JP2023120305A - 医療用流体ポンプ使用時に様々な医療機器の抵抗係数を手術中に決定する方法及び装置 - Google Patents

医療用流体ポンプ使用時に様々な医療機器の抵抗係数を手術中に決定する方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】関節鏡検査に関連して医療用流体ポンプを使用する際に、特に軸筒及び内視鏡の様々な組合せの抵抗係数を決定する。【解決手段】制御可能圧送デバイスにより供給流路を通して体腔中に流体を圧送し、通過により体腔中に流体供給を実行する医療機器をその患者側端に包有し、体腔から第2の流路を通して流体を流出可能であり、圧送デバイスに含まれるポンプを制御し、供給流路は流路中の圧力を計測する圧力センサを包有し、計測される圧力は、状態空間を数学的に表す数学的推定システムの入力変数であり、入力変数により体腔中の実際の圧力を推定しかつ推定値によりポンプの出力を制御する、体内圧力を決定及び制御する方法であって、圧力推定に要する医療機器の抵抗係数ζ1及びζ2は、ポンプを起動したとき、圧力挙動をある特定の時間にわたり評価することから特性曲線を決定しかつ該特性曲線をポンプのメモリデバイスに記憶することにより決定される。【選択図】図4

Description

本発明の主題は、例えば、関節鏡検査に関連して医療用流体ポンプを使用する際に、特に、軸筒及び内視鏡の様々な組合せの抵抗係数を決定する方法にある。
身体内部の様々な医療行為では、流体、例えば気体または液体等、が身体内部に導入されてそこから除去される。この一例に関節鏡検査法があり、例えば膝関節部検査または治療処置に関連して、膝が洗浄流体により洗浄される。他の例示的処置としては腹腔鏡法があり、治療行為の間中、気体(例えば、CO)が身体内に導入される。これらの手順に関しては、身体内の圧力の計測、制御及び主には制限が特に重要である。治療行為に関しては、例えば、煤煙または血液を身体内から洗い出すためにある特定の流体流量を確保する一方で、同時に、身体組織を損傷させないために圧力を制限することが特に必要である。このために、様々な装置及び方法が利用可能である。
従来の方法の多様な欠点を回避するために、それらを対象とした方法及び装置が提示され、必要とされる体腔中の圧力センサを用いること無くポンプ動作中の体内圧力を極めて精確に決定している(特許文献1)。この方法では、それぞれの体腔の外部にある圧力センサのデータが体内圧力推定の基礎として使用される。体内圧力推定のために数学モデルが使用されるが、この数学モデルは、一組の微分方程式により、圧力制御器、制御可能ポンプモータ、供給流路、圧力センサ、医療用供給デバイス(例えば、内視鏡付軸筒)、体腔及び、可能であれば、流体出口(例えば、吸入デバイス)から構成される全体的医療システムを記述すると共にこれらをいわゆる状態空間モデル中で組合せるものである。詳細は特許文献1に記載されている。
こうしたシステムの動作中に見出されているように、上述の個々の構成要素の推定臨界パラメータのうちの多くは実質上一定である。しかし、様々な医療用供給デバイス(例えば、種々の適用可能な軸筒)が極めて多様なパラメータ、特に流量パラメータ、を呈することも見出されている。軸筒及び内視鏡の使用上の組合せ(以下:機器ともいう)に応じて極めて多様な圧力降下が起こることになる。
したがって、医療用液体ポンプの動作に関しては、起動前にそれぞれの抵抗係数(下記を参照)を各機器に対して計測しなければならない。この計測は、例えば、「開放流計測」に関しては、液体流通を発生させて周囲圧力に対する圧力降下を計測するように実行可能である。この計測は当然、関節外部で行われる。得られる流圧は、機器圧力、即ち、軸筒及び内視鏡の基本的組合せの抵抗係数に対応する。この計測法の不都合さは明白である:この計測方法の最も重大な不都合さは、機器変更の都度、即ち手術中に機器変更を行う場合に、そうした計測を実行しなければならないことにある。本明細書における不都合さとは、特に、少なくとも15~30秒の所要時間である。更に、更なる使用が不能なある特定量の流体を計測に使用しなければならないことは不都合である。このような時間及び流体の要件は、そうしたシステムを扱う開業医にとっては許容し難いものでしかない。
2つの特定のシステム箇所間の流体流に沿う圧力をその時点で同一流速かつ一定密度であると見做せば、式1に示す関係は以下のようになる。
例えば、Δpは、ホース中の流圧及び関節部中のよどみ点圧力の差圧からの軸筒及び内視鏡の使用組合せを跨いだ圧力降下(いわゆる機器圧力)を表す。関節部中のよどみ点圧力は、被制御ポンプの変数であり、上述の理由から計測されない。関節部中の圧力を決定するには、計測可能な流圧に加えて、機器圧力を計測しなければならない。このために、特性曲線は、式2に従って無次元の抵抗係数ζ及びζに基づいて求め得る。
式2を式1中に使用してPについて再整理することにより、以下の統計計測の式3は以下のようになる。
ここで、式の左辺(^P)は関節部圧力の推定値を表す。式2の抵抗係数を決定するには、少なくとも3対の値(Δp)を3つの異なる流れ(n1)に対して記録しなければならない。そのような計測値を図1に示す。ここで、3つの異なる流れを調整してそれぞれの差圧を計測する。図1(上部)に示すように、ある特定の時間後、変動のない最終値が得られる。流れ調整はポンプのモータ速度を制御することにより行われる。圧力決定は開放流通モードで、即ち周囲圧力に対して、行われる。
国際公開第2015/144120号
上述の方法にはいくつかの不都合がある:
1)可能な限り精確な抵抗係数を得るには、信号が変動のない最終値に到達するまで、それぞれ待たねばならない。
2)抵抗係数特定のためには少なくとも3つの速度範囲を起動させねばならず、さもないと基本的な式システムに対する解決策が存在しないことになる。
3)所要速度範囲との組合せで変動のない最終値の調整に要する時間により、関節外部での機器認識の適用に対して改善可能な期間となる。
4)手順が関節部での機器特定(即ち、機器圧力の決定)の実行に好適でない。これにより関節部での過大圧力を過度に招き得る。
5)計測に要する流体は手術に関する処置には使用されない。
したがって、本発明の目的は、様々な機器に対する抵抗係数の計測の簡素化にある。計測はより迅速にかつ主には身体(例えば、関節部)中で行われ、可能な限り少量の流体または気体しか消費されないものとなる。
この目的に対する解決策は、請求項1に記載の方法、即ち、
制御可能圧送デバイスにより供給流路を通して体腔中に流体を圧送し、
供給流路は、交換可能な医療機器であって、通過により体腔中に流体供給を実行する医療機器をその患者側端に包有し、
体腔から少なくとも1つの第2の流路を通して流体を流出可能であり、
圧送デバイスに含まれるポンプを制御し、
少なくとも供給流路は流路中の圧力を計測する圧力センサを包有し、
圧力センサにより計測される圧力は、状態空間を数学的に表す数学的推定システムの入力変数であり、該入力変数により体腔中の実際の圧力を推定しかつこの推定値によりポンプの出力を制御する、
医療方法における体内圧力を決定及び制御する方法であって、
圧力推定に要する医療機器の抵抗係数ζ及びζは、ポンプを起動したとき、圧力挙動をある特定の時間にわたり評価することから特性曲線を決定しかつ該特性曲線をポンプのメモリデバイスに記憶することにより決定される
ことにより特徴付けられる
方法
により達成される。
本発明に従った方法では、許容精度を有するポンプの1回起動時に早くも抵抗係数ζ及びζが決定される。起動が何回か実行されたときにはより高い精度が達成される。ポンプの2回起動を最適条件として見出した。
「ポンプを起動する」の用語は特に、例えば目標速度の調整下で蠕動ローラポンプを一体化することにより、0ml/分のポンプ出力から所望の機器及び意図した使用(例えば、吸入に対して25l/分または関節鏡検査に対して500ml/分)に適合したポンプ出力の変更を包含する。特別の場合には、ポンプを小さい出力からかなり大きい出力(例えば、吸入に対して2.5l/分から25l/分または関節鏡検査に対して50ml/分から500ml/分)に変更するようにも計測を実行可能である。このこともまた「ポンプを起動する」の用語に含まれる。そのような実施形態は余り好ましいものではなく、以下に提示する計算、特に圧力損失項Δpの計算の適合化が必要である。
上記目的に対する解決策は更に、請求項6に記載の装置、即ち、制御可能な流体ポンプ、メモリデバイス、供給流路、供給流路中の圧力センサ、及び供給流路に接続される医療機器を含む、体腔中に流体を供給する医療用装置であって、
圧力センサにより計測される圧力は、状態空間を数学的に表す数学的推定システムの入力変数であり、該入力変数により体腔中の実際の圧力が推定されかつこの推定値によりポンプの出力が制御され、
圧力推定に要する医療機器の抵抗係数ζ及びζは、ポンプを起動したとき、圧力挙動をある特定の時間にわたり評価することから特性曲線を決定しかつ該特性曲線をポンプのメモリデバイスに記憶することにより決定される
ことにより特徴付けられる
医療用装置、
により達成される。
図1は、式2の抵抗係数を決定するための、少なくとも3対の値(Δp)を3つの異なる流れ(n1)に対して記録した計測値を表す。 図2は、様々な機器の特性曲線を示す複数の特性曲線を、単純化形態で例示したものである。 図3は、式4によってζを計算するための、損失項Δpをどのように決定するかを表す。 図4は、実現可能なプログラムシーケンスを示す。 図5は、特許文献1に従ったシステムの推定データ(灰色に示す)と比較した関節部ダミー中の実際の圧力計測のデータ(黒く示す)を示す。 図6は、本発明に従ったシステムの推定データ(灰色に示す)と比較した関節部ダミー中の実際の圧力計測のデータ(黒く示す)を示す。
したがって、上述の開放流通法の不都合さを補償するために、以下の計測手法が提案される:
所与の医療用液体ポンプに対し、第1のテスト系列で、複数の特性曲線を記録する。このために、液体ポンプ動作用に提供された機器(即ち、軸筒及び内視鏡の組合せ)をポンプに連結し、それぞれの流量従属の機器圧力を計測して評価する。ある特定の機器に対する計測値は特性曲線として表現可能である。様々な機器のそうした特性曲線を示す複数の特性曲線を、図2に単純化形態で例示する。機器の様々な抵抗特性は主に有効流量横断面に依存することが分かる。他の物理的従属性も時不変的に挙動することになることも想定し得る。結果として、流量横断面に応じた様々な抵抗係数(ζ、z及びζ、z)が得られる。「z」は記録した特性曲線数である。これらの特性曲線から、ζ値を先験的知識としてポンプのメモリデバイスに記憶する。
特性曲線を計測及び記憶するためには別の方法も考えられる。ポンプ製造時に、全ての承認済みの機器を計測して抵抗係数または特性曲線を記憶することも可能である。-他の実施形態では、各適用に先だって、即ち、それぞれの機器をポンプに接続した後、抵抗係数または特性曲線の計測及び記憶の処置を実行する。何らかの記憶済み特性曲線を有するポンプを市場で入手可能であるが、ユーザが自分で選好した機器に対して抵抗係数または特性曲線を個々に追加計測を行ってそれらを既に記憶済みのデータに加えて記憶することもまた、当然可能である。
いずれの場合にも、手術前または手術中に計測処置を新たに開始可能であるため、手術中の適合化が可能である。
身体(例えば、関節部)中の機器認識に対するアルゴリズムを導出するために、式2に記載した多項式を以下のように書換える:
式4は、流れ抵抗ζを計測可能速度、計測可能流圧p1、身体中の計測不能なよどみ点圧力P、及び流れ抵抗ζに対する所定値の関数として書き表している。流れ抵抗ζはある特定の速度範囲内で一定となるように想定される。短時間の一定速度の供給により好適なζの値が圧力上昇によって得られるが、このζの値はメモリ中から選択される。
式4によってζを計算するために、損失項Δpを決定しなければならない。このことを図3により示す:
圧力損失項Δpの計算に対しては、以下の条件:
(t-t)及びt>0の期間中n=0に対してp=p
>0に対してp=Δp+P
を適用する。
上の条件を考慮して、時間tでの計測可能な流圧を決定し得る。よどみ点圧力pの決定は、計測信号の動態が降下した後、時間t≧tの間に実行する。損失項は差違(p-p)に起因する。
Δpの計算精度が起こり得る漏洩の量に依存することを考慮しなければならない。求めた機器パラメータが妥当範囲の外にある場合、メモリに記憶した特性曲線を選択する。
上述の先行技術の方法に対して本発明に従った方法を比較すると、本発明の意外な利点が示される:
・従来の方法(開放流通法)は、抵抗係数ζ1及びζの決定に、ポンプに対する3つの異なる流れの調整を要する。比較すると、本発明に従った方法はポンプの1回または2回起動しか要さない。
・先行技術の特定方法では15~30秒もかかるのに対し、本発明に従った方法では(ポンプの2回起動で)約7秒しか要さない。
・先行技術の特定方法は身体外部で実行しなければならない。本発明に従った識別方法は、原則として身体内で実行されるが、身体外部でも実行可能である。
・先行技術の識別方法では時間を要する。ユーザは処置中に自身が介入により開始可能になるまで待たねばならない。本発明に従った方法は背景での適用中に機能し、ユーザはそれによる影響を受けない。
・先行技術の識別方法後、外科医が介入により即座に開始することは出来ない。このため、当該医は(膨張前に)先ず身体内にある特定の流体流を発生させなければならない。本発明に従った方法に関しては、原則として、識別用に生成した流体流が体腔予膨張用に早くも使用される。未使用流体の量はこのように最小化される。
したがって、全体的には、速度及び使い勝手に関して実質上の利点がある。本発明に従った方法の精度が公知の先行技術方法の精度に概ね対応することは特に重要である。図5は特許文献1に従ったシステムの推定データ(灰色に示す)と比較した関節部ダミー中の実際の圧力計測のデータ(黒く示す)を示す。実際値は推定値よりも決して大きくはなく、通常これらの値は推定データより僅かに小さいことが安全性の理由から好ましい。図6は本発明に従ったシステムの推定データ(灰色に示す)と比較した関節部ダミー中の実際の圧力計測のデータ(黒く示す)を示す。ここでもまた、実際値は推定値より決して大きいものではなく、通常はこれらの値も推定データよりも僅かに小さいことがここでも安全性の理由から好ましい。結果として、関節部において概ね同等の圧力推定精度が認められる。
本発明はまた、本発明に従った方法を実行するための装置、即ち、体腔(例えば、関節腔)を洗浄するための医療用流体ポンプに関する。この装置は、吸入器と同様に、液体ポンプであり得る。蠕動ローラポンプ方式で作動する液体ポンプは、本発明によれば好ましい。被制御ポンプは、ホース及び医療機器、例えば光学系付軸筒を通して体腔、例えば膝関節部に流体を供給する。体腔には液体排出用のデバイスも含まれ得る。ポンプは、体腔を拡げる(拡張する)過大圧力を体腔中に発生させるよう意図に応じて操作される。本発明に従った装置では、上述のような体内圧力は推定により決定される。ホース中またはホースでの体腔外部に位置する圧力センサは、推定用入力パラメータを表す圧力データを決定する。この数学的推定システムは状態空間を描写し、これにより体腔中の実際の圧力を推定してこの推定値によりポンプ出力を制御する。このような装置は特許文献1に記載されている。本発明に従った装置は、上記のポンプに加えて、先験的知識の結果を記憶する追加のメモリを含む。
このメモリデバイスは交換不能なチップ(例えば、EPROM)に実装可能である。あるいは、当然他の、特に交換可能または修正可能なメモリ媒体も考え得る。更新、例えば、メモリデバイス交換または対応インタフェース経由の新たなデータ取込みにより、メモリデバイスまたは記憶データを修正することも提供し得る。新たなデータの取込みもインターネット経由で任意選択的に実行し得、当然、取込作業の安全性が特にデータ源の信憑性に関して確保されねばならない。
特性曲線の先験的知識を決定するために、ポンプ製造企業は例えば、ポンプに対して提供される全ての機器(即ち、軸筒及び内視鏡の全組合せ)について計測を行い、それらの計測データを出荷前に各ポンプのメモリデバイスに記憶させることが可能である。
あるいはかつ/または追加的に、様々な機器を比例弁によりシミュレートした計測データを提供可能である。これが可能なのは、上述したように機器の様々な抵抗特性が主に比例弁の様々な設定によりシミュレート可能な有効流量横断面に依存するからである。
あるいはかつ/または追加的に、機器の計測により提供される抵抗係数ζ及びζは、いずれのポンプのメモリデバイスにも記憶させ得る。ポンプを動作させると直ちに、圧力センサのデータ、即ちホース中に得られた圧力が記憶された特性値と比較される。計測データと一致する可能性の最も高い抵抗係数を選択し、抵抗係数ζ及びζを体内圧力推定用の推定システムに関連して使用する。
実現可能なプログラムシーケンスを図4に示す。
本発明に従った方法及び本発明に従った装置は、様々な流体排出デバイスと共に作動可能である。体腔から開口部(例えば、切開部)またはホースを通して排出を受動的に確保可能である。体腔外に流体を圧送するポンプも提供可能である。一方のローラポンプが入口(搬送ポンプ)を確保すると共に他方のローラポンプが出口(吸入ポンプ)を確保する、2つの蠕動ホースポンプ(複ローラポンプ)を有するポンプシステムが好ましい。本発明に従ったシステムはまた、いくつかの排出系と共に動作する。
本発明に従った方法及び本発明に従った装置は、特に、関節鏡検査、泌尿器、子宮鏡検査、腹腔鏡法におけるまたは脊柱検査用の液体ポンプと共に使用可能である。更に、吸入器は本発明に従った方法及び本発明に従った装置により操作可能である。
本発明に従った改良
本発明に従った装置の改良は、いずれの機器の抵抗係数も機器自体に記憶されるかまたは機器自体により決定可能であることにある。このため、例えば、応答器をデータを包有する各機器に取付けることも考え得る。これらのデータはポンプの対応する送受信器により読取可能である。機器のデータには抵抗係数が直接含まれ得る。あるいは、機器のデータはまた、例えば、ポンプ製造企業からインターネット経由で抵抗係数を引出し得る識別データでもあり得る。更に、あるいは、当該データは他の媒体、例えば多次元的に設計可能なバーコードまたは磁気テープに記憶させ得る。

Claims (3)

  1. 制御可能な流体ポンプ、供給流路、前記供給流路中の圧力センサ、及び前記供給流路に接続される医療機器を含み、治療処置中に体内圧力を決定及び制御しながら、体腔中に流体を供給する医療用装置であって、
    体腔から流体を流出するための少なくとも1つの第2の流路を含み、
    抵抗係数ζおよび抵抗係数ζを決定するための方法を実行するように構成され、
    少なくとも1つのマイクロプロセッサ、異なる医療機器の抵抗係数ζを有する少なくとも1つのメモリデバイス及び少なくとも1つのソフトウェアを含み、
    前記圧力センサにより計測される圧力は、状態空間を数学的に表す数学的推定システムの入力変数であり、該入力変数により体腔中の実際の圧力である前記体内圧力が推定されかつ前記体内圧力の推定値を制御するために前記流体ポンプの出力を変更し、
    圧力推定に要する各前記医療機器の抵抗係数ζ及び抵抗係数ζは、前記流体ポンプを起動したとき、一定時間の圧力の特性曲線を評価することによって決定され、
    抵抗係数ζは、前記流体ポンプの計測可能速度n、前記圧力センサにより計測される圧力である計測可能流圧p、体腔中の計測不能なよどみ点圧力p、及び抵抗係数ζに対する所定値の関数として、以下の数1の式によって決定され、
    >0の場合、p=Δp+pを考慮に入れ、
    体腔中の計測不能なよどみ点圧力pは、時間t≧tの計測可能流圧pとして計測し、Δpは、t=tのときの計測可能流圧pから時間t≧tの計測可能流圧pを引いたものとして計測し、
    抵抗係数ζは、特定の速度範囲内で一定となるように想定され、圧力上昇に基づいて短時間の一定速度の供給によって選択され、前記特性曲線が決定されると、前記特性曲線が前記流体ポンプの前記メモリデバイスに記憶されることにより特徴付けられる医療用装置。
  2. 前記医療用装置は、流体排出デバイスと共に作動可能であることにより特徴付けられる、請求項1に記載の体腔中に流体を供給する医療用装置。
  3. 前記医療用装置は関節鏡検査、泌尿器科、子宮鏡検査、腹腔鏡法用、または脊柱検査用の液体ポンプと共に使用可能であることにより特徴付けられる、請求項1または2に記載の体腔中に流体を供給する医療用装置。
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