JP2023117707A - 保持器、保持器付きころ、およびスラストころ軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】短小ころを安定して保持できるようにすること。【解決手段】スラストころ軸受用の保持器(30)は、ハット形断面を有する柱部(33)を含む環状の中央領域(31)を備えている。柱部は、軸方向位置が互いに異なる中央平坦部(45)および両端平坦部(41,42)と、中央平坦部および両端平坦部の間を軸方向に沿って延びる一対の傾斜部(43,44)と、傾斜部と中央平坦部および両端平坦部との境界に位置する二対の曲げR部(R1,R2,R3,R4)とを含み、曲げR部の板厚(T3,T4)が、中央平坦部および両端平坦部の板厚(T1,T2)よりも大きい。【選択図】図4
Description
本発明は、アキシャル荷重を負担するスラストころ軸受用の保持器に関する。
自動車用自動変速機あるいは自動車用無段変速機に、スラストころ軸受が用いられている。スラストころ軸受は、周方向に等間隔で設けられた複数のポケットを有する保持器と、ポケットに収容されるころ(針状ころ)とを含む。特開2000-213546号公報(特許文献1)および特許第3933336号公報(特許文献2)に示されるように、スラストころ軸受の保持器において、周方向に隣り合うポケット間に位置する柱部がハット形断面を有するものがある。すなわち、柱部の半径方向中央部を軸方向一方側に突出させた、いわゆるW型保持器がある。
特許文献1および2では、W型保持器の柱部における屈曲コーナー部の最小板厚を素材板厚の75%以上とすることで、保持器の剛性および強度を確保している。
自動車用変速機の多段化・コンパクト化の要請に伴い、ころの軌道面が狭くなり、ころ長(長さ寸法)およびころ径(径寸法)が短くなる傾向にある。ハット形断面の柱部を有するW型保持器に、このようなころ(以下「短小ころ」という)を保持させる場合、ころの脱落等を防止するためには、寸法管理が重要であり、そのためには、保持器の素材の板厚を大きくすることは難しいという現状がある。
このような状況に鑑みると、特許文献1および2のように保持器の柱部における屈曲コーナー部の最小板厚を素材板厚の75%以上とするだけでは、保持器の素材板厚が薄い場合において、強度に懸念がある。そのため、従来の保持器では、短小ころを安定して保持できないおそれがあった。また、その結果、従来の保持器を、一対の軌道盤と保持器付針状ころとの三位一体型に採用できない場合があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、短小ころを安定して保持できる保持器、保持器付きころ、およびスラストころ軸受を提供することである。
この発明のある局面に従う保持器は、スラストころ軸受用の保持器であって、周方向に等間隔で設けられ、ころが配置される複数のポケットと、周方向に隣り合うポケット間に位置し、ハット形断面を有する柱部とを含む、環状の中央領域と、中央領域の内径側および外径側に位置する一対の縁部領域とを備えている。柱部は、軸方向位置が互いに異なる中央平坦部および両端平坦部と、中央平坦部および両端平坦部の間を軸方向に沿って斜めに延びる一対の傾斜部と、傾斜部と中央平坦部および両端平坦部との境界に位置する二対の曲げR部とを含み、曲げR部の板厚が、中央平坦部および両端平坦部の板厚よりも大きい。
好ましくは、中央平坦部および両端平坦部の板厚は、曲げR部の板厚の80~95%である。
好ましくは、曲げR部の板厚は、素材板厚の80%以上である。
保持器に保持されるころは、短小ころであり、たとえば、1.5mm以上2.5mm以下の径寸法、および、3mm以上5mm以下の長さ寸法を有している。なお、1.5mm以上2.5mm以下の径寸法、または、3mm以上5mm以下の長さ寸法を有するころであってもよい。
好ましくは、保持器は、ころ案内式であり、中央平坦部および両端平坦部の周方向両端部に、ころ止め凸部が設けられている。
本発明の構成によれば、上記記載の保持器と、保持器のポケットに配置されたころとを備えた、保持器付きころを提供することができる。
また、保持器付きころと、保持器付きころを軸方向両側から挟み込む一対の軌道盤とを備えた、スラストころ軸受を提供することもできる。
本発明によれば、短小ころを安定して保持することができる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
<概略構造>
はじめに、図1~図3を参照して、本実施の形態に係るスラストころ軸受用の保持器の概略構造について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るスラストころ軸受用の保持器30を模式的に示す平面図である。図2は、図1のII-II線に沿う保持器30の部分断面図である。図3は、図1のIII-III線に沿う保持器30の部分断面図である。図2および図3に示される断面は、スラストころ軸受の軸線Oを含む平坦面である。
はじめに、図1~図3を参照して、本実施の形態に係るスラストころ軸受用の保持器の概略構造について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るスラストころ軸受用の保持器30を模式的に示す平面図である。図2は、図1のII-II線に沿う保持器30の部分断面図である。図3は、図1のIII-III線に沿う保持器30の部分断面図である。図2および図3に示される断面は、スラストころ軸受の軸線Oを含む平坦面である。
以下の説明において、周方向とは軸線O回りの方向をいい、径方向とは軸線Oを中心とする円の直径方向あるいは半径方向をいう。内径、外径、内周、外周についても同様である。また、軸線Oに平行な方向を軸方向という。保持器30の説明においては、理解の容易の観点から、図2および図3の紙面上側(軸方向一方側)を保持器30の上方側、紙面下側(軸方向他方側)を保持器30の下方側として説明する。
保持器30は、環状の中央領域31と、内周縁および外周縁のそれぞれに位置する逆U字状の折り返し部34,35とで構成されている。中央領域31は、周方向等間隔に交互に配列されたポケット32および柱部33を含む。折り返し部34は内径側の縁部領域を構成し、折り返し部35は外径側の縁部領域を構成している。各ポケット32に、ころ20(図3において想像線で示す)が配置される。ころ20は軌道面(図示せず)上を転動する。
図2に示されるように、本実施の形態の保持器30はいわゆるW型保持器であり、柱部33(中央領域31)がハット形断面を有している。具体的には、柱部33は、折り返し部34,35に一端が連なって半径方向に延びる一対の平坦部(以下「両端平坦部」ともいう)41,42と、両端平坦部41,42の他端から軸方向に立ち上がる一対の傾斜部43,44と、傾斜部43,44の上端間に位置して半径方向に延びる平坦部(以下「中央平坦部」という)45とを含む。傾斜部43,44と中央平坦部45とにより山部が形成されている。
このようなW型保持器では、図1に示されるように、傾斜部43,44および曲げR部R1~R4の周方向両端面が切り欠かれている。そのため、平坦部41、42,45の周方向長さが傾斜部43,44および曲げR部R1~R4の周方向長さよりも長くなっている。これにより、平坦部41,42,45の位置におけるポケット32の周方向寸法L3は、ころ径L1(図3)よりも小さくされ、平坦部41,42,45の周方向両端部がころ止め部として機能する。すなわち、平坦部41の周方向両端部にころ止め凸部41a,41bが形成され、平坦部42の周方向両端部にころ止め凸部42a,42bが形成され、平坦部45の周方向両端部にころ止め凸部45a,45bが形成されている。保持器30は、ころ案内式(転動体案内式)であり、ころ止め凸部41a,41b,42a,42b,45a,45bが軸方向のころ案内部として機能する。
本実施の形態のころ20はいわゆる短小ころであり、ころ20のサイズとしては、ころ径L1が1.5mm以上2.5mm以下(より特定的には2.0mm以下)、ころ長L2が3.0mm以上5.0mm以下(より特定的には4.0mm以下)のものが想定される。本実施の形態のころ20のサイズは、一例として、ころ径L1が2mm、ころ長L2が3.5mmである。
ところで、W型保持器は、冷間圧延鋼板などの素材をプレス加工することにより製造されるため、プレス後の製品の板厚は全体的に薄くなる。つまり、素材の板厚を「T0」で表わすと、製品の板厚はT0未満となる。通常のプレス工程においては、W型保持器の曲げR部(丸みを帯びた屈曲コーナー部)は曲げ加工も加えられるため、曲げR部の板厚は平坦部の板厚よりも薄くなる。また、短小ころ用の保持器の素材の板厚(T0)は薄い方が寸法管理が容易である。
これに対し、本実施の形態の保持器30は、中央領域31の曲げR部R1~R4における板厚が、平坦部41,42,45の板厚よりも大きくなるように形成されている。曲げR部の板厚減少量は従来75%減少する可能性があったが、本実施の形態では80%までに抑えることができ強度向上できる。また、従来、短小ころ用保持器には素材板厚が比較的薄いものを使用していたが、素材板厚を薄くしなくても寸法管理が容易となったため、曲げR部R1~R4の板厚は大きくなり、強度は向上している。以下に、本実施の形態の保持器30の構造について具体的に説明する。
<保持器の具体的な構造例>
図4は、本実施の形態の保持器30の構造を模式的に示す部分拡大図である。
図4は、本実施の形態の保持器30の構造を模式的に示す部分拡大図である。
保持器30の柱部33は、上述のように、軸方向位置が互いに異なる中央平坦部45および両端平坦部41,42と、中央平坦部45および両端平坦部41,42の間を軸方向に沿って斜めに延びる一対の傾斜部43,44とを含むとともに、両端平坦部41,42と傾斜部43,44との境界に位置する曲げR部R1,R2、および、中央平坦部45と傾斜部43,44との境界に間に位置する曲げR部R3,R4を含む。つまり、柱部33は、二対の曲げR部R1~R4を含む。
図4を参照して、中央平坦部45の板厚T2は、両端平坦部41,42の板厚T1と等しい。「等しい」とは、両者の値の差が許容差(公差)以下であることを意味する。下側の曲げR部R1,R2の板厚T3および上側の曲げR部R3,R4の板厚T4はいずれも、平坦部41,42,45の板厚T1,T2よりも大きい。つまり、両者には、許容差を超える差がある。具体的には、平坦部41,42,45の板厚T1,T2が、曲げR部R1~R4の板厚T3,T4の80~95%となっている。これにより、W型保持器の最弱部である曲げR部R1~R4の強度を向上させることができる。
このような保持器30の加工方法は、基本的には特許文献1に記載されたような公知の方法と同様であってもよい。すなわち、i)板厚T0を有する薄鋼板から環状のブランクを打ち抜き、ii)このブランクの中央領域を、製品の屈曲R部R1,R3の断面曲率半径よりも大きい肩半径の工具で絞り加工して、環状の第1の折り曲げ段差(傾斜部43に対応)を成形する。次に、iii)この絞り加工で形成された折り曲げ段差の外周側に、絞り方向と逆方向に、同じく製品の屈曲R部R2,R4の断面曲率半径よりも大きい肩半径の工具で、第1の折り曲げ段差と逆向きの環状の第2の折り曲げ段差(傾斜部44に対応)を逆絞りする。このようにして、製品のハット形断面よりも大きいハット形断面を有する中央領域を予備成形する。
続いて、iv)予備成形された中央領域の内外周両側に、同じく製品の断面曲率半径よりも大きい肩半径の工具で絞り加工を施して、環状の第3および第4の折り曲げ段差(折り返し部34,35の一部に対応)を予備成形し、v)予備成形されたハット形断面と第3および第4の折り曲げ段差を、製品寸法に等しく仕上げ成形する。つまり、周方向全体をハット形断面とした中央領域を成形する。
その後、vi)第3および第4の折り曲げ段差の外側を折り返して、内外周の折り返し部34,35を成形する。最後に、vii)ハット形断面の中央領域に、ポケット32を円周方向等間隔で打ち抜く。これにより、ポケット32および柱部33を有する中央領域31を備えた保持器30が出来上がる。仕上げとして、軟窒化処理などが施され、表面硬さが350HV以上の保持器30が完成する。
上記工程v)において、ハット形に予備成形された中央領域をプレス加工して製品寸法の中央領域を成形する際に用いられる型枠の一例が、図5に模式的に示されている。型枠50は、下型51と上型55とを有している。型枠50での加圧対象の保持器(成形途中の保持器)130は、ハット形に予備成形された中央領域131とL字状の折り曲げ段差134,135とを有している。
図5に示されるように、加圧成形時における下型51と上型55との間の間隔は、一定間隔ではなく、加圧対象部位によって異なっている。具体的には、中央領域131のうち両端平坦部141,142に対応する間隔D1、および、中央平坦部145に対応する間隔D2よりも、傾斜部143,144に対応する間隔D3が大きい。より具体的には、素材板厚T0を1とした場合、間隔D1,D2は0.7以上0.8以下の範囲で定められ、間隔D3は0.85以上0.95以下の範囲で定められている。
このように、保持器30の加工工程に、傾斜部143,144を平坦部141,142,145よりも厚く成形する工程を含めることにより、完成品の保持器30の曲げR部R1~R4の板厚T3,T4を平坦部41,42,45の板厚T1,T2よりも大きくすることができ、かつ、素材板厚T0の80%以上とすることができる。なお、完成品の保持器30の傾斜部43,44の板厚も、平坦部41,42,45の板厚T1,T2より大きくてもよい。
図5に示されるように、下型51は、一体物として形成されていてもよいし、径方向に沿って複数(たとえば3つ)の下型52~54に分割されていてもよい。中央の下型52は、中央領域131を下方から支持できる大きさおよび形状を有している。内径側の下型53は、折り曲げ段差134を下方および内径側から支持できる大きさおよび形状を有している。外径側の下型54は、折り曲げ段差135を下方および外径側から支持できる大きさおよび形状を有している。上型55もまた、一体物として形成されていてもよいし、径方向に沿って複数(たとえば3つ)の上型に分割されていてもよい(図示せず)。
再び図2を参照して、完成品の保持器30においては、両端平坦部41,42の下面を基準とした中央平坦部45の上面の高さ(山高さ)H1が、ころ径L1の65~85%であることが望ましい。中央平坦部45の高さH1が大きいと(85%を超えると)、保持器30が軸方向に大きく動く際に、転動体案内も成立しなくなる。
また、保持器30においてころ20を安定的に保持するためには、中央平坦部45の半径方向長さW1は、ポケット32の半径方向長さW2の10~25%であることが望ましい。中央平坦部45の周方向両端部に形成されたころ止め凸部45a,45bの幅は、半径方向長さW1と略等しく形成されている。両端平坦部41,42の半径方向長さも同様である。
また、傾斜部43,44の軸線Oに対する傾斜角度θは、20度以下であることが望ましい。傾斜部43,44の傾斜角度θが大きくなると(20度を超えると)、ころ止め凸部41a,41b,42a,42b,45a,45bの確保が難しくなり、正しくころ20を保持できなくなるからである。
短小ころ20を保持する比較的小型の保持器の素材板厚T0は0.5mm未満を目安としていたが、たとえば図5に示したような型枠50を用いることにより、また、適宜、プレス加工の工程を工夫することにより、0.5mm以上の板厚を有する素材を用いることができる。つまり、0.5mm以上の板厚を有する素材を用いたとしても、短小ころ20用の保持器の寸法管理を行うことができるので、短小ころ20がポケット32内で傾いたり、保持器30と軌道盤(図示せず)との間に潜り込もうとしたりすることなく、短小ころ20を安定して保持することができる。
本実施の形態の保持器30は、たとえば0.5mmの板厚の素材をプレス加工して成形されている。この場合、保持器30の曲げR部R1~R4の板厚T3,T4は、0.4mm以上(0.400mm~0.475mm)となるため、保持器30の強度を従来よりも十分に向上させることができる。
<保持器付きころ>
図6は、本発明の実施の形態に係る保持器付きころ10を模式的に示す平面図である。図7は、図6のVII-VII線に沿う保持器付きころ10の部分断面図である。保持器付きころ10は、保持器30と、保持器30のポケット32に組み込まれた短小ころ20とを備えている。上述のように、保持器30は強度が向上された曲げR部R1~R4を有しているので、本実施の形態によれば、保持器付きころ10の品質を従来よりも向上させることができる。
図6は、本発明の実施の形態に係る保持器付きころ10を模式的に示す平面図である。図7は、図6のVII-VII線に沿う保持器付きころ10の部分断面図である。保持器付きころ10は、保持器30と、保持器30のポケット32に組み込まれた短小ころ20とを備えている。上述のように、保持器30は強度が向上された曲げR部R1~R4を有しているので、本実施の形態によれば、保持器付きころ10の品質を従来よりも向上させることができる。
<スラストころ軸受>
図8は、スラストころ軸受10Aを模式的に示す部分断面図である。スラストころ軸受10Aは、短小ころ20が保持器30に組み込まれた保持器付きころ10(図6、図7)と、保持器付きころ10を軸方向両側から挟み込む一対の軌道盤61,62とを備えている。
図8は、スラストころ軸受10Aを模式的に示す部分断面図である。スラストころ軸受10Aは、短小ころ20が保持器30に組み込まれた保持器付きころ10(図6、図7)と、保持器付きころ10を軸方向両側から挟み込む一対の軌道盤61,62とを備えている。
軌道盤61は、保持器30の両端平坦部41,42に対面する軌道面61aを有するとともに、外径側から保持器30を包囲する周壁部61bを有している。軌道盤62は、保持器30の中央平坦部45に対面する軌道面62aを有するとともに、内径側から保持器30を包囲する周壁部62bを有している。
一対の軌道盤61,62を備えたスラストころ軸受10Aは、取り付け座面または転走面の範囲が狭い相手部品に対しても適用することができるため、多段化された自動車用変速機に有効である。また、保持器30がころ案内式であるため、軌道面61a,62aの損傷を防止することができ、低トルクとすることができる。また、スラストころ軸受10Aは、W型の保持器30を備えているので、箱型保持器や一枚板保持器を備える形態に比べて、通油性が良好であり、コストを低減できるメリットもある。
なお、図9に示すスラストころ軸受10Bのように、図8に示した軌道盤61,62のうちの一方のみ(たとえば軌道盤62のみ)を備えていてもよい。また、一方の軌道盤のみを備える形態においては、図10に示すスラストころ軸受10Cのように、保持器30の中央平坦部45に対面する軌道面63aを有するとともに、外径側から保持器30を包囲する周壁部63bを有する軌道盤63を備えていてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 保持器付きころ、10A,10B,10C スラストころ軸受、 20 ころ、30 保持器、31 中央領域、32 ポケット、33 柱部、34,35 折り返し部(縁部領域)、41,42 両端平坦部、43,44 傾斜部、45 中央平坦部、41a,41b,42a,42b,45a,45b ころ止め凸部、61,62,63 軌道盤、R1,R2,R3,R4 曲げR部。
Claims (8)
- スラストころ軸受用の保持器であって、
周方向に等間隔で設けられ、ころが配置される複数のポケットと、周方向に隣り合う前記ポケット間に位置し、ハット形断面を有する柱部とを含む、環状の中央領域と、
前記中央領域の内径側および外径側に位置する一対の縁部領域とを備え、
前記柱部は、軸方向位置が互いに異なる中央平坦部および両端平坦部と、前記中央平坦部および前記両端平坦部の間を軸方向に沿って斜めに延びる一対の傾斜部と、前記傾斜部と前記中央平坦部および前記両端平坦部との境界に位置する二対の曲げR部とを含み、
前記曲げR部の板厚が、前記中央平坦部および前記両端平坦部の板厚よりも大きい、保持器。 - 前記中央平坦部および前記両端平坦部の板厚は、前記曲げR部の板厚の80~95%である、請求項1に記載の保持器。
- 前記曲げR部の板厚は、素材板厚の80%以上である、請求項1または2に記載の保持器。
- 前記曲げR部の板厚は、0.4mm以上である、請求項1~3のいずれかに記載の保持器。
- 前記ころは、1.5mm以上2.5mm以下の径寸法、および、3mm以上5mm以下の長さ寸法を有している、請求項1~4のいずれかに記載の保持器。
- 前記保持器は、ころ案内式であり、
前記中央平坦部および前記両端平坦部の周方向両端部に、ころ止め凸部が設けられている、請求項1~5のいずれかに記載の保持器。 - 請求項1~6のいずれかに記載の保持器と、
前記保持器のポケットに配置されたころとを備えた、保持器付きころ。 - 請求項7に記載の保持器付きころと、
前記保持器付きころを軸方向両側から挟み込む一対の軌道盤とを備えた、スラストころ軸受。
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CN116592060A (zh) | 2023-08-15 |
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