JP2023119935A - 破断予測方法、装置、及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】手間や工数を抑えて、金属材料の薄板の破断を精度よく予測する。【解決手段】破断予測装置は、打抜き端部に引張り力を加える引張実験を再現した、詳細なメッシュサイズの有限要素モデルから、打抜き端部の要素の破断限界ひずみ、及び打抜き端から打ち抜き面の半径方向へのひずみ勾配を取得し、打抜き端部の周辺の前記詳細なメッシュサイズのひずみ分布を取得するひずみ分布取得部と、詳細なメッシュサイズのひずみ分布の情報を用いて、指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみを取得する破断限界ひずみ取得部と、指定されたメッシュサイズの有限要素モデルを用いた変形解析において、逐次変化する、打抜き端部の要素のひずみと、打抜き端部の要素について取得した、指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみとを比較して、打抜き端部の要素の破断を予測する破断予測部と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、破断予測方法、装置、及びプログラムに関する。
従来、穴拡げ試験から得られた穴広げ率を応力空間に変換したクライテリアを用いて破断判定する方法が知られている(特許文献1)。
また、2つ以上の頂角の異なる円錐穴広げ試験を実施し、2つ以上の異なる前記穴広げ率のデータを取得し、2つ以上の異なる破断限界応力及び異なる半径方向の応力勾配を計算し、破断クライテリアを計算する方法が知られている(特許文献2)。
また、2つ以上の穴広げ成形解析を実施して、穴広げ率を真ひずみに換算した穴縁のひずみと、穴縁から半径方向に沿ったひずみ勾配情報とを取得し、せん断端面での伸びフランジ割れを評価する方法が知られている(特許文献3)。
特開2007-232715号公報 特許第6828476号 特許第6819832号
上記特許文献1に記載の方法においては条件によって、十分な精度が得られない場合もあった。
また、上記特許文献2に記載の方法では、2つ以上の穴広げ試験を実施して、2つ以上の穴広げ率λを取得する必要がある。また、上記特許文献3に記載の方法では、2つ以上の成形解析を実施して取得する必要がある。つまり、上記特許文献2、3では、実施にあたり、非常に手間と工数を必要とする。
特に自動車車体は、数百種類の部品から構成されており、部品形状も様々であり、かつ様々な鋼種、板厚が適用されている。そのため、それら条件毎に、複数の解析や実験を実施するのは実質的に不可能である。
また、有限要素法(FEM:Finite Element Method)を用いた解析において、ひずみが集中して局所的な変形が生じている部位では、用いるメッシュサイズによって、計算されるひずみが異なる。そのため、仮に、上記特許文献1~3の方法で破断限界ひずみを定めることができたとしても、異なるメッシュサイズのモデルを用いた変形解析においては、十分な精度は得られない。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、手間や工数を抑えて、金属材料の薄板の破断を精度よく予測することができる破断予測方法、装置、及びプログラムを提供することを課題とする。
本発明に係る破断予測方法は、有限要素法を用いて、金属材料の薄板の打抜き端部の破断を予測する破断予測方法であって、前記打抜き端部に引張り力を加える引張実験を再現した、詳細なメッシュサイズの有限要素モデルから、前記打抜き端部の要素の破断限界ひずみ、及び打抜き端から打ち抜き面の半径方向へのひずみ勾配を取得し、前記打抜き端部の周辺の前記詳細なメッシュサイズのひずみ分布を取得する工程と、前記詳細なメッシュサイズのひずみ分布の情報を用いて、指定されたメッシュサイズに対応する区間で破断限界ひずみを平均化することで、前記指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみを取得する工程と、破断予測対象である前記金属材料の薄板を表す、前記指定されたメッシュサイズの有限要素モデルを用いた変形解析において、逐次変化する、前記打抜き端部の要素のひずみを取得し、前記打抜き端部の要素について取得した、前記指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみと比較して、前記打抜き端部の要素の破断を予測する工程と、を含む。
本発明に係る破断予測装置は、有限要素法を用いて、金属材料の薄板の打抜き端部からの破断を予測する破断予測装置であって、前記打抜き端部に引張り力を加える引張実験を再現した、詳細なメッシュサイズの有限要素モデルから、前記打抜き端部の要素の破断限界ひずみ、及び打抜き端から打ち抜き面の半径方向へのひずみ勾配を取得し、前記打抜き端部の周辺の前記詳細なメッシュサイズのひずみ分布を取得するひずみ分布取得部と、前記詳細なメッシュサイズのひずみ分布の情報を用いて、指定されたメッシュサイズに対応する区間で破断限界ひずみを平均化することで、前記指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみを取得する破断限界ひずみ取得部と、破断予測対象である前記金属材料の薄板を表す、前記指定されたメッシュサイズの有限要素モデルを用いた変形解析において、逐次変化する、前記打抜き端部の要素のひずみを取得し、前記打抜き端部の要素について取得した、前記指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみと比較して、前記打抜き端部の要素の破断を予測する破断予測部と、を含む。
本発明に係る破断予測プログラムは、有限要素法を用いて、金属材料の薄板の打抜き端部からの破断を予測するための破断予測プログラムであって、前記打抜き端部に引張り力を加える引張実験を再現した、詳細なメッシュサイズの有限要素モデルから、前記打抜き端部の要素の破断限界ひずみ、及び打抜き端から打ち抜き面の半径方向へのひずみ勾配を取得し、前記打抜き端部の周辺の前記詳細なメッシュサイズのひずみ分布を取得するひずみ分布取得部、前記詳細なメッシュサイズのひずみ分布の情報を用いて、指定されたメッシュサイズに対応する区間で破断限界ひずみを平均化することで、前記指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみを取得する破断限界ひずみ取得部、及び破断予測対象である前記金属材料の薄板を表す、前記指定されたメッシュサイズの有限要素モデルを用いた変形解析において、逐次変化する、前記打抜き端部の要素のひずみを取得し、前記打抜き端部の要素について取得した、前記指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみと比較して、前記打抜き端部の要素の破断を予測する破断予測部としてコンピュータを機能させるための破断予測プログラムである。
本発明の一態様である破断予測、方法、装置、及びプログラムによれば、手間や工数を抑えて、金属材料の薄板の破断を精度よく予測することができる。
本発明の実施形態に係る破断予測装置の概略構成を示す模式図である。 詳細なメッシュサイズの有限要素モデルの例を示す図である。 詳細なメッシュサイズの破断部の最大主ひずみと穴広げ率との関係を示すグラフである。 詳細なメッシュサイズの有限要素モデルにおける穴縁からの最大主ひずみの分布 破断予測装置として機能するコンピュータの一例の概略ブロック図である。 本発明の実施形態における事前処理の一例のフローチャートである。 本発明の実施形態における破断予測処理の一例のフローチャートである。 実施例における引張試験時の標点間伸びと平均応力の関係を示すグラフである。 実施例における各メッシュサイズの有限要素モデルの破断予測時の最大主ひずみの分布を示す図である。
以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明の一実施形態に係る破断予測装置について説明する。
<本発明の実施の形態の概要>
自動車業界では、衝突時の衝撃を低減し得る車体構造の開発が急務の課題となっている。この場合、自動車の構造部材により衝突エネルギーを吸収させることが重要である。衝突エネルギーを吸収するためには、衝突時に構造部材が狙ったモードで変形することが重要であり、仮に変形過程で材料破断が発生した場合は、狙った変形モードとならず、十分なエネルギー吸収性能が得られない場合がある。
材料破断として、面内の引張り力により材料が破断する場合や、曲げ変形により破断する場合がある。また、打抜き穴の縁や部材の周縁のトリムエッジは、型により打抜かれた際にダメージを受けているため、引張り変形時にひずみ集中が発生すると、他の部位に比べより低いひずみで亀裂が発生し、早期に破断に至る場合がある。そのため、FEM解析を用いて、自動車の衝突変形時に発生する材料破断を予測する際には、上記打抜き穴縁やトリムエッジから早期に発生する破断を予測する必要がある。
本実施形態では、自動車の衝突変形シミュレーションなどの変形解析において、任意の材質、板厚、ひずみ勾配、メッシュサイズに対応し、特に980MPaを超える超高強度鋼板の穴縁又はエッジからの破断を精度良く予測する技術を提供する。
<破断予測装置の構成>
図1は、本発明の実施形態に係る破断予測装置の概略構成を示す模式図である。図1に示すように、本実施形態に係る破断予測装置100は、有限要素法を用いて金属材料の薄板の打抜き端部からの破断を予測する装置であって、実験結果取得部10と、詳細解析部12と、第1関係取得部14と、第2関係取得部16と、破断限界ひずみ取得部18と、変形解析部30と、ひずみ比取得部32と、ひずみ勾配取得部34と、ひずみ分布取得部36と、破断予測部38とを備えている。
本実施形態に係る破断予測装置100には、金属材料の薄板の試験片であって、打抜き穴を有する試験片の各々についての穴広げ試験により得られた打抜き穴の穴広げ率λが入力される。
例えば、金型の打抜きクリアランスを変化させて試験片に打ち抜き穴をあけ、標準的な条件で穴拡げ試験を実施した場合、打ち抜きクリアランスに応じて、穴広げ率λが変化することが知られている。そのため、引張試験片の中央に打抜きクリアランスを8~22%の間で変化させた、直径10mmの打抜き穴をあけ、穴縁から破断が発生するまで引張り試験を実施し、破断が発生したタイミングにおける標点間伸びを測定した。このとき、初期の標点間距離を50mmとした。また、材質は980MPa級鋼板や、1180MPa級鋼板を用いており、試験片幅を15mmと40mmとした。
また、破断予測装置100には、予測対象となる材質(S-Sカーブ)、板厚、λ値(%)、及び破断予測対象である変形解析モデルに用いられている指定メッシュサイズ(mm)が入力される。
実験結果取得部10は、入力された、打抜き穴を有する試験片の各々についての穴広げ試験により得られた打抜き穴の穴広げ率λを取得する。
詳細解析部12は、上記穴広げ試験の試験片と同じ打抜き穴を試験片中央に有する引張試験片に引張り力を加える引張実験を再現した詳細なメッシュサイズによる有限要素モデルから、打抜き穴の穴縁要素の破断限界ひずみ、及び打抜き穴縁から半径方向へのひずみ勾配を取得する。
具体的には、上記穴広げ試験の試験片の各々について、図2に示すような、シェル要素を用いた詳細なメッシュサイズ(0.7mm)で実験を再現した有限要素モデルを作成する。図2(A)、(B)の例では、試験片中央に打抜き穴を有し、初期の標点間距離を50mmとし、試験片幅を15mmと40mmとした例を示している。また、最もひずみの集中する穴縁の要素から引張り方向に対して、90°方向となる試験片の幅方向を半径方向と定義する(図2(C)参照)。有限要素モデルにおいて、穴縁から破断が確認された標点間伸びとなるまで引張りの強制変位を与え、そのときの破断部の要素の最大主ひずみε1を、破断限界ひずみとして取得すると共に、破断部の要素から半径方向の最大主ひずみ分布(半径方向ひずみ勾配)を取得する。
第1関係取得部14は、実験結果取得部10により取得した試験片の各々についての穴広げ率λと、詳細解析部12により取得した試験片の各々についての詳細なメッシュサイズの打抜き穴の穴縁要素の破断限界ひずみとに基づいて、穴広げ率λと詳細なメッシュサイズの打抜き穴の穴縁要素の破断限界ひずみとの関係を取得する。
本発明者らは、図3に示すように、鋼種や打抜きクリアランス、試験片幅(半径方向ひずみ勾配)に関わらず、詳細なメッシュサイズの破断部最大主ひずみε1と穴広げ率λに一定の関係があることを知見した。そこで、本実施形態では、穴広げ率λと詳細なメッシュサイズの打抜き穴の穴縁要素の最大主ひずみε1との関係として、以下の重回帰式で表される近似式を取得する。
ε1=a*LN(b+c*λ)+e (1)
ただし、a,b,c,d,eは、フィッティング係数である
具体的には、穴広げ率λと詳細なメッシュサイズの打抜き穴の穴縁要素の最大主ひずみε1との関係を上記の重回帰式でフィッティングすることで、任意の穴広げ率λから詳細なメッシュサイズの打抜き穴の穴縁要素の最大主ひずみε1を求めることができる近似式を得ることができる。
第2関係取得部16は、詳細解析部12により取得した試験片の各々についての詳細なメッシュサイズの打抜き穴の穴縁要素の最大主ひずみε1と打抜き穴縁から半径方向へのひずみ勾配に基づいて、打抜き穴縁から半径方向へのひずみ勾配と、任意のメッシュサイズにおける穴縁要素の破断限界ひずみを取得する。
詳細なメッシュサイズの破断部要素の最大主ひずみε1が同じであったとしても、穴縁から半径方向のひずみ勾配が異なると、用いるメッシュサイズによって検出されるひずみが変化する。
具体的には、図4に、詳細なメッシュサイズの有限要素モデルで求めた、穴縁から半径方向の最大主ひずみ分布を示す。図4の例では、点線の丸印が、破断部の最大主ひずみε1を示し、矢印付きの実線が、打抜き穴縁から半径方向へのひずみ勾配Δεを示している。図4から、詳細なメッシュサイズの有限要素モデルにおける穴縁からの最大主ひずみ分布はほぼ直線(図4の破線の直線参照)とみなすことができ、例えば同じ材料をモデル化した、2mmのメッシュサイズの有限要素モデルに対して同じ境界条件を与えた場合、1つのメッシュ内ではひずみは平均化されるため、詳細なメッシュサイズにおけるひずみ分布を近似した直線の半径方向1mmの距離における最大主ひずみεcとなる。つまり、用いるメッシュサイズの影響を受けて、詳細なメッシュサイズであれば、穴縁の要素の最大主ひずみはε1であったが、詳細なメッシュサイズより粗い例えば2mmのメッシュサイズを用いた場合は、穴縁要素の最大主ひずみはεcとなり、なまされた異なる値となってしまう。図4の破線の細線が、2mmのメッシュサイズでの穴縁要素の最大主ひずみεcを示している。
そのため、実用で用いる指定メッシュサイズに応じた穴縁の要素の破断限界最大主ひずみを求めるためには、前述した、詳細なメッシュサイズの有限要素モデルで、穴縁からの最大主ひずみ分布を求める必要があり、穴縁からの最大主ひずみ分布は、ε1とΔεが求まれば近似直線として求めることが可能である。
また、最大主ひずみε1は、上記図3の関係を用いて穴広げ率λから決定することができるが、ひずみ勾配Δεは穴縁要素から半径方向に隣り合った要素の情報を得る必要がある。そのため、ひずみ勾配Δεと各種パラメータの関係を調査した結果、穴縁要素におけるひずみ比f(最小主ひずみεmin/最大主ひずみεmax)とひずみ勾配Δεに相関関係があることを知見した。更に、この関係は、用いるメッシュサイズによっても変化することを知見したため、これらの関係を重回帰式でフィッティングすることで、任意のメッシュサイズ、任意のひずみ比における、ひずみ勾配Δεを求める近似式を取得する。
Δε=f*(g*LN(E)+h)+j*LN(E)+k (2)
ただし、Δεは、ひずみ勾配、fは、ひずみ比(最小主ひずみεmin/最大主ひずみεmax)であり、Eは、メッシュサイズであり、g,h,j,kは、フィッティング係数である。
破断限界ひずみ取得部18は、上記(1)式、(2)式の2つの近似式を用いることで、任意の穴広げ率λ、任意のメッシュサイズ、任意の穴縁要素のひずみ比の値から、詳細なメッシュサイズの有限要素モデルを用いた場合の穴縁からの最大主ひずみ分布を示す近似直線(図4)を得ることができ、この近似直線を指定メッシュサイズの区間で平均化することで、指定メッシュサイズにおける穴縁要素の破断限界最大主ひずみを得ることができる。
変形解析部30は、打抜き穴を有する破断予測対象の材料を表す、指定メッシュサイズによる有限要素モデルを用いた変形解析を行う。例えば、変形解析部30は、打抜き穴を有する破断予測対象の材料を表す、指定メッシュサイズの有限要素モデルを用いて、衝突変形シミュレーションなどの変形解析を行う。
ひずみ比取得部32は、変形解析部30による変形解析中の逐次変化する穴縁要素のひずみ比の情報を逐次取得する。
ひずみ勾配取得部34は、ひずみ比取得部32によって逐次取得した穴縁要素のひずみ比の情報から、ひずみ勾配とひずみ比との関係を用いて、ひずみ勾配の情報を逐次取得する。
具体的には、ひずみ勾配取得部34は、指定メッシュサイズと、変形解析中の逐次変化する穴縁要素のひずみ比の情報とを、上記(2)式に代入することで、詳細なメッシュサイズでのひずみ勾配の情報を逐次取得する。
ひずみ分布取得部36は、破断限界ひずみ取得部18によって取得された、詳細なメッシュサイズの打抜き穴の穴縁要素の破断限界ひずみと、ひずみ勾配取得部34によって逐次取得された、ひずみ勾配の情報とに基づいて、穴縁要素近傍の詳細なメッシュサイズの破断限界ひずみの分布を逐次取得する。
ひずみ分布取得部36は、穴縁要素近傍の詳細なメッシュサイズの破断限界ひずみの分布から、指定メッシュサイズに対応する区間で破断限界ひずみを平均化することで、指定メッシュサイズにおける破断限界ひずみを取得し、クライテリアとする。
破断予測部38は、変形解析部30による変形解析中の逐次変化する、穴縁要素のひずみと、ひずみ分布取得部36によって逐次取得したクライテリアとを比較し、穴縁要素の破断を予測する。
具体的には、穴縁要素毎に、変形解析中の逐次計算される、当該要素の最大主ひずみεと当該要素のクライテリアεcの比率ε/εcを逐次計算し、ε/εc=1となった場合に当該要素は破断したと判定する。破断と判定した場合には当該要素を消去しても良い。
なお、打抜き穴を有する破断予測対象の材料を表す、指定メッシュサイズによる有限要素モデルにおいて、解析効率を上げるため、予め穴縁要素のみを抽出しておき、抽出した穴縁要素のみを破断予測の対象としてもよい。
破断予測装置100は、一例として、図5に示すコンピュータ64によって実現される。コンピュータ64は、CPU66、メモリ68、破断予測プログラム76を記憶した記憶部70、モニタを含む表示部26、及びキーボードやマウスを含む入力部28を含んでいる。CPU66、メモリ68、記憶部70、表示部26、及び入力部28はバス74を介して互いに接続されている。
記憶部70はHDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶部70には、コンピュータ64を破断予測装置100として機能させるための破断予測プログラム76が記憶されている。CPU66は、破断予測プログラム76を記憶部70から読み出してメモリ68に展開し、破断予測プログラム76を実行する。
<破断予測装置の作用>
次に本実施形態の作用を、図6、図7を参照して説明する。まず、オペレータが、金属材料の薄板の試験片であって、打抜き穴を有する試験片の各々について穴広げ試験を行い、試験片の各々について打抜き穴の穴広げ率λを測定する。そして、オペレータが、試験片の各々についての打抜き穴の穴広げ率λを、破断予測装置100に入力する。また、オペレータが、予測対象となる材質(S-Sカーブ)、板厚、λ値(%)、及び指定メッシュサイズ(mm)を、破断予測装置100に入力する。そして、事前処理の開始を指示する等の操作を行ったことを契機として破断予測装置100で実行される事前処理を説明する。
図6に示す事前処理のステップS100において、実験結果取得部10は、入力された、打抜き穴を有する試験片の各々についての穴広げ試験により得られた打抜き穴の穴広げ率λを取得する。
図6に示す事前処理のステップS102において、詳細解析部12は、上記穴広げ試験の試験片の各々について、当該試験片と同じクリアランスで打ち抜いた打抜き穴を試験片中央に有する引張試験片に引張り力を加える引張実験を再現した詳細なメッシュサイズによる有限要素モデルから、打抜き穴の穴縁要素の破断限界ひずみ、及び打抜き穴縁から半径方向へのひずみ勾配を取得する。
そして、詳細解析部12は、上記穴広げ試験の試験片の各々について、当該試験片と同じ打抜き穴を試験片中央に有する引張試験片に引張り力を加える引張実験を再現した詳細なメッシュサイズによる有限要素モデルから、打抜き穴縁から半径方向へ前記任意のメッシュサイズに対応する区間でひずみ比を平均化することで、指定メッシュサイズにおける穴縁要素のひずみ比を取得する。
図6に示す事前処理のステップS104において、第1関係取得部14は、実験結果取得部10により取得した試験片の各々についての穴広げ率λと、詳細解析部12により取得した試験片の各々についての打抜き穴の詳細なメッシュサイズの穴縁要素の破断限界ひずみとに基づいて、穴広げ率λと打抜き穴の詳細なメッシュサイズの穴縁要素の破断限界ひずみとの関係を取得する。
図6に示す事前処理のステップS106において、第2関係取得部16は、詳細解析部12により取得した試験片の各々についての打抜き穴縁から半径方向へのひずみ勾配と、指定メッシュサイズにおける穴縁要素のひずみ比とに基づいて、打抜き穴縁から半径方向へのひずみ勾配と、指定メッシュサイズにおける穴縁要素のひずみ比との関係を取得する。
図6に示す事前処理のステップS108において、破断限界ひずみ取得部18は、第1関係取得部14によって取得された、穴広げ率λと詳細なメッシュサイズの破断限界ひずみとの関係と、第2関係取得部16によって取得された、打抜き穴縁から半径方向へのひずみ勾配と、指定メッシュサイズにおける穴縁要素のひずみ比との関係を取得し、任意の穴広げ率λ、任意のメッシュサイズ、任意の穴縁要素のひずみ比の値から、詳細なメッシュサイズの有限要素モデルを用いた場合の穴縁からの最大主ひずみ分布を示す近似直線を得ることで、事前処理を終了する。
そして、破断予測処理の開始を指示する等の操作を行ったことを契機として破断予測装置100で実行される破断予測処理を説明する。
図7に示す破断予測処理のステップS110において、変形解析部30は、指定メッシュサイズによる有限要素モデルを用いた変形解析を開始する。
ステップS112において、ひずみ比取得部32は、変形解析部30による変形解析中の現時点の穴縁要素のひずみ比の情報を取得する。
ステップS114において、ひずみ勾配取得部34は、ひずみ比取得部32によって取得した穴縁要素のひずみ比の情報から、ひずみ勾配とひずみ比との関係を用いて、詳細なメッシュサイズでのひずみ勾配の情報を取得する。
ステップS116において、ひずみ分布取得部36は、破断限界ひずみ取得部18によって取得された、打抜き穴の穴縁要素の破断限界ひずみと、ひずみ勾配取得部34によって逐次取得された、ひずみ勾配の情報とに基づいて、穴縁要素近傍の詳細なメッシュサイズの破断限界ひずみの分布を取得する。
ステップS118において、ひずみ分布取得部36は、穴縁要素近傍の詳細なメッシュサイズの破断限界ひずみの分布から、指定メッシュサイズに対応する区間で破断限界ひずみを平均化することで、指定メッシュサイズにおける破断限界ひずみの分布を取得し、クライテリアとする。
ステップS120において、破断予測部38は、変形解析部30による変形解析中の現時点の穴縁要素のひずみと、ひずみ分布取得部36によって逐次取得したクライテリアとを要素毎に比較し、穴縁要素の破断を予測し、予測結果を表示部26に表示する。
ステップS122において、変形解析部30は、変形解析を終了するか否かを判定する。例えば、変形解析の終了を指示する入力を受け付けた場合、又は、予め定められた終了条件を満たした場合に、変形解析を終了すると判定し、破断予測処理を終了する。一方、変形解析を終了しないと判定した場合には、上記ステップS112へ戻り、次の時刻について上記ステップS112以降の各処理を繰り返す。
<実施例>
Φ10mmで、打抜きクリアランス11%の打抜き穴を有し、板厚1.4mm、1180MPa級鋼板である、引張試験片に引張り力を加える引張実験を予測対象とした、有限要素モデルの各要素サイズでの破断予測結果を図8、図9に示す。試験片の幅は40mmとした。図8は、穴付き引張り試験時の標点間伸びと平均応力の関係を示すグラフである。太線が実験結果を示し、実線が要素サイズ0.70mmでの予測結果を示し、点線が要素サイズ0.83mmでの予測結果を示し、破線が、要素サイズ1.25mmでの予測結果を示し、一点鎖線が、要素サイズ2.50mmでの予測結果を示す。また、予測結果を表すグラフの終点が破断予測点を示している。
また、各要素サイズに応じた限界最大主ひずみを以下の表に示す。
また、図9は、各要素サイズ(0.70mm、0.83mm、1.25mm、2.50mm)の有限要素モデルでの破断予測時の最大主ひずみ分布を示す。要素サイズに応じて破断予測時の穴縁要素の最大主ひずみが異なっていることが分かる。
上記図8、図9から、いずれの要素サイズにおいても破断タイミングを精度よく予測可能であることがわかった。特に、板厚範囲が0.4mm~3.2mmの場合に、精度よく予測することが可能である。
以上説明したように、本実施形態に係る破断予測装置100によれば、打抜き穴を有する試験片に引張り力を加える引張実験を再現した、詳細なメッシュサイズの有限要素モデルから、穴縁要素の破断限界ひずみ、及び穴縁から半径方向へのひずみ勾配を取得し、穴縁要素の周辺の詳細なメッシュサイズのひずみ分布を取得し、詳細なメッシュサイズのひずみ分布の情報を用いて、指定メッシュサイズに対応する区間で破断限界ひずみを平均化することで、指定メッシュサイズにおける破断限界ひずみを取得し、予測対象の金属材料の薄板を表す、指定メッシュサイズの有限要素モデルを用いた変形解析において、逐次変化する、穴縁要素のひずみと、穴縁要素について取得した、指定メッシュサイズにおける破断限界ひずみとを比較して、穴縁要素の破断を予測する。これにより、手間や工数を抑えて、金属材料の薄板の破断を精度よく予測することができる。
また、例えば自動車部材の衝突変形予測をコンピュータ上で行う場合において、打抜き穴縁を含む部位から発生する材料破断予測を高精度に行うことができる。そのため、実際の自動車部材での衝突試験を省略、又は衝突試験の回数を大幅に削減することができる。また、衝突時の破断を防止する部材設計をコンピュータ上で正確に行うことができるため、大幅なコスト削減、開発期間の短縮に寄与することが可能となる。
[変形例]
詳細なメッシュサイズの有限要素モデルを用いた場合の穴縁からの最大主ひずみ分布を示す近似直線を以下式で近似し、指定メッシュサイズにおける破断限界最大主ひずみを取得するようにしてもよい。
εc=Δε*E/2+(ε1-Δε*Es/2)
ただし、εcは、指定メッシュサイズにおける破断限界最大主ひずみであり、Δεは、穴縁から半径方向へのひずみ勾配であり、Eは、指定メッシュサイズであり、Esは、詳細なメッシュサイズである。
また、予測対象の金属材料の薄板や、試験片が打抜き穴を有している場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。予測対象の金属材料の薄板や、試験片は、金型で打抜くことにより形成された打抜き端を有していればよい。例えば、打抜き端の形状が直線的な形状であってもよい。金型で打抜くことにより、レーザーや切削加工に比べ、打抜きのダメージが端面に加えられており、上記実施形態と同様に、破断予測を行うことができる。この場合、金属材料の薄板の打抜き端部の破断を予測する。このとき、打抜き端部に引張り力を加える引張実験を再現した、詳細なメッシュサイズの有限要素モデルから、打抜き端部の要素の破断限界ひずみ、及び打抜き端から打ち抜き面の半径方向へのひずみ勾配を取得し、打抜き端部の周辺の詳細なメッシュサイズのひずみ分布を取得する。そして、詳細なメッシュサイズのひずみ分布の情報を用いて、指定されたメッシュサイズに対応する区間で破断限界ひずみを平均化することで、指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみの分布を取得する。そして、金属材料の薄板を表す、指定されたメッシュサイズの有限要素モデルを用いた変形解析において、逐次変化する、打抜き端部の要素のひずみと、打抜き端部の要素について取得した、指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみとを比較して、打抜き端部の要素の破断を予測する。また、入力される穴広げ率は、予測対象の金属材料の薄板の打抜きクリアランスと同じ打抜き穴を有する同じ金属材料の薄板について求めた穴広げ率とすればよい。
10 実験結果取得部
12 詳細解析部
14 第1関係取得部
16 第2関係取得部
18 破断限界ひずみ取得部
26 表示部
28 入力部
30 変形解析部
32 ひずみ比取得部
34 ひずみ勾配取得部
36 ひずみ分布取得部
38 破断予測部
64 コンピュータ
66 CPU
70 記憶部
76 破断予測プログラム
100 破断予測装置

Claims (11)

  1. 有限要素法を用いて、金属材料の薄板の打抜き端部の破断を予測する破断予測方法であって、
    前記打抜き端部に引張り力を加える引張実験を再現した、詳細なメッシュサイズの有限要素モデルから、前記打抜き端部の要素の破断限界ひずみ、及び打抜き端から打ち抜き面の半径方向へのひずみ勾配を取得し、前記打抜き端部の周辺の前記詳細なメッシュサイズのひずみ分布を取得する工程と、
    前記詳細なメッシュサイズのひずみ分布の情報を用いて、指定されたメッシュサイズに対応する区間で破断限界ひずみを平均化することで、前記指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみを取得する工程と、
    破断予測対象である前記金属材料の薄板を表す、前記指定されたメッシュサイズの有限要素モデルを用いた変形解析において、逐次変化する、前記打抜き端部の要素のひずみを取得し、前記打抜き端部の要素について取得した、前記指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみと比較して、前記打抜き端部の要素の破断を予測する工程と、
    を含む破断予測方法。
  2. 打抜き穴を有する金属材料の薄板である複数の第1試験片の各々について、穴広げ試験により前記打抜き穴の穴広げ率λを取得する工程と、
    前記第1試験片の各々と同じ材料であって、かつ、同じ打抜き穴を試験片中央に有する複数の第2試験片の各々について、前記第2試験片に引張り力を加える引張実験を再現した前記詳細なメッシュサイズによる有限要素モデルから、前記打抜き穴の穴縁要素の破断限界ひずみを取得し、
    前記第1試験片の各々についての前記穴広げ率λと前記第2試験片の各々についての前記打抜き穴の穴縁要素の破断限界ひずみに基づいて、前記穴広げ率λと前記打抜き穴の穴縁要素の破断限界ひずみとの関係を取得する工程とを更に含み、
    前記詳細なメッシュサイズのひずみ分布を取得する工程では、
    前記穴広げ率λと前記破断限界ひずみとの関係を用いて、前記金属材料の薄板の穴広げ率λの情報に対応する前記打抜き穴の穴縁要素の破断限界ひずみを、前記詳細なメッシュサイズの打抜き端部の要素の破断限界ひずみとして取得する請求項1記載の破断予測方法。
  3. 打抜き穴を試験片中央に有する第2試験片に引張り力を加える引張実験を再現した、前記詳細なメッシュサイズによる有限要素モデルから、前記打抜き穴の穴縁から半径方向へのひずみ勾配、及び前記打抜き穴の穴縁要素のひずみ比を取得し、
    前記打抜き穴の穴縁から半径方向へ前記指定されたメッシュサイズに対応する区間でひずみ比を平均化することで、前記指定されたメッシュサイズにおける穴縁要素のひずみ比を取得し、
    前記詳細なメッシュサイズによる有限要素モデルの、前記打抜き穴の穴縁から半径方向へのひずみ勾配と、前記指定されたメッシュサイズにおける前記穴縁要素のひずみ比との関係を取得する工程を更に含み、
    前記詳細なメッシュサイズのひずみ分布を取得する工程では、
    前記指定されたメッシュサイズによる有限要素モデルを用いた変形解析において、逐次変化する前記打抜き端部の要素のひずみ比の情報を取得し、前記ひずみ勾配と前記ひずみ比との関係を用いて、前記打抜き端から打ち抜き面の半径方向へのひずみ勾配に変換して、前記詳細なメッシュサイズにおけるひずみ勾配の情報を逐次取得する請求項1又は2記載の破断予測方法。
  4. 前記穴広げ率λと前記詳細なメッシュサイズによる有限要素モデルから取得した打抜き穴の穴縁要素の破断限界ひずみとの関係を取得する工程では、前記穴広げ率λと前記打抜き穴の穴縁要素の破断限界ひずみの関係として、以下の数式で表される関係を取得し、
    前記詳細なメッシュサイズのひずみ分布を取得する工程では、
    前記金属材料の薄板の穴広げ率λを、以下の数式に代入することで、前記打抜き端部の要素の破断限界ひずみとして、前記打抜き穴の穴縁要素の破断限界ひずみを取得する請求項2に記載の破断予測方法。
    ε1=a*LN(b+c*λ)+e
    ただし、ε1は、前記打抜き穴の穴縁要素の破断限界ひずみであり、a,b,c,d,eは、フィッティング係数である。
  5. 前記ひずみ勾配と前記ひずみ比との関係を取得する工程では、前記ひずみ勾配と前記ひずみ比との関係として、以下の数式で表される関係を取得し、
    前記詳細なメッシュサイズのひずみ分布を取得する工程では、
    前記指定されたメッシュサイズによる有限要素モデルを用いた変形解析において、逐次変化する前記打抜き端部の要素のひずみ比の情報を取得し、
    前記指定されたメッシュサイズと、変形解析中の逐次変化する前記打抜き端部の要素のひずみ比の情報とを以下の数式に代入することで、詳細なメッシュサイズによるひずみ勾配の情報を逐次取得する請求項4記載の破断予測方法。
    Δε=f*(g*LN(E)+h)+j*LN(E)+k
    ただし、Δεは、前記ひずみ勾配であり、fは、最小主ひずみεminと最大主ひずみεmaxとの比であるひずみ比であり、Eは、メッシュサイズであり、g,h,j,kは、フィッティング係数である。
  6. 前記指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみを取得する工程では、
    前記打抜き端部の周辺の前記詳細なメッシュサイズのひずみ分布を、以下式で近似し、前記指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみを取得する請求項1記載の破断予測方法。
    εc=Δε*E/2+(ε1-Δε*Es/2)
    ただし、εcは、前記指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみであり、Δεは、前記詳細なメッシュサイズによる打抜き端から打ち抜き面の半径方向へのひずみ勾配であり、Eは、前記指定されたメッシュサイズであり、Esは、前記詳細なメッシュサイズである。
  7. 前記打抜き端部の要素の破断を予測する工程では、
    前記指定されたメッシュサイズによる有限要素モデルにおいて、あらかじめ前記打抜き端部の要素のみを抽出し、前記変形解析中の逐次変化する、前記打抜き端部の要素のみを対象としてひずみを取得し、前記打抜き端部の要素について取得した、前記指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみとを比較して、前記打抜き端部の要素の破断を予測する請求項1~請求項6の何れか1項記載の破断予測方法。
  8. 強度クラス980MPa以上の鋼板を、前記金属材料の薄板とする請求項1~請求項7の何れか1項記載の破断予測方法。
  9. 前記金属材料の薄板の打抜き端は、金型で打抜くことにより形成されたものである請求項1~請求項8の何れか1項記載の破断予測方法。
  10. 有限要素法を用いて、金属材料の薄板の打抜き端部からの破断を予測する破断予測装置であって、
    前記打抜き端部に引張り力を加える引張実験を再現した、詳細なメッシュサイズの有限要素モデルから、前記打抜き端部の要素の破断限界ひずみ、及び打抜き端から打ち抜き面の半径方向へのひずみ勾配を取得し、前記打抜き端部の周辺の前記詳細なメッシュサイズのひずみ分布を取得するひずみ分布取得部と、
    前記詳細なメッシュサイズのひずみ分布の情報を用いて、指定されたメッシュサイズに対応する各区間で破断限界ひずみを平均化することで、前記指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみを取得する破断限界ひずみ取得部と、
    破断予測対象である前記金属材料の薄板を表す、前記指定されたメッシュサイズの有限要素モデルを用いた変形解析において、逐次変化する、前記打抜き端部の要素のひずみを取得し、前記打抜き端部の要素について取得した、前記指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみと比較して、前記打抜き端部の要素の破断を予測する破断予測部
    を含む破断予測装置。
  11. 有限要素法を用いて、金属材料の薄板の打抜き端部からの破断を予測するための破断予測プログラムであって、
    前記打抜き端部に引張り力を加える引張実験を再現した、詳細なメッシュサイズの有限要素モデルから、前記打抜き端部の要素の破断限界ひずみ、及び打抜き端から打ち抜き面の半径方向へのひずみ勾配を取得し、前記打抜き端部の周辺の前記詳細なメッシュサイズのひずみ分布を取得するひずみ分布取得部、
    前記詳細なメッシュサイズのひずみ分布の情報を用いて、指定されたメッシュサイズに対応する各区間で破断限界ひずみを平均化することで、前記指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみを取得する破断限界ひずみ取得部、及び
    破断予測対象である前記金属材料の薄板を表す、前記指定されたメッシュサイズの有限要素モデルを用いた変形解析において、逐次変化する、前記打抜き端部の要素のひずみを取得し、前記打抜き端部の要素について取得した、前記指定されたメッシュサイズにおける破断限界ひずみと比較して、前記打抜き端部の要素の破断を予測する破断予測部
    としてコンピュータを機能させるための破断予測プログラム。
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