JP2023110774A - レゾルバステータ - Google Patents

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Abstract

【課題】各磁極において、巻線の巻回開始側の渡り線部分と巻回終了側の渡り線部分とが交差することを防止できるレゾルバステータを提供する。【解決手段】レゾルバステータは、バリアブルリラクタンス型レゾルバで用いられるレゾルバステータである。レゾルバステータは、複数の磁極22と、3つの巻線8(励起巻線、第1検出巻線及び第2検出巻線)と、を有する。複数の磁極22は、環状に並んで配置されている。3つの巻線8はそれぞれ、複数の磁極22の並びに沿って周回されながら複数の磁極22の各々の周りに巻回されている。時計回り及び反時計回りのうちの一方を第1回転方向とし、時計回り及び反時計回りのうちの他方を第2回転方向とする。3つの巻線8の少なくとも1つの巻線8は、複数の磁極22の並びに沿って第1回転方向で周回しながら、複数の磁極22の各々の周りを第2回転方向で巻回する。【選択図】図4

Description

本開示は、レゾルバステータに関する。より詳細には、本開示は、モータ等の回転速度を検出可能なバリアブルリラクタンス型レゾルバで用いられるレゾルバステータに関する。
特許文献1に記載のレゾルバステータは、複数のティース(磁極)の各々に巻回された複数のコイルと、複数のコイルを相互に電気的に接続する渡り線とを備える。コイルと渡り線は1本の巻線で構成されている。この1本の巻線は、複数のティースの並びに沿って時計回りで周回されながら各ティースの周りを時計回りで巻回されている。
特開2017-143630号公報
特許文献1に記載のレゾルバステータでは、上記1本の巻線は、複数のティースの並びに沿って時計回りで周回されながら各ティースの周りを時計回りで巻回されている。この場合、各ステータでは、上記1本の巻線の巻回開始側の渡り線部分と巻回終了側の渡り線部分とが交差し、この交差部分で上記1本の巻線が切断する可能性がある。
本開示は、上記の事情を鑑み、各磁極において、巻線の巻回開始側の渡り線部分と巻回終了側の渡り線部分とが交差することを防止できるレゾルバステータを提供することを目的とする。
本開示の一態様のレゾルバステータは、バリアブルリラクタンス型レゾルバで用いられるレゾルバステータである。レゾルバステータは、複数の磁極と、励起巻線、第1検出巻線及び第2検出巻線と、を有する。前記複数の磁極は、環状に並んで配置されている。前記励起巻線、前記第1検出巻線及び前記第2検出巻線はそれぞれ、前記複数の磁極の並びに沿って周回されながら前記複数の磁極の各々の周りに巻回されている。時計回り及び反時計回りのうちの一方を第1回転方向とし、前記時計回り及び前記反時計回りのうちの他方を第2回転方向とする。前記励起巻線、前記第1検出巻線及び前記第2検出巻線の少なくとも1つの巻線は、前記複数の磁極の並びに沿って前記第1回転方向で周回しながら、前記複数の磁極の各々の周りを前記第2回転方向で巻回する。
本開示のレゾルバステータによれば、各磁極において、巻線の巻回開始側の渡り線部分と巻回終了側の渡り線部分とが交差することを防止できる、という効果を有する。
図1は、実施形態に係るレゾルバステータの斜視図である。 図2は、図1の部分分解斜視図である。 図3は、図1のX1-X1線断面図である。 図4Aは、同上のレゾルバステータにおける複数の磁極に巻線を巻くときの巻き方を説明する説明図である。図4Bは、図4Aの変形例を示す説明図である。 図5は、巻線の目標巻回数がn回である磁極の周りに巻線を巻く場合の巻き方を説明する説明図である。 図6は、巻線の目標巻回数が(n+3/4)回である磁極の周りに巻線を巻く場合の巻き方を説明する説明図である。 図7は、3/4近似法を適用した場合の第1検出巻線と第2検出巻線との巻回バラツキの評価結果を示すグラフである。 図8は、比較例1の近似法を適用した場合の第1検出巻線と第2検出巻線との巻回バラツキの評価結果を示すグラフである。 図9は、比較例2の近似法を適用した場合の第1検出巻線と第2検出巻線との巻回バラツキの評価結果を示すグラフである。 図10は、比較例3の近似法を適用した場合の第1検出巻線と第2検出巻線との巻回バラツキの評価結果を示すグラフである。
(実施形態)
(1)全体構成
本実施形態に係るレゾルバステータ1について、図面を参照して詳細に説明する。本実施形態で説明する構成は、本開示の一例にすぎない。本開示は、本実施形態に限定されず、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
本実施形態に係るレゾルバステータ1は、例えば、電気自動車又はハイブリッド自動車などで用いられるモータ(例えば動力源用のモータ)の回転位置(回転角度)を検出可能なレゾルバのステータとして使用可能である。より詳細には、レゾルバステータ1は、モータの回転軸に同心状に固定されたロータの回転位置(回転角度)を検出することで、モータの回転位置(回転角度)を検出可能である。すなわち、レゾルバステータ1は、ロータと共にレゾルバを構成する。
本実施形態では、レゾルバステータ1は、バリアブルリラクタンス型のレゾルバステータを想定するが、バリアブルリラクタンス型でないレゾルバステータを想定してもよい。なお、バリアブルリラクタンス型のレゾルバステータとは、ステータとロータのうち、ステータのみに巻線が巻回されるレゾルバステータである。
図1に示すように、レゾルバステータ1は、ステータ本体2と、絶縁部3と、端子保持部4と、複数(例えば6つ)の中継端子5(図3参照)と、複数(例えば6つ)の被覆電線6と、複数のガイド突起7と、複数(例えば3本)の巻線8(図2参照)と、を備えている。本実施形態では、複数の被覆電線6は、レゾルバステータ1の構成要素であるが、構成要素でなくてもよい。
ステータ本体2は、環状部21と複数の磁極22とを有する。環状部21は、複数の磁極22を支持する部分であり、例えば円環状である。環状部21は、平面視円形の開口部21aを有する。開口部21aは、環状部21の中央において環状部21の中心軸L1方向に貫通している。
複数の磁極22はそれぞれ、複数の巻線8(例えばマグネットワイヤ)が巻回される部分であり、環状部21の開口部21aの内周面に設けられている。複数の磁極22は、開口部21aの内周面において、環状部21の周方向R1に沿って等間隔に配置されている。
磁極22は、開口部21aの内周面から開口部21aの中心に向かって突出している。磁極22の先端部は、環状部21の周方向R1に広がっている。すなわち、磁極22は、中心軸L1方向から見た平面視で、略T字形状である。
環状部21と複数の磁極22は、金属(例えば鉄などの強磁性の金属)で形成されている。環状部21と複数の磁極22は、一体的に形成されている。ステータ本体2は、例えば、環状部21と複数の磁極22とを一体とした全体の輪郭(中心軸L1方向から見た輪郭)を形取った複数の金属板を積層することで形成されている。
絶縁部3は、例えば、環状部21の外周面21b及び複数の磁極22の先端面22aを露出するように、ステータ本体2の表面に設けられている。すなわち、絶縁部3は、環状部21の内周面、上面(より詳細には上面の内周縁部)及び下面(より詳細には下面の内周縁部)と、各磁極22の外周面とを覆っている。絶縁部3は、絶縁性を有する絶縁部材(例えば合成樹脂)で形成されている。
端子保持部4は、複数の中継端子5を保持する。端子保持部4は、ステータ本体2の外周面に設けられており、ステータ本体2の径方向(すなわち環状部21の径方向)の外側に向かって突出している。端子保持部4は、絶縁性を有する絶縁部材(例えば合成樹脂)によって、例えば直方体形のブロック状に形成されている。端子保持部4は、絶縁部3と一体に形成されてもよい。
なお、端子保持部4の厚さ方向Y1、長さ方向Y2及び幅方向Y3を図1のように規定する。厚さ方向Y1は、中心軸L1に平行な方向である。長さ方向Y2は、端子保持部4が、環状部21の径方向に沿って環状部21から突出する方向である。幅方向Y3は、端子保持部4において、厚さ方向Y1及び長さ方向Y2に直交する方向である。
長さ方向Y2において、ステータ本体2側を「内側」と記載し、ステータ本体2側とは反対側を「外側」と記載する。また、厚さ方向Y1において、後述の巻線接続部5aが突出する方向を「上側」と記載し、その反対側を「下側」と記載する。
より詳細には、図2に示すように、端子保持部4は、本体部41と、蓋部42とを備える。
本体部41は、ステータ本体2の外周面に設けられており、ステータ本体2の径方向(すなわち環状部21の径方向)の外側に向かって突出している。本体部41は、例えば矩形の平板状である。本体部41は、厚さ方向Y1において互いに対向する第1主面41a及び第2主面を有する。
本体部41の第1主面41aには、複数の巻線接続部5aが配置されている。複数の巻線接続部5aは、本体部41の第1主面41aにおいて、幅方向Y3に沿って並んで配置されている。複数の巻線接続部5aは、複数の中継端子5の各々の一端部が本体部41の第1主面41aから突出状に露出されることで構成されている。以後、複数の巻線接続部5aを複数の中継端子5の各々の一端部5aと記載する場合がある。
本体部41の第1主面41aには、複数の被覆電線6の各々の一端部6a(図3参照)が挿入される複数の挿入凹部41bが設けられている。各挿入凹部41bは、本体部41において、長さ方向Y2の中央部から長さ方向Y2の先端面まで、長さ方向Y2に沿って延在している。各挿入凹部41bの一端部は、本体部41の上記先端面の開口部41dで開口している。複数の挿入凹部41bは、本体部41において、幅方向Y3に並んで配置されている。
蓋部42は、本体部41の第1主面41aを覆う部材である。蓋部42は、第1蓋部43と第2蓋部44とを有する。第1蓋部43は、第1主面41aの内側半分を覆うように配置されており、第1主面41aから露出する複数の巻線接続部5aを覆う。第1蓋部43は、例えば、下側主面及び内側側面が開口した箱状(例えば直方体形の箱状)である。第2蓋部44は、本体部41の第1主面41aの外側半分を覆うように配置されており、各挿入凹部41bの上面開口部を覆う。第2蓋部44は、第1蓋部43の外側側面の下部から長さ方向Y2に突出している。
複数の中継端子5は、導電性を有する導電部材(金属など)で形成されている。複数の中継端子5は、複数の磁極12の各々に巻回された複数の巻線8と、複数の被覆電線6とを中継する端子である。図3に示すように、複数の中継端子5は、端子保持部4に設けられている。
複数の中継端子5の各々の一端部5aは、端子保持部4の第1主面41aから突出して巻線接続部として機能する。複数の中継端子5の各々の他端部5bは、端子保持部4の複数の挿入凹部41bの内部に突出して電線接続部として機能する。複数の中継端子5は、端子保持部4の幅方向Y3に沿って並んで配置されている。
複数の中継端子5の各々の一端部(すなわち巻線接続部)5aは、複数の磁極12に巻回された複数の巻線8の各々の両端部と電気的に接続される(図2参照)。複数の中継端子5の各々の他端部(すなわち電線接続部)5bは、端子保持部4の内部において、複数の被覆電線6の一端部6aと電気的に接続される(図2参照)。
複数の被覆電線6は、外部装置と複数の中継端子5とを電気的に接続するための電線である。被覆電線6は、導体と、導体を被覆する被覆部とを有する。被覆部は、ビニル樹脂などの電気絶縁性を有する絶縁部材であり、導体の外周を覆うように設けられた外皮である。
複数の被覆電線6の各々の一端部6aは、端子保持部4の内部に挿入されて、複数の中継端子5の各々の他端部(電線接続部)5bに電気的に接続される。本実施形態では、被覆電線6の一端部6aは、被覆部が剥がされて導体が露出された状態で、中継端子5の他端部5bに接続される。
複数のガイド突起7は、複数の巻線8を、所定の経路に沿って配索されるように案内するための突起である。複数のガイド突起7は、絶縁部3の上面及び本体部41の上面に設けられている。より詳細には、絶縁部3の上面の内周縁には、各磁極22の両側に1つずつガイド突起7が配置されている。また、本体部41の上面には、複数の巻線接続部5aとステータ本体2との間に幅方向Y2に沿って例えば4つのガイド突起7が配置されている。
複数の巻線8は、励起巻線81、第1検出巻線82、第2検出巻線83である。励起巻線81は、外部装置からの交流電圧が入力される巻線である。第1検出巻線82及び第2検出巻線83はそれぞれ、励起巻線81に入力された上記交流電圧によって誘導された誘導電圧を外部装置に出力するための巻線である。第1検出巻線82は、上記誘導電圧のsin相を検出するためのsin相巻線、及び、上記誘導電圧のcos相を検出するためのcos相巻線のうちの一方の巻線である。第2検出巻線83は、上記sinc相巻線及び上記cos相巻線のうちの他方の巻線である。
各巻線8は、複数の磁極22の並びに沿って(より詳細には絶縁部3の上面の内周縁に配置された複数のガイド突起7に沿って)周回されながら各磁極22の周りに巻回されている。複数の巻線8の両端部は、複数の巻線接続部5aと一対一に対応し、対応する巻線接続部5aと接続されている。
本実施形態では、励起巻線81が、先ず、複数の磁極22の並びに沿って周回されながら各磁極22の周りに巻回されている。その次に、第1検出巻線82が複数の磁極22の並びに沿って周回されながら各磁極22の周りに巻回されている。そして、最後に、第2検出巻線83が複数の磁極22の並びに沿って周回されながら各磁極22の周りに巻回されている。
すなわち、各磁極22には、励起巻線81が巻回されてなる巻線層、第1検出巻線82が巻回されてなる巻線層、及び、第2検出巻線83が巻回されてなる巻線層が、内側の層から外側の層に向かってこの順番で積層されている。
各巻線8において、各磁極22の周りに巻回された巻線部分は、コイルを構成する。また、巻線8において、隣り合うコイルを繋ぐ巻線部分、及び、コイルと巻線接続部5aとを繋ぐ巻線部分はそれぞれ、渡り線を構成する。
各巻線8が或る磁極22から次の磁極22へと配索されるときは、当該或る磁極22と当該次の磁極22との間の渡り線は、当該或る磁極22と当該次の磁極22との間のガイド突起7の外側を通って配索される。これにより、当該或る磁極と当該次の磁極22との間の渡り線が弛むことを防止できる。
このレゾルバステータ1では、環状部21の開口部21aの内部にロータが配置される。そして、励起巻線81に交流電圧が入力された状態で、検出対象のモータの回転に伴って上記のロータが回転する。この回転に伴って、第1検出巻線82及び第2検出巻線83にそれぞれ検出電圧が発生する。
そして、第1検出巻線82で発生した検出電圧は、対応する中継端子5及び被覆電線6を通じて外部装置に出力される。また、第2検出巻線83で発生した検出電圧は、対応する中継端子5及び被覆電線6を通じて外部装置に出力される。そして、外部装置において、第1検出巻線82及び第2検出巻線83の各々からの検出電圧に基づいて、モータの回転位置(回転角度)が検出される。
(2)3つの巻線8の巻き方の詳細
(2-1)全体説明
図4A~図6を参照して、3つの巻線8(励起巻線81、第1検出巻線82及び第2検出巻線)の巻き方の詳細を説明する。
図4Aは、環状部21の中心軸L1に沿った方向から見たときの複数(図4Aの例では14個)の磁極22の並びを示す。図4Aでは、複数の磁極22は、円状に並んでいる。図4Aに示す各磁極22は、四角形で図示されている。この四角形は、磁極22の中心軸L2(環状部21の半径に平行な軸)に直交する断面で見たときの磁極22の断面形状であり、図4Aの例では正四角形である。
図4Aに示す各磁極22を示す四角形の中の数字(「0」~「13」)は、磁極を区別するための番号(磁極No)である。以下の説明では、番号M(M=0,1,2…)の磁極をM番目の磁極22と記載する。図4Aの例では、0番目の磁極22から13番目の磁極22まで、この順番で時計回りに円状に並んでいる。
励起巻線81、第1検出巻線82及び第2検出巻線83の各々の巻き方は、基本的には同じである。このため、以下の説明では、第1検出巻線82の巻き方を例に挙げて説明し、励起巻線81及び第2検出巻線83の各々の巻き方の説明は省略する。以下の説明では、第1回転方向を時計回りとし、第2回転方向を反時計回りとする。
第1検出巻線82の一端部82aは、対応する巻線接続部5aに接続されている。そして、第1検出巻線82は、まず実線82Aで示すように、複数の磁極22の並びに沿って(すなわち環状部21の周方向R1に沿って)第1回転方向の周回方向で周回しながら、0番目の磁極22(最初の磁極)から13番目の磁極22(最後の磁極)まで、各磁極22の周りを第2回転方向の巻回方向で巻回していく。そして、第1検出巻線82は、13番目の磁極22(最後の磁極)まで来る。
そして、第1検出巻線82は、折り返して、次に破線82Bで示すように、複数の磁極22の並びに沿って第2回転方向の周回方向で周回しながら、13番目の磁極22から0番目の磁極22まで、各磁極22の周りを第1回転方向の巻回方向で巻回していく。
図4Aの例では、第1検出巻線82は、まず0番目の磁極22の周りを第2回転方向の巻回方向で第0所定回数巻回し、1番目の磁極22を飛ばして2番目の磁極22まで、複数の磁極22の並びに沿って第1回転方向の周回方向で周回する。
そして次に、2番目の磁極22の周りを第2回転方向の巻回方向で第2所定回数巻回し、3番目の磁極22を飛ばして4番目の磁極22まで、複数の磁極22の並びに沿って第1回転方向の周回方向で周回する。このように、第1検出巻線82を、0番目の磁極22から13番目の磁極22まで、第1回転方向に1つ飛ばしで、各磁極22の周りに、予め決められた回数巻回して行く。
そして、第1検出巻線82は、13番目の磁極22で折り返して、13番目の磁極22の周りを第1回転方向の巻回方向で第13所定回数巻回する。そして、第1検出巻線82は、12番目の磁極22を飛ばして11番目の磁極22まで、複数の磁極22の並びに沿って第2回転方向の周回方向で周回する。そして次に、第1検出巻線82は、11番目の磁極22の周りを第1回転方向の巻回方向で第11所定回数巻回し、10番目の磁極22を飛ばして9番目の磁極22まで、複数の磁極22の並びに沿って第2回転方向の周回方向で周回する。
このように、第1検出巻線82は、複数の磁極22を13番目の磁極22から0番目の磁極22まで、第2回転方向に1つ飛ばしで、各磁極22の周りに、予め決められた回数巻回して行く。すなわち、第1検出巻線82は、実線82Aに沿って周回するときに飛ばされた磁極22の周りを、破線82Bに沿って周回するときに巻回していく。そして、第1検出巻線82の他端部82bが、対応する巻線接続部5aに接続される。
なお、図4Aでは、第1検出巻線82の他端部82bが、対応する巻線接続部5aに接続されるとき、第1検出巻線82は、1番目の磁極22の周りを巻回した後に1番目の磁極22から、他端部82bが、対応する巻線接続部5aに接続される場合を例示する。ただし、例えば図4Bに示すように、第1検出巻線82の他端部82bが、対応する巻線接続部5aに接続されるとき、第1検出巻線82は、周方向R1に沿って0番目の磁極22まで周回して0番目の磁極22の周りを第1回転方向で所定回数(例えば3/4回)巻回した後に0番目の磁極22から、他端部82bが、対応する巻線接続部5aに接続されてもよい。なお、上記「3/4回巻回」の詳細な意味は後述する。
なお、図4Aの例では、実線82Aに沿って周回するときに磁極22を1つ飛ばしで巻回するが、2つ以上の磁極22を飛ばしてもよいし、磁極22を飛ばさずに順番に磁極22の周りを巻回してもよい。同様に、破線82Bに沿って周回するときに磁極22を1つ飛ばしで巻回するが、2つ以上の磁極22を飛ばしてもよいし、磁極22を飛ばさずに順番に各磁極22の周りを巻回してもよい。
この場合は、第1検出巻線82による各磁極22の電磁誘導的巻回数(すなわち誘導電圧に寄与する巻回数)は、実線82Aによる巻回数(すなわち磁極22の第2回転方向の巻回数)と、破線82Bによる巻回数(すなわち磁極22の第1回転方向の巻回数)との差で与えられる。具体的には、この差は、例えば、磁極22の周りに第1回転方向で巻回する場合の巻回数を「+」の巻回数とし、磁極22の周りに第2回転方向で巻回する場合の巻回数を「-」の巻回数とし、それらの代数和を取ることで得られる。
すなわち、本実施形態では、第1検出巻線82は、第1巻線部分82Aと、第2巻線部分82Bとを有する。第1巻線部分82Aは、実線82Aに沿って、複数の磁極22の並びに沿って第1回転方向の周回方向で周回されながら複数の磁極22の各々の周りに第2回転方向の巻回方向で巻回されている部分である。第2巻線部分82Bは、破線82Bに沿って、複数の磁極22の並びに沿って第2回転方向の周回方向で周回されながら複数の磁極22の各々の周りに第1回転方向の巻回方向で巻回されている部分である。
そして、第1検出巻線82による各磁極22の巻回数は、第1巻線部分82Aによる巻回数を例えば「-」の巻回数とし、第2巻線部分82Bによる巻回数を例えば「+」の巻回数として、それらの代数和で与えられる。本実施形態では、第1検出巻線82による各磁極22の巻回数は、理論値に基づいて決定された目標巻回数と一致するように巻回される。
第1検出巻線82は、複数の磁極22の並びに沿って0番目の磁極22(最初の磁極)から13番目の磁極22(最後の磁極)まで第1回転方向で周回されている。そして、第1検出巻線82は、13番目の磁極22から0番目の磁極22へは、第1回転方向で周回されて戻らずに、第2回転方向で周回して戻る。これにより、第1検出巻線8は、複数の磁極22の並びに沿って閉じた輪を形成しない。
このため、第1検出巻線82が複数の磁極22の並びに沿って閉じた輪を形成することで誘導起電力を発生することを防止できる。この結果、上記の誘導起電力が第1検出巻線及び第2検出巻線の各々の出力信号に影響を与えることを防止できる。
(2-2)巻回の理論値が整数値である磁極22の周りの巻回の仕方
次に図5及び図6を参照して、第1検出巻線82による各磁極22の周りの巻回の仕方を詳しく説明する。
本実施形態では、複数の磁極22のうち、第1検出巻線82による巻回数の理論値がn(正の整数)回である磁極22P(第1磁極)の目標巻回数は、n回に設定される。この場合、図5に示すように、第1検出巻線82は、第1巻線部分82Aで磁極22Pの周りを第2回転方向の巻回方向で(n+3/4)回巻回し、第2巻線部分82Bで磁極22Pの周りを第1回転方向の巻回方向で3/4回巻回する。
つまり、第1検出巻線82の目標巻回数がn回の場合は、第1巻線部分82Aの巻回によって目標巻回数n回に加えて3/4回余分に巻回し、第2巻線部分82Bの巻回によって上記の余分な3/4回の巻回を相殺する。このように目標巻回数を実質的にn回に調整する。
これにより、第1巻線部分82Aで磁極22Pの周りを第2回転方向で巻回するときは、当該磁極22Pでの第1巻線部分82Aの目標巻回数がn回であっても、当該磁極22Pでの第1巻線部分82Aによる巻回の最後の1巻きは必ず3/4回で終了する。そして、第2巻線部分82Bで磁極22Pの周りを第1回転方向に巻回するときも、磁極22Pでの第2巻線部分82Bによる巻回は必ず3/4回で終了する。なお、上記「3/4」は、数値「3」を数値「4」で割る割り算を意味する。
本実施形態では、第1巻線部分82Aが各磁極22の周りを第2回転方向で巻回するときは、各磁極22の断面の左上角部P1から第2回転方向(反時計回り)で巻回を開始する。このため、上述のように「磁極22Pでの第1巻線部分82Aによる巻回の最後の1きは必ず3/4回で終了する」とは、第1巻線部分82Aが、磁極22Pでは、断面の左上角部P1で巻回開始して、断面の4辺h1~h4のうちの3辺(左辺h1、下辺h2及び右辺h3)を回って断面の右上角部P2で巻回が終了することを意味する。
この場合、磁極22Pでは、第1巻線部分82Aの巻回終了側の渡り線w2は、磁極22Pの断面の右上角部P2から、環状部21を第1回転方向(時計回り)の周方向R1で周回して次の磁極22まで配索される。このため、磁極22Pでは、第1巻線部分82Aの巻回開始側の渡り線w1と巻回終了側の渡り線w2とは交差しない。これにより、磁極22Pでは、第1巻線部分82Aの巻回開始側の渡り線w1と巻回終了側の渡り線w2とが互いに交差することで断線することを、防止できる。
同様に、第2巻線部分82Bが各磁極22の周りを第1回転方向で巻回するときは、各磁極22の断面の右上角部P2から第1回転方向で巻回を開始する。このため、上述のように「磁極22Pでの第2巻線部分82Bによる巻回は必ず3/4回で終了する」とは、第2巻線部分82Bが、磁極22Pでは、断面の右上角部P2で巻回開始して、断面の4辺h1~h4のうちの3辺(右辺h3、下辺h2及び左辺h1)を回って断面の左上角部P1で巻回が終了することを意味する。
この場合、磁極22Pでは、第2巻線部分82Bの巻回終了側の渡り線w4は、磁極22Pの断面の左上角部P1から、環状部21を第2回転方向の周方向R1で周回して次の磁極22まで配索される。このため、磁極22Pでは、第2巻線部分82Bの巻回開始側の渡り線w3と巻回終了側の渡り線w4とは交差しない。これにより、磁極22Pでは、第2巻線部分82Bの巻回開始側の渡り線w3と巻回終了側の渡り線w4とが互いに交差することで断線することを防止できる。
(2-3)巻回の理論値が小数点以下の数値を含む磁極22の周りの巻回の仕方
次に、複数の磁極22のうち、第1検出巻線82による巻回数の理論値が小数点以下の数値(整数部分をnとする)を含む磁極22Qの目標巻回数は、(n+3/4)回に設定される。すなわち、第1検出巻線82の目標巻回数は、理論値のうちの小数点以下の数値を3/4回に近似して、(n+3/4)回に設定されている。
この場合、図6に示すように、第1検出巻線82は、第1巻線部分82Aで磁極22Qの周りを第2回転方向の巻回方向で(n+3/4)回巻回し、第2巻線部分82Bでは磁極22Qの周りを巻回しない。つまり、第1検出巻線81の目標巻回数が(n+3/4)回の場合は、磁極22Qでの第1巻線部分82Aの巻回(第2回転方向の巻回)では、余分な3/4回の巻回を追加しなくても、最後の1巻きは3/4回になる。
このため、第2巻線部分82Bによる巻回(第1回転方向による巻回)で、上記の余分の3/4回の巻回を相殺する必要がないため、第2巻線部分82Bによる磁極22Qの周りの巻回は行われない。
この場合も、目標巻回数がn回の場合と同様に、上述のように「磁極22Qでの第1巻線部分82Aの巻回では、最後の1巻きは3/4回になる」とは、第1巻線部分82Aが、磁極22Qでは、断面の左上角部P1で巻回開始して、断面の4辺h1~h3のうちの3辺(左辺h1、下辺h2及び右辺h3)を回って断面の右上角部P2で巻回が終了することを意味する。
この場合、磁極22Qでは、第1巻線部分82Aの巻回終了側の渡り線w2は、磁極22Qの断面の右上角部P2から、環状部21を第1回転方向の周方向R1で周回して次の磁極22まで配索される。このため、磁極22Qでは、第1巻線部分82Aの巻回開始側の渡り線w1と巻回終了側の渡り線w2は交差しない。これにより、磁極22Qでは、第1巻線部分82Aの巻回開始側の渡り線w1と巻回終了側の渡り線w2とが互いに交差することで断線することを、防止できる。
このように、本実施形態では、第1巻線部分82Aでは、複数の磁極22の並びに沿って第1回転方向で周回されながら複数の磁極22の各々の周りに第2回転方向で巻回されている。これにより、第1巻線部分82Aで各磁極22の周りを第2回転方向で巻回するとき、第1巻線部分82Aによる各磁極22の巻回数が(n+3/4)回に調整される。
すなわち、上記巻回数の最後の巻回が3/4回に調整される。これにより、各磁極22では、第1巻線部分82Aの巻回開始側の渡り線w1と巻回終了側の渡り線w2は、互いに交差しない。この結果、各磁極22では、第1巻線部分82Aの巻回開始側の渡り線w1と巻回終了側の渡り線w2とが互いに交差することを、防止できる。
同様に、第2巻線部分82Bでは、複数の磁極22の並びに沿って第2回転方向で周回されながら複数の磁極22の各々の周りに第1回転方向で巻回されている。これにより、第2巻線部分82Bで各磁極22の周りを第1回転方向で巻回するとき、第2巻線部分82Bによる各磁極22の巻回数が0回又は(3/4)回に調整される。
これにより、各磁極22では、第2巻線部分82Bの巻回開始側の渡り線w3と巻回終了側の渡り線w4とが互いに交差しない。この結果、各磁極22では、第2巻線部分82Bの巻回開始側の渡り線w3と巻回終了側の渡り線w4とが互いに交差することを、防止できる。
(3)各磁極22での第1検出巻線82と第2検出巻線83の巻回バラツキの評価
各磁極22での巻線8(励起巻線81、第1検出巻線82及び第2検出巻線83)の巻回数は、目標巻回数となるように巻回される。本実施形態では、目標巻回数は、巻回数の理論値が小数点以下の数値を有する場合、その小数点以下の数値を3/4と近似する。以下、この近似を3/4近似法と記載する。
上記理論値を3/4近似法で近似した場合と比較例1~3の近似法で近似した場合とで、各磁極22での第1検出巻線82と第2検出巻線83との巻回バラツキQを評価する。巻回バラツキQは、第1検出巻線82での目標巻回数の近似誤差Q1(=目標巻回数-理論値)に対する、第2検出巻線83での目標巻回数の近似誤差Q2を100倍した値(すなわちQ=Q2/Q1×100)である。
下記の表1は、0番目から13番目までの各磁極22における第1検出巻線82の理論値と第2検出巻線83の理論値とを示す。表1の例では、第1検出巻線82の各磁極22での理論値の合計巻回数と、第2検出巻線83の各磁極22での理論値の合計巻回数とは同じである。
表1の理論値の「+」は時計回りの巻回数を意味し、「-」は、反時計回りの巻回数を意味する。表1の各磁極22における第1検出巻線82の理論値及び第2検出巻線83の理論値に対して各近似法(3/4近似法、比較例1-3の近似法)を適用して各磁極22の巻回バラツキQを求める。
Figure 2023110774000002
図7は、表1の各磁極22における第1検出巻線82の理論値及び第2検出巻線83の理論値に対して3/4近似法を適用したときの各磁極22の巻回バラツキQを示すグラフである。
図8は、表1の各磁極22における第1検出巻線82の理論値及び第2検出巻線83の理論値に対して比較例1の近似法を適用したときの各磁極22の巻回バラツキQを示すグラフである。比較例1の近似法は、理論値の小数点以下1行目の数値を「0」と「7」の数のうち近い方の数に振り分けた近似である。
図9は、表1の各磁極22における第1検出巻線82の理論値及び第2検出巻線83の理論値に対して比較例2の近似法を適用したときの各磁極22の巻回バラツキQを示すグラフである。比較例2の近似法では、理論値の小数点以下1行目の数値を四捨五入して理論値を整数化した近似である。
図10は、表1の各磁極22における第1検出巻線82の理論値及び第2検出巻線83の理論値に対して比較例3の近似法を適用したときの各磁極22の巻回バラツキQを示すグラフである。比較例3の近似法は、理論値の小数点以下の数値を切り捨てて理論値を整数化した近似である。
図7~図10のグラフから、3/4近似法は、比較例1-3の近似法と比べて、各磁極22の第1検出巻線82と第2検出巻線83との巻回バラツキQを低減できることが分かる。各磁極22での巻回バラツキQが大きいと、レゾルバステータ1の実際の性能が理論値の性能を十分に発揮できなくなる。このため、各磁極22での巻回バラツキQは小さいほどよい。3/4近似法を適用する本実施形態のレゾルバステータ1は、図7~図10の比較から、比較例1-3の近似法を適用するレゾルバステータよりも、実際の性能が高くできることが分かる。
(4)第1検出巻線82と第2検出巻線83との相対性について
第1検出巻線82と第2検出巻線83との相対性とは、第1検出巻線82と第2検出巻線83との各々の電気的特性(抵抗値R、インピーダンスZ、インダクタL)が同じとなることである。
例えば、本実施形態では、各磁極22では、第1検出巻線82が先に巻回され、その上に第2検出巻線83が巻回される。このため、上位層の第2検出巻線83の巻回半径は、下位層の第1検出巻線82の巻回半径よりも大きくなり、上位層の第2検出巻線83の全長は、下位層の第1検出巻線82の全長よりも長くなる。
このため、抵抗値Rについては、上位層の第2検出巻線83の方が下位層の第1検出巻線82よりも大きくなる。また、インピーダンスZ及びインダクタLについては、下位層の第1検出巻線82の方が上位層の第2検出巻線83よりも大きくなる。
複数の磁極22のうち、第1検出巻線82の目標巻回数がn(正の整数)回である磁極22Pに着目する(図5参照)。この着目した磁極22Pに対して、第1検出巻き82を上述の「(2-3)巻回の理論値が小数点以下の数値を含む磁極22の巻回の仕方」で巻回する代わりに下記のように巻回する。
すなわち、第1検出巻線82の第1巻線部分82Aで磁極22Pの周りを第2回転方向で(n+m(正の整数)+3/4)回巻回し、第2巻線部分82Bで磁極22Pの周りを第1回転方向で(m+3/4)回巻回する。これにより、上記mの値を調整することで、目標巻回数(n回)を維持して第1検出巻線82の全長を調整できる。これにより、第1検出巻線82の電気的特性(抵抗値R、インピーダンスZ、インダクタL)を調整でき、これにより、第1検出巻線82と第2検出巻線83との相対性を確保できる。
なお、上記目標巻回数は、電磁誘導的な巻回数である。このため、例えば、磁極22Pの周りに第1回転方向に巻回する場合の巻回数を「+」の巻回数とし、磁極22Pの周りに第2回転方向に巻回する場合の巻回数を「-」の巻回数とすると、上記目標巻回数は、それらの代数和で与えられる。
なお、上記の説明では、第1検出巻線82の目標巻回数がn回である磁極22Pに着目している。そして、着目した磁極22Pでの第1検出巻線82の目標巻回数を維持して、第1検出巻線82の巻回数を増加させている。これにより、第1検出巻線82の全長を調整している。
これにより、第1検出巻線82と第2検出巻線83との相対性を確保している。ただし、この場合に代えて又はこの場合と併用して、第2検出巻線83の目標巻回数がn(正の整数)回である磁極22に着目する。そして、上記の場合と同様に、着目した磁極22での第2検出巻線83の目標巻回数(n回)を維持して第2検出巻線83の全長を調整することで、第1検出巻線82と第2検出巻線83との相対性を確保してもよい。
(5)主要な効果
以上のように、本実施形態に係るレゾルバステータ1は、バリアブルリラクタンス型レゾルバで用いられるレゾルバステータである。レゾルバステータ1は、複数の磁極22と、励起巻線81、第1検出巻線82及び第2検出巻線83と、を有する。複数の磁極22は、環状に並んで配置されている。励起巻線81、第1検出巻線82及び第2検出巻線83はそれぞれ、複数の磁極22の並びに沿って周回されながら複数の磁極22の各々の周りに巻回されている。時計回り及び反時計回りのうちの一方を第1回転方向とし、時計回り及び反時計回りのうちの他方を第2回転方向とする。励起巻線81、第1検出巻線82及び第2検出巻線83の少なくとも1つの巻線は、複数の磁極22の並びに沿って第1回転方向で周回しながら、複数の磁極22の各々の周りを第2回転方向で巻回する。
この構成によれば、励起巻線81、第1検出巻線82及び第2検出巻線83の少なくとも1つの巻線8は、複数の磁極22の並びに沿って第1回転方向の周回方向で周回しながら、複数の磁極22の各々の周りを第2回転方向の巻回方向で巻回する。これにより、上述の通り、各磁極22では、巻線8の最後の巻回が3/4回で終了する。これにより、各磁極22において、巻線8の巻回開始側の渡り線w1,w3と巻回終了側の渡り線w2,w4とが互いに交差することを防止できる。
(6)変形例
以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。以下に説明する変形例では、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。また、以下の変形例では、上記実施形態と同じ部分については、同じ符号を付して説明を省略する場合がある。
(6-1)変形例1
上記実施形態では、磁極22の断面が正方形である場合を例示するが、磁極22の断面が長方形である場合に適用してもよい。この場合3/4近似法の「3/4」は、磁極22の断面の4辺のうち、巻線8の最後の巻回で経由する3辺の長さの和を、上記4辺の長さの和で割った値を意味する。
なお、磁極22の断面は正方形及び長方形のような四角形には限定されない。例えば、断面が円形又は楕円形のような形状であってもよい。この場合、3/4近似法の「3/4」は、断面の外周の長さの3/4の長さの値を意味する。
(6-2)変形例2
上記実施形態では、第1回転方向を時計回りとし、第2回転方向を反時計回りとするが、第1回転方向を反時計回りとし、第2回転方向を時計回りとしてもよい。
(7)まとめ
本明細書には、以下の態様が開示されている。
第1の態様のレゾルバステータ(1)は、バリアブルリラクタンス型レゾルバで用いられるレゾルバステータである。レゾルバステータ(1)は、複数の磁極(22)と、励起巻線(81)、第1検出巻線(82)及び第2検出巻線(83)と、を有する。複数の磁極(22)は、環状に並んで配置されている。励起巻線(81)、第1検出巻線(82)及び第2検出巻線(83)はそれぞれ、複数の磁極(22)の並びに沿って周回されながら複数の磁極(22)の各々の周りに巻回されている。時計回り及び反時計回りのうちの一方を第1回転方向とし、時計回り及び反時計回りのうちの他方を第2回転方向とする。励起巻線(81)、第1検出巻線(82)及び第2検出巻線(83)の少なくとも1つの巻線(8)は、複数の磁極(22)の並びに沿って第1回転方向で周回しながら、複数の磁極(22)の各々の周りを第2回転方向で巻回する。
この構成によれば、励起巻線(81)、第1検出巻線(82)及び第2検出巻線(83)の少なくとも1つの巻線(8)は、複数の磁極(22)の並びに沿って第1回転方向で周回しながら、複数の磁極(22)の各々の周りを第2回転方向で巻回する(構成A)。これにより、各磁極(22)では、上記少なくとも1つの巻線(8)の最後の巻回が3/4回で終了する。これにより、各磁極(22)において、上記少なくとも1つの巻線(8)の巻回開始側の渡り線(w1,w3)と巻回終了側の渡り線(w2,w4)とが互いに交差することを防止できる(作用効果B)。
第2の態様のレゾルバステータ(1)では、第1の態様のレゾルバステータ(1)において、前記少なくとも1つの巻線(8)は、第1巻線部分(82A)と、第2巻線部分(82B)と、を有する。第1巻線部分(82A)は、複数の磁極(22)の並びに沿って第1回転方向で周回されながら複数の磁極(22)の各々の周りに第2回転方向で巻回されている。第2巻線部分(82B)は、複数の磁極(22)の並びに沿って第2回転方向で周回されながら複数の磁極(22)の各々の周りに第1回転方向で巻回されている。
この構成によれば、各磁極(22)の電磁誘導的巻回数(電磁誘導に寄与する巻回数)を、時計回りで巻回したときの巻回数を「+」の巻回数とし、反時計回りで巻回したときの巻回数を「-」の巻回数とすると、各磁極(22)の巻回数は、第1巻回数と第2巻回数との代数和で与えることができる。これにより、各磁極(22)において、第1の態様の上記構成Aによって第1巻線部分(82A)による第1巻回数が磁極(22)の目標巻回数を超過しても、その超過分を第2巻線部分(82B)による第2巻回数によって相殺できる。この結果、各磁極(22)の目標巻回数を維持して上記作用効果Bを実現できる。
第3の態様のレゾルバステータ(1)では、第2の態様のレゾルバステータ(1)において、複数の磁極(22)は、上記少なくとも1つの巻線(8)の目標巻回数がn(正の整数)回である第1磁極(22P)を含む。上記少なくとも1つの巻線(8)は、第1巻線部分(82A)で第1磁極(22P)の周りを第2回転方向で(n+3/4)回巻回し、第2巻線部分(82B)で第1磁極(22P)の周りを第1回転方向で3/4回巻回している。
この構成によれば、第1磁極(22P)における上記少なくとも1つの巻線(8)の目標巻回数がn回である場合、第1磁極(22P)において目標巻回数を維持して上記作用効果Bを実現できる。
第4の態様のレゾルバステータ(1)では、第2の態様のレゾルバステータ(1)において、複数の磁極(22)は、上記少なくとも1つの巻線(8)の目標巻回数が(n(正の整数)+3/4)回である第1磁極(22Q)を含む。上記少なくとも1つの巻線(8)は、第1巻線部分(82A)で第1磁極(22Q)の周りを第2回転方向で(n+3/4)回巻回し、第2巻線部分(82B)では第1磁極(22Q)の周りを巻回しない。
この構成によれば、第1磁極(22Q)における上記少なくとも1つの巻線(8)の目標巻回数が(n+3/4)回である場合、第1磁極(22Q)では、第1巻線部分(82A)による(n+3/4)回の巻回を行うだけで、第2巻線部分(82B)による巻回を行わなくても、上記作用効果Bを実現できる。
第5の態様のレゾルバステータ(1)では、第2の態様のレゾルバステータ(1)において、複数の磁極(22)は、第1検出巻線(82)及び第2検出巻線(83)の少なくとも1つの巻線(8)の目標巻回数がn(正の整数)回である第1磁極(22P)を含む。少なくとも1つの巻線(8)は、第1巻線部分(82A)で第1磁極(22P)の周りを第2回転方向で(n+m(正の整数)+3/4)回巻回し、第2巻線部分(82B)で第1磁極(22P)の周りを第1回転方向で(m+3/4)回巻回している。
この構成によれば、第1磁極(22P)における上記少なくとも1つの巻線(8)の目標巻回数がn回である場合、上記mの値を自由に調整することで、上記目標巻回数を維持して、上記少なくとも1つの巻線(8)の全長を自由に調整できる。これにより、上記目標巻回数を維持して、上記少なくとも1つの巻線(8)の電気的特性(抵抗、インピーダンス、インダクタ等)を調整できる。
特に、第1検出巻線(82)の全体と第2検出巻線(83)の全体との電気的特性を同じにすることで、上記目標巻回数を維持して、第1検出巻線(82)の全体と第2検出巻線(83)の全体との相対性を確保できる。又は、第1磁極(22P)での第1検出巻線(82)と第2検出巻線(83)との電気的特性を同じにすることで、上記目標巻回数を維持して、第1磁極(22P)での第1検出巻線(82)と第2検出巻線(83)との相対性を確保できる。
第6の態様のレゾルバステータ(1)では、第1~第5の態様のいずれか1つのレゾルバステータ(1)において、上記少なくとも1つの巻線(8)は、複数の磁極(22)の並びに沿って最初の磁極(0番目の磁極22)から最後の磁極(13番目の磁極22)まで第1回転方向で周回されており、最後の磁極から最初の磁極へは、第1回転方向の周回によって戻らない。
この構成によれば、上記少なくとも1つの巻線(8)は、複数の磁極(22)の並びに沿って閉じた輪を形成しない。これにより、上記少なくとも1つの巻線(8)が複数の磁極(22)の並びに沿って閉じた輪を形成することで誘導起電力を発生することを防止できる。この結果、上記誘導起電力が第1検出巻線(82)及び第2検出巻線(83)の各々の出力信号に影響を与えることを防止できる。
第7の態様のレゾルバステータ(1)では、第1~第6の態様のいずれか1つのレゾルバステータ(1)において、上記少なくとも1つの巻線(8)は、励起巻線(81)、第1検出巻線(82)及び第2検出巻線(83)である。
この構成によれば、第1~第7の態様の各々の作用効果を、励起巻線(81)、第1検出巻線(82)及び第2検出巻線(83)の各々で実現できる。
1 レゾルバステータ
8 巻線
22 磁極
22P 磁極(第1磁極)
22Q 磁極(第1磁極)
81 励起巻線
82 第1検出巻線
82A 第1巻線部分
82B 第2巻線部分
83 第2検出巻線

Claims (7)

  1. バリアブルリラクタンス型レゾルバで用いられるレゾルバステータであって、
    環状に並んで配置された複数の磁極と、
    励起巻線、第1検出巻線及び第2検出巻線と、を有し、
    前記励起巻線、前記第1検出巻線及び前記第2検出巻線はそれぞれ、前記複数の磁極の並びに沿って周回されながら前記複数の磁極の各々の周りに巻回されており、
    時計回り及び反時計回りのうちの一方を第1回転方向とし、
    前記時計回り及び前記反時計回りのうちの他方を第2回転方向とし、
    前記励起巻線、前記第1検出巻線及び前記第2検出巻線の少なくとも1つの巻線は、前記複数の磁極の並びに沿って前記第1回転方向で周回しながら、前記複数の磁極の各々の周りを前記第2回転方向で巻回する、
    レゾルバステータ。
  2. 前記少なくとも1つの巻線は、
    前記複数の磁極の並びに沿って前記第1回転方向で周回されながら前記複数の磁極の各々の周りに前記第2回転方向で巻回されている第1巻線部分と、
    前記複数の磁極の並びに沿って前記第2回転方向で周回されながら前記複数の磁極の各々の周りに前記第1回転方向で巻回されている第2巻線部分と、を有する、
    請求項1に記載のレゾルバステータ。
  3. 前記複数の磁極は、前記少なくとも1つの巻線の目標巻回数がn(正の整数)回である第1磁極を含み、
    前記少なくとも1つの巻線は、前記第1巻線部分で前記第1磁極の周りを前記第2回転方向で(n+3/4)回巻回し、前記第2巻線部分で前記第1磁極の周りを前記第1回転方向で3/4回巻回している、
    請求項2に記載のレゾルバステータ。
  4. 前記複数の磁極は、前記少なくとも1つの巻線の目標巻回数が(n(正の整数)+3/4)回である第1磁極を含み、
    前記少なくとも1つの巻線は、前記第1巻線部分で前記第1磁極の周りを前記第2回転方向で(n+3/4)回巻回し、前記第2巻線部分では前記第1磁極の周りを巻回しない、
    請求項2に記載のレゾルバステータ。
  5. 前記複数の磁極は、前記第1検出巻線及び前記第2検出巻線の少なくとも1つの巻線の目標巻回数がn(正の整数)回である第1磁極を含み、
    前記少なくとも1つの巻線は、前記第1巻線部分で前記第1磁極の周りを前記第2回転方向で(n+m(正の整数)+3/4)回巻回し、前記第2巻線部分で前記第1磁極の周りを前記第1回転方向で(m+3/4)回巻回している、
    請求項2に記載のレゾルバステータ。
  6. 前記少なくとも1つの巻線は、
    前記複数の磁極の並びに沿って最初の磁極から最後の磁極まで前記第1回転方向で周回されており、
    前記最後の磁極から前記最初の磁極へは、前記第1回転方向の周回によって戻らない、
    請求項1~5のいずれか1項に記載のレゾルバステータ。
  7. 前記少なくとも1つの巻線は、前記励起巻線、前記第1検出巻線及び前記第2検出巻線である、
    請求項1~6のいずれか1項に記載のレゾルバステータ。
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