JP2023119543A - 抗菌性ガラス及びこれを用いた樹脂成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂成形品とした場合に外観上の問題を発生させず、安価である抗菌性ガラス及びこれを用いた樹脂成形品を創案する。【解決手段】ガラス組成として、モル%表示で、AgxO(x=2超~2.5) 0.05~0.5%を含有することを特徴とする抗菌性ガラス。【選択図】なし

Description

本発明は、抗菌性ガラス及びこれを用いた樹脂成形品に関する。
歯ブラシ、石鹸入れ、たらい、洗面台、浴槽等の樹脂成形品は、高湿度の条件下で長期間使用されるため、細菌や黴が増殖し易い。
細菌や黴の増殖を抑えるために、従来から、樹脂に抗菌剤を混錬後成形し、樹脂成形品としている。
また、抗菌剤には、抗菌性が高いAgイオンを利用したものが多く用いられており、例えばAgイオンを担持させた抗菌性ゼオライト粉末、ガラス組成中にAgOを含む水溶性抗菌性ガラス粉末等が知られている。
ところが、従来のAgイオンを含む抗菌剤は、高価であり、ガラスが紫外線や熱等の作用で変色する傾向がある。また、AgイオンからAg金属コロイドに変化すると、抗菌持続性能が劣化する。特に、樹脂成形品を高湿度の条件下で長期間使用する場合に、Ag金属コロイドが形成され、抗菌持続性能が不十分になる可能性が高い。この現象は、Ag金属コロイドが、Agイオンよりも抗菌性が低いことに起因する。
更に、ガラス組成中にAgOを導入すると、ガラスを樹脂と混錬した際に樹脂が着色するという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、樹脂成形品とした場合に外観上の問題を発生させず、安価である抗菌性ガラス及びこれを用いた樹脂成形品を創案することである。
本発明者は、種々の実験を行った結果、樹脂の着色の原因は樹脂の酸化によるものであり、ガラス中のAgOを化学量論組成よりも酸素不足の状態であるAgO(x=2超~2.5)とすることにより、ガラスと樹脂を混錬した際の樹脂の酸化を抑制し、樹脂が着色し難くなることを見出した。すなわち、本発明の抗菌性ガラスは、モル%表示で、AgO(x=2超~2.5) 0.05~0.5%を含有することを特徴とする。
本発明の抗菌性ガラスは、ガラス組成中に高価であるAgO(x=2超~2.5)を0.5モル%以下含む。これにより、コストの上昇を抑えることができる。更にAgO(x=2超~2.5)の含有量が0.5モル%以下と少ないため、紫外線の照射による変色等の問題も生じ難い。
本発明の抗菌性ガラスは、ガラス組成として、モル%表示で、B 48.5~60%、MgO 10~30%、SiO(y=1.8~2) 0.1~1%、Al(z=2.8~3) 2~10%を含有することが好ましい。
このようにすれば、ガラス組成中に安価であるBを48.5モル%以上、MgOを10モル%以上含む。これにより、コストの上昇をさらに抑えることができる。
更に、本発明の抗菌性ガラスは、ガラス組成中にAl(z=2.8~3)を2モル%以上含む。これにより、ガラス内でAgをイオン状態として安定に保持することができる。結果として、AgO(x=2超~2.5)の含有量が少量であっても、Agイオンの抗菌作用を効果的に発揮させることが可能になる。
本発明の抗菌性ガラスは、ガラス組成として、SiO(y=1.8~2未満) 0.1~1モル%を含有することが好ましい。ガラス中のSiOを化学量論組成よりも酸素不足の状態であるSiO(y=1.8~2未満)とすることにより、ガラスと樹脂を混錬した際の樹脂の酸化をさらに抑制し、樹脂が着色し難くなる。
本発明の抗菌性ガラスは、ガラス組成として、Al(z=2.8~3未満) 2~10モル%を含有することが好ましい。ガラス中のAlを化学量論組成よりも酸素不足の状態であるAl(z=2.8~3未満)とすることにより、ガラスと樹脂を混錬した際の樹脂の酸化をさらに抑制し、樹脂が着色し難くなる。
本発明の抗菌性ガラスは、ガラス組成として、ZnOを2~15モル%含有することが好ましい。このようにすれば、ガラスの安定性を高めることができる。またZnイオンが溶出して、抗菌性を高めることができる。
本発明の抗菌性ガラスは、ガラス組成として、CaOを0.1~5モル%含有することが好ましい。このようにすれば、ガラスの安定性を高めることができる。
本発明の抗菌性ガラスは、ガラス組成として、Pを0.1~10モル%含有することが好ましい。このようにすれば、ガラスの安定性を高めることができる。またAgをイオン状態として安定に保持し易くなる。
本発明の抗菌性ガラスは、ガラス組成として、NaOを0~5モル%含有することが好ましい。このようにすれば、ガラスの安定性を高めることができる。またAgをイオン状態として安定に保持し易くなる。
本発明の抗菌性ガラスは、粉末形状であることが好ましい。
本発明の抗菌性ガラスは、平均粒子径D50が0.5~25μmであることが好ましい。ここで、「平均粒子径D50」とは、レーザー回折装置で測定した値を指し、レーザー回折法により測定した際の体積基準の累積粒度分布曲線において、その積算量が粒子の小さい方から累積して50%である粒子径を表す。
本発明の樹脂成形品は、上記の抗菌性ガラスを含むことが好ましい。
本発明の樹脂成形品は、抗菌性ガラスの含有量が0.01~20質量%であることが好ましい。
本発明の抗菌性ガラスは、外観上の問題を発生させず、安価である。よって、本発明の抗菌性ガラスは、樹脂成形品に充填される抗菌剤として好適であり、特に歯ブラシ、石鹸入れ、たらい、洗面台、浴槽等の樹脂成形品に充填される抗菌剤として好適である。
本発明の抗菌性ガラスは、ガラス組成として、モル%表示で、AgO(x=2超~2.5) 0.05~0.5%を含有する。上記のように各成分の含有範囲を限定した理由を下記に示す。なお、各成分の含有範囲の説明において、%表示はモル%を意味する。
AgO(x=2超~2.5)は、抗菌性を高める成分である。AgO(x=2超~2.5)の含有量は0.05~0.5%、好ましくは0.1~0.5%である。AgO(x=2超~2.5)の含有量が少な過ぎると、上記の効果を享受し難くなる。一方、AgO(x=2超~2.5)の含有量が多過ぎると、紫外線の照射による樹脂の変色等の問題が生じ易くなり、また原料コストが高騰し易くなる。また、xは2超~2.5、好ましくは2.1~2.4である。xが小さ過ぎると、ガラスと樹脂を混錬した際の樹脂の酸化を抑制し難くなり、樹脂が着色し易くなる。一方、xが大き過ぎると、耐水性が不当に低下して、Agイオンの溶出速度を適正化し難くなる。また、銀コロイドが発生しやすく、ガラスが着色するため、樹脂混合品も着色してしまう。
上記成分以外にも、以下の成分を含んでもよい。
は、ガラス形成成分であり、また抗菌持続性を調整し得る成分である。Bの含有量は好ましくは48.5~60%、より好ましくは50~60%である。Bの含有量が少な過ぎると、ガラス化が困難になると共に、耐水性が高くなり過ぎて、Agイオンの溶出量が少なくなるため、抗菌持続性が低下し易くなる。一方、Bの含有量が多過ぎると、耐水性が低下し過ぎて、Agイオンの溶出量が過大になるため、抗菌持続性が低下し易くなる。
MgOは、ガラス化を助ける成分であり、また耐水性を維持した状態で高温粘性を下げる成分である。MgOの含有量は好ましくは10~30%、より好ましくは12~29%である。MgOの含有量が少な過ぎると、耐水性が低下して、Agイオンの溶出速度が大きくなるため、樹脂成形品の変色が生じ易くなる。一方、MgOの含有量が多過ぎると、ガラス化が困難になる。
SiO(y=1.8~2)は、ガラス形成成分である。SiO(y=1.8~2)の含有量は、好ましくは0.1~1%、より好ましくは0.2~0.8%である。SiO(y=1.8~2)の含有量が少な過ぎると、上記の効果を享受し難くなる。一方、SiO(y=1.8~2)の含有量が多過ぎると、Agイオンの溶出速度が低下し易くなる。また、yは1.8~2、好ましくは1.8~2未満である。yが小さ過ぎると、ガラスが着色し易くなる。一方、yが大き過ぎると、ガラスと樹脂を混錬した際の樹脂の酸化を抑制し難くなり、樹脂が着色し易くなる。
Al(z=2.8~3)は、ガラス化を助ける成分であり、またガラス内でAg成分をイオン状態として安定に保持する成分である。Alは、ガラス内ではSiと同じく酸素4配位で存在する。Alは、ガラス内で3価のカチオンであり、Siの4価と比較して価数が1つ少ないため、酸素イオンとの電荷バランスにより、マイナスイオン(-1)の電荷を持った状態で存在している。一方、Agイオンは、1価のカチオンであり、1価のマイナスイオンのAlサイトに電荷補償の状態で安定的に担持される。なお、Agイオンは、イオン状態では抗菌性が高いものの、非常に還元性が高いため、周辺から電子を奪って、容易にイオン状態から金属状態に変化する性質を有する。そして、Agイオンは、イオン状態では抗菌性が高いものの、金属状態に変化すると抗菌性が著しく低下してしまう。Al(z=2.8~3)の含有量は好ましくは2~10%、より好ましくは4~8%である。Al(z=2.8~3)の含有量が少な過ぎると、上記の効果を享受し難くなる。一方、Al(z=2.8~3)の含有量が多過ぎると、耐水性が高くなり過ぎて、Agイオンの溶出量が少なくなるため、抗菌持続性が低下し易くなる。また、zは2.8~3、好ましくは2.8~3未満である。zが小さ過ぎると、ガラスが着色し易くなる。一方、zが大き過ぎると、ガラスと樹脂を混錬した際の樹脂の酸化を抑制し難くなり、樹脂が着色し易くなる。
なお、AgO(x=2超~2.5)、SiO(y=1.8~2未満)、Al(z=2.8~3未満)は化学量論組成から酸素原子が少なく、還元された状態である。後述する通り、これらの状態は、還元雰囲気下にてガラスを溶融することで実現できる。
ZnOは、ガラス化を助ける成分であり、またZnイオンとして抗菌性を付与する成分である。ZnOの含有量は、好ましくは0~15%、より好ましくは2~15%、さらに好ましくは5~15%である。ZnOの含有量が少な過ぎると、抗菌性が低下し易くなる。一方、ZnOの含有量が多過ぎると、ガラス化が困難になる。
CaOは、ガラス化を助ける成分である。CaOの含有量は、好ましくは0~5%、より好ましくは0.1~5%、さらに好ましくは0.5~4%である。CaOの含有量が少な過ぎると、上記効果を享受し難くなる。一方、CaOの含有量が多過ぎると、ガラス化が困難になる。
は、ガラス形成成分であり、またガラス内でAg成分をイオン状態として安定に保持する成分である。更に耐水性を制御して、Agイオンの溶出速度を適正化し得る成分である。Pの含有量は、好ましくは0~10%、より好ましくは0.1~10%、さらに好ましくは1~7%である。Pの含有量が多過ぎると、耐水性が不当に低下して、Agイオンの溶出速度を適正化し難くなる。
NaOは、ガラス化を助ける成分であり、また高温粘性を低下させる成分である。更に耐水性を制御して、Agイオンの溶出速度を適正化し得る成分である。NaOの含有量は、好ましくは0~5%、より好ましくは0.1~3%である。NaOの含有量が多過ぎると、樹脂の硬化特性等に悪影響を及ぼす虞が生じる。
上記成分以外にも、他の成分を含んでもよく、例えば、ZrO、SrO、BaO、TiO、CeO等を合量又は個別に好ましくは5%まで、より好ましくは1%まで導入してもよい。
本発明の抗菌性ガラスでは、特に形状は限定されず、例えば、粉末形状、繊維形状、フレーク形状等の形状とすることができる。その中でも、特に粉末形状、つまりガラス粉末が好ましい。ガラス粉末とすれば、比表面積が大きくなるため、高い抗菌性を得ることができる。
ガラス粉末の平均粒子径D50は、好ましくは0.5~25μm、より好ましくは5~20μmである。ガラス粉末の平均粒子径D50が小さ過ぎると、ガラス粉末同士が凝集して、樹脂等と混練し難くなる。また樹脂成形品とした場合に、温水等に流出して、樹脂成形品の抗菌性に寄与できない虞が生じる。一方、ガラス粉末の平均粒子径D50が大き過ぎると、単位質量当りのAgイオンやZnイオンの溶出量が少なくなり、抗菌持続性が低下し易くなる。
次に、本発明の抗菌性ガラス粉末の製造方法について説明する。
所望のガラス組成になるように、ガラス原料を調合し、十分に混合した後、白金-ロジウム合金坩堝に入れ、還元雰囲気下にて、1100~1450℃で1~4時間溶融する。溶融後、約0.7mm厚のフィルム状に成形する。得られたガラスフィルムをボールミルにより粉砕し、目開き75ミクロンの篩を通して、抗菌性ガラス粉末を得る。なお、還元雰囲気にする方法としては、原料に還元剤である木粉、カーボン粉末やシリコン、アルミニウム等の金属を添加する方法や、溶融雰囲気の酸素分圧を下げる方法等が挙げられる。
本発明の樹脂成形品は、上記の抗菌性ガラスを含むことが好ましい。本発明の樹脂成形品において、抗菌性ガラスの含有量は、好ましくは0.01~20質量%、より好ましくは0.05~5質量%である。抗菌性ガラスの含有量が少な過ぎると、樹脂成形品に十分な抗菌性を付与することが困難になる。一方、抗菌性ガラスの含有量が多過ぎると、樹脂中に均一に分散させることが困難になり、マスターバッチ成形を行い難くなる。更に、抗菌性ガラスを過剰に添加しても、抗菌性があまり上昇しないため、コスト的に不利である。
樹脂として、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が使用可能である。例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンオキシド系樹脂、ポリフェニルサルファイド系樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ユリア系樹脂、ポリイミド系樹脂、脂肪族系ナイロン樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニデン樹脂、酢酸ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、主要なエンジニアリングプラスティック等やこれらの複合体に使用可能である。またガラス繊維、ボロン繊維、炭素繊維で強化された樹脂にも適用可能である。
熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂中の抗菌性ガラスの分散性を高めるために、抗菌性ガラス表面をシランカップリング処理等で親油性にすることができる。これにより、抗菌性ガラスの含有量が少なくても、熱可塑性樹脂等に抗菌性を付与することができる。なお、シランカップリング剤としては、アミノシラン、エポキシシラン、メタクリルシラン、ウレイドシラン、イソシアネートシラン等が挙げられる。
本発明の樹脂成形品は、抗菌性ガラス以外にも、各種の添加物(コロイダルシリカ、酸化亜鉛、アルミナ、ホワイトカーボン、酸化錫、酸化チタン、酸化珪素等)を含んでいてもよい。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。なお、以下の実施例は単なる例示である。本発明は、以下の実施例に何ら限定されない。
表1は、本発明の実施例(試料No.1~4)と比較例(試料No.5~6)を示している。
次のようにして、各試料を作製した。まず、表中のガラス組成になるように、ガラス原料を調合し、十分に混合した後、白金-ロジウム合金坩堝に入れ、1200~1350℃で3時間溶融した。なお、実施例1~4、比較例6は、ガラス原料に還元剤である木粉を添加し、表中のx、y、zを調整した(比較例5は木粉を添加しなかった。)。溶融後、約0.7mm厚のフィルム状に成形した。得られたガラスフィルムをボールミルにより粉砕し、目開き75ミクロンの篩を通して、表中に示す平均粒子径D50のガラス粉末を得た。なお、ガラス粉末の平均粒子径D50は、島津製作所社製レーザー回折測定装置により測定した値である。また、x、y、zは、XPS分析により測定した値である。なお、XPS分析には、PHI社製Quantera SXMを用いた。
以下のようにして、銀イオンの純水中への溶出量を評価した。上記のガラス粉末3gを30gの純水中に入れて、50℃で16時間保持した後、濾過によりガラス粉末を採取し、120℃で2時間乾燥した。次に、純水で処理したガラス粉末0.4gを再度、40gの純水中に入れて、35℃に設定した恒温槽中で24時間振とうさせた。最後に、濾過により水溶液を採取し、ICP発光分析法により、水溶液中の銀イオンの溶出量を評価した。なお、50℃の純水で処理していないガラス粉末についても、同様の方法により水溶液中の銀イオンの溶出量を評価した。
表1から分かるように、試料No.1~4の銀イオンの溶出量は、50℃の純水で処理した後も、50℃の純水で処理する前と同様にして、24.5ppm/m以上であった。一方、試料No.6は、50℃の純水で処理すると、銀イオンの溶出量が12.2ppm/mまで減少した。
次に、ガラス粉末を実際に樹脂に混練、充填して、樹脂成形品とした場合の外観品位を評価した。具体的には、各試料に係るガラス粉末(0.2質量%)とポリプロピレン樹脂とを混合し、約50×50×2mmの板状に成形し、その外観品位を評価した。
表1から分かるように、試料No.1~4は、樹脂混合後の成型品の色調は乳白色を示しており、樹脂の酸化は認められなかった。一方、試料No.5は成型品の色調が茶色となり、樹脂の酸化が認められた。

Claims (12)

  1. ガラス組成として、モル%表示で、AgO(x=2超~2.5) 0.05~0.5%を含有することを特徴とする抗菌性ガラス。
  2. ガラス組成として、モル%表示で、B 48.5~60%、MgO 10~30%、SiO(y=1.8~2) 0.1~1%、Al(z=2.8~3) 2~10%を含有することを特徴とする請求項1に記載の抗菌性ガラス。
  3. ガラス組成として、SiO(y=1.8~2未満) 0.1~1モル%を含有することを特徴とする請求項2に記載の抗菌性ガラス。
  4. ガラス組成として、Al(z=2.8~3未満) 2~10モル%を含有することを特徴とする請求項2又は3に記載の抗菌性ガラス。
  5. ガラス組成として、ZnOを2~15モル%含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の抗菌性ガラス。
  6. ガラス組成として、CaOを0.1~5モル%含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の抗菌性ガラス。
  7. ガラス組成として、Pを0.1~10モル%含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の抗菌性ガラス。
  8. ガラス組成として、NaOを0~5モル%含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の抗菌性ガラス。
  9. 粉末形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の抗菌性ガラス。
  10. 平均粒子径D50が0.5~25μmであることを特徴とする請求項9に記載の抗菌性ガラス。
  11. 請求項1又は2に記載の抗菌性ガラスを含むことを特徴とする樹脂成形品。
  12. 抗菌性ガラスの含有量が0.01~20質量%であることを特徴とする請求項11に記載の樹脂成形品。
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