JP2023119297A - 火災報知設備及び火災報知システム - Google Patents

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Abstract

【課題】操作入力を受け付ける操作部を備えた火災報知設備の使い勝手を向上させる。【解決手段】操作入力を受け付ける操作部と、表示部と、表示部の前方を撮影するカメラと、カメラから得た撮影データに基づいて、表示部の前方にいる人の属性を認識する人認識手段を備え、表示部は、人認識手段によって認識された人の属性に応じて操作部の操作入力に関する表示を異ならせる。【選択図】図2

Description

本発明は、操作入力を受け付ける操作部及び表示部を備えた火災報知設備と、当該火災報知設備と通信する携帯端末とを備えた火災報知システムに関する。
火災を知らせる火災報知設備として、火災感知器、発信機、火災受信機、放送設備、又は表示機などがある。これら火災報知設備のうち、発信機、火災受信機又は表示機のように、ユーザに視覚的に情報を伝える表示部と、ユーザからの操作を受け付ける操作部とを備えたものがある。例えば特許文献1には、平面ディスプレイとタッチパッドとからなるタッチパネルディスプレイを用いた表示部及び操作部を備えた火災受信機が開示されている。
特開2021-176114号公報
火災受信機、表示機、発信機といった操作部を有する火災報知設備の定期的な点検時には、施工メンテナンス担当者によって動作確認のための操作がなされる。しかし、不慣れな施工メンテナンス担当者は手持ちの手順書を確認しながらの操作となり、操作方法の確認に手間取ることがある。また、例えば火災場面に遭遇した人が発信機を操作する場合、焦りを感じながら不慣れな操作をすることになるため、迅速で的確な操作が難しい。このため、火災報知設備の操作者の使い勝手を向上させることのできる技術が望まれていた。
本発明は、上記のような課題を背景としたものであり、操作入力を受け付ける操作部を備えた火災報知設備の使い勝手を向上させることを目的としている。
本発明に係る火災報知設備は、操作入力を受け付ける操作部と、表示部と、前記表示部の前方を撮影するカメラと、前記カメラから得た撮影データに基づいて、前記表示部の前方にいる人の属性を認識する人認識手段を備え、前記表示部は、前記人認識手段によって認識された人の属性に応じて前記操作部の操作入力に関する表示を異ならせるものである。
本発明によれば、火災報知設備が、表示部の前方にいる人の属性を認識する人認識手段を備え、表示部は、認識手段によって認識された人の属性に応じて操作部の操作入力に関する表示画像を異ならせる。火災報知設備を使用する人に応じた表示画像が表示されることで、操作する人は操作入力が行いやすくなり、操作する人の使い勝手が向上する。
実施の形態に係る火災報知システムの構成を説明する図である。 実施の形態1に係る火災受信機の表示部の表示に係る動作を説明するフローチャートである。 実施の形態2に係る発信機の正面模式図である。 実施の形態2に係る発信機の正面模式図の他の例である。 実施の形態3に係る表示機の正面模式図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本発明は、以下の実施の形態に示す構成のうち、組合せ可能な構成のあらゆる組合せを含むものである。また、図面に示す装置は、本発明の装置の一例を示すものであり、図面に示された装置によって本発明の装置が限定されるものではない。また、各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。
実施の形態1.
図1は、実施の形態に係る火災報知システム100の構成を説明する図である。火災報知システム100は、火災受信機1と、感知器回線2を介して火災受信機1に接続された火災感知器3、発信機4及び地区音響装置5と、表示機回線6を介して火災受信機1に接続された表示機7と、非常放送設備8とを備える。火災受信機1、発信機4及び表示機7は、操作入力を受け付ける操作部と表示部とを備えた火災報知設備の一例である。地区音響装置5及び非常放送設備8は、音声警報装置の一例である。なお、図示された感知器回線2及び表示機回線6の数は一例であり、数は図示のものに限定されない。
火災感知器3は、例えば、熱感知器、煙感知器、又は炎感知器である。火災感知器3は、火災により発生する物理現象の変化を検出すると、感知器回線2に接続されている接点の開閉状態を変化させ、これによって感知器回線2の電圧を変化させる。火災受信機1は、感知器回線2の電圧を監視しており、火災感知器3が接点の開閉状態を変化させたことによって生じる電圧の変化を、火災の発報信号として取得(受信)する。なお、本実施の形態では、火災受信機1が、各火災感知器3に共通の信号である電圧変化を発報信号とするP型の火災受信機である例を説明するが、火災受信機1はR型の火災受信機であってもよい。
発信機4は、火災を発見した人が操作部である押しボタンを押すことにより、火災受信機1に火災信号を発信する装置である。押しボタンが押されると、火災受信機1に接続された感知器回線2の電圧が変化する。火災受信機1は、感知器回線2の電圧を監視しており、押しボタンが押されたことによって生じる電圧の変化を、火災信号として取得(受信)する。また、発信機4は、当該発信機4の存在を示す表示灯を備える。
地区音響装置5は、火災が検出されたときに火災受信機1からの信号に基づいて鳴動する装置である。地区音響装置5は、地区ベルとも称される。地区音響装置5は、建物の区画ごとに設置されている。
表示機7は、発報信号が発生した感知器回線2に関する情報を表示する装置である。表示機7は、火災受信機1と表示機回線6を介して接続されており、発報信号又は発報信号が発生した感知器回線2に関する情報を火災受信機1から取得し、その感知器回線2を示す情報を表示部にて表示する。例えば表示機7は、感知器回線2のそれぞれに対応した表示灯を有し、発報信号が発生した感知器回線2に対応した表示灯を点灯させる。あるいは表示機7は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイを備えており、発報信号が発生した感知器回線2を表示する。また、表示機7は、火災発生を知らせる音響装置の音響鳴動を停止させる操作部として、ハードウェアボタン又はタッチパネルを備えていてもよい。
なお、火災受信機1には、火災感知器3、発信機4及び表示機7の他に、ブザー又はライト等の報知装置、防火扉又はシャッター等の防排煙装置、若しくは消火設備等が接続されうる。
火災受信機1は、制御部10と、伝送回路11と、伝送回路12と、操作部13と、表示部14と、カメラ15と、人認識手段16と、通信部17と、記憶部18とを備える。
制御部10は、火災感知器3の発報信号が入力されると、地区音響装置5、報知装置、防排煙装置、又は消火設備等を動作させる。地区音響装置5又は他の報知装置によって火災の発生が報知されると、火災受信機1の管理者等が目視で火災発生の有無を確認する。火災が発生していることを確認した管理者等は、発信機4の押しボタンを押し、発信機4からの火災信号を受けて火災受信機1は火災の発生と断定する。また、1つの感知器回線2に対して複数台の火災感知器3から発報信号が送信された場合に、火災の発生が断定されてもよい。
また、制御部10は、人認識手段16による表示部14の前方の人の属性の認識結果に基づいて、表示部14の表示を切り換える。人の属性の認識結果に基づく表示部14の表示については、後述する。
制御部10は、専用の制御回路、又はメモリに格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)若しくはこれらの組み合わせにより構成される。制御部10がCPUである場合、制御部10が実行する各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。
伝送回路11は、火災感知器3及び発信機4が接続された感知器回線2のそれぞれに対して設けられており、感知器回線2からの発報信号及び発信機4からの火災信号を受信し、受信した信号を制御部10に送る。
伝送回路12は、表示機7が接続された表示機回線6に対応して設けられている。伝送回路12は、制御部10から出力された、発報信号又は火災信号が発生した感知器回線2に関する情報を、表示機7に送る。
操作部13は、火災受信機1の筐体に設けられたハードウェアボタンと、表示部14のディスプレイに重ねて設けられたタッチパネルの、いずれか又は両方を含む。操作部13は、ユーザからの操作を受け付け、操作に対応した信号を制御部10に送る。操作部13に設けられたハードウェアボタンには、当該ボタンの機能を示す銘板が設けられている。
表示部14は、火災受信機1の筐体に設けられた液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパー又はランプを含む。表示部14は発報信号が発生した感知器回線2又は火災感知器3を表示する。操作部13がタッチパネルを含む場合、本実施の形態の表示部14は、操作部13のタッチパネルにおける操作箇所を示す情報を表示する。
カメラ15は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、又はCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)イメージセンサ等を含み、撮像素子を用いて撮像する装置である。カメラ15は、操作部13の前方を撮影できる位置に設置されている。本実施の形態では、カメラ15が火災受信機1の筐体に内蔵されている例を示すが、カメラ15の設置場所はこれに限定されない。火災受信機1の筐体にカメラ15が外付けされていてもよいし、火災受信機1とは離れた場所に設置されていてもよい。カメラ15が撮影した撮影データは、人認識手段16に入力される。ここで、撮影データは、カメラ15が撮影した画像の集合体をいうものとする。
人認識手段16は、カメラ15から得た撮影データに基づいて、撮影データ内に人がいるか否かを認識する。カメラ15は操作部13の前方を撮影するため、人認識手段16は、操作部13の前方にいる人、すなわち操作部13を操作する人の存在を認識する。人認識手段16は、例えば、人の顔に関する情報のデータベースを有しており、撮影データの画像内に含まれる特徴点と、データベースとを照合することで、画像内に人の顔が存在するか否かを認識する。人認識手段16は、データベースを記憶するメモリと、例えば人工知能を用いて人を認識する専用回路とを有する。人認識手段16は、火災受信機1と通信接続されたクラウドサーバ等のサーバに火災受信機1とは別体として設けられていてもよく、この場合、人認識手段16の認識結果が、火災受信機1の制御部10に入力される。
通信部17は、非常放送設備8との間で通信を行う通信回路である。通信部17は、制御部10から出力された信号を非常放送設備8に送信する。
記憶部18は、内部記憶メモリ、メモリカード等の外部記憶媒体、又はそれらの組み合わせである。記憶部18は、表示部14が表示する表示画像、又はこの表示画像を生成するためのデータを予め記憶している。
非常放送設備8は、火災報知システム100が設置された建物内に、火災を知らせる放送を行う装置である。非常放送設備8は、建物のフロア等の区画ごとに設置されたスピーカを備え、予め記憶された音声をスピーカから出力する。いずれかの区画で火災が検出された場合には、非常放送設備8は、火災受信機1からの指示に基づき、火災が検出された区画のスピーカで放送を行い、その後の火災の状態に応じて、放送を行う区画を拡大していく。
本実施の形態の火災報知設備の一例である火災受信機1は、表示部14の前方にいる人の属性を認識する人認識手段16を備え、表示部14は、人認識手段16によって認識された人の属性に応じて操作部13の操作入力に関する表示画像を異ならせる。以下、火災受信機1の具体的な動作を説明する。
図2は、実施の形態1に係る火災受信機1の表示部14の表示に係る動作を説明するフローチャートである。
(ステップS1)
火災受信機1は、表示部14の前方に人がいるか否かを認識する。人の認識は、人認識手段16によって行われる。人が認識された場合には(S1:YES)、ステップS2に進み、人が認識されない場合には(S1:NO)、ステップS1を繰り返す。
(ステップS2)
火災受信機1は、人の外観及び/又は動きに基づいて、人の属性を認識する。人の属性とは、例えば、火災報知設備に対する人の役割、火災発見の有無、車椅子利用の有無、使用言語、高齢者か否か、等を含む。
(ステップS3)
火災受信機1は、ステップS2で認識した人の属性に応じて、表示部14に表示する表示を異ならせる。この表示は、操作部13に対する操作入力に関する表示を含んでいる。
(ステップS4)
火災受信機1は、操作部13に対する操作入力を受け付ける。
[人の属性の認識の具体例]
図2のステップS2において人の属性の認識に関する具体的な例を説明する。以下で例示する人の属性の認識方法の具体例は、互いに組み合わせて用いられうる。ここでは、火災報知システム100が設置された建物が複数フロアを有するホテルであるものとして説明する。
火災報知設備に対する人の役割によって人の属性を認識する場合、ホテルを利用する宿泊客、ホテルで業務に従事する従業員、火災報知システム100の監視管理者、又は火災報知システム100の施工メンテナンス担当者のいずれであるかが認識される。人認識手段16は、例えば、カメラ15から得た撮影データから人の着用物を検出し、検出した着用物に基づいて、人の属性を認識する。人認識手段16は、予め着用物のデータベースを記憶しており、検出した着用物とデータベースとを照合することで、人の着用物を認識する。着用物のデータベースには、従業員の制服、社員バッジ又は社員証、監視管理者の制服、社員バッジ又は社員証、及び施工メンテナンス担当者の制服、社員バッジ又は社員証等のデータが記憶されている。人認識手段16は、データベースに記憶されたいずれかの着用物を認識した場合には、その着用物に対応づけられた属性を有する人であると認識する。いずれの着用物も認識できなかった場合には、対象者は宿泊客であると認識する。
火災発見の有無に関する人の属性を認識する場合、人認識手段16は、カメラ15から得た撮影データから、第1時間内における人の動きを検出し、検出した動きに基づいて、火災を発見した人か否かを認識する。火災を発見した人は、慌てているために動きが大きくなる傾向がある。このため、予め定められた第1時間における人の動きの大きさ及びその頻度と、予めデータベースに記憶された情報とを照合し、例えば、高頻度で大きな動きをしている人は火災を発見した人であると認識する。このとき、人の着用物を併せて認識し、従業員、監視管理者又はメンテナンス担当者のいずれにも該当しないことを、火災を発見した人であると認識する条件としてもよい。また、人の視線の動きを人認識手段16が認識し、認識した情報を火災発見の有無の認識に用いてもよい。また、火災による煙が発生している場合には、人はハンカチ又はタオルで口を押えることが多い。このため、人認識手段16は、口をハンカチ等で覆っている人を認識した場合には、その人が煙を感じている人であると認識する。
車椅子利用の有無に関する人の属性を認識する場合、人認識手段16は、カメラ15から得た撮影データから、人の頭の高さ及び車椅子の特徴を検出し、検出した情報と予めデータベースに記憶された情報とを照合することで、車椅子利用の有無を認識する。
使用言語に関する人の属性を認識する場合、人認識手段16は、カメラ15から得た撮影データから、宿泊客の持ち物に記載されている言語、及びその宿泊客の髪の色、目の色、顔つき又は身長等の身体的特徴を検出する。そして、検出した特徴と、予めデータベースに記憶された情報とを照合することで、対象者の使用言語を認識する。あるいは、カメラ15から得たパスポートの撮影データから、人認識手段16が対象者の言語を認識してもよい。この場合、カメラ15の前に人が認識されると、表示部14が、対象者にパスポートの提示を求める表示を行ってもよい。人認識手段16は、国籍と言語とを対応づけたデータベースとを予め記憶しており、対象者によってパスポートが提示されると、カメラ15から得たパスポートの撮影データから認識した国籍と、データベースとを照合することで、対象者の使用言語を認識する。一つの国籍に対して複数の言語が対応づけられている場合には、表示部14がその複数の使用言語を交互に表示してもよい。あるいは、カメラ15から得た撮影データから、人認識手段16が対象者の着用物である民族衣装及び民族衣装に紐付く装飾品を認識してもよい。例えば、トーブ又はカンドゥーラなどの白い衣服と、ゴトラ又はアガール等の頭に被る装身具との組み合わせにより、これらが日常的に使用されている国を絞り込むことができる。人認識手段16は、民族衣装又は装飾品と言語とを対応づけたデータベースを予め記憶しており、認識した民族衣装又は装飾品と、記憶したデータベースとを照合することで、対象者の使用言語を認識する。一つの民族衣装又は装飾品に対して複数の言語がデータベースで対応づけられている場合には、表示部14がその複数の使用言語を交互に表示してもよい。あるいは、人認識手段16は、対象者の行動と、国民性を表す行動のデータベースとを用いて、対象者の国を認識してもよい。人の行動には国民性が表れうるため、その国民性を表す行動を蓄積したデータベースと、カメラ15の撮影データから認識した対象者の行動とを照合することで、人認識手段16は、対象者の国を認識する。具体的に、人認識手段16は、人の行動と、言語とを対応づけたデータベースを予め記憶しており、認識した行動と、記憶したデータベースとを照合することで、対象者の使用言語を認識する。一つの行動に対して複数の使用言語がデータベースで対応づけられている場合には、表示部14がその複数の使用言語を交互に表示してもよい。なお、データベースに記憶する人の行動は、国毎に行動を蓄積したビッグデータから得ることができる。
また、人認識手段16は、対象者が発話する言語から、対象者の使用言語を認識することもできる。この場合、火災受信機1は、音声入力手段であるマイクを備える。人認識手段16は、マイクから入力された音声データを用いた音声認識により、対象者が発話する言語を認識する。
高齢者か否かに関する人の属性を認識する場合、人認識手段16は、カメラ15から得た撮影データから、宿泊客の髪の色、顔の皴の状態、又は持ち物等を検出する。そして、検出した特徴と、予めデータベースに記憶された情報とを照合することで、対象者が高齢者か否かを認識する。
人認識手段16は、対象者個人を認識することもできる。対象者は、予め個人を特定するIDカード等を保持しており、人認識手段16は、カメラ15から得た撮影データからIDカードを検出し、検出したIDカードと予めデータベースに記憶された情報とを照合することで、対象者個人を認識する。なお、IDカードにRFID(Radio Frequency Identification)タグなどの近距離通信装置を備え、火災受信機1が、RFIDタグの情報を読み取り、読み取り結果に応じて対象者個人を認識するようにしてもよい。また、カメラ15から得た撮影データを用いた顔認識によって、対象者個人を認識してもよい。
[表示の切り換えの具体例]
図2のステップS3における火災受信機1の表示部14における表示の切り換えの具体的な例を説明する。ここでも、火災報知システム100が設置された建物が複数フロアを有するホテルであるものとして説明する。
人認識手段16によって宿泊客が認識されると、火災受信機1の表示部14は、例えば、操作部13は関係者以外操作禁止であることを示す表示画像を表示する。このようにすることで、宿泊客による火災受信機1の不要な操作を防ぐことができる。
人認識手段16によって従業員又は火災報知システム100の監視管理者が認識されると、火災受信機1の表示部14は、火災受信機1に接続された各機器の交換時期又はメンテナンス時期等を知らせる表示画像を表示する。また、火災受信機1の表示部14は、火災受信機1に接続された各機器の交換又はメンテナンスを発注するための操作部13の操作方法を説明する画面を表示する。操作部13がタッチパネルである場合には、表示部14は、交換又はメンテナンスを発注のための画面を表示してもよい。このようにすることで、従業員又は監視管理者の業務に係る火災受信機1の操作性を向上させることができる。
人認識手段16によって火災報知システム100の施工メンテナンス担当者が認識されると、火災受信機1の表示部14は、定期点検のための画面、例えば火災感知器3のあぶり試験等のための操作部13の操作方法を説明する画面を表示する。また、操作部13がタッチパネルである場合、定期点検に使用する操作メニューを表示部14に表示し、操作メニューに対応した操作部13のタッチパネルを通じて指示の入力を受け付ける。また、火災受信機1の表示部14は、施工時に保存しておいたメンテナンス用の操作メモの画像を表示する。この操作メモの画像は、火災受信機1の設置時に、施工メンテナンス担当者自らが記憶部18に保存しておいたものであってもよい。このようにすることで、施工メンテナンス担当者による火災受信機1の操作性を向上させることができる。
人認識手段16によって火災を発見した人が認識されると、火災受信機1の表示部14は、火災の通報のための操作部13の操作方法を説明する画面を表示する。また、火災受信機1の表示部14は、避難方法に関する画面を表示してもよい。このようにすることで、火災を発見した人に、迅速な通報及び避難を促すことができる。
操作部13がタッチパネルである場合、人認識手段16によって車椅子利用者が認識されると、火災受信機1の表示部14は、車椅子利用者の手が届くように表示部14の画面の下部分に、操作ボタンの画像を表示する。このようにすることで、車椅子利用者による火災受信機1の操作性を向上させることができる。
人認識手段16によって対象者の使用言語が認識された場合には、火災受信機1の表示部14は、認識された使用言語で画面を表示する。また、表示部14は、操作部13の操作方法をその使用言語によって説明する画面を表示する。操作部13がハードウェアボタンである場合、銘板には1つの言語による説明のみが表示されているのが一般的だが、表示部14は、各操作部13の銘板の情報を使用言語によって表示してもよい。このようにすることで、火災受信機1の操作精度を向上させることができる。
人認識手段16によって高齢者が認識された場合には、火災受信機1の表示部14は、操作に関する情報を、文字サイズを大きくして表示する、あるいは色彩のコントラストを大きくして表示する。このようにすることで、高齢者による火災受信機1の操作性を向上させることができる。
人認識手段16によって特定の個人が認識された場合には、火災受信機1の表示部14は、当該個人に紐づけられた画面を表示する。記憶部18には、個人と表示画像とを対にしたデータベースが予め記憶されており、このデータベースを参照することで表示部14の表示画像が決定される。例えば、火災受信機1の特定の管理権限を有する人にのみ特定の画面を表示部14にて表示することができる。
なお、人認識手段16によって従業員又は火災報知システム100の監視管理者等が認識されて表示部14の表示を切り換える際には、表示部14は、表示の切り換えの要否を問う画面を表示する。このようにすることで、人認識手段16による認識結果に誤りがある場合、あるいは、認識結果は妥当であって表示画像を切り換える必要のない場合には、不要な表示切り換えを防ぐことができる。
以上のように、本実施の形態の火災受信機1は、操作入力を受け付ける操作部13と、表示部14と、表示部14の前方を撮影するカメラ15と、カメラ15から得た撮影データに基づいて、表示部14の前方にいる人の属性を認識する人認識手段16を備える。そして、表示部14は、人認識手段16によって認識された人の属性に応じて操作部13の操作入力に関する表示を異ならせる。表示部14には、人の属性に応じた操作部13の操作入力に関する表示がなされるので、操作する人は操作入力が行いやすくなり、操作する人の使い勝手が向上する。
人認識手段16は、カメラ15から得た撮影データから、第1時間内における人の動きを検出し、検出した動きに基づいて、人の属性を認識する。例えば人の動きから火災発見の有無を認識し、その認識結果に応じた表示を表示部14が行うことで、迅速な火災通報又は避難行動を人に促すことができる。
人認識手段16は、カメラ15から得た撮影データから人の着用物を検出し、検出した着用物に基づいて、人の属性を認識する。そして、表示部14は、人の属性として予め定められた属性が認識された場合には、表示の切り換えの要否を問う画面を表示する。表示部14が、表示の切り換えの要否を問う画面を表示することで、例えば従業員又は管理メンテナンス担当者等向けの専用画面の表示に係るセキュリティを向上させることができる。表示の切り換えの要否を問う画面に代えて、あるいはこれに加えて、表示部14は、パスワードの入力を求める画面を表示してもよい。このようにすることで、専用画面の表示に係るセキュリティをさらに高めることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、火災受信機1の表示部14が、人認識手段16による人の属性の認識結果に基づく表示を行うことを説明した。本実施の形態では、火災報知設備の他の例である発信機4が、人の属性の認識結果に基づく表示を行う態様を説明する。本実施の形態では、実施の形態1と同じ構成要件には同じ符号を付し、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
図3は、実施の形態2に係る発信機4の正面模式図である。発信機4は、火災受信機1に火災を通報するための押しボタンである操作部41と、表示部42と、制御部43と、カメラ44と、人認識手段45とを備える。表示部42は、図3の例では矩形の液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又は電子ペーパーである。
図4は、実施の形態2に係る発信機4の正面模式図の他の例である。図4の発信機4は、操作部41、カメラ44及び人認識手段45は、図3で示したものと同じである。図4に示す表示部42は、発信機4の筐体の前面のうち、操作部41を除く領域の概ね全体に設けられている。表示部42は、通常は発信機4であることを示す色である赤色に発光しているが、人への情報の報知が必要な場合には、表示部42の全体又は一部に、文字または画像を表示する。
カメラ44は、例えば、CCDイメージセンサ、又はCMOSイメージセンサ等を含み、撮像素子を用いて撮像する装置である。カメラ44は、操作部41の前方を撮影できる位置に設置されている。本実施の形態では、カメラ44が発信機4の筐体に内蔵されている例を示すが、カメラ44の設置場所はこれに限定されない。発信機4の筐体にカメラ44が外付けされていてもよいし、発信機4とは離れた場所に設置されていてもよい。カメラ44が撮影した撮影データは、人認識手段45に入力される。ここで、撮影データは、カメラ44が撮影した画像の集合体をいうものとする。
表示部42における表示は、発信機4の制御部43によって制御される。制御部43は、図示しないメモリを備え、表示部42で表示する画像又はこの画像を生成するためのデータを記憶している。制御部43は、火災受信機1からの信号及び人認識手段45によって認識された表示部42の前方の人の属性に基づいて、表示部42における表示を切り換える。制御部43は、専用の制御回路、又はメモリに格納されるプログラムを実行するCPU若しくはこれらの組み合わせにより構成される。制御部43がCPUである場合、制御部43が実行する各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。なお、発信機4の表示部42の表示の制御は、火災受信機1の制御部10によって実行されてもよい。発信機4と火災受信機1とは通信可能に接続されており(図1参照)、火災受信機1の制御部10が、表示部42の表示の制御を行う。発信機4の表示部42は、制御部10からの信号に基づいて表示を切り換える。
人認識手段45による人の属性の認識に係る構成には、実施の形態1の人認識手段16と同じ構成が適用される。人認識手段45は、カメラ44の撮影データと、発信機4又は火災受信機1のメモリに記憶されたデータベースとを照合することで、表示部42の前方にいる人の属性を認識する。
本実施の形態の発信機4の表示部42の表示に係る動作は、実施の形態1で図2を参照して説明したものと同じである。また、発信機4の表示部42の前方にいる人の属性の認識の具体例は、実施の形態1で説明したものと同じである。
[表示の切り換えの具体例]
発信機4の表示部42における表示の切り換えは、実施の形態1で説明した具体例と同様に行われる。すなわち、宿泊客、監視管理者、施工メンテナンス担当者、火災を発見した人、車椅子利用者、対象者の使用言語、又は特定の個人が認識された場合には、発信機4は、実施の形態1の火災受信機1と同様に表示を切り換える。さらに発信機4の表示部42は、次に示すような表示の切り換えを行うことができる。
人認識手段45によって宿泊客が認識されると、発信機4の表示部42は、「火事ならば押しボタンを押してください」といった操作部41の操作に関する説明を表示する。このようにすることで、火事を発見した宿泊客に迅速な通報動作を促すことができる。また、この表示に代えて、あるいはこれに加えて、表示部42は、「いたずら禁止」といったいたずら操作に関する注意を表示してもよい。このようにすることで、いたずらで操作部41が操作されることによる混乱を回避することができる。ここで説明した表示は、人認識手段45が、カメラ44から得た撮影データから、例えば15秒等の第2時間に渡って宿泊客が存在し続けることを認識した場合に、行うようにしてもよい。すなわち、第2時間に渡って宿泊客が発信機4の前に居続けた場合にのみ、表示部42が上記の表示を行う。このようにすることで、発信機4の前を通行するだけの宿泊客に対して不要な表示を行わなくてよいので、表示に係る消費電力の増加を避けることができる。
人認識手段45によって車椅子使用者が認識されると、発信機4の表示部42は、「火事ですか?」といった火事発生の有無を問い合わせる画面、あるいは「火事ならばこのボタンを押してください」といった操作部41の操作方法の説明を表示する。車椅子使用者は、壁に設置された発信機4に近づきにくく、操作部41の銘板の表示が見えにくい可能性があるので、表示部42が上記のような表示を行うことで、火事が発見された場合の円滑な対応を促すことができる。
人認識手段45によって高齢者が認識されると、発信機4の表示部42は、表示部42に表示する文字の大きさ及び表示の色を、いわゆるユニバーサルデザインに対応したものに変更する。このようにすることで、高齢者の視認性を向上でき、これにより誤操作を抑制できる。
実施の形態3.
本実施の形態では、火災報知設備の他の例である表示機7が、人の属性の認識結果に基づく表示を行う態様を説明する。本実施の形態では、実施の形態1と同じ構成要件には同じ符号を付し、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
図5は、実施の形態3に係る表示機7の正面模式図である。表示機7は、操作部71、表示部72、制御部73、カメラ74、人認識手段75、及び回線表示76を備える。
操作部71は、感知器回線のいずれかにおいて火災発報があって地区音響装置5が鳴動しているときに、この鳴動を停止させるためのスイッチを含む。
表示部72は、火災発報があった感知器回線に関する情報、及び火災受信機1から送信された情報を表示する。表示部72は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイである。
制御部73は、図示しないメモリを備え、表示部72で表示する画像又はこの画像を生成するためのデータを記憶している。制御部73は、火災受信機1からの信号及び人認識手段75によって認識された表示部72の前方の人の属性に基づいて、表示部72における表示を切り換える。制御部73は、専用の制御回路、又はメモリに格納されるプログラムを実行するCPU若しくはこれらの組み合わせにより構成される。制御部73がCPUである場合、制御部73が実行する各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。なお、表示機7の表示部72の表示の制御は、火災受信機1の制御部10によって実行されてもよい。表示機7と火災受信機1とは通信可能に接続されており(図1参照)、火災受信機1の制御部10が、表示部72の表示の制御を行う。表示機7の表示部72は、制御部10からの信号に基づいて表示を切り換える。
カメラ74は、例えば、CCDイメージセンサ、又はCMOSイメージセンサ等を含み、撮像素子を用いて撮像する装置である。カメラ74は、操作部41の前方を撮影できる位置に設置されている。本実施の形態では、カメラ74が表示機7の筐体に内蔵されている例を示すが、カメラ74の設置場所はこれに限定されない。表示機7の筐体にカメラ74が外付けされていてもよいし、表示機7とは離れた場所に設置されていてもよい。カメラ74が撮影した撮影データは、人認識手段75に入力される。ここで、撮影データは、カメラ74が撮影した画像の集合体をいうものとする。
人認識手段75による人の属性の認識に係る構成には、実施の形態1の人認識手段16と同じ構成が適用される。人認識手段75は、カメラ74の撮影データと、発信機4又は火災受信機1のメモリに記憶されたデータベースとを照合することで、表示部72の前方にいる人の属性を認識する。
本実施の形態の表示機7の表示部72の表示に係る動作は、実施の形態1で図2を参照して説明したものと同じである。また、表示機7の表示部72の前方にいる人の属性の認識の具体例は、実施の形態1で説明したものと同じである。
回線表示76は、LED等の複数の表示灯を有し、それぞれの表示灯に、火災感知器3が接続された感知器回線2が対応づけられている。火災受信機1は、火災発報が生じた感知器回線2を示す信号を表示機7に送信し、回線表示76は、送信された感知器回線2に対応する表示灯を点灯させることで、火災発報している感知器回線2を報知する。
[表示の切り換えの具体例]
表示機7の表示部72における表示の切り換えは、実施の形態1で説明した具体例と同様にして実現される。すなわち、宿泊客、監視管理者、施工メンテナンス担当者、火災を発見した人、車椅子利用者、対象者の使用言語、又は特定の個人が認識された場合には、表示機7は、実施の形態1の火災受信機1と同様に表示を切り換える。さらに表示機7の表示部72は、次に示すような表示の切り換えを行うことができる。
人認識手段75によってホテルの宿泊客が認識されると、表示機7の表示部72は、当該建物の表示機7が設置されているフロアの避難経路を表示する。また。表示機7の表示部72は、当該建物の表示機7が設置されているフロアにおける、消火器の設置場所の案内を表示する。また、表示機7の表示部72は、広告を表示してもよい。このようにすることで、非火災発生時において表示機7の表示機能を有効活用することができる。
人認識手段75によって火災を発見した人が認識されると、表示機7の表示部72は、避難経路を表示してもよい。このようにすることで、火災を発見した人に迅速な避難を促すことができる。また、人認識手段75によって火災を発見した人が認識されると、表示機7の表示部72は、消火器の設置場所を表示してもよい。このようにすることで、火災を発見した人に迅速な消火行動を促すことができる。
実施の形態4.
本実施の形態では、火災受信機1と、発信機4及び/又は表示機7とが連携して、人の属性に応じた表示を行う例を説明する。本実施の形態のシステム構成は、実施の形態1の図1で説明したものと同じである。また、火災受信機1、発信機4及び表示機7のそれぞれの具体的な構成は、実施の形態1~3のそれぞれで説明したものと同じである。
[接続回線数の表示]
人認識手段45によって施工メンテナンス担当者が認識されると、発信機4の表示部42は、自機に接続された感知器回線の接続回線数あるいは回線番号等の感知器回線情報を表示する。ここで、発信機4は、予め火災受信機1から感知器回線情報を取得して記憶しているものとする。あるいは、施工メンテナンス担当者が認識されると、発信機4の制御部43は、火災受信機1に感知器回線情報を要求する信号を送信し、これに応じて火災受信機1が感知器回線情報を発信機4に送信してもよい。このように、発信機4が感知器回線の接続回線数を表示することで、施工メンテナンス担当者は、感知器回線情報の資料を別途持ち歩くことなく施工又はメンテナンス作業が行えるので、施工メンテナンス担当者の作業効率を向上させることができる。なお、ここでは発信機4が感知器回線情報を表示するものとして説明したが、人認識手段75の認識結果に応じて表示機7の表示部72が感知器回線情報を表示してもよい。
[アドレスの表示]
人認識手段45によって施工メンテナンス担当者が認識されると、発信機4の表示部42は、感知器回線における自機のアドレスを表示する。ここで、発信機4は、予め火災受信機1からアドレスを取得して記憶しているものとする。あるいは、施工メンテナンス担当者が認識されると、発信機4の制御部43は、火災受信機1にアドレスを要求する信号を送信し、これに応じて火災受信機1がアドレスを発信機4に送信してもよい。このように、発信機4がアドレスを表示することで、施工メンテナンス担当者は、アドレスの資料を別途持ち歩くことなく施工又はメンテナンス作業が行えるので、施工メンテナンス担当者の作業効率を向上させることができる。なお、ここでは発信機4がアドレスを表示するものとして説明したが、人認識手段75の認識結果に応じて表示機7の表示部72がアドレスを表示してもよい。
なお、発信機4の制御部43は、通常の火災監視時のモードである監視モードと、点検モードとを有しているとよい。監視モードと点検モードとの切り換えは、発信機4に設けられたスイッチ、又は火災受信機1からの信号によって行われる。そして、点検モードで発信機4が動作しているときにのみ、表示部42は、接続回線数の表示又はアドレスの表示を行ってもよい。このようにすることで、接続回線数又はアドレスの情報のセキュリティを高めることができる。
[一斉鳴動を開始するまでの待機時間を表示]
地階を除く階数が5以上の建物に設置された火災報知システム100では、火災感知器3が火災を検出した場合、まず、一部の区域でのみ音響警報装置が鳴動する区分鳴動を行う。区分鳴動を開始してから予め定められた時間が経過すると、火災報知システム100は、建物全体へと音響警報装置が鳴動する領域を広げる。建物全体へと音響警報装置が鳴動する領域を広げることを、ここでは、一斉鳴動と称する。発信機4の表示部42は、火災報知システム100にて区分鳴動を行っているときに、人認識手段45によって人が認識されると、一斉鳴動を開始するまでに要する時間、すなわち待機時間を表示する。一斉鳴動を開始するまでに要する時間は、火災受信機1から発信機4へ送信される。このように、発信機4が、一斉鳴動を開始するまでの待機時間を表示することで、発信機4を見ている人に迅速な避難などの行動を促すことができる。併せて、「火災が誤報であれば管理室へ知らせてください」といった誤報時の対応を促す情報を、発信機4の表示部42が表示してもよい。このようにすることで、誤報時の一斉鳴動を回避しやすくなるので、建物を利用する人に対する不要な混乱を避けることができる。なお、人認識手段75の認識結果に応じて表示機7の表示部72が一斉鳴動を開始するまでに要する時間を表示してもよい。
[発信機4又は表示機7での人の認識結果に基づく火災受信機1の連携動作]
発信機4の人認識手段45又は表示機7の人認識手段75によって、煙を感じている人が認識された場合には、認識した発信機4又は表示機7は、その旨の信号を火災受信機1に送信する。火災受信機1は、この信号を受信すると、火災受信機1に接続された防排煙装置を動作させる。このようにすることで、より迅速に防排煙装置を動作させることができる。
[表示履歴に基づく発信機4及び表示機7における表示]
発信機4及び表示機7は、人認識手段45又は人認識手段75の認識結果に基づいて表示した画面の履歴を、それぞれの記憶部に記憶する。そして、高頻度で表示する画面が特定された場合には、当該画面の表示を、その発信機4又は表示機7における初期表示の画面とする。最も多く表示した画面を、高頻度で表示する画面としてもよいし、画面の表示回数が閾値を超えた場合画面を、高頻度で表示する画面としてもよい。このようにすることで、発信機4又は表示機7が設置された環境に適応した画面を初期表示画面とすることができる。なお、発信機4及び表示機7が表示した画面の履歴は、相対的にメモリ容量の大きい火災受信機1にて保持してもよい。
実施の形態5.
本実施の形態では、発信機4の操作部41が操作されたときにカメラ44で撮影した画像を火災受信機1に送信して活用する例を説明する。以下、実施の形態1~4との相違点を中心に説明する。
発信機4のカメラ44は、火災受信機1に火災を通報するためのボタンである操作部41が押下されたときに、撮影を行う。すなわちカメラ44によって、操作部41を操作した人及び人の周囲を撮影するのである。さらにカメラ44は、操作部41が操作された後にも撮影してもよい。そして、発信機4は、撮影した画像を火災受信機1に送信する。
火災受信機1は、発信機4から送信された画像をメモリに記憶する。複数の発信機4が火災受信機1に接続されている場合、発信機4ごとに画像をメモリに記憶する。火災受信機1に保存された画像は、操作部41が操作されたとき及び操作された後の状況分析に利用することができる。火災が発生して発信機4が操作されたのであれば、画像から火災発生時の状況を把握でき、誤解又はいたずらにより発信機4が操作された誤報であれば、画像から誤報の要因を探ることができる。
発信機4の表示部42は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又は電子ペーパーであることを実施の形態2で説明した。人認識手段45が、カメラ44からの画像内に人の存在を認識できない場合には、表示部42は、バックライトの明度を低下させて画面を暗くしてもよい。これにより、発信機4の消費電力を低減することができる。
発信機4の操作部41は、表示部42のディスプレイに重ねて設けられたタッチパネルであってもよい。そして、普段は表示部42に操作部41を示す表示をせず、人認識手段45が人の存在を認識した場合に表示部42に操作部41を示す表示をするようにしてもよい。また、発信機4の表示部42は、火災を検出した感知器回線2の情報又は火災感知器3の情報を表示するようにしてもよい。
実施の形態6.
本実施の形態では、実施の形態1~5で説明した火災受信機1、発信機4又は表示機7においてジェスチャー操作を受け付ける例を説明する。本実施の形態は、実施の形態1~5のそれぞれと組み合わせることができる。以下、発信機4にてジェスチャー操作を受け付ける場合を例に、実施の形態1~5との相違点を中心に説明する。
発信機4は、一般に、ユーザによる操作入力を受け付ける操作部の種類が限定的であり、火災を通報するための押しボタンのみを操作部41として有することが多い。火災を通報するという発信機4の本来的な役割に照らせば、火災を通報するための押しボタンがあれば十分である。しかし、発信機4を含む火災報知システム100の設置時及び定期点検の際には、発信機4が設置された場所において設置及び定期点検に必要な入力を火災受信機1に対して送ることができるのが望ましい。
そこで、本実施の形態では、人認識手段45によって特定の属性を有する人が認識された場合には、発信機4は、ジェスチャー操作を受け付ける。具体的に、人認識手段45のメモリには、ジェスチャー操作の可否を判定する条件として、人の属性を記憶している。例えば、人認識手段45は、施工メンテナンス担当者の属性を、ジェスチャー操作を可能とする条件として記憶している。そして、人認識手段45が、カメラ44からの画像から施工メンテナンス担当者を認識した場合には、制御部43は、ジェスチャー操作を受け付けるモードであるジェスチャーモードに移行する。このとき、表示部42は、ジェスチャー操作が可能であることを示す表示を行ってよい。
ジェスチャーモードに移行した後、発信機4のカメラ44が撮影した画像から、人認識手段45が人のジェスチャー操作を検出する。人認識手段45は、予めジェスチャー操作の画像を記憶しており、カメラ44が撮影した画像から認識したジェスチャー操作と、予め記憶したジェスチャー操作とを照合することで、現在行われているジェスチャー操作を認識する。例えば、あぶり試験等を行っているときに、火災受信機1を復旧させたい場合には、施工メンテナンス担当者は発信機4のカメラ44の前でジェスチャー操作を行う。発信機4は、点検モードの際にジェスチャー操作を認識すると、そのジェスチャー操作に対応した入力信号を、火災受信機1に送信する。ジェスチャー操作を受け付ける条件として、人認識手段45によって人の特定の属性が認識されたこと、を加えてもよい。
なお、発信機4の制御部43は、通常の火災監視時のモードである監視モードと、点検モードとを有しているとよい。監視モードと点検モードとの切り換えは、発信機4に設けられたスイッチ、又は火災受信機1からの信号によって行われる。そして、制御部43は、点検モードで発信機4が動作しているときにのみ、ジェスチャー操作を受け付けるとよい。このようにすることで、例えば監視モードで動作しているときに通りかかった施工メンテナンス担当者の意図せぬジェスチャーにより、発信機4にジェスチャー操作が入力されてしまうことを防ぐことができる。
1 火災受信機、2 感知器回線、3 火災感知器、4 発信機、5 地区音響装置、6 表示機回線、7 表示機、8 非常放送設備、10 制御部、11 伝送回路、12 伝送回路、13 操作部、14 表示部、15 カメラ、16 人認識手段、17 通信部、18 記憶部、41 操作部、42 表示部、43 制御部、44 カメラ、45 人認識手段、71 操作部、72 表示部、73 制御部、74 カメラ、75 人認識手段、76 回線表示、100 火災報知システム。

Claims (8)

  1. 操作入力を受け付ける操作部と、
    表示部と、
    前記表示部の前方を撮影するカメラと、
    前記カメラから得た撮影データに基づいて、前記表示部の前方にいる人の属性を認識する人認識手段を備え、
    前記表示部は、前記人認識手段によって認識された人の属性に応じて前記操作部の操作入力に関する表示を異ならせる
    火災報知設備。
  2. 前記人認識手段は、前記カメラから得た撮影データから、第1時間内における人の動きを検出し、検出した動きに基づいて、前記人の属性を認識する
    請求項1記載の火災報知設備。
  3. 前記人認識手段は、前記カメラから得た撮影データから前記人の着用物を検出し、検出した着用物に基づいて、前記人の属性を認識し、
    前記表示部は、前記人の属性として予め定められた属性が認識された場合には、前記表示の切り換えの要否を問う画面を表示する
    請求項1又は請求項2に記載の火災報知設備。
  4. 前記人認識手段は、当該火災報知設備に対するジェスチャー操作の可否を判定する条件を記憶しており、
    前記人認識手段は、前記カメラから得た撮影データから、ジェスチャー操作が可能であることを示す人の属性を認識した場合に、前記カメラが撮影した画像からジェスチャー操作を検出する
    請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の火災報知設備。
  5. 前記火災報知設備は、発信機であり、
    前記人認識手段が、前記カメラから得た撮影データから、第2時間に渡って存在し続ける人を認識すると、
    前記表示部は、火災発生の有無を問うとともに前記発信機の操作方法を示す表示を行う
    請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の火災報知設備。
  6. 火災感知器と、
    音声警報を発する音声警報装置と、
    請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の火災報知設備と、
    前記火災感知器、前記音声警報装置、及び前記火災報知設備に接続された火災受信機とを備え、
    前記火災報知設備は、発信機であり、
    前記火災受信機は、前記火災感知器が発報すると、前記音声警報装置が一斉鳴動を開始するまでの待機時間に関する情報を、前記発信機に送信し、
    前記発信機が前記待機時間に関する情報を受信したときに、前記人認識手段が前記表示部の前方に人がいることを認識している場合には、前記表示部は、前記一斉鳴動を開始するまでの時間を表示する
    火災報知システム。
  7. 火災感知器と、
    請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の火災報知設備と、
    前記火災感知器及び前記火災報知設備に接続された火災受信機とを備え、
    前記火災報知設備は、発信機であり、前記火災受信機に火災の発生を通知する押しボタンを備え、
    前記発信機は、前記押しボタンが押されたときに前記カメラで撮影した撮影データを前記火災受信機に送信する
    火災報知システム。
  8. 火災感知器と、
    請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の火災報知設備と、
    前記火災感知器及び前記火災報知設備に接続された火災受信機とを備えた火災報知システムであって、
    前記火災報知設備は、発信機であり、
    前記発信機は、
    前記人認識手段が、前記カメラから得た撮影データから施工メンテナンス担当者の属性を認識した場合には、前記表示部が、前記火災受信機から取得した、当該発信機に接続された回線の回線数又はアドレスを表示する
    火災報知システム。
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