JP2023119914A - 衝突検知装置、衝突検知方法、および衝突検知プログラム - Google Patents
衝突検知装置、衝突検知方法、および衝突検知プログラム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2023119914A JP2023119914A JP2022023041A JP2022023041A JP2023119914A JP 2023119914 A JP2023119914 A JP 2023119914A JP 2022023041 A JP2022023041 A JP 2022023041A JP 2022023041 A JP2022023041 A JP 2022023041A JP 2023119914 A JP2023119914 A JP 2023119914A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sensor
- collision
- acceleration
- side sensor
- longitudinal acceleration
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000001514 detection method Methods 0.000 title claims abstract description 35
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 claims abstract description 135
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 38
- 206010070834 Sensitisation Diseases 0.000 claims description 27
- 230000008313 sensitization Effects 0.000 claims description 27
- 238000012545 processing Methods 0.000 claims description 17
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 7
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 7
- 230000004913 activation Effects 0.000 description 3
- 238000004590 computer program Methods 0.000 description 3
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 description 2
- 239000000470 constituent Substances 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 230000006870 function Effects 0.000 description 2
- 238000012360 testing method Methods 0.000 description 2
- 102100034112 Alkyldihydroxyacetonephosphate synthase, peroxisomal Human genes 0.000 description 1
- 101000799143 Homo sapiens Alkyldihydroxyacetonephosphate synthase, peroxisomal Proteins 0.000 description 1
- 230000003213 activating effect Effects 0.000 description 1
- 238000000848 angular dependent Auger electron spectroscopy Methods 0.000 description 1
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
- 230000002950 deficient Effects 0.000 description 1
- 239000000446 fuel Substances 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60R—VEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B60R21/00—Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
- B60R21/01—Electrical circuits for triggering passive safety arrangements, e.g. airbags, safety belt tighteners, in case of vehicle accidents or impending vehicle accidents
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60R—VEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B60R21/00—Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
- B60R21/01—Electrical circuits for triggering passive safety arrangements, e.g. airbags, safety belt tighteners, in case of vehicle accidents or impending vehicle accidents
- B60R21/013—Electrical circuits for triggering passive safety arrangements, e.g. airbags, safety belt tighteners, in case of vehicle accidents or impending vehicle accidents including means for detecting collisions, impending collisions or roll-over
- B60R21/0136—Electrical circuits for triggering passive safety arrangements, e.g. airbags, safety belt tighteners, in case of vehicle accidents or impending vehicle accidents including means for detecting collisions, impending collisions or roll-over responsive to actual contact with an obstacle, e.g. to vehicle deformation, bumper displacement or bumper velocity relative to the vehicle
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Air Bags (AREA)
Abstract
【課題】セーフィング判定用の加速度センサにおける故障に対するロバストネスが高く、前突検知性能に優れた衝突検知装置を、装置コストの上昇を抑制しつつ提供すること。
【解決手段】衝突検知装置(15)は、第一加速度取得部(151)と、第二加速度取得部(152)と、前突判定部(153)とを備えている。第一加速度取得部は、左サイドセンサ(13L)および右サイドセンサ(13R)から出力された前後方向加速度を取得する。第二加速度取得部(152)は、左サイドセンサおよび右サイドセンサとは異なる加速度センサであるメインセンサ(14)から出力された前後方向加速度を取得する。前突判定部は、第一加速度取得部にて取得された前後方向加速度に基づくセーフィング判定と、第二加速度取得部にて取得された前後方向加速度に基づくメイン判定とに基づいて、前突の発生を判定する。
【選択図】図2
【解決手段】衝突検知装置(15)は、第一加速度取得部(151)と、第二加速度取得部(152)と、前突判定部(153)とを備えている。第一加速度取得部は、左サイドセンサ(13L)および右サイドセンサ(13R)から出力された前後方向加速度を取得する。第二加速度取得部(152)は、左サイドセンサおよび右サイドセンサとは異なる加速度センサであるメインセンサ(14)から出力された前後方向加速度を取得する。前突判定部は、第一加速度取得部にて取得された前後方向加速度に基づくセーフィング判定と、第二加速度取得部にて取得された前後方向加速度に基づくメイン判定とに基づいて、前突の発生を判定する。
【選択図】図2
Description
本発明は、車両の前突を検知する、衝突検知装置、衝突検知方法、および衝突検知プログラムに関する。
特許文献1に記載のエアバッグECUは、加速度センサであるメインセンサおよびセーフィングセンサと、制御部とを備えている。ECUはElectronic Control Unitの略である。制御部は、メインセンサおよびセーフィングセンサの検出結果に基づいて、エアバッグの展開/非展開を制御する。具体的に、制御部は、セーフィングセンサの検出結果がセーフ閾値を超えた場合、エアバッグの展開準備をし、メインセンサの検出結果がメイン閾値を超えた場合、展開条件が成立したと判定してエアバッグの展開指示をする。セーフ閾値は、メイン閾値よりも小さい値に設定されている。
特許文献1に記載の構成は、エアバッグECU内にセーフィング判定用のセンサを設けるため、装置コストの上昇につながる。一方、セーフィング判定用のセンサとして車両前方に配置されたいわゆるフロントセンサを用いるシステムも提案されている。しかしながら、センサ故障や前突発生時の断線に対するロバストネスの観点からは、特許文献1に記載の構成のように、エアバッグECU内にセーフィング判定用のセンサを設ける方が優れているものと考えられている。
本発明は、上記に例示した事情等に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明は、例えば、セーフィング判定用の加速度センサにおける故障に対するロバストネスが高く、前突検知性能に優れた衝突検知装置を、装置コストの上昇を抑制しつつ提供する。
衝突検知装置(15)は、車両(1)の前突を検知するように構成されている。
請求項1に記載の衝突検知装置は、
前記車両の車体(2)における左側の側部に設けられて前後方向加速度および左右方向加速度を検出する加速度センサである左サイドセンサ(13L)、および、前記車体における右側の側部に設けられて前記前後方向加速度および前記左右方向加速度を検出する加速度センサである右サイドセンサ(13R)から出力された前記前後方向加速度を取得する、第一加速度取得部(151)と、
前記左サイドセンサおよび前記右サイドセンサとは異なる加速度センサであって前記前後方向加速度を検出するメインセンサ(14)から出力された前記前後方向加速度を取得する、第二加速度取得部(152)と、
前記第一加速度取得部にて取得された前記前後方向加速度に基づくセーフィング判定と、前記第二加速度取得部にて取得された前記前後方向加速度に基づくメイン判定とに基づいて、前記前突の発生を判定する、前突判定部(153)と、
を備えている。
請求項6に記載の、車両(1)の前突を検知する衝突検知方法は、以下の処理あるいは手順を含む:
前記車両の車体(2)における左側の側部に設けられて前後方向加速度および左右方向加速度を検出する加速度センサである左サイドセンサ(13L)、および、前記車体における右側の側部に設けられて前記前後方向加速度および前記左右方向加速度を検出する加速度センサである右サイドセンサ(13R)から出力された前記前後方向加速度を取得し、
前記左サイドセンサおよび前記右サイドセンサとは異なる加速度センサであって前記前後方向加速度を検出するメインセンサ(14)から出力された前記前後方向加速度を取得し、
取得した前記前後方向加速度に基づくセーフィング判定と、取得した前記前後方向加速度に基づくメイン判定とに基づいて、前記前突の発生を判定する。
請求項7に記載の衝突検知プログラムは、車両(1)の前突を検知するように構成された衝突検知装置(15)により実行されるプログラムであって、
前記衝突検知装置により実行される処理は、
前記車両の車体(2)における左側の側部に設けられて前後方向加速度および左右方向加速度を検出する加速度センサである左サイドセンサ(13L)、および、前記車体における右側の側部に設けられて前記前後方向加速度および前記左右方向加速度を検出する加速度センサである右サイドセンサ(13R)から出力された前記前後方向加速度を取得する処理と、
前記左サイドセンサおよび前記右サイドセンサとは異なる加速度センサであって前記前後方向加速度を検出するメインセンサ(14)から出力された前記前後方向加速度を取得する処理と、
取得した前記前後方向加速度に基づくセーフィング判定と、取得した前記前後方向加速度に基づくメイン判定とに基づいて、前記前突の発生を判定する処理と、
を含む。
請求項1に記載の衝突検知装置は、
前記車両の車体(2)における左側の側部に設けられて前後方向加速度および左右方向加速度を検出する加速度センサである左サイドセンサ(13L)、および、前記車体における右側の側部に設けられて前記前後方向加速度および前記左右方向加速度を検出する加速度センサである右サイドセンサ(13R)から出力された前記前後方向加速度を取得する、第一加速度取得部(151)と、
前記左サイドセンサおよび前記右サイドセンサとは異なる加速度センサであって前記前後方向加速度を検出するメインセンサ(14)から出力された前記前後方向加速度を取得する、第二加速度取得部(152)と、
前記第一加速度取得部にて取得された前記前後方向加速度に基づくセーフィング判定と、前記第二加速度取得部にて取得された前記前後方向加速度に基づくメイン判定とに基づいて、前記前突の発生を判定する、前突判定部(153)と、
を備えている。
請求項6に記載の、車両(1)の前突を検知する衝突検知方法は、以下の処理あるいは手順を含む:
前記車両の車体(2)における左側の側部に設けられて前後方向加速度および左右方向加速度を検出する加速度センサである左サイドセンサ(13L)、および、前記車体における右側の側部に設けられて前記前後方向加速度および前記左右方向加速度を検出する加速度センサである右サイドセンサ(13R)から出力された前記前後方向加速度を取得し、
前記左サイドセンサおよび前記右サイドセンサとは異なる加速度センサであって前記前後方向加速度を検出するメインセンサ(14)から出力された前記前後方向加速度を取得し、
取得した前記前後方向加速度に基づくセーフィング判定と、取得した前記前後方向加速度に基づくメイン判定とに基づいて、前記前突の発生を判定する。
請求項7に記載の衝突検知プログラムは、車両(1)の前突を検知するように構成された衝突検知装置(15)により実行されるプログラムであって、
前記衝突検知装置により実行される処理は、
前記車両の車体(2)における左側の側部に設けられて前後方向加速度および左右方向加速度を検出する加速度センサである左サイドセンサ(13L)、および、前記車体における右側の側部に設けられて前記前後方向加速度および前記左右方向加速度を検出する加速度センサである右サイドセンサ(13R)から出力された前記前後方向加速度を取得する処理と、
前記左サイドセンサおよび前記右サイドセンサとは異なる加速度センサであって前記前後方向加速度を検出するメインセンサ(14)から出力された前記前後方向加速度を取得する処理と、
取得した前記前後方向加速度に基づくセーフィング判定と、取得した前記前後方向加速度に基づくメイン判定とに基づいて、前記前突の発生を判定する処理と、
を含む。
なお、出願書類の各欄において、各要素に括弧付きの参照符号が付される場合がある。しかしながら、かかる参照符号は、同要素と後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を、単に示すものにすぎない。よって、本発明は、上記の参照符号の記載によって、何ら限定されるものではない。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、一つの実施形態に対して適用可能な各種の変形例については、当該実施形態に関する一連の説明の途中に挿入されると当該実施形態の理解が妨げられるおそれがある。このため、変形例は、一気通貫した一連の実施形態の説明の後にまとめて記載する。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、一つの実施形態に対して適用可能な各種の変形例については、当該実施形態に関する一連の説明の途中に挿入されると当該実施形態の理解が妨げられるおそれがある。このため、変形例は、一気通貫した一連の実施形態の説明の後にまとめて記載する。
(車載システム構成)
まず、図1を参照しつつ、実施形態の適用対象である車両1の概略構成について説明する。なお、説明の便宜上、図示の通りにXYZ三次元座標系を設定する。X軸方向は、前後方向すなわち車両全長方向であって、車両中心線LCと平行となる。車両中心線LCは、車両1の平面視における中心点を通る仮想直線である。X軸正方向は、前進走行時の車両進行方向に相当する。Y軸方向は、左右方向すなわち車幅方向である。Z軸方向は、車高方向であって、車両1が走行可能な状態で安定的に水平面上に載置された状態にて重力作用方向と平行となる。
まず、図1を参照しつつ、実施形態の適用対象である車両1の概略構成について説明する。なお、説明の便宜上、図示の通りにXYZ三次元座標系を設定する。X軸方向は、前後方向すなわち車両全長方向であって、車両中心線LCと平行となる。車両中心線LCは、車両1の平面視における中心点を通る仮想直線である。X軸正方向は、前進走行時の車両進行方向に相当する。Y軸方向は、左右方向すなわち車幅方向である。Z軸方向は、車高方向であって、車両1が走行可能な状態で安定的に水平面上に載置された状態にて重力作用方向と平行となる。
車両1は、いわゆる自動車であって、箱状の車体2を有している。車体2の前面3には、フロントバンパー4が装着されている。車体2の後面5には、リアバンパー6が装着されている。車体2の側面7には、ドアパネル等の側面パネル8が装着されている。
車両1には、車載システム10が搭載されている。本実施形態に係る車載システム10を搭載する車両1を、以下「自車両」と称する。車載システム10は、自車両に搭載される乗員保護デバイス11の起動を制御するように構成されている。すなわち、乗員保護システムとも称され得る車載システム10は、自車両の外部に存在する物体と自車両とが衝突した場合に、乗員保護デバイス11により自車両の乗員を保護するように設けられている。
本実施形態においては、乗員保護デバイス11は、前突用の保護デバイスであって、運転席エアバッグや助手席エアバッグ等を備えている。「前突」とは、車体2に対して前方から衝撃が加わる態様の衝突をいい、「前面衝突」とも称される。前突は、正面衝突と、オフセット前突と、オブリーク前突とを含む。正面衝突は、オーバーラップ率がほぼ100%の前突である。オーバーラップ率とは、車幅に対して、車体2における衝突対象物体との衝突領域の車幅方向寸法が占める割合である。車幅とは、車体2の車幅方向寸法である。正面衝突は、フルラップ前突とも称され得る。オフセット前突は、オーバーラップ率が所定値(例えば90%)以下の前突である。オブリーク前突とは、平面視にて車両中心線LCに対して傾斜する長手方向または短手方向を有する衝突対象物体に、車体2の前面3の角部が衝突する前突である。オブリーク前突は、「斜め衝突」あるいは「斜めオフセット衝突」とも称される。オブリーク前突の典型例としては、NHTSAにて規定されたオブリーク衝突試験における試験条件相当の、相対角15°およびオーバーラップ率35%程度での衝突形態が挙げられる。NHTSAはNational Highway Traffic Safety Administrationの略である。正面衝突以外の前突を、「非対称衝突」と称する。すなわち、非対称衝突は、車体2の前面3における左右いずれか片側が他車両等の衝突対象物体と衝突する衝突形態である。
車体2における前部には、フロントセンサ12が設けられている。フロントセンサ12は、フロントバンパー4を車体2の内側から支持する不図示の車体部品に装着されている。フロントセンサ12は、左右一対設けられている。すなわち、車体2には、左フロントセンサ12Lと右フロントセンサ12Rとが装着されている。左フロントセンサ12Lと右フロントセンサ12Rとは、車両中心線LCを挟んで対称に配置されている。フロントセンサ12は、いわゆる一軸センサであって、自車両と物体との衝突発生の際に車体2に作用する前後方向加速度(すなわちX軸方向加速度)を検出するとともに、その検出結果を出力するように構成されている。
車体2における左右の側部には、サイドセンサ13が設けられている。すなわち、サイドセンサ13は、車体2の車幅方向における両端部且つ車両全長方向における中間部(例えば略中央部)に配置されている。具体的には、車体2には、左サイドセンサ13Lと右サイドセンサ13Rとが装着されている。左サイドセンサ13Lと右サイドセンサ13Rとは、車両中心線LCを挟んで対称に配置されている。サイドセンサ13は、いわゆる二軸センサであって、自車両と物体との衝突発生の際に車体2に作用する左右方向加速度(すなわちY軸方向加速度)および前後方向加速度を検出するとともに、その検出結果を出力するように構成されている。
車載システム10は、乗員保護デバイス11、フロントセンサ12、およびサイドセンサ13に加えて、メインセンサ14を備えている。メインセンサ14は、平面視にて車両中心線LC上に配置されつつ、車体2の内部に収容されている。メインセンサ14は、いわゆる一軸センサであって、自車両と物体との衝突発生の際に車体2に作用する前後方向加速度を検出するとともに、その検出結果を出力するように構成されている。フロアセンサであるメインセンサ14は、電子制御装置15に内蔵されている。
(衝突検知装置)
電子制御装置15は、いわゆるエアバッグECUとしての構成を有している。すなわち、本実施形態においては、衝突検知装置として機能する電子制御装置15は、フロントセンサ12、サイドセンサ13、およびメインセンサ14の出力に基づいて、自車両の前突を検知するとともに、前突用の乗員保護デバイス11を起動するように構成されている。具体的には、電子制御装置15は、図示しないCPU、ROM、RAM、不揮発性リライタブルメモリ、等を備えた車載マイクロコンピュータとしての構成を有している。不揮発性リライタブルメモリは、電源投入中は情報を書き換え可能である一方で電源遮断中は情報を書き換え不能に保持する記憶装置であって、例えばフラッシュROM等である。ROM、RAMおよび不揮発性リライタブルメモリは、非遷移的実体的記憶媒体である。電子制御装置15は、ROMまたは不揮発性リライタブルメモリに格納された制御プログラムを読み出して実行することで、車載システム10の動作を制御するように構成されている。
電子制御装置15は、いわゆるエアバッグECUとしての構成を有している。すなわち、本実施形態においては、衝突検知装置として機能する電子制御装置15は、フロントセンサ12、サイドセンサ13、およびメインセンサ14の出力に基づいて、自車両の前突を検知するとともに、前突用の乗員保護デバイス11を起動するように構成されている。具体的には、電子制御装置15は、図示しないCPU、ROM、RAM、不揮発性リライタブルメモリ、等を備えた車載マイクロコンピュータとしての構成を有している。不揮発性リライタブルメモリは、電源投入中は情報を書き換え可能である一方で電源遮断中は情報を書き換え不能に保持する記憶装置であって、例えばフラッシュROM等である。ROM、RAMおよび不揮発性リライタブルメモリは、非遷移的実体的記憶媒体である。電子制御装置15は、ROMまたは不揮発性リライタブルメモリに格納された制御プログラムを読み出して実行することで、車載システム10の動作を制御するように構成されている。
図2に示されているように、電子制御装置15は、車載マイクロコンピュータ上にてプログラムの実行により実現される機能構成として、第一加速度取得部151と、第二加速度取得部152と、前突判定部153とを備えている。第一加速度取得部151は、サイドセンサ13すなわち左サイドセンサ13Lおよび右サイドセンサ13Rから出力された前後方向加速度を取得して前突判定部153に出力するようになっている。すなわち、第一加速度取得部151は、左サイドセンサ13Lおよび右サイドセンサ13Rからの前後方向加速度の出力信号を受領するようになっている。第二加速度取得部152は、左サイドセンサ13Lおよび右サイドセンサ13Rとは異なる加速度センサであるメインセンサ14から出力された前後方向加速度を取得して前突判定部153に出力するようになっている。すなわち、第二加速度取得部152は、メインセンサ14からの前後方向加速度の出力信号を受領するようになっている。前突判定部153は、第一加速度取得部151および第二加速度取得部152にて取得した前後方向加速度に基づいて、前突の発生を判定するようになっている。具体的には、前突判定部153は、第一加速度取得部151にて取得された前後方向加速度に基づくセーフィング判定と、第二加速度取得部152にて取得された前後方向加速度に基づくメイン判定とに基づいて、前突の発生を判定するようになっている。
より詳細には、図3に示されているように、前突判定部153は、前突判定のロジック構成として、メイン判定ロジック153aと、セーフィング判定ロジック153bと、前突判定ロジック153cとを有している。メイン判定ロジック153aは、メインセンサ14から出力され第二加速度取得部152にて取得された前後方向加速度が所定のメイン判定閾値を超えた場合に、メイン判定をオン(すなわち論理値「1」を出力)するようになっている。一方、メイン判定ロジック153aは、第二加速度取得部152にて取得された前後方向加速度がメイン判定閾値を超えない場合に、メイン判定をオフ(すなわち論理値「0」を出力)するようになっている。セーフィング判定ロジック153bは、セーフィング判定結果を出力するようになっている。すなわち、セーフィング判定ロジック153bは、前突が発生した旨のセーフィング判定が成立する場合に論理値「1」を出力し、成立しない場合に論理値「0」を出力するようになっている。前突判定ロジック153cは、アンドゲートであって、メイン判定ロジック153aの出力とセーフィング判定ロジック153bの出力との論理積を出力するようになっている。すなわち、前突判定ロジック153cは、メイン判定とセーフィング判定との双方が成立する場合に、前突が発生した旨を判定(すなわち論理値「1」を出力)するようになっている。一方、前突判定ロジック153cは、メイン判定とセーフィング判定とのうちの少なくともいずれか一方が成立しない場合に、前突が発生していない旨を判定(すなわち論理値「0」を出力)するようになっている。
セーフィング判定ロジック153bは、左側判定ロジック153dと、右側判定ロジック153eと、オアゲート153fとを有している。左側判定ロジック153dは、左サイドセンサ13Lから出力され第一加速度取得部151にて取得された前後方向加速度が所定のセーフィング判定閾値を超えた場合に、左側セーフィング判定をオン(すなわち論理値「1」を出力)するようになっている。一方、左側判定ロジック153dは、第一加速度取得部151にて取得された前後方向加速度がセーフィング判定閾値を超えない場合に、左側セーフィング判定をオフ(すなわち論理値「0」を出力)するようになっている。右側判定ロジック153eは、右サイドセンサ13Rから出力され第一加速度取得部151にて取得された前後方向加速度が所定のセーフィング判定閾値を超えた場合に、右側セーフィング判定をオン(すなわち論理値「1」を出力)するようになっている。一方、右側判定ロジック153eは、第一加速度取得部151にて取得された前後方向加速度がセーフィング判定閾値を超えない場合に、左側セーフィング判定をオフ(すなわち論理値「0」を出力)するようになっている。オアゲート153fは、左側判定ロジック153dの出力と右側判定ロジック153eの出力との論理和を出力するようになっている。すなわち、セーフィング判定ロジック153bは、左側セーフィング判定と右側セーフィング判定とのうちの少なくともいずれか一方が成立した場合に、セーフィング判定をオン(すなわち論理値「1」を出力)するようになっている。一方、セーフィング判定ロジック153bは、左側セーフィング判定と右側セーフィング判定とのいずれもが成立しない場合に、セーフィング判定をオフ(すなわち論理値「0」を出力)するようになっている。
また、図2に示されているように、電子制御装置15は、車載マイクロコンピュータ上にてプログラムの実行により実現される機能構成として、閾値設定部154とセンサ情報取得部155とを備えている。閾値設定部154は、前突判定部153におけるセーフィング判定ロジック153bによるセーフィング判定の閾値であるセーフィング判定閾値を設定するようになっている。すなわち、前突判定部153は、左サイドセンサ13Lまたは右サイドセンサ13Rにより検出された前後方向加速度がセーフィング判定閾値を超えた場合に、前突が発生した旨のセーフィング判定を行うようになっている。センサ情報取得部155は、左サイドセンサ13Lおよび右サイドセンサ13Rが正常であるか故障しているかというセンサダイアグ情報を取得するようになっている。そして、本実施形態においては、閾値設定部154は、左サイドセンサ13Lおよび右サイドセンサ13Rのうちの一方が故障し他方が故障していない場合、所定の敏感化処理を実行するようになっている。敏感化処理とは、故障した一方のセンサとは異なる他方のセンサにより検出された前後方向加速度に対するセーフィング判定閾値を、双方が故障していない場合よりも低くする処理である。故障した一方のセンサは、本発明における「第一サイドセンサ」に相当する。故障していない他方のセンサは、本発明における「第二サイドセンサ」に相当する。
さらに、電子制御装置15は、車載マイクロコンピュータ上にてプログラムの実行により実現される機能構成として、非対称衝突判定部156を備えている。非対称衝突判定部156は、前突が非対称衝突であることを判定するようになっている。閾値設定部154は、非対称衝突判定部156が非対称衝突を判定した場合に、敏感化処理を実行するようになっている。本実施形態においては、非対称衝突判定部156は、左右衝突判定、すなわち、非対称衝突が自車両の右側での衝突であるか左側での衝突であるかの判定が可能となっている。そして、閾値設定部154は、非対称衝突判定部156が非対称衝突を判定し、且つ、故障した一方のセンサが衝突側センサである場合に、敏感化処理を実行するようになっている。「衝突側センサ」とは、自車両を車両中心線LCにより左右に2分割して一方を第一領域とし他方を第二領域とし、且つ、第一領域にて物体と衝突する態様で非対称衝突が発生した場合の、左サイドセンサ13Lと右サイドセンサ13Rとのうちの第一領域に存在する方のセンサである。左サイドセンサ13Lと右サイドセンサ13Rとのうちの、非対称衝突が発生した場合における衝突側センサではない方のセンサを、「非衝突側センサ」と称する。図4に示されているように、自車両における左前部が他車両BVと衝突する場合、左サイドセンサ13Lが衝突側センサに該当し、右サイドセンサ13Rが非衝突側センサに該当する。また、閾値設定部154は、敏感化処理を実行した後、所定時間経過した場合、敏感化処理をリセットするようになっている。
(動作概要)
以下、本実施形態の動作概要について、図4に示されているように自車両における左前部が他車両BVと衝突する場合を具体例として用いつつ、本実施形態により奏される効果とともに、図1~図7を参照しつつ説明する。なお、本実施形態に係る装置構成と、これにより実行される衝突検知方法や衝突検知プログラムとを、「本実施形態」と総称することがある。
以下、本実施形態の動作概要について、図4に示されているように自車両における左前部が他車両BVと衝突する場合を具体例として用いつつ、本実施形態により奏される効果とともに、図1~図7を参照しつつ説明する。なお、本実施形態に係る装置構成と、これにより実行される衝突検知方法や衝突検知プログラムとを、「本実施形態」と総称することがある。
従来技術として、エアバッグECU内にセーフィング判定用のセンサを設ける構成や、フロントセンサ12をセーフィング判定用のセンサとして用いる構成が知られている。この点、センサ故障や前突発生時の断線に対するロバストネスの観点からは、前者の構成のように、エアバッグECU内にセーフィング判定用のセンサを設ける方が優れている。しかしながら、かかる構成においては、エアバッグECU内にセーフィング判定用のセンサを設けるため、装置コストの上昇につながる。このため、断線やセンサ故障に対するロバストネスが高く、且つ、装置コストの上昇を可能な限り抑制することが、近年において求められている。
そこで、本発明の発明者は、サイドセンサ13として二軸センサを用い、かかる二軸センサにより検出した前後方向加速度を利用して前突発生のセーフィング判定を行うことで、上記のような課題を解決することができることを見出した。図5は、図4に示された態様でオフセット前突が発生した場合の、一対のサイドセンサ13の各々における出力波形の一例を示す。なお、図5において、横軸tは時間を示し、縦軸Gxは前後方向加速度を示し、「L」は左サイドセンサ13Lの出力波形を示し、「R」は右サイドセンサ13Rの出力波形を示し、一点鎖線はセーフィング判定閾値を示す。この例においては、左右のセーフィング判定閾値は同一であるものとする。かかる構成によれば、前突発生時にて受けるダメージが小さいサイドセンサ13を用いてセーフィング判定を行うことで、前突発生時の断線に対するロバストネスが向上する。また、エアバッグECUである電子制御装置15内にセーフィング判定用のセンサを設けなくてもセーフィング判定が可能となり、装置コストの低減が可能となる。
なお、衝突速度、すなわち、自車両と他車両BVとの相対速度が小さいと、図6に示されているように、非衝突側センサにおける出力が小さくなって通常のセーフィング判定閾値を超えないことがあり得る。この点、本実施形態は、衝突側センサが故障した場合であっても非衝突側センサにおける出力によりセーフィング判定が良好に行われるように、図6にて二点鎖線で示されているようにセーフィング判定閾値を低閾値化する敏感化処理を実行する。これにより、サイドセンサ13を利用した前突発生のセーフィング判定が、良好に行われ得る。
上記のように、非衝突側センサにおける出力が小さくなる現象は、非対称衝突にて発生する。そこで、本実施形態は、非対称衝突判定部156により非対称衝突を判定し、且つ、衝突側センサが故障した場合に、非衝突側センサに対する敏感化処理を実行する。非対称衝突の判定は、例えば、フロントセンサ12や、歩行者保護デバイス起動用にフロントバンパー4に設けた衝突検知センサや、ADAS系センサ(例えばカメラ等)を用いて行うことが可能である。これにより、前突用の乗員保護デバイス11をよりいっそう的確に起動させることができる。
前突用の乗員保護デバイス11の起動制御をよりいっそう的確化するためには、セーフィング判定閾値の低閾値化による敏感化処理は、最低限必要な範囲で行う必要がある。そこで、本実施形態は、センサ故障且つ非対称衝突発生時に限定して敏感化処理を行う。また、本実施形態は、敏感化処理を実行した後、所定時間経過した場合、敏感化処理をリセットする。「所定時間」は、前突用の乗員保護デバイス11の起動が必要な前突が発生した場合においてメイン判定の成立からセーフィング判定が成立するまでの間に通常想定される時間である。具体的には、所定時間経過時点は、2段目のスクイブの点火タイミングに相当する時点である。所定時間経過は、例えば、電子制御装置15に設けられた不図示のタイマーを用いて行われ得る。
図7は、本実施形態に係る電子制御装置15による前突判定処理の概要を示す。なお、図7に示されたフローチャートにおいて、「S」は「ステップ」を略記したものである。
まず、ステップ701にて、電子制御装置15は、左サイドセンサ13Lおよび右サイドセンサ13Rが正常であるか故障しているかというセンサダイアグ情報を取得し、いずれかのセンサに故障が発生しているかを判定する。いずれのセンサにも故障が発生していない場合(すなわちステップ701=NO)、電子制御装置15は、ステップ702の処理を実行する。ステップ702にて、電子制御装置15は、セーフィング判定ロジック153bにおける左側判定ロジック153dおよび右側判定ロジック153eのセーフィング判定閾値を通常閾値に設定する。
これに対し、いずれかのセンサが故障している場合(すなわちステップ701=YES)、電子制御装置15は、ステップ703の処理を実行する。ステップ703にて、電子制御装置15は、衝突が発生したか否かを、メインセンサ14の出力に基づいて判定する。ステップ703の処理は、メイン判定に相当する。メイン判定が不成立の場合(すなわちステップ703=NO)、電子制御装置15は、ステップ704の処理を実行する。ステップ704にて、電子制御装置15は、セーフィング判定ロジック153bにおける左側判定ロジック153dと右側判定ロジック153eとのうちの、故障していないセンサに対応するセーフィング判定閾値を、通常閾値に設定する。
メイン判定が成立した場合(すなわちステップ703=YES)、電子制御装置15は、ステップ705の処理を実行する。ステップ705にて、電子制御装置15は、メイン判定の成立により発生が判定された衝突が非対称衝突であるか否かを判定する。非対称衝突ではない場合(すなわちステップ705=NO)、電子制御装置15は、ステップ704の処理を実行する。これに対し、非対称衝突である場合(すなわちステップ705=YES)、電子制御装置15は、ステップ706の処理を実行する。ステップ706にて、電子制御装置15は、ステップ701にて故障判定したセンサが衝突側センサであるか否かを判定する。故障したセンサが非衝突側センサである場合(すなわちステップ706=NO)、電子制御装置15は、ステップ704の処理を実行する。すなわち、故障していないセンサが非衝突側センサではなく衝突側センサである場合、通常閾値であっても良好にセーフィング判定が可能である。このため、電子制御装置15は、セーフィング判定ロジック153bにおける左側判定ロジック153dと右側判定ロジック153eとのうちの、故障していない衝突側センサに対応するセーフィング判定閾値を、通常閾値に設定する。これに対し、故障したセンサが衝突側センサである場合(すなわちステップ706=YES)、電子制御装置15は、ステップ707の処理を実行する。ステップ707にて、電子制御装置15は、敏感化処理を実行する。すなわち、電子制御装置15は、セーフィング判定ロジック153bにおける左側判定ロジック153dと右側判定ロジック153eとのうちの、故障していない非衝突側センサに対応するセーフィング判定閾値を、低閾値に設定する。
ステップ707にて敏感化処理を実行した後、ステップ708にて、電子制御装置15は、敏感化処理を実行してから所定時間経過したか否かを判定する。所定時間経過前は(すなわちステップ708=NO)、電子制御装置15は、敏感化処理による低閾値設定状態を維持する。これに対し、所定時間経過した場合(すなわちステップ708=YES)、電子制御装置15は、敏感化処理による低閾値設定状態をリセットし、故障していない非衝突側センサに対応するセーフィング判定閾値を、通常閾値に設定する。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。故に、上記実施形態に対しては、適宜変更が可能である。以下、代表的な変形例について説明する。以下の変形例の説明においては、上記実施形態との相違点を主として説明する。また、上記実施形態と変形例とにおいて、互いに同一または均等である部分には、同一の符号が付されている。したがって、以下の変形例の説明において、上記実施形態と同一の符号を有する構成要素に関しては、技術的矛盾または特段の追加説明なき限り、上記実施形態における説明が適宜援用され得る。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。故に、上記実施形態に対しては、適宜変更が可能である。以下、代表的な変形例について説明する。以下の変形例の説明においては、上記実施形態との相違点を主として説明する。また、上記実施形態と変形例とにおいて、互いに同一または均等である部分には、同一の符号が付されている。したがって、以下の変形例の説明において、上記実施形態と同一の符号を有する構成要素に関しては、技術的矛盾または特段の追加説明なき限り、上記実施形態における説明が適宜援用され得る。
本発明は、上記実施形態にて示された具体的な装置構成に限定されない。すなわち、例えば、適用対象である車両1は、四輪自動車に限定されない。具体的には、車両1は、三輪自動車であってもよいし、貨物トラック等の六輪または八輪自動車でもよい。車両1の種類は、内燃機関のみを備えた自動車であってもよいし、内燃機関を備えない電気自動車または燃料電池車であってもよいし、いわゆるハイブリッド自動車であってもよい。車体2の形状および構造も、箱状すなわち平面視における略矩形状に限定されない。
前突用以外の乗員保護デバイス11や歩行者保護デバイスが搭載されている場合に対しても、本発明は好適に適用され得る。
上記実施形態にて記載されている通り、サイドセンサ13を用いて、前突の検知と、前突用の乗員保護デバイス11の起動が可能となる。このため、フロントセンサ12は、省略可能である。但し、典型的な前突をより早期に判定するという観点や、冗長化の観点から、フロントセンサ12およびこれを用いた前突判定は、上記実施形態におけるサイドセンサ13を用いた衝突判定と並列で設けられ得る。メインセンサ14についても同様であり、最低限本発明を実施可能化するという観点からは省略可能ではあるが、併用され得る。また、エアバッグECUである電子制御装置15内にセーフィング判定用のセンサを設けることで、セーフィング判定の冗長化を図ってもよい。
電子制御装置15の全部または一部は、上記のような動作を可能に構成されたデジタル回路、例えばASICあるいはFPGAを備えた構成であってもよい。ASICはApplication Specific Integrated Circuitの略である。FPGAはField Programmable Gate Arrayの略である。すなわち、電子制御装置15において、車載マイクロコンピュータ部分とデジタル回路部分とは併存し得る。
このように、上記の各機能構成および方法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つあるいは複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、上記の各機能構成および方法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、上記の各機能構成および方法は、一つあるいは複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移的実体的記憶媒体に記憶されていてもよい。すなわち、上記の各機能構成および方法は、これを実現するための手順を含むコンピュータプログラム、あるいは、当該プログラムを記憶した非遷移的実体的記憶媒体としても表現可能である。
非対称衝突をメインセンサ14の出力により判定する構成等、非対称衝突は判定できる一方で左右衝突判定はできない場合があり得る。この場合、比較的大きな衝撃入力が車体2に対してなされたときに乗員保護デバイス11を展開できるよう、衝突側であるか否かを問わず、故障していないセンサを敏感化することが有効である。そこで、閾値設定部154は、非対称衝突判定部156が非対称衝突を判定した場合、故障していないセンサが衝突側センサであるか否かを問わず、敏感化処理を実行するようになっていてもよい。図8は、かかる態様に対応するフローチャートである。すなわち、図8のフローチャートは、図7におけるステップ706を省略したものに相当する。具体的には、非対称衝突ではない場合(すなわちステップ705=NO)、電子制御装置15は、ステップ704の処理を実行する。これに対し、非対称衝突である場合(すなわちステップ705=YES)、電子制御装置15は、ステップ807の処理を実行する。ステップ807にて、電子制御装置15は、敏感化処理を実行する。すなわち、電子制御装置15は、セーフィング判定ロジック153bにおける左側判定ロジック153dと右側判定ロジック153eとのうちの、故障していないセンサに対応するセーフィング判定閾値を、衝突側センサであるか否かにかかわらず、低閾値に設定する。敏感化処理を実行した後、ステップ808にて、電子制御装置15は、敏感化処理を実行してから所定時間経過したか否かを判定する。所定時間経過前は(すなわちステップ808=NO)、電子制御装置15は、敏感化処理による低閾値設定状態を維持する。これに対し、所定時間経過した場合(すなわちステップ808=YES)、電子制御装置15は、敏感化処理による低閾値設定状態をリセットし、故障していないセンサに対応するセーフィング判定閾値を、通常閾値に設定する。
上記実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、構成要素の個数、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数値に限定される場合等を除き、その特定の数値に本発明が限定されることはない。同様に、構成要素等の形状、方向、位置関係等が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に特定の形状、方向、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、方向、位置関係等に本発明が限定されることはない。
変形例も、上記の例示に限定されない。すなわち、或る実施形態の一部と、他の実施形態の一部とが、互いに組み合わされ得る。また、複数の変形例が、互いに組み合わされ得る。更に、上記実施形態の全部または一部と、変形例の全部または一部とが、互いに組み合わされ得る。
1 車両
2 車体
13 サイドセンサ
13L 左サイドセンサ
13R 右サイドセンサ
14 メインセンサ
15 電子制御装置(衝突検知装置)
151 第一加速度取得部
152 第二加速度取得部
153 前突判定部
2 車体
13 サイドセンサ
13L 左サイドセンサ
13R 右サイドセンサ
14 メインセンサ
15 電子制御装置(衝突検知装置)
151 第一加速度取得部
152 第二加速度取得部
153 前突判定部
Claims (7)
- 車両(1)の前突を検知するように構成された、衝突検知装置(15)であって、
前記車両の車体(2)における左側の側部に設けられて前後方向加速度および左右方向加速度を検出する加速度センサである左サイドセンサ(13L)、および、前記車体における右側の側部に設けられて前記前後方向加速度および前記左右方向加速度を検出する加速度センサである右サイドセンサ(13R)から出力された前記前後方向加速度を取得する、第一加速度取得部(151)と、
前記左サイドセンサおよび前記右サイドセンサとは異なる加速度センサであって前記前後方向加速度を検出するメインセンサ(14)から出力された前記前後方向加速度を取得する、第二加速度取得部(152)と、
前記第一加速度取得部にて取得された前記前後方向加速度に基づくセーフィング判定と、前記第二加速度取得部にて取得された前記前後方向加速度に基づくメイン判定とに基づいて、前記前突の発生を判定する、前突判定部(153)と、
を備えた衝突検知装置。 - 前記前突判定部における前記セーフィング判定の閾値であるセーフィング判定閾値を設定する、閾値設定部(154)をさらに備え、
前記前突判定部は、前記左サイドセンサまたは前記右サイドセンサにより検出された前記前後方向加速度が前記セーフィング判定閾値を超えた場合に、前記前突が発生した旨の前記セーフィング判定を行い、
前記閾値設定部は、前記左サイドセンサおよび前記右サイドセンサのうちの一方である第一サイドセンサが故障し他方である第二サイドセンサが故障していない場合、前記第二サイドセンサにより検出された前記前後方向加速度に対する前記セーフィング判定閾値を前記左サイドセンサおよび前記右サイドセンサの双方が故障していない場合よりも低くする敏感化処理を実行する、
請求項1に記載の衝突検知装置。 - 前記前突が非対称衝突であることを判定する、非対称衝突判定部(156)をさらに備え、
前記閾値設定部は、前記非対称衝突判定部が前記非対称衝突を判定した場合に、前記敏感化処理を実行する、
請求項2に記載の衝突検知装置。 - 前記閾値設定部は、前記非対称衝突判定部が前記非対称衝突を判定し、且つ、前記第一サイドセンサが衝突側である場合に、前記敏感化処理を実行する、
請求項3に記載の衝突検知装置。 - 前記閾値設定部は、前記敏感化処理を実行した後、所定時間経過した場合、前記敏感化処理をリセットする、
請求項2~4のいずれか1つに記載の衝突検知装置。 - 車両(1)の前突を検知する、衝突検知方法であって、
前記車両の車体(2)における左側の側部に設けられて前後方向加速度および左右方向加速度を検出する加速度センサである左サイドセンサ(13L)、および、前記車体における右側の側部に設けられて前記前後方向加速度および前記左右方向加速度を検出する加速度センサである右サイドセンサ(13R)から出力された前記前後方向加速度を取得し、
前記左サイドセンサおよび前記右サイドセンサとは異なる加速度センサであって前記前後方向加速度を検出するメインセンサ(14)から出力された前記前後方向加速度を取得し、
取得した前記前後方向加速度に基づくセーフィング判定と、取得した前記前後方向加速度に基づくメイン判定とに基づいて、前記前突の発生を判定する、
衝突検知方法。 - 車両(1)の前突を検知するように構成された衝突検知装置(15)により実行される、衝突検知プログラムであって、
前記衝突検知装置により実行される処理は、
前記車両の車体(2)における左側の側部に設けられて前後方向加速度および左右方向加速度を検出する加速度センサである左サイドセンサ(13L)、および、前記車体における右側の側部に設けられて前記前後方向加速度および前記左右方向加速度を検出する加速度センサである右サイドセンサ(13R)から出力された前記前後方向加速度を取得する処理と、
前記左サイドセンサおよび前記右サイドセンサとは異なる加速度センサであって前記前後方向加速度を検出するメインセンサ(14)から出力された前記前後方向加速度を取得する処理と、
取得した前記前後方向加速度に基づくセーフィング判定と、取得した前記前後方向加速度に基づくメイン判定とに基づいて、前記前突の発生を判定する処理と、
を含む衝突検知プログラム。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022023041A JP2023119914A (ja) | 2022-02-17 | 2022-02-17 | 衝突検知装置、衝突検知方法、および衝突検知プログラム |
PCT/JP2023/001178 WO2023157530A1 (ja) | 2022-02-17 | 2023-01-17 | 衝突検知装置、衝突検知方法、および衝突検知プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022023041A JP2023119914A (ja) | 2022-02-17 | 2022-02-17 | 衝突検知装置、衝突検知方法、および衝突検知プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023119914A true JP2023119914A (ja) | 2023-08-29 |
Family
ID=87578103
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022023041A Pending JP2023119914A (ja) | 2022-02-17 | 2022-02-17 | 衝突検知装置、衝突検知方法、および衝突検知プログラム |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023119914A (ja) |
WO (1) | WO2023157530A1 (ja) |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09301113A (ja) * | 1996-05-14 | 1997-11-25 | Toyota Motor Corp | 側突用エアバッグ装置の制御システム |
JP3487274B2 (ja) * | 2000-08-23 | 2004-01-13 | トヨタ自動車株式会社 | エアバッグ装置の起動制御装置 |
JP2012176721A (ja) * | 2011-02-28 | 2012-09-13 | Keihin Corp | 車両衝突判定装置 |
JP2012245954A (ja) * | 2011-05-31 | 2012-12-13 | Denso Corp | 衝突検知装置および乗員保護システム |
JP2019018642A (ja) * | 2017-07-13 | 2019-02-07 | 株式会社デンソーテン | 衝突検知装置および衝突検知方法 |
JP2019156364A (ja) * | 2018-03-16 | 2019-09-19 | 株式会社デンソーテン | 回転検出装置および回転検出方法 |
-
2022
- 2022-02-17 JP JP2022023041A patent/JP2023119914A/ja active Pending
-
2023
- 2023-01-17 WO PCT/JP2023/001178 patent/WO2023157530A1/ja unknown
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2023157530A1 (ja) | 2023-08-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN105365737B (zh) | 车辆的乘员保护装置 | |
JP3608050B2 (ja) | ロールオーバ判別装置 | |
JP4449518B2 (ja) | 車両用乗員保護装置 | |
JP4835344B2 (ja) | 車両用乗員保護装置の起動制御装置 | |
JP5862435B2 (ja) | 車両制御装置 | |
JP6107839B2 (ja) | 車両用乗員保護装置 | |
US20170088085A1 (en) | Vehicle occupant protection device | |
CN103863234A (zh) | 车辆乘员保护系统 | |
CN111660994B (zh) | 车辆用气囊装置、车辆用气囊装置的控制方法及存储介质 | |
JP6135446B2 (ja) | 助手席用エアバッグ装置 | |
JP7013982B2 (ja) | 衝突判定装置 | |
WO2023157530A1 (ja) | 衝突検知装置、衝突検知方法、および衝突検知プログラム | |
JP2001018744A (ja) | 車両用側突エアバッグ装置の起動制御システム | |
CN113492785B (zh) | 乘员保护装置 | |
JP6265181B2 (ja) | 車両用エアバッグ制御システム | |
JP2019027833A (ja) | 衝突検知装置 | |
WO2023047871A1 (ja) | 衝突判定装置および起動制御装置 | |
JP2009280061A (ja) | 乗員保護装置、乗員保護方法 | |
JP7323263B2 (ja) | 乗員保護制御装置 | |
JP7017453B2 (ja) | 車両の前面衝突検出装置 | |
JP2001180429A (ja) | エアバッグ装置の展開制御装置 | |
JP6988374B2 (ja) | 車両回転検出装置 | |
JP2009161059A (ja) | 側面衝突用エアバッグ制御装置 | |
US20240083444A1 (en) | Contact state determination apparatus | |
JP7362200B2 (ja) | 乗員保護装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20240418 |