JP2023114909A - レーザー加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダウンタイムを削減しつつ高精度な加工を行うことが可能なレーザー加工装置を提供すること。【解決手段】レーザー加工装置1は、被加工物200にレーザービーム21を照射するレーザービーム照射ユニット20と、制御ユニット100と、撮像領域内に基準線を有しレーザービーム21の集光点において発生するプラズマを撮像するプラズマ撮像ユニットとを備え、制御ユニット100は、プラズマと基準線との設計段階の第一の座標位置関係を記憶する記憶部101と、第一の座標位置関係と、実測により得られるプラズマと基準線との第一の実座標位置関係との間に相違があるかを判定する判定部102と、相違があると判定した場合、第一の座標位置関係と同じ位置にプラズマが位置づけられるように調整する調整指示部103とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、レーザー加工装置に関する。
半導体ウエーハを分割してチップを製造するために、ウエーハに設定されたストリートに沿ってレーザービームを照射することで切断を行うレーザー加工装置を用いる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003-320466号公報
上述したレーザー加工装置では、装置に搭載された撮像ユニットの顕微鏡が有する基準線をストリートの中央に位置づけることで加工を行っており、予め装置のコントローラにウエーハ上のターゲットパターンや、ターゲットパターンからストリート中央までの距離等を登録しておく。そして、登録されたターゲットパターンを検出し、登録されたターゲットパターンからの距離をもとにストリートを検出してアライメントを遂行し、検出したストリートに対してレーザービームの集光点を加工送りすることで自動的に加工を行う。
こうしたレーザー加工装置では、さらに、装置に搭載された撮像ユニットの顕微鏡の基準線とレーザービームにより形成される加工溝の中心線を合わせる作業(ヘアライン合わせ)を実施する。このヘアライン合わせ作業は、具体的には、一度ウエーハの表面にレーザービームを照射することで加工溝を形成し、その加工溝を撮像して画像処理を行って加工溝の中心を検出し、この溝の中心位置と顕微鏡の基準線位置とのずれ量及びずれ方向を算出し、このずれ量及びずれ方向を座標位置に加減することにより、加工溝の中心位置と顕微鏡の基準線位置とを合致させた位置を原点位置として装置のコントローラに記憶させることで行っている。
しかし、集光点と顕微鏡の基準線との実際の相対的座標位置関係は、周辺の温度条件等によって経時的に微妙に変化する。より詳細には、発振器のポインティング変化やミラーの位置ずれ等によって、レーザービームの光軸ずれが発生し、結果として集光点と基準線との位置ずれが発生する。従って、設計段階の相対的座標位置関係に基づいて加工を行ってしまうと加工精度が低下する。
このため、高精度の切断加工をウエーハに施す場合には、都度調整用ウエーハを用いて加工と観察を行いヘアライン合わせを行う必要があり、工数がかかる上に装置のダウンタイムが長くなり生産性が低下するという課題がある。
本発明は、上記事実に鑑みてなされたものであり、その目的は、ダウンタイムを削減しつつ高精度な加工を行うことが可能なレーザー加工装置を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のレーザー加工装置は、被加工物を保持する保持テーブルと、該保持テーブルに保持された被加工物にレーザービームを照射するレーザービーム照射ユニットと、各構成要素を制御する制御ユニットと、を備えたレーザー加工装置であって、撮像領域内に基準線を有し、該レーザービームの集光点において発生するプラズマを撮像するプラズマ撮像ユニットを有し、該レーザービーム照射ユニットは、レーザー発振器と、該レーザー発振器から出射されたレーザービームを集光し該被加工物へと照射する集光器と、該レーザー発振器と該集光器との間に配設され、該レーザービームを反射して進行方向を変更する第一のミラーと、該第一のミラーに入射したレーザービームの出射角度を変更するために該第一のミラーを動作させる第一のアクチュエータと、を含み、該制御ユニットは、該集光点において発生するプラズマと該プラズマ撮像ユニットの基準線との設計段階における相対的な座標位置関係である第一の座標位置関係を記憶する記憶部と、該第一の座標位置関係と、実測により得られる該プラズマと該基準線との相対的な座標位置関係である第一の実座標位置関係と、の間に相違があるか否かを判定する判定部と、該判定部により相違があると判定した場合、該第一のアクチュエータを動作させて該第一のミラーに入射したレーザービームの出射角度を変更し、該第一の座標位置関係と同じ位置に該プラズマが位置づけられるように調整する調整指示部と、を含むことを特徴とする。
前記レーザー加工装置において、該レーザービーム照射ユニットは、該レーザー発振器と該集光器との間に配設され、該レーザービームを反射して進行方向を変更する第二のミラーと、該第二のミラーに入射したレーザービームの出射角度を変更するために該第二のミラーを動作させる第二のアクチュエータと、を備え、撮像領域内に基準線を有し、該第二のミラーで反射されずに透過したレーザービームの抜け光を撮像する抜け光撮像ユニットをさらに含み、該記憶部は、該抜け光と該抜け光撮像ユニットの基準線との設計段階における相対的な座標位置関係である第二の座標位置関係をさらに記憶し、該判定部は、該第二の座標位置関係と、実測により得られる該抜け光と該抜け光撮像ユニットの基準線との相対的な座標位置関係である第二の実座標位置関係と、の間に相違があるか否かをさらに判定し、該調整指示部は、該判定部により相違があると判定した場合、該第一の座標位置関係と同じ位置に該プラズマが位置づけられ、かつ、該第二の座標位置関係と同じ位置に該抜け光が位置づけられるように、該第一のアクチュエータおよび該第二のアクチュエータの少なくともいずれかを動作させて、レーザービームの光路を調整しても良い。
本発明は、ダウンタイムを削減しつつ高精度な加工を行うことが可能になるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係るレーザー加工装置の構成例を示す斜視図である。 図2は、図1に示されたレーザー加工装置のレーザービーム照射ユニットの構成を模式的に示す図である。 図3は、図1に示されたレーザー加工装置のプラズマ撮像ユニットの撮像画像の一例を示す図である。 図4は、図1に示されたレーザー加工装置のプラズマ撮像ユニットの撮像画像の他の例を示す図である。 図5は、実施形態2に係るレーザー加工装置のレーザービーム照射ユニットの構成を模式的に示す図である。 図6は、実施形態2に係るレーザー加工装置の抜け光撮像ユニットの撮像画像の一例を示す図である。 図7は、実施形態2に係るレーザー加工装置の抜け光撮像ユニットの撮像画像の他の例を示す図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係るレーザー加工装置を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係るレーザー加工装置の構成例を示す斜視図である。実施形態1に係る図1に示されたレーザー加工装置1は、被加工物200にレーザービーム21を照射する加工装置である。
(被加工物)
実施形態1に係るレーザー加工装置1の加工対象の被加工物200は、シリコン、サファイア、ガリウムなどを基板201とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハ等のウエーハである。被加工物200は、図1に示すように、表面202に互いに交差する分割予定ライン203が複数設定され、分割予定ライン203によって区画された領域にデバイス204が形成されている。
デバイス204は、例えば、IC(Integrated Circuit)、又はLSI(Large Scale Integration)等の集積回路、CCD(Charge Coupled Device)、又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサ、又はメモリ(半導体記憶装置)である。
実施形態1において、被加工物200は、図1に示すように、被加工物200の外径よりも大径な円板状でかつ外縁部に環状フレーム210が貼着された粘着テープ209が表面202の裏側の裏面205に貼着されて、環状フレーム210の開口内に支持される。被加工物200は、分割予定ライン203にレーザービーム21が照射されるなどして、個々のデバイス204に分割される。
図1に示されたレーザー加工装置1は、被加工物200の表面202から被加工物200を構成する基板201に対して吸収性を有する波長のパルス状のレーザービーム21の集光点211を表面202に設定して、レーザービーム21を分割予定ライン203に沿って照射して、被加工物200にアブレーション加工を施す加工装置である。なお、本発明では、レーザー加工装置1は、被加工物200の基板201に対して透過性を有する波長のパルス状のレーザービーム21を照射しても良い。
レーザー加工装置1は、図1に示すように、被加工物200を保持する保持テーブル10と、レーザービーム照射ユニット20と、移動ユニット30と、撮像ユニット40と、制御ユニット100とを有する。
保持テーブル10は、被加工物200を水平方向と平行な保持面11で保持する。保持面11は、ポーラスセラミック等から形成された円盤形状であり、図示しない吸引経路を介して図示しない真空吸引源と接続されている。保持テーブル10は、真空吸引源により吸引されることで、保持面11上に載置された被加工物200を吸引保持する。保持テーブル10の周囲には、被加工物200を開口内に支持する環状フレーム210を挟持するクランプ部12が複数配置されている。
また、保持テーブル10は、移動ユニット30の回転移動ユニット33により保持面11に対して直交しかつ鉛直方向と平行なZ軸方向と平行な軸心回りに回転される。保持テーブル10は、回転移動ユニット33とともに、移動ユニット30のX軸移動ユニット31により水平方向と平行なX軸方向(加工進行方向に相当)に移動されかつY軸移動ユニット32により水平方向と平行でかつX軸方向と直交するY軸方向に移動される。保持テーブル10は、移動ユニット30によりレーザービーム照射ユニット20の下方の加工領域と、レーザービーム照射ユニット20の下方から離れて被加工物200が搬入、搬出される搬入出領域とに亘って移動される。
移動ユニット30は、保持テーブル10とレーザービーム照射ユニット20が照射するレーザービーム21の集光点211とをX軸方向、Y軸方向、Z軸方向及びZ軸方向と平行な軸心回りに相対的に移動させるものである。X軸方向及びY軸方向は、互いに直交し、かつ保持面11(即ち水平方向)と平行な方向である。Z軸方向は、X軸方向とY軸方向との双方と直交する方向である。
移動ユニット30は、保持テーブル10をX軸方向に移動させる加工送りユニットであるX軸移動ユニット31と、保持テーブル10をY軸方向に移動させる割り出し送りユニットであるY軸移動ユニット32と、保持テーブル10をZ軸方向と平行な軸心回りに回転する回転移動ユニット33と、レーザービーム照射ユニット20のレーザービーム21の集光点211をZ軸方向に移動させるZ軸移動ユニット34とを備えている。
Y軸移動ユニット32は、保持テーブル10と、レーザービーム照射ユニット20のレーザービーム21の集光点211とをY軸方向に相対的に移動する割り出し送りユニットである。実施形態1では、Y軸移動ユニット32は、レーザー加工装置1の装置本体2上に設置されている。Y軸移動ユニット32は、X軸移動ユニット31を支持した移動プレート5をY軸方向に移動自在に支持している。
X軸移動ユニット31は、保持テーブル10と、レーザービーム照射ユニット20のレーザービーム21の集光点211とをX軸方向に相対的に移動する加工送りユニットである。X軸移動ユニット31は、移動プレート5上に設置されている。X軸移動ユニット31は、保持テーブル10をZ軸方向と平行な軸心回りに回転する回転移動ユニット33を支持した第2移動プレート6をX軸方向に移動自在に支持している。第2移動プレート6は、回転移動ユニット33、保持テーブル10を支持している。回転移動ユニット33は、保持テーブル10を支持している。
Z軸移動ユニット34は、保持テーブル10と、レーザービーム照射ユニット20のレーザービーム21の集光点211とをZ軸方向に相対的に移動する送りユニットである。Z軸移動ユニット34は、装置本体2から立設した立設壁3に設置されている。Z軸移動ユニット34は、レーザービーム照射ユニット20の後述する集光レンズ23等を含む一部を先端に配置した支持柱4をZ軸方向に移動自在に支持している。
X軸移動ユニット31、Y軸移動ユニット32及びZ軸移動ユニット34は、軸心回りに回転自在に設けられかつ軸心回りに回転されると移動プレート5,6又は支持柱4をX軸方向、Y軸方向又はZ軸方向に移動させる周知のボールねじ、ボールねじを軸心回りに回転させる周知のパルスモータ、移動プレート5,6又は支持柱4をX軸方向、Y軸方向又はZ軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレールを備える。回転移動ユニット33は、保持テーブル10を軸心回りに回転するモータ等を備える。
また、レーザー加工装置1は、保持テーブル10のX軸方向の位置を検出するための図示しないX軸方向位置検出ユニットと、保持テーブル10のY軸方向の位置を検出するための図示しないY軸方向位置検出ユニットと、支持柱4のZ軸方向の位置を検出するための図示しないZ軸方向位置検出ユニットを備える。各位置検出ユニットは、検出結果を制御ユニット100に出力する。
次に、レーザー加工装置1のレーザービーム照射ユニット20を説明する。図2は、図1に示されたレーザー加工装置のレーザービーム照射ユニットの構成を模式的に示す図である。なお、図2は、クランプ部12を省略している。
レーザービーム照射ユニット20は、保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物200に対してパルス状のレーザービーム21を集光して照射するレーザービーム照射手段である。実施形態1では、レーザービーム照射ユニット20の一部は、図1に示すように、装置本体2から立設した立設壁3に設置されたZ軸移動ユニット34により支持された支持柱4の先端に配置されている。
レーザービーム照射ユニット20は、保持テーブル10に保持された被加工物200の基板201に対して吸収性を有する波長のレーザービーム21を照射するものである。レーザービーム照射ユニット20は、図2に示すように、パルス状のレーザービーム21を出射するレーザー発振器22と、レーザー発振器22から出射したレーザービーム21を集光して被加工物200に照射する集光器である集光レンズ23とを備える。
また、実施形態1では、レーザービーム照射ユニット20は、レーザー発振器22と集光レンズ23との間に配設され、レーザー発振器22から出射したレーザービーム21を反射して進行方向を変更する第一のミラー24と、第一のミラー24に入射したレーザービーム21の出射角度を変更するために、第一のミラー24を動作させる第一のアクチュエータ25とを備える。
集光レンズ23は、保持テーブル10の保持面11とZ軸方向に対向する位置に配置されている。集光レンズ23は、保持テーブル10に保持された被加工物200に対してパルス状のレーザービーム21を集光して照射する集光光学素子である。集光レンズ23は、レーザー発振器22から出射されかつ第一のミラー24により反射されたレーザービーム21を透過して、レーザービーム21を集光点211に集光する。なお、実施形態1では、集光レンズ23は、レーザービーム21の集光点211を保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物200の表面202に集光する。
実施形態1では、第一のミラー24は、レーザービーム21を反射する反射面241を備える。第一のミラー24は、レーザービーム21を反射面241で集光レンズ23に向けて反射する。
第一のアクチュエータ25は、駆動すると第一のミラー24の反射面241の向きを変更する。実施形態1では、第一のアクチュエータ25は、第一のミラー24に一対取り付けられている。一方の第一のアクチュエータ25(以下、符号251で示す)は、第一のミラー24の反射面241が反射するレーザービーム21の向きをX軸方向に変更するように、第一のミラー24の反射面241の向きを変更する。他方の第一のアクチュエータ25(以下、符号252で示す)は、第一のミラー24の反射面241が反射するレーザービーム21の向きをY軸方向に変更するように、第一のミラー24の反射面241の向きを変更する。
レーザービーム照射ユニット20は、保持テーブル10に保持された被加工物200に対して、被加工物200の基板201が吸収性を有する波長のレーザービーム21を照射して、被加工物200にアブレーション加工を施す。なお、レーザービーム21は、集光点211において、集光点211の周囲の雰囲気の温度を上昇させ、集光点211の周囲の雰囲気の分子の原子から電子等を電離させ、電離によって生じた荷電粒子を含む気体即ちプラズマ21-1を発生する。実施形態1では、プラズマ21-1は、所定以上の強度を有するレーザービーム21の集光点211が気体中に位置付けられることで、集光点211の周囲の気体中で発生するプラズマである。
また、レーザービーム照射ユニット20は、第一のミラー24と、集光レンズ23との間に配設されたダイクロイックミラー26を備える。ダイクロイックミラー26は、第一のミラー24が反射したレーザービーム21を集光レンズ23に向けて透過する。ダイクロイックミラー26は、集光レンズ23を通して入射したレーザービーム21の集光点211において発生したプラズマ21-1を反射する。
また、レーザー加工装置1は、図2に示すプラズマ撮像ユニット50を備えている。次に、プラズマ撮像ユニット50を説明する。図3は、図1に示されたレーザー加工装置のプラズマ撮像ユニットの撮像画像の一例を示す図である。図4は、図1に示されたレーザー加工装置のプラズマ撮像ユニットの撮像画像の他の例を示す図である。
プラズマ撮像ユニット50は、ダイクロイックミラー26により反射されたプラズマ21-1を撮像する撮像装置である。実施形態1では、プラズマ撮像ユニット50は、ダイクロイックミラー26と、ミラー52とに順に反射されたプラズマ21-1を撮像する。プラズマ撮像ユニット50は、プラズマ21-1等を受光して撮像可能なCCD(Charge Coupled Device)撮像素子又はCMOS(Complementary MOS)撮像素子等の撮像素子を複数備えている。
実施形態1では、プラズマ撮像ユニット50は、撮像領域内の予め定められた位置に配設された図3及び図4に示す基準線51を有している。なお、撮像領域とは、プラズマ撮像ユニット50が撮像可能なX軸方向とY軸方向との双方に平行な平面上の領域である。プラズマ撮像ユニット50が撮像して取得する撮像画像500には、図3及び図4に示すように、予め定められた位置に基準線51が設定されている。
なお、実施形態1では、プラズマ撮像ユニット50が撮像して取得する撮像画像500即ちプラズマ撮像ユニット50の撮像領域は、長手方向がX軸方向と平行でかつ短手方向がY軸方向と平行な矩形状である。実施形態1では、プラズマ撮像ユニット50は、撮像画像500即ち撮像領域内に、基準線51として、撮像画像500即ち撮像領域のY軸方向の中央に位置しX軸方向と平行な第一の基準線511と、撮像画像500即ち撮像領域のX軸方向の中央に位置しY軸方向と平行な第二の基準線512とを有している。なお、基準線511,512は、撮像画像500内即ち撮像領域内の仮想的な線であって、実際には存在しない。
撮像ユニット40は、保持テーブル10に保持された被加工物200を撮像するものである。撮像ユニット40は、対物レンズがZ軸方向に対向するものを撮像するCCD(Charge Coupled Device)撮像素子又はCMOS(Complementary MOS)撮像素子等の撮像素子を備えている。実施形態1では、撮像ユニット40は、図1に示すように、支持柱4の先端に配置されて、対物レンズが集光レンズ23とX軸方向に沿って並ぶ位置に配置されている。
撮像ユニット40は、撮像素子が撮像した画像を取得し、取得した画像を制御ユニット100に出力する。また、撮像ユニット40は、保持テーブル10の保持面11に保持された被加工物200を撮像して、被加工物200とレーザービーム照射ユニット20との位置合わせを行うアライメントを遂行するための画像を取得する。
また、レーザー加工装置1は、図1に示す出力測定ユニット60を備えている。実施形態1では、出力測定ユニット60は、保持テーブル10の外周面に取り付けられた支柱62の先端に取り付けられて、保持テーブル10の外周に配置されている。出力測定ユニット60は、保持テーブル10とともにX軸方向、Y軸方向に移動するとともに、軸心回りに回転する。本発明では、出力測定ユニット60は、第2移動プレート6上に設置されても良い。
実施形態1では、出力測定ユニット60は、レーザービーム21を受光する受光面61を有し、受光面61に受光したレーザービーム21の出力に応じた情報を制御ユニット100に出力する。出力測定ユニット60は、例えば、レーザービーム21の出力を測定するパワーメータにより構成される。
制御ユニット100は、レーザー加工装置1の上述した各構成要素をそれぞれ制御して、被加工物200に対する加工動作をレーザー加工装置1に実施させるものである。なお、制御ユニット100は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有するコンピュータである。制御ユニット100の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、レーザー加工装置1を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介してレーザー加工装置1の上述した構成要素に出力して、制御ユニット100の機能を実現する。
また、レーザー加工装置1は、加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される表示手段である表示ユニット110と、オペレータが加工条件などを入力する際に用いる入力手段である入力ユニットを備えている。表示ユニット110及び入力ユニットは、制御ユニット100に接続している。入力ユニットは、表示ユニット110に設けられたタッチパネルと、キーボード等の外部入力装置との少なくとも一方により構成される。
また、制御ユニット100は、図1に示すように、記憶部101と、判定部102と、調整指示部103とを含む。
記憶部101は、集光点211において発生するプラズマ21-1とプラズマ撮像ユニット50の撮像領域内の基準線511,512とのレーザー加工装置1の設計段階における相対的な座標位置関係である第一の座標位置関係を記憶するものである。実施形態1では、記憶部101は、第一の座標位置関係として、プラズマ撮像ユニット50の撮像領域である撮像画像500の基準線511,512の交点513とプラズマ21-1の中心212とのX軸方向の距離514(図4に示す)とY軸方向の距離515(図4に示す)との双方が零である情報を記憶している。即ち、実施形態1において、図3に示された撮像画像500は、基準線511,512の交点513とプラズマ21-1の中心212とが重なるので、記憶部101が記憶した第一の座標位置関係をみたすプラズマ21-1とプラズマ撮像ユニット50の撮像領域内の基準線511,512とを示している。なお、図3及び図4では、プラズマ21-1の直径は、5μmから10μm程度である。
判定部102は、記憶部101が記憶した第一の座標位置関係と、所定のタイミングでプラズマ撮像ユニット50がプラズマ21-1を撮像すること(実測に相当)により得られる撮像画像500のプラズマ21-1と基準線511,512との相対的な座標位置関係である第一の実座標位置関係と、の間に相違があるか否かを判定するものである。実施形態1において、判定部102は、第一の実座標位置関係として、所定のタイミングでプラズマ撮像ユニット50がプラズマ21-1を撮像することにより得られる撮像画像500の基準線511,512の交点513とプラズマ21-1の中心212とのX軸方向の距離514とY軸方向の距離515との双方を算出する。実施形態1において、判定部102は、算出したX軸方向の距離514とY軸方向の距離515との和を算出し、算出した距離514,515の和が予め定められた所定値以上であるか否かを判定する。なお、本発明では、判定部102は、算出した距離514,515の和が予め定められた所定値以上であるか否かを判定することに限らず、算出した距離514,515のそれぞれが予め定められた閾値(所定値)以上であるか否かを判定しても良い。
実施形態1において、判定部102は、算出した距離514,515の和が予め定められた所定値以上であると判定すると、記憶部101が記憶した第一の座標位置関係と、第一の実座標位置関係との間に相違があると判定する。実施形態1において、判定部102は、算出した距離514,515の和が予め定められた所定値以上ではない即ち所定値未満であると、記憶部101が記憶した第一の座標位置関係と第一の実座標位置関係との間に相違がないと判定する。こうして、判定部102は、所定のタイミングでプラズマ撮像ユニット50がプラズマ21-1を撮像することにより得られる撮像画像500の距離514,515を算出し、距離514,515の和が所定値以上であるか否かを判定することで、記憶部101が記憶した第一の座標位置関係と第一の実座標位置関係との間に相違があるか否かと判定する。なお、判定部102は、距離514,515のそれぞれが予め定められた閾値以上であるか否かを判定する場合、距離514,515の少なくとも一方が閾値以上であると判定すると、記憶部101が記憶した第一の座標位置関係と、第一の実座標位置関係との間に相違があると判定し、距離514,515の双方が閾値未満であると判定すると、記憶部101が記憶した第一の座標位置関係と、第一の実座標位置関係との間に相違がないと判定するのが望ましい。
調整指示部103は、判定部102により記憶部101が記憶した第一の座標位置関係と第一の実座標位置関係との間に相違があると判定した場合、第一のアクチュエータ251,252を動作させて第一のミラー24に入射したレーザービーム21の第一のミラー24からの出射角度を変更し、第一の座標位置関係と同じ位置にプラズマ21-1が位置づけられるように調整するものである。実施形態1において、調整指示部103は、判定部102が第一の座標位置関係と第一の実座標位置関係との間に相違があると判定した場合、第一の実座標位置関係である距離514,515の双方が零となるように、第一のアクチュエータ251,252を動作させて、第一のミラー24の反射面241の向きを変更する。
なお、判定部102及び調整指示部103の機能は、演算処理装置が記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施することにより実現される。記憶部101の機能は、前述した記憶装置により実現される。
次に、前述した構成のレーザー加工装置1の加工動作を説明する。レーザー加工装置1は、制御ユニット100がオペレータにより入力された加工条件を受け付けて登録し、被加工物200が粘着テープ209を介して搬入出領域に位置付けられた保持テーブル10の保持面11に載置される。レーザー加工装置1は、オペレータからの加工動作の開始指示を制御ユニット100が受け付けると、加工動作を開始する。なお、レーザー加工装置1は、正規の状態では、プラズマ撮像ユニット50が撮像する撮像画像500においてプラズマ21-1の中心212が基準線511,512の交点513に位置する。
加工動作を開始すると、レーザー加工装置1は、制御ユニット100が保持テーブル10の保持面11に粘着テープ209を介して被加工物200を吸引保持するとともに、クランプ部12に環状フレーム210を挟持させる。加工動作では、レーザー加工装置1は、制御ユニット100が移動ユニット30を制御して保持テーブル10を加工領域に移動し、撮像ユニット40で保持テーブル10に吸引保持された被加工物200を撮像して画像を取得し、レーザービーム照射ユニット20の集光点211と分割予定ライン203とを位置合わせするアライメントを遂行する。
加工動作では、レーザー加工装置1は、制御ユニット100がZ軸移動ユニット34を制御して、レーザービーム照射ユニット20の集光点211を被加工物200の分割予定ライン203の表面202になる位置にレーザービーム照射ユニット20の集光レンズ23を位置付ける。加工動作では、レーザー加工装置1は、制御ユニット100が移動ユニット30を制御して、保持テーブル10とレーザービーム照射ユニット20の集光点211とを分割予定ライン203に沿って相対的に移動させながら被加工物200の分割予定ライン203に基板201の表面202側からパルス状のレーザービーム21を照射する。
実施形態1において、加工動作では、レーザー加工装置1は、レーザービーム21が被加工物200の基板201に対して吸収性を有する波長を有しているために、被加工物200の分割予定ライン203にアブレーション加工を施して、表面202から凹の加工溝を形成する。実施形態1において、加工動作では、レーザー加工装置1は、全ての分割予定ライン203に沿ってレーザービーム21を照射すると、レーザービーム21の照射を停止し、保持テーブル10を搬入出領域に移動する。加工動作では、レーザー加工装置1は、保持テーブル10を搬入出領域に位置づけ、保持テーブル10の被加工物200の吸引保持を停止し、クランプ部12の環状フレーム210の挟持を解除して、加工動作を終了する。
また、レーザー加工装置1は、レーザービーム21の照射による温度変化、経時変化などによりレーザービーム21が正規の光軸から位置ずれして、加工溝が位置ずれすることがある。レーザー加工装置1は、レーザービーム21が正規の光軸から位置ずれすると、プラズマ撮像ユニット50が撮像する撮像画像500の基準線511,512の交点513からプラズマ21-1の中心212が位置ずれする。このために、レーザー加工装置1は、所定のタイミングにおいて制御ユニット100の判定部102により第一の座標位置関係と第一の実座標位置関係との間に相違があるか否かを判定する。なお、所定のタイミングは、本発明では、特に限定されずに、例えば、加工動作の開始直後、所定時間毎、所定枚数の被加工物200を加工した毎、又は所定数の分割予定ライン203を加工した毎である。
レーザー加工装置1は、第一の座標位置関係と第一の実座標位置関係との間に相違があるか否かを判定する際には、制御ユニット100が移動ユニット30を制御して出力測定ユニット60の上方でかつ集光点211が集光レンズ23と出力測定ユニット60の受光面61との間に形成される位置にレーザービーム照射ユニット20の集光レンズ23を位置付ける。レーザー加工装置1は、制御ユニット100がレーザービーム照射ユニット20を制御して、所定時間レーザービーム照射ユニット20からレーザービーム21を出力測定ユニット60に照射させて、プラズマ撮像ユニット50に集光点211において発生するプラズマ21-1を撮像させる。
レーザー加工装置1は、制御ユニット100が撮像画像500を取得し、判定部102が記憶部101に記憶された第一の座標位置関係と撮像画像500の第一の実座標位置関係との間に相違があるか否かを判定する。レーザー加工装置1は、制御ユニット100の判定部102が記憶部101に記憶された第一の座標位置関係と撮像画像500の第一の実座標位置関係との間に相違があると判定すると、調整指示部103が第一のアクチュエータ251,252を動作させて、第一の座標位置関係と同じ位置にプラズマ21-1が位置付けられるように、即ち、撮像画像500の基準線511,512の交点513にプラズマ21-1の中心212が位置するように第一のミラー24の反射面241の向きを変更させる。
このように、レーザー加工装置1は、レーザービーム21を正規の光軸位置に位置付けて、加工溝の位置ずれを抑制して正規の位置に加工溝を形成することを可能とする。こうして、レーザー加工装置1は、撮像画像500の基準線511,512の交点513にプラズマ21-1の中心212を位置させて、正規の位置に加工溝を形成することを可能とする所謂ヘアライン合わせを実施する。
レーザー加工装置1は、制御ユニット100の調整指示部103が第一のミラー24の反射面241の向きを変更させた後、又は、判定部102が記憶部101に記憶された第一の座標位置関係と撮像画像500の第一の実座標位置関係との間に相違がないと判定した後、加工動作等に復帰する。
以上、説明した実施形態1に係るレーザー加工装置1は、所定のタイミングでプラズマ撮像ユニット50でプラズマ21-1を撮像し、判定部102で第一の座標位置関係と第一の実座標位置関係との間に相違があるか否かを判定し、相違があると判定した場合に調整指示部103が第一の座標位置関係と同じ位置にプラズマ21-1が位置するように調整するので、調整用のウエーハにレーザービーム21を照射して加工を施すことなく、所謂ヘアライン合わせを実施することができる。その結果、レーザー加工装置1は、ダウンタイムを削減しつつ高精度な加工を行うことが可能となる。
また、レーザー加工装置1は、従来では加工溝に撮像ユニット40の基準線を合わせることで実施していたヘアライン合わせを、プラズマ撮像ユニット50の基準線511,512の交点513にプラズマ21-1の中心212を合わせるようにレーザービーム照射ユニット20の第一のミラー24の反射面241の向きを調整する。その結果、レーザー加工装置1は、装置間で生じる機差の要因を排除することが可能となるという更なる利点が存在する。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係るレーザー加工装置を図面に基づいて説明する。図5は、実施形態2に係るレーザー加工装置のレーザービーム照射ユニットの構成を模式的に示す図である。図6は、実施形態2に係るレーザー加工装置の抜け光撮像ユニットの撮像画像の一例を示す図である。図7は、実施形態2に係るレーザー加工装置の抜け光撮像ユニットの撮像画像の他の例を示す図である。なお、図5、図6及び図7は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。また、図5は、図2と同様に、クランプ部12を省略している。
実施形態2に係るレーザー加工装置1-2は、抜け光撮像ユニット70を備えることと、レーザービーム照射ユニット20-2の構成と、制御ユニット100の機能等が異なること以外、実施形態1と同じである。実施形態2に係るレーザー加工装置1-2のレーザービーム照射ユニット20-2は、図5に示すように、実施形態1の構成に加えて、一対の第二のミラー27と、第二のアクチュエータ28とを備えている。
一対の第二のミラー27は、レーザー発振器22と集光レンズ23との間に配設され、レーザー発振器22から出射したレーザービーム21を反射して進行方向を変更するものである。一対の第二のミラー27は、それぞれ、レーザービーム21を反射する反射面271を備える。
一方の第二のミラー27(以下、符号27-1で示す)は、レーザー発振器22と、第一のミラー24との間に配設されている。一方の第二のミラー27-1は、レーザー発振器22が出射したレーザービーム21を第一のミラー24に向けて反射する。
他方の第二のミラー27(以下、符号27-2で示す)は、第一のミラー24と、ダイクロイックミラー26との間に配設されている。他方の第二のミラー27-2は、第一のミラー24から入射したレーザービーム21をダイクロイックミラー26に向けて反射する。
第二のアクチュエータ28は、一方の第二のミラー27-1に入射したレーザービーム21の出射角度を変更するために、一方の第二のミラー27-1を動作させるものである。第二のアクチュエータ28は、駆動すると第二のミラー27-1の反射面271の向きを変更する。
実施形態2では、第二のアクチュエータ28は、第二のミラー27-1に一対取り付けられている。一方の第二のアクチュエータ28(以下、符号281で示す)は、第二のミラー27-1の反射面271が反射するレーザービーム21の向きをX軸方向に変更するように、第二のミラー27-1の反射面271の向きを変更する。他方の第二のアクチュエータ28(以下、符号282で示す)は、第二のミラー27-1の反射面271が反射するレーザービーム21の向きをY軸方向に変更するように、第二のミラー27-1の反射面271の向きを変更する。
また、実施形態2において、レーザー加工装置1-2が備える抜け光撮像ユニット70は、他方の第二のミラー27-2で反射されずに、他方の第二のミラー27-2を透過したレーザービーム21の抜け光21-2を撮像する撮像装置である。抜け光撮像ユニット70は、レーザービーム21の抜け光21-2等を受光して撮像可能なCCD(Charge Coupled Device)撮像素子又はCMOS(Complementary MOS)撮像素子等の撮像素子を複数備えている。
実施形態2では、抜け光撮像ユニット70は、撮像領域内の予め定められた位置に配設された図6及び図7に示す基準線71を有している。なお、撮像領域とは、抜け光撮像ユニット70が撮像可能な平面上の領域である。このために、抜け光撮像ユニット70が撮像して取得する撮像画像700には、図6及び図7に示すように、予め定められた位置に基準線71が設定されている。
なお、実施形態2では、抜け光撮像ユニット70が撮像して取得する撮像画像700即ち抜け光撮像ユニット70の撮像領域は、矩形状である。抜け光撮像ユニット70が撮像して取得する撮像画像700即ち抜け光撮像ユニット70の撮像領域の長手方向は、X軸方向とY軸方向との双方に平行な平面におけるX軸方向と平行であり、短手方向が前述した平面におけるY軸方向と平行である。
実施形態2では、抜け光撮像ユニット70は、撮像画像700即ち撮像領域内に、基準線71として、撮像画像700即ち撮像領域のY軸方向の中央に位置しX軸方向と平行な第一の基準線711と、撮像画像700即ち撮像領域のX軸方向の中央に位置しY軸方向と平行な第二の基準線712とを有している。なお、基準線711,712は、撮像画像700内即ち撮像領域内の仮想的な線であって、実際には存在しない。
実施形態2に係るレーザー加工装置1-2の制御ユニット100の記憶部101は、前述した第一の座標位置関係に加え、抜け光21-2と抜け光撮像ユニット70の撮像領域内の基準線711,712とのレーザー加工装置1-2の設計段階における相対的な座標位置関係である第二の座標位置関係を記憶している。実施形態2では、記憶部101は、第二の座標位置関係として、抜け光撮像ユニット70の撮像領域である撮像画像700の基準線711,712の交点713と抜け光21-2の中心213とのX軸方向の距離714(図7に示す)とY軸方向の距離715(図7に示す)との双方が零である情報を記憶している。即ち、実施形態1において、図6に示された撮像画像700は、基準線711,712の交点713と抜け光21-2の中心213とが重なるので、記憶部101が記憶した第二の座標位置関係をみたす抜け光21-2と抜け光撮像ユニット70の撮像領域内の基準線711,712とを示している。なお。図6及び図7では、抜け光21-2の直径は、2mmから10mm程度である。
判定部102は、第一の座標位置関係と第一の実座標位置関係との間に相違があるか否かを判定するのに加え、記憶部101が記憶した第二の座標位置関係と、所定のタイミングで抜け光撮像ユニット70が抜け光21-2を撮像すること(実測に相当)により得られる撮像画像700の抜け光21-2と基準線711,712との相対的な座標位置関係である第二の実座標位置関係と、の間に相違があるか否かを判定する。実施形態2において、判定部102は、第二の実座標位置関係として、所定のタイミングで抜け光撮像ユニット70が抜け光21-2を撮像することにより得られる撮像画像700の基準線711,712の交点713と抜け光21-2の中心213とのX軸方向の距離714とY軸方向の距離715との双方を算出する。実施形態2において、判定部102は、算出したX軸方向の距離714とY軸方向の距離715との和を算出し、算出した距離714,715の和が予め定められた所定値以上であるか否かを判定する。
実施形態2において、判定部102は、算出した距離714,715の和が予め定められた所定値以上であると判定すると、記憶部101が記憶した第二の座標位置関係と、第二の実座標位置関係との間に相違があると判定する。実施形態2において、判定部102は、算出した距離714,715の和が予め定められた所定値以上ではない即ち未満であると、記憶部101が記憶した第二の座標位置関係と第二の実座標位置関係との間に相違がないと判定する。こうして、判定部102は、所定のタイミングで抜け光撮像ユニット70が抜け光21-2を撮像することにより得られる撮像画像700の距離714,715を算出し、距離714,715の和が所定値以上であるか否かを判定することで、記憶部101が記憶した第二の座標位置関係と第二の実座標位置関係との間に相違があるか否かと判定する。
調整指示部103は、第一の座標位置関係と第一の実座標位置関係との間に相違があると判定した場合に第一のアクチュエータ251,252を動作させて第一の座標位置関係と同じ位置にプラズマ21-1が位置づけられるように調整することに加え、判定部102により記憶部101が記憶した第二の座標位置関係と第二の実座標位置関係との間に相違があると判定した場合、第二のアクチュエータ281,282を動作させて第二のミラー27-1に入射したレーザービーム21の第二のミラー27-1からの出射角度を変更し、第二の座標位置関係と同じ位置に抜け光21-2が位置づけられるように調整する。実施形態2において、調整指示部103は、判定部102が第二の座標位置関係と第二の実座標位置関係との間に相違があると判定した場合、第二の実座標位置関係である距離714,715の双方が零となるように、第二のアクチュエータ281,282を動作させて、第二のミラー27-1の反射面271の向きを変更する。
実施形態2に係るレーザー加工装置1-2は、前述した所定のタイミングにおいて、制御ユニット100の判定部102により第二の座標位置関係と第二の実座標位置関係との間に相違があるか否かを判定するともに、実施形態1と同様に、判定部102により第一の座標位置関係と第一の実座標位置関係との間に相違があるか否かを判定する。なお、実施形態2に係るレーザー加工装置1-2は、正規の状態では、抜け光撮像ユニット70が撮像する撮像画像700において抜け光21-2の中心213が基準線711,712の交点713に位置する。また、実施形態2に係るレーザー加工装置1-2は、経時変化などによりレーザービーム21が位置ずれし正規の光軸からずれると、抜け光撮像ユニット70が撮像する撮像画像700の基準線711,712の交点713から抜け光21-2の中心213が位置ずれする。
実施形態2に係るレーザー加工装置1-2は、第二の座標位置関係と第二の実座標位置関係との間に相違があるか否かを判定するとともに、第一の座標位置関係と第一の実座標位置関係との間に相違があるか否かを判定する際には、制御ユニット100が移動ユニット30を制御して出力測定ユニット60の上方でかつ集光点211が集光レンズ23と出力測定ユニット60の受光面61との間に形成される位置にレーザービーム照射ユニット20-2の集光レンズ23を位置付ける。レーザー加工装置1-2は、制御ユニット100がレーザービーム照射ユニット20-2を制御して、所定時間レーザービーム照射ユニット20-2からレーザービーム21を出力測定ユニット60に照射させて、抜け光撮像ユニット70に抜け光21-2を撮像させる。
レーザー加工装置1-2は、制御ユニット100が撮像画像700を取得し、判定部102が記憶部101に記憶された第二の座標位置関係と撮像画像700の第二の実座標位置関係との間に相違があるか否かを判定する。レーザー加工装置1-2は、制御ユニット100の判定部102が記憶部101に記憶された第二の座標位置関係と撮像画像700の第二の実座標位置関係との間に相違があると判定すると、調整指示部103が第二のアクチュエータ281,282を動作させて、第二の座標位置関係と同じ位置に抜け光21-2が位置付けられるように、即ち、撮像画像700の基準線711,712の交点713に抜け光21-2の中心213が位置するように第二のミラー27-1の反射面271の向きを変更させる。
実施形態2に係るレーザー加工装置1-2は、制御ユニット100の調整指示部103が第二のミラー27-1の反射面271の向きを変更させた後、又は、判定部102が記憶部101に記憶された第二の座標位置関係と撮像画像700の第二の実座標位置関係との間に相違がないと判定した後、制御ユニット100がレーザービーム照射ユニット20-2を制御して、所定時間レーザービーム照射ユニット20-2からレーザービーム21を出力測定ユニット60に照射させて、プラズマ撮像ユニット50に集光点211において発生するプラズマ21-1を撮像させる。
実施形態2に係るレーザー加工装置1-2は、制御ユニット100が撮像した撮像画像500を取得し、判定部102が記憶部101に記憶された第一の座標位置関係と撮像画像500の第一の実座標位置関係との間に相違があるか否かを判定する。レーザー加工装置1-2は、制御ユニット100の判定部102が記憶部101に記憶された第一の座標位置関係と撮像画像500の第一の実座標位置関係との間に相違があると判定すると、調整指示部103が第一のアクチュエータ251,252を動作させて、第一の座標位置関係と同じ位置にプラズマ21-1が位置付けられるように、即ち、撮像画像500の基準線511,512の交点513にプラズマ21-1の中心212が位置するように第一のミラー24の反射面241の向きを変更させる。
このように、実施形態2に係るレーザー加工装置1-2は、レーザービーム21を正規の光軸位置に位置付けて、加工溝の位置ずれを抑制して正規の位置に加工溝を形成することを可能とする。こうして、レーザー加工装置1-2は、撮像画像700の基準線711,712の交点713に抜け光21-2の中心212を位置させ、撮像画像500の基準線511,512の交点513にプラズマ21-1の中心212を位置させて、正規の位置に加工溝を形成することを可能とする所謂ヘアライン合わせを実施する。
実施形態2に係るレーザー加工装置1-2は、制御ユニット100の調整指示部103が第一のミラー24の反射面241の向きを変更させた後、又は、判定部102が記憶部101に記憶された第一の座標位置関係と撮像画像500の第一の実座標位置関係との間に相違がないと判定した後、加工動作等に復帰する。また、本発明では、レーザー加工装置1-2は、抜け光21-2とプラズマ21-1が正規の位置に位置づけられるまで、アクチュエータ25,28を交互に繰り返し動作させて調整しても良い。この場合、アクチュエータ25,28を動作させる順番は、どちらが先でも構わない。また、この場合、レーザー加工装置1-2は、これらアクチュエータ25,28の調整が終了すると、加工動作等に復帰する。
実施形態2に係るレーザー加工装置1-2は、所定のタイミングで、抜け光撮像ユニット70で抜け光21-2を撮像し、判定部102で第二の座標位置関係と第二の実座標位置関係との間に相違があるか否かを判定し、相違があると判定した場合に調整指示部103が第二の座標位置関係と同じ位置に抜け光21-2が位置するように調整する。また、実施形態2に係るレーザー加工装置1-2は、さらに、プラズマ撮像ユニット50でプラズマ21-1を撮像し、判定部102で第一の座標位置関係と第一の実座標位置関係との間に相違があるか否かを判定し、相違があると判定した場合に調整指示部103が第一の座標位置関係と同じ位置にプラズマ21-1が位置するように調整する。その結果、実施形態2に係るレーザー加工装置1-2は、実施形態1と同様に、調整用のウエーハにレーザービーム21を照射して加工を施すことなく、所謂ヘアライン合わせを実施することができ、ダウンタイムを削減しつつ高精度な加工を行うことが可能となる。
なお、本発明では、実施形態2において、撮像ユニット40が、プラズマ撮像ユニット50を兼ねても良い。即ち、本発明では、被加工物200を撮像するカメラと、プラズマ21-1を撮像するカメラとが同じでも良い。また、本発明では、抜け光21-2とプラズマ21-1のどちらか片方しか正規の位置からずれていない場合(即ち、どちらか一方が正規の位置にある場合)でも、第一のミラー24と第二のミラー27-1の両方を動作させて位置合わせを行っても良い。
なお、本発明は、上記実施形態に等限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1,1-2 レーザー加工装置
10 保持テーブル
20,20-2 レーザービーム照射ユニット
21 レーザービーム
21-1 プラズマ
22 レーザー発振器
23 集光レンズ(集光器)
24 第一のミラー
25,251,252 第一のアクチュエータ
27,27-1,27-2 第二のミラー
28,281,282 第二のアクチュエータ
50 プラズマ撮像ユニット
51,511,512 基準線
70 抜け光撮像ユニット
71,711,712 基準線
100 制御ユニット
101 記憶部
102 判定部
103 調整指示部
200 被加工物
211 集光点

Claims (2)

  1. 被加工物を保持する保持テーブルと、
    該保持テーブルに保持された被加工物にレーザービームを照射するレーザービーム照射ユニットと、
    各構成要素を制御する制御ユニットと、を備えたレーザー加工装置であって、
    撮像領域内に基準線を有し、該レーザービームの集光点において発生するプラズマを撮像するプラズマ撮像ユニットを有し、
    該レーザービーム照射ユニットは、
    レーザー発振器と、
    該レーザー発振器から出射されたレーザービームを集光し該被加工物へと照射する集光器と、
    該レーザー発振器と該集光器との間に配設され、該レーザービームを反射して進行方向を変更する第一のミラーと、
    該第一のミラーに入射したレーザービームの出射角度を変更するために該第一のミラーを動作させる第一のアクチュエータと、を含み、
    該制御ユニットは、
    該集光点において発生するプラズマと該プラズマ撮像ユニットの基準線との設計段階における相対的な座標位置関係である第一の座標位置関係を記憶する記憶部と、
    該第一の座標位置関係と、実測により得られる該プラズマと該基準線との相対的な座標位置関係である第一の実座標位置関係と、の間に相違があるか否かを判定する判定部と、
    該判定部により相違があると判定した場合、該第一のアクチュエータを動作させて該第一のミラーに入射したレーザービームの出射角度を変更し、該第一の座標位置関係と同じ位置に該プラズマが位置づけられるように調整する調整指示部と、
    を含むことを特徴とする、レーザー加工装置。
  2. 該レーザービーム照射ユニットは、
    該レーザー発振器と該集光器との間に配設され、該レーザービームを反射して進行方向を変更する第二のミラーと、
    該第二のミラーに入射したレーザービームの出射角度を変更するために該第二のミラーを動作させる第二のアクチュエータと、
    を備え、
    撮像領域内に基準線を有し、該第二のミラーで反射されずに透過したレーザービームの抜け光を撮像する抜け光撮像ユニットをさらに含み、
    該記憶部は、
    該抜け光と該抜け光撮像ユニットの基準線との設計段階における相対的な座標位置関係である第二の座標位置関係をさらに記憶し、
    該判定部は、
    該第二の座標位置関係と、実測により得られる該抜け光と該抜け光撮像ユニットの基準線との相対的な座標位置関係である第二の実座標位置関係と、の間に相違があるか否かをさらに判定し、
    該調整指示部は、
    該判定部により相違があると判定した場合、該第一の座標位置関係と同じ位置に該プラズマが位置づけられ、かつ、該第二の座標位置関係と同じ位置に該抜け光が位置づけられるように、該第一のアクチュエータおよび該第二のアクチュエータの少なくともいずれかを動作させて、レーザービームの光路を調整することを特徴とする、
    請求項1に記載のレーザー加工装置。
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