JP2023115774A - 回転電機の固定子 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐振動性を向上させることができる固定子を提供する。【解決手段】固定子は、端子台を備える回転電機に適用され、固定子コイルを備える。固定子は、固定子コイルから引き出された引出線(22)と、バスバー(24)と、引出線とバスバーとを電気的に接続する第1端子(60)と、バスバーに電気的に接続されており、端子台に固定される第2端子(70)と、を備える。第1端子は、引出線に熱かしめ又は溶接により接合された第1熱接合部(61)と、第1熱接合部よりも固定子コイル側において引出線に機械的に結合された第1機械結合部(63)とを備える。【選択図】 図5
Description
本発明は、回転電機の固定子に関する。
従来、回転電機のステータコイル(固定子コイル)から引き出された引出線に、動力線(バスバー)の一端にかしめ結合された接合端子を溶接で接合した固定子がある(特許文献1参照)。
ところで、特許文献1に記載の固定子では、振動が発生した場合に、引出線と接合端子との溶接部で振動荷重を受けることになる。溶接や熱かしめのように熱を加えて接合を行った部分では、熱により金属組織の再結晶化が起きて強度が低下する。このため、特許文献1に記載の回転電機は、耐振動性が低下するおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、耐振動性を向上させることができる固定子を提供することにある。
上記課題を解決するための第1の手段は、
端子台(20)を備える回転電機(10)に適用され、固定子コイル(38)を備える固定子(16)であって、
前記固定子コイルから引き出された引出線(22)と、
バスバー(24)と、
前記引出線と前記バスバーとを電気的に接続する第1端子(60)と、
前記バスバーに電気的に接続されており、前記端子台に固定される第2端子(70)と、
を備え、
前記第1端子は、前記引出線に熱かしめ又は溶接により接合された第1熱接合部(61)と、前記第1熱接合部よりも前記固定子コイル側において前記引出線に機械的に結合された第1機械結合部(63)とを備える。
端子台(20)を備える回転電機(10)に適用され、固定子コイル(38)を備える固定子(16)であって、
前記固定子コイルから引き出された引出線(22)と、
バスバー(24)と、
前記引出線と前記バスバーとを電気的に接続する第1端子(60)と、
前記バスバーに電気的に接続されており、前記端子台に固定される第2端子(70)と、
を備え、
前記第1端子は、前記引出線に熱かしめ又は溶接により接合された第1熱接合部(61)と、前記第1熱接合部よりも前記固定子コイル側において前記引出線に機械的に結合された第1機械結合部(63)とを備える。
上記構成によれば、固定子は、端子台を備える回転電機に適用され、固定子コイルを備えている。前記固定子コイルから引き出された引出線とバスバーとが第1端子により電気的に接続されている。第2端子は、前記バスバーに電気的に接続されており、前記端子台に固定される。このため、端子台と固定子コイルとを、第2端子、バスバー、第1端子、及び引出線を介して電気的に接続することができる。
ここで、前記第1端子は、前記引出線に熱かしめ又は溶接により接合された第1熱接合部を備えている。このため、引出線と第1熱接合部とは、強固に接合されるものの、接合時の熱により再結晶化して強度が低下するおそれがある。この点、前記第1端子は、前記第1熱接合部よりも前記固定子コイル側において前記引出線に機械的に結合された第1機械結合部を備えている。このため、固定子に振動が発生した場合に、第1機械結合部により振動荷重を負担することができる。さらに、第1機械結合部は、前記引出線に機械的に結合されているため、結合時に熱による強度低下を受けていない。したがって、固定子の耐振動性を向上させることができる。
一般に、引出線は、導体が絶縁皮膜で被覆された構成になっている。引出線に端子が熱かしめ又は溶接により接合される際には、引出線の絶縁皮膜が剥離されて導体が露出される。引出線から絶縁皮膜が剥離される際に、導体の一部も削られる。このため、引出線において、絶縁皮膜が剥離された部分の強度は、絶縁皮膜で被覆された部分の強度よりも低くなる。
第2の手段では、前記引出線は、導体が絶縁皮膜で被覆された被覆部と、前記導体が露出した露出部とを備え、前記第1熱接合部は、前記露出部に接合され、前記第1機械結合部は、前記被覆部に結合されている。このため、露出部よりも強度が高い被覆部に第1機械結合部を結合することができ、固定子の耐振動性をさらに向上させることができる。
第3の手段では、前記第2端子は、前記バスバーに熱かしめ又は溶接により接合された第2熱接合部と、前記第2熱接合部よりも前記第1端子側において前記バスバーに機械的に結合された第2機械結合部とを備えている。このため、固定子に振動が発生した場合に、第2機械結合部により振動荷重を負担することができる。さらに、第2機械結合部は、前記バスバーに機械的に結合されているため、結合時に熱による強度低下を受けていない。したがって、固定子の耐振動性を向上させることができる。すなわち、バスバーと第2端子との接続部においても、第1の手段に準じた作用効果を奏することができる。
第4の手段では、前記第1端子は、板状に形成され、第1面と、前記第1面と反対側の第2面とを備え、前記第1面において、前記第1熱接合部は前記引出線に接合され、前記第1面において、前記第1機械結合部は前記引出線に結合され、前記バスバーは、前記第2面に固定されている。こうした構成によれば、引出線は第1端子の第1面に配置され、バスバーは第1面と反対側の第2面に配置されている。このため、引出線とバスバーとが板状の第1端子の同じ側の面に配置される場合と比較して、引出線とバスバーとが干渉することを抑制することができる。したがって、第1端子を余分に大きくする必要がなく、第1端子を小型軽量化することができる。
特許文献1に記載の固定子では、固定子コイルから引出線が第2端子(端子台)と離れる方向に延び、バスバーが接合端子(第1端子)との接続部から第2端子に近付く方向へ延びている。すなわち、引出線及びバスバーは、第2端子から離れる方向へ延びた後に第2端子に近付く方向へ折り返している。このため、引出線及びバスバーの重量が増加し、耐振動性が低下するおそれがある。
この点、第5の手段では、前記引出線は、前記固定子コイルから前記第2端子に近付く方向へ延び、前記バスバーは、前記第1端子との接続部から前記第2端子に近付く方向へ延びている。このため、前記引出線及び前記バスバーは、いずれも第2端子(端子台)に近付く方向へ延びており、第2端子から離れる方向へ延びた後に第2端子に近付く方向へ折り返していない。したがって、前記引出線及び前記バスバーの重量が増加することを抑制することができ、耐振動性が低下することを抑制することができる。
以下、電気自動車等に搭載された回転電機の固定子に具現化した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、回転電機10は、電力の供給を受けて回転動力を生成する電動機として機能するとともに、回転動力を受けて発電を行う発電機としても機能する。なお、回転電機10は、電動機及び発電機の一方のみとして機能してもよい。
回転電機10は、ロータ12と、固定子16と、回転軸14と、ハウジング18と、を備えている。ロータ12は、ロータコア30およびロータコア30に埋め込まれた永久磁石32を備えている。ロータコア30は、電磁鋼板(例えばケイ素鋼板)を積層してなる円柱形部材である。このロータコア30の中心には、回転軸14が挿通され、固着されている。回転軸14は、軸受34を介してハウジング18に取り付けられている。そして、回転軸14および回転軸14に固着されたロータコア30は、ハウジング18に対して回転自在となっている。
固定子16は、固定子コア36と、固定子コイル38と、を有している。固定子コア36は、ロータ12と同心に配置される略円筒形部材で、円環状のヨークと、ヨークの内周面から径方向に突出する複数のティースと、を含む。複数のティースは、周方向に所定間隔で並んでおり、隣接する二つのティースの間には、固定子コイル38が挿入される空間であるスロットが形成されている。こうした固定子コア36は、軸方向に積層された複数の電磁鋼板(例えばケイ素鋼板)から構成されている。複数の電磁鋼板は、互いに位置決めされて、接合され、固定子コア36を構成する。
固定子コイル38は、巻線をティースに集中巻で巻回することで構成されている。図2は、固定子コイル38の結線図である。固定子コイル38は、三相の相コイル、すなわち、U相コイル40U、V相コイル40V、W相コイル40Wを含む。なお、以下の説明では、U相、V相、W相を区別しないときは、アルファベットU,V,Wを省略して「相コイル40」と呼ぶ。
各相コイル40は、二つの相コイル部を、並列接続して構成されている。例えば、U相コイル40Uは、U相第一コイル部42_1Uと、U相第二コイル部42_2Uと、を並列接続してなる。同様に、V相コイル40Vは、V相第一コイル部42_1Vと、V相第二コイル部42_2Vと、を並列接続してなり、W相コイル40Wは、W相第一コイル部42_1Wと、W相第二コイル部42_2Wと、を並列接続してなる。なお、以下の説明では、相コイル部についても、U相、V相、W相を区別しないときは、アルファベットU,V,Wを省略して「相コイル部42」と呼ぶ。
同相の2つの相コイル部42の末端(例えばU相に属する2つの相コイル部42_1U,42_2Uの末端)は、互いに接合されている。また、同相の2つの相コイル部42の始端(例えばU相に属する2つの相コイル部42_1U,42_2Uの始端)も、互いに接合されている。なお、後述するとおり、各相コイル部42の始端は、固定子コイル38から引き出される引出線22として機能する。
また、同じ相に属する2つの引出線22は、後述する接続端子60に接合されることで、並列接続される。三つの相コイル40の末端は、互いに接合され、中性点43を形成している。また、三つの相コイル40の始端は、後述するバスバー24等を介して、端子台20の端子44に電気的に接続されている。
なお、ここで説明した結線態様は、一例であり、適宜、変更されてもよい。例えば、本例では、複数の相コイル部42を並列結線しているが、これらは、直列結線されてもよい。また、一つの相コイル40を構成する相コイル部42の個数は、3つ以上でもよい。また、巻線は、集中巻に限らず、他の巻回態様、例えば、分布巻で巻回されてもよい。
図1,3,4に示すように、固定子コイル38の一部は、固定子コア36の軸方向端面から突出して、コイルエンド部を形成する。このコイルエンド部からは、相コイル部42の始端である引出線22が固定子16(回転軸14)の軸方向外側に引き出されている。図2に示すとおり、相コイル部42は、6本あるため、引出線22も6本存在する。各引出線22は、後述する接続端子60を介してバスバー24に接続されている。
バスバー24は、引出線22と端子台20とを中継する導線であり、大容量の電流を流すことができる。バスバー24は、銅等により棒状や板状に形成されている。バスバー24の両端には、接続端子60および締結端子70が取り付けられているが、これらについては、後述する。
回転電機10は、さらに、端子台20を有している。端子台20は、ハウジング18の内外に貫通して設けられている。端子台20のうち、ハウジング18の内部に突出する部分には、締結端子70と締結される端子44が設けられている。端子台20のうち、ハウジング18の外部に突出する部分には、端子44と電気的に接続された外部端子(図示せず)が設けられている。外部端子には、インバータ等から引き出された導線が接続される。
次に、引出線22、接続端子60、バスバー24、及び締結端子70の接続構造について、図5~7を参照して説明する。
記述したとおり、引出線22は、相コイル部42の始端であり、同じ相に属する引出線22は、2本存在する。相コイル部42を構成する巻線は、コイル導線50と、コイル導線50を被覆する絶縁皮膜52とを有する。なお、図示例では、コイル導線50(導体)は、断面略矩形の平角線であるが、コイル導線50の形態は、これに限らず、断面円形の丸線でもよい。
引出線22は、コイルエンド部から、固定子コア36の軸方向外側に引き出されている。引出線22の端部においては、絶縁皮膜52が剥離されており、コイル導線50が外部に露出している。すなわち、引出線22は、コイル導線50が絶縁皮膜52で覆われた被覆部56と、コイル導線50が絶縁皮膜52で覆われることなく外部に露出した剥離部54(露出部)とを有する。絶縁皮膜52を剥離する際にコイル導線50が若干削られており、剥離部54のコイル導線50は被覆部56のコイル導線50よりも若干細くなっている。このため、剥離部54の強度は、被覆部56の強度よりも低くなっている。
接続端子60(第1端子)は、銅合金等により板状に形成されている。接続端子60は、最も面積が広い主面として、第1面60aと、第1面60aと反対側の第2面60bとを備えている。接続端子60には、同じ相に属する二つの引出線22が接続されている。これにより、二つの引出線22、ひいては、相コイル部42が並列接続されている。
接続端子60は、引出線22に溶接により接合された第1熱接合部61を備えている。第1熱接合部61は、第1面60a側に折り曲げられて、引出線22の剥離部54を挟み込んでいる。すなわち、第1熱接合部61は、引出線22の剥離部54に圧着されている。そして、第1面60aにおいて、第1熱接合部61は引出線22の剥離部54に溶接により接合されている。
接続端子60は、第1熱接合部61よりも固定子コイル38側において引出線22にかしめ結合(機械的に結合)された第1機械結合部63を備えている。第1機械結合部63は、第1熱接合部61に平行(並列)に設けられている。第1機械結合部63は、第1面60a側に折り曲げられて、引出線22の被覆部56を挟み込んでいる。すなわち、第1面60aにおいて、第1機械結合部63は引出線22の被覆部56に圧着(固定)されている。第1機械結合部63が引出線22の被覆部56に圧着される際に、第1機械結合部63は加熱されていない。
バスバー24は、断面略円形の導線である。このバスバー24は、絶縁皮膜で覆われていない。また、バスバー24の一端には、接続端子60が、他端には、締結端子70がそれぞれ接続(電気的に接続)されている。
接続端子60は、バスバー24にかしめ結合(機械的に結合)された第3機械結合部65を備えている。第3機械結合部65は、第2面60b側に折り曲げられて、バスバー24を挟み込んでいる。すなわち、第2面60bにおいて、第3機械結合部65はバスバー24に圧着(結合、固定)されている。なお、第2面60bにおいて、第3機械結合部65はバスバー24に溶接により接合(固定)されていてもよい。
締結端子70(第2端子)は、銅合金等により板状に形成されている。締結端子70は、引出線22に溶接により接合された第2熱接合部71を備えている。第2熱接合部71は、バスバー24側に折り曲げられて、バスバー24を挟み込んでいる。すなわち、第2熱接合部71は、バスバー24に圧着されている。そして、第2熱接合部71はバスバー24に溶接により接合されている。
締結端子70は、第2熱接合部71よりも接続端子60側においてバスバー24にかしめ結合(機械的に結合)された第2機械結合部73を備えている。第2機械結合部73は、第2熱接合部71に平行(並列)に設けられている。第2機械結合部73は、バスバー24側に折り曲げられて、バスバー24を挟み込んでいる。すなわち、第2機械結合部73はバスバー24に圧着(固定)されている。第2機械結合部73がバスバー24に圧着される際に、第2機械結合部73は加熱されていない。
締結端子70には、ボルト等を通す締結孔70aが形成されている。そして、締結端子70は、端子台20に設けられた端子44に載置された状態で、締結孔70aにボルト等が通されてボルト等により締結(固定)されている。
ところで、特許文献1に記載の固定子では、固定子コイルから引出線が締結端子(端子台)と離れる方向に延び、バスバーが接続端子との接続部から締結端子に近付く方向へ延びている。すなわち、引出線及びバスバーは、締結端子から離れる方向へ延びた後に締結端子に近付く方向へ折り返している。このため、引出線及びバスバーの重量が増加し、耐振動性が低下するおそれがある。なお、振動荷重は、電気自動車等の走行や、回転電機10の回転に伴って発生し、重量が大きい部材ほど振動荷重が大きくなる。
この点、引出線22及びバスバー24は、固定子コイル38から締結端子70(端子台20)に近付く方向へ延びている。詳しくは、引出線22は、固定子コイル38から締結端子70に近付く方向へ延びている。バスバー24は、接続端子60との接続部から締結端子70に近付く方向へ延びている。
以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。
・接続端子60は、引出線22に溶接により接合された第1熱接合部61を備えている。このため、引出線22と第1熱接合部61とは、強固に接合されるものの、接合時の熱により再結晶化して強度が低下するおそれがある。特に、銅は熱により結晶が大きくなりやすく、強度が低下しやすい。この点、接続端子60は、第1熱接合部61よりも固定子コイル38側において引出線22に機械的に結合された第1機械結合部63を備えている。このため、固定子16に振動が発生した場合に、引出線22及び接続端子60に作用する振動荷重を第1機械結合部63により負担することができる。さらに、第1機械結合部63は、引出線22に機械的に結合されているため、結合時に熱による強度低下を受けていない。したがって、固定子16の耐振動性を向上させることができる。
・引出線22は、コイル導線50が絶縁皮膜52で被覆された被覆部56と、コイル導線50が露出した剥離部54とを備えている。第1熱接合部61は、剥離部54に接合され、第1機械結合部63は、被覆部56に結合されている。このため、剥離部54よりも強度が高い被覆部56に第1機械結合部63を結合することができ、固定子16の耐振動性をさらに向上させることができる。
・締結端子70は、バスバー24に溶接により接合された第2熱接合部71と、第2熱接合部71よりも接続端子60側においてバスバー24に機械的に結合された第2機械結合部73とを備えている。このため、固定子16に振動が発生した場合に、バスバー24及び締結端子70に作用する振動荷重を第2機械結合部73により負担することができる。さらに、第2機械結合部73は、バスバー24に機械的に結合されているため、結合時に熱による強度低下を受けていない。したがって、固定子16の耐振動性を向上させることができる。
・接続端子60は、板状に形成され、第1面60aと、第1面60aと反対側の第2面60bとを備え、第1面60aにおいて、第1熱接合部61は引出線22に接合され、第1面60aにおいて、第1機械結合部63は引出線22に結合され、バスバー24は、第2面60bに固定されている。こうした構成によれば、引出線22は接続端子60の第1面60aに配置され、バスバー24は第1面60aと反対側の第2面60bに配置されている。このため、引出線22とバスバー24とが板状の接続端子60の同じ側の面に配置される場合と比較して、引出線22とバスバー24とが干渉することを抑制することができる。したがって、接続端子60を余分に大きくする必要がなく、接続端子60を小型軽量化することができる。
・引出線22は、固定子コイル38から締結端子70に近付く方向へ延び、バスバー24は、接続端子60との接続部から締結端子70に近付く方向へ延びている。このため、引出線22及びバスバー24は、いずれも締結端子70(端子台20)に近付く方向へ延びており、締結端子70から離れる方向へ延びた後に締結端子70に近付く方向へ折り返していない。したがって、引出線22及びバスバー24の重量が増加することを抑制することができ、耐振動性が低下することを抑制することができる。
なお、上記実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。上記実施形態と同一の部分については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
・図8に示すように、引出線22が、コイルエンド部から、固定子コア36の径方向外側に引き出された構成を採用することもできる。この場合であっても、引出線22は、固定子コイル38から締結端子70に近付く方向へ延び、バスバー24は、接続端子60との接続部から締結端子70に近付く方向へ延びている。したがって、引出線22及びバスバー24の重量が増加することを抑制することができ、耐振動性が低下することを抑制することができる。
・引出線22及びバスバー24が、締結端子70から離れる方向へ延びた後に締結端子70に近付く方向へ折り返す構成を採用することもできる。
・接続端子60は、第1面60aにおいて、第1熱接合部61は引出線22に接合され、第1面60aにおいて、第1機械結合部63は引出線22に結合され、バスバー24は、第1面60aに固定されている、といった構成を採用することもできる。同様に、第1熱接合部61、第1機械結合部63、及びバスバー24が、第2面60bに固定された構成を採用することもできる。
・接続端子60は、棒状に形成され、分岐部として、第1熱接合部61、第1機械結合部63、及び第3機械結合部65を備えていてもよい。
・接続端子60の第1機械結合部63が、剥離部54に圧着(機械的に結合)されていてもよい。
・接続端子60は、引出線22に熱かしめにより接合された第1熱接合部61を備えていてもよい。この場合も、引出線22及び接続端子60は接合時の熱により強度が低下するおそれがあるが、引出線22及び接続端子60に作用する振動荷重を第1機械結合部63により負担することができる。
・締結端子70は、バスバー24に熱かしめにより接合された第2熱接合部71を備えていてもよい。この場合も、バスバー24及び締結端子70は接合時の熱により強度が低下するおそれがあるが、バスバー24及び締結端子70に作用する振動荷重を第2機械結合部73により負担することができる。
・締結端子70において、第2熱接合部71に代えて、第2機械結合部73と同様の機械結合部を備えていてもよい。また、第2熱接合部71及び第2機械結合部73の一方を省略することもできる。
・回転電機10は、インナロータ構造に限らず、アウタロータ構造であってもよい。
10…回転電機、16…固定子、20…端子台、22…引出線、24…バスバー、38…固定子コイル、60…接続端子、61…第1熱接合部、63…第1機械結合部。
Claims (5)
- 端子台(20)を備える回転電機(10)に適用され、固定子コイル(38)を備える固定子(16)であって、
前記固定子コイルから引き出された引出線(22)と、
バスバー(24)と、
前記引出線と前記バスバーとを電気的に接続する第1端子(60)と、
前記バスバーに電気的に接続されており、前記端子台に固定される第2端子(70)と、
を備え、
前記第1端子は、前記引出線に熱かしめ又は溶接により接合された第1熱接合部(61)と、前記第1熱接合部よりも前記固定子コイル側において前記引出線に機械的に結合された第1機械結合部(63)とを備える、回転電機の固定子。 - 前記引出線は、導体(50)が絶縁皮膜(52)で被覆された被覆部(56)と、前記導体が露出した露出部(54)とを備え、
前記第1熱接合部は、前記露出部に接合され、
前記第1機械結合部は、前記被覆部に結合されている、請求項1に記載の回転電機の固定子。 - 前記第2端子は、前記バスバーに熱かしめ又は溶接により接合された第2熱接合部(71)と、前記第2熱接合部よりも前記第1端子側において前記バスバーに機械的に結合された第2機械結合部(73)とを備える、請求項1又は2に記載の回転電機の固定子。
- 前記第1端子は、板状に形成され、第1面(60a)と、前記第1面と反対側の第2面(60b)とを備え、
前記第1面において、前記第1熱接合部は前記引出線に接合され、
前記第1面において、前記第1機械結合部は前記引出線に結合され、
前記バスバーは、前記第2面に固定されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。 - 前記引出線は、前記固定子コイルから前記第2端子に近付く方向へ延び、
前記バスバーは、前記第1端子との接続部から前記第2端子に近付く方向へ延びている、請求項1~4のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
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