JP2023110564A - パターン形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機物を含む材料を用いて、基板上にパターンを高精度に形成することができるパターン形成装置を提供する。【解決手段】パターン形成装置は、接地された基板に対向して配置され、試料を含む溶液を貯留可能なキャピラリと、前記キャピラリに電圧を印加する電源と、前記キャピラリと前記基板との間に配置され、前記試料を通過させる開口を備えたステンシルマスクと、前記ステンシルマスクを、前記試料が通過する方向に交差する交差方向に移動させる交差方向アクチュエータと、を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、パターン形成装置に関する。
例えば半導体の製造技術分野においては、フォトレジストによるマスキングの手法により主に金属や酸化物・窒化物などの無機物の薄膜をパターニングする技術が発達しており、100nm以下の線幅のパターン形成もすでに実用に供されている。これらのパターニングに用いられる手法としては、真空蒸着(抵抗加熱式、電子ビーム式、スパッタリングなど)による薄膜材料の形成と、パターン形成されたフォトレジストによるエッチング(ドライ、ウエット)が主流である。
一方で、合成有機高分子、有機物、生体高分子(蛋白質、DNAなど)の無機物以外の材料を用いた微細なパターニングの手法については、半導体の製造技術分野を直接転用することはできない。これらの材料は一般的に熱や真空に弱く、真空蒸着のような手法が利用できないだけでなく、フォトレジストなどのマスキング材料を上面に塗布した場合に剥離が不可能になる場合が多いからである。
さらに、無機物以外の材料の中には、ドライ・ウエットを問わずエッチングのような強力な化学反応によって変性してしまう物質も多く存在する。そのため、このような有機物質・生体高分子等のパターニングについては、スクリーンプリンティング、スポッティング、コンタクトプリンティングなどの手法が利用されているが、これらの手法ではマイクロ・ナノパターン形成を高精度に行うことは困難である。
これに対し特許文献1には、エレクトロスプレーデポジション法を用いて、導電性基板上の導電性パターン上に試料溶液を付着させ、所望の機能を有するパターンを形成する有機EL素子の製造方法が提案されている。
特開2007-305507号公報
金俊完、他4名、「静電レンズを用いたエレクトロスプレーデポジション(ESD)法によるマイクロパターニング」、日本機械学会2018年度年次大会講演論文集、一般社団法人 日本機械学会
特に、エレクトロスプレーデポジション法に、ステンシルマスクを組み合わせた手法では、上記の材料を広範囲かつ精密にマイクロパターニングすることができる。エレクトロスプレーデポジション法により電気的に噴霧された材料溶液は、空気中で瞬時に乾燥し、乾いた状態で材料が基板に堆積するため、理論上、粒子直径である数十nmのパターンを形成可能である。
しかし、従来のステンシルマスクは、穴のナノ加工を行うことが難しく、また粒子が穴に詰まる可能性も高いため、それによりナノスケールのパターニングが妨げられている。
これに対し、非特許文献1に示すように、材料溶液を入れるキャピラリと基板との間の電場を変化させることで、粒子軌道を能動的に制御できる新規なステンシルマスクが提案されている。この新規なステンシルマスクを用いることで、粒子が詰まることなく、基板にナノレベルで堆積させることができる。
しかし、粒子をナノレベルで基板に堆積できたとしても、それだけでは複雑な形状のパターンを形成することができない。
本発明は、有機物を含む材料を用いて、基板上にパターンを高精度に形成することができるパターン形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、代表的な本発明のパターン形成装置の一つは、
接地された基板に対向して配置され、試料を含む溶液を貯留可能なキャピラリと、
前記キャピラリに電圧を印加する電源と、
前記キャピラリと前記基板との間に配置され、前記試料を通過させる開口を備えたステンシルマスクと、
前記ステンシルマスクを、前記試料が通過する方向に交差する交差方向に移動させる交差方向アクチュエータと、を有することにより達成される。
本発明によれば、有機物を含む材料を用いて、基板上にパターンを高精度に形成することができるパターン形成装置を提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
図1は、第1実施形態にかかるパターン形成装置1の概略図である。 図2は、xyzステージの斜視図である。 図3は、xyzステージの平面図である。 図4は、ステンシルマスクのスリットを長手方向に直交する面にて切断して示す拡大斜視図であり、パターンを穴のサイズより小さくできることを示している。 図5は、簡略化して図示したxyzステージを基板と共に示すxz面の断面図であり、2次元(XY)パターンと3次元(XYZ)パターンを形成できることを示している。 図6は、パターンのマルチアレイ化が可能な第2実施形態にかかるパターン形成装置の概略図である。 図7は、簡略化して図示したxyzステージを基板と共に示すxz面の断面図であり、パターンのマルチアレイ化が可能であることを示している。
以下、本発明の実施形態を具体的に説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態にかかるパターン形成装置1の概略図である。ここで、パターン形成装置1の軸線をz方向(高さ方向)とし、z方向に直交し且つ互いに直交する方向(交差方向)を、x方向及びy方向とする。なお、パターンを形成する対象は導電性基板が望ましいが、導電性基板をサンドイッチされた絶縁体基板であればパターニングが可能である。
パターン形成装置1は、キャピラリ10と、コリメート電極20と、1次電磁コイル30と、2次電磁コイル40と、xyzステージ50と、電磁石60とを有し、これらはz方向に沿って、この順序で配置されている。パターンが形成される基板SBは、xyzステージ50と電磁石60との間に配置される。
キャピラリ10は、溶液SLを貯留し、また高圧電源11に接続されて高電圧を印加可能となっている。溶液SLとしては、ナノサイズの機能性高分子、生体高分子(タンパク質、DNA)、無機物質、有機高分子などを試料として含む溶液または溶媒であると好ましい。
コリメート電極20は、剛体に支持され、第1の内径を備えた環状体であり、高圧電源21に接続されて高電圧を印加可能となっている。
1次電磁コイル30は、剛体に支持され、第1の内径とほぼ同じ内径を備えた筒状体であり、不図示の電源から給電されることで、第1の磁界を発生させる。
2次電磁コイル40は、剛体に支持され、第1の内径より小さい第2の内径を備えた筒状体であり、不図示の電源から給電されることで、第2の磁界を発生させる。なお、コリメート電極20と、1次電磁コイル30と、2次電磁コイル40は、キャピラリ10から拡散される溶液を集束させる機能を有するが、パターン形成装置1に必須の構成ではなく、必要に応じて選択すればよい。
導電性の基板SBは、剛体に支持され、接地されてアース電位となっている。このため、キャピラリ10と基板SBとの間には、静電場が形成される。
電磁石60は、剛体に支持され、不図示の電源から給電されて磁界を発生し、xyzステージ50のステンシルマスク54をz方向に駆動する機能を有する。
次に、xyzステージ50について説明する。
図2は、xyzステージ50の斜視図である。図3は、xyzステージ50の平面図である。
xyzステージ50は、不図示の剛体に連結された正方形状の大枠51と、大枠51の内側に配置された正方形状の中枠52と、中枠52の内側に配置された正方形状の小枠53と、小枠53の内側に配置された正方形板状のステンシルマスク54とを有する。図3に示すように、大枠51は、矩形枠状の絶縁体に例えばニッケル製の導体部CD1~CD6(濃色の部分)を被覆したものであり、周方向に隣接する導体部CD1~CD6同士は絶縁部IS(淡色の部分)が間に介在して絶縁される。また、中枠52も、矩形枠状の絶縁体に例えばニッケル製の導体部CD7~CD10(濃色の部分)を被覆したものであり、周方向に隣接する導体部CD7~CD10同士は絶縁部IS(淡色の部分)が間に介在して絶縁される。一方、小枠53は全周がニッケル製の導体部である。
大枠51のx方向に対向して配置される側縁51a、51bの導体部CD6、CD3には、x方向に沿って中枠52に向かって延在する複数の櫛歯51c、51dがそれぞれ連結されている。一方、中枠52のx方向に対向して配置される側縁52a、52bの導体部CD10、CD8には、x方向に沿って大枠51に向かって延在する複数の櫛歯52c、52dがそれぞれ連結されている。
ニッケル製の櫛歯51c、51d及び櫛歯52c、52dは、y方向に沿って互いに隙間を開けて交互に配置されている。第1組の櫛歯である櫛歯51c、51d及び櫛歯52c、52dが、x方向櫛歯型静電アクチュエータ(第1のアクチュエータ)を構成する。
それぞれ一対の外ばね55a、55bは、例えば導電性を持つニッケル製である。ここで、便宜上、図3において左上の外ばねを55a(L)とし、右上の外ばねを55a(R)とし、左下の外ばねを55b(L)とし、右下の外ばねを55b(R)と名付ける。
外ばね55a(L)が、大枠51のy方向に対向して配置される側縁51eの導体部CD1と、中枠52のy方向に対向して配置される側縁52eの導体部CD7とを連結するように配置されている。また、外ばね55a(R)が、大枠51のy方向に対向して配置される側縁51eの導体部CD2と、中枠52のy方向に対向して配置される側縁52eまで回り込む導体部CD8とを連結するように配置されている。
外ばね55b(L)が、大枠51のy方向に対向して配置される側縁51fの導体部CD5と、中枠52のy方向に対向して配置される側縁52fまで回り込む導体部CD10とを連結するように配置されている。また、外ばね55b(R)が、大枠51のy方向に対向して配置される側縁51fの導体部CD4と、中枠52のy方向に対向して配置される側縁52fの導体部CD9とを連結するように配置されている。
また、中枠52のy方向に対向して配置される側縁52e、52fの導体部CD7,CD9には、y方向に沿って小枠53に向かって延在する複数の櫛歯52g、52hがそれぞれ連結されている。一方、小枠53のy方向に対向して配置される側縁53e、53fには、y方向に沿って中枠52に向かって延在する複数の櫛歯53g、53hがそれぞれ連結されている。
ニッケル製の櫛歯52g、52h及び櫛歯53g、53hは、x方向に沿って互いに隙間を開けて交互に配置されている。第2組の櫛歯である櫛歯52g、52h及び櫛歯53g、53hがy方向櫛歯型静電アクチュエータ(第2のアクチュエータ)を構成する。
外ばね55c、55dも導電性を持つニッケル製である。一対の外ばね55cが、中枠52のx方向に対向して配置される側縁52aの導体部CD10と、小枠53のx方向に対向して配置される側縁53aとを連結するように配置されている。また一対の外ばね55dが、中枠52のx方向に対向して配置される側縁52bの導体部CD8と、小枠53のx方向に対向して配置される側縁53bとを連結するように配置されている。導体部CD10は、外ばね55b(L)を介して接地され、導体部CD8は、外ばね55a(R)を介して接地され、小枠53は、外ばね55c、55dを介して接地されている。
外ばね55a(L)、左側の外ばね55b(R)、及び櫛歯51c、51dが制御用の電極である。外ばね55a(R)、外ばね55b(L)が接地された状態で、不図示の制御装置から導体部CD6またはCD3に電圧を印加することで、櫛歯51c、52cまたは櫛歯51d、52dの間に静電気力が発生する。かかる静電気力により、側縁51a、52aをx方向マイナス方向(第1の方向)に相対変位させる駆動力が発生し、または側縁51b、52bをx方向プラス方向(第1の方向)に相対変位させる駆動力が発生する。櫛歯51c、52cまたは櫛歯51d、52dが発生した駆動力により、外ばね55a、55bの弾性力に抗して、大枠51に対して中枠52が、小枠53及びステンシルマスク54と共にx方向に変位する。導体部CD6またはCD3に電圧を印加しなければ、外ばね55a、55bの弾性力により、中枠52は大枠51に対してx方向の中立位置へと復帰する。
さらに不図示の制御装置から導体部CD1またはCD4に電圧を印加することで、櫛歯52g、53gまたは櫛歯52h、53hの間に静電気力が発生する。かかる静電気力により、側縁52e、53eをy方向マイナス方向(第2の方向)に相対変位させる駆動力が発生し、また側縁52f、53fをy方向プラス方向(第2の方向)に相対変位させる駆動力が発生する。櫛歯52c、53gまたは櫛歯52h、53hが発生した駆動力により、外ばね55c、55dの弾性力に抗して、中枠52に対して小枠53が、ステンシルマスク54と共にy方向に変位する。導体部CD1またはCD4に電圧を印加しなければ、外ばね55c、55dの弾性力により、小枠53は中枠52に対してy方向の中立位置へと復帰する。
ステンシルマスク54は、強磁性体を持つニッケル製であり、z方向に貫通する複数のスリット54aを有する。スリットの代わりに貫通孔を設けてもよい。スリットや貫通孔を、開口という。
ばね鋼材を折り曲げて形成されたスプリング56aが、小枠53のx方向に対向して配置される側縁53aの中央部と、それに対向するステンシルマスク54の外縁中央部との間に配置され、またばね鋼材を折り曲げて形成されたスプリング56bが、小枠53のx方向に対向して配置される側縁53bの中央部と、それに対向するステンシルマスク54の外縁中央部との間に配置される。
さらにばね鋼材を折り曲げて形成されたスプリング56cが、小枠53のy方向に対向して配置される側縁53eの中央部と、それに対向するステンシルマスク54の外縁中央部との間に配置され、またばね鋼材を折り曲げて形成されたスプリング56dが、小枠53のy方向に対向して配置される側縁53fの中央部と、それに対向するステンシルマスク54の外縁中央部との間に配置される。スプリング56a~56dは共通の形状を有すし、またステンシルマスク54に対して絶縁した状態で取り付けられている。
図4は、ステンシルマスク54のスリット54aを長手方向に直交する面にて切断して示す拡大斜視図であり、パターンをスリット54aのサイズより小さくできることを示している。ステンシルマスク54は、第1絶縁体54c1と第1導電体54c2とを積層してなる第1層54cと、第2絶縁体54d1と第2導電体54d2とを積層してなる第2層54dと、第3絶縁体54e1と第3導電体54e2とを積層してなる第3層54eと、第4絶縁体54f1と第4導電体54f2とを積層してなる第4層54fとを、この順序でz方向に積層することにより形成される。第1層54c~第4層54fは、長孔をそれぞれ同方向(ここではy方向)に並べて重ねて有する。
最上層である第1層54cの長孔の幅が最も大きく、基板SBに近づくにつれて長孔の幅が狭まり、最下層である第4層54fの長孔の幅が最も小さい。重なった長孔により、断面が階段状のスリット54aが形成される。なお、ステンシルマスク54の積層数は、4層に限られない。
最上層である第1層54cの第1導電体54c2に第1の電圧が印加され、第2層54dの第2導電体54d2に第1の電圧より低い第2の電圧が印加され、第3層54eの第3導電体54e2に第2の電圧より低い第3の電圧が印加され、最下層の第4層54fの第4導電体54f2に第3の電圧より低い第4の電圧が印加される。
図1において、ステンシルマスク54のz方向下方には、基板SBを挟んで電磁石60が配置されている。不図示の制御装置から印加される電圧により電磁石60に磁力が生じ、この磁力により、スプリング56a~56dの弾性力に抗して、ステンシルマスク54を電磁石60に向かう方向に吸引することができる。これにより、電磁石60の吸引力とスプリング56a~56dの弾性力とが釣り合う高さ位置で、ステンシルマスク54は静止するため、電磁石60に印加される電圧を変更することで、ステンシルマスク54の高さ位置の調整ができる。電磁石60が、z方向アクチュエータを構成する。
(パターン形成装置の動作)
高圧電源11からキャピラリ10に高電圧を印加されることで、その先端より溶液SLは微細な液滴として噴出し、正の電荷を帯びた液滴は、アース電位とされた基板SBに向かって進行する。キャピラリ10からスプレーされた直後の液滴は、三角錐状に広がりスプレーフレームSFを形成した状態で、コリメート電極20内に進入する。
コリメート電極20には、スプレーフレームSFが広がって液滴がパターン形成に有効に使用されないことを抑制すべく、高圧電源21から供給された電圧が印加される。これにより、コリメート電極20を通過する液滴は、1次電磁コイル30に向かって略平行に進行し、飛行中に短時間で急速に乾燥し、微細な粒子となって、1次電磁コイル30内へと進入する。
1次電磁コイル30を通過した粒子は、磁界の作用により集束されて、より小径である2次電磁コイル40に向かう。2次電磁コイル40を通過した粒子は、さらに磁界の作用により集束されて、xyzステージ50のステンシルマスク54のスリット54aに至る。
スリット54aは、最上層から最下層に向かうに従って階段状に徐々に幅狭となるように形成され、また各層の導電体に、最上層から最下層に向かうに従って徐々に低電圧となるように電圧を印加しているため、スリット54aには基板SBに向かうにつれて絞られるように曲がる電気力線ELが形成される(図4参照)。これにより、パターンをスリット54aのサイズより小さく形成できる。スリット54aに進入した粒子は、正の電荷を帯びているため、電気力線ELに沿って集束されつつ、スリット54aの内壁に接触することなく通過し、導電性の基板SBへ静電気力により引き寄せられて堆積する。これにより、マイクロ・ナノレベルの幅を持つ堆積物が、スリット54aに目詰まりすることなく基板SBに付着することとなる。
次に、パターン形成装置1における、パターニングを行う動作について説明する。図5は、簡略化して図示したxyzステージ50を基板SBと共に示すxz面の断面図であり、パターニングのステップを示している。ここでは理解しやすいように、ステンシルマスク54は単一のスリット54aのみを示している。なお、初期状態で、電磁石60に所定電圧が印加されることで、ステンシルマスク54は、基板SBから所定の距離をおいて静止している。
上述したようにステンシルマスク54のスリット54aを通過することで集束された粒子の堆積物SD1を、基板SB上の所定位置に付着させる(図5(a))。
次いで、xyzステージ50のx方向アクチュエータにより、ステンシルマスク54をx方向に1ステップ変位させ、次の堆積物SD2を、堆積物SD1に隣接して(または僅かな隙間を開けて)、基板SB上に付着させる(図5(b))。
次いで、xyzステージ50のx方向アクチュエータにより、ステンシルマスク54をx方向にさらに1ステップ変位させ、次の堆積物SD3を、堆積物SD2に隣接して(または僅かな隙間を開けて)、基板SB上に付着させる(図5(c))。
以上により、堆積物SD1~SD3をx方向に沿って並べてパターニングを行うことができる。また、同様な手順で、xyzステージ50のy方向アクチュエータにより、ステンシルマスク54をy方向に変位させることで、基板SB上にて堆積物を2次元(XY)のパターン配置で形成することができる。
なお、ステンシルマスク54をx方向またはy方向に変位させる際は、電磁石60へ印加される電圧を低くすることにより、ステンシルマスク54をz方向に上昇させてもよい。これにより、ステンシルマスク54を、基板SBに対してx方向またはy方向に平行移動する際に、堆積物と干渉することを回避できる。x方向またはy方向に変位した後、電磁石60へ印加される電圧を高くすることにより、ステンシルマスク54は元の位置まで下降する。
さらに、堆積物SD1の上に堆積物を積層する場合、スリット54aが堆積物SD1の上に位置するように、xyzステージ50のx方向アクチュエータまたはy方向アクチュエータによりステンシルマスク54を変位させる。その後、電磁石60へ印加される電圧を低くすることにより、ステンシルマスク54をz方向に堆積物SD1の高さに相当する分だけ上昇させ、さらに堆積物SD1の上に堆積物SD4を堆積させる(図5(d))。
さらに、堆積物SD4の上に堆積物を積層する場合、続けて電磁石60へ印加される電圧を低くすることにより、ステンシルマスク54をz方向に堆積物SD4の高さに相当する分だけ上昇させ、その後、堆積物SD4の上に堆積物SD5を堆積させる(図5(e))。以上より明らかであるが、xyzステージ50のx方向アクチュエータ及びy方向アクチュエータ(交差方向アクチュエータ)、及びz方向アクチュエータを用いることで、基板SBに対してステンシルマスク54を任意の3次元位置へと変位させることができ、これにより堆積物を3次元(XYZ)のパターン配置で形成できる3次元プリンタを構成することができる。
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態にかかるパターン形成装置1’の概略図であるが、xyzステージ50は簡略化して図示している。パターン形成装置1’は、パターンのマルチアレイ化が可能である。パターン形成装置1’については、キャピラリユニット10’の構成のみが、第1実施形態と異なるため、共通する構成については説明を省略する。
キャピラリユニット10’は、不図示のアクチュエータにより回転可能に支持された環状体12に、3つのキャピラリ10C,10M,10Yが保持されている。環状体12が、切り替え装置を構成する。ここで、キャピラリ10Cには、例えばシアン色に着色された粒子を含む溶液が貯留され、キャピラリ10Mには、例えばマゼンタ色に着色された粒子を含む溶液が貯留され、キャピラリ10Yには、例えばイエロー色に着色された粒子を含む溶液が貯留されているものとする。
次に、パターン形成装置1’における、パターニングを行う動作について説明する。図7は、簡略化して図示したxyzステージ50を基板SBと共に示すxz面の断面図であり、パターニングのステップを示している。ここでは、ステンシルマスク54は3つのスリット54aを有している。ただし、ここでは理解を容易とするためにスリット54aを3つとしているが、4つ以上、場合によっては数十~数百の穴を用いることもできる。なお、初期状態で、ステンシルマスク54は、基板SBから所定の距離をおいて静止している。
まず、キャピラリ10Cがコリメート電極20の軸線上に位置するように、環状体12を回転させる。その後、キャピラリ10Cからスプレーされた溶液は、空気中で乾燥してシアン色の粒子となり、上述したようにステンシルマスク54のスリット54aを通過することで集束される。これにより、シアン色の堆積物SDCが基板SB上に付着する(図7(a))。
次いで、キャピラリ10Mがコリメート電極20の軸線上に位置するように、環状体12を回転させるとともに、xyzステージ50のx方向アクチュエータにより、ステンシルマスク54をx方向に1ステップ変位させる。その後、キャピラリ10Mからスプレーされた溶液は、空気中で乾燥してマゼンタ色の粒子となり、上述したようにステンシルマスク54のスリット54aを通過することで集束され、マゼンタ色の堆積物SDMが、堆積物SDCに隣接して基板SB上に付着する(図7(b))。
次いで、キャピラリ10Yがコリメート電極20の軸線上に位置するように、環状体12を回転させるとともに、xyzステージ50のx方向アクチュエータにより、ステンシルマスク54をx方向にさらに1ステップ変位させる。その後、キャピラリ10Yからスプレーされた溶液は、空気中で乾燥してイエロー色の粒子となり、上述したようにステンシルマスク54のスリット54aを通過することで集束され、イエロー色の堆積物SDYが、堆積物SDMに隣接して基板SB上に付着する(図7(c))。
次いで、キャピラリ10Cがコリメート電極20の軸線上に位置するように、環状体12を回転させるとともに、xyzステージ50のx方向アクチュエータにより、ステンシルマスク54をx方向にさらに1ステップ変位させる。その後、キャピラリ10Cからスプレーされた溶液は、空気中で乾燥してシアン色の粒子となり、上述したようにステンシルマスク54のスリット54aを通過することで集束され、シアン色の堆積物SDCが、堆積物SDYに隣接して基板SB上に付着する(図7(d))。
以上より明らかであるが、キャピラリ10C~10Yの切り替えを行うとともに、x方向アクチュエータにより、ステンシルマスク54をx方向に1ステップずつ変位させることで、堆積物SDC,SDM,SDYを、この順序で繰り返し基板SB上に堆積させることができる。基板SB上において、1列分の堆積物SDC,SDM,SDYの堆積が終了すれば、y方向アクチュエータにより、ステンシルマスク54をy方向に変位させて、次の列に、堆積物SDC,SDM,SDYの堆積を同様に行うことができる。
以上の動作を繰り返すことで、堆積物SDC,SDM,SDYを1セットとして、複数セットの堆積物を、基板SB上に2次元でマルチアレイ化して高精度に配置することができる。このようなパターン形成装置1’は、例えば有機ELディスプレイなどを製作する際に好適に使用できる。
なお、堆積物SDC,SDM,SDYの配置は、以上のような周期的なものに限られず、キャピラリ10C、10M、10Yの切り替えを選択することで、ランダムに堆積させることもでき、それにより色の3原色を組み合わせて多彩な画像を形成できる。また、第1実施形態と同様に、電磁石60によりステンシルマスク54の高さ位置を変えて、堆積物SDC,SDM,SDYをz方向に積み重ねるようにしてもよい。さらに、堆積物の種類は、色に限らない。
1、1’ パターン形成装置
10、10C、10M、10Y キャピラリ
10’ キャピラリユニット
12 環状体
20 コリメート電極
30 1次電磁コイル
40 2次電磁コイル
50 xyzステージ
54 ステンシルマスク
60 電磁石
SB 基板

Claims (4)

  1. 接地された基板に対向して配置され、試料を含む溶液を貯留可能なキャピラリと、
    前記キャピラリに電圧を印加する電源と、
    前記キャピラリと前記基板との間に配置され、前記試料を通過させる開口を備えたステンシルマスクと、
    前記ステンシルマスクを、前記試料が通過する方向に交差する交差方向に移動させる交差方向アクチュエータと、を有する、
    ことを特徴とするパターン形成装置。
  2. 大枠と、前記大枠内に配置された中枠と、前記中枠内に配置された小枠とを備えたステージを有し、
    前記小枠により前記ステンシルマスクが保持され、
    前記大枠と前記中枠とにそれぞれ配設され、交互に配列された第1組の櫛歯により、前記大枠に対して前記中枠を、前記交差方向のうち第1の方向に変位させる第1のアクチュエータが形成され、
    前記中枠と前記小枠とにそれぞれ配設され、交互に配列された第2組の櫛歯により、前記中枠に対して前記小枠を、前記交差方向のうち前記第1の方向とは異なる第2の方向に変位させる第2のアクチュエータが形成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のパターン形成装置。
  3. 前記ステージに対して前記基板を挟んで電磁石が配置され、
    前記ステンシルマスクが強磁性体から形成され、前記小枠と前記ステンシルマスクとがスプリングを介して連結されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載のパターン形成装置。
  4. 前記キャピラリは複数個設けられ、
    前記キャピラリの1つを前記ステンシルマスクに正対させる位置に切り替える切り替え装置、を有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のパターン形成装置。
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