JP2023111365A - 遊技機 - Google Patents

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Takahiro Yamaguchi
肇 毒島
Hajime Busujima
健太郎 今井
Kentaro Imai
勇志 新居
Yuji Arai
朋紀 福田
Tomonori Fukuda
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Abstract

【課題】斬新な遊技機を提供する。【解決手段】差球制限装置付きの遊技機において、「大当り中に、この大当り後において差球制限装置が作動することが分かっている場合」に、以下の処理を実行する。(1)保留表示を消す。保留表示をLEDユニット43aで行っている遊技機においては、そのLEDユニット43aの保留表示(保留ランプ)を消灯させる。保留表示を液晶表示器で行っている遊技機においては、その液晶表示器の保留表示を非表示とする。(2)大当り中のランプ点灯を警告アナウンス点滅に変更する。LEDユニット43aの保留表示を消灯させたり、液晶表示器の保留表示を非表示としたりすることによって、この後変動しないことを明確にすることができる。また、ガラス枠ランプ43bの状態を警告アナウンス点滅に変更することによって、遊技が終了することを明確にすることができる。【選択図】図34

Description

本発明は、遊技を実行する遊技機に関する。
特許文献1には、電源が投入されてから差枚数のカウントを開始し、主制御回路は、差枚数カウンタの値が14500を超えると、打ち止め条件を満たしたとして打ち止め状態(強制クレオフ)を発生させる技術が開示されている。
特開2020-81211号公報
近年では、いずれも似通った遊技機ばかりが提案されており、斬新な遊技機が望まれている。
そこで、本発明は、斬新な遊技機を提供することを課題とする。
本発明は、上記の課題を解決するため以下の解決手段を採用する。なお、以下の解決手段及び括弧書中の文言はあくまで例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。また、本発明は、以下の解決手段に示す各発明特定事項を少なくとも1つ含む発明とすることができる。さらに、以下の解決手段に示す各発明特定事項には、発明特定事項を限定する要素を追加して下位概念化することができ、発明特定事項を限定する要素を削除して上位概念化することもできる。
〔第1の技術的特徴:打止機能作動中扉開放エラーの実装〕
解決手段A1:本解決手段の遊技機は、利益に関する所定情報に基づいて、遊技停止状態に移行可能とする移行手段と、前記遊技停止状態において、所定事象が発生した場合、前記所定事象の発生を報知可能とする報知手段と、を備える遊技機である。
本解決手段の遊技機は、以下の構成を備えている。
(1)利益に関する所定情報(利益獲得の際に少なくとも更新される所定情報、遊技媒体の基準値(0)からの差分(差球)に関する差分情報)に基づいて、遊技停止状態に移行可能とする移行手段(主制御基板)を備えている。
(2)遊技停止状態において、所定事象が発生した場合、所定事象の発生を報知可能とする報知手段(演出制御基板)を備えている。
本解決手段によれば、遊技停止状態においても、所定事象が発生していることを確実に報知することができ、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
解決手段A2:本解決手段の遊技機は、上述したいずれかの解決手段において、前記報知手段は、前記遊技停止状態において、前記所定事象及び前記所定事象とは異なる特別事象が発生した場合、前記所定事象の発生を報知可能としつつ前記特別事象の発生を報知不能とする一方、前記遊技停止状態でない遊技可能状態において、前記所定事象及び前記特別事象が発生した場合、前記所定事象の発生を報知不能としつつ前記特別事象の発生を報知可能とすることを特徴とする遊技機である。
本解決手段では、以下の特徴が追加される。
(1)報知手段は、遊技停止状態において、所定事象(第1事象)及び所定事象とは異なる特別事象(第2事象)が発生した場合、所定事象の発生を報知可能としつつ特別事象の発生を報知不能とする。
(2)報知手段は、遊技停止状態でない遊技可能状態において、所定事象及び特別事象が発生した場合、所定事象の発生を報知不能としつつ特別事象の発生を報知可能とする。
本解決手段によれば、遊技停止状態であるか遊技可能状態であるかによって報知する事象を異ならせることができる。
解決手段A3:本解決手段の遊技機は、上述したいずれかの解決手段において、主制御手段と、前記主制御手段と通信可能な演出制御手段とを備え、前記遊技停止状態において、前記所定事象が発生した場合、前記主制御手段が所定コマンドを前記演出制御手段に送信し、前記演出制御手段が前記所定コマンドに基づき前記所定事象の発生を報知可能とし、前記遊技可能状態において、前記所定事象が発生した場合、前記主制御手段が前記所定コマンドとは異なる特定コマンドを前記演出制御手段に送信し、前記演出制御手段が前記特定コマンドに基づき前記所定事象の発生を報知可能とすることを特徴とする遊技機である。
本解決手段では、以下の特徴が追加される。
(1)主制御手段(主制御基板)を備えている。
(2)主制御手段と通信可能な演出制御手段(演出制御基板)を備えている。
(3)遊技停止状態において、所定事象が発生した場合、主制御手段が所定コマンド(第1コマンド)を演出制御手段に送信し、演出制御手段が所定コマンドに基づき所定事象の発生を報知可能とする。
(4)遊技可能状態において、所定事象が発生した場合、主制御手段が所定コマンドとは異なる特定コマンド(第2コマンド)を演出制御手段に送信し、演出制御手段が特定コマンドに基づき所定事象の発生を報知可能とする。
本解決手段によれば、遊技停止状態で所定事象が発生した場合と、遊技可能状態で所定事象が発生した場合とで、送信するコマンドを異ならせることができ、演出制御手段ではいずれの状態で所定事象が発生したのかを正確に把握することができる。
〔第2の技術的特徴:打止機能作動後のRWM異常エラーの報知〕
解決手段B1:本解決手段の遊技機は、利益に関する所定情報に基づいて、遊技停止状態に移行可能とする移行手段と、前記遊技停止状態において、エラーが発生したかを判定可能とする判定手段と、前記遊技停止状態において、前記判定手段により前記エラーが発生したと判定された場合、前記エラーの発生を報知可能とする報知手段と、を備える遊技機である。
本解決手段の遊技機は、以下の構成を備えている。
(1)利益に関する所定情報(利益獲得の際に少なくとも更新される所定情報、遊技媒体の基準値(0)からの差分(差球)に関する差分情報)に基づいて、遊技停止状態に移行可能とする移行手段(主制御基板)を備えている。
(2)遊技停止状態において、エラーが発生したかを判定可能とする判定手段(主制御基板)を備えている。
(3)遊技停止状態において、判定手段によりエラーが発生したと判定された場合、エラーの発生を報知可能とする報知手段(演出制御基板)を備えている。
本解決手段によれば、遊技停止状態においても、エラーが発生していることを確実に報知することができ、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
解決手段B2:本解決手段の遊技機は、上述したいずれかの解決手段において、前記遊技停止状態において電断復帰し、前記電断復帰時に所定条件が成立した場合、前記移行手段は、前記遊技停止状態を維持し、前記報知手段は、前記遊技停止状態であることは報知せず前記所定条件が成立していることを報知可能とすることを特徴とする遊技機である。
本解決手段では、以下の特徴が追加される。
(1)遊技停止状態において電断復帰し、電断復帰時に所定条件が成立した場合、移行手段は、遊技停止状態を維持する。
(2)遊技停止状態において電断復帰し、電断復帰時に所定条件が成立した場合、報知手段は、遊技停止状態であることは報知せず所定条件が成立していることを報知可能とする。
本解決手段によれば、電断復帰時に所定条件が成立した場合には、遊技停止状態であることよりも、所定条件が成立していることを優先して報知することができる。
〔第3の技術的特徴:差球制限装置作動前の試験信号出力〕
解決手段C1:本解決手段の遊技機は、利益に関する所定情報に基づいて、遊技停止状態に移行可能とする移行手段と、前記所定情報が示す値が前記遊技停止状態に移行する前の所定値に達した場合、外部装置に特定の試験信号を出力可能とする処理を有する試験信号処理手段と、を備える遊技機である。
本解決手段の遊技機は、以下の構成を備えている。
(1)利益に関する所定情報(利益獲得の際に少なくとも更新される所定情報、遊技媒体の基準値(0)からの差分(差球)に関する差分情報)に基づいて、遊技停止状態に移行可能とする移行手段(主制御基板)を備えている。
(2)所定情報が示す値が遊技停止状態に移行する前の所定値に達した場合、外部装置に特定の試験信号を出力可能とする処理を有する(実行可能とする)試験信号処理手段を備えている。なお、特定の試験信号は、実際に出力せず、生成するだけであってもよい。
本解決手段によれば、遊技停止状態に移行する前に特定の試験信号を出力可能とするため、特定の試験信号によって遊技停止状態を予告して、試験中にいきなり遊技停止状態になってしまう状況を回避することができ、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
解決手段C2:本解決手段の遊技機は、上述したいずれかの解決手段において、前記特定の試験信号を出力する際に、前記所定情報に関する情報を報知可能とする報知手段を備えることを特徴とする遊技機である。
本解決手段では、特定の試験信号を出力する際に、所定情報に関する情報を報知可能とする報知手段(演出制御基板)を備える。
本解決手段によれば、特定の試験信号を出力するだけでなく、所定情報に関する情報を報知可能とするため、信号出力及び情報報知といった2種類の方法で遊技停止状態を予告することができる。
解決手段C3:本解決手段の遊技機は、上述したいずれかの解決手段において、前記特定の試験信号は、前記所定情報が示す値が前記所定値に達する以外の条件でも出力可能であることを特徴とする遊技機である。
本解決手段では、特定の試験信号は、所定情報が示す値が所定値に達する以外の条件(その他のエラーが発生したという条件)でも出力可能である。
本解決手段によれば、特定の試験信号に複数の役割を持たせることができ、特定の試験信号を有効に利用することができる。
〔第4の技術的特徴:打止機能作動中は枠制御手段との通信状態を維持する〕
解決手段D1:本解決手段の遊技機は、第1制御手段と、前記第1制御手段及び外部装置と通信可能な第2制御手段とを備え、前記第1制御手段は、利益に関する所定情報に基づいて、遊技停止状態に移行可能とし、前記遊技停止状態において、前記第2制御手段との通信を継続可能であり、前記第2制御手段は、前記遊技停止状態において、前記外部装置との通信を継続可能であることを特徴とする遊技機である。
本解決手段の遊技機は、以下の構成を備えている。
(1)第1制御手段(主制御基板)を備えている。
(2)第1制御手段及び外部装置(専用ユニット)と通信可能な第2制御手段(枠制御基板)を備えている。
(3)第1制御手段は、利益に関する所定情報(利益獲得の際に少なくとも更新される所定情報、遊技媒体の基準値(0)からの差分(差球)に関する差分情報)に基づいて、遊技停止状態に移行可能とし、遊技停止状態において、第2制御手段との通信を継続可能である。
(4)第2制御手段は、遊技停止状態において、外部装置との通信を継続可能である。
本解決手段によれば、第1制御手段、第2制御手段及び外部装置は、遊技停止状態においても通信を継続可能であるため、遊技停止状態においても必要な通信を継続することにより、遊技停止状態による不利益を遊技者に与えないようにすることができ、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
解決手段D2:本解決手段の遊技機は、上述したいずれかの解決手段において、前記第1制御手段は、前記第2制御手段に、第1情報を送信可能とし、前記第2制御手段は、前記外部装置に、前記第1情報に基づく第2情報を送信可能とし、前記第1制御手段と前記第2制御手段との通信が途絶えた場合、前記第2制御手段は、前記外部装置に、通信が途絶える前の前記第2情報を送信可能とすることを特徴とする遊技機である。
本解決手段では、以下の特徴が追加される。
(1)第1制御手段は、第2制御手段に、第1情報を送信可能とする。
(2)第2制御手段は、外部装置に、第1情報に基づく第2情報を送信可能とする。
(3)第1制御手段と第2制御手段との通信が途絶えた場合、第2制御手段は、外部装置に、通信が途絶える前の第2情報を送信可能とする。
本解決手段によれば、第1制御手段と第2制御手段との通信が途絶えても、第2制御手段と外部装置とは通信を継続するため、通信切断による不利益を最小限にすることができる。
〔第5の技術的特徴:差球制限装置付きの遊技機における大当り中の保留表示とランプ表現〕
解決手段E1:本解決手段の遊技機は、利益に関する所定情報に基づいて、遊技停止状態に移行可能とする移行手段と、前記所定情報が示す値が規定値以上であり規定条件を満たした場合、前記遊技停止状態に移行する旨の予告を実行可能とする予告手段と、前記予告の実行に基づき、抽選要素の記憶に関する特定表示の視認性を低下可能とする低下手段と、を備える遊技機である。
本解決手段の遊技機は、以下の構成を備えている。
(1)利益に関する所定情報(利益獲得の際に少なくとも更新される所定情報、遊技媒体の基準値(0)からの差分(差球)に関する差分情報)に基づいて、遊技停止状態に移行可能とする移行手段(主制御基板)を備えている。
(2)所定情報が示す値が規定値以上であり規定条件を満たした場合、遊技停止状態に移行する旨の予告を実行可能とする予告手段(演出制御基板)を備えている。
(3)予告の実行に基づき、抽選要素の記憶に関する特定表示の視認性を低下可能とする低下手段(演出制御基板)を備えている。
本解決手段によれば、予告の実行に基づき、抽選要素の記憶に関する特定表示の視認性を低下可能とするため、遊技停止状態に移行した後に抽選要素に関する演出が実行されないことを示唆することができ、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
解決手段E2:本解決手段の遊技機は、上述したいずれかの解決手段において、前記予告を実行する前に、外部装置に特定の信号を出力可能とする処理を有する信号処理手段を備えることを特徴とする遊技機である。
本解決手段では、予告を実行する前に、外部装置に特定の信号を出力可能とする処理を有する(実行可能とする)信号処理手段(主制御基板)を備えている。なお、特定の信号は、実際に出力せず、生成するだけであってもよい。
本解決手段によれば、予告を実行する前に特定の信号を出力可能とするため、特定の信号によって遊技停止状態を予告して、試験中や遊技中等にいきなり遊技停止状態になってしまう状況を回避することができる。
〔第6の技術的特徴:基準値カウンタクリアに条件(扉開閉の状態を監視)〕
解決手段F1:本解決手段の遊技機は、利益に関する所定情報に基づいて、遊技停止状態に移行可能とする移行手段と、特別条件が成立しないで電断した場合、前記所定情報を初期化することを可能とし、前記特別条件が成立して電断した場合、前記所定情報を初期化しないことを可能とする所定情報制御手段と、を備える遊技機である。
本解決手段の遊技機は、以下の構成を備えている。
(1)利益に関する所定情報(利益獲得の際に少なくとも更新される所定情報、遊技媒体の基準値(0)からの差分(差球)に関する差分情報)に基づいて、遊技停止状態に移行可能とする移行手段(主制御基板)を備えている。
(2)特別条件が成立しないで電断した場合、所定情報を初期化することを可能とし、特別条件が成立して電断した場合、所定情報を初期化しないことを可能とする所定情報制御手段を備えている。
本解決手段によれば、特別条件の成立の有無で、所定情報を初期化するか否かを決定することができるので、望ましくないタイミングで所定情報が初期化されることを回避することができ、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
本発明によれば、斬新な遊技機を提供することができる。
管理遊技機のブロック図である。 主制御基板、枠制御基板及び演出制御基板の処理の流れを示すシーケンス図である。 賞球数管理処理の手順例を示すフローチャートである。 差球制限装置管理処理の手順例を示すフローチャートである。 演出コマンド管理処理の手順例を示すフローチャートである。 差球管理処理の手順例を示すフローチャートである。 差球算出処理の手順例を示すフローチャートである。 「実際の差球」、「演算用差球」及び「送信用差球」の関係を示す図である。 差球制限装置関連演出管理処理の手順例を示すフローチャートである。 第1演出、第2演出及び第3演出の演出例を示す図である。 扉開放エラー発生時処理の手順例を示すフローチャートである。 扉開放エラー解除時処理の手順例を示すフローチャートである。 打止機能作動時処理の手順例を示すフローチャートである。 エラー報知処理の手順例を示す図である。 不正等に関するエラー処理内容について説明する図である(1/5)。 不正等に関するエラー処理内容について説明する図である(2/5)。 不正等に関するエラー処理内容について説明する図である(3/5)。 不正等に関するエラー処理内容について説明する図である(4/5)。 不正等に関するエラー処理内容について説明する図である(5/5)。 CPU初期化処理の手順例を示すフローチャートである。 遊技機状態フラグの内容を示す図である。 タイマ割込み処理の手順例を示すフローチャートである。 遊技機状態フラグ設定処理の手順例を示すフローチャートである。 打止機能作動管理フェーズの内容を示す図である。 主制御基板から遊技機エラー状態信号を出力する場合の手順例を示すフローチャートである。 枠制御基板から遊技機エラー状態信号を出力する場合の手順例を示すフローチャートである。 主制御基板(主制御CPU)、枠制御基板(枠制御CPU)及び専用ユニット(CM基板)の処理の流れを示すシーケンス図である。 主制御基板(主制御CPU)と枠制御基板(枠制御CPU)との通信が途絶えた場合の処理の流れを示すシーケンス図である。 主コマンド許可信号管理処理の手順例を示すフローチャートである。 枠コマンド許可信号管理処理の手順例を示すフローチャートである。 ユニット送信コマンド管理処理の手順例を示すフローチャートである。 VL信号管理処理の手順例を示すフローチャートである。 カード返却処理の手順例を示すフローチャートである。 大当り中の演出例を示す図である。 大当り中の演出例を示す図である。 大当り中の演出例を示す図である。 大当り中の演出例を示す図である。 第1演出実行処理の手順例を示すフローチャートである。 第2演出実行処理の手順例を示すフローチャートである。 差球算出処理の手順例を示すフローチャートである。 内枠開放の場合と、内枠閉鎖の場合とを比較して説明する図である。 演算用差球(基準値カウンタ)の初期化条件を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、管理遊技機のブロック図である。
管理遊技機100は、管理遊技機遊技盤10と、管理遊技機枠20とを備えており、機械単体内で一定数の遊技球を循環させ、遊技に用いる遊技球や遊技者に遊技球を直接払い出すことを不要とした封入式の遊技機である。管理遊技機100は、管理遊技機専用の専用ユニット(ICカードユニット)と接続することで遊技が可能になる。
管理遊技機遊技盤10は、遊技板(アクリル板)、図柄表示装置(特別図柄表示装置、普通図柄表示装置)、入賞・球通過検知機構(各種スイッチ)、風車、遊技くぎ、その他の演出用装置(演出用可動体、液晶表示器、情報表示装置、スピーカ、ランプ)、入賞表示装置、落下の方向に変化を与える装置(可動部材、蓋部材)等を備えている。
管理遊技機枠20は、遊技球、発射装置、電源装置、球磨き装置、遊技球循環装置、遊技球数等表示装置、ガラス板、夜間監視装置、その他演出用装置、鉄球検出装置、前飾り、計数スイッチ等を備えている。
管理遊技機100では、管理遊技機枠20の前飾りを開放状態にすることが可能となっている。前飾りを開放状態にすると、前飾り及びガラス板が開放し、ガラス板の後方に配置されている管理遊技機遊技盤10が露出する。
管理遊技機100には、専用ユニット200が接続されている。専用ユニット200のCM基板201(SC基板)と枠制御基板50とは通信可能である。管理遊技機100は、専用ユニット200(CM基板201)を通じて、ホールコンピュータに情報を送信することができる。
〔管理遊技機の概要〕
管理遊技機の概要は、以下の通りである。
(1)管理遊技機100は、パチンコ機と同一の分類に属し、遊技者は、遊技球を管理遊技機遊技盤10の盤面に打ち出すことにより、遊技を行う。
(2)管理遊技機100は、構造的に上皿・下皿が無く、遊技者が直接遊技球に触れることができない。
(3)管理遊技機100は、発射に必要な最小数の遊技球を管理遊技機100内で循環させ、循環途中には、発射装置、球磨き装置、及び、遊技球循環装置が設けられている。
(4)発射装置は、現行遊技機の発射性能を有しており、下部発射であっても上部発射であってもよい。
(5)球磨き装置は、遊技球の汚れを落とすための研磨布がカセット内に収納されており、一定期間毎に交換する。
(6)遊技球数や獲得遊技球数は、数値データとして管理遊技機100(枠制御基板50)で管理して、表示する。
(7)遊技終了時は、計数スイッチ53(計数ボタン)を押下することで管理遊技機100(枠制御基板50)が管理していた遊技球数を専用ユニットに移行して管理することができる。
管理遊技機遊技盤10は、主制御基板30(第1制御手段)と、演出制御基板40(演出制御手段)とを備えている。
主制御基板30は、遊技の進行に関する内容を制御する。演出制御基板40は、遊技の演出に関する内容を制御する。主制御基板30は、演出制御基板40及び枠制御基板50と通信可能である。演出制御基板40は、主制御基板30と通信可能であるが、この通信は、主制御基板30から演出制御基板40への片方向のみで行われ、双方向の通信は行われない。
主制御基板30には、入賞口スイッチ31、アウトスイッチ32及び扉開放検出スイッチ33が接続されている。入賞口スイッチ31は、普通図柄や特別図柄に対応する入賞口、大入賞口、普通入賞口(一般入賞口)等の各スイッチを含んでいる。アウトスイッチ32は、アウト通路に配置されている。遊技領域(盤面)に打ち出された遊技球は、遊技領域を流下し、入賞口又はアウト口に入球するが、いずれの場合であっても、アウト通路に導かれ、アウトスイッチ32により検出される。扉開放検出スイッチ33は、扉(ガラス扉又は内枠)の開放を検出するスイッチである。扉開放検出スイッチ33は、例えば、ガラス扉が開放している場合には、ガラス扉の開放を検出し、内枠が開放している場合には、内枠の開放を検出する。扉開放検出スイッチ33は、ガラス扉用と内枠用の2つのスイッチで構成してもよく、ガラス扉及び内枠を兼用した1つのスイッチで構成してもよい。
演出制御基板40には、液晶表示器41、スピーカ42及びランプ43が接続されている。演出制御基板40は、主制御基板30から送信されたコマンドを受信し、受信したコマンドに基づいて演出の内容を決定し、液晶表示器41、スピーカ42及びランプ43を用いて演出を実行する。
管理遊技機枠20は、枠制御基板50(第2制御手段)を備えている。枠制御基板50は、遊技球数に関する内容を制御する。枠制御基板50は、主制御基板30と通信可能である。枠制御基板50には、減算センサ51、ファール球センサ52、計数スイッチ53、遊技球数等表示装置54、遊技球数クリアスイッチ55及び球抜きスイッチ56が接続されている。
枠制御基板50は、主制御基板30から賞球数コマンド(獲得遊技球数の要求)を受信した場合、賞球数コマンドに含まれる賞球数を遊技球数へ加算し、遊技球数等表示装置54に表示する。枠制御基板50は、減算センサ51が遊技球の発射を検出した場合、遊技球数を1減算し、遊技球数等表示装置54に表示する。枠制御基板50は、ファール球センサ52が遊技球の通過を検出した場合、遊技球数を1加算し、遊技球数等表示装置54に表示する。枠制御基板50は、計数スイッチ53が押下された場合、計数球数を専用ユニットへ送信し、遊技球数から計数球数を減算し、減算後の遊技球数を遊技球数等表示装置54に表示する。枠制御基板50は、専用ユニットから貸球数の個数情報を受信した場合、その個数情報と遊技球数とを加算した個数を遊技球数として遊技球数等表示装置54に表示する。なお、ファール球(戻り球)とは、発射装置により遊技球を発射したものの遊技領域に到達せずに戻ってきた遊技球である。遊技球数クリアスイッチ55を押下した状態で電源を投入すると、遊技球数をクリアすることができる。遊技球数が0の状態で球抜きスイッチ56を押下しながら起動するか、遊技球数クリアスイッチ55及び球抜きスイッチ56を押下しながら起動すると、枠制御基板50は球抜き状態(球抜きモード)に移行する。
図2は、主制御基板、枠制御基板及び演出制御基板の処理の流れを示すシーケンス図である。
主制御基板30は、賞球数を取得する処理を実行する(S1)。
主制御基板30は、賞球数を取得した場合、賞球数コマンドを枠制御基板50に送信する(S2)。
枠制御基板50は、発射球数を取得する処理を実行する(S3)。
枠制御基板50は、ファール球数を取得する処理を実行する(S4)。
枠制御基板50は、差球(差分)を算出する処理を実行する(S5)。
枠制御基板50は、差球コマンド(差分情報)を主制御基板30に送信する(S6)。
主制御基板30は、差球制限装置の作動判定を実行する(S7)。
主制御基板30は、遊技停止状態への移行判定を実行する(S8)。
主制御基板30は、第1演出コマンドの送信判定を実行し(S9)、判定結果が肯定である場合、第1演出コマンドを演出制御基板40に送信する(S10)。演出制御基板40は、第1演出コマンドを受信した場合、第1演出を実行する(S11)。
主制御基板30は、第2演出コマンドの送信判定を実行し(S12)、判定結果が肯定である場合、第2演出コマンドを演出制御基板40に送信する(S13)。演出制御基板40は、第2演出コマンドを受信した場合、第2演出を実行する(S14)。
主制御基板30は、第3演出コマンドの送信判定を実行し(S15)、判定結果が肯定である場合、第3演出コマンドを演出制御基板40に送信する(S16)。演出制御基板40は、第3演出コマンドを受信した場合、第3演出を実行する(S17)。
図3は、賞球数管理処理の手順例を示すフローチャートである。本処理は、主制御基板30(主制御CPU)が実行する。なお、以下に示す各フローチャートは、所定のループ処理において呼び出される処理を示している。
ステップS100:主制御基板30は、賞球数取得処理を実行する。具体的には、主制御基板30は、入賞口スイッチ31からの信号を確認する。例えば、特別図柄の始動入賞口に対応するスイッチから信号が入力された場合には賞球数を「3」に設定し、大入賞口に対応するスイッチから信号が入力された場合には賞球数を「10」に設定し、普通入賞口に対応するスイッチから信号が入力された場合には賞球数を「5」に設定する。なお、信号が複数入力された場合は、賞球数に合算値を設定する。
ステップS101:主制御基板30は、賞球数コマンド生成処理を実行する。具体的には、主制御基板30は、ステップS100の処理で設定した賞球数を含めた賞球数コマンドを生成する。生成されたコマンドは、図示しないコマンド送信処理において、枠制御基板50に送信される。なお、賞球数が「0」である場合、本処理は実行しないようにすることができる。
以上の処理を終えると、呼び出し元に戻る。
このような処理を実行することにより、主制御基板30は、差球(遊技媒体の基準値(0)からの差分)の算出に必要な賞球数(第1情報)を枠制御基板50に送信することができる。
図4は、差球制限装置管理処理の手順例を示すフローチャートである。本処理は、主制御基板30(主制御CPU)が実行する。
ステップS110:主制御基板30は、差球コマンドを受信したか否かを確認する処理を実行する。差球コマンドは、枠制御基板50が主制御基板30に対して送信する。
その結果、差球コマンドを受信したことを確認した場合(Yes)、主制御基板30は、ステップS111を実行する。一方、差球コマンドを受信したことを確認できない場合(No)、主制御基板30は、ステップS112を実行する。
ステップS111:主制御基板30は、差球保存用カウンタに送信用差球の値を格納する処理を実行する。送信用差球の値は、差球コマンドに含まれている。
ステップS112:主制御基板30は、差球保存用カウンタの値が5FH以上であるか否かを確認する処理を実行する。なお、「5FH」は、差球が95000発に達したことを意味している。
その結果、差球保存用カウンタの値が5FH以上であることを確認した場合(Yes)、主制御基板30は、ステップS113を実行する。一方、差球保存用カウンタの値が5FH以上であることを確認できない場合(No)、主制御基板30は、ステップS115を実行する。
ステップS113:主制御基板30は、遊技状態が大当り中又は小当り中であるか否かを確認する処理を実行する。遊技状態は、遊技状態フラグ(0:通常状態、1:大当り中、2:小当り中)により確認することができる。主制御基板30は、遊技状態に応じて遊技状態フラグの値を設定する。
その結果、遊技状態が大当り中又は小当り中であることを確認した場合(Yes)、主制御基板30は、ステップS115を実行する。一方、遊技状態が大当り中又は小当り中であることを確認できない場合(No)、主制御基板30は、ステップS114を実行する。
ステップS114:主制御基板30は、差球制限装置を作動させる処理を実行する。差球制限装置は、物理的な装置ではなく、制御上のフラグである。具体的には、主制御基板30は、差球制限装置フラグをオンにする処理を実行する。
ここで、遊技状態が大当り中又は小当り中である場合(ステップS113:Yesの場合)、差球制限装置は作動しないが、いずれは大当り又は小当りが終了するため、その時点で差球制限装置が作動する。すなわち、ステップS113及びステップS114の処理を実行することにより、遊技状態が大当り中又は小当り中である場合には、大当りや小当りが終了した後に差球制限装置を作動させることができる。なお、小当りから大当りに繋がる遊技性(小当り中の特定領域通過で大当りとなる遊技性)の場合には、小当り終了後ではなく大当り終了後に差球制限装置を作動させることができる。
差球制限装置フラグは、電源断後の電源再投入だけではオフにならず、RAMクリアでオフとすることができる。
ステップS115:主制御基板30は、差球制限装置が作動中であるか否かを確認する処理を実行する。差球制限装置フラグがオンである場合、差球制限装置が作動中であると判断することができ、差球制限装置フラグがオフである場合、差球制限装置が作動中でないと判断することができる。
その結果、差球制限装置が作動中であることを確認した場合(Yes)、主制御基板30は、ステップS116を実行する。一方、差球制限装置が作動中であることを確認できない場合(No)、主制御基板30は、呼び出し元に戻って処理を継続する。
ステップS116:主制御基板30は、遊技停止状態へ移行させる処理を実行する。
遊技停止状態へ移行することにより、打ち止めとなる。遊技停止状態では、遊技停止(図柄の変動もせず、保留消化もせず、賞球も行われない状態)及び発射停止(遊技球の発射ができない状態)となる。
以上の処理を終えると、呼び出し元に戻る。
このような処理を実行することにより、主制御基板30は、差球コマンド(差分情報)を受信し、受信した差球コマンド(差分情報)に基づいて遊技停止状態に移行させることができる。
図5は、演出コマンド管理処理の手順例を示すフローチャートである。本処理は、主制御基板30(主制御CPU)が実行する。
ステップS120:主制御基板30は、差球保存用カウンタの値が5AHであるか否かを確認する処理を実行する。なお、「5AH」は、差球が90000発に達したことを意味している。
その結果、差球保存用カウンタの値が5AHであることを確認した場合(Yes)、主制御基板30は、ステップS121を実行する。一方、差球保存用カウンタの値が5AHであることを確認できない場合(No)、主制御基板30は、ステップS122を実行する。
ステップS121:主制御基板30は、第1演出コマンド生成処理を実行する。生成された第1演出コマンド(打止機能作動警告指定コマンド)は、図示しないコマンド送信処理において、演出制御基板40に送信される。
ステップS122:主制御基板30は、差球保存用カウンタの値が5FH以上であり、かつ、遊技状態が大当り中又は小当り中であるか否かを確認する処理を実行する。
その結果、差球保存用カウンタの値が5FH以上であり、かつ、遊技状態が大当り中又は小当り中であることを確認した場合(Yes)、主制御基板30は、ステップS123を実行する。一方、差球保存用カウンタの値が5FH以上であり、かつ、遊技状態が大当り中又は小当り中であることを確認できない場合(No)、主制御基板30は、ステップS124を実行する。
ステップS123:主制御基板30は、第2演出コマンド生成処理を実行する。生成された第2演出コマンド(打止機能作動予告指定コマンド)は、図示しないコマンド送信処理において、演出制御基板40に送信される。
ステップS124:主制御基板30は、差球保存用カウンタの値が5FH以上であり、かつ、遊技状態が通常状態であるか否かを確認する処理を実行する。なお、通常状態とは、大当り中又は小当り中以外の状態である。
その結果、差球保存用カウンタの値が5FH以上であり、かつ、遊技状態が通常状態であることを確認した場合(Yes)、主制御基板30は、ステップS125を実行する。一方、差球保存用カウンタの値が5FH以上であり、かつ、遊技状態が通常状態であることを確認できない場合(No)、主制御基板30は、呼び出し元に戻って処理を継続する。
ステップS125:主制御基板30は、第3演出コマンド生成処理を実行する。生成された第3演出コマンド(打止機能作動指定コマンド)は、図示しないコマンド送信処理において、演出制御基板40に送信される。
以上の処理を終えると、呼び出し元に戻る。
図6は、差球管理処理の手順例を示すフローチャートである。本処理は、枠制御基板50(枠制御CPU)が実行する。
ステップS200:枠制御基板50は、賞球数コマンドを受信したか否かを確認する処理を実行する。
その結果、賞球数コマンドを受信したことを確認した場合(Yes)、枠制御基板50は、ステップS201を実行する。一方、賞球数コマンドを受信したことを確認できない場合(No)、枠制御基板50は、ステップS202を実行する。
ステップS201:枠制御基板50は、賞球数カウンタに賞球数を格納する処理を実行する。賞球数は、賞球数コマンドに含まれている。
ステップS202:枠制御基板50は、発射球数が有るか否か(減算センサ51からの信号を受信しているか否か)を確認する処理を実行する。
その結果、発射球数が有ることを確認した場合(Yes)、枠制御基板50は、ステップS203を実行する。一方、発射球数が有ることを確認できない場合(No)、枠制御基板50は、ステップS204を実行する。
ステップS203:枠制御基板50は、発射球数カウンタに発射球数を格納する処理を実行する。例えば、発射を1回検出している場合、発射球数カウンタには「1」が格納され、発射を2回検出している場合、発射球数カウンタには「2」が格納される。
ステップS204:枠制御基板50は、ファール球数が有るか否か(ファール球センサ52からの信号を受信しているか否か)を確認する処理を実行する。
その結果、ファール球数が有ることを確認した場合(Yes)、枠制御基板50は、ステップS205を実行する。一方、ファール球数が有ることを確認できない場合(No)、枠制御基板50は、ステップS206を実行する。
ステップS205:枠制御基板50は、ファール球数カウンタにファール球数を格納する処理を実行する。例えば、ファール球を1回検出している場合、ファール球数カウンタには「1」が格納され、ファール球を2回検出している場合、ファール球数カウンタには「2」が格納される。
ステップS206:枠制御基板50は、差球算出処理を実行する。差球算出処理は、賞球数、発射球数、ファール球数等に基づいて差球を算出する処理である。なお、差球算出処理の詳細は後述する。
以上の処理を終えると、呼び出し元に戻る。
図7は、差球算出処理の手順例を示すフローチャートである。本処理は、枠制御基板50(枠制御CPU)が実行する。
ステップS210:枠制御基板50は、電源投入後1回目の処理であるか否かを確認する処理を実行する。電源投入後1回目の処理であるか否かは、電源投入時フラグにより確認することができる。電源投入時フラグは、電源投入時はオフとなり、本処理を1回実行するとオンとなる。
その結果、電源投入後1回目の処理であることを確認した場合(Yes)、枠制御基板50は、ステップS211及びステップS212を実行する。一方、電源投入後1回目の処理であることを確認できない場合(No)、枠制御基板50は、ステップS213を実行する。
ステップS211:枠制御基板50は、演算用差球に「100000(10万発)」を格納する処理を実行する。なお、演算用差球に「0」ではなく「100000(10万発)」を設定している理由は、遊技は発射から始まるため、「0」を設定してしまうとマイナスの数値になってしまいプログラム上の処理が複雑になるからである。
ステップS212:枠制御基板50は、前回値に「0」を格納する処理を実行する。
ステップS213:枠制御基板50は、以下の第1演算式により、演算用差球を算出する処理を実行する。
(第1演算式)演算用差球=演算用差球+賞球数カウンタ-発射球数カウンタ+ファール球数カウンタ
例えば、「演算用差球」が「100000」であり、「賞球数カウンタ」が「10」であり、「発射球数カウンタ」が「1」であり、「ファール球数カウンタ」が「2」である場合、算出される「演算用差球」は、「100011(=100000+10-1+2)」となる。
ステップS214:枠制御基板50は、以下の第2演算式により、送信用差球を算出する処理を実行する。
(第2演算式)送信用差球=(演算用差球-100000)÷1000
例えば、「演算用差球」が「100011」である場合、算出される「送信用差球」は、「0(=100011-100000)÷1000)」となる。なお、演算の結果が0以下の場合は0となり、小数点以下は切り捨てとなる。除算はシフト演算により実行してもよい。
ステップS215:枠制御基板50は、送信用差球の値が前回値と異なるか否かを確認する処理を実行する。前回値は、後述するステップS218で保存される。例えば、送信用差球の値が「0」であり、前回値が「0」である場合、本処理では否定(No)と判断される。また、送信用差球の値が「1」であり、前回値が「0」である場合、本処理では肯定(Yes)と判断される。
その結果、送信用差球の値が前回値と異なることを確認した場合(Yes)、枠制御基板50は、ステップS216を実行する。一方、送信用差球の値が前回値と異なることを確認できない場合(No)、枠制御基板50は、ステップS218を実行する。
ステップS216:枠制御基板50は、送信用差球の値が「前回値-1」の値であるか否かを確認する処理を実行する。例えば、送信用差球の値が「2」であり、前回値が「2」である場合、本処理では否定(No)と判断される。また、送信用差球の値が「2」であり、前回値が「3」である場合、本処理では肯定(Yes)と判断される。
その結果、送信用差球の値が「前回値-1」の値であることを確認した場合(Yes)、枠制御基板50は、ステップS218を実行する。一方、送信用差球の値が「前回値-1」の値であることを確認できない場合(No)、枠制御基板50は、ステップS217を実行する。
ステップS217:枠制御基板50は、差球コマンド生成処理を実行する。差球コマンドの先行値には差球コマンドを識別する情報を格納し、差球コマンドの後続値には送信用差球の値を格納する。生成されたコマンドは、図示しないコマンド送信処理において、主制御基板30に送信される。
以上の処理を終えると、呼び出し元に戻る。
このような処理を実行することにより、枠制御基板50は、差球の算出に必要な賞球数(第1情報)を受信し、受信した賞球数(第1情報)と、差球の算出に必要な情報であって賞球数(第1情報)とは異なる発射球数(第2情報)及びファール球数(第2情報)とに基づいて差球を算出し、算出した差球に関する差球コマンド(差分情報)を主制御基板30に送信することができる。
また、ステップS215~ステップS217の処理を実行することにより、枠制御基板50は、差球の値(差分の値)が特定の条件を満たした場合(送信用差球の値が前回値と異なる場合、送信用差球の値が「前回値-1」の値でない場合)、差球コマンド(差分情報)を送信し、差球の値(差分の値)が特定の条件を満たさない場合、差球コマンド(差分情報)を送信しないようにすることができる。
図8は、「実際の差球」、「演算用差球」及び「送信用差球」の関係を示す図である。
「実際の差球」が「0球」である場合、「演算用差球」は「100000球」となり、「送信用差球」は「00H」となる。
「実際の差球」が「1000球」である場合、「演算用差球」は「101000球」となり、「送信用差球」は「01H」となる。
「実際の差球」が「2000球」である場合、「演算用差球」は「102000球」となり、「送信用差球」は「02H」となる。
「実際の差球」が「3000球」である場合、「演算用差球」は「103000球」となり、「送信用差球」は「03H」となる。
「実際の差球」が「10000球」である場合、「演算用差球」は「110000球」となり、「送信用差球」は「0AH」となる。
「実際の差球」が「90000球」である場合、「演算用差球」は「190000球」となり、「送信用差球」は「5AH」となる。
「実際の差球」が「95000球」である場合、「演算用差球」は「195000球」となり、「送信用差球」は「5FH」となる。
「実際の差球」が「100000球」である場合、「演算用差球」は「200000球」となり、「送信用差球」は「64H」となる。
なお、「演算用差球」の最低値を「0」とし、アウト球数が発生してもマイナスの値にならないように構成してもよい。
ここで、「差球」とは、「セーフ球(賞球等により獲得した球数)」から「アウト球(発射等により消費した球数)」を減算した値である。なお、「差球」は、「アウト球」から「セーフ球」を減算した値とすることもできるが、プラスとマイナスが逆になるだけであり差球の値自体は変化しない。
このように、差球は、「セーフ球」と「アウト球」との関係で算出されるため、95000発を獲得しても打ち止めにならない場合もある。例えば、遊技の最初の時点で既に5000発を打ち込んでいる場合は、100000発(差球95000=-5000+100000)を獲得した時点で打ち止めとなる。
図9は、差球制限装置関連演出管理処理の手順例を示すフローチャートである。本処理は、演出制御基板40(演出制御CPU)が実行する。
ステップS300:演出制御基板40は、第1演出コマンドを受信したか否かを確認する処理を実行する。
その結果、第1演出コマンドを受信したことを確認した場合(Yes)、演出制御基板40は、ステップS301を実行する。一方、第1演出コマンドを受信したことを確認できない場合(No)、演出制御基板40は、ステップS302を実行する。
ステップS301:演出制御基板40は、第1演出を実行する処理(第1演出実行処理)を実行する。第1演出は、例えば、図10(A)に示す演出である。
ステップS302:演出制御基板40は、第2演出コマンドを受信したか否かを確認する処理を実行する。
その結果、第2演出コマンドを受信したことを確認した場合(Yes)、演出制御基板40は、ステップS303を実行する。一方、第2演出コマンドを受信したことを確認できない場合(No)、演出制御基板40は、ステップS304を実行する。
ステップS303:演出制御基板40は、第2演出を実行する処理(第2演出実行処理)を実行する。第2演出は、例えば、図10(B)に示す演出である。
ステップS304:演出制御基板40は、第3演出コマンドを受信したか否かを確認する処理を実行する。
その結果、第3演出コマンドを受信したことを確認した場合(Yes)、演出制御基板40は、ステップS305を実行する。一方、第3演出コマンドを受信したことを確認できない場合(No)、演出制御基板40は、呼び出し元に戻って処理を継続する。
ステップS305:演出制御基板40は、第3演出を実行する処理(第3演出実行処理)を実行する。第3演出は、例えば、図10(C)に示す演出である。
以上の処理を終えると、呼び出し元に戻る。
図10は、第1演出、第2演出及び第3演出の演出例を示す図である。
図10(A)では、大当り中の1ラウンド目の演出が実行されている。画面には大当り遊技の名称を示す花火ボーナスの文字情報が表示されており、右打ちを促す右打ちの文字情報及び矢印の画像も表示されている。そして、この時点で差球が90000発に到達したものとする。この場合、第1演出が実行される。
図10(A)に示すように、第1演出は、液晶表示器41の表示画面の上部に第1画像E1を表示する演出である。第1画像E1は、「打止機能作動まで残り約5000発です」という文字情報を含む画像である。
図10(B)では、大当り中の5ラウンド目の演出が実行されている。なお、この5ラウンド目は、図10(A)の続きの5ラウンド目ではなく、別の大当りの5ラウンド目である。画面には大当り遊技の名称を示す花火ボーナスの文字情報が表示されており、右打ちを促す右打ちの文字情報及び矢印の画像も表示されている。そして、この時点で差球が95000発に到達したものとする。この場合、第2演出が実行される。
図10(B)に示すように、第2演出は、液晶表示器41の表示画面に第2画像E2を表示する演出である。第2画像E2は、「当り終了後に打止機能が作動し遊技を停止します」という文字情報を含む画像である。
図10(C)では、通常状態の演出が表示されている。そして、この時点で差球が95000発に到達した、あるいは、大当り中に差球が95000発に到達して大当り遊技が終了し、通常状態に移行したものとする。この場合、第3演出が実行される。
図10(C)に示すように、第3演出は、液晶表示器41の表示画面に第3画像E3を表示する演出である。第3画像E3は、「打止機能作動中 1日に払出可能な上限に達しました 遊技を停止します 係員を呼んでください」という文字情報を含む画像である。液晶表示器41の表示画面には左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄が表示されているが(「1」-「2」-「3」)、遊技停止となるため各図柄(特別図柄、普通図柄、演出図柄)が変動することはない。また、第4図柄Z1、Z2も停止した状態で表示されている。
さらに、変動前表示領域X1に表示されている第1特別図柄及び第2特別図柄それぞれの記憶数(保留)を表す保留表示M1、M2が消費されることもない。このため、変動中表示領域X2に保留表示M1、M2が移動して表示されることもない。
なお、図柄の変動中に、差球が95000発に到達した場合には、その時点で変動を強制的に終了させて遊技停止とすることができる。
図10(C)について、演出図柄の画像やミニ図柄の画像、保留表示の画像の上のレイヤで打止機能作動時の特定画像(プレミアム画像)を表示し、演出図柄の画像やミニ図柄の画像、保留表示の画像が液晶上で表示されないように構成してもよい。
第1演出、第2演出、第3演出は、液晶表示器41に画像を表示するだけでなく、スピーカ42から警告音を出力したり、ランプ43を点灯させたりすることもできる。
第1画像E1及び第2画像E2は、遊技中に表示する画像であるため、遊技の邪魔にならないように小さいサイズで表示しているが、第3画像E3は、遊技停止で表示する画像であるため、第1画像E1及び第2画像E2よりも大きいサイズで表示している。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)本実施形態によれば、枠制御基板50が差球を算出するため、主制御基板30の処理負担を軽減させることができる。
(2)本実施形態によれば、枠制御基板50は、差球の値が特定の条件を満たした場合にしか差球コマンド(差分情報)を送信しないので、差球コマンドが頻繁に送信される状況を回避して、主制御基板30及び枠制御基板50の処理負担を軽減させることができる。
(3)〔例示的な課題〕差球制限装置を搭載する場合の適切な制御内容を構築する。
〔概要〕枠制御基板50で差球を管理する。差球は、主制御基板30から送信された賞球数と、枠制御基板50とで管理している発射球数、ファール球数から算出する。枠制御基板50は、差球を主制御基板30へコマンド送信する。差球は1000で割った値を主制御へコマンド送信する(00~96の値で送信する)。96は、大当り中や小当り中に差球制限装置作動条件を満たしたが、大当り終了後や小当り終了後に差球が96000を超えた場合を想定している。なお、枠制御基板50では、差球のバックアップは行わない。
主制御基板30は、差球制限装置作動を管理する。枠制御基板50から受け取ったコマンドの値が規定値(95)に達した場合は差球制限装置を作動させる。なお、大当り中や小当り中の場合は、大当り終了後又は小当り終了後に差球制限装置を作動させる。
主制御基板30は、差球制限装置を作動させた場合、遊技停止を行う(遊技停止状態に移行させる)。
主制御基板30は、枠制御基板50から受け取ったコマンドが90(差球90000)の際に演出制御基板40に第1演出コマンドを送信する。
主制御基板30は、枠制御基板50から受け取ったコマンドが95(差球95000)の際に演出制御基板40に第2演出コマンドや第3演出コマンドを送信する。
なお、主制御基板30では、差球制限装置の作動状態(差球制限装置フラグ)のバックアップを行う。このため、差球制限装置が作動状態である場合は、RWM(RAM)クリアによって差球制限装置を非作動状態(通常状態)に復帰させることができる。
演出制御基板40は、差球制限装置に関する情報の報知を管理する。演出制御基板40は、差球90000の時点で差球制限装置発動警告の報知を行い(第1演出)、差球95000の時点で差球制限装置作動の報知を行う(第2演出、第3演出)。
〔例示的な効果〕主制御基板30、枠制御基板50、演出制御基板40の処理負担を軽減させつつ差球制限装置を適切に搭載することができる。
〔具体的構成〕
以下の(1)~(3)を実施する。
(1)差球制限装置発動警告:90000発で後5000発警告(第1演出)
(2)差球制限装置発動予告:95000発以上になる大当り中、小当り中の予告(第2演出)
(3)差球制限装置作動:大当り・小当り動作終了後に差球制限装置作動、遊技停止及び発射停止(第3演出)
主制御基板30から演出制御基板40へのコマンド送信及び演出制御基板40でのコマンド解析負荷軽減のため以下の仕様を採用することが好ましい。
〔枠制御基板〕
枠制御基板50で差球を算出し、図8の「送信用差球」の値を主制御基板30に送信する。「送信用差球」の最大値は64Hである。
電源投入から1度送信した後続値(送信用差球の値)は最大値から1000球減らない限り再度送信しないようにする。例えば、5AH送信後、59H~5AHの値である場合は、コマンドを送信しないが58Hからは増減どちらも送信する。つまり、「送信用差球」がある特定の値になった場合、特定の値から1減少しただけでは、コマンドを送信しないが、2減少した場合はコマンドを送信する。このような制御を採用している理由は、「送信用差球」が新しい値に移行した付近では、遊技球の発射により差球の増減が頻繁に発生する可能性があり、このような状況で同じようなコマンドが何度も送信されることを回避するためである。なお、電源投入毎に、差球の値はクリアする。
〔主制御基板〕
主制御基板30は、枠制御基板50から送信されてきた差球コマンドのコマンド値を参照して、演出制御基板40に対するコマンド送信を判断する。
差球コマンドのコマンド値が5AHである場合、第1演出コマンドを演出制御基板40に送信する。
差球コマンドのコマンド値が5FHであり、大当り中又は小当り中である場合には、第2演出コマンドを演出制御基板40に送信する。
差球コマンドのコマンド値が5FHであり、大当り中又は小当り中でない場合には(当り動作終了後には)、第3演出コマンドを演出制御基板40に送信する。電源投入毎に、コマンド値はクリアする。なお、第2演出後は、第3演出に移行する。第2演出後に遊技球を発射して差球が減っても第1演出に戻ることはない。
〔その他の構成〕
第1演出は、一定時間(例えば30秒)報知後、終了とすることが好ましい。第1演出を一定時間で終了させる理由は、以下の通りである。
(1)一定時間で終了させないと遊技者に誤認を与える可能性がある。すなわち、あと何発増減したら打ち止めとなるか判断しづらい。
(2)第1演出のエラー優先順位を他のエラー報知(例えば扉開放エラー等)よりも低く設定した場合、他のエラーが発生すると、第1演出の表示が消えてしまう。
(3)第1演出のエラー優先順位を高くして表示し続ける仕様とすることも可能であるが、そうすると、今度は表示解除コマンドも必要となり主制御基板30の容量が増加する。
なお、第2演出は、大当り又は小当りが終了するまで実行し続け、第3演出は、電源がオフになるまで実行され続ける。
上述した実施形態及び後述する各技術的特徴は、以下の変形が可能である。
(1)差球の算出は、枠制御基板50が実行する例で説明したが、主制御基板30が実行してもよい。この場合、枠制御基板50が主制御基板30に対して、発射球数及びファール球数の情報を送信し、主制御基板30が賞球数、発射球数及びファール球数に基づいて差球を算出する。
(2)管理遊技機ではない通常の遊技機である場合、枠制御基板50は存在しないが、払出制御基板は存在する。ただし、払出制御基板は、既に市場に出ているため制御内容の変更は行いづらい。そして、主制御基板及び払出制御基板を備える遊技機において、差球制限装置を実現する場合には、入賞口スイッチに基づく賞球数と、アウトスイッチに基づく発射球数とに基づいて差球を算出することができる。
また、払出制御基板で、上述した実施形態と同様に差球の算出を行ってもよい。その際に、主制御基板から送信されるコマンド情報(アウト球数/賞球数)、払出制御基板が検出する情報(アウト球数情報/払出数情報)のいずれかを適宜参照し差球を算出するようにしてもよい。
(3)図7のステップS215、ステップS216の処理は、少なくとも一方を実行しないようにしてもよい。
〔試験信号〕
(4)試験信号に関する構成として、以下のような構成を採用することができる。
(a)第1制御手段(主制御基板)もしくは第2制御手段(枠制御基板、払出制御基板、メダル数制御基板)に外部から治具が取り付けられた場合に、治具を通して遊技機の状況を示す信号を出力する試験信号の構成を設けてもよい。この際、第1制御手段もしくは第2制御手段は、試験信号の出力構成のプログラムを記憶してもよい。
(b)試験信号として、複数の出力ピンから遊技状態(通常状態、時短状態等)や特別図柄の変動状態(変動中/停止中)等を出力する。この複数の出力ピンの一部に差球が特定球数(遊技停止状態になる前の数である特定値)に到達した場合に特定信号を出力する構成を設けてもよい。このように構成すれば、例えば、差球が遊技停止条件に達する前に、治具を通じて遊技停止条件の成立が近いことを正確に報知することができる。
(c)遊技機を実際に動かし出球率の検査をする場合に、差球が大きくなりすぎると遊技停止状態になり途中で検査できない問題が発生する。このような場合には、特定信号の試験信号が出力された場合に、遊技機の電源を一旦OFFし、電源を再投入(RAMクリアを伴わない電源投入)すれば、主制御の遊技の状態(変動中/変動停止の変動状態、取得済みの保留の記憶、通常/時短/確変等の遊技状態、大当り中か否かの記憶)は維持されたまま差球のカウントがクリアされるため、電断前の状態から検査を再開できる。これにより、遊技機の出球率の検査途中で遊技停止になり、正確な出球率を調べられないという事態が発生することを回避することができる。
(d)上記の構成を実行するプログラムは、治具が取り付けられた状態のみ実行される構成でもよいし、治具が取り付けられていない状態でも処理として実行される構成でもよい。いずれにせよ治具が取り付けられる試験時に特定信号を出力できる構成であればよい。
(e)特定信号を出力するタイミング中に、液晶表示器の表示画面において差球制限装置に関する示唆演出や報知演出を実行可能な構成としてもよい。例えば、特定信号の出力と同時期に液晶表示器の表示画面で、「あと少しで差球が上限値に達します。」、「差球が上限値に達すると遊技停止状態になります。」、「差球制限装置を搭載しています。」等の表示や音声が出力可能と構成することで、試験時により正確な報知をすることができる。この場合、特定信号の出力期間と、差球制限装置に関する示唆演出や報知演出の実行期間とを異ならせてもよい。また、差球が90000~95000である間を特定信号の出力期間とし、差球が95000になったことを契機に示唆演出や報知演出を実行すると構成し、特定信号と、示唆演出や報知演出とを段階的に報知するようにしてもよい。
(5)本発明は、スロットマシンにも適用可能である。すなわち、遊技の実行と遊技の停止を制御する主制御基板と、メダルの払出しを制御するメダル数制御基板とを備えるスロットマシンにおいても、本発明は適用可能である。
この場合、主制御基板が、遊技で消費したメダル枚数情報と、遊技で獲得したメダル枚数情報とをメダル数制御基板に送信し、メダル数制御基板が差枚数を算出する。そして、メダル数制御基板が算出した差枚数情報を主制御基板に送信し、主制御基板は受信した差枚数情報に基づいて遊技停止状態を設定してもよい。
また、主制御基板が、遊技で獲得したメダル枚数情報をメダル数制御基板に送信し、メダル数制御基板が、遊技で獲得したメダル枚数情報と遊技で消費したメダル枚数情報とに基づいて差枚数を算出する。そして、メダル数制御基板が算出した差枚数情報を主制御基板に送信し、主制御基板は受信した差枚数情報に基づいて遊技停止状態を設定してもよい。
(6)第2制御手段は、枠制御基板の例で説明したが、払出制御基板であってもよく、メダル数制御基板であってもよい。遊技媒体は、遊技球の例で説明したが、遊技メダルであってもよく、遊技球又は遊技メダルに対応する電子的なデータであってもよい。差分は、差球の例で説明したが、差枚であってもよい。差枚は、「差枚=獲得枚数-消費枚数」により算出可能である。また、差分は、賞球数や獲得枚数のみの加算情報(出球数、獲得数)を対象としてもよく、発射球数や消費枚数のみの減算情報(消費数)を対象としてもよい。
管理遊技機には、以下に示す6つの技術的特徴のうち少なくとも1つの技術的特徴を含ませることができる。
第1の技術的特徴は、〔打止機能作動中扉開放エラーの実装〕である。第2の技術的特徴は、〔打止機能作動後のRWM異常エラーの報知〕である。第3の技術的特徴は、〔差球制限装置作動前の試験信号出力〕である。
第4の技術的特徴は、〔打止機能作動中は枠制御手段との通信状態を維持する〕である。第5の技術的特徴は、〔差球制限装置付きの遊技機における大当り中の保留表示とランプ表現〕である。第6の技術的特徴は、〔基準値カウンタクリアに条件(扉開閉の状態を監視)〕である。
また、以下に説明する各技術的特徴は、各技術的特徴に記載されている内容を単独で用いることもでき、各技術的特徴に記載されている内容を組み合わせて用いることもできる。また、各技術的特徴に記載されている内容は、上述した基本的な技術的特徴と組み合わせて用いることもできる。一の技術的特徴の内容が他の技術的特徴の内容と異なる場合は、いずれかの技術的特徴の内容を採用することができ、各技術的特徴の内容によって説明の内容が不足している場合は、別の技術的特徴の内容又は上述した基本的な技術的特徴の説明によって補うことができる。
以下、各技術的特徴を順番に説明する。なお、各技術的特徴との関係性が低い部分については、説明を簡略化したり省略したりしている箇所もある。
〔第1の技術的特徴:打止機能作動中扉開放エラーの実装〕
第1の技術的特徴では、打止機能の作動状況に応じて扉開放エラーのコマンドを変更している。
図11は、扉開放エラー発生時処理の手順例を示すフローチャートである。本処理は、主制御基板30(主制御CPU)が実行する。また、本処理は、扉(ガラス扉又は内枠)が開放した際(扉開放検出スイッチがオフからオンになったとき、又は、扉開放検出スイッチがオンになっている間)に呼び出される処理である。なお、本処理は、所定時間(例えば100ms)に一回実行する処理とすることもできる。
ステップS400:主制御基板30は、打止機能が作動済みであるか否かを確認する処理を実行する。主制御基板30は、差球制限装置フラグがオンである場合、打止機能が作動済みであると判断することができる。
その結果、打止機能が作動済みであることを確認した場合(Yes)、主制御基板30は、ステップS402を実行する。一方、打止機能が作動済みであることを確認できない場合(No)、主制御基板30は、ステップS401を実行する。
ステップS401:主制御基板30は、扉開放エラー発生指定コマンドを演出制御基板40に送信する処理を実行する。演出制御基板40は、扉開放エラー発生指定コマンドに対応する第1報知演出を実行する。
ステップS402:主制御基板30は、打止機能作動中扉開放エラー発生指定コマンドを演出制御基板40に送信する処理を実行する。演出制御基板40は、打止機能作動中扉開放エラー発生指定コマンドに対応する第2報知演出を実行する。第1報知演出と第2報知演出とは、異なる演出であってもよく、同一の演出であってもよい。
ステップS401又はステップS402の処理を終えると、主制御基板30は、呼び出し元に戻る。
図12は、扉開放エラー解除時処理の手順例を示すフローチャートである。本処理は、主制御基板30(主制御CPU)が実行する。また、本処理は、扉(ガラス扉又は内枠)が閉鎖した際(扉開放検出スイッチがオンからオフになったとき)に呼び出される処理である。
ステップS410:主制御基板30は、打止機能が作動済みであるか否かを確認する処理を実行する。主制御基板30は、差球制限装置フラグがオンである場合、打止機能が作動済みであると判断することができる。
その結果、打止機能が作動済みであることを確認した場合(Yes)、主制御基板30は、ステップS412を実行する。一方、打止機能が作動済みであることを確認できない場合(No)、主制御基板30は、ステップS411を実行する。
ステップS411:主制御基板30は、扉開放エラー解除指定コマンドを演出制御基板40に送信する処理を実行する。演出制御基板40は、扉開放エラー発生指定コマンドに対応する第1報知演出を終了させる。
ステップS412:主制御基板30は、打止機能作動中扉開放エラー解除指定コマンドを演出制御基板40に送信する処理を実行する。演出制御基板40は、打止機能作動中扉開放エラー発生指定コマンドに対応する第2報知演出を終了させる。
ステップS411又はステップS412の処理を終えると、主制御基板30は、呼び出し元に戻る。
図13は、打止機能作動時処理の手順例を示すフローチャートである。本処理は、主制御基板30(主制御CPU)が実行する。また、本処理は、打止機能作動時(差球制限装置フラグがオンである場合)に呼び出される処理である。
ステップS420:主制御基板30は、扉開放エラー中であるか否か(扉開放エラーが発生しているか否か)を確認する処理を実行する。主制御基板30は、扉開放検出スイッチがオンである場合、扉開放エラー中であると判断することができる。
その結果、扉開放エラー中であることを確認した場合(Yes)、主制御基板30は、ステップS421を実行する。一方、扉開放エラー中であることを確認できない場合(No)、主制御基板30は、呼び出し元に戻る。
ステップS421:主制御基板30は、打止機能作動中扉開放エラー発生指定コマンドを演出制御基板40に送信する処理を実行する。演出制御基板40は、打止機能作動中扉開放エラー発生指定コマンドに対応する第2報知演出を実行する。
ステップS421の処理を終えると、主制御基板30は、呼び出し元に戻る。
図14は、エラー報知処理の手順例を示す図である。本処理は、演出制御基板40(演出制御CPU)が実行する。
ステップS430:演出制御基板40は、エラーが発生しているか否かを確認する処理を実行する。エラーの発生は、エラーコマンド等により確認することができる。また、演出制御基板40は、図15~図19に示す優先順位1~25のいずれかの事象が発生している場合、エラーが発生していると判断することができる。
その結果、エラーが発生していることを確認した場合(Yes)、演出制御基板40は、ステップS431を実行する。一方、エラーが発生していることを確認できない場合(No)、演出制御基板40は、呼び出し元に戻る。
ステップS431:演出制御基板40は、複数のエラーが発生しているか否かを確認する処理を実行する。
その結果、複数のエラーが発生していることを確認した場合(Yes)、演出制御基板40は、ステップS432を実行する。一方、複数のエラーが発生していることを確認できない場合(No)、演出制御基板40は、ステップS433を実行する。
ステップS432:演出制御基板40は、優先順位が高い方のエラーの報知処理を実行する。例えば、「打止機能作動中扉開放エラー(図16の優先順位8)」と「打止機能作動(図16の優先順位9)」とが発生している場合、優先順位が高い「打止機能作動中扉開放エラー(図16の優先順位8)」に対応するエラー報知処理を実行し、優先順位が低い「打止機能作動(図16の優先順位9)」に対応するエラー報知処理は実行しない。なお、3つ以上のエラーが発生している場合には、最も優先順位が高いエラーに対応するエラー報知処理が実行される。
ステップS433:演出制御基板40は、発生しているエラーの報知処理を実行する。例えば、「打止機能作動中扉開放エラー(図16の優先順位8)」だけが発生している場合、「打止機能作動中扉開放エラー(図16の優先順位8)」に対応するエラー報知処理を実行する。また、「扉開放エラー(図19の優先順位21)」だけが発生している場合、「扉開放エラー(図19の優先順位21)」に対応するエラー報知処理を実行する。
以上の処理を終えると、演出制御基板40は、呼び出し元に戻る。
〔不正等に関するエラー処理内容〕
図15~図19は、不正等に関するエラー処理内容について説明する図である。
本実施形態では、主制御基板、枠制御基板又は演出制御基板によって、これらの図に記載された内容のエラー処理を実行する。なお、記載されたエラー処理の内容は、対応機種によっては実行されない内容もあり、処理によってはエラーではない処理も存在している。主制御基板で発生したエラーは、エラーコマンド等によって演出制御基板に通知される。枠制御基板で発生したエラーは、主制御基板を経由して、エラーコマンド等によって演出制御基板に通知される。演出制御基板で発生したエラーは、演出制御基板が把握することができる。
まず、図中の上段の「優先順位」は、エラーを報知する際の優先度を示している。演出制御基板は、1つのエラー報知しか実行しない。このため、演出制御基板は、例えば、優先順位が1番の「SATA準備中」と、優先順位が2番の「球抜き状態中」が同時に発生した場合、優先順位が高い「SATA準備中」の報知処理(ランプ点灯、音声報知、液晶報知)を実行する。ただし、報知処理以外の処理(例えばコマンド送信等の処理)は、優先順位に関わらず並行して実行することもできる。優先順位は、遊技の進行に影響を与える可能性が高いものに優先順位の高い順番が振り当てられている。
「エラー名称」は、エラーの名前を示している。「ガラス枠左中エラー報知LED」は、ガラス扉に含まれている複数のLEDのうち左中に位置する1個のLEDが該当する。
「ガラス枠装飾LED」は、ガラス扉に含まれている複数のLEDのうち上側、左側、下側、右側等に位置する複数のLEDが該当する。
「G盤装飾LED」は、管理遊技機遊技盤に含まれる盤面ランプのLEDが該当する。
「音声報知」は、スピーカから出力される音声や警告音の内容を表している。「液晶報知」は、液晶表示器に表示される文字情報等の内容を表している。
「エラー管理」は、いずれの制御基板(主制御基板、枠制御基板又は演出制御基板)がエラーを管理するのかを示している。ただし、複数の制御基板でエラーを管理してもよい。
「エラー発生条件」は、どのような条件を満たした場合にそのエラーが発生したものとするかについての条件を表している。
「エラー解除条件」は、どのような条件を満たした場合に発生しているエラーが解除されるのかについての条件を表している。
「ホールコンピュータ出力」は、管理遊技機100の外部に向けて送信する信号の内容を表している。
「遊技停止」は、対象となるエラーが発生した場合に、遊技停止をするか否かを示している。以下、優先順位の高い順に各エラーの内容を具体的に説明する。
〔SATA準備中〕
優先順位:1
ガラス枠左中エラー報知LED:-(ハイフンはその項目を実行しないことを示す。以下同様。)
ガラス枠装飾LED:フルカラー部白点滅
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:無し
液晶報知:「画面準備中」
エラー管理:演出制御基板
エラー発生条件:初期起動時
エラー解除条件:SATA準備完了後
ホールコンピュータ出力:-
遊技停止:-
備考:SATA準備中は、初期起動時の画面準備完了までの待機時間である。このエラーが終了するまでは一切の動作をしない。なお、SATAとは、演出制御基板に用いられているCGROM(NAND型のSATA(Serial ATA)規格のROM)である。
〔球抜き状態中〕
優先順位:2
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:注意音+「球抜き状態中です」
液晶報知:「球抜き状態中です」
エラー管理:枠制御基板
エラー発生条件:遊技球数が0かつ、球抜きスイッチを押下しながら電源投入時
エラー解除条件:電源断まで
ホールコンピュータ出力:-
遊技停止:遊技停止とする
備考:遊技球数が残っている場合は、遊技球数クリアスイッチと球抜きスイッチを同時押ししながら電源投入することで、球抜き状態に移行させることができる。
〔設定変更〕
優先順位:3
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:警告音弱+「設定変更中です」
液晶報知:「設定変更中です」
エラー管理:主制御基板
エラー発生条件:設定変更時(設定変更中)
エラー解除条件:設定変更終了時
ホールコンピュータ出力:設定変更中出力(例えば、発射又は計数から30秒経過するまで)
遊技停止:遊技停止とする
備考:設定変更終了後はRAMクリア報知を規定時間(31秒間)実施する。その他エラー複合時はRAMクリア報知後に優先順位に準じて報知する。
〔メイン基板異常エラー〕
優先順位:4
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:警告音弱+「メイン基板異常エラーです」
液晶報知:「メイン基板異常エラーです 係員を呼んでください」
エラー管理:主制御基板
エラー発生条件:RWM(RAM)異常時、設定値異常時
エラー解除条件:設定変更かつRAM・設定値が正常復帰時
ホールコンピュータ出力:エラー検知中出力
遊技停止:遊技停止とする
備考:エラー解除には設定変更が必要となる。
〔バックアップ異常エラー〕
優先順位:5
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:警告音弱+「バックアップ異常エラーです」
液晶報知:「バックアップ異常エラーです 係員を呼んでください」
エラー管理:主制御基板
エラー発生条件:バックアップ異常エラー時
エラー解除条件:設定変更かつRWM・設定値が正常復帰時
ホールコンピュータ出力:エラー検知中出力
遊技停止:遊技停止とする
備考:エラー解除には設定変更が必要となる。
〔RAMクリア〕
優先順位:6
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:「メモリをクリアしました」(機種に依存した音声とすることができる)
液晶報知:「無し」(デフォルト画面(通常遊技画面)の表示)
エラー管理:主制御基板
エラー発生条件:RAMクリア時
エラー解除条件:31秒間
ホールコンピュータ出力:発射又は計数から30秒経過するまで
遊技停止:遊技停止とする
〔設定確認〕
優先順位:7
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:警告音弱+「設定確認中です」
液晶報知:「設定確認中です」
エラー管理:主制御基板
エラー発生条件:設定確認時(設定確認中)
エラー解除条件:設定確認終了
ホールコンピュータ出力:設定確認中出力(発射又は計数から30秒経過するまで)
遊技停止:-(遊技停止しない)
備考:設定確認終了時に31秒経過していない場合は、液晶のみ復帰し音声・ランプは報知を継続する。設定確認終了後は電断復帰報知を実施する。その他エラー複合時は優先順位に準じて報知する。
〔打止機能作動中扉開放エラー〕
優先順位:8
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:警告音及び「扉が開いています」(扉開放後、約15秒間必ず報知する)
液晶報知:「扉が開いています」
エラー管理:主制御基板
エラー発生条件:扉開放時
エラー解除条件:扉閉鎖時
ホールコンピュータ出力:扉開放中出力
遊技停止:-
備考:扉閉鎖後、30秒間は扉開放エラーLED報知パターンを保持する。なお、ガラス扉の開放と内枠の開放とで少なくとも一部の報知内容を異ならせるようにしてもよい(扉開放エラーについても同様)。
〔打止機能作動〕
優先順位:9
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:「1日に払出可能な上限に達しました 遊技を停止します」
液晶報知:「打止機能作動中 1日に払出可能な上限に達しました 遊技を停止します 係員を呼んでください」
エラー管理:主制御基板
エラー発生条件:差球が9万5千発以上になった場合
エラー解除条件:電源断まで
ホールコンピュータ出力:エラー検知中出力
遊技停止:遊技停止とする
備考:打止機能作動からの復帰条件はRAMクリアとなり、電断復帰時は再度報知を行う。差球(演算用差球)は電断復帰時にクリアされる(初期値に戻る)。なお、打止機能作動中に扉を開放した場合、扉開放エラーを報知する(優先順位8参照)。
〔アタッチメント接続異常エラー〕
優先順位:10
ガラス枠左中エラー報知LED:消灯
ガラス枠装飾LED:枠全消灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:無し
液晶報知:「アタッチメント接続異常エラーです 係員を呼んでください」
エラー管理:演出制御基板
エラー発生条件:上部又は下部のアタッチメント接続異常(未接続や組合わせ違いでの接続、シリアル通信の異常)
エラー解除条件:電源断まで又は接続異常解消まで
ホールコンピュータ出力:-
遊技停止:-
アタッチメントとは、管理遊技機枠に着脱可能な部品である。
〔不正入賞エラー〕
優先順位:11
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:警告音+「不正入賞を検出しました」
液晶報知:「不正入賞を検出しました」
エラー管理:主制御基板
エラー発生条件:(A)特別電動役物の動作時以外に大入賞口に遊技球が5個以上入賞した場合、又は、(B)普通電動役物の当り動作以外に普通電動役物に遊技球が5個以上入賞した場合
エラー解除条件:60秒間
ホールコンピュータ出力:最低X秒(例えば0.3秒)出力
遊技停止:-。ただし、遊技停止としてもよい。
備考:普通電動役物当り動作以外に入賞した場合は、エラー規定数に関係なくホールコンピュータ出力をし、入賞無効とすることができる。なお、エラー規定数に達した場合はLED、液晶、音声等の報知を行うことができる。
〔入賞頻度異常エラー〕
優先順位:12
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:警告音+「入賞頻度異常を検出しました」
液晶報知:「入賞頻度異常を検出しました 係員を呼んでください」
エラー管理:演出制御基板
エラー発生条件:60秒間で各入賞口に規定個数以上の遊技球の入球を検出
エラー解除条件:60秒間
ホールコンピュータ出力:-
遊技停止:-
備考:液晶報知は、エラーが発生した入賞口を特定可能な表示とすることができる。
〔大入賞口過剰入賞エラー〕
優先順位:13
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:警告音+「過剰入賞を検出しました」
液晶報知:「過剰入賞を検出しました」
エラー管理:演出制御基板
エラー発生条件:1回の大役中(大当り遊技中)に1ラウンドで「規定入賞数+規定数」個以上の入賞が2回発生した場合
エラー解除条件:60秒間
ホールコンピュータ出力:-
遊技停止:-
〔大入賞口異常排出エラー〕
優先順位:14
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:警告音+「異常排出を検出しました」
液晶報知:「大入賞口異常排出を検出しました」
エラー管理:演出制御基板
エラー発生条件:特定領域のある大入賞口に入賞していないにもかかわらず特定領域又は排出口への遊技球の通過を検知した場合
エラー解除条件:60秒間
ホールコンピュータ出力:-
遊技停止:-
〔電波エラー〕
優先順位:15
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:警告音+「電波を検出しました」
液晶報知:「電波を検出しました 係員を呼んで下さい」
エラー管理:主制御基板
エラー発生条件:電波検出時又は電波センサ断線検出時
エラー解除条件:電波エラー解除後60秒間経過後
ホールコンピュータ出力:最低X秒(例えば0.3秒)出力
遊技停止:-
備考:液晶報知は、電波エラーが発生した箇所を特定可能な表示とすることができる。エラー解除後60秒間はエラー報知を継続する。
〔磁気エラー〕
優先順位:16
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:警告音+「磁石を検出しました」
液晶報知:「磁石を検出しました 係員を呼んでください」
エラー管理:主制御基板
エラー発生条件:磁気検出時又は磁気センサ断線検出時
エラー解除条件:電源断まで
ホールコンピュータ出力:エラー検知中出力
遊技停止:遊技停止とする
備考:液晶報知は、磁気エラーが発生した箇所を特定可能な表示とすることができる。
〔入賞球異常エラー〕
優先順位:17
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:警告音+「入賞球異常を検出しました」
液晶報知:「入賞球異常を検出しました 係員を呼んで下さい」
エラー管理:枠制御基板
エラー発生条件:アウトスイッチと発射数の検知数が100球以上差で発生
エラー解除条件:エラー解除スイッチを押下するまで
ホールコンピュータ出力:-
遊技停止:-
〔特定領域異常通過エラー〕
優先順位:18
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:無し
液晶報知:「特定領域異常通過を検出しました 係員を呼んで下さい」
エラー管理:主制御基板
エラー発生条件:特定領域のある大入賞口のショート開放ラウンド中に特定領域への遊技球の通過を検知した場合
エラー解除条件:電源断まで
ホールコンピュータ出力:エラー検知中出力
遊技停止:-
〔振動エラー〕
優先順位:19
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:警告音+「振動を検出しました」
液晶報知:「振動を検出しました」
エラー管理:主制御基板
エラー発生条件:振動エラー発生時
エラー解除条件:60秒間
ホールコンピュータ出力:最低X秒(0.3秒)出力
遊技停止:-。ただし、遊技停止としてもよい。
〔遊技球数クリア〕
優先順位:20
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:警告音弱+「遊技球をクリアしました」
液晶報知:「遊技球をクリアしました」
エラー管理:枠制御基板
エラー発生条件:電源投入時に遊技球数クリアスイッチがオン又は遊技球数クリアの解除前に電源再投入
エラー解除条件:遊技球数クリア解除時
ホールコンピュータ出力:発射又は計数から30秒経過まで
遊技停止:-
〔扉開放エラー〕
優先順位:21
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:警告音+「扉が開いています」(扉開放後、約15秒間必ず報知する)
液晶報知:「扉が開いています」
エラー管理:主制御基板
エラー発生条件:扉開放時
エラー解除条件:扉閉鎖時
ホールコンピュータ出力:扉開放中出力
遊技停止:-
備考:扉閉鎖後、30秒間は扉開放エラーLED報知パターンを保持する。
〔打止機能作動予告〕
優先順位:22
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点滅(フルカラー部赤点灯、フルカラー部白点滅、フルカラー部白点灯でもよい)
G盤装飾LED:通常の遊技通り
音声報知:「当り終了後に打止機能が作動し遊技を停止します」
液晶報知:「当り終了後に打止機能が作動し遊技を停止します」
エラー管理:主制御基板
エラー発生条件:差球が9万5千発以上に到達した大役中、もしくは小当り中
エラー解除条件:電源断まで
ホールコンピュータ出力:-
遊技停止:-
備考:大当り終了後に必ず「打止機能作動」が発生する。
〔打止機能作動警告〕
優先順位:23
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部赤点滅(フルカラー部赤点灯、フルカラー部白点滅、フルカラー部白点灯でもよい)
G盤装飾LED:通常の遊技通り
音声報知:「打止機能作動まで残り5000発です」
液晶報知:「打止機能作動まで残り約5000発です」
エラー管理:主制御基板
エラー発生条件:差球が9万発以上になった場合
エラー解除条件:60秒間
ホールコンピュータ出力:-
遊技停止:-
備考:差球は電断復帰時にクリアされる。
〔特定領域未通過エラー〕
優先順位:24
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部緑点灯
G盤装飾LED:-
音声報知:無し
液晶報知:無し
エラー管理:演出制御基板
エラー発生条件:特定領域のある大入賞口のロング開放ラウンド中に特定領域への遊技球の通過を検知しなかった場合
エラー解除条件:次の条件装置作動又は電源断まで
ホールコンピュータ出力:-
遊技停止:-
備考:大役エンディング終了時に報知を行うことができる。
〔電断復帰〕
優先順位:25
ガラス枠左中エラー報知LED:青点灯
ガラス枠装飾LED:フルカラー部青点灯
G盤装飾LED:全消灯
音声報知:無し
液晶報知:無し(デフォルト画面の表示)
エラー管理:主制御基板
エラー発生条件:電断復帰時
エラー解除条件:演出用可動体のイニシャル動作完了時、演出可動体非搭載の場合は3秒で解除
ホールコンピュータ出力:-
遊技停止:-
〔第1の技術的特徴の課題〕
打止機能が作動した場合は遊技停止となるが、この場合にエラー報知を行わないと、扉を開けて釘を曲げられる等の不正を行われる可能性がある。そこで、打止機能作動中にエラー(例えば扉開放)を検知した場合に専用のエラー報知を行う。
〔第1の技術的特徴の具体的構成〕
以下に示すように、扉開放時の状況に応じて演出制御基板にコマンドを送信する。
(1)扉開放時打止機能作動済:打止機能作動中扉開放エラー発生指定コマンドを送信する。
(2)扉開放時打止機能未作動:扉開放エラー発生指定コマンドを送信する。
(3)扉閉鎖時打止機能作動済:打止機能作動中扉開放エラー解除指定コマンドを送信する。
(4)扉閉鎖時打止機能未作動:扉開放エラー解除指定コマンドを送信する。
(5)扉開放中打止機能作動:打止機能作動中扉開放エラー発生指定コマンドを送信する。
エラー報知の優先順位が「打止機能作動(図16の優先順位9)」>「扉開放エラー(図19の優先順位21)」となっており、打止機能作動中に扉が開いても、「扉開放エラー(図19の優先順位21)」の報知ができない。
そこで、「打止機能作動(図16の優先順位9)」よりも優先順位が高い「打止機能作動中扉開放エラー(図16の優先順位8)」を新たに設け、打止機能作動中でも扉の開放を報知できるように構成している。
〔第1の技術的特徴の効果〕
打止機能作動後におけるエラー(扉開放等)を適切に報知することができる。
〔第1の技術的特徴のまとめ〕
第1の技術的特徴を含む遊技機は、以下の構成を備えている。
(1)利益(獲得利益、差球)に関する所定情報(実際の差球、演算用差球、送信用差球、差球コマンド)に基づいて、遊技停止状態(打止機能作動中)に移行可能とする移行手段(主制御基板)を備えている(図4ステップS116)。
(2)遊技停止状態において、所定事象(扉開放)が発生した場合、所定事象の発生を報知可能(扉開放エラーを報知可能)とする報知手段(演出制御基板)を備えている(図11~図13、図14、図16)。
なお、所定事象は、扉開放に限定されるものではなく、扉開放以外の事象(例えば優先順位1~7に対応する事象)であってもよい。
このような構成によれば、遊技停止状態においても、所定事象(扉開放)が発生していることを確実に報知することができ、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
第1の技術的特徴を含む遊技機には、以下の構成を追加することができる。
(1)報知手段は、遊技停止状態において、所定事象(扉開放)及び所定事象とは異なる特別事象(例えば、図17の優先順位11の不正入賞エラー)が発生した場合、所定事象の発生を報知可能(図16の優先順位8の打止機能作動中扉開放エラーを報知可能)としつつ特別事象の発生を報知不能(図17の優先順位11の不正入賞エラーを報知不能)とする。
(2)報知手段は、遊技停止状態でない遊技可能状態において、所定事象(扉開放)及び特別事象が発生した場合、所定事象の発生を報知不能(図19の優先順位21の扉開放エラーを報知不能)としつつ特別事象の発生を報知可能(図17の優先順位11の不正入賞エラーを報知可能)とする。
このような構成によれば、遊技停止状態であるか遊技可能状態であるか(打止機能作動中であるか否か)によって報知する事象を異ならせることができる。
第1の技術的特徴を含む遊技機には、以下の構成を追加することができる。
(1)主制御手段(主制御基板)を備えている。
(2)主制御手段と通信可能な演出制御手段(演出制御基板)を備えている。
(3)遊技停止状態において、所定事象(扉開放)が発生した場合、主制御手段が所定コマンド(打止機能作動中扉開放エラー発生指定コマンド)を演出制御手段に送信し、演出制御手段が所定コマンドに基づき所定事象の発生を報知可能とする(図14、図16の優先順位8)。
(4)遊技可能状態において、所定事象が発生した場合、主制御手段が所定コマンドとは異なる特定コマンド(扉開放エラー発生指定コマンド、打止機能未作動中扉開放エラー発生指定コマンド)を演出制御手段に送信し、演出制御手段が特定コマンドに基づき所定事象の発生を報知可能とする(図14、図19の優先順位21)。
このような構成によれば、遊技停止状態で所定事象が発生した場合(打止機能作動中に扉開放が発生した場合)と、遊技可能状態で所定事象が発生した場合(打止機能未作動中に扉開放が発生した場合)とで、送信するコマンドを異ならせることができ、演出制御手段ではいずれの状態で所定事象が発生したのかを正確に把握することができる。
〔第2の技術的特徴:打止機能作動後のRWM異常エラーの報知〕
図20は、CPU初期化処理の手順例を示すフローチャートである。本処理は、主制御基板30(主制御CPU)が実行する。
ステップS440:主制御基板30は、RAMクリアあるいはバックアップ異常時の作業領域初期化処理においてリードライトチェックが正常であるか否か(RWM異常であるか否か)を確認する処理を実行する。この処理は、RWMに0や1を書き込むリードライトチェックにより行うことができる。
その結果、RAMクリアあるいはバックアップ異常時の作業領域初期化処理においてリードライトチェックが正常であることを確認した場合、すなわち、RWM異常でない場合(Yes)、主制御基板は、ステップS442を実行する。一方、RAMクリアあるいはバックアップ異常時の作業領域初期化処理においてリードライトチェックが正常であることを確認できない場合、すなわち、RWM異常である場合(No)、主制御基板は、ステップS441を実行する。
ステップS441:主制御基板30は、遊技機状態フラグにRWM異常状態指定値をセットする処理を実行する。具体的には、遊技機状態フラグにRWM異常状態指定値に対応する値(04H)が書き込まれる。なお、遊技機状態フラグがRWM異常状態指定値である場合(遊技機状態フラグの下位1バイトが4Hである場合)、演出制御基板40に対してRWM異常に対応するエラーコマンドが送信される。なお、主制御基板30は、RWM異常であると判定しても、遊技停止状態(打止機能作動状態)を解除しない。
ステップS442:主制御基板30は、その他の処理を実行する。その他の処理は、初期化に必要な処理である。
ステップS442の処理を終えると、主制御基板30は、呼び出し元に戻る。
図21は、遊技機状態フラグの内容を示す図である。
「遊技機状態フラグ」は、遊技機の状態を示すフラグである。
「00H」は「遊技可能状態指定値」に対応している。「遊技可能状態指定値」は遊技可能状態である場合に設定される。
「01H」は「設定切り替え状態指定値」に対応している。「設定切り替え状態指定値」は設定切り替え状態である場合に設定される。
「02H」は「設定確認状態指定値」に対応している。「設定確認状態指定値」は設定確認状態である場合に設定される。
「03H」は「設定異常状態指定値」に対応している。「設定異常状態指定値」は設定異常状態である場合に設定される。
「04H」は「RWM異常状態指定値」に対応している。「RWM異常状態指定値」はRWM異常状態である場合に設定される。
「05H」は「バックアップ異常状態指定値」に対応している。「バックアップ異常状態指定値」はバックアップ異常状態である場合に設定される。
「06H」は「不正検出状態指定値」に対応している。「不正検出状態指定値」は不正検出状態である場合に設定される。
「07H」は「打止機能作動状態指定値」に対応している。「打止機能作動状態指定値」は打止機能作動状態である場合に設定される。
「10H」は「枠コマンド待機状態1指定値」に対応している。「枠コマンド待機状態1指定値」は枠コマンド待機状態1である場合に設定される。
「11H」は「枠コマンド待機状態2指定値」に対応している。「枠コマンド待機状態2指定値」は枠コマンド待機状態2である場合に設定される。
「12H」は「枠コマンド待機状態3指定値」に対応している。「枠コマンド待機状態3指定値」は枠コマンド待機状態3である場合に設定される。
「13H」は「枠コマンド待機状態4指定値」に対応している。「枠コマンド待機状態4指定値」は枠コマンド待機状態4である場合に設定される。
「14H」は「枠コマンド待機状態5指定値」に対応している。「枠コマンド待機状態5指定値」は枠コマンド待機状態5(待機状態かつRWM異常状態)である場合に設定される。
「15H」は「枠コマンド待機状態6指定値」に対応している。「枠コマンド待機状態6指定値」は枠コマンド待機状態6である場合に設定される。
「17H」は「枠コマンド待機状態7指定値」に対応している。「枠コマンド待機状態7指定値」は枠コマンド待機状態7(待機状態かつ打止機能作動状態)である場合に設定される。
「20H」は「球抜き状態1指定値」に対応している。「球抜き状態1指定値」は球抜き状態1である場合に設定される。
「21H」は「球抜き状態2指定値」に対応している。「球抜き状態2指定値」は球抜き状態2である場合に設定される。
「22H」は「球抜き状態3指定値」に対応している。「球抜き状態3指定値」は球抜き状態3である場合に設定される。
「23H」は「球抜き状態4指定値」に対応している。「球抜き状態4指定値」は球抜き状態4である場合に設定される。
「24H」は「球抜き状態5指定値」に対応している。「球抜き状態5指定値」は球抜き状態5(球抜き状態かつRWM異常状態)である場合に設定される。
「25H」は「球抜き状態6指定値」に対応している。「球抜き状態6指定値」は球抜き状態6である場合に設定される。
「27H」は「球抜き状態7指定値」に対応している。「球抜き状態7指定値」は球抜き状態7(球抜き状態かつ打止機能作動状態)である場合に設定される。
図中の網掛け部分では、遊技機状態フラグの下位1バイトが「4」となっている。遊技機状態フラグの下位1バイトが「4」である場合、RWM異常であることを示している。
遊技機状態フラグ「04H」はRWM異常状態だけを示しており、遊技機状態フラグ「14H」は待機状態かつRWM異常状態を示しており、遊技機状態フラグ「24H」は球抜き状態かつRWM異常状態を示している。なお、遊技機状態フラグの下位2バイト目の値は、待機状態や球抜き状態へ移行している際に設定される。
〔タイマ割込み処理〕
図22は、タイマ割込み処理の手順例を示すフローチャートである。本処理は、主制御基板30(主制御CPU)が実行する。また、本処理は、CPU初期化処理が終了した後に移行されるメインループ処理においてタイマ割込みが発生した場合に実行される。
ステップS500:主制御基板30は、メインループ処理の実行中に使用していたAFレジスタ(アキュムレータとフラグレジスタのペア)、BC,DE,HLレジスタ(汎用レジスタのペア)の値をRAMの退避領域に退避させる。値を退避させた後の各レジスタには、タイマ割込み処理の実行中に別の値を書き込むことができる。
ステップS501:主制御基板30は、割込みフラグ初期化処理を実行する。この処理では、タイマ割込みフラグをクリア(=0)にする処理を実行する。タイマ割込みフラグをクリアする理由は、タイマ割込みは、所定のタイマ割込み周期(例えば、4ms)で発生するが、所定のタイマ割込み周期でタイマ割込みフラグがセット(=1)されるからである。
ステップS501a:主制御基板30は、割込み許可処理を実行する。ここで割込みが許可されることにより、タイマ割込み処理の次ステップ以降を実行している間に他の割込みが発生することが可能となる。
ステップS502:主制御基板30は、ダイナミックポート出力処理を実行する。この処理では、主制御基板30に接続されている表示器(メイン表示器、性能表示モニタ等)に実装された各ランプの点灯をダイナミック点灯方式で制御するために、コモン単位でのポート出力を行う。
ステップS503:主制御基板30は、ポート入力処理を実行する。この処理では、入力ポート情報に基づき最新のスイッチ状態を正確に取得するために、主制御基板30は、パラレルI/Oポートから各種スイッチ信号の入力値と前回入力値の反転結果値との論理積を入力ポートオン検出フラグに格納する。この結果、入力ポートオン検出フラグの値(ON/OFF)により、各種スイッチ信号の前回からの変化を踏まえた正確な入力状態を把握することが可能となる。各種スイッチ信号には、ゲートスイッチからの通過検出信号や、始動入賞口スイッチ、大入賞口スイッチ、普通入賞口スイッチからの入賞検出信号、不図示の不正検出スイッチ(磁気検出スイッチ、電波検出スイッチ、振動検出スイッチ等)からの検出信号等が含まれる。
ステップS504:主制御基板30は、タイマ更新処理を実行する。この処理では、主制御基板30は、遊技に用いる各種タイマ(図柄の変動時間・停止時間や電動役物の開放時間・閉鎖時間等を管理するタイマ)の他、外部情報用の各種タイマ、セキュリティ信号用タイマ等のカウンタを更新する処理(減算処理等)を実行する。
ステップS505:主制御基板30は、初期値乱数更新処理を実行する。この処理では、主制御基板30は、各種初期値を更新する処理を実行する。
ステップS506:主制御基板30は、当り図柄乱数更新処理を実行する。この処理では、主制御基板30は特別図柄及び普通図柄の抽選用の各種乱数を発生させるためのカウンタの値を更新する。各カウンタの値は、RAMのカウンタ領域にてインクリメントされ、それぞれ規定の範囲内でループする。各種乱数には、例えば大当り図柄乱数等が含まれる。
ステップS506a:主制御基板30は、設定変更中又は設定確認中であるか否かを確認する。この確認は、遊技機状態フラグにより行う。遊技機状態フラグが「01H」である場合は設定変更中であり、遊技機状態フラグが「02H」である場合は設定確認中である。
その結果、設定変更中又は設定確認中であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS506bを実行する。一方、設定変更中又は設定確認中であることを確認できない場合(No)、主制御基板30は、ステップS507を実行する。このような判断処理を実行している理由は、設定変更中及び設定確認中である場合、通常の遊技に係る処理を実行しないようにするためである。
ステップS506b:主制御基板30は、設定変更処理を実行する。この処理を実行することにより、主制御基板30は、設定を変更する際に実行される設定変更処理又は設定を参照する際に実行される設定参照処理の少なくとも一方を含む設定関連処理を実行することができる(設定手段)。そして、設定変更処理を終えると、主制御CPU72は、ステップS517aを実行する。
ステップS507:主制御基板30は、スイッチ管理処理を実行する。この処理では、先のポート入力処理(ステップS503)で入力された信号に基づいて遊技中に発生した事象の判定を行い、それぞれ発生した事象に応じた処理を実行する。
本実施形態では、始動入賞口スイッチから入賞検出信号(ON)が入力されると、主制御基板30はそれぞれ特別図柄に対応した内部抽選の契機(抽選契機)となる事象が発生したと判定する。また、ゲートスイッチから通過検出信号(ON)が入力されると、主制御基板30は普通図柄に対応した抽選契機となる事象が発生したと判定する。
ステップS508:主制御基板30は、加算数算定処理を実行する。この処理において、主制御基板30は、遊技状態と、各スイッチの状態を確認し、ベース計算用の処理を実行する。具体的には、主制御CPU72は、発射球数A(通常アウト加算数)、発射球数B(総アウト加算数)、獲得球数(通常賞球加算数)の値を決定する処理を実行する。
ステップS509,ステップS510:主制御基板30は、特別遊技管理処理及び普通遊技管理処理を実行する。これらの処理は、管理遊技機100における遊技を具体的に進行させるためのものである。
特別遊技管理処理(ステップS509)では、主制御基板30は、第1特別図柄又は第2特別図柄に対応する内部抽選の実行を制御したり、第1特別図柄表示装置及び第2特別図柄表示装置による変動表示や停止表示を決定したり、その表示結果に応じて第1可変入賞装置(特別電動役物)及び第2可変入賞装置(特別電動役物)の作動を制御したりする。
また、普通遊技管理処理(ステップS510)では、主制御基板30は、普通図柄表示装置による変動表示や停止表示を決定したり、その表示結果に応じて可変始動入賞装置(普通電動役物)の作動を制御したりする。
ステップS511:主制御基板30は、状態管理処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、入賞頻度の異常やベース異常等のエラー状態が発生していないか否かのチェックを行う。エラー状態を検知した場合、主制御基板30は、遊技場のホールコンピュータに対してはセキュリティ信号の出力により、また、演出制御基板40に対しては所定のエラーコマンドの送信により、異常が発生したことを通知する。なお、この処理において、主制御基板30は、扉開放や不正検出(磁石、電波、振動等)に関するエラー処理を実行してもよい。
ステップS512:主制御基板30は、入賞口スイッチ処理を実行する。この処理では、先のポート入力処理(ステップS503)において各種スイッチから入力された入賞検出信号に基づき格納した各入力ポートオン検出フラグがONの場合に、それぞれの対象となる賞球制御カウンタを1加算して更新する。
ステップS513:主制御基板30は、枠制御管理処理を実行する。この処理では、主制御基板30は枠制御基板に対して送信するコマンド(例えば賞球数等の情報)を送信する処理を実行する。
ステップS515:主制御基板30は、試験信号管理処理を実行する。この処理は、領域外の処理とすることができる。この処理では、主制御基板30が内部状態(例えば、普通図柄遊技管理状態、特別図柄遊技管理状態、発射位置指定状態、大当り中、小当り中、確率変動機能作動中、時間短縮機能作動中、遊技機エラー状態信号等)を表す各種の試験信号を生成し、これらをポート出力要求バッファに格納する。この試験信号により、例えば管理遊技機100の外部で管理遊技機100の内部状態を確認することができる。
ステップS516:主制御基板30は、LED表示設定処理を実行する。この処理では、主制御基板30は、メイン表示器に含まれるLEDを点灯制御するためのコモン出力用データを生成する処理を実行する。なお、性能表示モニタに関連する処理は、性能表示モニタ制御処理において実行する。
より詳細には、主制御基板30は、特別遊技管理処理(ステップS509)や普通遊技管理処理(ステップS510)において決定された図柄の変動表示や停止表示、作動記憶数表示、遊技状態表示等に基づいて、対応する態様で各ランプを点灯させるための駆動信号を、コモン出力用データとして生成する。
ステップS517:主制御基板30は、ソレノイドデータ設定処理を実行する。この処理では、主制御基板30は、特別遊技管理処理(ステップS509)や普通遊技管理処理(ステップS510)等において生成された各電動役物の駆動信号、試験信号等を合わせて(合成して)ポート出力バッファに格納する。この後、主制御基板30は、ソレノイドデータポート出力処理を実行する。この処理では、主制御基板30は各出力バッファ(ポート出力バッファ)に値が格納されているかを確認し、値が格納されている場合はポート出力する。
ステップS517a:主制御基板30は、外部情報管理処理を実行する。この処理では、主制御基板30は枠制御基板50を通じて遊技場のホールコンピュータに対して送信するために、外部情報(例えば賞球情報、扉開放情報、図柄確定回数情報、大当り情報、始動口情報、セキュリティ信号等)をポート出力要求バッファに格納する。なお、外部情報管理処理は、「設定変更中又は設定確認中」である場合にも実行される。外部情報は、主制御基板30が出力指示を行い、枠制御基板50及び専用ユニット200を通じてホールコンピュータ(外部機器)に出力される。
ステップS517b:主制御基板30は、遊技機状態フラグ設定処理を実行する。この処理により、遊技機状態フラグの値が更新可能となる。
ステップS518:主制御基板30は、割込み禁止処理を実行する。
ステップS518a:主制御基板30は、レジスタ退避処理を実行する。
ステップS519:主制御基板30は、性能表示モニタ制御処理を実行する。この処理において、主制御基板30は、性能表示モニタの表示内容の切替等の処理を実行したり、ベースの値を性能表示モニタに表示するための駆動信号を、コモン出力用データとして生成したりする処理を実行する。
ステップS519a:主制御基板30は、レジスタ復帰処理を実行する。これにより、ステップS518aの処理で退避されていたレジスタの値が復帰する。
ステップS520:主制御基板30は、割込み許可処理を実行する。ここで割込みが許可されることにより、タイマ割込み処理の次ステップ以降を実行している間に他の割込みが発生することが可能となる。このように、タイマ割込み処理は多重割込みが許可されている。
ステップS521:主制御基板30は、発射位置管理処理を実行する。この処理では、主制御基板30は、遊技の進行状況に応じて遊技球の発射位置を決定する処理を実行する(発射位置決定手段)。なお、本処理は、特別遊技管理処理の中で実行してもよい。
ステップS522:主制御基板30は、ステップS500で退避させたHL,DE,BC,AFレジスタの値を各レジスタに復帰させ、タイマ割込み処理を終了してCPU初期化処理のメインループ処理に復帰する。
図23は、遊技機状態フラグ設定処理の手順例を示すフローチャートである。
ステップS530:主制御基板30は、遊技機状態フラグをロードする処理を実行する。
ステップS531:主制御基板30は、遊技機状態フラグの値がRWM異常指定値(「04H」;図21参照)であるか否かを確認する処理を実行する。なお、遊技機状態フラグは、ロードした後に、下位1バイト以外は0でマスクしているため、ロード以降の処理では、遊技機状態フラグの下位1バイトだけを参照している。このため、本処理で、肯定(Yes)と判定されるのは、図21の網掛け部分の「04H」、「14H」、「24H」である。
その結果、遊技機状態フラグの値がRWM異常指定値であることを確認した場合(Yes)、主制御基板30は、呼び出し元に戻る。一方、遊技機状態フラグの値がRWM異常指定値であることを確認できない場合(Yes)、主制御基板30は、ステップS532を実行する。
このような処理を実行することにより、RWM異常エラーが発生した場合は、呼び出し元に戻り、以下の処理である打止機能作動の確認による遊技状態フラグの更新を行わないようにすることができる。これにより、打止機能の作動に有無に関わらず、RWM異常エラーを判定したり報知したりすることができる。
ステップS532:主制御基板30は、打止機能作動管理フェーズをロードする処理を実行する。
ステップS533:主制御基板30は、打止機能作動管理フェーズの値が打止機能作動状態指定値(03H;図24参照)と一致しているか否か(打止機能作動管理フェーズの値が03Hであるか否か)を確認する処理を実行する。
その結果、打止機能作動管理フェーズの値が打止機能作動状態指定値と一致していることを確認した場合(Yes)、ステップS534を実行する。一方、打止機能作動管理フェーズの値が打止機能作動状態指定値と一致していることを確認できない場合(Yes)、主制御基板30は、呼び出し元に戻る。
ステップS534:主制御基板30は、遊技機状態フラグと打止機能作動状態指定値を論理和する処理を実行する。ここでの打止機能作動状態指定値は図24の値(03H)ではなく、図21の値(07H)である。例えば。遊技機状態フラグが「01~03、05~07H」である場合には、論理和によって遊技機状態フラグは「07H」となる。また、遊技機状態フラグが「11~13、15、17H」である場合には、論理和によって遊技機状態フラグは「17H」となる。さらに、遊技機状態フラグが「21~23、25、27H」である場合には、論理和によって遊技機状態フラグは「27H」となる。
以上の処理を終えると、主制御基板30は、呼び出し元に戻る。
図24は、打止機能作動管理フェーズの内容を示す図である。
「00H」は「打止機能作動警告前状態指定値」に対応している。「打止機能作動警告前状態指定値」は差球情報(差球コマンドに基づく差球の値)が90000発未満である場合に設定される。
「01H」は「打止機能作動警告状態指定値」に対応している。「打止機能作動警告状態指定値」は差球情報が90000発以上である場合に設定される。
「02H」は「打止機能作動予告状態指定値」に対応している。「打止機能作動予告状態指定値」は差球情報が95000発以上である場合に設定される。
「03H」は「打止機能作動状態指定値」に対応している。「打止機能作動状態指定値」は打止機能作動予告状態指定値の時に小当り中、大当り中でなければ設定される。
〔第2の技術的特徴の課題〕
打止機能作動後にRWM異常が発生した場合に、RWM異常の報知を適切に行いたい。
〔第2の技術的特徴の具体的構成〕
打止機能作動後においても、エラー判定の処理は実行し、RWM異常エラーが発生した場合はRWM異常の報知を打止機能作動よりも優先して実行するように演出制御基板にコマンドを送信する。
(1)打止機能作動中の電断復帰時(通常復帰)
主制御基板から演出制御基板へ打止機能作動中を通知するコマンドを送信する。
(2)打止機能作動中の電断復帰時(RWM異常判定時)
主制御基板から演出制御基板へRWM異常のエラーコマンドを送信する。打止機能作動中を通知するコマンドも送信する。
〔第2の技術的特徴の効果〕
打止機能作動後にRWM異常エラーが発生した場合は、打止機能作動よりも優先してRWM異常の報知を行うことができる。これにより、打止機能作動後においても、メイン基板異常エラー(図15の優先順位4)の発生を特定することができる。
〔第2の技術的特徴のまとめ〕
第2の技術的特徴を含む遊技機は、以下の構成を備えている。
(1)利益(獲得利益、差球)に関する所定情報(実際の差球、演算用差球、送信用差球、差球コマンド)に基づいて、遊技停止状態(打止機能作動中)に移行可能とする移行手段(主制御基板)を備えている(図4ステップS116)。
(2)遊技停止状態において、エラー(RWM異常エラー)が発生したかを判定可能とする判定手段(主制御基板)を備えている(図20ステップS440)。なお、エラーは、RWM異常エラー以外のエラーであってもよい。
(3)遊技停止状態において、判定手段によりエラーが発生したと判定された場合、エラーの発生を報知可能とする報知手段(演出制御基板)を備えている(図20ステップS441、図15)。
このような構成によれば、遊技停止状態においても、エラー(RWM異常)が発生していることを確実に報知することができ、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
第2の技術的特徴を含む遊技機には、以下の構成を追加することができる。
(1)遊技停止状態において電断復帰し、電断復帰時に所定条件が成立した場合(RWM異常である場合)、移行手段は、遊技停止状態を維持する(図20において、RWM異常であっても遊技停止状態を解除しない)。
(2)遊技停止状態において電断復帰し、電断復帰時に所定条件が成立した場合(RWM異常である場合)、報知手段は、遊技停止状態であることは報知せず所定条件が成立していることを報知可能とする(図16の優先順位9の打止機能作動は報知せず、図15の優先順位4のメイン基板異常エラーを報知可能とする)。
このような構成によれば、電断復帰時に所定条件が成立した場合には、遊技停止状態であることよりも(打止機能作動中であることよりも)、所定条件が成立していること(メイン基板異常エラーであること、RWM異常であること)を優先して報知することができる。
〔第3の技術的特徴:差球制限装置作動前の試験信号出力〕
図25は、主制御基板から遊技機エラー状態信号を出力する場合の手順例を示すフローチャートである。本処理は、主制御基板に試験信号端子が設けられている場合の処理の流れを示している。なお、図中の範囲Aは枠制御基板が実行する処理であり、図中の範囲Bは主制御基板が実行する処理である。
ステップS550:枠制御基板50は、主制御基板30に対して差球情報(差球コマンド)を出力する処理を実行する。
ステップS551:主制御基板30は、差球情報に基づいて、差球が90000発以上であるか否かを確認する処理を実行する。
その結果、差球が90000発以上であることを確認した場合(Yes)、主制御基板30は、ステップS552を実行する。一方、差球が90000発以上であることを確認できない場合(No)、主制御基板30は、処理を終了する。なお、処理を終了した場合、再び、最初の処理(START)から処理を実行する(以下、同様)。
ステップS552:主制御基板30は、差球情報に基づいて、差球が95000発未満であるか否かを確認する処理を実行する。
その結果、差球が95000発未満であることを確認した場合(Yes)、主制御基板30は、ステップS553を実行する。一方、差球が95000発未満であることを確認できない場合(No)、主制御基板30は、処理を終了する。
ステップS553:主制御基板30は、遊技機エラー状態信号(試験信号)を出力する処理を実行する。遊技機エラー状態信号は、差球が90000発以上95000発未満である場合には出力され続ける。遊技機エラー状態信号は、例えば、図22の試験信号管理処理において出力する。
実射試験を行う場合、管理遊技機の試験信号端子に試験装置(治具等)を接続して試験を行う。試験信号端子には、遊技機用として使用する遊技機試験信号端子と、図柄用として使用する図柄制御信号端子とが含まれている。遊技機エラー状態信号は、試験信号端子のいずれかのピンを使用して出力する。使用するピンは、遊技機エラー状態信号専用のピンであってもよく、いずれかのエラー時に使用するピンと共用のピンであってもよい。
図26は、枠制御基板から遊技機エラー状態信号を出力する場合の手順例を示すフローチャートである。本処理は、枠制御基板に試験信号端子が設けられている場合の処理の流れを示している。なお、図中の範囲Aは枠制御基板が実行する処理であり、図中の範囲Bは主制御基板が実行する処理である。
ステップS560:枠制御基板50は、主制御基板30に対して差球情報(差球コマンド)を出力する処理を実行する。
ステップS561:主制御基板30は、差球情報に基づいて、差球が90000発以上であるか否かを確認する処理を実行する。
その結果、差球が90000発以上であることを確認した場合(Yes)、主制御基板30は、ステップS562を実行する。一方、差球が90000発以上であることを確認できない場合(No)、主制御基板30は、処理を終了する。
ステップS562:主制御基板30は、差球情報に基づいて、差球が95000発未満であるか否かを確認する処理を実行する。
その結果、差球が95000発未満であることを確認した場合(Yes)、主制御基板30は、ステップS563を実行する。一方、差球が95000発未満であることを確認できない場合(No)、主制御基板30は、処理を終了する。
ステップS563:主制御基板30は、枠コマンド(枠制御基板に対して遊技機エラー状態信号を出力するように指示する命令を含む情報)を出力する処理を実行する。
ステップS564:枠制御基板50は、遊技機エラー状態信号(試験信号)を出力する処理を実行する。遊技機エラー状態信号は、例えば、図22の試験信号管理処理の内容を枠制御基板50が実行することにより出力することができる。なお、枠制御基板50が試験信号管理処理を実行する場合、主制御基板30では試験信号管理処理を実行しないようにすることができる。
〔第3の技術的特徴の課題〕
実射試験中に遊技停止になる場合の対策案を提供する。
実射試験中の問題点としては、以下のようなものが挙げられる。
(1)10時間試験の途中で差球が95000発に達すると、差球制限装置が作動して遊技停止となるため、10時間試験を最後まで行うことができない。
(2)差球制限装置が作動する前に、試験員が、差球制限装置の作動を事前に把握することができれば、試験を中断して(試験装置には中断機能がある)、管理遊技機の電源をOFF・ONして、差球制限装置の計数をクリアしてから試験を再開することができる。なお、差球制限装置の計数をクリアしてからの試験再開は認められている。
〔第3の技術的特徴の具体的構成〕
差球が90000発以上95000発未満である場合、「遊技機エラー状態信号(試験信号)」を出力する。
「遊技機エラー状態信号」を出力すると、「試験島のランプが光る」、「試験装置用のパソコンにエラー表示を行う」ようになっている。
「遊技機エラー状態信号」は、払出系(枠制御基板、払出制御基板)又は主制御系(主制御基板)のトラブル時に出力される信号であるため、トラブル時に出力された信号であるか、差球制限装置作動前の事前報知として出力された信号であるかを区別できるようにする必要がある。
〔区別するための例〕
(1)払出系又は主制御系のトラブル時の出力信号(例えば、電源立ち上げ時のバックアップ異常、RWM異常のための出力信号)と差球制限装置作動前の事前報知の「遊技機エラー状態信号」は、別ピンで出力することで区別する。
(2)払出系又は主制御系のトラブル時の出力信号と差球制限装置作動前の事前報知の「遊技機エラー状態信号」を共通のピンで出力する場合は、差球制限装置作動前に90000発の差球に達したことを報知する演出を演出制御基板40で実行し、どちらの契機で信号が出力されたか区別できるようにする。
「遊技機エラー状態信号」は、以下のいずれかの構成で出力する。
(1)主制御基板から遊技機エラー状態信号を出力する場合
主制御基板の現状の予備信号(現状未使用の信号(ピン))から遊技機エラー状態信号を出力する。
(2)枠制御基板から遊技機エラー状態信号を出力する場合
主制御基板からの指示により、枠制御基板が遊技機エラー状態信号を出力する。
(3)払出制御基板から遊技機エラー状態信号を出力する場合
主制御基板からの指示により、払出制御基板が遊技機エラー状態信号を出力する。
〔第3の技術的特徴の効果〕
差球制限装置について、実射試験を問題なく実施することができる。
〔第3の技術的特徴のまとめ〕
第3の技術的特徴を含む遊技機は、以下の構成を備えている。
(1)利益(獲得利益、差球)に関する所定情報(実際の差球、演算用差球、送信用差球、差球コマンド)に基づいて、遊技停止状態(打止機能作動中)に移行可能とする移行手段(主制御基板)を備えている(図4ステップS116)。
(2)所定情報が示す値が遊技停止状態(差球=95000)に移行する前の所定値(差球=90000)に達した場合、外部装置(試験装置)に特定の試験信号(遊技機エラー状態信号)を出力可能とする処理を有する試験信号処理手段(主制御基板、枠制御基板、払出制御基板)を備えている(図25ステップS553、図26ステップS564)。所定値は、90000に限定されるものではなく、90000未満の値であってもよいし、90001~94999のうちのいずれかの値であってもよい。
このような構成によれば、遊技停止状態に移行する前に特定の試験信号(遊技機エラー状態信号)を出力可能とするため、特定の試験信号によって遊技停止状態を予告して、試験中にいきなり遊技停止状態になってしまう状況を回避することができ、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
第3の技術的特徴を含む遊技機は、特定の試験信号(遊技機エラー状態信号)を出力する際に、所定情報に関する情報を報知可能とする報知手段(演出制御基板)を備えている(図10中(A)、図19の優先順位23)。
このような構成によれば、特定の試験信号(遊技機エラー状態信号)を出力するだけでなく、所定情報に関する情報を報知可能とするため、信号出力及び情報報知といった2種類の方法で遊技停止状態を予告することができる。
第3の技術的特徴を含む遊技機は、特定の試験信号(遊技機エラー状態信号)は、所定情報が示す値が所定値に達する以外の条件(例えば、電源立ち上げ時のバックアップ異常、RWM異常が発生したという条件)でも出力可能(「遊技機エラー状態信号」を共通のピンで出力可能)である。
このような構成によれば、特定の試験信号(遊技機エラー状態信号)に複数の役割を持たせることができ、特定の試験信号を有効に利用することができる。
〔第4の技術的特徴:打止機能作動中は枠制御手段との通信状態を維持する〕
図27は、主制御基板(主制御CPU)、枠制御基板(枠制御CPU)及び専用ユニット(CM基板)の処理の流れを示すシーケンス図である。
最初に、管理遊技機の電源が投入される(S20)。電源投入は、管理遊技機に設けられた1つの電源スイッチで行う。管理遊技機の電源投入により、主制御基板30及び枠制御基板50に電力が供給される。
そうすると、主制御基板30は、起動処理を実行し(S21)、主コマンド許可信号をオンにする(S22)。主コマンド許可信号をオンにすることにより、枠制御基板50から送信されてくる枠コマンドを受信可能な状態となる。
また、枠制御基板50は、起動処理を実行し(S23)、枠コマンド許可信号をオンにする(S24)。枠コマンド許可信号をオンにすることにより、主制御基板30から送信されてくる主コマンドを受信可能な状態となる。
主制御基板30は、枠制御基板50に、初回の主コマンドを送信する(S25)。初回の主コマンドには、主制御CPUのチップ情報や主制御基板が起動した旨の起動情報等が含まれている。
枠制御基板50は、主制御基板30に、初回の枠コマンドを送信する(S26)。初回の枠コマンドには、枠制御基板がどのような状態で起動したか等の情報が含まれている。
〔遊技可能状態〕
主制御基板30が枠制御基板50から枠コマンドを受信すると、管理遊技機は、遊技可能状態となる(S27)。遊技可能状態では、主制御基板30と枠制御基板50とにおいて、主コマンド及び枠コマンドの送受信が繰り返し実行される。ここからの主コマンドや枠コマンドには、遊技の進行に必要な情報が含まれている。
一方、専用ユニット200の電源投入は、専用ユニット200に設けられた電源スイッチで行う。専用ユニット200の電源投入により、専用ユニット200に電力が供給される。
そうすると、専用ユニット200は、起動処理を実行し(S28)、VL信号をオンにする(S29)。VL信号をオンにすることにより、枠制御基板50と専用ユニット200との通信が可能な状態となる。
枠制御基板50は、専用ユニット200に、ユニット送信コマンドを送信する(S30)。ユニット送信コマンドには、遊技球数に関する情報等が含まれている。
専用ユニット200は、枠制御基板50に、ユニット受信コマンドを送信する(S31)。ユニット受信コマンドには、ユニット送信コマンドに対する応答の情報が含まれている。
なお、専用ユニット200の起動処理は、主制御基板30や枠制御基板50の起動処理よりも時間がかかることがあるため、枠制御基板50は、その時間を見越して初回のユニット送信コマンドを送信する。
遊技可能状態(S27)では、枠制御基板50と専用ユニット200とにおいて、ユニット送信コマンド及びユニット受信コマンドの送受信が繰り返し実行される。
〔遊技停止状態(打止機能作動)〕
ここで、打止機能が作動して遊技停止状態に移行したものとする(S32)。
この場合、主制御基板30及び枠制御基板50間の通信は継続し、主制御基板30と枠制御基板50とにおいて、主コマンド及び枠コマンドの送受信が繰り返し実行される(S33、S34)。
また、枠制御基板50及び専用ユニット200間の通信は継続し、枠制御基板50と専用ユニット200とにおいて、ユニット送信コマンド及びユニット受信コマンドの送受信が繰り返し実行される(S35、S36)。
〔電源断〕
ここで、電源断の状態が発生したものとする(S37)。
この場合、主制御基板30は、主コマンド許可信号をオフにし、枠制御基板50は、枠コマンド許可信号をオフにし、専用ユニット200は、VL信号をオフにする。
この場合、主制御基板30及び枠制御基板50間の通信は不能となり、枠制御基板50及び専用ユニット200間の通信は不能となる。
これにより、主コマンド、枠コマンド、ユニット送信コマンド及びユニット受信コマンドは、送信できない状態となる(S38、S39、S40、S41)。
〔電源復帰後〕
ここで、電源が復帰したものとする(S42)。ここでの電源復帰は、RAMクリアを伴っていない電源復帰である。この場合、打止機能は作動したままであり、遊技停止状態に移行する。
電源復帰時には、主制御基板30、枠制御基板50及び専用ユニットにおいて、上述した電源投入時の処理が実行される。
この場合、主制御基板30及び枠制御基板50間の通信は再開され、主制御基板30と枠制御基板50とにおいて、主コマンド及び枠コマンドの送受信が繰り返し実行される(S43、S44)。
また、枠制御基板50及び専用ユニット200間の通信も再開され、枠制御基板50と専用ユニット200とにおいて、ユニット送信コマンド及びユニット受信コマンドの送受信が繰り返し実行される(S45、S46)。なお、専用ユニット200については、電源復帰時に、専用のリモコンによる復帰操作を必要とするようにしてもよい。
図28は、主制御基板(主制御CPU)と枠制御基板(枠制御CPU)との通信が途絶えた場合の処理の流れを示すシーケンス図である。
例えば、遊技可能状態や遊技停止状態では、主制御基板30と枠制御基板50とにおいて、主コマンド及び枠コマンドの送受信が繰り返し実行され(S50、S51)、枠制御基板50と専用ユニット200とにおいて、ユニット送信コマンド及びユニット受信コマンドの送受信が繰り返し実行される(S52、S53)。
ここで、何かしらのトラブルが発生し、主制御基板30と枠制御基板50との通信が途絶えたものとする。この場合、主コマンド及び枠コマンドは送信不能な状態となる(S54、S55)。
一方、枠制御基板50と専用ユニット200との通信は継続している。この場合、枠制御基板50は、専用ユニット200に対して、ユニット送信コマンドを送信する(S56)。送信するユニット送信コマンドは、前回送信したユニット送信コマンドである(前回値)。また、専用ユニット200は、枠制御基板50に対して、ユニット受信コマンドを送信する(S57)。
このように、主制御基板30と枠制御基板50との通信が途絶えた場合であっても、枠制御基板50と専用ユニット200との通信は継続することができる。
図29は、主コマンド許可信号管理処理の手順例を示すフローチャートである。本処理は、主制御基板30(主制御CPU)が実行する。
ステップS600:主制御基板30は、電源投入後1回目の処理であるか否かを確認する処理を実行する。電源投入後1回目の処理であるか否かは、第1管理フラグにより確認することができる。第1管理フラグは、電源投入時はオフとなり、本処理を1回実行するとオンとなる。
その結果、電源投入後1回目の処理であることを確認した場合(Yes)、主制御基板30は、ステップS601を実行する。一方、電源投入後1回目の処理であることを確認できない場合(No)、主制御基板30は、ステップS602を実行する。
ステップS601:主制御基板30は、主コマンド許可信号をオンにする処理を実行する。これにより、主制御基板30は、枠コマンドを受信可能な状態となる。
ステップS602:主制御基板30は、電断が発生したか否かを確認する処理を実行する。主制御基板30は、図示しない電源制御ユニットから供給される駆動電圧を監視し、その電圧レベルが基準電圧を下回った場合に、電断が発生したと判断することができる。
その結果、電断が発生したことを確認した場合(Yes)、主制御基板30は、ステップS603を実行する。一方、電断が発生したことを確認できない場合(No)、主制御基板30は、呼び出し元に戻って処理を継続する。
ステップS603:主制御基板30は、主コマンド許可信号をオフにする処理を実行する。これにより、主制御基板30は、主コマンドを受信不能な状態となる。
以上の処理を終えると、呼び出し元に戻る。
図30は、枠コマンド許可信号管理処理の手順例を示すフローチャートである。本処理は、枠制御基板50(枠制御CPU)が実行する。
ステップS610:枠制御基板50は、電源投入後1回目の処理であるか否かを確認する処理を実行する。電源投入後1回目の処理であるか否かは、第2管理フラグにより確認することができる。第2管理フラグは、電源投入時はオフとなり、本処理を1回実行するとオンとなる。
その結果、電源投入後1回目の処理であることを確認した場合(Yes)、枠制御基板50は、ステップS611を実行する。一方、電源投入後1回目の処理であることを確認できない場合(No)、枠制御基板50は、ステップS612を実行する。
ステップS611:枠制御基板50は、枠コマンド許可信号をオンにする処理を実行する。これにより、枠制御基板50は、主コマンドを受信可能な状態となる。
ステップS612:枠制御基板50は、電断が発生したか否かを確認する処理を実行する。枠制御基板50は、図示しない電源制御ユニットから供給される駆動電圧を監視し、その電圧レベルが基準電圧を下回った場合に、電断が発生したと判断することができる。
その結果、電断が発生したことを確認した場合(Yes)、枠制御基板50は、ステップS613を実行する。一方、電断が発生したことを確認できない場合(No)、枠制御基板50は、呼び出し元に戻って処理を継続する。
ステップS613:枠制御基板50は、枠コマンド許可信号をオフにする処理を実行する。これにより、枠制御基板50は、主コマンドを受信不能な状態となる。
以上の処理を終えると、呼び出し元に戻る。
図31は、ユニット送信コマンド管理処理の手順例を示すフローチャートである。本処理は、枠制御基板50(枠制御CPU)が実行する。
ステップS615:枠制御基板50は、主制御基板30と通信中であるか否かを確認する処理を実行する。例えば、主コマンドを受信している場合、枠制御基板50は、主制御基板30と通信中であると判断することができる。
その結果、主制御基板30と通信中であることを確認した場合(Yes)、枠制御基板50は、ステップS616を実行する。一方、主制御基板30と通信中であることを確認できない場合(No)、枠制御基板50は、ステップS618を実行する。
ステップS616:枠制御基板50は、主コマンドに基づくユニット送信コマンドを専用ユニット200に送信する処理を実行する。
ステップS617:枠制御基板50は、ユニット送信コマンドを保存する処理を実行する。
ステップS618:枠制御基板50は、主制御基板30との通信が途絶えたか否かを確認する処理を実行する。例えば、主コマンドを一定時間受信していない場合、枠制御基板50は、主制御基板30との通信が途絶えたと判断することができる。
その結果、主制御基板30との通信が途絶えたことを確認した場合(Yes)、枠制御基板50は、ステップS619を実行する。一方、主制御基板30との通信が途絶えたことを確認できない場合(No)、枠制御基板50は、呼び出し元に戻って処理を継続する。
ステップS619:枠制御基板50は、保存されているユニット送信コマンドを専用ユニット200に送信する処理を実行する。
以上の処理を終えると、呼び出し元に戻る。
図32は、VL信号管理処理の手順例を示すフローチャートである。本処理は、専用ユニット200(CM基板)が実行する。
ステップS620:専用ユニット200は、電源投入後1回目の処理であるか否かを確認する処理を実行する。電源投入後1回目の処理であるか否かは、第3管理フラグにより確認することができる。第3管理フラグは、電源投入時はオフとなり、本処理を1回実行するとオンとなる。
その結果、電源投入後1回目の処理であることを確認した場合(Yes)、専用ユニット200は、ステップS621を実行する。一方、電源投入後1回目の処理であることを確認できない場合(No)、専用ユニット200は、ステップS622を実行する。
ステップS621:専用ユニット200は、VL信号をオンにする処理を実行する。これにより、専用ユニット200は、ユニット送信コマンドを受信可能な状態となり、ユニット受信コマンドを送信可能な状態となる。
ステップS622:専用ユニット200は、電断が発生したか否かを確認する処理を実行する。専用ユニット200は、図示しない電源制御ユニット(管理遊技機とは別のユニット)から供給される駆動電圧を監視し、その電圧レベルが基準電圧を下回った場合に、電断が発生したと判断することができる。
その結果、電断が発生したことを確認した場合(Yes)、専用ユニット200は、ステップS623を実行する。一方、電断が発生したことを確認できない場合(No)、専用ユニット200は、呼び出し元に戻って処理を継続する。
ステップS623:専用ユニット200は、VL信号をオフにする処理を実行する。これにより、専用ユニット200は、ユニット送信コマンドを受信不能な状態となり、ユニット受信コマンドを送信不能な状態となる。
以上の処理を終えると、呼び出し元に戻る。
図33は、カード返却処理の手順例を示すフローチャートである。本処理は、専用ユニット200(CM基板)が実行する。
ステップS630:専用ユニット200は、カード返却ボタンが押下されたか否かを確認する処理を実行する。カード返却ボタンは、専用ユニット200の液晶画面上の画像によるボタンや、物理的なボタンとして設けられている。
その結果、カード返却ボタンが押下されたことを確認した場合(Yes)、専用ユニット200は、ステップS631を実行する。一方、カード返却ボタンが押下されたことを確認できない場合(No)、専用ユニット200は、呼び出し元に戻って処理を継続する。
ステップS631:専用ユニット200は、枠制御基板50と通信中であるか否かを確認する処理を実行する。例えば、ユニット送信コマンドを受信している場合、専用ユニット200は、枠制御基板50と通信中であると判断することができる。一方、ユニット送信コマンドを一定時間受信していない場合、専用ユニット200は、枠制御基板50と通信中でないと判断することができる。
その結果、枠制御基板50と通信中であることを確認した場合(Yes)、専用ユニット200は、ステップS632を実行する。一方、枠制御基板50と通信中であることを確認できない場合(No)、専用ユニット200は、呼び出し元に戻って処理を継続する。
ステップS632:専用ユニット200は、カード返却処理を実行する。具体的には、専用ユニット200のカード返却機構を動作させて、専用ユニット200に挿入されているカード(ICカード)を外部に排出する処理を実行する。
以上の処理を終えると、呼び出し元に戻る。
〔第4の技術的特徴の課題〕
打止機能作動中となってもカード返却が不可とならないようにする。
〔第4の技術的特徴の具体的構成〕
(1)打止機能を搭載した遊技機である。
(2)打止機能の作動により遊技停止を行い、専用ユニット200との通信を停止させると、専用ユニット200も停止し、カード返却が不可となる。
(3)そこで、打止機能作動中においても、主制御基板30は枠制御基板50と通信を継続し、枠制御基板50は専用ユニット200と通信を継続する。
〔第4の技術的特徴の効果〕
打止機能作動中となってもカード返却が不可とならないようにすることができる。
〔第4の技術的特徴のまとめ〕
第4の技術的特徴を含む遊技機は、以下の構成を備えている。
(1)第1制御手段(主制御基板)を備えている(図1)。
(2)第1制御手段及び外部装置(専用ユニット)と通信可能な第2制御手段(枠制御基板)を備えている(図1)。
(3)第1制御手段は、利益(獲得利益、差球)に関する所定情報(実際の差球、演算用差球、送信用差球、差球コマンド)に基づいて、遊技停止状態(打止機能作動中)に移行可能とし、遊技停止状態において、第2制御手段との通信を継続可能である(図27ステップS32、ステップS42)。
(4)第2制御手段は、遊技停止状態において、外部装置との通信を継続可能である(図27ステップS32、ステップS42)。
このような構成によれば、第1制御手段、第2制御手段及び外部装置は、遊技停止状態においても通信を継続可能であるため、遊技停止状態においても必要な通信を継続することにより、遊技停止状態による不利益(カードの取り出しができないという不利益)を遊技者に与えないようにすることができ、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
第4の技術的特徴を含む遊技機には、以下の構成を追加することができる。
(1)第1制御手段は、第2制御手段に、第1情報(主コマンド)を送信可能とする(図28)。
(2)第2制御手段は、外部装置に、第1情報に基づく第2情報(ユニット送信コマンド)を送信可能とする(図28)。
(3)第1制御手段と第2制御手段との通信が途絶えた場合、第2制御手段は、外部装置に、通信が途絶える前の第2情報(ユニット送信コマンド(前回値))を送信可能とする(図28ステップS56)。
このような構成によれば、第1制御手段と第2制御手段との通信が途絶えても、第2制御手段と外部装置とは通信を継続するため、通信切断による不利益(カードの取り出しができないという不利益)を最小限にすることができる。
〔第5の技術的特徴:差球制限装置付きの遊技機における大当り中の保留表示とランプ表現〕
図34~図37は、大当り中の演出例を示す図である。
図34に示す遊技機100Aは、ドラム式の遊技機(ドラム機)である。
図34では、保留表示を液晶表示器41ではなく、LEDユニット43a(ランプ43)において表現している機種において、「大当り中に、この大当りの後において差球制限装置が作動することをアナウンスする場合」の保留表示の動作とランプの動作の例を示している。
ドラムユニット44を有する遊技機100Aの大当り中において、大当り中に保留表示をLEDユニット43aで行っているときに、大当り後において差球制限装置が作動するアナウンスが、ドラムユニット44やイルミアレイ、音声等を用いて行われる場合、そのアナウンスと同時にLEDユニット43aの保留表示を消し(LEDを消灯し)、ランプ演出を警告アナウンス点滅に変更する。
具体的には、図34(A)に示すように、LEDユニット43aにおいて、3つの保留表示は点灯しているが、大当り中に差球が95000発に達すると、図34(B)に示すように、3つの保留表示は消灯する。
また、図34(A)では、ガラス枠ランプ43b(ランプ43)において、大当り演出に合わせたランプ演出が実行されているが、図34(B)では、ガラス枠ランプ43bにおいて、警告アナウンス点滅によるランプ演出が実行される。なお、ガラス枠ランプ43bには、ガラス枠左中エラー報知LED及びガラス枠装飾LEDが含まれている。
さらに、図34(B)では、液晶表示器41の表示画面に第2画像E2(「当り終了後に打止機能が作動し遊技を停止します」という文字情報を含む画像)が表示される。
図35に示す遊技機100Bは、液晶表示器41を有する遊技機(液晶機)である。
図35では、保留表示を液晶表示器41の画面内で表現している機種において、「大当り中に、この大当りの後において差球制限装置が作動することをアナウンスする場合」の保留表示の動作とランプの動作の例を示している。
液晶表示器41を有する遊技機100Bの大当り中において、大当り中に保留表示を液晶表示器41の表示画面で行っているときに、大当り後において差球制限装置が作動するアナウンスが、液晶表示器41やイルミアレイ、音声等を用いて行われる場合、そのアナウンスと同時に液晶表示器41の保留表示を消し(保留表示を非表示とし)、ランプ演出を警告アナウンス点滅に変更する。
具体的には、図35(A)に示すように、液晶表示器41において、保留表示M1は1つ表示されているが、大当り中に差球が95000発に達すると、図35(B)に示すように、保留表示M1は非表示となる。
また、図35(A)では、ガラス枠ランプ43bにおいて、大当り演出に合わせたランプ演出が実行されているが、図35(B)では、ガラス枠ランプ43bにおいて、警告アナウンス点滅によるランプ演出が実行される。
さらに、図35(B)では、液晶表示器41の表示画面に第2画像E2(「当り終了後に打止機能が作動し遊技を停止します」という文字情報を含む画像)が表示される。
図36では、遊技機100Aの液晶表示器41において、保留連演出が実行されている。保留連演出は、大当り遊技終了後に、既に記憶されている抽選要素によって大当りが発生することを示唆する演出である。
保留連演出を実行する場合、図36(A)に示すように、液晶表示器41にVアイコンを持った動物による保留連示唆画像E4が表示されている。そして、この状態で差球が95000発に到達したものとする。
この場合、図36(B)に示すように、液晶表示器41の表示画面に第2画像E2(「当り終了後に打止機能が作動し遊技を停止します」という文字情報を含む画像)が表示される。ここでの第2画像E2は、四角い白枠の中に文字情報が表示された画像である。そして、第2画像E2を表示することにより、保留連示唆画像E4が見えなくなる(視認性が低下する)。なお、その他の演出(保留表示を消す演出やランプ演出)は、図34の例と同様である。
図37では、遊技機100Bの液晶表示器41において、保留連演出が実行されている。
保留連演出を実行する場合、図37(A)に示すように、液晶表示器41にVアイコンを持った動物による保留連示唆画像E4が表示されている。そして、この状態で差球が90000発に到達したものとする。
この場合、図37(B)に示すように、液晶表示器41の表示画面に第1画像E1(「打止機能作動まで残り約5000発です」という文字情報を含む画像)が表示される。ここでの第1画像E1は、四角い白枠の中に文字情報が表示された画像である。そして、第1画像E1を表示することにより、保留連示唆画像E4や保留表示M1が見えなくなる(視認性が低下する)。なお、その他の演出(ランプ演出)は、図35の例と同様である。
また、差球が90000発に到達した場合は、その後も遊技を継続可能であるため、保留表示M1については、保留連示唆画像E4の下層で非表示としてもよく、非表示としないで表示を継続してもよい。なお、遊技機100Aや遊技機100Bは、管理遊技機でない通常の遊技機であってもよく、管理遊技機であってもよいが、管理遊技機である場合、上皿や下皿は存在しない。
図38は、第1演出実行処理の手順例を示すフローチャートである。本処理は、演出制御基板40(演出制御CPU)が実行する。また、本処理は、図9のステップS301の具体的な内容として実行可能である。
ステップS640:演出制御基板40は、ランプ報知処理を実行する。具体的には、演出制御基板40は、「打止機能作動警告(図19の優先順位23)」のガラス枠左中エラー報知LED及びガラス枠装飾LEDに関する演出を実行する。
ステップS641:演出制御基板40は、音声報知処理を実行する。具体的には、演出制御基板40は、「打止機能作動警告(図19の優先順位23)」の音声報知に関する演出を実行する。
ステップS642:演出制御基板40は、液晶報知処理を実行する。具体的には、演出制御基板40は、「打止機能作動警告(図19の優先順位23)」の液晶報知に関する演出を実行する。この場合、第1画像E1を単純に表示したり(図10(A))、第1画像E1で保留連示唆画像E4や保留表示M1を隠すようにしたりすることができる(図37(B))。
以上の処理を終えると、呼び出し元に戻る。
図39は、第2演出実行処理の手順例を示すフローチャートである。本処理は、演出制御基板40(演出制御CPU)が実行する。また、本処理は、図9のステップS303の具体的な内容として実行可能である。
ステップS645:演出制御基板40は、保留表示の視認性低下処理を実行する。例えば、保留表示をLEDユニット43aで表示している遊技機100Aであれば、LEDユニット43aの保留表示(保留ランプ)を消す(LEDを消灯させる)処理を実行する。
一方、保留表示を液晶表示器41の画面内に表示している遊技機100Bであれば、液晶表示器41の保留表示を消す(保留表示を非表示とする)処理を実行する。
ステップS646:演出制御基板40は、ランプ報知処理を実行する。具体的には、演出制御基板40は、「打止機能作動予告(図19の優先順位22)」のガラス枠左中エラー報知LED及びガラス枠装飾LEDに関する演出を実行する。
ステップS642:演出制御基板40は、音声報知処理を実行する。具体的には、演出制御基板40は、「打止機能作動予告(図19の優先順位22)」の音声報知に関する演出を実行する。
ステップS643:演出制御基板40は、液晶報知処理を実行する。具体的には、演出制御基板40は、「打止機能作動予告(図19の優先順位22)」の液晶報知に関する演出を実行する。この場合、第2画像E2を単純に表示したり(図34(B)、図35(B))、第2画像E2で保留連示唆画像E4を隠すようにしたりすることができる(図36(B))。
以上の処理を終えると、呼び出し元に戻る。
〔第5の技術的特徴の課題〕
「差球制限装置」を搭載した場合においては、大当り後に遊技者が遊技をできるのかできないのか判断しづらくなるため、そのケアをする。
〔第5の技術的特徴の具体的構成〕
差球制限装置付きの遊技機において、「大当り中に、この大当り後において差球制限装置が作動することが分かっている場合」に、以下の処理を実行する。
(1)保留表示を消す。保留表示をLEDユニット43aで行っている遊技機においては、そのLEDユニット43aの保留表示(保留ランプ)を消灯させる。保留表示を液晶表示器で行っている遊技機においては、その液晶表示器の保留表示を非表示とする。
(2)大当り中のランプ点灯を警告アナウンス点滅に変更する。
〔第5の技術的特徴の効果〕
(1)LEDユニットの保留表示を消灯させたり、液晶表示器の保留表示を非表示としたりすることによって、この後変動しないことを明確にすることができる。
(2)ガラス枠ランプ43bの状態を警告アナウンス点滅に変更することによって、遊技が終了することを明確にすることができる。
〔第5の技術的特徴のまとめ〕
第5の技術的特徴を含む遊技機は、以下の構成を備えている。
(1)利益(獲得利益、差球)に関する所定情報(実際の差球、演算用差球、送信用差球、差球コマンド)に基づいて、遊技停止状態(打止機能作動中)に移行可能とする移行手段(主制御基板)を備えている(図4ステップS116)。
(2)所定情報が示す値が規定値(差球=95000)以上であり規定条件を満たした場合(大当り中又は小当り中である場合、演出制御基板40が打止機能作動予告に対応する演出を実行すると判定した場合)、遊技停止状態に移行する旨の予告(停止予告、打止機能作動予告に対応する演出)を実行可能とする予告手段(演出制御基板)を備えている。
(3)予告の実行に基づき、抽選要素(当り抽選用乱数)の記憶に関する特定表示(保留表示、保留連示唆画像)の視認性を低下可能とする低下手段(演出制御基板)を備えている。
「視認性を低下可能とする」には、表示されているものを非表示とすること、点灯しているものを消灯させること、表示されているものの上に別のものを表示すること、表示されているものの一部を視認不能にすること等が含まれる。
このような構成によれば、予告の実行に基づき、抽選要素の記憶に関する特定表示の視認性を低下可能とするため、遊技停止状態に移行した後に抽選要素に関する演出が実行されないこと(特定表示に関する図柄の変動が行われないこと)を示唆することができ、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
第5の技術的特徴を含む遊技機は、予告(停止予告)を実行する前に(差球=90000となった際に)、外部装置(試験装置)に特定の信号(特定の試験信号、遊技機エラー状態信号)を出力可能とする処理を有する(実行可能とする)信号処理手段(主制御基板、枠制御基板、払出制御基板)を備えている(図25ステップS553、図26ステップS564)。なお、特定の信号は、実際に出力せず、生成するだけであってもよい。
このような構成によれば、予告を実行する前に特定の信号(遊技機エラー状態信号)を出力可能とするため、特定の信号によって遊技停止状態を予告して、試験中や遊技中等にいきなり遊技停止状態になってしまう状況を回避することができる。
〔第6の技術的特徴:基準値カウンタクリアに条件(扉開閉の状態を監視)〕
図40は、差球算出処理の手順例を示すフローチャートである。本処理は、枠制御基板50(枠制御CPU)が実行する。なお、本処理は、図7の差球算出処理の内容を変形したものであり、図7の差球算出処理と比較して、ステップS210aが追加されている点が異なっている。このため、図7の差球算出処理と重複する説明は省略する。
ステップS210:枠制御基板50は、電源投入後1回目の処理であるか否かを確認する処理を実行する。
その結果、電源投入後1回目の処理であることを確認した場合(Yes)、枠制御基板50は、ステップS210aを実行する。一方、電源投入後1回目の処理であることを確認できない場合(No)、枠制御基板50は、ステップS213を実行する。
ステップS210a:枠制御基板50は、内枠開放中であるか否かを確認する処理を実行する。枠制御基板50は、内枠に対応する扉開放検出スイッチがオンである場合、内枠開放中であると判断することができる。
その結果、内枠開放中であることを確認した場合(Yes)、枠制御基板50は、ステップS213を実行する。一方、内枠開放中であることを確認できない場合(No)、すなわち、内枠閉鎖中である場合、枠制御基板50は、ステップS211及びステップS212を実行する。
ステップS211:枠制御基板50は、演算用差球に「100000(10万発)」を格納する処理を実行する。
ステップS212:枠制御基板50は、前回値に「0」を格納する処理を実行する。
なお、ステップS213以降の処理は、図7の処理と同様であるため、説明を省略する。
このような処理を実行することにより、枠制御基板50は、内枠開放中である場合には(ステップS210a:Yes)、演算用差球を初期化(クリア)せず、内枠開放中でない場合(内枠閉鎖中)である場合には(ステップS210a:No)、演算用差球を初期化(クリア)することができる。
なお、演算用差球や前回値は、電断時にバックアップされる情報であり、電断が発生しただけでは値はクリアされない。
図41は、内枠開放の場合と、内枠閉鎖の場合とを比較して説明する図である。図41(A)は、内枠開放の場合を示しており、図41(B)は、内枠閉鎖の場合を示している。
〔内枠開放の場合〕
何かしらのトラブル(例えば、磁気エラー(図18の優先順位16))が発生したものとする(S60)。
磁気エラーは、エラー解除条件が「電源断まで」となっているため、磁気エラーを解除するためには、ホールの係員が遊技機の電源をオフにする必要がある。電源スイッチは、内枠を開放しないと操作することができない位置に配置されているため、ホールの係員は、電源スイッチを操作するために、内枠を開放する(S61)。
そして、ホールの係員が電源スイッチを操作して、電断・復帰を行う(S62)。
これにより、磁気エラーが解除されて、トラブルが解消する(S63)。
この場合、内枠は開放しているため、演算用差球(基準値カウンタ)の初期化は実行されない(S64)。
〔内枠閉鎖の場合〕
内枠は閉鎖されている(S70)。
ホールの係員が、遊技機の電源スイッチではなく、遊技機が設置された島設備の電源スイッチを操作して、遊技機の電断・復帰を行う(S71)。島設備には複数の遊技機が設置されており、島設備の電源スイッチを用いると、複数の遊技機の電断・復帰をまとめて行うことができる。島設備の電源スイッチを用いる場合、遊技機の内枠を開放する必要はない。
この場合、内枠は開放していないため、演算用差球(基準値カウンタ)の初期化は実行される(S72)。
図42は、演算用差球(基準値カウンタ)の初期化条件を示す図である。
演算用差球の初期化条件は、以下の(1)~(4)の少なくとも1つの条件を採用することができる。
〔(1)電断・復帰〕
電断・復帰する際に、内枠開放中である場合、演算用差球は初期化しない。
電断・復帰する際に、内枠閉鎖中である場合、演算用差球は初期化する。
〔(2)エラー〕
特定のエラー(例えば、電断で解除されるエラー)が発生した場合、演算用差球は初期化しない。
非特定のエラー(例えば、電断で解除されないエラー)が発生した場合、演算用差球は初期化する。
〔(3)演算用差球〕
演算用差球が特別値(例えば、差球=90000)以上である場合、演算用差球は初期化しない。
演算用差球が特別値未満である場合、演算用差球は初期化する。
〔(4)スイッチ〕
特定スイッチ(主制御基板に設けられているディップスイッチやその他のスイッチ)がオンである場合(特定スイッチのONを伴った電断・復帰である場合)、演算用差球は初期化しない。
特定スイッチがオフである場合、演算用差球は初期化する。
〔第6の技術的特徴の課題〕
電断で対処するトラブル時において、演算用差球(基準値カウンタ)がクリアさせることを防ぐ。
〔第6の技術的特徴の具体的構成〕
演算用差球(基準値カウンタ)のクリアの条件(電源OFF・ON時)に、内枠(扉)が閉鎖していることを追加する。営業中のトラブル時(磁気誤検知解除、磁気エラー解除等)に電源OFF・ONをするときは、内枠が開放している状態で実行するため、演算用差球がクリアされない。
〔第6の技術的特徴の効果〕
電断・復帰時に演算用差球がクリアされない条件を追加することで、望ましくないタイミングで演算用差球がクリアされることを防止することができる。
〔第6の技術的特徴のまとめ〕
第6の技術的特徴を含む遊技機は、以下の構成を備えている。
(1)利益(獲得利益、差球)に関する所定情報(実際の差球、演算用差球、送信用差球、差球コマンド)に基づいて、遊技停止状態(打止機能作動中)に移行可能とする移行手段(主制御基板)を備えている(図4ステップS116)。
(2)特別条件(内枠が開放しているという条件)が成立しないで電断した場合(内枠閉鎖中に電断・復帰した場合、図40ステップS210a:No)、所定情報(演算用差球、基準値カウンタ)を初期化することを可能とし(図40ステップS211の処理を実行可能とし)、特別条件が成立して電断した場合(内枠開放中に電断・復帰した場合、図40ステップS210a:Yes)、所定情報を初期化しないことを可能とする(図40ステップS211の処理を実行不能とする)所定情報制御手段を備えている。初期化とは、所定の変数に初期値を設定することである。初期値は0であってもよく0以外の値であってもよい。
このような構成によれば、特別条件の成立の有無で(例えば、内枠が開放しているか否かで)、所定情報を初期化するか否かを決定することができるので、望ましくないタイミング(単なるメンテナンスやその他のエラー解除動作)で所定情報が初期化されることを回避することができ、結果として、斬新な遊技機を提供することができる。
〔変形形態〕
上述した上述した基本的な技術的特徴や各技術的特徴は、以下の変形が可能である。
(1)報知手段は、主制御基板、枠制御基板、演出制御基板、払出制御基板のうち少なくとも1つの基板に実装されていればよい。
(2)判定手段は、主制御基板、枠制御基板、演出制御基板、払出制御基板のうち少なくとも1つの基板に実装されていればよい。
(3)試験信号処理手段は、主制御基板、枠制御基板、払出制御基板のうち少なくとも1つの基板に実装されていればよい。
(4)試験信号処理手段は、試験時以外は、試験信号を出力しなくてもよい。
(5)「遊技機エラー状態信号(試験信号)」は、差球が90000発以上95000発未満である場合に出力し続ける例で説明したが、差球が90000発以上になった場合に1回だけ出力するようにしてもよい。
(6)本発明は、管理遊技機以外の遊技機(例えば、少なくとも主制御基板及び払出制御基板を有する遊技機)にも適用可能である。
(7)差球に基づいて打止機能を作動させる例で説明したが、差球にかかわらず発生した賞球数の数のみに基づいて打止機能を作動させてもよいし、所定の単位時間当たりに発生した賞球数の数に基づいて打止機能を作動させてもよい。打止機能は、獲得球数が多くなりすぎることを防止することが趣旨であるため、その趣旨の範囲内で打止機能の作動条件を適宜設定してもよい。
(8)打止機能作動中は、主制御基板で管理しているメイン表示器(メインセグ)は全消灯になるが、演出制御基板で管理している報知LED(右打ランプ、保留数ランプ、普通図柄変動ランプ、特別図柄変動ランプ)は打止機能作動前の状態で維持するようにしてもよい。例えば、「右打ランプ:点灯、保留数ランプ:1個を示す態様で点灯、普通図柄変動ランプ:ハズレ時の態様で消灯、特別図柄変動ランプ:変動中の点滅動作」という状態で打止機能が作動した場合は、この状態で打止機能作動中も報知態様を維持するようにすることができる。また、特別図柄変動ランプは、ハズレ停止態様/当たり停止態様/変動を示す点滅動作態様、のいずれかのパターンで表示されるが、打止機能作動中も、このいずれかで維持されるようにしてもよい。これにより、打止機能作動中は液晶画面が打止機能作動中の画面に切り替わってしまうが、報知LEDを確認することによって、直前(打止機能作動前)の状況を把握することができる。
(9)可動体(例えば、演出用の可動体)が動作している最中において、打止機能が作動した場合は、可動中の可動体を初期位置に戻す動作を実行するようにしてもよい。これにより液晶画面に重なる可動体を初期位置に戻し、液晶画面での打止機能作動の報知が阻害されることを防止できる。この際に、一連のイニシャル動作(可動体を初期位置に戻す処理)を全ての可動体に対して実行すると、かえって報知が阻害されるため、可動中の可動体(例えば、打止機能が作動した際に原点が検出されていない可動体)、もしくはあらかじめ定めた一部の可動体のみを対象に初期位置に戻す動作を実行することが好ましい。
(10)電断時に差球のカウント(差球、演算用差球)をクリアする構成としたが、これに限られない。例えば、特定の条件として以下の(a)~(c)のいずれかを満たす場合は、電断しても差球のカウントをクリアしない構成としてもよい。
(a)内枠もしくはガラス扉が開放している状態で電断した場合
ホールでは内枠を開いた状態で作業する場合はメンテナンスの可能性があるため、メンテナンスの際はいちいち差球のカウンタがクリアされないようにする。
(b)差球のカウントが所定個数(例えば90000発以上95000発未満、好ましくは92000発)以上に到達している状態で電断した場合
ある程度まで差球がカウントされた後に差球のカウントがクリアされると、実際に獲得可能な出球数が大幅に増えてしまうため、そのような事態を防ぐことができる。
(c)特定のエラー(例えば、磁気エラー)発生中の状態で電断した場合
遊技者が無理矢理エラーを発生させ、エラーを解除するためにホールスタッフが電源を落とした場合に差球のカウントもクリアされるという不具合を防ぐことができる。
(11)エラー報知は、上位の1種類(複数種類のエラーが発生している場合には、発生しているエラーのうち優先順位が最も高いエラー)のみ実行する構成としたが、これに限られない。例えば、複数種類のエラーが発生した場合、複数種類のエラー報知をまとめて実行したり、それぞれのエラー報知を順番に実行したりすることができる。エラーの種類や報知態様によっては、複数種類のエラー報知をまとめて実行することができない場合もあるが、そのような場合には、例えば、エラー報知をする際のランプ報知(LED報知)や音声報知については上位の1種類に対応した報知を実行し、液晶報知については複数種類のエラー報知が同時に表示可能な構成でもよい。この場合、液晶上において、上位のエラー報知が上に重なることで下位のエラー報知が部分的に視認を阻害される構成でもよく、液晶上の表示領域を複数の領域に分割して複数種類のエラー報知を行う構成でもよい。
(12)特定の信号は、試験信号に限定されるものではなく、その他の信号(外部信号やその他の装置に出力する信号)であってもよい。特定の試験信号は、特定の信号であってもよい。試験信号処理手段は、信号処理手段であってもよい。
10 管理遊技機遊技盤
20 管理遊技機枠
30 主制御基板
31 入賞口スイッチ
32 アウトスイッチ
40 演出制御基板
41 液晶表示器
42 スピーカ
43 ランプ
50 枠制御基板
51 減算センサ
52 ファール球センサ
53 計数スイッチ
54 遊技球数等表示装置
100 管理遊技機
E1 第1画像
E2 第2画像
E3 第3画像

Claims (2)

  1. 利益に関する所定情報に基づいて、遊技停止状態に移行可能とする移行手段と、
    前記所定情報が示す値が規定値以上であり規定条件を満たした場合、前記遊技停止状態に移行する旨の予告を実行可能とする予告手段と、
    前記予告の実行に基づき、抽選要素の記憶に関する特定表示の視認性を低下可能とする低下手段と、
    を備える遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機において、
    前記予告を実行する前に、外部装置に特定の信号を出力可能とする処理を有する信号処理手段を備えることを特徴とする遊技機。
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