JP2023108732A - 形状歪み予測モデル及びこれの構築方法、形状歪み予測モデルを用いた鋼板製造ラインの制御指令装置及びこれの作動方法、並びに鋼板製造方法 - Google Patents

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【課題】 鋼板の製造における冷却処理による鋼板の形状歪みをより効果的に抑制する。【解決手段】 本発明は、鋼板を製造するための鋼板製造ラインに適合された形状歪み予測モデルを用いた鋼板の製造技術である。前記形状歪み予測モデルは、前記鋼板の成分、前記鋼板のサイズ、前記鋼板に対する加熱温度、及び前記鋼板に供給される冷却水の上下水量比を含む所定の冷却条件を説明変数とし、前記鋼板の形状歪み量を目的変数として、前記鋼板の前記形状歪み量の予測値が前記鋼板の前記形状歪み量の実績値に近づくように、所定の機械学習アルゴリズムを用いて機械学習が行われる。前記形状歪み予測モデルは、前記鋼板製造ラインの操業時の前記説明変数に従って前記予測値を出力し、前記予測値に基づいて、逆解析手法により前記上下水量比を決定する。【選択図】 図1

Description

本発明は、形状歪み予測モデル及びこれの構築方法、形状歪み予測モデルを用いた鋼板製造ラインの制御指令装置及びこれの作動方法、並びに鋼板製造方法に関する。
従来、鋼板の製造ラインにおいて、熱間圧延処理がなされた高温の鋼板は所定の制御条件の下で冷却処理される。この冷却処理では、搬送されてくる高温の鋼板は、その上下両面に冷却水が連続的に噴射されることにより、急速冷却される。このように、高温の鋼板が急速冷却されることにより、鋼板の強度及び靭性が確保される。
一方で、適切な制御条件の下で冷却処理がなされないと、鋼板には形状の歪みが発生することがある。冷却処理に起因するこのような鋼板の形状歪みは形状歪みと呼ばれることもある。形状歪みには、その冷却処理の状況に応じて、鋼板の幅方向における両端部の高さが中央部の高さより高くなるいわゆる「C反り」と呼ばれる歪みや、その逆に、中央部の高さが両端部の高さより高くなるいわゆる「逆C反り」と呼ばれる歪みがある。このようなC反りや逆C反りは、鋼板の上面温度と下面温度との差に起因する熱応力差により発生する。したがって、冷却処理における鋼板の形状歪みを抑制することが製品の品質を確保する上で極めて重要である。このため、冷却処理では、鋼板の上面へ噴射する冷却水の量と下面へ噴射する冷却水の量との比(上下水量比)を調整することにより、形状歪みの発生を抑制することが行われている。
例えば、下記特許文献1は、制御冷却後の大板から切り取られる製品板としての小板の歪みを低減する制御冷却技術を開示する。より具体的には、当該技術に係る方法では、処理対象の大板の寸法、成分、及び冷却温度条件をもとに、該大板の上面側冷却水流量と下面側冷却水流量と上下流量比とを設定する。続いて、過去の大板の寸法、成分、冷却温度条件、及び上下流量比の各過去実績と過去の小板の形状情報の過去実績とを対応付けた実績データベースの中から、処理対象の大板に対応する過去の大板の上下流量比及び過去の小板の形状情報の各過去実績が抽出し、抽出した上下流量比及び形状情報の各過去実績の相関をもとに、設定した上下流量比を補正する。そして、補正後の上下流量比が満足するように、設定した上面側冷却水流量及び下面側冷却水流量を制御して処理対象の大板の上下両面に冷却水を噴射し、処理対象の大板を制御冷却する。
また、下記特許文献2は、厚鋼板の冷却に際して上下水量比を正確に調整し、厚鋼板のC反りを防止する技術を開示する。より具体的には、該技術に係る方法は、過去の厚鋼板の操業条件、過去の厚鋼板の操業条件の冷却を実施したときの過去の厚鋼板に対する上下水量比、及び過去の厚鋼板の操業条件の冷却を実施したときの冷却ゾーンの出側に配置された形状測定計で測定された過去の厚鋼板のC反り量及び曲率の少なくとも一方に基づいて、冷却する厚鋼板のC反り量及び曲率の少なくとも一方が目標許容範囲内となるような、冷却する厚鋼板に対する上下水量比を決定する上下水量比決定工程と、上下水量比決定工程で決定された上下水量比となるように厚鋼板に噴射される冷却水量を調整する冷却水量調整工程とを含む。
特開2015-199112号公報 国際公開2020/162004
鋼板の製造ラインにおいて、作業者は、冷却処理された鋼板の形状歪みを1枚ごとに目視により確認し、その形状歪みの状態に応じて冷却水の上下水量比の調整を行う。より具体的には、作業者は、鋼板の形状歪みの状態に従って歪み矯正率を求め、これに応じて、操業パラメータを規定したテーブルから最適な上下水量比を選択することにより、上下水量比の調整を行っている。
このように、冷却水の上下水量比の調整は、作業者の経験に拠るところが大きく、ばらつきが大きいという問題があった。また、上下水量比の調整にあたっては非常に時間が掛かるため、生産効率が上がらないという問題があった。
一方、特許文献1及び2に開示される技術は、上下水量比の調整に作業者の介在をできる限り排除しつつ、冷却処理における鋼板の形状歪みの抑制を図るものであるが、製品の更なる品質の向上には、形状歪みの更なる抑制が望まれている。
すなわち、上述したように、冷却処理による鋼板の形状歪みの発生は、鋼板の上下面の温度差に起因する熱応力差が大きな要因となっている。とりわけ、搬送されてくる鋼板は、その先端部と該先端部に続く部分(以下「定常部」という。)とでは冷却水による冷却状況が異なることから、先端部と定常部とでは形状歪みの状態が異なることがある。しかしながら、現状の上下水量比の調整では、鋼板の先端部と定常部とのそれぞれの冷却状況を何ら考慮していなかったため、先端部と定常部とでそれぞれ発生する異なる形状歪みを効果的に抑制することができなかった。
そこで、本発明は、鋼板の製造における冷却処理による鋼板の形状歪みをより効果的に抑制する技術を提案することを目的とする。
より具体的には、本発明の目的の一つは、鋼板の製造における冷却処理により生じる鋼板の先端部及び定常部のそれぞれの形状歪みを効果的に抑制する技術を提案することである。
また、本発明の目的の一つは、鋼板の製造における冷却処理により生じる鋼板の形状歪みを精度良く予測することができる形状歪み予測モデルを構築することである。
また、本発明の目的の一つは、鋼板製造において、構築された形状歪み予測モデルを用いて、冷却工程による鋼板の形状歪みを効果的に抑制するように、操業パラメータを調整して冷却処理を制御することができる制御指令装置並びにこれを用いた鋼板製造システム及び鋼板製造方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明は、以下に示す発明特定事項乃至は技術的特徴を含んで構成される。
ある観点に従う本発明は、鋼板を製造するための鋼板製造ラインに適合された形状歪み予測モデルである。前記形状歪み予測モデルは、少なくとも、前記鋼板の成分、前記鋼板のサイズ、前記鋼板に対する加熱温度、及び前記鋼板に供給される冷却水の上下水量比を含む所定の冷却条件を説明変数とし、前記鋼板の形状歪み量を目的変数として、前記鋼板の前記形状歪み量の予測値が前記鋼板の形状歪みの実績値に近づくように、所定の機械学習アルゴリズムを用いて機械学習が行われ、構築される。
ここで、前記所定の冷却条件は、前記鋼板の冷却開始温度及び冷却終了温度、前記冷却水の温度、並びに前記鋼板の冷却に使用される冷却ゾーンの少なくとも1つを更に含む。
また、前記形状歪み量は、前記鋼板の幅方向における中央部とエッジ部と高さの差に基づくC反り又は逆C反りの量である。
また、前記形状歪み予測モデルは、前記鋼板の先端部及び定常部のそれぞれの前記形状歪み量の前記予測値が前記先端部及び定常部のそれぞれの前記形状歪み量の前記実績値に近づくように、所定の機械学習アルゴリズムを用いて機械学習が行われる。
また、前記所定の機械学習アルゴリズムは、前記上下流量比と前記形状歪み量との間の単調性制約の下で実行される。
また、別の観点に従う本発明は、鋼板を製造するための鋼板製造ラインに適合された形状歪み予測モデルの構築方法である。前記構築方法は、少なくとも、前記鋼板の成分、前記鋼板のサイズ、前記鋼板に対する加熱温度、及び前記鋼板に供給される冷却水の上下水量比を含む所定の冷却条件を説明変数とし、前記鋼板の形状歪み量を目的変数として、前記鋼板の前記形状歪み量の予測値が前記鋼板の形状歪みの実績値に近づくように、所定の機械学習アルゴリズムを用いて機械学習を行うことを含む。
また、更に別の観点に従う本発明は、鋼板を製造するための鋼板製造ラインを制御する制御指令装置である。前記制御指令装置は、少なくとも、前記鋼板の成分、前記鋼板のサイズ、前記鋼板に対する加熱温度、及び前記鋼板に供給される冷却水の上下水量比を含む所定の冷却条件を説明変数とし、前記鋼板の形状歪み量を目的変数として、前記鋼板の前記形状歪み量の予測値が前記鋼板の前記形状歪み量の実績値に近づくように、所定の機械学習アルゴリズムを用いて機械学習が行われた形状歪み予測モデルと、前記形状歪み予測モデルから出力される前記予測値に基づいて、前記所定の冷却条件における前記上下水量比を決定する上下水量制御部と、を備える。
前記上下水量制御部は、決定された前記上下水量比と所定の基準値との偏差が所定のしきい値を超えない場合に、前記決定された上下水量比に基づいて、前記冷却水の供給を制御する。
また、前記上下水量制御部は、前記形状歪み量の前記予測値に応じて逆解析手法により前記上下水量比を決定する。また、前記逆解析手法は、グリッドサーチ法である。
また、別の観点に従う本発明は、鋼板を製造するための鋼板製造ラインにおける制御指令装置の作動方法である。前記制御指令装置の作動方法は、少なくとも、前記鋼板の成分、前記鋼板のサイズ、前記鋼板に対する加熱温度、及び前記鋼板に供給される冷却水の上下水量比を含む所定の冷却条件を説明変数とし、前記鋼板の形状歪み量を目的変数として、前記鋼板の前記形状歪み量の予測値が前記鋼板の前記形状歪み量の実績値に近づくように、所定の機械学習アルゴリズムを用いて機械学習が行われた形状歪み予測モデルを用いて、前記鋼板製造ラインの操業中の前記説明変数に基づいて、前記形状歪み量の予測値を出力することと、前記形状歪み予測モデルから出力される前記予測値に基づき、逆解析手法を用いて前記所定の冷却条件における前記上下水量比を決定することと、決定された前記上下水量比に基づいて、前記所定の冷却条件における前記上下水量比の流量を調整するように冷却設備を制御することと、こととを含む。
更にまた、別の観点に従う本発明は、制御指令装置と、前記制御指令装置による制御の下、加熱され圧延された鋼板に対して、所定の冷却条件で冷却処理を行う冷却設備と、前記制御指令装置による制御の下、前記冷却処理が行われた前記鋼板を小板に切断するための切断処理を行う切断設備と、を備える鋼板製造ラインである。前記切断設備は、前記小板の形状歪み量を測定する形状歪み測定装置を備える。また、前記制御指令装置は、少なくとも、前記鋼板の成分、前記鋼板のサイズ、前記鋼板に対する加熱温度、及び前記鋼板に供給される冷却水の上下水量比を含む所定の冷却条件を説明変数とし、前記小板の形状歪み量を目的変数として、前記小板の前記形状歪み量の予測値が前記小板の前記形状歪み量の実績値に近づくように、所定の機械学習アルゴリズムを用いて機械学習が行われた形状歪み予測モデルと、前記機械学習が行われた前記形状歪み予測モデルにより出力される前記予測値に基づいて前記上下水量比を決定する上下水量制御部と、を備える。そして、前記上下水量制御部は、決定された前記上下水量比に従って前記冷却水の供給を制御する。
また、別の観点に従う本発明は、前記形状歪み予測モデルを用いて前記鋼板に供給されるべき前記冷却水の上下水量比を決定し、制御する鋼板製造方法である。前記鋼板製造方法は、前記機械学習が行われた前記形状歪み予測モデルが、前記鋼板製造ラインの操業中に収集される、少なくとも、前記鋼板の成分、前記鋼板のサイズ、前記鋼板に対する加熱温度、及び前記鋼板に供給される前記冷却水の前記上下水量比を含む所定の冷却条件からなる実績パラメータに基づいて、前記鋼板の前記形状歪み量の前記予測値を出力することと、上下水量制御部が、出力される前記予測値に基づいて逆解析手法を用いて前記上下水量比を決定することと、関上下水量制御部が、決定された前記上下水量比に従って前記冷却水の供給を制御することと、を含む。
更に、本発明は、コンピュータに、プロセッサの制御の下、前記鋼板製造方法を実現させるコンピュータプログラム及びこれを非一時的に記録したコンピュータ可読可能な記録媒体であり得る。
なお、本明細書等において、手段とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その手段が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの手段が有する機能が2つ以上の物理的手段により実現されても、2つ以上の手段の機能が1つの物理的手段により実現されても良い。また、「システム」とは、複数の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が論理的に集合した物のことをいい、各装置や機能モジュールが単一の筐体内にあるか否かは特に問わない。
本発明によれば、鋼板の製造における冷却処理による鋼板の形状歪みをより効果的に抑制することができるようになる。とりわけ、本発明によれば、鋼板の製造における冷却処理により生じる鋼板の形状歪みについて、その先端部及び定常部のそれぞれの形状歪みを適切に予測可能な形状歪み予測モデルを構築することができる。したがって、かかる形状歪み予測モデルを用いて、冷却工程による鋼板の形状歪みを効果的に抑制するように、操業パラメータを調整して冷却処理を制御するので、その先端部及び定常部の形状歪みを抑制し、高い品質の鋼板を製造することができるようになる。
本発明の他の技術的特徴、目的、及び作用効果乃至は利点は、添付した図面を参照して説明される以下の実施形態により明らかにされる。本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また他の効果があっても良い。
図1は、本発明の一実施形態に係る鋼板製造ラインの概略的構成の一例を示す図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る鋼板製造ラインにおける冷却設備の概略的構成の一例を示す図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る鋼板製造ラインにおける制御指令装置の概略的構成の一例を示す図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る鋼板製造ラインにおける鋼板の形状歪みを説明するための図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る鋼板製造ラインにおける冷却処理の様子を説明するための図である。 図6は、本発明の一実施形態に係る鋼板製造ラインにおける冷却処理での本発明の一実施形態に係る鋼板製造ラインにおける冷却処理での鋼板の定常部での冷却水の上下水量比と鋼板の形状歪みとの関係を示すグラフである。 図7は、本発明の一実施形態に係る鋼板製造ラインにおける冷却処理での鋼板の形状歪みに対する上下水量比の関係を示すグラフである。 図8は、本発明の一実施形態に係る形状歪み予測モデル121を構築するための処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図9は、本発明の一実施形態に係る形状歪み予測モデル121による予測値に基づく上下水量比の設定処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図10は、本発明の一実施形態に係る形状歪み予測モデル121を用いた逆解析法の一例を説明するためのフローチャートである。 図11は、逆解析手法の一例を説明するための概念図である。 図12は、本発明の一実施形態に係る形状歪み予測モデルによる定常部歪みの予測結果と実績値とを比較したグラフである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(例えば各実施形態を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付して表している。図面は模式的なものであり、必ずしも実際の寸法や比率等とは一致しない。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることがある。
図1は、本発明の一実施形態に係る形状歪み予測モデルが適用される鋼板製造ラインの概略的構成の一例を示す図である。本開示では、鋼板の形状歪みを予測するためのモデルを鋼板製造ラインに適用した例を説明するが、これに限られない。また、この鋼板製造ラインで製造される製品としての鋼板は、例えば、厚鋼板(造船用鋼板、ラインパイプ用鋼板、及び土木建設用鋼板等)であり得る。
同図に示すように、鋼板製造ライン1は、例えば、制御指令装置10と、加熱設備20と、圧延設備30と、冷却設備40と、切断設備50とを備える。
制御指令装置10は、鋼板製造ライン1による操業を統括的に制御するために各種の指令を発する装置である。制御指令装置10は、例えば、所定の制御シーケンスプログラムに従って、鋼板製造ライン1内の各処理設備及び/又は機器を制御する。制御指令装置10は、例えば、各処理設備を制御するプロセスコンピュータ110と、形状歪み制御装置120と、各種の実績パラメータや操業パラメータ等を格納するデータベースとを含み構成される(図4参照)。
また、後述するように、制御指令装置10は、製造する鋼板の形状歪みの量又は状態を予測するように機械学習が行われることにより構築された形状歪み予測モデル121を含み構成される。形状歪み予測モデル121に対する機械学習は、制御指令装置10の形状歪み制御装置120により行われても良いし、オフサイトの他のコンピュータ(図示せず)によって行われても良い。本開示では、このような機械学習が行われた形状歪み予測モデル121を明示的に学習済み形状歪み予測モデル121と呼ぶことがある。制御指令装置10は、鋼板製造ライン1の操業中、学習済み形状歪み予測モデル121を用いて、鋼板の形状歪み量の値を予測し、予測された値(以下「予測値」という。)に基づいて冷却水の上下水量比を決定し、操業パラメータを調整することにより、形状歪みが効果的に抑制された鋼板の製造を可能にする。本開示において、上下水量比とは、鋼板の上面へ噴射する冷却水水量に対する該鋼板の下面へ噴射する冷却水水量(上面噴射冷却水水量/下面噴射冷却水水量)をいうものとする。
加熱設備20は、例えばスラブ(板状の鋼材)に対して熱処理を施すための炉を含む設備である。加熱設備20は、操業中、例えば図示しない加熱装置により炉内が加熱されて高温に保たれ、搬入口から搬入されたスラブを所定の温度まで加熱し、搬出口から搬出する。高温に加熱されたスラブは、搬送路に従って圧延設備30に搬送される。
圧延設備30は、所定の温度に加熱されたスラブに圧延処理を施すための設備である。圧延処理には、例えば、加工温度によって、熱間圧延処理、冷間圧延処理、及び温間圧延処理等に分類されるが、これらに限られない。圧延設備30は、例えば、図示しないが、複数の圧延機、すなわち、粗圧延機と仕上げ圧延機とを含み構成される。粗圧延機及び仕上げ圧延機のそれぞれは、典型的には、スラブを圧延するためのワークロールと圧延荷重を受けてワークロールのたわみを抑制するバックアップロールとからなるが、これに限られない。スラブは、粗圧延機及び仕上げ圧延機のそれぞれにおいて、例えば搬送方向を前後することにより圧延処理が行われ、鋼板となる。この鋼板は、切断される前の大板と呼ばれることがある。圧延処理が行われた鋼板は、搬送路に従って冷却設備40に搬送される。
なお、圧延設備30は、図示されていないが、デスケーリング設備を含み得る。デスケーリング設備は、デスケーリング情報に従って、加熱された鋼板の表面に形成されるスケールを除去(デスケーリング)するための設備である。デスケーリング設備は、例えば鋼板の上面及び下面のそれぞれに対向するように、圧延機の入側及び出側に設けられた噴射ノズル(図示せず)を含み、噴射ノズルから高圧の水流を、圧延設備による圧延処理中の鋼板の表面に噴射し、これにより、発生するスケールを除去する。
冷却設備40は、高温状態にある圧延された鋼板に対して、所定の冷却条件に従って冷却水を供給し、冷却処理を施すための設備である。冷却設備40は、典型的には、後述するように、幾つかの冷却ゾーンに区切られ、鋼板の上下面に冷却水を噴射ないしは噴流することにより、鋼板を冷却する。このような冷却処理により、鋼板の材質特性(例えば強度や靱性等)が改善される。本開示では、冷却設備40は、学習済み形状歪み予測モデル121による鋼板の形状歪み量の予測値に応じて決定、設定された上下水量比で冷却水を噴射する。
切断設備50は、冷却された鋼板(大板)を所定寸法の長さで切断又はせん断するための設備である。切断設備50により大板から切り出された小板は、製品としての鋼板となる。典型的には、1枚の大板から複数枚の小板が切り出される。なお、冷却処理がなされ切断設備50に搬送された鋼板は、その最先端の部分(以下「最先端部」という。)が切断により切り落とされる。本開示では、とりわけ、最先端部が切り落とされた小板は、その先端部及び定常部の形状歪みが考慮され、他の小板は定常部の形状歪みが考慮される。
本開示では、切断設備50は、形状歪み測定装置52を含み構成される。或いは、形状歪み測定装置52は、切断設備50とは独立に設けられても良い。形状歪み測定装置52は、切断された鋼板(小板)の形状歪み(例えば、C反りや逆C反り)の量又は状態を測定するための装置である。形状歪み測定装置52は、測定により得られたデータ(測定データ)を制御指令装置10に送信する。
図2は、本発明の一実施形態に係る鋼板製造ラインにおける冷却設備の概略的構成の一例を示す図であり、より具体的には、図2は、水切りロールを用いた冷却設備の概略的構成の一例を示す。
すなわち、図2に示す冷却設備40は、上下一対のロール41により区画された複数の冷却ゾーンZ(1)~Z(n)を有する。鋼板は、冷却ゾーンZ(1)~Z(n)を順番に通って所望の温度まで冷却される。
ロール41は、典型的には、下側に設けられた搬送ロール41aと上側に設けられた水切りロール41bとを含み構成される。各冷却ゾーンZには、搬送される鋼板の上下面にそれぞれ対向するように、冷却ヘッダ42が設けられている。冷却ヘッダ42は、流量調整弁43に接続された複数の噴射ノズル42aを含み構成されている。噴射ノズル42aは、鋼板を冷却するために、制御指令装置10の制御の下、流量調整弁43により噴射流量が調整された冷却水を鋼板に向けて噴射する。制御指令装置10は、上下水量比を調整するために、上側及び下側の流量調整弁43をそれぞれ独立に制御し得る。また、制御指令装置10は、鋼板の先端部及び定常部に対応する噴射ノズル42aによる水量を調節するために、流量調整弁43を制御する。
各冷却ゾーンZの入側及び出側には、放射温度計44が設けられている。放射温度計44により計測された温度は、制御指令装置10に通知される。制御指令装置10は、通知された温度に基づいて、各種の操業パラメータを調整し、鋼板製造ライン1を制御する。
図3は、本発明の一実施形態に係る鋼板製造ラインにおける制御指令装置の概略的構成の一例を示す図である。同図に示すように、制御指令装置10は、例えば、プロセスコンピュータ110と、形状歪み制御装置120と、データベース130とを含み構成される。プロセスコンピュータ110、形状歪み制御装置120、及びデータベース130は、例えば構内LAN等の通信ネットワークを介して、相互に通信可能に接続されている。
プロセスコンピュータ110は、処理設備を制御するためのコンピュータである。本例では、加熱設備20を制御するための加熱設備用プロセスコンピュータ110aと、圧延設備30を制御するための圧延設備用プロセスコンピュータ110bと、冷却設備40を制御するための冷却設備用プロセスコンピュータ110cと、切断設備50を制御するための切断設備用プロセスコンピュータ110dとが設けられているが、これに限られない。例えば、一つのプロセスコンピュータ110が、いくつかの処理設備の制御を担っていても良い。
例えば、冷却設備用プロセスコンピュータ110cは、鋼板の形状歪みの予測値に従って設定される冷却条件に関する操業パラメータに基づいて、上下水量比を調整するために流量調整弁43を制御する。また、切断設備用プロセスコンピュータ110dは、形状歪み測定装置52を制御して、切断された鋼板の形状を測定し、測定データを形状歪み制御装置120に送信する。
形状歪み制御装置120は、鋼板製造ライン1において製造される鋼板の形状歪みを制御するためのコンピュータである。本例では、形状歪み制御装置120は、形状歪み予測モデル121と、上下水量制御部122とを含み得る。上下水量制御部122は、形状歪み予測モデル121により予測される形状歪み量に応じて予測される形状歪み量に基づいて、プロセスコンピュータ110に指令を行う。本開示では、上下水量制御部122は、予測される形状歪み量に応じて、冷却処理における冷却条件に関する操業パラメータ(例えば上下水量比等)を調整するように、冷却設備用プロセスコンピュータ110cに制御指令を出力する。
データベース130は、鋼板製造ライン1の各処理工程の操業パラメータや操業中に取得される各種の実績パラメータを蓄積する。実績パラメータは、例えば加熱処理データや圧延処理データ、冷却処理データ、切断処理データ、及び形状歪みの測定データ等を含む。また、データベース130は、鋼板の成分実績や所定の測定手法により予め測定された材料試験データを格納し得る。
図4は、本発明の一実施形態に係る鋼板製造ラインにおける鋼板の形状歪みを説明するための図であり、鋼板の幅方向における断面を示している。形状歪み測定装置52は、鋼板の表面形状を測定し、これにより、鋼板の形状歪みの状態が判定される。
例えば、形状歪み測定装置52は、鋼板の搬送方向(すなわち、鋼板の長手方向)に直交する方向(すなわち、鋼板の幅方向)に第1の間隔で搬送ロール間の隙間に配置された複数の距離センサ(図示せず)を含み構成され得る。形状歪み測定装置52は、搬送ロール(図示せず)により搬送方向に搬送されてくる鋼板に対して、複数の距離センサにより搬送ロール上の仮想面から鋼板の下面までの距離をそれぞれ測定する。これにより、形状歪み測定装置52は、鋼板の長手方向及び幅方向において、仮想面から鋼板の下面までの距離に関する測定データを取得することができる。形状歪み測定装置52は、取得した測定データを制御指令装置10に送信する。制御指令装置10は、形状歪み測定装置52から送信される測定データに基づいて、鋼板の形状歪みの状態(C反りや逆C反り)を判定する。本開示では、後述するように、測定データから算出及び/又は選択される代表値を用いて、鋼板の形状歪みの状態が判定される。
より具体的には、形状歪み測定装置52は、製造された鋼板(すなわち、小板)の先端部及び定常部において、幅方向におけるいくつかのサンプリング点(例えば、先端部中央部及び両エッジ部の3点)での搬送テーブルからの距離を測定し、得られる距離値に基づく測定データを制御指令装置10に送信する。制御指令装置10の形状歪み制御装置120は、送信される測定データのうち中央部での距離値とエッジ部での距離値との差を計算し、該差の値が負ならば、C反りであると判定し、該差の値が正であれば逆C反りであると判定する。なお、形状歪み制御装置120は、該差が所定の許容値内であれば、反りなしであると判定する。
すなわち、冷却処理において上側水量が下側水量よりも多いために鋼板の上面の冷却速度が下面の冷却速度よりも大きくなると、鋼板の上面が収縮する方向に熱応力が発生するため、C反りが発生する(同図(a))。逆に、上側水量が下水量よりも少ないために鋼板の下面の冷却速度が上面の冷却速度よりも大きくなると、鋼板の下面が収縮する方向に熱応力が発生するため、逆C反りが発生する(同図(b))。このように、本開示では、鋼板の先端部及び定常部のそれぞれについて、上記のようなC反り/逆C反りを示す形状歪み量が算出される。
次に、冷却処理による鋼板の先端部及び定常部のそれぞれでの形状歪みの発生メカニズムについて説明する。図5は、本発明の一実施形態に係る鋼板製造ラインにおける冷却処理の様子を説明するための図である。また、図6は、本発明の一実施形態に係る鋼板製造ラインにおける冷却処理での鋼板の定常部での冷却水の上下水量比と鋼板の形状歪みとの関係を示すグラフである。
例えば図2に示されたように、冷却設備40は、ロール41によって区切られた各冷却ゾーンZを有し、制御指令装置10の制御の下、各冷却ゾーンZにおいて、鋼板の搬送速度や噴射ノズル42aから噴射される冷却水の量等を制御し得るように構成されている。
ここで、図5に示すように、鋼材(大板)が搬送され冷却ゾーンZに入った直後は、その最先端部は開放されているため、鋼板の上面において噴射ノズル42aから噴射された冷却水による水溜(プール)が形成されず、定常部に比べて十分な冷却効果を確保できない。したがって、図6(a)に示すように、制御指令装置10は、鋼板の最先端部に定常部よりも多くの量の冷却水が供給されるように操業パラメータを調整し(図中の1点鎖線)、これに応答して、冷却設備40は、流量調整弁43を制御する。一方、鋼板に対して供給される冷却水の量の実績値は、実線で示されるように、先端部から定常部にかけて連続的に変化する。
冷却設備40は、制御指令装置10の制御の下、上側水量が下側水量よりも多くなるように上下水量比を調整しながら、先端部が搬出側のロール41に達した時点で、上面の冷却水の量が減少するように、上側水量を制御する。このように、鋼板の最先端部に対する冷却処理に際しては、定常部とは異なる制御が行われる。したがって、図6(b)及び(c)に示すように、鋼板の最先端部と定常部とでは形状歪みの状態が異なることがある。
なお、同図(b)に示すように、鋼板の最先端部と定常部とは明確に区別されるものではなく、実際は、両者の境界部分の形状歪みは漸次に又は連続的に変化している。また、最先端部は、切断設備50において切断されるため、本開示では、鋼板の先端部とは、最先端部が切断された小板の先端部をいうものとし、定常部は、該先端部に続く部分をいうものとする。大板から複数の小板が切り出される場合、最先端部が切断された小板以外の他の小板については、その全体を定常部とみなし得る。
次に、形状歪み予測モデル121について説明する。本開示では、上述した形状歪みの発生メカニズムを考慮して、上下水量比を含む各種の操業パラメータを説明変数とし、鋼板の形状歪み量を目的変数として、所定の機械学習アルゴリズムを用いて、鋼板の形状歪み量の予測値が実績値に近づくように、形状歪み予測モデル121に対して機械学習が行われる。形状歪み予測モデル121は、鋼板の先端部及び定常部のそれぞれの形状歪みを予測することができるように、例えば、内部的には2つの予測モデル(第1の予測モデル及び第2の予測モデル)を含み構成され得る。
形状歪み予測モデル121に対する入力(説明変数)は、出力(目的変数)への影響を考慮して、例えば、鋼板の成分、鋼板のサイズ(例えば、板厚、板幅及び板長等)、加熱設備における加熱温度、先端部及び定常部のそれぞれに対する上下水量比、並びに種々の冷却条件(例えば、冷却開始温度、冷却終了温度、使用する冷却ゾーン)、並びに冷却水の温度等の少なくともいくつかを含む。
上述したように、冷却設備40において冷却処理された鋼板(大板)は、切断設備50において、その最先端部が切断されて製品としての鋼板(小板)となる。本開示では、大板から切断される最先端部の長手方向の長さを切断長さと呼ぶものとする。切断された各小板は、形状歪み測定装置52により、その形状歪み量が測定される。製造される鋼板は、その形状歪みがないか又は実質的に無視できる範囲(例えば±1mm以内)に収まることが要求される。したがって、形状歪み予測モデル121は、上下水量比を含む各種の操業パラメータに基づいて予測される鋼板の形状歪み量(予測値)が、実際の鋼板の形状歪み量の値(実績値)に近づくように、機械学習が行われる。本開示において、形状歪量が予測されるべき鋼板の先端部及び定常部を以下のように定義する。
すなわち、冷却処理においては、上述したように、冷却ゾーンZに搬入された直後の鋼板の最先端部ではプールが形成されないため、最先端部に対する水量は、定常部に比較して多くなるように制御される。一方、冷却条件は、鋼板の搬送速度及びこれに合わせて最先端部及び定常部に対する水量を調節する流量調整弁43の応答速度(例えば3~4秒程度)に依存する。したがって、鋼板の先端部及び定常部は、切断長さと冷却条件(冷却開始時の搬送速度、及び流量調整弁43の応答速度等)に関する操業パラメータとが考慮されることにより決定される。
形状歪み測定装置52は、切断長さに応じて決定される鋼材の先端部及びこれに続く定常部の形状歪みを測定する。この場合、例えば先端部における最大歪み量を先端部歪み量とし、定常部の平均歪み量を定常部歪み量として定義し、これらを目的変数の代表値として用いる。
鋼板の形状歪み量は、上下水量比との相関関係が強く、また、上下水量比と形状歪み量との間には単調増加現象があると考えられる。つまり、下側水量に対して上側水量が増加すると、鋼板には逆C反りが発生し易くなり、下側水量に対して上側水量が減少すると、C反りが発生し易くなる。
すなわち、図7に示すように、製造された鋼板の定常部にC反りが発生していると判断される場合、上側水量が増加(下側水量の減少)するように上下水量比を調節することにより、C反りを逆C反りが打ち消し合うように形状歪み量を抑制することができる(図中矢印A)。一方、鋼板の定常部に逆C反りが発生していると判断される場合、上側水量が減少(下側水量の増加)するように上下水量比を調節することにより、逆C反りをC反りが打ち消し合うように形状歪み量を抑制することができる(図中矢印B)。なお、同図では、定常部の形状歪みと上下水量比との関係を示しているが、先端部についても同様に説明できる。
したがって、本開示では、説明変数の一つである上下水量比と目的変数である形状歪み量との間の単調性制約の下で実行される所定の機械学習アルゴリズム(例えば勾配ブースティング決定木)を用いて、形状歪み予測モデル121に対して機械学習が行われ、また、学習済み形状歪み予測モデル121により予測される形状歪み量及び目標歪み量に基づいて、逆解析の手法を用いて上下水量比が決定される。
また、本開示では、特定の説明変数と目的変数との間の単調性制約を考慮して、勾配ブースティング決定木を機械学習アルゴリズムに用いることにより、説明変数の一つである上下水量比と目的変数である形状歪み量との間の相関関係を良好に説明できる形状歪み予測モデルを構築している。更に、かかる単調性制約を考慮することができるため逆解析手法をより適用し易くなる。ただし、機械学習アルゴリズムは、これに限られず、単調性制約を考慮することができるものであれば良い。
次に、形状歪み予測モデル121の構築について説明する。形状歪み予測モデル121は、鋼板製造ライン1の操業中に取得される各種の実績パラメータに基づいて、予め機械学習が行われて構築される。図8は、本発明の一実施形態に係る形状歪み予測モデル121を構築するための処理の一例を説明するためのフローチャートである。
同図に示すように、鋼板製造ライン1において、各処理工程を経て鋼板が製造される(S801)。すなわち、スラブ(鋼材)は、加熱処理、圧延処理、冷却処理及び切断処理の各工程を経て、製品としての鋼板となる。各処理工程において取得される実績パラメータは、プロセスコンピュータ110を介して、データベース130に格納される。
更に、切断処理の工程において、形状歪み測定装置52は、切断された鋼板(小板)に対して形状歪みを測定する(S802)。典型的には、1枚の大板から複数の小板が切り出され、最先端部が切り落とされる小板については、その先端部及び定常部の複数の箇所において形状歪みが測定され、また、他の小板については、その定常部の複数の箇所において形状歪みが測定される。形状歪み測定装置52は、取得される測定データを形状歪み制御装置120に送信する。
一方、形状歪み制御装置120は、切断長さと冷却条件に関する操業パラメータ実績パラメータに基づいて、鋼板の先端部及び定常部を決定する(S803)。
続いて、形状歪み制御装置120は、決定された先端部及び定常部について、形状歪み測定装置52から送信される測定データに基づいて、先端部歪み量及び定常部歪み量を算出する(S804)。形状歪み制御装置120は、算出された先端部歪み量及び定常部歪み量を実績パラメータとしてデータベース130に格納する(S805)。
更に、形状歪み制御装置120は、形状歪み予測モデル121の更新タイミングであるか否かを判断する(S806)。例えば、形状歪み制御装置120は、前回の更新タイミングから所定の時間が経過したか否かにより更新タイミングであるか否かを判断し得る。或いは、形状歪み制御装置120は、形状歪み予測モデル121の予測精度の劣化を評価することにより、更新タイミングであるか否かを判断しても良い。例えば、形状歪み制御装置120は、学習済み形状歪み予測モデル121による形状歪み量の予測値と、形状歪み測定装置52により測定された形状歪み量の実測値との偏差(例えば平均二乗偏差(RMSE))を統計的に評価することにより形状歪み予測モデル121の予測精度を求め、該予測精度が所定の許容値を超える場合に、劣化したと判断する。
形状歪み制御装置120は、形状歪み予測モデル121の更新タイミングであると判断する場合(S807のYes)、現在の上下水量比に関する操業パラメータを説明変数として、目的変数が所定の値になるように、形状歪み予測モデル121に対して機械学習を行う(S808)。
なお、形状歪み制御装置120は、形状歪み予測モデル121の更新タイミングであると判断する場合(S807のNo)、S801の処理に戻り、次の更新タイミングとなるまで、上記の処理を繰り返す。
次に、学習済み形状歪み予測モデル121による上下水量比の設定処理について説明する。図9は、本発明の一実施形態に係る形状歪み予測モデル121による予測結果に基づく上下水量比の設定処理の一例を説明するためのフローチャートである。かかる処理の全部又は一部は、例えば、制御指令装置10の形状歪み制御装置120における上下水量制御部122により実行され得る。
同図に示すように、形状歪み制御装置120は、冷却設備用プロセスコンピュータ110cを介して、冷却設備40から冷却処理前の操業パラメータ及び実績パラメータを収集する(S901)。操業パラメータは、例えば、冷却開始温度、冷却終了温度、使用する冷却ゾーン、冷却水の温度等を含む設定データであり、実績パラメータは、実際にセンサ等により測定されたこれらのデータである。
次に、形状歪み制御装置120は、現在の調整モードを判定する(S902)。本例では、調整モードは、先端部及び定常部の両方に対して上下水量比の調整を行う第1の調整モードと、定常部のみに対して上下水量比の調整を行う第2の調整モードとを含むが、これに限られない。例えば、調整モードは、先端部のみに対して上下水量比の調整を行う第3の調整モードを更に含んでいても良い。調整モードは、例えば、作業者によって予め選択され、設定されるが、これに限られない。
形状歪み制御装置120は、現在の調整モードが第1の調整モードであると判断する場合、学習済み形状歪み予測モデル121により、まず、先端部歪み量を予測し、その予測値に基づいて、逆解析手法を用いて、最適な上下水量比を探索し、決定する(S903)。逆解析手法として、例えば、グリッドサーチ法等がある。
続いて、形状歪み制御装置120は、同様に、学習済み形状歪み予測モデル121により、定常部歪み量を予測し、その予測値に基づいて、逆解析手法を用いて、最適な上下水量比を探索し、決定する(S904)。
なお、形状歪み制御装置120は、現在の調整モードが第2の調整モードであると判断する場合、S903の処理をスキップして、定常部歪み量の予測値に基づいて最適な上下水量比を探索し、決定する(S904)。
続いて、形状歪み制御装置120は、決定された上下水量比について、合理性及び設備制約のチェックを行う(S905)。合理性及び設備制約チェックは、データベース130における上下水量比に関する操業パラメータを規定したテーブル(操業パラメータテーブル)との対比により行われる。例えば、形状歪み制御装置120は、所定の基準値としての操業パラメータテーブル上の当該鋼板に対応する区分上下水量比と決定された上下水量比との偏差を算出し、該偏差が所定のしきい値を超える場合には、予測値が外れているとみなして、該予測値に基づいて決定された上下水量比を用いずに、操業パラメータテーブル上の上下水量比を操業パラメータとして用いる。或いは、形状歪み制御装置120は、算出される偏差が所定の制限範囲内となるように必要に応じて補正した操業パラメータテーブルの値を用いても良い。算出される偏差にこのような制限をかけることにより、決定された上下水量比が所定の基準値から大きく乖離することを防止することができる。形状歪み制御装置120は、合理性及び設備制約のチェックの後、決定された上下水量比に基づいて操業パラメータを更新する。
そして、形状歪み制御装置120は、更新された操業パラメータに従って、冷却設備40における上側及び下側の流量調整弁43をそれぞれ調整するように制御する(S906)。
次に、形状歪み予測モデル121を用いた逆解析法を説明する。図10は、本発明の一実施形態に係る形状歪み予測モデル121を用いた逆解析法の一例を説明するためのフローチャートである。また、図11は、逆解析手法の一例を説明するための概念図である。
逆解析法は、目的変数の値(目標値)を満たすように説明変数の値を算出する手法である。逆解析法の一例として、グリッドサーチ法が知られている。グリッドサーチ法は、解(すなわち、説明変数の値)の候補を網羅的に計算し、目標値に近い解の候補を選択して更に分割して絞り込む手法である。本開示では、学習済み形状歪み予測モデル121により予測される形状歪み量の予測値を目標値(すなわち、形状歪み量=0)に近づけ得る上下水量比が探索し、決定される(図7参照)。
すなわち、同図に示すように、まず、形状歪み制御装置120は、求める解としての上下水量比(求解)の範囲を設定する(S1001)。次に、形状歪み制御装置120は、設定された求解の範囲を所定の分割数(例えば30個)で分割し(S1002)、更に、形状歪み予測モデル121を用いて、分割点における形状歪み量を予測する(S1003及び図11(a))。形状歪み量の予測は、複数回行われる。
次に、形状歪み制御装置120は、隣接する予測された形状歪み量の平均値と目標値とを比較して、目標値に最も近い隣接する予測された形状歪み量の平均値のペアを最適ペアとして選択する(S1004及び図11(b))。
続いて、形状歪み制御装置120は、上記の処理を所定の回数だけ繰り返したか否かを判断し(S1005)、所定の回数だけ繰り返していないと判断する場合(S1005のNo)、最適ペアに基づいて、求解の範囲を設定し(S1006及び図11(c))、S1002の処理に戻る。なお、繰り返し数は例えば3とする。
一方、形状歪み制御装置12は、所定の回数だけ繰り返したと判断する場合(S1005のYes)、現在の最適ペアに対する上下水量比を決定する(S1007)。例えば、図8を参照して、定常部の歪み量が+0.2mmであったすると、形状歪み制御装置12は、上側水量が減少するように上下水量比を0.7に設定する。これにより、形状歪み制御装置12は、決定された上下水量比に基づいて、流量調整弁43を調整するように制御する。
(検証例)
図12は、本発明の一実施形態に係る形状歪み予測モデルによる定常部歪みの予測値と実績値とを比較したグラフである。グラフ中、横軸は、形状歪み予測モデル121による定常歪み量の予測値であり縦軸は、実際に製造された鋼板の形状歪み量の実績値である。つまり、グラフ中の各白プロットは、検証された各鋼板の予測値と実測値とを示している。
同図に示すように、検証された鋼板の母数のうち、第1象限(予測値>0かつ実績値>0)に属する群は、17.5%であり、第3象限(予測値<0かつ実績値<0)に属する群は2.3%であった。また、第2象限及び第4象限に属する群は、それぞれ、0.1%であった。
また、本例では、形状歪み量が±1mm以下の場合、形状歪みの発生がないか又は無視できるものとみなしている。この場合、定常歪み量の予測値が±1mmであって実績値が±1mmである群は、80%であった。
以上のことから、形状歪み予測モデル121による予測値が示す方向性は、実績値の方向性とほぼ一致することがわかる。具体的には、予測値と実績値との決定係数R2値は0.48であった。したがって、本開示の形状歪み予測モデル121は、鋼板の形状歪み量を効果的に予測することができ、その予測値に基づいて、逆解析手法を用いることにより、最適な上下水量比を決定することができるようになる。
以上のように、本実施形態によれば、鋼板の製造における冷却処理による鋼板の形状歪みをより効果的に抑制することができるようになる。とりわけ、本発明によれば、鋼板の製造における冷却処理により生じる鋼板の形状歪みについて、その先端部及び定常部のそれぞれの形状歪みを適切に予測可能な形状歪み予測モデルを構築することができる。したがって、かかる形状歪み予測モデルを用いて、冷却工程による鋼板の形状歪みを効果的に抑制するように、操業パラメータを調整して冷却処理を制御するので、その先端部及び定常部の形状歪みを抑制し、高い品質の鋼板を製造することができるようになる。
上記各実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな形態で実施することができる。
例えば、本明細書に開示される方法においては、その結果に矛盾が生じない限り、ステップ、動作又は機能を並行して又は異なる順に実施しても良い。説明されたステップ、動作及び機能は、単なる例として提供されており、ステップ、動作及び機能のうちのいくつかは、発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略でき、また、互いに結合させることで一つのものとしてもよく、また、他のステップ、動作又は機能を追加してもよい。
また、本明細書では、さまざまな実施形態が開示されているが、一の実施形態における特定のフィーチャ(技術的事項)を、適宜改良しながら、他の実施形態に追加し、又は該他の実施形態における特定のフィーチャと置換することができ、そのような形態も本発明の要旨に含まれる。
1…鋼板製造ライン
10…制御指令装置
110…プロセスコンピュータ
110a…加熱設備用プロセスコンピュータ
110b…圧延設備用プロセスコンピュータ
110c…冷却設備用プロセスコンピュータ
110d…切断設備用プロセスコンピュータ
120…形状歪み制御装置
121…形状歪み予測モデル
122…上下水量制御部
130…データベース
20…加熱設備
30…圧延設備
40…冷却設備
50…切断設備
52…形状歪み測定装置

Claims (11)

  1. 鋼板を製造するための鋼板製造ラインに適合された形状歪み予測モデルであって、
    少なくとも、前記鋼板の成分、前記鋼板のサイズ、前記鋼板に対する加熱温度、及び前記鋼板に供給される冷却水の上下水量比を含む所定の冷却条件を説明変数とし、前記鋼板の形状歪み量を目的変数として、前記鋼板の前記形状歪み量の予測値が前記鋼板の形状歪みの実績値に近づくように、所定の機械学習アルゴリズムを用いて機械学習が行われた、
    形状歪み予測モデル。
  2. 前記所定の冷却条件は、前記鋼板の冷却開始温度及び冷却終了温度、前記冷却水の温度、並びに前記鋼板の冷却に使用される冷却ゾーンの少なくとも1つを更に含む、
    請求項1に記載の形状歪み予測モデル。
  3. 前記形状歪み量は、前記鋼板の幅方向における中央部とエッジ部と高さの差に基づくC反り又は逆C反りの量である、
    請求項1又は2に記載の形状歪み予測モデル。
  4. 前記形状歪み予測モデルは、前記鋼板の先端部及び定常部のそれぞれの前記形状歪み量の前記予測値が前記先端部及び定常部のそれぞれの前記形状歪み量の前記実績値に近づくように、所定の機械学習アルゴリズムを用いて機械学習が行われる、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の形状歪み予測モデル。
  5. 前記所定の機械学習アルゴリズムは、前記上下流量比と前記形状歪み量との間の単調性制約の下で実行される、
    請求項4に記載の形状歪み予測モデル
  6. 鋼板を製造するための鋼板製造ラインに適合された形状歪み予測モデルの構築方法であって、
    少なくとも、前記鋼板の成分、前記鋼板のサイズ、前記鋼板に対する加熱温度、及び前記鋼板に供給される冷却水の上下水量比を含む所定の冷却条件を説明変数とし、前記鋼板の形状歪み量を目的変数として、前記鋼板の前記形状歪み量の予測値が前記鋼板の形状歪みの実績値に近づくように、所定の機械学習アルゴリズムを用いて機械学習を行う、
    形状歪み予測モデルの構築方法。
  7. 鋼板を製造するための鋼板製造ラインを制御する制御指令装置であって、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の前記形状歪み予測モデルと、
    前記形状歪み予測モデルから出力される前記予測値に基づいて、前記所定の冷却条件における前記上下水量比を決定する上下水量制御部と、を備える、
    制御指令装置。
  8. 前記形状歪み予測モデルは、前記鋼板製造ラインの操業中に収集される、少なくとも、前記鋼板の成分、前記鋼板のサイズ、前記鋼板に対する加熱温度、及び前記鋼板に供給される前記冷却水の前記上下水量比を含む所定の冷却条件からなる実績パラメータに基づいて、前記予測値を出力する、
    請求項7に記載の制御指令装置。
  9. 前記上下水量制御部は、前記形状歪み量の前記予測値に応じて逆解析手法により前記上下水量比を決定する、
    請求項7又は8に記載の制御指令装置。
  10. 鋼板を製造するための鋼板製造ラインにおける制御指令装置の作動方法であって、
    少なくとも、前記鋼板の成分、前記鋼板のサイズ、前記鋼板に対する加熱温度、及び前記鋼板に供給される冷却水の上下水量比を含む所定の冷却条件を説明変数とし、前記鋼板の形状歪み量を目的変数として、前記鋼板の前記形状歪み量の予測値が前記鋼板の前記形状歪み量の実績値に近づくように、所定の機械学習アルゴリズムを用いて機械学習が行われた形状歪み予測モデルを用いて、前記鋼板製造ラインの操業中の前記説明変数に基づいて、前記形状歪み量の予測値を出力することと、
    前記形状歪み予測モデルから出力される前記予測値に基づき、逆解析手法を用いて前記所定の冷却条件における前記上下水量比を決定することと、
    決定された前記上下水量比に基づいて、前記所定の冷却条件における前記上下水量比の流量を調整するように冷却設備を制御することと、を含む、
    制御指令装置の作動方法。
  11. 請求項1から5のいずれか一項に記載の前記形状歪み予測モデルを用いて前記鋼板に供給されるべき前記冷却水の上下水量比を決定し、制御する鋼板製造方法であって、
    前記機械学習が行われた前記形状歪み予測モデルが、前記鋼板製造ラインの操業中に収集される、少なくとも、前記鋼板の成分、前記鋼板のサイズ、前記鋼板に対する加熱温度、及び前記鋼板に供給される前記冷却水の前記上下水量比を含む所定の冷却条件からなる実績パラメータに基づいて、前記鋼板の前記形状歪み量の前記予測値を出力することと、
    上下水量制御部が、出力される前記予測値に基づいて逆解析手法を用いて前記上下水量比を決定することと、
    関上下水量制御部が、決定された前記上下水量比に従って前記冷却水の供給を制御することと、を含む、
    鋼板製造方法。
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