JP2023110327A - 冷却器、半導体装置 - Google Patents

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育孝 讃岐
Yasutaka Sanuki
祐司 鈴木
Yuji Suzuki
裕地 藤本
Yuuji Fujimoto
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Abstract

【課題】発熱体に隣接し冷媒が通流する管路の開口のロウ材による閉塞を抑制することが可能な技術を提供する。【解決手段】本開示の一実施形態に係る冷却器200は、半導体パッケージ100と隣接し内部に冷媒が通流する冷却管226と、冷却管226の一端が固定されるヘッダ240と、を備える。そして、ヘッダ240は、その内側の表面に母材よりも融点が低い材料が積層され、その材料が溶融されることによりロウ材が供給されて所定の部材とロウ付けされている外壁部242,243と、所定の姿勢状態において、ロウ付けの際に外壁部242,243から溶け出したロウ材がヘッダ240の内側の底部を通じて冷却管226へ流入することを抑制した流入抑制部(例えば、堤部241C、凹部241D、溝部243B等)と、を有する。【選択図】図13

Description

本開示は、冷却器等に関する。
例えば、半導体素子等の発熱体の冷却構造が知られている(特許文献1~3参照)。
特開2006- 93293号公報 特開2009-152455号公報 特開2017-117113号公報
ところで、冷媒を供給したり排出したりする管路と、発熱体と隣接し内部を冷媒が通流する管路との間を連結するヘッダが設けられる場合がある(例えば、特許文献1,3)。例えば、ヘッダと管路との接合にはロウ付けが用いられる。
しかしながら、ヘッダ或いは管路には、クラッド材等の母材の表面に母材よりも融点が低い材料が積層される部材が使用され、表面の材料が高温で溶融することによりヘッダと管路との間のロウ付けが実現される場合がある。この場合、条件によっては、表面の材料が溶融することにより供給されるロウ材が過多となり、その結果、ヘッダの内側の底部に流れ落ちたロウ材が発熱体と隣接する管路の一端の開口から内部に流れ込み、開口の一部又は全部を閉塞してしまう可能性がある。
そこで、上記課題に鑑み、発熱体に隣接し冷媒が通流する管路の開口のロウ材による閉塞を抑制することが可能な技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示の一実施形態では、
発熱体と隣接し内部に冷媒が通流する複数の第1の管路と、
前記複数の前記第1の管路の一端が固定されるヘッダと、を備え、
前記ヘッダは、その内側の表面又は接合対象の所定の部材の表面に母材よりも融点が低いロウ材が積層され前記ロウ材が溶融されることにより前記所定の部材とロウ付けされている所定の外壁部と、所定の姿勢状態において、前記ロウ付けの際に前記所定の外壁部又は前記所定の部材から溶け出した前記ロウ材が前記ヘッダの内側の底部を通じて前記第1の管路へ流入することを抑制した流入抑制部と、を有する、
冷却器が提供される。
また、本開示の他の実施形態では、
前記発熱体としての半導体パッケージと、
前記冷却器と、を含む、
半導体装置が提供される。
上述の実施形態によれば、発熱体に隣接し冷媒が通流する管路の開口のロウ材による閉塞を抑制することができる。
半導体装置の一例を示す斜視図である。 半導体装置の一例を示す斜視図である。 半導体モジュールの一例を示す斜視図である。 半導体モジュールの一例を示す分解斜視図である。 半導体パッケージの一例を示す上面図である。 半導体パッケージの一例を示す下面図である。 冷却器の一例を示す斜視図である。 冷却器の一例を示す分解斜視図である。 半導体モジュールの一例を示す側面断面図である。 ヘッダの一例を示す正面断面図である。 ヘッダの一例を示す側面断面図である。 ヘッダの詳細構造の第1例を示す正面断面図である。 ヘッダの詳細構造の第1例を示す正面断面図である。 ヘッダの詳細構造の第2例を示す側面断面図である。 ヘッダの詳細構造の第3例を示す正面断面図である。 ケイ素を含有するアルミニウム合金の平衡状態図である。 第1の比較例に係る冷却器の構造を示す側面断面図である。 第2の比較例に係る冷却器の構造を示す側面断面図である。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
[半導体装置の概要]
図1~図4を参照して、本実施形態に係る半導体装置1の概要について説明する。
図1、図2は、半導体装置1の一例を示す斜視図である。具体的には、図1は、筐体10のカバー部12が取り付けられた状態の半導体装置1を示す図であり、図2は、筐体10のカバー部12が取り外された状態の半導体装置1を示す図である。図3は、半導体モジュール40の一例を示す斜視図である。図4は、半導体モジュール40の一例を示す分解斜視図である。
以下、図中のX軸、Y軸、及びZ軸の直交座標系を用いて説明を行う場合がある。またX軸正方向及びX軸負方向を包括的に「X軸方向」と称し、Y軸正方向及びY軸負方向を包括的に「Y軸方向」と称し、Z軸正方向及びY軸負方向を包括的に「Z軸方向」と称する場合がある。
半導体装置1は、例えば、所定の直流電力を所定の周波数の三相交流の電力に変換する電力変換装置(インバータ装置)である。半導体装置1は、例えば、車両(自動車)等に搭載される。
図1、図2に示すように、半導体装置1は、筐体10と、コネクタ20と、コンデンサ30と、半導体モジュール40と、制御基板50とを含む。
筐体10は、半導体装置1の構成要素を収容したり、表面に保持したりする。筐体10は、収容部11と、カバー部12とを含む。
収容部11は、コンデンサ30、半導体モジュール40、制御基板50等の構成要素を収容すると共に、その表面にコネクタ20等を保持する。
カバー部12は、収容部11のY軸正方向の端部の開口を覆うように、収容部11に取り付けられる。
コネクタ20は、直流電源(例えば、バッテリ)及び負荷(例えば、電動機)のそれぞれに電気的に接続するためのコネクタ21,22を含む。
コンデンサ30は、例えば、直流電源から入力される電力を平滑化する。
半導体モジュール40は、複数(本例では、6個)の半導体パッケージ100と、冷却器200とを含む。
複数の半導体パッケージ100は、例えば、それぞれが半導体素子を含み、直流電力を三相交流電力に変換するインバータ回路を構成する。
半導体パッケージ100(発熱体の一例)は、例えば、上下アームの直列接続体としてのスイッチレグを構成する2つの半導体スイッチ素子がパッケージされた、いわゆる2in1の半導体パッケージである。半導体スイッチング素子は、例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等である。また、半導体スイッチング素子は、IGBTと並列接続される還流ダイオード(FWD:Free Wheeling Diode)とがワンチップ化された逆導通IGBT(RC-IGBT:Reverse Conducting-Insulated Gate Bipolar Transistor)であってもよい。
冷却器200は、外部から供給される液冷媒を通流させ、隣接する半導体パッケージ100との間の熱交換により半導体パッケージ100を冷却する。以下、液冷媒が冷却水(LLC:Long Life Coolant)である前提で説明を進める。
制御基板50は、半導体装置1に関する制御を行うための各種のハードウェアが実装される電子基板である。制御基板50には、例えば、CPU(Central Processing Unit)、SRAM(Static Random Access Memory)等のメモリ装置、フラッシュメモリ等の補助記憶装置、及びインタフェース装置等が実装される。
[半導体パッケージ]
次に、図3、図4に加えて、図5、図6を参照して、半導体パッケージ100について説明する。
図5、図6は、半導体パッケージ100の一例を示す上面図及び下面図である。
図5、図6に示すように、半導体パッケージ100は、ケース102と、複数(本例では、3個)の電流端子104と、(本例では、4個)の制御端子106と、放熱板108とを含む。
ケース102は、Y軸方向に非常に薄い、平板状の直方体形状を有する。ケース102は、内部にパワー半導体素子を収容し保護する筐体である。
電流端子104は、ケース102の側面(Z軸方向の端面)から突出するように設けられる。電流端子104は、導電材料で構成され、半導体素子を通じて負荷に電流を流すために用いられる端子である。
制御端子106は、ケース102の側面(Z軸負方向の端面)から突出するように設けられる。制御端子106は、導電材料で構成され、半導体スイッチ素子を制御するために用いられる端子である。
放熱板108は、ケース102の上面(Y軸正方向の端面)及び下面(Y軸負方向の端面)に設けられる。放熱板108は、ケース102よりも相対的に高い熱導電率を有し、ケース102の内部の半導体素子で発生する熱の外部への放熱を促進させる。
[冷却器]
次に、図3、図4に加えて、図7~図11を参照して、冷却器200について説明する。
図7は、冷却器200の一例を示す斜視図である。図8は、冷却器200の一例を示す分解斜視図である。図9は、半導体モジュール40の一例を示す側面断面図である。図10、図11は、ヘッダ240の一例を示す正面断面図及び側面断面図である。
図3、図4、図7、図8に示すように、冷却器200は、入水管210と、冷却管220と、出水管230と、ヘッダ240,250とを含む。
入水管210は、外部から冷却水を冷却器200の内部に供給する円形状の断面を有する管である。入水管210は、ヘッダ240のX軸負方向の端部(外壁部242)に取り付けられ、冷却水は、入水管210を通じて、ヘッダ240に入水する。
冷却管220(第1の管路の一例)は、半導体パッケージ100と外側で隣接し、内部に通流する冷却水と半導体パッケージ100との間の熱交換を促して半導体パッケージ100を冷却する。冷却管220は、冷却管222,224,226を含む。
冷却管222,224,226は、それぞれ、X軸方向に延びるように設けられ、Y軸方向に対してZ軸方向が相対的に長い矩形状の断面を有する。冷却管222,224,226は、それぞれ、X軸方向に延びる、複数(本例では、7個)の矩形状の管路がZ軸方向に等間隔で並べられる態様の多孔管(例えば、マイクロチャネル)である。冷却管222,224,226は、互いにX軸方向に同じ長さを有し且つ互いにX軸方向の位置を一致させ且つY軸方向で所定の間隔を空けるように、Y軸正方向に向かって順に並べられる。所定の間隔は、半導体パッケージ100のY軸方向の寸法(厚み)と略同じになるように設定される。「略」は、例えば、製造上の誤差等を許容する意図であり、以下、同様の意図で用いる。これにより、冷却管222,224の間、及び冷却管224,226のY軸方向の間の空間に半導体パッケージ100をその上面及び下面が当接するように配置することができる。そのため、半導体パッケージ100は、その発生した熱を放熱板108から冷却管222,224,226の内部の冷却水に放熱することができる。
出水管230は、冷却管220を通過し、半導体パッケージ100との間で熱交換を行い相対的に温度が上昇した冷却水を冷却器200の外部に排出する円形状の断面を有する管である。出水管230は、入水管210と同様、ヘッダ240のX軸負方向の端部(外壁部242)に取り付けられ、冷却水は、出水管230を通じて、ヘッダ240から外部に出水する。
図9に示すように、冷却水は、入水管210を通じて、ヘッダ240の内部の空間SP1に取り込まれ、空間SP1から冷却管222,224に流入する。これにより、冷却器200は、冷却管222,224を通過する冷却水によって、冷却管222,224の間に配置される3個の半導体パッケージ100を冷却することができる。また、冷却器200は、冷却管224を通過する冷却水によって、冷却管224,226の間に配置される3個の半導体パッケージ100を冷却することができる。
冷却管222,224を通過した冷却水は、ヘッダ250の内部に流入し、ヘッダ250から冷却管226に流入する。これにより、冷却器200は、冷却管226を通過する冷却水によって、冷却管224,226の間に配置される3個の半導体パッケージ100を冷却することができる。
冷却管226を通過した冷却水は、ヘッダ240の空間SP2に流入し、出水管230を通じて、空間SP2から外部に排出される。
尚、ヘッダ240を起点としてヘッダ240,250の間で冷却水を往復させる冷却管220に含まれる冷却管の本数は、2本であってもよいし、4本以上であってもよい。また、ヘッダ240を起点として、ヘッダ240,250の間で冷却水を往復させる形態に代えて、冷却管220を通じてヘッダ240から、ヘッダ250に向けて一方向で冷却水を流してもよい。この場合、出水管230は、ヘッダ250に取り付けられる。また、この場合、冷却管220に含まれる冷却管の本数は、1本であってもよいし、2本以上であってもよい。
ヘッダ240,250は、それぞれ、冷却管220(冷却管222,224,226)の一端及び他端部を支持する。
ヘッダ240は、入水管210を通じて外部から供給される冷却水を冷却管222,224に流入させると共に、冷却管226から流出する冷却水を出水管230を通じて外部に排出させる。
図8、図10、図11に示すように、ヘッダ240は、本体部241と、外壁部242,243とを含む。
本体部241は、外壁部241Aと、内壁部241Bとを含む。例えば、外壁部241A及び内壁部241Bは、アルミニウムによって構成され、一体的に成形されている。
外壁部241Aは、ヘッダ240の外側と内側とを区画する。外壁部241Aは、X軸正方向及びX軸負方向の両端部が開放された中空の略直方体形状を有する。外壁部241Aは、外壁部241A1~241A4を含む。
外壁部241A1は、ヘッダ240のY軸正方向の端部において、ヘッダ240の外側と内側とを区画する。外壁部241A1は、X軸及びZ軸に略平行で且つ略一定の厚みを有する平板形状を有し、Y軸に沿って見たときに略矩形状を有する。
外壁部241A2は、外壁部241A1とY軸方向に対抗するように平行に配置され、ヘッダ240のY軸負方向の端部において、ヘッダ240の外側と内側とを区画する。外壁部241A2は、外壁部241A1と同様、X軸及びZ軸に略平行で且つ略一定の厚みを有する平板形状を有し、Y軸に沿って見たときに略矩形状を有する。
外壁部241A3は、ヘッダ240のZ軸正方向の端部において、ヘッダ240の外側と内側とを区画する。外壁部241A3は、X軸及びY軸に略平行で且つ略一定の厚みを有する平板形状を有し、Z軸に沿って見たときに、外壁部241A1,241A2とX軸方向の寸法が略等しい略矩形状を有する。外壁部241A3は、そのY軸正方向の端部が外壁部241A1のZ軸正方向の端部と連結され、そのY軸負方向の端部が外壁部241A2のZ軸正方向の端部と連結される。
外壁部241A4は、外壁部241A3とZ軸方向に対抗するように平行に配置され、ヘッダ240のZ軸負方向の端部において、ヘッダ240の外側と内側とを区画する。外壁部241A4は、外壁部241A3と同様、X軸及びY軸に略平行で且つ略一定の厚みを有する平板形状を有し、Z軸に沿って見たときに、外壁部241A1,241A2とX軸方向の寸法が略等しい略矩形状を有する。外壁部241A4は、そのY軸正方向の端部が外壁部241A1のZ軸負方向の端部と連結され、そのY軸負方向の端部が外壁部241A2のZ軸負方向の端部と連結される。
内壁部241Bは、ヘッダ240の内部を空間SP1,SP2に区画する隔壁である。
空間SP1は、入水管210と冷却管222,224との間を連通するように設けられる。空間SP2は、出水管230と冷却管226との間を連通するように設けられる。これにより、ヘッダ240は、空間SP1を通じて、入水管210からの冷却水を冷却管222,224に供給し、空間SP2を通じて、冷却管226からの冷却水を出水管230から排出することができる。
外壁部242(所定の外壁部、第2の外壁部の一例)は、本体部241のX軸負方向の端部の開口を閉塞し、ヘッダ240のX軸負方向の端部において、ヘッダ240の外側と内側とを区画する。外壁部242は、Y軸及びZ軸に略平行で且つ略一定の厚みの平板形状を有し、X軸方向に沿って見たときに、本体部241と略同じ矩形状を有する。
外壁部242は、そのY軸正方向及びZ軸負方向の隅部、及び、Y軸正方向及びZ軸正方向の隅部のそれぞれに円形状の孔部242Aを有する。
Z軸負方向側の孔部242Aには、入水管210が差し込まれる形で連結され、Z軸負方向側の孔部242Bには、出水管230が差し込まれる形で連結される。入水管210及び出水管230は、例えば、その一端が外壁部242の内面、即ち、X軸正方向の端面と略一致する程度に孔部242Aに差し込まれている。これにより、ヘッダ240の内部と入水管210及び出水管230の内部とを連通させることができる。
外壁部242には、例えば、母材の表面に母材よりも融点が低いロウ材としての金属が圧延により積層されたクラッド材が用いられる。クラッド材は、例えば、母材がアルミニウムで、アルミニウムより融点が低い、ケイ素を含有するアルミニウム合金(Al-Si系合金)がロウ材としてアルミニウムの両面に積層されている。これにより、炉内において、外壁部242をロウ材の融点に相当する温度まで加熱することによって、外壁部242からロウ材が溶融する。そのため、そのロウ材によって、外壁部242と本体部241(外壁部241A及び内壁部241B)、入水管210、及び出水管230とをロウ付けにより連結することができる。
尚、外壁部242に代えて、本体部241、入水管210、出水管230の表面からロウ材が供給される態様であってもよい。
外壁部243(所定の外壁部、第1の外壁部の一例)は、本体部241のX軸正方向の端部の開口を閉塞し、ヘッダ240のX軸正方向の端部において、ヘッダ240の外側と内側とを区画する。外壁部243は、外壁部242とX軸方向に対抗するように平行に配置され、外壁部242と同様、Y軸及びZ軸と略平行で且つ略一定の厚みの平板形状を有し、X軸方向に沿って見たときに、本体部241と略同じ矩形状を有する。
外壁部243は、そのZ軸方向の中央部にY軸方向に並ぶ3つの矩形状の孔部243Aを有する。
3つの孔部243AのうちのY軸負方向の端部の孔部243Aには、冷却管222が差し込まれる形で連結される。また、3つの孔部243AのうちのY軸方向の真ん中の孔部243Aには、冷却管224が差し込まれる形で連結される。また、3つの孔部243AのうちのY軸正方向の端部の孔部243Aには、冷却管226が差し込まれる形で連結される。これにより、ヘッダ240の内部と冷却管222,224,226のそれぞれとの間を連通させることができる。
外壁部243には、例えば、外壁部242と同様、母材の表面に母材よりも融点が低いロウ材としての金属が圧延により積層されたクラッド材が用いられる。クラッド材は、例えば、外壁部243と同様、例えば、母材がアルミニウムで、アルミニウムより融点が低い、ケイ素を含有するアルミニウム合金が圧延によりアルミニウムの両面に積層されている。これにより、炉内において、外壁部243をロウ材の融点に相当する温度まで加熱することによって、外壁部243からロウ材が溶融する。そのため、そのロウ材によって、外壁部243と本体部241(外壁部241A及び内壁部241B)、及び冷却管222,224,226とをロウ付けにより連結することができる。
尚、外壁部243に代えて、本体部241、冷却管222,224,226の表面からロウ材が供給される態様であってもよい。
内壁部241Bは、内壁部241B1~241B3を含む。
図10に示すように、内壁部241B1は、X軸方向に沿って見たときに、冷却管222,224のZ軸正方向側に配置される。内壁部241B1は、X軸及びY軸に略平行で且つ外壁部241A2の内面から略垂直に延びるように略一定の厚みの平板形状を有し、X軸方向で空間SP1と空間SP2との間を区画する。
内壁部241B2は、X軸方向に沿って見たときに、冷却管226のZ軸負方向側に配置される。内壁部241B2は、X軸及びY軸に略平行で且つ外壁部241A1の内面から略垂直に延びるように略一定の厚みの平板形状を有し、X軸方向で空間SP1と空間SP2との間を区画する。
内壁部241B3は、Y軸方向に並ぶ、冷却管224と冷却管226との間に配置される。内壁部241B3は、X軸及びZ軸に略平行で且つ略一定の厚みの平板形状を有し、Y軸方向で空間SP1と空間SP2とを区画する。内壁部241B3のZ軸正方向の端部は、内壁部241B1のY軸正方向の端部と連結され、内壁部241B3のZ軸負方向の端部は、内壁部241B2のY軸負方向の端部と連結される。
ヘッダ250は、ヘッダ240側から冷却管222,224を通じて流入する冷却水を、冷却管226を通じてヘッダ240側に折り返して通流させるために用いられる。
ヘッダ250は、本体部251と、外壁部252とを含む。
本体部251は、各構成面がX軸、Y軸、及びZ軸の何れかと直行するように配置される中空の略直方体形状を有し、X軸負方向の端面が開放されている。
外壁部252は、本体部251のX軸負方向の端部の開口を閉塞し、ヘッダ250のX軸負方向の端部において、ヘッダ250の外側と内側とを区画する。
外壁部252は、そのZ軸方向の中央部にY軸方向に並ぶ3つの矩形状の孔部252Aを有する。
3つの孔部252AのうちのY軸負方向の端部の孔部252Aには、冷却管222が差し込まれる形で連結される。また、3つの孔部252AのうちのY軸方向の真ん中の孔部252Aには、冷却管224が差し込まれる形で連結される。また、3つの孔部252AのうちのY軸正方向の端部の孔部252Aには、冷却管226が差し込まれる形で連結される。これにより、ヘッダ250の内部と冷却管222,224,226のそれぞれとの間を連通させることができる。
外壁部252には、例えば、外壁部242等と同様、母材の表面に母材よりも融点が低いロウ材としての金属が圧延により積層されたクラッド材が用いられる。クラッド材は、例えば、外壁部242等と同様、例えば、母材がアルミニウムで、アルミニウムより融点が低い、ケイ素を含有するアルミニウム合金が圧延によりアルミニウムの両面に積層されている。これにより、炉内において、外壁部252をロウ材の融点に相当する温度まで加熱することによって、外壁部252からロウ材が溶融する。そのため、そのロウ材によって、外壁部252と本体部251、及び冷却管222,224,226とをロウ付けにより連結することができる。
[ヘッダの詳細構造]
次に、図12~図15を参照して、ヘッダ240の詳細構造について説明する。
<第1例>
図12、図13は、ヘッダ240の詳細構造の第1例を示す正面断面図及び側面断面図である。
具体的には、図12、図13は、冷却器200の構成要素を仮止め状態で炉内に入れて、外壁部242,243,252の表面から供給されるロウ材によって、冷却器200の構成要素を一体的にロウ付けにより連結させる製造工程での冷却器200の姿勢状態を表す。つまり、ヘッダ240は、Y軸正方向が下になる姿勢状態で炉内に入れられる。以下、この姿勢状態を便宜的に「炉内での姿勢状態」と称する場合がある。
尚、炉内での姿勢状態は、図12、図13の状態に限定されず、例えば、Y軸負方向が下になる姿勢状態であってもよい。
図12、図13に示すように、本例では、ヘッダ240の本体部241は、堤部241Cを有する。
堤部241C(流入抑制部の一例)は、外壁部241A1の内面の空間SP2側の領域から略垂直に突出し、且つZ軸方向に延びるように設けられる。これにより、図13に示すように、堤部241Cは、炉内において、外壁部242の内面から外壁部241A(底部の一例)の内面に流れ落ちるロウ材が外壁部243側の冷却管226に向かって流れないように堰き止めることができる(図中の矢印参照)。そのため、堤部241Cは、ヘッダ240の内部において、冷却後のロウ材が冷却管226の開口の一部又は全部を閉塞してしまうような事態を抑制することができる。
堤部241Cの高さ、即ち、Y軸負方向への突出量は、例えば、冷却管222,224,226の外壁部243の内面からの突出量以下である。これにより、冷却水がヘッダ240の内部(空間SP2)を流れる際の圧力損失を抑制することができる。
また、図12に示すように、堤部241Cは、外壁部241A1の内面の空間SP2側の領域をZ軸方向の縦断するように設けられ、その両端のそれぞれが外壁部241A3及び内壁部241B2のそれぞれに連結されていてもよい。これにより、堤部241Cは、外壁部241A1の内面の空間SP2側の領域を、外壁部242側の領域と冷却管226の開口が存在する外壁部243側の領域とに完全に区画することができる。そのため、堤部241Cは、炉内において、外壁部242の内面から外壁部241A1の内面に流れ落ちるロウ材が堤部241Cの周囲を回りこんで外壁部243側の冷却管226に向かって流れないように堰き止めることができる。よって、堤部241Cは、ヘッダ240の内部において、冷却後のロウ材が冷却管226の開口の一部又は全部を閉塞してしまうような事態をより適切に抑制することができる。
尚、堤部241Cは、冷却器200が炉内に入れられる前に予め本体部241に固定されていてもよいし、炉内で外壁部242,243から流れ落ちるロウ材により本体部241(外壁部241A1の内面)に固定されてもよい。また、堤部241Cは、Z軸正方向の一端が外壁部241A3の内面と連結されず、堤部241Cと外壁部241A3との間に所定の間隔が設けられてもよい。同様に、堤部241Cは、Z軸負方向の一端が内壁部241B2と連結されず、内壁部241B2との間に所定の間隔が設けられてもよい。この場合、堤部241Cは、Z軸方向において、少なくとも冷却管226が存在する範囲に設けられることが望ましい。また、上述の如く、炉内での姿勢状態が、Y軸負方向が下になる姿勢状態である場合、堤部241Cは、外壁部241A2の内面の空間SP1側の領域に設けられる。これにより、堤部241Cは、ヘッダ240の内部において、冷却後のロウ材が冷却管222の開口の一部又は全部を閉塞してしまうような事態をより適切に抑制することができる。
<第2例>
図14は、ヘッダ240の詳細構造の第2例を示す側面断面図である。
図14に示すように、ヘッダ240の本体部241は、凹部241Dを有する。
凹部241D(流入抑制部の一例)は、外壁部241A1の内面の空間SP2側の領域に設けられる。これにより、図14に示すように、凹部241Dは、炉内において、外壁部242の内面から外壁部241A(底部の一例)の内面に流れ落ちるロウ材が外壁部243側の冷却管226に向かって流れないようにある程度の量を溜めることができる(図中の矢印参照)。そのため、凹部241Dは、ヘッダ240の内部において、冷却後のロウ材が冷却管226の開口の一部又は全部を閉塞してしまうような事態を抑制することができる。
また、凹部241Dは、外壁部241A1の内面の空間SP2側の領域をZ軸方向の縦断するように設けられ、その両端のそれぞれが外壁部241A3及び内壁部241B2のそれぞれに到達していてもよい。これにより、堤部241Cは、外壁部241A1の内面の空間SP2側の領域を、外壁部242側の領域と冷却管226の開口が存在する外壁部243側の領域とに完全に区画することができる。そのため、凹部241Dは、外壁部242の内面から外壁部241A1の内面に流れ落ちるロウ材が凹部241Dの周囲を回りこんで外壁部243側の冷却管226に向かって流れないように溜めることができると共に、その溜める量を相対的に大きくすることができる。よって、凹部241Dは、ヘッダ240の内部において、冷却後のロウ材が冷却管226の開口の一部又は全部を閉塞してしまうような事態をより適切に抑制することができる。
尚、凹部241Dは、Z軸正方向の一端が外壁部241A3の内面まで到達せず、凹部241Dと外壁部241A3との間に所定の間隔が設けられてもよい。同様に、凹部241Dは、Z軸負方向の一端が内壁部241B2まで到達せず、内壁部241B2との間に所定の間隔が設けられてもよい。この場合、凹部241Dは、Z軸方向において、少なくとも冷却管226が存在する範囲に設けられることが望ましい。また、上述の如く、炉内での姿勢状態が、Y軸負方向が下になる姿勢状態である場合、凹部241Dは、外壁部241A2の内面の空間SP1側の領域に設けられる。これにより、凹部241Dは、ヘッダ240の内部において、冷却後のロウ材が冷却管222の開口の一部又は全部を閉塞してしまうような事態をより適切に抑制することができる。
<第3例>
図15は、ヘッダ240の詳細構造の第3例を示す側面断面図である。
図15に示すように、ヘッダ240の外壁部243は、溝部243Bを有する。
溝部243B(流入抑制部の一例)は、外壁部243の内面の空間SP2側の領域において、内壁部241B1を起点として、内壁部241Bと外壁部241A3との間に設けられる。溝部243Bは、内壁部241Bを起点として、外壁部241A3の内面まで到達していてもよいし、外壁部241A3の内面まで到達せず、外壁部241A3の内面と所定の間隔が設けられていてもよい。具体的には、溝部243Bは、Z軸正方向に向かってY軸正方向に傾斜するように設けられる。これにより、図15に示すように、溝部243Bは、炉内において、外壁部243の内面を流れ落ちるロウ材を自身に流入させて、冷却管226から離れるようにヘッダ240の内部(空間SP2)の隅部CRに誘導することができる。そのため、溝部243Bは、外壁部243の内面から外壁部241A1の内面に流れ落ちるロウ材の冷却管226への流入を抑制することができる。よって、溝部243Bは、ヘッダ240の内部において、冷却後のロウ材が冷却管226の開口の一部又は全部を閉塞してしまうような事態を抑制することができる。
尚、溝部243Bに代えて、ロウ材を隅部CRに誘導可能な突起部(流入抑制部の一例)が設けられてもよい。この場合、突起部の外壁部243の内面からのX軸負方向への突出量
は、例えば、冷却管222,224,226の外壁部243の内面からの突出量以下である。これにより、冷却水がヘッダ240の内部(空間SP2)を流れる際の圧力損失を抑制することができる。また、上述の如く、炉内での姿勢状態が、Y軸負方向が下になる姿勢状態である場合、溝部243B或いは突起部は、外壁部243の内面の空間SP1側の領域において、内壁部241B2を起点として内壁部241B2と外壁部241A4との間に設けられる。これにより、溝部243B或いは突起部は、ヘッダ240の内部において、冷却後のロウ材が冷却管222の開口の一部又は全部を閉塞してしまうような事態をより適切に抑制することができる。
[他の実施形態]
上述の実施形態には、適宜変形や変更が加えられてもよい。
例えば、上述のヘッダ240の詳細構造の第1例或いは第2例と第3例とは組み合わせられてもよい。つまり、ヘッダ240には、堤部241C或いは凹部241Dと、溝部243B(或いは突起部)の双方が設けられてもよい。これにより、冷却器200は、外壁部242の内面から流れ落ちるロウ材の冷却管226や冷却管222への流入と、外壁部243の内面から流れ落ちるロウ材の冷却管226や冷却管222への流入との双方を抑制することができる。
また、例えば、上述のヘッダ240の詳細構造の第3例は、ヘッダ250に適用されてもよい。つまり、ヘッダ250の外壁部252の内面には、上述の溝部243B或いは突起部と同様に、炉内において、外壁部252の内面を流れ落ちるロウ材を冷却管226から離れるように誘導可能な溝部や突起部が設けられてもよい。これにより、冷却器200は、ヘッダ250の内部において、冷却後のロウ材が冷却管226や冷却管222の開口の一部又は全部を閉塞してしまうような事態を抑制することができる。
また、例えば、上述のヘッダ240の詳細構造の第1例或いは第2例が採用される場合、外壁部243にはクラッド材が用いられず、外壁部243と他の部材との連結は他の方法で実現されてもよい。
また、例えば、上述のヘッダ240の詳細構造の第3例が採用される場合、外壁部242にはクラッド材が用いられず、外壁部242と他の部材との連結は他の方法で実現されてもよい。
また、例えば、上述のヘッダ240の詳細構造の第3例は、外壁部242に適用されてもよい。つまり、外壁部243の溝部243Bや突起部に代えて、或いは、加えて、外壁部242の内面には、炉内において、外壁部242の内面を流れ落ちるロウ材を冷却管226から離れるように誘導可能な溝部や突起部が設けられてもよい。これにより、冷却器200は、外壁部242の内面から流れ落ちるロウ材の冷却管226や冷却管222への流入を抑制することができる。
また、例えば、上述のクラッド材に代えて、アルミニウム(Al)やケイ素よりも融点が高いアルミニウム合金(例えば、Al-Mg系合金)の母材の表面にケイ素が積層された部材が用いられてもよい。アルミニウムやアルミニウム合金の表面にケイ素を積層する方法としては、例えば、粉末塗布、コーティング、浸漬、溶射等の既知の方法が任意に適用可能である。
図16は、ケイ素を含有するアルミニウム合金(Al-Si系合金)の平衡状態図である。
図16に示すように、ケイ素は母材としてのアルミニウムの融点(660.4℃)よりも低い融点(577℃)で溶融し、その際、アルミニウムの表面には、共晶点EPに対応する、ケイ素を含有するアルミニウム合金の共晶層が形成される。そのため、ロウ材としてのアルミニウム合金を供給することができる。また、クラッド材の場合と異なり、ロウ材の供給量を抑制することができ、その結果、冷却管222や冷却管226へのロウ材の流入を抑制することができる。
また、母材の表面に積層されるケイ素の量を部分的に多く(厚く)してもよい。例えば、炉内の姿勢状態において、外壁部243の下端部や溝部243Bより上の部分のケイ素の量を相対的に多く(厚く)する。これにより、図16に示すように、共晶点EPよりもケイ素の含有量の増加に伴い液相線の温度が上がり、ロウ材の粘度が相対的に大きくなる。そのため、外壁部243から外壁部241A1の内面等の底部に流れ落ちるロウ材の量を抑制したり、底部でのロウ材の流動を抑制したりすることができる。そのため、冷却器200は、外壁部242や外壁部243の内面から流れ落ちるロウ材の冷却管226や冷却管222への流入をより適切に抑制することができる。
また、母材としてのアルミニウムの表面には、ケイ素と併せて、酸化皮膜を除去可能なフラックスが積層されてもよい。これにより、アルミニウムの表面の酸化皮膜を除去し、ロウ材のアルミニウムの表面での流動性を均一化することができる。
尚、アルミニウムやケイ素より融点が高いアルミニウム合金の母材の表面にケイ素が積層された部材は、後述の第1の比較例に係る冷却器200C1や第2の比較例に係る冷却器200C2の外壁部242や外壁部243や外壁部252に適用されてもよい。つまり、上述のヘッダ240の詳細構造の第1例~第3例等の物理的な構造に代えて、アルミニウムの母材の表面にケイ素が積層された部材が用いられることにより、ロウ材の冷却管222や冷却管226への流入の抑制が図られてもよい。
また、例えば、上述の冷却器200の構成は、半導体パッケージ100とは異なる他の発熱体の冷却構造として採用されてもよい。
[作用]
次に、図17、図18を参照して、本実施形態に係る半導体装置1(冷却器200)の作用について説明する。
図17は、第1の比較例に係る冷却器200C1の構造を示す側面断面図である。図18は、第2の比較例に係る冷却器200C2の構造を示す側面断面図である。
例えば、図17に示すように、第1の比較例に係る冷却器200C1は、炉内において、外壁部242,243の内面のロウ材が外壁部241A1の内面に流れ落ちると、その量によっては、外壁部241A1の内面に溜まったロウ材が冷却管226に流れ込む可能性がある。
また、例えば、図18に示すように、第2の比較例に係る冷却器200C2では、冷却管222,224,226のヘッダ240の内側への差し込み量(突出量)が相対的に長く設定されている。しかし、炉内において、外壁部243の内面から外壁部241A1の内面へのロウ材の流れ落ちを抑制できる一方、外壁部242の内面から外壁部241A1の内面へのロウ材の流れ落ちを抑制できない。そのため、外壁部242の内面からのロウ材の流れ落ちる量によっては、外壁部241A1の内面に溜まったロウ材が冷却管226に流れ込む可能性がある。また、冷却管222,224,226のヘッダ240の内側への差し込み量の増大によって、冷却水の通流中における圧力損失が相対的に大きくなる。そのため、冷却器200C2へ冷却水を供給する循環ポンプへの負荷が増大してしまい、その結果、流量の低下により半導体パッケージ100の安定した冷却を実現できなくなる可能性がある。
これに対して、本実施形態では、冷却器200は、第1の管路(例えば、冷却管220)と、ヘッダ(例えば、ヘッダ240,250)を備える。具体的には、第1の管路は、発熱体(例えば、半導体パッケージ100)と隣接し内部に冷媒(例えば、冷却水)が通流する。また、ヘッダは、第1の管路の一端が固定される。また、ヘッダは、所定の外壁部(例えば、外壁部242や外壁部243や外壁部252)と、流入抑制部(例えば、堤部241Cや凹部241Dや溝部243B)とを有する。より具体的には、所定の外壁部は、その内側の表面又は接合対象の所定の部材の表面に母材よりも融点が低い材料が積層され、その材料が溶融されることによりロウ材が供給されて所定の部材とロウ付けされている。そして、流入抑制部は、冷却器200の製造工程における所定の姿勢状態(炉内の姿勢状態)において、ロウ付けの際に所定の外壁部又は所定の部材から溶け出したロウ材がヘッダの内側の底部(例えば、外壁部241A1や外壁部241A2)を通じて 第1の管路へ流入することを抑制する。
これにより、冷却器200は、炉内の姿勢状態において、所定の外壁部の内面から底部に流れ落ちるロウ材の第1の管路の流入を抑制することができる。そのため、冷却器200は、発熱体に隣接し冷媒が通流する第1の管路の開口の冷却後のロウ材による閉塞を抑制することができる。
また、本実施形態では、所定の外壁部(例えば、外壁部242)は、ヘッダ(例えば、ヘッダ240)において、第1の管路が固定される第1の外壁部(例えば、外壁部243)とは別に設けられてもよい。また、所定の外壁部及び第1の外壁部は、所定の姿勢状態(炉内の姿勢状態)におけるヘッダ内の底部とは別に設けられてもよい。そして、流入抑制部(例えば、堤部241Cや凹部241D)は、所定の姿勢状態(炉内の姿勢状態)を基準とする上面視の所定の外壁部と第1の管路の一端との間で底部に設けられてもよい。
これにより、冷却器200は、所定の外壁部と第1の外壁部との間の底部において、第1の管路へ向かうロウ材の流動を抑制することによって、所定の外壁部の内面から底部に流れ落ちるロウ材の第1の管路の流入を抑制することができる。
また、本実施形態では、流入抑制部は、所定の姿勢状態(炉内の姿勢状態)におけるヘッダ内の底部から突出する堤部241Cであってもよい。
これにより、冷却器200は、所定の外壁部と第1の外壁部との間の底部において、第1の管路へ向かうロウ材を堰き止めることによって、所定の外壁部の内面から底部に流れ落ちるロウ材の第1の管路の流入を抑制することができる。
また、本実施形態では、堤部241Cは、所定の姿勢状態(炉内の姿勢状態)におけるヘッダ内の底部において、上面視の所定の外壁部側の領域と第1の管路の一端側の領域との間を区画するように配置されてもよい。
これにより、冷却器200は、所定の外壁部から底部に流れ落ちたロウ材が堤部241Cの周囲を回りこみながら第1の管路に向かって流動するような事態を抑制することができる。そのため、冷却器200は、所定の外壁部の内面から底部に流れ落ちるロウ材の第1の管路の流入をより適切に抑制することができる。
また、本実施形態では、流入抑制部は、所定の姿勢状態(炉内の姿勢状態)におけるヘッダ内の底部に設けられる凹部241Dであってもよい。
これにより、冷却器200は、所定の外壁部と第1の外壁部との間の底部において、第1の管路へ向かうロウ材をある程度の量を溜めることによって、所定の外壁部の内面から底部に流れ落ちるロウ材の第1の管路の流入を抑制することができる。
また、本実施形態では、凹部241Dは、所定の姿勢状態(炉内の姿勢状態)におけるヘッダ内の底部において、上面視の所定の外壁部側の領域と第1の管路の一端側の領域との間を区画する溝形状を有してもよい。
これにより、冷却器200は、所定の外壁部から底部に流れ落ちたロウ材が凹部241Dの周囲を回りこみながら第1の管路に向かって流動するような事態を抑制することができる。そのため、冷却器200は、所定の外壁部の内面から底部に流れ落ちるロウ材の第1の管路の流入をより適切に抑制することができる。
また、本実施形態では、流入抑制部(例えば、溝部243B)は、所定の外壁部(例えば、外壁部243)に設けられ、ヘッダ(例えば、ヘッダ240)の所定の姿勢状態(炉内の姿勢状態)において、ロウ材が所定の外壁部又は所定の部材から溶け出す際に所定の外壁部の内側の表面を底部に向かって流れ落ちるロウ材を第1の管路の一端から離れるように誘導してもよい。
これにより、冷却器200は、所定の外壁部からロウ材が流れ落ちる底部の場所を第1の管路から相対的に離れるようにロウ材を誘導することによって、所定の外壁部の内面から底部に流れ落ちるロウ材の第1の管路の流入を抑制することができる。
また、本実施形態では、流入抑制部は、ヘッダの所定の姿勢状態において、所定の外壁部の下に進むにつれて第1の管路の一端から離れるように延びる溝部243B或いは突起部であってもよい。
これにより、冷却器200は、溝部243Bや突起部を利用して、所定の外壁部からロウ材が流れ落ちる底部の場所を第1の管路から相対的に離れるようにロウ材を誘導することができる。
また、本実施形態では、所定の外壁部は、冷媒をヘッダ(例えば、ヘッダ240)に供給する、或いは、冷媒をヘッダから排出する第2の管路(例えば、入水管210や出水管230)が固定される第2の外壁部(例えば、外壁部242)であってもよい。また、所定の部材は、第2の管路及びヘッダの本体部(例えば、本体部241)であってもよい。そして、第1の管路が固定される第1の外壁部(例えば、外壁部243)、及び第2の外壁部は、所定の姿勢状態を基準とする上面視で底部を間に挟み対向して配置されてもよい。
これにより、冷却器200は、例えば、流入抑制部を用いて、炉内の姿勢状態において、冷却管220が固定される外壁部243と対向して配置される外壁部242から底部に流れ落ちるロウ材の冷却管220への流入を抑制することができる。
また、本実施形態では、所定の外壁部(例えば、外壁部243や外壁部252)は、第1の管路が固定される第1の外壁部であってもよい。そして、所定の部材は、第1の管路、及びヘッダの本体部(例えば、本体部241や本体部251)であってもよい。
これにより、冷却器200は、例えば、流入抑制部を用いて、炉内の姿勢状態において、冷却管220が固定される外壁部243から流れ落ちるロウ材の冷却管220への流入を抑制することができる。
また、本実施形態では、所定の外壁部には、母材の金属の内側の表面にロウ材の金属が圧延により接合されたクラッド材が用いられていてもよい。
これにより、クラッド材の表面から溶け出したロウ材によって、所定の外壁部と所定の部材との間のロウ付けを実現することができる。
また、本実施形態では、所定の外壁部には、母材としてのアルミニウム或いはケイ素より融点が高いアルミニウム合金(例えば、Al-Mg系合金)の内側の表面にケイ素が積層された材料が用いられてもよい。そして、炉内において、当該材料のケイ素が溶融する際に母材の表面にロウ材としてのケイ素を含むアルミニウム合金の共晶層が形成されることにより、所定の外壁部及び所定の部材がロウ付けにより接合されていてもよい。
これにより、ケイ素の溶融時に母材の表面に形成される、ケイ素を含有するアルミニウム合金の共晶層が形成されることによって、ロウ材を供給し、所定の外壁部と所定の部材との間のロウ付けを実現することができる。また、ロウ材の供給量自体を抑制し、その結果、第1の管路へのロウ材の流入をより適切に抑制することができる。
以上、実施形態について詳述したが、本開示はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 半導体装置
10 筐体
11 収容部
12 カバー部
20 コネクタ
21 コネクタ
22 コネクタ
30 コンデンサ
40 半導体モジュール
50 制御基板
100 半導体パッケージ
102 ケース
104 電流端子
106 制御端子
108 放熱板
200 冷却器
210 入水管
220 冷却管
222 冷却管
224 冷却管
226 冷却管
230 出水管
240 ヘッダ
241 本体部
241A 外壁部
241A1 外壁部
241A2 外壁部
241A3 外壁部
241A4 外壁部
241B 内壁部
241B1 内壁部
241B2 内壁部
241B3 内壁部
241C 堤部
241D 凹部
242 外壁部
242A 孔部
242B 孔部
243 外壁部
243A 孔部
243B 溝部
250 ヘッダ
251 本体部
252 外壁部
252A 孔部
CR 隅部
EP 共晶点
SP1 空間
SP2 空間

Claims (13)

  1. 発熱体と隣接し内部に冷媒が通流する第1の管路と、
    前記第1の管路の一端が固定されるヘッダと、を備え、
    前記ヘッダは、その内側の表面又は接合対象の所定の部材の表面に母材よりも融点が低い材料が積層され、その材料が溶融されることによりロウ材が供給されて前記所定の部材とロウ付けされている所定の外壁部と、所定の姿勢状態において、前記ロウ付けの際に前記所定の外壁部又は前記所定の部材から溶け出した前記ロウ材が前記ヘッダの内側の底部を通じて前記第1の管路へ流入することを抑制した流入抑制部と、を有する、
    冷却器。
  2. 前記所定の外壁部は、前記ヘッダにおいて、前記第1の管路が固定される第1の外壁部とは別に設けられ、
    前記所定の外壁部及び前記第1の外壁部は、前記底部とは別に設けられ、
    前記流入抑制部は、前記所定の姿勢状態を基準とする上面視の前記所定の外壁部と前記第1の管路の前記一端との間で前記底部に設けられる、
    請求項1に記載の冷却器。
  3. 前記流入抑制部は、前記底部から突出する堤部である、
    請求項2に記載の冷却器。
  4. 前記堤部は、前記底部において、前記上面視の前記所定の外壁部側の領域と前記第1の管路の前記一端側の領域との間を区画するように配置される、
    請求項3に記載の冷却器。
  5. 前記流入抑制部は、凹部である、
    請求項2に記載の冷却器。
  6. 前記凹部は、前記底部において、前記上面視の前記所定の外壁部側の領域と前記第1の管路の前記一端側の領域との間を区画する溝形状を有する、
    請求項5に記載の冷却器。
  7. 前記流入抑制部は、前記所定の外壁部に設けられ、前記ヘッダの前記所定の姿勢状態において、前記ロウ材が前記所定の外壁部又は前記所定の部材から溶け出す際に前記所定の外壁部の内側の表面を前記底部に向かって流れ落ちる前記ロウ材を前記第1の管路の前記一端から離れるように誘導する、
    請求項1に記載の冷却器。
  8. 前記流入抑制部は、前記ヘッダの前記所定の姿勢状態において、前記所定の外壁部の下に進むにつれて前記第1の管路の前記一端から離れるように延びる溝部又は突起部である、
    請求項7に記載の冷却器。
  9. 前記所定の外壁部は、前記冷媒を前記ヘッダに供給する、又は、前記冷媒を前記ヘッダから排出する第2の管路が固定される第2の外壁部であり、
    前記所定の部材は、前記第2の管路及び前記ヘッダの本体部であり、
    前記第1の管路が固定される第1の外壁部、及び前記第2の外壁部は、前記所定の姿勢状態を基準とする上面視で前記底部を間に挟み対向して配置される、
    請求項1乃至8の何れか一項に記載の冷却器。
  10. 前記所定の外壁部は、前記第1の管路が固定される第1の外壁部であり、
    前記所定の部材は、前記第1の管路、及び前記ヘッダの本体部である、
    請求項7又は8に記載の冷却器。
  11. 前記所定の外壁部には、前記母材の金属の内側の表面に前記ロウ材の金属が圧延により接合されたクラッド材が用いられている、
    請求項1乃至10の何れか一項に記載の冷却器。
  12. 前記所定の外壁部には、前記母材としてのアルミニウム又はケイ素より融点が高いアルミニウム合金の内側の表面にケイ素が積層された材料が用いられ、
    前記ケイ素が溶融する際に前記母材の表面に前記ロウ材としての前記ケイ素を含むアルミニウム合金の共晶層が形成されたことにより、前記所定の外壁部及び前記所定の部材がロウ付けにより接合されている、
    請求項1乃至10の何れか一項に記載の冷却器。
  13. 前記発熱体としての半導体パッケージと、
    請求項1乃至12の何れか一項に記載の冷却器と、を含む、
    半導体装置。
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