JP2023118548A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ギヤブロックやエンジンストールが発生することなくギヤ位置の学習を実施できる自動変速機の制御装置を提供すること。【解決手段】制御部は、車両1が停車し(ステップS3でYES)、かつ、エンジン2が始動されている(ステップS1でYES)ことを条件として、ロックアップクラッチを開放状態に制御し、かつ、クラッチを半締結状態に制御し(ステップS4)、入力軸を回転させた状態で、変速機構のギヤ位置を学習する学習制御を実行する(ステップS5)。制御部は、ドライバによりシフトレンジが駐車レンジに操作されていること(ステップS3でYES)を更に条件として学習制御を実行する。制御部は、ドライバによるブレーキ操作が行われていること(ステップS3でYES)を更に条件として学習制御を実行する。【選択図】図4

Description

本発明は、自動変速機の制御装置に関する。
特許文献1に記載の変速機の制御装置ではシンクロリング位置学習部を備え、シンクロリング位置学習部は、各スリーブがシフト移動してシンクロリングと接触する同期開始位置(シンクロリング位置)を学習する。この学習は、車両停車中に油圧調整部により、トルクコンバータのロックアップクラッチを断状態に制御するとともに、エンジンと変速機との間に配置されるクラッチ装置を接状態に制御するようにして実施されている。また、学習に必要な差回転が生じる様に、エンジンと変速機との間に配置されるクラッチ装置を半クラッチ状態に制御するようにして実施されている。
特開2017-3114号公報
特許文献1に記載の変速機の制御装置の様に、自動でシフト操作をして変速する自動変速装置があり、この自動変速機ではシフト位置(ギヤ位置)を学習する必要がある。しかしながら、特許文献1に記載の技術にあっては、ロックアップクラッチを断状態にしてはいるが、クラッチを締結した状態で学習を実施している。この学習の対象がシンクロリングと接触する同期開始位置(シンクロリング位置)であるので、この学習動作で変速段は達成されておらず駆動力の伝達を伴わないので問題とならないが、変速段を達成するギヤ位置を学習する場合にはトルクの伝達が発生して、車両の動き出しやエンスト等の問題が発生する可能性がある。
つまり、学習時にクラッチを締結しているため、エンジンの始動直後のエンジントルクが安定していない状態で学習が行われた場合、変速機からクラッチおよびトルクコンバータを介してエンジンに作用する負荷トルクが大きくなり、この負荷トルクによりエンジンストールが発生するおそれがあった。また、変速機の入力軸を回転させずにギヤ位置の学習をしようとすると、目標とするギヤ段への変速操作時に移動する部品が他のギヤの歯の端面やドグに当接して変速操作が妨げられる状態(以後、「ギヤブロック」と言う)が発生する可能性がある。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、ギヤブロックやエンジンストールが発生することなくギヤ位置の学習を実施できる自動変速機の制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、エンジンから入力軸に入力された回転を変速して出力する変速機構と、前記エンジンと前記変速機構との間に設けられたクラッチと、前記エンジンと前記クラッチとの間に設けられ、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータと、前記変速機構および前記クラッチを操作するアクチュエータと、を備えた自動変速機の制御装置であって、前記変速機構のギヤ位置を学習する学習制御を実行する制御部を備え、前記制御部は、車両が停車し、かつ、前記エンジンが始動されていることを条件として、前記ロックアップクラッチを開放状態に制御し、かつ、前記クラッチを半締結状態に制御し、前記入力軸を回転させた状態で、前記学習制御を実行することを特徴とする。
本発明によれば、ギヤブロックやエンジンストールが発生することなくギヤ位置の学習を実施できる自動変速機の制御装置を提供することができる。
図1は、本発明の一実施例に係る自動変速機の制御装置を備えた車両の概略構成図である。 図2は、本発明の一実施例に係る自動変速機の制御装置により学習されるギヤ位置のシフト位置とセレクト位置との関係を示す図である。 図3は、本発明の一実施例に係る自動変速機の制御装置における学習制御の実行条件に含まれるクラッチストロークが増加するときのクラッチ回転数との関係の推移を示すタイミングチャートである。 図4は、本発明の一実施例に係る自動変速機の制御装置によって実行される学習制御の処理の流れを示すフローチャートである。
本発明の一実施の形態に係る自動変速機の制御装置は、エンジンから入力軸に入力された回転を変速して出力する変速機構と、エンジンと変速機構との間に設けられたクラッチと、エンジンとクラッチとの間に設けられ、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータと、変速機構およびクラッチを操作するアクチュエータと、を備えた自動変速機の制御装置であって、変速機構のギヤ位置を学習する学習制御を実行する制御部を備え、制御部は、車両が停車し、かつ、エンジンが始動されていることを条件として、ロックアップクラッチを開放状態に制御し、かつ、クラッチを半締結状態に制御し、入力軸を回転させた状態で、学習制御を実行することを特徴とする。これにより、本発明の一実施の形態に係る自動変速機の制御装置は、ギヤブロックやエンジンストールが発生することなくギヤ位置の学習を実施できる。
以下、本発明の一実施例に係る自動変速機の制御装置を備えた車両について図面を参照して説明する。
図1に示すように、車両1は、エンジン2と、自動変速機3と、駆動輪4と、制御部10と、を含んで構成されている。
エンジン2には、複数の気筒が形成されている。本実施例において、エンジン2は、各気筒に対して、吸気行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程からなる一連の4行程を行うように構成されている。エンジン2は、車両1の動力源である。
エンジン2には、ISG(Integrated Starter Generator)7が設けられている。ISG7は、ベルト8を介してエンジン2のクランク軸21の一端部に連結されている。ISG7は、電力が供給されることにより回転することでクランク軸21を回転させて、エンジン2を始動する。また、ISG7は、電力が供給されることにより回転することでクランク軸21を回転させて、走行用のモータトルクをエンジン2に付与する。また、ISG7は、エンジン2の運転または車両1の減速エネルギーによるクランク軸21の回転より電力を発電する。このように、ISG7は、エンジン2の始動装置と発電機と電動機とが統合された回転電機である。
自動変速機3は、エンジン2と駆動輪4との間の動力伝達経路に設けられている。自動変速機3は、トルクコンバータ30と、変速機構31と、クラッチ32と、クラッチアクチュエータ33と、シフトアクチュエータ34とを有している。
トルクコンバータ30は、ロックアップクラッチ35を有する、いわゆるロックアップクラッチ付きのトルクコンバータである。トルクコンバータ30は、エンジン2とクラッチ32との間の動力伝達経路に設けられ、作動流体を介して動力の伝達を行う。
トルクコンバータ30は、タービン軸36を介してクラッチ32に接続されている。トルクコンバータ30は、エンジン2によって発生されたトルクを増幅してクラッチ32を介して変速機構31に出力する。
ロックアップクラッチ35は、トルクコンバータ30内に設けられ、エンジン2のクランク軸21とタービン軸36とを相対回転無く一体的に接続(以下、「直結」という)する締結状態と、クランク軸21とタービン軸36との直結を解除してトルクコンバータ30が作動流体を介して動力の伝達をする開放状態と、の間で作動状態が切り替えられるようになっている。
変速機構31は、クラッチ32と駆動輪4との間の動力伝達経路に設けられ、クラッチ32に接続された入力軸37と、ディファレンシャル5を介して駆動輪4へ駆動力を出力する出力軸38と、を有する。
変速機構31は、エンジン2から入力軸37に入力された回転を変速して出力軸38に出力する。出力軸38に出力された回転は、ディファレンシャル5にて左右に分けられドライブシャフト6を介して駆動輪4に伝達される。
変速機構31は、歯数の異なる複数のギヤの組み合わせによって変速比の異なる複数のギヤ段を形成可能に構成されている。変速機構31におけるギヤ段の切り替えは、シフトアクチュエータ34によって自動で行われるようになっている。シフトアクチュエータ34は、ギヤ段を切替える切替部品を移動させてギヤ段を切替える。詳細には、切替部品の各ギヤ段に応じたセレクト位置とシフト位置が決められており、シフトアクチュエータ34は、各ギヤ段に応じたセレクト位置とシフト位置に切替部品を移動させる。なお、このセレクト位置とシフト位置がギヤ位置であり、本願発明の学習の対象である。
クラッチ32は、エンジン2と変速機構31との間、より詳しくはトルクコンバータ30と変速機構31との間の動力伝達経路に設けられている。クラッチ32は、タービン軸36に一体回転可能に連結されたクラッチホイールディスク32aと、入力軸37に一体回転可能に連結されたクラッチディスク32bと、を有する。
クラッチ32は、クラッチディスク32bをクラッチホイールディスク32aに押し付けることでタービン軸36と入力軸37との間で動力を伝達する締結状態と、クラッチディスク32bをクラッチホイールディスク32aから離すことでタービン軸36と入力軸37との間で動力を伝達しない開放状態と、に切り替えられるようになっている。
クラッチ32は、締結状態と開放状態とを切り替える操作(以下、「クラッチ操作」という)がクラッチアクチュエータ33によって自動で行われるようになっている。締結状態と開放状態との間のクラッチ32の駆動力の伝達については、後述する。
クラッチアクチュエータ33は、制御部10に電気的に接続されており、制御部10からの指令に基づき、クラッチ32のクラッチ操作を自動で行うようになっている。クラッチ操作とは、クラッチ32に対して締結状態と開放状態およびそれらの間の駆動力の伝達状態(係合状態)を、制御部10からの指示を受けて状態の変更や調整をすることである。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、バックアップ用のデータなどを保存するフラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
コンピュータユニットのROMには、各種定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットを制御部10として機能させるためのプログラムが格納されている。すなわち、CPUがRAMを作業領域としてROMに格納されたプログラムを実行することにより、当該コンピュータユニットは、本実施例における制御部10として機能する。
制御部10の入力側には、ギヤポジションセンサ56、エンジン回転数センサ50、タービン回転数センサ51、クラッチ回転数センサ52、クラッチ位置検出センサ53、アウトプット回転数センサ54および車速センサ55等の各種センサ類が接続されている。その他、シフトレンジスイッチ57、ブレーキペダルスイッチ58からの情報が入力可能に接続されている。
制御部10の出力側には、自動変速機3、クラッチアクチュエータ33及びシフトアクチュエータ34等の各種制御対象類が接続されている。
エンジン回転数センサ50は、クランク軸21の回転角(以下、「クランク角」という)の変化に基づくエンジン回転数を検出する。
タービン回転数センサ51は、タービン軸36の回転数(以下、「タービン回転数」という)を検出する。
クラッチ回転数センサ52は、クラッチディスク32bに連結されている入力軸37の回転数(以下、「クラッチ回転数」という)を検出する。
クラッチ位置検出センサ53は、クラッチ32の駆動力の伝達状態を検出する。詳細には、クラッチ32の締結状態を変更する部品の位置(以下、「クラッチ位置」という)を検出する。
アウトプット回転数センサ54は、出力軸38の回転数を検出する。
車速センサ55は、駆動輪4の回転数に基づく車速を検出する。
ギヤポジションセンサ56は、シフトアクチュエータ34によって各ギヤ段に応じて移動される切替部品の位置を検出する。この位置には、シフト位置とセレクト位置とがある。つまり、ギヤポジションセンサ56によって検出されるシフト位置およびセレクト位置にて、どの変速段が達成されているかを判断することができる。そして、シフトアクチュエータ34は、所望のギヤ段となるように学習したシフト位置およびセレクト位置に切替部品を移動させる。なお、シフト位置を学習する時には、各ギヤ段におけるシフト方向の最大移動時の値を求めて、範囲設定の基準としている。その他、シフトレンジスイッチ57はドライバにより選択されているシフトセレクタのシフトレンジを検出し、ブレーキペダルスイッチ58はブレーキペダルが踏込操作をされていることを検出する。
制御部10は、ロックアップクラッチ35を締結状態又は開放状態に切り替える。制御部10は、シフトレンジスイッチ57にて検出されたドライバによる図示しないシフトセレクタが何れのシフトレンジに操作されているかに応じて、変速機構31における変速ギヤの切り替えと、クラッチ32の切り替えを制御する。シフトレンジには、駐車レンジ(Pレンジ)と、後進レンジ(Rレンジ)と、ニュートラルレンジ(Nレンジ)と、前進レンジ(Dレンジ)がある。
制御部10は、変速機構31のギヤ位置を学習する学習制御を実行する。制御部10は、車両1が停車し、かつ、エンジン2が始動されていることを条件として、ロックアップクラッチ35を開放状態に制御し、かつ、クラッチ32を半締結状態に制御し、入力軸37を回転させた状態で、学習制御を実行する。
また、制御部10は、ドライバによりシフトレンジが駐車レンジ(Pレンジ)に操作されていることを更に条件として学習制御を実行する。
また、制御部10は、ドライバによるブレーキ操作が行われていることを更に条件として学習制御を実行する。制御部10は、学習制御を実行するたびにシフト位置の学習値を更新する。
次に、図2に基づいて、変速機構31におけるギヤ位置のシフト位置とセレクト位置との関係について説明する。
ここで、図2に示すギヤ位置は、一般的な手動変速機においてドライバによりシフトレバーが操作されるシフトパターンを模して、変速機構31におけるギヤ位置を概念的に表したものである。
ギヤポジションセンサ56は、各変速ギヤ段のシフト位置およびセレクト位置を検出する。図2に示すように、各変速ギヤ段を達成する切替部品のシフト位置の範囲、および、セレクト位置の範囲が学習等によって設定されている。つまり、変速機構31におけるギヤ位置には、1速ギヤ段が成立する1速ギヤ位置(図中、1stと記す)と、2速ギヤ段が成立する2速ギヤ位置(図中、2ndと記す)と、3速ギヤ段が成立する3速ギヤ位置(図中、3rdと記す)と、4速ギヤ段が成立する4速ギヤ位置(図中、4thと記す)と、5速ギヤ段が成立する5速ギヤ位置(図中、5stと記す)とがある。また、ギヤ位置には、後進ギヤ段が成立するリバース位置(図中、REVと記す)と、何れのギヤ段も成立しないニュートラル位置(図中、Nと記す)とがある。
図2に示すように、ニュートラル位置も含めて各ギヤ段が成立した時に取りうる範囲は機械的に限定された範囲となっており、ギヤ段を成立させるセレクト位置とシフト位置との組み合わせは、ギヤ段によって異なっている。目標のギヤ段は、シフトアクチュエータ34の駆動により切替部品が目標のギヤ段のセレクト位置およびシフト位置に移動されることにより成立する。
詳しくは、シフト位置を変更する方向(以下、シフト方向ともいう)への移動は、目標のギヤ段のスリーブを移動してそのギヤ段に噛み合わせるために行われる。また、セレクト位置を変更する方向(以下、セレクト方向ともいう)への移動は、スリーブを選択するために行われる。
シフト方向に移動してギヤ段が成立するギヤ段成立位置は、シンクロ機構が設けられた前進ギヤであればスリーブがストッパに当接する位置を限度にそこから所定の範囲であり、シンクロ機構が設けられていない後進ギヤであればリバースアイドラギヤがストッパに当接する位置を限度にそこから所定の範囲となるように初期値は決められている。ここで言う所定の範囲とは、シンクロ機構等の部品の寸法やギヤポジションセンサの検出精度等を考慮して決められる。なお、セレクト方向の位置は、変速機構31の部品寸法等から設計値でその中央値が決められて、その中央値から所定の範囲となるように初期値は決められている。
これらのギヤ段成立位置は、その制御目標位置が予め制御部10のROMに記憶されているが、部品精度のバラツキや経年変化等でギヤ段成立位置と制御目標位置との間にズレが生じるため、制御目標位置が実際のギヤ段成立位置と同じ位置になるようにするため、ギヤ位置の学習が行われる。
次に、図3に基づいて、学習制御の実行条件に含まれるクラッチストロークについて説明する。
図3において、縦軸はクラッチストローク、エンジン回転数およびクラッチ回転数を示し、横軸は時間を示している。クラッチストロークとは、クラッチ位置検出センサ53が検出するクラッチ32の駆動力の伝達状態を示す値である。詳細には、クラッチ32の締結状態を変更する部品の位置(クラッチ位置)である。クラッチストロークは、開放位置を0%とし締結位置を100%として表されている。また、エンジン回転数は、一定の低い回転数(例えば、アイドル回転数)に維持されている。
図3は、クラッチストロークを開放限界位置(0%)から締結完了位置(100%)に変化させた時を示している。時刻t0では、クラッチストローク0%であり、タービン軸36の回転が入力軸37に伝達されないため、クラッチ回転数は0rpmである。
その後、時刻t1で、クラッチストロークが増加を始める。つまり、クラッチ32を接続するべく、操作部品が動き始める。時刻t2まではクラッチディスク32bに駆動力が伝達されないので、変速機構31の内部抵抗(摩擦や潤滑油の粘性等)によって、クラッチディスク32b(入力軸37)は回転しない状態となっている。そして、時刻t2で、クラッチストロークが締結開始位置C1に到達すると、クラッチディスク32bとクラッチホイールディスク32aとが接触し、タービン軸36の回転が入力軸37に伝達され、クラッチ回転数が増加を始める。
その後、時刻t3で、クラッチストロークが締結開始位置C1より所定値大きい半締結位置C2に到達し、クラッチ32が半締結状態となることで伝達する駆動トルクが増大し、変速機構31の内部抵抗とのバランスで、クラッチ回転数が更に増加する。
その後、時刻t4で、クラッチストロークが更に増加し、クラッチ伝達トルクが更に大きくなって変速機構31の内部抵抗よりも十分大きくなることで、クラッチ回転数がエンジン回転数と同じ値となる。
その後、時刻t5で、クラッチストロークが100%に到達し、クラッチ32が完全な締結状態となり、クラッチ回転数がエンジン回転数と同じ値となる。本発明の学習には、この締結開始位置C1から半締結位置C2の間を使用する。つまり、締結開始位置C1から締結開始位置C1より所定値大きい半締結位置C2であって、変速機構31の内部抵抗と同程度のクラッチ伝達トルクの範囲を用いる。
次に、図4を参照して、本実施例の制御部10によって実行される学習制御の処理の流れについて説明する。図4に示す学習制御は、所定の時間間隔で繰り返し実行される。
図4に示すように、制御部10は、エンジン2が始動されているか否かを判断し(ステップS1)、エンジン2が始動されていない場合は今回の動作を終了する。
制御部10は、ステップS1でエンジン2が始動されている場合、ギヤ位置が未学習であるか否かを判断し(ステップS2)、ギヤ位置が未学習ではない(学習済み)の場合は今回の動作を終了する。
制御部10は、ステップS2でギヤ位置が未学習の場合、シフトレンジがPレンジであり、かつ、ブレーキストローク値またはマスタシリンダ圧が所定値以上であるか否かを判断する(ステップS3)。そして、シフトレンジがPレンジではない場合、またはブレーキストローク値またはマスタシリンダ圧が所定値未満の場合は、シフトレンジのPレンジとブレーキストローク値またはマスタシリンダ圧が所定値に達することを待つ。シフトレンジがPレンジであることの判断は、車両1が停止していること、および、ドライバに発進の意思が無いことを確認するために行われる。また、ドライバによるブレーキ操作は、意図しない車両1の動き出しに対処できる状態を確認するために行われる。
制御部10は、ステップS3でシフトレンジがPレンジであり、かつ、ブレーキストローク値またはマスタシリンダ圧が所定値以上である場合、クラッチ位置を半締結位置にする(ステップS4)。ここでは、クラッチストロークが図3のグラフの半締結位置C2となるように、クラッチ位置が制御される。また、ロックアップクラッチ35が開放状態に制御される。
次いで、制御部10は、ギヤ位置の学習の実行を開始し(ステップS5)、学習の完了後に今回の動作を終了する。ギヤ位置の学習は、実際に各ギヤ段に応じて移動される切替部品をシフトアクチュエータ34によって各ギヤ段に対応した位置に移動させ、その位置をギヤポジションセンサ56で検出し、その検出値を学習する。
以上のように、本実施例に係る自動変速機の制御装置は、変速機構31のギヤ位置を学習する学習制御を実行する制御部10を備える。そして、制御部10は、車両1が停車し、かつ、エンジン2が始動されていることを条件として、ロックアップクラッチ35を開放状態に制御し、かつ、クラッチ32を半締結状態に制御し、入力軸37を回転させた状態で、学習制御を実行する。
これにより、学習時にクラッチ32が半締結状態になるため、適度に入力軸37を回転させることができ、ギヤブロックの発生を防止できる。さらに、変速機構31に伝達されるトルクが大き過ぎることがなくなり、変速段を達成した時の車両1の動き出しやショックを抑制することができる。また、入力軸37の回転速度が不要に大きくなることを抑制でき、変速機構31においてギヤの回転速度を抑制して掻き分けを開始できない状態となることを回避でき、ギヤブロックの発生を防止できる。
また、学習時にクラッチ32が半締結状態になるため、エンジン2の始動直後のエンジントルクが小さくかつ安定していないときに学習を行う場合であっても、変速機構31からクラッチ32およびトルクコンバータ30を介してエンジン2に作用する負荷トルクを小さくすることができるので、エンジンストールの発生を防止できる。
この結果、ギヤブロックやエンジンストールが発生することなくギヤ位置の学習を実施できる。
また、本実施例に係る自動変速機の制御装置において、制御部10は、ドライバによりシフトレンジが駐車レンジ(Pレンジ)に操作されていることを更に条件として学習制御を実行する。
これにより、ギヤ位置の学習中は、変速機構31から出力軸38にエンジントルクが入力されなくなるので、車両1が動き出すことを防止できる。
また、本実施例に係る自動変速機の制御装置において、制御部10は、ドライバによるブレーキ操作が行われていることを更に条件として学習制御を実行する。
これにより、ギヤ位置の学習中は、車両1がブレーキにより制動された状態となるので、車両1が動き出すことを防止できる。
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
1 車両
2 エンジン
3 自動変速機
10 制御部
30 トルクコンバータ
31 変速機構
32 クラッチ
34 シフトアクチュエータ(アクチュエータ)
35 ロックアップクラッチ
37 入力軸

Claims (3)

  1. エンジンから入力軸に入力された回転を変速して出力する変速機構と、前記エンジンと前記変速機構との間に設けられたクラッチと、前記エンジンと前記クラッチとの間に設けられ、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータと、前記変速機構および前記クラッチを操作するアクチュエータと、を備えた自動変速機の制御装置であって、
    前記変速機構のギヤ位置を学習する学習制御を実行する制御部を備え、
    前記制御部は、
    車両が停車し、かつ、前記エンジンが始動されていることを条件として、前記ロックアップクラッチを開放状態に制御し、かつ、前記クラッチを半締結状態に制御し、前記入力軸を回転させた状態で、前記学習制御を実行することを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 前記制御部は、ドライバによりシフトレンジが駐車レンジに操作されていることを更に条件として前記学習制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
  3. 前記制御部は、ドライバによるブレーキ操作が行われていることを更に条件として前記学習制御を実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動変速機の制御装置。
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