JP2023108746A - ステップ付の車両 - Google Patents

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Masaya Hayashi
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Figure 2023108746000001
【課題】連動装置によるドアとステップ板の連動を複数のタイミングで解除できるようにすることにある。
【解決手段】連動装置50では、開き動作時のドア(フロントドア6)が下記(a)と下記(b)の少なくとも一方の状態にある場合と、ステップ板21が格納位置から動かない場合とにおいて、ドア(6)とステップ板21の連動が解除されるように構成されているステップ付の車両。(a)全開する前の予め定められた開き角度θ1まで回動した位置と全開位置間にある状態。(b)予め定められた開き角度θ2(θ2<θ1)まで回動した位置と全閉位置間にある状態。
【選択図】図3

Description

本発明は、水平回動させることでドア開口部を開閉するドアと、ドア開口部の位置で水平回動して格納位置と使用位置間を変位するステップ板とを備えるステップ付の車両に関する。
この種のステップ付の車両が特許文献1に記載されている。この車両では、その車幅方向の側部にドア開口部が設けられており、ドア開口部の前縁には、ドアヒンジを介してサイドドアが水平に回動可能な状態で連結されている。そしてサイドドアには、扇形のステップ板が円弧面を車両後側に向けた状態で固定されている。このステップ板は、その半径に相当する一辺がサイドドアの下端縁に固定された状態で、ドア開口部の床下側に格納されている。また車両の床下には、ステップ板の円弧面をガイドする円弧状のガイドレールが設けられている。上記した構成では、サイドドアを開き方向に回動させることで、その下端縁に設けられたステップ板を、ガイドレールに沿わせながらドア開口部の床下(格納位置)から引き出せるようになる。
特開2004-136718号公報
ところで上記した構成では、サイドドアの下端縁にステップ板が固定されているため、このステップ板がサイドドアの開閉動作に常に連動するようになる。しかしこの種のステップ付の車両では、ドアとステップ板の連動を所望のタイミングで解除したいとの要請がある。例えばステップ板が何らかの原因(凍結等)で格納位置から動かない場合、ステップ板とドアの連動を解除してドアを開けられることが望ましい。またステップ板の性能を考慮して、ドアの開き動作の途中でステップ板との連動を解除したいとの要請もある。例えばドアが全開する前にステップ板を使用位置に到達させることで、ドアを全開させなくともステップ板を踏み面として使用できるようになる。このような場合には、ステップ板が使用位置に到達した後に、このステップ板とドアとの連動を解除することが望まれる。またドアを全閉状態から少し開くまでの間、ステップ板を、ドアとの連動を解除して格納位置に保持しておきたいとの要請もある。もっともステップ板とドアの連動を解除する装置を複数設けることも考えられるが、その場合にはコストアップが避けられない。本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、連動装置によるドアとステップ板の連動を複数のタイミングで解除できるようにすることにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明のステップ付の車両は、水平回動させることで車両ボディのドア開口部を開閉するドアと、ドア開口部の位置で水平回動して格納位置と使用位置間を変位するステップ板とを備えている。そしてステップ付きの車両には、ドアの開閉動作に連動させてステップ板を位置変位させる連動装置が設けられているのであるが、この種の構成では、連動装置によるドアとステップ板の連動を複数のタイミングで解除できることが望ましい。
そこで本発明の連動装置は、開き動作時のドアが下記(a)と下記(b)の少なくとも一方の状態にある場合と、ステップ板が格納位置から動かない場合とにおいて、ドアとステップ板の連動が解除されるように構成されている。即ち、本発明では、開き動作時のドアが(a)全開する前の予め定められた開き角度θ1まで回動した位置と全開位置間にある状態又は(b)予め定められた開き角度θ2(θ2<θ1)まで回動した位置と全閉位置間にある状態において、連動装置によるドアとステップ板の連動が解除されるようになる。本発明では、ステップ板の性能を考慮して、ドアが(a)又は(b)の少なくとも一方の状態の場合、ドアとステップ板との連動を解除できるようになる。更に本発明では、ステップ板が格納位置から動かない状態において、連動装置によるドアとステップ板の連動が解除されるため、ステップ板とは無関係にドアを開閉させられるようになる。
第2発明のステップ付の車両は、第1発明のステップ付の車両において、開き動作時のドアが(a)の状態において連動装置によるドアとステップ板の連動が解除されると共に、ドアが予め定められた開き角度θ1まで回動することでステップ板が使用位置に到達する。本発明では、ドアを全開する前にステップ板を使用位置に変位させられるようになる。またステップ板を使用位置に保持した状態で、ドアを全開させられるようになる。
第3発明のステップ付の車両は、第2発明のステップ付の車両において、連動装置は、ドア側に設けられたドア側連動部と、ステップ板側に設けられたステップ側連動部とを有している。このステップ側連動部は、ドアと連動するようにドア側連動部が保持される第一の姿勢と、ドアとの連動が解除されるようにドア側連動部が外れる第二の姿勢間を変位できるように構成されている。そしてステップ側連動部は、開き動作時のドアが(a)の状態の場合とステップ板が格納位置から動かない場合において、ドアからの外力が加わることで第一の姿勢から第二の姿勢に変位するように構成されている。本発明では、ステップ側連動部の位置変位という比較的簡便な構成によって、ドアが(a)の状態とステップ板が動かない状態の双方でドアとステップ板の連動を解除できるようになる。
第4発明のステップ付の車両は、第2発明又は第3発明のステップ付の車両において、ステップ板は、ドア開口部に設けられた展開リンク機構に支持された状態で、格納位置と使用位置間を変位できるように構成されている。そしてドアが予め定められた開き角度θ1まで回動して、展開リンク機構が車両ボディ側のストッパ部に当てられることで、ステップ板が使用位置に保持されると共に、連動装置によるドアとステップ板の連動が解除されるように構成されている。本発明では、展開リンク機構の働きで、ステップ板を位置変位させられるようになる。そして展開リンク機構の動きをストッパ部で止めることにより、(a)の状態のドアとステップ板の連動を解除できるようになる。
第5発明のステップ付の車両は、第1発明~第4発明のいずれかのステップ付の車両において、開き動作時のドアが(b)の状態において、連動装置によるドアとステップ板の連動が解除されると共に、ステップ板が格納位置に保持されている。本発明では、ドアが開き角度θ2だけ回動する間、ステップ板との連動が解除されている。このため、ステップ板を格納位置に保持した状態でドアを開き角度θ2だけ開いたのちに、ステップ板を使用位置に向けて変位させられるようになる。
第6発明のステップ付の車両は、第5発明のステップ付の車両において、連動装置は、ドア側に設けられたドア側連動部と、ステップ板側に設けられたステップ側連動部とを有している。このステップ側連動部には、ドアに連動するようにドア側連動部に当てられるドア追従部位と、ドアとの連動が解除されるようにドア側連動部の相対移動を許容するドア非追従部位とが形成されている。そしてドア側連動部は、開き動作時のドアが全閉位置から予め定められた開き角度θ2まで回動する間に、ドア非追従部位からドア追従部位に移動するように構成されている。本発明では、ドア側連動部をドア追従部位とドア非追従部位間で移動させるという比較的簡便な構成によって、ドアを開き角度θ2だけ開いたのちに、ステップ板を使用位置に向けて変位させられるようになる。
本発明に係る第1発明によれば、連動装置によるドアとステップ板の連動を複数のタイミングで解除できるようになる。また第2発明によれば、開き動作時のドアとステップ板の連動を、ステップ板が使用位置に達したタイミングで解除できるようになる。また第3発明によれば、比較的簡便な構成によって、ドアとステップ板の連動を解除できるようになる。また第4発明によれば、開き動作時のドアとステップ板の連動を、ステップ板が使用位置に達したタイミングでより確実に解除できるようになる。また第5発明によれば、ドアを開いたのちにステップ板を使用位置に向けて変位させられるようになる。そして第6発明によれば、比較的簡便な構成によって、ドアを開いたのちにステップ板を使用位置に向けて変位させられるようになる。
車両を後方から見た概略斜視図である。 ステップ装置の設置位置を示す車両の概略縦断面図である。 位置変位途中のステップ装置を示す斜視図である。 格納位置のステップ装置の側面図である。 格納位置のステップ装置の斜視図である。 使用位置のステップ装置の上面図である。 連動装置の上面図である。 格納位置のステップ側連動部とラッチ部の斜視図である。 使用位置のステップ側連動部とラッチ部の斜視図である。 係止アーム部を示すステップ装置の斜視図である。 全閉したドアとステップ装置の上面図である。 開き動作初期のドアとステップ装置の上面図である。 開き動作中期のドアとステップ装置の上面図である。 スライドリンク機構の働きを示すドアとステップ装置の上面図である。 開き動作後期のドアとステップ装置の上面図である。 全開したドアとステップ装置の上面図である。 閉め動作初期のドアと連動装置の上面図である。 ドア側連動部に押されたステップ側連動部の上面図である。 閉め動作中期のドアと連動装置の上面図である。 閉め動作後期のドアと連動装置の上面図である。 閉め動作最終期のドアと連動装置の上面図である。 閉め動作最終期のドアとステップ装置の上面図である。 ステップ板が格納位置から動かない場合のステップ装置とドアの上面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1~図23を参照して説明する。各図には、車両の前後方向と左右方向(車幅方向)と上下方向(車両の高さ方向)を示す矢線を適宜図示する。また図1に示す車両では、便宜上、車両の右側の各部材にのみ対応する符号を付す。
[車両の前部構造]
ステップ装置20(ステップ板21)について説明する前に、先ず、車両2の前部構造について説明する。図1に示す車両2では、その車両ボディ3の右側面に、前部座席に対応するドア開口部4が形成されている。またドア開口部4の車両前側には車室の前側支柱であるフロントピラー5が立設されている。そして、フロントピラー5には、上下のドアヒンジ(図示省略)を介してフロントドア6が連結されており、このフロントドア6がドアヒンジを中心に車幅方向に水平回動することでドア開口部4が開閉されるようになる。またドア開口部4の下部には、縦壁状のフロントサイドパネル7が車両前後方向に延びるように設けられている。このフロントサイドパネル7の車両後側には、車両2の前輪を収納するホイールハウス8が設けられている。そして、フロントサイドパネル7の下部には、固定ステップ9が車幅方向外側(図1の右側)に突出するように設けられている。
またフロントサイドパネル7は、図2に示すように車両上下方向に延びる縦壁状に形成されて、カウルパネル10を覆うように配置されている。このフロントサイドパネル7と固定ステップ9の車幅方向外側(図2の右側)には、閉め状態のフロントドア6が配置されている。そして、固定ステップ9の車両上側に、ステップ板21の設けられたステップ装置20(詳細後述)が配設されている。
[ステップ装置]
図3に示すステップ装置20は、その基本構成として、ステップ板21と、このステップ板21を支持する本体部22とを備えている。またステップ装置20には、図3に示すように、本体部22(ステップ板21)を水平回動可能に支持する展開リンク機構30と、ステップ板21を本体部22の延びる方向にスライド移動させるスライドリンク機構40とが設けられている。そして、ステップ装置20には、フロントドア6の開閉動作と本体部22の位置変位とを連動させる連動装置50が設けられている。
そして図3に示すステップ装置20では、ステップ板21の備えられた本体部22を、展開リンク機構30で支持しつつ、固定ステップ9上の格納位置と、格納位置よりも車幅方向外側(図3の右側)の使用位置間で位置変位させる。このときスライドリンク機構40の働きで、ステップ板21を本体部22の延びる方向にスライド移動させていく。そしてステップ装置20では、連動装置50の働きで、ステップ板21の備えられた本体部22を、フロントドア6の開閉動作に連動させて位置変位させられるようになっている。この種のステップ装置20では、上記したようにフロントドア6とステップ板21の連動を解除したい場合があるが、その際のコストアップは極力抑制すべきである。そこで本実施例では、後述する構成にて、フロントドア6とステップ板21の連動を、複数のタイミングで解除できるようにした。以下、ステップ装置20の各構成を、本体部22、ステップ板21、展開リンク機構30、スライドリンク機構40、連動装置50の順に詳述する。
[本体部]
先ず、本体部22は、図4及び図5を参照して、格納位置において車両前後方向に延びる中空角形に形成されており、その本体部22の後端面側が解放されている。また本体部22には、その上面の前部に、上下方向に延びる回転軸23が回動可能に挿設されている。この回転軸23は、その上端が後述する展開リンク機構30の前側リンク31に固定されている。また本体部22の上面には、その回転軸23の車両後側から後端にかけての部分に、スライド溝部24が車両前後方向に延びるように形成されている。そして本体部22の内部には、車両前後方向に延びる板状のスライダ部25が摺動可能に組付けられていると共に、このスライダ部25の後部に後述するステップ板21が取付けられている。
[ステップ板]
次に図3~図5に示すステップ板21は、平面視で概ね直角台形状に形成されており、本体部22に対してスライド移動可能に組付けられている。即ち、上記した本体部22内のスライダ部25には、車両上側に突出する凸部26が車両前後方向に延びるように形成されており、この凸部26が、スライド溝部24に摺動可能に嵌められている。また凸部26の車両後部には、前後の支持柱27が突設された後支持板260が固定されている。そしてステップ板21は、前後の支持柱27上に概ね水平な状態で固定されていると共に、図4及び図5に示す格納位置にある場合、本体部22の後部側に重なるように配置されている。またスライダ部25には、その車両前部の凸部26に、前支持板261を介して後述するスライドリンク機構40が連結されている。そして図3及び図6を参照して、前支持板261は、後述するスライドリンク機構40の働きで、ステップ板21(スライダ部25)と共に本体部22の延びる方向にスライド移動できるようになっている。
[展開リンク機構]
また図3に示す展開リンク機構30は、上記したようにステップ板21の備えられた本体部22を位置変位可能に支持する機構である。この展開リンク機構30は、前側リンク31と後側リンク32とから構成されている。前側リンク31は、本体部22の車両前側に連結される帯板状のリンクであり、車幅方向(左右方向)に延びるように配置されている。この前側リンク31の車幅方向外側(図3の右側)には、上記したように本体部22の回転軸23が固定されている。また前側リンク31の車幅方向内側(図3の左側)は、固定ステップ9上に設置された前側ブラケット310に支持されている。この前側ブラケット310は、車両前後方向に延びる縦壁状に形成されており、図6に示すように前側リンク31を前後スライド可能に支持している。そして格納位置の本体部22が使用位置に向けて移動する際、本体部22を支持する前側リンク31が、前側ブラケット310に対して次第に車両後側にスライド移動するようになる。
また図3に示す後側リンク32は、前側リンク31よりも車両後側の位置に配置された帯板状のリンクである。この後側リンク32は、図4及び図5に示す格納位置において車両前後方向を向いており、その後側リンク32の前端部が、本体部22の上面から突出する本体側軸部321に水平回動可能に軸支されている。また後側リンク32の後端部は、固定ステップ9に設けられたボディ側軸部322に水平回動可能に軸支されている。そして本体部22が使用位置に向けて移動する際、図6に示すように前側リンク31を車両後側に移動させながら、後側リンク32がボディ側軸部322を支点として右回動(図6の時計回りに回動)するようになる。また固定ステップ9(車両ボディ3)側には、そのボディ側軸部322の車両後側に、車両上側に突出する縦壁状のストッパ部33が設けられている。そして後側リンク32は、後述するように使用位置に到達するまで右回動したのちにストッパ部33に当てられるようになっている。
[スライドリンク機構]
また図3に示すスライドリンク機構40は、上記したように、本体部22の延びる方向にステップ板21をスライド移動させる機構である。このスライドリンク機構40は、第一リンク41と第二リンク42と第三リンク43とから構成されている。第一リンク41は、図5に示す格納位置を基準とした場合に車両前後方向を向く帯板状のリンクである。この第一リンク41の基端部(車両前側の端部)は、後側リンク32の中央位置に第一軸A1で軸連結されている。また第一リンク41の先端部は、第二リンク42の車幅方向内側(図5の左側)の左末端側に第二軸A2で軸連結されている。
そして第二リンク42は、図5に示す格納位置において車両前後方向に延びる帯板状のリンクであり、本体部22を横断するように車両前側に向かうにつれて次第に車幅方向外側(図5の右側)に傾いている。この第二リンク42は、その車幅方向内側(図5の左側)の部分が本体部22に水平回動可能に軸支されている。即ち、図3及び図6を参照して、本体部22には、その車幅方向内側に張り出す受け板部220が設けられている。そして受け板部220に突設された回動軸421に第二リンク42が水平回動可能に軸支されている。さらに図5及び図6を参照して、第二リンク42の車幅方向外側の右端部には、帯板状の第三リンク43の先端部が第三軸A3で軸連結されている。そして第三リンク43の基端部は、スライダ部25の前支持板261に第四軸A4で軸連結されている。
そして図6に示すスライドリンク機構40は、上記した展開リンク機構30に連動するように構成されている。即ち、スライドリンク機構40の第一リンク41と第二リンク42は、展開リンク機構30の後側リンク32と本体部22と共に四節リンクを構成している(図6の一点破線で示す部分40Xを参照)。このため本体部22が使用位置に変位する際に、後側リンク32の右回動(図6の時計回りの回動)に連動して、第二リンク42が回動軸421を中心に右回動する。そして第二リンク42の右端部が第三リンク43と共に車両後側に円弧運動することで、第三リンク43に連結された前支持板261を、ステップ板21(スライダ部25)と共に車両後側にスライド移動させられるようになる(図14を参照)。
[連動装置]
そして図3に示す連動装置50は、上記したように、フロントドア6の開閉動作に連動させてステップ板21を位置変位させる装置である。また、連動装置50は、後述するようにフロントドア6とステップ板21の連動を複数のタイミングで解除できるように構成されている。そして連動装置50は、図3及び図7に示すように、フロントドア6側に設けられたドア側連動部51と、ステップ板21(本体部22)側に設けられたステップ側連動部52とを有している。先ず、ドア側連動部51は、開閉動作時のフロントドア6に追従できるように、このフロントドア6側に固定されている。即ち、フロントドア6の下縁部には、車幅方向内側(図7の左側)に突出する突出板510が固定されており、この突出板510の先端に、軸状のドア側連動部51が車両下側に突出するように形成されている。これにより、開閉動作時のフロントドア6が回動することで、そのフロントドア6に固定されたドア側連動部51が、所定の円弧軌跡Xに沿って移動するようになる。
また図7に示すステップ側連動部52は、本体部22の前部に概ね水平な姿勢で取付けられた板状の部材である。このステップ側連動部52は、その車両前側を構成するベース部53と、このベース部53の車両後側に形成された左右一対のアーム部54,55とから構成されている。ベース部53は、平面視で略矩形に形成されており、本体部22に設けた支持軸56に左回動(図7の矢線A50で示す反時計回りに回動)可能に軸支されている。さらにベース部53と本体部22とにはコイルバネ状の回動規制部57が渡されるように留められており、この回動規制部57のばね力にて、ベース部53の設けられたステップ側連動部52の左回動が規制されている。そして、ステップ側連動部52は、左回動が規制されることで、本体部22の延びる方向に沿う第一の姿勢(図7の格納位置では車両前後方向を向いた実線で示す姿勢)で維持されるようになる。また後述するように、開き動作時のフロントドア6によってステップ側連動部52だけに外向きの外力が加わるようになっている。この外力の加えられたステップ側連動部52は、回動規制部57のばね力に抗して左回動する。これにより、ステップ側連動部52は、上記した第一の姿勢と、この第一の姿勢から車幅方向外側に左回動した第二の姿勢(図7の二点破線で示す姿勢)間を変位するようになる。
次に図7に示すステップ側連動部52の後部側には、外側アーム部54と内側アーム部55とが車両後側に延びるように形成されている。外側アーム部54は、ステップ側連動部52の車幅方向外側(図7の右側)に配置されていると共に、右側に張り出す円弧形状に形成されている。そして、外側アーム部54では、その車幅方向内側(図7の左側)の面が第一ドア追従部位71を構成し、この第一ドア追従部位71が、フロントドア6の開き動作時にドア側連動部51に当てられるようになっている。また第二の姿勢のステップ側連動部52(図7の二点破線で示す姿勢)を基準として、外側アーム部54は、上記したドア側連動部51の円弧軌跡Xに重ならないように前後の寸法が設定されている。
また図7に示す内側アーム部55は、ステップ側連動部52の車幅方向内側(図7の左側)に配置されており、外側アーム部54から車幅方向に離間している。また第二の姿勢を基準として、ステップ側連動部52の内側アーム部55は、上記したドア側連動部51の円弧軌跡Xに重なるように前後の寸法が大きくなっている。そして内側アーム部55では、その車幅方向外側(図7の右側)の面に、ドア非追従部位73と第二ドア追従部位72とが形成されている。ドア非追従部位73は、車幅方向内側に延びる凹状部位であり、内側アーム部55の車両前側の基端側に設けられている。このドア非追従部位73は、その幅寸法(車両前後の寸法)がドア側連動部51の径寸法よりも大きくなっており、後述するようにドア側連動部51の車幅方向の相対移動を許容できるように構成されている。また第二ドア追従部位72は、ドア非追従部位73の車両後側に形成されており、フロントドア6の閉じ動作時にドア側連動部51に当てられるようになっている。そして第二ドア追従部位72は、ドア非追従部位73に対して車幅方向外側に張り出していると共に、車両前側に向かうにつれて次第に車幅方向外側に傾斜している。
ここで図7に示すステップ側連動部52は、本体部22が格納位置にある場合、この本体部22に設けられたラッチ部60に受けられるようになっている。このラッチ部60は、図7及び図8に示すように概ねL字形に形成されており、車両前後方向に延びる基部61と、基部61から車幅方向外側(各図の右側)に突出する当接部62とを有している。そしてラッチ部60は、基部61と当接部62間の部分が本体部22の軸材63に左回動(各図の反時計回りに回動)可能に軸支され、更に図示しない付勢部にて左回動方向に付勢されている。なお図7に示すラッチ部60の車幅方向内側には縦壁状の受け部600が形成され、この受け部600で左回動したラッチ部60を受けられるようになっている。
またステップ側連動部52の車両下側には、図7及び図8に示すラッチ部60に関連する構成として、被当接部58が車幅方向に延びるように形成されている。そして格納位置において、第一の姿勢のステップ側連動部52は、その被当接部58の後面に当接部62が当てられることで、この当接部62の形成されたラッチ部60に受けられるようになっている。このときラッチ部60は、その基部61に設けられたピン610が、固定ステップ9に固定された支持片部64に支持されている。この支持片部64は、車両後側に向かうにつれて次第に車幅方向内側(各図の左側)に傾斜する傾斜面65を有し、この傾斜面65に基部61のピン610が当てられている。また後述するようにステップ側連動部52がフロントドア6の外力にて左回動することで、被当接部58からラッチ部60の当接部62が外れるようになる。そして図9に示すように、ラッチ部60がステップ側連動部52から外れたのちに左回動することで、当接部62が第二の姿勢時の被当接部58の車幅方向内側の面に再び当てられるようになる。
また図3及び図10を参照して、ステップ側連動部52には、上記した本体部22のスライダ部25を係止する係止アーム部59が設けられている。この係止アーム部59は、図4に示す側面視で略L字形の部位であり、格納位置のステップ側連動部52から車両下側に突出したのちに車両後方に延びている。そして後述するようにフロントドア6の外力がステップ側連動部52だけに加わった際に、ステップ側連動部52が係止アーム部59と共に左回動(図10の矢線A50で示す反時計回りに回動)する。このとき係止アーム部59の先端ピン590が、車幅方向外側(図10の右側)に円弧運動して、スライダ部25の後端に設けられた略U字形のストッパ片28に嵌められて係止される。こうして係止アーム部59がストッパ片28に係止されることで、ステップ板21のスライド移動をロックできるようになる。そして上記した構成によれば、ステップ板21が踏まれた際、このステップ板21に車両下側方向の力と車両前側方向の力がかかるが、そのような場合にもステップ板21の車両前側へのスライド移動(逆動作)を止められるようになる。
[ステップ装置の位置変位]
先ず、図11に示すようにフロントドア6が全閉されている場合、ステップ装置20は固定ステップ9上の格納位置に配置されている。この格納位置の本体部22には、その後部にステップ板21が重なるように配置されている。また連動装置50のステップ側連動部52は第一の姿勢に維持されており、このステップ側連動部52のドア非追従部位73にドア側連動部51が嵌まり込んでいる。そして図12等に示すように、連動装置50の働きによって、フロントドア6の開き動作に連動させてステップ板21を使用位置に変位させていく。この種の構成では、フロントドア6とステップ板21の連動を複数のタイミング、即ち、フロントドア6が下記(a)又は下記(b)の状態と、ステップ板21が格納位置から動かない状態とで解除できることが望ましい。
そこで図11、図12及び図15を参照して、ステップ装置20では、開き動作時のドアが(a)全開する前の予め定められた開き角度θ1まで回動した位置と全開位置間にある状態と、(b)予め定められた開き角度θ2(θ2<θ1)まで回動した位置と全閉位置間にある状態とにおいて、連動装置50によるドアとステップ板21の連動が解除されるように構成されている。さらにステップ装置20では、ステップ板21が格納位置から動かない状態において、連動装置50によるドアとステップ板21の連動が解除されるように構成されている。そこで以下に、連動装置50の働きを、フロントドア6の開閉状況に応じて説明する。
[ドアの開き動作初期]
図12を参照して、全閉位置のフロントドア6を、開き角度θ2まで左回動(図12の矢線A10で示す反時計回りに回動)させる。このときフロントドア6側のドア側連動部51が、所定の円弧軌跡Xに沿うように車幅方向外側(図12の右側)に移動する。これにより、ドア側連動部51は、ステップ側連動部52のドア非追従部位73から外れるように移動して、フロントドア6が開き角度θ2まで回動した時点で第一ドア追従部位71に当てられるようになる。そして上記した構成では、ドア側連動部51が第一ドア追従部位71に当てられるまでの間、即ち、開き動作時のドアが上記(b)の開き角度θ2まで回動した位置と全閉位置間にある状態において、フロントドア6とステップ板21の連動が解除されるようになっている。これにより、ステップ板21を格納位置に保持した状態で、フロントドア6を開き角度θ2だけ開けられるようになる。
[ドアの開き動作中期]
つづいてフロントドア6を、図13に示すように開き角度θ2から更に左回動させる。このときフロントドア6のドア側連動部51は、ステップ側連動部52の第一ドア追従部位71に当てられている。またステップ側連動部52は、回動規制部57の働きで第一の姿勢が維持されている。これにより、フロントドア6(ドア側連動部51)から加わる外向きの外力によって、ステップ側連動部52の取付けられた本体部22が車幅方向外側(図13の右側)に引っ張られるようになる。
[展開リンク機構の働き]
そして図13に示す本体部22は、上記した外力が加わることで、展開リンク機構30に支持された状態で使用位置に向けて移動するようになる。このとき展開リンク機構30の後側リンク32が、前側リンク31(回転軸23)を車両後側に移動させながら、ボディ側軸部322を中心に右回動(図13の時計回りに回動)していく。これにより、後側リンク32の先端部に軸連結された本体部22が、その回転軸23を中心に左回動(図13の矢線A20で示す反時計回りに回動)して使用位置に向けて移動するようになる。そして上記した構成では、本体部22が左回動する前に、フロントドア6が開き角度θ2だけ開いている。このためステップ板21の備えられた本体部22を、フロントドア6と固定ステップ9間に生じた隙に向けて移動させていくことができる。さらにフロントドア6と固定ステップ9間の隙は、その車両後側がフロントドア6の開き動作に応じて次第に大きくなっていく。このため、後述するスライドリンク機構40の働きにより、ステップ板21を、上記した隙を目指すように車両後側にスライド移動させられるようになる。
[スライドリンク機構の働き]
またステップ装置20では、図14に示すスライドリンク機構40の働きで、ステップ板21が本体部22の延びる方向にスライド移動する。即ち、本体部22が使用位置に変位する際に、上記した後側リンク32の右回動(図14の時計回りの回動)に連動して、スライドリンク機構40の第二リンク42が回動軸421を中心に右回動する。これにより、第二リンク42の右端部が第三リンク43と共に車両後側に円弧運動して、第三リンク43に連結された前支持板261が、ステップ板21(スライダ部25)と共に車両後側にスライド移動するようになる。
[ドアの開き動作後期]
そしてフロントドア6を、図15に示すように開き角度θ1(θ1>θ2)まで左回動させる。このとき展開リンク機構30の後側リンク32がストッパ部33に当てられることで、ステップ板21の備えられた本体部22が使用位置に到達する。そして展開リンク機構30が停止することで、ステップ板21の備えられた本体部22が使用位置で保持されるようになる。またステップ板21は、スライドリンク機構40が停止することで、本体部22から車両後側に張り出した状態で維持される。こうしてステップ装置20では、フロントドア6が全開する前にステップ板21を使用位置に到達させることで、フロントドア6を全開させなくともステップ板21を踏み面として使用できるようになる。
そして図15に示すように本体部22が使用位置で保持されることで、ステップ側連動部52だけにフロントドア6(ドア側連動部51)の外力が加わるようになる。この外力の加えられたステップ側連動部52は、図7及び図16に示すように、回動規制部57のばね力に抗して、第一の姿勢から車幅方向外側(各図の右側)に左回動した第二の姿勢に変位する。これにより、ステップ側連動部52は、図16に示すように外側アーム部54からドア側連動部51が外れることで、フロントドア6に連動しないようになる。また第二の姿勢のステップ側連動部52は、左回動したラッチ部60にて再び支持される(図9を参照)。そして上記した構成では、開き動作時のドアが(a)開き角度θ1まで回動した位置と全開位置間にある状態において、連動装置50によるフロントドア6とステップ板21の連動が解除されるようになる。このためステップ板21を使用位置に保持した状態で、図16に示すフロントドア6を全開となるまで左回動させられるようになる。
[ドアの閉め動作]
次に全開したフロントドア6を、図17に示すように閉め方向に右回動(図17の矢線A30で示す時計回りに回動)させる場合を説明する。このとき、フロントドア6側のドア側連動部51が、所定の円弧軌跡Xに沿うように車幅方向内側(図17の左側)、即ち、ステップ側連動部52に向けて移動する。そしてステップ側連動部52は、上記したように第二の姿勢で維持されており、その外側アーム部54が、ドア側連動部51の円弧軌跡Xに重ならないようになっている。このためドア側連動部51は、ステップ側連動部52の外側アーム部54の横を通って、内側アーム部55の第二ドア追従部位72に当てられるようになる。
つづいてフロントドア6を更に右回動させていくことで、図18に示すように、フロントドア6のドア側連動部51によって、第二ドア追従部位72が車幅方向内側(図18の左側)に押されるようになる。そして第二ドア追従部位72の設けられたステップ側連動部52が、ドア側連動部51から加わる外力で車両後側を向く第一の姿勢に復帰する。これにより、ステップ側連動部52の取付けられた本体部22にフロントドア6(ドア側連動部51)の力が加わるようになる。そして図19を参照して、本体部22が、展開リンク機構30の働きで右回動(図19の矢線A40で示す時計回りに回動)して、格納位置に向かうようになる。さらにスライドリンク機構40の働きで、ステップ板21が本体部22に対して車両前側にスライド移動するようになる。
そしてフロントドア6を、図20及び図21に示すように更に右回動させていく。このときドア側連動部51は、第二ドア追従部位72に当てられた状態で、所定の円弧軌跡Xに沿って次第に車両前側、即ち、第二ドア追従部位72からドア非追従部位73に向けて移動していく。そして本体部22が格納位置に到達することで、図21に示すようにドア側連動部51がドア非追従部位73に到達する。この状態のドア側連動部51は、ステップ側連動部52に対する車幅方向の相対移動が許容されることから、フロントドア6と本体部22との連動が解除されるようになる。またステップ側連動部52では、それを支持するラッチ部60が、固定ステップ9に固定された支持片部64の傾斜面65に当てられる。そしてラッチ部60が軸材63を中心に若干右回動して、その当接部62がステップ側連動部52の被当接部58の後面に当てられる(図8を参照)。これにより、ステップ側連動部52が第一の姿勢で維持されるようになる。こうして上記した構成によれば、図22に示すように、ステップ板21の備えられた本体部22が格納位置に到達したのちに、フロントドア6を全閉するまで右回動させられるようになる。
[ステップ板が格納位置から動かない場合]
次に図12及び図23を参照して、ステップ板21が格納位置から動かない場合について説明する。ここでステップ板21が動かない原因は特に限定しないが、例えばステップ装置20が凍結したり、展開リンク機構30やスライドリンク機構40に異物が入り込んだりした場合を想定できる。そして上記した構成では、ステップ板21が動かない場合においても、全閉位置のフロントドア6を、図12に示すように開き角度θ2まで左回動させられるようになっている。このためドア側連動部51は、ステップ側連動部52のドア非追従部位73から外れるように移動して、フロントドア6が開き角度θ2に到達した時点で第一ドア追従部位71に当てられるようになる。
つづいてフロントドア6を、図23に示すように開き角度θ2から更に左回動させていく。このときステップ板21の備えられた本体部22は格納位置から動かないため、ステップ側連動部52だけにフロントドア6(ドア側連動部51)の外力が加わるようになる。そして外力の加えられたステップ側連動部52は、回動規制部57のばね力に抗して、第一の姿勢から車幅方向外側(図23の右側)に左回動した第二の姿勢に変位する。これにより、ステップ側連動部52は、その外側アーム部54からドア側連動部51が外れることでフロントドア6に連動しないようになる。こうしてステップ装置20では、ステップ板21を格納位置に残した状態で、フロントドア6を左回動させられるようになる。そして上記した構成では、ステップ板21が格納位置から動かない場合においても連動装置50による連動が解除されることから、別の装置を設ける必要がない。このため、本実施例のステップ装置20によれば、別の装置及びその設置スペースを要しないことから、省スペース化と低コスト化(コストアップ抑制)を図ることができる。
以上説明した通り、本実施例のステップ付きの車両2では、ステップ板21の性能を考慮して、フロントドア6が上記(a)と上記(b)の状態の場合に、フロントドア6とステップ板21との連動を解除できるようになる。更に本実施例では、ステップ板21が格納位置から動かない状態において、連動装置50によるフロントドア6とステップ板21の連動が解除されるため、ステップ板21の状態とは無関係にドアを開閉させられるようになる。このため本実施例によれば、連動装置50によるフロントドア6とステップ板21の連動を複数のタイミングで解除できるようになる。
更に本実施例では、フロントドア6を全開する前にステップ板21を使用位置に変位させられるようになる。またステップ板21を使用位置に保持した状態で、フロントドア6を全開させられるようになる。また本実施例では、ステップ側連動部52の位置変位という比較的簡便な構成によって、フロントドア6が(a)の状態とステップ板21が動かない状態の双方でフロントドア6とステップ板21の連動を解除できるようになる。また本実施例では、展開リンク機構30の働きで、ステップ板21を位置変位させられるようになる。そして展開リンク機構30の動きをストッパ部33で止めることにより、(a)の状態のフロントドア6とステップ板21の連動を解除できるようになる。また本実施例では、フロントドア6が開き角度θ2だけ回動する間、ステップ板21との連動が解除されている。このためステップ板21を格納位置に保持した状態でフロントドア6を開き角度θ2だけ開いたのちに、ステップ板21を使用位置に向けて変位させられるようになる。そして本実施例では、ドア側連動部51を第一ドア追従部位71とドア非追従部位73間で移動させるという比較的簡便な構成によって、フロントドア6を開き角度θ2だけ開いたのちに、ステップ板21を使用位置に向けて変位させられるようになる。
本実施形態のステップ付き車両は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。本実施形態では、連動装置の構成を例示したが、連動装置の構成を限定する趣旨ではない。例えば連動装置は、ドアが(a)と(b)のいずれか一方の状態の場合と、ステップ板が格納位置から動かない場合とに、ドアとステップ板の連動が解除されるように構成することができる。またステップ側連動部を第一の姿勢と第二の姿勢とに維持する構成として、コイルバネ状の回動規制部やラッチ部のほか、ターンオーバースプリングや凹凸構造などの各種の構成を採用することができる。例えば本体部に、第一の姿勢のステップ側連動部と第二の姿勢のステップ側連動部をそれぞれ留められるような凹凸構造を設けることができる。なおステップ側連動部から係止アーム部を省略することもできる。そしてドア側連動部は、ステップ側連動部に当てられるように構成されておればよく、軸状のほか、フック状などの各種形状を取り得る。
また本実施形態では、ステップ装置の全体構成を例示したが、ステップ装置の全体構成を限定する趣旨ではない。例えば本体部に対してステップ板をスライド移動させる例を説明したが、ステップ板をスライド移動させない構成とすることもできる。この場合には、展開リンク機構にてステップ板を直接支持する構成とし、本体部とスライドリンク機構を省略することもできる。また展開リンク機構の構成も適宜変更可能であり、四節リンク構造によってステップ板21を円弧運動させながら位置変位させるようにしてもよい。またストッパ部をステップ板(本体部)の左回動を止められる位置に配置することもできる。そしてステップ装置は、図2に示す固定ステップの車両下側に設けてもよく、固定ステップの代わりにステップ装置を配設することもできる。またステップ装置は、前部座席に対応するドア開口部のほか、車両の適宜の位置に設けられたドア開口部に配設できる。
2 車両
3 車両ボディ
4 ドア開口部
5 フロントピラー
6 フロントドア
7 フロントサイドパネル
8 ホイールハウス
9 固定ステップ
10 カウルパネル
20 ステップ装置
21 ステップ板
22 本体部
23 回転軸
24 スライド溝部
25 スライダ部
26 凸部
27 支持柱
28 ストッパ片
30 展開リンク機構
31 前側リンク
32 後側リンク
33 ストッパ部
40 スライドリンク機構
41 第一リンク
42 第二リンク
43 第三リンク
50 連動装置
51 ドア側連動部
52 ステップ側連動部
53 ベース部
54 外側アーム部
55 内側アーム部
56 支持軸
57 回動規制部
58 被当接部
59 係止アーム部
60 ラッチ部
61 基部
62 当接部
63 軸材
64 支持片部
65 傾斜面
71 第一ドア追従部位(本発明のドア追従部位)
72 第二ドア追従部位
73 ドア非追従部位
220 受け板部
260 後支持板
261 前支持板
310 前側ブラケット
321 本体側軸部
322 ボディ側軸部
421 回動軸
510 突出板
590 先端ピン
600 受け部
610 ピン
A1 第一軸
A2 第二軸
A3 第三軸
A4 第四軸

Claims (6)

  1. 水平回動させることで車両ボディのドア開口部を開閉するドアと、前記ドア開口部の位置で水平回動して格納位置と使用位置間を変位するステップ板とを備えるステップ付の車両において、
    前記ドアの開閉動作に連動させて前記ステップ板を位置変位させる連動装置が設けられていると共に、
    前記連動装置は、開き動作時の前記ドアが下記(a)と下記(b)の少なくとも一方の状態にある場合と、前記ステップ板が格納位置から動かない場合とにおいて、前記ドアと前記ステップ板の連動が解除されるように構成されているステップ付の車両。
    (a)全開する前の予め定められた開き角度θ1まで回動した位置と全開位置間にある状態。
    (b)予め定められた開き角度θ2(θ2<θ1)まで回動した位置と全閉位置間にある状態。
  2. 開き動作時の前記ドアが(a)の状態において前記連動装置による前記ドアと前記ステップ板の連動が解除されると共に、前記ドアが予め定められた開き角度θ1まで回動することで前記ステップ板が使用位置に到達する請求項1に記載のステップ付の車両。
  3. 前記連動装置は、ドア側に設けられたドア側連動部と、ステップ板側に設けられたステップ側連動部とを有し、
    前記ステップ側連動部は、前記ドアと連動するように前記ドア側連動部が保持される第一の姿勢と、前記ドアとの連動が解除されるように前記ドア側連動部が外れる第二の姿勢間を変位できるように構成されていると共に、開き動作時の前記ドアが(a)の状態の場合と前記ステップ板が格納位置から動かない場合において、前記ドアからの外力が加わることで第一の姿勢から第二の姿勢に変位するように構成されている請求項2に記載のステップ付の車両。
  4. 前記ステップ板は、前記ドア開口部に設けられた展開リンク機構に支持された状態で、格納位置と使用位置間を変位できるように構成されていると共に、
    前記ドアが予め定められた開き角度θ1まで回動して、前記展開リンク機構が車両ボディ側のストッパ部に当てられることで、前記ステップ板が使用位置に保持されると共に、前記連動装置による前記ドアと前記ステップ板の連動が解除されるように構成されている請求項2又は3のいずれか一項に記載のステップ付の車両。
  5. 開き動作時の前記ドアが(b)の状態において、前記連動装置による前記ドアと前記ステップ板の連動が解除されると共に、前記ステップ板が格納位置に保持されている請求項1~4のいずれか一項に記載のステップ付の車両。
  6. 前記連動装置は、ドア側に設けられたドア側連動部と、ステップ板側に設けられたステップ側連動部とを有し、
    前記ステップ側連動部には、前記ドアに連動するように前記ドア側連動部に当てられるドア追従部位と、前記ドアとの連動が解除されるように前記ドア側連動部の相対移動を許容するドア非追従部位とが形成されていると共に、
    前記ドア側連動部は、開き動作時の前記ドアが全閉位置から予め定められた開き角度θ2まで回動する間に、前記ドア非追従部位から前記ドア追従部位に移動するように構成されている請求項5に記載のステップ付の車両。
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