JP2023108893A - 空調システム - Google Patents
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Abstract
【課題】凝縮水の排水性を向上可能な空調システムを提供すること。【解決手段】空調システムは、空気を導入する空気導入口15、空気導入口から導入した空気を室内へ導く内気通路111および空気導入口から導入した空気を室外へ導く外気通路112を有するケーシング10と、内気通路および外気通路に気流を発生させる送風機30と、冷媒と内気通路を流れる空気とを熱交換させて内気通路を流れる空気を冷却する第1熱交換器40および第1熱交換器において空気と熱交換した冷媒と外気通路を流れる空気とを熱交換させて冷媒を放熱させる第2熱交換器50を有する冷凍サイクル装置と、第1熱交換器の熱交換によって生じる凝縮水を第2熱交換器へ導く凝縮水流路141と、を備える。外気通路は、第2熱交換器が設けられる部位より空気流れ下流側に、第2熱交換器を通過した空気および凝縮水流路によって第2熱交換器に導かれた凝縮水を室外へ排出する排風路70を有する。【選択図】図2
Description
本開示は、空調システムに関する。
従来、蒸発器および蒸発器用送風機が配置される上室と、凝縮器および凝縮器用送風機が配置される下室を有する筐体を備えるエアコンが知られている(例えば、特許文献1参照)。このエアコンは、蒸発器用送風機の回転により吸い込んだ空気と冷媒とを蒸発器で熱交換するとともに、凝縮器用送風機の回転により吸い込んだ空気と冷媒とを凝縮器で熱交換させる。また、このエアコンは、蒸発器が凝縮器の上方に設置されており、蒸発器が熱交換を行う際に発生する凝縮水を凝縮器に散水することで、凝縮器の周囲温度を下げて凝縮器の熱交換効率を高める構成となっている。そして、凝縮器に散水され当該凝縮器で蒸発仕切れなかった凝縮水は、凝縮器の下部に設けたドレンパンで回収され、ドレンパンに設けたドレン口よりエアコンの外に排水される。
ところで、エアコンとして機能する空調システムにおいては、凝縮器において冷媒と空気とを熱交換させる際に、比較的風速が速い空気を凝縮器に当てる必要がある。しかし、蒸発器で発生する凝縮水を凝縮器に散水した際に、この凝縮水が凝縮器の表面で跳ね、蒸発されないことがある。そして発明者らの鋭意検討によれば、この跳ねた凝縮水が比較的風速が速い空気に飛ばされることによって、凝縮器の周囲に飛散する虞があることが分かった。すると、凝縮器の周囲に飛散した凝縮水は、凝縮器の下部に設けたドレン口から排水できず、筐体の内部に残留することとなる。これは、空調システム内に、人が不快と感じるにおいやカビが発生する要因となる。
本開示は、凝縮水の排水性を向上可能な空調システムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、
空調システムであって、
空気を導入する空気導入口(15)、空気導入口から導入した空気を室内へ導く内気通路(111)および空気導入口から導入した空気を室外へ導く外気通路(112)を有するケーシング(10)と、
内気通路および外気通路に気流を発生させる送風機(30、31、32)と、
内気通路に設けられ、冷媒と内気通路を流れる空気とを熱交換させて内気通路を流れる空気を冷却する第1熱交換器(40、230)および外気通路に設けられ、第1熱交換器において空気と熱交換した冷媒と外気通路を流れる空気とを熱交換させて冷媒を放熱させる第2熱交換器(50、240)を有する冷凍サイクル装置と、
第1熱交換器の熱交換によって生じる凝縮水を第2熱交換器へ導く凝縮水流路(141)と、を備え、
外気通路は、第2熱交換器が設けられる部位より空気流れ下流側に、第2熱交換器を通過した空気および凝縮水流路によって第2熱交換器に導かれた凝縮水をケーシングの外部へ排出する排風路(70)を有する。
空調システムであって、
空気を導入する空気導入口(15)、空気導入口から導入した空気を室内へ導く内気通路(111)および空気導入口から導入した空気を室外へ導く外気通路(112)を有するケーシング(10)と、
内気通路および外気通路に気流を発生させる送風機(30、31、32)と、
内気通路に設けられ、冷媒と内気通路を流れる空気とを熱交換させて内気通路を流れる空気を冷却する第1熱交換器(40、230)および外気通路に設けられ、第1熱交換器において空気と熱交換した冷媒と外気通路を流れる空気とを熱交換させて冷媒を放熱させる第2熱交換器(50、240)を有する冷凍サイクル装置と、
第1熱交換器の熱交換によって生じる凝縮水を第2熱交換器へ導く凝縮水流路(141)と、を備え、
外気通路は、第2熱交換器が設けられる部位より空気流れ下流側に、第2熱交換器を通過した空気および凝縮水流路によって第2熱交換器に導かれた凝縮水をケーシングの外部へ排出する排風路(70)を有する。
これによれば、第1熱交換器で発生し、凝縮水流路を介して第2熱交換器へ導かれた凝縮水は、送風機に送風される空気によって第2熱交換器より空気流れ下流側に設けられた排風路に押し出される。そして、この凝縮水は、第2熱交換器を通過した空気と一緒に排風路からケーシング10の外部へ排出される。このため、第1熱交換器で発生する凝縮水が第2熱交換器において跳ね、第2熱交換器の周囲に飛散する場合であっても、凝縮水の排水性を向上させることができる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
(第1実施形態)
本実施形態について、図1および図2を参照して説明する。本実施形態では、車室内の空調を行う空調システム1を車両100に搭載した例を説明する。具体的に、本実施形態の空調システム1は、車室内の冷却を行う冷房装置である。また、図1および図2に示すように、空調システム1は、ケーシング10、内気ダクト20、送風機30、蒸発器40、凝縮器50、制御装置60等を備えている。なお、本実施形態では、図1などに示す矢印DRudが空調システム1を車両100に設置した際の上下方向(すなわち、鉛直方向)を示し、矢印DRfrが空調システム1を車両100に設置した際の前後方向を示している。
本実施形態について、図1および図2を参照して説明する。本実施形態では、車室内の空調を行う空調システム1を車両100に搭載した例を説明する。具体的に、本実施形態の空調システム1は、車室内の冷却を行う冷房装置である。また、図1および図2に示すように、空調システム1は、ケーシング10、内気ダクト20、送風機30、蒸発器40、凝縮器50、制御装置60等を備えている。なお、本実施形態では、図1などに示す矢印DRudが空調システム1を車両100に設置した際の上下方向(すなわち、鉛直方向)を示し、矢印DRfrが空調システム1を車両100に設置した際の前後方向を示している。
ケーシング10は、車室内に供給する空気が流れる空気流路を形成するものである。ケーシング10は、中空形状で形成されており、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた材料(例えば、ポリプロピレン)で構成されている。ケーシング10は、図1に示すように、車両100の駆動装置を収容するエンジンルーム101内に配置されている。そして、ケーシング10は、水平方向に沿って前後方向DRfrに延びている。
また、ケーシング10の内部には、図2に示すように、空気が流れる空気通路11が形成されている。ケーシング10は、上下方向DRudの上側に設けられる上壁12と、上下方向DRudの下側に設けられる下壁13とを有する。また、ケーシング10は、空気通路11の一部を上下方向DRudに仕切る通路仕切部14を有する。
そして、ケーシング10は、空気通路11における空気流れ最上流側に、空気通路11に空気を導入するための空気導入口15が形成されている。また、空気通路11は、通路仕切部14の上下方向DRudの上側に空気導入口15から導入した空気を車室内へ導く内気通路111を有し、上下方向DRudの下側に空気導入口15から導入した空気を車室外へ導く外気通路112を有する。
すなわち、空気通路11は、通路仕切部14によって、上下方向DRudの上側が内気通路111で構成され、下側が外気通路112で構成されるように仕切られている。換言すれば、内気通路111および外気通路112は、ケーシング10において、通路仕切部14を介して、上下方向DRudに互いに並んで設けられている。以下、内気通路111および外気通路112が互いに並んで設けられる際の内気通路111から外気通路112に向かう方向を通路並び方向とも呼ぶ。本実施形態における通路並び方向は、上下方向DRudにおける上方から下方に向かう方向に一致している。なお、通路並び方向が上下方向DRudにおける上方から下方に向かう方向に一致しているとは、厳密な意味で通路並び方向が上下方向DRudに沿っている状態を意味するものではなく、製造誤差等によって僅かにずれている状態も含まれる。
上壁12は、上下方向DRudに板面を有する平板状であって、内気通路111の上下方向DRudの上側を覆っている。下壁13は、上下方向DRudに板面を有する平板状であって、外気通路112の上下方向DRudの下側を覆っている。
また、ケーシング10は、内気通路111の空気流れ最下流側に、空気導入口15から導入した空気を車室内へ導くための内気吹出部16および空気導入口15から導入した空気をケーシング10の外部へ導くための外気吹出部17が形成されている。そして、ケーシング10は、内気吹出部16に内気ダクト20が接続されている。
また、ケーシング10は、空気通路11に、送風機30と、蒸発器40と、凝縮器50と、制御装置60とを収容している。具体的には、送風機30は、空気通路11における空気導入口15より空気流れ下流側であって、通路仕切部14より空気流れ上流側に設けられている。蒸発器40および制御装置60は、空気通路11における送風機30より空気流れ下流側であって、内気吹出部16より空気流れ上流側において、内気通路111にこの順に設けられている。すなわち、空気通路11には、送風機30、蒸発器40および制御装置60がこの順に配置されている。
凝縮器50は、送風機30より空気流れ下流側であって、外気吹出部17より空気流れ上流側において、外気通路112に設けられている。すなわち、空気通路11には、送風機30および凝縮器50がこの順に配置されている。
内気通路111は、空気導入口15から導入した空気を車室内へ導く空気流路であって、前後方向DRfrに沿って形成されている。内気通路111は、上流側が空気導入口15に連通し、下流側が内気吹出部16に連通している。
外気通路112は、空気導入口15から導入した空気をケーシング10の車室外へ導く空気流路であって、前後方向DRfrに沿って形成されるともに、空気流れ最下流部が上下方向DRudの下側に向かって略垂直に屈曲している。外気通路112は、上流側が空気導入口15に連通し、下流側が外気吹出部17に連通している。
通路仕切部14は、上下方向DRudに板面を有する平板状であって、ケーシング10と一体成形されている。また、通路仕切部14は、前後方向DRfrに沿って、送風機30が収容されている部位より空気流れ下流側から内気吹出部16が形成されている部位に至る部位まで延びている。また、通路仕切部14には、内気通路111と外気通路112とを連通させる貫通孔141が形成されている。貫通孔141は、通路仕切部14を上下方向DRudに貫通して形成されている。
空気導入口15は、空気通路11に空気を導入するための開口部である。空気導入口15は、例えば、車両100のエンジンルーム101内に開口している。
内気吹出部16は、内気通路111を流れる空気を車室内に導くための開口部である。内気吹出部16には、図1に示すように、内気ダクト20の空気流れ最上流部が接続されている。内気吹出部16は、内気ダクト20を介して車室内におけるダッシュボード102に設けられた吹出口103に連通されている。
外気吹出部17は、外気通路112を流れる空気をケーシング10の外部に導くための開口部である。外気吹出部17は、例えば、車室外における車両100のエンジンルーム101内に開口している。また、外気吹出部17は、下壁13に形成されており、上下方向DRudにおける下方向成分を含んで開口している。すなわち、外気吹出部17の開口する向きは、鉛直方向における下方向成分を含んでおり、水平方向より鉛直方向の下方側を向いている。換言すれば、外気吹出部17は、開口する向きが通路並び方向成分を含んでいる。本実施形態の外気通路112は、空気流れ最下流部が上下方向DRudの下側に向かって略垂直に屈曲している。これにより、外気吹出部17は、上下方向DRudの略真下(すなわち、鉛直方向下側)に向いて開口している。
内気ダクト20は、内気吹出部16から吹き出された空気を車室内へ導くための空気流路形成部である。内気ダクト20は、樹脂により形成された円筒状の部材である。内気ダクト20は、空気流れ上流側が内気吹出部16に接続されており、空気流れ下流側が吹出口103に接続されている。
送風機30は、空気を吸い込み、吸い込んだ空気を吹き出すことで空気通路11に気流を発生させるものである。本実施形態の送風機30は、例えば、ファン軸心に沿う方向から吸い込んだ空気を、ファン軸心に沿う方向に吹き出す軸流ファンで構成されている。送風機30は、ファン軸心が前後方向DRfrに沿って配置されており、内気通路111および外気通路112に気流を発生させる。また、送風機30は、制御装置60に電気的に接続されており、制御装置60から送信される制御信号によって動作が制御される。
送風機30は、空気導入口15から導入された空気を内気通路111および外気通路112それぞれの空気流れ下流側に向かって吹き出す。送風機30から吹き出された空気は、通路仕切部14によって区別された状態で内気通路111および外気通路112を流れる。送風機30の空気流れ下流側のうち内気通路111には蒸発器40が設けられている。また、送風機30の空気流れ下流側のうち外気通路112には凝縮器50が設けられている。換言すれば、送風機30は、凝縮器50より空気流れ上流側に設けられている。なお、送風機30は、軸流ファンに限定されない。送風機30は、例えば、遠心ファンや斜流ファンで構成されていてもよい。
蒸発器40および凝縮器50は、不図示の圧縮機および減圧機構と共に蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置を構成している。そして、当該圧縮機および減圧機構の動作は、制御装置60から送信される制御信号によって制御される。
蒸発器40は、内気通路111内に配置されており、蒸発器40の内部を流れる低温低圧の冷媒が蒸発する際の蒸発潜熱を利用して内気通路111を流れる空気から吸熱することで空気を冷却する冷却用の熱交換器である。蒸発器40は、内気通路111における蒸発器40が配置される部位の略全域に亘って配置されている。これにより、蒸発器40は、内気通路111を流れる空気の略全てを冷却する。また、蒸発器40は、通路仕切部14における貫通孔141が形成される部位と前後方向DRfrにおいて重なる位置に配置されている。具体的には、蒸発器40は、貫通孔141の上下方向DRudの上側に配置されている。本実施形態の蒸発器40は、第1熱交換器に対応する。
凝縮器50は、外気通路112内に配置されており、蒸発器40において吸熱して加熱された冷媒と外気通路112を流れる空気とを熱交換させることで冷媒を放熱させる放熱用の熱交換器である。凝縮器50は、外気通路112における凝縮器50が配置される部位の略全域に亘って配置されている。これにより、外気通路112を流れる空気の略全ては、凝縮器50を通過することで加熱される。また、凝縮器50は、通路仕切部14における貫通孔141が形成される部位と前後方向DRfrにおいて重なる位置に配置されている。具体的には、凝縮器50は、貫通孔141の上下方向DRudの下側に配置されている。本実施形態の凝縮器50は、第2熱交換器に対応する。
このため、蒸発器40および凝縮器50は、貫通孔141を介して上下方向DRudに沿って並んで配置される。すなわち、蒸発器40は、空気通路11において、凝縮器50の上下方向DRudの上側に配置されている。これにより、蒸発器40が内気通路111を流れる空気から吸熱する際に蒸発器40の表面で空気が凝縮して発生する凝縮水Wは、滴下すると貫通孔141を介して凝縮器50に撒水される。本実施形態の貫通孔141は、凝縮水流路に対応する。
また、凝縮器50は、外気通路112内のうち、上下方向DRudの下側に向かって屈曲する部位の空気流れすぐ上流側に配置されている。すなわち、凝縮器50は、下壁13における空気流れ最下流部であって、外気吹出部17が形成される部位の空気流れすぐ上流側に配置されている。このように凝縮器50を配置することで、外気通路112のうち、凝縮器50が配置されている部位より空気流れ下流側の流路が最も短くなる。そして、凝縮器50から外気吹出部17までに至る距離が最も短くなる。以下、外気通路112のうち、凝縮器50が配置されている部位より空気流れ下流側を排風路70とも呼ぶ。
制御装置60は、CPU、ROMおよびRAM等の記憶部を含んで構成されるマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されており、空調システム1の構成機器の動作を制御するエアコンECUである。そして、制御装置60は、ROM内に記憶された空調制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、その出力側に接続された構成機器の作動を制御する。なお、制御装置60のROMおよびRAMは、非遷移的実体的記憶媒体で構成される。
制御装置60は、ケーシング10における排風路70とは異なる部位に設けられている。具体的には、制御装置60は、空気導入口15から導入した空気が流れる空気通路11に設けられている。さらに具体的には、制御装置60は、内気通路111における蒸発器40が設けられる部位より空気流れ下流側に設けられている。
続いて、空調システム1の作動について説明する。制御装置60から送信される制御信号によって送風機30が回転駆動すると、ケーシング10には、空気導入口15から空気が導入される。そして、空気導入口15から導入された空気は、空気通路11を前後方向DRfrの前方から後方に向かって流れ、送風機30によって内気通路111および外気通路112に吹き出される。
内気通路111に吹き出された空気は、通路仕切部14によって外気通路112を流れる空気とは略区別された状態で内気通路111を前後方向DRfrの前方から後方に向かって流れる。また、内気通路111に吹き出された空気は、蒸発器40を通過する際に冷却および除湿され、内気吹出部16から内気ダクト20を介して車室内に吹き出される。
また、外気通路112に吹き出された外気は、通路仕切部14によって内気通路111を流れる空気とは略区別された状態で外気通路112を前後方向DRfrの前方から後方に向かって流れる。そして、外気通路112を流れる空気は、凝縮器50を通過する際に冷媒と熱交換して加熱され、排風路70を通過し、外気吹出部17から車室外であるエンジンルーム101内へ吹き出される。
ところで、蒸発器40が内気通路111を流れる空気から吸熱すると、蒸発器40の表面には、空気が凝縮することで凝縮水Wが発生する。そして、本実施形態の蒸発器40は、空気通路11において、凝縮器50の上下方向DRudの上側に配置されている。このため、蒸発器40の表面で発生した凝縮水Wは、滴下すると貫通孔141を介して凝縮器50に撒水される。凝縮器50に散水された凝縮水Wは、凝縮器50の内部を流れる冷媒の熱によって蒸発することで、凝縮器50の温度を低下させる。
ここで、凝縮器50に散水された凝縮水Wが凝縮器50の熱によって全てが蒸発しない場合がある。この場合、蒸発しない凝縮水Wは、凝縮器50の表面を上下方向DRudの下側に向かって流れ、下壁13上に流れる。また、凝縮器50に散水された凝縮水Wは、凝縮器50に滴下する際に凝縮器50の表面において跳ね、凝縮器50の熱で蒸発せず、凝縮器50の周囲に飛散する。これら下壁13上に流れた凝縮水Wおよび凝縮器50の周囲に飛散した凝縮水Wは、ケーシング10の内部に残留すると人が不快と感じるにおいやカビが発生する要因となる。
これに対して、本実施形態の空調システム1は、外気通路112における凝縮器50が設けられる部位より空気流れ下流側に、凝縮器50を通過した空気および貫通孔141によって凝縮器50に導かれた凝縮水Wをケーシング10の外部へ導く排風路70を有する。
これによれば、蒸発器40で発生し、貫通孔141を介して下壁13上に流れた凝縮水Wおよび凝縮器50の周囲に飛散した凝縮水Wは、送風機30に送風される空気によって凝縮器50より空気流れ下流側に設けられた排風路70に押し出される。そして、この凝縮水Wは、凝縮器50で加熱された空気と一緒に排風路70からケーシング10の外部へ排出される。具体的には、下壁13上に流れた凝縮水Wおよび凝縮器50の周囲に飛散した凝縮水Wをケーシング10の外部であるエンジンルーム101内へ排出することができる。このため、蒸発器40で発生する凝縮水Wが下壁13上に流れたり、凝縮器50の周囲に飛散したりする場合であっても、凝縮水Wの排水性を向上させることができる。
なお、本実施形態の空調システム1は、排風路70以外に、蒸発器40の表面に発生する凝縮水Wをケーシング10の外部へ排出するための排出機構を備えていない。このため、蒸発器40で発生し、貫通孔141を介して下壁13上に流れた凝縮水Wおよび凝縮器50の周囲に飛散した凝縮水W全ては、送風機30に送風される空気によって凝縮器50で加熱された空気と一緒に排風路70からケーシング10の外部へ排出される。
また、上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、送風機30は、凝縮器50より空気流れ上流側に設けられている。
これによれば、下壁13上に流れた凝縮水Wおよび凝縮器50の周囲に飛散した凝縮水Wが送風機30にかかることを回避することができる。このため、送風機30への防水対策を不要にすることができるとともに、送風機30に凝縮水Wがかかることによる送風機30の故障を防ぐことができる。
(2)上記実施形態では、排風路70は、空気流れ最下流部に空気および凝縮水Wを排出する外気吹出部17を有する。また、内気通路111および外気通路112は、通路仕切部14を介して、上下方向DRudに互いに並んで設けられている。そして、外気吹出部17は、開口する向きが鉛直方向における下方向成分(すなわち、通路並び方向成分)を含んでいる。
これによれば、外気吹出部17の開口する向きが鉛直方向の上方向成分を含んでいる構成や水平方向を向いている構成に比較して、凝縮水Wを排出させ易くできる。このため、凝縮水Wの排水性をさらに向上させることができる。
(3)上記実施形態では、空調システム1は、車両100に搭載されている。
ここで、仮に空調システム1のような室内へ導く空気を冷却する冷却器および冷媒を放熱させる放熱器を筐体の内部へ収容したエアコン装置を、例えば住宅の室内に設ける場合について検討する。この場合、冷却器で発生する凝縮水の処理が課題となるところ、このような住宅の室内に設けるエアコン装置では、住宅の室外へ排出するためのドレン管を用いる方法や、冷媒を放熱させる際の熱を用いてドレン水を蒸発させる方法が知られている。しかし、ドレン管を用いる方法では、住宅の室内から室外までの距離が比較的遠い場合、ドレン管の設置の手間や場所の確保が問題となる。また、冷媒を放熱させる際の熱を用いてドレン水を蒸発させる方法では、冷媒の排熱効率の悪化や、冷媒の熱によって凝縮水全てが蒸発しない場合、人が不快と感じるにおいやカビが発生する問題がある。
これに対して、空調システム1を車両100に搭載することによって、空調システム1を住宅の室内に設ける場合に比較して、設置場所から車室外までの距離が比較的短くなり易く、凝縮水Wを排出させ易い。このため、空調システム1を車両100に搭載することは、空調システム1を住宅の室内に設けるよりもより好適である。
(4)上記実施形態では、外気吹出部17は、車室外に開口している。
これによれば、凝縮水Wを排風路70から車室外へ直接排出することができる。このため、凝縮水Wを車室外へ導くための流路の設置を不要にすることができる。
(5)上記実施形態では、制御装置60は、ケーシング10における排風路70とは異なる部位のうち、内気通路111における蒸発器40が設けられる部位より空気流れ下流側に設けられている。
これによれば、下壁13上に流れた凝縮水Wおよび凝縮器50の周囲に飛散した凝縮水Wが制御装置60にかかることを回避することができる。このため、制御装置60への防水対策を不要にすることができるとともに、制御装置60に凝縮水Wがかかることによる送風機30の故障を防ぐことができる。さらに、蒸発器40を通過する際に冷却された空気によって、制御装置60を冷却することができる。
(第1実施形態の第1の変形例)
上述の第1実施形態では、ケーシング10が車両100のエンジンルーム101内に配置されている例について説明したが、これに限定されない。ケーシング10は、図3に示すように、車両100の車室内に設けられていてもよい。具体的には、例えば、空調システム1は、車両100の乗員が着座する座席の後方であって、車両100の床上に配置されてもよい。この場合、車両100の床に排風穴104を設け、凝縮器50を通過した空気および貫通孔141によって凝縮器50に導かれた凝縮水Wを、当該排風穴104を介してケーシング10の外部へ排出してもよい。
上述の第1実施形態では、ケーシング10が車両100のエンジンルーム101内に配置されている例について説明したが、これに限定されない。ケーシング10は、図3に示すように、車両100の車室内に設けられていてもよい。具体的には、例えば、空調システム1は、車両100の乗員が着座する座席の後方であって、車両100の床上に配置されてもよい。この場合、車両100の床に排風穴104を設け、凝縮器50を通過した空気および貫通孔141によって凝縮器50に導かれた凝縮水Wを、当該排風穴104を介してケーシング10の外部へ排出してもよい。
(第1実施形態の第2の変形例)
上述の第1実施形態では、制御装置60は、ケーシング10における排風路70とは異なる部位のうち、内気通路111における蒸発器40が設けられる部位より空気流れ下流側に設けられている例について説明したが、これに限定されない。例えば、制御装置60は、図4に示すように、ケーシング10における排風路70とは異なる部位のうち、内気通路111における蒸発器40が設けられる部位より空気流れ上流側に設けられてもよい。また、制御装置60は、図5に示すように、ケーシング10における排風路70とは異なる部位のうち、外気通路112における凝縮器50が設けられる部位より空気流れ上流側に設けられてもよい。そして、制御装置60は、図6に示すように、ケーシング10における排風路70とは異なる部位のうち、上壁12の空気通路11の外部側に設けられてもよい。
上述の第1実施形態では、制御装置60は、ケーシング10における排風路70とは異なる部位のうち、内気通路111における蒸発器40が設けられる部位より空気流れ下流側に設けられている例について説明したが、これに限定されない。例えば、制御装置60は、図4に示すように、ケーシング10における排風路70とは異なる部位のうち、内気通路111における蒸発器40が設けられる部位より空気流れ上流側に設けられてもよい。また、制御装置60は、図5に示すように、ケーシング10における排風路70とは異なる部位のうち、外気通路112における凝縮器50が設けられる部位より空気流れ上流側に設けられてもよい。そして、制御装置60は、図6に示すように、ケーシング10における排風路70とは異なる部位のうち、上壁12の空気通路11の外部側に設けられてもよい。
(第1実施形態の第3の変形例)
上述の第1実施形態では、外気吹出部17の開口する向きが上下方向DRudの略真下を向いている例について説明したが、これに限定されない。外気吹出部17の開口する向きは、鉛直方向における下方向成分(すなわち、通路並び方向成分)を含んでいるのであれば、例えば、鉛直方向に対して傾斜していてもよい。換言すれば、外気吹出部17の開口する向きは、鉛直方向における下方向成分および前後方向DRfrにおける後ろ方向成分を含んでいてもよい。
上述の第1実施形態では、外気吹出部17の開口する向きが上下方向DRudの略真下を向いている例について説明したが、これに限定されない。外気吹出部17の開口する向きは、鉛直方向における下方向成分(すなわち、通路並び方向成分)を含んでいるのであれば、例えば、鉛直方向に対して傾斜していてもよい。換言すれば、外気吹出部17の開口する向きは、鉛直方向における下方向成分および前後方向DRfrにおける後ろ方向成分を含んでいてもよい。
(第1実施形態の第4の変形例)
上述の第1実施形態では、凝縮器50が、下壁13における空気流れ最下流部であって、外気吹出部17が形成される部位の空気流れすぐ上流側に配置されている例について説明したが、これに限定されない。送風機30に送風される空気によって凝縮水Wを外気吹出部17からケーシング10の外部へ排出可能であれば、凝縮器50は、外気吹出部17が形成される部位の空気流れすぐ上流側に配置されない構成であってもよい。
上述の第1実施形態では、凝縮器50が、下壁13における空気流れ最下流部であって、外気吹出部17が形成される部位の空気流れすぐ上流側に配置されている例について説明したが、これに限定されない。送風機30に送風される空気によって凝縮水Wを外気吹出部17からケーシング10の外部へ排出可能であれば、凝縮器50は、外気吹出部17が形成される部位の空気流れすぐ上流側に配置されない構成であってもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図7を参照して説明する。本実施形態では、空調システム1に外気ダクト80が追加されている点が第1実施形態と相違している。これ以外は、第1実施形態と同様である。本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明し、第1実施形態と同様の部分について説明を省略することがある。
次に、第2実施形態について、図7を参照して説明する。本実施形態では、空調システム1に外気ダクト80が追加されている点が第1実施形態と相違している。これ以外は、第1実施形態と同様である。本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明し、第1実施形態と同様の部分について説明を省略することがある。
本実施形態の空調システム1は、図7に示すように、外気吹出部17から吹き出された空気を車外へ導くための外気ダクト80を備えている。外気ダクト80は、外気吹出部17から吹き出された空気が流れる空気流路形成部であって、例えば、樹脂により円筒状に形成されている。外気ダクト80は、ダクト部に対応する。
外気ダクト80は、エンジンルーム101内に配置されている。また、外気ダクト80は、空気流れ上流側が外気吹出部17に接続されており、エンジンルーム101内を上下方向DRudの下側および車両後方に向かって延びている。そして、外気ダクト80は、空気流れ下流側が車両100の床に至るまで延びており、空気流れ最下流部が車外に向かって開口している。
これによれば、下壁13上に流れた凝縮水Wおよび凝縮器50の周囲に飛散した凝縮水Wは、送風機30に送風される空気によって排風路70に押し出され、凝縮器50で加熱された空気と一緒に外気吹出部17からケーシング10の外部へ吹き出される。そして、ケーシング10の外部へ吹き出された凝縮水Wは、外気ダクト80を介して車外へ排出される。このため、蒸発器40で発生する凝縮水Wの排水性を向上させることができる。
また、外気ダクト80の最下流部が車外に向かって開口しているため、凝縮水Wがエンジンルーム101内にある電気部品などにかかることを抑制することができる。
(第2実施形態の変形例)
上述の第2実施形態では、ケーシング10が車両100のエンジンルーム101内に配置されている例について説明したが、これに限定されない。例えば、ケーシング10は、図8に示すように、車両100のダッシュボード102内に設けられていてもよい。この場合、外気ダクト80は、空気流れ下流側が車両100の床に至るまで延びるようにダッシュボード102内に設けられ、空気流れ最下流部が車外に向かって開口していてもよい。
上述の第2実施形態では、ケーシング10が車両100のエンジンルーム101内に配置されている例について説明したが、これに限定されない。例えば、ケーシング10は、図8に示すように、車両100のダッシュボード102内に設けられていてもよい。この場合、外気ダクト80は、空気流れ下流側が車両100の床に至るまで延びるようにダッシュボード102内に設けられ、空気流れ最下流部が車外に向かって開口していてもよい。
また、ケーシング10は、図9に示すように、車両100のエンジンルーム101等の車室外と車室内とを区切る隔壁であるダッシュパネル105を跨いで設けられていてもよい。この場合、外気ダクト80は、ダッシュボード102内から車両100の床に至るまで延び、空気流れ最下流部が車外に向かって開口していてもよい。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について、図10~図12を参照して説明する。本実施形態では、空調システム1が車室内の冷却を行う冷房モードで動作可能であるのに加えて車室内の加熱も行う暖房モードでも動作可能である冷暖房装置である点が第1実施形態と相違している。これ以外は、第1実施形態と同様である。本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明し、第1実施形態と同様の部分について説明を省略することがある。
次に、第3実施形態について、図10~図12を参照して説明する。本実施形態では、空調システム1が車室内の冷却を行う冷房モードで動作可能であるのに加えて車室内の加熱も行う暖房モードでも動作可能である冷暖房装置である点が第1実施形態と相違している。これ以外は、第1実施形態と同様である。本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明し、第1実施形態と同様の部分について説明を省略することがある。
本実施形態の空調システム1は、図10に示すように、冷媒を圧縮する圧縮機210と、冷媒回路を切り替える切替弁220と、冷媒と車室内へ送風される空気とを熱交換させる室内熱交換器230とを有する。また、空調システム1は、冷媒とケーシング10の外部へ送風される空気とを熱交換させる室外熱交換器240と、冷媒を減圧膨張させる膨張弁250とを有する。これら圧縮機210、切替弁220、室内熱交換器230、室外熱交換器240および膨張弁250はヒートポンプサイクル装置200を構成している。
圧縮機210は、ヒートポンプサイクル装置200において冷媒を吸入し、圧縮して吐出するもので、吐出容量が固定された不図示の固定容量型圧縮機構および不図示の電動モータにて駆動する電動圧縮機として構成されている。圧縮機210は、制御装置60から送信される制御信号によってその動作が制御される。
圧縮機210の吐出側には、切替弁220が接続されている。切替弁220は、例えば、制御装置60から送信される制御信号によって、その作動が制御される電気式の四方弁である。具体的には、切替弁220は、ヒートポンプサイクル装置200における冷媒回路を、圧縮機210の吐出側と室内熱交換器230とを接続する冷媒回路および圧縮機210の吐出側と室外熱交換器240とを接続する冷媒回路に切り替える。
切替弁220は、冷媒回路を切り替えることによって圧縮機210から吐出される高温高圧の冷媒を室内熱交換器230または室外熱交換器240のどちらか一方へ導く。具体的に、切替弁220は、空調システム1が車室内を冷却する冷房モードで動作する際に、圧縮機210から吐出される高温高圧の冷媒を室外熱交換器240へ導く。また、切替弁220は、空調システム1が車室内を加熱する暖房モードで動作する際に、圧縮機210から吐出される高温高圧の冷媒を室内熱交換器230へ導く。
室内熱交換器230は、図11に示すように、内気通路111に配置されており、室内熱交換器230の内部を流れる冷媒と内気通路111を流れる空気とを熱交換させる熱交換装置である。本実施形態の室内熱交換器230は、第1実施形態の蒸発器40に相当し、第1熱交換器に対応する。そして、室内熱交換器230は、空調システム1が冷房モードで動作する際に室内熱交換器230内を流れる冷媒によって内気通路111を流れる空気から吸熱することでこの空気を冷却する。また、本実施形態の室内熱交換器230は、空調システム1が暖房モードで動作する際に圧縮機210から吐出される高温高圧の冷媒を用いて内気通路111を流れる空気を加熱する。
室外熱交換器240は、図11に示すように、外気通路112に配置されており、室外熱交換器240の内部を流れる冷媒と外気通路112を流れる空気とを熱交換させる熱交換装置である。本実施形態の室外熱交換器240は、第1実施形態の凝縮器50に相当し、第2熱交換器に対応する。そして、室外熱交換器240は、空調システム1が冷房モードで動作する際に圧縮機210から吐出される高温の冷媒の熱を、外気通路112を流れる空気へ放出させる。また、本実施形態の室外熱交換器240は、空調システム1が暖房モードで動作する際に室外熱交換器240内を流れる冷媒を用いて外気通路112を流れる空気から吸熱する。室内熱交換器230と室外熱交換器240との間には膨張弁250が設けられている。
膨張弁250は、室内熱交換器230または室外熱交換器240から流出する冷媒を減圧膨張させる減圧機構である。膨張弁250は、例えば、キャピラリチューブ、オリフィス等を採用できる。
このように構成されるヒートポンプサイクル装置200は、空調システム1が冷房モードで動作する場合、圧縮機210、切替弁220、室外熱交換器240、膨張弁250、室内熱交換器230の順に冷媒が流れる。また、ヒートポンプサイクル装置200は、空調システム1が暖房モードで動作する場合、圧縮機210、切替弁220、室内熱交換器230、膨張弁250、室外熱交換器240の順に冷媒が流れる。
このように構成される空調システム1では、空調システム1が冷房モードで動作する際、制御装置60から送信される制御信号によって送風機30が回転駆動すると、ケーシング10には、空気導入口15から空気が導入される。そして、空気導入口15から導入された空気は、送風機30によって内気通路111および外気通路112に吹き出される。
内気通路111に吹き出された空気は、室内熱交換器230において冷媒と熱交換して冷却および除湿され、内気吹出部16から内気ダクト20を介して車室内に吹き出される。また、外気通路112に吹き出された空気は、室外熱交換器240を通過する際に冷媒と熱交換して加熱され、排風路70を通過し、外気吹出部17から車室外であるエンジンルーム101内へ吹き出される。
また、室内熱交換器230が空気と熱交換する際に室内熱交換器230の表面に発生する凝縮水Wは、図11に示すように、貫通孔141を介して室外熱交換器240に撒水される。そして、室外熱交換器240で蒸発されなかった凝縮水Wは、送風機30に送風される空気によって排風路70に押し出され、室外熱交換器240で加熱された空気と一緒に排風路70からケーシング10の外部へ排出される。このため、室内熱交換器230で発生する凝縮水Wの排水性を向上させることができる。
そして、空調システム1が暖房モードで動作する際、制御装置60から送信される制御信号によって送風機30が回転駆動すると、冷房モードで動作する場合と同様、ケーシング10には、空気導入口15から空気が導入される。そして、空気導入口15から導入された空気は、送風機30によって内気通路111および外気通路112に吹き出される。
内気通路111に吹き出された空気は、室内熱交換器230において冷媒と熱交換して加熱され、内気吹出部16から内気ダクト20を介して車室内に吹き出される。また、外気通路112に吹き出された空気は、室外熱交換器240において冷媒と熱交換して冷却され、排風路70を通過し、外気吹出部17から車室外であるエンジンルーム101内へ吹き出される。
ここで、室外熱交換器240が外気通路112を流れる空気から吸熱すると、室外熱交換器240の表面には、空気が凝縮することで凝縮水Wが発生する。そして、室外熱交換器240の表面に発生した凝縮水Wは、図12に示すように、送風機30に送風される空気によって排風路70に押し出され、室外熱交換器240で冷却された空気と一緒に排風路70からケーシング10の外部へ排出される。このため、空調システム1が暖房モードで動作する際に室外熱交換器240で発生する凝縮水Wの排水性を向上させることができる。
(第3実施形態の変形例)
上述の第3実施形態では、切替弁220がヒートポンプサイクル装置200の冷媒回路を切り替える例について説明したが、これに限定されない。例えば、圧縮機210の電動モータが正転および逆転可能に構成されている場合、電動モータを正転および逆転可能な圧縮機210がヒートポンプサイクル装置200の冷媒回路を切り替える構成であってもよい。
上述の第3実施形態では、切替弁220がヒートポンプサイクル装置200の冷媒回路を切り替える例について説明したが、これに限定されない。例えば、圧縮機210の電動モータが正転および逆転可能に構成されている場合、電動モータを正転および逆転可能な圧縮機210がヒートポンプサイクル装置200の冷媒回路を切り替える構成であってもよい。
この場合、図13に示すように、上述の第3実施形態に比較して、ヒートポンプサイクル装置200の冷媒回路を切り替えるための切替弁220を廃することができる。そして、例えば、空調システム1が冷房モードで動作する際に圧縮機210の電動モータを正転させて、冷媒を圧縮機210、室外熱交換器240、膨張弁250、室内熱交換器230の順に流すことができる。また、空調システム1が暖房モードで動作する際に圧縮機210の電動モータを逆転させて、冷媒を圧縮機210、室内熱交換器230、膨張弁250、室外熱交換器240の順に流すことができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について、図14を参照して説明する。本実施形態では、送風機30が第1送風機31および第2送風機32に置き換えられている点が第1実施形態と相違している。これ以外は、第1実施形態と同様である。本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明し、第1実施形態と同様の部分について説明を省略することがある。
次に、第4実施形態について、図14を参照して説明する。本実施形態では、送風機30が第1送風機31および第2送風機32に置き換えられている点が第1実施形態と相違している。これ以外は、第1実施形態と同様である。本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明し、第1実施形態と同様の部分について説明を省略することがある。
本実施形態の空調システム1は、内気通路111に気流を発生させる第1送風機31および外気通路112に気流を発生させる第2送風機32を備える。
第1送風機31は、空気を吸い込み、吸い込んだ空気を吹き出すことで内気通路111に気流を発生させるものである。第1送風機31は、蒸発器40より空気流れ上流側に設けられている。
第2送風機32は、空気を吸い込み、吸い込んだ空気を吹き出すことで外気通路112に気流を発生させるものである。第2送風機32は、凝縮器50より空気流れ上流側に設けられている。
第1送風機31および第2送風機32は、例えば、軸流ファンで構成されていてもよいし、遠心ファンや斜流ファンで構成されていてもよい。また、第1送風機31および第2送風機32は、互いに同じ構成のファンであってもよいし、互いに異なる構成のファンであってもよい。第1送風機31および第2送風機32は、制御装置60に電気的に接続されており、制御装置60から送信される制御信号によって互いに独立して動作が制御される。第1送風機31および第2送風機32は、第1実施形態の送風機30に対応する。
これによれば、内気通路111および外気通路112それぞれに流れる空気の風量(すなわち、風速)を互いに独立して調整することができる。例えば、蒸発器40において熱交換する空気の必要な風量に比較して凝縮器50において熱交換する空気の必要な風量が多いとする。この場合、第1送風機31の回転速度に比較して第2送風機32の回転速度を大きくすることで、蒸発器40および凝縮器50それぞれに必要な風量を確保することができる。
(第4実施形態の変形例)
上述の第4実施形態では、第1送風機31が蒸発器40より空気流れ上流側に設けられている例について説明したが、これに限定されない。例えば、第1送風機31は、図15に示すように、内気通路111における蒸発器40より空気流れ下流側に設けられてもよい。
上述の第4実施形態では、第1送風機31が蒸発器40より空気流れ上流側に設けられている例について説明したが、これに限定されない。例えば、第1送風機31は、図15に示すように、内気通路111における蒸発器40より空気流れ下流側に設けられてもよい。
(他の実施形態)
以上、本開示の代表的な実施形態について説明したが、本開示は、上述の実施形態に限定されることなく、例えば、以下のように種々変形可能である。
以上、本開示の代表的な実施形態について説明したが、本開示は、上述の実施形態に限定されることなく、例えば、以下のように種々変形可能である。
上述の第1実施形態では、送風機30が凝縮器50より空気流れ上流側に設けられている例について説明した。また、上述の第4実施形態では、第2送風機32が室外熱交換器240より空気流れ上流側に設けられている例について説明した。しかし、これら送風機30および第2送風機32が設けられる位置はこれに限定されない。例えば、送風機30は、凝縮器50より空気流れ下流側に設けられてもよい。また、第2送風機32は、室外熱交換器240より空気流れ下流側に設けられてもよい。
上述の実施形態では、外気吹出部17の開口する向きが鉛直方向における下方向成分(すなわち、通路並び方向成分)を含んでいる例について説明したが、これに限定されない。例えば、外気吹出部17は、鉛直方向における下方向成分(すなわち、通路並び方向成分)を含んでいない構成でもよい。具体的には、外気吹出部17は、開口する向きが鉛直方向の上方向成分を含んでいてもよいし、水平方向に開口していてもよい。
上述の実施形態では、空調システム1が車両100に搭載されている例について説明したが、これに限定されない。例えば、空調システム1は、住宅に設けられてもよい。
上述の実施形態では、制御装置60がケーシング10における排風路70とは異なる部位に設けられている例について説明したが、これに限定されない。例えば、制御装置60は、ケーシング10における排風路70に設けられていてもよい。
上述の第1実施形態では、蒸発器40および凝縮器50が貫通孔141を介して上下方向DRudに沿って並んで配置される例について説明したが、これに限定されない。また、上述の第4実施形態では、室内熱交換器230および室外熱交換器240が貫通孔141を介して上下方向DRudに沿って並んで配置される例について説明したが、これに限定されない。例えば、蒸発器40および凝縮器50は、上下方向DRudに沿って並んで配置されておらず、凝縮器50は、蒸発器40が設けられる位置に比較して前後方向DRfrの後方に設けられていてもよい。また、室内熱交換器230および室外熱交換器240は、上下方向DRudに沿って並んで配置されておらず、室外熱交換器240は、室内熱交換器230が設けられる位置に比較して前後方向DRfrの後方に設けられていてもよい。
上述の実施形態では、通路仕切部14に形成された内気通路111と外気通路112とを連通させる貫通孔141が、蒸発器40の熱交換によって生じる凝縮水を凝縮器50へ導く凝縮水流路として機能する例について説明したが、これに限定されない。例えば、内気通路111に設けられ、蒸発器40の熱交換によって生じる凝縮水を受けるドレンパンが凝縮水流路として機能する例であってもよい。この場合、当該ドレンパンは、内気通路111から外気通路112に貫通する漏斗形状に形成されており、蒸発器40の上下方向DRudにおける下側に設けてもよい。これにより、ドレンパンは、蒸発器40の熱交換によって生じて滴下した凝縮水を受け、受けた凝縮水を凝縮器50に導く形状となる。このため、当該ドレンパンが凝縮水流路として機能する。
または、空調システム1は、蒸発器40の熱交換によって生じる凝縮水を凝縮器50へ導くドレン管を備える構成であってもよい。この場合、当該ドレン管が凝縮水流路として機能する。
上述の実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
上述の実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
上述の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
10 ケーシング
15 空気導入口
30 送風機
40 第1熱交換器
50 第2熱交換器
70 排風路
111 内気通路
112 外気通路
141 凝縮水流路
15 空気導入口
30 送風機
40 第1熱交換器
50 第2熱交換器
70 排風路
111 内気通路
112 外気通路
141 凝縮水流路
Claims (7)
- 空調システムであって、
空気を導入する空気導入口(15)、前記空気導入口から導入した空気を室内へ導く内気通路(111)および前記空気導入口から導入した空気を室外へ導く外気通路(112)を有するケーシング(10)と、
前記内気通路および前記外気通路に気流を発生させる送風機(30、31、32)と、
前記内気通路に設けられ、冷媒と前記内気通路を流れる空気とを熱交換させて前記内気通路を流れる空気を冷却する第1熱交換器(40、230)および前記外気通路に設けられ、前記第1熱交換器において空気と熱交換した前記冷媒と前記外気通路を流れる空気とを熱交換させて前記冷媒を放熱させる第2熱交換器(50、240)を有する冷凍サイクル装置と、
前記第1熱交換器の熱交換によって生じる凝縮水を前記第2熱交換器へ導く凝縮水流路(141)と、を備え、
前記外気通路は、前記第2熱交換器が設けられる部位より空気流れ下流側に、前記第2熱交換器を通過した空気および前記凝縮水流路によって前記第2熱交換器に導かれた前記凝縮水を前記ケーシングの外部へ排出する排風路(70)を有する空調システム。 - 前記送風機は、前記第2熱交換器より空気流れ上流側に設けられている請求項1に記載の空調システム。
- 前記排風路は、空気流れ最下流部に空気および前記凝縮水を排出する外気吹出部(17)を有し、
前記内気通路および前記外気通路は、前記ケーシングにおいて互いに並んで設けられており、
前記外気吹出部は、前記内気通路および前記外気通路が互いに並んで設けられる際の前記内気通路から前記外気通路に向かう方向を通路並び方向としたとき、開口する向きが前記通路並び方向成分を含んでいる請求項1または2に記載の空調システム。 - 前記外気吹出部は、室外に開口している請求項3に記載の空調システム。
- 前記外気吹出部に接続され、前記外気吹出部から吹き出される空気を前記ケーシングの外部へ導くダクト部(80)を備え、
前記ダクト部は、空気流れ最下流部が室外に開口している請求項3に記載の空調システム。 - 該空調システムは、車両に搭載される請求項1ないし5のいずれか1つに記載の空調システム。
- 前記冷凍サイクル装置の動作を制御する制御装置(60)を備え、
前記制御装置は、前記ケーシングにおける前記排風路とは異なる部位に設けられている請求項1ないし6のいずれか1つに記載の空調システム。
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