JP2023113006A - 二次電池の管理方法、管理装置、管理システム及び管理プログラム、並びに、電池搭載機器 - Google Patents

二次電池の管理方法、管理装置、管理システム及び管理プログラム、並びに、電池搭載機器 Download PDF

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Abstract

【課題】二次電池についての診断が困難な期間において、事前に予測された二次電池の状態に基づいて、安全かつ適切に二次電池を管理する二次電池の管理方法を提供すること。【解決手段】実施形態では、二次電池の管理方法が提供される。管理方法では、二次電池について診断された第1の期間より後の第2の期間において、第1の期間での診断結果に基づいて二次電池に金属リチウムが析出すると予測された充電条件で二次電池が充電された場合に、二次電池の温度制御を行う。二次電池の温度制御では、第2の期間において前述の充電条件での充電の終了時点以後における二次電池の温度を、下限温度以上かつ上限温度以下の所定の温度範囲で維持する。【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、二次電池の管理方法、管理装置、管理システム及び管理プログラム、並びに、電池搭載機器に関する。
近年、車両、電力系統用の大型蓄電装置、スマートフォン、定置用電源装置、ロボット及びドローン等の電池搭載機器に、リチウムイオン二次電池等の二次電池が搭載されている。前述のような二次電池は、長期間使用すると、使用開始時から内部状態が変化する等して劣化する。このため、電池搭載機器では、搭載される二次電池の内部状態を定期的に推定する等して、二次電池についての診断が定期的に行われる。二次電池の診断では、例えば、二次電池の充電又は放電において二次電池の電流及び電圧を少なくとも計測し、二次電池の電流及び電圧についての計測結果を用いて二次電池の内部状態を推定する。そして、推定した内部状態に基づいて、二次電池の負極において金属リチウムが析出しているか否か、並びに、正極及び負極のそれぞれの劣化度合等が判定される。
使用開始時から二次電池が使用されている間では、二次電池の電流及び電圧に関して内部状態の推定に十分な計測データが得られない等して、二次電池についての診断が困難な期間等が存在することがある。例えば、冬等の二次電池が使用される環境温度が低い期間では、二次電池の内部抵抗が高くなるため、二次電池を充電すると、二次電池の電圧が、使用範囲の上限電圧に短時間で到達する。このため、二次電池の電流及び電圧に関して内部状態の推定に十分な計測データが得られず、二次電池についての評価及び診断が困難になる。
二次電池が使用されている運用期間では、前述のように二次電池についての診断が困難な期間についても、充電によって二次電池の負極に金属リチウムが析出するか否か等を含む二次電池の状態が、事前に予測されることが、求められている。そして、二次電池についての診断が困難な期間において、事前に予測された二次電池の状態に基づいて、安全かつ適切に二次電池を管理することが、求められている。
国際公開2010/095260号公報 特開2016-181419号公報 特開2018-147827号公報
本発明が解決しようとする課題は、二次電池についての診断が困難な期間において、事前に予測された二次電池の状態に基づいて、安全かつ適切に二次電池を管理する二次電池の管理方法、管理装置、管理システム及び管理プログラム、並びに、電池搭載機器を提供することにある。
実施形態では、二次電池の管理方法が提供される。管理方法では、二次電池について診断された第1の期間より後の第2の期間において、第1の期間での診断結果に基づいて二次電池にリチウムが析出すると予測された充電条件で二次電池が充電された場合に、二次電池の温度制御を行う。二次電池の温度制御では、第2の期間において前述の充電条件での充電の終了時点以後における二次電池の温度を、下限温度以上かつ上限温度以下の所定の温度範囲で維持する。
図1は、実施形態に係る管理システムの一例を示す概略図である。 図2は、二次電池の内部状態を示す内部状態パラメータについて説明する概略図である。 図3は、実施形態に係る管理装置の処理部によって行われる、二次電池の診断処理及び判定処理の一例を示すフローチャートである。 図4は、実施形態に係る管理装置の処理部によって行われる、二次電池の温度についての温度制御に関連する処理の一例を示すフローチャートである。 図5は、実施形態に係る管理装置の処理部によって行われる、二次電池の温度についての温度制御に関連する処理の図4とは別の一例を示すフローチャートである。
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る管理システムの一例を示す概略図である。図1に示すように、管理システム1は、電池搭載機器2及び管理装置3を備える。電池搭載機器2には、二次電池5、計測回路6、温度調整器7及び電池制御部8が搭載される。電池搭載機器2としては、車両、電力系統用の大型蓄電装置、スマートフォン、定置用電源装置、ロボット及びドローン等が挙げられ、電池搭載機器2となる車両としては、鉄道用車両、電気バス、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車及び電動バイク等が、挙げられる。
二次電池5は、例えば、リチウムイオン二次電池等である。二次電池5は、単セル(単電池)から形成されてもよく、複数の単セルを電気的に接続することにより形成される電池モジュール又はセルブロックであってもよい。二次電池5が複数の単セルから形成される場合、二次電池5において、複数の単セルが電気的に直列に接続されてもよく、複数の単セルが電気的に並列に接続されてもよい。また、二次電池5において、複数の単セルが直列に接続される直列接続構造、及び、複数の単セルが並列に接続される並列接続構造の両方が形成されてもよい。また、二次電池5は、複数の電池モジュールが電気的に接続される電池ストリング、電池アレイ及び蓄電池のいずれかであってもよい。
計測回路6は、二次電池5を充電又は放電している状態等において、二次電池5に関連するパラメータを検出及び計測する。計測回路6では、例えば、1回の二次電池5の充電又は放電等において、所定のタイミングで定期的にパラメータの計測が行われる。この場合、計測回路6は、1回の二次電池5の充電又は放電等において、複数の計測時点のそれぞれで二次電池5に関連するパラメータを計測し、二次電池5に関連するパラメータを、複数回計測する。二次電池5に関連するパラメータには、二次電池5を流れる電流、二次電池5の電圧、及び、二次電池5の温度等が含まれる。このため、計測回路6には、電流を計測する電流計、電圧を計測する電圧計、及び、温度を計測する温度センサ等が含まれる。
また、計測回路6は、二次電池5が使用されている環境、すなわち、電池搭載機器2が位置している環境の環境温度を計測する。環境温度は、二次電池5及び電池搭載機器2が位置している場所の外気温度である。そして、ある所定の期間における環境温度は、二次電池5及び電池搭載機器2が位置している場所の外気温度のその所定の期間における平均値によって、規定される。ある状況では、二次電池5の温度は、二次電池5が使用されている環境の環境温度と、同一又は略同一になる。また、別のある状況では、二次電池5の温度は、二次電池5の充電及び放電等に起因する発熱に等よって、二次電池5が使用されている環境の環境温度に比べて、高くなる。例えば、電池搭載機器2となる車両が、駐車場に駐車されているとする。この場合、駐車場の温度が、二次電池5が使用されている環境の環境温度となる。なお、同一の場所であっても、環境温度は、季節、及び、一日における時間帯等に対応して、変化する。
温度調整器7は、ヒータ及び冷却器等を備える。温度調整器7は、作動されることにより、二次電池5を加熱又は冷却する。電池制御部8は、二次電池5の充電及び放電を制御する等して、二次電池5の作動を制御する。また、電池制御部8は、温度調整器7の作動を制御することにより、二次電池5の温度を調整し、二次電池5の温度制御を行う。二次電池5の温度制御は、計測回路6での二次電池5の温度の計測結果等に基づいて、行われる。
電池制御部8は、処理装置(コンピュータ)を構成し、プロセッサ及び記憶媒体を備える。プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、マイコン、FPGA(Field Programmable Gate Array)及びDSP(Digital Signal Processor)等のいずれかを含む。記憶媒体には、メモリ等の主記憶装置に加え、補助記憶装置が含まれ得る。記憶媒体としては、磁気ディスク、光ディスク(CD-ROM、CD-R、DVD等)、光磁気ディスク(MO等)、及び、半導体メモリ等が挙げられる。電池制御部8では、プロセッサ及び記憶媒体のそれぞれは、1つであってもよく、複数であってもよい。電池制御部8では、プロセッサは、記憶媒体等に記憶されるプログラム等を実行することにより、処理を行う。また、電池制御部8では、プロセッサによって実行されるプログラムは、インターネット等のネットワークを介して接続されたコンピュータ(サーバ)、又は、クラウド環境のサーバ等に格納されてもよい。この場合、プロセッサは、ネットワーク経由でプログラムをダウンロードする。
管理装置3は、二次電池5に関する情報に基づいて、二次電池5の診断を含む二次電池5の管理を行う。このため、二次電池5は、管理装置3による管理対象となる。図1の一例では、管理装置3は、電池搭載機器2の外部に設けられる。管理装置3は、処理部11、データ記憶部12及び送受信部13を備える。処理部11は、電池診断部15、判定部16及び制御指令生成部17を備える。電池診断部15、判定部16及び制御指令生成部17のそれぞれは、処理部11によって行われる処理の一部を実施する。
管理装置3は、例えば、電池制御部8とネットワークを介して通信可能なサーバである。この場合、管理装置3は、電池制御部8と同様に、プロセッサ及び記憶媒体を備える。そして、処理部11は、管理装置3のプロセッサ等によって行われる処理の一部を実施し、管理装置3の記憶媒体が、データ記憶部12として機能する。また、送受信部13は、処理装置のインタフェース等から構成され、管理装置3は、送受信部13を介して、電池搭載機器2の電池制御部8等の他の処理装置と通信可能となる。
なお、ある一例では、管理装置3は、クラウド環境に構成されるクラウドサーバであってもよい。クラウド環境のインフラは、仮想CPU等の仮想プロセッサ及びクラウドメモリによって、構成される。このため、管理装置3がクラウドサーバである場合、仮想プロセッサによって行われる処理の一部を、処理部11が実施する。そして、クラウドメモリが、データ記憶部12として機能する。また、送受信部13は、クラウド環境との間のインタフェース等から構成され、クラウドサーバとなる管理装置3は、送受信部13を介して、電池搭載機器2の電池制御部8等の処理装置と通信可能となる。
また、データ記憶部12は、電池制御部8及び管理装置3とは別のコンピュータに設けられてもよい。この場合、管理装置3は、データ記憶部12等が設けられるコンピュータに、ネットワークを介して接続される。また、管理装置3が、電池搭載機器2に搭載されてもよい。この場合、管理装置3は、電池搭載機器2に搭載される処理装置等から構成される。また、管理装置3が電池搭載機器2に搭載される場合、電池搭載機器2に搭載される1つの処理装置等が、後述する管理装置3の処理を行うとともに、二次電池5の充電及び放電の制御等の電池制御部8の処理を行ってもよい。以下、管理装置3の処理について説明する。
管理装置3のプロセッサ等は、対象となる二次電池5について、内部状態の推定、並びに、正極及び負極のそれぞれの劣化度合の判定等を含む診断を行う。二次電池5についての診断は、例えば、二次電池5の使用開始時点以後において定期的に行われる。二次電池5についての診断では、管理装置3の処理部11の制御指令生成部17からの制御指令が、送受信部13を介して、電池制御部8に送信され、電池制御部8は、受信した制御指令に基づいて、所定の条件で二次電池5を充電又は放電する。
ここで、二次電池5の診断において行われる二次電池5の充電又は放電での所定の条件を示すデータは、例えば、データ記憶部12等に記憶される。前述の所定の条件には、例えば、充電開始時又は放電開始時のSOC(state of charge)に関する条件、充電又は放電における二次電池5のSOC範囲に関する条件、充電又は放電において二次電池5に流れる電流(二次電池5のCレート)に関する条件、充電又は放電における二次電池5の温度に関する条件、二次電池5の充電又は放電が行われる環境の環境温度に関する条件、及び、充電又は放電を終了する条件等が、含まれる。
所定の条件では、二次電池5の電流の電流値は、比較的小さい値に設定される。このため、二次電池5についての診断では、比較的低レートで、二次電池5が充電又は放電される。また、所定の条件では、SOC範囲は、比較的広く設定される。このため、二次電池5についての診断では、比較的広いSOC範囲で、二次電池5が充電又は放電される。また、所定の条件では、環境温度は、室温程度の常温範囲に設定され、例えば、15℃以上35℃以下の範囲に設定される。このため、二次電池5についての診断では、環境温度が常温範囲となる環境で、二次電池5が充電又は放電される。
二次電池5の診断では、前述の所定の条件で二次電池5を充電又は放電している状態において、計測回路6は、二次電池5に関連する前述のパラメータを計測する。そして、管理装置3では、二次電池5に関連する前述のパラメータの計測回路6での計測結果を示す計測データが、送受信部13において受信され、受信された計測データを、処理部11が取得する。計測データは、例えば、計測回路6での計測結果等に基づいて、電池制御部8によって生成される。
前述の所定の条件で二次電池5を充電又は放電している状態では、計測回路6は、複数の計測時点のそれぞれで、二次電池5に関連するパラメータを計測する。このため、送受信部13が受信した計測データは、複数の計測時点(複数回の計測)のそれぞれにおける二次電池5に関連するパラメータの計測値を含む。また、計測データは、前述の所定の条件での二次電池5の充電又は放電における二次電池5に関連するパラメータの時間変化(時間履歴)を含む。したがって、計測データには、二次電池5の電流の時間変化(時間履歴)、二次電池5の電圧の時間変化(時間履歴)、及び、二次電池5の温度の時間変化(時間履歴)等が含まれる。
また、電池制御部8及び管理装置3の処理部11(プロセッサ)等のいずれかは、二次電池5に関連するパラメータの計測回路6での計測結果等に基づいて、二次電池5の充電量及びSOCのいずれかについて、前述の所定の条件での二次電池5の充電又は放電における時間変化(時間履歴)を推定してもよい。そして、計測データには、推定された二次電池5の充電量及びSOCのいずれかに対する計測された二次電池5に関連する前述のパラメータの関係を示すデータが、含まれてもよい。この場合、例えば、推定された二次電池5の充電量及びSOCのいずれかに対する計測された二次電池5の電圧の関係を示すデータが、計測データに含まれる。処理部11は、前述し計測データを、データ記憶部12に書込み可能である。
ここで、二次電池5の充電量は、前述の所定の条件での充電開始時又は放電開始時における二次電池5の充電量(SOC)、及び、二次電池5の電流の時間変化に基づいて、算出可能である。この場合、電流積算法によって、二次電池5の充電量が算出される。また、二次電池5の充電量は、二次電池5における端子間電圧と充電量との関係を用いた算出法、及び、カルマンフィルタを用いた推定法等によっても、算出可能である。
また、二次電池5のSOCは、例えば、二次電池5の電圧に基づいて、規定される。二次電池5では、電圧について、下限電圧Vmin及び上限電圧Vmaxが規定される。二次電池5では、例えば、開回路電圧(OCV:open circuit voltage)又はある規定の条件での放電における電圧が下限電圧Vminになる状態が、SOCが0%の状態として規定され、開回路電圧又はある規定の条件での充電における電圧が上限電圧Vmaxになる状態が、SOCが100%の状態として規定される。また、二次電池5では、SOCが100%の状態からSOCが0%の状態までの放電容量、又は、SOCが0%の状態からSOCが100%の状態までの充電容量が、電池容量となる。そして、二次電池5では、電池容量に対するSOCが0%の状態までの残充電量の比率が、SOCとして規定される。したがって、二次電池5のSOCは、二次電池5の充電量等に基づいて算出可能である。
二次電池5の診断では、電池診断部15は、前述した計測データを取得し、計測データに基づいて、二次電池5の内部状態を推定する。本実施形態では、電池診断部15は、二次電池5の内部状態を示す内部状態パラメータを推定する。ある一例では、電池診断部15は、前述の所定の条件での充電又は放電における二次電池5の電流及び電圧の時間変化を示すデータを少なくとも解析する。この場合、二次電池5についての充電曲線解析又は放電曲線解析が、電池診断部15によって行われる。また、電池診断部15は、二次電池5の電流及び電圧の時間変化を示すデータに加えて、二次電池5の温度の時間変化を示すデータを解析してもよい。
図2は、二次電池の内部状態を示す内部状態パラメータについて説明する概略図である。図2では、横軸に充電量Qを示し、縦軸に電位Eを示す。図2に示すように、二次電池5では、正極電位について、下限電位Epmin及び上限電位Epmaxが規定され、正極電位は、正極の充電量が大きくなるにつれて、高くなる。また、正極では、正極電位が下限電位Epminになる状態での充電量が正極の初期充電量Qpminとなり、正極電位が上限電位Epmaxになる状態での充電量が正極の上限充電量Qpmaxとなる。そして、正極が初期充電量Qpminから上限充電量Qpmaxになるまでの充電量が、二次電池5の正極の充放電可能な量に相当する二次電池5の正極容量Mpとなる。
二次電池5では、負極電位について、下限電位Enmin及び上限電位Enmaxが規定され、負極電位は、負極の充電量が大きくなるにつれて、低くなる。また、負極では、負極電位が上限電位Enmaxになる状態での充電量が負極の初期充電量Qnminとなり、負極電位が下限電位Enminになる状態での充電量が負極の上限充電量Qnmaxとなる。そして、負極が初期充電量Qnminから上限充電量Qnmaxになるまでの充電量が、二次電池5の負極の充放電可能な量に相当する二次電池5の負極容量Mnとなる。
二次電池5の内部状態パラメータは、前述した正極容量Mp、負極容量Mn、正極の初期充電量Qpmin、及び、負極の初期充電量Qnminを含む。また、二次電池5の内部状態パラメータは、正極容量Mpに対応するパラメータである正極質量、及び、負極容量Mnに対応するパラメータである負極質量を含む。正極質量は、正極容量及び正極を形成する材料の種類に基づいて、算出可能である。同様に、負極質量は、負極容量及び負極を形成する材料の種類に基づいて、算出可能である。また、二次電池5の内部状態パラメータは、正極容量維持率及び負極容量維持率等を含む。ここで、正極容量維持率は、二次電池5の使用開始時の正極容量に対する推定された正極容量の比率であり、二次電池5の負極容量維持率は、使用開始時の負極容量に対する推定された負極容量の比率である。
また、二次電池5の内部状態パラメータは、正極の初期充電量Qpminと負極の初期充電量Qnminとのずれである運用窓シフト(SOW:Shift of Operation Window)を含む。また、二次電池5の内部状態パラメータは、二次電池5の内部抵抗に関連するパラメータを含む。内部抵抗に関連するパラメータには、二次電池5全体における内部抵抗に加えて、正極及び負極のそれぞれにおける抵抗等が含まれてもよい。なお、図2では、二次電池5の電池特性の1つである電池容量Mbも、示される。電池容量Mbは、前述のように、二次電池5の電圧(正極電位と負極電位との差)が下限電圧Vminから上限電圧Vmaxになるまでの充電量に相当する。
本実施形態では、データ記憶部12に、二次電池5の電池モデルが記憶される。電池モデルは、二次電池5の電圧及び電流の少なくとも一方に対する二次電池5の内部状態の関係を示すデータを含み、例えば、二次電池5の内部状態から二次電池5の電圧及び電流の少なくとも一方を算出する計算式を含む。したがって、電池モデルには、二次電池5の電流及び電圧の少なくとも一方に対する正極容量及び負極容量等の内部状態パラメータの関係を示すデータが、含まれる。なお、二次電池5の電流及び電圧のそれぞれに対する内部状態の関係は、二次電池5の温度等に対応して変化する。このため、二次電池5の電池モデルにおいて、二次電池5の電流及び電圧の少なくとも一方に対する内部状態の関係が、互いに対して異なる複数の温度ごとに設定されてもよい。
前述した二次電池5の充電曲線解析又は放電曲線解析において、電池診断部15は、計測データに含まれる二次電池5の電圧及び電流についての計測結果、及び、二次電池5の電圧及び電流に対する二次電池5の内部状態の関係を示すデータを少なくとも用いて、フィッティング計算(回帰計算)を行う。この際、二次電池5の内部状態から二次電池5の電圧及び電流を少なくとも算出する計算式において、内部状態パラメータの1つ以上を変数として、フィッティング計算が行われる。そして、電池診断部15は、変数となる1つ以上の内部状態パラメータをフィッティング計算によって算出することにより、二次電池5の内部状態を推定する。電池診断部15は、二次電池5の内部状態パラメータの推定値を含む二次電池5の内部状態の推定結果を、データ記憶部18に書込み可能である。なお、内部状態パラメータを算出するフィッティング計算では、二次電池5の電圧及び電流についての計測結果、及び、二次電池5の電圧及び電流に対する二次電池5の内部状態の関係を示すデータに加えて、二次電池5の温度についての計測結果、及び、二次電池5の温度に対する二次電池5の内部状態の関係を示すデータが用いられてもよい。
ある一例では、二次電池5のある時刻tの電圧V(t)に対する二次電池5の内部状態の関係を示すデータとして、式(1)の計算式が電池モデルに含まれる。そして、電池診断部15は、計測データに含まれる二次電池5の電圧V(t)の計測結果、及び、電池モデルに含まれる式(1)の計算式を用いてフィッティング計算を行うことにより、二次電池5の内部状態を推定する。式(1)を用いたフィッティング計算では、例えば、正極容量Mp、負極容量Mn、正極の初期充電量Qpmin、負極の初期充電量Qnmin及び内部抵抗に関連するパラメータRが内部状態パラメータとして設定され、これらの内部状態パラメータを変数としてフィッティング計算が行われる。
式(1)において、Iは二次電池5の電流を示し、電流Iとしては、計測データに含まれる計測値等が用いられる。また、式(1)において、Ep(Mp,Qpmin)は正極容量Mp及び正極の初期充電量Qpminを少なくとも変数として正極の開回路電位(OCP:open circuit potential)を算出する関数を示し、En(Mn,Qnmin)は負極容量Mn及び負極の初期充電量Qnminを少なくとも変数として負極の開回路電位を算出する関数を示す。
なお、充電曲線解析によって二次電池の内部状態を推定する方法は、特許文献3(特開2018-147827号公報)に示される。特許文献3においても、二次電池の電流及び電圧についての計測結果、及び、二次電池の電圧及び電流に対する二次電池の内部状態の関係を示すデータを少なくとも用いてフィッティング計算を行うことにより、二次電池の内部状態が推定される。実施形態では、特許文献3と同様にして、二次電池5の内部状態が推定されてもよい。電池診断部15は、二次電池5の内部状態の推定において、式(1)の計算式等を含む電圧モデルを、データ記憶部12から読み出す。また、電池診断部15は、内部状態パラメータについての仮の推定値及び最終的な推定値の中でその後の処理で必要になる推定値を、データ記憶部12に保存可能である。
また、電池診断部15は、推定した二次電池5の内部状態に基づいて、二次電池5の電池特性を推定してもよい。二次電池5の電池特性には、前述した電池容量Mbに加えて、二次電池5の開回路電圧及びOCV曲線等が含まれる。ここで、OCV曲線は、OCV以外のパラメータとOCVとの関係を示す関数であり、例えば、SOC又は充電量に対するOCVの関係を示す関数である。また、二次電池5全体の内部抵抗は、前述のように二次電池5の内部状態を示すとともに、二次電池5の電池特性も示す。特許文献3には、二次電池5の内部状態に基づいて二次電池5の電池特性を推定する方法が、示される。実施形態では、特許文献3と同様にして、二次電池5の電池特性が推定されてもよい。
また、二次電池5の診断では、電池診断部15は、二次電池5の内部状態の推定結果に基づいて、正極及び負極のそれぞれのリアルタイムの劣化度合等を判定する。ある一例では、正極容量Mp、正極の初期充電量Qpmin、SOW及び正極の抵抗のいずれかの推定結果に基づいて、正極の劣化度合について判定される。正極容量Mpが小さいほど、正極の劣化度合は高く判定される。そして、二次電池5の使用開始時等からの正極の抵抗の変化が大きいほど、正極の劣化度合は高く判定される。
また、ある一例では、負極容量Mn、負極の初期充電量Qnmin、SOW及び負極の抵抗のいずれかの推定結果に基づいて、負極の劣化度合について判定される。負極容量Mnが小さいほど、負極の劣化度合は高く判定され、二次電池5の使用開始時等からの初期充電量Qnmin及びSOWのそれぞれの変化が大きいほど、負極の劣化度合は高く判定される。特に、負極容量Mnが小さく、SOWが急増した場合には、金属リチウム析出が発生したと判定される。そして、二次電池5の使用開始時等からの負極の抵抗の変化が大きいほど、負極の劣化度合は高く判定される。電池診断部15は、正極及び負極のそれぞれの劣化度合の判定において、正極及び負極のそれぞれについて、劣化度合を示すパラメータを算出してもよい。この場合、正極及び負極のそれぞれについて、劣化度合が高いほど、パラメータが大きい値に算出される。電池診断部15は、正極及び負極のそれぞれの劣化度合についての判定結果を、データ記憶部12に書込み可能である。
判定部16は、二次電池5についてのリアルタイムの診断結果を取得する。そして、判定部16は、二次電池5の診断結果に含まれる負極のリアルタイムの劣化度合に基づいて、判定を行う。負極の劣化度合に基づいた判定では、負極の劣化度合について、第1の基準レベル、及び、第1の基準レベルより劣化度合が高い第2の基準レベルが、設定される。ここで、二次電池5についての診断が行われている期間を、第1の期間とする。判定部16は、第1の期間において第1の基準レベルを超えて負極が劣化しているか否かを、判定する。すなわち、第1の期間における二次電池5の内部状態に基づいた二次電池5の負極の劣化度合が第1の基準レベルを超えているか否かが、判定される。また、リアルタイムで診断が行われている期間である第1の期間において第1の基準レベルを超えて負極が劣化している場合、判定部16は、第1の期間における負極の劣化度合が第2の基準レベルを超えているか否かを、判定する。
ある一例では、二次電池5の診断において、前述のように、負極の劣化度合を示すパラメータαが算出され、パラメータαに関して、閾値αth1、及び、閾値αth1より大きい閾値αth2が設定される。そして、第1の期間での診断におけるパラメータαの算出値が閾値αth1より大きいことに基づいて、第1の期間において負極の劣化度合が第1の基準レベルを超えていると、判定される。また、第1の期間での診断におけるパラメータαの算出値が閾値αth2より大きいことに基づいて、第1の期間において負極の劣化度合が第2の基準レベルを超えていると、判定される。
また、第1の期間での負極の劣化度合が第2の基準レベルを超えている場合は、判定部16は、第1の期間において負極に金属リチウムが析出していると、判定する。また、第1の期間での負極の劣化度合が第2の基準レベルを超えている場合は、制御指令生成部17は、例えば、二次電池5の使用を停止させる制御指令を、送受信部13を介して電池制御部8に送信する。そして、電池制御部8は、受信した制御指令に基づいて、二次電池5を充電不可能かつ放電不可能にする等して、二次電池5の使用を強制停止させる。また、第1の期間での負極の劣化度合が第2の基準レベルを超えている場合、二次電池5の使用を強制停止させることの代わりに、又は、二次電池5の使用を強制停止させることに加えて、処理部11等は、二次電池5の使用を停止させる警告をしてもよい。この場合、警告は、ユーザインタフェース(図示しない)等を用いて行われ、画面表示及び音声等のいずれかによって警告が行われる。
また、判定部16は、第1の期間での二次電池5の診断結果に基づいて、第1の期間より後の第2の時間での二次電池5の状態について、予測する。ある一例では、四季のそれぞれが、第1の期間及び第2の期間等となり得る1つの期間として、設定される。そして、例えば、夏が第1の期間となる場合は、秋が第2の期間となり、秋が第1の期間となる場合は、冬が第2の期間となる。別のある一例では、一日において、朝、昼、夕方、夜の4つの時間帯が規定され、4つの時間帯のそれぞれが、第1の期間及び第2の期間等となり得る1つの期間として、設定される。そして、例えば、昼が第1の期間となる場合は、夕方が第2の期間となり、夕方が第1の期間となる場合は、夜が第2の期間となる。
第1の期間における二次電池5の負極の劣化度合が、第1の基準レベルを超えていて、かつ、第2の基準レベル以下の場合は、判定部16は、第2の期間において行われる予定の二次電池5の充電における充電条件を、取得する。判定部16は、第2の期間での二次電池5の充電における充電条件として、充電における二次電池5のSOC範囲に関する条件、充電において二次電池5に流れる電流(二次電池5のCレート)に関する条件、及び、充電が行われる環境の環境温度に関する条件等を、取得する。第2の期間での二次電池5の充電における充電条件に関する情報は、データ記憶部12に記憶されていてもよく、ユーザインタフェース等を用いて操作者等によって入力されてもよい。また、第2の期間において二次電池5の充電が行われる環境の環境温度等は、ネットワーク経由で検索されてもよい。例えば、秋が第1の期間で、かつ、冬が第2の期間となる場合等では、天気予報等での第2の期間となる冬についての気温予測等に基づいて、第2の期間(冬)において二次電池5の充電が行われる環境の環境温度が、取得されてもよい。第2の期間の環境温度は、二次電池5及び電池搭載機器2が位置する場所の外気温度等の第2の期間における平均値によって、規定される。なお、第1の期間の環境温度についても、第2の期間の環境温度と同様に、二次電池5及び電池搭載機器2が位置する場所の外気温度等の第1の期間における平均値によって、規定される。
第1の期間における二次電池5の負極の劣化度合が、第1の基準レベルを超えていて、かつ、第2の基準レベル以下場合は、判定部16は、第2の期間での二次電池5の充電における充電条件に基づいて、第2の期間において取得した充電条件での充電によって二次電池5の負極に金属リチウムが析出するか否かを、予測する。そして、第2の期間において充電によって二次電池5に金属リチウムが析出すると予測した場合は、判定部16は、第2の期間において金属リチウムが析出すると予測された充電条件での充電の終了時点以後に後述する二次電池5の温度制御を行うことを、決定する。したがって、本実施形態では、第1の期間での二次電池5の内部状態の推定結果を含む第1の期間での二次電池5の診断結果、及び、第2の期間において行われる予定の二次電池5の充電における充電条件に基づいて、第2の期間において充電の終了時点以後に二次電池5の温度についての温度制御を行うか否が、判定される。
ある一例では、第1の期間における二次電池5の負極の劣化度合が、第1の基準レベルを超えていて、かつ、第2の基準レベル以下の場合において、第2の期間で二次電池5が充電される環境温度が、例えば、10℃以下等の低温であることに基づいて、第2の期間において充電の終了時点以後に二次電池5の温度制御を行うと、判定される。ここで、本一例において、第1の期間となる秋に、二次電池5の負極の劣化度合が、第1の基準レベルを超えていて、かつ、第2の基準レベル以下であると、判定されたとする。そして、第2の期間となる冬において環境温度が10℃以下等の低温となる環境で二次電池5が充電されると、予測されたとする。この場合、第2の期間となる冬において充電の終了時点以後に二次電池5の温度についての温度制御を行うことが、第2の期間の前に、事前に決定される。
また、判定部16が、第2の期間での二次電池5の充電における充電条件等に基づいて、第2の期間での充電等によって二次電池5に金属リチウムが析出しないと、予測したとする。この場合、判定部16は、第2の期間において二次電池5の温度についての温度制御は行わないと、判定する。例えば、第1の期間が夏となり、かつ、第2の期間が秋となるとする。この場合、第1の期間となる夏において、リアルタイムでの二次電池5の負極の劣化度合が、第1の基準レベルを超えていて、かつ、第2の基準レベル以下であると判定されても、第2の期間となる秋において、二次電池5は、例えば、15℃以上35℃以下の常温範囲で充電される。このため、第2の期間となる秋において二次電池5の温度についての温度制御は行わないことが、第2の期間の前に、事前に決定される。
第2の期間において二次電池5の温度制御を行う場合、制御指令生成部17は、第2の期間において二次電池5の充電の終了時点以後に二次電池5の温度Tを下限温度Tlow以上かつ上限温度Tup以下の所定の温度範囲で維持させる制御指令を、送受信部13を介して、電池制御部8に送信する。そして、電池制御部8は、受信した制御指令に基づいて、第2の期間において二次電池5の充電の終了時点以後に、温度調整器7の作動を制御する等して、二次電池5の温度Tを前述の所定の温度範囲で維持する。この際、計測回路6での二次電池5の温度Tの計測結果等に基づいて温度調整器7の作動が制御されることにより、二次電池5の温度Tが調整される。また、第2の期間において、制御指令生成部17での制御指令に基づいた前述の二次電池5の温度制御は、二次電池5の充電の終了時点から所定の継続時間に渡って、継続して行われる。
ここで、負極の劣化度合が第1の基準レベルを超えた状態等の負極がある程度劣化した状態では、環境温度が低温となる環境において二次電池5を充電すると、二次電池5の負極に金属リチウムが析出する。また、冬等の二次電池5が使用される環境温度が低い期間では、二次電池5の内部抵抗が高くなるため、二次電池5を充電すると、二次電池5の電圧が、使用範囲における前述の上限電圧Vmaxに短時間で到達する。このため、環境温度が低温となる環境では、二次電池5の電流及び電圧に関して内部状態の推定に十分な計測データが得られず、二次電池5についての評価及び診断が困難になる。したがって、本実施形態のある一例では、第1の期間である秋における二次電池5の診断結果に基づいて、第2の期間となる冬において充電によって二次電池5の負極に金属リチウムが析出するか否かが、予測される。そして、冬における充電条件での充電によって二次電池5に金属リチウムが析出すると予測された場合は、第2の期間となる冬において、二次電池5の充電の終了時点以後に、二次電池5の温度を所定の温度範囲で維持する温度制御が行われる。
二次電池5の負極に金属リチウムが析出した場合、二次電池5の温度が、例えば、25℃以上になる等してある程度上昇すると、析出した金属リチウムの酸化反応が発生する。析出した金属リチウムが酸化反応することにより、二次電池5において、熱が発生する。このため、二次電池5の充電によって負極に金属リチウムが析出した場合は、金属リチウムの酸化反応に起因する発熱による二次電池5の過度な温度上昇を抑制する観点等から、意図しない金属リチウムの酸化反応の発生を抑制する必要がある。例えば、二次電池5が充電及び放電されていない状態、すなわち、二次電池5が作動していない状態において、意図しない金属リチウムの酸化反応の発生を抑制する必要がある。したがって、二次電池5の充電によって負極に金属リチウムが析出した場合は、析出した金属リチウムを意図的に酸化させて、二次電池5においてリチウムの酸化反応による電池温度上昇が進行しない状態にする必要がある。そして、析出した金属リチウムの意図的な酸化においても、金属リチウムの酸化反応に起因する発熱による二次電池5の過度な温度上昇が抑制される状態に、二次電池5を適切に温度調整する必要がある。
以上の観点から、本実施形態では、第2の期間において充電によって二次電池5に金属リチウムが析出すると予測された場合、第2の期間において二次電池5の充電の終了時点以後に、二次電池5の温度Tを前述の所定の温度範囲で維持する温度制御が、行われる。このため、充電によって二次電池5に金属リチウムが析出しても、充電の終了時点以後に行われる二次電池5の温度Tについての温度制御によって、析出した金属リチウムが意図的に酸化される。そして、二次電池5に金属リチウムが析出しても、温度制御によって析出した金属リチウムが意図的に酸化されるため、次回の作動(充電又は放電)までの二次電池5が作動していない間では、析出した金属リチウムの表面の全て又はほとんどが酸化して保護された状態になる。このため、次回の二次電池5の作動までの間に意図しない金属リチウムの酸化反応が発生することが、有効に抑制される。
また、充電の終了時点以後に行われる温度制御おいて二次電池5の温度Tが維持される所定の温度範囲は、以下のようにして設定される。すなわち、所定の温度範囲の下限温度Tlowは、二次電池5に析出する金属リチウムにおいて酸化反応が発生する温度であるか否かを基準として、設定される。そして、所定の温度範囲の下限温度Tlowは、金属リチウムにおいて酸化反応が発生する温度範囲の下限値以上の温度であり、所定の温度範囲の下限温度Tlowでは、析出する金属リチウムの酸化反応が発生する。一方、所定の温度範囲の上限温度Tupは、二次電池5に析出する金属リチウムでの酸化反応に起因する発熱の二次電池5の温度Tへの影響に基づいて、設定される。そして、酸化反応に起因する発熱による二次電池5の過度な上昇を温度調整器7の作動制御によって抑制可能な温度に、所定の温度範囲の上限温度Tupが設定される。ある一例では、下限温度Tlowが25℃に設定され、上限温度Tupが40℃に設定される。そして、25℃以上40℃以下の温度範囲が、所定の温度範囲となる。
前述のように下限温度Tlowが設定されるため、充電の終了時点以後において前述の温度制御を行うことにより、析出した金属リチウムの酸化反応が適切に発生し、金属リチウムが適切に酸化される。また、前述のように上限温度Tupが設定されるため、充電の終了時点以後において前述の温度制御が行われている状態では、金属リチウムの酸化反応に起因する発熱量が過度に大きくならず、金属リチウムの酸化反応による二次電池5での発熱量が低減される。このため、温度制御が行われている状態では、金属リチウムの酸化反応に起因する発熱による二次電池5の過度な温度上昇が、適切に抑制される。
また、本実施形態では、第2の期間において環境温度が低温となる環境で二次電池5が充電される場合等に、充電の終了時点以後において、二次電池5の温度Tについての前述の温度制御が行われる。このため、温度制御が行われる期間(第2の期間)において二次電池5が充電される環境の環境温度は、温度制御が行われる期間より前の二次電池5の診断が行われた期間(第1の期間)において二次電池5が充電される環境の環境温度に比べて、低い。また、温度制御が行われる期間(第2の期間)において二次電池5が充電される環境の環境温度は、二次電池5に析出した金属リチウムの酸化反応が発生しない程度に低い。このため、温度制御における所定の温度範囲の下限温度Tlowは、温度制御が行われる期間(第2の期間)において二次電池5が充電される環境の環境温度に比べて、高い。
また、ある一例では、第2の期間において温度制御が行われる場合、制御指令生成部17等は、第1の期間での二次電池5の負極の劣化度合等に基づいて、温度制御において二次電池5の温度Tを維持する温度範囲である前述の所定の温度範囲、及び、充電の終了時点から温度制御を継続する継続時間である前述の所定の継続時間の少なくとも一方を、設定する。この場合、例えば、第1の期間での二次電池5の負極の劣化度合が高いほど、二次電池5の温度を維持する所定の温度範囲が、低く設定される。すなわち、第1の期間での二次電池5の負極の劣化度合が高いほど、下限温度Tlow及び上限温度Tupが低く設定される。また、第1の期間での二次電池5の負極の劣化度合が高いほど、第2の期間において充電の終了時点からの温度制御の継続時間を、長く設定する。
前述のように本実施形態では、第1の期間における二次電池5の診断結果に基づいて第2の期間に温度制御を行うと判定された場合に、第2の期間において充電の終了時点から所定の継続時間に渡って、下限温度Tlow以上かつ上限温度Tup以下の所定の温度範囲で二次電池5の温度Tを維持する温度制御が、行われる。また、第2の期間に温度制御を行うと判定された場合は、制御指令生成部17は、第2の期間において二次電池5の充電中にも二次電池5の温度Tについて温度制御させる制御指令を、電池制御部8に送信してもよい。この場合、第2の期間において温度制御を行うことが決定されると、第2の期間において二次電池5の充電中にも、二次電池5の温度Tが、下限温度Tlow以上かつ上限温度Tup以下の所定の温度範囲で維持される。したがって、第2の期間において二次電池5の充電中にも、二次電池5に析出した金属リチウムの表面が適切に酸化され、金属リチウムの酸化反応に起因する発熱による二次電池5の過度な温度上昇が、適切に抑制される。
図3は、実施形態に係る管理装置の処理部によって行われる、二次電池の診断処理及び判定処理の一例を示すフローチャートである。図3に示す処理は、所定のタイミングで定期的に行われる。ただし、二次電池5が使用される環境温度が低い期間等の、二次電池5の電流及び電圧に関して内部状態の推定に十分な計測データが得られない場合は、図3に示す処理は行われない。また、本実施形態では、二次電池5の診断処理を含む図3の処理が行われる期間が、第1の期間として規定される。
図3の処理を開始すると、処理部11の電池診断部15は、前述のようにして二次電池5のリアルタイムの内部状態を推定する(S51)。そして、電池診断部15は、二次電池5の内部状態の推定結果に基づいて、リアルタイムでの負極の劣化度合を判定する(S52)。この際、電池診断部15は、内部状態の推定結果に基づいて、リアルタイムでの正極の劣化度合を判定してもよい。そして、処理部11の判定部16は、リアルタイムでの負極の劣化度合が前述した第1の基準レベルを超えているか否かを、判定する(S53)。第1の基準レベルを超えて負極が劣化している場合は(S53-Yes)、判定部16は、リアルタイムでの負極の劣化度合が第1の基準レベルより劣化度合が高い前述の第2の基準レベルを超えているか否かを、判定する(S54)。第2の基準レベルを超えて負極が劣化している場合は(S54-Yes)、処理部11の制御指令生成部17等は、二次電池5の使用を強制停止させるか、及び、二次電池5の使用を停止することを警告させるかの少なくとも一方を行う(S55)。
S54において負極の劣化度合が第2の基準レベル以下の場合は(S53-No)、判定部16は、診断が行われている期間である第1の期間より後の第2の期間において行われる予定の二次電池5の充電における充電条件を、前述のようにして取得する(S56)。そして、判定部16は、第2の期間での二次電池5の充電における充電条件に基づいて、第2の期間において取得した充電条件での充電によって二次電池5の負極に金属リチウムが析出するか否かを、予測する(S57)。第2の期間において充電によって金属リチウムが析出すると予測した場合は(S57-Yes)、判定部16は、第2の期間において前述した所定の温度範囲で二次電池5の温度Tを維持する温度制御を行うと、判定する(S58)。この際、処理部11等は、第1の期間での負極の劣化度合についての判定結果等に基づいて、温度制御において二次電池5の温度を維持する温度範囲である所定の温度範囲、及び、充電の終了時点から二次電池5の温度制御を継続する継続時間の少なくとも一方を設定してもよい。
一方、第2の期間での充電等によって二次電池5に金属リチウムが析出しないと予測した場合は(S57-No)、判定部16は、第2の期間において二次電池5の温度についての温度制御は行わないと、判定する(S59)。また、S53において負極の劣化度合が第1の基準レベル以下の場合も(S53-No)、判定部16は、第2の期間において二次電池5の温度についての温度制御は行わないと、判定する(S59)。
図4は、実施形態に係る管理装置の処理部によって行われる、二次電池の温度についての温度制御に関連する処理の一例を示すフローチャートである。図4に示す処理は、第2の期間において所定の温度範囲で二次電池5の温度Tを維持する温度制御を行うと図3の処理で判定された場合に、実施される。このため、第2の期間において二次電池5の温度についての温度制御は行わないと図3の処理で判定された場合は、図4の処理は行われない。また、第2の期間において温度制御が行われる場合、二次電池5の温度Tについての温度制御の終了時点からある程度の時間が経過した後に、次回の二次電池5の充電等が開始されるものとする。
図4の処理を開始すると、処理部11等は、二次電池5の充電が開始されたか否かを、判定する(S61)。充電が開始されていない場合は(S61-No)、処理はS61に戻り、充電が開始されるまで待機する。一方、充電が開始された場合は(S61-Yes)、処理部11等は、二次電池5の充電が終了したか否かを、判定する(S63)。充電が終了していない場合は(S63-No)、処理はS63に戻り、S63以降の処理が順次に実施される。このため、二次電池5の充電が終了するまで、待機する。
また、二次電池5の充電が終了している場合も(S63-Yes)、制御指令生成部17等は、電池制御部8に制御指令を送信する等して、二次電池5の温度Tを前述の所定の温度範囲で維持させる温度制御を継続する(S64)。そして、処理部11等は、二次電池5の充電の終了時点から所定の継続時間を経過したか否かを、判定する(S65)。所定の継続時間を経過していない場合は(S65-No)、処理はS64に戻り、S64以降の処理が順次に実施される。このため、二次電池5の温度Tを所定の温度範囲で維持する温度制御が、継続される。一方、所定の継続時間を経過している場合は(S65-Yes)、制御指令生成部17等は、二次電池5の温度Tを所定の温度範囲で維持する温度制御を終了する(S66)。S66の処理を実施すると、再び、S61において、二次電池5の充電が開始されたか否かが、判定される。
図5は、実施形態に係る管理装置の処理部によって行われる、二次電池の温度についての温度制御に関連する処理の図4とは別の一例を示すフローチャートである。図5に示す処理も、図4の処理と同様に、第2の期間において所定の温度範囲で二次電池5の温度Tを維持する温度制御を行うと図3の処理で判定された場合に、実施される。図5の処理でも、図4の処理と同様に、S61,S63~S66の処理が行われる。ただし、図5の一例では、S61において充電が開始された場合は(S61-Yes)、制御指令生成部17等は、電池制御部8に制御指令を送信する等して、二次電池5の温度Tを下限温度Tlow以上かつ上限温度Tup以下の前述の所定の温度範囲で維持させる温度制御を行う(S62)。そして、処理は、S63に進む。そして、S63において充電が終了していない場合は(S63-No)、処理はS62に戻り、S62以降の処理が順次に実施される。このため、二次電池5の温度Tを所定の温度範囲で維持させる温度制御が、継続される。図5の一例では、二次電池5の充電中においても、二次電池5の温度Tを下限温度Tlow以上かつ上限温度Tup以下の前述の所定の温度範囲で維持させる温度制御が、行われる。
前述のように本実施形態では、第1の期間での二次電池5についての診断結果、及び、第2の期間において行われる予定の二次電池5の充電における充電条件に基づいて、第1の期間より後の第2の期間において充電によって二次電池5に金属リチウムが析出するか否かが、予測される。このため、第2の期間において二次電池5についての診断が困難な場合であっても、第2の期間より前の第1の期間において、充電によって二次電池5に金属リチウムが析出するか否かを含む第2の期間での二次電池5の状態を、事前に予測可能である。
また、本実施形態では、第2の期間において、第1の期間での診断結果等に基づいて二次電池5で金属リチウムが析出すると予測された充電条件で二次電池5が充電された場合に、その充電条件での充電の終了時点以後における二次電池5の温度を前述の所定の温度範囲で維持する温度制御が、行われる。第2の期間において温度制御が行われることにより、第2の期間での充電によって負極に金属リチウムが析出しても、前述のように、析出した金属リチウムの表面が適切に酸化され、意図しない金属リチウムの酸化反応が発生することが、有効に抑制される。また、温度制御が行われることにより、前述のように、金属リチウムの酸化反応に起因する発熱による二次電池5の過度な温度上昇が、適切に抑制される。したがって、二次電池5についての診断が困難な期間においても、事前に予測された二次電池5の状態に基づいて、安全かつ適切に二次電池5が管理される。
また、前述した実施形態のある一例では、第2の期間において二次電池5の温度について前述の温度制御を行う場合、第1の期間での負極の劣化度合が高いほど、温度制御において二次電池5の温度を維持する所定の温度範囲が、低く設定される。ここで、二次電池5では、負極の劣化度合が高いほど、析出した金属リチウムでの酸化反応に起因する発熱の二次電池5の温度への影響が、大きい。このため、負極の劣化度合が高い二次電池ほど低い温度範囲で維持される温度制御が行われることにより、二次電池5の温度制御を行っている状態において、金属リチウムの酸化反応に起因する発熱による二次電池5の過度な温度上昇が、さらに有効に抑制される。
また、前述した実施形態のある一例では、第2の期間において二次電池5の温度について前述の温度制御を行う場合、第1の期間での負極の劣化度合が高いほど、充電の終了時点からの温度制御の継続時間が、長く設定される。ここで、二次電池5の温度制御では、二次電池5の過度な温度上昇を抑制する観点等から、前述のように、負極の劣化度合いが高い二次電池5ほど、低い温度範囲で維持されることがある。この場合、温度制御において、二次電池5の温度が低い温度範囲で維持されても、温度制御の継続時間が長くなることにより、析出した金属リチウムが適切に酸化され、温度制御によって、析出した金属リチウムの表面の全て又はほとんどが酸化した状態になる。このため、次回の二次電池5の作動までの間に意図しない金属リチウムの酸化反応が発生することが、さらに有効に抑制される。
なお、前述した実施形態等では、二次電池5についての評価及び診断が困難な期間として、冬等の二次電池5が使用される環境の環境温度が低い期間を例に挙げたが、これに限るものではない。例えば、通常時に使用される充電器の故障した場合等において、高い充電レートで充電を行う充電器を代わりに用いて、二次電池5を充電することがある。高い充電レートで二次電池5が充電される場合も、二次電池5の電圧が、使用範囲の上限電圧Vmaxに短時間で到達する。このため、高い充電レートでの二次電池5の充電が実施される期間でも、二次電池5の電流及び電圧に関して内部状態の推定に十分な計測データが得られず、二次電池5についての評価及び診断が困難になる。
この場合も、前述の実施形態等と同様に、二次電池5についての診断が困難な期間である第2の期間について、充電によって負極に金属リチウムが析出するか否かを含む二次電池5の状態が、第2の期間より前の第1の期間に、事前に予測される。そして、第1の期間に行われた二次電池5の診断結果に基づいて第2の期間において充電によって負極に金属リチウムが析出すると予測された場合は、第2の期間において充電の終了時点以後に、二次電池5の温度を所定の温度範囲で維持する前述の温度制御が行われる。このため、前述の実施形態等と同様に、二次電池5についての診断が困難な期間においても、事前に予測された二次電池5の状態に基づいて、安全かつ適切に二次電池5が管理される。
前述の少なくとも一つの実施形態又は実施例では、二次電池について診断された第1の期間より後の第2の期間において、第1の期間での診断結果に基づいて二次電池に金属リチウムが析出すると予測された充電条件で二次電池が充電された場合に、二次電池の温度制御を行う。二次電池の温度制御では、第2の期間において前述の充電条件での充電の終了時点以後における二次電池の温度を、下限温度以上かつ上限温度以下の所定の温度範囲で維持する。これにより、二次電池についての診断が困難な期間において、事前に予測された二次電池の状態に基づいて、安全かつ適切に二次電池を管理する二次電池の管理方法、管理装置、管理システム及び管理プログラム、並びに、電池搭載機器を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…管理システム、2…電池搭載機器、3…管理装置、5…二次電池、6…計測回路、7…温度調整器、8…電池制御部、11…処理部、12…データ記憶部、13…送受信部、15…電池診断部、16…判定部、17…制御指令生成部。

Claims (12)

  1. 二次電池の管理方法であって、
    前記二次電池について診断された第1の期間より後の第2の期間において、前記第1の期間での診断結果に基づいて前記二次電池に金属リチウムが析出すると予測された充電条件で前記二次電池が充電された場合に、前記充電条件での充電の終了時点以後における前記二次電池の温度を下限温度以上かつ上限温度以下の所定の温度範囲で維持する温度制御を行うことを具備する、管理方法。
  2. 前記所定の温度範囲の前記下限温度は、前記二次電池に析出する前記金属リチウムにおいて酸化反応が発生する温度であるか否かを基準として設定され、
    前記所定の温度範囲の前記上限温度は、前記二次電池に析出する前記金属リチウムでの前記酸化反応に起因する発熱の前記二次電池の前記温度への影響に基づいて設定される、
    請求項1に記載の管理方法。
  3. 前記第2の期間において前記二次電池が充電される環境温度は、前記第1の期間において前記二次電池が充電される環境温度に比べて、低い、請求項1又は請求項2に記載の管理方法。
  4. 前記所定の温度範囲の前記下限温度は、前記第2の期間において前記二次電池が充電される前記環境温度に比べて、高い、請求項3に記載の管理方法。
  5. 前記第1の期間での診断における前記二次電池の内部状態の推定結果、及び、前記第2の期間において行われる予定の前記二次電池の充電における充電条件に基づいて、前記第2の期間において前記充電条件での前記充電の終了時点以後に前記二次電池の前記温度についての前記温度制御を行うか否かを判定することをさらに具備する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の管理方法。
  6. 前記第1の期間での前記二次電池の前記内部状態に基づいた前記二次電池の負極の劣化度合が第1の基準レベルを超えていたことに少なくとも基づいて、前記第2の期間において前記充電条件での前記充電の前記終了時点以後に、前記二次電池の前記温度についての前記温度制御を行う、請求項5に記載の管理方法。
  7. 前記第2の期間において前記充電条件での前記充電の前記終了時点以後に前記二次電池の前記温度についての前記温度制御を行う場合、前記第1の期間での前記二次電池の負極の劣化度合が高いほど、前記二次電池の前記温度を維持する前記所定の温度範囲を低く設定するか、及び、前記第1の期間での前記二次電池の前記負極の前記劣化度合が高いほど、前記充電の前記終了時点からの前記温度制御の継続時間を長くするかの少なくとも一方を行う、請求項6に記載の管理方法。
  8. 前記第1の期間での前記二次電池の前記負極の前記劣化度合が前記第1の基準レベルより劣化度合が高い第2の基準レベルを超えていることに基づいて、前記二次電池の使用を強制停止させるか、及び、前記二次電池の使用を停止することを警告させるかの少なくとも一方を行うことをさらに具備する、請求項6又は請求項7に記載の管理方法。
  9. 二次電池の管理装置であって、
    前記二次電池について診断された第1の期間より後の第2の期間において、前記第1の期間での診断結果に基づいて前記二次電池に金属リチウムが析出すると予測された充電条件で前記二次電池が充電された場合に、前記充電条件での充電の終了時点以後における前記二次電池の温度を下限温度以上かつ上限温度以下の所定の温度範囲で維持する温度制御を行うプロセッサを具備する、管理装置。
  10. 請求項9の管理装置と、
    前記管理装置の前記プロセッサによって前記温度についての前記温度制御が行われる前記二次電池と、
    を具備する前記二次電池の管理システム。
  11. 請求項9の管理装置と、
    前記管理装置の前記プロセッサによって前記温度について前記温度制御が行われる前記二次電池と、
    を具備する電池搭載機器。
  12. 二次電池の管理プログラムであって、コンピュータに、
    前記二次電池について診断された第1の期間より後の第2の期間において、前記第1の期間での診断結果に基づいて前記二次電池に金属リチウムが析出すると予測された充電条件で前記二次電池が充電された場合に、前記充電条件での充電の終了時点以後における前記二次電池の温度を下限温度以上かつ上限温度以下の所定の温度範囲で維持する温度制御を行わせる、
    管理プログラム。
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