JP2023111461A - 作業機 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造を簡素化できかつ耐久性を向上させることが可能な作業機を提供する。【解決手段】第1サブ弾性体81,第2サブ弾性体82およびメイン弾性体83が、ハウジング21に対する電池装着部52の移動時に弾性変形し、ガイドレール部70に対して電池装着部52が回動することを抑制する。また、第1サブ弾性体81,第2サブ弾性体82およびメイン弾性体83の構造を簡素化することができる。さらに、電池装着部52の移動時にガイドレール部70が抉られることが抑えられ、耐久性を向上させることができる。【選択図】図3
Description
本発明は、モータおよび動作部を支持するハウジングと、モータに電力を供給する電池パックと、を備えた作業機に関する。
モータおよび動作部を支持するハウジングと、モータに電力を供給する電池パックと、を備えた作業機の一例が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された電気機器(作業機)は、第1ハウジング,第2ハウジングおよび電池パックを有している。
電池パックは第2ハウジングに固定され、第2ハウジングは第1ハウジングに環状の弾性体を介して取り付けられている。これにより、第1ハウジングと第2ハウジングとの間における振動伝達が抑えられ、ひいては電池パックと第2ハウジングとの電気的な接続が安定化される。
上述の特許文献1に記載された技術では、第1ハウジングと第2ハウジングとの間に環状の弾性体を設け、第1ハウジングと第2ハウジングとが直接ぶつかり合うことを防止している。
しかしながら、例えば、直線運動を行う打撃部を備えた釘打機等においては、少なくとも打撃部の移動方向(衝撃を生じる方向)に弾性体を配置すれば足りる。そのため、特許文献1に記載の環状の弾性体を釘打機等に採用すると、比較的大きな弾性体の装着スペースを確保する必要等が生じ、構造の複雑化を招く虞があった。
また、第1ハウジングに対して第2ハウジングが、衝撃の生じる方向以外の方向にも衝撃の生じる方向と同程度に相対移動可能な構成であるため、第1ハウジングに対して第2ハウジングが回動したり暴れたりする等の複雑な動きをする可能性があり、特定の方向に衝撃が生じる釘打機やハンマドリルなどでは特に耐久性が低下する恐れがあった。
本発明の目的は、構造を簡素化できかつ耐久性を向上させることが可能な作業機を提供することにある。
本発明の一態様では、モータと、前記モータの駆動力を受けて移動する移動部を有する動作部と、前記モータおよび前記動作部を支持するハウジングと、前記モータに電力を供給する電池パックと、前記ハウジングに対して前記移動部の移動方向に移動自在に設けられ、かつ前記電池パックが着脱可能に装着される電池装着部と、前記ハウジングに設けられ、前記電池装着部の移動をガイドするガイド部と、前記ハウジングと前記電池装着部との間に設けられる弾性体と、を備え、前記弾性体は、前記ハウジングに対する前記電池装着部の移動時に弾性変形し、前記ガイド部に対して前記電池装着部が回動することを抑制する。
本発明によれば、弾性体が、ハウジングに対する電池装着部の移動時に弾性変形し、ガイド部に対して電池装着部が回動することを抑制する。また、弾性体の構造を簡素化することができる。さらに、電池装着部の移動時にガイド部が抉られることが抑えられ、耐久性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
<実施の形態1>
図1は実施の形態1の打込機の外観を示す側面図を、図2は図1の打込機の内部構造を示す部分断面図を、図3は弾性体の配置構造を示す図を、図4は電池パック周辺の構造を示す斜視図を、図5は図3のA-A線に沿う断面図を、図6はハウジング,電池装着部および電池パックの固定構造を示す断面図を、図7は電池装着部をハウジング側から見た平面図を、図8は電池装着部を外した状態のハウジングを弾性体側から見た斜視図を、図9は電池ユニットのハウジングに対する第1移動状態を示す図を、図10は電池ユニットのハウジングに対する第2移動状態を示す図をそれぞれ示している。
図1は実施の形態1の打込機の外観を示す側面図を、図2は図1の打込機の内部構造を示す部分断面図を、図3は弾性体の配置構造を示す図を、図4は電池パック周辺の構造を示す斜視図を、図5は図3のA-A線に沿う断面図を、図6はハウジング,電池装着部および電池パックの固定構造を示す断面図を、図7は電池装着部をハウジング側から見た平面図を、図8は電池装着部を外した状態のハウジングを弾性体側から見た斜視図を、図9は電池ユニットのハウジングに対する第1移動状態を示す図を、図10は電池ユニットのハウジングに対する第2移動状態を示す図をそれぞれ示している。
<打込機の概要>
図1および図2に示されるように、打込機(作業機)10は、止具としての釘11を射出する工具であって、所謂「釘打機」と呼ばれるものである。打込機10は、打込機本体20およびマガジン60を備えている。マガジン60の内部には、複数の釘11が装填され、これらの釘11は打込機本体20に向けて供給される。したがって、釘11は、打込機本体20の動作により木材等の加工材Wに打ち込まれる。
図1および図2に示されるように、打込機(作業機)10は、止具としての釘11を射出する工具であって、所謂「釘打機」と呼ばれるものである。打込機10は、打込機本体20およびマガジン60を備えている。マガジン60の内部には、複数の釘11が装填され、これらの釘11は打込機本体20に向けて供給される。したがって、釘11は、打込機本体20の動作により木材等の加工材Wに打ち込まれる。
打込機本体20は、プラスチック等の樹脂材料を射出成形することで、略環状に形成されたハウジング21を備えている。ハウジング21を略環状に形成することで、作業者によりハウジング21をバランス良く把持可能としている。また、ハウジング21の剛性アップも可能としている。
ハウジング21は中空となっており、具体的には二分割されたハウジング分割体22,23(図5および図8参照)を突き合わせて形成されている。なお、図2,図3,図4,図9および図10では、ハウジング21の内部構造を分かり易くするために、一対のハウジング分割体22,23のうちのいずれか一方のみを示している。
<ハウジングについて>
図2に示されるように、ハウジング21は合計4つの部分から形成されている。具体的には、ハウジング21は、本体ハウジング部24,ハンドル部25,モータハウジング部26および電池ユニット装着部27を備えている。
図2に示されるように、ハウジング21は合計4つの部分から形成されている。具体的には、ハウジング21は、本体ハウジング部24,ハンドル部25,モータハウジング部26および電池ユニット装着部27を備えている。
本体ハウジング部24は、Y軸方向に延在しており、ハンドル部25は、本体ハウジング部24の長手方向略中央部からY軸方向と交差するX軸方向一方側(図中右側)に傾斜するように延在している。また、モータハウジング部26は、ハンドル部25に対してY軸方向一方側(図中下側)に離間し、本体ハウジング部24からX軸方向一方側に延在している。さらに、電池ユニット装着部27は、本体ハウジング部24に対してX軸方向一方側に離間し、ハンドル部25とモータハウジング部26とを接続している。
ここで、X軸方向は、釘11が打ち込まれる加工材Wの表面が広がる方向で、かつマガジン60の長手方向である。また、Y軸方向は、釘11の打ち込み方向であって、加工材Wの表面に対して垂直の方向である。さらに、Z軸方向は、X軸方向およびY軸方向の両方に直交する方向であって、一対のハウジング分割体22,23の突合せ方向である(図5および図8参照)。
ハウジング21を形成する本体ハウジング部24,ハンドル部25,モータハウジング部26および電池ユニット装着部27は、互いに略環状となるように接続されている。よって、ハウジング21の略中央部分には、作業者の手の指(図示せず)を配置し得る開口28が形成される。
図2に示されるように、本体ハウジング部24の内部には、駆動機構(動作部)30が収容されている。駆動機構30は、モータハウジング部26の内部に収容されたブラシレスモータ(モータ)40の駆動力を受けて作動し、Y軸方向一方側(加工材W側)に釘11を射出する機能を有する。このように、ハウジング21は、ブラシレスモータ40および駆動機構30を支持している。
<駆動機構について>
駆動機構30は、ノーズ31,シリンダ32および蓄圧容器33を備えている。ノーズ31は、段付きの略筒状に形成され、かつ金属製となっている。ノーズ31は、本体ハウジング部24のY軸方向一方側に配置され、ノーズ取付筒部31aと、当該ノーズ取付筒部31aからY軸方向一方側に延出された射出部31bと、を有している。
駆動機構30は、ノーズ31,シリンダ32および蓄圧容器33を備えている。ノーズ31は、段付きの略筒状に形成され、かつ金属製となっている。ノーズ31は、本体ハウジング部24のY軸方向一方側に配置され、ノーズ取付筒部31aと、当該ノーズ取付筒部31aからY軸方向一方側に延出された射出部31bと、を有している。
ノーズ取付筒部31aの径方向内側には、雌ねじ(図示せず)が形成され、当該雌ねじには、シリンダ32のY軸方向一側がねじ結合されている。また、ノーズ取付筒部31aの内部には、略円筒状に形成されたゴム製のバンパ(緩衝部材)31cが収容されている。
バンパ31cには、シリンダ32の内部に移動自在に設けられたピストン34aが、上死点から下死点への下降時に衝突するようになっている。具体的には、バンパ31cは、ピストン34aの衝突により弾性変形し、ピストン34aの運動エネルギを吸収する。これにより、作業者に大きな負荷を与えずに済む。
射出部31bは、ノーズ取付筒部31aからY軸方向一方側に延出されている。射出部31bの内部には、Y軸方向に延在された略長尺棒状のドライバブレード34bが移動自在となっている。ドライバブレード34bは、ピストン34aに一体に設けられ、当該ピストン34aの下降時に本体ハウジング部24のY軸方向一方側から突出される。これにより、釘11が加工材Wに打ち込まれる。
また、射出部31bの内部には、ドライバブレード34bをY軸方向他方側へ持ち上げるピンホイール35が回転自在に収容されている。当該ピンホイール35には、複数のピン(図示せず)が設けられ、これらのピンは、ドライバブレード34bに設けられた複数の突起(ラック)34cに、それぞれ係合可能となっている。
そして、ピンホイール35は、ブラシレスモータ40の駆動力を受けて回転駆動され、蓄圧容器33の圧力室33aの押圧力に抗して打撃部34(ピストン34aおよびドライバブレード34b)をその移動方向他方側(Y軸方向他方側)に持ち上げる機能を有する。なお、ピンホイール35は、本発明における持上部に相当する。
蓄圧容器33は、シリンダ32のY軸方向他方側に配置されている。具体的には、蓄圧容器33は、シリンダ32のY軸方向他方側の部分を密閉している。蓄圧容器33の内部には、圧力室33aが形成され、当該圧力室33aの内部には、大気圧よりも高圧の気体が充填されている。ここで、圧力室33aの内部に充填される気体は、例えば、高圧空気や不活性ガス(窒素ガス等)である。本実施の形態では、圧力室33aの内部に、不活性ガスが充填されている。
これにより、シリンダ32の内部に移動自在に設けられたピストン34aが、圧力室33aの圧力により上死点から下死点に向けて勢い良く移動可能となっている。すなわち、蓄圧容器33は、ピストン34aに対してY軸方向一方側に押圧力を生じさせ、ドライバブレード34bに釘11を打撃させる機能を有する。なお、蓄圧容器33は、本発明における押圧部に相当する。
シリンダ32の内部には、その軸方向(Y軸方向)に延在するようにして、ピストン34aおよびドライバブレード34bからなる打撃部34が移動自在に収容されている。具体的には、打撃部34は、図2中二点鎖線で示される上死点と、図2中実線で示される下死点と、の間において移動自在となっている。なお、打撃部34は、本発明における移動部に相当する。
ピストン34aは、略有底円筒状に形成され、当該ピストン34aの外径は、シリンダ32の内径よりも僅かに小さくなっている。また、ピストン34aの外周にはシール部材34dが装着されている。これにより、ピストン34aの蓄圧容器33側とバンパ31c側とが密封される。さらに、ピストン34aには、ドライバブレード34bの基端部が固定され、当該ドライバブレード34bは、ピストン34aの中央部分からY軸方向一方側に延出されている。
ドライバブレード34bは略棒状に形成され、その基端部(Y軸方向他方側)がピストン34aに固定されている。一方、ドライバブレード34bの先端側(Y軸方向一方側)は、射出部31bの内部に移動自在に挿通されている。そして、ピストン34aが上死点から下死点に移動することで、ドライバブレード34bは、打込機本体20に供給された釘11を加工材Wに向けて打ち込む。
<ブラシレスモータの周辺構造について>
モータハウジング部26の内部には、ブラシレスモータ40が収容されている。ブラシレスモータ40は、略円柱状に形成され、径方向外側に配置されたステータ41と、当該ステータ41の径方向内側に回転自在に設けられたロータ42と、を備えている。ロータ42の回転中心には、回転軸42aが固定され、当該回転軸42aは、X軸方向に延在されている。
モータハウジング部26の内部には、ブラシレスモータ40が収容されている。ブラシレスモータ40は、略円柱状に形成され、径方向外側に配置されたステータ41と、当該ステータ41の径方向内側に回転自在に設けられたロータ42と、を備えている。ロータ42の回転中心には、回転軸42aが固定され、当該回転軸42aは、X軸方向に延在されている。
そして、ブラシレスモータ40には、コントローラ43が電気的に接続されており、当該コントローラ43は、ハウジング21の内部において、ブラシレスモータ40と電池ユニット50との間に配置されている。コントローラ43には、さらに、トリガスイッチ44および電池ユニット50が電気的に接続されている。
トリガスイッチ44は、ハンドル部25に設けられ、作業者の手の指の操作によりY軸方向にスライド可能となっている。これにより、コントローラ43は、トリガスイッチ44からの操作信号(オン信号)の入力に基づいて、電池ユニット50の電力をブラシレスモータ40に供給する。
また、電池ユニット50は、電池ユニット装着部27に対して、Y軸方向にスライド自在に設けられている。これにより、駆動機構30の動作時に発生する振動が、電池ユニット50に伝達されることが抑制される。
さらに、モータハウジング部26の内部で、かつブラシレスモータ40のピンホイール35側には、遊星歯車減速機45が設けられている。つまり、ブラシレスモータ40,遊星歯車減速機45およびピンホイール35は、この順番でX軸方向に並んでいる。そして、遊星歯車減速機45の入力側には、ブラシレスモータ40を形成する回転軸42aのX軸方向他方側が動力伝達可能に連結されている。一方、遊星歯車減速機45の出力側には、ピンホイール35が動力伝達可能に連結されている。
このように、ブラシレスモータ40とピンホイール35との間に配置された遊星歯車減速機45は、回転軸42aの回転速度を所定速度にまで減速し、高トルク化された回転力をピンホイール35に伝達する。これにより、小型のブラシレスモータ40であっても、圧力室33aの内部圧力に抗して打撃部34をY軸方向他方側へ持ち上げることが可能となっている。
ここで、ピンホイール35は、ピストン34aが下死点にある時にドライバブレード34bと係合し、ブラシレスモータ40の駆動力を受けてピストン34aを下死点から上死点へ移動させる。そして、ピストン34aが上死点に到達すると、ピンホイール35とドライバブレード34bとの係合が解かれる。これにより、ピストン34aおよびドライバブレード34bを含む打撃部34は、圧力室33aの内部圧力により上死点から下死点へと勢い良く移動する。
<マガジンについて>
図1に示されるように、マガジン60は、マガジンケース62と、マガジンケース62に移動自在に設けられたフィーダ63と、を備えている。マガジンケース62は、略直方体形状に形成され、ハウジング21のハンドル部25に対して略平行(マガジンケース62の内部の釘11がドライバブレード34bと略平行)となるよう、X軸方向一方側(図中右側)に向けて傾斜している。
図1に示されるように、マガジン60は、マガジンケース62と、マガジンケース62に移動自在に設けられたフィーダ63と、を備えている。マガジンケース62は、略直方体形状に形成され、ハウジング21のハンドル部25に対して略平行(マガジンケース62の内部の釘11がドライバブレード34bと略平行)となるよう、X軸方向一方側(図中右側)に向けて傾斜している。
マガジンケース62は、モータハウジング部26に隣接しており、マガジンケース62の前端部(X軸方向他方側の部分)が、ノーズ31の射出部31b(図2参照)に組付けられている。これに対し、マガジンケース62の後端部(X軸方向一方側の部分)は、モータハウジング部26に固定されている。
マガジンケース62の内部には、複数の釘11が並んで収容され(図1参照)、これらの釘11は、マガジンケース62の内部において、マガジン60の長手方向に移動自在となっている。また、フィーダ63は、複数の釘11を射出部31bに向けて供給する機能を有する。具体的には、フィーダ63には付勢ばね(図示せず)が設けられ、当該付勢ばねのばね力により複数の釘11がマガジン60の前端部に向けて押圧されている。これにより、ピストン34a(図2参照)が上死点に到達したときに、射出部31bに釘11が供給される。
<電池ユニットについて>
図1ないし図6に示されるように、ハウジング21を形成する電池ユニット装着部27には、電池ユニット50が装着されている。電池ユニット装着部27と電池ユニット50との間には、Y軸方向に延在されたガイドレール部70が設けられている。電池ユニット50は、ガイドレール部70を介して、電池ユニット装着部27に対してスライド自在となっている。
図1ないし図6に示されるように、ハウジング21を形成する電池ユニット装着部27には、電池ユニット50が装着されている。電池ユニット装着部27と電池ユニット50との間には、Y軸方向に延在されたガイドレール部70が設けられている。電池ユニット50は、ガイドレール部70を介して、電池ユニット装着部27に対してスライド自在となっている。
このように、ハウジング21は、電池ユニット50のハウジング21に対する移動をガイドするガイドレール部70を備えており、これにより電池ユニット50は、電池ユニット装着部27に対して、打撃部34の移動方向(Y軸方向)に移動可能となっている。
電池ユニット50は、ブラシレスモータ40に電力を供給する電池パック51と、電池ユニット装着部27に対して打撃部34の移動方向に移動自在に設けられ、かつ電池パック51が着脱可能に装着される電池装着部52と、を備えている。
ここで、電池パック51は、リチウムイオンバッテリ等からなる二次電池であり、電池装着部52に対してY軸方向に着脱自在となっている。具体的には、図6に示されるように、電池パック51に一体に設けられた一対の電池パック側レール51aと、電池装着部52に一体に設けられた一対の電池装着部側第1レール52aとが、互いにスライド自在に係合されている。
なお、図6では、電池ユニット装着部27と、電池装着部52と、電池パック51との係合関係を分かり易くするために、電池パック51の内部等の図示を省略している。
そして、電池パック51の電池装着部52への装着状態において、図3に示されるように、電池パック51に設けられた電池側ターミナル51bと、電池装着部52に設けられた装着部側ターミナル52bとが互いに電気的に接続される。
なお、電池パック51を電池装着部52から外す場合には、電池パック51に設けられたリリースボタン51cを押圧しつつ、当該電池パック51を電池装着部52からY軸方向他方側に引き抜くようにする。
図3,図4および図7に示されるように、電池装着部52は、ハウジング21を組み立てる際に電池ユニット装着部27に予め組付けられるものであって、X軸方向に対して段付き形状に形成されている。具体的には、電池装着部52は、電池パック51側(図3中下側)から、下段部52c,中段部52dおよび上段部52eを有している。
そして、電池装着部52の中段部52dの部分に、ガイドレール部70が配置されている。すなわち、下段部52cは、ガイドレール部70の電池パック51側に配置され、上段部52eは、ガイドレール部70の電池パック51とは反対側に配置されている。
ガイドレール部70は、図6に示されるように、電池装着部52の中段部52dに設けられる電池装着部側第2レール52fと、ハウジング21の電池ユニット装着部27に設けられるハウジング側レール27aと、から形成される。
そして、電池装着部側第2レール52fとハウジング側レール27aとからなるレールセットが2つ設けられ、これらのレールセットは、それぞれが打撃部34の移動方向(Y軸方向)に向かって延在するように形成されており、Y軸方向と交差するZ軸方向に、互いに対向配置されている。なお、電池装着部側第2レール52fが、本発明における電池装着部側レールに相当する。
ハウジング側レール27aは、電池装着部側第2レール52fよりも、X軸方向の一方側(下側)に配置されている。また、ハウジング側レール27aには、ハウジング側レール27aの上面よりも上側に突出するレール部弾性体84が取り付けられている。このため、レール部弾性体84は、ハウジング側レール27aと電池装着部側第2レール52fとの間で、X軸方向に挟まれて圧縮されている。
このように、電池装着部側第2レール52fおよびハウジング側レール27aからなる一対のレールセットを、電池装着部52の中段部52dに配置することで、電池装着部52(電池ユニット50)は、電池ユニット装着部27(ハウジング21)に対して、打撃部34の移動方向(Y軸方向)に移動自在とされ、かつ脱落不能となっている。
ここで、ガイドレール部70は、電池装着部52が打撃部34の移動方向以外の方向に移動することを規制する。すなわち、電池装着部52は、電池ユニット装着部27に対して、打撃部34の移動方向(Y軸方向)にのみ移動可能となっており、それ以外の方向(X軸方向やZ軸方向)への移動は制限されている。なお、ガイドレール部70は、本発明におけるガイド部に相当する。
図3,図4および図7に示されるように、電池装着部52の下段部52cには、第1サブ弾性体81に当接する第1当接壁52gが設けられている。第1当接壁52gは、電池ユニット50がハウジング21に対してガイドレール部70に沿ってY軸方向一方側(図3中右側)に移動した際に、第1サブ弾性体81を押圧する。ただし、第1当接壁52gは、打撃部34の停止状態(打込機10の非作動状態)において、第1サブ弾性体81に接触した状態となっている。
また、電池装着部52の上段部52eには、第2サブ弾性体82に当接する第2当接壁52hが設けられている。第2当接壁52hは、電池ユニット50がハウジング21に対してガイドレール部70に沿ってY軸方向他方側(図3中左側)に移動した際に、第2サブ弾性体82を押圧する。ただし、第2当接壁52hは、打撃部34の停止状態(打込機10の非作動状態)において、第2サブ弾性体82に接触した状態となっている。
さらに、電池装着部52の下段部52cと中段部52dとの間には、略L字形状に形成された第1弾性体支持部52kが設けられている。第1弾性体支持部52kは、メイン弾性体83を、Y軸方向他方側およびX軸方向一方側の二方向から支持可能となっている。具体的には、第1弾性体支持部52kは、メイン弾性体83に対してY軸方向他方側から当接する第3当接壁52mと、メイン弾性体83に対してX軸方向一方側から当接する第4当接壁52nと、を備えている。
そして、第3当接壁52mは、電池ユニット50がハウジング21に対してガイドレール部70に沿ってY軸方向一方側(図3中右側)に移動した際に、メイン弾性体83を押圧する。なお、第3当接壁52mは、打撃部34の停止状態(打込機10の非作動状態)において、メイン弾性体83に接触した状態となっている。
その一方で、第4当接壁52nには、メイン弾性体83が第3当接壁52mによりY軸方向に押圧(圧縮)されて、当該メイン弾性体83がX軸方向に膨張することで、メイン弾性体83がX軸方向他方側から押し付けられるようになっている。なお、メイン弾性体83の動作(圧縮および膨張)および機能については、後で詳述する。
このように、電池装着部52は、打撃部34の停止状態において、第1サブ弾性体81,第2サブ弾性体82およびメイン弾性体の全てに接触した状態となっている。したがって、電池ユニット50がガイドレール部70に沿ってY軸方向にがたつくことが効果的に抑えられる。よって、例えば、作業者が打込機10を保持した際に、電池ユニット50のがたつきに起因した違和感を生じることが抑制される。
ここで、第1サブ弾性体81,第2サブ弾性体82およびメイン弾性体83は、いずれもゴム等の弾性材料により略樽型に形成されており、いずれも同じ形状となっている。なお、メイン弾性体83が本発明における弾性体および第1弾性体に相当し、第1サブ弾性体81が本発明における弾性体および第1弾性体に相当し、第2サブ弾性体82が本発明における弾性体および第2弾性体に相当する。そして、第1サブ弾性体81,第2サブ弾性体82およびメイン弾性体83は、いずれもハウジング21と電池装着部52との間に設けられている。
<電池ユニット装着部について>
図3ないし図5および図8に示されるように、電池ユニット装着部27には、1個のメイン弾性体83を支持する略L字形状に形成された第2弾性体支持部27bが設けられている。第2弾性体支持部27bは、メイン弾性体83を、Y軸方向一方側およびX軸方向他方側の二方向から支持可能となっている。具体的には、第2弾性体支持部27bは、メイン弾性体83に対してY軸方向一方側から当接する第5当接壁27cと、メイン弾性体83に対してX軸方向他方側から当接する第6当接壁27dと、を備えている。
図3ないし図5および図8に示されるように、電池ユニット装着部27には、1個のメイン弾性体83を支持する略L字形状に形成された第2弾性体支持部27bが設けられている。第2弾性体支持部27bは、メイン弾性体83を、Y軸方向一方側およびX軸方向他方側の二方向から支持可能となっている。具体的には、第2弾性体支持部27bは、メイン弾性体83に対してY軸方向一方側から当接する第5当接壁27cと、メイン弾性体83に対してX軸方向他方側から当接する第6当接壁27dと、を備えている。
このように、メイン弾性体83は、電池装着部52を電池ユニット装着部27に組付けた状態において、ハウジング21側の第2弾性体支持部27bと、電池ユニット50側の第1弾性体支持部52kと、によって囲まれている。そして、メイン弾性体83は、第3当接壁52m,第4当接壁52n,第5当接壁27cおよび第6当接壁27dにより支持可能となっている。
ここで、第3当接壁52mおよび第5当接壁27cは、互いにY軸方向において対向しており、第4当接壁52nおよび第6当接壁27dは、互いにX軸方向において対向している。そして、メイン弾性体83は、電池装着部52の移動方向一方側(Y軸方向一方側)に配置されており、打撃部34の停止状態(打込機10の非作動状態)において、第3当接壁52mおよび第5当接壁27cの両方に接触し、かつ第4当接壁52nまたは第6当接壁27dのいずれか一方に接触した状態となる。
すなわち、メイン弾性体83の直径寸法D(図10参照)は、第4当接壁52nと第6当接壁27dとの間の距離S(図10参照)よりも小さくなっている(D<S)。これにより、電池ユニット50(電池装着部52)は、ガイドレール部70に沿って(Y軸方向に向けて)スムーズに移動可能となっている。
図3ないし図5および図8に示されるように、電池ユニット装着部27には、1個の第1サブ弾性体81を保持する第1サブ弾性体保持部27eが設けられている。第1サブ弾性体保持部27eは、第2弾性体支持部27bよりもY軸方向一方側で、かつガイドレール部70よりもX軸方向一方側に配置されている。
すなわち、第1サブ弾性体保持部27eに保持される第1サブ弾性体81は、電池装着部52の移動方向一方側(Y軸方向一方側)に配置されている。また、第1サブ弾性体81は、ガイドレール部70の電池パック51側に配置されている。
そして、第1サブ弾性体保持部27eは、電池装着部52の第1当接壁52gに向けて開口しており、当該開口部分から第1当接壁52gに向けて、第1サブ弾性体81の略半分が露出されている。
また、電池ユニット装着部27には、2個の第2サブ弾性体82を保持する第2サブ弾性体保持部27fが設けられている。第2サブ弾性体保持部27fは、第2弾性体支持部27bよりもY軸方向他方側で、かつガイドレール部70よりもX軸方向他方側に配置されている。
すなわち、第2サブ弾性体保持部27fに保持される第2サブ弾性体82は、電池装着部52の移動方向他方側(Y軸方向他方側)に配置されている。また、第2サブ弾性体82は、ガイドレール部70の電池パック51とは反対側に配置されている。
そして、第2サブ弾性体保持部27fは、電池装着部52の第2当接壁52hに向けて開口しており、当該開口部分から第2当接壁52hに向けて、第2サブ弾性体82の略半分が露出されている。
<振動吸収動作>
次に、以上のように形成された打込機10の動作、特に、メイン弾性体83,第1サブ弾性体81および第2サブ弾性体82による振動吸収動作について、図面を用いて詳細に説明する。
次に、以上のように形成された打込機10の動作、特に、メイン弾性体83,第1サブ弾性体81および第2サブ弾性体82による振動吸収動作について、図面を用いて詳細に説明する。
<第1移動状態について>
作業者によりトリガスイッチ44が操作されると、上死点にある打撃部34のピストン34aが、圧力室33aの圧力により下死点に向けて勢い良く移動する。これにより、打撃部34のドライバブレード34bにより釘11が打撃されて、当該釘11が加工材Wに打ち込まれる(図2参照)。
作業者によりトリガスイッチ44が操作されると、上死点にある打撃部34のピストン34aが、圧力室33aの圧力により下死点に向けて勢い良く移動する。これにより、打撃部34のドライバブレード34bにより釘11が打撃されて、当該釘11が加工材Wに打ち込まれる(図2参照)。
このとき、打撃部34の打撃方向とは逆方向に大きな反力が作用する。具体的には、図9に示されるように、打込機10の全体が、実線矢印M1の方向つまり釘11の打ち込み方向とは逆方向(Y軸方向他方)に移動する。
すると、比較的重量が嵩む電池ユニット50は、慣性の法則によりその場に止まろうとする。これにより、電池ユニット50は、ハウジング21に対してガイドレール部70を介してY軸方向一方側に移動する。よって、メイン弾性体83および第1サブ弾性体81の双方が押圧されて圧縮(弾性変形)される。
なお、メイン弾性体83は、第3当接壁52mおよび第5当接壁27cに挟まれて、Y軸方向に圧縮される。また、第1サブ弾性体81は、第1当接壁52gおよび第1サブ弾性体保持部27eに挟まれて、Y軸方向に圧縮される。
これにより、打撃部34の打撃時に発生する衝撃が、メイン弾性体83および第1サブ弾性体81の双方に吸収される。よって、作業者に対する負荷が軽減され、かつ電池側ターミナル51bと装着部側ターミナル52b(図3参照)との電気的な接続が安定化される。
ここで、電池装着部52を含む電池パック51の重心Gは、ガイドレール部70よりもX軸方向一方側にあり、ガイドレール部70から離れた位置に配置されている。これにより、電池ユニット50は、ガイドレール部70に沿って移動するものの、図9の矢印Rに示されるように重心Gを中心に回動しようとする。具体的には、打撃部34の打撃動作に伴い、電池装着部52がガイドレール部70に対して抉るように回動しようとする。
このとき、メイン弾性体83は、電池装着部52の移動方向(Y軸方向)において、第3当接壁52mと第5当接壁27cとにより圧縮され、Y軸方向に沿う直径寸法Dがそれよりも小さい直径寸法d1となるまで押し潰される(d1<D)。その一方で、メイン弾性体83はX軸方向に膨張して、当該X軸方向に沿う直径寸法d2が、第4当接壁52nと第6当接壁27dとの間の距離S(図10参照)よりも大きくなる(d2>S)。
これにより、電池装着部52は、X軸方向一方側に押圧力Fで押圧される。すなわち、メイン弾性体83は、電池装着部52の回動に反発する方向に膨張して、電池装着部52がガイドレール部70に対して回動しようとする方向(矢印R方向)とは逆方向に反発力(押圧力F)を発生する。
このように、メイン弾性体83は、ハウジング21に対する電池装着部52のY軸方向一方側への移動時に弾性変形し、打撃部34の打撃時の衝撃を吸収する機能に加えて、ガイドレール部70に対して電池装着部52が回動することを抑制する機能を有する。これにより、ガイドレール部70を損傷させたり早期に摩耗させたりすること等が防止される(耐久性向上)。
なお、メイン弾性体83とともに弾性変形される第1サブ弾性体81は、メイン弾性体83と同様に、Y軸方向に沿う直径寸法Dがそれよりも小さい直径寸法d1となるまで押し潰される(d1<D)。その一方で、第1サブ弾性体81は、X軸方向において第1サブ弾性体保持部27eにより保持されているため、X軸方向に沿う反発力は電池装着部52に作用しない。つまり、第1サブ弾性体81は、電池装着部52に対してY軸方向にのみ反発力を発生する。
また、レール部弾性体84は、ハウジング側レール27aと電池装着部側第2レール52fとの間に、X軸方向への反発力を発生する。この反発力によっても、ガイドレール部70に対して電池装着部52が回動することを抑制される。
<第2移動状態について>
電池装着部52(電池ユニット50)は、メイン弾性体83および第1サブ弾性体81を弾性変形させた後は、ハウジング21に対してガイドレール部70を介してY軸方向他方側に移動する。具体的には、電池装着部52がメイン弾性体83および第1サブ弾性体81の反発力により、ハウジング21に対して図10の破線矢印M2の方向に移動する。
電池装着部52(電池ユニット50)は、メイン弾性体83および第1サブ弾性体81を弾性変形させた後は、ハウジング21に対してガイドレール部70を介してY軸方向他方側に移動する。具体的には、電池装着部52がメイン弾性体83および第1サブ弾性体81の反発力により、ハウジング21に対して図10の破線矢印M2の方向に移動する。
このとき、上述の第1移動状態(図9参照)において、メイン弾性体83がX軸方向に膨張して、電池ユニット50のガイドレール部70に対する回動が抑えられた直後であるため、電池装着部52は、ガイドレール部70に沿って真っ直ぐにスムーズに移動する。
その後、図10に示されるように、第2サブ弾性体82が電池装着部52の第2当接壁52hに押圧されて、Y軸方向他方側に圧縮(弾性変形)される。具体的には、第2サブ弾性体82は、第2当接壁52hおよび第2サブ弾性体保持部27fによりY軸方向に圧縮され、その直径寸法Dがそれよりも小さい直径寸法d3となる(d3<D)。
これにより、電池装着部52のY軸方向他方側への移動に伴う衝撃が、第2サブ弾性体82に吸収される。よって、これによっても、作業者に対する負荷が軽減され、かつ電池側ターミナル51bと装着部側ターミナル52b(図3参照)との電気的な接続が安定化される。
以上詳述したように、実施の形態1に係る打込機10によれば、第1サブ弾性体81,第2サブ弾性体82およびメイン弾性体83が、ハウジング21に対する電池装着部52の移動時に弾性変形し、ガイドレール部70に対して電池装着部52が回動することを抑制する。
また、第1サブ弾性体81,第2サブ弾性体82およびメイン弾性体83の構造を簡素化することができる。さらに、電池装着部52の移動時にガイドレール部70が抉られることが抑えられ、耐久性を向上させることができる。
また、実施の形態1に係る打込機10によれば、電池装着部52の移動方向一方側(Y軸方向一方側)にメイン弾性体83および第1サブ弾性体81が配置され、電池装着部52の移動方向他方側(Y軸方向他方側)に第2サブ弾性体82が配置されている。
これにより、電池装着部52(電池ユニット50)のY軸方向両側(打ち込み方向両側)への振動吸収効果をより高めることが可能となる。よって、作業者に対する負荷をより軽減することが可能となり、かつ電池側ターミナル51bと装着部側ターミナル52bとの電気的な接続をより安定化することができる。
さらに、実施の形態1に係る打込機10によれば、電池装着部52は、駆動機構30の停止状態において、メイン弾性体83および第1サブ弾性体81(第1弾性体)と、第2サブ弾性体82(第2弾性体)と、の両方に接触する。
これにより、電池装着部52がガイドレール部70に沿ってY軸方向両側にがたつくことが効果的に抑えられる。よって、例えば、作業者が打込機10を保持した際に、電池ユニット50のがたつきに起因した違和感を生じることが抑えられる。なお、メイン弾性体83および第1サブ弾性体81(第1弾性体)は、いずれも電池装着部52に対してY軸方向一方側に位置するため、駆動機構30の停止状態において、いずれか一方が電池装着部52から離間する構成としても良い。
また、実施の形態1に係る打込機10によれば、ガイドレール部70は、電池装着部52が打撃部34の移動方向(Y軸方向)以外の方向に移動することを規制する。
これにより、打撃部34の移動方向(衝撃を生じる方向)にのみメイン弾性体83を配置すれば足りる。よって、従前に比して弾性体の形状を簡素化して、その固定構造等をより簡素化することが可能となる。
さらに、実施の形態1に係る打込機10によれば、電池装着部側第2レール52fおよびハウジング側レール27aからなるレールセットが、打撃部34の移動方向(Y軸方向)と交差する方向(Z軸方向)に互いに対向配置されている。
これにより、電池装着部52を、ハウジング21に対して打撃部34の移動方向に移動自在としつつ、確実に脱落不能とすることができる。
<実施の形態2,3,4>
次に、本発明の実施の形態2,3,4について、図面を用いて詳細に説明する。なお、上述した実施の形態1と同様の機能を有する部分については同一の記号を付し、その詳細な説明を省略する。
次に、本発明の実施の形態2,3,4について、図面を用いて詳細に説明する。なお、上述した実施の形態1と同様の機能を有する部分については同一の記号を付し、その詳細な説明を省略する。
図11は実施の形態2の打込機を示す図5に対応した図を、図12は実施の形態3の打込機を示す図5に対応した図を、図13は実施の形態4の打込機を示す図5に対応した図をそれぞれ示している。
図11に示されるように、実施の形態2の打込機90では、実施の形態1の打込機10(図5参照)に比して、電池装着部52の移動方向一方側(Y軸方向一方側)にメイン弾性体83を1個追加して設け、電池装着部52の移動方向他方側(Y軸方向他方側)の第2サブ弾性体82を1個減らした点が異なっている。また、一対のメイン弾性体83の配置箇所を、それぞれ電池装着部52のZ軸方向両側として、一対のメイン弾性体83をZ軸方向に互いに離間させている。
以上のように形成した実施の形態2においても、上述した実施の形態1と同様の作用効果を奏することができる。これに加えて、実施の形態2の打込機90では、第1弾性体であるメイン弾性体83および第1サブ弾性体81の個数(計3個)が、第2弾性体である第2サブ弾性体の個数(計1個)よりも多くなっている。
したがって、打撃部34(図2参照)の打撃時における最も大きな衝撃を、計3個のメイン弾性体83および第1サブ弾性体81により効果的に吸収することが可能となる。その際に、メイン弾性体83が2個であるため、ガイドレール部70に対して電池装着部52が回動することをより抑制することも可能となる。
図12に示されるように、実施の形態3の打込機100では、実施の形態1の打込機10に比して、電池装着部52の移動方向他方側(Y軸方向他方側)の第2サブ弾性体82を1個減らした点が異なっている。なお、実施の形態3においても実施の形態2と同様に、第1弾性体であるメイン弾性体83および第1サブ弾性体81の個数(計2個)が、第2弾性体である第2サブ弾性体82の個数(計1個)よりも多くなっている。
以上のように形成した実施の形態3においても、上述した実施の形態1と同様の作用効果を奏することができる。なお、第2サブ弾性体82は、メイン弾性体83および第1サブ弾性体81の反発力で移動方向他方側(Y軸方向他方側)に移動する電池装着部52の勢いを受け止めるだけなので、1個だけでも十分に振動吸収効果を得ることができる。
図13に示されるように、実施の形態4の打込機110では、実施の形態1の打込機10に比して、電池装着部52の移動方向一方側(Y軸方向一方側)の第1サブ弾性体81を省略するとともにメイン弾性体83を1個追加して設け、電池装着部52の移動方向他方側(Y軸方向他方側)の第2サブ弾性体82を1個減らした点が異なっている。また、一対のメイン弾性体83を、電池装着部52のZ軸方向において互いに接触するよう配置している。なお、実施の形態4においても実施の形態2と同様に、第1弾性体であるメイン弾性体83の個数(計2個)が、第2弾性体である第2サブ弾性体82の個数(計1個)よりも多くなっている。
以上のように形成した実施の形態4においても、上述した実施の形態1と同様の作用効果を奏することができる。これに加えて、実施の形態4の打込機110では、メイン弾性体83が2個であるため、ガイドレール部70に対して電池装着部52が回動することをより抑制することが可能となる。
ここで、メイン弾性体83,第1サブ弾性体81および第2サブ弾性体82の素材や個数、さらには配置箇所等については、上述した実施の形態1,2,3,4で挙げた例に限らず、打込機10の仕様(打撃部34の質量や圧力室33aの圧力等)に応じて、適宜変更することができる。
<実施の形態5>
次に、本発明の実施の形態5について、図面を用いて詳細に説明する。なお、上述した実施の形態1と同様の機能を有する部分については同一の記号を付し、その詳細な説明を省略する。
次に、本発明の実施の形態5について、図面を用いて詳細に説明する。なお、上述した実施の形態1と同様の機能を有する部分については同一の記号を付し、その詳細な説明を省略する。
図14は実施の形態5の打込機を示す図3に対応した図を示している。
図14に示されるように、実施の形態5の打込機120では、実施の形態1の打込機10(図5参照)に比して、電池装着部52の上段部52eの形状が異なっている。また、上段部52eの形状変更に伴い、第2サブ弾性体保持部27fの形状も異なっている。
具体的には、上段部52eには、第2当接壁52hから電池装着部52の移動方向他方側(Y軸方向他方側)に突出するようにして、弾性体押圧突起121が一体に設けられている。これに対応するようにして、第2サブ弾性体保持部27fのX軸方向に沿う幅寸法が、実施の形態1に比して大きくなっている。これにより、第2サブ弾性体保持部27fに保持された第2サブ弾性体82のX軸方向他方側(図中上側)に、弾性体押圧突起121の先端側(Y軸方向他方側)が入り込んでいる。
そして、図14に示されるように、第2サブ弾性体82は、X軸方向において弾性体押圧突起121と第2サブ弾性体保持部27fとの間に配置されている。これにより、電池装着部52が移動方向他方側(Y軸方向他方側)に移動して、第2サブ弾性体82が第2当接壁52hにより押圧されると、第2サブ弾性体82が弾性体押圧突起121を押圧力Fで押圧する。
すなわち、第2サブ弾性体82は、電池装着部52の回動に反発する方向に膨張して、電池装着部52がガイドレール部70に対して回動しようとする方向(矢印R方向)とは逆方向に反発力(押圧力F)を発生する。
以上のように形成した実施の形態5においても、上述した実施の形態1と同様の作用効果を奏することができる。これに加えて、実施の形態5の打込機120では、第2サブ弾性体82においても、電池装着部52がガイドレール部70に対して回動しようとする方向とは逆方向に反発力を発生するので、ガイドレール部70をより確実に保護することが可能となる(耐久性向上)。
<実施の形態6,7>
次に、本発明の実施の形態6,7について、図面を用いて詳細に説明する。なお、上述した実施の形態1と同様の機能を有する部分については同一の記号を付し、その詳細な説明を省略する。
次に、本発明の実施の形態6,7について、図面を用いて詳細に説明する。なお、上述した実施の形態1と同様の機能を有する部分については同一の記号を付し、その詳細な説明を省略する。
図15は実施の形態6(実線)および実施の形態7(破線)の打込機を示す図3に対応した図を示している。
図15の実線に示されるように、実施の形態6の打込機130では、実施の形態1の打込機10(図5参照)に比して、第1サブ弾性体81の配置箇所が異なっている。また、第1サブ弾性体81の配置箇所の変更に伴い、第1サブ弾性体保持部27eの形状も異なっている。
具体的には、第1サブ弾性体81は、Y軸方向と平行であり、かつ重心Gが通る基準線分BLを引いたときに、当該基準線分BL上に配置されている。これにより、電池装着部52が移動方向一方側(Y軸方向一方側)に移動して、第1サブ弾性体81が電池パック51の押圧壁131により押圧されると、第1サブ弾性体81は基準線分BLの延在方向に押圧力Fを発生する。なお、第1サブ弾性体保持部27eは、X軸方向一方側(図中下側)に対して基準線分BLを越えて延在されている。
以上のように形成した実施の形態6においても、上述した実施の形態1と同様の作用効果を奏することができる。これに加えて、実施の形態6の打込機130では、第1サブ弾性体81が、Y軸方向と平行でかつ重心Gが通る基準線分BL上に配置されているので、電池装着部52がガイドレール部70に対して回動しようとすることを抑制できる。よって、ガイドレール部70に抉るような負荷が掛かることが、より効果的に抑えられる。
ただし、図15の破線に示される実施の形態7の打込機140のように、第1サブ弾性体81の配置箇所は、できる限り基準線分BLのハウジング21側とは反対側(X軸方向一方側)とするのが望ましい。つまり、第1サブ弾性体81を、電池装着部52を含む電池パック51の重心Gよりも、ガイドレール部70とは反対側に配置する。
これにより、第1サブ弾性体81の押圧力Fが作用する方向を、X軸方向他方側(ハウジング21側)に向けることが可能となる。したがって、さらに確実に電池装着部52がガイドレール部70に対して回動しようとすることを抑制できる。
本発明は上述の各実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、本発明の作業機は、釘11を打ち込む打込機(釘打機)10,90,100,110,120,130,140の他にも、電動タッカ等の直線運動を行う打撃部(移動部)を有するものにも適用することができる。
その他、上述の各実施の形態における各構成要素の材質,形状,寸法,数,設置箇所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、上述の各実施の形態に限定されない。
10…打込機(作業機)、11…釘(止具)、20…打込機本体、21…ハウジング、22,23…ハウジング分割体、24…本体ハウジング部、25…ハンドル部、26…モータハウジング部、27…電池ユニット装着部、27a…ハウジング側レール、27b…第2弾性体支持部、27c…第5当接壁、27d…第6当接壁、27e…第1サブ弾性体保持部、27f…第2サブ弾性体保持部、28…開口、30…駆動機構(動作部)、31…ノーズ、31a…ノーズ取付筒部、31b…射出部、31c…バンパ、32…シリンダ、33…蓄圧容器(押圧部)、33a…圧力室、34…打撃部(移動部)、34a…ピストン、34b…ドライバブレード、34c…突起、34d…シール部材、35…ピンホイール(持上部)、40…ブラシレスモータ(モータ)、41…ステータ、42…ロータ、42a…回転軸、43…コントローラ、44…トリガスイッチ、45…遊星歯車減速機、50…電池ユニット、51…電池パック、51a…電池パック側レール、51b…電池側ターミナル、51c…リリースボタン、52…電池装着部、52a…電池装着部側第1レール、52b…装着部側ターミナル、52c…下段部、52d…中段部、52e…上段部、52f…電池装着部側第2レール(電池装着部側レール)、52g…第1当接壁、52h…第2当接壁、52k…第1弾性体支持部、52m…第3当接壁、52n…第4当接壁、60…マガジン、62…マガジンケース、63…フィーダ、70…ガイドレール部(ガイド部)、81…第1サブ弾性体(弾性体,第1弾性体)、82…第2サブ弾性体(弾性体,第2弾性体)、83…メイン弾性体(弾性体,第1弾性体)、84…レール部弾性体、90,100,110,120,130,140…打込機、121…弾性体押圧突起、131…押圧壁、BL…基準線分、F…押圧力(反発力)、G…重心、W…加工材
Claims (12)
- モータと、
前記モータの駆動力を受けて移動する移動部を有する動作部と、
前記モータおよび前記動作部を支持するハウジングと、
前記モータに電力を供給する電池パックと、
前記ハウジングに対して前記移動部の移動方向に移動自在に設けられ、かつ前記電池パックが着脱可能に装着される電池装着部と、
前記ハウジングに設けられ、前記電池装着部の移動をガイドするガイド部と、
前記ハウジングと前記電池装着部との間に設けられる弾性体と、
を備え、
前記弾性体は、前記ハウジングに対する前記電池装着部の移動時に弾性変形し、前記ガイド部に対して前記電池装着部が回動することを抑制する、
作業機。 - 前記弾性体は、前記電池装着部が前記ガイド部に対して回動しようとする方向とは逆方向に反発力を発生する、
請求項1に記載の作業機。 - 前記弾性体は、前記電池装着部の移動方向に圧縮されることで、前記電池装着部の回動に反発する方向に膨張する、
請求項2に記載の作業機。 - 前記弾性体は、
前記電池装着部の移動方向一方側に配置される第1弾性体と、
前記電池装着部の移動方向他方側に配置される第2弾性体と、
を含む、
請求項2または請求項3に記載の作業機。 - 前記電池装着部は、前記動作部の停止状態において、前記第1弾性体および前記第2弾性体の両方に接触する、
請求項4に記載の作業機。 - 前記ガイド部は、前記ハウジングと前記電池パックとの間に配置されており、
前記第1弾性体は、前記ガイド部の前記電池パック側に配置され、
前記第2弾性体は、前記ガイド部の前記電池パックとは反対側に配置される、
請求項4または請求項5に記載の作業機。 - 前記第1弾性体および前記第2弾性体は、それぞれ同じ形状に形成され、
前記第1弾性体の個数が前記第2弾性体の個数よりも多い、
請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の作業機。 - 前記第1弾性体は、前記電池装着部を含む前記電池パックの重心よりも前記ガイド部とは反対側に配置される、
請求項4から請求項7のいずれか1項に記載の作業機。 - 前記ガイド部は、前記電池装着部が前記移動部の移動方向以外の方向に移動することを規制する、
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の作業機。 - 前記ガイド部は、前記電池装着部に設けられる電池装着部側レールと、前記ハウジングに設けられるハウジング側レールと、を備える、
請求項9に記載の作業機。 - 前記電池装着部側レールおよび前記ハウジング側レールからなるレールセットが、前記移動部の移動方向と交差する方向に互いに対向配置されている、
請求項10に記載の作業機。 - 前記移動部は、止具を打撃する打撃部であり、
前記動作部は、
前記打撃部に対して移動方向一方側に押圧力を生じさせ、前記打撃部に前記止具を打撃させる押圧部と、
前記押圧部の押圧力に抗して前記打撃部を移動方向他方側へ持ち上げる持上部と、を備える、
請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の作業機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022013332A JP2023111461A (ja) | 2022-01-31 | 2022-01-31 | 作業機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022013332A JP2023111461A (ja) | 2022-01-31 | 2022-01-31 | 作業機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023111461A true JP2023111461A (ja) | 2023-08-10 |
Family
ID=87551874
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022013332A Pending JP2023111461A (ja) | 2022-01-31 | 2022-01-31 | 作業機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023111461A (ja) |
-
2022
- 2022-01-31 JP JP2022013332A patent/JP2023111461A/ja active Pending
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