JP2023113054A - 電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性の向上に適した構成を有する電池を提供する。【解決手段】本開示の電池1000は、第1電極100、固体電解質層300、および第2電極200を備える。第1電極100は、第1集電体層110および第1活物質層120を含む。第2電極200は、第2集電体層210および第2活物質層220を含む。第1集電体層110および第1活物質層120は、第1の方向に沿って互いに積層されている。第2集電体層210および第2活物質層220は、第1の方向に沿って互いに積層されている。第1電極100、固体電解質層300、および第2電極200は、第1の方向に垂直な面に含まれる第2の方向に沿って、この順に配置されている。【選択図】図1

Description

本開示は、電池に関する。
特許文献1には、正極集電体層と、正極活物質層と、固体電解質層と、負極集電体層と、負極活物質層とがこの順に積層された全固体電池が開示されている。
国際公開第2019/189311号
本開示の目的は、信頼性の向上に適した構成を有する電池を提供することにある。
本開示の電池は、
第1電極、
固体電解質層、および
第2電極、
を備え、
前記第1電極は、第1集電体層および第1活物質層を含み、
前記第2電極は、第2集電体層および第2活物質層を含み、
前記第1集電体層および前記第1活物質層は、第1の方向に沿って互いに積層されており、
前記第2集電体層および前記第2活物質層は、前記第1の方向に沿って互いに積層されており、
前記第1電極、前記固体電解質層、および前記第2電極は、前記第1の方向に垂直な面に含まれる第2の方向に沿って、この順に配置されている。
本開示は、信頼性の向上に適した構成を有する電池を提供する。
図1は、第1実施形態による電池1000の概略構成を示す断面図および平面図である。 図2は、第2実施形態による電池1100の概略構成を示す断面図および平面図である。 図3は、第3実施形態による電池1200の概略構成を示す断面図および平面図である。 図4は、第4実施形態による電池1300の概略構成を示す断面図および平面図である。 図5は、第5実施形態による電池1400の概略構成を示す断面図および平面図である。 図6は、第6実施形態による電池1500の概略構成を示す断面図および平面図である。
以下、本開示の実施形態が図面を参照しながら具体的に説明される。
以下で説明する実施形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。
本明細書において、平行および垂直などの要素間の関係性を示す用語、および、矩形などの要素の形状を示す用語、並びに、数値範囲は、厳格な意味のみを表す表現ではなく、実質的に同等な範囲、例えば数%程度の差異をも含むことを意味する表現である。
各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺などは必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化する。
本明細書および図面において、x軸、y軸、およびz軸は、三次元直交座標系の三軸を示している。各実施形態では、z軸方向を電池、電極、および電池を構成する各層の厚み方向としている。また、本明細書において、特に記載が無い限り、「厚み方向」とは、電極において互いに積層された集電体層および活物質層の積層方向、すなわち本開示における第1の方向に相当する。
本明細書において、特に記載が無い限り、「平面視」とは、電極における集電体層および活物質層の積層方向、すなわち本開示における第1の方向に沿って電池を見た場合を意味する。本明細書において、特に記載が無い限り、「厚み」とは、電池および各層についての上記積層方向の長さである。
本明細書において「内側」および「外側」などにおける「内」および「外」とは、上記積層方向に沿って電池を見た場合において、電池の中心側が「内」であり、電池の周縁側が「外」である。
本明細書において、電池の構成における「上」および「下」という用語は、絶対的な空間認識における上方向(鉛直上方)および下方向(鉛直下方)を指すものではなく、積層構成における積層順を基に相対的な位置関係により規定される用語として用いる。また、「上」および「下」という用語は、2つの構成要素が互いに間隔を空けて配置されて2つの構成要素の間に別の構成要素が存在する場合のみならず、2つの構成要素が互いに密着して配置されて2つの構成要素が接する場合にも適用される。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態による電池について説明する。
第1実施形態による電池は、第1電極、固体電解質層、および第2電極を備える。第1電極は、第1集電体層および第1活物質層を含む。第2電極は、第2集電体層および第2活物質層を含む。第1集電体層および第1活物質層は、第1の方向に沿って互いに積層されている。第2集電体層および第2活物質層は、第1の方向に沿って互いに積層されている。第1電極、固体電解質層、および第2電極は、第1の方向に垂直な面に含まれる第2の方向に沿って、この順に配置されている。
上記のとおり、第1実施形態による電池では、第1電極、固体電解質層、および第2電極の配列方向と、第1電極および第2電極における集電体層および活物質層の積層方向とが互いに異なっている。具体的には、第1電極、固体電解質層、および第2電極は、この順で、集電体層および活物質層の積層方向である第1の方向に対して垂直な面に含まれる第2の方向に沿って配列されている。このような構成を有する第1実施形態による電池は、強い衝撃が加わった場合でも屈曲が生じにくい、あるいは屈曲が生じる場合でもその屈曲は固体電解質層で生じやすいため、第1電極と第2電極との接触が生じにくい。したがって、第1実施形態による電池は、電池の短絡および焼損を防止でき、高い安全性を有することができる。このように、第1実施形態による電池は、信頼性の向上に適した構成を有する。
第1実施形態による電池の構成による上記のような作用効果は、電池が大判化あるいは薄型化するほど顕著に発現する。したがって、第1実施形態による電池の構成によれば、高い信頼性を有し、大型でかつ薄型の電池を実現できる。
第1実施形態による電池の構成では、各電極を構成する活物質層と固体電解質層との配列方向と、各電極における活物質層および集電体層の積層方向とが異なる。この構成によれば、第1実施形態の電池を単電池とし、複数の単電池を互いに積層して多層化した場合に、互いに隣り合う単電池同士の接合に、電池の中央部分に位置する固体電解質層も関与することができる。この場合、固体電解質層は、例えば、周囲に位置している活物質層等の他の構成要素による接合よりも強固な接合を実現しうる。したがって、上記の構成によれば、単電池間の接合が強固な積層電池を構成できる。
第1電極および第2電極は、例えば薄板状であってもよい。この場合、第1電極および第2電極は、それぞれの主面が、第1の方向に垂直な面に沿う向きで配置される。第1実施形態による電池がこのような構成を有する場合、電池に強い衝撃が加わった際に生じる屈曲は、より固体電解質層で生じやすくなる。このため、第1電極と第2電極との接触をさらに防ぐことができる。したがって、電池の短絡および焼損がさらに防止され、電池のより高い安全性が実現され得る。このように、第1実施形態による電池が上記の構成を有する場合、電池の信頼性がより向上する。
図1は、第1実施形態による電池1000の概略構成を示す断面図および平面図である。
図1(a)は、第1実施形態による電池1000の断面図である。図1(b)は、電池1000をz軸方向上側から見た平面図である。図1(a)には、図1(b)のI-I線で示される位置での断面が示されている。
図1に示されるように、電池1000は、第1電極100、固体電解質層300、および第2電極200を備える。
第1電極100は、第1集電体層110および第1活物質層120を含む。
第2電極200は、第2集電体層210および第2活物質層220を含む。
第1集電体層110および第1活物質層120は、第1の方向に沿って互いに積層されている。第2集電体層210および第2活物質層220も、上記第1の方向に沿って互いに積層されている。電池1000において、第1の方向は、図1におけるz軸方向に相当する。
第1電極100、固体電解質層300、および第2電極200は、第1の方向に垂直な面に含まれる第2の方向に沿って、この順に配置されている。電池1000において、第1の方向に垂直な面は、図1におけるxy平面またはxy平面に平行な面に相当する。第2の方向は、図1におけるx軸方向に相当する。
例えば、第1集電体層110および第2集電体層210はいずれも、第1の方向に垂直な面、すなわち図1におけるxy平面に平行な面に位置しているとみなすことができる。
電池1000は、例えば、全固体電池である。
第1集電体層110および第2集電体層210は、いずれも固体電解質層300に接していてもよい。
図1に示されるように、第1集電体層110および第2集電体層210は、いずれも、電池1000の第1主面1000aに位置していてもよい。これにより、電池1000が屈曲する場合、固体電解質層300を挟んで互いに離間している第1集電体層110と第2集電体層210との間で折れ曲がりやすくなり、かつ、第1集電体層110と第2集電体層210との接触を抑制できる。その結果、短絡を防止できる。ここで、電池1000の第1主面1000aは、電池1000において第1の方向に垂直な面である。すなわち、電池1000は、第1の方向に垂直な第1主面1000aと、第1主面に1000a対向する第2主面1000bとを有していてもよい。
第1集電体層110は、第1主面1000aにおいて、第2集電体層210と面一であってもよい。すなわち、第1集電体層110は、第1主面1000aにおいて、第2集電体層210と同一平面にあってもよい。これにより、薄型の板状(例えば平板状)の電池を構成できる。また、上記の構成によれば、電池1000に衝撃が加わった場合、固体電解質層300で屈曲して破損しやすくなるため、薄型かつ高信頼性の電池を実現できる。また、電池1000の表面が平面になるため、多層化に適する電池を得ることができる。
第1主面1000aおよび第2主面1000bからなる群より選択される少なくとも1つは、平面であってよい。これにより、複数の電池1000を平面部に積層しやすくなる。また、積層電池における電池間の接合性が高まる。したがって、信頼性が高く、大容量で、かつ高エネルギーの電池を実現できる。
第1主面1000aおよび第2主面1000bは、いずれも平面であってもよい。
第1実施形態による電池1000は、板状であってもよい。例えば、第1実施形態による電池1000は、6つの平面からなる形状を有していてもよい。
第1実施形態による電池1000は、扁平形状であってもよい。これにより、第1電極100、固体電解質層300、および第2電極200の厚みが薄い(接合面が小さい)薄型の電池となる。第1電極100、固体電解質層300、および第2電極200が薄いことにより、第1電極100、固体電解質層300、および第2電極200における互いの接合面を小さくすることができる。その結果、電池1000がたわんだり、電池1000に冷熱衝撃が作用したりする場合でも、接合界面が大きい場合に顕在化しやすい電極と固体電解質層との間の剥離を抑制できる。また、第1電極100と第2電極200との接触を低減できるため、短絡を抑制できる。また、複数の電池1000を積層して多層化しやすいという効果も得られる。
図1に示されているように、第1活物質層110および第2活物質層220は、それぞれの一方の主面が電池1000の第2主面1000bにおいて露出し、かつ側面において固体電解質層300の側面と接していてもよい。
図1に示されているように、固体電解質層300は、電池1000の第1主面1000aおよび第2主面1000bで露出していてもよい。
図1に示されるように、平面視において、第1集電体層110は、第1活物質層120と同じ大きさであってもよい。
平面視において、第2集電体層210は、第2活物質層220と同じ大きさであってもよい。
平面視において、第1集電体層110および第1活物質層120の輪郭が一致していてもよい。
平面視において、第2集電体層210および第2活物質層220の輪郭が一致していてもよい。
例えば、第1集電体層110は、平面視において、第1活物質層120の固体電解質層300と接する側面から、固体電解質層300から離れる方向に後退していてもよい。同様に、第2集電体層210は、平面視において、第2活物質層220の固体電解質層300と接する側面から、固体電解質層300から離れる方向に後退していてもよい。これにより、第1集電体層110および第2集電体層210が後退した領域に、第1活物質層120および第2活物質層220をそれぞれ配置することができるので、固体電解質層300の側面と接合される部材を第1活物質層120および第2活物質層220とすることができる。これにより、第1集電体層110および第2集電体層210が固体電解質層300から剥離しやすい問題を抑制できる。
第1電極100は、第2電極200の対極である。例えば、第1電極100が正極であり、第2電極200が負極である。この場合、第1集電体層110が正極集電体層であり、第1活物質層120が正極活物質層である。第2集電体層210が負極集電体層であり、第2活物質層220が負極活物質層である。
なお、第1電極100が負極であり、第2電極200が正極であってもよい。
第1実施形態による電池1000は、第1電極100、第2電極200、および固体電解質層300のみからなっていてもよい。
第1電極100と第2電極200との間の距離(以下、「対向間隔」という)は、例えば、10μm以上かつ500μm以下であってもよい。対向間隔は、言い換えると、例えば第1電極100の固体電解質層300に面する側面と、第2電極200の固体電解質層300に面する側面との第2の方向における距離である。第1電極100と固体電解質層300との間、および、第2電極200と固体電解質層300との間に別の層がない場合、対向間隔は、固体電解質層300の幅を表す。
対向間隔は、第1電極100および第2電極200の厚みよりも大きくてもよい。これにより、電極間、すなわち固体電解質層300で屈曲しやすくなり、また、電極同士が接触し難くなる。
以下、本明細書では、第1集電体層110および第2集電体層210を総称して、単に「集電体層」という場合がある。
また、本明細書において、第1活物質層120および第2活物質層220を総称して、単に「活物質層」という場合がある。
第1集電体層110、第1活物質層120、固体電解質層300、第2活物質層220、および第2集電体層210は、いずれも平面視における形状は矩形であってもよい。
以下、電池1000の各構成について説明する。
(集電体層)
集電体層は、導電性を有する材料で形成される。
集電体層の材料の例は、ステンレス、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、金(Au)もしくは白金(Pt)、または、これらの2種以上の合金である。集電体層として、これらの材料からなる箔状体、板状体、または網目状体が使用され得る。
集電体層の材料は、製造プロセス、使用温度、使用圧力、集電体層に印加される電池の動作電位、または導電性を考慮して選択され得る。また、集電体層の材料は、電池に要求される引張強度または耐熱性に応じても選択され得る。
集電体層は、高強度電解銅箔、または、異種金属箔を積層したクラッド材であってもよい。
集電体層の厚さは、例えば、10μm以上かつ100μm以下である。
集電体層の表面は、活物質層との密着性を高めるために、凹凸のある粗面に加工されていてもよい。
集電体層の表面には、有機バインダーなどの接着成分が塗布されていてもよい。これにより、集電体層と他の層との界面の接合性が強化され、電池1000の機械的および熱的信頼性、ならびに、サイクル特性などを高めることができる。
(活物質層)
第1活物質層120は、例えば、正極活物質層である。第1活物質層120は、第1集電体層110および固体電解質層300に接していてもよい。
第2活物質層220は、例えば、負極活物質層である。第2活物質層220は、第2集電体層210および固体電解質層300に接していてもよい。
正極活物質層は、正極活物質を含む。
正極活物質は、負極よりも高い電位で結晶構造内にリチウム(Li)イオンまたはマグネシウム(Mg)イオンなどの金属イオンが挿入または離脱され、それに伴って酸化または還元が行われる物質である。正極活物質の種類は、電池の種類に応じて適宜選択することができ、公知の正極活物質が用いられうる。
正極活物質は、例えば、リチウムと遷移金属元素とを含む化合物である。当該化合物は、例えば、リチウムと遷移金属元素を含む酸化物、またはリチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物である。
リチウムと遷移金属元素とを含む酸化物の例は、LiNix1-x2(ここで、Mは、Co、Al、Mn、V、Cr、Mg、Ca、Ti、Zr、Nb、Mo、およびWからなる群より選択される少なくとも1つであり、0<x≦1が充足される)のようなリチウムニッケル複合酸化物、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、およびニッケル酸リチウム(LiNiO2)のような層状酸化物、またはスピネル構造を持つマンガン酸リチウム(例えば、LiMn24、Li2MnO3、またはLiMnO2)である。
リチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物の例は、オリビン構造を持つリン酸鉄リチウム(LiFePO4)である。
正極活物質として、硫黄(S)および硫化リチウム(Li2S)のような硫化物が使用されてもよい。この場合、正極活物質粒子に、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)などをコーティング、または、添加していてもよい。
正極活物質には、これらの材料の1種のみが用いられてもよいし、これらの材料のうちの2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
リチウムイオン導電性または電子伝導性を高めるために、正極活物質層は、正極活物質に加えて、正極活物質以外の材料を含有していてもよい。すなわち、正極活物質層は、合剤層であってもよい。当該材料の例は、無機系固体電解質、硫化物系固体電解質のような固体電解質、アセチレンブラックのような導電助材、またはポリエチレンオキシドおよびポリフッ化ビニリデンのような結着用バインダーである。
正極活物質層は、例えば、5μm以上かつ100μm以下の厚みを有していてもよい。
負極活物質層は、負極活物質を含む。
負極活物質層は、主に、負極活物質などの負極材料から構成される層である。
負極活物質は、正極よりも低い電位で結晶構造内にリチウム(Li)イオンまたはマグネシウム(Mg)イオンなどの金属イオンが挿入または離脱され、それに伴って酸化または還元が行われる物質をいう。負極活物質の種類は、電池の種類に応じて適宜選択することができ、公知の負極活物質が用いられうる。
負極活物質の例は、天然黒鉛、人造黒鉛、黒鉛炭素繊維、および樹脂焼成炭素のような炭素材料、または固体電解質と合剤化される合金系材料である。合金系材料の例は、LiAl、LiZn、Li3Bi、Li3Cd、Li3Sb、Li4Si、Li4.4Pb、Li4.4Sn、Li0.17C、およびLiC6のようなリチウム合金、チタン酸リチウム(Li4Ti512)のようなリチウムと遷移金属元素との酸化物、酸化亜鉛(ZnO)、または酸化ケイ素(SiOx)のような金属酸化物である。
負極活物質には、これらの材料の1種のみが用いられてもよいし、これらの材料のうちの2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
リチウムイオン導電性または電子伝導性を高めるために、負極活物質層は、負極活物質に加えて、負極活物質以外の材料を含有していてもよい。当該材料の例は、無機系固体電解質、硫化物系固体電解質のような固体電解質、アセチレンブラックのような導電助材、またはポリエチレンオキシドおよびポリフッ化ビニリデンのような結着用バインダーである。
負極活物質層は、例えば、5μm以上かつ100μm以下の厚みを有していてもよい。
(固体電解質層)
固体電解質層300は、固体電解質を含む。
固体電解質層300は、例えば、主成分として固体電解質を含む。ここで、主成分とは、固体電解質層300において、質量割合で最も多く含まれる成分のことである。固体電解質層300は、固体電解質のみからなっていてもよい。
固体電解質は、イオン導電性を有する公知の電池用の固体電解質であればよい。固体電解質層300に含まれる固体電解質としては、例えば、リチウムイオンまたはマグネシウムイオンなどの金属イオンを伝導する固体電解質が用いられうる。
固体電解質は、例えば、リチウムイオン伝導性を有する。
固体電質層300は、第1活物質層110および第2活物質層210よりも柔らかくてもよい。これにより、電池1000に衝撃が加わった場合に、固体電解質層300で屈曲しやすくなる。
固体電解質層300の柔らかさは、第1活物質層120または第2活物質層220との相対関係を、例えば、イオンミリングなどの手段で平坦に切り出した断面をマイクロビッカースで評価することによって、確認することができる。同圧力で残った圧子痕のサイズが大きいものほど柔らかいと判断する。
第1実施形態による電池1000に用いられる固体電解質は、圧粉状であってもよい。これにより、電池1000に衝撃が加わった場合に、固体電解質層300で選択的に屈曲しやすくなる。
圧粉状の固体電解質の充填密度あるいは含ませる有機バインダー成分によって、固体電解質層300硬さを制御することもできる。
圧粉状の組織は、イオン研磨または鏡面研磨した固体電解質層300の断面を、走査電子顕微鏡(SEM)などを用いて観察することができる。
固体電解質としては、硫化物固体電解質、酸化物固体電解質、またはハロゲン化物固体電解質が用いられうる。
硫化物系固体電解質は、例えば、Li2S-P25系、Li2S-SiS2系、Li2S-B23系、Li2S-GeS2系、Li2S-SiS2-LiI系、Li2S-SiS2-Li3PO4系、Li2S-Ge22系、Li2S-GeS2-P25系、またはLi2S-GeS2-ZnS系である。
酸化物系固体電解質は、例えば、リチウム含有金属酸化物、リチウム含有金属窒化物、リン酸リチウム(Li3PO4)、またはリチウム含有遷移金属酸化物である。リチウム含有金属酸化物の例は、Li2O-SiO2またはLi2O-SiO2-P25である。リチウム含有金属窒化物の例は、Lixy1-zz(0<z≦1)である。リチウム含有遷移金属酸化物の例は、リチウムチタン酸化物である。
ハロゲン化固体電解質は、例えば、Li、M、およびXを含む化合物である。ここで、Mは、Li以外の金属元素および半金属元素からなる群より選択される少なくとも1つである。Xは、F、Cl、Br、およびIからなる群より選択される少なくとも1つである。
「半金属元素」は、B、Si、Ge、As、Sb、およびTeである。「金属元素」は、周期表第1族から第12族中に含まれるすべての元素(ただし、水素を除く)、および、周期表第13族から第16族に含まれるすべての元素(ただし、B、Si、Ge、As、Sb、Te、C、N、P、O、S、およびSeを除く)である。
ハロゲン化物固体電解質のイオン伝導性を向上させるために、Mは、Yを含んでいてもよい。Mは、Yであってもよい。
ハロゲン化物固体電解質は、例えば、LiaMebc6により表される化合物であってもよい。ここで、数式:a+mb+3c=6、およびc>0が充足される。mの値は、Meの価数を表す。
ハロゲン化物固体電解質のイオン伝導性を向上させるために、Meは、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Sc、Al、Ga、Bi、Zr、Hf、Ti、Sn、Ta、およびNbからなる群より選択される少なくとも1つであってもよい。
ハロゲン化物固体電解質のイオン伝導性を向上させるために、Xは、ClおよびBrからなる群より選択される少なくとも1つを含んでいてもよい。
ハロゲン化物固体電解質は、例えば、Li3YCl6およびLi3YBr6からなる群より選択される少なくとも1つを含んでいてもよい。
固体電解質として、これらの材料の1種のみが用いられてもよいし、これらの材料のうちの2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
固体電解質層300は、固体電解質に加えて、ポリエチレンオキシドまたはポリフッ化ビニリデンなどの結着用バインダーなどを含んでいてもよい。
固体電解質層300は、5μm以上かつ150μm以下の厚みを有していてもよい。
固体電解質の材料は、粒子の凝集体で構成されていてもよい。あるいは、固体電解質の材料は、焼結組織で構成されていてもよい。
固体電解質層300は、電池1000の第2の方向における中央部に配置されてよい。これにより、屈曲して破損しやすい電池1000の中央部に固体電解質層300が配置されることになるので、信頼性をより向上させた電池を実現できる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態の電池について説明する。第1実施形態において説明された事項は、適宜省略され得る。
図2は、第2実施形態の電池1100の概略構成を示す断面図および平面図である。
図2(a)は、第2実施形態の電池1100の断面図である。図2(b)は、第2実施形態の電池1100をz軸方向上側から見た平面図である。図2(a)は、図2(b)の点線II-IIにおける断面図を示している。
電池1100は、第1実施形態による電池1000の構成において、第2電極の配置、具体的には第2集電体層の位置が異なる。
図2に示されるように、電池1100は、第1の方向に垂直な第1主面1100aと、第1主面1100aに対向する第2主面1100bと、を有する。電池1100においては、第1集電体層111は、電池1100の第1主面1100aに位置し、第2集電体層211は、電池1100の第2主面1100bに位置している。
以上の構成によれば、電池1100が屈曲して固体電解質層300が破損した場合でも、第1電極100と第2電極200とがより接触し難くなる。したがって、信頼性をさらに向上させた電池を実現できる。また、同じ極の集電体層が接するように、複数の電池1200を積層することにより、並列の積層電池を容易に構成できる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態の電池について説明する。上記実施形態において説明された事項は、適宜省略され得る。
図3は、第3実施形態の電池1200の概略構成を示す断面図および平面図である。
図3(a)は、第3実施形態の電池1200の断面図である。図3(b)は、第3実施形態の電池1200をz軸方向上側から見た平面図である。図3(a)には、図3(b)のIII-III線で示される位置での断面が示されている。
電池1200は、第1実施形態による電池1000の構成において、第1電極および第2電極の構成が異なる。具体的には、第1集電体層および第2集電体層の形状が異なる。
電池1200においては、第1集電体層112および第2集電体層212からなる群より選択される少なくとも1つは、固体電解質層300と接していない。すなわち、第1集電体層112および第2集電体層212からなる群より選択される少なくとも1つは、平面視において、活物質層の固体電解質層300と接する側面(すなわち、活物質層と固体電解質層300との接合界面)から、固体電解質層300から離れる方向に後退している。図3に示すように、第1集電体層112および第2集電体層212の両方が、固体電解質層300と接していなくてもよい。
電池1200では、図1に示されている電池1000では電極と固体電解質層300との接合界面に露出している剥離しやすい集電体層の側面を、固体電解質層300から離れる方向に後退させ、図3に示すように集電体層の端部を活物質層等に埋設している。この構成によれば、集電体層および活物質層の側端面が同一面内にあり、かつ集電体層および活物質層の側端面が固体電解質層300に接触している構成と比較すると、集電体層および活物質層の側端面が固体電解質層300から剥離しにくくなる。すなわち、上記の構成は、電極と固体電解質層300との剥離を抑制するアンカー効果を電池1200に与えることができる。これにより、たわみ応力、充放電サイクル、あるいは冷熱サイクルによって、電極が集電体層の側端面において固体電解質層300から剥離することを防止できる。したがって、信頼性を向上させた電池を実現できる。
集電体層と固体電解質層300との間、すなわち上記の集電体層の後退部分には、活物質層が満たされていてもよい。例えば、第1集電体層112が固体電解質層300と接していない場合、第1集電体層112と固体電解質層300との間に、第1活物質層120が位置していてもよい。
集電体層と固体電解質層300との間、すなわち上記の集電体層の後退部分には、固体電解質層300とは別の固体電解質が満たされていてもよい。
上記のような構成は、例えば、電池1200の集電体層を部分的に剥離した後、平坦なプレートで加圧することによって、上記後退部分に活物質層を構成している活物質材料を埋設させることで作製できる。あるいは、活物質または固体電解質ペーストを上記後退部分にパターン印刷してもよい。
第1集電体層112および第2集電体層212の両方が、固体電解質層300と接していなくてもよい。
上記の構成を有する電池1200によれば、特に接触しやすい第1集電体層112と第2集電体層212との対向部における短絡を抑制できる。したがって、信頼性を向上させた電池を実現できる。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態の電池について説明する。上述の実施形態において説明された事項は、適宜省略され得る。
図4は、第4実施形態による電池の1300概略構成を示す図である。
図4(a)は、第4実施形態に係る電池1300の断面図である。図4(b)は、電池1300をz軸方向上側から見た平面図である。図4(a)には、図4(b)のIV-IV線で示される位置での断面が示されている。
電池1300は、第1実施形態による電池1000の構成において、第1電極と第2電極との第2の方向における間隔、すなわち固体電解質層300の第2の方向における長さが異なる。
電池1300においては、第1集電体層110と第2集電体層210との間隔は、第1活物質層120と第2活物質層220との間隔とは異なる。なお、第1集電体層110と第2集電体層210との間隔とは、第1集電体層110の固体電解質層300に面する側面と、第2集電体層210の固体電解質層300に面する側面との、第2の方向における距離である。また、第1活物質層120と第2活物質層220との間隔とは、第1活物質層120の固体電解質層300に面する側面と、第2活物質層220の固体電解質層300に面する側面との、第2の方向における距離である。
以上の構成によれば、第1電極100および第2電極200と固体電解質層301との接合界面、すなわち導電面積が大きくなる。これにより、第1電極100と固体電解質層301、および、第2電極200と固体電解質層301の界面抵抗を低減できる。その結果、充放電特性、特に高レート特性を向上させることができる。また、第1集電体層110および第2集電体層210が位置していない第2主面1300b側に電池1300が屈曲しやすくなるように屈曲方向を制御できる。電池1300が屈曲して破損する場合、活物質層の粉砕物が異なる極の電極(すなわち、対極)と接触する可能性があるが、電池1300のように第2主面1300b側の第1活物質層120と第2活物質層220との間隔が広いため、短絡を低減できる。以上のように、高性能かつ信頼性に優れた電池を実現できる。
第1集電体層110と第2集電体層210との間隔は、第1活物質層120と第2活物質層220との間隔よりも小さくてもよい。これにより、集電体層と活物質層との接合面積が大きくなるため、集電体層と活物質層との接触抵抗を低減できる。その結果、充放電特性、特に高レート特性を向上させることができる。
第1主面1300aにおける固体電解質層301の面積は、第2主面1300bにおける固体電解質層301の面積よりも小さくてもよい。これにより、集電体層と活物質層との接合面積が大きくなるため、集電体層と活物質層との接触抵抗を低減できる。そその結果、充放電特性、特に高レート特性を向上させることができる。
図4(a)に示されているように、固体電解質層301の断面の形状は、例えば、台形である。すなわち、固体電解質層301の第1電極100および第2電極200との接合面はテーパー状になっていてもよい。
第1電極100および第2電極200と固体電解質層301との接合面積を向上させるために、固体電解質層301の断面は、台形を変形させた曲線からなる形状、部分的に傾斜を有する形状、または凹凸を有する形状であってもよい。
第1活物質層120と第2活物質層220との間隔は、第1電極100および第2電極200の厚みより大きくてもよい。これにより、屈曲しても第1電極100と第2電極200とがより接触し難くなる。その結果、電池1300の短絡が抑制される。
(第5実施形態)
以下、第5実施形態の電池について説明する。上述の実施形態において説明された事項は、適宜省略され得る。
図5は、第5実施形態の電池1400の概略構成を示す図である。
図5(a)は、第5実施形態の電池1400の断面図である。図5(b)は、電池1400をz軸方向上側から見た平面図である。図5(a)には、図5(b)のV-V線で示される位置での断面が示されている。
図5に示されるように、電池1400は、第1実施形態による電池1000の構成に加えて、カバー層400をさらに備える。電池1400は、第1の方向に垂直な第1主面1400aと、第1主面1400aに対向する第2主面1400bを有している。
カバー層400は、電子伝導性を有しない材料から構成される。
前記カバー層は、電池1400の第2主面1400bに位置している。
第1集電体層110は、第1主面1400aに位置している。第2集電体層210は、図5に示されているように第1主面1400aに位置していてもよい。カバー層400が第2主面1400bの一部に設けられている場合、第2集電体層210は、第2主面1400bのカバー層400が位置していない部分に位置していてもよい。第2集電体層210は、カバー層400と第2活物質層220との間に位置していてもよい。
カバー層400を設けることにより、外気および水分等から発電要素(すなわち、第1電極、固体電解質層、および第2電極)を保護できる。また、異物または対極の活物質成分が電極に接触して短絡が発生することを防止できる。したがって、信頼性を向上させた電池を実現できる。
カバー層400は、第2主面1400bの全体を被覆していてもよく、第2主面1400bの一部のみを被覆していてもよい。
カバー層400は、固体電解質を含んでいてもよい。これにより、カバー層400もイオンの経路となるため、第1電極100と第2電極200との間でイオンをやりとりしやすくなる。その結果、イオン伝導性が向上する。したがって、優れた性能、かつ、高い信頼性を有する電池1400を実現できる。カバー層400によって、薄型で板状の電池の機械的強度の補強および反りの抑制を制御することができる。
カバー層400は、絶縁材料を含んでいてもよい。これにより、高レート動作時に、第1電極100と第2電極200との間の第2主面1400bを短絡電流が流れることを防止できる。したがって、高レートでも短絡し難い電池1400を実現できる。
絶縁材料の例は、エポキシ系樹脂またはシリコーンなどの樹脂である。これらの材料を用いることにより、外気および水分の遮蔽性を向上させることができる。カバー層400の材料は、絶縁性を有し、かつ、熱伝導性に優れる材料が望ましい。
カバー層400は、固体電解質層300よりも熱伝導性に優れていてもよい。これにより、発電要素中で比較的低い熱伝導性を有する固体電解質層300からの放熱を促進できる。その結果、電池が高寿命化する。
カバー層400は、酸化アルミウムおよび酸化マグネシウムからなる群より選択される少なくとも1つを含んでいてもよい。
カバー層400の厚みは、特に限定されない。充放電および冷熱サイクルによる層間剥離を抑制するために、カバー層400は、第1電極100、第2電極200、および固体電解質層300よりも薄くてもよい。
カバー層400は、複数の膜が積層された構造を有していてもよい。例えば、発電要素と接する層を、固体電解質を含む層とし、露出する層をアルミナなどの絶縁材料を含む層としてもよい。これにより、導電性を向上させながら、放熱性を良化させることができる。
(第6実施形態)
以下、第6実施形態の電池について説明する。上記実施形態において説明された事項は、適宜省略され得る。
図6は、第6実施形態の電池1500の概略構成を示す断面図および平面図である。
図6(a)は、第6実施形態の電池1500の断面図である。図6(b)は、第6実施形態の電池1500をz軸方向上側から見た平面図である。図6(a)には、図6(b)のVI-VI線で示される位置での断面が示されている。
第6実施形態による電池1500は、複数の単電池が積層された構造を有する積層電池である。例えば、図6に示されるように、電池1500は、第5実施形態による電池1400を単電池として、カバー層400どうしが接するように2つの電池1400が互いに積層されていてもよい。
電池1500は、さらに端子電極500を備え、端子電極500によって複数の単電池(すなわち、電池1400)を互いに電気的に接続している。
以上の構成によれば、単電池を並列に接続した積層電池を構成できるため、第1から第5実施形態で説明した電池1000から電池1400の2倍の容量を有する薄型電池を実現できる。
端子電極500の材料は、導電性樹脂であってもよいし、焼き付け型の電極に用いられるようなAg、Cu、および/またはAlなどを含む導電性に優れた材料であってもよい。
図6においては、電池1500の両端に端子電極500が形成されているが、これに限定されない。
ワイヤーボンディン等によって複数の単電池(すなわち、電池1400)を互いに電気的に接続してもよい。
端子電極500との接続部を備える実装基板に、導電性材料(例えば、接着剤または半田成分)を使って電池1500を接続させてもよい。
[電池の製造方法]
以下、本開示の電池の製造方法の一例を説明する。
ここでは、一例として、第1実施形態による電池1000の製造方法を説明する。
以下では、第1集電体層110および第1活物質層120が正極であり、第2集電体層210および第2活物質層220が負極である。
まず、正極活物質層と負極活物質層との印刷形成に用いる各ペーストを作製する。正極活物質層および負極活物質層の合剤に用いる固体電解質として、例えば、平均粒子径が約2μmであり、三斜晶系結晶を主成分とするLi2S-P25系硫化物のガラス粉末が準備される。この固体電解質は、例えば、2×10-3S/cmから3×10-3S/cmのイオン伝導性を有する。
正極活物質として、例えば、平均粒子径が約3μmであり、層状構造のLi・Ni・Co・Al複合酸化物(LiNi0.8Co0.15Al0.052)の粉末が用いられる。
上述の正極活物質と上述のガラス粉末とを含有させた合剤を有機溶剤等に分散させることにより、正極活物質層用ペーストが得られる。
負極活物質として、例えば、平均粒子径が約3μmである天然黒鉛の粉末が用いられる。上述の負極活物質と上述のガラス粉末とを含有させた合剤を有機溶剤等に分散させることにより、負極活物質層用ペーストが得られる。
次いで、正極集電体層および負極集電体層として、例えば、約15μmの厚みの銅箔が準備される。スクリーン印刷法により、正極活物質層用ペーストおよび負極活物質層用ペーストが、銅箔の片方の表面上に、それぞれ所定形状および厚みで印刷される。当該厚みは、例えば、約20μmから30μmである。正極活物質層用ペーストおよび負極活物質層用ペーストは、80℃から130℃で乾燥され、12μmから18μmの厚みになる。そして、所望の形状になるように外周をカットする。カットには、例えば、トムソン刃、パンチング金型、またはレーザーが使用される。カットの際に、例えば試料を傾けてカットすることにより、側面に傾斜をつけることができる。これにより、例えば、固体電解質層の形状を台形にすることができる。
以上により、正極活物質層が形成された正極集電体層および負極活物質層が形成された負極集電体層が得られる。
次いで、正極と負極との対向間隔が所望の大きさになるように、集電体層が下側になるように配置して、PETフィルム上に載せて外周部をメンディングテープなどで仮固定する。
次いで、上述のガラス粉末を有機溶剤等に分散させることにより、固体電解質層用ペーストが得られる。正極および負極間に、メタルマスクを用いて、上述の固体電解質層用ペーストを充填する。その後、80℃から130℃で乾燥される。充填が不足の場合は、充填と乾燥を繰り返し、充填および乾燥の後、PETフィルムを取り除く。
次いで、加圧金型と積層体との間に、厚み70μm、弾性率5×106Pa程度の弾性体シートが挿入される。この構成により、弾性体シートを介して圧力が印加される。その後、加圧金型を圧力300MPaにて50℃に加温しながら、90秒間加圧する。
以上により、第1実施形態の電池1000が得られる。
電池の製造の方法およびプロセスの順序は、上述の例に限られない。
上述の製造方法では、正極活物質層用ペースト、負極活物質層用ペースト、および固体電解質層用ペーストを印刷により塗布する例を示したが、これに限られない。印刷方法としては、例えば、ドクターブレード法、カレンダー法、スピンコート法、ディップコート法、インクジェット法、オフセット法、ダイコート法、またはスプレー法などを用いてもよい。
以上、本開示の電池について、実施形態に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施形態に限定されるものではない。本開示の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を実施形態に施したもの、および実施形態における一部の構成要素を組み合わせて構築される別の形態も、本開示の範囲に含まれる。
本開示に係る電池は、例えば、各種の電子機器または自動車などに用いられる全固体電池などの二次電池として利用されうる。
100 第1電極
110、111、112 第1集電体層
120 第1活物質層
200 第2電極
210、211、212 第2集電体層
220 第2活物質層
300、301 固体電解質層
400 カバー層
500 端子電極
1000、1100、1200、1300、1400、1500 電池

Claims (19)

  1. 第1電極、
    固体電解質層、および
    第2電極、
    を備え、
    前記第1電極は、第1集電体層および第1活物質層を含み、
    前記第2電極は、第2集電体層および第2活物質層を含み、
    前記第1集電体層および前記第1活物質層は、第1の方向に沿って互いに積層されており、
    前記第2集電体層および前記第2活物質層は、前記第1の方向に沿って互いに積層されており、
    前記第1電極、前記固体電解質層、および前記第2電極は、前記第1の方向に垂直な面に含まれる第2の方向に沿って、この順に配置されている、
    電池。
  2. 前記第1電極および前記第2電極は薄板状であり、
    前記第1電極および前記第2電極は、前記第1電極および前記第2電極の主面が前記第1の方向に垂直な前記面に沿う向きで配置されている、
    請求項1に記載の電池。
  3. 前記電池は、前記第1の方向に垂直な第1主面と、前記第1主面に対向する第2主面と、を有し、
    前記第1集電体層および前記第2集電体層は、前記第1主面に位置している、
    請求項1または2に記載の電池。
  4. 前記第1集電体層は、前記第1主面において、前記第2集電体層と同一平面にある、
    請求項3に記載の電池。
  5. 前記第1集電体層と前記第2集電体層との間隔は、前記第1活物質層と前記第2活物質層との間隔とは異なる、
    請求項3または4に記載の電池。
  6. 前記第1集電体層と前記第2集電体層との前記間隔は、前記第1活物質層と前記第2活物質層との前記間隔よりも小さい、
    請求項5に記載の電池。
  7. 前記電池は、前記第1の方向に垂直な第1主面と、前記第1主面に対向する第2主面と、を有し、
    前記第1集電体層は前記第1主面に位置し、かつ、前記第2集電体層は前記第2主面に位置している、
    請求項1または2に記載の電池。
  8. 前記第1主面および前記第2主面からなる群より選択される少なくとも1つは、平面である、
    請求項3から7のいずれか一項に記載の電池。
  9. 前記第1集電体層および前記第2集電体層は、前記固体電解質層と接している、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の電池。
  10. 前記第1集電体層および前記第2集電体層からなる群より選択される少なくとも1つは、前記固体電解質層と接していない、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の電池。
  11. 前記第1集電体層は、前記固体電解質層と接しておらず、
    前記第1集電体層と前記固体電解質層との間に、前記第1活物質層が位置している、
    請求項10に記載の電池。
  12. 前記電池は、板状である、
    請求項1から11のいずれか一項に記載の電池。
  13. 前記電池は、扁平形状である、
    請求項1から11のいずれか一項に記載の電池。
  14. 前記第1活物質層と前記第2活物質層との間隔は、前記第1電極および前記第2電極の厚みよりも大きい、
    請求項1から13のいずれか一項に記載の電池。
  15. 前記電池は、電子伝導性を有しない材料から構成されたカバー層をさらに備え、
    前記電池は、前記第1の方向に垂直な第1主面と、前記第1主面に対向する第2主面と、を有し、
    前記第1集電体層は、前記第1主面に位置しており、
    前記カバー層は、前記第2主面に位置しており、
    前記第2集電体層は、前記第1主面、前記第2主面、または前記カバー層と前記第2活物質層との間に位置している、
    請求項1または2に記載の電池。
  16. 前記カバー層は、固体電解質を含む、
    請求項15に記載の電池。
  17. 前記カバー層は、絶縁材料を含む、
    請求項15に記載の電池。
  18. 前記固体電解質層は、前記第1活物質層および前記第2活物質層よりも柔らかい、
    請求項1から17のいずれか一項に記載の電池。
  19. 前記固体電解質層は、前記電池の前記第2の方向における中央部に配置されている、
    請求項1から18のいずれか一項に記載の電池。
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