JP2023113204A - 加熱調理器 - Google Patents

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彰 森井
Akira Morii
潤 文屋
Jun Fumiya
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Abstract

Figure 2023113204000001
【課題】調理プレートに埋設されたヒータと加熱調理器の庫内を加熱する他の加熱手段とを利用して、庫内の被調理物に対しより適した調理ができる加熱調理器を提供する。
【解決手段】加熱調理器は、加熱調理庫内に格納され、被調理物が載置される調理プレートと、調理プレートに埋設された埋設ヒータと、調理プレートよりも上方に配置された上部ヒータ、又は調理プレートよりも奥に配置された後部ヒータと、被調理物の調理態様に応じた調理モードが入力される操作部と、埋設ヒータと、上部ヒータ又は後部ヒータとを制御する制御装置と、を備え、制御装置は、操作部から入力される複数の調理モードごとに定められた複数の通電パターンに基づいて、埋設ヒータと、上部ヒータ又は後部ヒータとを発熱させる。
【選択図】図6

Description

本開示は、内部にヒータが埋設された調理プレートを有する加熱調理器に関する。
従来、内部にヒータが埋設された調理プレートを有する加熱調理器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011-89744号公報
特許文献1の加熱調理器では、調理プレートに埋設されたヒータによる加熱方法の変更が可能ではない。このため、調理の内容によっては、調理の対象となる被調理物が焦げてしまったり、生焼けになってしまったりするなど、被調理物に対して適切な調理ができないことがある。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、調理プレートに埋設されたヒータと加熱調理器の庫内を加熱する他の加熱手段とを利用して、庫内の被調理物に対しより適した調理ができる加熱調理器を得るためのものである。
本開示に係る加熱調理器は、加熱調理庫内に格納され、被調理物が載置される調理プレートと、調理プレートに埋設された埋設ヒータと、調理プレートよりも上方に配置された上部ヒータ、又は調理プレートよりも奥に配置された後部ヒータと、被調理物の調理態様に応じた調理モードが入力される操作部と、埋設ヒータと、上部ヒータ又は後部ヒータとを制御する制御装置と、を備え、制御装置は、操作部から入力される複数の調理モードごとに定められた複数の通電パターンに基づいて、埋設ヒータと、上部ヒータ又は後部ヒータとを発熱させる。
本開示の加熱調理器の制御装置は、操作部から入力された複数の調理モードに対応して定められた複数の通電パターンに基づいて、埋設ヒータと、上部ヒータ又は後部ヒータとを発熱させる。このため、埋設ヒータと、上部ヒータ又は後部ヒータとの発熱状態が調理の内容に適した発熱状態となる。このように、本開示の加熱調理器によれば、調理プレートに埋設されたヒータと加熱調理器の庫内を加熱する他の加熱手段とを利用して、庫内の被調理物に対しより適した調理ができる。
実施の形態1に係る加熱調理器の上面図である。 実施の形態1に係る加熱調理器の斜視図である。 実施の形態1に係る加熱調理器の構成を示す概略構成図である。 実施の形態1に係る加熱調理庫の内部を示す断面図である。 実施の形態1に係る調理庫側通電部及びプレート側通電部を示す側面図である。 実施の形態1に係る魚焼き及び姿焼きモードに対応する通電パターンを説明するための図である。 実施の形態1に係るお菓子及びクッキーモードに対応する通電パターンを説明するための図である。 実施の形態1に係る表示部を示す図である。 実施の形態1に係る表示部を示す図である。 比較例に係る加熱調理庫の内部を示す断面図である。 実施の形態1の変形例1に係る加熱調理器の構成を示す概略構成図である。 実施の形態1の変形例1に係る調理庫側通電部及びプレート側通電部を示す側面図である。 実施の形態2に係る加熱調理器の構成を示す概略構成図である。 実施の形態2に係る調理プレートの構成を示す概略構成図である。 実施の形態2に係る調理庫側通電部及びプレート側通電部を示す側面図である。 実施の形態2の変形例1に係る加熱調理器の構成を示す概略構成図である。 実施の形態2の変形例1に係る調理プレートを示す断面図である。 実施の形態3に係る加熱調理器の構成を示す概略構成図である。 実施の形態3に係る調理庫側通電部及びプレート側通電部を示す側面図である。 実施の形態4に係る加熱調理器の構成を示す概略構成図である。 実施の形態4に係る加熱調理庫の内部を示す断面図である。 実施の形態4に係る調理プレートの他の用例を示す図である。 実施の形態4に係る調理プレートの他の用例を示す図である。
以下、図面に基づいて実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。また、明細書全文に示す構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。さらに、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る加熱調理器100の上面図である。図2は、実施の形態1に係る加熱調理器100の斜視図である。図1及び図2に示すように、加熱調理器100は、天面が開口された箱状の本体1(図2にのみ示す)、及び本体1の上面に取り付けられ、誘導加熱を行う加熱部8が設けられたトッププレート2を有するIHクッキングヒータである。また、図2に示すように、本体1の内部には、加熱調理庫21が形成されている。加熱調理庫21は、魚、肉、及びお菓子等の被調理物を焼くための、所謂グリルとして機能する。なお、各図では、加熱調理器100において、+X方向を後方、-X方向を前方、+Y方向を左方、-Y方向を右方、+Z方向を上方、及び-Z方向を下方として適宜示している。
トッププレート2は、本体1の上面を覆い、耐熱性の結晶化ガラスからなるガラス部2a、及び金属製のフレーム2bで構成されている。トッププレート2のガラス部2aの表面には、加熱部8が3口形成されている。加熱部8は、ガラス部2aの下方に設けられ、トッププレート2に載置された被加熱物を誘導加熱する加熱コイル(図示せず)を有する。加熱コイルは、コイルベース等(図示せず)に載置され、電流によって発生する磁力線によって、トッププレート2を介して加熱コイルの上側に載置される鍋又はフライパン等の被加熱物に渦電流を生じさせ、被加熱物自体を発熱させて加熱する。加熱部8のトッププレート2側の表面において、本体1に設置されている加熱コイルに対応する位置、つまり加熱領域を示す位置が、たとえば円形のマーク等として表示されている。
トッププレート2の後部には、本体1の内部に空気を吸入するための吸気口3が形成されている。トッププレート2の後部には、本体1の内部から空気を排出するための排気口4が形成されている。
トッププレート2の前部には、3口の加熱部8及び加熱調理庫21に対応した、3セットの表示部5、操作部6、及び火力表示部7が設けられている。表示部5は、入力設定及び加熱状態に関する各種情報を表示する。表示部5は、例えば液晶画面などである。操作部6は、加熱部8及び加熱調理庫21の加熱制御に関する利用者の入力設定を受け付ける。操作部6は、例えば、複数の物理キーである。利用者は、入力設定として、調理の開始、調理の終了、調理モード、加熱時間、加熱温度、及び火力などを入力する。調理モードは、魚焼き及び姿焼きモード、お菓子及びクッキーモード、並びに解凍焼き上げモード等のように、被調理物の調理態様に応じて設定される。
火力表示部7は、操作部6で入力された火力、及び調理モードに基づいて火力を複数段階に表示するものであり、火力に応じて表示態様が切り替わる。火力表示部7の表示により、動作中であることを利用者に示すことが可能である。火力表示部7は、例えば複数のLEDを有し、これらLEDの点灯状態(点灯、消灯、点滅等)を切り替える、あるいは点灯色を切り替えることにより、火力を表現する。これにより、火力表示部7は、利用者にとって直感的に分かりやすい報知を行うことができる。
3セットの表示部5、操作部6、及び火力表示部7のうち、左側に設けられた1セットの表示部5、操作部6、及び火力表示部7は、左側の加熱部8に対応し、右側に設けられた1セットの表示部5、操作部6、及び火力表示部7は、右側の加熱部8に対応している。また、中央に設けられた1セットの表示部5、操作部6、及び火力表示部7は、中央の加熱部8、及び加熱調理庫21に対応している。
本体1の前面には、電源ボタン9及び3つの操作ダイヤル10が設けられている。電源ボタン9は、商用電源(図示せず)からの加熱調理器100全体への電力の投入及び切断を操作するためのボタンである。3つの操作ダイヤル10は、3口の加熱部8に対応し、例えば、加熱温度及び火力等の入力設定を受け付ける。
加熱調理庫21は、本体1内部に形成され、魚、肉、及びお菓子等の被調理物を焼くものである。加熱調理庫21の内部には、被調理物を載置する調理プレート22(図3参照)が格納される。加熱調理庫21は、前方が開口している。加熱調理庫21の前方には、本体1の前面に設けられた調理庫扉23が配置されている。調理庫扉23は、例えば、下開き式の扉である。調理庫扉23の開閉に合わせて、加熱調理庫21が開放又は閉鎖される。
図3は、実施の形態1に係る加熱調理器100の構成を示す概略構成図である。図3では、加熱調理庫21での加熱調理に関する構成のみを示している。また、図3では、加熱調理庫21の周辺を上面視した図を示している。更に、図3では、加熱調理器100の内部の庫内空間Sをハッチングで示している。図4は、実施の形態1に係る加熱調理庫21の内部を示す断面図である。図4は、図3に示された加熱調理庫21のA-A断面に相当する。図3及び図4に示すように、加熱調理器100は、加熱調理庫21での加熱調理を行う熱源として、調理プレート22に埋設された埋設ヒータ32、調理プレート22よりも上方に配置された上部ヒータ31を有する。調理プレート22は、例えば、アルミを主な材料としている。埋設ヒータ32は、例えば、シーズヒータである。埋設ヒータ32は、調理プレート22自体を加熱し、加熱された調理プレート22によって被調理物Fの下面が直接加熱される。上部ヒータ31は、輻射加熱をすることで被調理物Fの全体を焼き上げる。
加熱調理器100は、プレート温度センサ41及び庫内空気温度センサ42を有する。プレート温度センサ41は、調理プレート22の略中央に埋設され、調理プレート22の温度に関して検出した信号を制御装置61に送信する。庫内空気温度センサ42は、加熱調理庫21の上面の後部に設けられ、庫内空気の温度に関して検出した信号を制御装置61に送信する。
加熱調理庫21は、調理庫側通電部51を有している。調理庫側通電部51は、加熱調理庫21の後面に設けられている。加熱調理庫21は、加熱調理器100に接続された商用電源(図示せず)から調理庫側通電部51を介して埋設ヒータ32に電力を供給する。また、調理プレート22は、プレート側通電部54を有している。プレート側通電部54は、調理プレート22の後部に設けられている。プレート側通電部54は、埋設ヒータ32に接続され、埋設ヒータ32に電力を供給する。埋設ヒータ32は、調理庫側通電部51及びプレート側通電部54を介して、商用電源から電力が供給されることで発熱する。
図5は、実施の形態1に係る調理庫側通電部51及びプレート側通電部54を示す側面図である。図5に示すように、調理庫側通電部51は、左右に設けられた凸状の接続部52a及び52b、中央に設けられた凸状の接続部53を有している。調理庫側通電部51の接続部52a及び52bは、制御装置61を介して商用電源に接続されている。プレート側通電部54は、左右に設けられた凹状の接続部55a及び55b、中央に設けられた凹状の接続部56を有している。プレート側通電部54の接続部55a及び55bは、埋設ヒータ32の両端に接続されている。
調理庫側通電部51の接続部52a及び52bは、プレート側通電部54の接続部55a及び55bに接続される。調理庫側通電部51の左右の接続部52a及び52bに、プレート側通電部54の左右の接続部55a及び55bが挿入されることで、調理庫側通電部51は、プレート側通電部54を介して、調理プレート22の埋設ヒータ32へ電力を供給する。なお、図5では、説明の簡略化のため、調理庫側通電部51及びプレート側通電部54の両方を側面から見た場合を示しているが、実際には各接続部を対向させた状態で調理庫側通電部51にプレート側通電部54が接続される。また、調理庫側通電部51及びプレート側通電部54の接続部の形状は、上述した形態に限定されない。
調理庫側通電部51の中央の接続部53は、制御装置61に接続されている。プレート側通電部54の中央の接続部56は、プレート温度センサ41に接続されている。調理庫側通電部51の中央の接続部53は、プレート側通電部54の中央の接続部56が挿入されることで、プレート温度センサ41と制御装置61とが接続され、制御装置61がプレート温度センサ41の検知した信号を受信することが可能になっている。
図3及び図4に戻り、加熱調理庫21の左右の両面には、調理プレート22の下面の左右が載置されるスライドレール24が設けられている。調理庫扉23を閉めた際には、調理プレート22がスライドレール24に沿って加熱調理庫21の後方に押し込まれる。これにより、調理庫側通電部51にプレート側通電部54が差し込まれ、嵌合する。また、調理庫扉23を開けた際には、調理プレート22がスライドレール24に沿って加熱調理庫21の前方に引き出される。なお、調理庫扉23を開けた際に、調理プレート22が引き出される仕組みについては、調理庫扉23の一部を調理プレート22のふち部分に引っ掛ける等周知な方法が用いられるため、詳細な説明を割愛する。
調理プレート22が所定量前方に動くと、プレート側通電部54が調理庫側通電部51から取り外される。このように、プレート側通電部54と調理庫側通電部51とは、調理庫扉23の開閉に伴って、物理的及び電気的に結合又は解除される。なお、調理庫扉23と加熱調理庫21と、又はプレート側通電部54と調理庫側通電部51とに磁石を設け、磁力によって調理庫扉23を引き込みやすくするようにしてもよい。調理庫扉23が引き込みやすくすることで、プレート側通電部54と調理庫側通電部51との接続が容易になる。
加熱調理器100は、制御装置61を有している。制御装置61は、例えば、本体1内部に格納されている。制御装置61は、加熱調理器100の全体を統括制御するものである。制御装置61は、専用のハードウェア又は記憶装置(図示せず)に格納されるプログラムを実行するCPUで構成される。制御装置61が専用のハードウェアである場合、制御装置61は、例えば、単一回路、複合回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はこれらを組み合わせたものが該当する。制御装置61がCPUの場合、制御装置61が実行する各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。
以下、加熱調理庫21での加熱調理に関する制御について説明する。制御装置61は、加熱調理庫21での加熱調理に関する機能部として、制御部62、温度測定部63、及び電力測定部64を有する。
制御部62は、利用者による入力設定、並びにプレート温度Cp及び庫内空気温度Crに基づいて埋設ヒータ32及び上部ヒータ31を制御する。プレート温度Cpは、温度測定部63によって、プレート温度センサ41が検出した信号が温度に換算されたものである。庫内空気温度Crは、温度測定部63によって、庫内空気温度センサ42が検出した信号が温度に換算されたものである。
制御部62は、埋設ヒータ32に供給する電力の通電パターンを調整することで、プレート温度Cpが制御目標となる目標プレート温度Tpとなるようにフィードバック制御する。また、制御部62は、上部ヒータ31に供給する電力の通電パターンを調整することで、庫内空気温度Crが目標庫内空気温度Trとなるようにフィードバック制御する。通電パターンは、埋設ヒータ32及び上部ヒータ31の電力(W)のパターンを時系列的に変化させたものである。通電パターンは、例えば、通電率を上げる又は下げることで調整される。また、通電パターンは、制御装置61に内蔵されたトライアック等のパワー半導体を用いて、ヒータに供給される電力が制限されることで調整される。
通電パターンは、調理モードによって決定される。上述のように、調理モードは、各種の被調理物の調理態様に応じて設定される入力設定である。調理モードには、例えば、魚焼き及び姿焼きモード、お菓子及びクッキーモード、並びに解凍焼き上げモード等がある。図6は、実施の形態1に係る魚焼き及び姿焼きモードに対応する通電パターンを説明するための図である。制御部62は、プレート温度Cp及び庫内空気温度Crが目標プレート温度Tp及び目標庫内空気温度Trとなるように、埋設ヒータ32及び上部ヒータ31に供給する電力を間欠的に制御する。ここで、一般に、魚焼き及び姿焼きでは、被調理物である魚の下面をしっかりと焼き上げたいという要望がある。魚焼き及び姿焼きモードでは、図6の上段に示すように、庫内空気温度Crよりもプレート温度Cpを高くするように、目標庫内空気温度Trよりも目標プレート温度Tpを高く設定している。図6の中段および下段に示すように、魚焼き及び姿焼きモードの通電パターンは、このような目標プレート温度Tp及び目標庫内空気温度Trを達成するように設定される。
図7は、実施の形態1に係るお菓子及びクッキーモードに対応する通電パターンを説明するための図である。制御部62は、プレート温度Cp及び庫内空気温度Crが目標プレート温度Tp及び目標庫内空気温度Trとなるように、埋設ヒータ32及び上部ヒータ31に供給する電力を間欠的に制御する。ここで、一般に、クッキー等のお菓子を焼く場合では、庫内空気温度Crを一定に保つと共に、被調理物であるお菓子を焦がさないようにしたいという要望がある。お菓子及びクッキーモードでは、図7の上段に示すように、プレート温度Cpよりも庫内空気温度Crを高くするように、目標プレート温度Tpよりも目標庫内空気温度Trを高く設定している。図7の中段および下段に示すように、お菓子及びクッキーモードの通電パターンは、このような目標プレート温度Tp及び目標庫内空気温度Trを達成するように設定される。特に、お菓子及びクッキーモードでの通電パターンでは、埋設ヒータ32に出力される電力(W)が、破線で示された魚焼き及び姿焼きモードの通電パターンで埋設ヒータ32に出力される電力(W)よりも小さい。
図示は省略するが、解凍焼き上げモードでは、被調理物の下面の加熱を抑えて凍った被調理物を溶かしてから焼き上げるように通電パターンが調整されている。具体的には、解凍焼き上げモードの通電パターンでは、調理の初期工程で埋設ヒータ32に出力される電力よりも、初期工程の終了後に埋設ヒータ32に出力される電力が大きくなっている。なお、初期工程の時間は、予め定められた時間であり、例えば1分である。このように、制御部62は、操作部6から入力される複数の調理モードに対応して定められた複数の通電パターンに基づいて、埋設ヒータ32及び上部ヒータ31を発熱させる。
また、制御部62は、被調理物の焼き上げを行う調理モードでは、プレート温度Cpが予め定められた温度を超えた状態で、予め定められた時間以上加熱した後に、プレート温度Cpを更に上昇させて焼き上げるように、埋設ヒータ32の通電パターンを調整する。これにより、被調理物に最適な焼き目がつくように調理を行うことができる。
また、制御部62は、プレート温度Cp及び庫内空気温度Crと、上部ヒータ31及び埋設ヒータ32への入力電力量との相関に基づいて、加熱の負荷量、つまり被調理物の分量を算出する。制御部62は、算出した被調理物の分量に基づいて、自動調理モードでの調理時間を補正する。もっとも、制御部62は、プレート温度Cp及び庫内空気温度Crの温度そのものではなく、温度上昇率又は温度上昇量を入力電力量と相関づけてもよい。
また、制御部62は、調理庫扉23が開放され、調理プレート22が所定量前方に引き出されることで、プレート側通電部54が調理庫側通電部51から取り外されると、上部ヒータ31による加熱を停止させる。なお、埋設ヒータ32は、プレート側通電部54が調理庫側通電部51から取り外されたことで、電源との電気的接続が断たれ、加熱が停止させられている。また、制御部62は、この際に、加熱を停止した旨を表示部5に表示する。制御部62は、調理庫扉23が開放された後に、調理庫扉23が閉止され、調理プレート22が所定量後方に押し込まれることで、プレート側通電部54が調理庫側通電部51に物理的及び電気的に接合した場合であっても、埋設ヒータ32及び上部ヒータ31による加熱を再開せず、調理を停止した状態を維持する。制御部62は、操作部6から加熱調理の開始の指示を再び受け付けた際に、加熱を再開する。
また、制御部62は、加熱調理器100に電源が投入された際、又は調理プレート22が設置された際に、埋設ヒータ32に電力を供給する初期動作確認を行う。初期動作確認に要する時間は、調理に必要な時間よりも短い時間である。初期動作確認中に電力測定部64で測定された電力量が予め定められた正常動作範囲以内であるとき、制御部62は、調理プレート22の接続状態、具体的にはプレート側通電部54と調理庫側通電部51との接続状態が正常であると判断する。制御部62は、初期動作確認中に電力測定部64で測定された電力量が予め定められた正常動作範囲以内である場合、調理の開始を受け付ける。図8は、実施の形態1に係る表示部5を示す図である。図8では、初期動作確認中に電力測定部64で測定された電力量が予め定められた正常動作範囲以内であった場合の表示部5を示している。図8に示すように、初期動作確認中に電力測定部64で測定された電力量が予め定められた正常動作範囲以内である場合、グリル、つまり加熱調理庫21が使用可能である旨の文言M1を示し、調理の開始を受け付ける。
一方、初期動作確認中に電力測定部64で測定された電力量が予め定められた正常動作範囲に含まれないとき、制御部62は、調理プレート22の接続状態、具体的にはプレート側通電部54と調理庫側通電部51との接続状態が異常であると判断する。制御部62は、初期動作確認中に電力測定部64で測定された電力量が予め定められた正常動作範囲に含まれない場合、調理の開始を受け付けない。図9は、実施の形態1に係る表示部5を示す図である。図9では、初期動作確認中に電力測定部64で測定された電力量が予め定められた正常動作範囲に含まれない場合の表示部5を示している。図9に示すように、初期動作確認中に電力測定部64で測定された電力量が予め定められた正常動作範囲に含まれない場合、グリル、つまり加熱調理庫21が使用不可能である旨の文言M2を示し、調理の開始を受け付けない。なお、電力測定部64による電力量の測定に代えて、調理プレート22温度の上昇量が予め定めた上昇量以上であるか否かによって、初期動作確認を行うようにしてもよい。
温度測定部63は、プレート温度Cp及び庫内空気温度Crを測定するものである。温度測定部63は、プレート温度Cp及び庫内空気温度Crを制御部62に送信する。電力測定部64は、初期動作確認等において、埋設ヒータ32を循環する電力を測定する。電力測定部64は、測定した電力を制御部62に送信する。
(比較例)
ここで、実施の形態1と比較例とを比較することで、実施の形態1の効果について説明する。図10は、比較例に係る加熱調理庫21Xの内部を示す断面図である。図10は、図4に対応する断面図である。つまり、比較例は、実施の形態1の埋設ヒータ32に代わり、調理プレート22Xよりも下方に設けられた下部ヒータ33を有する点で実施の形態1と異なる。比較例の加熱調理庫21Xは、下部ヒータ33と調理プレート22との接触面積が小さいため、接触熱抵抗が大きい。これに加えて、一般に、調理プレート22Xの熱容量が大きいため、加熱開始から、下部ヒータ33によって調理プレート22Xに載置された被調理物Fが実際に加熱されるまでに時間がかかる。よって、被調理物Fには、上部ヒータ31からの直接輻射熱を受けた上部と、下部ヒータ33によって加熱される下部とで温度差が生じ、仕上がりにも差が生じていた。
実施の形態1の加熱調理器100は、調理プレート22内部に加熱源となる埋設ヒータ32を埋設させることにより、調理プレート22に載置した被調理物を急速に昇温させる。このため、被調理物の上部と下部とでの仕上がり差を小さくすることができる。
以上のように、実施の形態1によれば、操作部6から入力された調理モードに対応して定められた複数の通電パターンに基づいて、埋設ヒータ32と、上部ヒータ31とを発熱させる。このため、埋設ヒータ32と、上部ヒータ31との発熱状態が調理の内容に適した発熱状態となる。このように、実施の形態1の加熱調理器によれば、調理プレート22に埋設されたヒータと加熱調理器100の庫内を加熱する他の加熱手段とを利用して、庫内の被調理物Fに対しより適した調理ができる。
また、調理プレート22は、加熱調理庫21から取り外すことで、丸洗いをすることができる。更に、調理プレート22に埋設ヒータ32が埋設されているため、加熱調理の終了後に調理プレート22を取り外した際に、加熱調理庫21内にヒータがなく、加熱調理庫21内に手を入れるような清掃などを容易に行うことができる。
また、実施の形態1の加熱調理器100は、初期動作確認を行っている。これにより、調理プレート22を設置していない状態、異物が介在している状態、接触不良が生じている状態、又はその他の予期しない負荷が生じている状態で加熱調理が開始されることを抑制し、安全性を確保している。
また、制御部62は、調理庫扉23が開放された後に、調理庫扉23が閉止され、調理プレート22が所定量後方に押し込まれることで、プレート側通電部54が調理庫側通電部51に物理的及び電気的に接合した場合であっても、埋設ヒータ32及び上部ヒータ31による加熱を開始しない。制御部62は、操作部6から加熱調理の開始の指示を再び受け付けた際に、加熱を再開する。これにより、利用者が意図せずに、加熱を開始してしまうことがなくなり、安全性を高めることができる。
また、調理プレート22は、主材料にアルミ材料が用いられている。このため、砂型を用いて、ヒータを間に介在させて成形することができる。よって、周知のホットプレート等の製法と略同等の製法によって製造することができる。
また、調理プレート22には、プレート温度センサ41が内蔵されている。このため、調理プレート22自体の温度を直接測定することができる。したがって、庫内空気温度Crのみを測定する従来の方法とは異なり、被調理物の焦げ及び解凍などの仕上がりを良好に仕上げることができる。
(実施の形態1の変形例1)
図11は、実施の形態1の変形例1に係る加熱調理器100の構成を示す概略構成図である。図12は、実施の形態1の変形例1に係る調理庫側通電部51及びプレート側通電部54を示す側面図である。実施の形態1の変形例1は、調理庫側通電部51とプレート側通電部54とが勘合することで、物理的及び電気的に接合する形態ではない。図11及び図12に示すように、実施の形態1の変形例1では、調理庫側通電部51が送電コイル81を有し、プレート側通電部54が受電コイル82を有し、送電コイル81によって受電コイル82に非接触給電が行われる。調理庫側通電部51の送電コイル81と、プレート側通電部54の受電コイル82は、互いに対向している。なお、実施の形態1の変形例1では、プレート温度センサ41を省略する場合、調理庫側通電部51及びプレート側通電部54を側部に設けるようにしてもよい。
実施の形態1の変形例1では、調理庫側通電部51とプレート側通電部54とが物理的に接合しないため、金属からなる接続部を露出させる必要がない。このため、汚れの付着を原因として調理庫側通電部51とプレート側通電部54との電気的な導通が妨げられることが抑制される。また、調理庫側通電部51及びプレート側通電部54を容易に清掃することができる。
実施の形態2.
実施の形態2は、調理プレート22の両面が使用可能となっている点、及び個別に制御可能な複数の埋設ヒータ32を有する点で実施の形態1と相違する。実施の形態2では、実施の形態1と同一の部分は同一の符合を付して説明を省略し、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
図13は、実施の形態2に係る加熱調理器100の構成を示す概略構成図である。図14は、実施の形態2に係る調理プレート22の構成を示す概略構成図である。図14は、図13で示された調理プレート22の面と反対の面を示している。なお、図面の簡略化のため、図14からは、プレート温度センサ41及び埋設ヒータ32の図示を省略している。図13及び図14に示すように、調理プレート22は、グリル面22a、及びグリル面22aに対向するホットプレート面22bを有する。
図14に示すグリル面22aは、凹凸形状に形成されている。具体的に例えば、グリル面22aは、その表面に左右方向に長く形成された、複数の畝状の凸部22a1と、複数の凹部22a2とが交互に設けられることによって、凹凸形状をなしている。グリル面22aは、主に肉又は魚等を焼く際に有用である。グリル面22aの溝には、肉又は魚等を焼く際に落ちた油が溝にたまる。このため、油を被調理物に戻すことなく、被調理物を焼き上げることができる。グリル面22aは、本開示の「第1の面」に相当する。
図13に示すホットプレート面22bは、平面状に形成されている。ホットプレート面22bは、クッキー又はチヂミ等のような被調理物の焼きムラを防ぎたい場合に有用である。また、ホットプレート面22bは、グリル鍋又はフライパン等の調理用具を、面接触させて熱伝導させて加熱したい場合にも有用である。ホットプレート面22bは、本開示の「第2の面」に相当する。
調理プレート22には、複数の埋設ヒータ32として、第1の埋設ヒータ32a、及び第2の埋設ヒータ32bが埋設されている。第1の埋設ヒータ32aは、調理プレート22の内周側に配置されている。第1の埋設ヒータ32aは、例えば、シーズヒータである。
第2の埋設ヒータ32bは、調理プレート22の外周側に配置されている。第2の埋設ヒータ32bは、シーズヒータ、又は面温度均一性の高いニクロム線を絶縁し金属被覆したフラットヒータである。また、第2の埋設ヒータ32bは、ホットプレート面22bの平面温度のムラが小さくなるように、第1の埋設ヒータ32aよりも出力電力が小さいヒータが用いられる。
調理プレート22のグリル面22a及びホットプレート面22bの何れを上面としても、プレート側通電部54の高さが調理庫側通電部51の高さと同じになるように、調理プレート22及びスライドレール24が形成されている。これにより、調理プレート22のグリル面22a及びホットプレート面22bの何れを上面としても、使用することが可能となっている。
図15は、実施の形態2に係る調理庫側通電部51及びプレート側通電部54を示す側面図である。図15に示すように、調理庫側通電部51は、左右に設けられた凸状の接続部52a~52d、中央に設けられた凸状の接続部53を有している。調理庫側通電部51の接続部52a~52dは、制御装置61を介して商用電源に接続されている。プレート側通電部54は、左右に設けられた凹状の接続部55a~55d、中央に設けられた凹状の接続部56を有している。プレート側通電部54の接続部55a及び55dは、第1の埋設ヒータ32aの両端に接続されている。プレート側通電部54の接続部55b及び55cは、第2の埋設ヒータ32bの両端に接続されている。調理庫側通電部51の接続部52a~52dは、プレート側通電部54の接続部55a~55dに接続される。
制御部62は、操作部6から入力される複数の調理モードに対応して定められた複数の通電パターンに基づいて、上部ヒータ31、並びに第1の埋設ヒータ32a及び第2の埋設ヒータ32bの発熱を個別に制御する。例えば、制御部62は、焼きムラを防ぎたい被調理物を調理する調理モードが選択された場合には、加熱調理の初期工程では、第1の埋設ヒータ32a及び第2の埋設ヒータ32bの両方に通電して、ホットプレート面22bを急速且つ均一に加熱するようにする。初期工程の時間は、予め定められた時間であり、例えば1分である。焼きムラを防ぎたい被調理物としては、お菓子及びクッキー、又はチヂミ等である。制御部62は、加熱調理の初期工程が終わると、第2の埋設ヒータ32bのみに通電して、焦げ付きを抑えるようにする。
以上のように、実施の形態2によれば、操作部6から入力された調理モードに対応して定められた複数の通電パターンに基づいて、埋設ヒータ32と、上部ヒータ31とを発熱させる。このため、埋設ヒータ32と、上部ヒータ31との発熱状態が調理の内容に適した発熱状態となる。このように、実施の形態2の加熱調理器によれば、調理プレート22に埋設されたヒータと加熱調理器100の庫内を加熱する他の加熱手段とを利用して、庫内の被調理物Fに対しより適した調理ができる。
また、実施の形態2の加熱調理器100の調理プレート22は、グリル面22a、及びホットプレート面22bを有する。このため、調理モードに合わせて適切な形状の面で調理を行うことができる。したがって、庫内の被調理物Fに対し更に適した調理ができる。
また、実施の形態2の加熱調理器100の調理プレート22には、個別に制御可能な複数の埋設ヒータ32が埋設されている。このため、調理モードに対応して調理プレート22の加熱を適切に行うことができる。したがって、庫内の被調理物Fに対し更に適した調理ができる。
(実施の形態2の変形例1)
図16は、実施の形態2の変形例1に係る加熱調理器100の構成を示す概略構成図である。図17は、実施の形態2の変形例1に係る調理プレート22を示す断面図である。図17は、実施の形態2の変形例1に係る調理プレート22における図14のB-B断面に対応する部位での断面図である。図16及び図17に示すように、実施の形態2の変形例1は、実施の形態2と、第1の埋設ヒータ32a及び第2の埋設ヒータ32bの形状が異なる。実施の形態2の変形例1の第1の埋設ヒータ32aは、調理プレート22の略全面に配置されている。また、第1の埋設ヒータ32aは、一部が前後方向に直線状に延び、他部が蛇行するように調理プレート22に埋設されている。また、グリル面22aの複数の凸部22a1のそれぞれの内部には、第1の埋設ヒータ32aが配置されている。第2の埋設ヒータ32bは、調理プレート22の外周側に埋設されている。
実施の形態2の変形例1によれば、第1の埋設ヒータ32aが蛇行するように調理プレート22に埋設されている。このため、調理プレート22は、第1の埋設ヒータ32aの蛇行している他部では、第1の埋設ヒータ32aの直線状に延びる一部よりも調理プレート22を高温に加熱する。したがって、利用者は、調理プレート22における被調理物を載置する位置を調整することで、被調理物に対する加熱温度を調整することができる。
実施の形態3.
実施の形態3は、グリル面22aとホットプレート面22bとの何れが上面になるように設置されているかを自動的に判定する機能を有する点で実施の形態2と相違する。実施の形態3では、実施の形態2と同一の部分は同一の符合を付して説明を省略し、実施の形態2との相違点を中心に説明する。
図18は、実施の形態3に係る加熱調理器100の構成を示す概略構成図である。図18に示すように、実施の形態3の第1の埋設ヒータ32a及び第2の埋設ヒータ32bは、実施の形態2の変形例1とほぼ同等の形態である。つまり、実施の形態3の第1の埋設ヒータ32aは、調理プレート22の略全面に配置されている。また、第1の埋設ヒータ32aは、一部が前後方向に直線状に延び、他部が蛇行するように調理プレート22に埋設されている。また、グリル面22aの複数の凸部22a1のそれぞれの内部には、第1の埋設ヒータ32aが配置されている。第2の埋設ヒータ32bは、調理プレート22の外周側に埋設されている。ただし、第1の埋設ヒータ32a及び第2の埋設ヒータ32bと接続されている調理プレート22の接続部が、実施の形態2の変形例1と異なるため、次に説明する。
図19は、実施の形態3に係る調理庫側通電部51及びプレート側通電部54を示す側面図である。図19(a)は、調理プレート22がグリル面22aを上面にして設置されている場合を示している。図19(b)は、調理プレート22がホットプレート面22bを上面にして設置されている場合を示している。図19(a)及び(b)に示すように、第1の埋設ヒータ32aは、調理プレート22の接続部55a及び55cに接続されている。また、第2の埋設ヒータ32bは、調理プレート22の接続部55b及び55dに接続されている。
図19(a)に示すように、調理プレート22がグリル面22aを上面にして設置されている場合、調理庫側通電部51の接続部52a及び52cは、プレート側通電部54の接続部55a及び55cを介して、第1の埋設ヒータ32aに接続する。同様に、調理庫側通電部51の接続部52b及び52dは、プレート側通電部54の接続部55b及び55dを介して、第2の埋設ヒータ32bに通電する。
一方、図19(b)に示すように、調理プレート22がホットプレート面22bを上面にして設置されている場合、調理庫側通電部51の接続部52a及び52cは、プレート側通電部54の接続部55b及び55dを介して、第2の埋設ヒータ32bに接続する。同様に、調理庫側通電部51の接続部52b及び52dは、プレート側通電部54の接続部55a及び55cを介して、第1の埋設ヒータ32aに通電する。
このように、グリル面22aとホットプレート面22bとの何れが上面になるように設置されているかによって、調理庫側通電部51の接続部52a及び52c、並びに接続部52b及び52dに接続されるプレート側通電部54の接続部及び埋設ヒータが変更される。
また、第2の埋設ヒータ32bに通電した場合に電力測定部64で検知される電力量と、第1の埋設ヒータ32aに通電した場合に電力測定部64で検知される電力量とが異なるように、プレート側通電部54又は第1の埋設ヒータ32a若しくは第2の埋設ヒータ32bが形成されている。具体的に、接続部55aと接続部55bとを同じ抵抗とし、接続部55cと接続部55dとを異なる抵抗とする。これにより、調理庫側通電部51の接続部52a及び52cに接続されているのが、プレート側通電部54の接続部55a及び55c、即ち第1の埋設ヒータ32aであるのか、プレート側通電部54の接続部55b及び55d、即ち第2の埋設ヒータ32bであるのかによって、調理庫側通電部51の接続部52a及び52cを介して流れる電力量が異なる。なお、ヒータの長さ、太さ、又は材質の違い等から、第1の埋設ヒータ32aと第2の埋設ヒータ32bとの抵抗に、判定をする上で十分な差がある場合は、各接続部の抵抗が全て略等しくなるようにしてもよい。
制御部62は、加熱調理器100に電源が投入された際、又は調理プレート22が設置された際に、上面判定動作を行う。上面判定動作では、制御部62は、調理庫側通電部51の接続部52a及び52cに接続された第1の埋設ヒータ32a又は第2の埋設ヒータ32bの何れかに電力を供給する。上面判定動作中に電力測定部64で測定された電力量が予め定められた第1の電力範囲以内である場合、制御部62は、第1の埋設ヒータ32aが調理庫側通電部51の接続部52a及び52cに接続されていると判定する。また、制御部62は、第1の埋設ヒータ32aが調理庫側通電部51の接続部52a及び52cに接続されていることから、グリル面22aが上面になるように調理プレート22が加熱調理庫21に格納されていると判定する。
また、上面判定動作中に電力測定部64で測定された電力量が予め定められた第2の電力範囲以内である場合、制御部62は、第2の埋設ヒータ32bが調理庫側通電部51の接続部52a及び52cに接続されていると判定する。また、制御部62は、第2の埋設ヒータ32bが調理庫側通電部51の接続部52a及び52dに接続されていることから、ホットプレート面22bが上面になるように調理プレート22が加熱調理庫21に格納されていると判定する。
なお、第2の電力範囲は、第1の電力範囲と異なる電力範囲である。第1の電力範囲及び第2の電力範囲は、第1の埋設ヒータ32a及び第2の埋設ヒータ32bのそれぞれの抵抗値等を考慮して設定されている。また、上面判定動作では、調理庫側通電部51の接続部52a及び52cに接続された埋設ヒータ32ではなく、接続部52b及び52dに接続された埋設ヒータ32に通電するようにしてもよい。更に、調理庫側通電部51の接続部52a及び52cに接続されているのが、第1の埋設ヒータ32aであった場合に、グリル面22aではなく、ホットプレート面22bであると設定してもよい。
制御部62は、上面判定動作による判定結果、即ちホットプレート面22bとグリル面22aとの何れが上面になるように設置されているかを表示部5に表示する。
以上のように、実施の形態3によれば、操作部6から入力された調理モードに対応して定められた複数の通電パターンに基づいて、埋設ヒータ32と、上部ヒータ31とを発熱させる。このため、埋設ヒータ32と、上部ヒータ31との発熱状態が調理の内容に適した発熱状態となる。このように、実施の形態3の加熱調理器によれば、調理プレート22に埋設されたヒータと加熱調理器100の庫内を加熱する他の加熱手段とを利用して、庫内の被調理物Fに対しより適した調理ができる。
また、実施の形態3によれば、上面判定動作によってホットプレート面22bとグリル面22aとの何れが上面になるように設置されているかを判定することができる。このため、利用者にとって調理モードごとに適切な形状の面の選択がし易くなる。
実施の形態4.
実施の形態4は、マイクロ波加熱装置71を有する点で実施の形態1~3と相違する。実施の形態4では、実施の形態1~3と同一の部分は同一の符合を付して説明を省略し、実施の形態1~3との相違点を中心に説明する。
調理プレート22はセラミックを基材としている。これにより、マイクロ波が調理プレート22を透過するため、加熱調理庫21内の調理モードでマイクロ波加熱を行うことができる。
図20は、実施の形態4に係る加熱調理器100の構成を示す概略構成図である。図21は、実施の形態4に係る加熱調理庫21の内部を示す断面図である。図21は、実施の形態4の加熱調理庫21における図3のA-A断面に対応する部位での断面図である。図20及び図21に示すように、マイクロ波加熱装置71は、マイクロ波を照射し、被調理物を加熱するものであり、本体1内部に設けられたマグネトロン72、導波管73、アンテナ室74、回転アンテナ75、及びインバータ基板76からなる。マグネトロン72は、マイクロ波の発生源である。導波管73は、マグネトロン72で発生されたマイクロ波を回転アンテナ75に導く。導波管73は、調理プレート22よりも上方に設けられている。アンテナ室74は、前面がガラスで封止され、内部に回転アンテナ75を格納している。回転アンテナ75は、モータ(図示せず)によって回転し、マグネトロン72から発生し、導波管73を介して導かれたマイクロ波を加熱調理庫21へ伝搬する。インバータ基板76は、マグネトロン72の出力を調整する。
また、加熱調理庫21の側面には、加熱調理庫21内の赤外線量を測定する赤外線センサ43が設けられている。赤外線センサ43は、測定結果を制御装置61に送信する。
実施の形態4の加熱調理庫21における加熱調理では、調理モードごとに定められた埋設ヒータ32、上部ヒータ31、及びマイクロ波加熱装置71のそれぞれの通電パターンに基づいて、埋設ヒータ32、上部ヒータ31、及びマイクロ波加熱装置71を制御する。調理モードの1つである解凍調理モードについて説明する。制御部62は、まず、プレート温度Cpと赤外線センサ43の測定結果に基づいて、埋設ヒータ32及びマイクロ波加熱装置71による加熱を実行させ、被調理物を解凍する。埋設ヒータ32による加熱によって表面の氷が解凍され、マイクロ波加熱装置71によってマイクロ波吸収率が高い水が加熱されるため、解凍の仕上がりが向上する。次に、制御部62は、埋設プレートによる加熱を停止させ、マイクロ波加熱装置71による加熱により食材を加熱させる。そして、制御部62は、プレート温度Cp及び庫内空気温度Crに基づいて、埋設ヒータ32及び上部ヒータ31による加熱を実行させ、被調理物の表面を焼き上げる。
以上のように、実施の形態4によれば、操作部6から入力された調理モードに対応して定められた複数の通電パターンに基づいて、埋設ヒータ32と、上部ヒータ31とを発熱させる。このため、埋設ヒータ32と、上部ヒータ31との発熱状態が調理の内容に適した発熱状態となる。このように、実施の形態4の加熱調理器によれば、調理プレート22に埋設されたヒータと加熱調理器100の庫内を加熱する他の加熱手段とを利用して、庫内の被調理物Fに対しより適した調理ができる。
また、実施の形態4によれば、埋設ヒータ32による直接加熱、及び上部ヒータ31による輻射加熱に加え、マイクロ波加熱で被調理物を内部から加熱することができる。このため、調理モードに合わせて適切な方法で調理を行うことができる。したがって、庫内の被調理物Fに対し更に適した調理ができる。
また、一般に、調理プレート22が金属であった場合、加熱調理庫21内の壁面との距離が近いとスパークを起こしてしまうことがある。しかしながら、実施の形態4によれば、調理プレート22はセラミックを基材としているため、スパークの発生を抑制することができる。
図22は、実施の形態4に係る調理プレート22の他の用例を説明するための図である。図23は、実施の形態4に係る調理プレート22の他の用例を説明するための図である。図22は、卓上プレート300を上面視したものである。また、図23は、同じ卓上プレート300を側面視したものである。ただし、図23では、説明のため、卓上プレート300の調理プレート22と、調理プレート22を載置するプレート台201を離した状態で示している。上述のように、実施の形態4の調理プレート22は、セラミックを基材としているため、耐熱性が高い。このため、図22及び図23に示すように、調理プレート22を卓上のホットプレート300で使用するようにしてもよい。この場合、調理プレート22は、プレート台201に載置され、プレート側通電部54に、家庭内のコンセント等から100Vの電圧で電力を供給するアダプタ200が接続される。
以上が実施の形態の説明であるが、本開示は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形又は組み合わせることが可能である。例えば、実施の形態1の変形例1で説明した非接触給電方法を実施の形態2~4の加熱調理器100に採用してもよい。また、実施の形態4においても、複数の埋設ヒータ32を用いるようにしてもよいし、調理プレート22の両面を利用できるようにしてもよい。もっとも、実施の形態2及び3において、埋設ヒータ32は、2つである場合を例にしたが、3つ以上であってもよい。
また、実施の形態1~4において、上部ヒータ31に代わり、加熱調理器100の庫内を加熱する他の加熱手段として、後部ヒータを設けるようにしてもよい。後部ヒータは、例えば熱風を加熱調理庫21内に循環させるコンベクションヒータであり、加熱調理庫21の後部に設けられる。
なお、加熱調理器100は、加熱調理庫21を備えていればよく、加熱調理庫21以外の加熱手段を備えていなくてもよい。また、加熱部8は、誘導加熱を行う形態ではなく、ガス又はヒータによる加熱を行う形態であってもよい。
1 本体、2 トッププレート、2a ガラス部、2b フレーム、3 吸気口、4 排気口、5 表示部、6 操作部、7 火力表示部、8 加熱部、9 電源ボタン、10 操作ダイヤル、21、21X 加熱調理庫、22、22X 調理プレート、22a グリル面、22a1 凸部、22a2 凹部、22b ホットプレート面、22X 調理プレート、23 調理庫扉、24 スライドレール、31 上部ヒータ、32 埋設ヒータ、32a 第1の埋設ヒータ、32b 第2の埋設ヒータ、33 下部ヒータ、41 プレート温度センサ、42 庫内空気温度センサ、43 赤外線センサ、51 調理庫側通電部、52a、52b、52c、52d、53、55a、55b、55c、55d、56 接続部、54 プレート側通電部、61 制御装置、62 制御部、63 温度測定部、64 電力測定部、71 マイクロ波加熱装置、72 マグネトロン、73 導波管、74 アンテナ室、75 回転アンテナ、76 インバータ基板、81 送電コイル、82 受電コイル、100 加熱調理器、200 アダプタ、201 プレート台、300 ホットプレート。

Claims (14)

  1. 加熱調理庫内に格納され、被調理物が載置される調理プレートと、
    前記調理プレートに埋設された埋設ヒータと、
    前記調理プレートよりも上方に配置された上部ヒータ、又は前記調理プレートよりも奥に配置された後部ヒータと、
    前記被調理物の調理態様に応じた調理モードが入力される操作部と、
    前記埋設ヒータと、前記上部ヒータ又は前記後部ヒータとを制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記操作部から入力される複数の前記調理モードごとに定められた複数の通電パターンに基づいて、前記埋設ヒータと、前記上部ヒータ又は前記後部ヒータとを発熱させる
    加熱調理器。
  2. 前記加熱調理庫は、前記埋設ヒータに電力を供給する調理庫側通電部を有し、
    前記調理プレートは、前記調理庫側通電部と前記埋設ヒータとに電気的に接続されるプレート側通電部と、を有する
    請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 前記プレート側通電部は、
    電力の供給を受ける受電コイルを有し、
    前記調理庫側通電部は、
    前記受電コイルに対向して配置され、前記受電コイルに非接触で給電を行う送電コイルを有する
    請求項2に記載の加熱調理器。
  4. 開閉することで、前記加熱調理庫を開放、又は閉鎖する調理庫扉を更に備え、
    前記調理庫扉が開かれた際に、前記プレート側通電部と前記調理庫側通電部との電気的接続が解除され、
    前記制御装置は、
    前記調理庫扉が開かれた後に、閉じられた場合、調理を停止した状態を維持する
    請求項2又は3に記載の加熱調理器。
  5. 前記制御装置は、前記プレート側通電部と前記調理庫側通電部との電気的接続が解除された場合、前記上部ヒータ又は前記後部ヒータによる加熱を停止させる
    請求項4に記載の加熱調理器。
  6. 前記埋設ヒータとして、
    個別に制御可能な第1の埋設ヒータと、第2の埋設ヒータと、を備える
    請求項1~5の何れか1項に記載の加熱調理器。
  7. 前記調理プレートは、
    凹凸形状に形成された第1の面と、
    平面状に形成され、前記第1の面に対向する第2の面と、を有する
    請求項1~6の何れか1項に記載の加熱調理器。
  8. 前記埋設ヒータとして、
    個別に制御可能な第1の埋設ヒータと、第2の埋設ヒータと、を備え、
    前記調理プレートは、
    凹凸形状に形成された第1の面と、
    平面状に形成され、前記第1の面に対向する第2の面と、を有し、
    前記制御装置は、
    前記調理庫側通電部に接続された前記第1の埋設ヒータ又は前記第2の埋設ヒータの何れかに電力を供給する上面判定動作を行い、前記上面判定動作中に前記制御装置で測定された電力量が予め定められた第1の電力範囲以内である場合、前記第1の面を上面として前記調理プレートが格納されていると判定し、前記上面判定動作中に前記制御装置で測定された電力量が予め定められた第2の電力範囲以内である場合、前記第2の面を上面として前記調理プレートが格納されていると判定する
    請求項2~5の何れか1項に記載の加熱調理器。
  9. 前記制御装置は、
    前記埋設ヒータに電力を供給する初期動作確認を行い、前記初期動作確認で前記調理プレートの接続状態が正常と判断した場合、調理の開始を受け付け、前記初期動作確認で前記調理プレートの接続状態が異常と判断した場合、調理の開始を受け付けない
    請求項1~8の何れか1項に記載の加熱調理器。
  10. 前記調理プレートに埋設されたプレート温度センサを更に備え、
    前記制御装置は、前記プレート温度センサが検出した信号を換算したプレート温度に基づいて、前記被調理物の温度を調整する
    請求項1~9の何れか1項に記載の加熱調理器。
  11. 前記加熱調理庫内に配置された庫内空気温度センサを更に備え、
    前記制御装置は、
    前記プレート温度と、前記庫内空気温度センサが検出した信号を換算した庫内空気温度とに基づいて、調理時間を算出する
    請求項10に記載の加熱調理器。
  12. 前記調理プレートの主材料は、アルミである
    請求項1~11の何れか1項に記載の加熱調理器。
  13. 前記調理プレートの主材料は、セラミックである
    請求項1~11の何れか1項に記載の加熱調理器。
  14. 前記被調理物にマイクロ波を照射し、加熱するマイクロ波加熱装置を更に備え、
    前記制御装置は、
    前記埋設ヒータと、前記上部ヒータ又は前記後部ヒータと、前記マイクロ波加熱装置とを組み合わせて制御する
    請求項13に記載の加熱調理器。
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