JP2023119617A - クレーン制御方法、クレーン - Google Patents

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Abstract

【課題】吊り荷の水平搬送のための制御における吊りウインチの動作速度を、様々な作業状況に応じて容易に調節できること。【解決手段】複数の登録値のデータは、複数の区分角度範囲に対応付けられている。制御装置8は、起伏ウインチ160および吊りウインチ163を動作させる並行ウインチ制御を実行する(S1,S4~S12)。前記制御装置8は、前記複数の登録値のデータから起伏角度に対応する参照対象値のデータを特定する(S5,S6)。前記制御装置8は、補正操作が検出された時点に対応する補正期間において、前記並行ウインチ制御における前記吊りウインチ163の動作速度の導出に用いられる前記参照対象値を前記補正操作が表す指定値に応じて補正する(S8)。前記制御装置8は、前記補正期間に対応する前記参照対象値のデータを、前記指定値によって補正されたデータへ更新する(S8)。【選択図】図4

Description

本発明は、吊り荷の水平搬送のためのクレーン制御方法およびクレーンに関する。
クレーンにおいて、吊りロープは、フックおよび吊りウインチに接続されている。前記吊りロープは、ブームの先端部またはジブの先端部から垂下される。前記吊りウインチが動作することにより、前記フックに吊られた吊り荷が上昇または下降する。
また、前記ブームまたは前記ジブが上方へ回動することにより、前記吊り荷は、本体部へ近づきつつ斜め上方へ移動する。同様に、前記ブームまたは前記ジブが下方へ回動することにより、前記吊り荷は、前記本体部から遠ざかりつつ斜め下方へ移動する。
前記ブームおよび前記ジブは、上下に回動可能な起伏体の一例である。起伏ロープが、前記起伏体および起伏ウインチに接続されている。前記起伏ウインチが動作することにより、前記起伏体が上方または下方へ回動する。
クレーンが、前記吊り荷を水平に搬送する動作を実行する場合がある。前記吊り荷の水平搬送は、水平押し搬送と水平引き搬送とを含む。
前記水平押し搬送は、前記吊り荷を前記本体部から遠ざかる方向へ水平に搬送することである。前記水平引き搬送は、前記吊り荷を前記本体部へ近づく方向へ水平に搬送することである。
例えば、前記クレーンが、前記吊り荷の水平搬送のための制御を実行することが知られている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、前記クレーンは、操作レバーに対する操作に応じて前記起伏ウインチを動作させる。その際、前記クレーンは、前記起伏ウインチの動作速度および前記起伏体の角度に応じた速度で前記吊りウインチを動作させる。
前記クレーンは、通常とは異なる制御モードが選択されている状況下で、前記吊り荷の水平搬送のための制御を実行する。この制御は、操縦者の熟練度が比較的低い場合に好適である。
特開2021-54554号公報
ところで、前記吊り荷の水平搬送のために適した前記吊りウインチの動作速度は、様々な作業状況または前記クレーンの仕様に応じて異なる。
例えば、前記作業状況は、前記起伏体の角度および前記起伏ウインチの動作速度の他、油圧ポンプを駆動するエンジンの回転速度または吊荷の重さなどを含む。また、前記クレーンの仕様は、クレーン仕様、タワー仕様、ラフィング仕様または固定ジブ仕様などである。
従って、前記クレーンが、予め調整された制御パラメータに従って前記吊り荷の水平搬送の制御を実行した場合に、前記吊り荷の高さを一定に維持できない場合がある。
本発明の目的は、吊り荷の水平搬送のための制御における吊りウインチの動作速度を、様々な作業状況または仕様に応じて容易に調節可能なクレーン制御方法およびクレーンを提供することにある。
本発明の一の局面に係るクレーン制御方法は、吊り荷の水平搬送のための制御方法である。前記クレーン制御方法は、クレーンが、起伏体と、起伏ロープと、起伏ウインチと、角度検出部と、フックと、吊りロープと、吊りウインチと、を備え、制御装置が、起伏操作部と、補正操作部と、不揮発性の記憶装置と、を備える場合に採用される。前記起伏体は、前記クレーンの本体部に起伏可能に連結されたブーム、または、前記ブームの先端部に回動可能に連結されたジブ、または、前記ブームおよび前記ジブの両方である。前記起伏ロープは、前記起伏体に接続されている。前記起伏ウインチは、前記起伏ロープの巻き取り、または、前記起伏ロープの繰り出し、を行うことにより前記起伏体の角度を変化させる。前記角度検出部は、前記起伏体の角度を検出する。前記フックは、前記吊り荷が吊られる。前記吊りロープは、前記フックに接続され、前記起伏体の先端部から垂下される。前記吊りウインチは、前記吊りロープの巻き取り、または、前記吊りロープの繰り出し、を行うことにより前記吊りロープにおける前記起伏体の先端部から垂下する部分の長さを変化させる。前記制御装置は、前記起伏ウインチおよび前記吊りウインチを制御可能である。前記起伏操作部は、前記起伏ウインチの動作を指示する操作を受け付ける。前記補正操作部は、前記吊りウインチの動作速度の補正の指定値を表す補正操作を受け付ける。前記記憶装置は、前記吊りウインチの動作速度の補正量を表し、それぞれ前記起伏体の可動範囲の区分を表す複数の区分角度範囲に対応付けられた複数の登録値のデータを含む登録補正データを記憶する。前記クレーン制御方法は、前記吊り荷の水平搬送に対応する制御モードが選択されている状況下で前記起伏操作部に対する操作が検出されているときに、前記制御装置が、前記起伏ウインチおよび前記吊りウインチを動作させる並行ウインチ制御を実行することを含む。さらに前記クレーン制御方法は、前記並行ウインチ制御が実行されている状況下で前記補正操作が検出されたときに、前記制御装置が補正処理を実行することを含む。前記並行ウインチ制御は、前記制御装置が、前記起伏操作部に対する操作量に応じた速度で前記起伏ウインチを動作させることを含む。さらに前記並行ウインチ制御は、前記制御装置が、前記角度検出部の検出角度である起伏角度を随時取得し、前記複数の登録値のデータから前記起伏角度に対応する参照対象値のデータを特定することを含む。さらに前記並行ウインチ制御は、前記制御装置が、前記起伏ウインチの動作速度に対する比を表す基準速度比を前記起伏角度に応じて導出することを含む。さらに前記並行ウインチ制御は、前記制御装置が、前記基準速度比を前記参照対象値によって補正することにより適用速度比を導出することを含む。さらに前記並行ウインチ制御は、前記制御装置が、前記起伏ウインチの動作速度および前記適用速度比に応じた速度で前記吊りウインチを動作させることを含む。前記補正処理は、前記制御装置が、前記補正操作が検出された時点に対応する補正期間において、前記並行ウインチ制御における前記吊りウインチの動作速度の導出に用いられる前記参照対象値を前記補正操作が表す前記指定値に応じて補正する速度補正処理を実行することを含む。さらに前記補正処理は、前記制御装置が、前記記憶装置における前記補正期間に対応する前記参照対象値のデータを、前記補正操作が表す前記指定値によって補正されたデータへ更新するデータ更新処理を実行することを含む。
本発明の他の局面に係るクレーンは、前記起伏体と、前記起伏ロープと、前記起伏ウインチと、前記角度検出部と、前記フックと、前記吊りロープと、前記吊りウインチと、前記制御装置と、前記起伏操作部と、前記補正操作部と、前記記憶装置と、を備える。前記制御装置は、前記クレーン制御方法を実現する。
本発明によれば、吊り荷の水平搬送のための制御における吊りウインチの動作速度を、様々な作業状況または仕様に応じて容易に調節可能なクレーン制御方法およびクレーンを提供することが可能になる。
図1は、実施形態に係るクレーンの構成図である。 図2は、実施形態に係るクレーンにおける制御関連機器の構成を表すブロック図である。 図3は、実施形態に係るクレーンにおけるデータ処理装置の構成を表すブロック図である。 図4は、実施形態に係るクレーンにおける水平搬送制御の手順の一例を示すフローチャートである。 図5は、実施形態に係るクレーンにおける補正操作画面の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[クレーン10の構成]
実施形態に係るクレーン10は、吊り荷L0を吊り上げつつ移動させる作業機械である。以下、クレーン10の仕様が前記タワー仕様である場合の例について説明する。
図1に示されるように、クレーン10は、下部走行体11、上部旋回体12、キャブ13、ガントリ15、ウインチ装置16、カウンターウェイト17、ブーム21、ガントリシーブ150、ジブ22、ジブポイントシーブ220、ストラット23、フック34、第1起伏ロープ31、第2起伏ロープ32および吊りロープ33などを備える。
ウインチ装置16は、第1起伏ウインチ161、第2起伏ウインチ162および吊りウインチ163を含む。
上部旋回体12は、下部走行体11によって旋回可能に支持された旋回体である。上部旋回体12は、キャブ13およびガントリ15と一体に構成されている。
ガントリ15は、上部旋回体12から起立する状態で上部旋回体12に固定されている。さらに、上部旋回体12は、ウインチ装置16、カウンターウェイト17およびブーム21を支持している。
なお、第2起伏ウインチ162および吊りウインチ163の一方または両方が、ブーム21の根元部に配置される場合もある。
下部走行体11は、上部旋回体12を旋回可能に支持する台座部分である。上部旋回体12は、下部走行体11に設けられた不図示の駆動源によって旋回駆動される旋回体である。
図1に示されるクレーン10は移動式クレーンである。そのため、クレーン10は、走行装置14をさらに備える。走行装置14は、下部走行体11を支持し、走行可能である。図1,4~8は、走行装置14がクローラー式の装置である例を示す。
なお、下部走行体11、上部旋回体12および走行装置14は、クレーン10の本体部の一例である。ブーム21は、前記本体部に起伏可能に連結されている。
キャブ13は、操縦室である。ブーム21は、その根元部が上部旋回体12に連結されている。ブーム21は、上部旋回体12と連結された前記根元部を中心にして起伏可能である。
ジブ22は、ブーム21の先端部に回動可能に連結されている。ジブ22は、ブーム21の先端部を中心にして起伏可能である。
ストラット23は、ブーム21およびジブ22の連結部分に設けられている。ガントリシーブ150は、ガントリ15の先端部に設けられている。ジブポイントシーブ220は、ジブ22の先端部に設けられている。
第1起伏ロープ31は、ガントリシーブ150に掛けられており、第1起伏ロープ31の両端が、それぞれブーム21および第1起伏ウインチ161に接続されている。第1起伏ウインチ161は、第1起伏ロープ31を介してブーム21を支える。第1起伏ロープ31は、例えばブーム起伏ロープと称される場合がある。
第1起伏ウインチ161は、第1起伏ロープ31の巻き取り、または、第1起伏ロープ31の繰り出しを行うことにより、ブーム21の角度を変化させる。
第2起伏ロープ32は、ストラット23に掛けられており、第2起伏ロープ32の両端が、それぞれジブ22および第2起伏ウインチ162に接続されている。第2起伏ウインチ162は、第2起伏ロープ32を介してブーム21を支える。第2起伏ロープ32は、例えばジブ起伏ロープと称される場合がある。
第2起伏ウインチ162は、第2起伏ロープ32の巻き取り、または、第2起伏ロープ32の繰り出しを行うことにより、ブーム21に対するジブ22の角度を変化させる。
吊りロープ33は、ジブポイントシーブ220に掛けられている。フック34は、吊りロープ33により吊り下げられている。即ち、吊りロープ33は、フック34に接続され、ジブ22の先端部から垂下される。
吊りウインチ163は、吊りロープ33の巻き取り、または、吊りロープ33の繰り出しを行うことにより、吊りロープ33の垂下部の長さを変化させる。前記垂下部は、吊りロープ33におけるジブ22の先端部から垂下する部分である。
前記垂下部の長さの変化により、フック34が昇降する。前記吊り荷は、フック34に吊される。
カウンターウェイト17は、ブーム21と、ジブ22と、フック34に吊られた前記吊り荷の荷重とのバランスをとる。
図2に示されるように、クレーン10は、エンジン41、油圧ポンプ42、油圧制御弁43およびアクチュエータ44などの駆動系の機器を備える。アクチュエータ44は油圧アクチュエータである。
さらにクレーン10は、油圧制御弁43を制御することによりアクチュエータ44を制御する制御装置8を備える。制御装置8は、操作装置5と、データ処理装置6と、表示装置7とを備える。操作装置5および表示装置7などのヒューマンインターフェースのための装置は、キャブ13内に設けられている。
操作装置5は、操縦者の操作を受け付ける装置である。操作装置5は、人の操作を受け付ける操作部の一例である。表示装置7は情報を表示する装置である。
例えば、表示装置7は、液晶表示ユニットなどのパネル表示装置である。操作装置5は、レバー操作装置51、操作ボタン52および入力装置53などを含む。
レバー操作装置51は、それぞれ変位可能な複数の操作レバー511,512,513を備える。さらに、レバー操作装置51は、複数の操作レバー511,512,513それぞれの変位状態を表す操作信号Sx1を出力する変位検出装置514を備える。
操作信号Sx1は、複数の操作レバー511,512,513それぞれのホームポジションからの変位方向および前記ホームポジションからの変位量を表す。前記ホームポジションからの変位量は、複数の操作レバー511,512,513それぞれに対する操作量である。
複数の操作レバー511,512,513は、ブーム操作レバー511、ジブ操作レバー512および吊り操作レバー513を含む。
ブーム操作レバー511は、第1起伏ウインチ161の動作を指示する操作を受け付ける。ジブ操作レバー512は、第2起伏ウインチ162の動作を指示する操作を受け付ける。吊り操作レバー513は、吊りウインチ163の動作を指示する操作を受け付ける。
複数の操作レバー511,512,513の変位方向は、それぞれ対応する複数のウインチ161,162,163の巻取り動作または繰り出し動作の指示を表す。複数の操作レバー511,512,513の変位量は、それぞれ対応する複数のウインチ161,162,163の動作速度の指示を表す。
入力装置53は、前記操縦者による情報入力を受け付ける。例えば、入力装置53は、表示装置7と一体に構成されたタッチパネルなどである。また、入力装置53が、前記操縦者の音声操作による情報入力を受け付ける装置であってもよい。
さらに、クレーン10は、クレーン10が備える各種の機器の状態を検出する状態検出装置45を備える。
状態検出装置45は、荷重計451、ジブ張力センサー452、ブーム角度計454およびジブ角度計455などを含む。各種の状態検出装置45の検出結果は、データ処理装置6へ入力される。
荷重計451は、フック34に吊された吊り荷L0の重さを検出する。荷重計451は、吊り荷L0の重さを検出する荷重検出部の一例である。ジブ張力センサー452は、第2起伏ロープ32に作用する張力を検出する。
例えば、ジブ張力センサー452が、ジブ22と第2起伏ロープ32とを接続する連結部材に取り付けられたロードセルなどの荷重センサーである。
ブーム角度計454は、ブーム21の角度を検出するブーム角度検出部の一例である。ジブ角度計455は、ジブ22の角度を検出するジブ角度検出部の一例である。
例えば、ブーム角度計454が、ブーム21に取り付けられた傾斜計であることが考えられる。この場合、ブーム角度計454は、ブーム21の長手方向が水平方向に対して成す角度を検出する。換言すれば、ブーム角度計454は、ブーム21の仰角を検出する。
同様に、ジブ角度計455が、ジブ22に取り付けられた傾斜計であることが考えられる。この場合、ジブ角度計455は、ジブ22の長手方向が水平方向に対して成す角度を検出する。換言すれば、ジブ角度計455は、ジブ22の仰角を検出する。
さらに、状態検出装置45は、繰り出し長さ計測装置456を含む。繰り出し長さ計測装置456は、吊りロープ33の繰り出し長さを計測する装置である。
例えば、繰り出し長さ計測装置456は、吊りロープ33に接触して従動回転する回転体の回転数をカウントすることによって吊りロープ33の繰り出し長さを計測する。
油圧ポンプ42は、第1起伏ウインチ161、第2起伏ウインチ162および吊りウインチ163などの駆動装置を駆動する油圧装置である。エンジン41は、油圧ポンプ42を駆動する。即ち、エンジン41は、油圧ポンプ42の動力源である。
例えば、エンジン41はディーゼルエンジンである。油圧制御弁43は、データ処理装置6から出力される制御信号に従ってアクチュエータ44へ圧縮油を供給する。
アクチュエータ44は、複数の油圧モーターを含む。前記複数の油圧モーターは、第1起伏ウインチモーター441、第2起伏ウインチモーター442および吊りウインチモーター443を含む。
第1起伏ウインチモーター441は、第1起伏ウインチ161の駆動部である。制御装置8は、第1起伏ウインチモーター441を動作させることにより、第1起伏ウインチ161を動作させる。なお、制御装置8は、第1起伏ウインチモーター441を動作させるときに、第1起伏ウインチ161のネガティブブレーキを解除する。
第2起伏ウインチモーター442は、第2起伏ウインチ162の駆動部である。制御装置8は、第2起伏ウインチモーター442を動作させることにより、第2起伏ウインチ162を動作させる。なお、制御装置8は、第2起伏ウインチモーター442を動作させるときに、第2起伏ウインチ162のネガティブブレーキを解除する。
吊りウインチモーター443は、吊りウインチ163の駆動部である。制御装置8は、吊りウインチモーター443を動作させることにより、吊りウインチ163を動作させる。なお、制御装置8は、吊りウインチモーター443を動作させるときに、吊りウインチ163のネガティブブレーキを解除する。
さらに、アクチュエータ44は、上部旋回体12を回転駆動する不図示の旋回モーターなども含む。前記旋回モーターも油圧モーターである。
制御装置8は、油圧制御弁43を制御することにより、第1起伏ウインチ161、第2起伏ウインチ162および吊りウインチ163を制御する。
データ処理装置6は、操作装置5に対する操作または各種の状態検出装置45の検出結果に応じて、油圧制御弁43などの制御対象へ制御信号を出力する。さらに、データ処理装置6は、操作装置5に対して始動操作が行われることによりエンジン41を始動させる。また、データ処理装置6は、表示装置7を制御する。
図3に示されるように、データ処理装置6は、MPU(Miro Processing Unit)601、RAM(Random Access Memory)602、二次記憶装置603および信号インターフェイス604などを備える。
RAM602は、コンピューター読み取り可能な揮発性の記憶装置である。二次記憶装置603は、コンピューター読み取り可能な不揮発性の記憶装置である。
MPU601は、予め二次記憶装置603に記憶されたプログラムを実行することにより、各種のデータ処理および制御を実行するプロセッサーの一例である。
RAM602は、MPU601によって実行される前記プログラムおよびMPU601が導出もしくは参照するデータを一時記憶する揮発性のメモリーである。
二次記憶装置603は、MPU601によって実行される前記プログラムおよびMPU601が参照するデータを予め記憶する。例えば、二次記憶装置603がEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)またはフラッシュメモリーなどであることが考えられる。
信号インターフェイス604は、状態検出装置45の検出信号をデジタルデータへ変換してMPU601へ伝送する。さらに、信号インターフェイス604は、MPU601が出力する制御指令を電流信号または電圧信号などの制御信号へ変換し、制御対象の機器へ出力する。
データ処理装置6は、MPU601が予め定められた演算プログラムを実行することにより、複数の処理モジュールとして動作する。例えば、前記複数の処理モジュールは、状態判定部6a、通常制御部6bおよび水平制御部6cなどを含む(図3参照)。
状態判定部6aは、状態検出装置45の検出結果に応じてクレーン10の状態を判定する。例えば、状態判定部6aは、吊りロープ33の垂下部の長さであるロープ垂下長さを導出する。前記垂下部は、吊りロープ33におけるジブ22の先端部から垂下する部分である。
例えば、状態判定部6aは、繰り出し長さ計測装置456の計測結果と予め設定されるブーム21およびジブ22それぞれの長さとに基づいて前記ロープ垂下長さを導出する。
また、状態判定部6aは、ブーム角度計454およびジブ角度計455の検出角度に基づいて前記ロープ垂下長さを補正してもよい。
なお、クレーン10が、吊りロープ33の前記垂下部を撮影するカメラを備えてもよい。前記カメラは、上部旋回体12に配置される。この場合、状態判定部6aは、前記カメラにより得られる画像に対する画像処理によって前記ロープ垂下長さを導出することができる。
具体的には、状態判定部6aは、前記カメラにより得られる画像から吊りロープ33の前記垂下部の画像を抽出する。さらに、状態判定部6aは、ブーム21およびジブ22それぞれの長さと、ブーム角度計454およびジブ角度計455の検出角度とに基づいて、吊りロープ33の前記垂下部までの距離を導出する。
前記画像処理装置は、吊りロープ33の前記垂下部の画像の長さと、吊りロープ33の前記垂下部までの距離とに基づいて、前記ロープ垂下長さを導出する。
なお、クレーン10が、第1起伏ロープ31に作用する張力を検出するブーム張力センサーを備えていてもよい(不図示)。この場合、荷重計451が、前記ブーム張力センサー、ジブ張力センサー452および状態判定部6aにより構成されてもよい。
状態判定部6aは、前記ブーム張力センサー、ジブ張力センサー452、ブーム角度計454およびジブ角度計455の検出値に基づいて前記吊り荷の重さを導出することができる。
また、繰り出し長さ計測装置456が、第1起伏ロープ31および第2起伏ロープ32の繰り出し長さを計測してもよい。この場合、状態判定部6aは、複数の入力パラメータに応じてブーム21およびジブ22それぞれの角度を導出することができる。ブーム角度計454およびジブ角度計455が設けられる代わりに、状態判定部6aが、ブーム21およびジブ22それぞれの角度を導出してもよい。また、例えばジブ22がブーム21に対して固定される場合に、ブーム角度計454がブーム21の角度を検出し、状態判定部6aがジブ22の角度を導出してもよい。
前記複数の入力パラメータは、第1起伏ロープ31および第2起伏ロープ32の繰り出し長さの計測値を含む。さらに、前記複数の入力パラメータは、それぞれ予め設定されるブーム21の長さ、および、ジブ22の長さを含む。
また、前記複数の入力パラメータが、ブーム21およびジブ22それぞれの重量およびたわみ係数と、荷重計451の検出値とを含む場合もある。この場合、状態判定部6aは、ブーム21およびジブ22それぞれのたわみ量を導出し、前記たわみ量の導出結果に応じてブーム21およびジブ22それぞれの角度の導出結果を補正する。
なお、ブーム21の角度を導出する状態判定部6aは、前記ブーム角度検出部の一例である。また、ジブ22の角度を導出する状態判定部6aは、前記ジブ角度検出部の一例である。
通常制御部6bは、制御装置8の制御モードが通常モードであるときに、操作装置5に対する操作に応じてエンジン41およびアクチュエータ44を制御する。制御装置8の初期状態において、前記通常モードが前記制御モードとして選択される。
通常制御部6bは、前記通常モードにおいて、ブーム操作レバー511に対する操作に従って第1起伏ウインチ161を動作させる。
さらに、通常制御部6bは、前記通常モードにおいて、ジブ操作レバー512に対する操作に従って第2起伏ウインチ162を動作させる。
さらに通常制御部6bは、前記通常モードにおいて、吊り操作レバー513に対する操作に従って吊りウインチ163を動作させる。
前記通常モードにおいて、ブーム21またはジブ22が上方へ回動することにより、吊り荷L0は、上部旋回体12へ近づきつつ斜め上方へ移動する。同様に、ブーム21またはジブ22が下方へ回動することにより、吊り荷L0は、上部旋回体12から遠ざかりつつ斜め下方へ移動する。
クレーン10は、タワー動作、第1ブーム動作または第2ブーム動作を実行可能である。前記タワー動作において、ブーム21は起立した状態で固定され、ジブ22が上方または下方へ回動する。前記第1ブーム動作において、ブーム21に対するジブ22の角度が固定され、ブーム21が上方または下方へ回動する。ブーム21およびジブ22が不図示のジブガイラインで接続されることにより、ブーム21に対するジブ22の角度が固定される。
また、前記第2ブーム動作において、吊りロープ33が、ブーム21の先端に設けられたブームポイントシーブ210から垂下される。前記第2ブーム動作において、ブーム21が上方または下方へ回動する。
一般に、クレーン10が、ジブ22が連結されない前記クレーン仕様で利用されるときに、前記第2ブーム動作が実行される。なお、ジブ22がブーム21に固定されている状態で、前記第2ブーム動作が実行されることもある。例えば、クレーン10が前記ラフィング仕様または前記固定ジブ仕様で利用されるときに、前記第2ブーム動作が実行される場合がある。
なお、前記第2ブーム動作において、吊りロープ33の前記垂下部は、吊りロープ33におけるブーム21の先端部から垂下する部分である。
以下の説明において、前記タワー動作、前記第1ブーム動作および前記第2ブーム動作の各々における上下に回動する部分のことを起伏体20と称する(図1参照)。また、起伏体20に接続されたロープのことを起伏ロープ30と称する(図1参照)。
また、起伏体20の角度を変化させるウインチのことを起伏ウインチ160と称する(図1参照)。起伏ウインチ160は、起伏ロープ30の巻き取り、または、起伏ロープ30の繰り出し、を行うことにより起伏体20の角度を変化させる。
前記タワー動作における起伏ウインチ160は第2起伏ウインチ162である。前記第1ブーム動作または前記第2ブーム動作における起伏ウインチ160は第1起伏ウインチ161である。
以下、起伏ウインチ160の動作を指示する操作を受け付ける操作部のことを起伏操作部510と称する(図2参照)。前記タワー動作において、ジブ操作レバー512が起伏操作部510である。また、前記第1ブーム動作または前記第2ブーム動作において、ブーム操作レバー511が起伏操作部510である。
また、起伏体20の角度を検出する装置のことを角度検出部450と称する(図2参照)。本実施形態において、角度検出部450は、ブーム角度計454およびジブ角度計455の一方または両方である。
前記タワー動作において、ジブ22が起伏体20であり、第2起伏ロープ32が起伏ロープ30であり、ジブ角度計455が角度検出部450である。
前記第1ブーム動作において、ブーム21およびジブ22の両方が起伏体20であり、第1起伏ロープ31が起伏ロープ30である。また、前記第1ブーム動作において、起伏体20の角度は、ブーム角度計454の検出角度と、ジブ角度計455の検出角度と、ブーム21およびジブ22それぞれの長さと、によって定まる。
従って、前記第1ブーム動作において、ブーム角度計454およびジブ角度計455の両方が角度検出部450である。
前記第2ブーム動作において、ブーム21が起伏体20であり、第1起伏ロープ31が起伏ロープ30であり、ブーム角度計454が角度検出部450である。
クレーン10は、前記タワー動作、前記第1ブーム動作または前記第2ブーム動作において、水平搬送の動作を実行する場合がある。前記水平搬送は、吊り荷L0を水平に搬送することである。前記水平搬送は、水平押し搬送と水平引き搬送とを含む。
前記水平押し搬送は、吊り荷L0を上部旋回体12から遠ざかる方向へ水平に搬送することである。前記水平引き搬送は、前記吊り荷を上部旋回体12へ近づく方向へ水平に搬送することである。
クレーン10において、水平搬送モードが前記制御モードとして選択される場合がある。前記水平搬送モードは、吊り荷L0の前記水平搬送に対応する前記制御モードである。
例えば、操作ボタン52または入力装置53に対するモード移行操作が検出されたときに、水平制御部6cは、前記水平搬送モードを前記制御モードとして選択する。また、操作ボタン52または入力装置53に対するモード解除操作が検出されたときに、通常制御部6bは、前記通常モードを前記制御モードとして選択する。
水平制御部6cは、前記水平搬送モードが選択されている状況下で起伏操作部510に対する操作が検出されているときに、後述する水平搬送制御を実行する(図4参照)。前記水平搬送制御は、吊り荷L0の前記水平搬送のための制御である。
水平制御部6cは、前記水平搬送制御において、起伏操作部510に対する操作に応じて起伏ウインチ160を動作させるとともに、吊りウインチ163を動作させる。前記水平搬送制御は、操縦者の熟練度が比較的低い場合に好適である。
ところで、吊り荷L0の前記水平搬送のために適した吊りウインチ163の動作速度は、起伏体20の角度および起伏ウインチ160の動作速度以外の様々な作業状況に応じて異なる。
従って、水平制御部6cが、予め調整された制御パラメータに従って前記水平搬送のための制御を実行した場合に、吊り荷L0の高さを一定に維持できない場合がある。
本実施形態において、水平制御部6cは、例えば図4に示される手順で前記水平搬送制御を実行する。これにより、前記水平搬送制御における吊りウインチ163の動作速度を、様々な作業状況に応じて容易に調節可能である。
本実施形態において、二次記憶装置603は、1つ以上の登録補正データD1を記憶している(図3参照)。登録補正データD1は、複数の区分角度範囲D10に対応付けられた複数の登録値D11のデータを含む(図5参照)。複数の区分角度範囲D10は、それぞれ起伏体20の可動範囲の区分を表す。
複数の登録値D11は、それぞれ吊りウインチ163の動作速度の補正量を表す。本実施形態において、登録値D11各々は、起伏ウインチ160に対する吊りウインチ163の速度比の補正量を表す。
例えば、登録値D11各々の初期値は0である(図5参照)。また、複数の登録値D11のうちの一部または全部の初期値が、0以外の値である場合もある。
例えば、二次記憶装置603は、複数の登録補正データD1を記憶している。複数の登録補正データD1は、それぞれ起伏ウインチ160の動作方向に対応する1つ以上の引き込み補正データD1aおよび1つ以上の押し出し補正データD1bを含む(図5参照)。
引き込み補正データD1aは、起伏ウインチ160が起伏体20を上方へ回動させる方向へ動作する場合における複数の登録値D11のデータを含む。即ち、引き込み補正データD1aは、前記水平引き搬送に対応する複数の登録値D11のデータを含む。
一方、押し出し補正データD1bは、起伏ウインチ160が起伏体20を下方へ回動させる方向へ動作する場合における複数の登録値D11のデータを含む。即ち、押し出し補正データD1bは、前記水平押し搬送に対応する複数の登録値D11のデータを含む。
本実施形態において、複数の登録補正データD1は、それぞれエンジン41の回転速度に対応する複数の引き込み補正データD1aおよび複数の押し出し補正データD1bを含む。
本実施形態において、エンジン41は、回転速度を複数の段階に変更可能である。複数の引き込み補正データD1aおよび複数の押し出し補正データD1bは、それぞれエンジン41の変更可能な回転速度のいずれかに対応している。
さらに、複数の登録補正データD1は、ジブ22の有無に対応する複数の引き込み補正データD1aおよび複数の押し出し補正データD1bを含む。
ジブ22がブーム21に連結されている場合、クレーン10は、前記タワー動作または前記第1ブーム動作を実行可能である。一方、ジブ22がブーム21に連結されていない場合、クレーン10は、前記第2ブーム動作を実行可能である。
さらに、複数の登録補正データD1が、それぞれ吊り荷L0の重さに対応する複数の引き込み補正データD1aおよび複数の押し出し補正データD1bを含んでいてもよい。
なお、前記水平搬送が前記水平引き搬送および前記水平押し搬送のいずれであるかの違いは、前記水平搬送における吊り荷L0の高さの変動要因の1つである。また、エンジン41の回転速度および吊り荷L0の重さの各々も、前記水平搬送における吊り荷L0の高さの変動要因の1つである。
また、水平制御部6cは、前記水平搬送モードが選択されているときに、クレーン10の動作状態を特定する。前記動作状態は、前記タワー動作、前記第1ブーム動作および前記第2ブーム動作のうちのいずれかである。
例えば、水平制御部6cは、入力装置53に対する動作選択操作に従って前記動作状態を特定する。
また、水平制御部6cは、前記動作状態を自動的に特定してもよい。例えば、水平制御部6cは、予め入力装置53を通じて入力されるジブ22の有無の情報と、ブーム操作レバー511およびジブ操作レバー512に対する操作の状況と、に応じて前記動作状態を特定することができる。
さらに水平制御部6cは、特定された前記動作状態に対応する起伏操作部510および角度検出部450を特定する。
[水平搬送制御]
以下、図4に示されるフローチャートを参照しつつ、前記水平搬送制御の手順の一例について説明する。
水平制御部6cは、前記水平搬送モードが選択されているときに前記水平搬送制御を実行する。前記水平搬送制御は、吊り荷L0の前記水平搬送のためのクレーン制御方法を実現する処理の一例である。
以下の説明において、S1,S2,…は、前記水平搬送制御における複数の工程の識別符号を表す。水平制御部6cは、前記水平搬送制御において、工程S1の処理から開始する。
<工程S1>
工程S1において、水平制御部6cは、複数の登録補正データD1の中からエンジン41の回転速度に対応する一対の候補補正データを選択する。
前記一対の候補補正データの一方は引き込み補正データD1aであり、前記一対の候補補正データの他方は押し出し補正データD1bである。
即ち、工程S1において、エンジン41の回転速度に対応する引き込み補正データD1aと、エンジン41の回転速度に対応する押し出し補正データD1bとが選択される。
なお、複数の登録補正データD1が、それぞれエンジン41の回転速度および吊り荷L0の重さに対応する複数の引き込み補正データD1aおよび複数の押し出し補正データD1bを含む場合がある。
上記の場合、水平制御部6cは、工程S1において、複数の登録補正データD1の中からエンジン41の回転速度および荷重計451の検出荷重に対応する一対の候補補正データを選択する。
水平制御部6cは、工程S1の処理を実行した後、処理を工程S2へ移行させる。
<工程S2>
工程S2において、水平制御部6cは、補正操作画面G1を表示装置7に表示させる(図5参照)。
補正操作画面G1は、前記一対の候補補正データに含まれる複数の登録値D11を含む。補正操作画面G1において、複数の登録値D11は、複数の区分角度範囲D10に対応付けられて表示される。
さらに、補正操作画面G1は、入力装置53を構成するタッチパネルに対応付けられた複数の補正操作アイコンG10を含む。補正操作アイコンG10各々は、吊りウインチ163の動作速度の補正の指定値を表す補正操作を受け付けるアイコンである。
本実施形態において、前記指定値は、起伏ウインチ160に対する吊りウインチ163の速度比の補正量を表す。
なお、複数の補正操作アイコンG10は、前記指定値を表す補正操作を受け付ける補正操作部の一例である。即ち、入力装置53を構成する前記タッチパネルが、前記補正操作部の一例である。
水平制御部6cは、工程S2の処理を実行した後、処理を工程S3へ移行させる。
<工程S3>
工程S3において、水平制御部6cは、起伏操作が検出されているときに、処理を工程S4へ移行させる。前記起伏操作は、起伏操作部510に対する操作である。
一方、工程S3において、水平制御部6cは、前記起伏操作が検出されていないときに、処理を工程S13へ移行させる。
<工程S4>
工程S4において、水平制御部6cは、工程S3で検出された起伏操作部510に対する操作の方向に応じて、前記一対の候補補正データの一方を対象補正データとして選択する。
起伏操作部510に対する操作の方向は、起伏ウインチ160の動作方向を表す。即ち、水平制御部6cは、起伏ウインチ160を動作させる方向に応じて前記対象補正データを選択する。
水平制御部6cは、工程S4の処理を実行した後、処理を工程S5へ移行させる。
<工程S5>
工程S5において、水平制御部6cは、角度検出部450の検出角度である起伏角度を角度検出部450から取得する。
水平制御部6cは、工程S5の処理を実行した後、処理を工程S6へ移行させる。
<工程S6>
工程S6において、水平制御部6cは、前記対象補正データにおける複数の登録値D11のデータから前記起伏角度に対応する参照対象値D1xのデータを特定する(図5参照)。
図5に示される例では、登録値D11各々は、区分角度範囲D10各々に属する角度に対応している。この場合、前記起伏角度が属する区分角度範囲D10に対応する1つの登録値D11のデータが、参照対象値D1xのデータとして特定される。
なお、登録値D11各々は、区分角度範囲D10各々の境界値に対応していてもよい。区分角度範囲D10各々の境界値は、区分角度範囲D10各々の下限値または上限値である。この場合、前記起伏角度が属する区分角度範囲D10の境界値に対応する1つの登録値D11のデータが、参照対象値D1xのデータとして特定される。
水平制御部6cは、工程S6の処理を実行した後、処理を工程S7へ移行させる。
<工程S7>
工程S7において、水平制御部6cは、入力装置53に対する前記補正操作が検出された場合に処理を工程S8へ移行させる。
一方、工程S7において、水平制御部6cは、入力装置53に対する前記補正操作が検出されない場合に処理を工程S9へ移行させる。
例えば、入力装置53は、複数の補正操作アイコンG10のいずれも操作されない状態から複数の補正操作アイコンG10のうちの1つが操作される状態へ変化したときに、前記補正操作を検出する。
また、入力装置53は、複数の補正操作アイコンG10のうちの1つが操作されている期間において継続して前記補正操作を検出してもよい。
<工程S8>
工程S8において、水平制御部6cは、工程S6で特定された元の参照対象値D1xを、元の参照対象値D1xに前記指定値が反映された値へ更新する。
参照対象値D1xに反映される前記指定値は、工程S7で検出された前記補正操作に対応する前記指定値である。
本実施形態において、水平制御部6cは、参照対象値D1xを更新するときに、二次記憶装置603に記憶された前記対象補正データにおける参照対象値D1xのデータも更新する。
前記補正操作が工程S7で検出されている場合、更新後の参照対象値D1xは、元の参照対象値D1xに前記指定値が加算された値である。
一方、前記補正操作が工程S7で検出されていない場合、参照対象値D1xは更新されない。
水平制御部6cは、工程S8の処理を実行した後、処理を工程S9へ移行させる。
<工程S9>
工程S9において、水平制御部6cは、補正操作画面G1に表示される参照対象値D1xを工程S8で更新された値へ更新する。
なお、工程S7で前記補正操作が検出されていない場合、参照対象値D1xの表示は実質的に更新されない。
水平制御部6cは、参照対象値D1xの表示を更新するときに、参照対象値D1xを強調して表示する処理を表示装置7に実行させる(図5参照)。
例えば、水平制御部6cは、表示装置7において、参照対象値D1xを複数の登録値D11のうち参照対象値D1x以外の値と異なる色で表示させる。
水平制御部6cは、工程S9の処理を実行した後、処理を工程S10へ移行させる。
<工程S10>
工程S10において、水平制御部6cは、起伏操作部510に対する操作量に応じた起伏ウインチ速度を導出する。前記起伏ウインチ速度は、起伏ウインチ160の動作速度を表す。
工程S4の処理により、起伏操作部510に対する操作量に対して概ね比例する前記起伏ウインチ速度が導出される。
水平制御部6cは、工程S10の処理を実行した後、処理を工程S11へ移行させる。
<工程S11>
工程S11において、水平制御部6cは、工程S10で導出された前記起伏ウインチ速度に対応する吊りウインチ速度を導出する。前記吊りウインチ速度は、吊りウインチ163の動作速度を表す。
以下、前記吊りウインチ速度の導出方法の具体例について説明する。
水平制御部6cは、工程S5で得られた前記起伏角度を予め定められた計算式またはルックアップテーブルに適用することにより、前記起伏ウインチ速度に対する比を表す基準速度比を導出する(工程S11)。
前記基準速度比は、前記起伏角度と複数の既知情報とが適用される三角関数などの一般的な公式に基づいて導出される。例えば、前記複数の既知情報は、起伏体20の長さと、前記起伏角度と、起伏ウインチ160の位置の情報と、起伏ウインチ160および吊りウインチ163のドラムの直径の比の情報とを含む。
前記第1ブーム動作が実行される場合、水平制御部6cは、ブーム21に対するジブ22の角度が一定に維持されているとの想定の下で前記基準速度比を導出してもよい。
さらに水平制御部6cは、前記基準速度比を参照対象値D1xによって補正することにより適用速度比を導出する(工程S11)。前記適用速度比は、前記起伏ウインチ速度に対する前記吊りウインチ速度の比である。
工程S7で前記補正操作が検出されない場合、前記適用速度比の導出に用いられる参照対象値D1xは、前記対象補正データから特定された元の参照対象値D1xである。
一方、工程S7で前記補正操作が検出された場合、前記適用速度比の導出に用いられる参照対象値D1xは、前記対象補正データから特定された元の参照対象値D1xが前記指定値により補正された値である(工程S8参照)。
さらに水平制御部6cは、前記起伏ウインチ速度に前記適用速度比を乗算することにより前記吊りウインチ速度を導出する(工程S11)。
水平制御部6cは、工程S11の処理を実行した後、処理を工程S12へ移行させる。
<工程S12>
工程S12において、水平制御部6cは、起伏ウインチ160を前記起伏ウインチ速度で動作させるとともに吊りウインチ163を前記吊りウインチ速度で動作させる。
工程S4~S12の処理は、起伏操作部510に対する前記起伏操作が行われているときに実行される。工程S4~S12の処理は、例えば1秒未満の周期で実行される。従って、起伏ウインチ160および吊りウインチ163は、前記起伏操作が検出されるのとほぼ同時に動作を開始する。
また、工程S12において、起伏ウインチ160および吊りウインチ163に対応する油圧機器のフィードバック制御が実行される。前記フィードバック制御において、工程S10および工程S11で導出された速度が目標速度である。
また、前記起伏操作が行われている状況下で入力装置53に対する前記補正操作が行われた場合に、工程S8~S12の処理が実行される。これにより、前記起伏操作に応じて動作する吊りウインチ163の速度は、前記補正操作に応じて直ちに補正される。
水平制御部6cは、工程S12の処理を実行した後、処理を工程S3へ移行させる。これにより、水平制御部6cは、工程S3以降の処理を繰り返す。
<工程S13>
工程S13において、水平制御部6cは、起伏ウインチ160および吊りウインチ163の動作を停止させる。
水平制御部6cは、工程S13の処理を実行した後、処理を工程S1へ以降させる。これにより、水平制御部6cは、工程S1以降の処理を繰り返す。
なお、前記水平搬送モードとは異なるモードが前記制御モードとして選択されたときに、水平制御部6cは、前記水平搬送制御を終了する。
また、水平制御部6cは、工程S13の処理を実行した後、工程S7~S9の処理を実行した上で、処理を工程S1へ移行させてもよい。これにより、前記起伏操作が行われていないときでも、前記補正操作によって前記対象補正データを更新することが可能である。
前記水平搬送制御において、工程S1および工程S4~工程S12の処理は、起伏ウインチ160および吊りウインチ163を並行して動作させる並行ウインチ制御の一例である。前記並行ウインチ制御は、前記水平搬送モードが選択されている状況下で起伏操作部510に対する操作が検出されているときに実行される。
水平制御部6cは、前記並行ウインチ制御において、起伏操作部510に対する操作量に応じた速度で起伏ウインチ160を動作させる(工程S10,S12参照)。
さらに水平制御部6cは、前記並行ウインチ制御において、前記起伏角度を随時取得し、複数の登録値D11のデータから前記起伏角度に対応する参照対象値D1xのデータを特定する(工程S5,S6参照)。
さらに水平制御部6cは、前記並行ウインチ制御において、前記起伏ウインチ速度に対する比を表す前記基準速度比を前記起伏角度に応じて導出する(工程S11参照)。
さらに水平制御部6cは、前記並行ウインチ制御において、前記基準速度比を参照対象値D1xによって補正することにより前記適用速度比を導出する(工程S11参照)。
さらに水平制御部6cは、前記並行ウインチ制御において、前記起伏ウインチ速度および前記適用速度比に応じて前記吊りウインチ速度を導出し、吊りウインチ163を前記吊りウインチ速度で動作させる(工程S11,S12参照)。
また、前記水平搬送制御において、工程S8および工程S11の処理は、補正処理の一例である。水平制御部6cは、前記並行ウインチ制御が実行されている状況下で前記補正操作が検出されたときに前記補正処理を実行する。
水平制御部6cは、前記補正処理において、速度補正処理を実行する。前記速度補正処理は、前記並行ウインチ制御における前記吊りウインチ速度の導出に用いられる参照対象値D1xを、前記補正操作が表す前記指定値に応じて補正する処理である(工程S8参照)。
水平制御部6cは、前記補正操作が検出された時点に対応する補正期間において前記補正処理を実行する。本実施形態において、前記補正期間は、前記起伏角度が複数の区分角度範囲D10のうちの1つの対象角度範囲に属している期間である。
前記対象角度範囲は、複数の区分角度範囲D10のうち、前記補正操作が検出された時点での参照対象値D1xに対応する1つである。
前述したように、工程S7において、前記補正操作は、複数の補正操作アイコンG10のいずれも操作されない状態から複数の補正操作アイコンG10のうちの1つが操作される状態へ変化したときに検出される。
また、工程S8の処理が実行された後、前記起伏操作の検出が継続されているときに、水平制御部6cは、再び工程S4~S6の処理を実行する。
S6の処理が実行されるときに、前記起伏角度が前記対象角度範囲に属している場合、前回の工程S8で更新された参照対象値D1xが特定される。そのため、前記補正操作が検出された時点の前記指定値に基づく速度補正が、工程S11で導出される前記吊りウインチ速度に反映される。
一方、S6の処理が実行されるときに、前記起伏角度が前記対象角度範囲に属していない場合、前回の工程S8で更新された参照対象値D1xとは異なる新たな参照対象値D1xが特定される。そのため、前記補正操作が検出された時点の前記指定値に基づく速度補正は、工程S11で導出される前記吊りウインチ速度に反映されない。
従って、本実施形態における前記補正期間は、前記起伏角度が前記対象角度範囲に属している期間である。
また、前記水平搬送制御において、工程S8の処理は、データ更新処理の一例である。前記データ更新処理は、二次記憶装置603における前記補正期間に対応する参照対象値D1xのデータを更新する処理である。
水平制御部6cは、前記データ更新処理において、参照対象値D1xのデータを、前記補正操作が表す前記指定値によって補正されたデータへ更新する。
また、前記水平搬送制御における工程S1および工程S4の処理は、水平制御部6cにより実行される第1データ選択処理の一例である。前記第1データ選択処理は、起伏ウインチ160の動作方向に応じて複数の登録補正データD1の1つを前記対象補正データとして選択する処理である。
また、前記水平搬送制御における工程S1および工程S4の処理は、水平制御部6cにより実行される第2データ選択処理の一例でもある。前記第2データ選択処理は、エンジン41の回転速度に応じて複数の登録補正データD1の1つを前記対象補正データとして選択する処理である。
また、前記水平搬送制御における工程S1および工程S4の処理は、水平制御部6cにより実行される第3データ選択処理の一例でもある。前記第3データ選択処理は、荷重計451の検出荷重に応じて複数の登録補正データD1の1つを前記対象補正データとして選択する処理である。
水平制御部6cは、前記対象補正データを、前記並行ウインチ制御または前記データ更新処理において参照または更新する(工程S6,S8,S9,S11参照)。
また、水平制御部6cは、前記並行ウインチ制御が実行されているときに、工程S2および工程S9において、補正値表示処理を表示装置7に実行させる。
前記補正値表示処理は、複数の登録値D11を表示するとともに、複数の登録値D11のうち前記起伏角度に対応する一部を強調して表示する処理である(図5参照)。これにより、操縦者は、複数の登録値D11のうち、現在の起伏体20の角度に対応する値を容易に把握することができる。
本実施形態が採用されることにより、クレーン10の操縦者が、前記水平搬送制御における吊りウインチ163の動作速度を、様々な作業状況に応じて容易に調節することが可能である。
[第1応用例]
次に、前記水平搬送制御の第1応用例について説明する。
本応用例において、入力装置53は、複数の補正操作アイコンG10うちの1つの操作が継続されている期間に、前記補正操作を継続して検出することができる。
本応用例において、前記補正期間は、前記補正操作が検出された時点から前記補正操作が検出されなくなった時点までの操作継続期間である。例えば、入力装置53が、複数の補正操作アイコンG10うちの1つに対する長押し操作を検出した場合、前記長押し操作が検出されている期間が前記補正期間である。
本応用例の水平制御部6cは、前記水平搬送制御の工程S8において、二次記憶装置603における前記対象補正データを更新しない。本応用例の水平制御部6cは、前記補正期間が確定した後に、二次記憶装置603における前記対象補正データを更新する。
例えば、水平制御部6cは、複数の区分角度範囲D10のうち前記操作継続期間において前記起伏角度が属していた1つ以上の特定角度範囲それぞれについて、更新後の参照対象値D1xを一時記憶する。
さらに、水平制御部6cは、予め定められた更新条件が成立したときに、二次記憶装置603において、1つ以上の前記特定角度範囲に対応する参照対象値D1xのデータを更新する。
例えば、前記更新条件は、前記補正操作または前記起伏操作が検出されなくなったという第1更新条件を含む。また、前記更新条件は、前記補正操作が行われているときに前記起伏操作の方向が変化したという第2更新条件を含んでもよい。例えば、前記更新条件が、前記第1更新条件および前記第2更新条件の論理和であることが考えられる。本応用例における参照対象値D1xのデータの更新処理も、前記データ更新処理の一例である。
本応用例が採用される場合も、図4に示される前記水平搬送制御が採用される場合と同様の効果が得られる。
[第2応用例]
次に、前記水平搬送制御の第2応用例について説明する。
本応用例において、前記水平搬送制御を実行可能な制御装置8が、クレーン10と無線通信可能なリモートコントローラーとして実現される。
本応用例が採用される場合も、クレーン10が採用される場合と同様の効果が得られる。
5 :操作装置
8 :制御装置
10 :クレーン
11 :下部走行体
12 :上部旋回体
13 :キャブ
14 :走行装置
15 :ガントリ
16 :ウインチ装置
17 :カウンターウェイト
20 :起伏体
21 :ブーム
22 :ジブ
23 :ストラット
30 :起伏ロープ
31 :第1起伏ロープ
32 :第2起伏ロープ
33 :吊りロープ
34 :フック
41 :エンジン
42 :油圧ポンプ
43 :油圧制御弁
44 :アクチュエータ
45 :状態検出装置
51 :レバー操作装置
52 :操作ボタン
53 :入力装置
150 :ガントリシーブ
160 :起伏ウインチ
161 :第1起伏ウインチ
162 :第2起伏ウインチ
163 :吊りウインチ
210 :ブームポイントシーブ
220 :ジブポイントシーブ
441 :第1起伏ウインチモーター
442 :第2起伏ウインチモーター
443 :吊りウインチモーター
450 :角度検出部
451 :荷重計
452 :ジブ張力センサー
454 :ブーム角度計
455 :ジブ角度計
456 :計測装置
510 :起伏操作部
511 :ブーム操作レバー
512 :ジブ操作レバー
513 :吊り操作レバー
514 :変位検出装置
601 :MPU
602 :RAM
603 :二次記憶装置
604 :信号インターフェイス
L0 :吊り荷

Claims (8)

  1. 吊り荷の水平搬送のためのクレーン制御方法であって、
    クレーンが、
    前記クレーンの本体部に起伏可能に連結されたブーム、または、前記ブームの先端部に回動可能に連結されたジブ、または、前記ブームおよび前記ジブの両方である起伏体と、
    前記起伏体に接続された起伏ロープと、
    前記起伏ロープの巻き取り、または、前記起伏ロープの繰り出し、を行うことにより前記起伏体の角度を変化させる起伏ウインチと、
    前記起伏体の角度を検出する角度検出部と、
    前記吊り荷が吊られるフックと、
    前記フックに接続され、前記起伏体の先端部から垂下される吊りロープと、
    前記吊りロープの巻き取り、または、前記吊りロープの繰り出し、を行うことにより前記吊りロープにおける前記起伏体の先端部から垂下する部分の長さを変化させる吊りウインチと、を備え、
    前記起伏ウインチおよび前記吊りウインチを制御可能な制御装置が、
    前記起伏ウインチの動作を指示する操作を受け付ける起伏操作部と、
    前記吊りウインチの動作速度の補正の指定値を表す補正操作を受け付ける補正操作部と、
    前記吊りウインチの動作速度の補正量を表し、それぞれ前記起伏体の可動範囲の区分を表す複数の区分角度範囲に対応付けられた複数の登録値のデータを含む1つ以上の登録補正データを記憶する不揮発性の記憶装置と、を備える場合に、
    前記吊り荷の水平搬送に対応する制御モードが選択されている状況下で前記起伏操作部に対する操作が検出されているときに、前記制御装置が、前記起伏ウインチおよび前記吊りウインチを動作させる並行ウインチ制御を実行することと、
    前記並行ウインチ制御が実行されている状況下で前記補正操作が検出されたときに、前記制御装置が補正処理を実行することと、を含み、
    前記並行ウインチ制御は、
    前記制御装置が、前記起伏操作部に対する操作量に応じた速度で前記起伏ウインチを動作させることと、
    前記制御装置が、前記角度検出部の検出角度である起伏角度を随時取得し、前記複数の登録値のデータから前記起伏角度に対応する参照対象値のデータを特定することと、
    前記制御装置が、前記起伏ウインチの動作速度に対する比を表す基準速度比を前記起伏角度に応じて導出することと、
    前記制御装置が、前記基準速度比を前記参照対象値によって補正することにより適用速度比を導出することと、
    前記制御装置が、前記起伏ウインチの動作速度および前記適用速度比に応じた速度で前記吊りウインチを動作させることと、を含み、
    前記補正処理は、
    前記制御装置が、前記補正操作が検出された時点に対応する補正期間において、前記並行ウインチ制御における前記吊りウインチの動作速度の導出に用いられる前記参照対象値を前記補正操作が表す前記指定値に応じて補正する速度補正処理を実行することと、
    前記制御装置が、前記記憶装置における前記補正期間に対応する前記参照対象値のデータを、前記補正操作が表す前記指定値によって補正されたデータへ更新するデータ更新処理を実行することと、を含む、クレーン制御方法。
  2. 前記補正期間は、前記起伏角度が前記複数の区分角度範囲のうちの1つの対象角度範囲に属している期間であり、
    前記対象角度範囲は、前記複数の区分角度範囲のうち前記補正操作が検出された時点での前記起伏角度に対応する1つである、請求項1に記載のクレーン制御方法。
  3. 前記補正期間は、前記補正操作が検出された時点から前記補正操作が検出されなくなった時点までの期間である、請求項1に記載のクレーン制御方法。
  4. 前記記憶装置が、それぞれ前記起伏ウインチの動作方向に対応する複数の前記登録補正データを記憶している場合に、
    前記制御装置が、前記起伏ウインチの動作方向に応じて複数の前記登録補正データの1つを対象補正データとして選択することをさらに含み、
    前記制御装置は、前記対象補正データを、前記並行ウインチ制御または前記補正処理において参照または更新する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のクレーン制御方法。
  5. 前記クレーンが、
    前記起伏ウインチおよび前記吊りウインチを駆動する油圧装置と、
    前記油圧装置の動力源であり、回転速度を変更可能なエンジンと、を備え、
    前記制御装置が、それぞれ前記エンジンの回転速度に対応する複数の前記登録補正データを含む場合に、
    前記制御装置が、前記エンジンの回転速度に応じて複数の前記登録補正データの1つを対象補正データとして選択することをさらに含み、
    前記制御装置は、前記対象補正データを、前記並行ウインチ制御または前記補正処理において参照または更新する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のクレーン制御方法。
  6. 前記クレーンが、前記吊り荷の重さを検出する荷重検出部を備え、
    前記記憶装置が、それぞれ前記吊り荷の重さに対応する複数の前記登録補正データを含む場合に、
    前記制御装置が、前記荷重検出部の検出荷重に応じて複数の前記登録補正データの1つを対象補正データとして選択することをさらに含み、
    前記制御装置は、前記対象補正データを、前記並行ウインチ制御または前記データ更新処理において参照または更新する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のクレーン制御方法。
  7. 前記クレーンが表示装置を備える場合に、
    前記並行ウインチ制御が実行されているときに、前記制御装置が、前記複数の登録値を表示するとともに前記複数の登録値のうち前記起伏角度に対応する一部を強調して表示する処理を、前記表示装置に実行させることをさらに含む、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のクレーン制御方法。
  8. 本体部に起伏可能に連結されたブーム、または、前記ブームの先端部に回動可能に連結されたジブ、または、前記ブームおよび前記ジブの両方である起伏体と、
    前記起伏体に接続された起伏ロープと、
    前記起伏ロープの巻き取り、または、前記起伏ロープの繰り出し、を行うことにより前記ブームの角度を変化させる起伏ウインチと、
    前記起伏体の角度を検出する角度検出部と、
    吊り荷が吊られるフックと、
    前記フックに接続され、前記起伏体の先端部から垂下される吊りロープと、
    前記吊りロープの巻き取り、または、前記吊りロープの繰り出し、を行うことにより前記吊りロープにおける前記起伏体の先端部から垂下する部分の長さを変化させる吊りウインチと、
    前記起伏ウインチおよび前記吊りウインチを制御可能な制御装置と、
    前記起伏ウインチの動作を指示する操作を受け付ける起伏操作部と、
    前記吊りウインチの動作速度の補正の指定値を表す補正操作を受け付ける補正操作部と、
    前記吊りウインチの動作速度の補正量を表し、それぞれ前記起伏体の可動範囲の区分を表す複数の区分角度範囲に対応付けられた複数の登録値のデータを含む登録補正データを記憶する不揮発性の記憶装置と、を備え、
    前記制御装置は、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載されたクレーン制御方法を実現する、クレーン。
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