JP2023109092A - 気化装置及び気化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体材料のゲル化を低減又は防止しつつ、液体材料を効率よく大量に気化することができる気化装置を提供する。【解決手段】気化装置は、光ファイバ母材の製造に用いられる液体の材料の気化が内部で行われる槽と、槽に接続され、槽の内部に液体の材料を導入する導入管と、槽の内部に設けられ、導入管から導入された液体の材料が供給される板状体と、槽及び板状体を加熱する第1の加熱部と、槽及び板状体を材料の沸点以上に加熱するように第1の加熱部を制御する制御部とを有する。【選択図】図1A

Description

本発明は、気化装置及び気化方法に関する。
特許文献1には、液体材料とキャリアガスとの気液混合体が流れる配管を加熱して液体材料を気化する気化装置が記載されている。特許文献1に記載の気化装置では、配管が配置された領域の前段領域及び後段領域をそれぞれ加熱する前段ヒータ及び後段ヒータにより配管の入口及び出口の温度が制御される。
また、特許文献2には、気相成長法に使用するための液体前駆体材料を気化させる方法が記載されている。特許文献2に記載の方法は、液体前駆体材料の流れを膨張槽の垂直壁に向ける工程と、膨張槽の垂直壁を、液体前駆体材料の流れの所定の部分を気化させるのに十分な温度に加熱する工程とを有している。
特開2019-171341号公報 特表2014-517801号公報
しかしながら、特許文献1に記載の気化装置では、多量の液体材料を気化しうるが、配管の局所的な過熱により有機材料である液体材料がゲル化して装置の損傷が発生するおそれがある。一方、特許文献2に記載の方法では、液体前駆体材料から形成されたゲルを膨張槽の下部領域で収集するが、液体前駆体材料を壁面だけで気化させるのは装置が大きくなるとともに、気化効率が悪いため液体前駆体材料の気化により大きな熱エネルギーが必要である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、液体材料のゲル化を低減又は防止しつつ、液体材料を効率よく大量に気化することができる気化装置及び気化方法を提供することを目的とする。
本発明の一観点によれば、光ファイバ母材の製造に用いられる液体の材料の気化が内部で行われる槽と、前記槽に接続され、前記槽の前記内部に液体の前記材料を導入する導入管と、前記槽の前記内部に設けられ、前記導入管から導入された液体の前記材料が供給される板状体と、前記槽及び前記板状体を加熱する第1の加熱部と、前記槽及び前記板状体を前記材料の沸点以上に加熱するように前記第1の加熱部を制御する制御部とを有することを特徴とする気化装置が提供される。
本発明の他の観点によれば、上記気化装置を用いた気化方法であって、前記第1の加熱部により前記槽及び前記板状体を前記材料の沸点以上に加熱した状態で、前記導入管を通して前記槽の前記内部に前記材料を導入し、前記板状体に液体の前記材料を供給することを特徴とする気化方法が提供される。
本発明によれば、液体材料のゲル化を低減又は防止しつつ、液体材料を効率よく大量に気化することができる。
図1Aは、本発明の第1実施形態による気化装置を示す概略図である。 図1Bは、本発明の第1実施形態による気化装置を示す概略図である。 図2は、本発明の第1実施形態による気化装置の動作を示すフローチャートである。 図3Aは、本発明の第2実施形態による気化装置を示す概略図である。 図3Bは、本発明の第2実施形態による気化装置を示す概略図である。 図4は、本発明の第3実施形態による気化装置を示す概略図である。 図5Aは、本発明の第4実施形態による気化装置を示す概略図である。 図5Bは、本発明の第4実施形態による気化装置を示す概略図である。 図6Aは、本発明の第5実施形態による気化装置を示す概略図である。 図6Bは、本発明の第5実施形態による気化装置を示す概略図である。 図7Aは、本発明の第6実施形態による気化装置を示す概略図である。 図7Bは、本発明の第6実施形態による気化装置を示す概略図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による気化装置について図1A乃至図2を用いて説明する。図1A及び図1Bは、本実施形態による気化装置を示す概略図である。図2は、本実施形態による気化装置の動作を示すフローチャートである。
まず、本実施形態による気化装置10の構成について図1A及び図1Bを用いて説明する。図1Aは、気化装置10の全体構成を示すとともに、気化槽114の鉛直断面図を示している。図1Bは、気化槽114の水平断面図を示している。
本実施形態による気化装置10は、光ファイバ母材の製造に使用される液体の材料Mを気化して光ファイバ母材の製造装置におけるバーナに供給するものである。なお、光ファイバ母材の製造装置は、特に限定されるものではなく、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、OVD(Outside Vapor Deposition)法、VAD(Vapor phase Axial Deposition)法等によりスートを堆積して光ファイバ母材を製造するものである。
図1A及び図1Bに示すように、本実施形態による気化装置10は、原料タンク102と、加圧管104と、導入管106と、流量調整器108と、ガス管110と、予備加熱ヒータ112とを有している。また、気化装置10は、気化槽114と、加熱板116と、加熱ヒータ118と、温度センサ120と、供給管122と、加熱ヒータ124とを有している。また、気化装置10は、制御装置126を有している。
原料タンク102は、光ファイバ母材を製造するための原料である材料Mを貯蔵する貯蔵部である。材料Mは、常温で液体の液体材料である。原料タンク102には、液体の状態で材料Mが貯蔵されている。材料Mは、特に限定されるものではないが、例えば、重合反応等によりゲル化しうる反応性の有機材料であり、具体的にはオクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS、D4)である。
原料タンク102には、加圧管104の一端が接続されている。加圧管104は、原料タンク102の内部を加圧する窒素ガス等の加圧ガスを原料タンク102の内部に供給する配管である。加圧管104からの加圧ガスの供給は、制御装置126により制御される。
また、原料タンク102には、導入管106の一端が接続されている。導入管106の他端は、気化槽114に接続されている。導入管106は、原料タンク102に貯蔵された液体の材料Mを気化槽114の内部に供給して導入する配管である。導入管106には、加圧管104からの加圧ガスによる原料タンク102内部の加圧により液体の材料Mが導入される。
導入管106の中間部分には、ガス管110が接続されている。ガス管110は、液体の材料Mを気化槽114に運ぶキャリアガスを導入管106に供給する配管である。ガス管110は、導入管106に供給するキャリアガスが導入管106において気化槽114に向かって流れるように導入管106に接続されている。材料Mは、導入管106においてキャリアガスと混合された気液混合体の状態で導入管106から気化槽114の内部に導入される。キャリアガスは、特に限定されるものではないが、例えば、アルゴンガス等の不活性ガスである。ガス管110からのキャリアガスの供給は、制御装置126により制御される。
また、導入管106には、流量調整器108が設けられている。流量調整器108は、導入管106を流れる液体の材料Mの流量を調整する調整部である。流量調整器108による材料Mの流量調整は、制御装置126により制御される。
また、導入管106におけるガス管110との接続部と気化槽114との接続部との間には、予備加熱ヒータ112が設けられている。予備加熱ヒータ112は、導入管106を加熱して導入管106の内部においてキャリアガスにより運ばれる材料Mをその気化温度近くまで、具体的には材料Mの沸点近くまで加熱する加熱部である。予備加熱ヒータ112による加熱により、材料Mは導入管106の内部において気化しやすい状態にされる。予備加熱ヒータ112による加熱は、制御装置126により制御される。
気化槽114は、導入管106から導入された材料Mを気化するための内部空間を有する容器である。気化槽114の内部では、光ファイバ母材の製造に用いられる液体の材料Mの気化が行われる。気化槽114は、内部空間を画する側壁、底板及び天板を有している。気化槽114の内部空間は、特に限定されるものではないが、鉛直方向を高さ方向とする四角柱、円柱等の柱体状の形状を有している。また、気化槽114は、材料Mの気化温度以上、具体的には材料Mの沸点以上に加熱可能な材料で構成されている。
気化槽114の側壁には、導入管106から材料Mを気化槽114の内部空間に導入可能なように導入管106の他端が接続されている。導入管106の他端には、材料Mが放出される開口部である放出孔106aが設けられている。なお、気化槽114の側壁には、複数本の導入管106の他端が例えば横方向に均等な間隔で接続されていてもよい。この場合、複数組設置された原料タンク102から導入管106までの構成の各導入管106の他端が気化槽114の側壁に接続されてもよい。また、複数本の導入管106として1本の導入管106から分岐した複数本の分岐管の他端が気化槽114の側壁に接続されてもよい。図1A及び図1Bでは、気化槽114の対向する2つの側壁にそれぞれ導入管106が接続されている場合を示している。
導入管106の他端は、その放出孔106aが気化槽114の側壁内面に露出するように気化槽114の側壁に接続されていている。なお、導入管106は、その他端を含む先端部が気化槽114の内部空間に突出するように気化槽114に接続されていてもよい。また、導入管106の気化槽114への接続箇所は、必ずしも気化槽114の側壁である必要はなく、気化槽114の天板等の他の箇所であってもよい。
気化槽114の側壁内面には、導入管106に対して上側及び下側にそれぞれ位置するように2枚の加熱板116が設けられている。加熱板116には、導入管106から液体の材料Mが供給される。加熱板116は、加熱ヒータ118により加熱されることにより、導入管106から供給されて加熱板116に近接又は接触する液体の材料Mを気化するための板状体である。なお、加熱板116は、必ずしも2枚設けられている必要はなく、後述する第4及び第5実施形態のように複数設置されていてもよいし、導入管106の下側に1枚だけ設けられていてもよい。
加熱板116は、鉛直方向と直交する水平な板面を有している。加熱板116は、気化槽114の側壁内面において凹凸構造であるひだ構造を形成している。なお、加熱板116の板面は、必ずしも鉛直方向と直交する水平面である必要はなく、鉛直方向と交差する面であればよい。加熱板116は、材料Mの気化温度以上、具体的には材料Mの沸点以上に加熱可能な材料で構成されている。また、加熱板116は、気化槽114と一体的に設けられていてもよいし、気化槽114と分離可能に設けられていてもよい。また、加熱板116の板面の大きさは、気化すべき材料Mが供給される流量、気化速度等に応じて適宜設定することができる。また、加熱板116の板面は、平滑面であってもよいし、材料Mに接触する面積を広くするための凹凸が形成された凹凸面であってもよい。
加熱ヒータ118は、気化槽114及びその内部に設置された加熱板116を加熱するように気化槽114に対して設けられている。加熱ヒータ118は、気化槽114及び加熱板116を、材料Mの気化温度以上、具体的には材料Mの沸点以上に加熱する加熱部である。なお、加熱ヒータ118は、気化槽114及び加熱板116を所定の温度に加熱可能であれば、その構成は特に限定されるものではない。加熱ヒータ118は、気化槽114の全体又は一部を外部から加熱するように設けられていてもよいし、気化槽114の外部又は内部の1箇所又は複数箇所に設けられていてもよい。加熱ヒータ118による加熱は、制御装置126により制御される。
気化槽114の内部には、1個又は複数個の温度センサ120が設けられている。温度センサ120は、加熱板116の温度を含む気化槽114の内部の温度を測定する測定部である。温度センサ120は、測定した気化槽114の内部の温度を示す温度信号を制御装置126に出力する。
気化槽114の天板には、供給管122の一端が接続されている。供給管122の他端は、図示しない光ファイバ製造装置のバーナに接続されている。供給管122は、気化槽114の内部において気化された材料Mを気化槽114から排出して、供給先である光ファイバ製造装置のバーナに供給する配管である。供給管122には、気化槽114の内部において気化された材料Mが気化槽114から排出されて導入される。なお、供給管122の気化槽114への接続箇所は、必ずしも気化槽114の天板である必要はなく、気化槽114の側壁等の他の箇所であってもよい。
また、供給管122には、加熱ヒータ124が設けられている。加熱ヒータ124は、供給管122を加熱して供給管122の内部において供給先に向かって流れる気化された材料Mをその気化温度以上、具体的には材料Mの沸点以上に加熱する加熱部である。加熱ヒータ124による加熱により供給管122において材料Mが再び液化するのを防止することができる。加熱ヒータ124による加熱は、制御装置126により制御される。
制御装置126は、材料Mを気化する間の気化装置10の各部の管理及び制御を行う制御部である。なお、制御装置126は、単一の制御装置により構成されていてもよいし、制御対象ごとに設置された複数の制御装置により構成されていてもよい。
具体的には、制御装置126は、加圧管104から原料タンク102に導入して原料タンク102の内部を加圧する加圧ガスの圧力を制御することができる。また、制御装置126は、ガス管110に流すキャリアガスの流量を制御することができる。また、制御装置126は、流量調整器108を制御して気化槽114に導入する材料Mの流量、導入するタイミング等を制御することができる。
また、制御装置126は、予備加熱ヒータ112を制御して導入管106を加熱する温度を材料Mの沸点未満の沸点近くまでに制御することができる。また、制御装置126は、温度センサ120から受信する温度信号に基づき、加熱ヒータ118を制御して気化槽114及び加熱板116を加熱する温度を材料Mの沸点以上に制御することができる。また、制御装置126は、加熱ヒータ124を制御して供給管122を加熱する温度を材料Mの沸点以上に制御することができる。
こうして、材料Mを気化する本実施形態による気化装置10が構成されている。
次に、本実施形態による気化装置10による材料Mの気化方法について更に図2を用いて説明する。
図2に示すように、まず、制御装置126は、気化装置10における導入管106、気化槽114及び加熱板116並びに供給管122の各部をそれぞれ所定の設定温度に加熱する(ステップS102)。この際、制御装置126は、予備加熱ヒータ112を制御して導入管106を材料Mの沸点近くまで材料Mの沸点未満に加熱する。また、制御装置126は、加熱ヒータ118を制御して気化槽114及び加熱板116を材料Mの沸点以上に加熱する。また、制御装置126は、加熱ヒータ124を制御して供給管122を材料Mの沸点以上に加熱する。なお、制御装置126は、気化槽114及び加熱板116並びに供給管122の各部を材料Mの沸点以上に加熱する場合、変性、燃焼等による材料Mの失活を防止しうる温度で加熱する。
なお、材料Mとして沸点が171~175℃であるOMCTSを用いる場合、OMCTSは沸点を大きく超えるとゲル化するおそれがあるため、気化槽114及び加熱板116を加熱する温度は、180℃以下であることが好ましい。
制御装置126は、導入管106、気化槽114、加熱板116及び供給管122の各部がそれぞれ所定の設定温度に到達したか否かを判定し(ステップS104)、設定温度に到達するまで待機する(ステップS104、NO)。制御装置126は、気化槽114に設置された温度センサ120並びに導入管106及び供給管122に設置された不図示の温度センサにより検出された温度に基づき、各部が設定温度に到達したか否かを判定することができる。
次いで、制御装置126は、各部が設定温度に到達したと判定すると(ステップS104、YES)、上記のように導入管106、気化槽114、加熱板116及び供給管122の各部を加熱して設定温度の各部を維持した状態で、原料タンク102から導入管106を通して気化槽114の内部に材料Mを導入する(ステップS106)。この際、制御装置126は、加圧管104から加圧ガスを原料タンク102の内部に導入して原料タンク102の内部を加圧して、原料タンク102から導入管106に材料Mを導入する。また、制御装置126は、ガス管110からキャリアガスを導入管106に供給して、液体の材料Mをキャリアガスと混合された気液混合体の状態で気化槽114に導入する。また、制御装置126は、流量調整器108を制御して導入管106を流れる材料Mの流量を制御することにより、気化槽114に導入する材料Mの流量を制御する。
気化槽114の内部では、導入管106の放出孔106aから材料Mが放出されて加熱板116に供給される。加熱板116に供給された材料Mは、加熱板116によりその気化温度である沸点以上に加熱されて気化する(ステップS108)。加熱板116に供給される材料Mは、材料Mの沸点以上に加熱された加熱板116に接触又は近接すると沸点以上に加熱されて気化する。放出孔106aから放出された材料Mは、その落下方向の下側に位置する加熱板116の上面で気化されるとともに、上方に放出されて上側の加熱板116の下面でも気化されうる。
加熱板116で気化されなかった材料Mは、加熱板116から気化槽114の底部に落下する。気化槽114の底部に落下した材料Mは、材料Mの沸点以上に加熱された気化槽114の底部で沸点以上に加熱されて気化する。なお、気化槽114の底部には、材料Mのうちの気化されずにゲル化された一部が滞留しうる。
本実施形態では、気化槽114の内部において加熱板116により広い範囲で材料Mが加熱されるため、局所的な過熱による材料Mのゲル化を低減又は防止しつつ、ゲルが発生して気化槽114内面にゲルが付着しても十分広い加熱面積があるため、材料Mの気化量の低下を抑制し又は防止することができる。こうして、本実施形態によれば、材料Mの気化不良を低減又は防止することができるため、材料Mを高い効率で大量に気化することができる。また、材料Mは気化槽114の内部に導入される前に導入管106において予備加熱ヒータ112により沸点未満の沸点近くまで加熱されているため、加熱板116において短時間で気化することができる。また、加熱板116で気化されなかった材料Mは、気化槽114の底部で加熱されて気化されるため、材料Mを無駄なく気化することができる。具体的には、材料Mが例えばOMCTSである場合、本実施形態によれば、50g/分以上の速度でOMCTSを気化することができる。
こうして気化槽114の内部で気化された材料Mは、気化槽114から供給管122に排出されて供給管122を通して気化された材料Mの供給先である光ファイバ製造装置のバーナに供給される。供給管122は材料Mの沸点以上に加熱されているため、供給管122において材料Mが再び液化するのを防止することができる。
上述のようにして気化された材料Mを供給先に供給する間、制御装置126は、供給先への材料Mの供給を停止するか否かを判定する(ステップS110)。制御装置126は、予め設定された材料Mの供給を停止する時間が到来したか否か、供給先への材料Mの供給の停止を指示する指示信号が入力されたか否か等に基づき、供給先への材料Mの供給を停止するか否かを判定することができる。
制御装置126は、供給先への材料Mの供給を停止せずに継続すると判定すると(ステップS110、NO)、ステップS106に移行してステップS106以降の処理を実行して供給先への材料Mの供給を継続する。
一方、制御装置126は、供給先への材料Mの供給を停止すると判定すると(ステップS110、YES)、供給先への材料Mの供給を停止する停止処理を実行する(ステップS112)。制御装置126は、停止処理として、加圧管104からの加圧ガスによる原料タンク102の加圧の停止、ガス管110からのキャリアガスの供給の停止、予備加熱ヒータ112、加熱ヒータ118及び加熱ヒータ124による加熱の停止等の処理を実行する。こうして、気化槽114における材料の気化を停止して供給先への材料Mの供給を停止する。
このように、本実施形態によれば、液体の材料Mのゲル化を低減又は防止しつつ、液体の材料Mを効率よく大量に気化することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による気化装置について図3A及び図3Bを用いて説明する。図3A及び図3Bは、本実施形態による気化装置を示す概略図である。なお、上記第1実施形態による気化装置と同様の構成要素については同一の符号を付し説明を省略し又は簡略にする。
本実施形態による気化装置の基本的構成は、第1実施形態による気化装置10の構成とほぼ同様である。本実施形態による気化装置は、導入管106に設けられた放出孔の点で第1実施形態による気化装置10と異なっている。以下、本実施形態による気化装置について図3A及び図3Bを用いて説明する。図3Aは、本実施形態による気化装置における気化槽114の鉛直断面図を示している。図3Bは、本実施形態による気化装置における気化槽114の水平断面図を示している。
図3A及び図3Bに示すように、本実施形態では、導入管106が、その他端を含む先端部が気化槽114の内部の空間に水平に突出するように気化槽114に接続されている。導入管106は、その突出方向においてその他端が加熱板116の端と揃うように突出している。なお、導入管106は、その突出方向においてその他端が加熱板116の端よりも気化槽114の側壁側に位置するように突出していてもよい。
気化槽114の内部の空間に突出する導入管106の先端部には、放出孔106aに代えて又は放出孔106aとともに複数の放出孔106bが設けられている。複数の放出孔106bは、導入管106の先端部の周壁の下側部分及び上側部分に導入管106の軸方向に沿って等間隔に設けられている。なお、複数の放出孔106bは、導入管106の先端部の周壁の下側部分、上側部分及び横部分の少なくともいずれかの部分に設けられていればよい。また、複数の放出孔106bは、導入管106の先端部の周壁にわたって導入管106の軸方向及び周方向に等間隔に設けられていてもよい。
本実施形態では、複数の放出孔106bから材料Mが放出されて加熱板116で気化されるため、液体の材料Mを更に効率よく大量に気化することができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態による気化装置について図4を用いて説明する。図4は、本実施形態による気化装置を示す概略図である。なお、上記第1及び第2実施形態による気化装置と同様の構成要素については同一の符号を付し説明を省略し又は簡略にする。
本実施形態による気化装置の基本的構成は、第2実施形態による気化装置の構成とほぼ同様である。本実施形態による気化装置は、導入管106の複数の放出孔106bが設けられた先端部と加熱板116との位置関係の点で第2実施形態による気化装置と異なっている。以下、本実施形態による気化装置について図4を用いて説明する。図4は、本実施形態による気化装置における気化槽114の鉛直断面図を示している。
本実施形態では、図4に示すように、気化槽114の内部空間に突出する導入管106の先端部の下側部分が、導入管106の下側に位置する加熱板116の上面と接触していている。導入管106の先端部の下側部分には、第2実施形態と同様に複数の放出孔106bが設けられている。なお、互いに接触する導入管106と加熱板116との間は、完全に密閉されてはおらず、液体又は気体の材料Mが移動可能な隙間が存在している。
本実施形態では、加熱板116に接触する導入管106の先端部の下側部分に設けられた複数の放出孔106bから材料Mが放出されると、材料Mは、互いに接触する導入管106及び加熱板116の間の隙間に直ちに広がって加熱板116に接触する。これにより、本実施形態では、加熱板116により直ちに材料Mを加熱して気化することができるため、液体の材料Mを更に効率よく大量に気化することができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態による気化装置について図5A及び図5Bを用いて説明する。図5A及び図5Bは、本実施形態による気化装置を示す概略図である。なお、上記第1乃至第3実施形態による気化装置と同様の構成要素については同一の符号を付し説明を省略し又は簡略にする。
本実施形態による気化装置の基本的構成は、第2実施形態による気化装置の構成とほぼ同様である。本実施形態による気化装置は、気化槽114の内部に突出する導入管106の先端部の下側に複数枚の加熱板116が設けられている点で第2実施形態による気化装置と異なっている。以下、本実施形態による気化装置について図5A及び図5Bを用いて説明する。図5Aは、本実施形態による気化装置における気化槽114の鉛直断面図を示している。図5Bは、本実施形態による気化装置における気化槽114の水平断面図を示している。
本実施形態では、図5A及び図5Bに示すように、気化槽114の内部に突出する導入管106の先端部の下側に、加熱板116として、鉛直方向に並ぶように複数枚の加熱板116Aが設けられている。複数枚の加熱板116Aは、互いに板面が平行になるように例えば水平に設けられている。なお、図5A及び図5Bには3枚の加熱板116Aが設けられている場合を示しているが、加熱板116Aの枚数は3枚に限定されるものではなく、2枚以上の複数枚であればよい。
複数枚の加熱板116Aは、より下側に位置する加熱板116Aほどより広い面積の板面を有している。また、複数枚の加熱板116Aは、鉛直方向から見た平面視において上側に位置する加熱板116Aが下側に位置する加熱板116Aの内側に位置するように配置されている。
本実施形態では、導入管106の先端部の下側に複数枚の加熱板116Aが設けられているため、上側の加熱板116Aで気化されずに下側に落下した材料Mを下側の加熱板116Aで気化することができる。これにより、本実施形態では、複数枚の加熱板116Aにより確実に材料Mを加熱して気化することができるため、液体の材料Mを更に効率よく大量に気化することができる。
なお、上記では、第2実施形態による気化装置の構成に複数枚の加熱板116Aが設けられている場合について説明したが、第1又は第3実施形態による気化装置の構成においても複数枚の加熱板116Aが設けられていてもよい。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態による気化装置について図6A及び図6Bを用いて説明する。図6A及び図6Bは、本実施形態による気化装置を示す概略図である。なお、上記第1乃至第4実施形態による気化装置と同様の構成要素については同一の符号を付し説明を省略し又は簡略にする。
本実施形態による気化装置の基本的構成は、第4実施形態による気化装置の構成とほぼ同様である。本実施形態による気化装置は、気化槽114の内部に突出する導入管106の先端部に材料Mを放出するための放出部128が設けられている点で第4実施形態による気化装置と異なっている。以下、本実施形態による気化装置について図6A及び図6Bを用いて説明する。図6Aは、本実施形態による気化装置における気化槽114の鉛直断面図を示している。図6Bは、本実施形態による気化装置における気化槽114の水平断面図を示している。
本実施形態では、図6A及び図6Bに示すように、気化槽114の内部に突出する導入管106の先端部には、材料Mを放出するための放出部128が設けられている。放出部128は、導入管106に接続された中空板状の形状を有している。また、放出部128は、加熱板116、116Aの板面と平行になるように設けられている。なお、放出部128は、加熱板116、116Aの板面に対して傾斜するように設けられていてもよい。
放出部128は、その中空部に導入管106から材料Mが供給されるように導入管106に接続されている。導入管106と一体的に形成されていてもよいし、導入管106と分離可能に設けられていてもよい。
また、放出部128には、複数の放出孔128aが設けられている。複数の放出孔128aは、放出部128の下面部分及び上面部分に例えば格子状に等間隔に設けられている。なお、放出孔128aは、放出部128の下面部分、上面部分及び側面部分の少なくともいずれかの部分に設けられていればよい。
本実施形態では、複数の放出孔128aから広範囲に面状に材料Mが放出されて加熱板116、116Aで気化されるため、液体の材料Mを更に効率よく大量に気化することができる。
なお、本実施形態でも、第3実施形態による場合の導入管106の先端部と同様に放出部128と加熱板116Aとを接触させてもよい。
また、本実施形態でも、第1実施形態による場合と同様に2枚の加熱板116を設けてもよい。
[第6実施形態]
本発明の第5実施形態による気化装置について図7A及び図7Bを用いて説明する。図7A及び図7Bは、本実施形態による気化装置を示す概略図である。なお、上記第1乃至第5実施形態による気化装置と同様の構成要素については同一の符号を付し説明を省略し又は簡略にする。
本実施形態による気化装置の基本的構成は、第2実施形態による気化装置の構成とほぼ同様である。本実施形態による気化装置は、気化槽114が分割可能に構成されている点で第2実施形態による気化装置と異なっている。以下、本実施形態による気化装置について図7A及び図7Bを用いて説明する。図7Aは、本実施形態による気化装置における分割前の気化槽114の鉛直断面図を示している。図7Bは、本実施形態による気化装置における分割後の気化槽114の鉛直断面図を示している。
本実施形態では、図7A及び図7Bに示すように、気化槽114が、互いに分離可能な本体部114a及び底部114bから構成されている。気化槽114は、例えばメンテナンス時において、本体部114aと底部114bとを互いに分離して分割することができる。気化槽114は、材料Mの気化後等の適時のタイミングで分割することができる。
このように底部114bを分離可能な構造を気化槽114が有することにより、材料Mの気化後に底部114bの上に残留したゲル化した材料Mを容易に回収することができ、気化槽114の内部のクリーニングを容易に実行することができる。
なお、上記では、第2実施形態による気化装置の構成において気化槽114を互いに分離可能な本体部114a及び底部114bから構成した場合について説明したが、これに限定されるものではない。第1、第3乃至第5実施形態による気化装置のいずれの構成においても、本実施形態と同様に気化槽114を互いに分離可能な本体部114a及び底部114bから構成することができる。
[変形実施形態]
本発明は、上記実施形態に限らず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、光ファイバの光ファイバ母材の製造に使用される液体の材料Mを気化する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。本発明による気化装置は、液体材料の気化に広く適用することができる。
また、上記実施形態では、気化槽114に対して加熱ヒータ118が設けられた場合を例に説明したが、加熱ヒータ118に加えて又はこれに代えて、加熱板116に加熱ヒータが内蔵されていてもよい。この場合、制御装置126は、加熱板116に内蔵された加熱ヒータを制御して気化槽114及び加熱板116を材料Mの沸点以上に加熱することができる。なお、加熱ヒータは、複数の加熱板116のうちの一部に内蔵されていてもよいし、全部に内蔵されていてもよい。
10…気化装置
102…原料タンク
104…加圧管
106…導入管
106a…放出孔
106b…放出孔
108…流量調整器
110…ガス管
112…予備加熱ヒータ
114…気化槽
114a…本体部
114b…底部
116…加熱板
116A…加熱板
118…加熱ヒータ
120…温度センサ
122…供給管
124…加熱ヒータ
126…制御装置
128…放出部
128a…放出孔

Claims (12)

  1. 光ファイバ母材の製造に用いられる液体の材料の気化が内部で行われる槽と、
    前記槽に接続され、前記槽の前記内部に液体の前記材料を導入する導入管と、
    前記槽の前記内部に設けられ、前記導入管から導入された液体の前記材料が供給される板状体と、
    前記槽及び前記板状体を加熱する第1の加熱部と、
    前記槽及び前記板状体を前記材料の沸点以上に加熱するように前記第1の加熱部を制御する制御部と
    を有することを特徴とする気化装置。
  2. 前記導入管を加熱する第2の加熱部を有し、
    前記制御部は、前記導入管を前記材料の沸点未満に加熱するように前記第2の加熱部を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の気化装置。
  3. 前記導入管の先端部は、前記槽の前記内部に突出し、
    前記導入管の前記先端部に、前記材料が放出される複数の放出孔が前記導入管の軸方向に沿って設けられている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の気化装置。
  4. 前記導入管の先端部は、前記槽の前記内部に突出し、
    前記導入管の前記先端部に設けられ、前記材料が放出される複数の放出孔が設けられた中空板状の放出部を更に有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の気化装置。
  5. 前記導入管の前記先端部は、前記板状体と接触している
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の気化装置。
  6. 前記板状体は、複数設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の気化装置。
  7. 複数の前記板状体は、前記導入管の下側に鉛直方向に並ぶように設けられ、
    より下側に位置する前記板状体ほどより広い面積の板面を有する
    ことを特徴する請求項6に記載の気化装置。
  8. 複数の前記板状体は、前記鉛直方向から見た平面視において上側に位置する前記板状体が下側に位置する前記板状体の内側に位置するように配置されている
    ことを特徴とする請求項7に記載の気化装置。
  9. 前記槽に接続され、前記槽の前記内部で気化された前記材料を供給先に供給する供給管を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の気化装置。
  10. 前記供給管を加熱する第3の加熱部を有し、
    前記制御部は、前記導入管を前記材料の沸点以上に加熱するように前記第3の加熱部を制御する
    ことを特徴とする請求項9に記載の気化装置。
  11. 前記槽は、底部を分割可能な構造を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の気化装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の気化装置を用いた気化方法であって、
    前記第1の加熱部により前記槽及び前記板状体を前記材料の沸点以上に加熱した状態で、前記導入管を通して前記槽の前記内部に前記材料を導入し、前記板状体に液体の前記材料を供給する
    ことを特徴とする気化方法。
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