JP2023112660A - 制御システム、制御方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】分割された3次元の空間それぞれにおける空間の状態を適切に把握できる制御システムを提供する。【解決手段】制御システムにおいて、分割された3次元の空間それぞれに付与された固有識別子に、前記空間に特定の物体が存在する確率情報を含む空間情報であって前記空間の状態を表す前記空間情報を関連付けて保持する保持手段から、前記空間情報を取得し、前記空間情報に含まれる前記確率情報に基づき、移動体の移動経路情報を生成する。【選択図】 図14
Description
本発明は、制御システム、制御方法、及びコンピュータプログラム等に関するものである。
近年、世界では自律走行モビリティや空間認識システムなどの技術革新に伴い、異なる組織や社会の構成員の間でデータやシステムをつなぐ全体像(以下、デジタルアーキテクチャ)の開発が促進されている。
デジタルアーキテクチャを活用することで、自律走行モビリティや空間認識システムはより多くの情報を取得できるようになるとともに、自己以外の外部デバイス及びシステムと連携してより大きな課題を解決できるようになる。これを実現するためには、現実世界の空間とデジタル情報を結び付ける技術が必要である。
従来から、現実世界の空間とデジタル情報を結び付ける技術として、特許文献1のような技術がある。特許文献1では、ユーザの提供する時空間管理データに従って単一のプロセッサが時空間領域を時間及び空間で分割して、複数の時空間分割領域を生成している。又、時空間分割領域の時間及び空間の近傍性を考慮して、複数の時空間分割領域の各々を一意に識別するための、一次元の整数値で表現される識別子を割り当てている。
そして、その識別子が近い時空間分割領域のデータが記憶装置上で近くに配置されるように、時系列データの配置を決定する時空間データ管理システムが開示されている。
しかしながら、上記特許文献1においては、生成された領域に関するデータを識別子で把握できるのはそれを生成したプロセッサ内でのみである。よって、異なるシステムのユーザがその時空間分割領域の情報を活用することができない。また、自律移動体の運行に重要な影響を及ぼす物体があった場合に、その物体の位置を把握できない場合の対策について考慮されていない。
そこで、本発明は、分割された3次元の空間それぞれにおける空間の状態を適切に把握できる制御システムを提供することを1つの目的とする。
本発明の制御システムは、
分割された3次元の空間それぞれに付与された固有識別子に、前記空間に特定の物体が存在する確率情報を含む空間情報であって前記空間の状態を表す前記空間情報を関連付けて保持する保持手段から、前記空間情報を取得する取得手段と、
前記空間情報に含まれる前記確率情報に基づき、移動体の移動経路情報を生成する制御手段と、を有する。
分割された3次元の空間それぞれに付与された固有識別子に、前記空間に特定の物体が存在する確率情報を含む空間情報であって前記空間の状態を表す前記空間情報を関連付けて保持する保持手段から、前記空間情報を取得する取得手段と、
前記空間情報に含まれる前記確率情報に基づき、移動体の移動経路情報を生成する制御手段と、を有する。
本発明によれば、分割された3次元の空間それぞれにおける空間の状態を適切に把握することが出来る。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。尚、各図において、同一の部材または要素については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略または簡略化する。
尚、実施形態においては自律移動体の制御に適用した例について説明するが、移動体はユーザが移動体の移動に関して少なくとも1部を操作可能なものであっても良い。即ち、例えばユーザに対して移動経路等に関する各種表示等を行い、その表示を参照してユーザが移動体の運転操作の一部を行う構成であっても良い。
<実施形態1>
図1は本発明の実施形態1にかかる自律移動体制御システムの全体構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態の自律移動体制御システム(制御システムと略すこともある。)は、システム制御装置10、ユーザインターフェース11、自律移動体12、経路決定装置13、変換情報保持装置14、センサノード15等を備える。尚、ここで、ユーザインターフェース11はユーザ端末装置を意味する。
図1は本発明の実施形態1にかかる自律移動体制御システムの全体構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態の自律移動体制御システム(制御システムと略すこともある。)は、システム制御装置10、ユーザインターフェース11、自律移動体12、経路決定装置13、変換情報保持装置14、センサノード15等を備える。尚、ここで、ユーザインターフェース11はユーザ端末装置を意味する。
尚、本実施形態では、図1に示される各装置はインターネット16を介して、後述される夫々のネットワーク接続部によって接続されている。しかし、例えば、LAN(Local Area Network)等の他のネットワークシステムを用いてもかまわない。
又、システム制御装置10、ユーザインターフェース11、経路決定装置13、変換情報保持装置14等は、必ずしも個別の装置である必要はなく、何れか2つ以上の装置の役割を1つの装置で実現しても構わない。
システム制御装置10、ユーザインターフェース11、自律移動体12、経路決定装置13、変換情報保持装置14、センサノード15は夫々、コンピュータとしてのCPUや、記憶媒体としてのROM、RAM、HDD等からなる情報処理装置を含んでいる。各装置の機能及び内部構成の詳細については後に説明する。
次に、自律移動体制御システムによって提供されるサービスアプリケーションソフトウェア(以下、アプリと略す。)について説明する。尚、説明にあたっては、先ず、ユーザが位置情報を入力する際にユーザインターフェース11に表示される画面イメージを図2(A)、(B)を用いて説明する。
続いて、ユーザが自律移動体12の現在位置を閲覧する際のユーザインターフェース11に表示される画面イメージを図3(A)、図3(B)を用いて説明する。これらの説明により、自律移動体制御システムにおいて、どのようにしてアプリの操作がされるのかを例を用いて説明する。
尚、本説明において、便宜上、地図表示は二次元の平面で説明するが、本実施の形態において、ユーザは「高さ」も含めた3次元的な位置指定が可能であり、「高さ」情報を入力することもできる。即ち、本実施形態によれば3次元地図を用いることができる。
図2(A)はユーザが位置情報を入力する際の入力画面の例を示す図、図2(B)は使用する自律移動体を選択するための選択画面の例を示す図である。ユーザがユーザインターフェース11の表示画面を操作して、インターネット16にアクセスし、自律移動体制御システムの例えば経路設定アプリを選択すると、システム制御装置10のWEBページが表示される。
WEBページに先ず表示されるのは、自律移動体12を移動させる際に、出発地、経由地、到着地を設定するための出発地、経由地、到着地の入力画面40である。入力画面40には使用する自律移動体(モビリティ)の一覧を表示させるための一覧表示ボタン48があり、ユーザが一覧表示ボタン48を押下すると、図2(B)で示すようにモビリティの一覧表示画面47が表示される。
ユーザは先ず、一覧表示画面47において使用する自律移動体(モビリティ)を選択する。一覧表示画面47においては例えばM1~M3のモビリティが選択可能に表示されているが、数はこれに限定されない。
ユーザがM1~M3のいずれかのモビリティをクリック操作等によって選択すると、自動的に図2(A)の入力画面40に戻る。又、一覧表示ボタン48には、選択されたモビリティ名が表示される。その後ユーザは出発地として設定する場所を「出発地」の入力フィールド41に入力する。
又、ユーザは経由地として設定する場所を「経由地1」の入力フィールド42に入力する。尚、経由地は追加可能となっており、経由地の追加ボタン44を1回押下すると、「経由地2」の入力フィールド46が追加表示され、追加する経由地を入力することができる。
経由地の追加ボタン44を押下する度に、「経由地3」、「経由地4」のように、入力フィールド46が追加表示され、追加する経由地を複数地点入力することができる。又、ユーザは到着地として設定する場所を「到着地」の入力フィールド43に入力する。尚、図には示していないが、入力フィールド41~43、46等をクリックすると、文字を入力するためのキーボード等が一時的に表示され、所望の文字を入力可能になっている。
そして、ユーザは決定ボタン45を押下することにより、自律移動体12の移動経路を設定することができる。図2の例では、出発地として”AAA”、経由地1として”BBB”、到着地として”CCC”と設定している。入力フィールドに入力する文言は、例えば住所等であっても良いし、緯度/経度情報や店名や電話番号などの、特定の位置を示すための位置情報を入力できるようにしても良い。
図3(A)は自律移動体の現在位置を確認するための画面の例を示す図、図3(B)は自律移動体の現在位置を確認する際の地図表示画面の例を示す図である。
図3(A)の50は確認画面であり、図2(A)のような画面で自律移動体12の移動経路を設定した後に、不図示の操作ボタンの操作をすることによって表示される。
図3(A)の50は確認画面であり、図2(A)のような画面で自律移動体12の移動経路を設定した後に、不図示の操作ボタンの操作をすることによって表示される。
確認画面50では、自律移動体12の現在位置が例えば現在地56のように、ユーザインターフェース11のWEBページに表示される。従ってユーザは容易に現在位置を把握できる。
又、ユーザは更新ボタン57を押下することにより、画面表示情報を更新して最新状態を表示することができる。又、ユーザは経由地/到着地変更ボタン54を押下することにより、出発地、経由地、到着地を変更することができる。即ち、「出発地」の入力フィールド51、「経由地1」の入力フィールド52、「到着地」の入力フィールド53に夫々再設定したい場所を入力することで変更することができる。
図3(B)には、図3(A)の地図表示ボタン55を押下した場合に、確認画面50から切り替わる地図表示画面60の例が示されている。地図表示画面60では、現在地62の位置を地図上で表示することによって、自律移動体12の現在地をよりわかりやすく確認する。又、ユーザが戻るボタン61を押下した場合には、図3(A)の確認画面50に表示画面を戻すことができる。
以上のように、ユーザはユーザインターフェース11の操作により、自律移動体12を所定の場所から所定の場所まで移動するための移動経路を容易に設定できる。尚、このような経路設定アプリは、例えばタクシーの配車サービスや、ドローンの宅配サービスなどにも適用することができる。
次に図1における10~15の構成例と機能例に関して図4を用いて詳細に説明する。図4は、図1の10~15の内部構成例を示した機能ブロック図である。尚、図4に示される機能ブロックの一部は、各装置に含まれる不図示のコンピュータに、不図示の記憶媒体としてのメモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行させることによって実現されている。
しかし、それらの一部又は全部をハードウェアで実現するようにしても構わない。ハードウェアとしては、専用回路(ASIC)やプロセッサ(リコンフィギュラブルプロセッサ、DSP)などを用いることができる。
又、図4に示される夫々の機能ブロックは、同じ筐体に内蔵されていなくても良く、互いに信号路を介して接続された別々の装置により構成しても良い。
図4において、ユーザインターフェース11は操作部11-1、制御部11-2、表示部11-3、情報記憶部(メモリ/HD)11-4、ネットワーク接続部11-5を備える。
操作部11-1は、タッチパネルやキーボタンなどで構成されており、データの入力のために用いられる。表示部11-3は例えば液晶画面などであり、経路情報やその他のデータを表示するために用いられる。
図2、図3において示したユーザインターフェース11の表示画面は表示部11-3に表示される。ユーザは表示部11-3に表示されたメニューを用いて、経路の選択、情報の入力、情報の確認等を行うことができる。つまり操作部11-1及び表示部11-3はユーザが実際に操作をするための操作用のインターフェースを提供している。尚、操作部11-1と表示部11-3を別々に設ける代わりに、タッチパネルによって操作部と表示部を兼用しても良い。
制御部11-2は、コンピュータとしてのCPUを内蔵し、ユーザインターフェース11における各種アプリの管理や、情報入力、情報確認などのモード管理を行い、通信処理を制御する。又、システム制御装置内の各部における処理を制御する。
情報記憶部(メモリ/HD)11-4は、例えばCPUが実行するためのコンピュータプログラム等の、必要な情報を保有しておくためのデータベースである。ネットワーク接続部11-5は、インターネットやLAN、無線LANなどを介して行われる通信を制御する。尚、ユーザインターフェース11は例えばスマートフォンのようなデバイスであっても良いし、タブレット端末のような形態であっても良い。
このように、本実施形態のユーザインターフェース11は、システム制御装置10のブラウザ画面に出発地、経由地、到着地を入力画面40を表示し、ユーザによる出発地点、経由地点、到着地点といった位置情報の入力が可能である。更に又、ブラウザ画面に確認画面50及び地図表示画面60を表示することで、自律移動体12の現在位置を表示することができる。
図4における、経路決定装置13は、地図情報管理部13-1、制御部13-2、位置/経路情報管理部13-3、情報記憶部(メモリ/HD)13-4、ネットワーク接続部13-5を備える。地図情報管理部13-1は、広域の地図情報を保有しており、指定された所定の位置情報に基づいて地図上のルートを示す経路情報を探索するとともに、探索結果の経路情報を位置/経路情報管理部13-3に送信する。
地図情報は地形や緯度/経度/高度といった情報を含む3次元の地図情報であると共に、車道、歩道、進行方向、交通規制といった道路交通法に関わる規制情報なども併せて含む。もちろん、緯度/経度/高度以外の座標系(East, North, Upなど)を用いることができる。3次元の地図情報は、LiDARやステレオカメラで計測された3次元点群の情報や、地形情報などである。
又、例えば時間帯によって一方通行となる場合や、時間帯によって歩行者専用道路となるものなど、時間によって変化する交通規制情報も、それぞれの時間情報とともに含んでいる。制御部13-2は、コンピュータとしてのCPUを内蔵し、経路決定装置13内の各部における処理を制御する。
位置/経路情報管理部13-3は、ネットワーク接続部13-5を介して取得した自律移動体の位置情報を管理するとともに、地図情報管理部13-1に位置情報送信し、地図情報管理部13-1から取得した探索結果としての経路情報を管理する。制御部13-2は、外部システムの要求に従って、位置/経路情報管理部13-3で管理されている経路情報を所定のデータ形式に変換するとともに、外部システムに送信する。
以上のように、本実施形態においては、経路決定装置13は、指定された位置情報に基づいて道路交通法等に則した経路を探索し、経路情報を所定のデータ形式で出力できるように構成されている。
図4における、変換情報保持装置14は、位置/経路情報管理部14-1、固有識別子管理部14-2、制御部14-3、フォーマットデータベース14-4、情報記憶部(メモリ/HD)14-5、ネットワーク接続部14-6を備える。
又、変換情報保持装置14は、緯度/経度/高さなどの座標によって定義される分割された3次元の空間それぞれに固有識別子を付与する。そして、その空間に存在する物体の状態と時間に関する空間情報を上記固有識別子と関連付けてフォーマット化して保存するフォーマット化手段として機能し得る。
位置/経路情報管理部14-1は、ネットワーク接続部14-6を通して取得した所定の位置情報を管理するとともに、制御部14-3の要求に従って位置情報を制御部14-3に送信する。制御部14-3は、コンピュータとしてのCPUを内蔵し、変換情報保持装置14内の各部における処理を制御する。
制御部14-3は、位置/経路情報管理部14-1から取得した位置情報と、フォーマットデータベース14-4で管理されているフォーマットの情報に基づいて、位置情報をフォーマットで規定された固有識別子に変換する。ユーザインターフェースを介して指定された位置情報を、緯度/経度/高度などの座標に変換し、その座標に対応づいている固有識別子に変換する。そして、固有識別子管理部14-2に送信する。
フォーマットについては後に詳しく説明するが、所定の位置を起点とした分割された空間それぞれに識別子(以下、固有識別子)を割り振り、固有識別子によって空間を管理するものである。本実施形態においては、所定の位置情報を基に、対応する固有識別子や空間内の情報を取得することができる。
固有識別子管理部14-2は、制御部14-3にて変換した固有識別子を管理するとともにネットワーク接続部14-6を通じて送信する。フォーマットデータベース14-4は、フォーマットの情報を管理するとともに、制御部14-3の要求に従って、フォーマットの情報を制御部14-3に送信する。
又、ネットワーク接続部14-6を通じて取得した空間内の情報をフォーマットを用いて管理する。変換情報保持装置14は、外部の機器、装置、ネットワークにより取得された空間に関する情報を、固有識別子と紐づけて管理する。又、外部の機器、装置、ネットワークに対して固有識別子及びそれに紐づく空間に関する情報を提供する。
以上のように、変換情報保持装置14は、所定の位置情報を基に、固有識別子と空間内の情報を取得し、その情報を自身に接続された外部の機器、装置、ネットワークが共有できる状態に管理、提供する。又、変換情報保持装置14は、システム制御装置10に指定された位置情報を、固有識別子に変換し、システム制御装置10に提供する。
図4において、システム制御装置10は固有識別子管理部10-1、制御部10-2、位置/経路情報管理部10-3、情報記憶部(メモリ/HD)10-4、ネットワーク接続部10-5を備える。位置/経路情報管理部10-3は、地形情報と緯度/経度情報の対応付けをした簡易的な地図情報を保持するとともに、ネットワーク接続部10-5を通して取得した所定の位置情報及び経路情報を管理する。
また位置/経路情報管理部10-3は、経路情報を所定の間隔で区切るとともに、区切った場所の緯度/経度といった位置情報を生成することもできる。固有識別子管理部10-1は、位置情報及び経路情報を固有識別子に変換した情報を管理する。
制御部10-2は、コンピュータとしてのCPUを内蔵し、システム制御装置10の位置情報、経路情報、固有識別子の通信機能の制御を司り、システム制御装置10内の各部における処理を制御する。
又、制御部10-2は、ユーザインターフェース11にWEBページを提供するとともに、WEBページから取得した所定の位置情報を、経路決定装置13に送信する。又、経路決定装置13から所定の経路情報を取得し、経路情報の各位置情報を変換情報保持装置14に送信する。そして、変換情報保持装置14から取得した固有識別子に変換された経路情報を自律移動体12に送信する。
以上のように、システム制御装置10はユーザの指定する所定の位置情報の取得、位置情報及び経路情報の送受信、位置情報の生成、固有識別子を用いた経路情報の送受信を行って、自律移動体に制御指示を行えるように構成されている。
又、システム制御装置10は、ユーザインターフェース11に入力された位置情報に基づいて、自律移動体12が自律移動を行うのに必要な経路情報を収集するとともに、自律移動体12に固有識別子を用いた経路情報を提供する。尚、本実施形態では、システム制御装置10と経路決定装置13、変換情報保持装置14は例えばサーバーとして機能している。
図4において、自律移動体12は検出部12-1、制御部12-2、方向制御部12-3、情報記憶部(メモリ/HD)12-4、ネットワーク接続部12-5、駆動部12-6を備える。検出部12-1は、例えば複数の撮像素子を有し、ステレオカメラから得られた視差に基づき測距を行う機能を有する。検出部12-1は、ToF(Time of Flight)センサから得られた信号の位相差に基づき測距を行ってもよい。
又、周辺の地形・建物の壁などの障害物といった検出情報(以下、検出情報)を取得し、検出情報と地図情報に基づき自己位置を推定する自己位置推定機能を有する。
又、検出部12-1は、GPS(Global Positioning System)などの自己位置検出機能と、例えば地磁気センサなどの方向検出機能を有する。更に、取得した検出情報と自己位置推定情報と方向検出情報を基に、制御部12-2はサイバー空間の3次元マップを生成することができる。自己位置推定と3次元マップ生成は、SLAM(Simultaneous Localization And Mapping)技術により実行することもできる。
ここで、サイバー空間の3次元マップとは、現実世界の地物位置と等価な空間情報を、デジタルデータとして表現可能なものである。このサイバー空間の3次元マップ内には、現実世界に存在する自律移動体12や、その周辺の地物情報が、デジタルデータとして空間的に等価な情報として保持されている。従って、このデジタルデータを用いることで、効率的な移動が可能である。
以下図5を例として、本実施形態で用いるサイバー空間の3次元マップについて説明する。図5(A)は、現実世界における自律移動体12とその周辺の地物情報として存在する柱99の空間的位置関係を示した図、図5(B)は自律移動体12と柱99を、位置P0を原点とする任意のXYZ座標系空間にマッピングした状態を示した図である。
図5(A)、(B)において、自律移動体12の位置は、自律移動体12に搭載された不図示のGPS等によって取得された緯度経度の位置情報から、自律移動体12内の位置α0として特定される。又、自律移動体12の方位は不図示の電子コンパス等によって取得された方位αYと自律移動体12に移動方向12Yの差分によって特定される。
又、柱99の位置は、予め測定された位置情報から頂点99-1の位置として特定される。また自律移動体12の測距機能によって、自律移動体12のα0から頂点99-1までの距離を取得することが可能である。図5(A)においては移動方向12YをXYZ座標系の軸としてα0を原点とした場合に、頂点99-1の座標(Wx,Wy,Wz)として示される。
サイバー空間の3次元マップでは、この様に取得された情報がデジタルデータとして管理され、図5(B)のような空間情報としてシステム制御装置10、経路決定装置13等で再構成することが可能である。図5(B)においては、自律移動体12と柱99を、P0を原点とする任意のXYZ座標系空間にマッピングした状態を示している。
P0を現実世界の所定の緯度経度に設定し、現実世界の方位北をY軸方向に取ることで、この任意のXYZ座標系空間で自律移動体12を、P1と柱99をP2として表現することができる。
具体的には、α0の緯度経度とP0の緯度経度から、この空間におけるα0の位置P1を算出できる。又、同様に柱99をP2として算出できる。この例では、自律移動体12と柱99の2つをサイバー空間の3次元マップで表現しているが、勿論もっと多数あっても同様に扱うことが可能である。以上のように、3次元空間に現実世界の自己位置や物体をマッピングしたものが3次元マップである。
図4に戻り、自律移動体12は、機械学習を行った物体検出の学習結果データを、例えば情報記憶部(メモリ/HD)12-4に記憶しており、機械学習を用いて撮影画像から物体検出することができる。尚、検出情報に関しては、ネットワーク接続部12-5を経由して、外部のシステムから取得して、3次元マップに反映することもできる。
尚、制御部12-2は、コンピュータとしてのCPUを内蔵し、自律移動体12の移動、方向転換、自律走行機能の制御を司り、自律移動体12内の各部における処理を制御する。
方向制御部12-3は、駆動部12-6による移動体の駆動方向を変更することで、自律移動体12の移動方向の変更を行う。駆動部12-6は、モータなどの駆動装置からなり、自律移動体12の推進力を発生させる。自律移動体12は3次元マップ内に自己位置及び検出情報、物体検出情報を反映し、周辺の地形・建物・障害物・物体から一定の間隔を保った経路を生成し、自律走行を行うことができる。
尚、経路決定装置13は主に道路交通法に関わる規制情報を考慮した経路生成を行う。一方、自律移動体12は経路決定装置13による経路において、周辺障害物の位置をより正確に検出し、自分のサイズに基づき、それらに接触せずに移動するための経路生成を行う。
又、自律移動体12の情報記憶部(メモリ/HD)12-4には自律移動体自身のモビリティ形式を格納することも出来る。このモビリティ形式とは例えば法的に識別された移動体の種別等であり、例えば自動車、自転車、ドローンなどの種別を意味する。このモビリティ形式に基づいて、後述するフォーマットを使って経路情報の生成を行うことが出来る。
ここで本実施の形態における自律移動体12の本体構成例について図6を用いて説明する。図6は実施形態1に係る自律移動体12のメカ的な構成例を示す斜視図である。尚、本実施形態においては、自律移動体12は、車輪を有する走行体の例を説明するがこの限りではなく、ドローンなどの飛行体であっても良い。
図6において、自律移動体12には検出部12-1、制御部12-2、方向制御部12-3、情報記憶部(メモリ/HD)12-4、ネットワーク接続部12-5、駆動部12-6が搭載されており、各部は互いに電気的に接続されている。駆動部12-6、方向制御部12-3は自律移動体12に少なくとも2つ以上配備されている。
方向制御部12-3は軸の回転駆動により駆動部12-6の方向を変更することで、自律移動体12の移動方向を変更し、駆動部12-6は、軸の回転により自律移動体12の前進、後退を行う。尚、図6を用いて説明した構成は1例であって、これに限定するものではなく、例えば移動方向の変更をオムニホイール等を用いて行っても良い。
尚、自律移動体12は例えばSLAM技術を用いた移動体である。又、検出部12-1等により検出した検出情報や、インターネット16を介して取得した外部システムの検出情報を基に、指定された所定の経路を自律移動できるように構成されている。
自律移動体12は細かく指定された地点をトレースするようなトレース移動も可能であるし、大まかに設定された地点を通過しながらその間の空間においては自身で経路情報を生成し、移動することも可能である。以上のように、本実施形態の自律移動体12は、システム制御装置10により提供された固有識別子を用いた経路情報に基づき自律移動を行うことができる。
図4に戻り、センサノード15は、例えばロードサイドカメラユニットのような映像監視システムなどの外部システムであり、検出部15-1、制御部15-2、情報記憶部(メモリ/HD)15-3、ネットワーク接続部15-4を備える。検出部15-1は、例えばカメラ等であり、自身が検出可能なエリアの検出情報を取得するとともに、物体検出機能、測距機能を有する。
制御部15-2は、コンピュータとしてのCPUを内蔵し、センサノード15の検出、データ保管、データ送信機能の制御を司り、センサノード15内の各部における処理を制御する。又、検出部15-1で取得した検出情報を情報記憶部(メモリ/HD)15-3に保管するとともに、ネットワーク接続部15-4を通じて変換情報保持装置14に送信する。
以上のように、センサノード15は、検出部15-1で検出した画像情報、検出した物体の特徴点情報、位置情報などの検出情報を情報記憶部15-3に保存及び通信できるように構成されている。又、センサノード15は、自身が検出可能なエリアの検出情報を、変換情報保持装置14に提供する。
次に、図4における各制御部の具体的なハードウェア構成に関して説明する。図7は、制御部10-2、制御部11-2、制御部12-2、制御部13-2、制御部14-2、制御部15-2の具体的なハードウェア構成例を示すブロック図である。尚、図7に示すハードウェア構成に限定されない。又、図7に示す各ブロックを全て備えている必要はない。
図7において、21は情報処理装置の演算・制御を司るコンピュータとしてのCPUである。22はRAMであり、CPU21の主メモリとして、及び実行プログラムの領域や該プログラムの実行エリアならびにデータエリアとして機能する。23はCPU21の動作処理手順を記憶しているROMである。
ROM23は情報処理装置の機器制御を行うシステムプログラムである基本ソフト(OS)を記録したプログラムROMと、システムを稼働するために必要な情報等が記録されているデータROMとを備える。尚、ROM23の代わりに、後述のHDD29を用いても良い。
24はネットワークインターフェース(NETIF)であり、インターネット16を介して情報処理装置間のデータ転送を行うための制御や接続状況の診断を行う。25はビデオRAM(VRAM)であり、LCD26の画面に表示させるための画像を展開し、その表示の制御を行う。26はディスプレイ等の表示装置(以下、LCDと記す)である。
27は外部入力装置28からの入力信号を制御するためのコントローラ(以下、KBCと記す)である。28は利用者が行う操作を受け付けるための外部入力装置(以下、KBと記す)であり、例えばキーボードやマウス等のポインティングデバイスが用いられる。
29はハードディスクドライブ(以下、HDDと記す)であり、アプリケーションプログラムや各種データ保存用に用いられる。本実施形態におけるアプリケーションプログラムとは、本実施形態における各種処理機能を実行するソフトウェアプログラム等である。
30は外部入出力装置(以下、CDDと記す)である。例えばCDROMドライブ、DVDドライブ、Blu-Ray(登録商標)ディスクドライブ等の、取り外し可能なデータ記録媒体としてのリムーバブル・メディア31とデータを入出力するためのものである。
CDD30は、上述したアプリケーションプログラムをリムーバブル・メディアから読み出す場合等に用いられる。31はCDD30によって読み出しされる、例えば、CDROMディスク、DVD、Blu―Rayディスク等のリムーバブル・メディアである。
尚、リムーバブル・メディアは、光磁気記録媒体(例えば、MO)、半導体記録媒体(例えば、メモリカード)等であっても良い。尚、HDD29に格納するアプリケーションプログラムやデータをリムーバブル・メディア31に格納して利用することも可能である。20は上述した各ユニット間を接続するための伝送バス(アドレスバス、データバス、入出力バス、及び制御バス)である。
次に、図2、図3で説明したような経路設定アプリ等を実現するための自律移動体制御システムにおける制御動作の詳細について図8~図10を用いて説明する。図8は実施形態1に係る自律移動体制御システムが実行する処理を説明するシーケンス図であり、図9は、図8の続きのシーケンス図であり、図10は、図9の続きのシーケンス図である。
図8~図10は、ユーザがユーザインターフェース11に位置情報を入力してから自律移動体12の現在位置情報を受け取るまでの、各装置が実行する処理を示している。各装置の処理ステップを細かく示しているが、省略可能、若しくは、移動体の移動経路情報を生成するための準備として予め実行済みの場合がある。尚、各装置内の制御部内のコンピュータがメモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって図8~図10のシーケンスの各ステップの動作が行われる。
先ず、ステップS201において、ユーザが、ユーザインターフェース11を用いて、システム制御装置10が提供するWEBページにアクセスする。ステップS202において、システム制御装置10はWEBページの表示画面に図2で説明したような位置入力画面を表示させる。ステップS203において、図2で説明したように、ユーザは自律移動体(モビリティ)を選択し、出発/経由/到着地点を示す位置情報(以下、位置情報)を入力する。
位置情報は、例えば建物名や駅名や住所など、特定の場所を指定するワード(以下、位置ワード)でも良いし、WEBページに表示された地図の特定の位置をポイント(以下、ポイント)として指定する手法でも良い。
ステップS204において、システム制御装置10は選択された自律移動体12の種別情報と、入力された位置情報などの入力情報を保存する。この時、位置情報が位置ワードの場合は、位置ワードを保存し、位置情報がポイントの場合は、位置/経路情報管理部10-3に保存してある簡易的な地図情報を基に、ポイントに該当する緯度/経度を探索し、緯度/経度を保存する。
次に、ステップS205において、システム制御装置10はユーザによって指定された自律移動体12のモビリティ形式(種別)から、移動できる経路の種別(以下、経路種別)を指定する。そして、ステップS206において、位置情報とともに経路決定装置13に送信する。
モビリティ形式とは、前述のように、法的に区別された移動体の種別等であり、例えば自動車、自転車、ドローンなどの種別等を意味する。又、経路の種別とは、例えば自動車であれば一般道や高速道路、自動車専用道路等であり、自転車であれば所定の歩道、一般道の路側帯、自転車専用レーンなどである。
ステップS207において、経路決定装置13は、受信した位置情報を、所有する地図情報に出発/経由/到着地点として入力する。位置情報が位置ワードの場合は、位置ワードにより地図情報で探索し、該当する緯度/経度情報を使用する。位置情報が緯度/経度情報の場合はそのまま地図情報に入力して使用する。更に経路の事前探索を行っても良い。
続いて、ステップS208で、経路決定装置13は出発地点から経由地点を経由して到着地点までの経路を探索する。この時、探索する経路は経路種別に則った経路を検索する。そして、ステップS209で、経路決定装置13は探索の結果として、出発地点から経由地点を経由して到着地点までの経路(以下、経路情報)をGPX形式(GPS eXchange Format)で出力し、システム制御装置10に送信する。
GPX形式のファイルは、ウェイポイント(順序関係を持たない地点情報)、ルート(時間情報を付加した順序関係を持つ地点情報)、トラック(複数の地点情報の集合体:軌跡)の3種類で主に構成されている。
更に、各地点情報の属性値として緯度/経度、子要素として標高やジオイド高、GPS受信状況・精度などが記載される。GPXファイルに必要な最小要素は、単一ポイントの緯度/経度情報で、それ以外の情報の記述は任意である。経路情報として出力するのはルートであり、順序関係を持つ緯度/経度からなる地点情報の集合体である。尚、経路情報は上記を満足できれば他の形式であっても良い。
ここで、変換情報保持装置14のフォーマットデータベース14-4で管理しているフォーマットの構成例に関して図11(A)、図11(B)、図12を参照して詳しく説明する。
図11(A)は地球の緯度/経度情報を示す図であり、図11(B)は図11(A)の所定の空間100を示す斜視図である。又、図11(B)において所定の空間100の中心を中心101とする。図12は空間100内の空間情報を模式的に示した図である。
図11(A)、図11(B)において、フォーマットは、地球の空間を、緯度/経度/高さを起点とした範囲によって決定される3次元の空間に分割し、夫々の空間に固有識別子を付加して管理可能とするものである。例えばここでは所定の3次元の空間として空間100を表示する。
空間100は、中心101が北緯20度、東経140度、高さ(高度、標高)Hにより規定され、緯度方向の幅をD、経度方向の幅をW、高さ方向の幅をTと規定された分割空間である。又、地球の空間を緯度/経度/高さを起点とした範囲によって決定される空間に分割した1つの空間である。
図11(A)においては便宜上、空間100のみを表示しているが、フォーマットの規定においては前述のとおり空間100と同じように規定された空間が緯度/経度/高さ方向に並んで配置されているものとする。そして配置された各分割空間は夫々緯度/経度によって水平位置を定義されているとともに、高さ方向にも重なりを持ち、高さによって高さ方向の位置を定義されているものとする。
尚、図11(B)において緯度/経度/高さの起点として、分割空間の中心101を設定しているが、これに限定するものではなく、例えば空間の角部や、底面の中心を起点としても良い。又、形状も略直方体であればよく、地球のような球体表面上に敷き詰める場合を考えた時は、直方体の底面よりも天面のほうをわずかに広く設定したほうが、より隙間なく配置できる。
図12において空間100を例にすると、フォーマットデータベース14-4には空間100の範囲に存在又は進入可能な物体の種別と時間制限に関する情報(空間情報)が夫々固有識別子と関連付けてフォーマット化されて保存されている。又、フォーマット化された空間情報は、過去から未来といった時系列に保管されている。
即ち、変換情報保持装置14は、緯度/経度/高さによって定義される3次元の空間に存在又は進入可能な物体の種別と時間制限に関する空間情報を固有識別子と関連付けてフォーマット化しフォーマットデータベース14-4に保存している。
空間情報は、変換情報保持装置14に通信可能に接続された外部システム(例えばセンサノード15)などの情報供給手段により供給された情報に基づき所定の更新間隔で更新される。そして、変換情報保持装置14に通信可能に接続された他の外部システムに情報共有される。
以上のように、実施形態1では、緯度/経度/高さによって定義される3次元の空間に存在又は進入可能な物体の種別と時間制限に関する情報(以下、空間情報)を固有識別子と関連付けてフォーマット化してデータベースに保存している。そしてフォーマット化された空間情報によって時空間を管理可能としている。
又、実施形態1の変換情報保持装置14は、空間情報の更新間隔に関する情報も固有識別子と関連付けてフォーマット化し保存するフォーマット化ステップを実行している。尚、固有識別子と関連付けてフォーマット化する更新間隔に関する情報は更新頻度であっても良く、更新間隔に関する情報は更新頻度を含む。
図8に戻り、自律移動体制御システムが実行する処理の続きを説明する。ステップS210において、システム制御装置10は、受信した経路情報内の各地点情報間の間隔を確認する。そして、地点情報の間隔とフォーマットで規定する分割空間の起点位置同士の間隔とを整合したものを位置点群データとして作成する。
この時、地点情報の間隔が分割空間の起点位置同士の間隔より小さい場合、システム制御装置10は分割空間の起点位置間隔に合わせて経路情報内の地点情報を間引いたものを位置点群データとする。又、地点情報の間隔が分割空間の起点位置同士の間隔より大きい場合、システム制御装置10は経路情報から逸脱しない範囲で地点情報を補間して位置点群データとする。
次に、図9のステップS211に示すように、システム制御装置10は、位置点群データの各地点情報の緯度/経度情報を、変換情報保持装置14に、経路の順番に送信する。又、ステップS212において、変換情報保持装置14は受信した緯度/経度情報に該当する固有識別子をフォーマットデータベース14-4から探索し、ステップS213において、システム制御装置10に送信する。システム制御装置10としては、変換情報保持装置14のデータベースから固有識別子を取得していることになる。
ステップS214において、システム制御装置10は受信した固有識別子を元の位置点群データと同じ順に並べ、固有識別子を用いた経路情報(以下、フォーマット経路情報)として保管する。
ここで、経路情報から位置点群データを生成し、固有識別子を用いた経路情報に変換する過程を、図13(A)、図13(B)、図13(C)を参照して詳細に説明する。図13(A)は経路情報を地図情報で表示したイメージ図、図13(B)は位置点群データを用いた経路情報を地図情報で表示したイメージ図、図13(C)は固有識別子を用いた経路情報を地図情報で表示したイメージ図である。
図13(A)において、120は経路情報、121は自律移動体12が通過できない移動不可領域、122は自律移動体12が移動可能な移動可能領域である。ユーザが指定した出発地点、経由地点、到着地点の位置情報をもとに、経路決定装置13により生成された経路情報120は、出発地点、経由地点、到着地点を通過し、かつ地図情報上で移動可能領域122上を通る経路として生成されている。
図13(B)において、123は経路情報上の複数の位置情報である。経路情報120を取得したシステム制御装置10は、経路情報120上に、所定の間隔で配置した位置情報123を生成する。
位置情報123は夫々緯度/経度/高さで表すことができ、これら位置情報123を実施形態1では位置点群データと呼ぶ。そして、システム制御装置10はこれら位置情報123(各点の緯度/経度/高さ)を1つずつ変換情報保持装置14に送信し、固有識別子に変換する。
図13(C)において、124は位置情報123を1つずつ固有識別子に変換し、固有識別子が規定する空間範囲を四角い枠で表現した位置空間情報である。位置情報を固有識別子に変換することで、位置空間情報124が得られる。これにより、経路情報120が表現していた経路を、連続した位置空間情報124に変換して表現する。
尚、各位置空間情報124には、空間の範囲に存在又は進入可能な物体の種別と時間制限に関する情報が紐づけられている。この連続した位置空間情報124を実施形態1ではフォーマット経路情報と呼ぶ。
図9に戻り、自律移動体制御システムが実行する処理の続きを説明する。ステップS214の次に、ステップS215(取得工程)において、システム制御装置10はフォーマット経路情報の各固有識別子に紐づけられた空間情報を変換情報保持装置14からダウンロードして取得する。このときシステム制御装置10は取得手段として機能する。
そしてステップS216で、システム制御装置10は、空間情報を、自律移動体12のサイバー空間の3次元マップに反映できる形式に変換して、所定空間内の複数物体(障害物)の位置を示す情報(以下、コストマップ)を作成する。コストマップは、フォーマット経路情報のすべての経路の空間に関して初めに作成しても良いし、一定領域で区切った形で作成し、順次更新していく方法で作成しても良い。
次に、ステップS217において、システム制御装置10は、フォーマット経路情報とコストマップを、自律移動体12に割り当てられた固有識別番号(固有識別子)に紐づけて保管する。
自律移動体12は所定時間間隔で、自己の固有識別番号をネットワークを介して監視(以下、ポーリング)しており、ステップS218において、紐づけられたコストマップをダウンロードする。自律移動体12はステップS219において、フォーマット経路情報の各固有識別子の緯度/経度情報を、自己が作成したサイバー空間の3次元マップに対して経路情報として反映させる。
次に、ステップS220において、自律移動体12はコストマップをルート上の障害物情報としてサイバー空間の3次元マップに反映する。コストマップが一定間隔で区切った形で作成されている場合は、コストマップが作成された領域を移動した後に、次の領域のコストマップをダウンロードし、コストマップを更新する。
ステップS221において、自律移動体12は、経路情報に沿ってコストマップで入力された物体(障害物)を回避しながら移動する。即ち、コストマップに基づき移動制御を行う。
この時、ステップS222において、自律移動体12は物体検出を行いながら移動し、コストマップとの差異があれば物体検出情報を用いてコストマップを更新しつつ移動する。又、ステップS223において、自律移動体12はコストマップとの差異情報を、対応する固有識別子とともにシステム制御装置10に送信する。
固有識別子と、コストマップとの差異情報を取得したシステム制御装置10は、図10のステップS224において、変換情報保持装置14に空間情報を送信し、ステップS225で、変換情報保持装置14は該当する固有識別子の空間情報を更新する。
ここで更新する空間情報の内容は、コストマップとの差異情報をそのまま反映するわけではなく、システム制御装置10にて抽象化されてから変換情報保持装置14に送信される。抽象化の詳細な内容に関しては後述する。
フォーマット経路情報に基づき移動している自律移動体12は、ステップS226において、各固有識別子に紐づけられた分割空間を通過するごとにシステム制御装置10に対して現在自身が通過している空間に紐づけられた固有識別子を送信する。
もしくはポーリング時に、自身の固有識別番号に紐づけても良い。システム制御装置10は、自律移動体12から受け取る、空間の固有識別子情報を基に、フォーマット経路情報上の自律移動体12の現在位置を把握する。
ステップS226を繰り返すことで、システム制御装置10はフォーマット経路情報の中で、自律移動体12が現在どこにいるのかを把握することができる。尚、自律移動体12が通過した空間の固有識別子に関して、システム制御装置10は保持することをやめてもよく、それによりフォーマット経路情報の保持データ容量を削減することもできる。
ステップS227において、システム制御装置10は把握した自律移動体12の現在位置情報を基に、図2及び図3で説明した確認画面50及び地図表示画面60を作成し、WEBページの表示画面に表示する。自律移動体12により、現在位置を示す固有識別子がシステム制御装置10に送信されるたびに、システム制御装置10は確認画面50及び地図表示画面60を更新する。
一方、図8のステップS228において、センサノード15は検出範囲の検出情報を保存するとともに、ステップS229において検出情報を抽象化して、ステップS230において空間情報として変換情報保持装置14に送信する。抽象化とは、例えば物体が存在しているか否か、物体の存在状態に変化があったか否かといった情報であり、物体に関する詳細情報ではない。
物体に関する詳細情報はセンサノード内のメモリに保管される。そして、ステップS231において、変換情報保持装置14は、抽象化された検出情報である空間情報を、空間情報に対応する位置の固有識別子に紐づけて保管する。これにより、フォーマットデータベース内の1つの固有識別子に空間情報が格納されたことになる。
又、センサノード15とは異なる外部システムが空間情報を活用する場合、外部システムは変換情報保持装置14内の空間情報を基に、変換情報保持装置14を経由してセンサノード15内の検出情報を取得して活用する。この時、変換情報保持装置14は外部システムとセンサノード15の通信規格をつなぐ機能も有する。
上記のような空間情報の格納をセンサノード15に限らず複数デバイス間で行うことで、変換情報保持装置14は比較的軽量なデータ量にて複数のデバイスのデータをつなぐ機能を有する。尚、図9のステップS215、S216においてシステム制御装置10がコストマップを作成の際に詳細な物体情報を必要とする場合は、空間情報の詳細な検出情報を保管している外部システムから詳細情報をダウンロードして使用すれば良い。
ここで、自律移動体12のフォーマット経路情報の経路上において、センサノード15が空間情報を更新したとする。この時、図10のステップS232でセンサノード15は検出情報を取得し、ステップS233で抽象化された空間情報を生成して、ステップS234で変換情報保持装置14に送信する。変換情報保持装置14は、ステップS235で空間情報をフォーマットデータベース14-4に格納する。
システム制御装置10は、管理するフォーマット経路情報における空間情報の変化を所定の時間間隔で確認しており、変化があればステップS236で空間情報をダウンロードする。そして、ステップS237で自律移動体12に割り当てられた固有識別番号に紐づけられたコストマップを更新する。
自律移動体12はステップS238において、ポーリングにてコストマップの更新を認識し、自己が作成したサイバー空間の3次元マップに反映する。
以上のように、複数デバイスで共有された空間情報を活用することで、自律移動体12は自己が認識できないルート上の変化を事前に認識でき、その変化に対応することができる。上記一連のシステムを遂行し、ステップS239で自律移動体12が到着地点に到着した場合には、ステップS240で固有識別子を送信する。
これにより固有識別子を認識したシステム制御装置10は、ステップS241で、到着表示をユーザインターフェース11に表示し、アプリを終了する。
実施形態1によれば、以上のようにしてデジタルアーキテクチャのフォーマット及びそれを用いた自律移動体制御システムを提供することができる。
実施形態1によれば、以上のようにしてデジタルアーキテクチャのフォーマット及びそれを用いた自律移動体制御システムを提供することができる。
図11(A)、(B)、図12で説明したように、フォーマットデータベース14-4には空間100の範囲に存在又は進入可能な物体の種別と時間制限に関する情報(空間情報)が過去から未来といった時系列に保管されている。又、空間情報は、変換情報保持装置14に通信可能に接続された外部センサなどから入力された情報に基づき更新され、変換情報保持装置14に接続可能な他の外部システムに情報共有されている。
これらの空間情報の1つとして、空間内の物体の種別情報がある。ここでの空間内の物体の種別情報は例えば道路における車道、歩道、自転車専用道路等、地図情報より取得可能な情報である。また他には車道におけるモビリティの進行方向や交通規制等の情報も同様に種別情報と定義することが出来る。更に後述するように空間自体に種別情報を定義することも出来る。
以上、図4を用いて、変換情報保持装置14と自律移動体12の制御を行うシステム制御装置10等の連携動作の説明を行った。しかし、変換情報保持装置14はシステム制御装置10以外にも、道路の情報を管理するシステム制御装置や、道路以外の区画の情報を管理するシステム制御装置と接続することができる。
即ち、前述のように、システム制御装置10は図13(B)の位置情報123を総称した位置点群データを変換情報保持装置14に送信できる。それと同様に、道路の情報を管理するシステム制御装置や、道路以外の区画の情報を管理するシステム制御装置もそれに相当するデータを変換情報保持装置14に送信できる。
それに相当するデータとは、道路の情報を管理するシステム制御装置や、道路以外である区画の情報を管理するシステム制御装置が管理する位置点群データの情報である。尚、位置点群データの各々の点を位置点と以降呼ぶこととする。
送信した後は、フォーマットデータベース14-4の固有識別子に紐づけて格納し、適宜その情報を更新することで、現在の現実世界の情報を正確に変換情報保持装置14に反映し、自律移動体12の移動に支障がないようにする。
尚、実施形態1では、空間情報の更新間隔は、その空間に存在する物体の種類に応じて異なる。即ち、その空間に存在する物体の種類が移動体の場合には、その空間に存在する物体の種類が移動体でない場合よりも短くなるようにする。又、空間に存在する物体の種類が道路の場合には、空間に存在する物体の種類が区画の場合よりも短くなるようにする。
又、空間に複数の物体が存在する場合には、夫々の物体に関する空間情報の更新間隔は、夫々の物体の種類(例えば移動体、道路、区画等)に応じて夫々異なるようにする。そして、空間に存在する複数の物体の夫々の状態と時間に関する空間情報を固有識別子と関連付けてフォーマット化して保存するように構成している。従って、空間情報の更新のための負荷を低減することができる。
更に、位置や存在を定常的に検出できない物体等に関する情報や、空間の状態に関する情報を確率情報として格納する。
ここまでの説明において、フォーマットデータベース14-4にはある範囲の空間に存在する物体の状態と時間に関する情報(空間情報)が過去から未来といった時系列に保管されている、と説明した。
つまり、ある空間の範囲に存在し続ける物体の存在の有無に関する情報については、その分割空間に対応する固有識別子に関連付け(紐づけ)ながら、フォーマットデータベース14-4に格納することができる。
又、移動する物体の存在の有無に関する情報は、その物体が持つ自己位置検出機能に基づく位置情報や、その物体を外部から観測することで得られるその物体の位置情報を取得する。そして、その物体の位置情報に対応する分割空間の固有識別子及び、その位置情報を取得した日時情報に紐づけながら、保持手段としてのフォーマットデータベース14-4に格納する。
しかし、自己位置検出機能を有してない物体や、常時観測することが困難な物体に関しては、その物体の自己位置に対応する空間の固有識別子を割り出し日時情報と共に更新し続けることが難しい。従って、その物体の存在の有無に関する情報をフォーマットデータベース14-4に格納することができない。
例えば、フォーマットデータベース14-4に無線接続可能なデバイスを所持していない人間や、管理されていない野生の鳥などの動物がこれに当たる。これら鳥などの動物の正確な位置情報を取得し続けることは現実的には極めて困難である。
しかし、上記したような人間や、動物の有無といった情報は、自律移動体制御システムを用いて移動するドローン等の自律移動体が移動経路を生成する際には重要な情報でもある。自律移動体が予期しない人間や野生動物を、自律移動体が有する検出機能によって検出し、回避するためには、常に低速で移動する必要があり、効率的な移動が阻害される恐れがある。
又、人間との接触などの事故の可能性を少しでも減らすためには、安全上重要度が高い、例えば人などが多く存在する可能性の高い歩道等は回避してルート設定することが望ましい。
そのため、自律移動体制御システムでは、固有識別子に関連付けて(紐付けて)いる分割された3次元の空間に特定の移動物体が存在する確率情報などの、空間の状態を表す情報も、その空間位置の固有識別子に紐づけて保管する。その際、空間情報には、確率情報に対応する時間情報を含める。
自律移動体は、確率情報を基に、人や野生動物などの移動体と遭遇する可能性の低いルートを選択することが可能となる。更に、人や野生動物などの移動体と遭遇する可能性が所定以上あるルートを移動する場合も、遭遇する確率が高い空間ほど、その空間を移動する際の速度を減速することができる。即ち、確率情報に応じて移動速度を制御することで、事故の可能性を減らすことが可能となる。
図9の例で説明すると、S215で空間の状態を表す空間情報をダウンロードしたときに、分割された3次元の各空間に特定の物体が存在する確率情報も取得する。そして、確率情報を考慮して、確率情報に基づき、経路決定装置13が決定した移動経路情報を生成又は修正する。
移動経路情報を生成又は修正する演算は、自律移動体12の制御部12-2、またはシステム制御装置10の制御部102などで実行することができる。その際、制御部12-2や制御部102などは移動経路情報を生成する制御工程を実行する制御手段として機能する。
前述のように、フォーマットデータベース14-4に格納される空間情報は、変換情報保持装置14に通信可能に接続された外部システムなどにより入力された情報により更新される。そして、変換情報保持装置14に通信可能に接続された他の外部システムにより情報共有される。これらの空間情報の1つとして、空間を移動する物体の有無に関する確率情報を含めることで、より安全な移動が可能となる。
以下、センサノードが取得した情報に基づきフォーマットデータベース14-4へ確率情報を格納する方法について説明する。
センサノード15は図4で説明したものと同様な、例えばロードサイドカメラユニットのような映像監視システムなどの外部システムであり、情報記憶部(メモリ/HD)15-3には、センサノード15自身が設置されている設置位置情報を保持している。更に、情報記憶部(メモリ/HD)15-3には、設置位置や検出エリアに該当する固有識別子の情報を事前に変換情報保持装置14から取得して保持されているものとする。
図14はフォーマットデータベース14-4へ確率情報の格納を実行する処理例を示すシーケンス図である。尚、各装置内の制御部内のコンピュータがメモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって図14のシーケンスの各ステップの動作が行われる。
センサノード15は、ステップS501において、検出部15-1の物体検出機能及び測距機能により、所定の検出期間でセンサノード15が検出可能なエリアに存在した物体の画像情報、特徴点情報、位置情報などの情報を検出する。そしてステップS502において、検出情報を情報記憶部(メモリ/HD)15-3に保存する。
ステップS503において、センサノード15の制御部15-2はこの物体の画像情報、特徴点情報から、検出した物体を、「人間」、「野鳥」、「猫」のように種類に応じて分類分けする。
更にステップS503で分類した検出物の情報を、ステップS504において、その物体の位置情報と紐づけて情報記憶部(メモリ/HD)15-3に保管する。
次に、ステップS505において、確率情報を算出する。そのために、ステップS504で保管した分類済の検出物と位置情報の関係性から、各分割空間に、分類した検出物が滞在している時間と検出期間(検出部15-1によって検出を行った総時間)の比を算出する。例えば検出期間を1週間(168時間)と仮定したとき、ある分割空間上に、「人間」が17時間滞在しているという結果が得られた場合、人間が滞在した時間は全体のうち10%と算出される。
即ち、空間の状態に関する確率情報を、分割された空間の固有識別子と関連付けてフォーマット化して保存する。又、その場合の、空間の状態に関する確率情報は、定常的には存在しない所定の物体がその空間に存在する確率に関する情報を含む。
尚、検出期間は、1週間に限定されず、1時間、12時間、1日(24時間)、1か月、など任意の期間に予め設定可能であり、曜日や時間帯ごとの確率情報も算出可能である。
尚、検出期間は、1週間に限定されず、1時間、12時間、1日(24時間)、1か月、など任意の期間に予め設定可能であり、曜日や時間帯ごとの確率情報も算出可能である。
ステップS505で算出された数字を、その分割空間に「人間」が存在する確率情報として扱い、ステップS506において、その分割空間の固有識別子と紐づけて変換情報保持装置14に送信する。
変換情報保持装置14は、ステップS507において、その分割空間の固有識別子に紐づけられた確率情報をフォーマットデータベース14-4に保管する。
尚、ステップS506でセンサノード15から変換情報保持装置14に送信される情報は位置情報に対応した確率情報であってもよい。その場合、変換情報保持装置14においてその位置情報を、対応する固有識別子に変換したうえで、固有識別子に確率情報に紐づけて保管すれば良い。
例えば人通りのある歩道で上記のような処理を行った場合、「人間10%、猫1%」といった情報がその空間の固有識別子に紐づけられてフォーマットデータベース14-4に格納されることになる。
このとき、検出できなかった物体の確率情報も0%として格納しても良い。例えば、人通りのない地点であれば、「人間0%」といった情報をフォーマットデータベース14-4に格納しても良い。但し、確率情報は所定の検出期間の過去の観測結果に基づく結果であり、未来を完全に予測する確率ではない。従って、確率情報が「人間0%」であっても人間が存在する可能性は0%ではない、ということを踏まえて自律移動体はルートの設定及び移動を行う必要がある。
しかしセンサノード15のような、物体検出機能を有するデバイスの検出範囲以外の地点においては上記のような確率情報を算出することができない。その場合、推定値に基づいて確率情報を算出し、フォーマットデータベース14-4に格納しても良い。
例えば50m程度離れたA地点とB地点に夫々設置された2台のセンサノードが分割空間に存在する物体を検出した結果、A地点においては「人間5%」であり、B地点においては「人間3%」であったとする。その場合、中間地点をすべて「人間4%」という補間による推定を行い、補間値を格納するようにしても良い。
又、人口分布のデータや、地理的条件を参照し、これらの条件の近い地点で算出された確率情報を推定値として採用する、という方法でも良い。例えば、人里から所定距離離れた山道であれば「人間0%、猪1%、その他小動物5%」、ある規模の人口を有する街の歩道であれば「人間10%」といったように、近い条件の他の地点で算出された値の統計的な値を推定値として格納するようにしても良い。
上述のような推定値を算出する処理は、変換情報保持装置14の制御部14-3が行っても良いし、複数のセンサノードの検出結果を取得可能な他の装置が行っても良い。
次にどのような情報を確率情報として格納するかについて説明する。先ず、ここまでの例でも説明したように、「人間」のような安全上の重要度が高い物は確率情報として格納していくことが望ましい。即ち、自律移動体は「人間」のような安全上の重要度が高い物との接触事故の可能性をできるだけ低下させるため、「人間」の有無の確率情報が重要となる。
更に「人間」のなかでも「子供」を別の分類として扱い確率情報として格納することも考えられる。「子供」は大人の人間と比べて予期せぬ動きをする場合があるため自律移動体はより減速し慎重に移動することが求められるからである。又、万が一接触事故が起きた場合、大人よりも重大な事故となる可能性が高いためである。
又、接触もしくは遭遇しただけでも自律移動体の運行に支障をきたす可能性がある物も確率情報として格納することが望ましい。ここまでの例で説明した「野生動物」はこれに当たる。ただし「野生動物」といってもその種類や大きさに応じて自律移動体側の対応が異なる。
動物の種類や大きさによっては遭遇しただけで動物側から攻撃を仕掛けてくるかもしれないし、蚊のような小動物であれば無視できる自律移動体もある。そのため、「野生動物」は、「猪」「猫」「カラス」のような、ある程度その種類別或いは大きさ別に確率情報を格納することが望ましい。
即ち、固有識別子と関連付けて保存する、空間の状態に関する確率情報は、所定の物体がその空間に存在する確率に関する情報を含み、所定の物体は、所定の大きさ以上の移動可能な物体を含む。又、所定の物体は人間や動物を含む。尚、上記所定の大きさは自律移動体の大きさに応じて変わる。
又、自己位置検出機能や検出した情報をフォーマットデータベース14-4に登録する手段を持たない自律移動体が分割空間に存在する場合もある。その場合にも、その自律移動体が事前に位置を把握することができないので、予期せぬ接触等が発生し、最悪の場合接触事故によって自身の自律移動体の運行に支障をきたす可能性があるため、やはりデータベースに存在確率を格納することが望ましい。
また「気象条件」も自律移動体の運行に支障をきたす可能性があるため、確率情報として格納することが望ましい。自律移動体の運行に支障をきたす可能性がある「気象条件」とは、「強雨」や、「強風」などがあげられる。即ち、固有識別子と関連付けて保存する、空間の状態に関する確率情報は、その空間における所定レベル以上の気象条件に関する確率情報を含む。
これらの気象に関する情報はセンサノード15のようなデバイスで実際に検出した結果を採用しても良いし、外部の気象情報データベースから取得しても良い。或いは、季節や時間などが近い条件の過去のデータを推定値として採用し格納しても良い。
以下に図15のブロック図と図14のシーケンス図を用いて気象情報データベースから取得した気象情報を確率情報としてフォーマットデータベース14-4に格納する手順について説明する。
図15は気象情報データベースから取得した情報の格納が可能な制御システムの機能ブロック図であり、気象情報抽出システム801、変換情報保持装置14を有する。
尚、図15に示される機能ブロックの一部は、装置に含まれる不図示のコンピュータに、不図示の記憶媒体としてのメモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行させることによって実現されている。しかし、それらの一部又は全部をハードウェアで実現するようにしても構わない。ハードウェアとしては、専用回路(ASIC)やプロセッサ(リコンフィギュラブルプロセッサ、DSP)などを用いることができる。
又、図15に示される夫々の機能ブロックは、同じ筐体に内蔵されていなくても良く、互いに信号路を介して接続された別々の装置により構成しても良い。
図15において、気象情報抽出システム801内の、気象情報管理部801-1は、地球上の気象情報データベースを保持している。確率情報算出部801-2は、気象情報管理部801-1が保有する気象情報データベースを基に、各分割空間における気象を確率情報として使用可能な形に算出し直す。
制御部801-3は、気象情報抽出システム801における確率情報の抽出及び算出の制御を行う。即ち、確率情報算出部801-2が確率を算出する際の位置条件等を設定し、算出した確率情報を情報記憶部(メモリ/HD)801-4に保管させる。又、ネットワーク接続部801-5を通じて変換情報保持装置14と通信する機能の制御を行う。
図15において変換情報保持装置14は図4で説明したものと同様の構成で良く説明を省略する。上記構成により、気象情報抽出システム801は所望の分割空間における気象情報を確率情報として、変換情報保持装置14に提供することができ、分割空間の固有識別子に紐づけて保存することができる。
次に、図14に基づき、気象情報抽出システム801が気象情報データベースから確率情報を算出し、フォーマットデータベース14-4へ格納する動作について説明する。
先ず始めに、ステップS508において、気象情報抽出システム801は、自律移動体の運行に支障をきたす可能性がある気象条件に関する気象情報を、気象情報データベースの所定の地域範囲より抽出する。
その後、ステップS509において、気象情報抽出システム801は、抽出した気象情報を、確率情報として、使用可能な形式に算出し直す。確率情報として、使用可能な形式とは「自律移動体の運行に支障をきたす可能性がある気象条件」とその「確率」をセットにした形式である。例えば「1時間に7.5mm以上の雨(自律移動体の運行に支障をきたす可能性がある気象条件)10%(確率)」のような形式である。
次にステップS510において、気象情報抽出システム801は算出した確率情報を分割空間の位置情報と紐づけて情報記憶部(メモリ/HD)801-4に保管する。
更に、ステップS511において、気象情報管理部801-1は分割空間の位置情報と紐づけた確率情報を変換情報保持装置14に送信する。
ステップS512において、変換情報保持装置14は、ステップS511で送信された位置情報に対応する固有識別子を判別し、その固有識別子に対して確率情報を紐づけてフォーマットデータベース14-4に保管する。
このようにして、気象情報抽出システム801より固有識別子に確率情報を紐づけてフォーマットデータベース14-4に格納することが出来る。
ここで「気象条件」を確率情報として格納する場合、雨であれば雨量、風であれば風速など、そのレベル別に格納することが望ましい。自律移動体は、所定値以下の風速では移動可能であるが、上記所定値より大きい風速では移動できない場合があるからである。
そのため、例えば「1mm以下の雨10%」、「7.5mm以下の雨10%」、「7.5mm以上の雨10%」、「10m/s以上の風20%」などと、レベル別に分類した確率情報を格納する。尚、例えば、紐づけられた地点の天気予報が、「7.5mm以上の雨10%」であった場合、それ以下の雨量の情報も同様の確率情報を格納しても良いし、省略しても良い。
またその紐づけられた地点の天気予報が、「7.5mm以下の雨10%」であってもその分割空間の上空に屋根となる物体がある場合、その紐づけられた分割空間に雨が降ることはないので、例えば「1mm以下の雨0%」という情報を格納する。また前述のように、「人間0%」の確率情報と同様に「1mm以下の雨0%」などの、0%の確率情報はデータベースに格納しても良いし省略しても良い。
尚、固有識別子と関連付けて保存する、空間の状態に関する確率情報は、その空間における移動を阻害する条件に関する確率情報を含む。例えば踏切の遮断に関する確率情報や交通信号の赤の状態(赤の時間の割合)などによって通行不可能な状態となっている確率情報や道路の渋滞確率なども、自律移動体の効率的な移動に影響があるため確率情報として格納することが望ましい。例えばある時間帯において1時間に40分以上遮断される踏切の場合には、例えば「遮断踏切65%」といった確率情報として格納する。
それにより、この踏切を避けたルートを経路として設定するなどの処理を行うことで、自律移動体を、より効率的なルートで移動させることができる。尚、分割空間における移動を阻害する条件に関する確率情報は、その分割空間における渋滞に関する確率情報を含む。それによって、渋滞確率の高い分割空間を避けた回避ルートを設定することができる。
これらの情報はセンサノード15のようなデバイスで実際に検出した結果を取得しても良いし、外部のデータベースに詳細なデータが存在する場合これを取得しても良い。
尚、以上説明してきた確率情報には日時に応じて大きく変化するものも多い。例えば、「人間」の存在確率情報が昼に高い地点であっても、夜は低くなる傾向がある。「野生動物」は夜行性の場合、夜活発になり確率情報が高まるものもある。「遮断踏切」は電車が多く運行される朝の通勤時間に高まる。道路の渋滞確率についても同様である。
そのため確率情報は日時に紐づけて取得し、取得した際の日時情報に紐づけてフォーマットデータベース14-4に格納することが望ましい。
図16は日時情報に紐づけられた確率情報のイメージ図である。802は固有識別子「ID001」に該当する地点で取得した情報であることを示し、803は「人間の確率情報」のうち、月曜の6:00~12:00に取得した確率情報は10%であることを示している。又、804は「人間の確率情報」のうち、金曜の6:00~12:00に取得した確率情報は5%であることを示している。更に805は「人間の確率情報」のうち、検出期間全体から取得した確率情報は4%であることを示している。
尚、図16では記載していないが、その他の日時の分割空間の状態に関する確率情報を推定値で格納しても良い。又、確率情報を取得する際には、自律移動体の移動に大きな影響を与える条件の確率情報を優先して取得することが望ましい。
(10-5.確率情報の利用)
実施形態1では、図8~図10のように、システム制御装置10がユーザーの出発/経由/到着地点を示す位置情報の入力に基づき、経路決定装置13から経路情報を受け取り、この経路情報をもとに、緯度/経度情報に該当する固有識別子を探索し保管した。
実施形態1では、図8~図10のように、システム制御装置10がユーザーの出発/経由/到着地点を示す位置情報の入力に基づき、経路決定装置13から経路情報を受け取り、この経路情報をもとに、緯度/経度情報に該当する固有識別子を探索し保管した。
ここでは図17、図18を用いて、自律移動体12が自律移動体制御システムにおいて各固有識別子に紐づけられている確率情報を参照することで経路を決定する過程の動作を詳しく説明する。図17は、自律移動体制御システムが、経路を決定する過程の動作を説明するシーケンス図である。図17を用いて、ユーザーから出発/経由/到着地点を示す位置情報の入力を受けたシステム制御装置、自律移動体12、経路決定装置13が、経路を決定する過程の動作を説明する。
まず、ユーザーからユーザーインターフェースを介して出発/経由/到着地点を示す位置情報の入力を受けたシステム制御装置10は、ステップS601において、この位置情報と、移動可能な経路の種別を経路決定装置13に送信する。
次にステップS602において、経路決定装置13は、受信した位置情報を、所有する地図情報に対して、出発/経由/到着地点として入力する。位置情報が位置ワードの場合は、位置ワードにより地図情報で事前に探索し、該当する緯度/経度情報を取得する。位置情報が緯度/経度情報の場合はそのまま地図情報に入力して使用する。
続いて、ステップS603において、経路決定装置13は、出発地点から、経由地点を経由して到着地点までの経路を探索する。この時、探索する経路は経路種別に則った経路を検索する。次いでステップS604において、経路決定装置13は、探索の結果として、出発地点から経由地点を経由して到着地点までの複数の経路候補情報及びその周辺の情報(以下、経路情報)をGPX形式で出力し、システム制御装置10に送信する。
GPXファイルに必要な最小要素は、単一ポイントの緯度/経度情報で、それ以外の情報の記述は任意である。経路情報として出力するのはルートであり、順序関係を持つ緯度/経度からなる地点情報の集合体である。尚、経路情報は上記を満足できれば他の形式であってもよい。
複数の経路候補とは、例えば、ステップS601で送信された出発/経由/到着地点を満足したうえで、移動距離の差が所定の範囲に収まる、それぞれ1か所以上の異なる経由地点を有する経路候補である。例えば、最短距離で移動可能な「ルート1」と、「ルート1」との距離差が所定の距離差(L1m)以内に収まる経路候補を検索し出力する。
このルート1との距離差L1は任意に設定可能であり、また探索結果に所望の経路候補がなかった場合、ルート1との距離差L1を延ばして再探索行う。尚、複数の経路候補は、例えば「指定された条件下における全経路候補を抽出」や、「移動距離や道路幅などの条件で優先順位をつけ上位10件を抽出」など別の抽出方法で探索されたものであってもよい。
ここでは例えば、距離差L1が50m以内に収まる経路が、ルート1、ルート2、ルート3の3つの経路候補として探索されたとし、経路決定装置13はステップS604において、この3つの経路候補情報をGPX形式でシステム制御装置10に送信したととする。
さらにこのとき、経路決定装置13はルート1、ルート2、ルート3の周辺の情報をGPX形式で合わせて送信する。ここでいう周辺とは、例えば自律移動体12が通過すると想定される地点から進行方向に対して直交する方向にL2mの範囲のことをいう。
この周辺情報を取得する範囲L2は、自律移動体12が移動する速度や、接触した際に周囲及び自身に及ぼす影響の大きさを考慮して決定されることが望ましい。ここでは周辺情報として範囲L2=3m地点までの情報を送信するものとする。
次にステップS605において、システム制御装置10は、受信した経路情報内の各地点情報間の間隔を確認する。そして、地点情報の間隔と、上記フォーマットで規定する分割空間の起点位置同士の間隔とを整合したものを、位置点群データ(以下、位置点群データ)として作成する。
次に、ステップS606において、システム制御装置10は、上記位置点群データの各地点情報の緯度/経度情報を、変換情報保持装置14に経路の順番に送信する。ステップS607において、変換情報保持装置14は受信した緯度/経度情報に該当する固有識別子を探索し、ステップS608において、探索結果としての固有識別子をシステム制御装置10に送信する。
ステップS609において、システム制御装置10は、受信した固有識別子を、元の位置点群データと同じ順に並べ、固有識別子に紐づけられている確率情報を参照する。ここでは例えば、安全上の重要度が高い「人間」の確率情報を参照したとする。
図18は、ルート毎の人間の最大確率の例を説明するための図である。図18では、各経路候補の周辺を含むルートにおける、「人間」の最大確率(最も「人間」の存在確率が高い地点での数値)と、システム制御装置10が保有している自律移動体12が安全に移動するための、「人間」の存在確率に関する閾値を示している。
ステップS610において、システム制御装置10は、図18で示した様な経路候補(ルート1~3)毎の、「人間」の確率と、閾値との比較を行う。
比較の結果、経路候補の中でも最も「人間」の確率が低く、且つその「人間」の確率が自律移動体12が安全に移動するための「人間」の確率の閾値(図18では50%)を下回っている経路候補を「ルート1」であると特定する。そしてステップS611において、「ルート1」を、使用する経路として決定する。
次にステップS612において、システム制御装置10は、ステップS611で決定した経路の固有識別子を、経路情報(以下、フォーマット経路情報)として作成し保管する。
また、ステップS610において比較した経路候補の中に、「人間」の確率が上記の閾値を下回る経路がなかった場合には、ステップS603に戻り、ルート1との距離差L1を延ばしたうえで再探索行う。また、図18で各経路の中で最も「人間」の確率が高い地点での数値を比較対象として説明したが、経路中の「人間」の確率の平均値を算出し、考慮しても良い。
以上の説明したように、定常的に存在しない物体の存在の有無などの確率情報を、その情報に対応する空間位置の固有識別子に紐づけて保管することによって、移動体の移動の安全性を高めることができる。或いは移動経路の効率を最適化することができる。
尚、上述の実施形態においては自律移動体に制御システムを適用した例について説明した。しかし、本実施形態の移動体は、AGV(Automatic Guided Vehicle)やAMR(Autonomous Mobile Robot)などの自律移動体に限らない。
例えば自動車、列車、船舶、飛行機、ロボット、ドローンなどの移動をする移動装置であれば、どのようなものであってもよい。また、本実施形態の制御システムは一部がそれらの移動体に搭載されていても良いし、搭載されていなくても良い。又、移動体をリモートでコントロールする場合にも本実施形態を適用することができる。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。尚、本実施形態は、以下の組み合わせを含む。
(構成1)分割された3次元の空間それぞれに付与された固有識別子に、前記空間に特定の物体が存在する確率情報を含む空間情報であって前記空間の状態を表す前記空間情報を関連付けて保持する保持手段から、前記空間情報を取得する取得手段と、前記空間情報に含まれる前記確率情報に基づき、移動体の移動経路情報を生成する制御手段と、を有することを特徴とする制御システム。
(構成2)前記空間情報に、前記確率情報に対応する時間情報をさらに含むことを特徴とする構成1の制御システム。
(構成3)前記特定の物体は所定の大きさ以上の移動可能な物体を含むことを特徴とする構成1又は2に記載の制御システム。
(構成4)前記特定の物体は人間又は動物を含むことを特徴とする構成3に記載の制御システム。
(構成5)前記確率情報は、前記空間における所定レベル以上の気象条件に関する確率情報を更に含むことを特徴とする構成1~4のいずれか1つに記載の制御システム。
(構成6)前記確率情報は、前記空間における移動を阻害する条件に関する確率情報を含むことを特徴とする構成1~5のいずれか1つに記載の制御システム。
(構成7)前記空間における移動を阻害する条件は踏切の遮断に関する確率情報を含むことを特徴とする構成6に記載の制御システム。
(構成8)前記空間における移動を阻害する条件は交通信号の赤の状態に関する確率情報を含むことを特徴とする構成6又は7に記載の制御システム。
(構成9)前記確率情報は推定値を含むことを特徴とする構成1~8のいずれか1つに記載の制御システム。
(構成10)前記保持手段は、前記空間情報の更新間隔に関する情報を前記固有識別子と関連付けて保持することを特徴とする構成1~9のいずれか1つに記載の制御システム。
(構成11)前記更新間隔に関する情報は、前記空間に存在する物体の種類に応じて異なることを特徴とする構成10に記載の制御システム。
(構成12)前記更新間隔に関する情報は、前記空間に存在する物体の種類が移動体の場合には、前記空間に存在する物体の種類が移動体でない場合よりも短いことを特徴とする構成11に記載の制御システム。
(構成13)前記制御手段は、前記空間情報に含まれる前記確率情報と前記移動体の種別情報とに基づいて、前記移動体の移動経路情報を生成することを特徴とする構成1~12のいずれか1つに記載の制御システム。
(構成14)前記移動体は自律移動体を含むことを特徴とする構成13に記載の制御システム。
(方法)分割された3次元の空間それぞれに付与された固有識別子に、前記空間に特定の物体が存在する確率情報を含む空間情報であって前記空間の状態を表す前記空間情報を関連付けて保持する保持手段から、前記空間情報を取得する取得工程と、前記空間情報に含まれる前記確率情報に基づき、移動体の移動経路情報を生成する制御工程と、を有する制御方法。
(プログラム)構成1~14のいずれか1つに記載の制御システムの各手段をコンピュータによって制御するためのコンピュータプログラム。
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコード(制御プログラム)を記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給することによって実現してもよい。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたコンピュータ読取可能なプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。
その場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
10:システム制御装置
11:ユーザインターフェース
12:自律移動体
13:経路決定装置
14:変換情報保持装置
15:センサノード
16:インターネット
11:ユーザインターフェース
12:自律移動体
13:経路決定装置
14:変換情報保持装置
15:センサノード
16:インターネット
Claims (16)
- 分割された3次元の空間それぞれに付与された固有識別子に、前記空間に特定の物体が存在する確率情報を含む空間情報であって前記空間の状態を表す前記空間情報を関連付けて保持する保持手段から、前記空間情報を取得する取得手段と、
前記空間情報に含まれる前記確率情報に基づき、移動体の移動経路情報を生成する制御手段と、を有することを特徴とする制御システム。 - 前記空間情報に、前記確率情報に対応する時間情報をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
- 前記特定の物体は所定の大きさ以上の移動可能な物体を含むことを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
- 前記特定の物体は人間又は動物を含むことを特徴とする請求項3に記載の制御システム。
- 前記確率情報は、前記空間における所定レベル以上の気象条件に関する確率情報を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
- 前記確率情報は、前記空間における移動を阻害する条件に関する確率情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
- 前記空間における移動を阻害する条件は踏切の遮断に関する確率情報を含むことを特徴とする請求項6に記載の制御システム。
- 前記空間における移動を阻害する条件は交通信号の赤の状態に関する確率情報を含むことを特徴とする請求項6に記載の制御システム。
- 前記確率情報は推定値を含むことを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
- 前記保持手段は、前記空間情報の更新間隔に関する情報を前記固有識別子と関連付けて保持することを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
- 前記更新間隔に関する情報は、前記空間に存在する物体の種類に応じて異なることを特徴とする請求項10に記載の制御システム。
- 前記更新間隔に関する情報は、前記空間に存在する物体の種類が移動体の場合には、前記空間に存在する物体の種類が移動体でない場合よりも短いことを特徴とする請求項11に記載の制御システム。
- 前記制御手段は、前記空間情報に含まれる前記確率情報と前記移動体の種別情報とに基づいて、前記移動体の移動経路情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
- 前記移動体は自律移動体を含むことを特徴とする請求項13に記載の制御システム。
- 分割された3次元の空間それぞれに付与された固有識別子に、前記空間に特定の物体が存在する確率情報を含む空間情報であって前記空間の状態を表す前記空間情報を関連付けて保持する保持手段から、前記空間情報を取得する取得工程と、
前記空間情報に含まれる前記確率情報に基づき、移動体の移動経路情報を生成する制御工程と、を有する制御方法。 - 請求項1~14のいずれか1項に記載の制御システムの各手段をコンピュータによって制御するためのコンピュータプログラム。
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