JP2023108580A - 露光装置及び露光方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体装置の歩留まりを改善する。
【解決手段】実施形態の露光装置は、基板を露光する。露光装置は、ステージと、記憶装置と、制御装置とを含む。ステージは、基板を保持可能に構成される。記憶装置は、互いに異なるアライメント補正値を有する複数の補正マップを記憶可能に構成される。制御装置は、基板に配置された複数のアライメントマークの計測結果又は基板の反り量に基づいて複数の補正マップから1つの補正マップを選択する。制御装置は、選択した1つの補正マップに基づいてステージを移動させることにより、基板に対する露光位置を制御する。
【選択図】図13

Description

実施形態は、露光装置及び露光方法に関する。
半導体回路基板を3次元に積層する3次元積層技術が知られている。
特開2007-158200号公報
半導体装置の歩留まりを改善する。
実施形態の露光装置は、基板を露光する。露光装置は、ステージと、記憶装置と、制御装置とを含む。ステージは、基板を保持可能に構成される。記憶装置は、互いに異なるアライメント補正値を有する複数の補正マップを記憶可能に構成される。制御装置は、基板に配置された複数のアライメントマークの計測結果又は基板の反り量に基づいて複数の補正マップから1つの補正マップを選択する。制御装置は、選択した1つの補正マップに基づいてステージを移動させることにより、基板に対する露光位置を制御する。
半導体装置の製造方法の概要を示す概略図。 半導体装置の製造工程で生じ得る重ね合わせずれ成分の一例を示す模式図。 半導体装置の製造工程で使用されるアライメントマークの配置の一例を示す模式図。 半導体装置の製造工程で使用される露光装置及び接合装置におけるウエハ面内の重ね合わせずれ成分の補正性能の一例を示すテーブル。 第1実施形態に係る半導体製造システムの構成の一例を示すブロック図。 第1実施形態に係る露光装置の構成の一例を示すブロック図。 第1実施形態に係る接合装置の構成の一例を示すブロック図。 第1実施形態に係るサーバーの構成の一例を示すブロック図。 第1実施形態に係る露光装置の露光処理の一例を示すフローチャート。 第1実施形態に係る接合装置の接合処理の概要を示す概略図。 第1実施形態に係る接合装置の接合シーケンスの具体例を示す概略図。 第1実施形態に係る露光装置で使用されるマップ補正値の作成方法の一例を示すフローチャート。 第1実施形態に係る半導体製造システムにおけるランダム成分のアライメント補正に関連する工程の一例を示すフローチャート。 第1比較例における接合オーバーレイの改善方法の一例を示す概略図。 第1実施形態における接合オーバーレイの改善方法の一例を示す概略図。 第2実施形態に係る半導体製造システムにより製造される接合ウエハにおけるウエハ倍率と多項式回帰係数との関係性の一例を示す図。 第2実施形態に係る露光装置で使用されるオーバーレイ補正式の作成方法の一例を示すフローチャート。 第2実施形態に係る半導体製造システムにおけるランダム成分のアライメント補正に関連する工程の一例を示すフローチャート。 ゼルニケ多項式を説明するための概略図。 第3実施形態に係るメモリデバイスの構成の一例を示すブロック図。 第3実施形態に係るメモリデバイスが備えるメモリセルアレイの回路構成の一例を示す回路図。 第3実施形態に係るメモリデバイスの構造の一例を示す斜視図。 第3実施形態に係るメモリデバイスが備えるメモリセルアレイの平面レイアウトの一例を示す平面図。 第3実施形態に係るメモリデバイスが備えるメモリセルアレイの断面構造の一例を示す断面図。 第3実施形態に係るメモリデバイスが備えるメモリピラーの断面構造の一例を示す、図24のXXV-XXV線に沿った断面図。 第3実施形態に係るメモリデバイスの断面構造の一例を示す断面図。 第4実施形態に係る露光装置で使用されるマップ補正値の作成方法の一例を示すフローチャート。 第4実施形態に係る半導体製造システムにおけるランダム成分のアライメント補正に関連する工程の一例を示すフローチャート。 第2比較例における接合オーバーレイの改善方法の一例を示す概略図。 第4実施形態における接合オーバーレイの改善方法の一例を示す概略図。 第5実施形態に係る半導体製造システムにより製造される接合ウエハにおける上ウエハの反り量と多項式回帰係数との関係性の一例を示す図。 第5実施形態に係る露光装置で使用されるマップ補正値の作成方法の一例を示すフローチャート。 第5実施形態に係る半導体製造システムにおけるランダム成分のアライメント補正に関連する工程の一例を示すフローチャート。
以下に、実施形態について図面を参照して説明する。各実施形態は、発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示している。図面は、模式的又は概念的なものである。各図面の寸法や比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。構成の図示は、適宜省略されている。図面に付加されたハッチングは、構成要素の素材や特性とは必ずしも関連していない。本明細書において、略同一の機能及び構成を有する構成要素には、同一の符号が付加されている。参照符号に付加された数字などは、同じ参照符号により参照され、且つ類似した要素同士を区別するために使用される。
本明細書における半導体装置は、それぞれに半導体回路が形成された2枚の半導体回路基板を接合し、接合された半導体回路基板をチップ毎に分離することにより形成される。以下では、半導体回路基板のことを“ウエハ”と呼ぶ。2枚のウエハを接合する処理のことを、“接合処理”と呼ぶ。接合処理を実行する装置のことを、“接合装置”と呼ぶ。接合処理の際に、上側に配置されるウエハのことを、“上ウエハUW”と呼ぶ。接合処理の際に、下側に配置されるウエハのことを、“下ウエハLW”と呼ぶ。接合された2枚のウエハ、すなわち上ウエハUW及び下ウエハLWの組のことを、“接合ウエハBW”と呼ぶ。本明細書において、X方向及びY方向は、互いに交差する方向であり、ウエハの表面と平行な方向である。Z方向は、X方向及びY方向のそれぞれに対して交差する方向であり、ウエハの表面に対する鉛直方向である。“ウエハの表面”は、後述される前工程により半導体回路が形成される側の面である。“ウエハの裏面”は、ウエハの表面に対する反対側の面である。本明細書における“上下”は、Z方向に沿った方向に基づいて定義される。
<半導体装置の製造方法の概要>
図1は、半導体装置の製造方法の概要を示す概略図である。以下に、図1を参照して、本明細書の半導体装置の製造方法における大まかな処理の流れについて説明する。
まず、ウエハがロットに割り当てられる(“ロット割当”)。ロットは、複数のウエハを含み得る。ロットとしては、例えば、上ウエハUWを含むロットと、下ウエハLWを含むロットとに分類される。それから、上ウエハUWを含むロットと下ウエハLWを含むロットとのそれぞれに前工程が実施され、上ウエハUWと下ウエハLWとのそれぞれに半導体回路が形成される。前工程は、“露光処理”と“露光OL(オーバーレイ)計測”と“加工処理”との組み合わせを含む。
露光処理は、例えば、レジストが塗布されたウエハにマスクを透過した光を照射することによって、マスクのパターンをウエハに転写する処理である。1回の露光によりマスクのパターンが転写される領域が、“1ショット”に対応している。“ショット”は、露光処理における露光の区画領域に対応する。露光処理では、1ショットの露光が、露光位置をずらして繰り返し実行される。すなわち、露光処理は、ステップアンドリピート方式によって実行される。露光処理では、各ショットの配置や形状が、後述されるアライメントマークの計測結果や、様々な補正値などに基づいて補正され、ウエハに形成されている下地のパターンとの重ね合わせ位置が調整(アライメント)される。上ウエハUWにおける複数のショットの配置(レイアウト)と、下ウエハLWにおける複数のショットの配置(レイアウト)とは、同一に設定される。以下では、露光処理を実行する装置のことを、“露光装置”と呼ぶ。重ね合わせ位置のアライメントで使用される補正値、すなわち重ね合わせずれを抑制するための露光装置の制御パラメータのことを、“アライメント補正値”と呼ぶ。アライメントの補正に多項式が使用される場合、各項の係数のことを“アライメント補正係数”と呼ぶ。すなわち、アライメント補正値は、各項のアライメント補正係数と、露光位置とに基づいて算出され得る。
露光OL計測は、露光処理によって形成されたパターンと、露光処理の下地となっているパターンとの重ね合わせずれ量を計測する処理である。露光OL計測により得られた重ね合わせずれ量の計測結果は、露光処理のリワーク判定や、後続のロットに適用されるアライメント補正値の算出などに使用され得る。加工処理は、露光処理によって形成されたマスクを使用して、ウエハを加工(例えば、エッチング)する処理である。加工処理が完了すると、使用されたマスクが除去され、次の工程が実行される。
前工程が完了すると、接合処理が実行される。接合処理において、接合装置は、上ウエハUWの表面と下ウエハLWの表面とを向かい合わせて配置する。そして、接合処理は、上ウエハUWの表面に形成されたパターンと、下ウエハLWの表面に形成されたパターンとの重ね合わせ位置を調整(アライメント)する。それから、接合装置は、上ウエハUWと下ウエハLWの表面同士を接合し、接合ウエハBWを形成する。
接合処理により形成された接合ウエハBWに対しては、接合OL(オーバーレイ)計測が実行される。接合OL計測は、上ウエハUWの表面に形成されたパターンと、下ウエハLWの表面に形成されたパターンとの重ね合わせずれ量を計測する処理である。接合OL計測により得られた重ね合わせずれ量の計測結果は、後続のロットの露光処理に適用されるアライメント補正値の算出などに使用され得る。
露光処理や接合処理において発生する重ね合わせずれ量は、種々の成分の組み合わせによって表現され得る。図2は、半導体装置の製造工程で生じ得る重ね合わせずれ成分の一例を示す模式図である。図2は、各重ね合わせずれ成分に対応する数式と、当該数式に基づく1ショットの形状の変化を例示している。図2に示すように、重ね合わせずれ成分は、例えば、(A)オフセット成分、(B)倍率成分、(C)菱形(直交度)成分、(D)偏心倍率成分、(E)台形成分、(F)扇形成分、(G)C字倍率成分、(H)アコーディオン形成分、(I)偏C字歪み成分、及び(J)川の流れ形成分を含む。図2の(A)~(J)のそれぞれの重ね合わせずれ成分は、さらにX方向及びY方向の成分を含む。
以下に、図2の(A)~(J)の各成分に対応する数式を羅列する。なお、以下の数式において、“x”及び“y”は、それぞれX方向の座標(X座標)とY方向の座標(Y座標)とに対応する。“dx”及び“dy”は、それぞれX方向及びY方向の重ね合わせずれ量である。“K1”~“K20”のそれぞれは、重ね合わせずれ成分の係数(多項式回帰係数)に対応する。
(A)X方向のオフセット(シフト)成分は、“dx=K1”である。Y方向のオフセット(シフト)成分は、“dy=K2”である。
(B)X方向の倍率成分は、“dx=K3・x”である。Y方向の倍率成分は、“dy=K4・y”である。
(C)X方向の菱形(直交度)成分は、“dx=K5・y”である。Y方向の菱形(直交度)成分は、“dy=K6・x”である。
(D)X方向の偏心倍率成分は、“dx=K7・x”である。Y方向の偏心倍率成分は、“dy=K8・y”である。
(E)X方向の台形成分は、“dx=K9・x・y”である。Y方向の台形成分は、“dy=K10・x・y”である。
(F)X方向の扇形成分は、“dx=K11・y”である。Y方向の扇形成分は、“dy=K12・x”である。
(G)X方向のC字倍率成分は、“dx=K13・x”である。Y方向のC字倍率成分は、“dy=K14・y”である。
(H)X方向のアコーディオン形成分は、“dx=K15・x・y”である。Y方向のアコーディオン形成分は、“dy=K16・x・y”である。
(I)X方向のC字歪み成分は、“dx=K17・x・y”である。Y方向のC字歪み成分は、“dy=K18・x・y”である。
(J)X方向の川の流れ形成分は、“dx=K19・y”である。Y方向の川の流れ形成分は、“dy=K20・x”である。
すなわち、本例において、X方向の重ね合わせずれ量Exは、“Ex=K1+K3・x+dy+K5・y+K7・x+K9・x・y+K11・y+K13・x+K15・x・y+K17・x・y+K19・y”により算出される。Y方向の重ね合わせずれ量Eyは、“Ey=K2+K4・y+K6・x+K8・y+K10・x・y+K12・x+K14・y+K16・x・y+K18・x・y+K20・x”により算出される。なお、重ね合わせずれ成分が多項式回帰により表現される場合、多項式回帰係数として、K1~K20だけでなく、さらに高次の重ね合わせ成分に割り当てられた係数が利用されてもよい。本明細書では、K1~K20のそれぞれのことを、“K値”と呼ぶ。つまり、重ね合わせの計測結果は、多項式回帰によりK値毎に分解され得る。
なお、図2では、ショット単位の重ね合わせずれ成分について例示したが、ウエハの面内で発生する重ね合わせずれ成分についても、ショット単位と同様の重ね合わせずれ成分により表現され得る。以下では、ウエハの面内で発生する倍率成分の重ね合わせずれ成分のことを、“ウエハ倍率”とも呼ぶ。露光装置及び接合装置のそれぞれは、重ね合わせ位置のアライメントに、ウエハ上に形成されたアライメントマークの計測結果を利用する。
図3は、半導体装置の製造工程で使用されるアライメントマークの配置の一例を示す模式図である。図3の(A)は、露光処理時に計測されるアライメントマークAMの位置を例示している。図3の(B)は、接合処理時に計測される上ウエハUWのアライメントマークAMの位置を例示している。図3の(C)は、接合処理時に計測される下ウエハLWのアライメントマークAMの位置を例示している。
図3の(A)に示すように、露光装置は、露光処理時に、ウエハに配置された多点(少なくとも3箇所以上)のアライメントマークAMを計測し得る。そして、露光装置は、多点のアライメントマークAMの計測結果を直交座標系で関数近似することによって、X方向及びY方向のそれぞれのシフト成分、倍率成分、直交度成分などの重ね合わせずれ成分の補正値を算出し得る。これにより、露光装置は、ショット単位の重ね合わせずれ成分と、ウエハの面内の重ね合わせずれ成分とのそれぞれを補正することができる。
また、露光装置は、例えば、シフト成分の補正量と、倍率成分の補正量と、直交度成分の補正量とを、ショット毎に設定することができる。本明細書では、ショット毎に設定されたアライメント補正値を用いたアライメントの補正方法のことを、“露光マップ補正”と呼ぶ。露光マップ補正で使用されるショット毎のアライメント補正値の集合のことを、“マップ補正値”と呼ぶ。マップ補正値は、露光OL計測結果や、接合OL計測結果などに基づいて作成され得る。“マップ補正値”は、“露光位置補正マップ”や“補正マップ”と呼ばれてもよい。露光マップ補正で適用されるショット毎のアライメント補正値としては、少なくともシフト成分、倍率成分、及び直交度成分のいずれかが使用されていればよい。このように、露光装置は、複雑な重ね合わせずれ成分を補正することができる。
図3の(B)及び(C)に示すように、接合装置は、接合処理時に、上ウエハWU及び下ウエハLWのそれぞれに配置された少なくとも3点のアライメントマークAM_C、AM_L及びAM_Rを計測する。アライメントマークAM_Cは、ウエハの中心近傍に配置される。接合装置は、アライメントマークAM_Cの計測結果に基づいて、ウエハのシフト成分をアライメントする。アライメントマークAM_L及びAM_Rは、それぞれウエハの外周の一方側と他方側とに配置される。接合装置は、アライメントマークAM_L及びAM_Rの計測結果に基づいて、ウエハの回転成分(X方向及びY方向で同じ直交度成分)をアライメントする。このように、接合装置は、少なくとも3点のアライメントマークAM_C、AM_L及びAM_Rを用いてシフト成分及び回転成分の補正値を算出し、ウエハ面内の単純な重ね合わせずれ成分を補正することができる。
また、接合装置は、ウエハを保持するステージを変形させることによって、ウエハ倍率を補正することができる。接合装置は、ウエハ倍率を補正する場合に、例えば、露光処理で使用されたウエハ倍率のアライメント補正値や、露光OLの計測結果に基づいて算出されたウエハ倍率の値などを使用し得る。なお、接合装置は、上ウエハUW及び下ウエハLWのそれぞれのアライメントマークAMを並行して計測し得る。例えば、上ウエハUW及び下ウエハLWのそれぞれのアライメントマークAM_Cは、アライメントマークAMの配置の制約上で同時に計測されるために、ウエハ中心から互いに逆方向にずれて配置される。
図4は、半導体装置の製造工程で使用される露光装置及び接合装置におけるウエハ面内の重ね合わせずれ成分の補正性能の一例を示すテーブルである。図4に示すように、シフト成分は、露光装置及び接合装置のいずれも補正できる。X方向及びY方向で共通のウエハ倍率(XY共通倍率成分)は、露光装置及び接合装置のいずれも補正できる。X方向及びY方向で差があるウエハ倍率(XY差倍率成分)は、露光装置において補正できる。一方で、XY差倍率成分は、接合装置において補正困難である。回転成分は、露光装置及び接合装置のいずれも補正できる。X方向及びY方向で差がある回転成分(すなわち、直交度成分)は、露光装置において補正できる。一方で、直交度成分は、接合装置において補正困難である。ウエハ面内でランダムに発生する重ね合わせずれ成分(ランダム成分)は、露光装置においてショット単位で補正できる。一方で、ランダム成分は、接合装置において補正困難である。
[1]第1実施形態
第1実施形態に係る露光装置1は、露光処理において、接合OLのランダム成分の発生を抑制可能なマップ補正値を、ウエハ倍率に基づいて選択する。以下に、第1実施形態に係る露光装置1の詳細について説明する。
[1-1]構成
[1-1-1]半導体製造システムPSの構成
図5は、第1実施形態に係る半導体製造システムPSの構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、半導体製造システムPSは、例えば、露光装置1、接合装置2、及びサーバー3を含む。
露光装置1、接合装置2、及びサーバー3は、ネットワークNWを介して通信可能に構成される。ネットワークNWとしては、有線通信が利用されてもよいし、無線通信が利用されてもよい。接合装置2は、前工程において露光装置1が使用された上ウエハUW及び下ウエハLWを用いて接合処理を実行し、接合ウエハBWを作成する。サーバー3は、例えば、半導体装置の製造工程の全体を制御するコンピュータなどである。サーバー3は、ロットの処理工程や、各製造工程で使用される補正値などを管理する。なお、半導体製造システムPSは、重ね合わせ計測装置なども含み得る。
[1-1-2]露光装置1の構成
図6は、第1実施形態に係る露光装置1の構成の一例を示すブロック図である。図6に示すように、露光装置1は、例えば、制御装置10、記憶装置11、搬送装置12、通信装置13、及び露光ユニット14を含む。
制御装置10は、露光装置1の全体の動作を制御するコンピュータなどである。制御装置10は、記憶装置11、搬送装置12、通信装置13、及び露光ユニット14のそれぞれを制御する。制御装置10は、図示が省略されているが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを備える。CPUは、装置の制御に関する様々なプログラムを実行するプロセッサである。ROMは、装置の制御プログラムを記憶する不揮発性の記憶媒体である。RAMは、CPUの作業領域として使用される揮発性の記憶媒体である。
記憶装置11は、データやプログラムなどの記憶に使用される記憶媒体である。記憶装置11は、例えば、露光レシピ110、補正値情報111、及びマップ補正値セット112を記憶する。露光レシピ110は、露光処理の設定が記録されたテーブルである。露光レシピ110は、ショットの形状及びレイアウトや、露光量や、フォーカスの設定や、アライメントの設定などの情報を含む。露光レシピ110は、処理工程や処理ロット毎に用意され得る。補正値情報111は、露光処理を実行した際に使用されたアライメント補正値(すなわち、アライメント結果)を記録するログである。マップ補正値セット112は、複数のマップ補正値を含む。マップ補正値は、ショット毎のアライメントの補正値を含む。マップ補正値の作成方法については後述する。
搬送装置12は、ウエハを搬送することが可能な搬送アームや、複数枚のウエハを一時的に載置するためのトランジションなどを備える装置である。例えば、搬送装置12は、例えば、外部の塗布現像装置から受け取ったウエハWFを、露光ユニット14に搬送する。また、搬送装置12は、露光処理後に、露光ユニット14から受け取ったウエハWFを、露光装置1の外部に搬送する。なお、“塗布現像装置”は、露光処理の前処理と後処理とを実行する装置である。露光処理の前処理は、ウエハにレジスト材料(感光材)を塗布する処理を含む。露光処理の後処理は、ウエハに露光されたパターンを現像する処理を含む。なお、露光処理の前処理及び後処理で使用される装置としては、複数の半導体製造装置が利用されてもよい。
通信装置13は、ネットワークに接続可能な通信インターフェースである。露光装置1は、ネットワーク上の端末による操作に基づいて動作してもよいし、ネットワーク上のサーバーに露光レシピ110及び補正値情報111を記憶させてもよい。
露光ユニット14は、露光処理で使用される構成の集合である。露光ユニット14は、例えば、ウエハステージ140、レチクルステージ141、光源142、投影光学系143、及びカメラ144を含む。ウエハステージ140は、ウエハWFを保持する機能を有する。レチクルステージ141は、レチクルRT(マスク)を保持する機能を有する。ウエハステージ140とレチクルステージ141とのそれぞれのステージ位置は、制御装置10の制御に基づいて制御され得る。光源142は、生成した光をレチクルRTに照射する。投影光学系143は、レチクルRTを透過した光を、ウエハWFの表面に集める。カメラ144は、アライメントマークAMの計測に使用される撮影機構である。
[1-1-3]接合装置2の構成
図7は、第1実施形態に係る接合装置2の構成の一例を示すブロック図である。図7に示すように、接合装置2は、例えば、制御装置20、搬送装置21、通信装置22、及び接合ユニット23を含む。
制御装置20は、接合装置2の全体の動作を制御するコンピュータなどである。制御装置20は、搬送装置21、通信装置、及び接合ユニット23のそれぞれを制御する。制御装置20は、図示が省略されているが、露光装置1と同様に、CPU、ROM、RAMなどを備える。
搬送装置21は、ウエハを搬送することが可能な搬送アームや、複数枚のウエハを一時的に載置するためのトランジションなどを備える装置である。例えば、搬送装置21は、接合処理の前処理装置から受け取った上ウエハUW及び下ウエハLWを、接合ユニット23に搬送する。また、搬送装置21は、接合処理後に、接合ユニット23から受け取った接合ウエハBWを、接合装置2の外部に搬送する。搬送装置21は、ウエハの上下を反転させる機構を備えていてもよい。
通信装置22は、ネットワークNWに接続可能な通信インターフェースである。接合装置2は、ネットワークNW上の端末の制御に基づいて動作してもよいし、ネットワークNW上のサーバー3に動作ログを記憶させてもよいし、サーバー3に記憶された情報に基づいて、アライメント補正値を算出してもよい。
接合ユニット23は、接合処理で使用される構成の集合である。接合ユニット23は、例えば、下ステージ230、応力装置231、カメラ232、上ステージ233、押圧ピン234、及びカメラ235を含む。下ステージ230は、下ウエハLWを保持する機能を有する。下ステージ230は、例えば、真空吸着によりウエハを保持するウエハチャックを含む。応力装置231は、下ステージ230に応力を印加し、下ステージ230を介して下ウエハLWを変形させる機能を有する。応力装置231による下ステージ230の変形量に応じて、下ステージ230に保持された下ウエハLWの膨張量(Scaling)が変化する。カメラ232は、下ステージ230側に配置され、上ウエハUWのアライメントマークAMの計測に使用される撮影機構である。上ステージ233は、上ウエハUWを保持する機能を有する。上ステージ233は、例えば、真空吸着によりウエハを保持するウエハチャックを含む。押圧ピン234は、制御装置20の制御に基づいて上下方向に駆動し、上ステージ233に保持された上ウエハUWの中心部の上面を押すことができるピンである。カメラ235は、上ステージ233側に配置され、下ウエハLWのアライメントマークAMの計測に使用される撮影機構である。接合装置2は、下ステージ230及び上ステージ233の真空吸着で利用される真空ポンプを有していてもよい。
なお、下ステージ230及び上ステージ233は、下ステージ230に保持された下ウエハLWと、上ステージ233に保持された上ウエハUWとを対向配置可能に構成される。すなわち、下ステージ230の上方に、上ステージ233が配置され得る。言い換えると、下ステージ230と上ステージ233とが対向し得る。接合処理において、上ウエハUWの上面は、上ウエハUWの裏面であり、接合装置2の上ステージ233に保持される。接合処理において、上ウエハUWの下面は、上ウエハUWの表面であり、接合面に対応する。下ウエハLWの上面は、下ウエハLWの表面であり、接合面に対応する。下ウエハLWの下面は、下ウエハLWの裏面であり、接合装置2の下ステージ230に保持される。接合装置2は、下ステージ230及び上ステージ233の相対位置を調整することにより、重ね合わせずれのシフト成分と回転成分とを調整することができる。また、接合装置2は、下ステージ230を応力装置231により変形させることにより、変形された下ステージ230に保持される下ウエハLWのXY共通のウエハ倍率を調整することができる。
なお、上述された“接合処理の前処理装置”は、接合装置2の接合処理の前に、上ウエハUW及び下ウエハLWのそれぞれの接合面を接合可能に改質及び親水化させる機能を有する装置である。簡潔に述べると、前処理装置は、まず上ウエハUW及び下ウエハLWのそれぞれの表面に対してプラズマ処理を実行し、上ウエハUW及び下ウエハLWのそれぞれの表面を改質する。プラズマ処理では、所定の減圧雰囲気下において、処理ガスである酸素ガス又は窒素ガスを基に酸素イオン又は窒素イオンが生成され、生成された酸素イオン又は窒素イオンが各ウエハの接合面に照射される。その後、前処理装置は、上ウエハUW及び下ウエハLWのそれぞれの表面に純水を供給する。すると、上ウエハUW及び下ウエハLWのそれぞれの表面に水酸基が付着して、当該表面が親水化される。接合処理では、このように接合面が改質及び親水化された上ウエハUW及び下ウエハLWが使用される。接合装置2は、前処理装置等と組み合わされて、接合システムを構成してもよい。
[1-1-4]サーバー3の構成
図8は、第1実施形態に係るサーバー3の構成の一例を示すブロック図である。図8に示すように、サーバー3は、例えば、CPU30、ROM31、RAM32、記憶装置33、及び通信装置34を含む。CPU30は、サーバー3の制御に関する様々なプログラムを実行するプロセッサである。ROM31は、サーバー3の制御プログラムを記憶する不揮発性の記憶装置である。RAM32は、CPU30の作業領域として使用される揮発性の記憶装置である。記憶装置33は、露光装置1や接合装置2などから受け取った情報を記憶することが可能な不揮発性の記憶媒体である。通信装置34は、ネットワークNWに接続可能な通信インターフェースである。
[1-2]半導体装置の製造方法
以下に、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法として、露光装置1を用いた具体的な処理の一例について説明する。すなわち、以下で説明される第1実施形態の露光方法(露光処理)を用いて半導体装置が製造される。
[1-2-1]露光処理の概要
図9は、第1実施形態に係る露光装置1の露光処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図9を参照して、露光装置1の露光処理の概要について説明する。
露光装置1は、塗布現像装置からウエハの前処理が完了したことが通知されると、露光処理を開始する(開始)。
まず、露光装置1は、ウエハをロードする(S100)。塗布現像装置からロードされたウエハは、ウエハステージ140によって保持される。
次に、露光装置1は、露光レシピ110を確認する(S101)。これにより、制御装置10は、ロードされたウエハに適用する処理条件を決定する。
次に、露光装置1は、アライメントマークAMを計測する(S102)。具体的には、カメラ144が、ウエハ上の所定の位置に配置された複数のアライメントマークAMを撮影する。
次に、露光装置1は、アライメント補正処理を実行する(S103)。具体的には、制御装置10が、複数のアライメントマークAMの計測結果に基づいて、ウエハに露光するショット配置やショット形状などのアライメント補正値を算出する。また、第1実施形態に係る露光装置1は、算出したアライメント補正値に含まれたウエハ倍率の補正値に基づいてマップ補正値を選択して、アライメントに利用する。このため、第1実施形態に係る露光装置1では、1ロットに含まれた複数のウエハに対する露光処理を連続で実行する場合に、ウエハ毎に異なるマップ補正値が適用され得る。
次に、露光装置1は、露光シーケンスを実行する(S104)。具体的には、制御装置10は、S103で算出されたアライメント補正値に基づいて、光源142、ウエハステージ140及びレチクルステージ141を制御して、マスクを透過した光をステップアンドリピート方式でウエハに照射する。
次に、露光装置1は、補正値情報111を更新する(S105)。すなわち、S105では、S103で算出されたアライメント補正値が、処理されたウエハと関連付けられて補正値情報111に記録される。
次に、露光装置1は、ウエハをアンロードする(S106)。アンロードされたウエハは、塗布現像装置に渡される。塗布現像装置は、露光処理が完了したウエハに対して、熱処理、現像、洗浄などの処理を実行する。これにより、ウエハ上にパターンが形成される。
露光装置1は、ウエハがアンロードされると、露光処理を終了する(終了)。
[1-2-2]接合処理の概要
図10は、第1実施形態に係る接合装置2の接合処理の概要を示す概略図である。接合処理では、図10の(1)~(8)のそれぞれは、接合処理における接合ユニット23の状態を示している。以下に、図10を参照して、接合処理の概要について説明する。なお、以下の説明では、シフト成分のアライメントのことを“シフトアライメント”と呼び、回転成分のアライメントのことを“回転アライメント”と呼ぶ。
図10の(1)は、接合処理前の接合ユニット23の状態を示している。
制御装置20は、接合処理を開始すると、X方向及びY方向で共通のウエハ倍率のアライメント補正値に基づいて応力装置241を制御して、図10の(2)に示すように、下ステージ240を変形させる。なお、接合装置2は、このようなアライメント補正値を、サーバー3から取得してもよいし、露光装置1又はサーバー3から取得したアライメント補正値に基づいて算出してもよい。
次に、制御装置20は、搬送装置21に、下ウエハLWを下ステージ230へ搬送させ、上ウエハUWを上ステージ233へ搬送させる。そして、図10の(3)に示すように、制御装置20は、下ステージ230に下ウエハLWを保持させ、上ステージ233に上ウエハUWを保持させる。なお、接合装置2に搬送される上ウエハUW及び下ウエハLWのそれぞれの表面は、接合処理の前処理装置により改質及び親水化されている。
次に、制御装置20は、回転アライメントを実行する。具体的には、まず、制御装置20は、図10の(4)に示すように、下ステージ230及び上ステージ233の位置を制御して、下ステージ230のカメラ232の光軸を上ウエハUWのアライメントマークAM_Lの位置に合わせて、上ステージ233のカメラ235の光軸を下ウエハLWのアライメントマークAM_Lの位置に合わせる。そして、制御装置20は、カメラ232を用いて上ウエハUWのアライメントマークAM_Lを計測し、カメラ235を用いて下ウエハLWのアライメントマークAM_Lを計測する。
次に、制御装置20は、図10の(5)に示すように、下ステージ230及び上ステージ233の位置を制御して、下ステージ230のカメラ232の光軸を上ウエハUWのアライメントマークAM_Rの位置に合わせて、上ステージ233のカメラ235の光軸を下ウエハLWのアライメントマークAM_Rの位置に合わせる。そして、制御装置20は、カメラ232を用いて上ウエハUWのアライメントマークAM_Rを計測し、カメラ235を用いて下ウエハLWのアライメントマークAM_Rを計測する。それから、制御装置20は、図10の(4)及び(5)の処理により取得されたカメラ232及び235によるアライメントマークAM_L及びAM_Rの計測結果に基づいて、回転成分の重ね合わせずれの補正量を算出する。
次に、制御装置20は、カメラの原点合わせを実行する。具体的には、制御装置20は、図10の(6)に示すように、下ステージ230及び上ステージ233の位置を制御して、下ステージ230のカメラ232の光軸と、上ステージ233のカメラ235の光軸との間に、共通ターゲット236を挿入する。それから、制御装置20は、カメラ232及び235のそれぞれによる共通ターゲット236の計測結果に基づいて、カメラ232及び235のそれぞれの原点を合わせる。
次に、制御装置20は、シフトアライメントを実行する。具体的には、まず、制御装置20は、図10の(7)に示すように、下ステージ230及び上ステージ233の位置を制御して、下ステージ230のカメラ232の光軸を上ウエハUWのアライメントマークAM_Cの位置に合わせて、上ステージ233のカメラ235の光軸を下ウエハLWのアライメントマークAM_Cの位置に合わせる。そして、制御装置20は、カメラ232を用いて上ウエハUWのアライメントマークAM_Cを計測し、カメラ235を用いて下ウエハLWのアライメントマークAM_Cを計測する。それから、制御装置20は、下ウエハLW及び上ウエハUWのそれぞれのアライメントマークAM_Cの計測結果に基づいて、シフト成分のアライメント補正値を算出する。
次に、制御装置20は、図10の(8)に示すように、接合シーケンスを実行する。具体的には、まず、制御装置20は、回転アライメントとシフトアライメントとのそれぞれにより算出されたアライメント補正値と、カメラ原点の校正結果とに基づいて水平方向の位置合わせを行い、下ステージ230と上ステージ233との相対位置を調整する。そして、制御装置20は、上ステージ233の位置を下ステージ230に近づけて、上ウエハUW及び下ウエハLW間の間隔を調整する。それから、制御装置20は、押圧ピン244を下降させることにより上ウエハUWの中心部を押し下げて、上ウエハUWの表面と下ウエハLWの表面とを接触させる。
その後、制御装置20は、上ステージ243による上ウエハUWの保持(真空吸着)を内側から外側に向かって順に解除する。すると、上ウエハUWが下ウエハLWの上に落下して、上ウエハUWの表面と下ウエハLWの表面とが接合される。具体的には、改質された上ウエハUWの接合面と、改質された下ウエハLWの接合面との間にファンデルワールス力(分子間力)が生じ、上ウエハUW及び下ウエハLWの接触部分が接合される。さらに、上ウエハUW及び下ウエハLWのそれぞれの接合面は親水化されているため、上ウエハUW及び下ウエハLWの接触部分の親水基が水素結合し(分子間力)、上ウエハUW及び下ウエハLWの接触部分がより強固に接合される。
[1-2-3]接合シーケンスの具体例
図11は、第1実施形態に係る接合装置2の接合シーケンスの具体例を示す概略図である。図11の時刻T1~T5は、接合シーケンス中の連続した時刻を示している。図11の“平面”は、上ウエハUWに対する真空吸着の状態と、接合の進展状況を示している。図11の“断面”は、図11の“平面”に示されたX-X線に沿った上ウエハUWの断面を示している。以下に、図11を参照して、接合シーケンスの具体例について説明する。
まず、上ウエハUWは、領域CRV、DIV及びCEVのそれぞれにおける真空吸着によって、上ステージ233に保持される(時刻T1)。具体的には、4つの領域CRVが、X字の頂点部分をそれぞれ含むように配置される。4つの領域DIVが、十字の頂点部分をそれぞれ含むように配置される。領域CRV及びDIVは、上ウエハUWの外周近傍に交互に配置される。これにより、領域CRV及びDIVの組み合わせは、上ウエハUWの外周近傍のリング状の領域を形成する。領域CEVは、平面視において上ウエハUWの中心部分を囲むリング状の領域であり、領域DIV及びCRVの組によって囲まれている。押圧ピン334は、領域CEVの中央部分に配置されている。
そして、制御装置20は、領域DIV及びCEVのそれぞれの真空吸着を解除し、押圧ピン234を用いて上ウエハUWの中心部を押し下げて、上ウエハUWの表面と下ウエハLWの表面とを接触させる。すると、上ウエハUWの中心部から外周に向かって、接合領域BAが広がっていく(時刻T2)。
時刻T2から時間が経過すると、上ウエハUWでは、隣り合う領域CRVの部分で接合が進む。一方で、上ウエハUWの領域CRVの部分における接合は、上ステージ233により真空吸着されているため、進まない(時刻T3)。このような接合の進展の差によって、上ウエハUWには局所的な応力が発生し得る。その結果、上ウエハUWにおいて局所的な応力が発生した部分が、歪んだ状態で下ウエハLWと接合され得る。以下では、上ウエハUWが歪んだ状態で下ウエハLWと接合された部分のことを、“歪み部DP”と呼ぶ。
その後、制御装置20は、領域CRVの真空吸着を解除する。すると、領域CRVにおいて上ステージ233に保持されていた上ウエハUWの部分が下ウエハLW側に落下し、時間経過に伴い、接合領域BAが、上ウエハUWの最外周まで形成される(時刻T4~T5)。すなわち、接合領域BAが上ウエハUWと下ウエハLWとの接合面の全面に形成され、当該接合シーケンスにおける上ウエハUWと下ウエハLWとの接合が完了する。
[1-2-4]マップ補正値の作成方法
図12は、第1実施形態に係る露光装置1で使用されるマップ補正値の作成方法の一例を示すフローチャートである。以下に、図12を参照して、マップ補正値の作成方法の一例について説明する。
まず、所定の露光処理においてウエハ倍率を変えて露光した下ウエハLWを複数用意する。(S110)。すなわち、S110では、ウエハ倍率の異なる2つ以上の下ウエハLWが用意される。S110における所定の露光処理は、下ウエハLWの表面近傍の配線層の露光処理に対応し、接合OLへの影響が大きい工程である。本明細書では、この所定の露光処理のことを、“下ウエハLWの接合面の露光処理”とも呼ぶ。
次に、所定の露光処理においてウエハ倍率を固定して露光した上ウエハUWを複数用意する。(S111)。S111における所定の露光処理は、上ウエハUWの表面近傍の配線層の露光処理に対応し、接合OLへの影響が大きい工程である。本明細書では、この所定の露光処理のことを、“上ウエハUWの接合面の露光処理”とも呼ぶ。
次に、S110で設定されたウエハ倍率が、S111で設定されたウエハ倍率と同等になるように複数の下ウエハのウエハ倍率をそれぞれ補正して、下ウエハLWと上ウエハUWの接合処理を実行する(S112)。すなわち、S112では、下ステージ230がS110で設定されたウエハ倍率に基づいた形状に変形された状態で下ウエハLWが保持され、下ウエハLWと上ウエハUWとが接合される。これにより、ウエハ倍率が異なる下ウエハLW毎に、上ウエハUWのウエハ倍率に合わせて補正された接合処理が実行される。
次に、接合OL計測が実行される(S113)。この接合OL計測によって、S110で設定されたウエハ倍率毎に、接合OLの計測結果が得られる。接合OLの計測結果は、例えば、サーバー3に記憶される。
次に、サーバー3は、S113における接合OLの計測結果に基づいて、ウエハ倍率の補正値と接合OLの計測結果とが関連づけられたマップ補正値を作成する(S114)。そして、作成された複数のマップ補正値は、マップ補正値セット112として、露光装置1の記憶装置11に記憶される。各マップ補正値は、例えば、互いに異なる所定の範囲のウエハ倍率の補正値に関連付けられている。この所定の範囲は、例えば、S110で設定されたウエハ倍率の補正値を基準として設定される。
[1-2-5]露光処理から接合処理までの流れ
図13は、第1実施形態に係る半導体製造システムPSにおけるランダム成分のアライメント補正に関連する工程の一例を示すフローチャートである。以下に、図13を参照して、第1実施形態における露光処理から接合処理までの流れについて説明する。
まず、上ウエハUWと下ウエハLWとのそれぞれの前工程の処理が実行される。具体的には、上ウエハUWの前工程では、上ウエハUWの露光処理が実行される(S120)。S120の露光処理で使用されたウエハ倍率の補正値を含む補正値情報111aが、サーバー3に保存される(S121)。一方で、下ウエハLWの前工程では、使用されるウエハ倍率の補正値に基づいたマップ補正値を用いて下ウエハLWの露光処理が実行される(S130)。具体的には、露光装置1は、S130の露光処理において、少なくとも3箇所のアライメントマークの計測結果に基づいてウエハの面内における倍率成分のアライメント補正係数を算出し、算出した倍率成分のアライメント補正係数の大きさに基づいて、複数の補正マップから1つの補正マップを選択する。例えば、露光装置1は、ウエハ倍率が大きいウエハに適用するマップ補正値として、S110でウエハ倍率が大きく設定された下ウエハLWを用いた接合ウエハBWの接合OL計測結果に基づいて作成されたマップ補正値を選択する。また、露光装置1は、ウエハ倍率が小さいウエハに適用するマップ補正値として、S110でウエハ倍率が小さく設定された下ウエハLWを用いた接合ウエハBWの接合OL計測結果に基づいて作成されたマップ補正値を選択する。そして、S130の露光処理で使用されたウエハ倍率の補正値を含む補正値情報111bが、サーバー3に保存される(S131)。
上ウエハUWと下ウエハLWとのそれぞれの前工程の処理が完了すると(S140)、サーバー3は、S121及びS131のそれぞれで保存された補正値情報111a及び111bに基づいて、接合処理におけるウエハ倍率の補正値を算出する(S141)。具体的には、S141では、上ウエハUWにおけるウエハ倍率の処理値(アライメント補正値+オーバーレイ補正値)と、下ウエハLWにおけるウエハ倍率の処理値(アライメント補正値+オーバーレイ補正値)との差分を算出する。そして、サーバー3は、S141の算出結果を、接合装置2にフィードフォワードする。なお、本例において、“アライメント補正値”は、アライメントマークAMの計測結果に基づいて算出された重ね合わせずれ成分の補正値である。“オーバーレイ補正値”は、例えば、大規模のロット処理時に実行される高度なプロセス制御において、露光OL計測の結果に基づいて算出される補正値である。
その後、接合装置2は、S141で算出されたウエハ倍率の補正値を用いて接合処理を実行する。すなわち、接合装置2は、前工程における上ウエハUW及び下ウエハLWのそれぞれの露光処理のアライメント結果に基づいて、接合処理におけるウエハ倍率の補正値を決定する。言い換えると、接合装置2は、接合処理において、前工程における上ウエハUW及び下ウエハLWのそれぞれの露光処理のアライメント結果の差分に基づいて応力装置231を制御して、下ステージ230を変形させる(図10の(2))。接合処理におけるその他の動作は、図10を用いて説明した動作と同様である。
なお、以上の説明では、サーバー3を用いて接合処理におけるウエハ倍率の補正値を決定する場合について例示したが、これに限定されない。露光装置1若しくは接合装置2が、接合処理におけるウエハ倍率の補正値を算出してもよい。この場合、露光装置1と接合装置2との間で、ウエハ倍率の補正値に関する情報がやりとりされる。露光装置1は、ウエハ倍率の補正値と関連付けられたマップ補正値が無い場合に、当該ウエハ倍率の補正値に近いウエハ倍率の補正値に関連付けられたマップ補正値を利用してもよいし、複数のマップ補正値の組み合わせに基づいて算出されたマップ補正値を利用してもよい。また、露光装置1又はサーバー3が、ウエハ倍率とマップ補正値との複数の組み合わせに基づいて、ショット毎にウエハ倍率と補正値との関係式を作成し、露光処理においてこの関係式に基づいたマップ補正値が利用されてもよい。
[1-3]第1実施形態の効果
以上で説明された第1実施形態に係る露光装置1に依れば、半導体装置の歩留まりを改善することができる。以下に、第1実施形態に係る露光装置1の効果の詳細について説明する。
2枚のウエハの接合により形成される半導体装置では、一方のウエハと他方のウエハとの接合前のウエハ倍率の状態(すなわち、ウエハの大きさ)が異なる場合がある。例えば、ウエハ倍率は、ウエハの表面及び裏面のそれぞれの膜応力(すなわち、ウエハの反り)に応じて変化し得る。このため、一方のウエハと他方のウエハとの間では、回路及び素子などの設計に応じてウエハ倍率のばらつき方が異なり得る。また、図3を用いて説明されたように、接合装置2は、ランダム成分の重ね合わせずれを補正することが困難である。このため、図11を用いて説明された歪み部DPは、接合OL(オーバーレイ)におけるランダム成分の重ね合わせずれの要因となり得る。接合ウエハBWにおけるランダム成分の重ね合わせずれを抑制する方法としては、前工程における所定の露光処理において、接合OLが改善するような露光マップ補正を利用することが考えられる。
ここで、比較例を用いて、第1実施形態における接合オーバーレイの改善方法の一例について説明する。なお、本例では、上ウエハUWの前工程におけるウエハ倍率のばらつきが小さく、下ウエハLWの前工程におけるウエハ倍率のばらつきが大きいものと仮定する。以下の説明において、“重ね合わせが良好であること”は、露光処理において下地のパターンと露光処理で形成されるパターンとの重ね合わせずれが抑制されていることに対応し、接合処理において上ウエハUWのパターンと下ウエハLWのパターンとの重ね合わせずれが抑制されていることに対応する。“重ね合わせが悪いこと”は、露光処理において下地のパターンと露光処理で形成されるパターンとの重ね合わせずれが大きい部分が存在することに対応し、接合処理において上ウエハUWのパターンと下ウエハLWのパターンとの重ね合わせずれが大きい部分が存在することに対応する。
図14は、第1比較例における接合オーバーレイの改善方法の一例を示す概略図である。図14の(A)及び(B)は、露光マップ補正を適用する前及び後にそれぞれ対応し、ロットの露光OL計測と接合OL計測とのそれぞれの結果を示している。なお、露光マップ補正を適用する前及び後のそれぞれで、上ウエハUWの露光OLにおける重ね合わせは良好であると仮定する。
図14の(A)に示すように、前工程の露光処理において、下ウエハLW1は、ウエハ倍率の補正量が大きく(Mag補正量大)、下ウエハLW2は、ウエハ倍率の補正量が小さい(Mag補正量小)。下ウエハLW1及びLW2のそれぞれの露光OL計測では、重ね合わせが良好である。そして、接合処理が、下ウエハLW1及びLW2のウエハ倍率をそれぞれ補正して実行される。本例では、下ウエハLW1と上ウエハUWとが接合された接合ウエハBW1と、下ウエハLW2と上ウエハUWとが接合された接合ウエハBW2とのそれぞれで、接合処理におけるウエハ倍率の補正に基づくランダム成分の重ね合わせずれが残っている。このため、接合ウエハBW1及びBW2のそれぞれの接合OL計測では、重ね合わせが悪くなる。
第1比較例では、接合ウエハBW1の接合OL計測の結果に基づいてマップ補正値MCV1が作成され、マップ補正値MCV1が後続のロットの処理に使用される。すると、図14の(B)に示すように、後続のロットの露光OL計測では、ウエハ倍率の補正量が大きい下ウエハLW3と、ウエハ倍率の補正量が小さい下ウエハLW4とのそれぞれの露光OLが、マップ補正値MCV1の適用により悪くなり得る。この理由は、接合処理の重ね合わせを改善することが可能なマップ補正値が利用されることにより、露光処理で形成されるパターンと下地パターンとの重ね合わせずれが生じ得るからである。下ウエハLW3と上ウエハUWとが接合された接合ウエハBW3における接合OL計測の結果は、下ウエハLW3の露光処理でマップ補正値MCV1が利用されていることからランダム成分の重ね合わせずれが抑制され、良好になり得る。しかしながら、ランダム成分の重ね合わせずれの傾向は、ウエハ倍率の補正量に応じて変化し得る。このため、下ウエハLW4と上ウエハUWとが接合された接合ウエハBW4では、露光処理におけるMag補正量が小さいのに対して、“Mag補正量大”に対応するマップ補正値MCV1が利用されていることから、ランダム成分の重ね合わせずれの改善量が、接合ウエハBW3よりも悪くなり得る。
そこで、第1実施形態に係る露光装置1は、露光処理において、ウエハ倍率の補正値に応じて、使用するマップ補正値MCVを選択する機能を有する。
図15は、第1実施形態における接合オーバーレイの改善方法の一例を示す概略図である。図15の(A)及び(B)は、第1実施形態の露光マップ補正を適用する前及び後にそれぞれ対応し、ロットの露光OL計測と接合OL計測とのそれぞれの結果を示している。なお、露光マップ補正を適用する前及び後のそれぞれで、上ウエハUWの露光OLにおける重ね合わせは良好であると仮定する。図15の(A)に示すように、第1実施形態の露光マップ補正を適用する前の一例は、第1比較例の露光マップ補正を適用する前の一例と同様である。
第1実施形態では、下ウエハLW1の露光処理で使用されたウエハ倍率の補正量と接合ウエハBW1の接合OL計測の結果とに基づいてマップ補正値MCV1が作成され、下ウエハLW2の露光処理で使用されたウエハ倍率の補正量と接合ウエハBW2の接合OL計測の結果とに基づいてマップ補正値MCV2が作成される。そして、マップ補正値MCV1及びMCV2のそれぞれが、マップ補正値セット112として、露光装置1の記憶装置11に記憶される。そして、マップ補正値セット112が後続のロットの処理に使用される。
すると、図14の(B)に示すように、第1実施形態における後続のロットの露光処理では、ウエハ倍率の補正量に応じたマップ補正値MCVが利用される。具体的には、ウエハ倍率の補正量が大きい下ウエハLW5に、“Mag補正量大”に関連付けられたマップ補正値MCV1が適用される。ウエハ倍率の補正量が小さい下ウエハLW6に、“Mag補正量小”に関連付けられたマップ補正値MCV2が適用される。その結果、下ウエハLW5の露光OL計測の結果は、マップ補正値MCV1が適用されない場合よりも悪くなり得る。同様に、下ウエハLW6の露光OL計測の結果は、マップ補正値MCV2が適用されない場合よりも悪くなり得る。
そして、後続のロットの接合処理では、下ウエハLW5と上ウエハUWとが接合された場合と、下ウエハLW6と上ウエハUWとが接合された場合とのそれぞれで、ウエハ倍率が補正される。下ウエハLW5と上ウエハUWとが接合された接合ウエハBW5における接合OL計測の結果は、下ウエハLW5の露光処理のMag補正量と適合したマップ補正値MCV1が利用されていることからランダム成分の重ね合わせずれが抑制され、良好になり得る。同様に、下ウエハLW6と上ウエハUWとが接合された接合ウエハBW6における接合OL計測の結果は、下ウエハLW6の露光処理のMag補正量と適合したマップ補正値MCV2が利用されていることからランダム成分の重ね合わせずれが抑制され、良好になり得る。
以上のように、第1実施形態に係る露光装置1は、露光処理における重ね合わせずれが大きくなるが、接合処理における重ね合わせずれを抑制し得る。歩留まりに対する影響としては、露光OLが悪化する場合よりも、接合OLが悪化する場合の方が大きい場合がある。これに対して、第1実施形態に係る露光装置1は、重ね合わせずれを許容できる範囲が広い工程(例えば、前工程の露光処理)における重ね合わせずれを適宜許容することにより、重ね合わせずれを許容できる範囲が狭い工程(例えば、接合処理)における重ね合わせずれを抑制している。その結果、第1実施形態に係る露光装置1は、半導体装置の歩留まりを改善することができる。
[2]第2実施形態
第2実施形態に係る半導体製造システムPSは、第1実施形態と同様の構成を有する。第2実施形態は、下ウエハLWのウエハ倍率に依存するランダム成分の重ね合わせずれの補正を、第1実施形態と異なる方法により実行する。以下に、第2実施形態に係る半導体製造システムPSの詳細について説明する。
[2-1]ウエハ倍率と多項式回帰係数との関係性
図16は、第2実施形態に係る半導体製造システムPSにより製造される接合ウエハBWにおけるウエハ倍率と多項式回帰係数との関係性の一例を示す図である。図16の(D)~(J)に示された重ね合わせずれ成分は、図2の(D)~(J)に示された重ね合わせずれ成分にそれぞれ対応している。各重ね合わせずれ成分の枠に示されたグラフは、縦軸が多項式回帰係数(K値)を示し、横軸がウエハ倍率の補正値(W_Mag)を示している。
図16に示すように、本例では、K7~K16、K19及びK20のそれぞれは、ウエハ倍率の補正値に対して強い感度を有しない。一方で、K17及びK18は、ウエハ倍率の補正値に対して強い感度を有している。すなわち、本例の接合ウエハBWでは、下ウエハLWのウエハ倍率の大きさに応じて、接合OL計測のK17及びK18に基づく重ね合わせずれ量が変化し得る。そこで、第2実施形態に係る半導体製造システムPSでは、接合OL計測により得られた多項式回帰係数(例えば、K17及びK18)と、ウエハ倍率の補正値との関係式を作成して、露光処理におけるアライメントに使用する。
[2-2]半導体装置の製造方法
以下に、第2実施形態に係る半導体装置の製造方法として、半導体製造システムPSを用いた具体的な処理の一例について説明する。すなわち、以下で説明される第2実施形態の露光方法(露光処理)を用いて半導体装置が製造される。
[2-2-1]補正式の作成方法
図17は、第2実施形態に係る露光装置1で使用されるOL補正式の作成方法の一例を示すフローチャートである。図17を参照して、OL補正式の作成方法の一例について説明する。
まず、第1実施形態と同様に、S110~S113の処理が実行される。つまり、所定の露光処理においてウエハ倍率を変えて露光した下ウエハLWを複数用意する(S110)。そして、所定の露光処理においてウエハ倍率を固定して露光した上ウエハUWを複数用意する(S111)。それから、S111で設定されたウエハ倍率と同等になるように下ウエハLWのウエハ倍率をそれぞれ補正して、下ウエハLWと上ウエハUWの接合処理が実行される(S112)。その後、接合OL計測が実行される(S113)。
次に、サーバー3は、S113における接合OLの計測結果に基づいて、ウエハ倍率の補正値と接合OLの計測結果とが関連づけられたOL(オーバーレイ)補正式を作成する(S200)。そして、作成されたOL補正式は、例えば、露光装置1の記憶装置11に記憶される。OL補正式は、ウエハ倍率の補正値と所定のK値との関係式である。つまり、OL補正式に、ウエハ倍率の補正値が代入されることによって、露光装置1がアライメントの補正に使用可能なK値が算出され得る。所定のK値は、接合処理におけるウエハ倍率との依存性を有するパラメータであり、例えば、K17及びK18である。OL補正式で使用されるK値としては、K17及びK18に限定されず、その他のK値が使用されてもよい。第2実施形態では、少なくとも、接合OLでウエハ倍率の補正値に対して感度を有するK値がOL補正式に使用されていればよい。
[2-2-2]露光処理から接合処理までの流れ
図18は、第2実施形態に係る半導体製造システムPSにおけるランダム成分のアライメント補正に関連する工程の一例を示すフローチャートである。以下に、図18を参照して、第2実施形態における露光処理から接合処理までの流れについて、第1実施形態と異なる点を説明する。
第2実施形態では、下ウエハLWの前工程における露光処理に関する工程が、第1実施形態と異なっている。具体的には、図18に示されたフローチャートは、図13に示されたフローチャートに対して、S130及びS131がそれぞれS210及びS211に置き換えられた構成を有する。すなわち、下ウエハLWの前工程では、S210及びS211の処理が順に実行される。
S210の処理では、下ウエハLWの露光処理が、S200で作成されたOL補正式と、ウエハ倍率の補正値とに基づいたアライメントを利用して実行される。具体的には、第2実施形態に係る露光装置1は、アライメント補正処理(図9のS103)において、少なくとも3箇所のアライメントマークAMの計測結果を用いた多項式回帰によりウエハ倍率の補正値(例えば、K3及びK4)を算出する。この多項式回帰では、K17やK18なども算出され得る。そして、露光装置1は、算出したウエハ倍率の補正値の大きさに基づいて、ウエハ面内のアライメント補正に用いるK値(例えば、K17及びK18)を補正する。K値の補正には、ウエハ倍率の補正値をOL補正式に代入することにより算出されたK値が使用される。例えば、OL補正値に基づいて算出されたK17及びK18は、ウエハ面内のアライメント補正値のオフセットとして利用される。なお、本例では、少なくともアライメントマークAMの計測結果から得られたウエハ倍率の補正値に基づいて、アライメントに用いるK値のパラメータが変更されていればよい。
そして、S211の処理では、S210で使用されたウエハ倍率の補正値を含む補正値情報111bが、サーバー3に保存される。上ウエハUWと下ウエハLWとのそれぞれの前工程の処理が完了すると(S140)、第1実施形態と同様に、S141及びS142の処理が実行される。第2実施形態に係る露光装置1におけるその他の処理は、第1実施形態と同様である。
[2-3]第2実施形態の効果
以上で説明された第2実施形態に係る露光装置1に依れば、第1実施形態と同様に、下ウエハUWの前工程における露光処理による重ね合わせずれが大きくなるが、接合処理における上ウエハUW及び下ウエハLW間の重ね合わせずれを抑制し得る。その結果、第2実施形態に係る露光装置1は、第1実施形態と同様に、半導体装置の歩留まりを改善することができる。
[2-4]第2実施形態の変形例
第2実施形態では、ウエハ倍率に基づく多項式回帰係数を利用したアライメント補正処理を実行する場合について例示したが、これに限定されない。OL補正式の作成には、ゼルニケ多項式が利用されてもよい。ゼルニケ多項式は、半径が“1”の単位円の内部で定義された関数(直交多項式)である。具体的には、ゼルニケ多項式は、例えば、以下の(1)式によって表される。
(1)式において、“W(x,y)”は座標(x,y)における波面を示している。“Z(x,y)”は、j番目のゼルニケ多項式を示している。“c”は、j番目のゼルニケ多項式に対応するゼルニケ係数(すなわち、ゼルニケ多項式の係数)を示している。“J”は展開に用いるゼルニケ多項式の数を示している。ゼルニケ多項式の足し合わせは、全ての面形状を(近似的に)表現することができる。図19は、ゼルニケ多項式を説明するための概略図であり、2番目から16番目のゼルニケ多項式のイメージを示している。“Z2”は、例えば、X方向のチルトと呼ばれる。“Z3”は、例えば、Y方向のチルトと呼ばれる。“Z4”は、例えば、デフォーカスと呼ばれる。“Z5”は、例えば、非点収差と呼ばれる。“Z6”は、例えば、傾斜非点収差と呼ばれる。“Z7”は、例えば、X方向コマ収差と呼ばれる。“Z8”は、例えば、Y方向コマ収差と呼ばれる。“Z9”は、例えば、球面収差と呼ばれる。“Z10”は、例えば、X方向のトレフォイル収差と呼ばれる。“Z11”は、例えば、Y方向のトレフォイル収差と呼ばれる。“Z12”は、例えば、2次の非点収差と呼ばれる。“Z13”は、例えば、2次の傾斜非点収差と呼ばれる。“Z14”は、例えば、2次のX方向コマ収差と呼ばれる。“Z15”は、例えば、2次のY方向コマ収差と呼ばれる。“Z16”は、例えば、2次の球面収差と呼ばれる。
第2実施形態に係る露光装置1は、露光処理において、ウエハ表面に対応する波面の情報を取得し、ウエハの焦点(フォーカス)合わせなどを実行し得る。第2実施形態でゼルニケ多項式を利用する場合、接合処理におけるウエハ倍率の補正値との相関が大きいゼルニケ多項式及び係数が、OL補正式の作成に使用される。この場合、露光装置1は、露光処理において、波面収差やフォーカスなどの計測結果に基づいて、下ウエハLWの表面形状に対応するゼルニケ係数を算出する。そして、露光装置1は、所定のゼルニケ係数をOL補正式に代入することにより得られた数値に基づいて、アライメント補正処理におけるオフセット値を変更してもよい。露光装置1は、少なくとも下ウエハLWの面形状やアライメント結果に基づいたOL補正式を用いてオフセット値を算出し、アライメント補正処理に利用していればよい。
[3]第3実施形態
第3実施形態は、第1及び第2実施形態で説明された半導体装置の製造方法が適用され得る半導体装置の具体例に関する。以下に、半導体装置の具体例として、NAND型フラッシュメモリであるメモリデバイス4について説明する。
[3-1]構成
[3-1-1]メモリデバイス4の構成
図20は、第3実施形態に係るメモリデバイス4の構成の一例を示すブロック図である。図20に示すように、メモリデバイス4、例えば、メモリインターフェース(メモリI/F)40、シーケンサ41、メモリセルアレイ42、ドライバモジュール43、ロウデコーダモジュール44、及びセンスアンプモジュール45を含む。
メモリI/F40は、外部のメモリコントローラと接続されるハードウェアインターフェースである。メモリI/F40は、メモリデバイス4とメモリコントローラとの間のインターフェース規格に従った通信を行う。メモリI/F40は、例えば、NANDインターフェース規格をサポートする。
シーケンサ41は、メモリデバイス4の全体の動作を制御する制御回路である。シーケンサ41は、メモリI/F40を介して受信したコマンドに基づいてドライバモジュール43、ロウデコーダモジュール44、及びセンスアンプモジュール45などを制御して、読み出し動作、書き込み動作、消去動作などを実行する。
メモリセルアレイ42は、複数のメモリセルの集合を含む記憶回路である。メモリセルアレイ42は、複数のブロックBLK0~BLKn(nは1以上の整数)を含む。ブロックBLKは、例えば、データの消去単位として使用される。また、メモリセルアレイ42には、複数のビット線及び複数のワード線が設けられる。各メモリセルは、例えば1本のビット線と1本のワード線とに関連付けられる。各メモリセルは、ワード線WLを識別するアドレスと、ビット線BLを識別するアドレスとに基づいて識別される。
ドライバモジュール43は、読み出し動作、書き込み動作、消去動作などで使用される電圧を生成するドライバ回路である。ドライバモジュール43は、複数の信号線を介してロウデコーダモジュール44に接続される。ドライバモジュール43は、メモリI/F40を介して受信したページアドレスに基づいて、複数の信号線の各々に印加する電圧を変更し得る。
ロウデコーダモジュール44は、メモリI/F40を介して受信したロウアドレスをデコードするデコーダである。ロウデコーダモジュール44は、デコード結果に基づいて1つのブロックBLKを選択する。そして、ロウデコーダモジュール44は、選択したブロックBLKに設けられた複数の配線(ワード線WLなど)に、複数の信号線に印加された電圧をそれぞれ転送する。
センスアンプモジュール45は、読み出し動作において、ビット線BLの電圧に基づいて、選択されたブロックBLKから読み出されたデータをセンスするセンス回路である。センスアンプモジュール45は、読み出したデータを、メモリI/F40を介してメモリコントローラに送信する。また、センスアンプモジュール45は、書き込み動作において、ビット線BL毎に、メモリセルに書き込むデータに応じた電圧を印加し得る。
[3-1-2]メモリセルアレイ42の回路構成
図21は、第3実施形態に係るメモリデバイス4が備えるメモリセルアレイ42の回路構成の一例を示す回路図である。図21は、メモリセルアレイ42に含まれた複数のブロックBLKのうち1つのブロックBLKを表示している。図21に示すように、ブロックBLKは、例えば、ストリングユニットSU0~SU3を含む。
各ストリングユニットSUは、複数のNANDストリングNSを含む。NANDストリングNSは、それぞれビット線BL0~BLm(mは1以上の整数)に関連付けられている。ビット線BL0~BLmには、それぞれ異なるカラムアドレスが割り当てられる。各ビット線BLは、複数のブロックBLK間で同一のカラムアドレスが割り当てられたNANDストリングNSによって共有される。各NANDストリングNSは、例えば、メモリセルトランジスタMT0~MT7、並びに選択トランジスタSTD及びSTSを含む。
各メモリセルトランジスタMTは、制御ゲート及び電荷蓄積層を含み、データを不揮発に記憶する。各NANDストリングNSのメモリセルトランジスタMT0~MT7は、直列に接続される。メモリセルトランジスタMT0~MT7の制御ゲートは、それぞれワード線WL0~WL7に接続される。ワード線WL0~WL7のそれぞれは、ブロックBLK毎に設けられる。同一のストリングユニットSUで共通のワード線WLに接続された複数のメモリセルトランジスタMTの集合は、例えば、“セルユニットCU”と呼ばれる。各メモリセルトランジスタMTが1ビットデータを記憶する場合、セルユニットCUは、“1ページデータ”を記憶する。セルユニットCUは、メモリセルトランジスタMTが記憶するデータのビット数に応じて、2ページデータ以上の記憶容量を有し得る。
選択トランジスタSTD及びSTSのそれぞれは、ストリングユニットSUの選択に使用される。選択トランジスタSTDのドレインは、関連付けられたビット線BLに接続される。選択トランジスタSTDのソースは、直列に接続されたメモリセルトランジスタMT0~MT7の一端に接続される。ストリングユニットSU0~SU3に含まれた選択トランジスタSTDのゲートは、選択ゲート線SGD0~SGD3にそれぞれ接続される。選択トランジスタSTSのドレインは、直列に接続されたメモリセルトランジスタMT0~MT7の他端に接続される。選択トランジスタSTSのソースは、ソース線SLに接続される。選択トランジスタSTSのゲートは、選択ゲート線SGSに接続される。ソース線SLは、例えば、複数のブロックBLKで共有される。
[3-1-3]メモリデバイス4の構造
以下に、第3実施形態に係るメモリデバイス4の構造の一例について説明する。なお、第3実施形態では、X方向がワード線WLの延伸方向に対応し、Y方向がビット線BLの延伸方向に対応し、Z方向がメモリデバイス4の形成に使用される半導体基板の表面に対する鉛直方向に対応している。
図22は、第3実施形態に係るメモリデバイス4の構造の一例を示す斜視図である。図22に示すように、メモリデバイス4は、メモリチップMC及びCMOSチップCCを含む。メモリチップMCの下面は、下ウエハLWの表面に対応している。CMOSチップCCの上面は、上ウエハUWの表面に対応している。メモリチップMCは、例えば、メモリ領域MR、引出領域HR1及びHR2、並びにパッド領域PR1を含む。CMOSチップCCは、例えば、センスアンプ領域SR、周辺回路領域PERI、転送領域XR1及びXR2、並びにパッド領域PR2を含む。
メモリ領域MRは、メモリセルアレイ42を含む。引出領域HR1及びHR2は、メモリチップMCに設けられた積層配線とCMOSチップCCに設けられたロウデコーダモジュール44との間の接続に使用される配線などを含む。パッド領域PR1は、メモリデバイス4とメモリコントローラとの接続に使用されるパッドなどを含む。引出領域HR1及びHR2は、メモリ領域MRをX方向に挟んでいる。パッド領域PR1は、メモリ領域MR並びに引出領域HR1及びHR2のそれぞれとY方向に隣り合っている。
センスアンプ領域SRは、センスアンプモジュール45を含む。周辺回路領域PERIは、シーケンサ41やドライバモジュール43などを含む。転送領域XR1及びXR2は、ロウデコーダモジュール44を含む。パッド領域PR2は、メモリI/F40を含む。センスアンプ領域SR及び周辺回路領域PERIは、Y方向に隣り合って配置され、メモリ領域MRと重なっている。転送領域XR1及びXR2は、センスアンプ領域SR及び周辺回路領域PERIの組をX方向に挟み、それぞれ引出領域HR1及びHR2と重なっている。パッド領域PR2は、メモリチップMCのパッド領域PR1と重なっている。
メモリチップMCは、メモリ領域MR、引出領域HR1及びHR2、並びにパッド領域PR1のそれぞれの下部に、複数の貼合パッドBPを有する。メモリ領域MRの貼合パッドBPは、関連付けられたビット線BLに接続される。引出領域HRの貼合パッドBPは、メモリ領域MRに設けられた積層配線のうち関連付けられた配線(例えば、ワード線WL)に接続される。パッド領域PR1の貼合パッドBPは、メモリチップMCの上面に設けられたパッド(図示せず)に接続される。メモリチップMCの上面に設けられたパッドは、例えば、メモリデバイス4とメモリコントローラと間の接続に使用される。
CMOSチップCCは、センスアンプ領域SR、周辺回路領域PERI、転送領域XR1及びXR2、並びにパッド領域PR2のそれぞれの上部に、複数の貼合パッドBPを有する。センスアンプ領域SRの貼合パッドBPは、メモリ領域MRの貼合パッドBPと重なっている。転送領域XR1及びXR2の貼合パッドBPは、それぞれ引出領域HR1及びHR2の貼合パッドBPと重なっている。パッド領域PR1の貼合パッドBPは、パッド領域PR2の貼合パッドBPと重なっている。
メモリデバイス4は、メモリチップMCの下面とCMOSチップCCの上面とが接合された構造を有する。メモリデバイス4に設けられた複数の貼合パッドBPのうち、メモリチップMCとCMOSチップCCとの間で対向する2つの貼合パッドBPは、接合されることによって電気的に接続される。これにより、メモリチップMC内の回路とCMOSチップCC内の回路との間が、貼合パッドBPを介して電気的に接続される。メモリチップMCとCMOSチップCCとの間で対向する2つの貼合パッドBPの組は、境界を有していてもよいし、一体化していてもよい。
(メモリセルアレイ42の平面レイアウト)
図23は、第3実施形態に係るメモリデバイス4が備えるメモリセルアレイ42の平面レイアウトの一例を示す平面図である。図23は、メモリ領域MRのうち1つのブロックBLKを含む領域を表示している。図23に示すように、メモリデバイス4は、例えば、複数のスリットSLTと、複数のスリットSHEと、複数のメモリピラーMPと、複数のビット線BLと、複数のコンタクトCVとを含む。メモリ領域MRでは、以下で説明される平面レイアウトが、Y方向に繰り返し配置される。
各スリットSLTは、例えば、絶縁部材が埋め込まれた構造を有する。各スリットSLTは、当該スリットSLTを介して隣り合う配線(例えば、ワード線WL0~WL7、並びに選択ゲート線SGD及びSGS)を絶縁している。各スリットSLTは、X方向に沿って延伸して設けられた部分を有し、メモリ領域MR並びに引出領域HR1及びHR2をX方向に沿って横切っている。複数のスリットSLTは、Y方向に並んでいる。スリットSLTによって区切られた領域は、ブロックBLKに対応している。
各スリットSHEは、例えば、絶縁部材が埋め込まれた構造を有する。各スリットSHEは、当該スリットSLTを介して隣り合う配線(少なくとも、選択ゲート線SGD)を絶縁している。各スリットSHEは、X方向に沿って延伸して設けられた部分を有し、メモリ領域MRを横切っている。複数のスリットSHEは、Y方向に並んでいる。本例では、3つのスリットSHEが、隣り合うスリットSLTの間に配置されている。スリットSLT及びSHEによって区切られた複数の領域は、それぞれストリングユニットSU0~SU3に対応している。
各メモリピラーMPは、例えば、1つのNANDストリングNSとして機能する。複数のメモリピラーMPは、隣り合う2つのスリットSLTの間の領域において、例えば、19列の千鳥状に配置される。そして、紙面の上側から数えて、5列目のメモリピラーMPと、10列目のメモリピラーMPと、15列目のメモリピラーMPとのそれぞれに、1つのスリットSHEが重なっている。
各ビット線BLは、Y方向に沿って延伸して設けられた部分を有し、複数のブロックBLKが設けられた領域をY方向に沿って横切っている。複数のビット線BLは、X方向に並んでいる。各ビット線BLは、ストリングユニットSU毎に少なくとも1つのメモリピラーMPと重なるように配置される。本例では、2本のビット線BLが、各メモリピラーMPと重なっている。
各コンタクトCVは、メモリピラーMPと重なっている複数のビット線BLのうち1本のビット線BLと、当該メモリピラーMPとの間に設けられる。コンタクトCVは、メモリピラーMPとビット線BLとの間を電気的に接続する。なお、スリットSHEと重なったメモリピラーMPと、ビット線BLとの間のコンタクトCVは、省略される。
(メモリセルアレイ42の断面構造)
図24は、第3実施形態に係るメモリデバイス4が備えるメモリセルアレイ42の断面構造の一例を示す断面図である。図24は、メモリ領域MR内でメモリピラーMPとスリットSLTとを含み且つY方向に沿った断面を表示している。なお、図24におけるZ方向は紙面の下側を指しているが、図24の説明では、紙面の上側のことを“上方”と呼び、紙面の下側のことを“下方”と呼ぶ。図24に示すように、メモリデバイス4は、例えば、絶縁体層50~57、導電体層60~66、並びにコンタクトV1及びV2を含む。
絶縁体層50は、例えば、メモリチップMCの最下層に設けられる。絶縁体層50の上に、導電体層60が設けられる。導電体層60の上に、絶縁体層51が設けられる。絶縁体層51の上に、導電体層61及び絶縁体層52が交互に設けられる。最上層の導電体層61の上に、絶縁体層53が設けられる。絶縁体層53の上に、導電体層62と絶縁体層54とが交互に設けられる。最上層の導電体層62の上に、絶縁体層55が設けられる。絶縁体層55の上に、導電体層63及び絶縁体層56が交互に設けられる。最上層の導電体層63の上に、絶縁体層57が設けられる。絶縁体層57の上に、導電体層64が設けられる。導電体層64の上に、コンタクトV1が設けられる。コンタクトV1の上に、導電体層65が設けられる。導電体層65の上に、コンタクトV2が設けられる。コンタクトV2の上に、導電体層66が設けられる。以下では、導電体層64、65及び66が設けられた配線層のことを、それぞれ“M0”、“M1”及び“M2”と呼ぶ。
導電体層60、61、62及び63のそれぞれは、例えば、XY平面に沿って広がった板状に形成される。導電体層64は、例えば、Y方向に延伸したライン状に形成される。導電体層60、61及び63は、それぞれソース線SL、選択ゲート線SGS、及び選択ゲート線SGDとして使用される。複数の導電体層62は、導電体層60側から順に、それぞれワード線WL0~WL7として使用される。導電体層64は、ビット線BLとして使用される。コンタクトV1及びV2は、柱状に設けられる。導電体層64と65との間は、コンタクトV1を介して接続される。導電体層65と導電体層66との間は、コンタクトV2を介して接続される。導電体層65は、例えば、X方向に延伸したライン状に形成された配線である。導電体層66は、メモリチップMCの界面に接し、貼合パッドBPとして使用される。導電体層66は、例えば、銅を含む。
スリットSLTは、XZ平面に沿って広がった板状に形成された部分を有し、絶縁体層51~56、及び導電体層61~63を分断している。各メモリピラーMPは、Z方向に沿って延伸して設けられ、絶縁体層51~56、及び導電体層61~63を貫通している。各メモリピラーMPは、例えば、コア部材70、半導体層71、及び積層膜72を含む。コア部材70は、Z方向に沿って延伸して設けられた絶縁体である。半導体層71は、コア部材70を覆っている。半導体層71の下部は、導電体層60に接している。積層膜72は、半導体層71の側面を覆っている。半導体層71の上に、コンタクトCVが設けられる。コンタクトCVの上には、導電体層64が接触している。
なお、図示された領域には、2つのメモリピラーMPのうち、1つのメモリピラーMPに対応するコンタクトCVが示されている。当該領域においてコンタクトCVが接続されていないメモリピラーMPには、図示されない領域においてコンタクトCVが接続される。メモリピラーMPと複数の導電体層61とが交差した部分は、選択トランジスタSTSとして機能する。メモリピラーMPと導電体層62とが交差した部分は、メモリセルトランジスタMTとして機能する。メモリピラーMPと複数の導電体層63とが交差した部分は、選択トランジスタSTDとして機能する。
(メモリピラーMPの断面構造)
図25は、第3実施形態に係るメモリデバイス4が備えるメモリピラーMPの断面構造の一例を示す、図24のXXV-XXV線に沿った断面図である。図25は、メモリピラーMPと導電体層62とを含み且つの導電体層60と平行な断面を表示している。図25に示すように、積層膜72は、例えば、トンネル絶縁膜73、絶縁膜74、及びブロック絶縁膜75を含む。
コア部材70は、例えば、メモリピラーMPの中心部に設けられる。半導体層71は、コア部材70の側面を囲っている。トンネル絶縁膜73は、半導体層71の側面を囲っている。絶縁膜74は、トンネル絶縁膜73の側面を囲っている。ブロック絶縁膜75は、絶縁膜74の側面を囲っている。導電体層62は、ブロック絶縁膜75の側面を囲っている。半導体層71は、メモリセルトランジスタMT0~MT7並びに選択トランジスタSTD及びSTSのチャネル(電流経路)として使用される。トンネル絶縁膜73及びブロック絶縁膜75のそれぞれは、例えば、酸化シリコンを含む。絶縁膜74は、メモリセルトランジスタMTの電荷蓄積層として使用され、例えば、窒化シリコンを含む。これにより、メモリピラーMPの各々が、1つのNANDストリングNSとして機能する。
(メモリデバイス4の断面構造)
図26は、第3実施形態に係るメモリデバイス4の断面構造の一例を示す断面図である。図26は、メモリ領域MR及びセンスアンプ領域SRを含む断面、すなわちメモリチップMCとCMOSチップCCとを含む断面を表示している。図26に示すように、メモリデバイス4は、センスアンプ領域SRにおいて、半導体基板80、導電体層GC及び81~84、並びにコンタクトCS及びC0~C3を含む。
半導体基板80は、CMOSチップCCの形成に使用される基板である。半導体基板80は、複数のウェル領域(図示せず)を含む。複数のウェル領域のそれぞれには、例えば、トランジスタTRが形成される。複数のウェル領域の間は、例えば、STI(Shallow Trench Isolation)によって分離される。半導体基板80の上に、ゲート絶縁膜を介して導電体層GCが設けられる。センスアンプ領域SR内の導電体層GCは、センスアンプモジュール45に含まれたトランジスタTRのゲート電極として使用される。導電体層GCの上には、コンタクトC0が設けられる。トランジスタTRのソース及びドレインに対応して、半導体基板80の上に2つのコンタクトCSが設けられる。
コンタクトCSの上とコンタクトC0の上とのそれぞれに、導電体層81が設けられる。導電体層81の上に、コンタクトC1が設けられる。コンタクトC1の上に、導電体層82が設けられる。導電体層81及び82の間は、コンタクトC1を介して電気的に接続される。導電体層82の上に、コンタクトC2が設けられる。コンタクトC2の上に、導電体層83が設けられる。導電体層82及び83の間は、コンタクトC2を介して電気的に接続される。導電体層83の上に、コンタクトC3が設けられる。コンタクトC3の上に、導電体層84が設けられる。導電体層83及び84の間は、コンタクトC3を介して電気的に接続される。以下では、導電体層81~84が設けられた配線層のことを、それぞれ“D0”、“D1”、“D2”、及び“D3”と呼ぶ。
導電体層84は、CMOSチップCCの界面に接し、貼合パッドBPとして使用される。センスアンプ領域SR内の導電体層84は、対向して配置されたメモリ領域MR内の導電体層66(すなわち、メモリチップMCの貼合パッドBP)と貼り合わされる。そして、センスアンプ領域SR内の各導電体層84は、1本のビット線BLと電気的に接続される。導電体層84は、例えば、銅を含む。
メモリデバイス4では、CMOSチップCCの配線層D3とメモリチップMCの配線層M2とが、メモリチップMC及びCMOSチップCCとが接合されることにより隣接している。半導体基板80が、上ウエハUWの裏面側に対応し、配線層D3が、上ウエハUWの表面側に対応している。絶縁体層50が、下ウエハLWの裏面側に対応し、配線層M2が、下ウエハLWの表面側に対応している。メモリチップMCの形成に使用された半導体基板は、接合処理後のパッドの形成などの工程に伴い除去されている。
[3-2]第3実施形態の効果
以上で説明されたように、メモリデバイス4は、例えば、メモリセルが3次元に積層された構造を含むメモリチップMCと、その他の制御回路などを含むCMOSチップCCとを有する。メモリチップMCとCMOSチップCCとでは、メモリチップMCの方がウエハ倍率のばらつきがウエハ間で大きくなる傾向がある。具体的には、メモリチップMCは、高層化されたメモリセルアレイ42を備えるため、ウエハの反り量のばらつきが大きくなり、ウエハ倍率のばらつきが大きくなり得る。一方で、CMOSチップCCのショットの配置は、露光装置を基準とした理想格子に近くなる。このため、接合処理が実行される場合には、メモリチップMCが形成されたウエハが、ウエハ倍率を補正することが可能な下ウエハLWに割り当てられ、CMOSチップCCが形成されたウエハが、上ウエハUWに割り当てられることが好ましい。これにより、第1及び第2実施形態のそれぞれは、メモリデバイス4の歩留まりを改善することができる。
[4]第4実施形態
第4実施形態に係る半導体製造システムPSは、第1実施形態と同様の構成を有する。第4実施形態は、上ウエハUWの反り量に依存するランダム成分の重ね合わせずれの補正を、第1実施形態と類似した方法により実行する。以下に、第4実施形態に係る半導体製造システムPSの詳細について説明する。
[4-1]半導体装置の製造方法
以下に、第4実施形態に係る半導体装置の製造方法として、露光装置1を用いた具体的な処理の一例について説明する。すなわち、以下で説明される第1実施形態の露光方法(露光処理)を用いて半導体装置が製造される。
[4-1-1]マップ補正値の作成方法
図27は、第1実施形態に係る露光装置1で使用されるマップ補正値の作成方法の一例を示すフローチャートである。以下に、図27を参照して、マップ補正値の作成方法の一例について説明する。
まず、反り量が異なる上ウエハUWが複数用意され、それぞれに露光処理が実行される(S300)。すなわち、S300の処理では、反り量の異なる2つ以上の上ウエハUWが用意される。S300の処理における露光処理は、上ウエハUWの接合面の露光処理に対応する。
次に、ウエハの反り量が略等しい下ウエハLWが複数用意され、それぞれに露光処理が実行される。(S301)。すなわち、S301の処理では、ウエハ倍率が略等しい2つ以上の下ウエハLWが用意される。S301の処理における露光処理は、下ウエハLWの接合面の露光処理に対応する。
次に、下ウエハLWと上ウエハUWの接合処理を実行する(S302)。これにより、互いに異なる反り量の上ウエハUWが使用された複数の接合ウエハBWが形成される。
次に、接合OL計測が実行される(S303)。この接合OL計測によって、S300の処理で設定された上ウエハUWの反り量毎に、接合OLの計測結果が得られる。接合OLの計測結果は、例えば、サーバー3に記憶される。
次に、サーバー3は、S303の処理における接合OLの計測結果に基づいて、ウエハの反り量と接合OLの計測結果とが関連づけられたマップ補正値を作成する(S304)。そして、作成された複数のマップ補正値は、マップ補正値セット112として、露光装置1の記憶装置11に記憶される。各マップ補正値は、例えば、互いに異なる所定の範囲のウエハの反り量に関連付けられている。この所定の範囲は、例えば、S300の処理で設定されたウエハの反り量の基準として設定される。
なお、下ウエハLWの反り量が異なっている場合においても、S304の処理で作成される複数のマップ補正値に対する影響は小さい。このため、S301の処理において用意される下ウエハLWのウエハの反り量は、異なっていてもよい。
[4-1-2]露光処理から接合処理までの流れ
図28は、第4実施形態に係る半導体製造システムPSにおけるランダム成分のアライメント補正に関連する工程の一例を示すフローチャートである。以下に、図28を参照して、第1実施形態における露光処理から接合処理までの流れについて説明する。
まず、接合面の露光対象である上ウエハUWの反り量が計測される(S310)。上ウエハUWの反り量のデータは、例えば、サーバ3を介して露光装置1に転送され、露光装置1の記憶装置11に記憶される。
次に、計測された反り量に対応するマップ補正値を用いて、上ウエハUWの接合面の露光処理が実行される(S311)。例えば、露光装置1は、反り量が大きいウエハに適用するマップ補正値として、反り量の大きい上ウエハUWを用いた接合ウエハBWの接合OL計測結果に基づいて作成されたマップ補正値を選択する。また、露光装置1は、反り量が小さいウエハに適用するマップ補正値として、反り量の小さい上ウエハUWを用いた接合ウエハBWの接合OL計測結果に基づいて作成されたマップ補正値を選択する。
また、S310及びS311の処理と並行して、下ウエハLWの前工程の処理が実行される(S320)。これにより、下ウエハLWが形成される。
関連付けられた上ウエハUW及び下ウエハLWのそれぞれの前工程が完了すると(S330)、接合処理が実行される(S331)。これにより、関連付けられた上ウエハUW及び下ウエハLWが接合された接合ウエハBWが形成される。
なお、露光装置1は、ウエハ倍率の補正値と関連付けられたマップ補正値が無い場合に、当該ウエハの反り量に近い反り量に関連付けられたマップ補正値を利用してもよいし、複数のマップ補正値の組み合わせに基づいて算出されたマップ補正値を利用してもよい。また、露光装置1又はサーバー3が、ウエハの反り量とマップ補正値との複数の組み合わせに基づいて、ショット毎にウエハの反り量とオーバーレイ補正値との関係式を作成し、露光処理においてこの関係式に基づいたマップ補正値が利用されてもよい。
[4-2]第4実施形態の効果
2枚のウエハの接合により形成される半導体装置では、上ウエハUWの反り量に応じて、接合OL(オーバーレイ)におけるランダム成分の重ね合わせずれが発生するおそれがある。この要因の一つとして、接合処理時に上ウエハUWに印加される応力が、上ウエハUWの反り量に応じて変化することが考えられる。上ウエハUWに印加される応力が変化すると、接合処理時に上ウエハUWが上ステージ233から剥がれて下ウエハLW上に落ちる際の上ウエハUWに対するストレスが変化し、重ね合わせずれが発生し得る。このような接合ウエハBWにおけるランダム成分の重ね合わせずれを抑制する方法としては、前工程における所定の露光処理において、接合OLが改善するような露光マップ補正を利用することが考えられる。
ここで、第2比較例を用いて、第4実施形態における接合オーバーレイの改善方法の一例について説明する。なお、本例では、下ウエハLWの前工程におけるウエハの反り量のばらつきが小さく、上ウエハUWの前工程におけるウエハの反り量のばらつきが大きいものと仮定する。
図29は、第2比較例における接合オーバーレイの改善方法の一例を示す概略図である。図29の(A)及び(B)は、露光マップ補正を適用する前及び後にそれぞれ対応し、ロットの接合面における露光OL計測と接合OL計測とのそれぞれの結果を示している。なお、露光マップ補正を適用する前及び後のそれぞれで、下ウエハLWの露光OLにおける重ね合わせは良好であると仮定する。
図29の(A)に示すように、前工程の露光処理において、上ウエハUW1は、ウエハの反り量が大きく、上ウエハUW2は、ウエハの反り量が小さい。上ウエハUW1及びUW2のそれぞれの露光OL計測では、重ね合わせが良好である。そして、接合処理により、接合ウエハBW1及びBW2が、上ウエハUW1及びUW2をそれぞれ用いて形成される。本例では、上ウエハUW1と下ウエハLWとが接合された接合ウエハBW1と、上ウエハUW2と下ウエハLWとが接合された接合ウエハBW2とのそれぞれで、接合処理におけるウエハ倍率の補正に基づくランダム成分の重ね合わせずれが残っている。このため、接合ウエハBW1及びBW2のそれぞれの接合OL計測では、重ね合わせが悪くなる。
第2比較例では、接合ウエハBW1の接合OL計測の結果に基づいてマップ補正値MCV3が作成され、マップ補正値MCV3が後続のロットの処理に使用される。すると、図29の(B)に示すように、後続のロットの露光OL計測では、ウエハの反り量が大きい上ウエハUW3と、ウエハの反り量が小さい上ウエハUW4とのそれぞれの露光OLが、マップ補正値MCV3の適用により悪くなり得る。この理由は、接合処理の重ね合わせを改善することが可能なマップ補正値が利用されることにより、露光処理で形成されるパターンと下地パターンとの重ね合わせずれが生じ得るからである。上ウエハUW3と下ウエハLWとが接合された接合ウエハBW3における接合OL計測の結果では、上ウエハUW3の露光処理でマップ補正値MCV3が利用されていることから、ランダム成分の重ね合わせずれが抑制され、良好になり得る。
しかしながら、ランダム成分の重ね合わせずれの傾向は、上ウエハUWの反り量に応じて変化し得る。このため、上ウエハUW4と下ウエハLWとが接合された接合ウエハBW4では、露光処理におけるウエハの反り量が小さいのに対して、“ウエハ反り量大”に対応するマップ補正値MCV3が利用されていることから、ランダム成分の重ね合わせずれの改善量が、接合ウエハBW3よりも悪くなり得る。このように、上ウエハUWの反り量によって、オーバーレイのマップ傾向に差が生じ得る。このため、第2比較例では、上ウエハUWの反り量に応じてオーバーレイの改善量が低下し得る。
そこで、第4実施形態に係る露光装置1は、露光処理において、上ウエハUWの反り量に応じて、上ウエハUWの接合面の露光処理で使用するマップ補正値MCVを選択する機能を有する。
図30は、第4実施形態における接合オーバーレイの改善方法の一例を示す概略図である。図30の(A)及び(B)は、第4実施形態の露光マップ補正を適用する前及び後にそれぞれ対応し、ロットの接合面における露光OL計測と接合OL計測とのそれぞれの結果を示している。なお、露光マップ補正を適用する前及び後のそれぞれで、上ウエハUWの露光OLにおける重ね合わせは良好であると仮定する。図30の(A)に示すように、第4実施形態の露光マップ補正を適用する前の一例は、第2比較例の露光マップ補正を適用する前の一例と同様である。
第4実施形態では、上ウエハUW1の接合面の露光処理の前に計測された上ウエハUW1の反り量と、接合ウエハBW1の接合OL計測の結果とに基づいて、マップ補正値MCV3が作成される。同様に、上ウエハUW2の接合面の露光処理の前に計測された上ウエハUW2の反り量と、接合ウエハBW2の接合OL計測の結果とに基づいて、マップ補正値MCV4が作成される。そして、マップ補正値MCV3及びMCV4のそれぞれが、マップ補正値セット112として、露光装置1の記憶装置11に記憶される。その後、マップ補正値セット112が後続のロットの処理に使用される。
すると、図30の(B)に示すように、第4実施形態における後続のロットの露光処理では、上ウエハUWの反り量に応じたマップ補正値MCVが利用される。具体的には、ウエハ反り量が大きい上ウエハUW5に、“ウエハ反り量大”に関連付けられたマップ補正値MCV3が適用される。ウエハ反り量が小さい上ウエハUW6に、“ウエハ反り量小”に関連付けられたマップ補正値MCV4が適用される。その結果、上ウエハUW5の露光OL計測の結果は、マップ補正値MCV3が適用されない場合よりも悪くなり得る。同様に、上ウエハUW6の露光OL計測の結果は、マップ補正値MCV4が適用されない場合よりも悪くなり得る。
そして、接合処理により、接合ウエハBW5が、上ウエハUW5と、関連付けられた下ウエハLWとを用いて形成され、接合ウエハBW6が、上ウエハUW6と、関連付けられた下ウエハLWとを用いて形成される。接合ウエハBW5における接合OL計測の結果では、上ウエハUW5の接合面の露光処理において上ウエハUW5の反り量に適合したマップ補正値MCV3が利用されていることから、ランダム成分の重ね合わせずれが抑制され、良好になり得る。同様に、接合ウエハBW6における接合OL計測の結果では、上ウエハUW6の接合面の露光処理において上ウエハUW6の反り量に適合したマップ補正値MCV4が利用されていることから、ランダム成分の重ね合わせずれが抑制され、良好になり得る。
以上のように、第4実施形態に係る露光装置1は、上ウエハUWの接合面の露光処理における重ね合わせずれが大きくなるが、接合処理における重ね合わせずれを抑制し得る。歩留まりに対する影響としては、上ウエハUWの接合面における露光OLが悪化する場合よりも、接合OLが悪化する場合の方が大きい場合がある。これに対して、第4実施形態に係る露光装置1は、重ね合わせずれを許容できる範囲が広い工程(例えば、前工程の露光処理)における重ね合わせずれを適宜許容している。これにより、第4実施形態に係る露光装置1は、重ね合わせずれを許容できる範囲が狭い工程(例えば、接合処理)における重ね合わせずれを抑制している。その結果、第4実施形態に係る露光装置1は、第1実施形態と同様に、半導体装置の歩留まりを改善することができる。
[5]第5実施形態
第5実施形態に係る半導体製造システムPSは、第1実施形態と同様の構成を有する。第5実施形態は、上ウエハUWの反り量に依存するランダム成分の重ね合わせずれの補正を、第2実施形態と類似した方法により実行する。以下に、第5実施形態に係る半導体製造システムPSの詳細について説明する。
[5-1]上ウエハUWの反り量と多項式回帰係数との関係性
図31は、第5実施形態に係る半導体製造システムPSにより製造される接合ウエハBWにおける上ウエハUWの反り量と多項式回帰係数との関係性の一例を示す図である。図31の(D)~(J)に示された重ね合わせずれ成分は、図2の(D)~(J)に示された重ね合わせずれ成分にそれぞれ対応している。各重ね合わせずれ成分の枠に示されたグラフは、縦軸が多項式回帰係数(K値)を示し、横軸が上ウエハUWの反り量(UW反り量)を示している。
図31に示すように、本例では、K7~K16、K19及びK20のそれぞれは、上ウエハUWの反り量に対して強い感度を有しない。一方で、K17及びK18は、上ウエハUWの反り量に対して強い感度を有している。すなわち、本例の接合ウエハBWでは、上ウエハUWの反り量の大きさに応じて、接合OL計測のK17及びK18に基づく重ね合わせずれ量が変化し得る。そこで、第5実施形態に係る半導体製造システムPSでは、接合OL計測により得られた多項式回帰係数(例えば、K17及びK18)と、上ウエハUWの反り量との関係式を作成して、露光処理におけるアライメントに使用する。
[5-2]半導体装置の製造方法
以下に、第5実施形態に係る半導体装置の製造方法として、半導体製造システムPSを用いた具体的な処理の一例について説明する。すなわち、以下で説明される第5実施形態の露光方法(露光処理)を用いて半導体装置が製造される。
[5-2-1]補正式の作成方法
図32は、第5実施形態に係る露光装置1で使用されるOL補正式の作成方法の一例を示すフローチャートである。図32を参照して、OL補正式の作成方法の一例について説明する。
まず、第4実施形態と同様に、S300~S303の処理が実行される。つまり、反り量の異なる複数の上ウエハUWが用意され、上ウエハUWの接合面の露光処理が実行される(S300)。反り量が略等しい複数の下ウエハLWが用意され、下ウエハLWの接合面の露光処理が実行される(S301)。そして、下ウエハLWと上ウエハUWの接合処理が実行される(S302)。その後、S302の処理で形成された複数の接合ウエハBWのそれぞれに対して、接合OL計測が実行される(S303)。
次に、サーバー3は、S303の処理における接合OLの計測結果に基づいて、上ウエハUWの反り量と接合OLの計測結果とが関連づけられたOL(オーバーレイ)補正式を作成する(S400)。そして、作成されたOL補正式は、例えば、露光装置1の記憶装置11に記憶される。OL補正式は、上ウエハUWの反り量と所定のK値との関係式である。つまり、OL補正式に、上ウエハUWの反り量の計測値が代入されることによって、露光装置1がアライメントの補正に使用可能なK値の補正値が算出され得る。このK値は、上ウエハUWの反り量に対して依存性を有するパラメータであり、例えば、K17及びK18である。OL補正式で使用されるK値としては、K17及びK18に限定されず、その他のK値が使用されてもよい。第5実施形態では、少なくとも、接合OLで上ウエハUWの反り量に対して感度を有するK値がOL補正式に使用されていればよい。
[5-1-2]露光処理から接合処理までの流れ
図33は、第5実施形態に係る半導体製造システムPSにおけるランダム成分のアライメント補正に関連する工程の一例を示すフローチャートである。以下に、図33を参照して、第5実施形態における露光処理から接合処理までの流れについて説明する。
まず、接合面の露光対象である上ウエハUWの反り量が計測される(S310)。上ウエハUWの反り量のデータは、例えば、サーバ3を介して露光装置1に転送され、露光装置1の記憶装置11に記憶される。
次に、S400の処理で作成されたOL補正式とS310の処理で計測された上ウエハUWの反り量に基づいたOL補正値を用いて、上ウエハUWの接合面の露光処理が実行される(S410)。具体的には、第5実施形態に係る露光装置1は、まず、OL補正式に上ウエハUWの反り量の数値を代入することによって、例えば、K17及びK18のOL補正値を算出する。そして、露光装置1は、アライメント補正処理(図9のS103)において、少なくとも3箇所のアライメントマークAMの計測結果を用いた多項式回帰により算出されたOL補正値に対して、上ウエハUWの反り量に基づいて算出されたK17及びK18のOL補正値を反映させる。すなわち、K値の補正には、上ウエハUWの反り量をOL補正式に代入することにより算出されたK値が使用される。例えば、上ウエハUWの反り量に基づいて算出されたOL補正値(K17及びK18)は、ウエハ面内のアライメント補正値のオフセットとして利用される。
また、S310及びS311の処理と並行して、下ウエハLWの前工程の処理が実行される(S320)。これにより、下ウエハLWが形成される。
関連付けられた上ウエハUW及び下ウエハLWのそれぞれの前工程が完了すると(S330)、接合処理が実行される(S331)。これにより、関連付けられた上ウエハUW及び下ウエハLWが接合された接合ウエハBWが形成される。第5実施形態に係る露光装置1におけるその他の処理は、第4実施形態と同様である。
[5-2]第5実施形態の効果
以上で説明された第5実施形態に係る露光装置1に依れば、第4実施形態と同様に、露光処理における上ウエハUWの重ね合わせずれが大きくなるが、接合処理における重ね合わせずれを抑制し得る。その結果、第5実施形態に係る露光装置1は、第4実施形態と同様に、半導体装置の歩留まりを改善することができる。
なお、第5実施形態におけるOL補正式の作成には、第4実施形態の変形例と同様に、ゼルニケ多項式が利用されてもよい。本例では、上ウエハUWの反り量との相関が強いゼルニケ係数を用いて、OL補正式が作成される。そして、露光処理1が、上ウエハUWの反り量に基づいて当該ゼルニケ係数の補正値を算出し、アライメント補正処理に使用する。すなわち、露光装置1は、上ウエハUWの反り量に基づいて算出された所定のゼルニケ係数の補正値に基づいて、アライメント補正における所定のゼルニケ係数の数値を補正してもよい。OL補正式の作成にゼルニケ多項式が利用された場合においても、多項式回帰係数が利用された場合と同様に、接合処理における重ね合わせずれが抑制され得る。
[6]その他
上記実施形態において、動作の説明に用いたフローチャートは、あくまで一例である。フローチャートを用いて説明された各動作は、処理の順番が可能な範囲で入れ替えられてもよいし、その他の処理が追加されてもよいし、一部の処理が省略されてもよい。上記実施形態では、下ステージ230に載置(保持)された下ウエハLWにアライメント補正を適用して接合する場合を例示したが、これに限定されない。接合処理におけるアライメント補正は、例えば、上ステージ233に載置(保持)された上ウエハUWに適用されても良いし、上ステージ233に保持された上ウエハUWと、下ステージ230に保持された下ウエハLWとの両方に適用されてもよい。第4実施形態は、第1~第3実施形態の何れと組み合わされてもよい。第5実施形態は、第1~第3実施形態の何れと組み合わされてもよい。本明細書において、CPUの替わりに、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、あるいはFPGA(field-programmable gate array)などが使用されてもよい。また、実施形態において説明された処理のそれぞれは、専用のハードウェアによって実現されてもよい。実施形態で説明された処理は、ソフトウェアにより実行される処理と、ハードウェアによって実行される処理とが混在していてもよいし、どちらか一方のみであってもよい。
なお、ウエハの反り量は、露光装置1によって計測されてもよいし、外部の計測装置によって計測されてもよい。本明細書において、ウエハの反り量は、例えば、ウエハの外周部の高さとウエハの中心部の高さとの差によって表現される。ウエハの反り量の単位としては、例えば、マイクロメートル(μm)が使用される。ウエハの反り量は、ウエハ中心の高さの測定結果に基づき、3点基準平面からの符号付距離によって表現されてもよい。ウエハの反り量は、例えば、3点基準平面より上の場合はプラス、下の場合はマイナスに設定される。ウエハの反り量は、例えば、レーザ変位計、共焦点式変位計、静電容量式、ヘテロダイン干渉計、フィゾー干渉計などを用いてウエハの各座標の高さを計測することにより、ウエハ形状(反り)を算出することによって、計測され得る。
本明細書において“接続”は、電気的に接続されている事を示し、間に別の素子を介することを除外しない。“電気的に接続される”は、電気的に接続されたものと同様に動作することが可能であれば、絶縁体を介していてもよい。“柱状”は、製造工程において形成されたホール内に設けられた構造体であることを示している。“平面視”は、例えば半導体基板80の表面に対して鉛直な方向に対象物を見ることに対応している。“領域”は、CMOSチップCCの半導体基板80によって含まれる構成と見なされてもよい。例えば、半導体基板80がメモリ領域MRを含むと規定された場合、メモリ領域MRは、半導体基板80の上方の領域に関連付けられる。貼合パッドBPは、“接合金属”と呼ばれてもよい。露光装置1のカメラ144は、光学系(顕微鏡)と受光センサとが分かれて構成されてもよい。カメラ144、232及び235のそれぞれは、アライメントマークAMを計測可能であればよく、“計測装置”と呼ばれてもよい。本明細書において、“重ね合わせずれ”は、“位置ずれ”と言い換えられてもよい。
第3実施形態で説明された構成はあくまで例示であり、メモリデバイス4の構成はそれらに限定されない。メモリデバイス4の回路構成、平面レイアウト、及び断面構造は、メモリデバイス4のデザインに応じて適宜変更され得る。例えば、第3実施形態では、CMOSチップCCの上にメモリチップMCが設けられる場合について例示したが、メモリチップMCの上にCMOSチップCCが設けられてもよい。下ウエハLWにメモリチップMCが割り当てられ、上ウエハUWにCMOSチップCCが割り当てられた場合について例示したが、上ウエハUWにメモリチップMCが割り当てられ、下ウエハLWにCMOSチップCCが割り当てられてもよい。第1及び第2実施形態で説明された製造方法を適用する場合、ウエハ間でウエハ倍率のばらつきが大きいウエハが、下ウエハLWに割り当てられることが好ましい。これにより、接合処理における重ね合わせずれが抑制され得るため、重ね合わせずれ起因の不良の発生が抑制され得る。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…露光装置、2…接合装置、3…サーバー、4…メモリデバイス、10…制御装置、11…記憶装置、110…露光レシピ、111…補正値情報、12…搬送装置、13…通信装置、14…露光ユニット、140…ウエハステージ、141…レチクルステージ、142…光源、143…投影光学系、144…カメラ、20…制御装置、21…搬送装置、22…通信装置、23…接合ユニット、230…下ステージ、231…応力装置、232…カメラ、233…上ステージ、234…押圧ピン、235…カメラ、236…共通ターゲット、30…CPU、31…ROM、32…RAM、33…記憶装置、34…通信装置、40…メモリインターフェース、41…シーケンサ、42…メモリセルアレイ、43…ドライバモジュール、44…ロウデコーダモジュール、45…センスアンプモジュール、50~57…絶縁体層、50…絶縁体層、51~57…絶縁体層、60~66…導電体層、70…コア部材、71…半導体層、72…積層膜、73…トンネル絶縁膜、74…絶縁膜、75…ブロック絶縁膜、80…半導体基板、81~84…導電体層、C0~C3,V1,V2…コンタクト、M0~M2,D0~D3…配線層、BLK…ブロック、SU…ストリングユニット、MT…メモリセルトランジスタ、TR…トランジスタ、BL…ビット線、WL…ワード線、SGD,SGS…選択ゲート線

Claims (16)

  1. 基板を露光する露光装置であって、
    前記基板を保持可能に構成されたステージと、
    互いに異なるアライメント補正値を有する複数の補正マップを記憶可能に構成された記憶装置と、
    前記基板に配置された複数のアライメントマークの計測結果又は前記基板の反り量に基づいて前記複数の補正マップから1つの補正マップを選択し、前記選択した1つの補正マップに基づいて前記ステージを移動させることにより、前記基板に対する露光位置を制御するように構成された制御装置と、を備える、
    露光装置。
  2. 前記露光は、前記基板に対する複数のショットの露光を含み、
    前記補正マップは、ショット毎のアライメント補正値を含む、
    請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記複数のアライメントマークを計測する計測装置をさらに備え、
    前記制御装置は、前記基板の露光処理において、前記複数のアライメントマークの計測結果に基づいて、前記基板の面内における倍率成分のアライメント補正係数を算出し、前記アライメント補正係数の大きさに基づいて、前記複数の補正マップから1つの補正マップを選択する、
    請求項1に記載の露光装置。
  4. 基板を露光する露光装置であって、
    前記基板を保持可能に構成されたステージと、
    前記基板上に形成された複数のアライメントマークを計測可能に構成された計測装置と、
    第1のアライメント補正係数と第2のアライメント補正係数とに基づいて前記ステージを移動させることにより、前記基板に対する露光位置を制御するように構成された制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記基板の露光処理において、前記アライメントマークの計測結果を用いた多項式回帰により前記第1のアライメント補正係数を算出し、前記第1のアライメント補正係数の大きさ又は前記基板の反り量に基づいて前記第2のアライメント補正係数を補正する、
    露光装置。
  5. 前記第1のアライメント補正係数は、倍率成分の位置ずれに対応する、
    請求項4に記載の露光装置。
  6. 前記第2のアライメント補正係数は、前記多項式回帰により算出され、前記第1のアライメント補正係数の大きさに基づいて補正される、
    請求項4に記載の露光装置。
  7. 露光位置は、X方向と、前記X方向と交差するY方向とを用いた座標系により表現され、X座標を“x”とし、Y座標を“y”とした場合に、
    前記X方向のアライメント補正式は、K3・xとK17・x・yとの和を含み、
    前記Y方向のアライメント補正式は、K4・yとK18・x・yとの和を含み、
    前記K3及び前記K4は、前記第1のアライメント補正係数に対応し、
    前記K17及び前記K18は、前記第2のアライメント補正係数に対応する、
    請求項6に記載の露光装置。
  8. 前記第2のアライメント補正係数は、ゼルニケ多項式の係数である、
    請求項4に記載の露光装置。
  9. 基板に配置された複数のアライメントマークの計測結果又は前記基板の反り量に基づいて、互いに異なるアライメント補正値を有する複数の補正マップから1つの補正マップを選択することと、
    前記選択した1つの補正マップに基づいて前記基板に対する露光位置を制御することと、を備える、
    露光方法。
  10. 前記補正マップは、ショット毎のアライメント補正値を含む、
    請求項9に記載の露光方法。
  11. 前記複数のアライメントマークを計測することと、
    前記アライメントマークの計測結果に基づいて、前記基板の面内における倍率成分のアライメント補正係数を算出することと、
    前記アライメント補正係数の大きさに基づいて複数の補正マップから1つの補正マップを選択することと、をさらに備える、
    請求項9に記載の露光方法。
  12. 基板上に形成されたアライメントマークを計測することと、
    前記アライメントマークの計測結果を用いた多項式回帰により第1のアライメント補正係数を算出することと、
    前記第1のアライメント補正係数の大きさ又は前記基板の反り量に基づいて第2のアライメント補正係数を補正することと、
    前記第1のアライメント補正係数と補正された前記第2のアライメント補正係数とに基づいて前記基板に対する露光位置を制御することと、を備える、
    露光方法。
  13. 前記第1のアライメント補正係数は、倍率成分の位置ずれに対応する、
    請求項12に記載の露光方法。
  14. 前記第2のアライメント補正係数は、前記多項式回帰により算出され、前記第1のアライメント補正係数の大きさに基づいて補正される、
    請求項12に記載の露光方法。
  15. 露光位置は、X方向と、前記X方向と交差するY方向とを用いた座標系により表現され、X座標を“x”とし、Y座標を“y”とした場合に、
    前記X方向のアライメント補正式は、K3・xとK17・x・yとの和を含み、
    前記Y方向のアライメント補正式は、K4・yとK18・x・yとの和を含み、
    前記K3及び前記K4は、前記第1のアライメント補正係数に対応し、
    前記K17及び前記K18は、前記第2のアライメント補正係数に対応する、
    請求項14に記載の露光方法。
  16. 前記第2のアライメント補正係数は、ゼルニケ多項式の係数である、
    請求項12に記載の露光方法。
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