロック信号CLKと同期しており、クロック信号CLKのmi周期(mi≧1)に1回の割合で、アサート(ハイ)される。本実施例においてカウンタ216_iは、対応するカウントアップパルスcnt_upiがハイの区間に、クロック信号CLKのポジティブエッジが入力されると、カウントアップする。カウントアップパルスcnt_upiの周期miは、カウンタ216_iのカウントアップの速度、すなわち制御データDREFiの傾きを規定する。miが小さいほど、カウントアップの速度は速くなり、miが大きいほど、カウントアップの速度は遅くなる。
シーケンサ212と複数のカウンタ216_1~216_nの間には、調停回路214が設けられる。調停回路214は、シーケンサ212から複数のカウントアップパルスcnt_up1~cnt_upnを受ける。調停回路214は、複数のカウントアップパルスcnt_up1~cnt_upnが同じクロックサイクルにおいてアサートされる場合に、アサートのクロックサイクルをずらして、複数のカウンタ216_1~216_nに出力する。調停回路214が出力するタイミング調節後のカウントアップパルスを、cnt_up1’~cnt_upn’と表記する。
以上が制御ロジック210の構成である。続いてその動作を説明する。
図4は、制御ロジック210の動作波形図である。はじめに1チャンネルCHiのみに着目する。この例では、カウントアップパルスcnt_upiの周期m1は2であり、カウントアップパルスcnt_upiは、クロック信号CLKの1周期ごとに、ハイとローを交互に繰り返す。この例では、カウントアップパルスcnt_upiは、クロック信号CLKに対してわずかに遅延しており、カウントアップパルスcnt_upiのネガティブエッジの直前に、クロック信号CLKのポジティブエッジが発生すると、このポジティブエッジをトリガとしてカウンタ216_iがカウントアップする。
続いて調停回路214の動作を説明する。
図5は、調停回路214によるタイミング制御の一例を説明する図である。ここでは理解の容易化のため、n=2の場合を説明する。第1カウントアップパルスcnt_up1の周期m1は4であり、クロック信号CLKの4周期に1回の割合でハイとなる。第2カウントアップパルスcnt_up2の周期m2は2であり、クロック信号CLKの2周期に1回の割合でハイとなる。
調停回路214は、第1カウントアップパルスcnt_up1のアサートと、第2カウントアップパルスcnt_up2のアサートが、同じクロックサイクルにおいて発生すると、それらのうちの一方(この例では、第1カウントアップパルスcnt_up1)についてはそのまま出力し、それらのうちの他方(この例では、第2カウントアップパルスcnt_up2)のアサート(ハイ区間)を、1クロックサイクル分、遅延させる。カウントアップパルスの遅延は、破線で示される。そのまま出力されるチャンネルをマスターチャンネル、遅延が発生するチャンネルをスレーブチャンネルとも称する。
以上が調停回路214のタイミング制御である。続いて調停回路214を備える制御ロジック210(PMIC200)の利点を説明する。
実施形態に係るPMIC200の利点は、比較技術との対比によって明確となる。比較技術に係るPMICでは、調停回路214が省略されており、シーケンサ212が生成するカウントアップパルスcnt_up1~cnt_upnは、そのままカウンタ216_1~216_nに供給される。
図6は、比較技術に係るPMICの動作を説明するタイムチャートである。n=2とする。図6には、クロック信号CLK、カウントアップパルスcnt_up1,cnt_up2およびPMICの瞬時的な動作電流(電源電流)IDDが示される。
PMICの動作電流IDDは、複数のカウンタ216_1~216_nおよびD/Aコンバータ240_1~240_nが状態遷移するサイクルにおいて増大する。したがって、2個のカウントアップパルスcnt_up1,cnt_up2のハイ区間が同じクロックサイクルにおいて発生すると、2チャンネル分の回路ブロックの状態が遷移するため、瞬時的な動作電流IDDが大きくなる。
図7は、実施形態に係るPMIC200の動作を説明するタイムチャートである。調停回路214の動作は、図5と同様である。2個のカウンタ216_1、216_2および後段のD/Aコンバータ240_1,240_2は、タイミング調整された後のカウントアップパルスcnt_up1,cnt_up2に応じて動作する。したがって、2つのチャンネルは、同じクロックサイクルで状態遷移せず、異なるクロックサイクルで状態遷移する。そのため、動作電流IDDを、比較技術(図6)に比べて平滑化し、ピーク電流を抑制できる。
瞬時的な動作電流IDDのピーク電流を抑制することにより、PMIC200に対して電源電圧を供給する電源回路の能力を小さくできるという利点がある。また、瞬時的な動作電流IDDの変動に起因して電磁ノイズが発生しうるが、その振幅を小さくすることで、電磁ノイズを抑制できるという利点もある。
図8は、調停回路214によるタイミング制御の別の例を説明する図である。調停回路214は、第1カウントアップパルスcnt_up1のアサートと、第2カウントアップパルスcnt_up2のアサートが、同じクロックサイクルにおいて発生すると、それらのうちの一方(この例では、第1カウントアップパルスcnt_up1)のアサート(ハイ区間)を、1クロックサイクル分、遅延させる。
図8の場合においても、図7の場合と同様に、瞬時的な動作電流IDDを平均化し、ピーク電流を抑制できる。
なお、図5(図7)のタイムチャートと図8を比較すると、図5では、2つのカウントアップパルスのうち、周波数が低い(mが大きい)方が遅延され、図8では、2つのカウントアップパルスのうち、周波数が高い(mが小さい)方が遅延される。図5の制御データDREF1,DREF2と、図8の制御データDREF1,DREF2と、を比較すると、図8では、制御データDREF1の遅延の影響が相対的に大きく見え、図5では、制御データDREF2の遅延の影響は相対的に小さく見える。したがって、周波数が高いカウントアップパルスをマスター、周波数が低いカウントアップパルスをスレーブとして、スレーブのカウントアップパルスを遅延させることが好ましい。
続いて調停回路214の構成例を説明する。
図9は、実施例1に係る調停回路214Aの回路図である。調停回路214Aは、遅延ユニット220の組み合わせで構成される。図9の調停回路214Aは、1個の遅延ユニット220を含み、2個のカウントアップパルスcnt_up1,cnt_up2を受ける。
遅延ユニット220は、第1入力ノードIN1および第2入力ノードIN2と、第1出力ノードOUT1および第2出力ノードOUT2を有する。遅延ユニット220は、第1入力ノードIN1の信号を、そのまま第1出力ノードOUT1から出力する。遅延ユニット220は、第1入力ノードIN1の信号と、第2入力ノードIN2の信号が、同じクロックサイクルにおいて同時にハイとなった場合、第2入力ノードIN2の信号を少なくとも1クロックサイクル(この例では1クロックサイクル)遅延して、第2出力ノードOUT2から出力する。
遅延ユニット220は、配線221、ANDゲート222、フリップフロップ224、ORゲート226、マルチプレクサ228を含む。配線221は、第1入力ノードIN1と第1出力ノードOUT1を接続する。ANDゲート222は、第1入力ノードIN1の信号と第2入力ノードIN2の信号の論理積(AND)を生成する。ANDゲート222の出力Aは、2つの入力信号が両方ハイであるクロックサイクルにおいて、ハイとなる。
フリップフロップ224はその入力Dに、ANDゲート222の出力Aを受ける。フリップフロップ224のクロック端子には、クロック信号CLKが入力されている。フリップフロップ224の出力Bは、信号Aを1クロックサイクル、遅延した信号である。
ORゲート226は、ANDゲート222の出力とフリップフロップ224の出力Bを受け、それらの論理和(OR)を生成する。マルチプレクサ228は、フリップフロップ224の出力Bと、第2入力ノードIN2の信号と、を受け、ORゲート226の出力SELに応じた一方を選択する。マルチプレクサ228の出力は、第2出力ノードOUT2と接続されており、SEL信号がハイのとき、フリップフロップ224の出力Bが選択され、SEL信号がローのとき、第2入力ノードIN2の信号が選択される。
以上が調停回路214Aの構成である。続いてその動作を説明する。
図10は、図9の調停回路214Aの動作を説明するタイムチャートである。2つの入力ノードIN1,IN2が同時にハイとなるクロックサイクルjにおいて、内部信号Aがハイとなり、次のクロックサイクルj+1において内部信号Bがハイとなる。その結果、2個の内部信号A,Bの論理和である内部信号SELは、連続する2クロックサイクルj,j+1にわたりハイとなる。内部信号SELがローのクロックサイクルの間、マルチプレクサ228によって第2入力ノードIN2の信号が選択され、内部信号SELがハイのクロックサイクルj,j+1において、内部信号Bが選択される。これにより、2つの出力ノードOUT1,OUT2の信号は、同じクロックサイクルにおいて、排他的にハイとなる。
(実施例2)
図11は、実施例2に係る調停回路214Bの回路図である。調停回路214Bは、3個の入力端子Pi1~Pi3、3個の出力端子Po1~Po3、3個の遅延ユニット220_1~220_3を備える。
図11は、実施例2に係る調停回路214Bの回路図である。調停回路214Bは、3個の入力端子Pi1~Pi3、3個の出力端子Po1~Po3、3個の遅延ユニット220_1~220_3を備える。
第1遅延ユニット220_1の第1入力ノードIN1は、第1入力端子Pi1と接続され、第1遅延ユニット220_1の第2入力ノードIN2は、第2入力端子Pi2と接続される。
第2遅延ユニット220_2の第1入力ノードIN1は、第1入力端子Pi1と接続され、第2遅延ユニット220_2の第2入力ノードIN2は、第3入力端子Pi3と接続される。
第3遅延ユニット220_3の第1入力ノードIN1は、第1遅延ユニット220_1の第2出力ノードOUT2と接続され、第3遅延ユニット220_3の第2入力ノードIN2は、第2遅延ユニット220_2の第2出力ノードOUT2と接続される。
第1出力端子Po1は、第1入力端子Pi1、第1遅延ユニット220_1の第1出力ノードOUT1、第2遅延ユニット220_2の第1出力ノードOUT1のいずれかと接続される。
第2出力端子Po2は、第1遅延ユニット220_1の第2出力ノードOUT2または第3遅延ユニット220_3の第1出力ノードOUT1と接続される。
第3出力端子Po3は、第3遅延ユニット220_3の第2出力ノードOUT2と接続される。
この調停回路214Bでは、チャンネルCH1がマスターチャンネル、CH2,CH3がスレーブチャンネルとなる。スレーブチャンネルCH2とCH3を比べると、スレーブチャンネルCH2の方が優先度が高いといえる。
(実施例3)
図12は、実施例3に係る調停回路214Cの回路図である。調停回路214Cは、4個の入力端子Pi1~Pi4、4個の出力端子Po1~Po4、6個の遅延ユニット220_1~220_6を備える。
図12は、実施例3に係る調停回路214Cの回路図である。調停回路214Cは、4個の入力端子Pi1~Pi4、4個の出力端子Po1~Po4、6個の遅延ユニット220_1~220_6を備える。
図12の調停回路214Cは、図11の調停回路214Bに加えて、3個の遅延ユニット220_4~220_6を備える。
第4遅延ユニット220_4の第1入力ノードIN1は、第1入力端子Pi1と接続され、第4遅延ユニット220_4の第2入力ノードIN2は、第4入力端子Pi4と接続される。
第5遅延ユニット220_5の第1入力ノードIN1は、第1遅延ユニット220_1の第2出力ノードOUT2と接続され、第5遅延ユニット220_5の第2入力ノードIN2は、第4遅延ユニット220_4の第2出力ノードOUT2と接続される。
第6遅延ユニット220_6の第1入力ノードIN1は、第3遅延ユニット220_3の第2出力ノードOUT2と接続され、第6遅延ユニット220_6の第2入力ノードIN2は、第5遅延ユニット220_5の第2出力ノードOUT2と接続される。
第1出力端子Po1は、第1入力端子Pi1、第1遅延ユニット220_1の第1出力ノードOUT1、第2遅延ユニット220_2の第1出力ノードOUT1、第4遅延ユニット220_4の第1出力ノードOUT1のいずれかと接続される。
第2出力端子Po2は、第1遅延ユニット220_1の第2出力ノードOUT2、第3遅延ユニット220_3の第1出力ノードOUT1、第5遅延ユニット220_5の第1出力ノードOUT1のいずれかと接続される。
第3出力端子Po3は、第3遅延ユニット220_3の第2出力ノードOUT2または第6遅延ユニット220_6の第1出力ノードOUT1と接続される。
第4出力端子Po4は、第6遅延ユニット220_6の第2出力ノードOUT2と接続される。
この調停回路214Cでは、チャンネルCH1がマスターチャンネル、CH2~CH4がスレーブチャンネルとなる。スレーブチャンネルCH2~CH4を比べると、スレーブチャンネルCH2、CH3、CH4の順で優先度が高いといえる。
(実施例4)
図13は、実施例4に係る制御ロジック210Dの回路図である。制御ロジック210Dは、n≧4個以上のカウントアップパルスcnt_upを生成する。
図13は、実施例4に係る制御ロジック210Dの回路図である。制御ロジック210Dは、n≧4個以上のカウントアップパルスcnt_upを生成する。
実施例4において、n個のカウントアップパルスcnt_upは、複数m個(m≧2)のグループGP1~GPmに分けられている。制御ロジック210Dは、複数のグループGP1~GPmに対応するm個の調停回路214_1~214_mを備える。各調停回路214_j(j=1,2…m)は、対応するグループGPjに含まれる複数のカウントアップパルスのアサートのクロックサイクルをずらす。
n=1の調停回路214Aは、1個の遅延ユニット220を備え、n=2の調停回路214Bは、3個の遅延ユニット220を備え、n=3の調停回路214Cは、6個の遅延ユニット220を備える。一般化すると、チャンネル数nの調停回路214の遅延ユニット220の個数mは、
m=Σk=1:nk
となる。したがってチャンネル数nが増えるにしたがい、調停回路214のサイズは大きくなる。そこで、チャンネル数が大きい場合には、グループごとに調停回路214を設け、グループ単位で、カウントアップのクロックサイクルをずらすことにより、回路面積の増大を抑制できる。
m=Σk=1:nk
となる。したがってチャンネル数nが増えるにしたがい、調停回路214のサイズは大きくなる。そこで、チャンネル数が大きい場合には、グループごとに調停回路214を設け、グループ単位で、カウントアップのクロックサイクルをずらすことにより、回路面積の増大を抑制できる。
図14は、実施例5に係る制御ロジック210Eのブロック図である。制御ロジック210Eは、調停回路214の前段および後段に設けられた経路切替回路218a,218bをさらに備える。
経路切替回路218aおよび経路切替回路218bは、シーケンサ212からの制御に応じて、調停回路214に入力される複数のカウントアップパルスcnt_up1~cnt_upnおよび調停回路214から出力される複数のカウントアップパルスcnt_up1’~cnt_upn’の信号経路を、言い換えるとチャンネルの割り当てを、切替可能となっている。経路切替回路218a,218bは、複数のスイッチの組み合わせで構成することができる。
経路切替回路218aおよび経路切替回路218bを追加することにより、複数のチャンネルのカウンタ216_1~216_nのカウントアップのタイミングを柔軟に制御することができる。図14の例では、調停回路214の前段の経路切替回路218aにおいて、第1チャンネルCH1と第2チャンネルCH2の経路が入れ替えられている。また調停回路214の後段の経路切替回路218bにおいて、第1チャンネルCH1と第2チャンネルCH2の経路が再び入れ替えられ、経路が元に戻っている。
経路制御の例を説明する。上述のように、調停回路214は、あるチャンネルをマスター、残りのチャンネルをスレーブとして動作する。したがって、タイミングをずらしたくないカウントアップパルスcnt_upを、調停回路214のマスターチャンネルに割り当て、タイミングがずれても影響が小さいチャンネルを、調停回路214のスレーブチャンネルに割り当てるとよい。
上述したように、周波数の高いカウントアップパルスcnt_upは、遅延の影響が大きく見えるため、マスターチャンネルに割り当てるとよい。反対に周波数の低いカウントアップパルスcnt_upは、遅延の影響が見えにくいため、スレーブチャンネルに割り当てることができる。シーケンサ212は、複数のカウントアップパルスcnt_up1~cnt_upnの周波数を知っているから、それらの周波数の関係に応じて、経路切替回路218a、218bを制御することができ、これにより調停回路214によるタイミング調整の影響を小さくできる。
図15は、遅延ユニット220の変形例(220F)の回路図である。遅延ユニット220Fは、カスケードに接続される複数k個のフリップフロップ224a,224bを備える。この例ではフリップフロップの段数kは2である。
図15の遅延ユニット220Fによれば、第1入力ノードIN1および第2入力ノードIN2の信号が同じクロックサイクルにおいて同時にアサートされた場合に、第2入力ノードIN2の信号を、kクロックサイクル(図15の例では2クロックサイクル)、遅延させることができる。シフト量が大きくなると、瞬時電源電流のピークの時間間隔が広がるため、電源電流の平滑化の効果を大きくできる。
(変形例)
上述した実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なことが当業者に理解される。以下、こうした変形例について説明する。
上述した実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なことが当業者に理解される。以下、こうした変形例について説明する。
(変形例1)
実施形態では、制御ロジック210が、電源回路250とともに集積化される態様について説明したがその限りでなく、制御ロジック210の部分のみが、独立したICであってもよい。
実施形態では、制御ロジック210が、電源回路250とともに集積化される態様について説明したがその限りでなく、制御ロジック210の部分のみが、独立したICであってもよい。
(変形例2)
実施形態では、DVSに関連して、カウンタを制御する例を説明したが、その限りでない。DVSをサポートしないPMIC200においても、複数の電源回路が同時に起動する際には、本開示に係る調停回路214は有用である。
実施形態では、DVSに関連して、カウンタを制御する例を説明したが、その限りでない。DVSをサポートしないPMIC200においても、複数の電源回路が同時に起動する際には、本開示に係る調停回路214は有用である。
(変形例3)
実施形態では、カウンタのカウントアップ動作に着目して説明したが、カウントダウン動作にも本開示は適用可能である。カウンタは、カウントダウンパルスのアサートに応答してカウントダウンする。調停回路214は、複数のカウントダウンパルスが同じクロックサイクルにおいてアサートされた場合、それらのアサートのクロックサイクルをずらせばよい。
実施形態では、カウンタのカウントアップ動作に着目して説明したが、カウントダウン動作にも本開示は適用可能である。カウンタは、カウントダウンパルスのアサートに応答してカウントダウンする。調停回路214は、複数のカウントダウンパルスが同じクロックサイクルにおいてアサートされた場合、それらのアサートのクロックサイクルをずらせばよい。
本開示に係る実施形態について、具体的な用語を用いて説明したが、この説明は、理解を助けるための例示に過ぎず、本開示あるいは請求の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲は、請求の範囲によって規定されるものである。また、実施形態のみでなく、ここでは説明しない実施形態、実施例、変形例も、本発明の範囲に含まれる。
200 PMIC
202 インタフェース回路
210 制御ロジック
212 シーケンサ
214 調停回路
216 カウンタ
218a,218b 経路切替回路
220 遅延ユニット
IN1 第1入力ノード
IN2 第2入力ノード
OUT1 第1出力ノード
OUT2 第2出力ノード
221 配線
222 ANDゲート
224 フリップフロップ
226 ORゲート
228 マルチプレクサ
240 D/Aコンバータ
250 電源回路
500 電子機器
502 負荷
202 インタフェース回路
210 制御ロジック
212 シーケンサ
214 調停回路
216 カウンタ
218a,218b 経路切替回路
220 遅延ユニット
IN1 第1入力ノード
IN2 第2入力ノード
OUT1 第1出力ノード
OUT2 第2出力ノード
221 配線
222 ANDゲート
224 フリップフロップ
226 ORゲート
228 マルチプレクサ
240 D/Aコンバータ
250 電源回路
500 電子機器
502 負荷
Claims (13)
- 複数のカウンタと、
前記複数のカウンタを制御する複数のカウントアップパルスを生成するシーケンサと、
前記複数のカウントアップパルスを受け、前記複数のカウントアップパルスが同じクロックサイクルにおいてアサートされるとき、異なるクロックサイクルにおいてアサートされるように、前記複数のカウントアップパルスの少なくともひとつを遅延して前記複数のカウンタに出力する調停回路と、
を備える、電源管理回路。 - 前記調停回路は、
第1入力ノードおよび第2入力ノードと、第1出力ノードおよび第2出力ノードと、を有する遅延ユニットの組み合わせで構成され、
前記遅延ユニットは、前記第1入力ノードの信号を前記第1出力ノードからそのまま出力し、前記第1入力ノードの信号と前記第2入力ノードの信号が同じクロック周期内にハイとなったときに、前記第2入力ノードの信号のハイ区間を、少なくとも1クロック周期遅延して、前記第2入力ノードから出力するよう構成される、請求項1に記載の電源管理回路。 - 前記遅延ユニットは、
前記第1入力ノードと前記第1出力ノードを接続する配線と、
前記第1入力ノードの信号と前記第2入力ノードの信号の論理積を生成するANDゲートと、
前記ANDゲートの出力を受けるフリップフロップと、
前記ANDゲートの前記出力と前記フリップフロップの出力を受けるORゲートと、
前記フリップフロップの前記出力と前記第2入力ノードの信号を受け、前記ORゲートの出力に応じた一方を、前記第2出力ノードに出力するマルチプレクサと、
を含む、請求項2に記載の電源管理回路。 - 前記フリップフロップは、複数個がカスケード接続されている、請求項3に記載の電源管理回路。
- 前記第1入力ノードには、前記第2入力ノードよりも周波数が高いカウントアップパルスが入力される、請求項3または4に記載の電源管理回路。
- 前記複数のカウントアップパルスは、第1カウントアップパルス、第2カウントアップパルス、第3カウントアップパルスを含み、
前記調停回路は、
前記第1カウントアップパルスを受ける第1入力端子と、
前記第2カウントアップパルスを受ける第2入力端子と、
前記第3カウントアップパルスを受ける第3入力端子と、
第1遅延ユニット、第2遅延ユニット、第3遅延ユニットと、
第1出力端子、第2出力端子、第3出力端子と、
を備え、
前記第1遅延ユニットの前記第1入力ノードは、前記第1入力端子と接続され、前記第1遅延ユニットの前記第2入力ノードは、前記第2入力端子と接続され、
前記第2遅延ユニットの前記第1入力ノードは、前記第1入力端子と接続され、前記第2遅延ユニットの前記第2入力ノードは、前記第3入力端子と接続され、
前記第3遅延ユニットの前記第1入力ノードは、前記第1遅延ユニットの前記第2出力ノードと接続され、前記第3遅延ユニットの前記第2入力ノードは、前記第2遅延ユニットの前記第2出力ノードと接続され、
前記第1出力端子は、前記第1入力端子、前記第1遅延ユニットの前記第1出力ノード、前記第2遅延ユニットの前記第1出力ノードのいずれかと接続され、
前記第2出力端子は、前記第1遅延ユニットの前記第2出力ノードまたは前記第3遅延ユニットの前記第1出力ノードと接続され、
前記第3出力端子は、前記第3遅延ユニットの前記第2出力ノードと接続される、請求項2から5のいずれかに記載の電源管理回路。 - 前記複数のカウントアップパルスは、第4カウントアップパルスをさらに含み、
前記調停回路は、
前記第4カウントアップパルスを受ける第4入力端子と、
第4出力端子と、
第4遅延ユニット、第5遅延ユニット、第6遅延ユニットと、
をさらに備え、
前記第4遅延ユニットの前記第1入力ノードは、前記第1入力端子と接続され、前記第4遅延ユニットの前記第2入力ノードは、前記第4入力端子と接続され、
前記第5遅延ユニットの前記第1入力ノードは、前記第1遅延ユニットの前記第2出力ノードと接続され、前記第5遅延ユニットの前記第2入力ノードは、前記第4遅延ユニットの前記第2出力ノードと接続され、
前記第6遅延ユニットの前記第1入力ノードは、前記第3遅延ユニットの前記第2出力ノードと接続され、前記第6遅延ユニットの前記第2入力ノードは、前記第5遅延ユニットの前記第2出力ノードと接続され、
前記第1出力端子は、前記第1入力端子、前記第1遅延ユニットの前記第1出力ノード、前記第2遅延ユニットの前記第1出力ノード、前記第4遅延ユニットの前記第1出力ノードのいずれかと接続され、
前記第2出力端子は、前記第1遅延ユニットの前記第2出力ノード、前記第3遅延ユニットの前記第1出力ノード、前記第5遅延ユニットの前記第1出力ノードのいずれかと接続され、
前記第3出力端子は、前記第3遅延ユニットの前記第2出力ノードまたは前記第6遅延ユニットの前記第1出力ノードと接続され、
前記第4出力端子は、前記第6遅延ユニットの前記第2出力ノードと接続される、請求項6に記載の電源管理回路。 - 前記複数のカウントアップパルスは、複数のグループに分けられており、グループ毎に前記調停回路が設けられる、請求項1から7のいずれかに記載の電源管理回路。
- 前記調停回路の前段および後段に設けられ、前記シーケンサによる制御に応じて信号経路を入れ替え可能に構成される経路切替回路をさらに備える、請求項1から8のいずれかに記載の電源管理回路。
- 前記シーケンサは、前記複数のカウントアップパルスの周波数に応じて、前記経路切替回路を制御する、請求項9に記載の電源管理回路。
- 前記複数のカウンタに対応する複数のD/Aコンバータであって、それぞれが前記複数のカウンタの対応するひとつのカウント値をアナログ信号に変換する複数のD/Aコンバータと、
前記複数のD/Aコンバータに対応する複数の電源回路であって、それぞれが、前記複数のD/Aコンバータの対応するひとつの出力を基準電圧として動作する複数の電源回路と、
をさらに備える、請求項1から10のいずれかに記載の電源管理回路。 - ひとつの半導体基板に集積化される、請求項1から11のいずれかに記載の電源管理回路。
- 請求項1から12のいずれかに記載の電源管理回路を備える、電子機器。
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