JP2005257139A - 空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フロスト防止制御を行うための温度センサ32の取付け位置選定が容易で、精度良く的確に検知して対処できる空調装置とする。
【解決手段】 温度センサ32を複数配置すると共に、複数の温度センサ32の検出温度中最も低い温度が設定温度以下のときにはエバポレータ9側への冷媒供給を停止する。従来は温度センサ32は1個であったが、本発明は温度センサ32を複数(二個以上)とすることでフロスト防止制御性を向上させている。これによれば、運転条件の変化によりエバポレータ9の温度分布に変化が生じても常に最も低い温度を検出してコンプレッサ1の作動・停止を制御するのでフロストを確実に防止することができる。また、エバポレータ9の温度分布に変化が発生しても常に最も低い部位の温度を検出できるので、温度センサ32の設定温度を低目に設定することが可能となり、冷房時に吹出温度を低く保つことができるようになる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、蒸気圧縮式冷凍サイクルを用いた空調装置に関するものであり、特にエバポレータのフロスト防止に関するものである。
従来、蒸気圧縮式冷凍サイクルを用いた空調装置では、空調負荷が小さくなったりして冷媒蒸発器であるエバポレータの温度が低下すると、エバポレータにフロスト(着霜)が生じて冷却機能が有効に機能しなくなる。このため、エバポレータ後流側の空気温度を空気温度センサで検知したり、エバポレータのフィンの適当な個所にフィン温度センサを埋め込んでフィン表面温度を検出したりして、冷媒圧縮機であるコンプレッサを断続運転してエバポレータにフロストが生じないようにしている。
しかしながら、エバポレータには必ず冷媒分配や風速分布に不均一があるため、上記従来方法では温度センサをエバポレータの何処に取り付けても良いという訳にはいかない。また、そのエバポレータの温度分布も空調装置の運転条件の違いにより変動して温度センサが検出する温度に違いが発生する。この際、温度センサ検出部位の温度が高ければ、コンプレッサを停止するタイミングが遅れてエバポレータがフロストしてしまい、吹出口から風が出なくなることのみならず、コンプレッサの故障を招くという問題点がある。
そのため従来は、エバポレータの吹き出し空気温度やフィン温度が最低になる個所に温度センサを取り付けるべく多大な試験で適正位置の選定を行っている。本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、フロスト防止制御を行うための温度センサの取付け位置選定が容易で、精度良く的確に検知して対処できる空調装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項4に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、冷媒を圧縮する圧縮機(1)、圧縮機(1)からの冷媒を凝縮させる凝縮器(6)、凝縮器(6)からの冷媒を減圧する減圧手段(8)、および減圧手段(8)からの冷媒を蒸発させる蒸発器(9)を有する冷凍サイクル(R)と、空気流を発生する送風手段(11)と、送風手段(11)が発生した空気流を室内に導くと共に、蒸発器(9)を収納する空気通路(10)と、空気通路(10)内に設けられ、蒸発器(9)の温度を検出する蒸発器温度検出手段(32)とを備え、冷凍サイクル(R)および送風手段(11)を作動させるときに、蒸発器温度検出手段(32)の検出値が設定温度以下のときには蒸発器(9)側への冷媒供給を停止する空調装置において、
蒸発器温度検出手段(32)を複数配置すると共に、複数の蒸発器温度検出手段(32)の検出温度のうち最も低い温度が設定温度以下のときには蒸発器(9)側への冷媒供給を停止することを特徴としている。
本発明は運転条件で蒸発器(9)の温度分布に違いが出て、蒸発器温度検出手段(32)が適切な温度を検出できなくなるということがフロストの原因であるという点に着眼したものである。そのため従来は蒸発器温度検出手段(32)は1個であったが、本発明は蒸発器温度検出手段(32)を複数(二個以上)とすることでフロスト防止制御性を向上させるものである。
この請求項1に記載の発明によれば、運転条件の変化により蒸発器(9)の温度分布に変化が生じても常に最も低い温度を検出して圧縮機(1)の作動・停止を制御するのでフロストを確実に防止することができる。また、蒸発器(9)の温度分布に変化が発生しても常に最も低い部位の温度を検出できるので、蒸発器温度検出手段(32)の設定温度を低目に設定することが可能となり、冷房時に吹出温度を低く保つことができるようになる。
また、請求項2に記載の発明では、運転条件の違いにより蒸発器(9)において温度が最も低くなる部位(a〜e)それぞれに蒸発器温度検出手段(32)を設けたことを特徴としている。この請求項2に記載の発明によれば、運転条件が変化しても、より確実に最も低い部位の温度を検出することができる。
また、請求項3に記載の発明では、運転条件の違いとして、少なくとも蒸発器(9)へ供給する空気温度が低温の場合と高温の場合とを行い、それぞれの場合の温度分布から温度が最も低くなる部位(a〜e)の選定を行うことを特徴としている。この請求項3に記載の発明によれば、フロスト防止制御を行うための蒸発器温度検出手段(32)の取付け位置選定が容易となる。尚、その他、風量やコンプレッサ回転数などの変化による蒸発器(9)の温度分布変化についても同様の確認を行っても良い。
また、請求項4に記載の発明では、蒸発器温度検出手段(32)として、蒸発器(9)直後の吹出空気温度を検出する吹出温度センサ(32)、もしくは蒸発器(9)のチューブ&フィン温度を検出するチューブ&フィン温度センサ、もしくは蒸発器(9)のタンク部温度を検出するタンク部温度センサを用いたことを特徴としている。この請求項4に記載の発明によれば、上記いずれの温度センサを用いても最も低い温度を検出して同様のフロスト防止制御を行うことができる。ちなみに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る車両用空調装置の全体システム構成図である。車両用空調装置の冷凍サイクルRには冷媒を吸入し圧縮して吐出するコンプレッサ(圧縮機)1が備えられている。コンプレッサ1は動力断続用の電磁クラッチ2を有し、コンプレッサ1には電磁クラッチ2及びベルト3を介して車両走行用エンジン4の動力が伝達される。
電磁クラッチ2への通電はエアコンECU5により断続され、電磁クラッチ2が通電されて接続状態になると、コンプレッサ1は運転状態となる。これとは逆に、電磁クラッチ2の通電が遮断されて開離状態になると、コンプレッサ1は停止する。
コンプレッサ1から吐出された高温・高圧のガス冷媒はコンデンサ(凝縮器)6に流入し、ここで、図示しない冷却ファンより送風される外気冷却風と熱交換して冷媒は冷却されて凝縮する。このコンデンサ6で凝縮した冷媒は次にレシーバ7に流入し、レシーバ7の内部で冷媒の気液が分離され、冷凍サイクルR内の余剰冷媒(液冷媒)がレシーバ7内に蓄えられる。
このレシーバ7からの液冷媒は膨張弁(減圧手段)8により低圧に減圧され、低圧の気液2相状態となる。この膨張弁8からの低圧冷媒は冷房用熱交換器であるエバポレータ(蒸発器)9に流入する。このエバポレータ9は車両用空調装置の空調ケース(空気通路)10内に設置され、エバポレータ9に流入した低圧冷媒は空調ケース10内の空気から吸熱して蒸発する。エバポレータ9の冷媒出口はコンプレッサ1の吸入側に結合され、上記したサイクル構成部品によって閉回路を構成している。
空調ケース10において、エバポレータ9の上流側には送風手段としてのブロワ11が配置され、ブロワ11には遠心式多翼ファン12とブロワモータ13とが備えられている。送風ファン12の吸入側には内外気切換手段としての内外気切換箱14が配置され、この内外気切換箱14内の内外気切換ドア14aにより外気導入口14bと内気導入口14cとを切換開閉する。これにより、内外気切換箱14内に外気(車室外空気)または内気(車室内空気)が切換導入される。内外気切換ドア14aは電気駆動装置としてのサーボモータ14eにより駆動される。
次に、空調装置通風系のうち、ブロワ11下流側に配置される空調ユニット15部は、通常、車室内前部の計器盤内側において、車両幅方向の略中央位置に配置され、ブロワ11部は空調ユニット15部に対して助手席側にオフセットして配置されている。
空調ケース10内でエバポレータ9の下流側には、エアミックス(A/M)ドア19が配置されており、エアミックスドア19の下流側には、車両走行用エンジン4の温水(冷却水)を熱源として空気を加熱する暖房用熱交換器である温水式ヒータコア20が設置されている。そして、この温水式ヒータコア20の側方(上方部)には、温水式ヒータコア20をバイパスして空気(冷風)を流すバイパス通路21が形成されている。
エアミックスドア19は、温水式ヒータコア20を通過する温風とバイパス通路21を通過する冷風との風量割合を調節するものであって、この冷温風の風量割合の調節により車室内への吹出空気温度を調節する。すなわち、本例においては、エアミックスドア19により車室内への吹出空気の温度調節手段が構成されている。尚、エアミックスドア19は図1に示す電気駆動装置としてのサーボモータ22により駆動される。
温水式ヒータコア20の下流側には下側から上方へ延びる温風通路23が形成され、この温風通路23からの温風とバイパス通路21からの冷風とが空気混合部24付近で混合して所望温度の空気を作り出すことができる。更に、空調ケース10内で、空気混合部24の下流側に吹出モード切換部が構成されている。
すなわち、空調ケース10の上面部にはデフロスタ開口部25が形成され、このデフロスタ開口部25は図示しないデフロスタダクトを介して車両前面ガラス内側に空気を吹き出すものである。そしてデフロスタ開口部25は、回動自在な板状のデフロスタドア26により開閉される。
また、空調ケース10の上面部で、デフロスタ開口部25より車両後方側の部位にはフェイス開口部27が形成され、このフェイス開口部27は図示しないフェイスダクトを介して車室内乗員の上半身に向けて空気を吹き出すものである。そしてフェイス開口部27は回動自在な板状のフェイスドア28により開閉される。
また、空調ケース10において、フェイス開口部27の下側部位にはフット開口部29が形成され、このフット開口部29は図示しないフットダクトを介して車室内乗員の足元に向けて空気を吹き出すものである。そしてフット開口部29は回動自在な板状のフットドア30により開閉される。上記した吹出モードドア26・28・30は共通の図示しないリンク機構によって連結され、このリンク機構を介して電気駆動装置としてのサーボモータ31により駆動される。
次に、本実施形態における電気制御部の概要を説明する。車両には車室内空気温度Trを検出する内気温度検出手段としての温度センサ35aと、車室外空気温度Tamを検出する外気温度検出手段としての温度センサ35bが設けられている。また、空調ケース10内のエバポレータ9の空気吹出直後の部位には、エバポレータ後温度Teを検出する本発明の蒸発器温度検出手段として複数の吹出温度センサ32が設けられている。この複数の吹出温度センサ32は本発明の要部であるため、詳細は後述する。
前記したエアコンECU5には、上記した各温度センサ32・35a・35bの他にも空調制御のために、日射量Tsを検出する日射センサ35c、冷却水温度Twを検出する冷却水温センサ35dなど周知のセンサ群35から検出信号が入力される。また、車室内計器盤近傍に設置されるエアコン操作パネル36には乗員により手動操作される操作スイッチ群37が備えられ、この操作スイッチ群37の操作信号もエアコンECU5に入力される。
この操作スイッチ群37としては、温度設定信号Tsetを発生する温度設定スイッチ37a、風量切換信号を発生する風量スイッチ37b、吹出モード信号を発生する吹出モードスイッチ37c、内外気切換信号を発生する内外気切換スイッチ37d、コンプレッサ1のオンオフ信号を発生するエアコンスイッチ37eなどが設けられている。吹出モードスイッチ37cにより、周知の吹出モードであるフェイスモード・バイレベルモード・フットモード・フットデフロスタモード・デフロスタモードなどの各モードがマニュアル操作で切り換えられる。
エアコンECU5はCPU・ROM・RAMなどからなる周知のマイクロコンピュータと、その周辺回路にて構成されるものである。エアコンECU5は、電磁クラッチ2によるコンプレッサ断続制御部、内外気切換ドア14aによる内外気吸込制御部、ブロワ11の風量制御部、エアミックスドア19による温度制御部、吹出口25・27・29の切り換えによる吹出モード制御部などを有している。
また、空調負荷が小さくなったりしてエバポレータ9の温度が低下すると、エバポレータ9にフロスト(着霜)が生じて冷却機能が有効に機能しなくなるため、エアコンECU5は、冷凍サイクルRおよびブロワ11を作動させるときにエバポレータ9にフロストが生じないよう、吹出温度センサ32の検出値が設定温度以下のときにはエバポレータ9側への冷媒供給を停止する、より具体的には電磁クラッチ2を断続してコンプレッサ1を断続運転させるフロスト防止制御を行っている。
次に、図2・図3は、一実施例におけるエバポレータ9のタイプAとタイプBとの冷媒流路構造を説明する概略斜視図である。いずれのタイプも送風空気の流れ方向に対してコア部を前後・左右それぞれに二分割し、つごう四分割したエバポレータである。まず図2のタイプAから説明する。エバポレータ9は図2の上下方向を上下(つまり天地方向)に一致させて、図1の空調ユニット15内に設置され、且つ車両に搭載される。エバポレータ9にはブロワ11より矢印方向に空気が送風され、この送風空気と冷媒とが熱交換する。
エバポレータ9は、空気流れ方向に2列配置されたチューブ91〜94を有している。これらのチューブ91〜94はすべて断面扁平状の冷媒通路を構成する扁平チューブである。そして、チューブ91〜94はそれぞれ空気流れ方向と直行方向に多数本並列配置されている。ここで、空気下流側のチューブ91・92は冷媒入口側コア部の冷媒通路を構成し、また、空気上流側のチューブ93・94は冷媒出口側コア部の冷媒通路を構成する。
冷媒入口95は、冷凍サイクルRの膨張弁8で減圧され膨張した低温・低圧の気液二相冷媒が流入する。また、冷媒出口96はコンプレッサ1の吸入配管に接続され、エバポレータ9で蒸発したガス冷媒をコンプレッサ1の吸入側に還流させるためのものである。また、冷媒入口95と冷媒出口96は、本実施形態ではエバポレータ9の左側上部に配置され、冷媒入口95は上部の左側に位置する冷媒入口タンク部Aに連通している。また、冷媒出口96は上部の左側に位置する冷媒出口タンク部Eに連通している。
ここで、エバポレータ9のタンク部A〜Eについて具体的に説明すると、各タンク部はチューブ91〜94への冷媒の分配、もしくはチューブ91〜94からの冷媒の集合を行うもので、チューブ91・92とチューブ93・94とに対応して空気流れ方向に2列配置されている。すなわち、入口側タンク部A・B1・B2・C1は空気流れ下流側に位置し、出口側タンク部C2・D1・D2・Eは空気流れ上流側に位置している。
そして、上部の冷媒入口タンク部Aとタンク部C1の間は図示しない仕切り板で仕切られ、また、上部の冷媒出口タンク部Eとタンク部C2の間も図示しない仕切り板で仕切られている。これに対して、下部の入口側のタンク部B1・B2及び下部の出口側のタンク部D1・D2は仕切りなしでエバポレータ9の幅方向全長に渡って1つの流路として連通している。
冷媒入口側コア部において、左側のチューブ91の一端部(上端部)は上部の冷媒入口タンク部Aに連通し、他端部(下端部)は下部のタンク部B1に連通している。同様に、右側のチューブ92の一端部(上端部)は上部のタンク部C1に連通し、他端部(下端部)は下部のタンク部B2に連通している。また、冷媒出口側コア部において、左側のチューブ94の一端部(上端部)は上部の冷媒出口タンク部Eに連通し、他端部(下端部)は下部のタンク部D2に連通している。同様に、右側のチューブ93の一端部(上端部)は上部のタンク部C2に連通し、他端部(下端部)は下部のタンク部D1に連通している。
ところで、空気流れ方向において隣接する上部のタンク部AとEとの間、上部のタンク部C1とC2との間、及び下部のタンク部B1・B2とD1・D2との間には、いずれもエバポレータ9の幅方向全長に渡って延びる図示しない仕切り壁が形成されている。但し、上部の仕切り壁のうち、タンク部C1・C2の間を仕切る部分にはタンク部C1・C2を連通させる図示しないバイパス孔が複数個設けてある。
各チューブ91〜94の相互の間には、波状に成形されたコルゲートフィン99が配置され、コルゲートフィン99は各チューブ91〜94の平坦面に一体に接合されている。また、各チューブ91〜94の内部には波状に成形された図示しないインナーフィンが配置されている。
次に、上記構成において本実施形態によるエバポレータ9(A)の作用を説明すると、膨張弁8で減圧された低温・低圧の気液二相冷媒は、冷媒入口95からまず、冷媒入口タンク部A内に流入し、ここで、複数本のチューブ91に分配され、チューブ91を矢印のように下方へ流れる。その後に、冷媒は下部のタンク部をB1からB2へと右方へ流れた後に複数本のチューブ92に分配され、このチューブ92を矢印のように上方へ流れる。
そして冷媒は上部のタンク部C1内に流入し、次に、図示しない仕切壁に開けられたバイパス孔を通過して、空気下流側から空気上流側に移行して、空気上流側の上部タンク部C2に流入する。次に、この上部タンク部C2から冷媒は複数本のチューブ93に分配され、チューブ93を矢印のように下方へ流れ、下部のタンク部D1に流入する。
次に、冷媒は下部のタンク部をD1からD2へと左方へ流れた後に複数本のチューブ94に分配され、このチューブ94を矢印のように上方へ流れる。しかるのち、チューブ94からの冷媒は冷媒出口タンク部E内で集合され、この冷媒出口タンク部Eを矢印のように左側へ移行し、冷媒出口96からエバポレータ9の外部へ流出する。
一方、送風空気(空調空気)は矢印方向に送風され、チューブ91〜94とコルゲートフィン99とにより構成される熱交換用コア部の空隙部を通過する。この際に、チューブ91〜94内の冷媒が送風空気から吸熱して蒸発することにより、送風空気が冷却されて冷風となり、車室内へ吹き出して車室内を冷房する。
ところで、上記エバポレータ9においては、冷媒入口側の蛇行状流路からなる冷媒入口側コア部を空気流れ方向の下流側に配置し、冷媒出口側の蛇行状流路からなる冷媒出口側コア部を空気流れ方向の下流側に配置しているから、冷媒と空気との間で、伝熱性能の良い直行対向流の熱交換を行うことができる。
次に、図3のタイプBを説明する。このエバポレータ9(B)も図3の上下方向を上下(つまり天地方向)に一致させて、図1の空調ユニット15内に設置され、且つ車両に搭載される。エバポレータ9にはブロワ11より矢印方向に空気が送風され、この送風空気と冷媒とが熱交換する。
エバポレータ9は、空気流れ方向に2列配置されたチューブ91〜94を有している。これらのチューブ91〜94はすべて断面扁平状の冷媒通路を構成する扁平チューブである。そして、チューブ91〜94はそれぞれ空気流れ方向と直行方向に多数本並列配置されている。ここで、空気下流側のチューブ91・92は冷媒入口側コア部の冷媒通路を構成し、また、空気上流側のチューブ93・94は冷媒出口側コア部の冷媒通路を構成する。
冷媒入口95は、冷凍サイクルRの膨張弁8で減圧され膨張した低温・低圧の気液二相冷媒が流入する。また、冷媒出口96はコンプレッサ1の吸入配管に接続され、エバポレータ9で蒸発したガス冷媒をコンプレッサ1の吸入側に還流させるためのものである。また、冷媒入口95と冷媒出口96は、本実施形態ではエバポレータ9の左側上部に配置され、冷媒入口95はコア部側面に設けられた冷媒通路97を通り、下部の左側に位置する冷媒入口タンク部Aに連通している。また、タンク部Cはコア部側面に設けられた冷媒通路98を通り、タンク部Dに連通している。また、冷媒出口96は上部の左側に位置する冷媒出口タンク部Fに連通している。
ここで、エバポレータ9のタンク部A〜Fについて具体的に説明すると、各タンク部はチューブ91〜94への冷媒の分配、もしくはチューブ91〜94からの冷媒の集合を行うもので、チューブ91・92とチューブ93・94とに対応して空気流れ方向に2列配置されている。すなわち、入口側タンク部A・B1・B2・Cは空気流れ下流側に位置し、出口側タンク部D・E1・E2・Fは空気流れ上流側に位置している。
そして、下部の冷媒入口タンク部Aとタンク部Cの間は図示しない仕切り板で仕切られ、また、上部の冷媒出口タンク部Fとタンク部Dの間も図示しない仕切り板で仕切られている。これに対して、上部の入口側のタンク部B1・B2及び下部の出口側のタンク部E1・E2は仕切りなしでエバポレータ9の幅方向全長に渡って1つの流路として連通している。
冷媒入口側コア部において、左側のチューブ91の一端部(下端部)は下部の冷媒入口タンク部Aに連通し、他端部(上端部)は上部のタンク部B1に連通している。同様に、右側のチューブ92の一端部(上端部)は上部のタンク部B2に連通し、他端部(下端部)は下部のタンク部Cに連通している。また、冷媒出口側コア部において、左側のチューブ94の一端部(上端部)は上部の冷媒出口タンク部Fに連通し、他端部(下端部)は下部のタンク部E2に連通している。同様に、右側のチューブ93の一端部(上端部)は上部のタンク部Dに連通し、他端部(下端部)は下部のタンク部E1に連通している。
ところで、空気流れ方向において隣接する下部のタンク部AとE2との間、上部のタンク部B1・B2とD・Fとの間、及び下部のタンク部CとE1との間には、いずれもエバポレータ9の幅方向全長に渡って延びる図示しない仕切り壁が形成されている。各チューブ91〜94の相互の間には、波状に成形されたコルゲートフィン99が配置され、コルゲートフィン99は各チューブ91〜94の平坦面に一体に接合されている。また、各チューブ91〜94の内部には波状に成形された図示しないインナーフィンが配置されている。
次に、上記構成において本実施形態によるエバポレータ9(B)の作用を説明すると、膨張弁8で減圧された低温・低圧の気液二相冷媒は、冷媒入口95からまず冷媒通路97を通り、冷媒入口タンク部A内に流入し、ここで、複数本のチューブ91に分配され、チューブ91を矢印のように上方へ流れる。その後に、冷媒は上部のタンク部をB1からB2へと右方へ流れた後に複数本のチューブ92に分配され、このチューブ92を矢印のように下方へ流れる。
そして冷媒は下部のタンク部C内に流入し、次に、冷媒通路98を通り、空気下流側から空気上流側に移行して、空気上流側の上部タンク部Dに流入する。次に、この上部タンク部Dから冷媒は複数本のチューブ93に分配され、チューブ93を矢印のように下方へ流れ、下部のタンク部E1に流入する。
次に、冷媒は下部のタンク部をE1からE2へと左方へ流れた後に複数本のチューブ94に分配され、このチューブ94を矢印のように上方へ流れる。しかるのち、チューブ94からの冷媒は冷媒出口タンク部F内で集合され、この冷媒出口タンク部Fを矢印のように左側へ移行し、冷媒出口96からエバポレータ9の外部へ流出する。
一方、送風空気(空調空気)は矢印方向に送風され、チューブ91〜94とコルゲートフィン99とにより構成される熱交換用コア部の空隙部を通過する。この際に、チューブ91〜94内の冷媒が送風空気から吸熱して蒸発することにより、送風空気が冷却されて冷風となり、車室内へ吹き出して車室内を冷房する。
ところで、上記エバポレータ9においては、冷媒入口側の蛇行状流路からなる冷媒入口側コア部を空気流れ方向の下流側に配置し、冷媒出口側の蛇行状流路からなる冷媒出口側コア部を空気流れ方向の下流側に配置しているから、冷媒と空気との間で、伝熱性能の良い直行対向流の熱交換を行うことができる。
図4は、図2・図3のタイプAとタイプBとのエバポレータ9において、車両用空調装置の運転条件として吸込温度を変化させた場合の吹き出し温度の分布を表した図である。タイプAの場合、吹き出し温度が最も温度が低くなる部位は、吸込温度が10℃のときはa部、吸込温度が20℃および30℃のときはb部となり、都合二箇所となる。よってその二箇所に吹出温度センサ32を個々に装着し、それぞれの検出温度を比較して低い方の温度でコンプレッサ1の駆動・停止を制御する。
また、タイプBの場合、吹き出し温度が最も温度が低くなる部位は、吸込温度が10℃のときはc部、吸込温度が20℃のときはd部、吸込温度が30℃のときはe部となり、都合三箇所となる。よってその三箇所に吹出温度センサ32を個々に装着し、それぞれの検出温度を比較して低い方の温度でコンプレッサ1の駆動・停止を制御することとなる。
次に、本実施形態での特徴と、その効果について述べる。まず、吹出温度センサ32を複数配置すると共に、複数の吹出温度センサ32の検出温度のうち最も低い温度が設定温度以下のときにはエバポレータ9側への冷媒供給を停止するようにしている。本発明は運転条件でエバポレータ9の温度分布に違いが出て、吹出温度センサ32が適切な温度を検出できなくなるということがフロストの原因であるという点に着眼したものである。そのため従来は吹出温度センサ32は1個であったが、本発明は吹出温度センサ32を複数(二個以上)とすることでフロスト防止制御性を向上させるものである。
これによれば、運転条件の変化によりエバポレータ9の温度分布に変化が生じても常に最も低い温度を検出してコンプレッサ1の作動・停止を制御するのでフロストを確実に防止することができる。また、エバポレータ9の温度分布に変化が発生しても常に最も低い部位の温度を検出できるので、吹出温度センサ32の設定温度を低目に設定することが可能となり、冷房時に吹出温度を低く保つことができるようになる。
また、運転条件の違いによりエバポレータ9において温度が最も低くなる部位a〜eそれぞれに吹出温度センサ32を設けている。これによれば、運転条件が変化しても、より確実に最も低い部位の温度を検出することができる。
また、運転条件の違いとして、少なくともエバポレータ9へ供給する空気温度が低温の場合と高温の場合とを行い、それぞれの場合の温度分布から温度が最も低くなる部位a〜eの選定を行っている。これによれば、フロスト防止制御を行うための吹出温度センサ32の取付け位置選定が容易となる。尚、その他、風量やコンプレッサ回転数などの変化によるエバポレータ9の温度分布変化についても同様の確認を行っても良い。
また、蒸発器温度検出手段32として、エバポレータ9直後の吹出空気温度を検出する吹出温度センサ32、もしくはエバポレータ9のチューブ&フィン温度を検出するチューブ&フィン温度センサ、もしくはエバポレータ9のタンク部温度を検出するタンク部温度センサを用いている。これによれば、上記いずれの温度センサを用いても最も低い温度を検出して同様のフロスト防止制御を行うことができる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態は、車両用空調装置の例で説明したが、本発明はこれに限るものではなく、定置式の空調装置などに本発明を適用しても良い。また、上述の実施形態は、吹出温度センサ32にサーミスタセンサを用いているが、これに限らず熱電対など他の温度検出手段でも同様に構成できる。尚、サーミスタセンサで構成した場合は、設置の容易性・耐久性・信頼性などより好ましい。
本発明の実施形態に係る車両用空調装置の全体システム構成図である。 一実施例におけるエバポレータ9、タイプAの冷媒流路構造を説明する概略斜視図である。 一実施例におけるエバポレータ9、タイプBの冷媒流路構造を説明する概略斜視図である。 図2・図3のエバポレータ9において、吸い込み温度に対する吹き出し温度の分布を表した図である。
符号の説明
1…コンプレッサ(圧縮機)
6…コンデンサ(凝縮器)
8…膨張弁(減圧手段)
9…エバポレータ(蒸発器)
10…空調ケース(空気通路)
11…ブロワ(送風手段)
32…吹出温度センサ(チューブ・フィン温度センサ、タンク部温度センサ、蒸発器温度検出手段)
R…冷凍サイクル
a〜e…吹出空気温度が最も低くなる部位

Claims (4)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機(1)、前記圧縮機(1)からの冷媒を凝縮させる凝縮器(6)、前記凝縮器(6)からの冷媒を減圧する減圧手段(8)、および前記減圧手段(8)からの冷媒を蒸発させる蒸発器(9)を有する冷凍サイクル(R)と、
    空気流を発生する送風手段(11)と、
    前記送風手段(11)が発生した空気流を室内に導くと共に、前記蒸発器(9)を収納する空気通路(10)と、
    前記空気通路(10)内に設けられ、前記蒸発器(9)の温度を検出する蒸発器温度検出手段(32)とを備え、
    前記冷凍サイクル(R)および前記送風手段(11)を作動させるときに、前記蒸発器温度検出手段(32)の検出値が設定温度以下のときには前記蒸発器(9)側への冷媒供給を停止する空調装置において、
    前記蒸発器温度検出手段(32)を複数配置すると共に、前記複数の蒸発器温度検出手段(32)の検出温度のうち最も低い温度が前記設定温度以下のときには前記蒸発器(9)側への冷媒供給を停止することを特徴とする空調装置。
  2. 運転条件の違いにより前記蒸発器(9)において温度が最も低くなる部位(a〜e)それぞれに前記蒸発器温度検出手段(32)を設けたことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
  3. 前記運転条件の違いとして、少なくとも前記蒸発器(9)へ供給する空気温度が低温の場合と高温の場合とを行い、それぞれの場合の温度分布から前記温度が最も低くなる部位(a〜e)の選定を行うことを特徴とする請求項2に記載の空調装置。
  4. 前記蒸発器温度検出手段(32)として、前記蒸発器(9)直後の吹出空気温度を検出する吹出温度センサ(32)、もしくは前記蒸発器(9)のチューブ&フィン温度を検出するチューブ&フィン温度センサ、もしくは前記蒸発器(9)のタンク部温度を検出するタンク部温度センサを用いたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空調装置。
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