JP2023114194A - 作業機械 - Google Patents

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JP2023114194A JP2022016408A JP2022016408A JP2023114194A JP 2023114194 A JP2023114194 A JP 2023114194A JP 2022016408 A JP2022016408 A JP 2022016408A JP 2022016408 A JP2022016408 A JP 2022016408A JP 2023114194 A JP2023114194 A JP 2023114194A
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高嘉 村橋
Takayoshi Murahashi
修一 山本
Shuichi Yamamoto
駿 大橋
Shun Ohashi
伸彦 桑▲高▼
Nobuhiko Kuwataka
未来 永田
Miki Nagata
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Abstract

Figure 2023114194000001
【課題】運転室のドアを遠隔操作で開閉可能としながらも、オペレータが運転室のドアを直接開閉することも可能な作業機械を提供する。
【解決手段】遠隔操作にて開閉可能なドア34が入出口3Aに取り付けられた運転室3を備えたホイールローダ1において、ドア34が閉位置および開位置での保持のいずれも解除されている状態では、開閉駆動装置5は、遠隔操作スイッチ4からの操作信号に基づいて電動モータ51が通電されて電動モータ51の回転トルクによりドア34を開閉動作させ、ドア34が閉位置および開位置での保持のいずれも解除されている状態であって、遠隔操作スイッチ4から操作信号が出力されていない状態では、電動モータ51への通電が遮断され、ドア34が慣性力により開閉動作可能となる。
【選択図】図8A

Description

本発明は、遠隔操作で開閉可能なドアが設けられた運転室を備える作業機械に関する。
ホイールローダや油圧ショベルといった作業機械の中型から大型の車両では特に、運転室が地上から高い位置に設けられており、オペレータが運転室に搭乗する際や運転室から退出する際には、一般に梯子や階段で構成された昇降装置を利用する。このとき、オペレータは、昇降装置を上っている途中あるいは下りている途中で運転室のドアを直接操作して開閉する。また、近年、オペレータが昇降装置を利用する前後、つまりオペレータが運転室のドアから離れて地面に立った状態で、運転室のドアを遠隔操作で開閉できる作業機械が登場している。
例えば、特許文献1には、昇降装置としてのラダーと、ラダーよりも上方に配置される開閉可能なドアを有する運転室と、運転室に設けられてドアを開動作させるアクチュエータと、オペレータによる操作が可能に構成される操作部と、アクチュエータの駆動を制御するコントローラと、を備え、コントローラは、操作部から受ける操作信号に基づいて、操作部がオペレータによる操作を受けている間ドアが開動作するように、アクチュエータの駆動を制御する作業車両が開示されている。
特開2019-138106号公報
しかしながら、特許文献1に記載の作業車両では、オペレータが操作部を操作していないとき、すなわち操作部からコントローラに操作信号が出力されていないときは、ドアがその位置で固定されてしまうため、電気系統の故障が発生した場合やオペレータが運転室から緊急脱出しなければならないような場合に、ドアがオペレータの運転室への搭乗動作や運転室からの退出動作の妨げとなって不便が生じる。
そこで、本発明の目的は、運転室のドアを遠隔操作で開閉可能としながらも、オペレータが運転室のドアを直接開閉することも可能な作業機械を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、車体を構成する本体フレーム上に設けられ、回動可能なドアが入出口に取り付けられた運転室と、前記運転室に設けられ、前記ドアを閉位置で保持する第1保持装置と、前記運転室に設けられ、前記ドアを開位置で保持する第2保持装置と、電動モータ、前記電動モータの回転速度を減速させる減速機、および前記減速機を介して伝達された前記電動モータの回転トルクを出力する出力軸を有し、前記出力軸により出力された前記回転トルクによって前記ドアを開閉駆動する開閉駆動装置と、前記ドアを開閉操作するための操作信号を前記開閉駆動装置に対して出力する操作装置と、を備えた作業機械において、前記ドアが前記第1保持装置による保持および前記第2保持装置による保持のいずれも解除されている状態では、前記開閉駆動装置は、前記操作装置からの前記操作信号に基づいて前記電動モータが通電されて前記回転トルクにより前記ドアを開閉動作させ、前記ドアが前記第1保持装置による保持および前記第2保持装置による保持のいずれも解除されている状態であって、前記操作装置から前記操作信号が出力されていない状態では、前記開閉駆動装置の前記電動モータへの通電が遮断され、前記ドアが慣性力により開閉動作可能となることを特徴とする。
本発明によれば、運転室のドアを遠隔操作で開閉可能としながらも、オペレータが運転室のドアを直接開閉することもできる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施形態に係るホイールローダの一構成例を示す外観側面図である。 図1に示すホイールローダを左後方から俯瞰した場合の斜視図である。 運転室の外観を示し、ドアが全閉位置にある場合の図である。 運転室の外観を示し、ドアが全閉位置または全開位置から約90°回動した位置にある場合の図である。 運転室の外観を示し、ドアが全開位置にある場合の図である。 遠隔操作ボックスの配置を示す図である。 遠隔操作ボックスの内部を示す図である。 ドアの回動機構の一構成例を示す図である。 減速機の内部機構の一構成例を示す図である。 運転室内におけるドア駆動ユニットの位置ならびに第1ワイヤーケーブルおよび第2ワイヤーケーブルの配策を示し、運転室内からドア側を見た場合の図である。 ドアの回動の様子を示し、運転室におけるドアの周辺部を上から見た場合の図である。 第1保持装置を示す図である。 ドアノブおよび第2保持装置の一構成例を示す図である。 図12における第2保持装置の第2ラッチ周辺部を拡大して示す図である。 第1保持装置および第2保持装置の基本的な機構を説明する図である。 遠隔操作によりドアを全閉位置から開動作させる場合における、各機器の動きについて説明する図である。 遠隔操作によりドアを全開位置から閉動作させる場合における、各機器の動きについて説明する図である。 運転室外から手動操作にてドアを開ける場合における、各機器の動きについて説明する図である。 運転室内から手動操作にてドアを開ける場合における、各機器の動きについて説明する図である。 手動操作にてドアを閉じる場合における、各機器の動きについて説明する図である。 変形例における運転席およびその周辺部の一構成例を示す図である。 各遠隔操作スイッチと各駆動機器との接続構成を示すシーケンス回路図である。 各遠隔操作スイッチの操作およびベルト装着センサの検出内容と各駆動機器の動作との関係を示す表である。 コントローラが有する機能を示す機能ブロック図である。 コントローラ内で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態に係る作業機械の一態様として、例えば、土砂や鉱物などの作業対象物を掘削してダンプトラックやホッパーといった積込み先へ作業対象物を積み込む荷役作業を行うホイールローダについて説明する。
<ホイールローダ1の構成>
まず、ホイールローダ1の構成について、図1~5を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るホイールローダ1の一構成例を示す外観側面図である。図2は、図1に示すホイールローダ1を左後方から俯瞰した場合の斜視図である。
ホイールローダ1は、車体が中心付近で中折れすることにより操舵するアーティキュレート式の作業機械である。車体の前部を構成する前フレーム1Aと車体の後部を構成する後フレーム1Bとが、センタジョイント10によって左右方向に回動自在に連結されており、ステアリング操作によって前フレーム1Aが後フレーム1Bに対して左右方向に屈曲する。
車体には4つの車輪11が設けられており、2つの車輪11が前輪11Aとして前フレーム1Aの左右両側に、残り2つの車輪11が後輪11Bとして後フレーム1Bの左右両側に、それぞれ設けられている。なお、図1および図2では、4つの車輪11のうち、左側の前輪11Aおよび後輪11Bのみが示されている。前フレーム1Aの前部には、油圧駆動式の作業装置2が取り付けられている。
作業装置2は、前フレーム1Aに上下方向に回動可能に取り付けられたリフトアーム21と、リフトアーム21を駆動する2つのリフトアームシリンダ(不図示)と、リフトアーム21の先端部に上下方向に回動可能に取り付けられたバケット22と、バケット22を駆動するバケットシリンダ23と、リフトアーム21に回動可能に連結されてバケット22とバケットシリンダ23とのリンク機構を構成するベルクランク24と、を有している。
後フレーム1Bには、オペレータが搭乗する運転室3と、ホイールローダ1の駆動に必要な各種の機器類を内部に収容する機械室12と、車体が傾倒しないように作業装置2とのバランスを保つためのカウンタウェイト13と、が設けられている。後フレーム1Bにおいて、運転室3は前部に、カウンタウェイト13は後部に、機械室12は運転室3とカウンタウェイト13との間に、それぞれ配置されている。
ここで、運転室3の構成について、図1および図2に加えて、図3~5を参照して説明する。
図3は、運転室3の外観を示し、ドア34が全閉位置にある場合の図である。図4は、運転室3の外観を示し、ドア34が全閉位置または全開位置から約90°回動した位置にある場合の図である。図5は、運転室3の外観を示し、ドア34が全開位置にある場合の図である。なお、以下の説明では、ドア34が完全に閉じられた状態となる閉位置を「全閉位置」とし、ドア34がそれ以上開かない状態となる開位置を「全開位置」とする。
運転室3は、図4および図5に示すように、後フレーム1B上に取り付けられた床板部30と、床板部30の上方を覆う天井部31と、床板部30と天井部31との間で上下方向に延びる複数のピラー32と、複数のピラー32の間に取り付けられた複数の窓33と、左右一側の入出口3Aに開閉可能に設けられたドア34と、を備える。運転室3内の中央部には、オペレータが着座する運転席35が設けられている。
本実施形態では、運転室3には、4つのピラー32が立設されている。4つのピラー32のうち、2つが一対の前方ピラー32Aとして運転席35の前方の左右両側に、残り2つが一対の後方ピラー32Bとして運転席35の後方の左右両側に、それぞれ配置されている。なお、図1~5では、4つのピラー32のうち、左側に配置された前方ピラー32Aおよび後方ピラー32Bのみが示されている。
複数の窓33は、一対の前方ピラー32Aの間において運転室3の前側に張り出した前方窓33Aと、一対の後方ピラー32Bの間において運転室3の後側に張り出した後方窓33Bと、を含む。入出口3Aは、左側に配置された前方ピラー32Aと後方ピラー32Bとの間、すなわち運転室3の左側に設けられている。
ドア34は、少なくとも中央位置よりも上側の領域が窓として形成され、左側に配置された後方ピラー32Bに一対のヒンジ36を介して取り付けられている。ドア34は、これら一対のヒンジ36を回動中心として、図3に示す全閉位置と図5に示す全開位置との間で水平方向に回動する。「全開位置」は、「全閉位置」に対して、後方ピラー32Bに配設された一対のヒンジ36を回動中心として約180°回動した位置である。なお、図4は、開閉途中のドア34の状態の一例として、全閉位置または全開位置から約90°回動した位置にあるドア34の状態を示している。
また、本実施形態では、入出口3Aおよびドア34は、運転室3の左側に設けられているが、車体の仕様によっては、右側あるいは左右両側に設けられていてもよい。このドア34は、オペレータが手動で直接開閉することも、遠隔操作で開閉することも可能となっている。
運転室3の左側となるドア34側の下方には、後フレーム1Bから外側(左側方)に張り出したステップ1Cが設けられている。そして、ステップ1Cの下側には、上下方向に所定の間隔を空けて並ぶ複数の踏み板140を有する昇降装置14が設けられている。オペレータは、運転室3に搭乗する際や運転室3から退出する際には、ステップ1Cおよび昇降装置14を使用する。
<ドア34の開閉駆動機構>
次に、ドア34の開閉駆動機構について、図6~10を参照して説明する。
図6は、遠隔操作ボックス40の配置を示す図である。図7は、遠隔操作ボックス40の内部を示す図である。図8Aは、ドア34の回動機構の一構成例を示す図である。図8Bは、減速機52の内部機構の一構成例を示す図である。図9は、運転室3内におけるドア駆動ユニット7の位置ならびに第1ワイヤーケーブル81および第2ワイヤーケーブル82の配策を示し、運転室3内からドア34側を見た場合の図である。図10は、ドア34の回動の様子を示し、運転室3におけるドア34の周辺部を上から見た場合の図である。
オペレータは、ドア34を遠隔操作によって開閉したい場合には、遠隔操作用の操作装置としての遠隔操作スイッチ4を操作する。遠隔操作スイッチ4は、本実施形態では、図6および図7に示すように、施錠可能な遠隔操作ボックス40内に収容されている。
遠隔操作ボックス40は、一側面に開口部401Aが形成された箱状の本体401と、本体401における開口部401Aを塞ぐ位置にヒンジ400Aを介して開閉可能に取り付けられた扉402と、を有する。扉402には、施錠するための錠402Aが取り付けられている。したがって、遠隔操作スイッチ4を操作できるオペレータは、錠402Aに対応した鍵を有した者に限られる。
遠隔操作ボックス40は、扉402(開口部401A)が車体前側を臨む向きで、ステップ1Cの下側に形成された空間Sに配置されている。これにより、オペレータは、地面に立った状態で、かつ、無理のない安定した姿勢で、遠隔操作ボックス40内の遠隔操作スイッチ4にアクセスすることができる。
オペレータが遠隔操作スイッチ4を操作すると、遠隔操作スイッチ4は、ドア34を開閉操作するための操作信号を開閉駆動装置5に対して出力する。開閉駆動装置5は、図8Aに示すように、駆動源となる電動モータ51と、電動モータ51の回転速度を減速させる減速機52と、減速機52を介して伝達された電動モータ51の回転トルクを出力する出力軸53と、を有する。開閉駆動装置5は、出力軸53により出力された回転トルクによってドア34を開閉駆動する。
電動モータ51は、遠隔操作スイッチ4から出力された開操作信号に基づいて一の方向に回転(正回転)し、遠隔操作スイッチ4から出力された閉操作信号に基づいて他の方向に回転(逆回転)する。他方、電動モータ51は、遠隔操作スイッチ4から操作信号が出力されていない場合には停止状態となる。
減速機52は、図8Bに示すように、歯数の異なる複数の平歯車520が組み合わされて構成された平歯車式である。本実施形態では、減速機52は、電動モータ51の回転軸510に組み付けられた第1平歯車520Aと、出力軸53に組み付けられた第2平歯車520Bと、が噛み合って構成されている。
電動モータ51が通電されて回転すると、回転軸510の回転に伴って第1平歯車520Aが回転する。続いて、第1平歯車520Aと噛み合っている第2平歯車520Bが、第1平歯車520Aの回転に伴って回転する。そして、第2平歯車520Bの回転に伴って出力軸53が回転する。
出力側に配置された第2平歯車520Bの歯数は、入力側に配置された第1平歯車520Aの歯数よりも多く形成されている。そのため、第2平歯車520Bの回転速度は、第1平歯車520Aよりも遅くなる。これにより、減速機52は、電動モータ51の回転速度を減速させることが可能となっている。
なお、本実施形態では、減速機52は、歯数の異なる大小2つの平歯車520(第1平歯車520Aおよび第2平歯車520B)が組み合わされて構成されていたが、これに限らず、開閉駆動装置5に求められる仕様によっては、歯数の異なる3つ以上の平歯車520が組み合わされて構成されたものであってもよい。
また、この減速機52では、セルフロック機能(出力側であるはす歯歯車側からの回転を不可とする機能)を有するウォーム減速機と異なり、複数の平歯車520を出力側から回転させることが可能となっている。
したがって、電動モータ51が停止状態である場合(非通電時)に出力軸53を手動により強制的に回転させると、減速機52の複数の平歯車520が出力側から回転するため、すなわち第2平歯車520Bが回転して第1平歯車520Aも回転するため、電動モータ51が容易に回転可能となる。このように、ホイールローダ1では、平歯車式の減速機52の特徴を活かし、電動モータ51の駆動力およびドア34に作用する慣性力の両方によってドア34を開閉駆動させることを可能としている。
図8Aおよび図9に示すように、開閉駆動装置5は、後述する第2サーボモータ602と共にフレーム70に配設され、ドア駆動ユニット7として運転室3の左側に配置された後方ピラー32Bの上端部に取り付けられている。図8Aに示すように、開閉駆動装置5では、電動モータ51の上端部に減速機52が配置され、減速機52から上側に向かって出力軸53の先端部が突出している。
また、ドア34の内側の上端部には、ブラケット341が複数のボルトにより取り付けられている。そして、このブラケット341と開閉駆動装置5の出力軸53とは、連結部材37によって連結されている。
連結部材37は、出力軸53の先端部に取り付けられて出力軸53の回転に伴って回転する板状の回転板371と、回転板371とブラケット341とを接続する棒状の接続棒372と、を有する。回転板371は、出力軸53が嵌入される嵌入孔が形成された円盤状の基部371Aと、基部371Aの一部から外側に向かって延びる延在部371Bと、を含む。
ブラケット341は、ドア34の内側に取り付けられる被取付部341Aと、被取付部341Aの下端部から水平方向に張り出すと共に後方ピラー32B側に向かって延在するプレート部341Bと、を含む。
連結部材37の接続棒372は、回転板371の延在部371Bの先端部およびブラケット341のプレート部341Bの先端部に対してそれぞれ水平方向に回動自在に接続されている。すなわち、接続棒372は、回転板371とブラケット341とのリンク機構を構成している。
図10に示すように、まず、ドア34が入出口3Aを塞いだ状態となる全閉位置では、連結部材37は、延在部371Bの先端が運転室3の右側(入出口3Aと対向する側)を指向した状態となり、ブラケット341は、プレート部341Bが運転室3の内部に向かって張り出した状態となる。
続いて、ドア34が全閉位置から約90°開いた位置では、連結部材37は、延在部371Bの先端が運転室3の前側を指向した状態となり、ブラケット341は、プレート部341Bが車体の前方に向かって張り出した状態となる。
そして、ドア34が約90°開いた位置からさらに開いて約180°開いた全開位置では、連結部材37は、延在部371Bの先端が入出口3A側を指向した状態となり、ブラケット341は、プレート部341Bが車体の左側方に向かって張り出した状態となる。
ドア34が開く場合、回転板371は、開閉駆動装置5の出力軸53の回転に伴って、運転室3の天井部31側から見て反時計回りに回転する。そして、延在部371Bの先端部が接続棒372を車体の左側方に向かって押し出す。これにより、ブラケット341が車体の左側方から後方に向かって徐々に押し出され、ドア34は、後方ピラー32Bに配設された一対のヒンジ36を中心として全開位置から全閉位置まで、運転室3の天井部31側から見て反時計回りに回動する。
他方、ドア34が閉じる場合、回転板371は、開閉駆動装置5の出力軸53の回転に伴って、運転室3の天井部31側から見て時計回りに回転する。そして、延在部371Bの先端部が接続棒372を運転室3の内部に向かって引っ張る。これにより、ブラケット341が車体の後方から運転室3の内部に向かって徐々に引き戻され、ドア34は、後方ピラー32Bに配設された一対のヒンジ36を中心として全閉位置から全開位置まで、運転室3の天井部31側から見て時計回りに回動する。
本実施形態では、ドア34の開閉駆動に係る開閉駆動装置5、連結部材37、およびブラケット341が、運転室3の左側に配置された後方ピラー32Bの上端部およびその周辺部、すなわち運転席35の後方左上の天井部31付近にまとめて配置されている。これにより、例えば、運転席35周辺の床板部30上に配置されているような場合と比べて、オペレータが運転室3に出入りする際にオペレータの足が通過する空間を広く確保できるので、オペレータは運転室3の出入りがしやすい。
<ドア34の保持機構>
次に、ドア34の保持機構について、図8Aおよび図9に加えて、図11~14を参照して説明する。
図11は、第1保持装置61を示す図である。図12は、ドアノブ343および第2保持装置62の一構成例を示す図である。図13は、図12における第2保持装置62の第2ラッチ622周辺部を拡大して示す図である。図14は、第1保持装置61および第2保持装置62の基本的な機構を説明する図である。
ドア34は、全閉位置では第1保持装置61により、全開位置では第2保持装置62により、それぞれ保持される。したがって、ドア34は、開閉途中では外力や慣性力に応じて一対のヒンジ36を回動中心とした水平方向の回動が可能な状態(以下、単に「回動可能状態」とする)であるが、全閉位置および全開位置ではいずれも運転室3に対して固定された状態となる。
図11に示すように、第1保持装置61は、運転室3の左側に配置された前方ピラー32Aから後方ピラー32B側に向かって突出する第1ストライカ611と、ドア34の縁部のうち全閉位置で前方ピラー32Aに対向する部分の下端側に設けられた第1ラッチ612と、を有する。第1ラッチ612には、第1ストライカ611が嵌合される切欠き612Aが形成されている。
ドア34は、全開位置から閉じる方向に回動して全閉位置になると、第1ストライカ611が第1ラッチ612の切欠き612Aに嵌合されて前方ピラー32Aに保持された状態となる。他方で、ドア34を全閉位置から開く方向に回動させる場合には、第1保持装置61によって全閉位置で保持されているドア34を回動可能状態にすべく、第1ストライカ611と第1ラッチ612との嵌合を解除する必要がある。
ドア34の内側面の下端部には、オペレータが運転室3内からドア34を手動で開く場合に第1ストライカ611と第1ラッチ612との嵌合、すなわち全閉位置でのドア34の保持を解除するための第1操作レバー342が設けられている。また、図12に示すように、ドア34の外面側の下端部には、オペレータが運転室3の外側からドア34を手動で開く場合に第1ストライカ611と第1ラッチ612との嵌合を解除するためのドアノブ343と、ドアノブ343をロックするロック装置344とが、それぞれ設けられている。
さらに、ドア34の内側面の上端部に取り付けられたブラケット341のプレート部341B上には、遠隔操作にてドア34を開く場合に第1ストライカ611と第1ラッチ612との嵌合を解除するための第1サーボモータ601が配設されている。すなわち、この第1サーボモータ601は、ドア34を保持する状態にある第1保持装置61をドア34の保持を解除する状態に駆動させる第1アクチュエータに相当する。図8A、図9、および図11に示すように、第1サーボモータ601には、第1ワイヤーケーブル81の一端が接続されている。
図9および図11に示すように、第1サーボモータ601から導出された第1ワイヤーケーブル81は、オペレータの視界を妨げないよう、ドア34の外縁に沿って配策され、他端が第1ラッチ612に接続されている。すなわち、第1サーボモータ601と第1保持装置61の第1ラッチ612とは、第1ワイヤーケーブル81によって接続されている。
図12に示すように、第2保持装置62は、ドア34の外側面下部(図12ではロック装置344の右上位置)から突出する第2ストライカ621と、後方ピラー32Bの後側下部に設けられた第2ラッチ622と、を有する。図13に示すように、第2ラッチ622には、第2ストライカ621が嵌合される切欠き622Aが形成されている。
ドア34は、全閉位置から開く方向に回動して全開位置になると、第2ストライカ621が第2ラッチ622の切欠き622Aに嵌合されて運転室3の左側面に保持された状態となる。他方で、ドア34を全開位置から閉じる方向に回動させる場合には、第2保持装置62によって全開位置で保持されているドア34を回動可能状態にすべく、第2ストライカ621と第2ラッチ622との嵌合を解除する必要がある。
図8Aおよび図9に示すように、フレーム70には、遠隔操作にてドア34を閉じる場合に第2ストライカ621と第2ラッチ622との嵌合を解除するための第2サーボモータ602が、電動モータ51の一側(図8Aおよび図9では後方ピラー32B側)に配設されている。この第2サーボモータ602は、ドア34を保持する状態にある第2保持装置62をドア34の保持を解除する状態に駆動させる第2アクチュエータに相当する。第2サーボモータ602には、第2ワイヤーケーブル82の一端が接続されている。
図9および図13に示すように、第2サーボモータ602から導出された第2ワイヤーケーブル82は、オペレータの視界の妨げとならないよう、後方ピラー32Bの延伸方向に沿って配策され、他端が第2ラッチ622に接続されている。すなわち、第2サーボモータ602と第2保持装置62の第2ラッチ622とは、第2ワイヤーケーブル82によって接続されている。
また、図8Aおよび図9に示すように、第2ワイヤーケーブル82の一端部には、オペレータが運転室3の内部および外側からドア34を手動で閉じる場合に第2ストライカ621と第2ラッチ622との嵌合を解除するための第2操作レバー602Aが、第2サーボモータ602との接続部分よりも第2ラッチ622の位置の側に取り付けられている。
第1保持装置61の機構と第2保持装置62の機構とは、いずれも基本的な機構が同様であるため、図14を参照してまとめて説明する。なお、以下の説明では、「第1ストライカ611および第2ストライカ621」をまとめて「ストライカ611,621」とし、「第1ラッチ612および第2ラッチ622」をまとめて「ラッチ612,622」とする場合がある。
ストライカ611,621がラッチ612,622に嵌合する場合、図14の左側に示すように、ストライカ611,621が、ラッチ612,622の切欠き612A,622Aの一側の領域(ストライカ611,621を指向する面を有する領域)を押す。これにより、ラッチ612,622が回転軸Cを中心に一方向(図14では反時計回りの方向)に回転し、ストライカ611,621が切欠き612A,622A内に嵌合する。
なお、ドア34の開閉操作によるストライカ611,621とラッチ612,622との嵌合においては、ストライカ611,621とラッチ612,622とが嵌合するまでドア34に対して外力を与えずとも、ドア34の慣性(重み)によってドア34が回動し、第1ラッチ612側から第1ストライカ611に、あるいは第2ストライカ621側から第2ラッチ622に、それぞれあたかも吸い込まれるかのように、ストライカ611,621とラッチ612,622とが嵌合する。
続いて、ストライカ611,621とラッチ612,622との嵌合を解除する場合、図14の右側に示すように、ラッチ612,622が、回転軸Cを中心に他方向(図14では時計回りの方向)に回転し、一側の領域が切欠き612A,622A内のストライカ611,621を押し出す。これにより、ストライカ611,621が切欠き612A,622A内から抜けて、ストライカ611,621とラッチ612,622とが離脱した状態となる。
なお、ストライカ611,621とラッチ612,622との嵌合解除においては、外力によりラッチ612,622を回転させる必要がある。ドア34を遠隔操作にて開閉する場合には、第1サーボモータ601および第2サーボモータ602の駆動力がそれぞれ外力となり、ドア34を手動にて開閉する場合には、第1操作レバー342、ドアノブ343、および第2操作レバー602Aの操作力がそれぞれ外力となる。
<ドア34の開閉動作>
次に、ドア34の開閉動作について、図15および図16を参照して説明する。
図15Aは、遠隔操作によりドア34を全閉位置から開動作させる場合における、各機器の動きについて説明する図である。図15Bは、遠隔操作によりドア34を全開位置から閉動作させる場合における、各機器の動きについて説明する図である。図16Aは、運転室3外から手動操作にてドア34を開ける場合における、各機器の動きについて説明する図である。図16Bは、運転室3内から手動操作にてドア34を開ける場合における、各機器の動きについて説明する図である。図16Cは、手動操作にてドア34を全開位置から閉じる場合における、各機器の動きについて説明する図である。
遠隔操作にてドア34を全閉位置から開動作させる場合、図15Aに示すように、オペレータは、遠隔操作スイッチ4を中立位置(遠隔操作停止位置)から開位置に切り替え操作する。すると、遠隔操作スイッチ4は、電動モータ51および第1サーボモータ601に対してそれぞれ開操作信号を出力する。
第1サーボモータ601は、遠隔操作スイッチ4から出力されている開操作信号に基づいて通電され、第1ワイヤーケーブル81の他端を引っ張る方向に駆動する。これに伴って、第1ラッチ612は、切欠き612A内に抱え込んでいた第1ストライカ611を外方へ押し出す方向に回転する。これにより、第1ストライカ611と第1ラッチ612との嵌合、すなわち第1保持装置61によるドア34の保持が解除される。
本実施形態では、遠隔操作スイッチ4から開操作信号が出力された場合に、ドア34を保持する状態にある第1保持装置61をドア34の保持を解除する状態に駆動させる第1アクチュエータとして、第1サーボモータ601を用いているが、これに限らず、例えば、電磁石を利用したものなどであってもよい。また、第1アクチュエータは、必ずしも電動式のアクチュエータである必要はなく、機械式のアクチュエータであってもよい。
なお、第1保持装置61は、後述するロック装置344によってドア34が施錠された状態、すなわちドアノブ343を操作しても第1ラッチ612が第1ストライカ611から外れない状態であったとしても、第1サーボモータ601の駆動によって第1ラッチ612が動作可能に構成されている。これにより、ドア34がロック装置344により施錠されている場合であっても、オペレータは、昇降装置14を使用してドア34に設けられたロック装置344へアクセスすることなく、地上から遠隔操作スイッチ4によってドア34を開くことができる。
ただし、遠隔操作スイッチ4は、前述したように、施錠可能な遠隔操作ボックス40内に収容されているため、遠隔操作スイッチ4を操作できるオペレータは、錠402Aを開錠することが可能な鍵を有した者に限られる。すなわち、施錠された運転室3のドア34を開くことができる者は、運転室3のドア34を解錠するための鍵(ロック装置344に対応する鍵)、もしくは、遠隔操作ボックス40の扉402を解錠するための鍵(錠402Aに対応する鍵)を有した者に限られる。
電動モータ51は、遠隔操作スイッチ4から出力されている開操作信号に基づいて通電され、運転室3の天井部31側から見て反時計回りに回転駆動する。これに伴って、連結部材37は、ブラケット341を運転室3の外方に向かって押し出す。これにより、ドア34は、後方ピラー32Bに配設された一対のヒンジ36を中心として車体の後方に向かって開動作し、全開位置において第2保持装置62で保持される。
なお、遠隔操作によるドア34の開動作中において、オペレータが遠隔操作スイッチ4を開位置から中立位置に切り替え操作すると、遠隔操作スイッチ4から開操作信号が出力されなくなる。この場合、すなわち第1保持装置61によるドア34の保持が解除されている状態で、かつ、遠隔操作スイッチ4から開操作信号が出力されていない状態では、電動モータ51への通電が遮断され、ドア34は、慣性力によって開動作可能となる。
また、遠隔操作にてドア34を全開位置から閉動作させる場合、図15Bに示すように、オペレータは、遠隔操作スイッチ4を中立位置から閉位置に切り替え操作する。すると、遠隔操作スイッチ4は、電動モータ51および第2サーボモータ602に対してそれぞれ閉操作信号を出力する。
第2サーボモータ602は、遠隔操作スイッチ4から出力されている閉操作信号に基づいて通電され、第2ワイヤーケーブル82の他端を引っ張る方向に駆動する。これに伴って、第2ラッチ622は、切欠き622A内に抱え込んでいた第2ストライカ621を外方へ押し出す方向に回転する。これにより、第2ストライカ621と第2ラッチ622との嵌合、すなわち第2保持装置62によるドア34の保持が解除される。
本実施形態では、遠隔操作スイッチ4から閉操作信号が出力された場合に、ドア34を保持する状態にある第2保持装置62をドア34の保持を解除する状態に駆動させる第2アクチュエータとして、第2サーボモータ602を用いているが、これに限らず、例えば、電磁石を利用したものなどであってもよい。また、第2アクチュエータは、必ずしも電動式のアクチュエータである必要はなく、機械式のアクチュエータであってもよい。
電動モータ51は、遠隔操作スイッチ4から出力されている閉操作信号に基づいて通電され、運転室3の天井部31側から見て時計回りに回転駆動する。これに伴って、連結部材37は、ブラケット341を運転室3の内部に向かって引っ張る。これにより、ドア34は、後方ピラー32Bに配設された一対のヒンジ36を中心として車体の前方に向かって閉動作し、全閉位置において第1保持装置61で保持される。
なお、遠隔操作によるドア34の閉動作中において、オペレータが遠隔操作スイッチ4を閉位置から中立位置に切り替え操作すると、遠隔操作スイッチ4から閉操作信号が出力されなくなる。この場合、すなわち第2保持装置62によるドア34の保持が解除されている状態で、かつ、遠隔操作スイッチ4から閉操作信号が出力されていない状態では、電動モータ51への通電が遮断され、ドア34は、慣性力により閉動作可能となる。
以上より、ドア34が第1保持装置61による保持および第2保持装置62による保持のいずれも解除されている状態では、開閉駆動装置5は、遠隔操作スイッチ4からの操作信号に基づいて電動モータ51が通電されて電動モータ51の回転トルクにより開閉動作させる。
また、ドア34が第1保持装置61による保持および第2保持装置62による保持がいずれも解除されている状態であって、遠隔操作スイッチ4から操作信号が出力されていない状態では、電動モータ51への通電が遮断され、ドア34が慣性力により開閉動作可能となる。
なお、ドア34が第1保持装置61による保持および第2保持装置62による保持のいずれも解除されている状態で、遠隔操作スイッチ4から閉操作信号もしくは開操作信号が出力されると、閉操作信号もしくは開操作信号は、第1保持装置61を駆動させる第1サーボモータ601、もしくは第2保持装置62を駆動させる第2サーボモータ602にも入力される。そのため、閉操作信号もしくは開操作信号に基づいて第1ラッチ612もしくは第2ラッチ622が回転するが、この場合は、いわゆる空動作となることから、ドア34の回動には影響しない。
運転室3の外側から手動にて全閉位置のドア34を開動作させる場合、図16Aに示すように、オペレータは、ロック装置344によるドア34のロック状態(ドアノブ343を操作しても第1ラッチ612が第1ストライカ611から外れない状態)を解除した上で、ドアノブ343を手前に引く。これに伴って、第1ラッチ612は、切欠き612A内に抱え込んでいた第1ストライカ611を外方へ押し出す方向に回転する。これにより、第1ストライカ611と第1ラッチ612との嵌合、すなわち第1保持装置61によるドア34の保持が解除される。したがって、ドアノブ343は、第1保持装置61によって全閉位置に保持されたドア34の保持を解除するように第1保持装置61を操作可能なものである。
なお、ロック装置344は、運転室3のドア34を施錠するための装置である。したがって、オペレータは、鍵を用いてドア34を施錠(ロック)および解錠(ロック解除)することができる。
続いて、オペレータは、ドア34を手前に引っ張る。これに伴って、出力軸53は、連結部材37を介して反時計回りに強制的に回転することから、減速機52の複数の平歯車520が出力側から回転する。これにより、ドア34は、回動可能状態となって、後方ピラー32Bを中心として車体の後方に向かって慣性力あるいは外力により開動作し、全開位置において第2保持装置62で保持される。
他方、運転室3の内側から手動にて全閉位置のドア34を開動作させる場合、図16Bに示すように、オペレータは、第1操作レバー342を後方に倒す。これに伴って、第1ラッチ612は、切欠き612A内に抱え込んでいた第1ストライカ611を外方へ押し出す方向に回転する。これにより、第1ストライカ611と第1ラッチ612との嵌合、すなわち第1保持装置61によるドア34の保持が解除される。したがって、第1操作レバー342は、ドアノブ343と同様に、第1保持装置61によって全閉位置に保持されたドア34の保持を解除するように第1保持装置61を操作可能なものである。
続いて、オペレータは、ドア34を外側に向けて押し出す。これに伴って、出力軸53は、連結部材37を介して、運転室3の天井部31側から見て反時計回りに強制的に回転することから、減速機52の複数の平歯車520が出力側から(第2平歯車520Bから)回転する。これにより、ドア34は、回動可能状態となって、全開位置に向かって慣性力あるいは外力により開動作する。
また、運転室3の内外両側から手動にて全開位置のドア34を閉動作させる場合、図16Cに示すように、オペレータは、第2操作レバー602Aを上方に向かって倒す。これに伴って、第2ラッチ622は、切欠き622A内に抱え込んでいた第2ストライカ621を外方へ押し出す方向に回転する。これにより、第2ストライカ621と第2ラッチ622との嵌合、すなわち第2保持装置62によるドア34の保持が解除される。したがって、第2操作レバー602Aは、第2保持装置62によって全開位置に保持されたドア34の保持を解除するように第2保持装置62を操作可能なものである。
続いて、オペレータは、ドア34を手前に引っ張る。これに伴って、出力軸53は、連結部材37を介して、運転室3の天井部31側から見て時計回りに強制的に回転することから、減速機52の複数の平歯車520が出力側から(第2平歯車520Bから)回転する。これにより、ドア34は、回動可能状態となって、全閉位置に向かって慣性力あるいは外力により開動作する。
このように、ホイールローダ1では、遠隔操作スイッチ4による遠隔操作およびドアノブ343、第1操作レバー342、および第2操作レバー602Aを用いた手動操作の両方によって、第1保持装置61によるドア34の保持と第2保持装置62によるドア34の保持を解除することができると共に、電動モータ51の駆動力およびドア34に作用する慣性力あるいは外力の両方によって、ドア34を開閉動作させることができる。
したがって、オペレータは、普段は遠隔操作によってドア34を電動で開閉しながらも、電気系統の故障が発生した場合やオペレータが運転室3から緊急脱出しなければならないような場合には、手動操作によってドア34を開閉することができる。
<変形例>
次に、本実施形態の変形例に係るホイールローダ1について、図17~21を参照して説明する。なお、図17~21において、実施形態に係るホイールローダ1について説明したものと共通する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図17は、変形例における運転席35およびその周辺部の一構成例を示す図である。図18は、各遠隔操作スイッチ4,38と各駆動機器51,601,602との接続構成を示すシーケンス回路図である。図19は、各遠隔操作スイッチ4,38の操作およびベルト装着センサ350の検出内容と各駆動機器51,601,602の動作との関係を示す表である。
本変形例に係るホイールローダ1は、ドア34を開閉操作するための操作信号を開閉駆動装置5に対して出力する操作装置として、地上から操作可能な地上用操作部としての地上用遠隔操作スイッチ4と、運転席35内から操作可能な運転室用操作部としての運転室用遠隔操作スイッチ38と、を含む。なお、地上用遠隔操作スイッチ4は、実施形態で説明した遠隔操作スイッチ4であるが、本変形例では、運転室用遠隔操作スイッチ38と区別するため、地上用遠隔操作スイッチ4とする。
運転室用遠隔操作スイッチ38は、図17に示すように、運転室3内において、運転席35の前方に設置されたフロントコンソール39におけるドア34側(左側)の位置に設けられている。このように、ドア34を開閉操作するための運転室用遠隔操作スイッチ38をドア34の近くに配置しておくことによって、運転室3に出入りする際のオペレータの操作性を向上している。
本変形例では、オペレータは、運転室3内からのドア34を遠隔操作することが可能となるが、例えば、オペレータが運転室3内において運転席35に着座していない状態でメンテナンス作業をしているような場合に、誤って運転室用遠隔操作スイッチ38に触れてしまうと、ドア34が意図せず開閉動作してしまう可能性がある。
そのため、運転室3内には、運転席35にオペレータが着座していることを検出する着座検出装置として、シートベルトが装着されているか否かを検出するスイッチ式のベルト装着センサ350が設けられている。
なお、着座検出装置は、必ずしもシートベルトの装着状態を検出するセンサでなくともよく、例えば、運転席35の座面にかかる圧力などを検出するセンサや、オペレータが正しい姿勢で運転席35に着座していなければ操作ができない位置に設けられたスイッチなどであってもよい。
図18に示すように、オペレータがシートベルトを装着している場合には、ベルト装着センサ350がONとなって、運転室用遠隔操作スイッチ38の操作を有効とする接続位置αに切り換わる。これにより、運転室用遠隔操作スイッチ38と第1サーボモータ601、第2サーボモータ602、および電動モータ51とがそれぞれ電気的に接続されて、第1サーボモータ601、第2サーボモータ602、および電動モータ51はそれぞれ、運転室用遠隔操作スイッチ38から出力された操作信号を取得する。
このとき、地上用遠隔操作スイッチ4は、第1サーボモータ601、第2サーボモータ602、および電動モータ51との接続がそれぞれ遮断されているため、地上用遠隔操作スイッチ4の操作は無効となる。
一方、オペレータがシートベルトを装着していない場合には、ベルト装着センサ350がOFFとなって、地上用遠隔操作スイッチ4の操作を有効とする接続位置β(図18において破線で示す)に切り換わる。これにより、地上用遠隔操作スイッチ4と第1サーボモータ601、第2サーボモータ602、および電動モータ51とがそれぞれ電気的に接続されて、第1サーボモータ601、第2サーボモータ602、および電動モータ51はそれぞれ、地上用遠隔操作スイッチ4から出力された操作信号を取得する。
このとき、運転室用遠隔操作スイッチ38は、第1サーボモータ601、第2サーボモータ602、および電動モータ51との接続がそれぞれ遮断されているため、運転室用遠隔操作スイッチ38の操作は無効となる。
運転室用遠隔操作スイッチ38の操作、地上用遠隔操作スイッチ4の操作、およびベルト装着センサ350の検出状態と、電動モータ51の駆動状態、第1サーボモータ601の駆動状態、および第2サーボモータ602の駆動状態との具体的な相関関係は、図19に示す通りである。
すなわち、ベルト装着センサ350にてシートベルトが装着されていることが検出された場合には、運転室用遠隔操作スイッチ38の操作が有効となり、かつ、地上用遠隔操作スイッチ4の操作が無効となる。一方、ベルト装着センサ350にてシートベルトが装着されていることが検出されなかった場合には、運転室用遠隔操作スイッチ38の操作が無効となり、かつ、地上用遠隔操作スイッチ4の操作が有効となる。
これにより、例えばオペレータとは別の作業者が、運転席35に着座しているオペレータに気づかずに地上用遠隔操作スイッチ4を操作してしまうことにより、運転席35に着座したオペレータにとって不意にドア34が開閉動作してしまうといった事態を防止することができる。
なお、地上用遠隔操作スイッチ4の操作の有効・無効の切り替えおよび運転室用遠隔操作スイッチ38の操作の有効・無効の切り替えに係るシステム構成は、必ずしもシーケンス回路を組んで実現する必要はなく、例えばコントローラ9を用いて実現してもよい。
図20は、コントローラ9が有する機能を示す機能ブロック図である。図21は、コントローラ9内で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
コントローラ9は、CPU、RAM、ROM、入力I/F、および出力I/Fがバスを介して互いに接続されて構成される。そして、地上用遠隔操作スイッチ4、運転室用遠隔操作スイッチ38、およびベルト装着センサ350が入力I/Fに接続され、第1サーボモータ601、第2サーボモータ602、および電動モータ51が出力I/Fに接続されている。
このようなハードウェア構成において、ROM若しくは光学ディスク等の記録媒体に格納された制御プログラム(ソフトウェア)をCPUが読み出してRAM上に展開し、展開された制御プログラムを実行することにより、制御プログラムとハードウェアとが協働して、コントローラ9の機能を実現する。
図20に示すように、コントローラ9は、データ取得部91と、着座状態判定部92と、有効・無効選択部93と、信号出力部94と、を含む。
コントローラ9では、図21に示すように、まず、データ取得部91が、地上用遠隔操作スイッチ4から出力された操作信号、運転室用遠隔操作スイッチ38から出力された操作信号、およびベルト装着センサ350から出力された信号を、それぞれデータとして取得する(ステップS901)。
続いて、着座状態判定部92は、ステップS901で取得されたベルト装着センサ350からの信号に基づいて、オペレータがシートベルトを装着しているか否か、すなわち運転席35に着座しているか否かを判定する(ステップS902)。
ステップS902においてオペレータが着座していると判定された場合(ステップS902/YES)、有効・無効選択部93は、ステップS901にて取得された運転室用遠隔操作スイッチ38からの操作信号を有効にし、ステップS901にて取得された地上用遠隔操作スイッチ4からの操作信号を無効にする(ステップS903)。
次に、ステップS901にて取得された運転室用遠隔操作スイッチ38からの操作信号が開操作信号である場合(ステップS904/開)、信号出力部94は、電動モータ51および第1サーボモータ601に対してそれぞれ開操作信号を出力し(ステップS905)、コントローラ9における処理が終了する。
他方、ステップS901にて取得された運転室用遠隔操作スイッチ38からの操作信号が閉操作信号である場合(ステップS904/閉)、信号出力部94は、電動モータ51および第2サーボモータ602に対してそれぞれ閉操作信号を出力し(ステップS906)、コントローラ9における処理が終了する。
また、ステップS902においてオペレータが着座していないと判定された場合(ステップS902/NO)、有効・無効選択部93は、ステップS901にて取得された運転室用遠隔操作スイッチ38からの操作信号を無効にし、ステップS901にて取得された地上用遠隔操作スイッチ4からの操作信号を有効にする(ステップS907)。
次に、ステップS901にて取得された地上用遠隔操作スイッチ4からの操作信号が開操作信号である場合(ステップS908/開)、信号出力部94は、電動モータ51および第1サーボモータ601に対してそれぞれ開操作信号を出力し(ステップS909)、コントローラ9における処理が終了する。
他方、ステップS901にて取得された地上用遠隔操作スイッチ4からの操作信号が閉操作信号である場合(ステップS908/閉)、信号出力部94は、電動モータ51および第2サーボモータ602に対してそれぞれ閉操作信号を出力し(ステップS910)、コントローラ9における処理が終了する。
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、所定の実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、所定の実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。またさらに、所定の実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、上記の実施形態では、作業機械の一態様としてホイールローダ1を例に挙げて説明したが、これに限らず、例えば油圧ショベルなど、水平方向に回動可能なドアを備えた運転室が本体フレーム上に設けられた作業機械であれば、特に制限はない。
1:ホイールローダ(作業機械)
1B:後フレーム(本体フレーム)
1C:ステップ
3:運転室
3A:入出口
4:遠隔操作スイッチ、地上用遠隔操作スイッチ(操作装置、地上用操作部)
5:開閉駆動装置
32,32B:後方ピラー
34:ドア
35:運転席
37:連結部材
38:運転室用遠隔操作スイッチ(操作装置、運転室用操作部)
51:電動モータ
52:減速機
53:出力軸
61:第1保持装置
62:第2保持装置
81:第1ワイヤーケーブル
82:第2ワイヤーケーブル
341:ブラケット
342:第1操作レバー
343:ドアノブ
350:ベルト装着センサ(着座検出装置)
601:第1サーボモータ(第1アクチュエータ)
602:第2サーボモータ(第2アクチュエータ)
602A:第2操作レバー

Claims (7)

  1. 車体を構成する本体フレーム上に設けられ、回動可能なドアが入出口に取り付けられた運転室と、
    前記運転室に設けられ、前記ドアを閉位置で保持する第1保持装置と、
    前記運転室に設けられ、前記ドアを開位置で保持する第2保持装置と、
    電動モータ、前記電動モータの回転速度を減速させる減速機、および前記減速機を介して伝達された前記電動モータの回転トルクを出力する出力軸を有し、前記出力軸により出力された前記回転トルクによって前記ドアを開閉駆動する開閉駆動装置と、
    前記ドアを開閉操作するための操作信号を前記開閉駆動装置に対して出力する操作装置と、
    を備えた作業機械において、
    前記ドアが前記第1保持装置による保持および前記第2保持装置による保持のいずれも解除されている状態では、前記開閉駆動装置は、前記操作装置からの前記操作信号に基づいて前記電動モータが通電されて前記回転トルクにより前記ドアを開閉動作させ、
    前記ドアが前記第1保持装置による保持および前記第2保持装置による保持のいずれも解除されている状態であって、前記操作装置から前記操作信号が出力されていない状態では、前記開閉駆動装置の前記電動モータへの通電が遮断され、前記ドアが慣性力により開閉動作可能となる
    ことを特徴とする作業機械。
  2. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記ドアを開けるための開操作信号が前記操作装置から出力された場合に、前記ドアを保持する状態にある前記第1保持装置を前記ドアの保持を解除する状態に駆動させる第1アクチュエータと、
    一端が前記第1保持装置に、他端が前記第1アクチュエータに、それぞれ接続された第1ワイヤーケーブルと、
    前記ドアを閉めるための閉操作信号が前記操作装置から出力された場合に、前記ドアを保持する状態にある前記第2保持装置を前記ドアの保持を解除する状態に駆動させる第2アクチュエータと、
    一端が前記第2保持装置に、他端が前記第2アクチュエータに、それぞれ接続された第2ワイヤーケーブルと、
    を備えている
    ことを特徴とする作業機械。
  3. 請求項2に記載の作業機械において、
    前記ドアの内側の上端部に取り付けられたブラケットと、
    前記ブラケットと前記開閉駆動装置の前記出力軸とを連結する連結部材と、
    を備え、
    前記ドアは、前記運転室内の前記入出口の後方に立設する後方ピラーに回動可能に設けられ、
    前記開閉駆動装置は、前記後方ピラーの上端部に取り付けられ、
    前記第1アクチュエータは、前記ブラケットに取り付けられ、
    前記第1ワイヤーケーブルは、前記ドアの外縁に沿って配策され、
    前記第2アクチュエータは、前記開閉駆動装置と共に前記後方ピラーの上端部に取り付けられ、
    前記第2ワイヤーケーブルは、前記後方ピラーに沿って配策されている
    ことを特徴とする作業機械。
  4. 請求項2に記載の作業機械において、
    前記ドアの外側には、前記第1保持装置によって前記閉位置に保持された前記ドアの保持を解除するように前記第1保持装置を操作可能なドアノブが設けられ、
    前記ドアの内側には、前記第1保持装置によって前記閉位置に保持された前記ドアの保持を解除するように前記第1保持装置を操作可能な第1操作レバーが設けられ、
    前記運転室内には、
    前記第2保持装置によって前記開位置に保持された前記ドアの保持を解除するように前記第2保持装置を操作可能な第2操作レバーが設けられている
    ことを特徴とする作業機械。
  5. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記運転室の前記ドア側の下方には、
    前記本体フレームから外側に張り出したステップが設けられ、
    前記操作装置は、
    前記ステップの下側に配置されて地上から操作可能な地上用操作部を含む
    ことを特徴とする作業機械。
  6. 請求項5に記載の作業機械において、
    前記操作装置は、
    前記運転室内に設けられた運転席の前方の前記ドア側に配置されて前記運転室内から操作可能な運転室用操作部をさらに含む
    ことを特徴とする作業機械。
  7. 請求項6に記載の作業機械において、
    前記運転席にオペレータが着座しているか否かを検出する着座検出装置を備え、
    前記操作装置は、
    前記着座検出装置にて前記オペレータが着座していることが検出された場合には、前記運転室用操作部における操作が有効となり、かつ、前記地上用操作部における操作が無効となり、
    前記着座検出装置にて前記オペレータが着座していることが検出されない場合には、前記運転室用操作部における操作が無効となり、かつ、前記地上用操作部における操作が有効となる
    ことを特徴とする作業機械。
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