JP2023180579A - 電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】入出力特性及び信頼性の低下を抑制しつつ大容量化が可能な電池を提供する。【解決手段】電池1000は、正極集電体層100、負極集電体層300、及び発電層200を備える。発電層200は、固体電解質層600、正極活物質部400、及び負極活物質部500を含む。正極活物質部400は、正極集電体層100と電気的に接続する。負極活物質部500は、負極集電体層300と電気的に接続する。正極活物質部400および負極活物質部500の発電層200の厚み方向における長さは、前記発電層の厚みの半分よりも長い。【選択図】図1

Description

本開示は、電池に関する。
特許文献1には、正極集電体層と、正極活物質層と、固体電解質層と、負極集電体層と、負極活物質層とがこの順に積層された全固体電池が開示されている。
国際公開第2019/189311号
従来技術においては、大容量の高信頼性電池が望まれている。本開示は、入出力特性および信頼性の低下を抑制しつつ大容量化が可能な電池を提供する。
本開示の電池は、
正極集電体層、
負極集電体層、および
前記正極集電体層と前記負極集電体層との間に配置された発電層、
を備え、
前記発電層は、固体電解質層、正極活物質部、および負極活物質部を含み、
前記正極活物質部は、正極活物質を含み、かつ前記正極集電体層と電気的に接続し、
前記負極活物質部は、負極活物質を含み、かつ前記負極集電体層と電気的に接続し、
前記正極活物質部の前記発電層の厚み方向における長さは、前記発電層の厚みの半分よりも長く、
前記負極活物質部の前記発電層の厚み方向における長さは、前記発電層の厚みの半分よりも長い。
本開示は、入出力特性および信頼性の低下を抑制しつつ大容量化が可能な電池を提供する。
図1は、第1実施形態による電池1000の概略構成を示す断面図および平面図である。 図2は、第2実施形態による電池1100の概略構成を示す断面図および平面図である。 図3は、第3実施形態による電池1200の概略構成を示す断面図および平面図である。 図4は、第4実施形態による電池1300の概略構成を示す断面図および平面図である。 図5は、第5実施形態による電池1400の概略構成を示す断面図および平面図である。 図6は、第6実施形態による電池1500の概略構成を示す断面図および平面図である。 図7は、第1実施形態による電池1000の第1の変形例を示す断面図である。 図8は、第1実施形態による電池1000の第2の変形例を示す平面図である。 図9は、第1実施形態による電池1000の第3の変形例を示す平面図である。 図10は、第1実施形態による電池1000の第4の変形例を示す平面図である。 図11は、第1実施形態による電池1000の第5の変形例を示す平面図である。 図12は、第6実施形態による電池1500の変形例を示す断面図である。
(本開示に係る一態様の概要)
本開示の第1態様に係る電池は、
正極集電体層、
負極集電体層、および
前記正極集電体層と前記負極集電体層との間に配置された発電層、
を備え、
前記発電層は、固体電解質層、正極活物質部、および負極活物質部を含み、
前記正極活物質部は、正極活物質を含み、かつ前記正極集電体層と電気的に接続し、
前記負極活物質部は、負極活物質を含み、かつ前記負極集電体層と電気的に接続し、
前記正極活物質部の前記発電層の厚み方向における長さは、前記発電層の厚みの半分よりも長く、
前記負極活物質部の前記発電層の厚み方向における長さは、前記発電層の厚みの半分よりも長い。
第1態様に係る電池は、入出力特性および信頼性の低下を抑制しつつ、大容量化を実現できる。
また、第1態様に係る電池において、正極活物質部および負極活物質部の発電層の厚み方向における長さが、発電層の厚みの半分よりも長い。この構成により、第1態様に係る電池は、発電層の厚み方向の少なくとも中央部において、正極活物質部と負極活物質部とが発電層の厚み方向に垂直な方向で互いに対向する領域を有することとなる。このため、大容量化を行っても活物質部に対してイオンが挿入および離脱しやすく、かつ、イオンの移動距離を短くできる。このため、第1態様に係る電池は、入出力特性の低下を抑制しつつ大容量化を実現できる。
本開示の第2態様において、例えば、第1態様に係る電池では、前記正極活物質部の前記長さおよび前記負極活物質部の前記長さの少なくとも1つは、前記発電層の厚みの90%以上であってもよい。
第2態様に係る電池は、活物質量をより増大させることができる。したがって、第2態様に係る電池は、入出力特性および信頼性の低下を抑制しつつ、さらなる大容量化を実現できる。
本開示の第3態様において、例えば、第1または第2態様に係る電池では、前記発電層は、前記固体電解質層を当該固体電解質層の厚み方向に貫通する第1貫通孔を有し、前記正極活物質部は、前記第1貫通孔の内部に配置されていてもよい。
第3態様に係る電池は、正極活物質量を増大させることができる。したがって、第3態様に係る電池は、入出力特性および信頼性の低下を抑制しつつ、さらなる大容量化を実現できる。また、第3態様に係る電池では、正極活物質部が第1貫通孔の内部に配置されている。この構成により、充放電動作および冷熱サイクルに伴う正極活物質部の膨張および収縮によって正極活物質部が周囲へ作用する応力が、固体電解質層の表面における第1貫通孔の開口から解放されやすくなる。その結果、正極活物質部の膨張および収縮に起因する構造欠陥の発生が抑制される。したがって、第3態様によれば、より信頼性に優れた電池を実現できる。
本開示の第4態様において、例えば、第1から第3のいずれか1つの態様に係る電池では、前記発電層は、前記固体電解質層を当該固体電解質層の厚み方向に貫通する第2貫通孔を有し、前記負極活物質部は、前記第2貫通孔の内部に配置されていてもよい。
第4態様に係る電池は、負極活物質量を増大させることができる。したがって、第4態様に係る電池は、入出力特性および信頼性の低下を抑制しつつ、さらなる大容量化を実現できる。また、第4態様に係る電池では、負極活物質部が第2貫通孔の内部に配置されている。この構成により、充放電動作および冷熱サイクルに伴う負極活物質部の膨張および収縮によって負極活物質部が周囲へ作用する応力が、固体電解質層の表面における第2貫通孔の開口から解放されやすくなる。その結果、負極活物質部の膨張および収縮に起因する構造欠陥の発生が抑制される。したがって、第4態様によれば、より信頼性に優れた電池を実現できる。
本開示の第5態様において、例えば、第1から第4のいずれか1つの態様に係る電池では、前記発電層は、複数の前記正極活物質部および複数の前記負極活物質部を含んでいてもよい。
第5態様に係る電池は、活物質量をより増大させることができる。したがって、第5態様に係る電池は、入出力特性および信頼性の低下を抑制しつつ、さらなる大容量化を実現できる。また、第5態様に係る電池では、複数の活物質部を発電層内に分散させて配置できるため、活物質部の表面積を増大させ、かつ活物質部の膨張および収縮によって生じる応力を分散させることができる。このため、第5態様に係る電池は、大容量化しても構造欠陥の発生が抑制される。したがって、第5態様によれば、入力特性および信頼性により優れた、大容量化された電池を実現できる。
本開示の第6態様において、例えば、第5態様に係る電池では、前記複数の前記正極活物質部および前記複数の前記負極活物質部から任意に選ばれる第1活物質部と、前記第1活物質部と平面視において最も近い距離で隣り合う第2活物質部とが互いに異なる極性を有するように、前記複数の前記正極活物質部および前記複数の前記負極活物質部が配列されていてもよい。
第6態様に係る電池によれば、正極活物質部と負極活物質部との距離が短くなることによってイオンの移動性が向上する。このため、第6態様によれば、入出力特性により優れた電池を得ることができる。
本開示の第7態様において、例えば、第6態様に係る電池では、前記正極活物質部および前記負極活物質部が平面視において千鳥状となるように、前記複数の前記正極活物質部および前記複数の前記負極活物質部が配列されていてもよい。
第7態様に係る電池によれば、正極活物質部および負極活物質部を均一かつ高密度で形成することができる。このため、第7態様によれば、入出力特性および信頼性により優れ、かつより大容量化された電池を実現できる。
本開示の第8態様において、例えば、第5から第7のいずれか1つの態様に係る電池では、平面視において、前記発電層の中央部における前記正極活物質部および前記負極活物質部の密度は、前記発電層の外周部における前記正極活物質部および前記負極活物質部の密度よりも高くてもよい。
第8態様に係る電池の電池において、「正極活物質部および負極活物質部の密度」とは、正極活物質部および負極活物質部の個数の密度である。第8態様に係る電池は、活物質部の膨張収縮によって電池の外周部から発生しやすい層間剥離を抑制できる。したがって、第8態様によれば、繰り返しの充放電について信頼性に優れた、大容量化された電池を得ることができる。
本開示の第9態様において、例えば、第5から第7のいずれか1つの態様に係る電池では、平面視において、前記発電層の外周部における前記正極活物質部および前記負極活物質部の密度は、前記発電層の中央部における前記正極活物質部および前記負極活物質部の密度よりも高くてもよい。
第9態様に係る電池の電池において、「正極活物質部および負極活物質部の密度」とは、正極活物質部および負極活物質部の個数の密度である。第9態様に係る電池は、動作時に活物質部で生じる発熱を電池の外周から放熱しやすい。したがって、第9態様に係る電池は、高レートでの入出力による発熱によって発生しやすい特性劣化を抑制できる。したがって、第9態様によれば、高温環境下での信頼性に優れた電池を得ることができる。
本開示の第10態様において、例えば、第5から第7のいずれか1つの態様に係る電池では、平面視において、前記発電層の中央部における前記正極活物質部の面積は、前記発電層の外周部における前記正極活物質部よりも大きく、かつ、前記発電層の中央部における前記負極活物質部の面積は、前記発電層の外周部における前記負極活物質部の面積よりも大きくてもよい。
第10態様に係る電池は、中央部において活物質部が占める領域を外周部よりも増大させることができる。したがって、第10態様に係る電池は、活物質部の膨張収縮によって電池の外周部から発生しやすい層間剥離を抑制できる。これにより、第10態様によれば、繰り返しの充放電について信頼性に優れた、大容量化された電池を得ることができる。
本開示の第11態様において、例えば、第5から第7のいずれか1つの態様に係る電池では、平面視において、前記発電層の外周部における前記正極活物質部の面積は、前記発電層の中央部における前記正極活物質部よりも大きく、かつ、前記発電層の外周部における前記負極活物質部の面積は、前記発電層の中央部における前記負極活物質部の面積よりも大きくてもよい。
第11態様に係る電池は、外周部において活物質部が占める領域を中央部よりも増大させることができる。この構成により、第11態様に係る電池は、動作時に活物質部で生じる発熱を電池の外周から放熱しやすい。したがって、第11態様に係る電池は、高レートでの入出力による発熱によって発生しやすい特性劣化を抑制できる。これにより、第11態様によれば、高温環境下での信頼性に優れた電池を得ることができる。
本開示の第12態様において、例えば、第1から第11のいずれか1つの態様に係る電池では、前記正極活物質部および前記負極活物質部の少なくとも1つは、円柱形状を有していてもよい。
第12態様に係る電池が円柱状の活物質部を含むことにより、活物質部が膨張および収縮しても局所的な応力集中が抑制される。このため、第12態様に係る電池は、破損し難くなる。また、活物質部は、例えば固体電解質層を厚さ方向に打ち抜き加工し、加工された孔の内部に活物質材料を充填することによって形成されることができる。この場合、活物質部が円柱状であることにより、固体電解質層の打ち抜き加工も容易となり、高い品質で孔を加工できるため、より優れた信頼性を有する電池を得ることができる。また、孔径の大小の制御も容易であり、設計自由度も大きく、各種の大容量電池を形成できる。
本開示の第13態様において、例えば、第1態様に係る電池では、前記正極活物質部および前記負極活物質部の少なくとも1つは、前記発電層の厚み方向に沿って直径が変化する円錐台形状を有していてもよい。
第13態様に係る電池において、円錐台形状を有する活物質部は、固体電解質層と接する面積が増大する。これにより、活物質部と固体電解質層との接合が強固となる。したがって、活物質部の膨張および収縮、並びに外部衝撃によって活物質部と固体電解質層とが界面で剥離する問題が抑制されうる。したがって、第13態様に係る電池は、充放電動作、冷熱サイクル、および外部衝撃に対してより優れた信頼性を有することができる。また、活物質部と固体電解質層との接触面積が増大することにより、イオン伝導面積が増大し、活物質部と固体電解質層との界面抵抗を低減できる。したがって、充放電特性が向上し、特に入出力特性が向上する。したがって、第13態様によれば、高性能で信頼性に優れた電池を得ることができる。
本開示の第14態様において、例えば、第13態様に係る電池では、前記正極活物質部および前記負極活物質部は、前記円錐台形状を有し、前記正極活物質部および前記負極活物質部は、前記発電層の厚み方向において円錐台の下底面および上底面の位置関係が前記正極活物質部と前記負極活物質部とで互いに逆になるように配置されていてもよい。
第14態様に係る電池では、固体電解質層において、当該固体電解質層の厚み方向に対する対称性が向上するため、充放電動作および冷熱サイクルで発生する電池の反りが抑制される。したがって、第14態様によれば、機械的な安定性に優れた電池を得ることができる。また、第14態様に係る電池は、折れ曲がりに対しても強固となる。
本開示の第15態様において、例えば、第12態様に係る電池では、前記円柱形状は、斜円柱形状であってもよい。
第15態様に係る電池において、斜円柱形状を有する活物質部は、固体電解質層と接する面積が増大する。これにより、活物質部と固体電解質層との接合が強固となる。したがって、活物質部の膨張および収縮、並びに外部衝撃によって活物質部と固体電解質層とが界面で剥離する問題が抑制されうる。したがって、第15態様に係る電池は、充放電動作、冷熱サイクル、および外部衝撃に対してより優れた信頼性を有することができる。また、活物質部と固体電解質層との接触面積が増大することにより、イオン伝導面積が増大し、活物質部と固体電解質層との界面抵抗を低減できる。したがって、充放電特性が向上し、特に入出力特性が向上する。したがって、第15態様によれば、高性能で信頼性に優れた電池を得ることができる。
本開示の第16態様において、例えば、第12態様に係る電池では、前記円柱形状は、楕円柱形状であってもよい。
第16態様に係る電池において、斜円柱形状を有する活物質部は、固体電解質層と接する面積が増大する。これにより、活物質部と固体電解質層との接合が強固となる。したがって、活物質部の膨張および収縮、並びに外部衝撃によって活物質部と固体電解質層とが界面で剥離する問題が抑制されうる。したがって、第16態様に係る電池は、充放電動作、冷熱サイクル、および外部衝撃に対してより優れた信頼性を有することができる。
本開示の第17態様において、例えば、第1から第16のいずれか1つの態様に係る電池では、前記正極活物質部と前記負極活物質部とは、互いに異なる体積を有していてもよい。
第17態様に係る電池によれば、正極および負極の容量、ならびに、正極および負極の容量比が制御されうる。したがって、第17態様によれば、より高性能の電池を得ることができる。
本開示の第18態様において、例えば、第1から第17のいずれか1つの態様に係る電池では、前記正極活物質部および前記負極活物質部の少なくとも1つの活物質部において、平面視における外周面の活物質濃度は、内部の活物質濃度よりも大きくてもよい。
第18態様に係る電池によれば、イオンの挿入および離脱性に優れた活物質部の外周面を主に充放電動作に使用することができる。このため、第18態様によれば、入出力特性に優れた電池を得ることができる。
本開示の第19態様において、例えば、第18態様に係る電池では、前記活物質部は、有機材料、金属材料、および絶縁材料からなる群より選択される少なくとも1つの非活物質材料をさらに含んでもよく、前記活物質部において、平面視における内部の前記非活物質材料の濃度は、外周面の前記非活物質材料の濃度よりも大きくてもよい。
第19態様に係る電池によれば、入出力特性に優れた活物質部を形成することができる。また、第19態様に係る電池によれば、電池動作に伴う活物質部の膨張および収縮が抑制されるため、構造欠陥の発生が低減されうる。
本開示の第20態様において、例えば、第1から第19のいずれか1つの態様に係る電池では、前記負極集電体層は、平面視において前記正極活物質部と重なる位置に、前記正極活物質部よりも大きい直径を有する第1開口部を有していてもよく、前記正極活物質部は、前記第1開口部において、前記負極集電体層に接することなく露出していてもよい。
第20態様に係る電池によれば、負極集電体層の厚み分まで正極活物質部を形成できる。したがって、第20態様によれば、薄型の大容量電池を実現することができる。
本開示の第21態様において、例えば、第20態様に係る電池では、前記負極集電体層の前記第1開口部の内壁は、前記固体電解質層と接していてもよい。
第21態様に係る電池によれば、負極集電体層の第1開口部の内壁には、固体電解質層の固体電解質材料が固着することによる強いアンカー効果が作用することとなる。したがって、第21態様に係る電池は、冷熱サイクルによって発生しやすい集電体層と固体電解質層との剥離を抑制できる。これにより、第21態様によれば、より優れた信頼性を有する電池を得ることができる。
本開示の第22態様において、例えば、第1から第21のいずれか1つの態様に係る電池では、前記正極集電体層は、平面視において前記負極活物質部と重なる位置に、前記負極活物質部よりも大きい直径を有する第2開口部を有していてもよく、前記負極活物質部は、前記第2開口部において、前記正極集電体層に接することなく露出していてもよい。
第22態様に係る電池によれば、正極集電体層の厚み分まで負極活物質部を形成できる。したがって、第22態様によれば、薄型の大容量電池を実現することができる。
本開示の第23態様において、例えば、第22態様に係る電池では、前記正極集電体層の前記第2開口部の内壁は、前記固体電解質層と接していてもよい。
第23態様に係る電池によれば、正極集電体層の第2開口部の内壁には、固体電解質層の固体電解質材料が固着することによる強いアンカー効果が作用することとなる。したがって、第23態様に係る電池は、冷熱サイクルによって発生しやすい集電体層と固体電解質層との剥離を抑制できる。これにより、第23態様によれば、より優れた信頼性を有する電池を得ることができる。
本開示の第24態様において、例えば、第1から第23のいずれか1つの態様に係る電池では、前記正極活物質部は、前記正極集電体層と接合されていてもよく、前記正極活物質部と前記正極集電体層との接合部において、前記正極活物質部の一部が前記正極集電体層の内部に埋め込まれていてもよい。
第24態様に係る電池によれば、正極活物質部が正極集電体層の内部で正極集電体層と強固に固着されるとともに、薄型化も実現できる。したがって、第24態様によれば、より優れた信頼性を有する、薄型の大容量電池を実現できる。
本開示の第25態様において、例えば、第1から第24のいずれか1つの態様に係る電池では、前記負極活物質部は、前記負極集電体層と接合されていてもよく、前記負極活物質部と前記負極集電体層との接合部において、前記負極活物質部の一部が前記負極集電体層の内部に埋め込まれていてもよい。
第25態様に係る電池によれば、負極活物質部が負極集電体層の内部で負極集電体層と強固に固着されるとともに、薄型化も実現できる。したがって、第24態様によれば、より優れた信頼性を有する、薄型の大容量電池を実現できる。
本開示の第26態様において、例えば、第1から第25のいずれか1つの態様に係る電池では、前記正極活物質部と前記負極集電体層との間に配置された、絶縁材料(ただし、固体電解質を除く)を含む絶縁部をさらに備えていてもよい。
第26態様に係る電池によれば、負極集電体層に開口部を形成しなくても、正極と負極との短絡を絶縁部によって防止できる。また、第26態様に係る電池によれば、負極活物質部の端部が絶縁部で被覆されることになるので、負極活物質部の端部が水分などの特性劣化成分と接触することがない。これにより、第26態様によれば、より優れた信頼性を有する電池を得ることができる。
本開示の第27態様において、例えば、第26態様に係る電池では、前記絶縁部の一部が、前記負極集電体層の内部に埋め込まれていてもよい。
第27態様に係る電池によれば、絶縁部と負極集電体層との接合が強固となる。このため、充放電動作および冷熱サイクルに伴う発電層の膨張および収縮に起因する、発電層と負極集電体層との接合界面の剥離が抑制される。これにより、第27態様によれば、より優れた信頼性を有する電池を得ることができる。
本開示の第28態様において、例えば、第1から第27のいずれか1つの態様に係る電池では、前記負極活物質部と前記正極集電体層との間に配置された、絶縁材料(ただし、固体電解質を除く)を含む絶縁部をさらに備えていてもよい。
第28態様に係る電池によれば、正極集電体層に開口部を形成しなくても、正極と負極との短絡を絶縁部によって防止できる。また、第28態様に係る電池によれば、正極活物質部の端部が絶縁部で被覆されることになるので、正極活物質部の端部が水分などの特性劣化成分と接触することがない。これにより、第28態様によれば、より優れた信頼性を有する電池を得ることができる。
本開示の第29態様において、例えば、第28態様に係る電池では、前記絶縁部の一部が、前記正極集電体層の内部に埋め込まれていてもよい。
第29態様に係る電池によれば、絶縁部と正極集電体層との接合が強固となる。このため、充放電動作および冷熱サイクルに伴う発電層の膨張および収縮に起因する、発電層と正極集電体層との接合界面の剥離が抑制される。これにより、第29態様によれば、より優れた信頼性を有する電池を得ることができる。
(実施形態)
以下、本開示の実施形態が図面を参照しながら具体的に説明される。
以下で説明する実施形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素の配置位置および接続形態、製造工程、製造工程の順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
本明細書において、平行などの要素間の関係性を示す用語、および、矩形などの要素の形状を示す用語、並びに、数値範囲は、厳格な意味のみを表す表現ではなく、実質的に同等な範囲、例えば数%程度の差異をも含むことを意味する表現である。
各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺などは必ずしも一致しない。各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化する。
本明細書および図面において、x軸、y軸およびz軸は、三次元直交座標系の三軸を示している。各実施形態では、z軸方向を電池の厚み方向としている。また、本明細書において、特に記載が無い限り、「厚み方向」とは、電池における各層が積層された面に垂直な方向のことである。
本明細書において「平面視」とは、電池における各層の積層方向に沿って電池を見た場合を意味する。本明細書における「厚み」とは、電池および各層の積層方向の長さである。
本明細書において、特に記載が無い限り、電池および各層において、「側面」とは、電池における各層の積層方向に沿う面を意味し、「主面」とは側面以外の面を意味する。
本明細書において「内側」および「外側」などにおける「内」および「外」とは、電池における各層の積層方向に沿って電池を見た場合において、電池の中心側が「内」であり、電池の周縁側が「外」である。
本明細書において、電池の構成における「上」および「下」という用語は、絶対的な空間認識における上方向(鉛直上方)および下方向(鉛直下方)を指すものではなく、積層構成における積層順を基に相対的な位置関係により規定される用語として用いる。また、「上」および「下」という用語は、2つの構成要素が互いに間隔を空けて配置されて2つの構成要素の間に別の構成要素が存在する場合のみならず、2つの構成要素が互いに密着して配置されて2つの構成要素が接する場合にも適用される。
[第1実施形態]
以下、第1実施形態による電池について説明する。
第1実施形態による電池は、正極集電体層、負極集電体層、および発電層を備える。発電層は、正極集電体層と前記負極集電体層との間に配置されている。発電層は、固体電解質層、正極活物質部、および負極活物質部を含む。正極活物質部は、正極活物質を含み、正極集電体層と電気的に接続する。負極活物質部は、負極活物質を含み、負極集電体層に電気的に接続する。正極活物質部の長さおよび負極活物質部の長さは、それぞれ、発電層の厚みの半分よりも長い。なお、正極活物質部の長さおよび負極活物質部の長さは、それぞれ、正極活物質部および負極活物質部の発電層の厚み方向における長さである。
以上の構成により、第1実施形態による電池は、入出力特性および信頼性の低下を抑制しつつ大容量化を実現することができる。
平面視において、正極活物質部と負極活物質部とは互いに重なっていなくてもよい。また、正極活物質部と負極活物質部とは、固体電解質層の内部に位置していてもよい。このとき、正極活物質部は、正極集電体層に接続されている側の反対側の端部が固体電解質層の内部から露出して、固体電解質層の外部に位置していてもよい。また、負極活物質部は、負極集電体層に接続されている側の反対側の端部が固体電解質層の内部から露出して、固体電解質層の外部に位置していてもよい。
正極活物質部は、例えば、正極集電体層側から負極集電体層に向かって発電層の厚み方向に延びる形状を有していてもよい。負極活物質部は、例えば、負極集電体層側から正極集電体層に向かって発電層の厚み方向に延びる形状を有していてもよい。このように、第1実施形態による電池において正極活物質部および負極活物質部が発電層の厚み方向に延びる形状を有する場合、例えば正極活物質部および負極活物質部の数を増やしたり、正極活物質部および負極活物質部の発電層の厚み方向における長さを長くしたりすることによって活物質量を増加させて、大容量化を実現できる。ここで、発電層は、固体電解質層、正極活物質部、および負極活物質部を含んでいる。発電層は、例えば、固体電解質層を基本構成とし、当該固体電解質層に正極活物質部および負極活物質部が設けられることによって形成されている。すなわち、正極活物質部および負極活物質部は、例えば固体電解質層の厚み方向に延びる形状を有している。したがって、第1実施形態による電池では、正極活物質部および負極活物質部の数を増やしたり、正極活物質部および負極活物質部の発電層の厚み方向における長さを長くしたりすることによって、固体電解質層に接する活物質部の表面積を増大化させることができる。このように、第1実施形態による電池では、活物質量を増加させて大容量化を行った場合でも、固体電解質層に接する活物質部の表面積を十分に確保できるので、入出力特性の低下が生じない。
一方、従来の、正極活物質層、固体電解質層、および負極活物質層がこの順で積層された電池において、大容量化する場合は、活物質層を厚くすることが一般的である。しかし、大容量化のために活物質層を厚くしすぎると、入出力特性が低下する。したがって、従来の薄層型の電池では、大容量化によって入出力特性が低下するという問題があった。これに対し、上述のとおり、第1実施形態による電池によれば、入出力特性を低下させることなく、大容量化が実現可能である。
また、従来の、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、および負極集電体層がこの順で積層された薄層型の電池において、大容量化のために活物質層の厚みを増加させた場合、充放電動作および冷熱サイクルに起因する活物質層の膨張および収縮、あるいは活物質層の変形が生じやすくなる。これにより、従来の電池では、大容量化によって活物質層が集電体層から剥離しやすいという問題があった。これに対し、第1実施形態による電池は、例えば、正極活物質部は、正極集電体層側から負極集電体層に向かって発電層の厚み方向に延びる形状を有し、かつ負極活物質部は、負極集電体層側から正極集電体層に向かって発電層の厚み方向に延びる形状を有する。この構成により、第1実施形態による電池では、大容量化を行っても、活物質部の膨張および収縮、あるいは活物質部の変形による集電体層からの活物質部の剥離が生じにくい。したがって、第1実施形態による電池は、信頼性の低下を抑制しつつ大容量化を実現できる。
また、第1実施形態による電池において、正極活物質部および負極活物質部の発電層の厚み方向における長さは、発電層の厚みの半分よりも長い。この構成により、第1実施形態による電池は、発電層の厚み方向の少なくとも中央部において、正極活物質部と負極活物質部とが発電層の厚み方向に垂直な方向で互いに対向する領域を有することとなる。このため、大容量化を行っても活物質部に対してイオンが挿入および離脱しやすく、かつ、イオンの移動距離を短くできる。このため、第1実施形態による電池は、入出力特性の低下を抑制しつつ大容量化を実現できる。
また、上述のとおり、第1実施形態による電池では、例えば、正極活物質部は、正極集電体層側から負極集電体層に向かって発電層の厚み方向に延びる形状を有し、かつ負極活物質部は、負極集電体層側から正極集電体層に向かって発電層の厚み方向に延びる形状を有していてもよい。したがって、第1実施形態による電池は、従来の薄層型の電池とは異なり、集電体層と活物質部との接合界面が電池の側面に露出しないような構成とすることが可能である。したがって、水分や特性悪化につながるガス成分が、集電体層と活物質部との接合界面を介して電池内部に侵入することが抑制される。これにより、水分等の侵入による電池特性への低下が抑制される。
また、第1実施形態による電池では、活物質部が電池の側面に露出しないような構成とすることが可能であるため、電池が折れ曲がって破損した場合でも正極と負極とが接触し難い。これにより、短絡が抑制される。
信頼性の向上および大容量化のために、第1実施形態による電池において、発電層が、固体電解質層を当該固体電解質層の厚み方向に貫通する第1貫通孔を有し、正極活物質部が、第1貫通孔の内部に配置されていてもよい。
信頼性の向上および大容量化のために、第1実施形態による電池において、発電層が、固体電解質層を当該固体電解質層の厚み方向に貫通する第2貫通孔を有し、負極活物質部が、第2貫通孔の内部に配置されていてもよい。
入出力特性および信頼性の向上、ならびに大容量化のために、第1実施形態による電池において、発電層は、複数の正極活物質部および複数の負極活物質部を含んでいてもよい。
以下、第1実施形態による電池の一構成例として、複数の正極活物質部および複数の負極活物質部が固体電解質層を当該固体電解質層の厚み方向に貫通して設けられた構成を有する電池が説明される。
図1は、第1実施形態による電池1000の概略構成を示す断面図および平面図である。
図1(a)は、第1実施形態による電池1000の断面図を示す。図1(b)は、第1実施形態による電池1000をz軸方向下側から見た平面図である。図1(a)には、図1(b)のI-I線で示される位置での断面が示されている。
図1に示されるように、電池1000は、正極集電体層100、発電層200、および負極集電体層300、がこの順に積層された構成を有する。すなわち、発電層200は、正極集電体層100と負極集電体層300との間に配置されている。
発電層200は、正極活物質部400、負極活物質部500、および固体電解質層600を含んでいる。正極活物質部400および負極活物質部500は、発電層200の厚み方向に延びる形状を有している。正極活物質部400は、正極集電体層100と電気的に接続されている。負極活物質部500は、負極集電体層300と電気的に接続されている。
発電層200の外形、すなわち層形状は、例えば固体電解質層600によって形成されている。すなわち、第1実施形態による電池1000は、換言すると、正極集電体層100、固体電解質層600、および負極集電体層300がこの順に積層され、かつ正極活物質部400および負極活物質部500が固体電解質層600の厚み方向に延びる形状を有するように設けられた構成を有する。
正極活物質部400および負極活物質部500の少なくとも1つは、例えば円柱形状を有する。図1に示されているように、正極活物質部400および負極活物質部500の両方が円柱形状を有していてもよい。円柱状の正極活物質部400は、例えば、その一方の端面で正極集電体層100と接している。円柱状の負極活物質部500は、例えば、その一方の端面で負極集電体層300と接している。
第1実施形態による電池1000では、固体電解質層600は、固体電解質層600の厚み方向に貫通する第1貫通孔600aを有している。正極活物質部400は、第1貫通孔600aの内部に配置されている。固体電解質層600は、固体電解質層600の厚み方向に貫通する第2貫通孔600bを有している。負極活物質部500は、第2貫通孔600bの内部に配置されている。発電層200において、正極活物質部400および負極活物質部500は、図1に示されているように複数設けられていてもよい。正極活物質部400と負極活物質部500とは、平面視において互いに重ならないように配置されている。
発電層200の第1主面200a上には、正極集電体層100が配置されている。発電層200の第2主面200b上には、負極集電体層300が配置されている。
負極集電体層300は、例えば、平面視において正極活物質部400と重なる位置に、正極活物質部400よりも大きい直径を有する第1開口部300aを有している。正極活物質部400は、例えば、第1開口部300aにおいて負極集電体層300に接することなく露出している。この構成により、負極集電体層300の厚み分まで正極活物質部400が形成されるので、より薄型の大容量電池が実現されうる。第1開口部300aの内壁は、固体電解質層600と接していてもよく、固体電解質層600によって覆われていてもよい。例えば、第1開口部300aの内壁と正極活物質部400との間が、固体電解質層600を構成している固体電解質材料によって満たされていてもよい。この構成により、固体電解質層600と負極集電体層300とが強固に接合されて、固体電解質層600と負極集電体層300との間の剥離が抑制される。また、第1開口部300aにおいて、負極集電体層300と正極活物質部400との間に固体電解質層600が介在することにより、正極活物質部400と負極集電体層300との接触を確実に防ぐことができる。
正極集電体層100は、例えば、平面視において負極活物質部500と重なる位置に、負極活物質部500よりも大きい直径を有する第2開口部100aを有している。負極活物質部500は、例えば、第2開口部100aにおいて正極集電体層100に接することなく露出している。この構成により、正極集電体層100の厚み分まで負極活物質部500が形成されるので、より薄型の大容量電池が実現されうる。第2開口部100aの内壁は、固体電解質層600と接していてもよく、固体電解質層600によって覆われていてもよい。例えば、第2開口部100aの内壁と負極活物質部500との間が、固体電解質層600を構成している固体電解質材料によって満たされていてもよい。この構成により、固体電解質層600と正極集電体層100とが強固に接合されて、固体電解質層600と正極集電体層100との間の剥離が抑制される。また、第2開口部100aにおいて、正極集電体層100と負極活物質部500との間に固体電解質層600が介在することにより、負極活物質部500と正極集電体層100との接触を確実に防ぐことができる。
第1開口部300aおよび第2開口部100aは、それぞれ、平面視において正極活物質部400および負極活物質部500に重なる位置に設けられている。したがって、第1開口部300aおよび第2開口部100aは、正極活物質部400および負極活物質部500と同様に、平面視において互いに重なっていなくてもよい。
第1実施形態による電池1000は、例えば、全固体電池である。なお、図1に示された電池1000の外形は矩形であるが、これは一例である。第1実施形態による電池1000の外形は、矩形に限定されない。
第1実施形態による電池1000において、発電層200、正極集電体層100、および負極集電体層300は、互いに同じ大きさであり、平面視において各々の輪郭が一致しているが、これに限らない。例えば、正極集電体層100および負極集電体層300は、それぞれ、発電層200の側面から電池1000の内側に後退していてもよい。この構成により、接触しやすい電池1000の側面部において、集電体層が発電層200から剥離しやすい問題を抑制できる。また、電池1000の側面における正極集電体層100と負極集電体層300との距離が増加するため、短絡が抑制される。なお、図1に示された電池1000において、正極集電体層100と負極集電体層300、および、正極活物質部400と負極活物質部500は、互いに逆であってもよい。すなわち、正極集電体層100が負極集電体層であり、正極活物質部400が負極活物質部であってもよい。負極集電体層300が正極集電体層であり、負極活物質部500が正極活物質部であってもよい。
以下、本明細書では、正極集電体層100および負極集電体層300を総称して、単に「集電体層」という場合がある。また、正極活物質部400および負極活物質部500を総称して、単に「活物質部」という場合がある。また、第1開口部300aおよび第2開口部100aを総称して、単に「開口部」という場合がある。
以下、電池1000の各構成について説明する。
(集電体層)
集電体層は、導電性を有する材料で形成される。集電体層の材料の例は、ステンレス、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、金(Au)もしくは白金(Pt)、または、これらの2種以上の合金である。集電体層として、これらの材料からなる箔状体、板状体、または網目状体が使用されうる。
集電体層の材料は、製造プロセス、使用温度、使用圧力、集電体層に印加される電池の動作電位、または導電性を考慮して選択されうる。また、集電体層の材料は、電池に要求される引張強度または耐熱性に応じても選択されうる。
集電体層は、高強度電解銅箔、または、異種金属箔を積層したクラッド材であってもよい。
集電体層の厚さは、例えば、10μm以上かつ100μm以下である。
集電体層の表面は、発電層200との密着性、例えば固体電解質層600との密着性を高めるために、凹凸のある粗面に加工されていてもよい。
集電体層の表面には、有機バインダーなどの接着成分が塗布されていてもよい。また、集電体層の表面には、絶縁性粒子、導電性粒子、または半導体性粒子が付着していてもよい。これらにより、集電体層と他の層(例えば、発電層200)との界面の接合性が強化され、電池1000の機械的および熱的信頼性、ならびに、サイクル特性などを高めることができる。
(活物質部)
上述のとおり、第1実施形態による電池1000では、複数の正極活物質部400および複数の負極活物質部500が、固体電解質層600を当該固体電解質層600の厚み方向に貫通して設けられている。これら複数の正極活物質部400および負極活物質部500は、平面視において、互いに重ならないように配置されている。
複数の正極活物質部400および複数の負極活物質部500から任意に選ばれる第1活物質部と、この第1活物質部と平面視において最も近い距離で隣り合う第2活物質部とが互いに異なる極性を有するように、複数の正極活物質部400および複数の負極活物質部500が配列されていてもよい。換言すると、平面視において正極活物質部400と負極活物質部500とが交互になるように、すなわち最も近くで隣り合う活物質部が対極となるように、複数の正極活物質部400および複数の負極活物質部500が配列されていてもよい。この構成により、正極活物質部400と負極活物質部500との距離を短くできるので、イオンの移動性が向上する。したがって、電池1000の入出力特性がより向上されうる。
上記のような配列方法の一例として、図1(b)に示されているような、正極活物質部400および負極活物質部500が平面視において千鳥状となる配列が挙げられる。この構成により、正極活物質部400および負極活物質部500が均一かつ高密度で形成されうる。したがって、入出力特性および信頼性により優れ、かつより大容量化された電池が実現されうる。
正極活物質部400と負極活物質部500とは、互いに異なる体積を有していてもよい。この構成により、正極および負極の容量比が制御されうる。したがって、より高性能の電池1000が実現されうる。
円柱状の活物質部の直径は、例えば50μm以上かつ500μm以下である。活物質部の発電層200の厚み方向における長さは、例えば100μm以上かつ500μm以下である。また、集電体層に設けられている開口部の直径は、例えば70μm以上かつ700μm以下である。開口部は、発電層200との積層精度および活物質部の形成精度を考慮して、活物質部の直径よりも大きい直径を有することが望ましい。活物質部の直径および形状は、集電体層に設けられる開口部の直径および形状と、それぞれ異なっていてもよい。例えば、正極と負極との容量比は、正極活物質部400および負極活物質部500の直径、形状、または直径と形状の両方によって制御されてもよい。
正極活物質部400および負極活物質部500の少なくとも1つの活物質部において、平面視における外周面の活物質濃度は、内部の活物質濃度よりも大きくてもよい。この構成によれば、イオンの挿入および離脱性に優れた活物質部の外周面部分を主に充放電動作に使用することができる。活物質部は、活物質部の内部における活物質の含有量が外周面における活物質の含有量よりも少ない状態であってもよく、活物質部の内部は中空状態でもよい。例えば、中空状態の活物質部は、まず固体電解質層600に貫通孔を設け、次に貫通孔の内壁面に活物質ペーストを塗布することにより形成できる。例えば、一般的な多層基板および積層プロセスで用いられるメカパンチャーまたはレーザー加工によって、固体電解質層600に貫通孔を設けることができる。例えば、スルーホール電極を塗布によって形成する公知の方法によって、貫通孔の内壁面に活物質ペーストを塗布することができる。
活物質部は、有機材料、金属材料、および絶縁材料からなる群より選択される少なくとも1つの非活物質材料をさらに含んでもよい。この場合、活物質部において、平面視における内部の非活物質材料の濃度は、外周面の前記非活物質材料の濃度よりも大きくてもよい。この構成により、入出力特性に優れた活物質部を形成することができる。また、この構成によって電池動作に伴う活物質部の膨張および収縮が抑制されるため、構造欠陥の発生も低減されうる。ここで、非活物質材料とは、第1実施形態により電池1000において、活物質として機能しない材料のことを意味する。有機材料は、例えばバインダーまたはアクリル材料などである。
活物質部の内部が中空状態の場合、その中空領域に非活物質材料が充填されていてもよい。例えば、非活物質材料の粉末をペースト化し、活物質部の中空領域にペーストをディスペンサー等で注入することにより、活物質材料で形成された表層部分と、非活物質材料で形成された中央部分とを有する活物質部を形成できる。このような構成により、活物質部奥深くの出し入れし難いイオンを低減することができるため、入出力特性により優れた電池を実現できる。なお、中空領域の大きさによって容量調整することもできる。
正極活物質部400は、固体電解質層600を貫通している。正極活物質部400の一方の端部は正極集電体層100と接しており、他方の端部は負極集電体層300の第1開口部300aにおいて負極集電体層300に接することなく露出している。正極活物質部400における他方の端部、すなわち負極集電体層300側に位置する端部は、第1開口部300aにおける露出部の外周と負極集電体層300との間に固体電解質層600を介在させることによって、負極集電体層300と接しない構造となっている。
正極活物質部400と正極集電体層100との接合部において、正極活物質部400の一部が正極集電体層100の内部に埋め込まれていてもよい。図7は、第1実施形態による電池1000の第1の変形例を示す断面図である。図7には、電池1000の第1の変形例として、正極活物質部400の一部が正極集電体層100の内部に埋め込まれている電池1001の断面図が示されている。この構成により、正極活物質部400が正極集電体層100の内部で正極集電体層100と強固に固着されるとともに、薄型化も実現できる。したがって、この構成によれば、より優れた信頼性を有する薄型の大容量電池を実現できる。
正極活物質部400は、正極活物質を含む。正極活物質部400は、主に、正極活物質などの正極材料から構成される。
正極活物質は、負極よりも高い電位で結晶構造内にリチウム(Li)イオンまたはマグネシウム(Mg)イオンなどの金属イオンが挿入または離脱され、それに伴って酸化または還元が行われる物質である。正極活物質の種類は、電池の種類に応じて適宜選択することができ、公知の正極活物質が用いられうる。
正極活物質は、例えば、リチウムと遷移金属元素とを含む化合物である。当該化合物は、例えば、リチウムと遷移金属元素を含む酸化物、またはリチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物である。
リチウムと遷移金属元素とを含む酸化物の例は、LiNix1-x2(ここで、Mは、Co、Al、Mn、V、Cr、Mg、Ca、Ti、Zr、Nb、Mo、およびWからなる群より選択される少なくとも1つであり、0<x≦1が充足される)のようなリチウムニッケル複合酸化物、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、およびニッケル酸リチウム(LiNiO2)のような層状酸化物、またはスピネル構造を持つマンガン酸リチウム(例えば、LiMn24、Li2MnO3、またはLiMnO2)である。
リチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物の例は、オリビン構造を持つリン酸鉄リチウム(LiFePO4)である。
正極活物質として、硫黄(S)および硫化リチウム(Li2S)のような硫化物が使用されてもよい。この場合、正極活物質粒子に、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)などをコーティング、または、添加したものを正極活物質として用いてもよい。
正極活物質には、これらの材料の1種のみが用いられてもよいし、これらの材料のうちの2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
リチウムイオン伝導性または電子伝導性を高めるために、正極活物質部400は、正極活物質に加えて、正極活物質以外の材料を含有していてもよい。すなわち、正極活物質部400は、合剤によって形成されていてもよい。当該材料の例は、無機系固体電解質、硫化物系固体電解質のような固体電解質、アセチレンブラックのような導電助材、またはポリエチレンオキシドおよびポリフッ化ビニリデンのような結着用バインダーである。
正極活物質と固体電解質などの他の添加材料とを所定の割合で混合することにより、正極活物質部400内でのイオン伝導性を向上させることができるとともに、電子伝導性をも向上させることができる。
負極活物質部500は、固体電解質層600を貫通している。負極活物質部500の一方の端部は負極集電体層300と接しており、他方の端部は正極集電体層100の第2開口部100aにおいて正極集電体層100に接することなく露出している。負極活物質部500における他方の端部、すなわち正極集電体層100側に位置する端部は、第2開口部100aにおける露出部の外周と正極集電体層100との間に固体電解質層600を介在させることによって、正極集電体層100と接しない構造となっている。
負極活物質部500と負極集電体層300との接合部において、負極活物質部500の一部が負極集電体層300の内部に埋め込まれていてもよい。なお、負極活物質部500の一部が負極集電体層300の内部に埋め込まれている状態は、図7に示されている正極活物質部400の一部が正極集電体層100の内部に埋め込まれている状態と同じである。この構成により、負極活物質部500が負極集電体層300の内部で負極集電体層300と強固に固着されるとともに、薄型化も実現できる。したがって、この構成によれば、より優れた信頼性を有する薄型の大容量電池を実現できる。
負極活物質部500は、負極活物質を含む。負極活物質部500は、主に、負極活物質などの負極材料から構成される。
負極活物質は、正極よりも低い電位で結晶構造内にリチウム(Li)イオンまたはマグネシウム(Mg)イオンなどの金属イオンが挿入または離脱され、それに伴って酸化または還元が行われる物質をいう。負極活物質の種類は、電池1000の種類に応じて適宜選択することができ、公知の負極活物質が用いられうる。
負極活物質の例は、天然黒鉛、人造黒鉛、黒鉛炭素繊維、および樹脂焼成炭素のような炭素材料、または固体電解質と合剤化される合金系材料である。合金系材料の例は、LiAl、LiZn、Li3Bi、Li3Cd、Li3Sb、Li4Si、Li4.4Pb、Li4.4Sn、Li0.17C、およびLiC6のようなリチウム合金、チタン酸リチウム(Li4Ti512)のようなリチウムと遷移金属元素との酸化物、酸化亜鉛(ZnO)、または酸化ケイ素(SiOx)のような金属酸化物である。
負極活物質には、これらの材料の1種のみが用いられてもよいし、これらの材料のうちの2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
リチウムイオン伝導性または電子伝導性を高めるために、負極活物質部500は、負極活物質に加えて、負極活物質以外の材料を含有していてもよい。当該材料の例は、無機系固体電解質、硫化物系固体電解質のような固体電解質、アセチレンブラックのような導電助材、またはポリエチレンオキシドおよびポリフッ化ビニリデンのような結着用バインダーである。
負極活物質部500は、負極活物質と固体電解質などの他の添加材料とを所定の割合で混合することにより、負極活物質部500内でのイオン伝導性を向上させることができるとともに、電子伝導性をも向上させることできる。
第1実施形態による電池1000では、平面視において、発電層200の中央部における正極活物質部400および負極活物質部500の密度は、発電層200の外周部における正極活物質部400および負極活物質部500の密度よりも高くてもよい。ここで、「正極活物質部400および負極活物質部500の密度」とは、正極活物質部400および負極活物質部500の個数の密度である。以降においても同様である。図8は、第1実施形態による電池1000の第2の変形例を示す平面図である。図8には、電池1000の変形例として、平面視において、発電層200の中央部における正極活物質部400および負極活物質部500の密度が、発電層200の外周部における正極活物質部400および負極活物質部500の密度よりも高い電池1002の平面図が示されている。正極活物質部400および負極活物質部500がこのように設けられることにより、活物質部の膨張収縮によって電池1002の外周部から発生しやすい層間剥離を抑制できる。したがって、第1実施形態による電池1000の第2の変形例である電池1002によれば、繰り返しの充放電について信頼性を向上させることができる。
第1実施形態による電池1000では、平面視において、発電層200の外周部における正極活物質部400および負極活物質部500の密度は、発電層200の中央部における正極活物質部400および負極活物質部500の密度よりも高くてもよい。図9は、第1実施形態による電池1000の第3の変形例を示す平面図である。図9には、電池1000の変形例として、平面視において、発電層200の外周部における正極活物質部400および負極活物質部500の密度が、発電層200の中央部における正極活物質部400および負極活物質部500の密度よりも高い電池1003の平面図が示されている。正極活物質部400および負極活物質部500がこのように設けられることにより、動作時に活物質部で生じる発熱が電池1003の外周から放熱されやすいので、高レートでの入出力による発熱によって発生しやすい特性劣化が抑制されうる。したがって、第1実施形態による電池1000の第3の変形例である電池1003によれば、高温環境下での信頼性を向上させることができる。
第1実施形態による電池1000では、平面視において、発電層200の中央部における正極活物質部400の面積は、発電層200の外周部における正極活物質部400の面積よりも大きくてもよく、かつ発電層200の中央部における負極活物質部500の面積は、発電層200の外周部における負極活物質部500の面積よりも大きくてもよい。図10は、第1実施形態による電池1000の第4の変形例を示す平面図である。図10には、電池1000の変形例として、平面視において、発電層200の中央部における正極活物質部400の面積が発電層200の外周部における正極活物質部400の面積よりも大きく、かつ発電層200の中央部における負極活物質部500の面積が発電層200の外周部における負極活物質部500の面積よりも大きい電池1004の平面図が示されている。正極活物質部400および負極活物質部500がこのように設けられることにより、中央部の活物質部の領域を外周部よりも増大させることができる。これにより、活物質部の膨張収縮によって電池1004の外周部から発生しやすい層間剥離が抑制されうる。したがって、第1実施形態による電池1000の第4の変形例である電池1004によれば、繰り返しの充放電について信頼性を向上させることができる。
第1実施形態による電池1000では、平面視において、発電層200の外周部における正極活物質部400の面積は、発電層200の中央部における正極活物質部400の面積よりも大きくてもよく、かつ発電層200の外周部における負極活物質部500の面積は、発電層200の中央部における負極活物質部500の面積よりも大きくてもよい。図11は、第1実施形態による電池1000の第5の変形例を示す平面図である。図11には、電池1000の変形例として、平面視において、発電層200の外周部における正極活物質部400の面積が発電層200の中央部における正極活物質部400の面積よりも大きく、かつ発電層200の外周部における負極活物質部500の面積が発電層200の中央部における負極活物質部500の面積よりも大きい電池1004の平面図が示されている。正極活物質部400および負極活物質部500がこのように設けられることにより、動作時に活物質部で生じる発熱が電池1005の外周から放熱されやすいので、高レートでの入出力による発熱によって発生しやすい特性劣化が抑制されうる。したがって、第1実施形態による電池1000の第5の変形例である電池1005によれば、高温環境下での信頼性を向上させることができる。
(固体電解質層)
固体電解質層600は、正極集電体層100と負極集電体層300との間に配置されている。固体電解質層600は、正極集電体層100および負極集電体層300のそれぞれと直接接していてもよい。
固体電解質層600は、少なくとも固体電解質を含む。
固体電解質層600は、例えば、主成分として固体電解質を含む。ここで、主成分とは、固体電解質層600において、質量割合で最も多く含まれる成分のことである。固体電解質層600は、固体電解質のみからなっていてもよい。
固体電解質は、イオン伝導性を有する公知の電池用の固体電解質であればよい。固体電解質は、伝導イオン種に応じて適宜選択されうる。固体電解質として、例えば、リチウムイオンまたはマグネシウムイオンなどの金属イオンを伝導する固体電解質が用いられうる。
固体電解質は、例えば、リチウムイオン伝導性を有する。
固体電解質層600は、正極活物質部400および負極活物質部500よりも柔らかくてもよい。これにより、固体電解質層600が、正極活物質部400および負極活物質部500の充放電時の膨張および収縮の応力を吸収しやすくなる。したがって、このような柔らかい固体電解質が用いられることにより、電池1000における構造欠陥の発生を抑制できる。
固体電解質層600の柔らかさは、正極活物質部400または負極活物質部500との相対関係を、例えば、イオンミリングなどの手段で平坦に切り出した断面をマイクロビッカースで評価することによって、確認することができる。同圧力で残った圧子痕のサイズが大きいものほど柔らかいと判断する。
第1実施形態による電池1000に用いられる固体電解質は、圧粉状であってもよい。これにより、電池1000に衝撃が加わった場合に、固体電解質層600で選択的に屈曲させることができる。
圧粉状の固体電解質の充填密度あるいは含ませる有機バインダー成分によって、固体電解質層600硬さを制御することもできる。
圧粉状の組織は、イオン研磨または鏡面研磨した固体電解質層600の断面を、走査電子顕微鏡(SEM)などを用いて観察することができる。
固体電解質としては、硫化物固体電解質、酸化物固体電解質、またはハロゲン化物固体電解質などの無機系固体電解質が用いられうる。
硫化物系固体電解質としては、例えば、Li2S-P25系、Li2S-SiS2系、Li2S-B23系、Li2S-GeS2系、Li2S-SiS2-LiI系、Li2S-SiS2-Li3PO4系、Li2S-Ge22系、Li2S-GeS2-P25系、またはLi2S-GeS2-ZnS系などのリチウム含有硫化物が用いられうる。
酸化物系固体電解質は、例えば、リチウム含有金属酸化物、リチウム含有金属窒化物、リン酸リチウム(Li3PO4)、またはリチウム含有遷移金属酸化物である。リチウム含有金属酸化物の例は、Li2O-SiO2またはLi2O-SiO2-P25である。リチウム含有金属窒化物の例は、Lixy1-zz(0<z≦1)である。リチウム含有遷移金属酸化物の例は、リチウムチタン酸化物である。
ハロゲン化固体電解質は、例えば、Li、M、およびXを含む化合物である。ここで、Mは、Li以外の金属元素および半金属元素からなる群より選択される少なくとも1つである。Xは、F、Cl、Br、およびIからなる群より選択される少なくとも1つである。
「半金属元素」は、B、Si、Ge、As、Sb、およびTeである。「金属元素」は、周期表第1族から第12族中に含まれるすべての元素(ただし、水素を除く)、および、周期表第13族から第16族に含まれるすべての元素(ただし、B、Si、Ge、As、Sb、Te、C、N、P、O、S、およびSeを除く)である。
ハロゲン化物固体電解質のイオン伝導性を向上させるために、Mは、Yを含んでいてもよい。Mは、Yであってもよい。
ハロゲン化物固体電解質は、例えば、LiaMebc6により表される化合物であってもよい。ここで、数式:a+mb+3c=6、およびc>0が充足される。mの値は、Meの価数を表す。
ハロゲン化物固体電解質のイオン伝導性を向上させるために、Meは、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Sc、Al、Ga、Bi、Zr、Hf、Ti、Sn、Ta、およびNbからなる群より選択される少なくとも1つであってもよい。
ハロゲン化物固体電解質のイオン伝導性を向上させるために、Xは、ClおよびBrからなる群より選択される少なくとも1つを含んでいてもよい。
ハロゲン化物固体電解質は、例えば、Li3YCl6およびLi3YBr6からなる群より選択される少なくとも1つを含んでいてもよい。
固体電解質として、これらの材料の1種のみが用いられてもよいし、これらの材料のうちの2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
固体電解質層600は、上記の固体電解質に加えて、ポリエチレンオキシドまたはポリフッ化ビニリデンなどの結着用バインダーなどを含んでもよい。
固体電解質層600の厚みは、発電層200の厚みと実質的に同じである。固体電解質層600の厚みは、5μm以上かつ150μm以下であってもよい。
固体電解質層600は、固体電解質の粒子の凝集体で構成されていてもよい。また、固体電解質層600は、固体電解質の焼結組織で構成されていてもよい。
[第2実施形態]
以下、第2実施形態の電池について説明する。第1実施形態において説明された事項は、適宜省略されうる。
図2は、第2実施形態の電池1100の概略構成を示す断面図および平面図である。
図2(a)は、第2実施形態の電池1100の断面図である。図2(b)は、第2実施形態の電池1100をz軸方向下側から見た平面図である。図2(a)は、図2(b)の点線II-IIにおける断面図を示している。
図2に示されるように、第2実施形態による電池1100は、第1実施形態による電池1000と比較して、正極活物質部401および負極活物質部501が固体電解質層601を貫通しておらず、かつ両極の集電体層に開口部が設けられていない点が異なる。第2実施形態による電池1100は、固体電解質層601と、固体電解質層601を貫通しない正極活物質部401および負極活物質部501とを含む発電層201を備えている。
正極活物質部401の発電層200の厚み方向における長さは、発電層200の厚みの半分よりも長い。負極活物質部501の発電層200の厚み方向における長さは、発電層200の厚みの半分よりも長い。この構成により、第2実施形態による電池1100は、発電層200の厚み方向の少なくとも中央部において、正極活物質部401と負極活物質部501とが発電層200の厚み方向に垂直な方向で互いに対向する領域を有することとなる。このため、大容量化を行っても活物質部に対してイオンが挿入および離脱しやすく、かつ、イオンの移動距離を短くできる。このため、第2実施形態による電池1100は、入出力特性の低下を抑制しつつ大容量化を実現できる。以下、正極活物質部401の長さおよび負極活物質部501の長さは、発電層200の厚み方向における長さを意味する。
正極活物質部401および負極活物質部501は、固体電解質層601を貫通していない。この構成により、正極活物質部401の一方の端部は正極集電体層101で被覆され、かつ他方の端部(すなわち、負極集電体層301側の端部)は固体電解質層601で被覆されることとなる。また、負極活物質部501の一方の端部は負極集電体層301で被覆され、かつ他方の端部(すなわち、正極集電体層101側の端部)は固体電解質層601で被覆されることとなる。したがって、正極活物質部401および負極活物質部501の外周表面全てが被覆され、水分や特性悪化につながるガス成分が発電層200内に侵入することによる影響が抑制される。したがって、第2実施形態による電池1100は、高い信頼性を得ることができる。
さらなる大容量化のために、正極活物質部401の長さおよび負極活物質部501の長さの少なくとも1つは、発電層200の厚みの90%以上であってもよい。正極活物質部401の長さおよび負極活物質部501の長さが、共に、発電層200の厚みの90%以上であってもよい。
正極活物質部401の長さおよび負極活物質部501の長さは、発電層200の厚みの95%以下であってもよい。
複数の同極および両極の活物質部の長さは、それぞれ同じでなくてもよく、長さを分散させてもよい。これにより、活物質部の膨張収縮による応力を分散させることができるため、電池1100の構造欠陥が抑制され、信頼性をより向上させる作用効果が得られる。
[第3実施形態]
以下、第3実施形態の電池について説明する。上記実施形態において説明された事項は、適宜省略されうる。
図3は、第3実施形態の電池1200の概略構成を示す断面図および平面図である。
図3(a)は、第3実施形態の電池1200の断面図である。図3(b)は、第3実施形態の電池1200をz軸方向下側から見た平面図である。図3(a)には、図3(b)のIII-III線で示される位置での断面が示されている。
図3に示されるように、第3実施形態による電池1200は、第1実施形態による電池1000と比較して、正極活物質部402および負極活物質部502が、いわゆるスルーホール構造を有している点が異なっている。第3実施形態による電池1200は、固体電解質層600と、スルーホール構造を有する正極活物質部402および負極活物質部502とを含む発電層202を備えている。ここで、スルーホール構造とは、活物質部の内部が中空状態であることである。中空状態の活物質部は、例えば、まず固体電解質層600に貫通孔を設け、次に貫通孔の内壁面上に活物質を含む層を形成することによって、得ることができる。例えば、一般的な多層基板および積層プロセスで用いられるメカパンチャーまたはレーザー加工によって、固体電解質層600に貫通孔を設けることができる。例えば、スルーホール電極を塗布によって形成する公知の方法によって、貫通孔の内壁面に活物質ペーストを塗布することによって、活物質部を作製することができる。すなわち、固体電解質層600の貫通孔の内壁面に活物質が塗布されていて、固体電解質層600の貫通孔の内部が活物質材料で完全に充填されていない。
正極活物質部402および負極活物質部502が複数設けられている場合、スルーホール構造を有しない活物質部が含まれていてもよい。すなわち、複数の活物質部の一部がスルーホール構造を有していてもよい。活物質部の中空領域は、空洞であってもよいし、有機材料、金属材料、および絶縁材料からなる群より選択される少なくとも1つの非活物質材料を含んでいてもよい。重量エネルギー密度の観点から、中空領域は空洞が望ましい。なお、活物質部をスルーホール化するのは、一方の極性の活物質部だけでもよいし、両極の活物質部でもよい。固体電解質層600に設けられた貫通孔の内壁に形成される活物質を含む層の厚みを調整することによって、容量調整することもできる。このような構成により、イオンの挿入および脱離が生じやすい活物質部の表層領域を動作部とする高性能な電池を実現できる。
[第4実施形態]
以下、第4実施形態の電池について説明する。上述の実施形態において説明された事項は、適宜省略されうる。
図4は、第4実施形態による電池1300の概略構成を示す断面図および平面図である。
図4(a)は、第4実施形態に係る電池1300の断面図である。図4(b)は、電池1300をz軸方向下側から見た平面図である。図4(a)には、図4(b)のIV-IV線で示される位置での断面が示されている。
図4に示されるように、第4実施形態による電池1300は、第1実施形態による電池1000と比較して、正極活物質部403および負極活物質部503が、発電層200の厚み方向に沿って直径が変化する円錐台形状を有していることが異なる。図4(a)に示されているように、正極活物質部403および負極活物質部503が、断面において台形形状を有しており、壁面はテーパー状になっている。第4実施形態による電池1300は、固体電解質層600と、円錐台形状を有する正極活物質部403および負極活物質部503とを含む発電層203を備えている。この構成により、正極活物質部403および負極活物質部503と固体電解質層600との接触面積、すなわちイオン伝導面積を増加させることができる。したがって、活物質部と固体電解質層の界面抵抗を低減できるため、充放電特性が向上し、特に入出力特性が向上する。したがって、第4実施形態による電池1300は、高性能で信頼性に優れた電池を得ることができる。また、正極活物質部403および負極活物質部503と固体電解質層600との接触面積が増大することにより、正極活物質部403および負極活物質部503と固体電解質層600との接合が強固となる。したがって、活物質部の膨張および収縮、並びに外部衝撃によって活物質部と固体電解質層600とが界面で剥離する問題が抑制されうる。したがって、第4実施形態による電池1300は、充放電動作、冷熱サイクル、および外部衝撃に対してより優れた信頼性を有することができる。
円錐台形状を有する正極活物質部403および負極活物質部503は、図4(a)に示されているように、発電層200の厚み方向において円錐台の下底面および上底面の位置関係が正極活物質部403と負極活物質部503とで互いに逆になるように配置されていてもよい。この構成によれば、固体電解質層600において、固体電解質層600の厚み方向に対する対称性が向上するため、充放電動作および冷熱サイクルで発生する電池1300の反りが抑制される。したがって、第4実施形態によれば、機械的な安定性に優れた電池1300を得ることができる。また、第4実施形態による電池1300は、折れ曲がりに対しても強固となる。
なお、両極の活物質部が円錐台形状を有する例を説明したが、正極または負極のいずれか一方の活物質部だけが円錐台形状を有していてもよい。また、活物質部を円錐台形状とする目的の主眼は、活物質部と固体電解質層との接合面積を向上させることである。したがって、例えば、円錐台形状を変形させた曲線形状、部分的に円錐台形状となるようにした形状、活物質部と固体電解質層との接合面に凹凸を形成して面積を増大させた形状など、活物質部と固体電解質層との接合面積が増大する構成は、本実施形態の電池における活物質部の形状の範囲内である。
[第5実施形態]
以下、第5実施形態の電池について説明する。上述の実施形態において説明された事項は、適宜省略されうる。
図5は、第5実施形態の電池1400の概略構成を示す断面図および平面図である。
図5(a)は、第5実施形態の電池1400の断面図である。図5(b)は、電池1400をz軸方向下側から見た平面図である。図5(a)には、図5(b)のV-V線で示される位置での断面が示されている。
図5に示されるように、第5実施形態による電池1400は、第1実施形態による電池1000と比較して、正極活物質部404および負極活物質部504が斜円柱形状を有することが異なる。第5実施形態による電池1400は、固体電解質層600と、斜円柱形状を有する正極活物質部404および負極活物質部504とを含む発電層204を備えている。なお、正極活物質部404および負極活物質部504は、固体電解質層600を貫通しなくてもよい。このように、活物質部が斜円柱形状を有することにより、活物質部と固体電解質層との接触面積、すなわちイオン伝導面積を増加させることができる。したがって、活物質部と固体電解質層の界面抵抗を低減できるため、充放電特性が向上し、特に入出力特性が向上する。したがって、第5実施形態による電池1400は、高性能で信頼性に優れた電池を得ることができる。また、斜円柱状の活物質部により、より大容量化も図ることができる。また、活物質部が斜円柱形状を有することによって接触面積が増大し、その結果、活物質部と固体電解質層との界面剥離が抑制されて信頼性が向上する。なお、正極活物質部404と負極活物質部504とで、斜円柱の傾斜角度および傾斜方向が異なっていてもよい。複数の正極活物質部404において、斜円柱の傾斜角度および傾斜方向が異なってよい。複数の負極活物質部504において、斜円柱の傾斜角度および傾斜方向が異なってよい。このような構成により、活物質部と固体電解質層との界面剥離を引き起こすような応力が、複数の活物質部で分散して吸収されるため、電池の抗折性がより強まることとなる。以上の構成により、第5実施形態による電池1400は、高性能で信頼性に優れる。
正極活物質部404および負極活物質部504は、楕円形状を有していてもよい。その場合も、活物質部と固体電解質層との接触面積が増大するので、活物質部が斜円柱形状を有する場合と同様の効果が得られる。
[第6実施形態]
以下、第6実施形態の電池について説明する。上記実施形態において説明された事項は、適宜省略されうる。
図6は、第6実施形態の電池1500の概略構成を示す断面図および平面図である。
図6(a)は、第6実施形態の電池1500の断面図である。図6(b)は、第6実施形態の電池1500をz軸方向下側から見た平面図である。図6(a)には、図6(b)のVI-VI線で示される位置での断面が示されている。
図6に示されるように、第6実施形態による電池1500は、第2実施形態による電池1100と比較して、正極活物質部401と負極集電体層301との間、また、負極活物質部501と正極集電体層101との間に、絶縁材料(ただし、固体電解質を除く)を含む絶縁部700を備える点が異なる。
このような構成により、対極との短絡を防止しながら、薄型で入出力特性に優れた電池を得ることができる。絶縁部700に含まれる絶縁材料は、例えば、酸化アルミニウム(例えば、アルミナ)などの化学的に安定な酸化物を使用することができる。これにより、活物質部と、当該活物質部の対極の集電体層との短絡をより一層抑制することができる。絶縁部700は、正極活物質部401および負極活物質部501の大きさ以上で、集電体層と活物質部との間に配置されるのがよい。例えば、積層精度および活物質部の膨張収縮の形状変動を考慮し、活物質部の端面よりも大きくすることが望ましく、例えば110%以上の面積を有することが望ましい。絶縁部700は、例えば、酸化アルミニウムを含む粒子から構成された圧粉粒子であってもよい。酸化アルミニウムは、化学的に安定で、絶縁性に優れるため、絶縁部700の材料に適する。また、板上のリジッドのアルミナなどの絶縁材料でもよく、表面が粗面化されているものが接合性の点で特によい。また、エポキシ系などの絶縁樹脂材料も、電池の重量エネルギー密度を低下させない点で好適である。
また、絶縁部700の一部は、集電体層に埋め込まれていてもよい。図12は、第6実施形態による電池1500の変形例を示す断面図である。図12には、電池1500の変形例として、絶縁部700の一部が負極集電体層301の内部に埋め込まれている電池1501の断面図が示されている。この構成により、集電体層と絶縁部700との接合性が高まるため、電池1500の信頼性をより高めることができる。集電体層に埋め込む深さは、例えば、厚さ10μmのCu製の集電体箔の場合、1μm以上(すなわち、集電体層の厚さの約10%以上)であればよい。
[電池の製造方法]
次に、本実施の形態に係る電池の製造方法の一例を説明する。以下では、上述した第1実施形態による電池1000の製造方法を説明する。他の電池1100から1500についても同様である。
まず、固体電解質層用ペーストが作製される。固体電解質原料として、例えば、平均粒子径が約2μmであり、三斜晶系結晶を主成分とするLi2S-P25系硫化物のガラス粉末が準備される。このガラス粉末は、例えば、2×10-3S/cmから3×10-3S/cmのイオン伝導性を有する。このガラス粉末を有機溶剤等に分散させた固体電解質層用ペーストが作製される。
次いで、正極活物質部と負極活物質部との印刷形成に用いる各ペーストを作製する。正極活物質部および負極活物質部それぞれの合剤に用いる固体電解質原料として、例えば、上述の固体電解質原料が使用されうる。正極活物質として、例えば、平均粒子径が約3μmであり、層状構造のLi・Ni・Co・Al複合酸化物(LiNi0.8Co0.15Al0.052)の粉末が、用いられる。
上述の正極活物質と上述のガラス粉末とを含有させた合剤を有機溶剤等に分散させた正極活物質部用ペーストが、作製される。
負極活物質として、例えば、平均粒子径が約3μmである天然黒鉛の粉末が用いられる。上述の負極活物質と上述のガラス粉末とを含有させた合剤を有機溶剤等に分散させた負極活物質部用ペーストが、同様に作製される。
次いで、正極集電体層および負極集電体層として用いられる材質として、例えば、約15μmの厚みの銅箔が、準備される。次いで、メカパンチャーで、それぞれの集電体にφ250μmの開口部が所定の位置に設けられる。例えば、正極集電体層および負極集電体層に設けられた開口部は、当該開口部よりも小さいサイズの活物質部が位置することとなる。
次いで、シリコーンなどの離型剤が塗付されたPENフィルム上に、固体電解質層用ペーストを約100μmから150μmの厚みで塗工し、100℃から150℃で乾燥する。次いで、メカパンチャーを用いて、正極活物質部および負極活物質部が配置される位置にφ150μmの貫通孔を設ける。次いで、積層デバイスおよび多層基板で用いられるビアホールへの充填プロセスにより、メタルマスクを用いて、固体電解質層に設けた貫通孔へ、正極活物質部および負極活物質部となる所定の位置に、正極活物質部用ペーストおよび負極活物質部用ペーストを印刷充填し、80℃から130℃で乾燥される。この後、PENフィルムを剥離して、パンチング孔加工済みの正極集電体層および負極集電体層を所定の位置に配置して、例えば50℃に加温しながら300MPaの圧力にて90秒間加圧することで、電池1000が得られる。そして、所望の外形になるように外周をカットする。このとき、いわゆるトムソン刃を用いてもよいし、パンチング金型またはレーザーを使った切断でもよい。
なお、本開示の電池の製造の方法および順序は、上述の例に限られない。
なお、上述の製造方法では、正極活物質部用ペースト、負極活物質部用ペースト、固体電解質層用ペーストを印刷により塗布する例を示したが、これに限られない。印刷方法としては、例えば、ドクターブレード法、カレンダー法、スピンコート法、ディップコート法、インクジェット法、オフセット法、ダイコート法、スプレー法などを用いてもよい。
(他の実施の形態)
以上、本開示に係る電池について、実施形態に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施形態に限定されるものではない。本開示の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を実施の形態に施したものや、実施の形態における一部の構成要素を組み合わせて構築される別の形態も、本開示の範囲に含まれる。
また、上記の実施形態は、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示に係る電池は、例えば、各種の電子機器または自動車などに用いられる全固体電池などの二次電池として利用されうる。
100、101 正極集電体層
200 発電層
300、301 負極集電体層
400、401、402、403、404 正極活物質部
500、501、502、503、505 負極活物質部
600、601 固体電解質層
700 絶縁部
1000、1001、1002、1003、1004、1005、1100、1200、1300、1400、1500、1501 電池

Claims (29)

  1. 正極集電体層、
    負極集電体層、および
    前記正極集電体層と前記負極集電体層との間に配置された発電層、
    を備え、
    前記発電層は、固体電解質層、正極活物質部、および負極活物質部を含み、
    前記正極活物質部は、正極活物質を含み、かつ前記正極集電体層と電気的に接続し、
    前記負極活物質部は、負極活物質を含み、かつ前記負極集電体層と電気的に接続し、
    前記正極活物質部の前記発電層の厚み方向における長さは、前記発電層の厚みの半分よりも長く、
    前記負極活物質部の前記発電層の厚み方向における長さは、前記発電層の厚みの半分よりも長い、
    電池。
  2. 前記正極活物質部の前記長さおよび前記負極活物質部の前記長さの少なくとも1つは、前記発電層の厚みの90%以上である、
    請求項1に記載の電池。
  3. 前記発電層は、前記固体電解質層を当該固体電解質層の厚み方向に貫通する第1貫通孔を有し、
    前記正極活物質部は、前記第1貫通孔の内部に配置されている、
    請求項1に記載の電池。
  4. 前記発電層は、前記固体電解質層を当該固体電解質層の厚み方向に貫通する第2貫通孔を有し、
    前記負極活物質部は、前記第2貫通孔の内部に配置されている、
    請求項1に記載の電池。
  5. 前記発電層は、複数の前記正極活物質部および複数の前記負極活物質部を含む、
    請求項1に記載の電池。
  6. 前記複数の前記正極活物質部および前記複数の前記負極活物質部から任意に選ばれる第1活物質部と、前記第1活物質部と平面視において最も近い距離で隣り合う第2活物質部とが互いに異なる極性を有するように、前記複数の前記正極活物質部および前記複数の前記負極活物質部が配列されている、
    請求項5に記載の電池。
  7. 前記正極活物質部および前記負極活物質部が平面視において千鳥状となるように、前記複数の前記正極活物質部および前記複数の前記負極活物質部が配列されている、
    請求項6に記載の電池。
  8. 平面視において、前記発電層の中央部における前記正極活物質部および前記負極活物質部の密度は、前記発電層の外周部における前記正極活物質部および前記負極活物質部の密度よりも高い、
    請求項5に記載の電池。
  9. 平面視において、前記発電層の外周部における前記正極活物質部および前記負極活物質部の密度は、前記発電層の中央部における前記正極活物質部および前記負極活物質部の密度よりも高い、
    請求項5に記載の電池。
  10. 平面視において、
    前記発電層の中央部における前記正極活物質部の面積は、前記発電層の外周部における前記正極活物質部よりも大きく、かつ、
    前記発電層の中央部における前記負極活物質部の面積は、前記発電層の外周部における前記負極活物質部の面積よりも大きい、
    請求項5に記載の電池。
  11. 平面視において、
    前記発電層の外周部における前記正極活物質部の面積は、前記発電層の中央部における前記正極活物質部よりも大きく、かつ、
    前記発電層の外周部における前記負極活物質部の面積は、前記発電層の中央部における前記負極活物質部の面積よりも大きい、
    請求項5に記載の電池。
  12. 前記正極活物質部および前記負極活物質部の少なくとも1つは、円柱形状を有する、
    請求項1に記載の電池。
  13. 前記正極活物質部および前記負極活物質部の少なくとも1つは、前記発電層の厚み方向に沿って直径が変化する円錐台形状を有する、
    請求項1に記載の電池。
  14. 前記正極活物質部および前記負極活物質部は、前記円錐台形状を有し、
    前記正極活物質部および前記負極活物質部は、前記発電層の厚み方向において円錐台の下底面および上底面の位置関係が前記正極活物質部と前記負極活物質部とで互いに逆になるように配置されている、
    請求項13に記載の電池。
  15. 前記円柱形状は、斜円柱形状である、
    請求項12に記載の電池。
  16. 前記円柱形状は、楕円柱形状である、
    請求項12に記載の電池。
  17. 前記正極活物質部と前記負極活物質部とは、互いに異なる体積を有する、
    請求項1に記載の電池。
  18. 前記正極活物質部および前記負極活物質部の少なくとも1つの活物質部において、平面視における外周面の活物質濃度は、内部の活物質濃度よりも大きい、
    請求項1に記載の電池。
  19. 前記活物質部は、有機材料、金属材料、および絶縁材料からなる群より選択される少なくとも1つの非活物質材料をさらに含み、
    前記活物質部において、平面視における内部の前記非活物質材料の濃度は、外周面の前記非活物質材料の濃度よりも大きい、
    請求項18に記載の電池。
  20. 前記負極集電体層は、平面視において前記正極活物質部と重なる位置に、前記正極活物質部よりも大きい直径を有する第1開口部を有し、
    前記正極活物質部は、前記第1開口部において、前記負極集電体層に接することなく露出している、
    請求項1に記載の電池。
  21. 前記負極集電体層の前記第1開口部の内壁は、前記固体電解質層と接する、
    請求項20に記載の電池。
  22. 前記正極集電体層は、平面視において前記負極活物質部と重なる位置に、前記負極活物質部よりも大きい直径を有する第2開口部を有し、
    前記負極活物質部は、前記第2開口部において、前記正極集電体層に接することなく露出している、
    請求項1に記載の電池。
  23. 前記正極集電体層の前記第2開口部の内壁は、前記固体電解質層と接する、
    請求項22に記載の電池。
  24. 前記正極活物質部は、前記正極集電体層と接合されており、
    前記正極活物質部と前記正極集電体層との接合部において、前記正極活物質部の一部が前記正極集電体層の内部に埋め込まれている、
    請求項1に記載の電池。
  25. 前記負極活物質部は、前記負極集電体層と接合されており、
    前記負極活物質部と前記負極集電体層との接合部において、前記負極活物質部の一部が前記負極集電体層の内部に埋め込まれている、
    請求項1に記載の電池。
  26. 前記正極活物質部と前記負極集電体層との間に配置された、絶縁材料(ただし、固体電解質を除く)を含む絶縁部をさらに備える、
    請求項1に記載の電池。
  27. 前記絶縁部の一部が、前記負極集電体層の内部に埋め込まれている、
    請求項26に記載の電池。
  28. 前記負極活物質部と前記正極集電体層との間に配置された、絶縁材料(ただし、固体電解質を除く)を含む絶縁部さらに備える、
    請求項1に記載の電池。
  29. 前記絶縁部の一部が、前記正極集電体層の内部に埋め込まれている、
    請求項28に記載の電池。
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