JP2023112468A - グロメット付配線部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】配線部材に取付けられたグロメットによる止水効果を維持できるようにすることを目的とする。【解決手段】グロメット付配線部材20は、電線32を有する配線部材30と、配線部材が貫通する貫通孔42hを有するグロメット40と、少なくとも一部が貫通孔と配線部材との間に介在する止水部材50と、を備え、止水部材は、配線部材を囲む内側止水部材52と、少なくとも一部が内側止水部材と貫通孔の内周面との間に介在し、内側止水部材よりも硬質な外側止水部材54材とを有する。【選択図】図1

Description

本開示は、グロメット付配線部材に関する。
特許文献1は、電線束に、該電線束を覆う熱可塑性樹脂からなる止水部を形成すると共に、前記止水部に前記グロメットの前記管部を外嵌し、その後、前記止水部の少なくともその外周部を加熱により軟化させるようにしたグロメットの止水処理方法を開示している。
特許文献2は、ケーブルがグロメットを貫通し、そのグロメットから離間した位置のケーブルに熱収縮チューブを被せ、グロメットのケーブル保護筒と熱収縮チューブとの間に、その両方を橋渡しするように防水テープを巻き付けてなる防水層を形成したグロメットの防水構造を開示している。
特開2012-85387号公報 特開2009-37862号公報
グロメットの圧縮力又は熱による止水部の軟化に拘らず、止水効果を維持させることが望まれている。
そこで、本開示は、配線部材に取付けられたグロメットによる止水効果を維持できるようにすることを目的とする。
本開示のグロメット付配線部材は、電線を有する配線部材と、前記配線部材が貫通する貫通孔を有するグロメットと、少なくとも一部が前記貫通孔と前記配線部材との間に介在する止水部材と、を備え、前記止水部材は、前記配線部材を囲む内側止水部材と、少なくとも一部が前記内側止水部材と前記貫通孔の内周面との間に介在し、前記内側止水部材よりも硬質な外側止水部材と、を有する、グロメット付配線部材である。
本開示によれば、配線部材に取付けられたグロメットによる止水効果を維持できる。
図1は実施形態に係るグロメット付配線部材を示す側面図である。 図2は図1のII-II線断面図である。 図3は配線部材に内側止水部材を装着する工程を示す説明図である。 図4は配線部材に軟質シートを巻付ける工程を示す説明図である。 図5は内側止水部材に外側止水部材を装着する工程を示す説明図である。 図6は外側止水部に粘着テープを巻付ける工程を示す説明図である。 図7は配線部材及び止水部材をグロメットに通す工程を示す説明図である。 図8はグロメット及び配線部材に粘着テープを巻付ける工程を示す説明図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のグロメット付配線部材は、次の通りである。
(1)電線を有する配線部材と、前記配線部材が貫通する貫通孔を有するグロメットと、少なくとも一部が前記貫通孔と前記配線部材との間に介在する止水部材と、を備え、前記止水部材は、前記配線部材を囲む内側止水部材と、少なくとも一部が前記内側止水部材と前記貫通孔の内周面との間に介在し、前記内側止水部材よりも硬質な外側止水部材と、を有する、グロメット付配線部材である。
このグロメット付配線部材によると、配線部材とグロメットとの間が、内側止水部材と外側止水部材とによって止水される。グロメットの圧縮力は、外側止水部材を介して内側止水部材に伝わる。このため、内側止水部材が変形し難い。これにより、配線部材に取付けられたグロメットによる止水効果が維持され易い。
(2)(1)のグロメット付配線部材であって、前記配線部材は、前記電線を複数有し、前記内側止水部材は、前記複数の電線間に位置していてもよい。
これにより、内側止水部材によって複数の電線間を止水することができる。グロメットの圧縮力が分散されるため、内側止水部材のうち複数の電線間に存在する部分も変形し難い。これにより、複数の電線間の止水効果も維持され易い。
(3)(1)又は(2)のグロメット付配線部材であって、前記外側止水部材は、前記グロメットよりも硬質であってもよい。これにより、グロメットによる圧縮力がより分散して内側止水部材に伝わる。このため、内側止水部材が貫通孔内から流れ出難くなる。
(4)(1)から(3)のいずれか1つのグロメット付配線部材であって、前記外側止水部材は、硬質チューブであってもよい。この場合、硬質チューブが隙間無く内側止水部材に密着し易い。貫通孔の内周面も硬質チューブの外周面に密着し易い。これにより、内側止水部材と貫通孔の内周面との間を止水し易い。
(5)(4)のグロメット付配線部材であって、前記硬質チューブは、前記電線の方向に沿うスリットを有していてもよい。これにより、硬質チューブをスリットで開くことで、硬質チューブを配線部材に装着し易い。
(6)(5)のグロメット付配線部材であって、前記内側止水部材が前記スリット内に充填されていてもよい。これにより、硬質チューブがスリットを有する場合でも、内側止水部材がスリットに充填されることで、配線部材とグロメットとの間の隙間を有効に塞ぐことができる。
(7)(1)から(6)のいずれか1つのグロメット付配線部材であって、前記貫通孔の初期内径は、前記外側止水部材の外径よりも小さくてもよい。この場合、貫通孔内に外側止水部材が挿入された状態で、グロメットが外側止水部材を締付けることができる。グロメットの圧縮力によって、貫通孔と配線部材との間の止水性を確保できる。
(8)(1)から(7)のいずれか1つのグロメット付配線部材であって、前記内側止水部材は、前記配線部材に1枚の軟質シートが巻回されて形成された部材であってもよい。これにより、1枚の軟質シートと、外側止水部材とで止水構造を実現できるため、グロメット付配線部材の製造が容易である。また、構成部品の管理を簡易にできる。
(9)(1)から(8)のいずれか1つのグロメット付配線部材であって、前記外側止水部材の両端を覆うように、前記外側止水部材に巻回された粘着テープをさらに備えてもよい。この場合、粘着テープによって、内側止水部材が外側止水部材から流れ出難くなる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のグロメット付配線部材の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
[実施形態]
以下、実施形態に係るグロメット付配線部材について説明する。図1はグロメット付配線部材20を示す側面図である。図2は図1のII-II線断面図である。
グロメット付配線部材20は、配線部材30と、グロメット40と、止水部材50とを備える。配線部材30は、車両等において電気部品同士を電気的に接続する部材である。かかる配線部材30が車両に搭載される際に、車体におけるパネル10の貫通孔10hに通されることがある。グロメット40は、配線部材30と貫通孔10hの内周縁との間に介在し、貫通孔10hを通った水の進入を抑制する部材である。グロメット40は、配線部材30が直接貫通孔10hの内周縁に接触することを抑制する役割を果すこともできる。止水部材50は、グロメット40内においてグロメット40と配線部材30との間を止水する部材である。各部構成について説明する。
配線部材30は、電線32を有する。本実施形態では、配線部材30は、複数(ここでは4つ)の電線32を有する。電線32は、芯線32aと、被覆32bとを有する被覆電線である。電線32は、コネクタ等を介して電気部品に接続される。電気部品は、例えば、電源、電子制御ユニット、モータ、電球、発光ダイオードである。配線部材30のうちグロメット40が装着される部分は、1つに束ねられている。配線部材30のうちグロメット40から出た部分は、複数に分岐していてもよい。
グロメット40は、配線部材30が貫通する貫通孔42hを有する部材である。グロメット40は、ゴム等の弾性部材によって形成されている。グロメット40は、筒部42と、漏斗状部44とを有する。
筒部42は、円筒状に形成されている。筒部42に貫通孔42hが形成されている。グロメット40が弾性部材によって形成されているため、筒部42は、弾性的に拡径変形できる。貫通孔42hの内径は、配線部材30の外周に装着された止水部材50を締付けることができる程度の大きさに設定されている。筒部42の一端部は、漏斗状部44とは反対側に開口している。
筒部42の他端部に漏斗状部44が連なっている。漏斗状部44は、筒部42の他端部から離れる方向に向って徐々に広がる漏斗状に形成されている。漏斗状部44のうち筒部42とは反対側の周縁部に、外側に向けて張出す環状突部45が形成されている。グロメット40がパネル10の貫通孔10hに挿入された状態で、漏斗状部44のうち筒部42とは反対側の外周面が貫通孔10hの内周縁に接すると共に、環状突部45がパネル10の一方面のうち貫通孔10hの外周りの部分に接する。これにより、グロメット40と貫通孔10hの内周縁との間が止水される。配線部材30は、貫通孔42h及び漏斗状部44内を通って、パネル10を貫通し、パネル10の両面側に位置する電気部品同士を電気的に接続する。
止水部材50は、少なくとも一部が貫通孔42hと配線部材30との間に介在する部材である。これにより、止水部材50は、貫通孔42hの内周面と配線部材30との間に介在し、貫通孔42hを通った水の進入を抑制する。
止水部材50は、内側止水部材52と、外側止水部材54とを有する。
内側止水部材52は、配線部材30を囲んでいる。本実施形態では、配線部材30のうち少なくとも貫通孔42h内に配置される部分を、内側止水部材52が囲んでいる。内側止水部材52の配置領域は、貫通孔42hの両開口外側にはみ出ていてもよい。
内側止水部材52は、配線部材30の外周部に凹凸が形成されている場合に、当該外周部の凹部分を埋めて配線部材30と貫通孔42hとの間の隙間を塞ぐ役割を有する。内側止水部材52は、グロメット40よりも軟質であることが想定される。本実施形態では、配線部材30は、複数の電線32を有するため、配線部材30の外周部には、隣合う電線32間に形成される溝状の隙間が存在する。内側止水部材52は、配線部材30の外周部に形成される溝状の隙間を埋める。また、配線部材30の内部においても、複数の電線32間に細長い空間が形成される。内側止水部材52は、配線部材30の内部に存在する細長い空間も埋める。よって、配線部材30が複数の電線32を有する場合、内側止水部材52は、電線32間に位置し、配線部材30内部における電線32間の止水と、配線部材30と貫通孔42h間の止水とを行う。
かかる内側止水部材52は、複数の電線32間の隙間を埋めることができ、かつ、配線部材30を囲んで当該配線部材30の外周部の凹部分を埋めることができるものであればよい。例えば、内側止水部材52は、ブチル系のシール材料によって形成されてもよいし、シリコン系のシール材料によって形成されてもよい。内側止水部材52は、電線32及び配線部材30の周囲にシート状のシール材を巻付けることによって形成されてもよいし、電線32及び配線部材30の周りに液状のシール剤を付着させることによって形成されてもよい。本実施形態では、内側止水部材52が、配線部材30の外周に巻回される1枚の軟質シート52Sによって形成される例が説明される(図3参照)。軟質シート52Sは、グロメット40よりもさらに軟質であることが想定される。1枚の軟質シート52Sによって内側止水部材52を形成する作業例については後に説明される。
外側止水部材54は、少なくとも一部が内側止水部材52と貫通孔42hの内周面との間に介在する。
本実施形態では、外側止水部材54は、内側止水部材52の外周囲を覆っている。配線部材30の長手方向において、外側止水部材54は、内側止水部材52の両端から外方に延び出ていてもよい。換言すると、内側止水部材52は、外側止水部材54の両端よりも内側に位置していてもよい。
外側止水部材54は、筒部42よりも長く、外側止水部材54の両端が貫通孔42hの両端からはみ出ていてもよい。この場合、貫通孔42hの長手方向全体において、筒部42は外側止水部材54を介して内側止水部材52及び配線部材30を締付けることができる。
外側止水部材54は、内側止水部材52よりも硬質な部材である。外側止水部材54は、例えば、難燃性を有するポリマーによって形成される。なお、2つの部材間でいずれが硬質(又は軟質)か否かの評価は、例えば、ISO/TS 19278:2019による硬さ試験によって求められる値によってなされてもよい。内側止水部材52が当該内側止水部材52よりも硬質な外側止水部材54によって囲まれているため、内側止水部材52が配線部材30と貫通孔42hとの間、さらに、電線32間に充填されている状態が維持され易い。
外側止水部材54は、グロメット40よりも硬質な部材であってもよい。外側止水部材54がグロメット40よりも硬質な部材であれば、筒部42による圧縮力が外側止水部材54によって分散して内側止水部材52に伝わり易い。つまり、グロメット40の圧縮力が内側止水部材52に対して局所的に作用することが抑制される。
本実施形態では、外側止水部材54は、硬質チューブである。かかる外側止水部材54は、例えば、樹脂の押出成形又は金型成形等によって、チューブ形状をなすように形成された部材である。外側止水部材54がかかる硬質チューブであれば、内周面及び外周面が円滑な円周表面を呈することができる。これにより、外側止水部材54と内側止水部材52との間に隙間が生じ難い。また、外側止水部材54と貫通孔42hの内周面との間にも隙間が生じ難い。
また、本実施形態では、外側止水部材54である硬質チューブは、スリット54Sを有している。スリット54Sは、外側止水部材54の軸方向に沿って形成されている。外側止水部材54の弾性変形を利用して、外側止水部材54のスリット54Sを開くことができる。スリット54Sは、配線部材30及び内側止水部材52を通すことができる程度の幅に開くことができること好ましい。これにより、配線部材30及び内側止水部材52を、スリット54Sを開いて外側止水部材54内に配置することができる。外側止水部材54にスリット54Sが形成されることは必須ではない。この場合、配線部材30及び内側止水部材52は、外側止水部材54に対してその軸方向に沿って挿通されてもよい。
外側止水部材54が内側止水部材52を覆った状態で、スリット54Sは閉じていてもよいし、開いていてもよい。本実施形態では、外側止水部材54が内側止水部材52を覆った状態で、スリット54Sは開いている。
外側止水部材54の装着状態においてスリット54Sが開いた状態とするため、外側止水部材54の初期形状において、スリット54Sが開いていてもよい。外側止水部材54の初期形状においては、スリット54Sが閉じていてもよい。この場合、配線部材30に取付けられた内側止水部材52の外径を、外側止水部材54の初期形状における内径よりも大きくすることによって、スリット54Sを開くようにしてもよい。
内側止水部材52が上記開かれたスリット54S内に充填されている。例えば、外側止水部材54が内側止水部材52を覆った状態で、外側止水部材54が内側に締付けられることで、内側止水部材52がスリット54S内に充填された状態とされる。外側止水部材54の締付は、後述する粘着テープ56の巻回によってなされてもよいし、筒部42による圧縮力によってなされてもよい。内側止水部材52のうちスリット54Sに充填された部分は、外側止水部材54の外周面と段差無く面一状に連なった状態となることが好ましい。
なお、配線部材30及び内側止水部材52を覆う外側止水部材54の外径は、貫通孔42hの初期内径よりも大きいことが好ましい。配線部材30及び内側止水部材52を覆う外側止水部材54の外径は、外側止水部材54が配線部材30及び内側止水部材52の外周に装着された状態での外径であり、従って、上記スリット54Sが開いている状態では、当該スリット54Sの開き分を考慮した外径である。貫通孔42hの初期内径とは、貫通孔42h内に配線部材30、止水部材50が挿入される前の内径であり、筒部42が弾性変形する前の状態における貫通孔42hの内径である。
上記外径及び内径の関係は、貫通孔42hに配線部材30、内側止水部材52及び外側止水部材54が挿入された状態で、筒部42が拡径するように弾性変形した状態となっており、筒部42が外側止水部材54を介して内側止水部材52及び配線部材30を締付けた状態となっていることを意味している。
本実施形態では、止水部材50は、外側止水部材54の両端を覆うように外側止水部材54に巻回された粘着テープ56をさらに備える。粘着テープ56は、帯状の基材の一方主面に粘着層が形成されたテープである。粘着テープ56は、熱によって伸び難い耐熱テープであることが好ましい。例えば、基材がアルミニウム、ポリイミド等で形成されていてもよい。
粘着テープ56は、外側止水部材54の外周全体に螺旋状に巻回される。これにより、上記スリット54Sの外側が粘着テープ56によって塞がれる。粘着テープ56は、外側止水部材54の両端から配線部材30にかけて螺旋状に巻回されることが好ましい。これにより、外側止水部材54の外側開口が粘着テープ56によって塞がれ、外側止水部材54内から内側止水部材52が漏れ出難くなる。また、粘着テープ56が外側止水部材54の外側開口と配線部材30のうち外側止水部材54の開口に隣接する部分を締付けることで、内側止水部材52が電線32間を通って外側に漏れ出難くなる。
なお、粘着テープ56が設けられることは必須ではない。この場合、筒部42の貫通孔42hが直接外側止水部材54の外周面に接していてもよい。
また、本実施形態では、グロメット付配線部材20は、筒部42、止水部材50及び配線部材30に巻回された位置決め用粘着テープ22を備える。位置決め用粘着テープ22は、筒部42の外周から止水部材50の外周を経て配線部材30にかけて螺旋状に巻回されている。これにより、グロメット40の筒部42が止水部材50及び配線部材30に対して配線部材30の長手方向に位置ずれすることが抑制される。位置決め用粘着テープ22は、省略されてもよい。
本グロメット付配線部材20の製造方法の一例について説明する。
図3に示すように、配線部材30のうち複数の電線32が束ねられた部分に、軟質シート52Sを巻付ける。軟質シート52Sは、例えば、ブチルゴム等によって形成されたブチルシートである。ブチルシートは、複数の電線32の外周面に沿って変形し得る流動性、電線32の外周面及び外側止水部材54の内周面に粘着し得る粘着性、及び、自己融着性を有している。このため、ブチルシートは、外側止水部材54内の隙間を埋めて良好な止水性を発揮することが期待される。
軟質シート52Sが配線部材30の内部及び外周部で複数の電線32の間の隙間を埋めるため、例えば、次のようにして、電線32及び配線部材30に巻かれてもよい。
まず、図4(a)に示すように、軟質シート52Sの一方主面の一側領域に、複数の電線32を並列状態で粘着させる。
次に、図4(b)に示すように、軟質シート52Sの他の部分を折返して、並列状態の複数の電線32上に重ねる。これにより、軟質シート52Sの間に、複数の電線32が並列状態で挟込まれた状態となる。この状態で、軟質シート52Sは、複数の電線32の外周面形状に応じて変形して複数の電線32間の隙間を埋めることができる。
この後、複数の電線32を1つの中心周りに集中させつつ、当該集中した複数の電線32の周りに、軟質シート52Sの残りの部分を巻回していく。すると、図4(c)に示すように、軟質シート52Sが、配線部材30の内部及び外周部で複数の電線32間に介在し、かつ、配線部材30の周りを囲んだ状態となる。これにより、内側止水部材52が形成される。
配線部材30に内側止水部材52が形成された後、図5に示すように、内側止水部材52の周りに外側止水部材54が装着される。上記したように、外側止水部材54は、スリット54Sを有する硬質チューブである。配線部材30及び外側止水部材54を、開いたスリット54Sを通じて、外側止水部材54内に配置する。開かれたスリット54Sは、外側止水部材54自体の弾性力によって元の隙間となるように戻ることができる。
次に、図6に示すように、粘着テープ56を、外側止水部材54の外周及び配線部材30のうち外側止水部材54の両端外側部分に螺旋状に巻回する。粘着テープ56は、外側止水部材54の端部から配線部材30に向けて巻回されてもよいし、配線部材30から外側止水部材54の端部に向けて螺旋状に巻回されてもよい。例えば、1本の粘着テープ56が、配線部材30のうち外側止水部材54の一端外側部分から、外側止水部材54を経て、配線部材30のうち外側止水部材54の他端外側部分に向けて螺旋状に巻回されてもよい。これにより、粘着テープ56によって、外側止水部材54の両端開口が塞がれると共に、スリット54Sが塞がれた状態(図2参照)となる。
次に、図7に示すように、止水部材50が装着された配線部材30を、グロメット40の筒部42の貫通孔42h内に通す。例えば、筒部42を大きく広げた状態で、配線部材30の一方の端部を通し、配線部材30のうち止水部材50が装着された部分を、貫通孔42h内に配置する。筒部42は、例えば、外側止水部材54のうちの長手方向中間部に位置しており、外側止水部材54の両端部は筒部42からはみ出ている。これにより、筒部42が止水部材50を締付け、貫通孔42hの内周面が粘着テープ56の外表面にその周方向全体に亘って接触する。
そして、図8に示すように、位置決め用粘着テープ22を、筒部42及び配線部材30のうち筒部42から出ている部分に螺旋状に巻回していく。位置決め用粘着テープ22は、筒部42から配線部材30に向けて螺旋状に巻回されてもよいし、配線部材30から筒部42に向けて螺旋状に巻回されてもよい。これにより、配線部材30に対してグロメット40が位置ずれしないように位置決めされる。これにより、グロメット付配線部材20が製造される。
以上のように構成されたグロメット付配線部材20によると、配線部材30とグロメット40との間が、内側止水部材52と外側止水部材54とによって止水される。グロメット40の筒部42の圧縮力は、外側止水部材54を介して内側止水部材52に伝わる。このため、内側止水部材52が変形し難い。これにより、配線部材30に取付けられたグロメット40による止水効果が維持され易い。
例えば、配線部材30の隙間を埋める内側止水部材52は、当該隙間に応じて変形し得る程度に軟質であることが想定される。筒部42による圧縮力は、外側止水部材54の全体に分散されるため、内側止水部材52を筒部42の外に押出すような局所的な大きい力が作用し難い。これにより、内側止水部材52が筒部42内で、配線部材30と貫通孔42hとの間の隙間を埋めた状態で留まる状態が維持され易く、グロメット40による止水効果が維持され易い。特に、長期間経過状態又は高温環境下においても、内側止水部材52が筒部42内に留まる状態が効果的に維持される。
また、内側止水部材52は、複数の電線32間に位置しているため、複数の電線32間を止水することができる。筒部42の圧縮力が外側止水部材54によって分散されるため、電線32間の内側止水部材52も、筒部42の外に押出されるように変形し難い。これにより、電線32間の止水効果も維持され易い。
また、外側止水部材54は、グロメット40よりも硬質であるため、グロメット40の筒部42による圧縮力がより分散して内側止水部材52に伝わる。このため、内側止水部材52が貫通孔42h内から流れ出難くなり、止水効果がより維持され易い。
また、外側止水部材54は、筒状の硬質チューブであるため、硬質チューブが隙間無く内側止水部材52に密着し易く、貫通孔42hの内周面も硬質チューブの外周面に密着し易い。これにより、内側止水部材52と貫通孔42hの内周面との間をより確実に止水し易くなる。
また、外側止水部材54が、スリット54Sを有する硬質チューブであれば、当該スリット54Sを開くことで、外側止水部材54を配線部材30に装着し易い。
また、開いているスリット54Sに、内側止水部材52が充填された状態となっていれば、配線部材30とグロメット40との間の隙間を有効に塞ぐことができる。例えば、スリット54Sの両側縁が重なってしまうと、外側止水部材54の外周側で段差が生じることが想定される。スリット54Sが完全に閉じるような設定としても、内側止水部材52のできあがり外形に応じてスリット54Sの両側縁が重なってしまう可能性がある。内側止水部材52と外側止水部材54との大きさの関係を、スリット54Sが開くような設定として、当該スリット54Sを内側止水部材52で充填する構成とすることで、スリット54Sに起因する隙間が生じ難くなる。
また、貫通孔42hの初期内径が、外側止水部材54の外径よりも大きければ、貫通孔42h内に外側止水部材54材が挿入された状態で、グロメット40の筒部42が外側止水部材54を締付けることができる。筒部42の圧縮力によって、貫通孔42hと配線部材30との間の止水性を確保し易い。
また、内側止水部材52が、1枚の軟質シート52Sが配線部材30に巻回されて構成された部材であれば、当該1枚の軟質シート52Sと、外側止水部材54とで止水構造を実現できるため、グロメット付配線部材20の製造が容易となる。例えば、1枚の軟質シート52Sの部品管理を行えばよいため、構成部品の管理を簡易にできる。
また、粘着テープ56が外側止水部材54の両端を覆っているため、外側止水部材54から内側止水部材52が流出し難くなる。粘着テープ56は、スリット54Sも覆っているため、スリット54Sから内側止水部材52が流出し難くなる。粘着テープ56が耐熱テープであれば、内側止水部材52の流出防止効果がより確実に維持される。
なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
10 パネル
10h 貫通孔
20 グロメット付配線部材
22 位置決め用粘着テープ
30 配線部材
32 電線
32a 芯線
32b 被覆
40 グロメット
42 筒部
42h 貫通孔
44 漏斗状部
45 環状突部
50 止水部材
52 内側止水部材
52S 軟質シート
54 外側止水部材(硬質チューブ)
54S スリット
56 粘着テープ

Claims (9)

  1. 電線を有する配線部材と、
    前記配線部材が貫通する貫通孔を有するグロメットと、
    少なくとも一部が前記貫通孔と前記配線部材との間に介在する止水部材と、
    を備え、
    前記止水部材は、
    前記配線部材を囲む内側止水部材と、
    少なくとも一部が前記内側止水部材と前記貫通孔の内周面との間に介在し、前記内側止水部材よりも硬質な外側止水部材と、
    を有する、グロメット付配線部材。
  2. 請求項1に記載のグロメット付配線部材であって、
    前記配線部材は、前記電線を複数有し、
    前記内側止水部材は、前記複数の電線間に位置する、グロメット付配線部材。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のグロメット付配線部材であって、
    前記外側止水部材は、前記グロメットよりも硬質である、グロメット付配線部材。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のグロメット付配線部材であって、
    前記外側止水部材は、硬質チューブである、グロメット付配線部材。
  5. 請求項4に記載のグロメット付配線部材であって、
    前記硬質チューブは、前記電線の方向に沿うスリットを有する、グロメット付配線部材。
  6. 請求項5に記載のグロメット付配線部材であって、
    前記内側止水部材が前記スリット内に充填されている、グロメット付配線部材。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のグロメット付配線部材であって、
    前記貫通孔の初期内径は、前記外側止水部材の外径よりも小さい、グロメット付配線部材。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のグロメット付配線部材であって、
    前記内側止水部材は、前記配線部材に1枚の軟質シートが巻回されて形成された部材である、グロメット付配線部材。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のグロメット付配線部材であって、
    前記外側止水部材の両端を覆うように、前記外側止水部材に巻回された粘着テープをさらに備える、グロメット付配線部材。
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