JP2023110006A - ランダムアクセス手順を実行する端末装置、基地局装置、制御方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ランダムアクセス手順の改善技術を提供する。【解決手段】無線通信システムにおいて、2ステップのランダムアクセス手順または4ステップのランダムアクセス手順RACHを実行して基地局装置との接続を確立する端末装置は、2ステップのランダムアクセス手順におけるプリアンブルと接続確立のための所定の情報とを含んだ第1のメッセージが送信された後に、基地局装置から4ステップのRACHを実行すべきことを示す指示と共に、4ステップのRACHのメッセージ2に相当する情報を受信した場合に、4ステップのRACHのメッセージ3を基地局装置へ送信する。【選択図】図17B
Description
本発明は、端末装置、基地局装置、制御方法、及びプログラムに関し、より具体的には、ランダムアクセス手順の改善技術に関する。
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)において、ロングタームエボリューション(LTE)や第5世代(5G)のNew Radio(NR)等の無線通信システムの規格が策定されている。LTEやNRでは、端末装置と基地局装置との間の初期接続のためのランダムアクセス手順が規定されている。従来のランダムアクセス手順は、4ステップの処理が行われる。
4ステップのランダムアクセス手順の処理例を図1に示す。4ステップのランダムアクセス手順では、まず、端末装置(User Equipment、UE)が、第1のメッセージ(メッセージ1)としてランダムアクセス(RA)プリアンブルを基地局装置へ送信する。ここで、基地局装置は、一例において、NRの場合はgNB、LTEの場合はeNBと表記される。なお、RAプリアンブルは、所定の無線リソース(周波数-時間リソース)を用いて送信される。基地局装置は、RAプリアンブルを検出すると、第2のメッセージ(メッセージ2)として、RAレスポンスを端末装置へ送信する。メッセージ2には、端末装置が、メッセージ2を受信した後に送信すべき第3のメッセージ(メッセージ3)の送信に使用すべき無線リソースや信号送信時のパラメータの情報が含まれる。また、メッセージ2には、信号のタイミングを同期させるためのタイミングアドバンス(TA)等の各種情報が含まれる。端末装置は、その情報によって指定された無線リソースや各種情報を用いて、メッセージ3として、初期アクセスを確立するための所定の情報が、端末装置から基地局装置へ送信される。そして、基地局装置は、メッセージ3に応答して、第4のメッセージを端末装置へ送信する。これらの手順が行われることにより、端末装置と基地局装置との間の初期接続が確立される。
一方、3GPPでは、初期接続手順に要する時間を短縮するために、図2に示すような2ステップのランダムアクセス手順の採用が検討されている(非特許文献1参照)。2ステップのランダムアクセス手順では、端末装置は、上述のメッセージ1及びメッセージ3に相当し、RAプリアンブルと初期アクセスのための所定の情報を送信する物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)とを含んだメッセージAを送信する。そして、基地局装置は、メッセージAに応答して、上述のメッセージ2及びメッセージ4に相当するメッセージBを送信するように構成される。2ステップのランダムアクセス手順では、このメッセージAとメッセージBの送受信が完了することにより、端末装置と基地局装置との間の接続が確立される。なお、以下では、2ステップのランダムアクセス手順を「2ステップRACH」と呼び、4ステップのランダムアクセス手順を「4ステップRACH」と呼ぶ場合がある。
3GPP、RP-182894
2ステップRACHでは、メッセージAの送信のために、無線リソース(時間・周波数・空間)や送信パラメータ(変調方式・符号化率・信号波形・プレコーダ等)を動的に割り当てることができない。このため、端末装置は、端末装置から基地局装置への上りリンクについて一定程度に良好な無線環境が得られることが想定して、メッセージAを送信しうる。ここで、2ステップRACHが常時使用される場合、実際の上りリンクの無線環境が想定された無線環境とは異なり2ステップRACHが機能しない程度の無線環境であると、基地局装置がメッセージAの受信に失敗し、接続を確立することができなくなりうる。この場合、端末装置は、メッセージBが受信されるまでメッセージAの送信を繰り返し試行しうる。しかしながら、無線環境が改善するまで基地局装置によるメッセージAの受信が成功しない状況の場合、その無線環境が改善されるまでの間だけ、接続の確立が遅延してしまう。
本発明は、2ステップのランダムアクセス手順が使用される無線通信システムにおいて接続完了までの時間の長期化を防止する技術を提供する。
本発明の一態様による端末装置は、2ステップのランダムアクセス手順または4ステップのランダムアクセス手順を実行して基地局装置との接続を確立する確立手段と、前記確立手段によって前記2ステップのランダムアクセス手順におけるプリアンブルと接続確立のための所定の情報とを含んだ第1のメッセージが送信された後に、前記基地局装置から4ステップのランダムアクセス手順を実行すべきことを示す指示と共に、4ステップランダムアクセス手順のメッセージ2に相当する情報を受信した場合に、前記確立手段が前記4ステップのランダムアクセス手順のメッセージ3を前記基地局装置へ送信する制御を行う制御手段と、を有する。
本発明の一態様による基地局装置は、端末装置から2ステップのランダムアクセス手順におけるプリアンブルと接続確立のための所定の情報とを含んで送信された第1のメッセージのうちの前記プリアンブルの受信に成功しながら前記所定の情報の受信に成功しなかった場合に、前記端末装置が4ステップのランダムアクセス手順を実行すべきことを示す指示と共に、4ステップランダムアクセス手順のメッセージ2に相当する情報を、前記端末装置へ送信する送信手段を有する。
本発明によれば、2ステップのランダムアクセス手順が使用される無線通信システムにおいて接続完了までの時間の長期化を防止することができる。
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照とした以下の説明により明らかになるであろう。なお、添付図面においては、同じ若しくは同様の構成には、同じ参照番号を付す。
添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施の形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。
4ステップのランダムアクセス手順の流れを概略的に示す図である。
2ステップのランダムアクセス手順の流れを概略的に示す図である。
使用可能な周波数帯域と帯域幅部分との関係の例を示す図である。
無線通信システムの構成例を示す図である。
端末装置及び基地局装置のハードウェア構成例を示す図である。
端末装置の機能構成例を示す図である。
無線通信システムで実行される処理の流れの例を示す図である。
無線通信システムで実行される処理の流れの例を示す図である。
無線通信システムで実行される処理の流れの例を示す図である。
端末装置の機能構成例を示す図である。
無線通信システムで実行される処理の流れの例を示す図である。
無線通信システムで実行される処理の流れの例を示す図である。
無線通信システムで実行される処理の流れの例を示す図である。
端末装置の機能構成例を示す図である。
基地局装置の機能構成例を示す図である。
無線通信システムで実行される処理の流れの例を示す図である。
無線通信システムで実行される処理の流れの例を示す図である。
無線通信システムで実行される処理の流れの例を示す図である。
無線通信システムで実行される処理の流れの例を示す図である。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
(システム構成)
本実施形態に係る無線通信システムの構成例を図4に示す。本システムは、一例において5Gのセルラ通信システムである。ただし、これに限られず、本システムは、例えば5G以降の後継のセルラ通信システムであってもよいし、セルラ以外の無線通信システムであってもよい。本システムは、基地局装置401と端末装置402及び端末装置403とを含んで構成される。なお、図4では、説明を簡単にするために、1つの基地局装置と2つの端末装置のみを示しているが、これらの装置の数は限定されるものではなく、より多くの基地局装置及び端末装置が当然に存在してもよく、また、端末装置は1つのみであってもよい。
本実施形態に係る無線通信システムの構成例を図4に示す。本システムは、一例において5Gのセルラ通信システムである。ただし、これに限られず、本システムは、例えば5G以降の後継のセルラ通信システムであってもよいし、セルラ以外の無線通信システムであってもよい。本システムは、基地局装置401と端末装置402及び端末装置403とを含んで構成される。なお、図4では、説明を簡単にするために、1つの基地局装置と2つの端末装置のみを示しているが、これらの装置の数は限定されるものではなく、より多くの基地局装置及び端末装置が当然に存在してもよく、また、端末装置は1つのみであってもよい。
基地局装置と端末装置との間の通信は、一例において、システムで使用可能な周波数帯域(システム帯域幅、基地局チャネル帯域幅)のうちの少なくとも一部であるBandwidth part(以下では、「帯域幅部分」と呼ぶ。)を用いて行われる。この帯域幅部分の構成例について、図3を用いて説明する。端末装置(UE)は、それぞれ、システム帯域幅の範囲内で、最大4つの帯域幅部分を設定することができ、そのうちの1つをアクティブな状態として基地局装置と通信を行う。端末装置は、このような帯域幅部分を用いることにより、常に全システム帯域幅を変復調する必要がなくなり、アクティブな帯域幅部分のみを変復調することによって、基地局装置と通信することができる。
本実施形態に係る端末装置402及び端末装置403は、図2に示すような2ステップRACH又は図1に示すような4ステップRACHを実行することによって、基地局装置401との接続を確立する。なお、2ステップRACHによれば、端末装置と基地局装置とがそれぞれ1回のメッセージを送信するのみで接続が確立されるため、4ステップRACHと比較して、短時間で端末装置と基地局装置との間の接続を確立することができる。一方、2ステップRACHでは、端末装置が上述のようなメッセージAを送信するが、基地局装置は、メッセージAのプリアンブル部分を検出することができたとしても、PUSCH部分の復調・復号に失敗し、その結果、メッセージAに対する応答であるメッセージBを送信することができないことがありうる。特に、PUSCH部分は、無線リソースや送信パラメータが適切に設定されない状態で送信されることが想定されるため、基地局装置が、4ステップRACHのメッセージ3の受信に成功するような無線環境においても、そのPUSCH部分の受信に失敗することがありうる。したがって、端末装置が、常時2ステップRACHを実行する場合、4ステップRACHであれば接続成功する環境においても接続が確立されず、接続が確立可能な通信環境となるまでメッセージAの送信を繰り返すことになり、接続確立までの時間が長期化しうる。また、端末装置が常に4ステップRACHを実行する場合、2ステップRACHでの接続確立に成功することができる環境においても、4ステップRACHが行われることにより、接続確立までの時間が不必要に長期化してしまいうる。
これに対して、本実施形態では、端末装置が、2ステップRACHのメッセージAを送信後に、基地局装置がそのメッセージAの受信に成功しない場合、処理を4ステップRACHへ移行させる(4ステップRACHにフォールバックする)。例えば、端末装置は、基地局装置においてメッセージAの受信に成功しないまま(端末装置がメッセージBを受信しないまま)、メッセージAの送信回数が所定回数に達したことに基づいて、フォールバック処理を実行する。また、端末装置は、メッセージAを送信後、基地局装置においてメッセージAの受信に成功しないまま(端末装置がメッセージBを受信しないまま)経過した時間が、所定時間に達したことに基づいて、フォールバック処理を実行する。また、基地局装置は、例えば、メッセージAのプリアンブル部分を検出したが、PUSCH部分の受信(復調・復号)に失敗した回数が所定回数に達した場合や、プリアンブル部分の検出後にPUSCH部分の受信に成功しないまま経過した時間が所定時間に達した場合に、端末装置へ、4ステップRACHを実行するように指示を送信しうる。
これによれば、端末装置が、2ステップRACHでの接続確立ができない状態において2ステップRACHを継続することを防ぎ、4ステップRACHへのフォールバックによって、接続確立までの時間の長期化を防ぐことができる。また、端末装置は、初期的に2ステップRACHによって接続を試行することにより、2ステップRACHでの接続が可能な環境においては、基地局装置との接続を短い時間で確立することが可能となる。
以下では、このような処理を実行する装置の構成と、処理の流れのいくつかの実施形態について説明する。
<実施形態1>
本実施形態では、端末装置が、2ステップRACHでメッセージAを送信した回数をカウントし、その回数が所定回数に達したことに応じて、2ステップRACHを終了し、4ステップRACHでの接続処理を開始する。
本実施形態では、端末装置が、2ステップRACHでメッセージAを送信した回数をカウントし、その回数が所定回数に達したことに応じて、2ステップRACHを終了し、4ステップRACHでの接続処理を開始する。
(装置構成)
図5に、本実施形態に係る端末装置及び基地局装置のハードウェア構成例を示す。端末装置及び基地局装置は、一例において、プロセッサ501、ROM502、RAM503、記憶装置504、及び通信回路505を有する。端末装置では、例えばROM502、RAM503及び記憶装置504のいずれかに記録された、上述のような端末装置の各機能を実現するプログラムがプロセッサ501により実行される。同様に、基地局装置では、例えばROM502、RAM503及び記憶装置504のいずれかに記録された、上述のような基地局装置の各機能を実現するプログラムがプロセッサ501により実行される。なお、プロセッサ501は、CPU(中央処理装置)、ASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)等の1つ以上のプロセッサでありうる。
図5に、本実施形態に係る端末装置及び基地局装置のハードウェア構成例を示す。端末装置及び基地局装置は、一例において、プロセッサ501、ROM502、RAM503、記憶装置504、及び通信回路505を有する。端末装置では、例えばROM502、RAM503及び記憶装置504のいずれかに記録された、上述のような端末装置の各機能を実現するプログラムがプロセッサ501により実行される。同様に、基地局装置では、例えばROM502、RAM503及び記憶装置504のいずれかに記録された、上述のような基地局装置の各機能を実現するプログラムがプロセッサ501により実行される。なお、プロセッサ501は、CPU(中央処理装置)、ASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)等の1つ以上のプロセッサでありうる。
端末装置及び基地局装置は、例えばプロセッサ501により通信回路505を制御して、相手装置(例えば、端末装置にとっては基地局装置、基地局装置にとっては端末装置やネットワークノード)との間の通信を行う。なお、図5では、端末装置及び基地局装置は、1つの通信回路505を有するような概略図を示しているが、これに限られない。例えば、端末装置は、基地局装置との通信用の通信回路と、例えば無線LAN等の通信用の通信回路とを有していてもよい。また、基地局装置は、例えば、端末装置との通信用の通信回路と、ネットワークノードとの通信用の通信回路とを有してもよい。
なお、端末装置及び基地局装置は、各機能を実行する専用のハードウェアを備えてもよいし、一部をハードウェアで実行し、プログラムを動作させるコンピュータでその他の部分を実行してもよい。また、全機能がコンピュータとプログラムにより実行されてもよい。
図6に、本実施形態に係る端末装置の機能構成例を示す。端末装置は、その機能として、通信制御部601、接続処理部602、メッセージ送信回数保持部603、フォールバック判定部604、及び閾値取得部605を有する。なお、端末装置は、一般的な端末装置としての更なる機能を当然に有しうるが、ここでは説明を簡単にするために省略している。
通信制御部601は、端末装置が基地局装置との間で実行する通信(例えば5Gの通信規格に準拠した無線通信)を制御する。通信制御部601は、例えば、基地局装置との間の通信を実行するための各種制御を実行する。通信制御部601は、一例において、5G規格に準拠した無線通信のための各種制御を実行する。接続処理部602は、通信制御部601を介して、2ステップRACH又は4ステップRACHを実行することにより、基地局装置との間の接続を確立する。2ステップRACHから4ステップRACHへのフォールバック処理は、例えば接続処理部602によって実行されうる。メッセージ送信回数保持部603は、通信制御部601を介してメッセージAが送信された回数を保持する。メッセージ送信回数保持部603は、例えば2ステップRACHでの接続処理を開始する時点で回数を0にリセットし、基地局装置からメッセージBを受信しない間に、メッセージAを送信した回数をカウントする。フォールバック判定部604は、メッセージ送信回数保持部603が保持している、メッセージAの送信回数が所定回数に達したか否かを判定し、その送信回数が所定回数に達した場合に、4ステップRACHへのフォールバックを行うと判定する。フォールバック判定部604は、その判定結果を接続処理部602に入力し、接続処理部602は、4ステップRACHへのフォールバックを行うべきとの判定結果を取得したことに応じて、4ステップRACHでの接続処理を開始する。すなわち、接続処理部602は、4ステップRACHへのフォールバックを行うべきとの判定結果を取得したことに応じて、4ステップRACHのランダムアクセスプリアンブル(メッセージ1)を基地局装置へ送信する。その後は、4ステップRACHの処理に従って、接続処理が実行される。
閾値取得部605は、上述の4ステップRACHへのフォールバックを行うか否かの判定に用いられる所定回数の情報を、例えば通信制御部601を介して基地局装置から取得する。この所定回数は、例えば、4ステップRACHにおけるランダムアクセスプリアンブルの最大送信回数でありうる。4ステップRACHでは、端末装置は、この最大送信回数だけランダムアクセスプリアンブルを送信したにも関わらず、基地局装置からのランダムアクセスレスポンスを受信しなかった場合には、ランダムアクセスに失敗したと判定する。従来の4ステップRACHにおけるランダムアクセスプリアンブルの最大送信回数の情報を流用することにより、所定回数の通知に関して、基地局装置の動作を従来から変更する必要がなくなる。4ステップRACHにおけるランダムアクセスプリアンブルの最大送信回数は、例えば、ブロードキャスト信号によって基地局装置から複数の端末装置へ一斉に通知される。なお、所定回数は、個別シグナリングによって端末装置に通知されてもよい。また、所定回数は、ランダムアクセスプリアンブルの最大送信回数とは異なる値であってもよい。例えば、所定回数は、ランダムアクセスプリアンブルの最大送信回数より小さい値として特定されうる。この場合も、所定回数は、例えばブロードキャスト信号によって1つ以上の端末装置のそれぞれに一斉に通知されてもよいし、個別シグナリングによってそれぞれの端末装置に個別に通知されてもよい。なお、所定回数は、例えば事前に定められていてもよく、その場合は、閾値取得部605は省略されてもよい。
端末装置は、例えば、閾値取得部605が取得した所定回数に達するまで2ステップRACHのメッセージAを送信することによって基地局装置との接続確立を試行する。そして、端末装置は、メッセージAの送信回数が所定回数に達する前にメッセージBを受信した場合には、これにより、2ステップRACHでの接続処理によって基地局装置との接続を確立することができる。一方、端末装置は、メッセージBを受信しないまま、メッセージAの送信回数が所定回数に達した場合には、2ステップRACHの処理を終了し、4ステップRACHの処理を開始する。この場合、端末装置は、4ステップRACHのランダムアクセスプリアンブル(メッセージ1)を送信して、基地局装置との接続を試行する。なお、端末装置は、メッセージ1の送信後にメッセージ2を受信しなかった場合、メッセージ1を再送する。このときの再送は、再送回数が、例えば、4ステップRACHのランダムアクセスプリアンブルの最大送信回数に達するまで行われうる。これによれば、4ステップRACHによって接続確立に成功する確率を向上させることができる。なお、上述の所定回数(「m」とする)が4ステップRACHのランダムアクセスプリアンブルの最大送信回数(「n」とする)より少ない回数である場合には、メッセージ1の再送は、(n-m)回に達するまで行われてもよい。この場合、2ステップRACHのメッセージAの送信回数と4ステップRACHのメッセージ1の送信回数の総和が、4ステップRACHのメッセージ1の最大送信回数までに抑えることができる。このため、2ステップRACHの処理から4ステップRACHの処理へのフォールバックが行われたとしても、4ステップRACHのみを用いる場合と比して、接続確立までの時間が長期化することを防ぐことができる。
なお、上述の所定回数は、端末装置に対して設定されている帯域幅部分のそれぞれについて設定されていてもよい。この場合、閾値取得部605は、端末装置に対して設定されている帯域幅部分のそれぞれについての所定回数を取得しうる。なお、帯域幅部分のそれぞれについて4ステップRACHのランダムアクセスプリアンブルの最大送信回数が設定される場合には、その回数が所定回数として用いられてもよいし、それとは異なる回数が所定回数として用いられてもよい。端末装置は、自装置に対して設定されている帯域幅部分のうち1つの(アクティブな)帯域幅部分においてメッセージAを送信する。そして、端末装置は、基地局装置からのメッセージBを受信しないまま、そのメッセージAの送信回数がその帯域幅部分についての所定回数に達した場合に、4ステップRACHへのフォールバックを行う。なお、基地局装置は、各帯域幅部分についての所定回数を、ブロードキャスト信号によって1つ以上の端末装置へ一斉に通知してもよいし、個別シグナリングによって端末装置のそれぞれに対して別個に通知してもよい。
なお、上述の各処理においては、基地局装置は、4ステップRACHの最大送信回数を端末装置へ通知するのと同じ文脈で、各種所定回数を通知することができるため、従来の構成をそのまま流用することができる。このため、基地局装置の機能構成例については省略する。
(処理の流れ)
続いて、本実施形態に係る処理の流れの例について、図7~図9を用いて説明する。図7は、4ステップRACHのランダムアクセスプリアンブルの最大送信回数が上述の所定回数として利用される場合の処理の例を示している。また、図8は、4ステップRACHのランダムアクセスプリアンブルの最大送信回数と異なる回数が、上述の所定回数として利用される場合の処理の例を示している。また、図9は、帯域幅部分のそれぞれに対して所定回数が設定される場合の例を示している。
続いて、本実施形態に係る処理の流れの例について、図7~図9を用いて説明する。図7は、4ステップRACHのランダムアクセスプリアンブルの最大送信回数が上述の所定回数として利用される場合の処理の例を示している。また、図8は、4ステップRACHのランダムアクセスプリアンブルの最大送信回数と異なる回数が、上述の所定回数として利用される場合の処理の例を示している。また、図9は、帯域幅部分のそれぞれに対して所定回数が設定される場合の例を示している。
図7では、端末装置は、4ステップRACHのランダムアクセスプリアンブルの最大送信回数(n)の情報を、所定回数の情報として、例えば基地局装置から送信されたブロードキャスト信号から取得する。また、図8では、端末装置は、4ステップRACHのランダムアクセスプリアンブルの最大送信回数(n)と異なる回数の閾値(m)の情報を、所定回数の情報として、例えば基地局装置から送信されたブロードキャスト信号から取得する。なお、端末装置は、例えば位置登録時などの接続処理によって他の基地局装置などから、個別シグナリングによってこの回数の閾値(m)の情報を取得してもよい。なお、このランダムアクセスプリアンブルの最大送信回数と異なる閾値のことを、図8では、フォールバック閾値と表現している。図9では、各帯域幅部分に対してフォールバック閾値が設定され、各帯域幅部分に対する所定回数の情報として、その値が基地局装置から端末装置へ通知される例を示している。なお、ランダムアクセスプリアンブルの最大送信回数が帯域幅部分ごとに設定されてもよく、図9の例では、帯域幅部分ごとのランダムアクセスプリアンブルの最大送信回数が、各帯域幅部分に対する所定回数の情報として、基地局装置から端末装置へ通知されてもよい。なお、所定回数は、例えば端末装置の製造時や無線通信システムの設定時などのタイミングで事前に端末装置に設定されていてもよく、この場合、基地局装置から端末装置へ所定回数の情報が通知されなくてもよい。
端末装置は、2ステップRACHの開始時に、メッセージAの送信回数を0回にリセットし、メッセージAを送信する度に、送信回数の値をカウントアップし、その値を保持する。端末装置は、例えば、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会(ランダムアクセスプリアンブルの送信用の周波数・時間リソース)において、メッセージAのプリアンブル部分が送信されるように、メッセージAを送信する。そして、端末装置は、メッセージAの送信後、基地局装置からメッセージAへの応答であるメッセージBが送信されてくるのを待ち受ける。端末装置は、メッセージBを受信していない場合には、次のランダムアクセスプリアンブルの送信機会においてプリアンブル部分が送信されるように、メッセージAを再送する。端末装置は、メッセージAを再送するごとに送信回数の値をカウントアップし、カウントアップを行う度に、その値が所定回数に達したかを判定する。そして、端末装置は、送信回数の値が所定回数に達した場合に、メッセージAの送信を終了し、以降、基地局装置との接続のための処理を4ステップRACHのランダムアクセス動作に変更する。端末装置は、4ステップRACHのランダムアクセス動作を開始すると、4ステップRACHのメッセージ1(ランダムアクセスプリアンブル)を送信し、基地局装置から4ステップRACHのメッセージ2(ランダムアクセスレスポンス)が到来するのを待ち受ける。端末装置がメッセージ2を受信した後は、4ステップRACHのメッセージ3及びメッセージ4が端末装置と基地局装置との間で送受信され、端末装置と基地局装置との間の接続が確立される。
図7の例では、端末装置は、送信したメッセージAに対してメッセージBを受信しなかった場合に、メッセージAの送信回数がランダムアクセスプリアンブルの最大送信回数(n)となるまで、メッセージAの再送を繰り返す。すなわち、端末装置は、メッセージAを、最大でn回送信する。そして、端末装置は、メッセージAをn回送信したことに応じて、メッセージAの送信を終了し、その時点で基地局装置との間の接続が確立されていない場合には、4ステップRACHを開始する。同様に、図8の例では、端末装置は、送信したメッセージAに対してメッセージBを受信しなかった場合に、メッセージAの送信回数がフォールバック判定閾値(m)となるまで、メッセージAの再送を繰り返す。すなわち、端末装置は、メッセージAを、最大でm回送信する。そして、端末装置は、メッセージAをm回送信したことに応じて、メッセージAの送信を終了し、その時点で基地局装置との間の接続が確立されていない場合には、4ステップRACHを開始する。図9の例では、端末装置がどの帯域幅部分を使用するかによって、フォールバック閾値が異なる。図9の例では、端末装置が、第1の帯域幅部分(BWP#1)を用いてメッセージAを送信するものとする。この場合、端末装置は、送信したメッセージAに対してメッセージBを受信しなかった場合に、メッセージAの送信回数が、第1の帯域幅部分についてのフォールバック判定閾値(m1)となるまで、メッセージAの再送を繰り返す。なお、端末装置は、自装置がメッセージAの送信に使用していない帯域幅部分(BWP#0、BWP#2、BWP#3)に関するフォールバック判定閾値(m0、m2、m3)は、4ステップRACHへのフォールバックの判定には用いない。端末装置は、メッセージAを第1の帯域幅部分でm1回送信したことに応じて、メッセージAの送信を終了し、その時点で基地局装置との間の接続が確立されていない場合には、4ステップRACHを開始する。例えば、端末装置は、第1の帯域幅部分で、ランダムアクセスプリアンブルの送信を開始する。
なお、上述の処理において、メッセージAの送信回数は、例えば2ステップRACHの開始時に1回にリセットされてもよく、その場合、端末装置は、メッセージAの送信回数が所定回数を超えた場合に、2ステップRACHを停止する。すなわち、最初のメッセージAの送信後に、送信回数がカウントアップされて「2」となる。この結果、例えば図7の例において、メッセージAがn回送信された時点で、この送信回数がn+1となり、所定回数を超える。このため、端末装置は、メッセージAの送信回数を1にリセットしてカウントアップする場合は、その送信回数が所定回数を超えたことに応じて、2ステップRACHを終了することで、上述の処理と同様の処理を実行することができる。さらに、メッセージAの送信回数の値を、所定回数にリセットし、メッセージAの送信ごとに、その送信回数の値をカウントダウンするようにしてもよい。このように、上述の例は一例であり、メッセージAが所定回数だけ送信された場合に、2ステップRACHを終了するような、様々な構成が用いられうる。
本実施形態によれば、メッセージAの最大送信回数が設定されることにより、端末装置は、2ステップRACHで基地局装置との接続を確立することができない場合に、4ステップRACHを実行する。これにより、端末装置が基地局装置との接続の確立に成功する確率を向上させることができる。また、端末装置は、初期的に2ステップRACHを用いることにより、通信環境が良好な場合に、基地局装置との接続を迅速に確立することができる。
<実施形態2>
本実施形態では、端末装置が、2ステップRACHでメッセージAを送信した後の経過時間が所定時間に達したことに応じて、2ステップRACHを終了し、4ステップRACHでの接続処理を開始する。
本実施形態では、端末装置が、2ステップRACHでメッセージAを送信した後の経過時間が所定時間に達したことに応じて、2ステップRACHを終了し、4ステップRACHでの接続処理を開始する。
(装置構成)
図10に、本実施形態に係る端末装置の機能構成例を示す。なお、ハードウェア構成例は、図5と同様であるため、ここでの説明については省略する。端末装置は、その機能として、通信制御部1001、接続処理部1002、経過時間測定部1003、フォールバック判定部1004、及び閾値取得部1005を有する。なお、端末装置は、一般的な端末装置としての更なる機能を当然に有しうるが、ここでは説明を簡単にするために省略している。
図10に、本実施形態に係る端末装置の機能構成例を示す。なお、ハードウェア構成例は、図5と同様であるため、ここでの説明については省略する。端末装置は、その機能として、通信制御部1001、接続処理部1002、経過時間測定部1003、フォールバック判定部1004、及び閾値取得部1005を有する。なお、端末装置は、一般的な端末装置としての更なる機能を当然に有しうるが、ここでは説明を簡単にするために省略している。
通信制御部1001及び接続処理部1002は、それぞれ、上述の通信制御部601及び接続処理部602と同様である。経過時間測定部1003は、通信制御部1001を介してメッセージAが送信された後に、経過した時間を保持する。経過時間測定部1003は、例えば、2ステップRACHを開始する際に0にリセットされ、メッセージAが送信されたことに応じてスタートするタイマーを保持し、基地局装置からメッセージBを受信しない状態で経過した時間に応じてそのタイマーを更新する。フォールバック判定部1004は、経過時間測定部1003が保持している、メッセージAの送信後の経過時間が所定時間に達したか否かを判定し、その経過時間が所定時間に達した場合に、4ステップRACHへのフォールバックを行うと判定する。フォールバック判定部1004は、その判定結果を接続処理部1002に入力し、接続処理部1002は、4ステップRACHへのフォールバックを行うべきとの判定結果を取得したことに応じて、4ステップRACHでの接続処理を開始する。すなわち、接続処理部1002は、4ステップRACHへのフォールバックを行うべきとの判定結果を取得したことに応じて、4ステップRACHのランダムアクセスプリアンブル(メッセージ1)を基地局装置へ送信する。その後は、4ステップRACHの処理に従って、接続処理が実行される。
閾値取得部1005は、上述の4ステップRACHへのフォールバックを行うか否かの判定に用いられる所定時間の情報を、例えば通信制御部1001を介して基地局装置から取得する。この所定時間は、例えば、4ステップRACHにおいて使用されるタイマーで指定されうる。4ステップRACHでは、ra-ResponseWindow、及び、ra-ContentionResolutionTimerという2つのタイマーが存在する。ra-ResponseWindowは、端末装置が、ランダムアクセスプリアンブルを送信した後、ランダムアクセスレスポンスを受信しないまま、ra-ResponseWindowで指定される時間が経過した場合に、ランダムアクセスプリアンブルが基地局装置に届かなかったと判定するのに使用される。また、ra-ContentionResolutionTimerは、端末装置が、ランダムアクセスレスポンスを受信したことに応じてメッセージ3を送信した後に、メッセージ4を受信しないまま、ra-ContentionResolutionTimerで指定される時間が経過した場合に、ランダムアクセス(Contention Resolution)に失敗したと判定するのに使用される。そして、端末装置は、本実施形態に係る所定時間として、ra-ResponseWindow又はra-ContentionResolutionTimerを使用しうる。これによれば、従来の4ステップRACHにおけるタイマーの値を流用することができるため、所定時間の通知に関して、基地局装置の動作を従来から変更する必要がなくなる。これらの4ステップRACHのタイマー値は、例えば、ブロードキャスト信号によって基地局装置から複数の端末装置へ一斉に通知される。なお、所定時間は、個別シグナリングによって端末装置に通知されてもよい。また、所定時間は、上述の4ステップRACHのタイマーとは異なる値であってもよい。例えば、所定時間は、上述の4ステップRACHのタイマーより小さい値として特定されうる。また、所定時間は、上述の4ステップRACHのタイマーより大きい値として特定されてもよい。この場合も、所定時間は、例えばブロードキャスト信号によって1つ以上の端末装置のそれぞれに一斉に通知されてもよいし、個別シグナリングによってそれぞれの端末装置に個別に通知されてもよい。なお、所定時間は、例えば事前に定められていてもよく、その場合は、閾値取得部1005は省略されてもよい。
端末装置は、例えば、メッセージAの送信後、閾値取得部1005が取得した所定時間に達するまで待機し、その所定時間内にメッセージBが基地局装置から受信されるのを待ち受けることにより、基地局装置との接続確立を試行する。そして、端末装置は、メッセージAの送信後の経過時間が所定時間に達する前にメッセージBを受信した場合には、これにより、2ステップRACHでの接続処理によって基地局装置との接続を確立することができる。一方、端末装置は、メッセージBを受信しないまま、メッセージAの送信後の経過時間が所定時間に達した場合には、2ステップRACHの処理を終了して、4ステップRACHの処理を開始する。この場合、端末装置は、4ステップRACHのランダムアクセスプリアンブル(メッセージ1)を送信して、基地局装置との接続を試行する。
なお、上述の所定時間は、端末装置に対して設定されている帯域幅部分のそれぞれについて設定されていてもよい。この場合、閾値取得部1005は、端末装置に対して設定されている帯域幅部分のそれぞれについての所定時間を取得しうる。なお、帯域幅部分のそれぞれについて4ステップRACHの上述のタイマー値が個別に設定される場合には、そのタイマー値が所定時間として用いられてもよいし、それとは異なる値が所定時間として用いられてもよい。端末装置は、自装置に対して設定されている帯域幅部分のうち1つの(アクティブな)帯域幅部分においてメッセージAを送信する。そして、端末装置は、基地局装置からのメッセージBを受信しないまま、メッセージAの送信後の経過時間がその帯域幅部分についての所定時間に達した場合に、4ステップRACHへのフォールバックを行う。なお、基地局装置は、各帯域幅部分についての所定時間を、ブロードキャスト信号によって1つ以上の端末装置へ一斉に通知してもよいし、個別シグナリングによって端末装置のそれぞれに対して別個に通知してもよい。
所定時間は、例えば、メッセージAの最初の送信時からの時間に関連しうる。すなわち、端末装置は、メッセージAを最初に送信してからの経過時間を計測し、その経過時間が所定時間に達するまでは、繰り返しメッセージAを送信してもよい。この場合、端末装置は、2回目以降のメッセージAの送信時に、経過時間測定部1003が保持している経過時間の値をクリアしないようにしうる。また、所定時間は、例えば、上述の実施形態1のようにしてメッセージAを所定回数だけ繰り返して送信した場合に、メッセージAの最後の送信時からの時間に関連しうる。この場合、端末装置は、例えば、メッセージAの送信周期より長い所定時間を有するとすると、メッセージAを送信する度に、経過時間測定部1003が保持している経過時間の値をクリアし、都度、メッセージAの送信後からの時間を計測しうる。
なお、上述の各処理においては、基地局装置は、4ステップRACHの各タイマーを端末装置へ通知するのと同じ文脈で、各種所定時間を通知することができるため、従来の構成をそのまま流用することができる。このため、基地局装置の機能構成例については省略する。
(処理の流れ)
続いて、本実施形態に係る処理の流れの例について、図11~図13を用いて説明する。図11は、4ステップRACHで用いられるタイマー値(ra-ContentionResolutionTimer)が上述の所定時間として利用される場合の処理の例を示している。また、図12は、4ステップRACHで用いられるタイマー値と異なる値が、上述の所定時間として利用される場合の処理の例を示している。また、図13は、帯域幅部分のそれぞれに対して所定時間が設定される場合の例を示している。
続いて、本実施形態に係る処理の流れの例について、図11~図13を用いて説明する。図11は、4ステップRACHで用いられるタイマー値(ra-ContentionResolutionTimer)が上述の所定時間として利用される場合の処理の例を示している。また、図12は、4ステップRACHで用いられるタイマー値と異なる値が、上述の所定時間として利用される場合の処理の例を示している。また、図13は、帯域幅部分のそれぞれに対して所定時間が設定される場合の例を示している。
図11では、端末装置は、4ステップRACHで用いられるタイマー値(ここではra-ContentionResolutionTimerであるが、ra-ResponseWindowであってもよい)の情報を、所定時間の情報として、例えば基地局装置から送信されたブロードキャスト信号から取得する。また、図12では、端末装置は、4ステップRACHで用いられるタイマー値と異なる時間の閾値(p)の情報を、所定時間の情報として、例えば基地局装置から送信されたブロードキャスト信号から取得する。なお、端末装置は、例えば位置登録時などの接続処理によって他の基地局装置などから、個別シグナリングによってこの時間の閾値(p)の情報を取得してもよい。なお、この4ステップRACHで用いられるタイマー値と異なる時間の閾値のことを、図12では、タイマー閾値と表現している。図13では、各帯域幅部分に対してタイマー閾値が設定され、各帯域幅部分に対する所定時間の情報として、その値が基地局装置から端末装置へ通知される例を示している。なお、4ステップRACHで用いられるタイマー値が帯域幅部分ごとに設定されてもよく、図13の例では、帯域幅部分ごとの4ステップRACHで用いられるタイマー値が、各帯域幅部分に対する所定時間の情報として、基地局装置から端末装置へ通知されてもよい。なお、所定時間は、例えば端末装置の製造時や無線通信システムの設定時などのタイミングで事前に端末装置に設定されていてもよく、この場合、基地局装置から端末装置へ所定時間の情報が通知されなくてもよい。
端末装置は、メッセージAの送信時に0からスタートするタイマーを起動し、時間の経過と共にその値を更新する。端末装置は、例えば、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会(ランダムアクセスプリアンブルの送信用の周波数・時間リソース)において、メッセージAのプリアンブル部分が送信されるように、メッセージAを送信する。そして、端末装置は、メッセージAの送信後、基地局装置からメッセージAへの応答であるメッセージBが送信されてくるのを待ち受ける。このとき、端末装置は、メッセージBを受信しないまま経過した時間が所定時間に達したかを判定する。そして、端末装置は、経過時間(タイマー値)が所定時間に達した場合に、2ステップRACHを終了し、以降、基地局装置との接続のための処理を4ステップRACHのランダムアクセス動作に変更する。端末装置は、4ステップRACHのランダムアクセス動作を開始すると、4ステップRACHのメッセージ1(ランダムアクセスプリアンブル)を送信し、基地局装置から4ステップRACHのメッセージ2(ランダムアクセスレスポンス)が到来するのを待ち受ける。端末装置がメッセージ2を受信した後は、4ステップRACHのメッセージ3及びメッセージ4が端末装置と基地局装置との間で送受信され、端末装置と基地局装置との間の接続が確立される。
図11の例では、端末装置は、メッセージAの送信後、メッセージBを受信しないままに経過した時間が、ra-ContentionResolutionTimerで示される時間に達した(又は超えた)場合に、2ステップRACHの処理を終了し、4ステップRACHを開始する。同様に、図12の例では、端末装置は、メッセージAの送信後、メッセージBを受信しないままに経過した時間が、タイマー閾値(p)で示される時間に達した(又は超えた)場合に、2ステップRACHの処理を終了し、4ステップRACHを開始する。図13の例では、端末装置がどの帯域幅部分を使用するかによって、タイマー閾値が異なる。図13の例では、端末装置が、第1の帯域幅部分(BWP#1)を用いてメッセージAを送信するものとする。この場合、端末装置は、送信したメッセージAの送信後に、メッセージBを受信しないままに経過した時間がタイマー閾値(p1)で示される時間に達した(又は超えた)場合に、2ステップRACHの処理を終了し、4ステップRACHを開始する。なお、端末装置は、自装置がメッセージAの送信に使用していない帯域幅部分(BWP#0、BWP#2、BWP#3)に関するタイマー閾値(p0、p2、p3)は、4ステップRACHへのフォールバックの判定には用いない。端末装置は、メッセージAを第1の帯域幅部分でした場合には、4ステップRACHを開始したことに応じて、第1の帯域幅部分で、ランダムアクセスプリアンブルの送信を開始する。
本実施形態によれば、メッセージAの送信後にメッセージBが受信されないまま経過した時間が一定値に達したことによって2ステップRACHを終了する閾値を設けることにより、端末装置は、2ステップRACHで基地局装置との接続を一定時間にわたって確立することができない場合に、4ステップRACHを実行する。この結果、端末装置が基地局装置との接続の確立に成功する確率を向上させることができ、また、接続が確立されるまでの期間が不必要に長期化するのを防ぐことができる。また、端末装置は、初期的に2ステップRACHを用いることにより、通信環境が良好な場合に、基地局装置との接続を迅速に確立することができる。
<実施形態3>
本実施形態では、基地局装置が、メッセージAに含まれるプリアンブルの検出に成功した場合に、その後のPUSCH部分の復調に成功しなかった場合、端末装置に4ステップRACHを実行するように指示する。これにより、基地局装置が、プリアンブル部分を検出できるが、PUSCHの情報を受信できない程度の無線環境下において、端末装置に4ステップRACHを実行させることができる。このとき、基地局装置は、メッセージBにおいて上述の指示を送信すると共に、4ステップRACHのメッセージ2相当の情報を端末装置へ送信する。これにより、端末装置は、4ステップRACHの処理をメッセージ3から開始することができる。このため、2ステップRACHの結果を一部利用して、4ステップRACHによって接続が確立されるまでの時間を短縮することができる。
本実施形態では、基地局装置が、メッセージAに含まれるプリアンブルの検出に成功した場合に、その後のPUSCH部分の復調に成功しなかった場合、端末装置に4ステップRACHを実行するように指示する。これにより、基地局装置が、プリアンブル部分を検出できるが、PUSCHの情報を受信できない程度の無線環境下において、端末装置に4ステップRACHを実行させることができる。このとき、基地局装置は、メッセージBにおいて上述の指示を送信すると共に、4ステップRACHのメッセージ2相当の情報を端末装置へ送信する。これにより、端末装置は、4ステップRACHの処理をメッセージ3から開始することができる。このため、2ステップRACHの結果を一部利用して、4ステップRACHによって接続が確立されるまでの時間を短縮することができる。
(装置構成)
図14に、本実施形態に係る端末装置の機能構成例を示す。また、図15に、本実施形態に係る基地局装置の機能構成例を示す。なお、端末装置及び基地局装置のハードウェア構成例は、図5と同様であるため、ここでの説明については省略する。
図14に、本実施形態に係る端末装置の機能構成例を示す。また、図15に、本実施形態に係る基地局装置の機能構成例を示す。なお、端末装置及び基地局装置のハードウェア構成例は、図5と同様であるため、ここでの説明については省略する。
端末装置は、その機能として、通信制御部1401、接続処理部1402、及び受信メッセージ判定部1403を有する。なお、端末装置は、一般的な端末装置としての更なる機能を当然に有しうるが、ここでは説明を簡単にするために省略している。基地局装置は、通信制御部1501、接続処理部1502、受信成否判定部1503、及び、送信メッセージ決定部1504を有する。なお、基地局装置は、一般的な基地局装置としての更なる機能を当然に有しうるが、ここでは説明を簡単にするために省略している。
端末装置の通信制御部1401は、上述の通信制御部601と同様である。接続処理部1402は、2ステップRACHと4ステップRACHとの少なくともいずれかを用いて基地局装置との接続を確立する点で、上述の接続処理部602と同様である。ただし、本実施形態では、基地局装置から受信したメッセージに基づいて、基地局装置がメッセージAのプリアンブル部分の受信に成功しながらもPUSCH部分の受信に成功しなかった場合に、接続処理部1402は、2ステップRACHを終了して、4ステップRACHを開始する。受信メッセージ判定部1403は、基地局装置から受信したメッセージに基づいて、2ステップRACHから4ステップRACHへ切り替えるか否かを判定する。
基地局装置の通信制御部1501は、基地局装置が端末装置との間で実行する通信(例えば5Gの通信規格に準拠した無線通信)を制御する。通信制御部1501は、例えば、端末装置との間の通信を実行するための各種制御を実行する。通信制御部1501は、一例において、5G規格に準拠した無線通信のための各種制御を実行する。接続処理部1502は、通信制御部1501を介して、端末装置が開始した2ステップRACH又は4ステップRACHを実行することにより、端末装置との間の接続を確立する。例えば、接続処理部1502は、通信制御部1501を介して受信したランダムアクセス手順のためのメッセージに対して、応答メッセージを送信することによって、端末装置との接続を確立するための制御を実行する。なお、応答メッセージの内容は、送信メッセージ決定部1504によって決定される。受信成否判定部1503は、端末装置からのメッセージの受信に成功したか否かを判定する。受信成否判定部1503は、例えば、2ステップRACHのメッセージAの受信に成功したか否か、また、メッセージAのうちのプリアンブル部分の受信にのみ成功したか、プリアンブル部分に加えてPUSCH部分の受信にも成功したかを判定する。
送信メッセージ決定部1504は、受信成否判定部1503による判定結果に基づいて、接続処理部1502によって端末装置へ送信させるべきメッセージを決定する。例えば、送信メッセージ決定部1504は、メッセージAのプリアンブル部分及びPUSCH部分の両方の受信に成功したと受信成否判定部1503が判定した場合、フォールバックを指示しないメッセージBを送信すると決定する。また、例えば、送信メッセージ決定部1504は、メッセージAのプリアンブル部分の受信に成功したが、PUSCH部分の受信に失敗したと受信成否判定部1503が判定した場合、フォールバックを指示するメッセージBを送信すると決定する。
送信メッセージ決定部1504は、PDCCH(物理下りリンク制御チャネル)部分とPDSCH(物理下りリンク共有チャネル)部分とを含んだメッセージを送信する。ここで、メッセージBは、PDSCHに含められて送信される。このとき、フォールバック指示は、例えば、メッセージB内に含められた情報要素によって端末装置へ通知されうる。この場合、端末装置は、メッセージBを復調することにより、フォールバック指示があったか否かを判定することができる。なお、送信メッセージ決定部1504は、メッセージAのプリアンブル部分は検出したが、PUSCH部分の受信に失敗したと受信成否判定部1503が判定した場合には、4ステップRACHのメッセージ2相当の情報を送信しうる。メッセージ2相当の情報は、例えば、4ステップRACHにおけるメッセージ3の送信に必要な無線リソースの割当情報を含む。これにより、基地局装置がメッセージAのプリアンブル部分は検出したがPUSCH部分の受信に失敗した場合に、端末装置は、4ステップRACHをメッセージ3の送信から開始することができる。
また、フォールバック指示は、例えばPDCCHの送信時のスクランブリングに用いられる情報等を用いて黙示的に端末装置へ通知されてもよい。従来、4ステップRACHのランダムアクセスレスポンス(メッセージ2)が送信される無線リソースは、識別情報(Random Access-Radio Network Temporary Identifier、RA-RNTI)によってスクランブリングされたPDCCHによって端末装置に通知される。このとき、RA-RNTIの値は、ランダムアクセスプリアンブルが使用した無線リソースの位置に応じて決定される。本実施形態では、フォールバックを指示しない場合は第1のRA-RNTIを利用してPDCCH部分のスクランブリングを行い、フォールバックを指示する場合は第2のRA-RNTIを利用してPDCCH部分のスクランブリングを行う。これにより、端末装置は、PDCCHのスクランブリングが第1のRA-RNTIと第2のRA-RNTIとのいずれによって行われているかを判定することにより、フォールバックが指示されたか否かを判別することができる。なお、送信メッセージ決定部1504は、メッセージAのプリアンブル部分及びPUSCH部分の両方の受信に成功したと受信成否判定部1503が判定した場合には、PDSCH部分においてメッセージBを送信する。一方、送信メッセージ決定部1504は、メッセージAのプリアンブル部分は検出したが、PUSCH部分の受信に失敗したと受信成否判定部1503が判定した場合には、PDSCH部分において、4ステップRACHのメッセージ2相当の情報を送信しうる。メッセージ2相当の情報は、例えば、4ステップRACHにおけるメッセージ3の送信に必要な無線リソースの割当情報を含む。端末装置は、PDCCHの復調を、第1のRA-RNTIと第2のRA-RNTIとを用いて実行し、第1のRA-RNTIで復調成功した場合には、メッセージBの受信処理を実行し、第2のRA-RNTIで復調成功した場合には、ランダムアクセスレスポンスの受信処理を実行する。
なお、送信メッセージ決定部1504は、例えば、実施形態1のように、プリアンブル部分を所定回数検出しながらもPUSCH部分の受信に成功しなかった場合に、フォールバックを指示するメッセージを送信してもよい。また、送信メッセージ決定部1504は、例えば、実施形態2のように、プリアンブル部分を検出しながらPUSCH部分の受信に成功しなかったタイミングから、所定時間だけ経過しても、PUSCH部分の受信成功に至らなかった場合に、フォールバックを指示するメッセージを送信してもよい。
(処理の流れ)
続いて、本実施形態に係る処理の流れの例について、図16A、図16B、図17A及び図17Bを用いて説明する。
続いて、本実施形態に係る処理の流れの例について、図16A、図16B、図17A及び図17Bを用いて説明する。
図16A及び図16Bは、メッセージBの情報要素としてフォールバック指示の有無を示す場合の例を示している。図16Aは、基地局装置が、メッセージAのプリアンブルの検出とPUSCHの復調に成功した場合の処理の流れを示している。この場合、基地局装置は、フォールバック指示の含まれないメッセージBを端末装置へ送信する。端末装置は、このメッセージBを受信すると、2ステップRACHが成功及び完了したと判定することができる。一方、図16Bは、基地局装置が、メッセージAのプリアンブルの検出に成功しながらも、PUSCHの復調に失敗した場合の処理の流れを示している。なお、図16Bの例では、基地局装置は、メッセージAのプリアンブルの検出に所定回数成功しながらもPUSCHの復調に成功しなかった場合に、端末装置へフォールバック指示を含んだメッセージBを送信する。なお、ここでの所定回数は1回であってもよいし、また、基地局装置は、プリアンブルの検出に成功してPUSCHの復調に成功しなかった時点から所定時間経過してもPUSCHの復調に成功しなかった場合に、フォールバック指示を含んだメッセージBを送信しうる。なお、基地局装置は、プリアンブルごとに、PUSCHの復調に成功しなかった回数や、PUSCHの復調に成功しなかったタイミングからの経過時間を管理し、プリアンブルごとに、フォールバック指示を行うか否かを判定する。ここでのメッセージBには、4ステップRACHのメッセージ3を送信するための無線リソースを指定する情報(メッセージ2に対応する情報)が含まれる。これにより、端末装置は、フォールバック指示を含んだメッセージBを受信した場合に、4ステップRACHのメッセージ1~2を省略して、メッセージ3を送信することができる。
図17A及び図17Bは、基地局装置が、フォールバック指示の有無を、PDCCHをスクランブリングするのに使用されるRA-RNTIによって黙示的に端末装置へ通知する場合の例を示している。図17Aは、基地局装置が、メッセージAのプリアンブルの検出とPUSCHの復調に成功した場合の処理の流れを示している。この場合、基地局装置は、第1のRA-RNTI(RA-RNTI#0)を用いてスクランブリングしたPDCCH部分と、メッセージBを含んだPDSCH部分とを送信する。端末装置は、第1のRA-RNTI(RA-RNTI#0)と第2のRA-RNTI(RA-RNTI#1)のそれぞれによって、PDCCH部分の復調を試行する。この場合、第1のRA-RNTIによる復調には成功し、第2のRA-RNTIによる復調には失敗する。このため、端末装置は、基地局装置がメッセージAのプリアンブルの検出とPUSCHの復調に成功したと判定し、その後のPDSCHによって、メッセージBの受信処理を実行する。図17Bの例では、基地局装置は、メッセージAのプリアンブルの検出に所定回数成功しながらもPUSCHの復調に成功しなかった場合に、第2のRA-RNTIを用いてスクランブリングしたPDCCH部分と、ランダムアクセスレスポンスを含んだPDSCH部分とを送信する。なお、ここでの所定回数は1回であってもよいし、また、基地局装置は、プリアンブルの検出に成功してPUSCHの復調に成功しなかった時点から所定時間経過してもPUSCHの復調に成功しなかった場合に、第2のRA-RNTIを用いてスクランブリングしたPDCCH部分と、ランダムアクセスレスポンスを含んだPDSCH部分とを送信しうる。なお、基地局装置は、プリアンブルごとに、PUSCHの復調に成功しなかった回数や、PUSCHの復調に成功しなかったタイミングからの経過時間を管理し、プリアンブルごとに、フォールバック指示を行うか否かを判定する。端末装置は、第1のRA-RNTI(RA-RNTI#0)と第2のRA-RNTI(RA-RNTI#1)のそれぞれによって、PDCCH部分の復調を試行する。この場合、第1のRA-RNTIによる復調には失敗し、第2のRA-RNTIによる復調には成功する。このため、端末装置は、基地局装置がメッセージAのプリアンブルの検出に所定回数成功しながらもPUSCHの復調に成功しなかったと判定し、その後のPDSCHによって、ランダムアクセスレスポンスの受信処理を実行する。ランダムアクセスレスポンスには、4ステップRACHのメッセージ3を送信するための無線リソースを指定する情報が含まれるため、端末装置は、フォールバック指示を含んだメッセージBを受信した場合に、4ステップRACHのメッセージ1~2を省略して、メッセージ3を送信することができる。
以上のように、本実施形態によれば、基地局装置が、メッセージAのプリアンブル部分を検出しながらも、PUSCH部分の復調に失敗する状態となった場合に、フォールバック指示を端末装置へ送信する。本実施形態では、基地局装置が4ステップRACHへのフォールバック指示を行う場合には、端末装置から送信されたプリアンブル部分の検出には成功しているため、端末装置が4ステップRACHにおけるランダムアクセスプリアンブルを送信する必要はない。このため、基地局装置は、フォールバック指示の際に、メッセージ3で使用すべき無線リソースを指定する情報やランダムアクセスレスポンスを端末装置へ送信する。これにより、端末装置は、2ステップRACHを終了して4ステップRACHを開始する際に、メッセージ3から開始することができる。このため、端末装置と基地局装置との接続が確立されるまでの時間を短縮することができる。
なお、実施形態3は、例えば、上述の実施形態1及び2と組み合わせて使用してもよい。例えば、端末装置は、自装置がメッセージAを送信した回数が第1の所定回数に達しても接続の確立に成功していない場合に、自律的に4ステップRACHへのフォールバックを実行し、また、基地局装置は、その端末装置からのメッセージAのプリアンブル部分の検出に成功した回数が第2の所定回数に達しながらも、PUSCH部分の復調に成功していない場合に、端末装置にフォールバックを指示してもよい。なお、第2の所定回数は第1の所定回数より少ない回数でありうる。また、端末装置は、自装置がメッセージAを送信してからの経過時間が第1の所定時間に達しても接続の確立に成功していない場合に、自律的に4ステップRACHへのフォールバックを実行し、また、基地局装置は、その端末装置からのメッセージAのプリアンブル部分の検出に成功してからの経過時間が第2の所定時間に達しながらも、PUSCH部分の復調に成功していない場合に、端末装置にフォールバックを指示してもよい。この場合、第2の所定時間は、第1の所定時間より短い時間でありうる。これにより、基地局装置がプリアンブル部分の検出に成功しない状態に端末装置が自律的に4ステップRACHへのフォールバックを実行し、基地局装置がプリアンブル部分の検出に成功した場合には、端末装置に対して早期にフォールバックを指示することができる。
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。
本願は、2019年2月13日提出の米国仮特許出願第62/805059号を基礎として優先権を主張するものであり、その記載内容の全てを、ここに援用する。
Claims (11)
- 端末装置であって、
2ステップのランダムアクセス手順または4ステップのランダムアクセス手順を実行して基地局装置との接続を確立する確立手段と、
前記確立手段によって前記2ステップのランダムアクセス手順におけるプリアンブルと接続確立のための所定の情報とを含んだ第1のメッセージが送信された後に、前記基地局装置から4ステップのランダムアクセス手順を実行すべきことを示す指示と共に、4ステップランダムアクセス手順のメッセージ2に相当する情報を受信した場合に、前記確立手段が前記4ステップのランダムアクセス手順のメッセージ3を前記基地局装置へ送信する制御を行う制御手段と、
を有する端末装置。 - 前記メッセージ2に相当する情報は、4ステップのランダムアクセス手順におけるメッセージ3の送信に必要な無線リソースの割当情報を含む、請求項1に記載の端末装置。
- 前記指示は、前記2ステップのランダムアクセス手順における前記第1のメッセージに対する応答メッセージに含まれる、請求項1又は2に記載の端末装置。
- 前記応答メッセージの第1の部分の送信に第1の識別情報が用いられることにより前記指示が前記端末装置に通知され、
当該第1の識別情報は、前記第1のメッセージの受信に成功した場合の前記応答メッセージで前記第1の部分の送信に用いられる第2の識別情報とは異なる、請求項3に記載の端末装置。 - 前記応答メッセージの第2の部分において第1の情報が送信されることにより前記指示が前記端末装置に通知され、
当該第1の情報は、前記第1のメッセージの受信に成功した場合の前記応答メッセージで前記第2の部分において送信される第2の情報とは異なる、請求項3又は4に記載の端末装置。 - 端末装置から2ステップのランダムアクセス手順におけるプリアンブルと接続確立のための所定の情報とを含んで送信された第1のメッセージのうちの前記プリアンブルの受信に成功しながら前記所定の情報の受信に成功しなかった場合に、前記端末装置が4ステップのランダムアクセス手順を実行すべきことを示す指示と共に、4ステップランダムアクセス手順のメッセージ2に相当する情報を、前記端末装置へ送信する送信手段を有する、基地局装置。
- 前記メッセージ2に相当する情報は、4ステップのランダムアクセス手順におけるメッセージ3の送信に必要な無線リソースの割当情報を含む、請求項6に記載の基地局装置。
- 2ステップのランダムアクセス手順または4ステップのランダムアクセス手順を実行して基地局装置との接続を確立することができる端末装置によって実行される制御方法であって、
前記2ステップのランダムアクセス手順におけるプリアンブルと接続確立のための所定の情報とを含んだ第1のメッセージが送信された後に、前記基地局装置から4ステップのランダムアクセス手順を実行すべきことを示す指示と共に、4ステップランダムアクセス手順のメッセージ2に相当する情報を受信した場合に、前記4ステップのランダムアクセス手順のメッセージ3を前記基地局装置へ送信する制御を行うことを含む制御方法。 - 基地局装置によって実行される制御方法であって、
端末装置から2ステップのランダムアクセス手順におけるプリアンブルと接続確立のための所定の情報とを含んで送信された第1のメッセージのうちの前記プリアンブルの受信に成功しながら前記所定の情報の受信に成功しなかった場合に、前記端末装置が4ステップのランダムアクセス手順を実行すべきことを示す指示と共に、4ステップランダムアクセス手順のメッセージ2に相当する情報を、前記端末装置へ送信することを含む、制御方法。 - 2ステップのランダムアクセス手順または4ステップのランダムアクセス手順を実行して基地局装置との接続を確立することができる端末装置に備えられたコンピュータに、
前記2ステップのランダムアクセス手順におけるプリアンブルと接続確立のための所定の情報とを含んだ第1のメッセージが送信された後に、前記基地局装置から4ステップのランダムアクセス手順を実行すべきことを示す指示と共に、4ステップランダムアクセス手順のメッセージ2に相当する情報を受信した場合に、前記4ステップのランダムアクセス手順のメッセージ3を前記基地局装置へ送信する制御を行わせるプログラム。 - 基地局装置に備えられたコンピュータに、
端末装置から2ステップのランダムアクセス手順におけるプリアンブルと接続確立のための所定の情報とを含んで送信された第1のメッセージのうちの前記プリアンブルの受信に成功しながら前記所定の情報の受信に成功しなかった場合に、前記端末装置が4ステップのランダムアクセス手順を実行すべきことを示す指示と共に、4ステップランダムアクセス手順のメッセージ2に相当する情報を、前記端末装置へ送信させるプログラム。
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