JP2023114698A - 撮像装置、撮像装置の制御方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】立体撮影用レンズ装着時の測距精度を向上させることが可能な撮像装置を提供する。【解決手段】レンズ装置(300)が着脱可能な撮像装置(100)であって、レンズ装置の互いに異なる瞳領域を通過する光束にそれぞれ対応する第1信号および第2信号を出力する撮像素子(101)と、第1信号および第2信号に基づいてデフォーカス量を算出する算出手段(102)とを有し、算出手段は、レンズ装置として複数の撮像光学系を有する第1レンズ装置が装着されている場合、複数の撮像光学系のそれぞれの瞳領域に対応する前記撮像素子の第1領域(1001L、1001R)の一部である第2領域から取得される第1信号および第2信号に基づいて、デフォーカス量を算出する。【選択図】図5
Description
本発明は、撮像装置、撮像装置の制御方法、およびプログラムに関する。
従来、2組の撮像光学系を有する立体撮影用レンズを撮像装置に装着して、立体画像を撮影する撮像システムが知られている。特許文献1には、立体撮影用レンズが装着された場合に、撮像素子上に結像された左右の2つの画像データを利用して相関演算を行い、測距情報を取得するカメラが開示されている。
前述の撮像素子におけるマイクロレンズの位置は、撮像素子の中心からの距離に応じて、分割された各PDの位置に対してシフトさせた配置(単眼撮影レンズに適した配置)となっている。このため、特許文献1に開示されたカメラでは、立体撮影用レンズの装着時に高精度の測距情報を取得することができない。
そこで本発明は、立体撮影用レンズ装着時の測距精度を向上させることが可能な撮像装置を提供することを目的とする。
そこで本発明は、立体撮影用レンズ装着時の測距精度を向上させることが可能な撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての撮像装置は、レンズ装置が着脱可能な撮像装置であって、前記レンズ装置の互いに異なる瞳領域を通過する光束にそれぞれ対応する第1信号および第2信号を出力する撮像素子と、前記第1信号および前記第2信号に基づいてデフォーカス量を算出する算出手段とを有し、前記算出手段は、前記レンズ装置として複数の撮像光学系を有する第1レンズ装置が装着されている場合、前記複数の撮像光学系のそれぞれの前記瞳領域に対応する前記撮像素子の第1領域の一部である第2領域から取得される前記第1信号および前記第2信号に基づいて、前記デフォーカス量を算出する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施形態において説明される。
本発明によれば、立体撮影用レンズ装着時の測距精度を向上させることが可能な撮像装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、図1を参照して、本実施形態における撮像システム10について説明する。図1は、撮像システム10のブロック図である。撮像システム10は、撮像装置(カメラ本体)100と、撮像装置100に対して着脱可能なレンズ装置(交換レンズ)300とを備えて構成される。レンズ装置300は、カメラマウント301を介して撮像装置100に装着され接続される。
レンズ装置300は、複数の撮像光学系(2組の撮像光学系)を有する立体撮影用レンズであり、被写体からの光は、2組のレンズから視差を有し2組のイメージサークルを撮像素子101へ集光する。またレンズ装置300は、カメラマウント301を介して撮像装置100と電気的に接続され、レンズ情報の通信や、不図示の絞りやフォーカス駆動等の制御がなされる。なお本実施形態において、撮像装置100は、レンズ装置として、立体撮影用レンズ(第1レンズ装置)だけでなく、1つの撮像光学系を有する単眼撮影レンズ(第2レンズ装置、通常レンズ)を装着することもできる。
撮像素子101は、CMOSセンサなどの光電変換素子である。撮像素子101は、後述の1つのマイクロレンズと分割されたPDによる単位画素を複数有し、レンズ装置300からの入射光を、マイクロレンズで瞳領域ごとに分割し、対応する分割されたPDにて受光する構成により、測距情報が得られるように構成されている。すなわち本実施形態において、撮像素子101は、1つのマイクロレンズに対して第1光電変換部および第2光電変換部を有し、マイクロレンズが2次元状に配列されている。このような構成により、撮像素子101は、レンズ装置300の互いに異なる瞳領域を通過する光束にそれぞれ対応する第1信号(A像信号)および第2信号(B像信号)を出力する。また撮像素子101は、光電変換およびデータ処理可能な画像出力信号に変換する機能を有する。
画像処理回路102は、撮像素子101から出力される像信号に対して、フィルタ処理等の各種補正や現像処理等を行う。また画像処理回路102は、像信号から、後述するA像データ(A像信号)とB像データ(B像信号)との相関演算による位相差オートフォーカス(AF)演算や処理を行う。制御回路103は、撮像素子101の駆動タイミングの制御を行うとともに、画像処理回路102や表示回路106等の撮像装置100の全体の統括的な駆動および制御を行う。また制御回路103は、AF演算結果を用いてフォーカス駆動および制御を行う。メモリ回路104および記録回路105はそれぞれ、画像処理回路102から出力された画像信号を記録保持する不揮発性メモリやメモリカード等の記録媒体である。表示回路106は、撮影画像や各種設定画面等の表示を行う。操作回路107は、不図示の操作部材からの信号を受け付けて、制御回路103に対してユーザの命令を反映する。
次に、図2を参照して、撮像素子101の全体構成について説明する。図2は、撮像素子101のブロック図である。撮像素子101は、複数の単位画素400が行列状に配置されており、光学系により結像された光学像を受光する。なお、図2においては、単位画素400を4行4列の計16個として図示するが、実際は数百万、数千万の単位画素400で構成される。各々の単位画素400は、各行ごとに接続される信号線408を介して、行単位にて順次選択、駆動され、各々の接続先となる垂直出力線401に画素信号を出力する。図2において、信号線408は0行目しか記載していないが、実際には各行に配線されている。
電流源402は、各々の垂直出力線401に接続される。垂直出力線401に出力された画素信号は、読み出し回路403に転送され、読み出し回路403で読み出された画素信号は、水平走査回路404の駆動により、水平出力線405および出力アンプ回路406を介して撮像素子101の外部に順次出力される。読み出し回路403は、垂直出力線401毎の列回路により構成され、信号を蓄積するメモリ、ゲインアンプ、AD変換器等を有し、垂直走査回路407によって選択される画素の信号を読み出す。垂直走査回路407は、信号線408の制御を行い、各々の単位画素400の駆動制御を行う。
次に、図3を参照して、撮像素子101の単位画素400の構成について説明する。図3は、単位画素400の構成図である。単位画素400は、光電変換部である分割されたPD(フォトダイオード)201A、201Bを有し、同一行に対して並列に配置される。PD201A、PD201Bは、レンズ装置300により結像された光学像を受けて電荷を発生し蓄積する。
PD201Aには転送スイッチ202Aが接続され、PD201Bには転送スイッチ202Bが接続される。PD201A、PD201Bで発生した電荷は、それぞれ転送スイッチ202A、202Bを介して共通のFD(フローティングディフュージョン)204に転送され、一時的に保存される。また、転送スイッチ202A、202BおよびFD204は、PD201A、PD201Bで発生した電荷を混合する電荷混合部として機能させることができる。また、転送スイッチ202A、202Bを同時選択することで、PD201A、PD201Bで発生した電荷を、FD204にて混合することができる。
FD204は、リセットスイッチ203およびSF(ソースフォロワアンプ)205に接続されている。更にSF205は、選択スイッチ206に接続されている。FD204に転送された電荷は、選択スイッチ206がオンされると、ソースフォロワアンプを形成する増幅MOSトランジスタ(SF205)を介して、電荷に対応する電圧としてSF205から出力される。
リセットスイッチ203とSF205のドレインは、基準電位VDDを共有している。リセットスイッチ203は、FD204の電位、転送スイッチ202Aを介してPD201Aの電位、および、転送スイッチ202Bを介してPD201Bの電位をそれぞれVDDにリセットする。選択スイッチ206は、行単位で制御され、選択された行のSF205から出力された画素出力をVoutより垂直出力線401に出力する。
転送スイッチ202Aは信号PtxA、転送スイッチ202Bは信号PtxB、リセットスイッチ203は信号Pres、選択スイッチ206は信号Pselにより、それぞれ制御される。前記各信号は、信号線408により各々供給され、垂直走査回路407により制御される。本実施形態において、単位画素400からの出力手段として、第1画素出力手段と第2画素出力手段がある。
第1画素出力手段として、後述する撮像面位相差AF用途の読み出し時には、信号PtxAによりPD201AからA像データ(A像信号)として、信号PtxBによりPD201BからB像データ(B像信号)として、各々の電荷が画素出力するよう制御される。A像信号とB像信号に対して公知の相関演算等を行い、像ずれ量(瞳分割位相差)を検出することで、撮像面位相差AFが可能となる。また、第2出力手段として、撮影画像用途の読み出し時には、信号PtxAと信号Ptxbを同時オンすることにより、単位画素400内にてPD201AとPD201Bの電荷が混合されて、一つの単位画素として出力されるよう制御される。
図4は、レンズ装置300として単眼撮影レンズ(第2レンズ装置)が装着された際の、レンズ装置300の射出瞳803および単位画素400の複数画素分を同一行として見た断面の概念図である。図4は、レンズ装置300の射出瞳から出た光束が単位画素の分割PDに入光する様子を示し、通常レンズにおける瞳分割方式による測距情報を説明するものである。前述の第1画素出力手段から撮像面位相差AF用途の信号の得るための概要の説明となる。
各単位画素は、レンズ装置300の光軸801を中心として対称に配されている。マイクロレンズ802は、各単位画素に対して光軸中心から像高に応じてシフトさせて配置されている。すなわちマイクロレンズ802は、撮像素子101の中心から離れるほど(像高が高くなるほど)、対応する2つの分割PD(第1光電変換部と第2光電変換部との中心)からずれて配置されている。このようにマイクロレンズ802をシフトさせて配置することで、画面周辺での像高の入射角が厳しい画素部おいても光束がけられる事なく受光できる構成となっている。また各単位画素は、列方向に一対の分割PDを有する。すなわち、レンズ装置300の光軸801の近傍に配置される分割PD804A、804Bを有する単位画素と、光軸801から遠方側となる像高位置に配置される分割PD805A、805Bを有する単位画素を一例として示している。
分割PD804AおよびPD804Bには、射出瞳803にて異なる領域の瞳領域806を通過した光束808および瞳領域807を通過した光束810が入射する。同様に、分割PD805AおよびPD805Bには、射出瞳803にて異なる領域の瞳領域806を通過した光束809および瞳領域807を通過した光束811が入射する。分割PD804A、分割PD805Aで入射光を光電変換して信号を得る。ここで得られた信号をA像信号とする。分割PD804B、分割PD805Bで入射光を光電変換して信号を得る。ここで得られた信号をB像信号とする。A像信号とB像信号を画像処理回路102へ送り、既知の相関演算を行い、像ずれ量を検出する。
相関値Sは、例えば、以下の式(1)を用いて算出することができる。
式(1)において、S(i)は像シフト量iにおける2像の相関度を示す相関値、xは座標データ、A(x)はA像信号、B(x)はB像信号、iは相対的な画素シフト量である。pおよびqは、相関値Sを算出する対象画素範囲を示している。相関値S(i)の極小値となる像シフト量iを求めることで、像ずれ量rが算出される。
距離情報であるデフォーカス量Defは、像ずれ量rを用いて、以下の式(2)のように算出される。
式(2)において、wは基線長であり、瞳領域806と瞳領域807の中心間隔である。Zは、撮像素子の撮像面から射出瞳803までの距離である。なお、デフォーカス量Defの算出は、上記の方法に限定されるものでなく、他の方法を用いてもよい。以上により、測距情報を得ることができる。
図5は、レンズ装置300として立体撮影用レンズが撮像装置100に装着された際の、レンズ装置300の射出瞳903L、903Rおよび単位画素400の複数画素分を行方向から見た断面の概念図である。図4に対して、レンズ装置300が立体撮影用レンズに交換されたものである。立体撮影用レンズは、2組の光学系から撮像素子101上に2つのイメージサークルを結像するため射出瞳も2つである。図5は、双方の射出瞳から出た光束が単位画素400の分割PDに入光する様子を示し、立体撮影レンズにおける瞳分割方式による測距情報を説明するものである。
図6は、立体撮影レンズが撮像装置100に装着された際の撮像素子101の有効画素部1000とイメージサークルを示す概略図である。撮像素子101上に、左右並列にて2つのイメージサークル(第1領域)1001R、1000Lが結像される。なお本実施形態において、射出瞳903Lがイメージサークル1001Rに、射出瞳903Rがイメージサークル1001Lに結像される。
図5にて、2組の光学系による射出瞳903L、903Rから出た光束は、単位画素の分割PDに入光する。射出瞳903L、903Rについては、光学系により撮像素子101の有効部の中心部に対して左右対称とした投影像となり、単位画素400の分割PDへの入光も撮像素子101の有効部の中心部に対して対称となる。なお本実施形態において、射出瞳903Lと射出瞳903Rからの受光は、各分割PDまでの入射光が、撮像素子101の有効部の中心部に対して対称となる違いであり、他は同動作のため、射出瞳903Rを代表として説明を行う。
分割PD804A、PD804Bには、射出瞳903Rにて異なる領域の瞳領域906Rを通過した光束908および瞳領域907Rを通過した光束909が入射する。しかしながら、撮像素子101の有効部の中心部近傍に配置される分割PD804Bでは、マイクロレンズの位置が、通常レンズの瞳領域に対して最適化された位置に配されている。このため、射出瞳からの入射光は、マイクロレンズずらし方向と逆方向の入射光となるため、通常レンズと異なる方向の入射角となる立体撮影用レンズの瞳領域からの光束にはケラレが生じ、正しく受光できない。
一方、撮像素子101の有効部の周辺像高に配置される分割PD805A、PD805Bでは、射出瞳903Rにて異なる領域の瞳領域906Rを通過した光束910および瞳領域907Rを通過した光束911が入射する。これにより、単眼撮影レンズと入射角の差異はあるが同方向による光束を受光する。同様に、射出瞳903Lにおいても、撮像素子有効部の中心部近傍に配置される分割PDによる受光は、マイクロレンズずらし方向と逆方向の入射光となる。このため、通常レンズと異なる方向の立体撮影用レンズの瞳領域からの入射角となる光束にはケラレが生じ、正しく受光できない。このため、立体撮影用レンズが装着された際には、前述した通常レンズとは異なる相関演算を行うことが好ましい。
射出瞳903Lによる相関値SL、射出瞳903Rによる相関値SRはそれぞれ、A像信号をA(x)、B像信号をB(x)として、以下の式(3a)、(3b)のように求められる。
ここで、SL(i)、SR(i)は像シフト量iにおける2像の相関度を示す相関値、xは座標データ、iは相対的な画素シフト量である。pR、qRおよびpL、qLはそれぞれ、2組の光学系による相関値算出の対象画素範囲を示す。撮像素子101の有効画素領域の画素列を1から100列とすると、取り得る値の一例として、各々有効画素領域列の半分となるpL=1、qR=50、pR=51、qR=100となる。
αxは重み付け係数であり、撮像素子101の画素部の像高により数値が変わる係数となっている。本実施形態では、像高が大きい程、大きな値な係数を掛け(重み付けを大きくし)、逆に、撮像素子101の有効部の中心近傍のケラレが大きくなる領域では小さくまたはゼロとする(重み付けを小さくする)ことで、相関演算にも用いる領域を制限する。その結果、有効部の中心近傍(撮像素子101の第3領域)からは相関値を用いず、受光されている画素部(撮像素子101の第2領域)からの信号のみを用いることで、精度低下を避けた測距を可能とすることができる。これにより、マイクロレンズずらし方向と逆方向からの入射光で充分に受光できない分割PDからの画素信号は用いずに、受光されている画素部から相関演算を求めるようにすることになる。
相関値SL(i)、SR(i)の極小値となる像シフト量iをそれぞれ求めることで、双方の射出瞳毎での像ずれ量rが算出され、距離情報およびデフォーカス量を算出することができる。デフォーカス量算出については、先の通常レンズ同様にして求めることができる。この際、双方の射出瞳別から得られた測距情報について、任意による選択にて何れかの射出瞳による値や、双方の平均値や、双方の出力値の最大値および最小値からコントラスト比を求めて、コントラスト比が大きい方を採用するようにしてもよい。また、測距点選択により選定された測距点により、何れかの射出瞳からの結果を用いてもよい。その際、測距点とする領域については、2像データであることから双方の射出瞳に対して存在することになるため、測距点領域として選択された領域が、撮像素子上の有効画素の周辺側で像高が高くなる射出瞳側からの結果を用いるようにしてもよい。
次に、図7を参照して、撮像装置100の測距動作(制御方法)について説明する。図7は、撮像装置100の測距動作を示すフローチャートである。図7の各ステップは、主に、撮像装置100の画像処理回路102または制御回路103により実行される。
撮像装置100にて測距動作が開始されると、まずステップS101において、制御回路103は、撮像装置100に装着されているレンズ装置300と通信を行い、レンズ装置300の種類が立体撮影用レンズ(第1レンズ装置)であるか否かを判定する。レンズ装置300が立体撮影用レンズである場合、ステップS102へ進む。一方、レンズ装置300が単眼撮影レンズ(第2レンズ装置)である場合、ステップS106へ進む。
ステップS102において、制御回路103は、立体撮影用レンズ(第1レンズ装置)の測距領域設定として、撮像素子101の有効領域に対して立体撮影用レンズの2組の射出瞳別となる射出瞳903L、射出瞳903Rに対応する2つの領域を設定する。具体的には、制御回路103は、撮像素子101の有効領域の中心部から左右領域別として設定を行う。すなわち制御回路103は、射出瞳903Lに対応する有効領域の右半分となる画素列分と、射出瞳903Rに対応する有効領域の左半分となる画素列分について各々測距領域(第2領域)として設定する。なお本実施形態では、測距領域設定として、有効画素領域の左右半分別として設定しているが、これに限定されるものでない。測距精度および処理高速化のため、対象を有効画素の左右別の全領域でなく、立体撮影用レンズの各射出瞳および瞳領域からの入射光に対して、受光し測距可能な領域に制限して設定してもよい。
続いてステップS103において、画像処理回路(算出手段)102は、ステップS102にて設定された2領域毎に(撮像素子101の第2領域から取得されるA像信号およびB像信号を用いて)相関演算を行い、相関値SL、SRを算出する。また画像処理回路102は、相関値SL、SRから像ずれ量rを算出する。続いてステップS104において、制御回路(算出手段)103は、像ずれ量rからデフォーカス量(デフォーカス情報)を算出する。制御回路103は、画像処理回路102により算出されたデフォーカス情報を取得し、立体撮影用レンズのフォーカス駆動を行うことで、ピント調節を行う。続いてステップS105において、制御回路103は、ここまで得られた測距情報を用いて距離マップ(距離情報)を作成し、立体画像生成時において情報として付加する。
ステップS106において、制御回路103は、単眼撮影レンズ(第2レンズ装置)の測距領域設定として、撮像素子101の有効領域に対して、射出瞳803に対応する測距領域を設定する。本実施形態において、この測距領域は撮像素子101の有効画素の全領域(全画素領域)であるが、これに限定されるものではない。続いてステップS107において、画像処理回路(算出手段)102は、測距領域から取得されるA像信号とB像信号との相関演算を行い、相関値Sを求め、像ずれ量rを算出する。続いてステップS108にて、画像処理回路102は、像ずれ量rからデフォーカス量(デフォーカス情報)を算出する。制御回路103は、画像処理回路102により算出されたデフォーカス情報を取得し、単眼撮影レンズのフォーカス駆動を行うことで、ピント調節を行う。
以上のように、立体撮影用レンズ装着時における測距動作が行われる。すなわち本実施形態では、立体撮影用レンズの2組の光学系による射出瞳から分割PDへ入射される光束が、撮像素子のマイクロレンズのずらし方向と逆方向となる画素部(光電変換部)に対しては受光が得られないため相関演算には用いない。これにより、受光が得られている画素部(光電変換部)から取得されるA像信号およびB像信号のみを用いて相関演算を行うことで、立体撮影用レンズが装着された際でも、精度低下を低減した測距が可能となる。
なお本実施形態において、分割PDとして、同一行方向に並列配置された単位画素を有する撮像素子による測距動作としているが、これに限定されるものでなく、分割PDの配置を同一列方向に並行配置された単位画素とした撮像素子を用いて測距動作させてもよい。その際の測距動作については、立体撮影用レンズ装着時には、立体撮影用レンズの2組の光学系による射出瞳に対する分割PDへの入射光は、分割PDの縦に並行となる配置方向に対しては、ケラレとして大きくなくなる。このため、単眼撮影レンズ装着時と同様の測距動作、または、相関演算に用いない撮像素子の有効部近傍の画素部の領域制限をより近傍の画素部とした領域として測距動作させてもよい。
以上のように、算出手段(画像処理回路102)は、複数の撮像光学系を有する第1レンズ装置が装着されている場合、複数の撮像光学系のそれぞれの瞳領域に対応する撮像素子101の第1領域の一部である第2領域から第1信号および第2信号を取得する。そして算出手段は、第2領域から取得された第1信号および第2信号に基づいて、デフォーカス量を算出する。
好ましくは、算出手段は、第1レンズ装置が装着されている場合、デフォーカス量を算出する際に、撮像素子101の第1領域のうち第2領域とは異なる第3領域から取得される第1信号および第2信号を用いない。より好ましくは、第2領域は、第3領域よりも、撮像素子101の中心から離れている。また好ましくは、算出手段は、第1レンズ装置が装着されている場合、撮像素子101の中心からの距離に基づいて第1信号および第2信号のそれぞれの重み付けを変更して相関値を算出する(第1信号と第2信号との相関演算を行う)。より好ましくは、算出手段は、第1レンズ装置が装着されている場合、撮像素子101の中心から離れるほど重み付けを大きくする。また好ましくは、算出手段は、第1レンズ装置が装着されている場合、第2領域のうち複数の撮像光学系のそれぞれに対応する互いに異なる領域から取得される第1信号および第2信号に基づいて、デフォーカス量を算出する。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本実施形態によれば、立体撮影用レンズ装着時の測距精度を向上させることが可能な撮像装置、撮像装置の制御方法、およびプログラムを提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
100 撮像装置
101 撮像素子
102 画像処理回路(算出手段)
300 レンズ装置
1001L、1001R イメージサークル(第1領域)
101 撮像素子
102 画像処理回路(算出手段)
300 レンズ装置
1001L、1001R イメージサークル(第1領域)
Claims (11)
- レンズ装置が着脱可能な撮像装置であって、
前記レンズ装置の互いに異なる瞳領域を通過する光束にそれぞれ対応する第1信号および第2信号を出力する撮像素子と、
前記第1信号および前記第2信号に基づいてデフォーカス量を算出する算出手段と、を有し、
前記算出手段は、前記レンズ装置として複数の撮像光学系を有する第1レンズ装置が装着されている場合、前記複数の撮像光学系のそれぞれの前記瞳領域に対応する前記撮像素子の第1領域の一部である第2領域から取得される前記第1信号および前記第2信号に基づいて、前記デフォーカス量を算出することを特徴とする撮像装置。 - 前記算出手段は、前記第1レンズ装置が装着されている場合、前記デフォーカス量を算出する際に、前記撮像素子の前記第1領域のうち前記第2領域とは異なる第3領域から取得される前記第1信号および前記第2信号を用いないことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記第2領域は、前記第3領域よりも、前記撮像素子の中心から離れていることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
- 前記算出手段は、
前記第1信号と前記第2信号との相関値を算出して前記デフォーカス量を算出し、
前記第1レンズ装置が装着されている場合、前記撮像素子の中心からの距離に基づいて前記第1信号および前記第2信号のそれぞれの重み付けを変更して前記相関値を算出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の撮像装置。 - 前記算出手段は、前記第1レンズ装置が装着されている場合、前記撮像素子の前記中心から離れるほど前記重み付けを大きくすることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
- 前記撮像素子は、1つのマイクロレンズに対して第1光電変換部および第2光電変換部を有し、該マイクロレンズが2次元状に配列されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の撮像装置。
- 前記マイクロレンズは、前記撮像素子の中心から離れるほど、対応する前記第1光電変換部と前記第2光電変換部との中心からシフトして配置されていることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
- 前記撮像装置には、前記レンズ装置として、1つの撮像光学系を有する第2レンズ装置が着脱可能であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の撮像装置。
- 前記算出手段は、前記第1レンズ装置が装着されている場合、前記第2領域のうち前記複数の撮像光学系のそれぞれに対応する互いに異なる領域から取得される前記第1信号および前記第2信号に基づいて、前記デフォーカス量を算出することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
- レンズ装置が着脱可能な撮像装置の制御方法であって、
前記レンズ装置の互いに異なる瞳領域を通過する光束にそれぞれ対応する第1信号および第2信号を撮像素子から出力するステップと、
前記第1信号および前記第2信号に基づいてデフォーカス量を算出するステップと、を有し、
前記デフォーカス量を算出するステップにおいて、
前記レンズ装置として複数の撮像光学系を有する第1レンズ装置が装着されている場合、前記複数の撮像光学系のそれぞれの前記瞳領域に対応する前記撮像素子の第1領域の一部である第2領域から取得される前記第1信号および前記第2信号に基づいて、前記デフォーカス量を算出することを特徴とする撮像装置の制御方法。 - 請求項10に記載の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022017158A JP2023114698A (ja) | 2022-02-07 | 2022-02-07 | 撮像装置、撮像装置の制御方法、およびプログラム |
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Publications (1)
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JP2023114698A true JP2023114698A (ja) | 2023-08-18 |
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ID=87569766
Family Applications (1)
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JP2022017158A Pending JP2023114698A (ja) | 2022-02-07 | 2022-02-07 | 撮像装置、撮像装置の制御方法、およびプログラム |
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JP (1) | JP2023114698A (ja) |
-
2022
- 2022-02-07 JP JP2022017158A patent/JP2023114698A/ja active Pending
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