JP2023110430A - エレベーターのドア制御装置及びドア制御方法 - Google Patents

エレベーターのドア制御装置及びドア制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】戸閉動作中のかごドアに対して反転動作を行う際に、振動の発生を抑制するとともに、速やかな反転動作を制御する。【解決手段】ドア制御装置10は、ドア12の戸閉動作中に、当該戸閉動作を停止して戸開動作を行う反転動作の実行を指示する反転指令が入力された場合に、速度指令部102が、反転動作に応じた速度指令値を決定し、定数切替部103が、通常の戸開閉動作用の第1種のドア制御定数(通常開閉用制御定数)とは異なる、反転動作における戸閉動作の停止のために用意された第2種のドア制御定数(反転動作用制御定数)をドア制御定数に適用し、制御演算部105が、適用された第2種のドア制御定数を用いて、速度指令部102によって決定された速度指令値に対応する制御演算を実行する。【選択図】図2

Description

本発明は、エレベーターのドア制御装置及びドア制御方法に関し、戸閉動作から戸開動作への反転を含むかごドアの動作を制御するエレベーターのドア制御装置及びドア制御方法に適用して好適なものである。
従来、エレベーターでは、かごドアが戸閉動作を行っているときに、操作盤で戸開操作が行われたり、かごドアに何かが挟まったりした場合には、かごドアの戸閉動作を停止して戸開動作を行う反転制御が行われている。
かごドアの反転動作については、戸閉動作中のかごドアの速度が大きい場合などに、戸閉動作の減速制御の際にかごドアに振動が発生し易いことが知られている。かごドアに振動が発生すると、かごの乗り心地が低下するだけでなく、かごドアの反転動作に影響が生じ、ドア制御装置が想定するかごドアの速度目標値(速度指令値)の通りに実際の速度(速度帰還値)を制御できなくなってしまう。
このような問題に対して、例えば、特許文献1には、ドア反転動作時に、ドアモータへの給電を一時的に停止してかごドアを停止させ、かごドアの停止後にドアモータへの給電方向を切り替えて給電することで、かごドアの大きな振れを抑制し、回路構成の単純化を実現しようとするエレベーターのドア制御装置が開示されている。
特開平10-203763号公報
上述したように、反転動作時にかごドアの振動が発生すると、かごドアの速度帰還値が速度目標値を追従できず、戸閉動作が停止するまでに遅れが生じてしまう。この結果、反転動作において戸開動作を開始するまでのかごドアの移動量が大きくなってしまい、速やかな反転動作が実現できないという課題があった。
また、特許文献1に開示されたドア制御装置は、かごドアの振動を抑制する効果には期待できるが、反転制御の開始直後に給電を一時的に停止してかごドアを減速させるため、駆動装置を用いて積極的に戸閉動作の減速制御を行う場合と比べると、戸閉方向へのドア速度が0になるまでの所要時間が長くなってしまう。したがって、特許文献1に開示されたドア制御装置も、反転動作において戸開動作を開始するまでのかごドアの移動量が大きくなり、速やかな反転動作が実現できない、という上記課題を解決することは困難であった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、戸閉動作中のかごドアに対して反転動作を行う際に、振動の発生を抑制するとともに、速やかな反転動作を制御することが可能なエレベーターのドア制御装置及びドア制御方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、エレベーターのかごの乗降口に設けられたドアの開閉を制御するドア制御装置であって、前記ドアの速度指令値を決定する速度指令部と、前記速度指令値に対応する制御量をドア制御定数を用いた制御演算によって演算し、当該制御による駆動量を前記ドアの駆動装置に指示する制御演算部と、前記制御演算に用いる前記ドア制御定数を決定する定数切替部と、を備え、前記ドアの戸閉動作中に、当該戸閉動作を停止して戸開動作を行う反転動作の実行を指示する反転指令が入力された場合に、前記速度指令部が、前記反転動作に応じた速度指令値を決定し、前記定数切替部が、通常の戸開閉動作用の第1種のドア制御定数とは異なる、前記反転動作における戸閉動作の停止のために用意された第2種のドア制御定数を前記ドア制御定数に適用し、前記制御演算部が、前記定数切替部によって適用された前記第2種のドア制御定数を用いて、前記速度指令部によって決定された前記速度指令値に対応する前記制御演算を実行することを特徴とするエレベーターのドア制御装置が提供される。
また、かかる課題を解決するため本発明においては、エレベーターのかごの乗降口に設けられたドアの開閉を制御するドア制御装置によるドア制御方法であって、前記ドア制御装置は、前記ドアの速度指令値を決定する速度指令部と、前記速度指令値に対応する制御量をドア制御定数を用いた制御演算によって演算し、当該制御量による駆動を前記ドアの駆動装置に指示する制御演算部と、前記制御演算に用いる前記ドア制御定数を決定する定数切替部と、を有し、前記ドアの戸閉動作中に、当該戸閉動作を停止して戸開動作を行う反転動作の実行を指示する反転指令が入力された場合に、前記速度指令部が、前記反転動作に応じた速度指令値を決定する決定ステップと、前記定数切替部が、通常の戸開閉動作用の第1種のドア制御定数とは異なる、前記反転動作における戸閉動作の停止のために用意された第2種のドア制御定数を前記ドア制御定数に適用する切替ステップと、前記制御演算部が、前記切替ステップで適用された前記第2種のドア制御定数を用いて、前記決定ステップで決定された前記速度指令値に対応する前記制御演算を実行する制御演算ステップと、を備えるエレベーターのドア制御方法が提供される。
本発明によれば、戸閉動作中のかごドアに対して反転動作を行う際に、振動の発生を抑制するとともに、速やかな反転動作を制御することができる。
本発明の一実施形態に係るドア制御装置10が搭載されたエレベーター1の構造例を示す図である。 ドア制御装置10の構成例を示すブロック図である。 ドア制御装置10によるドア反転動作時のドア制御の概要を説明するための図である。 ドア制御装置10によるドア制御の処理手順例を示すフローチャートである。 ドア制御定数の割当例を示す図である。 外乱量と反転動作用制御定数の大小の組み合わせから得られる速度帰還値の特徴を説明するための図である。 速度モードに応じた反転動作用制御定数の使い分けによる速度帰還値のイメージを説明するための図(その1)である。 速度モードに応じた反転動作用制御定数の使い分けによる速度帰還値のイメージを説明するための図(その2)である。 速度モードに応じた反転動作用制御定数の使い分けによる速度帰還値のイメージを説明するための図(その3)である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳述する。
以下の記載及び図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略及び簡略化がなされている。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。本発明が実施形態に制限されることは無く、本発明の思想に合致するあらゆる応用例が本発明の技術的範囲に含まれる。本発明は、当業者であれば本発明の範囲内で様々な追加や変更等を行うことができる。本発明は、他の種々の形態でも実施する事が可能である。特に限定しない限り、各構成要素は複数でも単数でも構わない。
以下の説明では、エレベーターのかごに設置された「かごドア」を、簡便のために「ドア」と称することがある。「戸開」は、かごドアが開く動作または開いた状態を表し、かごドアが完全に開いた状態を「戸開状態」と表現する。「戸閉」は、かごドアが閉じる動作または閉じた状態を表し、かごドアが完全に閉じた状態を「戸閉状態」と表現する。
(1)ドア制御装置10の構成
図1は、本発明の一実施形態に係るドア制御装置10が搭載されたエレベーター1の構造例を示す図である。
図1に示すように、エレベーター1は、ドア制御装置10、かご11、駆動装置13、主ロープ14、テールコード15、及び制御盤16を備える。なお、図1には、エレベーター1の構成要素のうち、エレベーターの主要要素と、本実施形態に係るドア制御装置10との関連性が高い構成要素だけを示している。
ドア制御装置10は、かごドア12の開閉動作を制御する装置である。詳細な構成は図2を参照しながら述べるが、ドア制御装置10は、制御盤16からかごドア12の開閉に関する指令信号を受信した場合に、内部で演算処理を行って駆動信号を生成し、駆動装置13に出力することによって、当該指令信号に応じたドア12の開閉動作を制御する。なお、ドア制御装置10は、図1ではかご11の上部に設置されているが、その設置場所は限定されず、例えば、制御盤16側に設置される等でもよい。
かご11は、人や荷物を載せて昇降するエレベーター1のかごであり、その乗降口に開閉可能なかごドア(ドア)12を有する。駆動装置13は、ドア12の開閉動作のための駆動力を与える装置である。
主ロープ14は、かご11を吊下げてかご11を昇降させるロープであって、巻上機(不図示)によって駆動される。巻上機は、制御盤16からの制御によって動作する。テールコード15は、かご11に吊下げられた電線であって、制御盤16に接続されることで、制御盤16からかご11に対する電気供給及び制御信号の伝達を実現する。
制御盤16は、エレベーター1全体の制御を司る装置であって、例えば、かご11の速度管理や運行管理などを行う。かご11の運行管理にはドア12の開閉及び反転に関する制御が含まれる。ドア12を開閉させる際は、制御盤16からドア制御装置10に戸開指令信号または戸閉指令信号が送られる。戸開指令信号及び戸閉指令信号を総称して開閉指令信号と呼ぶことがある。また、閉動作中のドア12を反転させる(閉動作を終了して開動作を行わせる)際は、制御盤16からドア制御装置10に反転指令信号が送られる。反転動作を行わせる信号は、制御盤16から送られる戸開指令信号または戸閉指令信号とは別の信号としてもよいし、ドア12の閉動作中にドア制御装置10が制御盤16から受信した戸開指令信号を反転指令信号として定義してもよい。
図2は、ドア制御装置10の構成例を示すブロック図である。図2に示すドア制御装置10の各構成は、プロセッサがそれぞれの構成の機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよいし、一部または全てを、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。
ドア制御装置10は、ドア12の開閉に関する指令信号(開閉指令信号や反転指令信号)が制御盤16から入力されたときに、当該指令に従って動作をドア12に行わせるために、ドア12に対する速度制御の制御演算を行い、演算結果に基づく駆動信号を生成する。ドア制御装置10は、生成した駆動信号を駆動装置13に出力し、駆動装置13が、受け取った駆動信号に従って電動機131(ドアモータ)を駆動させることにより、ドア12に駆動力が伝達される。その結果、制御盤16からの指令に従ったドア12の開閉動作(反転動作や停止動作等を含む)が実現される。
なお、駆動装置13が有するエンコーダ132は、ドア12の速度を検出するセンサの一例である。エンコーダ132が検出したドア12の速度情報は、ドア制御装置10のパルス演算部106に入力される。
図2に示すように、ドア制御装置10は、指令判定部101、速度指令部102、定数切替部103、定数記憶部104、制御演算部105、パルス演算部106、位置算出部107、及び速度帰還値算出部108を備えて構成される。
指令判定部101は、制御盤16から指令信号を受信し、その指令内容を判定する機能を有する。前述したように、具体的な指令信号としては、通常の戸開動作を指示する戸開指令信号、通常の戸閉動作を指示する戸閉指令信号、及び、戸閉動作中の反転動作を指示する反転指令信号が挙げられる。また、上記した他にも、ドア12の戸開状態の維持を指示する戸開維持指令信号等があってもよい。そして、指令判定部101は、判定した指令内容を速度指令部102及び定数切替部103に伝送する。
速度指令部102は、エンコーダ132で検出されたドア12の位置情報に基づいて、ドア12の速度モードを検出する機能を有する。速度指令部102には、後述するパルス演算部106及び位置算出部107における所定の演算処理を経て、駆動装置13のエンコーダ132によって検出されたドア12の位置情報が入力される。速度モードは、ドア12の動作を分類した走行モードであり、開閉動作におけるタイミングや、ドア速度またはその加速度に基づいて、様々な速度モードに分類される。具体的な速度モードについては、図4の説明のなかで後述する。
また、速度指令部102は、エンコーダ132で検出されたドア12の位置情報と、指令判定部101から受け取った指令内容とに基づいて、ドア12(駆動装置13)に対する速度指令値を決定する機能を有する。速度指令値は、ドア12の開閉動作におけるドア速度(戸開閉速度)の目標値であって、その決定方法は、既知の速度指令値の決定方法を利用することができる。この速度指令部102が決定した速度指令値を実現するために、後述する制御演算部105は、必要な駆動装置13(電動機131)の制御量を演算する。なお、実際のドア速度(すなわち、制御演算部105によって算出された制御量に従って駆動装置13が動作した結果としてのドア12の実速度)を速度帰還値と呼ぶ。
定数切替部103は、ドア制御定数を切り替える機能を有する。ドア制御定数は、ドア速度制御の制御量を導出する制御演算に用いられる定数である。従来のエレベーターでは、かごドアの戸開閉動作(反転動作を含む)の制御演算に用いられるドア制御定数は1種類であったが、本実施形態は、通常の戸開閉動作で用いるドア制御定数(通常開閉用制御定数)とは別に、反転動作時専用のドア制御定数(反転動作用制御定数)を有することを特徴の1つとしている。さらに、本実施形態では、複数種類の反転動作用制御定数(加速反転用制御定数、定常反転用制御定数、減速反転用制御定数)を用意し、定数切替部103は、反転指令時のドア12の動作状態(速度モード)に応じて、好適な反転動作用制御定数をドア制御定数に適用する。上記した複数種類のドア制御定数は、定数記憶部104に予め格納される。ドア制御定数の詳細は、図5等を参照しながら後述する。
制御演算部105は、速度指令値及びドア制御定数に基づいて、ドア12(駆動装置13)に対する速度制御の制御演算を行い、演算結果に基づく駆動信号を生成する機能を有する。速度制御の制御演算は、速度指令値を実現するドア12の動作のために必要な駆動装置13(電動機131)の制御量を演算するものである。制御演算部105による制御演算には、例えば、PI制御を用いることができ、具体的には例えば、「Kp{1+1/(Ki・s)}」の式から制御量(ドア速度)を算出することができる(Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲイン)。但し、本発明はPI制御系に限定されるものではなく、制御量を算出する公知の制御演算方法を利用することができる。
パルス演算部106は、駆動装置13のエンコーダ132からアナログ信号を受信し、このアナログ信号からパルス信号を演算する機能を有する。パルス演算部106によって演算されたパルス信号は、位置算出部107及び速度帰還値算出部108に入力される。
位置算出部107は、パルス演算部106から入力されたパルス信号に基づいて、ドア12の位置情報を算出する機能を有する。位置算出部107が算出した位置情報が速度指令部102に入力されることにより、速度指令部102はドア12の現在の動作位置を取得する。
速度帰還値算出部108は、パルス演算部106から入力されたパルス信号に基づいて、ドア12の速度帰還値を算出する機能を有する。算出された速度帰還値は制御演算部105に入力されることで、制御演算に利用できる。
(2)ドア反転動作時のドア制御
以下では、ドア反転動作時を中心に、ドア制御装置10によるドア制御について説明する。
(2-1)ドア制御の概要
図3は、ドア制御装置10によるドア反転動作時のドア制御の概要を説明するための図である。比較のために、図3(A)には従来の一般的なエレベーターのドア制御によるドア反転動作時のドア速度の変化例を示し、図3(B)には本実施形態のドア制御によるドア反転動作時のドア速度の変化例を示している。
まず、図3(A)を参照しながら、一般的な戸閉動作におけるドア制御を説明する。ドアは、戸開状態にあるときに戸閉指令を受けると(t10)、最初は低速で定常走行し(t10~t11)、その後、既定の最高速度まで速度を上げる(t11~t12)。最高速度に到達した後は、反転指令を受けることがなければ、図3(A)に破線で示したように、ドアは定常走行で閉動作を続ける(t12~t13)。その後、ドアは、閉端位置の手前の所定地点で減速を開始し(t13)、所定の低速で定常走行した後、ドアの閉端位置においてドア速度を0にして戸閉動作を完了する(t14~t15)。
ここで、図3(A)に示したように、最高速度で定常走行している途中(t21)で反転指令が発生したとする。このとき、従来のドア制御装置は、例えば給電を一時停止して戸閉動作を停止させ(t21~t23)、ドア速度が0になった後に、反対方向に給電を開始することにより、開動作に移行させていた(t23~t24)。また、給電停止せず、戸閉動作を制御して停止させる制御装置も知られている。しかしこれらのような従来のドア制御では、閉動作中のドアに掛かる力が急激に変化するため、ドアに振動が発生し得ることが知られている。ドア振動が発生すると、異音が発生するだけでなく、ドアの速度帰還値が速度指令値に追従できなくなってしまう。この結果、実際にドア速度が0になる時間(t23)が、速度指令値で指定されるドア速度「0」の時間(t22)よりも遅くなってしまい、反転動作において戸開動作を開始するまでに要する時間が長くなってしまう。また、ドア速度が0になるまでは戸閉動作が続くため、戸閉方向へのドアの移動量が大きくなってしまう。図3(A)における斜線部分は、反転指令を受けた後の戸閉方向へのドアの移動量を示している。
上記のような従来の課題に対して、本実施形態に係るドア制御装置10は、通常の戸開閉動作において適用されるドア制御定数(通常開閉用制御定数)とは別に、反転動作時に適用される専用のドア制御定数(反転動作用制御定数)を設け、反転指令を受けたときに、ドア制御定数をドアの速度モードに応じた反転動作用制御定数に切り替えた上で戸閉動作の減速制御を実行することにより、ドア振動の発生を抑制しながらも、速度帰還値が速度指令値に追従できるようにする。
詳細な制御方法については、図4以降の図面を参照しながら後述するが、本実施形態によれば、図3(B)に示したように、反転指令を受けたとき(t21)から速やかに、ドア振動を起こすことなく戸閉動作の減速制御を行うことができる。この結果、速度帰還値は速度指令値に追従し、t22に近いタイミングでドア速度「0」を達成することに期待できる。そして、反転指令を受けた後の戸閉方向へのドアの移動量(図3(B)の斜線部分)は、図3(A)に示した従来の場合より低減することが可能となるため、反転指令後も戸閉方向へドア12が大きく移動することを抑制し、速やかな反転動作を実現することができる。
以上が、本実施形態に係るドア制御装置10によるドア反転動作時のドア制御の概要である。次に、このような本実施形態の特徴的なドア制御について、その処理手順を確認しながら、詳しく説明する。
(2-2)ドア制御の詳細
図4は、ドア制御装置10によるドア制御の処理手順例を示すフローチャートである。図4のフローチャートは、ドア12が完全に開いている状態から開始する。図4のフローチャートは、記載の都合上、ステップS123の後に処理を終了しているが、実際のドア制御では、ステップS123の後はステップS101に戻ると考えてよい。
図4によればまず、指令判定部101は、ドア12の戸開状態を維持して待機する(ステップS101)。次に、指令判定部101は、制御盤16から戸閉指令信号が入力されたか否かを確認し(ステップS102)、戸閉指令信号が入力された場合は(ステップS102のYES)、ドア制御装置10が戸閉動作を開始する(ステップS103)。なお、ステップS103で開始される戸開動作は通常の開閉動作であることから、このとき定数切替部103は、通常開閉用の通常開閉用制御定数をドア制御定数に適用する。ステップS103で開始される戸閉動作では、速度指令部102が通常の戸閉動作に応じた速度指令値を決定し、制御演算部105が、上記速度指令値に対応する制御演算を通常開閉用制御定数を用いて実行し、制御演算で得られた制御量による駆動を駆動装置13に指示することで、ドア12の戸閉動作が行われる。一方、戸閉指令信号が入力されていない場合は(ステップS102のNO)、ステップS101に戻り、戸閉指令信号の受信を待機する。
ステップS103の後、指令判定部101は、戸閉動作が終了するまでの間に、制御盤16からの動作指令を取得し(ステップS104)、取得した動作指令が反転指令であったか否かを判定する(ステップS105)。すなわち、ステップS105において、指令判定部101は、制御盤16から反転指令信号を受信したか否かを判定する。動作指令が反転指令であった場合は(ステップS105のYES)、ステップS106に進み、反転指令ではなかった場合は(ステップS105のNO)、後述するステップS124に進む。なお、ステップS104において戸閉動作が終了するまでの間に制御盤16から何ら追加の動作指令がなかった場合も、指令判定部101は、ステップS105の処理を実行するものであり、この場合、ステップS105においてNOと判定する。
ステップS106以降、ドア制御装置10は、ドア12に反転動作を行わせるための制御を実行する。具体的にはまず、ステップS106において、速度指令部102が、現在のドア12の速度モードを検出する。また、速度指令部102は、反転動作における最初の動作としてドア12の戸閉動作を停止させるために、ドア速度を減速させる速度指令値を決定し、これを制御演算部105に入力する。
ここで、速度モードは、ドア12の走行状態を示すものであり、開閉動作中のタイミング、あるいはドア速度の加速状態に基づいて、様々な速度モードに分類される。具体的には例えば、戸閉動作中のドア12の速度モードは、時系列で並べると、「初期低速中」、「戸閉加速中」、「定常走行中」、「戸閉減速中」、「終期低速中」の5種類に分類されるとする。
「初期低速中」は、戸閉開始直後に低速で定常走行しているときに検出される速度モードである。図3(A)の時間表示を用いると、t10~t11に相当する。「戸閉加速中」は、加速しながら戸閉しているときに検出される速度モードである。図3(A)の時間表示を用いると、t11~t12に相当する。「定常走行中」は、戸閉加速中の後に、最高速度の定常走行で戸閉しているときに検出される速度モードである。図3(A)の時間表示を用いると、t12~t13に相当する。「戸閉減速中」は、定常走行中の後に、減速しながら戸閉しているときに検出される速度モードである。図3(A)の時間表示を用いると、t13~t14に相当する。「終期低速中」は、戸閉減速中の後、戸閉終了直前に低速で定常走行しているときに検出される速度モードである。図3(A)の時間表示を用いると、t14~t15に相当する。
ステップS106で速度モードを検出した後、定数切替部103(速度指令部102でもよい)が、当該速度モードに対して、段階的にステップS107~S109の判別を行う。すなわち、ステップS107では「初期低速中」または「戸閉加速中」の何れかであるか否かを判定し、ステップS108では「定常走行中」であるか否かを判定し、ステップS109では「戸閉減速中」であるか否かを判定する。
そして、速度モードが「初期低速中」または「戸閉加速中」であった場合は(ステップS107のYES)、定数切替部103が、ドア制御定数を通常開閉用制御定数から加速反転用制御定数に切り替える(ステップS110)。また、速度モードが「定常走行中」であった場合は(ステップS108のYES)、定数切替部103が、ドア制御定数を通常開閉用制御定数から定常反転用制御定数に切り替える(ステップS111)。また、速度モードが「戸閉減速中」であった場合は(ステップS109のYES)、定数切替部103が、ドア制御定数を通常開閉用制御定数から減速反転用制御定数に切り替える(ステップS110)。また、速度モードが「終期低速中」であった場合は(ステップS109のNO)、ドア12のドア速度が0に近く、特定のドア制御定数に切り替える効果はさほどないため、定数切替部103がドア制御定数を切り替えることなく、後述するステップS120に進む。ドア制御定数の詳細は、図5等を参照しながら後述する。
ステップS110,S111,S112の何れかにおいてドア制御定数に反転動作用制御定数が適用された後は、制御演算部105が、適用後のドア制御定数を用いて制御演算を行って、速度指令部102から入力された速度指令値を実現するような制御量を算出し、算出された制御量に応じた駆動信号を駆動装置13に入力することにより、ドア12の戸閉減速を開始する(ステップS113)。
その後、しばらくは戸閉減速が継続される(ステップS114)。この間、エンコーダ132がドア12の速度情報を取得し、パルス演算部106に入力するため、制御演算部105は、パルス演算部106から速度帰還値算出部108を経て、ドア12の速度帰還値を把握する。同様に、速度指令部102は、パルス演算部106から位置算出部107を経て、ドア12の位置を把握する。
次に、速度指令部102は、戸閉速度が0になったかを判定し(ステップS115)、戸閉速度が0である場合は(ステップS115のYES)、ステップS116に進む。戸閉速度が0になっていない場合は(ステップS115のNO)、ステップS114に戻り、戸閉速度が0になるまで処理を繰り返す。
ステップS116~ステップS119では、反転動作において戸開動作を開始するまでの一時的な待機制御が実行される。すなわち、速度指令部102は、サプレス(一時停止)を指示し(ステップS116)、タイマーを開始し(ステップS117)、タイマーのカウントアップを行いながら(ステップS118)、待機制御のために定められた所定の設定時間が経過したかを判定し(ステップS119)、設定時間が経過してタイマーが0になると(ステップS119のYES)、ステップS120に進む。
ステップS120からは、反転動作における戸開動作が開始される。まず、定数切替部103が、ドア制御定数を通常開閉用制御定数に切り替える(ステップS120)。そして、制御演算部105が、適用後のドア制御定数を用いて制御演算を行い、得られた制御量に応じた駆動信号を駆動装置13に入力することにより、ドア12に反転動作における戸開動作を実行させる(ステップS121)。この戸開動作は、ドア12が完全に開く(戸開状態になる)まで続く。そこで、速度指令部102は、エンコーダ132によって戸開端が検出されたか否かを確認し(ステップS122)、戸開端が検出されなかった場合は(ステップS122のNO)、ステップS121に戻って戸開動作を継続し、戸開端が検出された場合に(ステップS122のYES)、戸開動作を終了する(ステップS123)。
以上、ステップS123までの処理を行うことにより、ドア制御装置10は、制御盤16からの反転指令に応えて、ドア反転動作を制御し、ドア12を戸開状態にすることができる。
なお、前述したステップS105において制御盤16から反転指令を受け取っていない場合は(ステップS105のNO)、ドア反転動作を行う必要はないことから、ドア制御装置10は、ドア12が完全に閉じる(戸閉状態になる)まで、通常の戸閉動作を続ける。
詳しくは、通常の戸閉動作が行われている間、速度指令部102は、エンコーダ132が検出したドア12の位置情報あるいは速度情報に基づいて、戸閉端が検出されたか否かを確認する(ステップS124)。そして戸閉端が検出された場合には(ステップS124のYES)、戸閉動作を終了し、戸閉状態で待機する(ステップS125)。
ステップS125で戸閉状態になった後、指令判定部101は、制御盤16から戸開指令信号が入力されたか否かを確認し(ステップS126)、戸閉指令信号が入力された場合は(ステップS126のYES)、ドア制御装置10が戸開動作を開始する(ステップS127)。この戸開動作で適用されるドア制御定数は、通常開閉用制御定数である。そして、速度指令部102は、エンコーダ132によって戸開端が検出されたか否かを確認し(ステップS128)、戸開端が検出された場合に(ステップS128のYES)、戸開動作を終了する(ステップS123)。
以上、図4の各処理を行うことにより、ドア制御装置10は、ドア12の動作を制御することができる。
(2-3)ドア制御定数
以下では、ドア制御装置10で用いられるドア制御定数について、詳しく説明する。
図5は、ドア制御定数の割当例を示す図である。前述した通り、ドア制御定数は、制御演算部105による制御演算に用いられる定数であり、本例では「Kp{1+1/(Ki・s)}」の演算式により、PI制御系の制御演算が行われる。この場合、比例ゲインのKpまたは積分ゲインKi、あるいはその両方がドア制御定数に相当する。
本実施形態に係るドア制御装置10は、ドア12の速度モードに応じて複数種類のドア制御定数を使い分けることを特徴の1つとしており、図5には、積分ゲインのKiを例にとって、その割当例が示されている。
具体的には、通常の戸開閉動作で用いる通常開閉用制御定数を「Ki_all」とし、反転動作時に用いる反転動作用制御定数のうち、上記「戸閉減速中」に用いる減速反転用制御定数を「Ki_d」、上記「定常走行中」に用いる定常反転用制御定数を「Ki_c」、上記「初期低速中」または「戸閉加速中」に用いる加速反転用制御定数を「Ki_a」としている。各ドア制御定数は、「Ki_all≦Ki_d≦Ki_c≦Ki_a」の大小関係を満たすように設定される。具体値の例を挙げると、Ki_all=0.5、Ki_d=0.6、Ki_c=0.7、Ki_a=0.8とする。なお、図5では、Kiについてその割当例を示したが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、Kpについて同様に(または、Ki及びKpの双方について同様に)、複数の割当が行われる等であってもよい。
上記のように複数種類の反転動作用制御定数を使い分ける理由としては、反転動作開始時の外乱量によって、適切な制御定数が変化することが挙げられる。ここで言う「適切」とは、反転動作時に振動を発生させることなく早く整定することを意味し、換言すると、振動を発生させずに速度帰還値を速やかに速度指令値に追従させることを意味する。また、反転動作開始時の外乱量は、反転指令時の戸閉動作におけるドア12の速度や加速度等によって変化すると考えられ、「戸閉加速中」が最も外乱量は大きく、「定常走行中」、「戸閉減速中」の順に外乱量は小さくなる。
図6は、外乱量と反転動作用制御定数の大小の組み合わせから得られる速度帰還値の特徴を説明するための図である。図6において、「外乱」欄には、反転動作開始時の外乱量の大小が示され、「Ki」欄には、反転動作用制御定数の大小が示されている。これらの各組み合わせにおいて、「速度帰還値」欄には、反転制御を行ったときの速度帰還値がどのように速度指令値に追従するかが記載され、「概要図」欄には、時間経過に伴う速度帰還値の変化イメージが図示されている。
図6に示したように、外乱量が小さいときに、反転動作用制御定数(Ki)を小さくすると、速度帰還値は短時間で速度指令値に追従する。一方、外乱量が小さいときに、反転動作用制御定数(Ki)を大きくすると、速度帰還値は、オーバーシュートが発生した後に速度指令値に追従するため、オーバーシュートの発生によりドア振動が発生してしまう。したがって、外乱量が小さいときは、反転動作用制御定数(Ki)を小さくすることが好ましい。
また、図6に示したように、外乱量が大きいときに、反転動作用制御定数(Ki)を小さくすると、速度帰還値は時間をかけて徐々に速度指令値に追従するため、ドア速度が0になるまでのドア移動量が増加してしまう。一方、外乱量が大きいときに、反転動作用制御定数(Ki)を大きくすると、速度帰還値は短時間で速度指令値に追従する。したがって、外乱量が大きいときには、反転動作用制御定数(Ki)を大きくすることが好ましい。
以上の特徴を踏まえて、本実施形態に係るドア制御装置10では、図5に例示したように、通常開閉用制御定数(Ki_all)とは別に、通常開閉用制御定数以上の値が設定される複数種類の反転動作用制御定数(Ki_a,Ki_c,Ki_d)を用いるようにし、反転動作開始時(反転指令信号入力時)の外乱量が大きい速度モードに対応する反転動作用制御定数ほど、その値が大きく設定される。
図7~図9は、速度モードに応じた反転動作用制御定数の使い分けによる速度帰還値のイメージを説明するための図(その1~その3)である。図7~図9の各図において、上段には、反転指令信号が入力されて反転動作(反転制御)が開始されるタイミングが示され、下段には、戸閉動作開始時から一連の反転動作が終了するまでのドア速度(速度帰還値)の変化が示されている。なお、図7~図9の各下段には、ドア制御定数に適用される反転動作用制御定数とその適用期間が示されているが、図4で説明したように、それ以外の期間ではドア制御定数に通常開閉用制御定数が適用される。
図7には、戸閉加速中に反転指令信号が入力された場合の速度帰還値の変化の様子が示されている。図7によれば、反転指令信号が入力された直後からドア速度が0になるまでの減速期間において、ドア制御定数に加速反転用制御定数(Ki_a)が適用されている。これは、図4のステップS110の処理に相当する。
戸閉加速中に反転動作を開始したときの外乱量は大きいため、図5,図6を参照して説明したように、加速反転用制御定数(Ki_a)は、本説明で述べたドア制御定数のうちで最も大きい値(例えば0.8)が設定される。このような加速反転用制御定数(Ki_a)が適用されることにより、図7に示した通り、反転動作開始後はドア振動を発生させることなく、ドア速度を速やかに0に減速させることができ、戸閉方向へのドア12の移動量を抑えることができる。また、速やかにドア速度を0に減速できることで、一連の反転動作に要する時間を短縮することができる。
図8には、定常走行中に反転指令信号が入力された場合の速度帰還値の変化の様子が示されている。図8によれば、反転指令信号が入力された直後からドア速度が0になるまでの減速期間において、ドア制御定数に定常反転用制御定数(Ki_c)が適用されている。これは、図4のステップS111の処理に相当する。
定常走行中に反転動作を開始したときの外乱量は、戸閉加速中に開始したとき程ではないが大きいため、図5,図6を参照して説明したように、定常反転用制御定数(Ki_c)は、本説明で述べたドア制御定数のうちで2番目に大きい値(例えば0.7)が設定される。このような定常反転用制御定数(Ki_c)が適用されることにより、図8に示した通り、反転動作開始後はドア振動を発生させることなく、ドア速度を速やかに0に減速させることができ、戸閉方向へのドア12の移動量を抑えることができる。また、速やかにドア速度を0に減速できることで、一連の反転動作に要する時間を短縮することができる。
図9には、戸閉減速中に反転指令信号が入力された場合の速度帰還値の変化の様子が示されている。図9によれば、反転指令信号が入力された直後からドア速度が0になるまでの減速期間において、ドア制御定数に減速反転用制御定数(Ki_d)が適用されている。これは、図4のステップS112の処理に相当する。
戸閉減速中に反転動作を開始したときの外乱量は、戸閉加速中や定常走行中に比べると小さいため、図5,図6を参照して説明したように、減速反転用制御定数(Ki_d)は、本説明で述べた反転動作用制御定数のうちで最も小さい値(例えば0.6)が設定される。このような減速反転用制御定数(Ki_d)が適用されることにより、図9に示した通り、反転動作開始後はドア振動を発生させることなく、ドア速度を速やかに0に減速させることができ、戸閉方向へのドア12の移動量を抑えることができる。また、速やかにドア速度を0に減速できることで、一連の反転動作に要する時間を短縮することができる。
以上に説明したように、本実施形態に係るドア制御装置10は、戸閉動作中の反転指令を受けた場合に、ドア制御定数を通常開閉用制御定数とは別に用意した反転動作用制御定数に切り替え、切替後の制御量を用いた制御演算の結果に基づいて戸閉動作の減速制御を行うことにより、ドア振動を発生させることなく、戸閉方向のドア速度が0になるまでの速度帰還値を速度指令値に追従させることができる。この結果、反転動作において戸開動作を開始するまでのドア12の移動量が増大することを抑制でき、速度指令値が想定する速やかなドア12の反転動作を制御することが可能となる。
さらに、本実施形態に係るドア制御装置10は、反転指令を受けたときのドア12の速度モードに対応する複数種類の反転動作用制御定数を用意し、速度モードに応じて適用するドア制御定数を変更することにより、速度帰還値の速度指令値への追従性を高めることが可能となり、前段で述べた各効果をさらに高めることができる。
1 エレベーター
10 ドア制御装置
11 かご
12 かごドア(ドア)
13 駆動装置
14 主ロープ
15 テールコード
16 制御盤
101 指令判定部
102 速度指令部
103 定数切替部
104 定数記憶部
105 制御演算部
106 パルス演算部
107 位置算出部
108 速度帰還値算出部
131 電動機
132 エンコーダ

Claims (8)

  1. エレベーターのかごの乗降口に設けられたドアの開閉を制御するドア制御装置であって、
    前記ドアの速度指令値を決定する速度指令部と、
    前記速度指令値に対応する制御量をドア制御定数を用いた制御演算によって演算し、当該制御量による駆動を前記ドアの駆動装置に指示する制御演算部と、
    前記制御演算に用いる前記ドア制御定数を決定する定数切替部と、
    を備え、
    前記ドアの戸閉動作中に、当該戸閉動作を停止して戸開動作を行う反転動作の実行を指示する反転指令が入力された場合に、
    前記速度指令部が、前記反転動作に応じた速度指令値を決定し、
    前記定数切替部が、通常の戸開閉動作用の第1種のドア制御定数とは異なる、前記反転動作における戸閉動作の停止のために用意された第2種のドア制御定数を前記ドア制御定数に適用し、
    前記制御演算部が、前記定数切替部によって適用された前記第2種のドア制御定数を用いて、前記速度指令部によって決定された前記速度指令値に対応する前記制御演算を実行する
    ことを特徴とするエレベーターのドア制御装置。
  2. 前記速度指令部は、前記ドアの位置情報から当該ドアの速度モードを検出する機能をさらに有し、
    前記反転指令が入力された場合、
    前記定数切替部は、複数の前記第2種のドア制御定数のうちから、当該反転指令が入力されたときに前記速度指令部が検出した前記速度モードに応じた第2種のドア制御定数を、前記ドア制御定数に適用する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベーターのドア制御装置。
  3. 前記ドアの戸閉動作中における前記速度モードには、加速しながら戸閉動作を行う第1の速度モード、前記第1の速度モードの後に定速で戸閉動作を行う第2の速度モード、及び前記第2の速度モードの後に減速しながら戸閉動作を行う第3の速度モードが含まれ、
    前記複数の第2種のドア制御定数には、少なくとも、前記第1乃至前記第3の速度モードにそれぞれ対応する第2種のドア制御定数が含まれる
    ことを特徴とする請求項2に記載のエレベーターのドア制御装置。
  4. 前記複数の第2種のドア制御定数は、前記第1種のドア制御定数以上の値が設定される
    ことを特徴とする請求項3に記載のエレベーターのドア制御装置。
  5. 前記第1乃至前記第3の速度モードにそれぞれ対応する前記第2種のドア制御定数は、対応する速度モードが前記反転指令が入力されたときの外乱量が大きい速度モードであるほど、大きい値が設定される
    ことを特徴とする請求項4に記載のエレベーターのドア制御装置。
  6. 前記反転指令の後、前記制御演算部による前記駆動装置への指示が行われた結果として前記ドアの速度が0になったとき、
    前記定数切替部は、前記制御演算に用いられる前記ドア制御定数を、前記第2種のドア制御定数から前記第1種のドア制御定数に切り替える
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベーターのドア制御装置。
  7. 前記速度指令部は、前記駆動装置に設けられたセンサによる検出情報に基づいて、前記ドアの位置情報を取得する
    ことを特徴とする請求項2に記載のエレベーターのドア制御装置。
  8. エレベーターのかごの乗降口に設けられたドアの開閉を制御するドア制御装置によるドア制御方法であって、
    前記ドア制御装置は、
    前記ドアの速度指令値を決定する速度指令部と、
    前記速度指令値に対応する制御量をドア制御定数を用いた制御演算によって演算し、当該制御量による駆動を前記ドアの駆動装置に指示する制御演算部と、
    前記制御演算に用いる前記ドア制御定数を決定する定数切替部と、
    を有し、
    前記ドアの戸閉動作中に、当該戸閉動作を停止して戸開動作を行う反転動作の実行を指示する反転指令が入力された場合に、
    前記速度指令部が、前記反転動作に応じた速度指令値を決定する決定ステップと、
    前記定数切替部が、通常の戸開閉動作用の第1種のドア制御定数とは異なる、前記反転動作における戸閉動作の停止のために用意された第2種のドア制御定数を前記ドア制御定数に適用する切替ステップと、
    前記制御演算部が、前記切替ステップで適用された前記第2種のドア制御定数を用いて、前記決定ステップで決定された前記速度指令値に対応する前記制御演算を実行する制御演算ステップと、
    を備えることを特徴とするエレベーターのドア制御方法。
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