JP2023110133A - 超音波流量計 - Google Patents

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【課題】従来に対し、小口径配管へのトランスデューサの取付けに対して設計自由度を柔軟化可能とする。【解決手段】超音波流量計1は、配管2における上流側に取付けられ、当該配管2における下流側との間で超音波の送受信を行うトランスデューサ101aと、配管2における下流側に取付けられ、当該配管2における上流側との間で超音波の送受信を行うトランスデューサ101bと、トランスデューサ101a及びトランスデューサ101bによる超音波を反射可能であり、当該トランスデューサ101a及び当該トランスデューサ101bにおける超音波パスに応じて配管2に取付けられた1つ以上の反射ブロック102と、トランスデューサ101aによる送受信結果及びトランスデューサ101bによる送受信結果に基づいて、超音波の伝搬時間差から配管2を流れる流体に関するパラメータを算出する演算部103とを備えた。【選択図】図1

Description

本開示は、超音波の斜角入射による伝搬時間差法を用いた超音波流量計に関する。
従来、超音波流量計として、クランプオン式の超音波流量計が知られている(例えば特許文献1参照)。このクランプオン式の超音波流量計では、設置の際に配管を切断する必要がないため、設置が容易であり、後付けも可能である。また、このクランプオン式の超音波流量計では、配管に危険な薬液を流している場合に課題となる漏液を考慮する必要がない。また、このクランプオン式の超音波流量計では、配管が劣化した場合には、その配管だけを交換すればよく、超音波流量計自体の交換は必要ない。
そして、このクランプオンを実現する方法として、特許文献1に開示された超音波流量計のように、超音波の斜角入射による伝搬時間差法が知られている。この伝搬時間差法を用いた超音波流量計では、配管における上流側及び下流側に設置された1対のトランスデューサによって互いに超音波の送受信を行い、その超音波の伝搬時間差から配管を流れる流体に関するパラメータを計測可能としている。なお、流体に関するパラメータとしては、流速又は流量のうちの少なくとも一方が挙げられる。
なお、従来の超音波流量計として、振動吸収体を用い、計測に不適な外面反射波を抑制するように構成されたものが知られている(例えば特許文献2参照)。
一方、以下に示す超音波流量計では、外面反射波を用いて計測を行うものが対象とされる。
この超音波流量計が有する一対のトランスデューサの配置例としては、例えば図8及び図9に示すような配置が挙げられる。
なお、図8及び図9において、太い矢印は配管を流体が流れる方向を示し、細い矢印は超音波の伝搬方向を示している。また、図8及び図9において、破線で囲まれた領域は、超音波の伝搬領域を示している。
図8Aは、超音波パスが1トラバース(Z法)である場合を示している。なお、図8Aでは、左側に超音波流量計及び配管の正面図を示し、右側に超音波流量計及び配管の側面図(配管部分は断面図)を示している。
また、図8Bは、超音波パスが2トラバース(V法)である場合を示している。
また、図9Aは、超音波パスが3トラバースである場合を示している。
また、図9Bは、超音波パスが4トラバース(W法)である場合を示している。
なお、トラバース数は、超音波が配管の軸方向に対して斜めに横断する回数を指す。
また、図8及び図9において、符号2は配管を示し、符号5は超音波流量計を示している。また、図8及び図9において、符号501aは一対のトランスデューサのうちの一方のトランスデューサを示し、符号501bは一対のトランスデューサのうちの他方のトランスデューサを示している。
なお、実際の超音波の伝搬では、異なる物質(音速、音響インピーダンス)の境界面において、反射及び屈折が生じる。
図8及び図9において、トランスデューサが有するウェッジ材(樹脂)、配管(樹脂)、及び、配管を流れる流体(水)は、同程度の音速(音響インピーダンス)であり、超音波は透過するものとしている。また、超音波流量計が取付けられた配管の周囲は空気であり、超音波は反射するものとしている。
よって、図8及び図9に示す構成では、反射波が配管の外面で発生する。
そして、この超音波流量計では、配管を流れる流体に関するパラメータを計測するために、超音波の伝搬時間差を求める。
ここで、上流側のトランスデューサから下流側のトランスデューサに超音波が伝搬する場合、音速は流速により早くなり、逆では遅くなる。この伝搬時間差を精度良く求めるためには、時間差が大きくなるように、流体中の超音波の伝搬距離を長くすることが望ましい(図8及び図9における細い矢印の長さの合計)。すなわち、トラバース数が増えると、伝搬距離が長くなり、計測上有利であることがわかる。例えば、W法(4トラバース)を用いると、一般的に用いられているZ法(1トラバース)に比べて、4倍の伝搬時間差を得ることができる。
また、超音波は、媒質の音速(音響インピーダンス)の差が大きい場合には反射が大きくなり、音速の差が小さいと透過することが知られている。今回想定している材質の音響インピーダンスは、空気の音響インピーダンスは他に比べて圧倒的に小さく、差が大きくなるため反射する。
材質の違いによる超音波の伝搬の違い(音響インピーダンス及び音速の違い)について、例えば図10の通りである。また、超音波の屈折角と透過及び反射については、例えば図11の通りである。
特許第5812734号 特開2010-181321号公報
一方、従来の超音波流量計ではトランスデューサを小型化することは困難であり、超音波流量計の計測対象が小口径配管(直径数ミリ程度の径の小さい配管)を流れる流体である場合、トランスデューサの大きさを変更しないで対応する必要がある。
従来の超音波流量計において、トランスデューサを小型化することが困難である理由としては、以下の事項が挙げられる。
まず、トランスデューサに用いられる圧電素子は、任意の周波数の振動を発生する。この周波数は、対象となる配管の材料、厚さ及び配管を流れる流体等により適切な値がある。よって、小口径配管に対応させるために、圧電素子を小さくすること及び薄くすることはできない。
また、トランスデューサに用いられる圧電素子は、様々な振動モードが存在する。ここで、圧電素子を厚みモードで振動させる場合、基本的に圧電素子の厚さが周波数を決定するため、薄くすることができない。例えば、1MHzの周波数では厚さ(t)は、圧電素子の厚みは2mm程度となる。
また、トランスデューサに用いられる圧電素子を厚みモードで振動させる場合、圧電素子の長さ(l)及び幅(w)は厚さ(t)に対して十分大きい必要がある(板状の形状)(図12参照)。例えば、圧電素子の長さ及び幅は、厚さの10倍程度、最低でも3倍程度が必要となる。圧電素子は、最小サイズでも、6mm(長さ)x6mm(幅)x2mm(厚さ)となる。
なお、図12では、左側にトランスデューサの正面図を示し、右側にトランスデューサの側面図を示している。また、図12において、符号5011aは圧電素子を示し、符号5012aはウェッジ材を示している。
また、トランスデューサに用いられる圧電素子を小さくすると、超音波を送受信する面積が小さくなる。この場合、トランスデューサは、送信する超音波の出力が小さくなり、また、受信する超音波も弱くなる。すなわち、超音波信号が小さくなるので、性能に影響が悪化する。したがって、圧電素子は、最小サイズよりも長さと幅が大きいことが望ましい。
そして、配管が小口径配管である場合でのトランスデューサの配置例としては、例えば、図13,図14及び図15に示すような配置が挙げられる。
図13Aは、超音波パスが1トラバース(Z法)であり、配管が1/2配管(基準径の配管(図8及び図9に示す配管)に対して径が1/2である配管)である場合を示している。
また、図13Bは、超音波パスが1トラバース(Z法)であり、配管が1/4配管(基準径の配管に対して径が1/4である配管)である場合を示している。
また、図13Cは、超音波パスが1トラバース(Z法)であり、配管が1/8配管(基準径の配管に対して径が1/8である配管)である場合を示している。
ここで、超音波パスが1トラバースである場合、超音波の干渉等は発生しないため、従来の超音波流量計は小口径配管にも対応可能である。但し、配管を流れる流体中における超音波の伝搬距離(図13における細い矢印の長さ)が短いため、伝搬時間差が小さくなり、従来の超音波流量計では計測が困難になる。
また、図14Aは、超音波パスが2トラバース(V法)であり、配管が1/2配管である場合を示している。
また、図14Bは、超音波パスが2トラバース(V法)であり、配管が1/4配管である場合を示している。図14Bの場合には、2つのトランスデューサが有するウェッジ材が干渉してしまうため配置できず、実現不可能である。また、干渉している部分の形状を変更すると、一部の超音波の伝搬エリアが無くなってしまう。
また、図14Cは、超音波パスが2トラバース(V法)であり、配管が1/4配管である場合を示している。図14Cのように、2つのトランスデューサが有するウェッジ材を干渉しないように離すと、一方のトランスデューサが送信した超音波が正しく他方のトランスデューサに到達しないため、正しく機能しない。
図15Aは、超音波パスが3トラバースであり、配管が1/2配管である場合を示している。図15Aの場合には、トランスデューサを正しく配置可能であり、超音波の送受信が可能である。
また、図15Bは、超音波パスが3トラバースであり、配管が1/4配管である場合を示している。ここで、図15Bにおける符号141は、配管で反射せずに送信したトランスデューサに入ってきてしまう超音波を示している。また、図15Bにおける符号142は、1トラバースで直接入ってきてしまう超音波を示している。また、図15Bにおける符号143は、3トラバースで入ってくる超音波(正しい超音波)を示している。このように、図15Bの場合には、正しく反射した超音波をとらえることはできない。
なお、図16Aは、図13Bに示す構成の場合での超音波の受信波形の一例を示す図であり、図16Bは、図14Cに示す構成の場合での超音波の受信波形の一例を示す図である。
この図16Aに示すように、図13Bに示す構成の場合には、超音波の受信波形として、伝搬時間差の演算に適したピーク波形が得られている。一方、図16Bに示すように、図14Cに示す構成の場合には、明確なピークがなく、伝搬時間差の演算に適していない。
このように、従来の超音波流量計を小口径配管に適用する場合、トラバース数が少ないと超音波の伝搬時間差が微小となるため計測が困難となり、トラバース数が多いとトランスデューサの取付けが困難となる。
なお、超音波の伝搬時間差が微小となる場合、計測精度の向上のために超音波流量計における電気回路又は処理アルゴリズムに工夫を凝らすことが一般的であるが、その性能(対応可能な配管径、最小流量、又は、安定した計測等)には限界がある。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、従来に対し、小口径配管へのトランスデューサの取付けに対して設計自由度を柔軟化可能な超音波流量計を提供することを目的としている。
本開示に係る超音波流量計は、配管における上流側に取付けられ、当該配管における下流側との間で超音波の送受信を行う第1のトランスデューサと、配管における下流側に取付けられ、当該配管における上流側との間で超音波の送受信を行う第2のトランスデューサと、第1のトランスデューサ及び第2のトランスデューサによる超音波を外面で反射可能であり、当該第1のトランスデューサ及び当該第2のトランスデューサにおける超音波パスに応じて配管に取付けられた1つ以上の反射ブロックと、第1のトランスデューサによる送受信結果及び第2のトランスデューサによる送受信結果に基づいて、超音波の伝搬時間差から配管を流れる流体に関するパラメータを算出する演算部とを備えたことを特徴とする。
本開示によれば、上記のように構成したので、従来に対し、小口径配管へのトランスデューサの取付けに対して設計自由度を柔軟化可能となる。
実施の形態1に係る超音波流量計の構成例を示す図である。 図2A~図2Bは、実施の形態1におけるトランスデューサの配置例を示す図である。 図3A~図3Bは、実施の形態1におけるトランスデューサの配置例を示す図である。 実施の形態1におけるトランスデューサの設計方法を説明するための図である。 図5Aは、図2Aに示す構成の場合での超音波の受信波形の一例を示す図であり、図5Bは、図2Bに示す構成の場合での超音波の受信波形の一例を示す図であり、図5Cは、図3Aに示す構成の場合での超音波の受信波形の一例を示す図である。 図6A~図6Dは、実施の形態2におけるトランスデューサの配置例を示す図である。 図7A~図7Bは、実施の形態2におけるトランスデューサの配置例を示す図である。 図8A~図8Bは、従来のトランスデューサの配置例を示す図であって、図8Aは、超音波パスが1トラバース(Z法)である場合を示し、図8Bは、超音波パスが2トラバース(V法)である場合を示す図である。 図9A~図9Bは、従来のトランスデューサの配置例を示す図であって、図9Aは、超音波パスが3トラバースである場合を示し、図9Bは、超音波パスが4トラバース(W法)である場合を示す図である。 媒質の違いによる超音波の伝搬の違いの一例を示す図である。 音波の屈折角と透過及び反射を説明するための図である。 従来のトランスデューサの構成例を示す図である。 図13A~図13Cは、配管が小口径配管である場合での従来のトランスデューサの配置例を示す図であって、図13Aは、超音波パスが1トラバース(Z法)であり、配管が1/2配管である場合を示し、図13Bは、超音波パスが1トラバース(Z法)であり、配管が1/4配管である場合を示し、図13Cは、超音波パスが1トラバース(Z法)であり、配管が1/8配管である場合を示す図である。 図14A~図14Cは、配管が小口径配管である場合での従来のトランスデューサの配置例を示す図であって、図14Aは、超音波パスが2トラバース(V法)であり、配管が1/2配管である場合を示し、図14Bは、超音波パスが2トラバース(V法)であり、配管が1/4配管である場合を示し、図14Cは、超音波パスが2トラバース(V法)であり、配管が1/4配管である場合を示す図である。 図15A~図15Bは、配管が小口径配管である場合での従来のトランスデューサの配置例を示す図であって、図15Aは、超音波パスが3トラバースであり、配管が1/2配管である場合を示し、図15Bは、超音波パスが3トラバースであり、配管が1/4配管である場合を示す図である。 図16A~図16Bは、従来の超音波流量計を小口径配管に適用した場合での超音波の受信波形の一例を示す図であって、図16Aは、図13Bに示す構成の場合での超音波の受信波形の一例を示す図であり、図16Bは、図14Cに示す構成の場合での超音波の受信波形の一例を示す図である。
以下、実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る超音波流量計1の構成例を示す図である。
超音波流量計1は、対象となる配管2を流れる流体に関するパラメータを計測する。流体に関するパラメータとしては、流速又は流量のうちの少なくとも一方が挙げられる。なお、超音波流量計1は、超音波の斜角入射による伝搬時間差法を用いた、クランプオン式の超音波流量計である。
この超音波流量計1は、図1に示すように、トランスデューサ(第1のトランスデューサ)101a、トランスデューサ(第2のトランスデューサ)101b、1つ以上の反射ブロック102、及び、演算部103(不図示)を備えている。
なお、図1では、超音波流量計1(トランスデューサ101a及びトランスデューサ101b)が配管2に取付けられた状態を示している。この配管2は、例えばPFAのような樹脂から成る。また、この配管2は、主に、小口径配管(直径数ミリ程度の径の小さい配管)であることを想定している。また、配管2を流れる流体は水等の液体である。
また、図1において、太い矢印は配管内を流体が流れる方向を示し、細い矢印は超音波の伝搬方向を示している。また、図1において、破線で囲まれた領域は、超音波の伝搬領域を示している。
トランスデューサ101aは、配管2における上流側に取付けられ、当該配管2における下流側(トランスデューサ101b)との間で超音波の送受信を行うトランスデューサである。このトランスデューサ101aとしては既存のものを使用することができる。
このトランスデューサ101aは、図1に示すように、圧電素子1011a及びウェッジ材1012aを有する。
圧電素子1011aは、板状に構成され、任意の周波数の振動を発生することで、超音波を発生する。
ウェッジ材1012aは、圧電素子1011aを配管2に取付けるための部材である。このウェッジ材1012aは、例えばアクリルのような樹脂から成る。
そして、このトランスデューサ101aは、配管2における下流側(トランスデューサ101b)に超音波を送信し、当該下流側(トランスデューサ101b)からの超音波を受信する。
トランスデューサ101bは、配管2における下流側に取付けられ、当該配管2における上流側(トランスデューサ101a)との間で超音波の送受信を行うトランスデューサである。このトランスデューサ101bとしては既存のものを使用することができる。
このトランスデューサ101bは、図1に示すように、圧電素子1011b及びウェッジ材1012bを有する。
圧電素子1011bは、板状に構成され、任意の周波数の振動を発生することで、超音波を発生する。
ウェッジ材1012bは、圧電素子1011bを配管2に取付けるための部材である。このウェッジ材1012bは、例えばアクリルのような樹脂から成る。
そして、このトランスデューサ101bは、配管2における上流側(トランスデューサ101a)に超音波を送信し、当該上流側(トランスデューサ101a)からの超音波を受信する。
反射ブロック102は、トランスデューサ101a及びトランスデューサ101bによる超音波を外面で反射可能であり、トランスデューサ101a及びトランスデューサ101bにおける超音波パスに応じて配管2に1つ以上取付けられたブロックである。すなわち、この反射ブロック102は、トランスデューサ101a、トランスデューサ101b又は他の反射ブロック102に対し、配管2を介して、対向配置されている。
反射ブロック102は、ウェッジ材1012a及びウェッジ材1012bと同等の媒質(音速(音響インピーダンス)が同等の媒質)で構成されている。この反射ブロック102は、例えばアクリルのような樹脂から成る。
このトランスデューサ101a、トランスデューサ101b及び反射ブロック102は、例えば図2及び図3に示すような超音波パスを形成するように配置される。
図2Aは、超音波パスが2トラバース(V法)であり、配管2が1/4配管である場合を示している。
図2Aの場合には、トランスデューサ101a及びトランスデューサ101bに対して、配管2を介して、1つの反射ブロック102が対向配置されている。
また、図2Bは、超音波パスが3トラバースであり、配管2が1/4配管である場合を示している。
図2Bの場合には、トランスデューサ101aに対して、配管2を介して、1つ目の反射ブロック102が対向配置されている。そして、1つ目の反射ブロック102及びトランスデューサ101bに対して、配管2を介して、2つ目の反射ブロック102が対向配置されている。
また、図3Aは、超音波パスが4トラバース(W法)であり、配管2が1/4配管である場合を示している。
図3Aの場合には、トランスデューサ101aに対して、配管2を介して、1つ目の反射ブロック102が対向配置されている。そして、1つ目の反射ブロック102に対して、配管2を介して、2つ目の反射ブロック102が対向配置されている。そして、2つ目の反射ブロック102に対して、配管2を介して、3つ目の反射ブロック102が対向配置されている。そして、3つ目の反射ブロック102に対して、配管2を介して、トランスデューサ101bが対向配置されている。
また、図3Bは、超音波パスが2トラバース(V法)であり、配管2が1/4配管である場合を示している。
図3Bの場合には、トランスデューサ101a及びトランスデューサ101bに対して、配管2を介して、1つの反射ブロック102が対向配置されている。なお、図3Bの場合には、反射ブロック102が台形状に構成されている。
なお、トラバース数は、超音波が配管2の軸方向に対して斜めに横断する回数を指す。
なお、図1に示す超音波流量計1では、ウェッジ材1012a、ウェッジ材1012b、反射ブロック102,配管2、及び、配管2を流れる流体は、同程度の音速(音響インピーダンス)であり、超音波が透過する媒質により構成されている。
一方、超音波流量計1が取付けられた配管2の周囲は空気であり、上記超音波は当該空気との境界面で反射する。
演算部103は、トランスデューサ101aによる送受信結果及びトランスデューサ101bによる送受信結果に基づいて、超音波の伝搬時間差から配管2を流れる流体に関するパラメータを算出する。ここで、演算部103は、上記流体に関するパラメータとして、流体の流速を算出してもよい。また、演算部103は、上記算出した流体の流速及び配管2の径に基づいて、上記流体に関するパラメータとして、流体の流量を算出してもよい。
この演算部103による演算方法については、従来方法を適用可能であり、その詳細については省略する。
なお、演算部103は、システムLSI(Large Scale Integration)等の処理回路、又はメモリ等に記憶されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等により実現される。
次に、トランスデューサ101a、トランスデューサ101b及び反射ブロック102の設計方法について、図4を参照しながら説明する。
トランスデューサ101a及びトランスデューサ101bは、超音波パスに基づいて設計され、反射ブロック102は、超音波の伝搬領域に基づいて設計される。トランスデューサ101a、トランスデューサ101b及び反射ブロック102のより具体的な設計方法を以下に示す。
なお以下では、トランスデューサ101aを基準に設計を行った場合について示すが、トランスデューサ101bを基準に設計を行ってもよい。
前提として、図10及び図11に示すように、異なる媒質間での超音波の伝搬に関して、屈折角は、材質の音速(音響インピーダンス)によって求めることができる。
また、ウェッジ材1012a,1012bから配管2への超音波の入射角は、様々な条件により最適値は異なっていると考えられ、任意の角度でよいものとする。
また、図4において、圧電素子1011aの中央から入射角(θ1)で送信された超音波の超音波パスを実線矢印で示す。また、圧電素子1011aについて、下端からのパスを破線矢印で示し、上端からのパスを一点鎖線矢印で示す。なお、各パスは、全て平行(略平行の意味を含む)に伝搬する。破線矢印と一点鎖線矢印で挟まれた領域は、超音波が伝搬するパスとなる。また、配管2を流れる流体の流速は0であるとする。
この場合、まず、圧電素子1011aから送信される超音波の入射角(θ1)、及び、当該超音波が透過する各媒質の音速から求められた屈折角に基づいて、圧電素子1011aの中央からの超音波パス(実線矢印)を設計する。
次に、設計した超音波パスに基づいて、トランスデューサ101a及びトランスデューサ101bを設計する。この際、トランスデューサ101aとトランスデューサ101bとの間の間隔(ピッチ)は任意で構わない。但し、ウェッジ材1012a及びウェッジ材1012bが重なって配置することはできないため、図4に示すx1は0以上である必要がある。
次に、実線矢印の超音波パスが圧電素子1011aの中央から送信され、圧電素子1011bの中央に受信されるようにするため、x1が0以上、x2,x3が0以上となるように、反射ブロック102の高さ(h1)を設計する。
次に、送信側の圧電素子1011aの下端からのパス(破線矢印)及び上端からのパス(一点鎖線矢印)を、実線矢印と同様に(平行に)描画する。そして、破線矢印の反射ブロック102の入射部分、一点鎖線矢印の反射ブロック102からの出射部分に着目し、この部分が反射ブロック102に含まれるように、すなわち、x4,x5が0以上になるように反射ブロック102の長さ(l1)を設計する。
なお、反射ブロック102の幅は、配管2との接触面よりも十分大きな幅であればよい。一方で、樹脂製の配管2では変形が想定され接触面積も異なってくるため、反射ブロック102の幅は、配管2の内径以上の幅(d1)であることが望ましい。
また、反射ブロック102の形状は、直方体を基本とするが、超音波の伝搬エリアに含まれない領域は削除することも可能である。
また、一般的に、伝搬時間差法を用いたクランプオン式の超音波流量計では、一方のトランスデューサから配管に伝わり、流体に伝わらずに、当該配管から直接他方のトランスデューサに伝搬した超音波はノイズとなる。よって、計測の用いる伝搬時間差を演算する際には上記ノイズを超音波信号と区別する必要がある。ここで、ノイズと超音波信号の伝搬時間が大きく異なる場合、容易に区別可能であるが、伝搬時間が近い場合にはノイズが超音波信号に影響し、伝搬時間差が正確に求められなくなることがある。
このような場合、配管の外壁にダンピング材と呼ばれる超音波吸収体が取付けられることがある。このダンピング材によりノイズ成分が弱められ、超音波信号が検出し易くなる。
よって、実施の形態1に係る超音波流量計1についても、上記と同様の考え方により、配管2の外壁だけでなく、反射ブロック102の反射面以外にはダンピング材が取付けられることが望ましい。反射ブロック102は、配管2の接触面(図4に示す上面)とその対面が反射面(図4に示す底面)となる。そのため、図4に示す反射ブロック102のうち、接触面及び反射面以外の面にはすべてダンピング材が取付けられることが望ましい。
なお上記では、超音波パスが2トラバースである場合を示したが、超音波パスがその他(3トラバース又は4トラバース)である場合についても、反射ブロック102毎に、同様の手法で設計可能である。
ここで、ウェッジ材1012a,1012b(樹脂)、反射ブロック102(樹脂)、配管2(樹脂)、及び、配管2を流れる流体(水等の液体)は、同様の超音波特性(音速)を有している。そのため、これらを密着させることでその境界面で屈折及び反射がほとんど発生せずに透過することになる。
一方、超音波流量計1が取付けられた配管2の周囲は空気等のように上記とは超音波特性(音速)が大きく異なることを想定しており、周囲との境界面で上記超音波は反射する。これにより、上記のような超音波パスが構成される。
そして、超音波流量計1における計測を、上流から下流への超音波の伝播時間差、及び、下流から上流への超音波の伝搬時間差から求める場合、小口径配管である配管2では流体中を通る超音波パスが短い(上記細い実線矢印の長さの合計)ことにより時間差を検出し難く、ウェッジ材1012a,1012bを含むトランスデューサ101a,101bの小型化が困難である。
そこで、実施の形態1に係る超音波流量計1では、トランスデューサ101a及びトランスデューサ101bによる超音波の反射部分に反射ブロック102が設置されている。すなわち、反射ブロック102がない状態では、配管2と周囲(空気等)との接触面においてほとんどの超音波が反射するが、反射ブロック102がある状態では、配管2から反射ブロック102内に超音波が伝搬し、反射ブロック102と周囲の接触面において超音波が反射するようになる。結果として、実施の形態1に係る超音波流量計1では、従来に対し、小口径配管である配管2に対する超音波を用いた伝搬時間差法による計測を、任意のトラバース数で実現することが容易となる。
なお、図5Aは、図2Aに示す構成の場合での超音波の受信波形の一例を示す図であり、図5Bは、図2Bに示す構成の場合での超音波の受信波形の一例を示す図であり、図5Cは、図3Aに示す構成の場合での超音波の受信波形の一例を示す図である。
この図5A~図5Cに示すように、実施の形態1に係る超音波流量計1では、反射ブロック102が用いられることで、超音波の受信波形として、伝搬時間差の演算に適したピーク波形が得られている。
なお上記では、反射ブロック102として、主に、直方体のものが用いられた場合を示した。しかしながら、これに限らず、反射ブロック102の形状としては、例えば超音波が伝搬しない部分が削除された形状でもよい。
以上のように、この実施の形態1によれば、超音波流量計1は、配管2における上流側に取付けられ、当該配管2における下流側との間で超音波の送受信を行うトランスデューサ101aと、配管2における下流側に取付けられ、当該配管2における上流側との間で超音波の送受信を行うトランスデューサ101bと、トランスデューサ101a及びトランスデューサ101bによる超音波を反射可能であり、当該トランスデューサ101a及び当該トランスデューサ101bにおける超音波パスに応じて配管2に取付けられた1つ以上の反射ブロック102と、トランスデューサ101aによる送受信結果及びトランスデューサ101bによる送受信結果に基づいて、超音波の伝搬時間差から配管2を流れる流体に関するパラメータを算出する演算部103とを備えた。これにより、実施の形態1に係る超音波流量計1は、従来に対し、小口径配管へのトランスデューサ101a,101bの取付けに対して設計自由度を柔軟化可能となる。
実施の形態2.
実施の形態1に係る超音波流量計1では、トランスデューサ101aとトランスデューサ101bとの間(ウェッジ材1012aとウェッジ材1012bとの間)の距離(ピッチ)を任意の距離とする場合を示した。
これに対し、実施の形態2に係る超音波流量計1では、トランスデューサ101aとトランスデューサ101bとの間(ウェッジ材1012aとウェッジ材1012bとの間)の距離を一定に固定した状態のまま、反射ブロック102のサイズを変更することで対応する場合について示す。
実施の形態2におけるトランスデューサ101a及びトランスデューサ101bは、例えば図6及び図7に示すような超音波パスを形成するように配置される。
図6Aは、超音波パスが2トラバース(V法)であり、配管2が1/1配管である場合を示している。図6Aの場合には、反射ブロック102は不要である。
また、図6Bは、超音波パスが2トラバース(V法)であり、配管2が1/2配管である場合を示している。図6Bの場合には、反射ブロック102として小さいブロックが用いられている。
また、図7Aは、超音波パスが2トラバース(V法)であり、配管2が1/4配管である場合を示している。図7Aの場合には、反射ブロック102として大きいブロック(図4Bに示す反射ブロック102より大きいブロック)が用いられている。
また、図7Bは、超音波パスが2トラバース(V法)であり、配管2が略1/2配管(1/2配管に対して僅かに径が小さい配管)である場合を示している。図7Bの場合には、反射ブロック102として小さいブロックが用いられている。
図6及び図7に示すように、実施の形態2に係る超音波流量計1では、反射ブロック102のサイズを変更することで、ウェッジ材1012a及びウェッジ材1012bとの間の距離(ピッチ)を一定に固定したままで、様々な配管2の径に対応可能となる。
ここで、反射ブロック102は、単なる樹脂素材であり、安価に製造可能である。一方、トランスデューサ101a,101bは、圧電素子1011a,1011b及びウェッジ材1012a,1012b等から成り、超音波を送受信するため、比較的高価な部品となる。
そこで、実施の形態2に係る超音波流量計1では、図6及び図7に示すように、トランスデューサ101aとトランスデューサ101bとの間の距離を一定に固定する。これにより、実施の形態2に係る超音波流量計1では、一体型にパッケージングすることが可能となる。その結果、実施の形態2に係る超音波流量計1では、配管2の径毎に異なる距離にトランスデューサ101a及びトランスデューサ101bを設置したり、予め特定の配管2の径に最適化された距離のトランスデューサ101a及びトランスデューサ101bのペアを用意する必要が無くなる。
また、実施の形態2に係る超音波流量計1では、配管2が変形等により少し小さめの径になっている場合、又は、配管2又は配管2を流れる流体の超音波特性により、屈折等が発生し、正常に超音波が送受信できない場合においても、反射ブロック102のサイズを調整することで、適切な超音波を送受信できるようになる。
なお、各実施の形態の自由な組合わせ、或いは各実施の形態の任意の構成要素の変形、若しくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 超音波流量計
2 配管
101a トランスデューサ(第1のトランスデューサ)
101b トランスデューサ(第2のトランスデューサ)
102 反射ブロック
103 演算部
1011a 圧電素子
1011b 圧電素子
1012a ウェッジ材
1012b ウェッジ材

Claims (4)

  1. 配管における上流側に取付けられ、当該配管における下流側との間で超音波の送受信を行う第1のトランスデューサと、
    配管における下流側に取付けられ、当該配管における上流側との間で超音波の送受信を行う第2のトランスデューサと、
    前記第1のトランスデューサ及び前記第2のトランスデューサによる超音波を外面で反射可能であり、当該第1のトランスデューサ及び当該第2のトランスデューサにおける超音波パスに応じて前記配管に取付けられた1つ以上の反射ブロックと、
    第1のトランスデューサによる送受信結果及び第2のトランスデューサによる送受信結果に基づいて、超音波の伝搬時間差から配管を流れる流体に関するパラメータを算出する演算部と
    を備えた超音波流量計。
  2. 前記第1のトランスデューサは、第1のウェッジ材を有し、
    前記第2のトランスデューサは、第2のウェッジ材を有し、
    前記第1のウェッジ材、前記第2のウェッジ材、前記反射ブロック、前記配管及び前記配管を流れる流体は、超音波を透過する媒質により構成された
    ことを特徴とする請求項1記載の超音波流量計。
  3. 前記第1のトランスデューサ及び前記第2のトランスデューサは、超音波パスに基づいて設計され、
    前記反射ブロックは、超音波の伝搬領域に基づいて設計された
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の超音波流量計。
  4. 前記第1のトランスデューサと前記第2のトランスデューサとの間の距離は固定である
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちの何れか1項記載の超音波流量計。
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