JP2023107395A - 産業車両の制動システム - Google Patents

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Abstract

【課題】バッテリの充電率に関わらず、安定した制動を実現することができる産業車両の制動システムを提供する。【解決手段】制動システム1は、油圧ポンプ7とブレーキユニット12との間に配置された開度調整弁18と、ブレーキユニット12とマスターシリンダ14及び開度調整弁18との間に配置された切替弁16と、走行モータ4に供給される電力を蓄えるバッテリ5の充電率が閾値以下であるときは、走行モータ4が発電機として動作する回生制動を行うように走行モータ4を制御し、バッテリ5の充電率が閾値よりも高いときは、開度調整弁18がブレーキペダル11の操作量に応じた開度で開くように開度調整弁18を制御すると共に、油圧ポンプ7からブレーキユニット12に向けて作動油が流れることでブレーキユニット12にブレーキフルードが供給されるように切替弁16を制御する制動制御部78とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、産業車両の制動システムに関する。
産業車両の制動システムとしては、例えば特許文献1に記載されている技術が知られている。特許文献1に記載の制動システムでは、フォークリフトの走行時に、運転者によってブレーキペダルが踏み込まれると、バッテリから走行用モータへの電力供給が停止され、走行用モータが発電機として作動し、回生制動が行われる。
特開2008-280178号公報
ところで、フォークリフト等の産業車両では、機械式のブレーキと回生式のブレーキとが備わっている。機械式のブレーキの寄与度が高い場合には、通常時の回生のエネルギーが小さくなり、エネルギーロスにつながる。一方、回生式のブレーキの寄与度が高い場合には、回生制動が困難になると、制動距離が長くなったり、運転者によるフィーリングの違和感が発生する。
一方で、近年では、世界の環境対応への促進の観点から、電動フォークリフトのエネルギーソースとして、自動車と同様にリチウムイオンバッテリを使用することが増えてきている。しかし、リチウムイオンバッテリが搭載された電動フォークリフトにおいて、バッテリの充電率が高い状態で大きな回生制動が行われると、バッテリの通電電圧が一時的にバッテリの上限電圧に達してしまい、回生制動が生じにくくなる可能性がある。
本発明の目的は、バッテリの充電率に関わらず、安定した制動を実現することができる産業車両の制動システムを提供することである。
本発明の一態様は、走行モータにより回転駆動される駆動輪を制動させる産業車両の制動システムにおいて、産業車両の運転者が操作するブレーキペダルと、駆動輪に機械的な制動力を付与するブレーキユニットと、ブレーキペダルと機械的に連結され、液油により駆動されるマスターシリンダと、作動油を供給する油圧源と、油圧源とブレーキユニットとの間に配置された開度調整弁と、ブレーキユニットとマスターシリンダ及び開度調整弁との間に配置された切替弁と、走行モータに供給される電力を蓄えるバッテリの充電率を検知する充電率検知部と、ブレーキペダルの操作量を検出する操作量検出部と、操作量検出部により検出されたブレーキペダルの操作量に基づいて、ブレーキペダルが操作されたかどうかを判定するブレーキ操作状態判定部と、ブレーキ操作状態判定部によりブレーキペダルが操作されたと判定されたときに、充電率検知部により検知されたバッテリの充電率に基づいて、駆動輪を制動させるように走行モータ、開度調整弁及び切替弁を制御する制動制御部とを備え、制動制御部は、バッテリの充電率が閾値以下であるときは、走行モータが発電機として動作する回生制動を行うように走行モータを制御し、バッテリの充電率が閾値よりも高いときは、開度調整弁がブレーキペダルの操作量に応じた開度で開くように開度調整弁を制御すると共に、開度調整弁により油圧源からブレーキユニットに向けて作動油が流れることでブレーキユニットに液油が供給されるように切替弁を制御する。
このような制動システムにおいては、バッテリの充電率が検知されると共に、ブレーキペダルの操作量が検出される。バッテリの充電率が閾値以下であるときは、走行モータが発電機として動作する回生制動を行うように制御される。バッテリの充電率が閾値よりも高いときは、開度調整弁がブレーキペダルの操作量に応じた開度で開くように制御されると共に、開度調整弁により油圧源からブレーキユニットに向けて作動油が流れることでブレーキユニットに液油が供給されるように切替弁が制御される。このため、ブレーキユニットにより駆動輪に機械的な制動力が付与される。このようにバッテリの充電率が閾値以下であるときは、走行モータによる回生制動が行われる。一方、バッテリの充電率が閾値よりも高いときは、ブレーキユニットによって油圧を利用した機械制動が行われる。これにより、バッテリの充電率に関わらず、安定した制動が実現される。
制動制御部は、バッテリの充電率が閾値以下である場合に、ブレーキペダルの操作量が規定量以下であるときは、回生制動を行うように走行モータを制御し、ブレーキペダルの操作量が規定量よりも大きいときは、回生制動を行うように走行モータを制御すると共に、マスターシリンダからブレーキユニットに液油が供給されるように切替弁を制御してもよい。
このような構成では、バッテリの充電率が閾値以下である場合に、ブレーキペダルの操作量が規定量以下であるときは、回生制動が行われる。バッテリの充電率が閾値以下である場合に、ブレーキペダルの操作量が規定量よりも大きいときは、回生制動が行われると共に、マスターシリンダからブレーキユニットに液油が供給されることで、ブレーキユニットにより駆動輪に機械的な制動力が付与される。このようにバッテリの充電率が閾値以下であると共に、ブレーキペダルの操作量が規定量よりも大きいときは、回生制動とブレーキユニットによる機械制動とが行われる。従って、更に安定した制動が実現される。
開度調整弁は、油圧源からブレーキユニットに向けて作動油を流す可変の制動位置と、作動油をタンクに戻すリターン位置とを有し、制動制御部は、バッテリの充電率が閾値よりも高いときは、開度調整弁が制動位置にある状態でブレーキペダルの操作量に応じた開度で開くように開度調整弁を制御すると共に、ブレーキユニットに液油が供給されるように切替弁を制御し、その後操作量検出部により検出されたブレーキペダルの操作量に基づいて、ブレーキペダルの操作が解除されたかどうかを判断し、ブレーキペダルの操作が解除されたときは、開度調整弁が制動位置からリターン位置に切り替わるように開度調整弁を制御してもよい。
このような構成では、バッテリの充電率が閾値よりも高い場合に、ブレーキユニットによって油圧を利用した機械制動が行われた後、ブレーキペダルの操作が解除されたときは、開度調整弁が制動位置からリターン位置に切り替わることで、作動油がタンクに戻る。従って、油圧を利用した機械制動がスムーズに解除される。
油圧源は、油圧ポンプと、油圧ポンプから吐出された作動油を蓄圧するアキュムレータとを有し、油圧ポンプと開度調整弁との間には、開閉弁が配置されており、アキュムレータは、開閉弁と開度調整弁との間に接続されていてもよい。
このような構成では、アキュムレータに作動油を蓄圧することにより、開度調整弁によりアキュムレータからブレーキユニットに向けて作動油が流れることでブレーキユニットに液油が供給される。従って、油圧を利用した機械制動が効率的に行われる。
制動システムは、アキュムレータの圧力を検出する圧力検出部と、ブレーキ操作状態判定部によりブレーキペダルが操作されていないと判定されると共に、圧力検出部により検出されたアキュムレータの圧力が規定圧以下であるときに、開閉弁を開くように制御する蓄圧制御部とを更に備えてもよい。
このような構成では、ブレーキペダルが操作されていない状態において、アキュムレータの圧力が規定圧以下であるときは、油圧ポンプから吐出された作動油がアキュムレータに蓄圧される。従って、その後にブレーキペダルが操作される際に、アキュムレータに蓄圧された作動油を使用することができる。
制動システムは、産業車両のスイッチバックが行われるかどうかを検知するスイッチバック検知部と、スイッチバック検知部により産業車両のスイッチバックが行われることが検知されたときに、充電率検知部により検知されたバッテリの充電率に基づいて、駆動輪を減速させるように走行モータ、開度調整弁及び切替弁を制御するスイッチバック制御部とを更に備え、スイッチバック制御部は、バッテリの充電率が閾値以下であるときは、回生制動を行うように走行モータを制御し、バッテリの充電率が閾値よりも高いときは、開度調整弁を開くように制御すると共に、開度調整弁により油圧源からブレーキユニットに向けて作動油が流れることでブレーキユニットに液油が供給されるように切替弁を制御してもよい。
このような構成では、産業車両がスイッチバックする際に、バッテリの充電率が閾値以下であるときは、走行モータによる回生制動が行われる。バッテリの充電率が閾値よりも高いときは、開度調整弁が開くように制御されると共に、開度調整弁により油圧源からブレーキユニットに向けて作動油が流れることでブレーキユニットに液油が供給されるように切替弁が制御されるため、ブレーキユニットにより駆動輪に機械的な制動力が付与される。このようにバッテリの充電率が閾値以下であるときは、回生制動を利用した減速が行われる。一方、バッテリの充電率が閾値よりも高いときは、油圧を利用した機械的な減速が行われる。従って、バッテリの充電率に関わらず、安定したスイッチバック動作が実現される。
切替弁は、マスターシリンダからブレーキユニットに液油を供給する第1位置と、開度調整弁側からブレーキユニットに液油を供給する第2位置とを有し、切替弁に電力が供給されない状態では、切替弁の位置が第1位置であってもよい。
このような構成では、切替弁の電気信号線に断線等が発生している場合でも、マスターシリンダからブレーキユニットに液油が供給されるため、ブレーキユニットによる機械制動が行われる。
本発明によれば、バッテリの充電率に関わらず、安定した制動を実現することができる。
本発明の一実施形態に係る制動システムを示す構成図である。 図1に示された制動システムの制御系構成図である。 ブレーキペダルの踏込量と駆動輪の制動力との関係を示すグラフである。 図2に示された走行状態判定部により実行される走行状態判定処理の手順を示すフローチャートである。 図2に示された蓄圧制御部により実行される蓄圧制御処理の手順を示すフローチャートである。 図1に示された制動システムにおいて蓄圧制御処理が実行される際の動作を示す構成図である。 図2に示された制動制御部により実行される制動制御処理の手順を示すフローチャートである。 図1に示された制動システムにおいて制動制御処理が実行される際に、バッテリの充電率が低い場合にブレーキペダルが踏み込まれたときの動作を示す構成図である。 図1に示された制動システムにおいて制動制御処理が実行される際に、バッテリの充電率が高い場合にブレーキペダルが踏み込まれたときの動作を示す構成図である。 図9に示された状態からブレーキペダルを離したときの動作を示す構成図である。 図2に示されたスイッチバック制御部により実行されるスイッチバック制御処理の手順を示すフローチャートである。 図1に示された制動システムの動作の状態遷移図である。 図1に示された制動システムにおいて電気信号線の断線が生じた場合の制動動作を示す表である。 リチウムイオンバッテリにおける充電率(SOC)と開放電圧との関係を示すグラフである。 図9に示された制動システムの動作の変形例を示す構成図である。 図1に示された開度調整弁の変形例を示す油圧回路図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、図面において、同一または同等の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る制動システムを示す構成図である。図1に示される構成図は、ブロック図及び油圧回路図を含んでいる。図1において、本実施形態の制動システム1は、産業車両の一つである電動式のフォークリフト2に搭載されている。
フォークリフト2は、駆動輪3を回転駆動させる走行モータ4と、この走行モータ4に供給される電力を蓄えるバッテリ5とを備えている。バッテリ5としては、例えばリチウムイオンバッテリ等が使用される。
走行モータ4は、発電機としても機能する。走行モータ4が発電機として動作すると、駆動輪3に回生ブレーキ(回生制動)がかかり、走行モータ4から電力が発生する。そして、走行モータ4から発生した電力がバッテリ5に供給される。
また、フォークリフト2は、荷役シリンダ6と、この荷役シリンダ6に作動油を供給する油圧ポンプ7と、作動油を貯留するタンク8と、荷役シリンダ6と油圧ポンプ7及びタンク8との間に配置されたコントロールバルブ9と、油圧ポンプ7を駆動する荷役モータ10とを備えている。荷役シリンダ6は、特に図示はしないが、荷物を保持するフォークを昇降させるリフトシリンダと、フォークを傾動させるティルトシリンダとを有している。
制動システム1は、走行モータ4により回転する駆動輪3を制動させるシステムである。制動システム1は、ブレーキペダル11と、ブレーキユニット12と、リザーブタンク13と、マスターシリンダ14と、フルード変換機構15と、電磁式の切替弁16と、上記の油圧ポンプ7及びタンク8と、アキュムレータ17と、電磁式の開度調整弁18と、電磁式の開閉弁19とを備えている。
ブレーキペダル11は、フォークリフト2の運転者が足で踏み込んで操作するペダルである。ブレーキユニット12は、駆動輪3に機械的な制動力を付与する。ブレーキユニット12は、例えばブレーキディスクまたはブレーキドラムを有している。リザーブタンク13は、液油であるブレーキフルードを貯留する。
マスターシリンダ14は、ブレーキペダル11と機械的に連結されている。マスターシリンダ14は、ブレーキフルードにより駆動される。
マスターシリンダ14は、シリンダチューブ21と、このシリンダチューブ21内に配置されたピストン22と、このピストン22に固定されたピストンロッド23と、シリンダチューブ21内のロッド室21aに配置されたバネ24とを有している。バネ24は、ブレーキペダル11を踏み込む際の規定量A(図3参照)を設定する。ロッド室21aは、シリンダチューブ21内におけるピストンロッド23側の領域である。なお、ボトム室21bは、シリンダチューブ21内におけるピストンロッド23とは反対側の領域である。
ピストンロッド23は、リンク25を介してブレーキペダル11と連結されている。ブレーキペダル11が踏み込まれると、リンク25が引っ張られることで、バネ24の付勢力に抗してピストン22がピストンロッド23の先端側に移動し、ロッド室21aからブレーキフルードが流出される。
フルード変換機構15は、作動油の流れとブレーキフルードの流れとを変換する機構である。フルード変換機構15は、マスターシリンダ26,27と、マスターシリンダ26,27間に配置された連結部28とを有している。
マスターシリンダ26は、作動油により駆動される。マスターシリンダ26は、シリンダチューブ31と、このシリンダチューブ31内に配置されたピストン32と、このピストン32に固定されたピストンロッド33と、シリンダチューブ31内のロッド室31aに配置されたバネ34とを有している。ロッド室31aは、シリンダチューブ31内におけるピストンロッド33側の領域である。なお、ボトム室31bは、シリンダチューブ31内におけるピストンロッド33とは反対側の領域である。
マスターシリンダ27は、ブレーキフルードにより駆動される。マスターシリンダ27は、シリンダチューブ36と、このシリンダチューブ36内に配置されたピストン37と、このピストン37に固定されたピストンロッド38と、シリンダチューブ36内のロッド室36aに配置されたバネ39とを有している。ロッド室36aは、シリンダチューブ36内におけるピストンロッド38側の領域である。なお、ボトム室36bは、シリンダチューブ36内におけるピストンロッド38とは反対側の領域である。
マスターシリンダ26,27は、ピストンロッド33,38の先端同士が互いに向き合うように配置されている。連結部28は、ピストンロッド33,38間に配置されている。連結部28の一端部はピストンロッド33に固定され、連結部28の他端部はピストンロッド38に固定されている。
切替弁16は、ブレーキユニット12とマスターシリンダ14及びフルード変換機構15との間に配置されている。切替弁16は、ブレーキユニット12とマスターシリンダ14及び開度調整弁18との間に配置されている。切替弁16は、ブレーキフルードが流れる方向を切り替えるバルブである。切替弁16には、制御信号が入力されるソレノイド操作部41が設けられている。
マスターシリンダ27のボトム室36bと切替弁16とは、液油流路42を介して接続されている。マスターシリンダ14のロッド室21aと切替弁16とは、液油流路43を介して接続されている。マスターシリンダ14のボトム室21bとリザーブタンク13とは、液油流路44を介して接続されている。切替弁16とブレーキユニット12とは、液油流路45を介して接続されている。切替弁16とリザーブタンク13とは、液油流路46を介して接続されている。
切替弁16は、液油流路43,45を連通させると共に液油流路42,46を連通させる第1位置16a(図示)と、液油流路42,45を連通させると共に液油流路43,46を連通させる第2位置16bとを有している。
第1位置16aは、マスターシリンダ14からブレーキユニット12にブレーキフルードを供給する位置である。第2位置16bは、マスターシリンダ27及びブレーキユニット12の一方から他方にブレーキフルードを供給する位置である。つまり、第2位置16bは、開度調整弁18側からブレーキユニット12にブレーキフルードを供給する位置に相当する。
ソレノイド操作部41に電力が供給されない通常状態では、切替弁16は、バネ47により第1位置16a(図示)にある。ソレノイド操作部41に電力が供給されることで、ソレノイド操作部41が通電されると、切替弁16は、第1位置16aから第2位置16bに切り替わる。
液油流路44には、リザーブタンク13側からマスターシリンダ14側へのブレーキフルードの流れのみを許容する逆止弁48が配設されている。また、液油流路44には、液油流路49が逆止弁48に対して並列に接続されている。液油流路49には、絞り弁50が配設されている。
液油流路46には、開閉弁51が配設されている。開閉弁51は、通常はバネ52により開いた状態(図示)になっている。液油流路42を流れるブレーキフルードの圧力が所定圧以上になると、開閉弁51が閉じる。
アキュムレータ17は、油圧ポンプ7から吐出された作動油を蓄圧する。アキュムレータ17は、開度調整弁18と開閉弁19との間に接続されている。アキュムレータ17は、油圧ポンプ7と共に油圧源を構成する。
開度調整弁18は、油圧ポンプ7及びアキュムレータ17とフルード変換機構15のマスターシリンダ26との間に配置されている。このため、開度調整弁18は、油圧ポンプ7及びアキュムレータ17とブレーキユニット12との間に配置されている。開度調整弁18には、制御信号が入力されるソレノイド操作部55が設けられている。
アキュムレータ17と開度調整弁18とは、作動油流路56を介して接続されている。作動油流路56には、作動油流路56を流れる作動油の圧力を調整する減圧弁57が配設されている。開度調整弁18とタンク8とは、作動油流路58を介して接続されている。開度調整弁18とマスターシリンダ26とは、作動油流路59を介して接続されている。
開度調整弁18は、作動油流路56,59を連通させると共に作動油流路58,59を遮断する可変の制動位置18aと、作動油流路58,59を連通させると共に作動油流路56,59を遮断するリターン位置18b(図示)とを有している。
制動位置18aは、油圧ポンプ7またはアキュムレータ17からマスターシリンダ26に作動油を供給する位置である。つまり、制動位置18aは、油圧ポンプ7またはアキュムレータ17からブレーキユニット12に向けて作動油を流す位置に相当する。リターン位置18bは、マスターシリンダ26からタンク8に作動油を戻す位置である。
ソレノイド操作部55に電力が供給されない通常状態では、開度調整弁18は、バネ60によりリターン位置18b(図示)にある。ソレノイド操作部55に電力が供給されることで、ソレノイド操作部55が通電されると、開度調整弁18は、リターン位置18bから制動位置18aに切り替わる。開度調整弁18が制動位置18aにあるときは、ソレノイド操作部55に供給される制御信号(例えば電流値)に応じて開度調整弁18の開度が変化する。
開閉弁19は、油圧ポンプ7とアキュムレータ17との間に配置されている。このため、開閉弁19は、油圧ポンプ7と開度調整弁18との間に配置されている。開閉弁19には、制御信号が入力されるソレノイド操作部61が設けられている。
油圧ポンプ7と開閉弁19とは、作動油流路62を介して接続されている。開閉弁19とアキュムレータ17とは、作動油流路63を介して接続されている。開閉弁19は、作動油流路62,63を遮断する閉位置19a(図示)と、作動油流路62,63を連通させる開位置19bとを有している。
ソレノイド操作部61に電力が供給されない通常状態では、開閉弁19は、バネ64により閉位置19a(図示)にある。ソレノイド操作部61に電力が供給されることで、ソレノイド操作部61が通電されると、開閉弁19は、閉位置19aから開位置19bに切り替わる。
また、制動システム1は、図2にも示されるように、ポテンショメータ71と、電圧センサ72と、圧力センサ73と、進行方向センサ74と、コントローラ70とを備えている。
ポテンショメータ71は、ブレーキペダル11の踏込量をブレーキペダル11の操作量として検出する。ポテンショメータ71は、ブレーキペダル11の操作量を検出する操作量検出部を構成する。
電圧センサ72は、バッテリ5の電圧を検出する。圧力センサ73は、アキュムレータ17の圧力を検出する圧力検出部を構成する。進行方向センサ74は、フォークリフト2の進行方向(前進及び後進)を検出する。進行方向センサ74は、例えば前後進レバーの操作状態を検出する。
コントローラ70は、切替弁16のソレノイド操作部41と電気信号線66を介して接続されている。コントローラ70は、開度調整弁18のソレノイド操作部55と電気信号線67を介して接続されている。コントローラ70は、開閉弁19のソレノイド操作部61と電気信号線68を介して接続されている。
コントローラ70は、CPU、RAM、ROM及び入出力インターフェース等により構成されている。コントローラ70は、充電率算出部75と、走行状態判定部76と、蓄圧制御部77と、制動制御部78と、スイッチバック制御部79とを有している。
充電率算出部75は、電圧センサ72より検出されたバッテリ5の電圧に基づいて、バッテリ5の充電率(SOC:State of charge)を算出する。このとき、充電率算出部75は、例えば電圧センサ72の検出値に基づいてバッテリ5の開放電圧を推定し、バッテリ5の開放電圧からバッテリ5の充電率を求める(図14参照)。充電率算出部75は、電圧センサ72と協働して、バッテリ5の充電率を検知する充電率検知部を構成する。
走行状態判定部76は、ポテンショメータ71により検出されたブレーキペダル11の踏込量と進行方向センサ74により検出されたフォークリフト2の進行方向とに基づいて、フォークリフト2の走行状態を判定する。走行状態判定部76は、フォークリフト2の走行状態として、ブレーキペダル11が操作されたかどうかを判定すると共に、フォークリフト2のスイッチバックが行われるかどうかを検知する。
蓄圧制御部77は、走行状態判定部76によりブレーキペダル11が操作されていないと判定されると共に、圧力センサ73により検出されたアキュムレータ17の圧力が規定圧以下であるときに、開閉弁19を開くように制御する。
制動制御部78は、走行状態判定部76によりブレーキペダル11が操作されたと判定されたときに、バッテリ5の充電率に基づいて、駆動輪3を制動させるように走行モータ4、開度調整弁18及び切替弁16を制御する。
具体的には、制動制御部78は、バッテリ5の充電率が閾値以下であるときは、走行モータ4が発電機として動作する回生制動を行うように走行モータ4を制御する(図3の実線P参照)。制動制御部78は、バッテリ5の充電率が閾値よりも高いときは、開度調整弁18がブレーキペダル11の踏込量に応じた開度で開くように開度調整弁18を制御すると共に、開度調整弁18により油圧ポンプ7またはアキュムレータ17からブレーキユニット12に向けて作動油が流れることでブレーキユニット12にブレーキフルードが供給されるように切替弁16を制御する(図3の1点鎖線R参照)。
より具体的には、制動制御部78は、バッテリ5の充電率が閾値以下である場合に、ブレーキペダル11の踏込量が規定量A以下であるときは、回生制動を行うように走行モータ4を制御する(図3の実線P参照)。制動制御部78は、バッテリ5の充電率が閾値以下である場合に、ブレーキペダル11の踏込量が規定量Aよりも大きいときは、回生制動を行うように走行モータ4を制御する(図3の実線P参照)と共に、マスターシリンダ14からブレーキユニット12にブレーキフルードが供給されるように切替弁16を制御する(図3の破線Q参照)。
スイッチバック制御部79は、走行状態判定部76によりフォークリフト2のスイッチバックが行われることが検知されたときに、バッテリ5の充電率に基づいて、駆動輪3を減速させるように走行モータ4、開度調整弁18及び切替弁16を制御する。
具体的には、スイッチバック制御部79は、バッテリ5の充電率が閾値以下であるときは、回生制動を行うように走行モータ4を制御する。スイッチバック制御部79は、バッテリ5の充電率が閾値よりも高いときは、開度調整弁18を開くように制御すると共に、開度調整弁18により油圧ポンプ7またはアキュムレータ17からブレーキユニット12に向けて作動油が流れることでブレーキユニット12にブレーキフルードが供給されるように切替弁16を制御する。
図4は、走行状態判定部76により実行される走行状態判定処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、フォークリフト2のイグニッションスイッチ(図示せず)がON操作されると、実行される。
図4において、走行状態判定部76は、まずポテンショメータ71の検出値を取得する(手順S101)。そして、走行状態判定部76は、ポテンショメータ71の検出値に基づいて、ブレーキペダル11が踏み込まれたかどうかを判断する(手順S102)。走行状態判定部76は、ブレーキペダル11が踏み込まれたと判断したときは、制動制御処理を実行する指示信号を制動制御部78に出力する(手順S103)。
走行状態判定部76は、ブレーキペダル11が踏み込まれていないと判断したときは、進行方向センサ74の検出値を取得する(手順S104)。そして、走行状態判定部76は、進行方向センサ74の検出値に基づいて、フォークリフト2のスイッチバックが行われるかどうかを判断する(手順S105)。スイッチバックとしては、前進から後進の走行動作と、後進から前進の走行動作との両方が含まれる。
走行状態判定部76は、フォークリフト2のスイッチバックが行われると判断したときは、スイッチバック制御処理を実行する指示信号をスイッチバック制御部79に出力する(手順S106)。走行状態判定部76は、フォークリフト2のスイッチバックが行われないと判断したときは、蓄圧制御処理を実行する指示信号を蓄圧制御部77に出力する(手順S107)。
以上において、手順S101,S102は、ポテンショメータ71により検出されたブレーキペダル11の操作量に基づいて、ブレーキペダル11が操作されたかどうかを判定するブレーキ操作状態判定部を構成する。手順S104,S105は、フォークリフト2のスイッチバックが行われるかどうかを検知するスイッチバック検知部を構成する。
図5は、蓄圧制御部77により実行される蓄圧制御処理の手順を示すフローチャートである。図5において、蓄圧制御部77は、まず圧力センサ73の検出値を取得する(手順S111)。そして、蓄圧制御部77は、圧力センサ73の検出値に基づいて、アキュムレータ17の圧力が予め決められた規定圧以下であるかどうかを判断する(手順S112)。
蓄圧制御部77は、アキュムレータ17の圧力が規定圧以下であると判断したときは、開閉弁19が閉位置19aから開位置19bに切り替わるように開閉弁19のソレノイド操作部61を制御する(手順S113)。このとき、蓄圧制御部77は、例えばソレノイド操作部61に所定の電流値を供給することで、ソレノイド操作部61を通電する。
続いて、蓄圧制御部77は、荷役モータ10及び油圧ポンプ7が駆動されていないかどうかを判断する(手順S114)。このとき、荷役モータ10及び油圧ポンプ7が駆動されているか否かは、コントローラ70の内部において荷役モータ10に対する制御信号から判断してもよいし、或いは回転計等により荷役モータ10及び油圧ポンプ7が回っているかどうかを検出して判断してもよい。
蓄圧制御部77は、荷役モータ10及び油圧ポンプ7が駆動されていないと判断したときは、荷役モータ10を起動するように制御する(手順S115)。すると、荷役モータ10が回転するため、油圧ポンプ7が回転駆動される。蓄圧制御部77は、荷役モータ10及び油圧ポンプ7が駆動されていると判断したときは、手順S115を実行しない。
その後、蓄圧制御部77は、再び圧力センサ73の検出値を取得する(手順S116)。そして、蓄圧制御部77は、圧力センサ73の検出値に基づいて、アキュムレータ17の圧力が規定圧よりも高いかどうかを判断する(手順S117)。蓄圧制御部77は、アキュムレータ17の圧力が規定圧以下であると判断したときは、上記の手順S116を再度実行する。
蓄圧制御部77は、アキュムレータ17の圧力が規定圧よりも高いと判断したときは、開閉弁19が開位置19bから閉位置19aに切り替わるように開閉弁19のソレノイド操作部61を制御する(手順S118)。このとき、蓄圧制御部77は、例えばソレノイド操作部61への電流の供給を停止することで、ソレノイド操作部61の通電を停止する。そして、蓄圧制御部77は、上記の手順S111を再度実行する。
蓄圧制御部77は、手順S112においてアキュムレータ17の圧力が規定圧よりも高いと判断したときは、手順S113~S118を実行せずに、上記の手順S111を再度実行する。
運転者によりブレーキペダル11が踏み込まれていない状態で、アキュムレータ17の圧力が低下したときは、開閉弁19のソレノイド操作部61が通電される。すると、図6に示されるように、開閉弁19が閉位置19aから開位置19bに切り替わり、作動油流路62,63が連通される。このとき、開度調整弁18は、リターン位置18bにある。このため、油圧ポンプ7から吐出された作動油は、作動油流路62,63を流れてアキュムレータ17に供給される。これにより、アキュムレータ17が蓄圧される。
図7は、制動制御部78により実行される制動制御処理の手順を示すフローチャートである。図7において、制動制御部78は、まず充電率算出部75により算出されたバッテリ5の充電率を取得する(手順S121)。
続いて、制動制御部78は、バッテリ5の充電率が予め決められた閾値以下であるかどうかを判断する(手順S122)。この時の閾値は、制動用の閾値である。制動制御部78は、バッテリ5の充電率が閾値以下であると判断したときは、走行モータ4が発電機として動作する回生制動を行うように走行モータ4を制御する(手順S123)。具体的には、制動制御部78は、走行モータ4の回転駆動を停止させることで、走行モータ4を発電機として動作させる。このとき、回生制動の制動力は、図3の実線Pで示されるように、ブレーキペダル11の踏込量が多くなるに従って強くなり、ブレーキペダル11の踏込量が一定値を超えると略飽和するように設定されている。そして、制動制御部78は、上記の手順S121を再度実行する。
制動制御部78は、バッテリ5の充電率が閾値よりも高いと判断したときは、開閉弁19が閉位置19aから開位置19bに切り替わるように開閉弁19のソレノイド操作部61を制御する(手順S124)。
また、制動制御部78は、切替弁16が第1位置16aから第2位置16bに切り替わるように切替弁16のソレノイド操作部41を制御する(手順S125)。このとき、制動制御部78は、例えばソレノイド操作部41に所定の電流値を供給することで、ソレノイド操作部41を通電する。
続いて、制動制御部78は、開度調整弁18がブレーキペダル11の踏込量に応じた開度で開くように開度調整弁18のソレノイド操作部55を制御する(手順S126)。このとき、制動制御部78は、例えばソレノイド操作部55に電流値を供給することで、ソレノイド操作部55を通電する。制動制御部78は、ブレーキペダル11の踏込量に応じて、ソレノイド操作部55に供給される電流値を大きくする。これにより、ブレーキユニット12による油圧を利用した機械制動が可能な状態となる。
その後、制動制御部78は、ポテンショメータ71の検出値を取得する(手順S127)。そして、制動制御部78は、ポテンショメータ71の検出値に基づいて、運転者がブレーキペダル11を離すことでブレーキペダル11の操作が解除されたかどうかを判断する(手順S128)。制動制御部78は、運転者がブレーキペダル11を離していないと判断したときは、上記の手順S127を再度実行する。
制動制御部78は、運転者がブレーキペダル11を離したと判断したときは、開度調整弁18が制動位置18aからリターン位置18bに切り替わるように開度調整弁18のソレノイド操作部55を制御する(手順S129)。このとき、制動制御部78は、例えばソレノイド操作部55への電流の供給を停止することで、ソレノイド操作部55の通電を停止する。
続いて、制動制御部78は、再び充電率算出部75により算出されたバッテリ5の充電率を取得する(手順S130)。そして、制動制御部78は、バッテリ5の充電率が上記の閾値以下であるかどうかを判断する(手順S131)。
制動制御部78は、バッテリ5の充電率が閾値以下であると判断したときは、切替弁16が第2位置16bから第1位置16aに切り替わるように切替弁16のソレノイド操作部41を制御する(手順S132)。このとき、制動制御部78は、例えばソレノイド操作部41への電流の供給を停止することで、ソレノイド操作部41の通電を停止する。
また、制動制御部78は、開閉弁19が開位置19bから閉位置19aに切り替わるように開閉弁19のソレノイド操作部61を制御する(手順S133)。これにより、走行モータ4が発電機として動作する回生制動が可能な状態となる。そして、制動制御部78は、上記の手順S121を再度実行する。
制動制御部78は、バッテリ5の充電率が閾値よりも高いと判断したときは、上記の手順S130を再度実行する。これにより、切替弁16が第2位置16bに維持されると共に、開閉弁19が開位置19bに維持されるため、ブレーキユニット12による油圧を利用した機械制動が可能な状態が継続されることとなる。
バッテリ5の充電率が低い状態で、運転者によりブレーキペダル11が踏み込まれると、図8に示されるように、走行モータ4が発電機として動作し、走行モータ4による回生制動が行われる。このため、走行モータ4から発生した電力がバッテリ5に供給されることで、バッテリ5が充電される。
また、リンク25の機械構造やブレーキユニット12のブレーキ機構部の調整等によって、ブレーキペダル11の踏込量において規定量A(図3参照)を境界として、ブレーキユニット12による機械制動が生じるように設定されている。このため、ブレーキペダル11の踏込量が規定量A以上になると、走行モータ4による回生制動に加えて、ブレーキユニット12による機械制動が行われる。
一方、バッテリ5の充電率が高い状態で、運転者によりブレーキペダル11が踏み込まれると、図9に示されるように、走行モータ4による回生制動は行われない。開閉弁19のソレノイド操作部61が通電されることで、開閉弁19が閉位置19aから開位置19bに切り替わり、作動油流路62,63が連通される。また、切替弁16のソレノイド操作部41が通電されることで、切替弁16が第1位置16aから第2位置16bに切り替わり、液油流路42,45が連通されると共に液油流路43,46が連通される。さらに、開度調整弁18のソレノイド操作部55が通電されることで、開度調整弁18がリターン位置18bから制動位置18aに切り替わり、作動油流路56,59が連通される。このとき、開度調整弁18は、ブレーキペダル11の踏込量に応じた開度で開く。
すると、油圧ポンプ7またはアキュムレータ17から吐出された作動油は、作動油流路56、開度調整弁18及び作動油流路59を流れてマスターシリンダ26のボトム室31bに供給される。そして、マスターシリンダ26においてバネ34の付勢力に抗してピストン32がマスターシリンダ27側に移動する。そして、マスターシリンダ26のピストンロッド33が連結部28を介してマスターシリンダ27のピストンロッド38を押す。そして、マスターシリンダ27においてバネ39の付勢力に抗してピストン37がピストンロッド38の反対側に移動する(太実線参照)。
このため、マスターシリンダ27のボトム室36bのブレーキフルードが液油流路42、切替弁16及び液油流路45を流れてブレーキユニット12に供給される。従って、ブレーキユニット12により油圧を利用した機械制動が行われる(太実線参照)。
このとき、リザーブタンク13内のブレーキフルードが液油流路44を流れてマスターシリンダ14のボトム室21bに供給されると共に、マスターシリンダ14のロッド室21aのブレーキフルードが液油流路43、切替弁16及び液油流路46を流れてリザーブタンク13に戻る(太破線参照)。
ブレーキペダル11の踏込量が一定以上になると、液油流路42を流れるブレーキフルードの圧力が開閉弁51の設定圧に達するため、開閉弁51が閉じる。従って、ブレーキフルードがリザーブタンク13に戻らなくなるため、マスターシリンダ14のピストン22が動かなくなる。このため、ブレーキペダル11をそれ以上踏み込むことができなくなる。
その後、運転者がブレーキペダル11を離すと、図10に示されるように、開度調整弁18の通電が解除されることで、開度調整弁18が制動位置18aからリターン位置18bに切り替わる。このため、作動油流路56,59が遮断されると共に、作動油流路58,59が連通される。すると、ブレーキユニット12内のブレーキフルードが液油流路45、切替弁16及び液油流路42を流れてマスターシリンダ27のボトム室36bに供給される。
そして、マスターシリンダ27においてバネ39の付勢力に抗してピストン37がマスターシリンダ26側に移動する。そして、マスターシリンダ27のピストンロッド38が連結部28を介してマスターシリンダ26のピストンロッド33を押す。そして、マスターシリンダ26においてバネ34の付勢力に抗してピストン32がピストンロッド38の反対側に移動する。このため、マスターシリンダ26のボトム室31bの作動油が作動油流路59、開度調整弁18及び作動油流路58を流れてタンク8に戻る(太実線参照)。
このとき、リザーブタンク13内のブレーキフルードが液油流路46、切替弁16及び液油流路43を流れてマスターシリンダ14のロッド室21aに供給されると共に、マスターシリンダ14のボトム室21bのブレーキフルードが液油流路44,49を流れてリザーブタンク13に戻る(太破線参照)。従って、ブレーキペダル11が踏み込まれていない状態において、マスターシリンダ14のピストン22が初期位置に戻るようになる。
図11は、スイッチバック制御部79により実行されるスイッチバック制御処理の手順を示すフローチャートである。図11において、スイッチバック制御部79は、まず充電率算出部75により算出されたバッテリ5の充電率を取得する(手順S141)。
続いて、スイッチバック制御部79は、バッテリ5の充電率が予め決められた閾値以下であるかどうかを判断する(手順S142)。この時の閾値は、スイッチバック用の閾値である。スイッチバック制御部79は、バッテリ5の充電率が閾値以下であると判断したときは、走行モータ4が発電機として動作する回生制動を行うように走行モータ4を制御する(手順S143)。これにより、回生制動を利用したフォークリフト2の減速が行われる。そして、スイッチバック制御部79は、上記の手順S141を再度実行する。
スイッチバック制御部79は、バッテリ5の充電率が閾値よりも高いと判断したときは、開閉弁19が閉位置19aから開位置19bに切り替わるように開閉弁19のソレノイド操作部61を制御する(手順S144)。また、スイッチバック制御部79は、切替弁16が第1位置16aから第2位置16bに切り替わるように切替弁16のソレノイド操作部41を制御する(手順S145)。続いて、スイッチバック制御部79は、開度調整弁18が予め決められた開度で開くように開度調整弁18のソレノイド操作部55を制御する(手順S146)。これにより、油圧を利用したフォークリフト2の機械的な減速が可能な状態となる。
続いて、スイッチバック制御部79は、フォークリフト2のスイッチバック動作が終了したかどうかを判断する(手順S147)。フォークリフト2のスイッチバック動作が終了したか否かは、例えば駆動輪3の回転方向を検出するロータリエンコーダまたはフォークリフト2の走行速度を検出する車速センサ等の検出値から判断される。
スイッチバック制御部79は、フォークリフト2のスイッチバック動作が終了したと判断したときは、開度調整弁18が制動位置18aからリターン位置18bに切り替わるように開度調整弁18のソレノイド操作部55を制御する(手順S148)。
続いて、スイッチバック制御部79は、再び充電率算出部75により算出されたバッテリ5の充電率を取得する(手順S149)。そして、スイッチバック制御部79は、バッテリ5の充電率が上記の閾値以下であるかどうかを判断する(手順S150)。
スイッチバック制御部79は、バッテリ5の充電率が閾値以下であると判断したときは、切替弁16が第2位置16bから第1位置16aに切り替わるように切替弁16のソレノイド操作部41を制御する(手順S151)。また、スイッチバック制御部79は、開閉弁19が開位置19bから閉位置19aに切り替わるように開閉弁19のソレノイド操作部61を制御する(手順S152)。これにより、回生制動を利用したフォークリフト2の減速が可能な状態となる。そして、スイッチバック制御部79は、上記の手順S141を再度実行する。
スイッチバック制御部79は、バッテリ5の充電率が閾値よりも高いと判断したときは、上記の手順S149を再度実行する。これにより、切替弁16が第2位置16bに維持されると共に、開閉弁19が開位置19bに維持されるため、油圧を利用したフォークリフト2の機械的な減速が可能な状態が継続されることとなる。
以上のような制動システム1において、図12に示されるように、バッテリ5の充電率が閾値以下である状態では、低SOCモードが実施され、バッテリ5の充電率が閾値よりも高い状態では、高SOCモードが実施される。
低SOCモードにおいて、ブレーキペダル11の踏込量が規定量A以下であるときは、走行モータ4が発電機として動作する回生制動のみが実施され、ブレーキペダル11の踏込量が規定量Aよりも多いときは、走行モータ4による回生制動とブレーキユニット12による機械制動とが実施される。機械制動では、マスターシリンダ14から供給されるブレーキフルードによりブレーキユニット12が駆動される。また、低SOCモードにおいて、スイッチバックが行われるときは、走行モータ4による回生制動が実施される。
一方、高SOCモードでは、走行モータ4による回生制動は実施されず、ブレーキユニット12による機械制動が実施される。このとき、油圧ポンプ7またはアキュムレータ17からフルード変換機構15に作動油が送られ、フルード変換機構15から供給されるブレーキフルードによりブレーキユニット12が駆動される。つまり、荷役シリンダ6を駆動する油圧を利用した機械制動が実施される。また、高SOCモードにおいて、スイッチバックが行われるときも、油圧を利用した機械制動が実施される。
また、低SOCモード及び高SOCモードの何れにおいても、アキュムレータ17の残量が少なくなることで、アキュムレータ17の圧力が低下したときは、油圧ポンプ7からアキュムレータ17への作動油のチャージが実施される。
図13は、電気信号線66~68が断線した場合の制動動作を示す表である。図13において、コントローラ70と切替弁16のソレノイド操作部41とを接続する電気信号線66が断線した場合には、ソレノイド操作部41が通電されない。このため、切替弁16は、第1位置16aに維持される。従って、マスターシリンダ14からブレーキユニット12にブレーキフルードが供給されるため、ブレーキユニット12による機械制動が行われる。
電気信号線66が断線していなくても、コントローラ70と開度調整弁18のソレノイド操作部55とを接続する電気信号線67が断線した場合には、ソレノイド操作部55が通電されない。このため、開度調整弁18は、リターン位置18bに維持される。従って、切替弁16の位置を第1位置16aに設定することで、マスターシリンダ14からブレーキユニット12にブレーキフルードが供給されるため、ブレーキユニット12による機械制動が行われる。
電気信号線66,67が断線していなくても、コントローラ70と開閉弁19のソレノイド操作部61とを接続する電気信号線68が断線した場合には、ソレノイド操作部61が通電されない。このため、開閉弁19は、閉位置19aに維持される。
この場合には、アキュムレータ17に作動油の残量があるときは、開度調整弁18のソレノイド操作部55を通電することで、開度調整弁18をリターン位置18bから制動位置18aに切り替えると共に、切替弁16のソレノイド操作部41を通電することで、切替弁16を第1位置16aから第2位置16bに切り替える。従って、アキュムレータ17からブレーキユニット12に向けて作動油が流れることでブレーキユニット12にブレーキフルードが供給されるため、ブレーキユニット12による油圧利用の機械制動が行われる。このとき、ブレーキペダル11の操作量に応じた機械制動が行われる。
一方、アキュムレータ17に作動油の残量がないときは、開度調整弁18のソレノイド操作部55及び切替弁16のソレノイド操作部41が通電されない。このため、開度調整弁18がリターン位置18bに維持されると共に、切替弁16が第1位置16aに維持される。従って、マスターシリンダ14からブレーキユニット12にブレーキフルードが供給されるため、ブレーキユニット12による機械制動が行われる。
ところで、リチウムイオンバッテリは、図14に示されるように、充電率(SOC)に応じて開放電圧が変化する。具体的には、リチウムイオンバッテリの充電率が高くなるに従って、リチウムイオンバッテリの開放電圧が高くなる。また、リチウムイオンバッテリには、セルの使用制限として上限電圧V0が設けられている。
このようなリチウムイオンバッテリの特性の1つとして、通電電圧ドロップがある。通電電圧ドロップは、リチウムイオンバッテリの通電時に、セルの内部抵抗×電流分の通電電圧が開放電圧に対して変化することである。具体的には、充電時は、通電電圧が開放電圧よりも上昇し(図中のX参照)、放電時は、通電電圧が開放電圧よりも下降する。なお、リチウムイオンバッテリの劣化に伴い、通電電圧の変化量(ドロップ量)は増加する。
リチウムイオンバッテリがエネルギーソースとして使用されるフォークリフト2では、リチウムイオンバッテリの充電率が高い状態で、走行モータ4の大きな回生制動が行われると、通電電圧ドロップによってリチウムイオンバッテリの電圧が一時的にセルの上限電圧V0に達してしまう(図中のX参照)。この場合には、走行モータ4から生じる回生電流がリチウムイオンバッテリで受けきれなくなるため、回生制動が効かなくなってしまう。
また、フォークリフト2では、制動方式として機械制動と回生制動とがある。機械制動の寄与度が大きい場合には、通常時の回生のエネルギーが小さくなり、エネルギーロスにつながる。一方、回生制動の寄与度が大きい場合には、回生制動が困難になると、制動距離が長くなったり、運転者によるフィーリングの違和感が発生する。
そのような課題に対し、本実施形態では、バッテリ5の充電率が検知されると共に、ブレーキペダル11の踏込量が検出される。バッテリ5の充電率が閾値以下であるときは、走行モータ4が発電機として動作する回生制動を行うように制御される。バッテリ5の充電率が閾値よりも高いときは、開度調整弁18がブレーキペダル11の踏込量に応じた開度で開くように制御されると共に、開度調整弁18により油圧ポンプ7またはアキュムレータ17からブレーキユニット12に向けて作動油が流れることでブレーキユニット12にブレーキフルードが供給されるように切替弁16が制御される。このため、ブレーキユニット12により駆動輪3に機械的な制動力が付与される。このようにバッテリ5の充電率が閾値以下であるときは、走行モータ4による回生制動が行われる。一方、バッテリ5の充電率が閾値よりも高いときは、ブレーキユニット12によって油圧を利用した機械制動が行われる。これにより、バッテリ5の充電率に関わらず、安定した制動が実現される。その結果、バッテリ5への回生が困難な状態でも、通常時と同等の制動力を確保することができる。また、バッテリ5への回生を極力増やして、エネルギー効率を高めることができる。
また、本実施形態では、バッテリ5の充電率が閾値以下である場合に、ブレーキペダル11の踏込量が規定量A以下であるときは、回生制動が行われる。バッテリ5の充電率が閾値以下である場合に、ブレーキペダル11の踏込量が規定量Aよりも大きいときは、回生制動が行われると共に、マスターシリンダ14からブレーキユニット12にブレーキフルードが供給されることで、ブレーキユニット12により駆動輪3に機械的な制動力が付与される。このようにバッテリ5の充電率が閾値以下であると共に、ブレーキペダル11の踏込量が規定量Aよりも大きいときは、回生制動とブレーキユニット12による機械制動とが行われる。従って、更に安定した制動が実現される。
また、本実施形態では、バッテリ5の充電率が閾値よりも高い場合に、ブレーキユニット12によって油圧を利用した機械制動が行われた後、ブレーキペダル11の踏込操作が解除されたときは、開度調整弁18が制動位置18aからリターン位置18bに切り替わることで、作動油がタンク8に戻る。従って、油圧を利用した機械制動がスムーズに解除される。
また、本実施形態では、アキュムレータ17に作動油を蓄圧することにより、開度調整弁18によりアキュムレータ17からブレーキユニット12に向けて作動油が流れることでブレーキユニット12にブレーキフルードが供給される。従って、油圧を利用した機械制動が効率的に行われる。
また、本実施形態では、ブレーキペダル11が踏込操作されていない状態において、アキュムレータ17の圧力が規定圧以下であるときは、油圧ポンプ7から吐出された作動油がアキュムレータ17に蓄圧される。従って、その後にブレーキペダル11が踏込操作される際に、アキュムレータ17に蓄圧された作動油を使用することができる。
また、本実施形態では、フォークリフト2がスイッチバックする際に、バッテリ5の充電率が閾値以下であるときは、走行モータ4による回生制動が行われる。バッテリ5の充電率が閾値よりも高いときは、開度調整弁18が開くように制御されると共に、開度調整弁18により油圧ポンプ7またはアキュムレータ17からブレーキユニット12に向けて作動油が流れることでブレーキユニット12にブレーキフルードが供給されるように切替弁16が制御されるため、ブレーキユニット12により駆動輪3に機械的な制動力が付与される。このようにバッテリ5の充電率が閾値以下であるときは、回生制動を利用した減速が行われる。一方、バッテリ5の充電率が閾値よりも高いときは、油圧を利用した機械的な減速が行われる。従って、バッテリ5の充電率に関わらず、安定したスイッチバック動作が実現される。
また、本実施形態では、切替弁16に電力が供給されない状態では、切替弁16の位置が第1位置16aである。従って、切替弁16の電気信号線66に断線等が発生している場合でも、マスターシリンダ14からブレーキユニット12にブレーキフルードが供給されるため、ブレーキユニット12による機械制動が行われる。
なお、本発明は、上記実施形態には限定されない。例えば上記実施形態では、バッテリ5の充電率が閾値よりも高いときは、開閉弁19が開くため、油圧ポンプ7からブレーキユニット12に向けて作動油が流れているが、特にそのような形態には限られない。例えば、図15に示されるように、バッテリ5の充電率が閾値よりも高いときでも、アキュムレータ17に作動油の残量がある場合には、開閉弁19が閉じていてもよい。この場合には、アキュムレータ17からブレーキユニット12に向けて作動油が流れることでブレーキユニット12にブレーキフルードが供給されるため、ブレーキユニット12によって油圧を利用した機械制動を行われる。
また、上記実施形態では、開度調整弁18は1つのバルブから構成されているが、特にその形態には限られず、例えば図16に示されるように、2つのバルブから構成された開度調整弁80を使用してもよい。開度調整弁80は、増圧用開閉弁81と、減圧用開閉弁82とを有している。
増圧用開閉弁81には、制御信号が入力されるソレノイド操作部83が設けられている。ソレノイド操作部83は、電気信号線84を介してコントローラ70と接続されている。増圧用開閉弁81は、作動油流路56,59を遮断する閉位置81aと、作動油流路56,59を連通させる開位置81bとを有している。通常状態では、増圧用開閉弁81は、バネ85により閉位置81a(図示)にある。ソレノイド操作部83が通電されると、増圧用開閉弁81は、閉位置81aから開位置81bに切り替わる。
減圧用開閉弁82には、制御信号が入力されるソレノイド操作部86が設けられている。ソレノイド操作部86は、電気信号線87を介してコントローラ70と接続されている。減圧用開閉弁82は、作動油流路58,59を遮断する閉位置82aと、作動油流路58,59を連通させる開位置82bとを有している。通常状態では、減圧用開閉弁82は、バネ88により閉位置82a(図示)にある。ソレノイド操作部86が通電されると、減圧用開閉弁82は、閉位置82aから開位置82bに切り替わる。
このような開度調整弁80において、増圧用開閉弁81の位置が閉位置81aであるときは、減圧用開閉弁82の位置が開位置82bとなり、減圧用開閉弁82の位置が閉位置82aであるときは、増圧用開閉弁81の位置が開位置81bとなるように、コントローラ70によってソレノイド操作部83,86が制御される。
また、上記実施形態では、フルード変換機構15によって、荷役シリンダ6の駆動に使用される作動油の流れとブレーキユニット12の駆動に使用されるブレーキフルードの流れとが変換されているが、特にその形態には限られず、荷役シリンダ6の駆動に使用される作動油をブレーキユニット12の駆動に共用してもよい。つまり、ブレーキユニット12に供給される液油として、作動油を使用してもよい。この場合には、フルード変換機構15が不要となる。
また、上記実施形態では、アキュムレータ17に蓄圧された作動油がブレーキユニット12に向けて流れることで、ブレーキユニット12による油圧を利用した機械制動を行われているが、そのようなアキュムレータ17は特に無くてもよい。この場合には、油圧ポンプ7のみが油圧源となる。
また、上記実施形態の制動システム1は、走行モータ4、切替弁16、開度調整弁18及び開閉弁19をソフトウェア的に制御するコントローラ70を備えているが、コントローラ70としては、特にその形態には限られず、電気回路によりハードウェアで構成されていてもよい。
また、上記実施形態では、バッテリ5がリチウムイオンバッテリであるが、バッテリ5の種類としては、特にリチウムイオンバッテリには限られない。
また、上記実施形態では、運転者がフォークリフト2の手動運転を行うための制動システムであるが、本発明は、自動運転システムや衝突防止システムを備えたフォークリフトにも適用可能である。
さらに、上記実施形態の制動システム1は、フォークリフト2に搭載されているが、本発明は、ブレーキペダルが具備されていれば、フォークリフト以外の産業車両(例えばトーイングトラクタ等)にも適用可能である。
1…制動システム、2…フォークリフト(産業車両)、3…駆動輪、4…走行モータ、5…バッテリ、7…油圧ポンプ(油圧源)、8…タンク、11…ブレーキペダル、12…ブレーキユニット、14…マスターシリンダ、16…切替弁、16a…第1位置、16b…第2位置、17…アキュムレータ(油圧源)、18…開度調整弁、18a…制動位置、18b…リターン位置、19…開閉弁、19a…閉位置、19b…開位置、71…ポテンショメータ(操作量検出部)、72…電圧センサ(充電率検知部)、73…圧力センサ(圧力検出部)、74…進行方向センサ(スイッチバック検知部)、75…充電率算出部(充電率検知部)、76…走行状態判定部(ブレーキ操作状態判定部、スイッチバック検知部)、77…蓄圧制御部、78…制動制御部、79…スイッチバック制御部、80…開度調整弁、A…規定量。

Claims (7)

  1. 走行モータにより回転駆動される駆動輪を制動させる産業車両の制動システムにおいて、
    前記産業車両の運転者が操作するブレーキペダルと、
    前記駆動輪に機械的な制動力を付与するブレーキユニットと、
    前記ブレーキペダルと機械的に連結され、液油により駆動されるマスターシリンダと、
    作動油を供給する油圧源と、
    前記油圧源と前記ブレーキユニットとの間に配置された開度調整弁と、
    前記ブレーキユニットと前記マスターシリンダ及び前記開度調整弁との間に配置された切替弁と、
    前記走行モータに供給される電力を蓄えるバッテリの充電率を検知する充電率検知部と、
    前記ブレーキペダルの操作量を検出する操作量検出部と、
    前記操作量検出部により検出された前記ブレーキペダルの操作量に基づいて、前記ブレーキペダルが操作されたかどうかを判定するブレーキ操作状態判定部と、
    前記ブレーキ操作状態判定部により前記ブレーキペダルが操作されたと判定されたときに、前記充電率検知部により検知された前記バッテリの充電率に基づいて、前記駆動輪を制動させるように前記走行モータ、前記開度調整弁及び前記切替弁を制御する制動制御部とを備え、
    前記制動制御部は、前記バッテリの充電率が閾値以下であるときは、前記走行モータが発電機として動作する回生制動を行うように前記走行モータを制御し、前記バッテリの充電率が前記閾値よりも高いときは、前記開度調整弁が前記ブレーキペダルの操作量に応じた開度で開くように前記開度調整弁を制御すると共に、前記開度調整弁により前記油圧源から前記ブレーキユニットに向けて前記作動油が流れることで前記ブレーキユニットに前記液油が供給されるように前記切替弁を制御する産業車両の制動システム。
  2. 前記制動制御部は、前記バッテリの充電率が前記閾値以下である場合に、前記ブレーキペダルの操作量が規定量以下であるときは、前記回生制動を行うように前記走行モータを制御し、前記ブレーキペダルの操作量が前記規定量よりも大きいときは、前記回生制動を行うように前記走行モータを制御すると共に、前記マスターシリンダから前記ブレーキユニットに前記液油が供給されるように前記切替弁を制御する請求項1記載の産業車両の制動システム。
  3. 前記開度調整弁は、前記油圧源から前記ブレーキユニットに向けて前記作動油を流す可変の制動位置と、前記作動油をタンクに戻すリターン位置とを有し、
    前記制動制御部は、前記バッテリの充電率が前記閾値よりも高いときは、前記開度調整弁が前記制動位置にある状態で前記ブレーキペダルの操作量に応じた開度で開くように前記開度調整弁を制御すると共に、前記ブレーキユニットに前記液油が供給されるように前記切替弁を制御し、その後前記操作量検出部により検出された前記ブレーキペダルの操作量に基づいて、前記ブレーキペダルの操作が解除されたかどうかを判断し、前記ブレーキペダルの操作が解除されたときは、前記開度調整弁が前記制動位置から前記リターン位置に切り替わるように前記開度調整弁を制御する請求項1または2記載の産業車両の制動システム。
  4. 前記油圧源は、油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出された作動油を蓄圧するアキュムレータとを有し、
    前記油圧ポンプと前記開度調整弁との間には、開閉弁が配置されており、
    前記アキュムレータは、前記開閉弁と前記開度調整弁との間に接続されている請求項1~3の何れか一項記載の産業車両の制動システム。
  5. 前記アキュムレータの圧力を検出する圧力検出部と、
    前記ブレーキ操作状態判定部により前記ブレーキペダルが操作されていないと判定されると共に、前記圧力検出部により検出された前記アキュムレータの圧力が規定圧以下であるときに、前記開閉弁を開くように制御する蓄圧制御部とを更に備える請求項4記載の産業車両の制動システム。
  6. 前記産業車両のスイッチバックが行われるかどうかを検知するスイッチバック検知部と、
    前記スイッチバック検知部により前記産業車両のスイッチバックが行われることが検知されたときに、前記充電率検知部により検知された前記バッテリの充電率に基づいて、前記駆動輪を減速させるように前記走行モータ、前記開度調整弁及び前記切替弁を制御するスイッチバック制御部とを更に備え、
    前記スイッチバック制御部は、前記バッテリの充電率が閾値以下であるときは、前記回生制動を行うように前記走行モータを制御し、前記バッテリの充電率が前記閾値よりも高いときは、前記開度調整弁を開くように制御すると共に、前記開度調整弁により前記油圧源から前記ブレーキユニットに向けて前記作動油が流れることで前記ブレーキユニットに前記液油が供給されるように前記切替弁を制御する請求項1~5の何れか一項記載の産業車両の制動システム。
  7. 前記切替弁は、前記マスターシリンダから前記ブレーキユニットに前記液油を供給する第1位置と、前記開度調整弁側から前記ブレーキユニットに前記液油を供給する第2位置とを有し、
    前記切替弁に電力が供給されない状態では、前記切替弁の位置が前記第1位置である請求項1~6の何れか一項記載の産業車両の制動システム。
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