JP2023106467A - 接続構造体およびパワーサイクル試験装置 - Google Patents

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Takahiro Kajinishi
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Abstract

【課題】半導体素子端子と接続配線間に接触抵抗があると、接触部が発熱し、発熱により半導体素子が破壊する、あるいは、接続部が焼損するという課題がある。【解決手段】試験するパワートランジスタ117の素子端子226と接続する接続構造体の一端には、素子端子226の第1の面に接触する接続保持部233と、接続保持部233と空間を介して配置され素子端子226の第2の面に接触する接続受け部225と、位置固定ネジ237と、位置固定ネジ237挿入する位置決めネジ穴240が形成された接続圧力部232を具備する。位置固定ネジ237により、接続受け部225と接続圧力部232の間隔が調整あるいは設定され、素子端子226が、接続保持部233と接続受け部225間に狭持されて接続される。【選択図】図1

Description

本発明は、SiC、IGBT、MOS-FET、Gan-FET、バイポーラトランジスタ、ポジスタ、サーミスタ等の半導体素子のパワーサイクル試験、電子素子・電気素子の試験・評価を行う電気素子試験装置、電子素子・電気素子の試験方法、評価方法等に関するものである。
半導体素子の使用環境での故障モードに近いストレスを効率よく再現でき、高い信頼性でパワー半導体素子等の評価を行うことができる半導体素子試験装置および半導体素子の試験方法を提供する。
パワー半導体素子の寿命には、パワー半導体素子自体の発熱に起因した熱疲労現象による寿命と、パワー半導体素子の外部環境の温度変化に起因した熱疲労現象による寿命とがある。また、パワー半導体素子のゲート絶縁膜への印加電圧による電圧疲労による寿命等がある。
一般的に、パワー半導体素子の寿命試験は、半導体素子に通電オンオフを繰り返すことが行われている。たとえば、半導体素子のトランジスタのエミッタ端子(ソース端子)、コレクタ端子(ドレイン端子)等に印加電圧および電流を設定し、ゲート端子に周期的なオンオフ信号(動作/非動作信号)を印加して試験が行われる。
試験時に半導体素子に印加する電流は数百アンペアと大きく、発熱、電圧降下をさけるため低抵抗の配線を必要とする。試験電流が大きいため、半導体素子の端子の接続部を低抵抗に接続する必要がある。また、試験も多くの種類があり、試験の種類に対応させて接続配線の接続を短時間で変更する必要がある。
特開2014-138488
従来の半導体素子試験装置では、トランジスタ117をオンオフ動作させるとともに、定電流Idをトランジスタのチャンネルに流すことにより、パワー半導体素子(トランジスタ等)の試験を実施している。
半導体素子試験装置(パワーサイクル試験装置)で実施する試験項目は多種多様であり、試験項目に対応させて、トランジスタ117との接続を変更する必要がある。
定電流Idは数百A以上の電流であることが多く、前記電流を流す接続配線211、電源配線212は太い線材を使用する必要がある。また、半導体素子の素子端子226に大きな電流Idが流れる。半導体素子端子と接続配線間に接触抵抗があると、接触部が発熱し、発熱により半導体素子117が破壊する、あるいは、接続部が焼損するという課題がある。
本発明の半導体素子試験装置は、試験する半導体素子の素子端子226と接続する接続構造体218を有する。接続構造体218の一端には素子端子226と接触する接続部(接続受け部225、接続圧力部232、接続保持部233)を有し、接続構造体218の表面にはピートパイプ223が取り付けられている。接続構造体218接続部に半導体素子の素子端子226を挿入することにより、電気的に接続する。
接続構造体218は、隔壁217に形成された開口部216に差し込むことにより、試験をする半導体素子117の素子端子226と電気的に接続が取られる。
本発明の半導体素子試験装置は、試験をするトランジスタ117を配置する半導体素子試験装置内の箇所(スペース)と、前記トランジスタ117の試験電流の発生、制御信号の発生、試験結果の取得をする回路基板の配置箇所とを分離している。分離のための隔壁(隔壁217、隔壁215、隔壁214)を設けている。
前記試験をするトランジスタと回路基板との接続は、隔壁214に設けた開口部216を介して、フォークプラグ205(接続プラグ205)を挿入し、前記接続プラグ205と回路基板に有する導体板204とを接触させることにより行う。
試験をするトランジスタ117の素子端子226と接続構造体218との接続部には接触抵抗があるため、大電流が流れると接触部が発熱する。本発明は、接続構造体218にヒートパイプ223が配置されているため、発熱した熱を効率よく熱伝導して逃がすことができる。
素子端子226は、接続受け部225と接続圧力部232に挟持されて良好に電気接続される。したがって、素子端子226の接続部には接触抵抗がないか、極めて小さく、素子端子226部は、ほとんど発熱しない。
素子端子226と接続構造体218は隔壁217の開口部216から差し込む構造であるため、試験するトランジスタ117との脱着が容易であり、試験をするトランジスタ117との接続変更を短時間で行うことができる。
トランジスタ117を配置する半導体素子試験装置内の箇所(スペース)と、前記トランジスタ117の試験電流の発生、制御信号の発生、試験結果の取得をする回路基板の配置箇所を分離する隔壁214を設けている。隔壁214に設けた開口部216を介して、接続プラグ205を挿入し、前記接続プラグ205と回路基板に有する導体板204とを接続する。試験項目ごとの接続配線211の接続作業が不要であり、配線の接続変更のための作業スペースを必要とせず、半導体素子試験装置を小型化することができる。
本発明の電気素子試験装置の接続端子部の構成図および説明図である。 本発明の電気素子試験装置の接続端子部の構成図および説明図である。 本発明の電気素子試験装置の接続端子部の構成図および説明図である。 本発明の電気素子試験装置の接続端子部の構成図および説明図である。 本発明の電気素子試験装置の接続端子部の構成図および説明図である。 本発明の電気素子試験装置の接続端子部の構成図および説明図である。 本発明の電気素子試験装置の接続端子部の構成図および説明図である。 本発明の電気素子試験装置の接続端子部の構成図および説明図である。 本発明の電気素子試験装置の接続端子部の構成図および説明図である。 本発明の電気素子試験装置の接続端子部の構成図および説明図である。 本発明の電気素子試験装置の接続端子部の構成図および説明図である。 本発明の電気素子試験装置の接続端子部の構成図および説明図である。 本発明の電気素子試験装置の構成図および説明図である。 本発明の電気素子試験装置の構成図および説明図である。 本発明の電気素子試験装置の構成図および説明図である。 本発明の電気素子試験装置の構成図および説明図である。 本発明の電気素子試験装置の説明図である。 本発明の電気素子試験装置の接続端子部および接続構造体の説明図である。 本発明の電気素子試験装置の接続端子部および接続構造体の説明図である。 本発明の電気素子試験装置の接続端子部および接続構造体の説明図である。 本発明の電気素子試験装置の接続端子部および接続構造体の説明図である。 本発明の電気素子試験装置の説明図である。 本発明の電気素子試験装置と電気素子との接続方法の説明図である。 本発明の電気素子試験装置と電気素子との接続方法の説明図である。 本発明の電気素子の試験方法の説明図である。 本発明の電気素子の試験方法の説明図である。 本発明の電気素子の試験方法の説明図である。 本発明の電気素子の試験方法の説明図である。 本発明の電気素子の試験方法の説明図である。 本発明の電気素子の試験方法におけるタイミングチャート図である。 本発明の電気素子の試験方法におけるタイミングチャート図である。 本発明の電気素子の試験方法におけるタイミングチャート図である。 本発明の電気素子の試験方法におけるタイミングチャート図である。 本発明の電気素子試験装置の説明図である。 本発明の電気素子試験装置の説明図である。 本発明の電気素子試験装置の説明図である。 本発明の電気素子試験装置の構成図である。 半導体素子の構造図および等価回路図である。 半導体素子の構造図および等価回路図である。 電気素子の説明図である。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態に係るパワーサイクル試験等の電気素子試験装置および電気素子の試験方法を説明する。
明細書で記載する実施形態では、パワー半導体素子のうち、IGBTを例にとって説明する。本発明はIGBTに限定されるものではなく、SiC、MOSFET、JFET、トランジスタ等の各種のパワー半導体素子に適用することができる。また、トランジスタだけに適用されるものではなく、ダイオード等の2端子素子にも本発明は適用できる。
また、パワー半導体素子に限定されるものではなく、低電力用の半導体素子、信号制御用の半導体素子にも本発明は適用できることは言うまでもない。また、抵抗素子、コンデンサ、コイル、水晶発振子等の電気素子にも適用できることは言うまでもない。
発明を実施するための形態を説明するための各図面において、同一の機能を有する要素には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。また、本発明の実施例は、それぞれの実施例を組み合わせることができる。
本明細書、図面に記載した事項は、一部または全部を組み合わせることができることは言うまでもない。
図13は本発明のパワーサイクル試験装置(半導体素子試験装置)の構成図である。パワーサイクル試験装置は、筐体210内にチラー(冷却・加温装置)136と、加熱冷却プレート134、加熱冷却プレート134とチラー136間を循環する循環水パイプ135を有する。加熱冷却プレート134には、試験する半導体素子としてのトランジスタ117が積載されている。
試験をするトランジスタ117の温度情報Tj、温度情報Tcが所定値となるように、電流Id、ゲート電圧Vgs、電圧Vceを変化させて試験の条件を設定する。
Tjは主としてトランジスタ117の温度を測定するダイオード等から求めた温度情報、Tcはトランジスタ117のパッケージ温度を熱電対等で取得した温度情報である。
温度情報Tjまたは温度情報Tcが変化すると、トランジスタ117が劣化あるいは特性が変化していると判断し、トランジスタ117の試験を停止、あるいは制御方法を変更、あるいは試験条件の変更を実施する。
温度情報Tj等の変化で、トランジスタ117の特性変化を判定あるいは判定する。また、電圧Vceが所定電圧になる時間、トランジスタ117の破壊までの時間等からトランジスタ117の特性変化、信頼性、寿命を評価する。
以下の説明では、主として温度情報Tjを例示して説明をする。温度情報Tjが変化すると、トランジスタ117が劣化あるいは特性が変化していると判断し、トランジスタ117の試験を停止、あるいは制御方法を変更する。
なお、トランジスタ117に流す、あるいは印加する電流は定電流Idとして説明をするが、本発明はこれに限定するものではない。Idは所定周期あるいは所定時間等で変化する電流であってもよいことは言うまでもない。また、電流に限定するものではなく、電圧でもよい。
本発明の半導体素子の試験方式では、温度情報Tj等の変化で、半導体素子であるトランジスタ117の特性変化を判定あるいは判定する。また、電圧Vceが所定電圧になる時間から、トランジスタ117の破壊までの時間等からトランジスタ117の特性変化、信頼性、寿命を評価する。
本発明の半導体の試験方法において、トランジスタ117の劣化あるいは特性変化にあわせて外部条件を変える。たとえば、トランジスタ117が発熱した場合は水温を下げる。水温を下げると、トランジスタ117に流れる電流が少なくなり、トランジスタ117の劣化、特性変化が進まない。結果、トランジスタ117の寿命が延びる。したがって、所定設定条件に対するトランジスタ117の寿命、信頼性特性を定量的に測定、判断することができる。
チラー136の循環水を加温または冷却することにより、トランジスタ117の温度を規定値、あるいは所定値に維持する。また、試験条件に対応してトランジスタ等の温度を周期的に変化させ、また、一定に冷却し、また、加熱する。また、試験トランジスタの温度情報Tjを測定し、測定した温度情報Tjを一定値に維持するように、チラー136を制御する。
チラー136は水や熱媒体の液温を管理しながら循環させることで、機器等の温度を一定に保つことができるように構成している。主に冷却に用いる場合が多いが、冷やすだけでなく温めることもできる。様々な温度の制御を実施できるように構成している。温度情報Tc、温度情報Tjによりフィードバック制御を行う。
制御回路113は、素子端子226あるいはその近傍に取り付けた熱電対から、素子端子226の温度を測定あるいは取得し、所定以上の温度の場合、試験を中止あるいは中断もしくは警報を発するように制御する機能を有する。
制御ラック131には、トランジスタ117に試験電流、試験電圧を供給する電源装置132と、トランジスタ117を制御あるいは試験条件を設定する制御回路133を有している。図1(b)は素子端子226に熱電対316を配置している。熱電対316をトランジスタ117等の試験部品に配置してもよい。
制御回路133には、トランジスタ117の温度情報Tj等が入力され、温度情報Tj等に基づいてチラー136を制御する。あるいは、温度情報Tj等を所定値にするように、チラー136を制御する。
なお、本明細書では循環水として説明するが、水に限定されるものではない。エチレングリコール、グリセリン、フロン等でも良いし、強制空冷であってもよい。チラー136は循環水パイプ135内の液体を、たとえば、水温マイナス1℃からプラス100℃までの範囲で制御して試験ユニットの加熱冷却プレート134に供給する。加熱冷却プレート134は十分に大きな熱容量を持っている。
上記実施形態では加熱冷却プレート134を使用したが、加熱プレートと冷却プレートを別体とし、加熱冷却プレート以外の熱源・冷熱源を用いて加熱・冷却するものであってもよい。
図14は本発明の第1の実施例における半導体素子試験装置(たとえば、パワートランジスタを試験するパワーサイクル試験装置)の構成図である。また、図25は半導体素子試験装置の等価回路図あるいは説明図である。
電源回路121は、トランジスタ117を試験するための大電流の定電流Idを出力する。電源回路121は、コントロール回路基板111(コントローラ111)からの制御信号に同期させて電力(電流、電圧)を供給すると共に、供給された電力を用いて前記負荷を設定された定電流または定電圧で駆動する。また、電源回路121は、出力する最大電圧値を設定することができる。
スイッチ回路124a(SWa)は、電源回路121が出力する定電流の供給をオン(供給)オフ(遮断)させる。スイッチ回路124aはコントロール回路基板(コントローラ)111からの信号に基づき、オン(定電流を出力)またはオフ(定電流を遮断)に設定または制御される。通常、スイッチ回路124aは試験開始前にオンされ、半導体素子の試験中は常時、オン状態に維持される。
図14において、1台の電源回路121を図示している。しかし、電源回路121は1台に限定されるものではない。たとえば、本発明の半導体素子試験装置において、2台以上の電源回路121を保有させてもよい。電源回路121の台数が増加するほど、多種多様な電流波形Idあるいは電圧波形を発生させることができる。複数の電流は、重畳することは容易である。
本発明の実施例において、電源回路121として説明するが、電源回路121は定電流を出力するものに限定されるものではない。
たとえば、電源回路121に最大電圧を設定できるものを使用する。一定の条件で、設定された最大電圧において、所定の定電流を出力できるように機能させることが例示される。また、定電流を出力する場合に、出力端子電圧を所定の最大電圧を設定できるように構成されることが例示される。本発明の半導体素子試験装置において、電源回路121は、定電流のみ出力する装置ではなく、電圧、電流を出力できる電源装置であってもよいことは言うまでもない。
図14等の実施例において、電源回路121で電流Idを発生させるとして説明するが、電流Idは、トランジスタ117のオン抵抗の状態に応じて、印加電圧を調整することによっても実現できる。したがって、本発明の半導体素子試験装置において、電流を出力する電源回路121に限定するものではなく、電圧出力の電源装置で構成しても良いことはいうまでもない。
電流Idは、トランジスタ117のゲート電圧の電圧値の制御によっても実現できる。本明細書では、電源回路121の制御によって、トランジスタ117に所定の電流を印加するとして説明する。しかし、これに限定するものはなく、トランジスタ117のゲート端子gの電圧、トランジスタ117のコレクタ端子cの電圧を調整あるいは制御してもよいことは言うまでもない。
本発明の第1の半導体素子の試験方法の実施例では、説明を容易にするため、定電流Idは電源回路121が発生するとしている。トランジスタ117に流す電流Idは電源回路121を動作させることにより供給する。電源回路121はコントロール回路基板(コントローラ)111からの信号によりオン/オフ制御される。デバイス制御回路基板209はコントロール回路基板(コントローラ)111により動作タイミングが制御される。
トランジスタ117のエミッタ端子eは接地(グランド)されている(接地ラインと接続されている)。トランジスタ117のゲート端子gには、ゲートドライバ回路113が接続されている。
サンプル接続回路203内には、ゲートドライバ回路113、可変抵抗回路125、定電流回路118、オペアンプ(バッファ回路)116が配置または形成されている。サンプル接続回路203は、試験を行うトランジスタ117に近い位置に配置できるように、デバイス制御回路基板209から分離されて配置されている。
サンプル接続回路203は、試験する各トランジスタ117に1つのサンプル接続回路203を設けることが好ましいが、これに限定するものではなく、複数のトランジスタ117に対して、複数の信号回路を含む1つのサンプル接続回路203を配置してもよい。
サンプル接続回路203は、コネクタ202の接続ピン206でトランジスタ117と接続されている。ゲートドライバ回路113とトランジスタ117のゲート端子g間は、30mm以下の短距離となるように配置されている。ゲートドライバ回路113とトランジスタ117のゲート端子g間が長いとゲート端子gにノイズ等が重畳され、トランジスタ117が誤動作してトランジスタ117の破壊に直結する。
図15に図示するように、デバイス制御回路基板209は半導体素子試験装置の筐体210のB室に配置される。筐体210は半導体試験装置の電源装置132、駆動回路、加熱冷却プレート134が組み込まれたフレームあるいは装置本体である。サンプル接続回路203は、試験するトランジスタ117に近い位置に配置するため、半導体素子試験装置の筐体210のC1室に配置される。サンプル接続回路203は筐体210の側面に配置されたコネクタ208と接続される。コネクタ208の接続ピン206に接続された配線は、B室のデバイス制御回路基板209と接続されている。
筐体210は箱状のものだけでなく、たとえば部屋であってもよい。部屋の中に電源回路121が配置されるイメージである。隔壁214、隔壁215、隔壁217は部屋の壁であってもよい。
図15に図示するように、試験をする半導体素子117(トランジスタ等)はC1室に配置される。トランジスタ117等は、加熱冷却プレート134に密着して配置・固定される。必要に応じて、図1(a)に図示するように、トランジスタ117等は、加熱冷却プレート134aと加熱冷却プレート134bに挟持されて固定される。以上のように、本発明は、筐体210がC1室等、複数の領域に区分されている。C1室には、ドライエア(乾燥気体、露点温度が低い気体)が注入されるように構成されている。C1室は空気圧力がかかり、C1室に注入されたエアは、開口部216等を介して排出される。
図15、図17に図示するように、接続構造体218は、C2室から隔壁217の開口部216から差し込まれる。接続構造体218を差し込むことにより、トランジスタ117の素子端子226と接続構造体218とが電気的に接続が取られ、トランジスタ117に定電流(試験電流)Idを印加できるようになる。接続構造体218を開口部216から差し込む際、図1に図示するように、C部がカットされているため、素子端子226を接続受け部225と接続保持部233で挟持させることが容易である。
隔壁217は、静電シールド、接続構造体218の保持としての機能がある。別途、静電シールド機能構成物、接続構造体218の固定あるいは保持台を配置または構成する場合は、隔壁217を省略することができることは言うまでもない。
また、隔壁217がない場合、接続構造体218にトランジスタ117の素子端子226を位置決めして固定してもよいことはよいことは言うまでもない。
接続構造体218は、銅あるいは銅合金で形成され、表面が銀またはニッケルでめっきされている。
隔壁217は、電磁シールド、静電シールド、接続構造体218の保持としての機能がある。別途、電磁シールド機能構成物、静電シールド機能構成物、接続構造体218の固定あるいは保持台を配置または構成する場合は、隔壁217を省略することができることは言うまでもない。
隔壁214、隔壁215、隔壁217を電磁シールド、静電シールドを有する部材で構成あるいは形成してもよい。
また、隔壁217がない場合、接続構造体218にトランジスタ117の素子端子226を位置決めして固定してもよいことはよいことは言うまでもない。
隔壁(隔壁214、隔壁215、隔壁217)は、各室(C1室、C2室、A室、B室)を分離する機能と、外気が流入しないようにする機能がある。特に、C1室は、低温状態の試験で結露することがあるため、C1室にはドライエアを流入させる。C1室に流入したドライエアは、開口部216から他の室に排出される。しかし、開口部216の開口が大きいと、大量のドライエアが必要になる。したがって、開口部216は、接続部材としてのフォークプラグ205、接続構造体218が丁度、挿入されるサイズにすることが好ましい。
接続構造体218に他端には、固定ネジ221が取り付けられ、接続配線211が接続構造体218に接続されている。接続配線211の他端には接続部材としてのフォークプラグ205が取り付けられている。
固定ネジ221はネジに限定されるものではなく、接続構造体218に接続配線211を電気的に接続できるものであればいずれのものでもよい。たとえば、接続配線211を圧力挿入する構成あるいは構造であっても良いことは言うまでもない。また、固定ネジ221はバネ(図示せず)で押圧により接触できるものであっても良いことは言うまでもない。
サンプル接続回路203はコネクタ208の接続ピン206によりデバイス制御回路基板209と接続されている。サンプル接続回路203は試験する各トランジスタ117に対応して個別に配置され、サンプル接続回路203は容易に取り外しが可能なように構成されている。
コネクタ208、コネクタ213はコネクタに限定されるものではなく、配線を電気的に接続、非接続にできるものであれば、いずれのものであってもよい。
図18は本発明の半導体素子試験装置における接続構造体218の説明図である。接続構造体218の表面の凹部234には、ヒートパイプ223が密着されている。接続構造体218の表面とヒートパイプ間に熱伝導性グリス、放熱用シリコーンオイルコンパウンドを塗付してもよい。
本発明の接続構造体218には、凹部234が形成され、凹部234にヒートパイプ223がはめ込むように形成されている。接続構造体218のヒートパイプ金具231の線膨張率は、ヒートパイプ223パイプの線膨張率よりも小さい材料が採用されている。
接続構造体218は、試験時に加熱される。したがって、ヒートパイプ223およびヒートパイプ金具231が加熱される。加熱により、ヒートパイプ223およびヒートパイプ金具231が膨張する。
本発明は、接続構造体218のヒートパイプ金具231の線膨張率は、ヒートパイプ223パイプの線膨張率よりも小さい材料が採用、あるいは、接続構造体218のヒートパイプ223パイプの線膨張率はヒートパイプ金具231の線膨張率よりも大きい材料が採用されている。ヒートパイプ223材料が凹部234内で膨張が大きくなりヒートパイプ223が凹部234により強固にはめ込まれる。ヒートパイプ金具231からヒートパイプ223がはずれることがない。ヒートパイプ223が加熱するほど、ヒートパイプ223が膨張して、よりヒートパイプ223がヒートパイプ金具231と密着して、放熱性が良好になる。
ヒートパイプ金具231の材料として、銅(線膨張率16.8)、黄銅(線膨張率19)、鉄(線膨張率12.1)、ステンレス(SUS304)(線膨張率17.3)が例示される。ヒートパイプ223の材料としてヒートパイプ金具231より線膨張率が大きい材料、たとえば、アルミニウム(線膨張率23)、錫(線膨張率26.9)、鉛(線膨張率29.1)が例示される。中でも、ヒートパイプ金具231の材料として、銅(線膨張率16.8)、ヒートパイプ223の材料として、アルミニウム(線膨張率23)を採用することが好ましい。また、アルミニウムにモリブデン等の第2の金属を混合させて合金化してものを採用してもよい。
温度の上昇に対応して長さが変化する割合を線膨張率(線膨張係数)と言う。また、同様に体積の変化する割合を体積膨張率と言う。線膨張率をα、体積膨張率をβとすると、β≒3αの関係がある。熱膨張率は、温度の上昇によって物体の長さ・体積が膨張(熱膨張)する割合を、温度当たりで示したものである。熱膨張係数とも呼ばれる。
したがって、本発明では、接続構造体218のヒートパイプ金具231の線膨張率は、ヒートパイプ223パイプの線膨張率よりも小さい材料が採用、あるいは、接続構造体218のヒートパイプ223パイプの線膨張率はヒートパイプ金具231の線膨張率よりも大きい材料が採用することが好ましい。線膨張率を熱膨張係数、体積膨張率に置き換えてもよいことはいうまでもない。
凹部234はヒートパイプ金具231に形成されている。凹部234にはめ込むようにヒートパイプ223が配置されている。凹部にヒートパイプ223を配置することによりヒートパイプ223が損傷するリスクが低下する。
ヒートパイプ金具231は、電気伝導性があり、熱伝導性のよい金属で構成される。金属して銅、銀が例示される。その他、金属以外のカーボン等を採用することもできる。
熱伝導性グリスは、窒化ホウ素(ボロン)を配合したものを使用することが好ましい。放熱用シリコーンオイルコンパウンドは、シリコーンオイルを基油にアルミナ等熱伝導性のよい粉末を配合したものを使用することが好ましい。
ヒートパイプ223とは、密閉容器内に少量の液体(作動液)を真空密封し、内壁に毛細管構造(ウイック)を備えたものである。
ヒートパイプの一部が加熱されると加熱部で作動液が蒸発(蒸発潜熱の吸収)し、低温部に蒸気が高速(音速)で移動する。蒸気が低温部で凝縮(蒸発潜熱の放出)し、凝縮した作動液がウイックの毛細管現象で加熱部に還流する。以上の相変化が外力なしに連続的に繰り返されることによって、瞬時に熱が移動することにより、半導体素子の端子部で発熱した熱を高速にかつ効率よく伝熱することができる。
ヒートパイプ223は、コンテナ(銅パイプ)を複数本配列することにより、構成されている。コンテナの内部は高度な減圧状態であり、ウィック(毛細管構造)と適量の作動液(純水等)を有している。
作動液として、純水の他、メタノール(メチルアルコール)、アセトン、ナトリウム、水銀、フロン系冷媒、アンモニアを使用してもよい。
ウイック材には、アルミニウム、銅、ステンレス、焼結合金,金網,発泡メタル、セラミック等が用いられる。
接続構造体218は金属に限定されるものではない。たとえば、セラミック、グラファイト、グラファイトと銅またはアルミニウムの複合材料等の非金属物質で構成してもよいことは言うまでもない。接続構造体218に直接に電流を通電する構成の場合は、接続構造体218は、銅等の金属材料で構成する。接続構造体218の表面は、銀、ニッケル等でめっきすることが好ましい。
図18は接続構造体218の構成の説明図である。図18(a)は裏面を模式的に図示した図であり、図18(b)は側面を模式的に図示した図である。
図18に図示するように、接続構造体218は、主としてヒートパイプ金具231、接続受け部225、接続圧力部232、接続保持部233からなる。接続受け部225と接続保持部233間に半導体素子の素子端子226が差し込まれる。
接続受け部225と接続圧力部232のバネ穴239にはバネ236が挿入または配置される。接続受け部225の中央部の位置決めネジ穴240に位置決めネジ237が挿入または配置され、接続受け部225と接続圧力部232とが位置決めされる。
バネ236は押圧発生手段であり、または摺動手段であり、または位置決め手段である。コイルバネが例示される。その他、板ばね、渦巻バネ、トーンションバー、皿バネが例示される。本明細書では、説明を容易にするため、バネはコイルバネを例示して説明をする。ただし、コイルバネに限定されるものではない。
バネ236は導電性が良好な金属材料で形成あるいは構成されることが好ましいが、耐熱性があるゴム、プラスチック、セラミックス材料で形成してもよい。
接続受け部225と接続圧力部232間には、コイルバネ236が配置されている。接続圧力部232は、1つ以上の固定ネジ224bで接続される。固定ネジ224bを締め付ける、あるいは取り付けることにより、接続受け部225と接続保持部233間に圧力(押圧)が印加される。接続受け部225と接続保持部233間に素子端子226が挟まれ、バネ236の圧力により接続受け部225と接続保持部233間に素子端子226が所定圧力(所定押圧)で狭持される。
図18において、ヒートパイプ金具231と接続保持部233は別部材とし、固定ネジ224aで結合させているように図示をしている。ヒートパイプ金具231と接続保持部233とを一体として1つの部材で構成しても良いことは言うまでもない。
図1は本発明の電気素子試験装置において、トランジスタ117等の素子端子226との接続部の構成および説明図である。
図1(a)は、接続保持部233はヒートパイプ金具231に固定ネジ224aで固定されている。接続圧力部232は接続保持部233に固定ネジ224bで固定される。固定ネジ224bを締め付けること、あるいは配置することにより半導体素子の素子端子226を固定する。ヒートパイプ金具231の左端には接続配線211が固定ネジ221で固定される。
圧力(押圧)は、バネ236を変更することにより容易に調整できる。また、固定ネジ224bの締め付け度合により圧力(押圧)を調整あるいは設定できる。ヒートパイプ金具231と接続保持部233は1つ以上の固定ネジ224aで固定される。
図1、図4等のCで図示するように、素子端子226を挿入する部分(エッジ)を45°でカットしている。エッジカットすることにより、接続構造体218を隔壁217の開口部216から挿入し、素子端子226と接続する際、素子端子226への挿入が容易になる。エッジカットは円弧状等の他の形状であってもよい。
接続圧力部232と接続保持部233間には、接続受け部225が配置されている。接続受け部225の構成材料あるいは少なくとも表面材料として、白金、金、銀、タングステン、銅、ニッケル、または、それらを組合せた合金が用いられる。また、銀-酸化物接点材料(Ag+ZnO、Ag+SnO、Ag+SnO In、Ag+、Ag+SnO SnBi)を用いることも好ましい。
同様に、接続保持部233が素子端子226と接する面には、表面の構成材料として、白金、金、銀、タングステン、銅、ニッケル、またはそれらを組合せた合金が用いられる。また、銀-酸化物接点材料(Ag+ZnO、Ag+SnO、Ag+SnO In、Ag+、Ag+SnO SnBi)を用いることも好ましい。
接続保持部233はヒートパイプ金具231に固定ネジ224aで固定されている。接続圧力部232は接続保持部233に固定ネジ224bで固定される。固定ネジ224bを締め付けること、あるいは配置することにより半導体素子の素子端子226を固定する。ヒートパイプ金具231の左端には接続配線211が固定ネジ221で固定される。
固定ネジ224aを用いず、接続保持部233とヒートパイプ金具231とを一体として1つの部品として構成してもよい。一体として構成することにより、素子端子226で発熱した熱は、接続保持部233 -> ヒートパイプ金具231に良好に伝熱され、伝熱した熱はヒートパイプ223で放熱等される。
図1(b)に図示するように、ヒートパイプ金具231と接続保持部233とを一体化することにより、接続保持部233の熱がヒートパイプ金具231に伝達されやすくなり、素子端子226での放熱が良好となる。また、図1(b)、図19(a)、図20に図示するように、ヒートパイプ223を素子端子226近傍にも配置することにより、素子端子226の発熱の放熱が良好となる。
以上の事項は、図1(a)、図4、図6、図7、図10、図11、図12等の本発明の他の実施例においても適用することができることは言うまでもない。
図3は、素子端子226と電気的および熱的に接続を行う接続部を構成する部材の平面図である。図7、図2等は、接続保持部233と接続圧力部232とを固定する固定ネジ224bは1本としているが、図3、図4、図5等では、固定ネジ224bは2本としている。また、図7、図2等は、接続保持部233とヒートパイプ金具231とを固定する固定ネジ224aは1本としているが、図3、図4、図5等では、固定ネジ224aは2本としている。
以上のように、固定ネジ224の使用本数は、固定状態に対応して適時選択して設計される。なお、本明細書では固定ネジ224を使用するとしたが、固定ネジに限定するものではなく、他の物で接続してもよい。たとえば、電気あるいはアーク放電による溶接、スポット溶接、抵抗溶接、レーザ溶接、TIG溶接、超音波溶接、電子ピーム溶接、半田付け、圧着等が例示される。
図3、図4、図5は、接続保持部233、接続受け部225、接続圧力部232の組合せ状態を説明する説明図である。
図3(a)は接続保持部233の平面図である。図3(a)において、ネジ穴238b1、ネジ穴238b2に、固定ネジ224bが挿入され、接続保持部233と接続圧力部232とが固定される。また、ネジ穴238a1、ネジ穴238a2に、固定ネジ224aが挿入され、接続保持部233とヒートパイプ金具231とが固定される
図3(a)において、ネジ穴238b1、ネジ穴238b2に、固定ネジ224bが挿入され、接続保持部233と接続圧力部232とが固定される。また、ネジ穴238a1、ネジ穴238a2に、固定ネジ224aが挿入され、接続保持部233とヒートパイプ金具231とが固定される。
図3(b)は接続受け部225の平面図である。図3(b)において、4隅にそれぞれバネ穴239が形成されている。中央部に位置決めネジ穴240が形成されている。位置決めネジ穴240に位置固定ネジ237により、接続受け部225と接続圧力部232の間隔が調整あるいは設定される。接続受け部225と接続圧力部232の間隔の調整により、バネ236の圧力(押圧)が所定値に設定される。
4隅にそれぞれバネ穴239が形成され、接続受け部225のバネ穴239と接続圧力部232のバネ穴239間にバネ236が挟持される。4隅にバネ236が挟持されているため、位置決めネジ穴240により、接続受け部225の4隅は均等に圧力調整される。
また、位置決めネジ穴240により、接続圧力部232と接続受け部225が位置固定される。したがって、接続受け部225と接続保持部233間に挟持された素子端子226が位置移動することがない。
図3(c)は接続圧力部232の平面図である。図3(c)において、4隅にそれぞれバネ穴239が形成されている。中央部に位置決めネジ穴240が形成されている。位置決めネジ穴240に位置固定ネジ237により、接続受け部225と接続圧力部232の間隔が調整あるいは設定される。接続受け部225と接続圧力部232の間隔の調整により、バネ236の圧力が所定値に設定される。
4隅にそれぞれバネ穴239が形成され、接続受け部225のバネ穴239と接続圧力部232のバネ穴239間にバネ236が挟持される。バネ236はバネ穴239にはめ込み挿入されている。4隅にバネ236が挟持されているため、位置決めネジ穴240により、接続受け部225の4隅は均等に圧力調整される。また位置決めネジ穴240により、接続圧力部232と接続受け部225が位置固定される。
図5は、接続保持部233、接続受け部225、接続圧力部232の組合せ状態を説明する説明図である。図4は、接続保持部233、接続受け部225、接続圧力部232の組合せ状態の斜視図である。
接続保持部233は、ネジ穴238a1、ネジ穴238a2に挿入されたネジ224a(図示せず)により、ヒートパイプ223とヒートパイプ金具231とを接続して固定される。ヒートパイプ223とヒートパイプ金具231は熱伝導性、電気伝導性が良好となるように密着されて接続して固定される。また、接続保持部233は、ネジ穴238b1、ネジ穴238b2に挿入されたネジ224b(図示せず)により、接続圧力部232と接続して固定される。
図4は、接続保持部233、接続受け部225、接続圧力部232の組合せた状態である。ただし、ネジ穴238、位置固定ネジ237は図示することを省略している。図4の構成は、ヒートパイプ金具231に接続されて固定される。
ネジ穴238b1、ネジ穴238b2に、固定ネジ224bが挿入され、接続保持部233と接続圧力部232とが固定される。また、ネジ穴238a1、ネジ穴238a2に、固定ネジ224aが挿入され、接続保持部233とヒートパイプ金具231とが固定される。
接続受け部225は、両端に凸部251が形成され、接続圧力部232は両端に溝部252が形成されている。接続受け部225の凸部251は、接続圧力部232の溝部252にはめ込まれる。接続受け部225の凸部251と、接続圧力部232の溝部252とは電気的に接触するように構成されている。
図4、図5に図示するように、接続保持部233は、ネジ穴238a1、ネジ穴238a2に挿入されたネジ224aにより、ヒートパイプ223とヒートパイプ金具231とを接続して固定される。ヒートパイプ223とヒートパイプ金具231は熱伝導性、電気伝導性が良好となるように密着されて接続して固定される。また、接続保持部233は、ネジ穴238b1、ネジ穴238b2に挿入されたネジ224bにより、接続圧力部232と接続して固定される。
接続受け部225は、両端に凸部251が形成され、接続圧力部232は両端に溝部252が形成されている。接続受け部225の凸部251は、接続圧力部232の溝部252にはめ込まれる。接続受け部225の凸部251と、接続圧力部232の溝部252とは電気的に接触するように構成されている。
素子端子226と接続受け部225は接触性を良好にするため、図2(b)、図2(c)に図示するように、接続受け部225の表面に三角形状等の凹凸を形成することが好ましい。凸部が素子端子226と強く接触し、電気的接続状態が良好となる。
図2(a)に図示するように、接続受け部225と接続保持部233間に素子端子226が挟持される。図2(b)に図示するように、接続受け部225の表面に素子端子226の挿入方向に平行して三角形状の凹凸が形成されている。図2(c)に示す三角形状の山部と素子端子226がより強固に圧力が印加され良好な接触が実現できる。xまた、三角形状に限定されるものではなく、エンボス状であってよいし、突起状であってもよい。
なお、図2(c)に示す加工は、接続保持部233において素子端子226と接する面に形成に、あるいは加工してもよいことは言うまでもない。また、三角形状に限定されるものではなく、円弧状、突起状、エンボス状等、他の形状であっても良いことはいうまでもない。
図1の構成は、接続圧力部232の平面と接続保持部233の平面間に素子端子226を挟持させる構成である。
図6は、押圧具取付け板313と接続保持部233間に素子端子226を挟持させる構成である。押圧具取付け板313には押圧具311a、押圧具311bが取り付けられている。押圧具311は、たとえば、金属からなる板バネが例示される。なお、押圧具311は、シリコン樹脂材料等の非導電物で形成してもよい。押圧具取付け板313に押圧具311がはめ込まれている。
図6に図示するように、素子端子226の下面は、接続保持部233と面接触し、素子端子226の上面は押圧具311で挟持される。
押圧具311と接続保持部233の平面間に素子端子226が挟持される。押圧具311の押圧により、素子端子226と接続保持部233とが電気的に接続される。
図1(a)の実施例では、バネ(圧力金具)236は接続受け部225のバネ穴239に挿入されていた。バネ(圧力金具)236、接続受け部225、接続圧力部232が導電材料で構成されている場合、素子端子226 -> 接続受け部225 -> バネ(圧力金具)236 -> 接続圧力部232に電気が流れる場合がある。この場合、バネ(圧力金具)236の抵抗値が大きい場合、バネ(圧力金具)236に電流が流れ、バネ等が発熱して焼損する場合がある。
接続受け部225、バネ(圧力金具)236、接続圧力部232のいずれかを非導電物で構成することにより、前述の電流経路の発生はなくなり、バネ等の焼損の発生もなくなる。接続保持部233に熱を伝熱し、ヒートパイプ223に伝熱する構成が好ましい。図1(b)等の示すように、ヒートパイプ金具231と接続保持部233とを一体として構成し、素子端子226の発熱は、ヒートパイプ金具231に熱を伝熱し、ヒートパイプ223に伝熱する構成が好ましい。
図6の実施例では、押圧具311、バネ(圧力金具)236、接続受け部225、接続圧力部232が導電材料で構成されている場合、素子端子226 -> 押圧具311 -> 接続受け部225 -> バネ(圧力金具)236 -> 接続圧力部232に電気が流れる場合がある。この場合、バネ(圧力金具)236の抵抗値が大きい場合、バネ(圧力金具)236に電流が流れ、バネ等が発熱して焼損する場合がある。
押圧具311、接続受け部225、バネ(圧力金具)236、接続圧力部232のいずれかを非導電物で構成することにより、前述の電流経路の発生はなくなり、バネ等の焼損の発生もなくなる。図1(b)等の示すように、ヒートパイプ金具231と接続保持部233とを一体として構成し、素子端子226の発熱は、ヒートパイプ金具231に熱を伝熱し、ヒートパイプ223に伝熱する構成が好ましい。
図7は本発明の他の実施例の電気素子試験装置における半導体素子の素子端子226を接続構造体218に接続した状態の説明図である。接続受け部225と接続保持部233間に素子端子226が挟持されている。接続圧力部232は固定ネジ224bにより接続保持部233と固定される。
図7の本発明の実施例では、ネジ穴239は、絶縁板312に形成されている。押圧具311が素子端子226と接触し、バネ236が押圧具取付け板313を押圧する。押圧具取付け板313の上側には絶縁板312が配置され、押圧具取付け板313とバネ236間を絶縁する。絶縁板312にバネ穴239が形成され、バネ穴239にバネ236が挿入されている。他の構成は、図6と同様であるので説明を省略する。
絶縁板312は絶縁フィルム、絶縁膜もしくは空気等の絶縁気体等であってもよい。また、複数の絶縁物を組み合わせたものであってもよい。また、接続受け部225の表面に、六価クロム、アルマイト加工等で絶縁物あるいは絶縁膜を形成してもよい。
図7では、理解を容易にするため、接続圧力部232と接続保持部233に空間があるように図示をしているが、実際には、接続圧力部232と接続保持部233は電気的に接続される。
図7は、素子端子226が接続受け部225と接続圧力部232間に挟持された状態を示す図面である。素子端子226は接続受け部225と接続保持部233間に圧入されることにより、電気的に接続される。
接続受け部225は、4隅に配置されたバネ236により、上下に摺動できるように構成されている。接続受け部225は位置決めネジ穴240に差し込まれたネジピン(位置固定ピン)237により、位置決めされている。したがって、接続受け部225は位置ずれすることがなく、上下に摺動できる。
接続保持部233と接続受け部225間に試験を行う半導体素子の素子端子226が差し込まれる。接続受け部225と接続保持部233のC部は、エッジがカットされている。そのため、半導体素子の素子端子226は挿入が容易になっている。
したがって、C2室からC1室に接続構造体218を挿入することにより、容易に半導体素子117の素子端子226と電気的に接続することができる。
図8は、図6の押圧取り付け板313の説明図および構成図である。図8(a)は、押圧取り付け板313の側面図であり、図8(b)は押圧取り付け板313を裏面から見た底面図である。
図8(b)に図示するように、押圧取り付け板313を裏面には、複数の押圧具311a、複数の押圧具311bがマトリックス状に配置されている。また、図8(a)に図示するように、押圧具311が押圧取り付け板313にはめ込まれている。
押圧取り付け板313には位置決めネジ穴240が形成され、位置決め固定ネジ237が位置決めネジ穴240に挿入される。また、押圧取り付け板313にはバネ穴239が形成され、バネ236がバネ穴239に挿入される
図6の実施例は、バネ(圧力金具)236で、押圧具311と素子端子226間に適正な圧力が印加され、良好な電気的接続が維持される。
図6の実施例では、バネ(圧力金具)236は接続受け部225のバネ穴239に挿入されている。バネ(圧力金具)236、接続受け部225、接続圧力部232が導電材料で構成されている場合、素子端子226 -> 接続受け部225 -> バネ(圧力金具)236 -> 接続圧力部232に電気が流れる場合がある。この場合、バネ(圧力金具)236の抵抗値が大きい場合、バネ(圧力金具)236に電流が流れ、バネが発熱して焼損する場合がある。
押圧具311を非導電性の材料で構成し、押圧具取付け板313に電流が流れないように構成すれば、前述の電流経路は発生せず、バネ(圧力金具)236が焼損することはない。
図7は、本発明の他の実施例における接続構造体218の説明図および構成図である。図7の本発明の実施例では、ネジ穴239は、絶縁板312に形成されている。押圧具311が素子端子226と接触し、バネ236が押圧具取付け板313を押圧する。押圧具取付け板313の上側には絶縁板312が配置され、押圧具取付け板313とバネ236間を絶縁する。絶縁板312にバネ穴239が形成され、バネ穴239にバネ236が挿入されている。
図7に図示するように、押圧具311が素子端子226と接触し、バネ236が押圧具取付け板313を押圧する。押圧具取付け板313の上側には絶縁板312が配置され、押圧具取付け板313とバネ236間を絶縁する。絶縁板312にバネ穴239が形成され、バネ穴239にバネ236が挿入されている。他の構成は、図6と同様であるので説明を省略する。
図9は図7の接続構造体218の押圧具取付け板313、絶縁板312部の説明図である。図9(a)は、押圧具取付け板313部を側面から見た図である。図9(b)は、図9(a)のA側から見た押圧具取付け板313部の側面図である。
押圧具取付け板313に押圧具311a、押圧具311bが配置および挿入されている。図9の実施例では、絶縁板312、凸部251が絶縁物で構成され、ネジ穴239は、絶縁板312に形成されている。したがって、ネジ穴239は絶縁されているため、接続圧力部232には電流経路が発生しない。
絶縁板312は絶縁物で構成されているため、押圧具取付け板313が金属のように導電物であっても、バネ(圧力金具)236には電流が流れない。したがって、素子端子226 -> 接続受け部225 -> バネ(圧力金具)236 -> 接続圧力部232の電流経路は発生しない。
なお、絶縁板312は絶縁フィルム、絶縁膜もしくは空気等の絶縁気体等であってもよい。また、押圧具取付け板313を非導電性材料で構成してもよい。また、六価クロム、アルマイト加工等で絶縁物あるいは絶縁膜を形成してもよい。
図1(b)に図示するように、ヒートパイプ金具231と接続保持部233を一体と構成することにより、ヒートパイプ金具231から素子端子226に電圧降下なく、電流等を印加できる。接続受け部225側には電流は流れない。また、図1(b)に図示するように、素子端子226近傍まで、ヒートパイプ223を配置することにより、素子端子226等で発熱する熱が良好にヒートパイプ223を介して伝熱される。
なお、図1、図4等に図示するように、熱電対316を配置し、素子端子226、電気素子117の温度をモニターして試験制御することが好ましい。以上の事項は、本発明の他の実施例においても同様である。図26に図示するように、スイッチ回路基板201等の温度もモニターすることが好ましい。
図7の実施例は、絶縁板312で絶縁する構成であった。本発明における絶縁効果は、図7のように、絶縁板312を用いる構成に限定されない。たとえば、図10に図示する構成が例示される。
図10は、接続圧力部232のネジ穴238bの周囲に樹脂材料等で構成した絶縁部315を配置した構成である。図12は、図10の接続圧力部232を裏面から見た構成図である。図12に図示するように、ネジ穴238bの周囲が絶縁部315を取り囲みネジを絶縁できるように構成している。なお、固定ネジ224bを絶縁物で形成したものを使用してもよい。
ネジ穴238bの周囲が絶縁部315で絶縁されているため、固定ネジ224bには電流が流れない。したがって、素子端子226 -> 接続受け部225 -> バネ(圧力金具)236 -> 接続圧力部232の電流経路は発生せず、バネ(圧力金具)236が焼損することはない。
以上のように、本発明は押圧を印加するバネ236側に、絶縁板312を配置し、電流が押圧具取付け板313、接続受け部225側に流れないように構成する。
電流が流れると、バネ236等の押圧部品、固定ネジ224bに流れ、バネ236、固定ネジ224bが焼損する。素子端子226には、バネ236等の電気的高抵抗部が少ない接続保持部233側を介して電流を供給する。
図6、図7、図10は押圧具311を有する接続構造体218の実施例であった。本発明はこれに限定するものではなく、たとえば、図11の構成であってもよい。
図11は、接続受け部225と接続保持部233間で、素子端子226を挟持する構成である。接続受け部225の表面を粗面化することにより、素子端子226を均一に圧力印加できる。接続受け部225は絶縁材料で構成することにより、接続圧力部232には電流経路が発生しないようにすることができる。
接続圧力部232側に、電流経路が発生しないようにすることは、固定ネジ224b、接続圧力部232を絶縁物で構成することによっても実現できることは言うまでもない。
図13に図示するように、トランジスタ117は加熱冷却プレート134aに固定され、加熱冷却プレート134bで狭持される。トランジスタ117は加熱冷却プレート134により試験温度に適切に維持される。図18に図示するように凹部234内にヒートパイプ223が取り付けられている。
接続構造体218から素子端子226に試験の定電流Idが印加される。定電流Idは数百アンペア(A)と大きい。接続受け部225と素子端子226とは接触抵抗が発生する場合がある。接触抵抗があると、大電流が素子端子226に流れると接続受け部225が発熱する。
発熱は試験をするトランジスタ117に伝導し、トランジスタ117を過熱する。過熱によりトランジスタ117が劣化あるいは素子端子226が焼損する可能性がある。したがって、接続受け部225での発熱を速やかに放熱する必要がある。
本発明の接続構造体218はヒートパイプ223を有している。接続受け部225での発熱は、ヒートパイプ223で伝熱される。したがって、接続受け部225の熱は速やかに接続受け部225から除去される。
図9(a)は、押圧具取付け板313部を側面から見た図である。押圧具取付け板313に押圧具311a、押圧具311bが配置・挿入されている。図9(b)は図9(a)のA方向から見た図である。
絶縁板312は絶縁物で構成されているため、押圧具取付け板313が金属のように導電物であっても、バネ(圧力金具)236には電流が流れない。したがって、素子端子226 -> 接続受け部225 -> バネ(圧力金具)236 -> 接続圧力部232の電流経路は発生しない。
図7の実施例は、絶縁板312で絶縁する構成であった。本発明における絶縁効果は、図7のように、絶縁板312を用いる構成に限定されない。たとえば、図12に図示する構成が例示される。
図12は、接続圧力部232のネジ穴238bの周囲に樹脂材料等で構成した絶縁部315を配置した構成である。ネジ穴238bの周囲が絶縁部315で絶縁されているため、固定ネジ224bには電流が流れない。したがって、素子端子226 -> 接続受け部225 -> バネ(圧力金具)236 -> 接続圧力部232の電流経路は発生せず、バネ(圧力金具)236が焼損することはない。
以上のように、本発明は押圧を印加するバネ236側に、絶縁板312を配置し、電流が押圧具取付け板313、接続受け部225側に流れないように構成する。
電流が流れると、バネ236等の押圧部品、固定ネジ224bに流れ、バネ236、固定ネジ224bが焼損する。素子端子226には、バネ236等の電気的高抵抗部が少ない接続保持部233側を介して電流を供給する。
本発明は、接続受け部225が上下方向に摺動し、接続保持部233と接続受け部225間に、素子端子226を密着させて狭持させる構造であるため、接触抵抗の発生が極めて小さい。また、試験中に半導体素子117が振動等で動いても、素子端子226は狭持されているため、位置移動はなく、電気的接続は良好に維持される。
図38、図39は一例としての試験をする半導体素子117の説明図である。図38は、半導体素子117としてトランジスタを例示している。トランジスタ117は大電流を印加するP端子(トランジスタ117のコレクタ端子)と大電流を印加するN端子(トランジスタ117のエミッタ端子)を有する。エミッタ端子とコレクタ端子間にはダイオードDiが形成または付加されている。P端子とN端子に試験電流Idを印加する。
トランジスタ117には、コレクタ端子c、ゲート端子g、エミッタ端子eが配置されている。ゲート端子gには、トランジスタ117をオンオフさせる信号Vgsを印加する。エミッタ端子eとコレクタ端子cには、定電流回路118からダイオードDiに定電流Icを流す。
図15、図17に図示するように、C1室とC2室間には隔壁217が配置されている。隔壁217には開口部216が形成されている。開口部216a1に接続構造体218a1が挿入され、開口部216b1に接続構造体218b1が挿入される。開口部216a2に接続構造体218a2が挿入され、開口部216b2に接続構造体218b2が挿入される。開口部216anに接続構造体218anが挿入され、開口部216bnに接続構造体218bnが挿入される。
たとえば、図29の本発明の半導体素子試験装置では、接続構造体218a1の接続受け部225と接続保持部233間に試験をするトランジスタ117Q1のP端子が挟持されて電気的に接続される。また、接続構造体218b1の接続受け部225と接続保持部233間に試験をするトランジスタ117Q1のN端子が挟持されて電気的に接続される。
同様に、接続構造体218a2の接続受け部225と接続保持部233間に試験をするトランジスタ117Q2のP端子が挟持されて電気的に接続される。また、接続構造体218b2の接続受け部225と接続保持部233間に試験をするトランジスタ117Q2のN端子が挟持されて電気的に接続される。
同様に、接続構造体218anの接続受け部225と接続保持部233間に試験をするトランジスタ117QnのP端子が挟持されて電気的に接続される。また、接続構造体218bnの接続受け部225と接続保持部233間に試験をするトランジスタ117QnのN端子が挟持されて電気的に接続される。
隔壁217には静電シールド板あるいは静電シールド網が配置され、電源装置132、B室の駆動回路系からのノイズが遮蔽され、ノイズはC1室には伝播されない。また、トランジスタ117のオンオフにより発生するノイズが、B室の駆動回路系には伝播されない。
図22は、トランジスタ117と接続構造体218の接続状態を説明する説明図である。トランジスタ117は加熱冷却プレート134aに密着して固定される。固定はバネ(図示せず)により行われる。密着は、熱伝導性グリス、放熱用シリコーンオイルコンパウンドを塗付してもよい。必要に応じて、図1(a)に図示するように、トランジスタ117の上側にも加熱冷却プレート134bが配置され、トランジスタ117を所定の温度条件に設定できるようにする。
トランジスタ117の端子(エミッタ端子e、ゲート端子g、コレクタ端子c)には、コネクタ202が接続される。コネクタ202には信号配線222が引き出される。信号配線222に、トランジスタ117のゲート端子gに印加する制御信号Vgs、定電流回路118からの定電流Icが印加される。
図22等で図示するように接続構造体218aは隔壁217の開口部216aにC2室側から挿入される。接続構造体218bも同様に隔壁217の開口部216bにC2室側から挿入される。接続構造体218を挿入すると、接続受け部225と接続保持部233間に素子端子226が挟まる。この状態で、固定ネジ224bを締めることによりトランジスタ117の素子端子226と接続構造体218とが電気的接続される。
試験を行うトランジスタ117は加熱冷却プレート134に密着させて固定させる必要があるため、容易に取り外すことが難しい。トランジスタ117の取り付け作業は、最初に試験を行う複数個のトランジスタ117を加熱冷却プレート134に固定する。次に、最初に試験を行うトランジスタ117を選択して接続構造体218を素子端子226に取り付ける。
選択するトランジスタ117は、選択するトランジスタ117が位置する開口部216にC2室側から接続構造体218を挿入して素子端子226と電気的接続を行う。
トランジスタ117との電気的接続は、接続構造体218を挿入する位置を選択するだけであるので容易である。また、接続構造体218に接続された接続配線211の印加信号を変更することにより、トランジスタ117の試験条件、試験内容を容易に変更することができる。
素子端子226は、接続受け部225と接続保持部233により圧力をかけて挟持される。接続構造体218の一端には接続配線211が接続され、接続配線211から定電流Idがトランジスタ117に印加される。接続構造体218の裏面側にはヒートパイプ223が配置されている。ヒートパイプ223を接続構造体218の裏面側に配置することにより、機械的な損傷の発生が低減する。また、図22に図示するように、冷却ファン227による冷却も容易になる。
素子端子226には、数百アンペア(A)の電流が流れる。接続受け部225等にわずかな抵抗があっても、数百アンペア(A)の電流により、大きな熱が発生し、素子端子226部を過熱する。過熱されるとトランジスタ117をも過熱することになり、過熱によりトランジスタ117が劣化あるいは破壊する。
本発明は、接続受け部225、接続保持部233等で発生した熱はヒートパイプ223により接続構造体218の接続配線211側に伝熱される。したがって、接続受け部225、接続保持部233等が過熱されることはない。接続構造体218の下側には冷却ファン227が配置され、あるいは直接水冷されることにより、ヒートパイプ223の熱を放熱させる。
図23は本発明の半導体試験装置における半導体素子117と接続構造体218との接続方法を説明する説明図である。
C1室とC2室間に隔壁217が設けられている。隔壁217に図17に図示するように、試験するトランジスタ117等の位置に対応して開口部216が形成されている。隔壁217の開口部216と接続構造体218の固定台(図示せず)により、接続構造体218は水平あるいは安定に位置決めされ、固定される。
図23(a)に図示するように、試験をするトランジスタ117は、加熱冷却プレート134aに密着されて位置決めされ、また、固定される。トランジスタ117と加熱冷却プレート134a間は熱伝導性グリス、放熱用シリコーンオイルコンパウンドが塗付されている。
トランジスタ117の端子(エミッタ端子e、ゲート端子g、コレクタ端子c)には脱着可能なコネクタ202が接続される。コネクタ202には信号配線222が接続され、信号配線222はサンプル接続回路203に接続されている。
サンプル接続回路203とコネクタ202間の信号配線222は極力短くなるように形成する。信号配線222が長いと信号配線222にノイズが重畳され、トランジスタ117が誤動作する。たとえば、トランジスタ117のゲート端子gにノイズが重畳されると、トランジスタ117がオンし、トランジスタ117が破壊する可能性がある。信号配線222はツイスト配線とするか、同軸ケーブルのようにシールドがある配線を使用する。
図15に図示するようにコネクタ208は筐体210の側面に設けられたものであり、コネクタ208とB室に配置されたデバイス制御回路基板209とは信号配線235により接続されている。デバイス制御回路基板209から、ゲートドライバ回路113、ゲート信号制御回路112、温度測定回路115、可変抵抗回路125、オペアンプ回路116の制御信号あるいは出力信号が入出力される。
図23(b)に図示するように、開口部216aに接続構造体218aが挿入される。図4、図5に図示するように、接続受け部225および接続保持部233のCで示すエッジ部がカットあるいは、円弧状に加工されているため、素子端子226の位置が多少変動しても、接続受け部225および接続保持部233に良好に挿入され、素子端子226を狭持することができる。
接続構造体218aは、開口部216aに挿入されることにより、接続構造体218aの先端の接続受け部225と接続保持部233間にトランジスタ117の素子端子226aが挟持される。接続構造体218aと素子端子226aの連結後、固定ネジ224b1を締め付けることにより、接続受け部225と素子端子226が良好な電気的接続を実現できる。
同様に、開口部216bに接続構造体218bが挿入される。接続構造体218bは、開口部216bに挿入されることにより、接続構造体218bの先端の接続受け部225と接続保持部233間にトランジスタ117の素子端子226bが挟持される。接続構造体218bと素子端子226bの連結後、固定ネジ224b2を締め付けることにより、接続受け部225と素子端子226が良好な電気的接続が実現できる。
接続構造体218の裏面には、ヒートパイプ223の熱を除去するための冷却ファン227が配置される。冷却ファン227は素子端子226、ヒートパイプ223の過熱状況に応じて回転速度が制御される。
図18の実施例では、接続構造体218のヒートパイプ金具231の凹部234に、ヒートパイプ223を取り付けるとした。しかし、本発明はこれに限定するものではない。
たとえば、図19に図示するように、接続構造体218を構成してもよい。図19において、図19(a)は接続構造体218の裏面(下面)を模試的に図示したものであり、図19(b)は接続構造体218の表面(上面)を模試的に図示したものである。
図19において、凹面234aにヒートパイプ223aが配置されている。ヒートパイプ223aは、接続保持部233部まで形成または配置されている。接続保持部233部まで形成または配置することにより、素子端子226の発熱をより効率よく伝熱することができる。
図19(b)に図示するように、凹面234bにヒートパイプ223bが配置されている。ヒートパイプ223を接続構造体218の両面に配置することにより、より素子端子226の発熱をより効率よく伝熱することができる。
図18の実施例等は、冷却ファン227でヒートパイプ223等を冷却するとしたが、本発明はこれに限定するものではない。たとえば、図20に図示するように、ヒートパイプ223に密着するように、放熱フィン228を形成または配置してもよい。ヒートパイプ223内を伝熱する熱が効率よく放熱フィン228に伝熱され、よりヒートパイプ223の伝熱、放熱効果が高まる。
図20の放熱フィン228は開口部216部に該当する箇所には形成あるいは配置されていない。接続構造体218はC2室からC1室側に開口部216を介して挿入される。開口部216はC1室の密閉性を保つため、開口部216は接続構造体218の断面積+αのサイズの開口部となっている。したがって、放熱フィン228が接続構造体218に形成または配置されていると、開口部216に挿入できない。そのため、隔壁217を基準としてトランジスタ117の素子端子226と接続される側には放熱フィン228は形成または配置されていない。
また、図21に図示するように、接続構造体218内に、循環水パイプ135を形成または配置し、接続構造体218を冷却してもよい。循環水パイプ内を流れる冷媒により接続構造体218が冷却されて、ヒートパイプ223内の伝熱が効率よく接続構造体218に伝達される。したがって、素子端子226で発生した熱が効率よく放熱される。
図38のトランジスタ117(半導体素子117)は、素子端子226(素子端子226a(P)、素子端子226b(N))が2端子であった。しかし、図39に図示するように、トランジスタ117の素子端子226が素子端子226a(P)、素子端子226b(N)と素子端子226cの3端子のものもある。本発明の半導体素子試験装置および半導体素子の試験方法は、多種多様な半導体素子117を試験することができる。
図39の半導体素子117はトランジスタ117mとトランジスタ117sの2つのトランジスタが1つのパッケージに配置されているものである。トランジスタ117sのコレクタ端子cが素子端子226aに接続される。トランジスタ117sのエミッタ端子eとトランジスタ117mのコレクタ端子cが接続され、中点が素子端子226cに接続されている。トランジスタ117mのエミッタ端子eが素子端子226bに接続されている。
トランジスタ117mには、エミッタ端子e1、ゲート端子g1、コレクタ端子c1が接続されている。トランジスタ117sには、エミッタ端子e2、ゲート端子g2、コレクタ端子c2が接続されている。
図24は、3つの素子端子226(素子端子226a(P)、素子端子226b(N)、素子端子226c(O))を有するトランジスタ117(半導体素子117)と接続構造体218との接続状態を図示した説明図である。
図24において、接続構造体218aと素子端子226aとの接続、接続構造体218bと素子端子226bとの接続は、図22、図23で説明した内容と同様であるので説明を省略する。
図24において、接続構造体218aにはヒートパイプ223aが、接続構造体218bにはヒートパイプ223bが形成または配置されているのに対し、接続構造体218cには、ヒートパイプ223が形成または配置されていない。接続構造体218cは素子端子226cに接続されている。トランジスタ117の素子端子226c(O)には大きな電流が流れない。したがって、素子端子226cが過熱されることはない。
接続構造体218cにはヒートパイプ223を形成する必要がない。接続構造体218cを他の接続構造体218(接続構造体218a、接続構造体218b)よりも細く形成することにより、接続構造体218とトランジスタ117の素子端子226との接続が容易になる。また、トランジスタ117を配置するスペースが狭くても良いため、加熱冷却プレート134に搭載できるトランジスタ117の数を多くすることができる。
なお、接続構造体218cにヒートパイプ223を形成または配置してもよいことは言うまでもない。他の事項等については、図22、図23の実施例と同様あるいは類似であるので説明を省略する。
以下、本発明の半導体素子の試験方法について説明をする。図25、図26、図30は第1の実施例における本発明の半導体素子の試験方法の説明図である。
定電流回路118はトランジスタ117のダイオードDiに定電流Icを供給する。オペアンプ回路116はダイオードDiの端子電圧Viをバッファリングして出力する。端子電圧Viは温度測定回路115に印加され、温度測定回路115は端子電圧Viからトランジスタ117の温度情報Tjを求め、コンローラ111に転送する。温度情報はデバイス制御回路基板209のコネクタ213からマザー基板207に出力され、コントロール回路基板111に送られる(図37等参照)。
本発明の半導体素子117の試験方法において、トランジスタ117の劣化あるいは特性変化にあわせて外部条件あるいは試験条件を変更する。たとえば、トランジスタ117が発熱した場合はチラー136の水温を下げる。トランジスタ117に流れる電流を少なくすると、トランジスタ117の劣化、特性変化が進まず、結果、トランジスタ117の寿命が延びる。したがって、所定設定条件に対するトランジスタ117の寿命、信頼性特性を定量的に測定、判断することができる。
チラー136の循環水を加温または冷却することにより、トランジスタ117の温度を規定値あるいは所定値に維持する。また、試験条件に対応してトランジスタ等の温度を周期的に変化させ、また、一定に冷却し、また、加熱する。また、試験トランジスタの温度情報Tjを測定し、測定した温度情報Tjを一定値に維持するように、チラー136を制御する。なお、以下の説明において、温度情報Tjを例示して説明する。
ゲートドライバ回路113からは、設定された周波数、かつ、設定されたオン電圧時間でトランジスタ117のゲートをオンさせるオン電圧Vgが出力される。一例として、図30(a)に図示するように、トランジスタ117のオンオフ周期はtcycleであり、オン時間はton、オフ時間はtoffである。
図30(a)のオン信号電圧Vgsに基づいて、トランジスタ117はオンオフ制御される。ゲートドライバ回路113はゲート信号制御回路112で制御される。
電源回路121は定電流Idを出力し、定電流Idがトランジスタ117の試験電流として供給される。
ゲートドライバ回路113から出力されるVgs信号電圧により、トランジスタ117はオンオフ動作し、トランジスタ117がオンしている期間にトランジスタ117のチャンネル間に電流Idが流れる。
ゲートドライバ回路113は、内部に可変抵抗回路125を有している。可変抵抗回路125の値は、0(Ω)から500(Ω)間で、所定値に、あるいはステップ的に設定できるように構成されている。ゲート端子gの波形を観察しながら、コントロール回路基板(コントローラ)111からの制御信号により可変抵抗回路125の値を設定してもよい。
トランジスタ117のゲート端子gとエミッタ端子eまたは、コレクタ端子c間に抵抗R(図示せず)を配置してもよい。抵抗Rの値を調整することにより、ゲート信号の立ち上がりおよび立ち下がり電圧波形の傾斜角度を調整できる。
可変抵抗回路125の値が大きい場合は、トランジスタ117のゲート端子に印加するトランジスタ117のゲート信号の立ち上がり/立ち下がり波形の傾斜が緩やかになる。
一方、可変抵抗回路125の抵抗値が小さい場合は、ゲート信号の立ち上がり/立ち下がり波形の傾斜が急峻になる。可変抵抗回路125の値を変更あるいは所定値に設定することにより、トランジスタ117のオン時間を調整できる。
ゲートドライバ回路113は、トランジスタ117のゲート端子gに印加するゲート電圧において、立ち上がり波形の傾斜(立ち上がり時間Tr)と立ち下がり波形の傾斜(立ち下がり時間Td)を設定できる。立ち上がり時間Trと立ち下がり時間Tdを別々に調整することによりトランジスタ117のオン時間等を任意に調整できる。
可変抵抗回路125の抵抗値は、コントロール回路基板(コントローラ)111により設定する。設定は、一定値であることに限定されない。ゲートドライバ回路113の立ち上がり波形の傾斜(立ち上がり時間Tr)と立ち下がり波形の傾斜(立ち下がり時間Td)を変化させてもよい。ゲート信号の立ち上がり時の抵抗値と、立ち下がり時の抵抗値とを変化させてもよい。また、リアルタイムに抵抗値を可変制御してもよい。可変抵抗回路125を可変制御することにより、トランジスタ117のオン時間が安定する。
ゲート信号の立ち上がり時の抵抗値を小さくすると、トランジスタ117のゲート端子に印加されるオン電圧の波形が急峻になり、高速にトランジスタ117がオンする。ゲート信号の立ち上がり時の抵抗値を大きくすると、トランジスタ117のゲート端子に印加されるオン電圧の波形が緩やかになり、緩やかにトランジスタ117がオンする。
ゲート信号の立ち下がり時の抵抗値を小さくすると、トランジスタ117のゲート端子に印加されるオン電圧の波形が急峻になり、高速にトランジスタ117がオフする。ゲート信号の立ち下がり時の抵抗値を大きくすると、トランジスタ117のゲート端子に印加されるオン電圧の波形が緩やかになり、緩やかにトランジスタ117がオフする。
以上のように、トランジスタ117のゲート端子に接続された可変抵抗回路の値、あるいはゲートドライバ回路113の立ち上がり時間/立ち下がり時間を制御あるいは調整または設定することができる。したがって、ゲートドライバ回路113の機能として、トランジスタ117に発生させる突入電流Is、サージ電圧Vsを変化あるいは変更することができる。
トランジスタ117の動作は、トランジスタ117のゲート端子のオン電圧の制御だけでなく、電源回路121がトランジスタ117に供給する定電流Idあるいは電圧Vmの値を変化あるいは設定できることは言うまでもない。
ゲートドライバ回路113の可変抵抗回路125はコントロール回路基板(コントローラ)111により制御される。図30に図示するゲートドライバ回路113が出力するゲート信号の周期時間tcycle、オン時間tonあるいはオフ時間toffはゲート信号制御回路112が制御し、ゲート信号がトランジスタ117のゲート端子に印加される。また、ゲート信号制御回路112はコントロール回路基板(コントローラ)111により制御される。
図14、図25、図26、図27、図29等において、ゲートドライバ回路113の可変抵抗回路125の抵抗値は、可変としたがこれに限定するものではない。たとえば、可変抵抗回路125を外付け抵抗とし、抵抗をコネクタ(図示せず)等によりトランジスタ117のゲート端子に接続してもよいことは言うまでもない。
接続する抵抗の値は、トランジスタ117のゲート端子の波形、チャンネル電流Idの波形を観察して設定する。
図14、図25、図26等において、トランジスタ117のコレクタ端子cとエミッタ端子e間には定電流回路118が接続されている。定電流回路118は、所定の定電流Icを流す。定電流Icはトランジスタ117の温度をモニターするためである。
なお、IGBTを例示して本明細書は説明するため、トランジスタ117の端子はゲート端子g、コレクタ端子c、エミッタ端子eである。MOSトランジスタ117の場合は、トランジスタ117の端子はゲート端子g、ドレイン端子d、ソース端子sとなる。
トランジスタ117には、ボディダイオードあるいはチャンネルダイオードDiが形成されている。なお、ダイオードDiはトランジスタ117が形成された半導体チップに実装された別の半導体チップのダイオードであってもよい。
ダイオードDiは、トランジスタ117の形成時に副次的に形成されるダイオード(寄生ダイオード)を利用してもよい。寄生ダイオードはトランジスタ117の層構造により副次的に形成される。ダイオードDiは、構造上、トランジスタ117のチャンネル部の近傍に形成される。
ダイオードDiは、トランジスタ117を動作させている時には動作しないものであれば、いずれの素子でもよい。たとえば、ダイオードに限定されるものではなく、トランジスタをダイオード接続して使用しても良いことはいうまでもない。
また、ダイオード等の半導体に限定されるものではなく、抵抗等のデバイスでもよい。抵抗等のデバイスに定電流Icを印加することにより、抵抗の端子電圧を測定する。この電圧を電圧Viとして測定する。
以上のように、温度を取得する素子は、半導体等のデバイスだけでなく、抵抗等のデバイスでもよい。つまり、電流を流すことにより電圧値を取得できるデバイス、あるいは電圧を印加することにより電流値を取得できるデバイスであればいずれのデバイスでも適用できる。
ダイオードDiはトランジスタ117の発熱により抵抗値が変化する。ダイオードDiに定電流Icを流すと、ダイオードDiの抵抗値の変化に比例してダイオードDiの端子間の電圧が変化する。端子間の電圧をモニターあるいは測定すれば、トランジスタ117の温度、または温度の変化を知ることができる。
トランジスタ117の温度をダイオードDiの電圧からモニターするためには、温度係数を予め取得しておく必要がある。
温度係数は、トランジスタ117を恒温槽で所定温度に設定し、ダイオードDiに定電流Icを流して、ダイオードDiの端子電圧を測定する。前記所定温度を変化させ、かつダイオードDiの端子電圧を測定することにより、温度に対するダイオードの端子電圧を取得できる。したがって、温度に対するダイオードDiの端子電圧からトランジスタ117の温度係数Kを求めることができる。
温度係数Kは、トランジスタ117の各生産ロットで異なる場合があるが、一般的には生産ロットで一定の値を示す。したがって、各生産ロットで、試験を行うトランジスタ117を抜き取り、温度係数Kを求めておけば他のトランジスタ117の温度係数Kにも使用できる。
精度よく温度係数Kを取得するには、同じロットでも、各トランジスタ117の温度係数Kを個別に測定して試験をする。温度係数Kの測定は、恒温槽の使用に限定されない。たとえば、トランジスタ117を実装したヒートシンクに流す水温を変えて温度係数Kを取得する。
試験時は、トランジスタ117に間欠的に、試験電流Idを印加する。試験電流Idをオフした直後あるいは、オフした後、短時間の所定時間の経過後、定電流回路118から、温度測定用の定電流Icを流す。
定電流Icでトランジスタ117が発熱することを防止するため、あるいは定電流Icの影響がないようにするため、定電流Icはトランジスタ117のチャンネルに流す定電流Idよりも十分に小さい電流値にする。定電流Idは、温度測定に影響を与える発熱しない程度の電流を流す。
具体的には、定電流Icは試験時にトランジスタ117に流す電流Idの1/1000以下に設定する。好ましくは、トランジスタ117に流す電流Icは電流Idの1×10の1以上1×10の1以下にする。定電流Icは0.1mA以上100mA以下にする。
チャンネル電流Idを変化させ、ダイオードDi電圧(トランジスタ117のコレクタ-エミッタ端子間電圧)を測定して、温度係数Kを求める。求められた温度係数Kは、温度測定回路115に記憶させる。
温度を測定する時、ダイオードDiがトランジスタ117と同一チップ内に形成されている場合、ゲート電圧Vgsによって飽和電圧のVn電圧が変化する場合がある。ゲート電圧Vgsはゼロ(0)電圧または負電圧(マイナス電圧)とすることが好ましい。
図13に示すように、温度情報Tjに基づいて、コントロール回路基板(コントローラ)111はチラー136を制御する。チラー136は循環水(循環溶液)の温度を調整し、加熱冷却プレート134の温度を調整する。
以上の実施例では、予め、温度係数Kを求めるとしたが、本発明の半導体試験方法はこれに限定するものではない。なお、温度係数とダイオード端子電圧等からトランジスタ117の温度情報Tjを求める。
トランジスタ117と加熱冷却プレート134に密着して配置し、加熱冷却プレート134の温度が、トランジスタ117と略一致するように構成する。
コントロール回路基板(コントローラ)111はチラー136を制御して、加熱冷却プレート134の温度を所定温度にし、トランジスタ117に定電流Icを印加して、ダイオードDiの端子電圧を測定する。
測定結果から、温度係数Kを求める。加熱冷却プレート134の温度は、複数の温度に設定し、それぞれの温度での温度係数Kを求め、結果からより温度係数の値の精度を向上させる。
温度係数Kは、トランジスタ117を加熱冷却プレート134で所定温度にし、ダイオードDiに定電流Icを流して、端子電圧を測定する。前記所定温度を変化させ、かつダイオードDiの端子電圧を測定することにより、温度に対するダイオードDiの端子電圧を取得できる。したがって、温度に対するダイオードDiの端子電圧からトランジスタ117の温度係数Kを求めることができる。
トランジスタ117の試験時は、定電流Icは、チャンネル電流Idが流れていない時にダイオードDiに流す。つまり、トランジスタ117がオンしていない時に、定電流Icを流してダイオードDiの端子間電圧を測定する。
オペアンプ回路(バッファ回路)116は、ダイオードDiの端子電圧Vi(端子c-端子e)を出力する。なお、オペアンプ回路116は、オペアンプ素子から構成されるものに限定されない。入力インピーダンスが高く、出力インピーダンスが低いものであればいずれのものでもよい。
温度測定回路115は保持されている温度係数Kと電圧Viから、試験を実施しているトランジスタ117の温度情報Tjを求める。
求められた温度情報Tjはコントロール回路基板(コントローラ)111に送られる。コントロール回路基板(コントローラ)111は、温度情報Tjが所定設定値以上のなった場合、トランジスタ117が所定のストレス状態、あるいは劣化状態となったと判断し、試験の制御変更あるいは試験の停止等を行う。
試験でトランジスタが劣化する箇所は主として、トランジスタ117内の接合部であることが多い。半導体そのものが劣化することはなく、トランジスタ117の接合部(ボンディング、ダイボンド等)が劣化し、接合部の抵抗値が高くなる。抵抗値が高くなることにより、電圧Vceが高くなり、発熱してトランジスタ117の温度が上昇する。
半導体が劣化する場合は、トランジスタ117のゲート酸化膜(絶縁膜)の劣化である場合が多い。ゲート酸化膜の劣化が発生した場合は、酸化膜(絶縁膜)の短絡状態になり、電圧Vceは下がる。または、トランジスタ117がオフ状態となり、トランジスタ117には電流は流れず、電圧Vceは電源電圧の最大値まで上昇する。
温度情報Tjは、試験開始時は、最低温度T1から最高温度T2の間を変化する。試験によりトランジスタ117にストレスがかかると、トランジスタ117のVce電圧が変化し、通常は温度情報Tjが高くなる方向に変化する。
したがって、図31(c)に図示するように、最低温度は、温度T1より上昇し、最高温度は温度情報Tm(Tjmax)に近づく。
本発明の半導体の試験方法では、試験の終了は下記のいずれかの条件で停止する。
・温度情報Tjが所定範囲内から外れた場合。
・チャンネル電圧Vceが所定の電圧範囲から外れた場合。
・熱抵抗が所定の範囲内から外れた場合。
図14、図25、図26、図27、図28、図29等の実施例において、スイッチ回路Ssa124a、スイッチ回路Sab124bはスイッチ回路の記号を使用している。スイッチ回路Ssa124a、スイッチ回路Sab124bは、クローズ(オン)した時の抵抗(オン抵抗)が小さいものであれば、いずれの素子でもスイッチ回路として使用できる。たとえば、トランジスタ、メカニカルリレー、ホトトランジスタ、ホトダイオードスイッチ等が例示される。
図26は本発明の第1の実施例における半導体素子試験装置の等価回路図である。本実施例では、スイッチ回路Ssa、スイッチ回路Sabは、図26に図示するようにパワーMOSFET124を使用している。パワーMOSFETはチャンネル間の電圧(Vsd)が小さい。
なお、スイッチ回路として、パワーMOSFET以外のものを採用してもよい。スイッチ回路Ssa、スイッチ回路SabはパワーMOSFETだけでなく、パワートランジスタ等であっても良いことはいうまもない。その他、電磁リレー、電磁スイッチ等も例示される。
パワーMOSFET124bのオン時のチャネル電圧(Vsdb)は、パワーMOSFET124aのオン時のチャネル電圧(Vsda)以下となるものを選定する。つまり、パワーMOSFET124bのオン時のチャネル電圧(Vsdb)は、パワーMOSFET124aのオン時のチャネル電圧(Vsda)よりも小さくなるようにする。スイッチ回路124bがオンした時、完全に電源回路121の端子間を短絡して、電流Imを安定して流すためである。
以上の事項は、スイッチ回路124がパワートランジスタ等の場合も同様である。パワートランジスタ124の場合は、チャンネル電圧はVceとなる。
スイッチ回路124aがオンすることにより、電源回路121が出力する電流Idが試験電流Idとしてトランジスタ117に供給できるようになる。
スイッチ回路124はスイッチ回路基板201に実装されている。スイッチ回路124は導体板204(金属板、導電板)に接続されている。導体板204は、一例として厚み5mm、幅50mmの銅からなる板である。長さは、回路基板幅+フォークプラグ205を接続する幅を有している。
本発明の実施例において、フォークプラグ205と導体板204とを接触させて電気的に接続するとしたが、これに限定するものではない。機構的な動作により電気的に接続状態と、非接続状態とを変更できるものであればいずれでもよい。また、接続した状態を安定的に維持できるものであればいずれの構成であってもよい。
たとえば、フォークプラグ205のかわりに、ロータリーコネクタ、ロータリージョイント、大電流コネクタ等であってもよい。導体板204の代わりに、ロータリーコネクタ、ロータリージョイント、大電流コネクタであってもよいし、円筒状の導体棒、角型の導体棒、くし型の導体板等であってもよい。
本明細書、図面において導体板204として説明するが、板に限定されるものではなく、棒状のものであってもよい。フォークプラグ205等の構造物と接合できるものであればいずれの形状等であってもよい。たとえば、ソケット、コネクタ等の構造物であってもよい。また、導体板204をフォークプラグ形状とし、フォークプラグ205と前記フォークプラグとを接続してもよい。
フォークプラグ205は隔壁214等の空間を分離する構成物あるいは構造に接続物であるフォークプラグ205を挿入するとして説明するが、これに限定するものではない。たとえば、導体板204bにフォークプラグ205cを接続し、フォークプラグ205cを隔壁214から挿入して、トランジスタ117のエミッタ端子eと電気的に接続を取ってもよい。
図36はフォークプラグ205およびフォークプラグ205と導体板204の接続(接触)状態を図示している。スイッチ回路基板201には2枚の導体板204が取り付けられている。スイッチ回路基板201は全面アース層(図示せず)を有し、全面アース層と導体板204とは熱的に接続されている。導体板204の熱は、前記全面アース層を介して放熱される。導体板204とスイッチ回路基板201はネジ止めされる。
なお、接触部220はフォークプラグ205に直接に配置あるいは形成されているように図示しているが、これに限定するものではない。たとえば、図7等で説明したように、接触部220にバネ236、バネ穴239、位置固定ネジ237、ネジ穴238等を設け、接触部220が摺動するように構成しても良いことは言うまでもない。
スイッチ回路124は、2枚の導体板に接続されている。図26に図示するようにスイッチ回路124がMOSトランジスタの場合は、ドレイン端子とソース端子が異なる導体板204に接続される。スイッチ回路124はバイポーラトランジスタの場合は、コレクタ端子とエミッタ端子が異なる導体板204に接続される。スイッチ回路124がオン(導通)することにより、2つの導体板204が電気的に接続される。スイッチ回路124として、IGBTも使用できる。
フォークプラグ205の接触部220の構成材料として、白金、金、銀、タングステン、銅、ニッケル、またはそれらを組合せた合金が用いられる。また、銀-酸化物接点材料(Ag+ZnO、Ag+SnO、Ag+SnO In、Ag+、Ag+SnO SnBi)を用いることも好ましい。
フォークプラグ205と導体板204とは機械的(メカニカル)に嵌合させることにより電気的に接続を実現する。フォークプラグ205のU字部は、導体板204に差し込まれる際、わずかにU字部が広がり、良好にフォークプラグ205と導体板204が接合される。良好に接合あるいは嵌合されることにより接続部の電気抵抗は極めて小さくなり、接続部に大きな電流が流れる場合であっても、発熱あるいは電圧降下は発生しない。
フォークプラグ205には接続ボルト219が取り付けられている。接続ボルト219に接続配線211が接続される。図36(a)のAA’での断面を図36(b)に示す。導体板204とフォークプラグ205とは、フォークプラグ205に形成された接触部220a、接触部220bで接触される。接触部220の表面は銀めっきが施されている。接触部220はリン青銅、ニッケル合金で構成されている。
なお、接続ボルト219はボルトに限定されるものではなく、フォークプラグ205と線材が電気的に接続できるものであれば、いずれのものでもよい。
導体板204の表面は少なくともフォークプラグ205と接触する部分には銀めっきが施されている。
図16は、本発明の半導体素子試験装置の構成図である。隔壁217の開口部216aに接続構造体218aが挿入され、隔壁217の開口部216bに接続構造体218bが挿入されている。
接続構造体218aはトランジスタ117の素子端子226aと連結され、接続構造体218bはトランジスタ117の素子端子226bと連結されている。加熱冷却プレート134には循環水パイプ135が組み込まれている。トランジスタ117のパッケージには熱電対316が配置され、試験を行っている期間、トランジスタ117の温度を測定あるいは取得する。
トランジスタ117の端子にはコネクタ202が接続され、コネクタ202に接続された信号配線222はサンプル接続回路203に接続される。サンプル接続回路203の信号配線235はコネクタ208を介して、デバイス制御回路基板209に接続されている。
フォークプラグ205と導体板204とは、図16等に図示するように、隔壁214の開口部216からフォークプラグ205を差し入れることにより接触される。接触時は、フォークプラグ205のU部が導体板204により広げられ、強固に接触される。
図15に本発明の半導体素子試験装置の各構成部材の配置図を示す。半導体素子試験装置の筐体210は、3つの部分に分離されている。筐体の下部は、A室とB室に分離されている。A室には電源装置132が配置される。A室とB室とは隔壁215で分離されている。
各室は、シールドされている。電源装置132、スイッチ回路基板201、トランジスタ117は動作/非動作を繰り返すことにより大きなノイズを発生する。ノイズにより、回路基板等が誤動作することからシールドにより誤動作を防止する。シールドは、導通を有する板、金属板、金属フィルムを各室の周りに配置して実現する。
C1室には、図13に示す加熱冷却プレート134、循環水パイプ135等が配置され、加熱冷却プレート134上に試験をするトランジスタ117が配置される。
C1室とA室、B室間には隔壁214が形成されている。C1室の加熱冷却プレートの周囲には漏水センサ(図示せず)が配置されている。循環水(冷却媒体)等が漏れると漏水センサが働き、半導体素子試験装置を停止または警報を発するように構成されている。
また、加熱冷却プレートの周囲には、排水用の溝が形成され、加熱冷却プレートから循環水(冷却媒体)が漏れると排水用の溝に、循環水(冷却媒体)が流れ込み、半導体素子試験装置外に排出されるように構成されている。
以上のように、隔壁214は循環水パイプ135が損傷しても、下側のA室、B室に循環水(冷却媒体)等が漏れないように構成されている。
電源装置132が配置されたA室と、駆動回路系が配置されたB室間には隔壁215が形成されている。隔壁214、隔壁215、隔壁217には静電シールド板が配置され、電源装置132のノイズが遮蔽され、ノイズはB室の駆動回路系には印加されない。
本発明の実施例では、C2室からフォークプラグ205を差し込み、B室の導体板204と接続するとして説明する。上側から下側にフォークプラグ205を押し込みする動作は容易である。しかし、本発明はこれに限定するものではない。たとえば、C2室に導体板204が配置され、B室からフォークプラグ205を挿入して、電気的に接続してもよい。
また、C2室から接続構造体218を差し込み、半導体素子117の素子端子226と接続構造体218とを接続する。
図15等に図示するように、接続構造体218をC2室からC1室に挿入し、トランジスタ117の素子端子226と電気的に接続する。また、フォークプラグ205をC2室からB室に挿入して、フォークプラグ205と導体板204とを電気的に接続する。トランジスタ117は加熱冷却プレート134に固定され、スイッチ回路基板201はマザー基板207位置で固定されている。接続構造体218とフォークプラグ205は接続配線211で電気的に接続されている。
接続構造体218で開口部216の位置を選択し、試験を行うトランジスタ117を選択することができる。フォークプラグ205を挿入する開口部を選択することにより、容易に制御するスイッチ回路基板201を選択し、試験方法、試験条件を変更することができる。したがって、本発明は、接続構造体218およびフォークプラグ205を用いていることにより、容易にトランジスタ117を選択、また、試験方法等の変更を短時間で実施できる。
なお、隔壁214、隔壁215、隔壁217とは、壁状の構造物、板状の構造物、フィルム状の物、メッシュ状の物、金網状の物等が例示される。一例としてフェノール樹脂(フェノール樹脂、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、石炭酸樹脂)が例示される。隔壁とは、半導体素子試験装置の第1の部分と第2の部分とを分離するものであればどのような物でもよい。
図37に図示するように、マザー基板207にコネクタ213が取り付けられている。マザー基板207のコネクタにコントロール回路基板111、デバイス制御回路基板209、スイッチ回路基板201が取り付けられる。試験するトランジスタ117の個数に応じて準備するスイッチ回路基板201はマザー基板207に取り付けるスイッチ回路基板201の枚数を変更することにより容易に実現できる。
マザー基板207には、温度情報Tj、電圧Vi、可変抵抗回路125の制御信号、定電流回路118の制御信号等が伝送される。また、各回路の電源配線、グランド配線が形成され、コネクタ213を介して各回路基板に供給されている。
導体板204は、スイッチ回路基板201からはみ出るように配置されている。このはみ出た部分にフォークプラグ205が接続される。
フォークプラグ205aはスイッチ回路基板201aの導体板204aと接続される。電源配線212は隔壁215の開口部216を介して、スイッチ回路基板201aと接続される。フォークプラグ205dはスイッチ回路基板201bの導体板204cと接続される。電源配線212は隔壁215の開口部216を介して、スイッチ回路基板201bと接続される。フォークプラグ205bはスイッチ回路基板201aの導体板204bと接続される。電源配線212は隔壁215の開口部216を介して、スイッチ回路基板201aと接続される。
図14、図25等に図示するように、スイッチ回路基板201bの導体板204dと導体板204c間にはスイッチ回路124aが配置され、導体板204dと導体板204c間を短絡する。短絡することにより、電源回路121が出力する電流Idが試験電流Idとしてトランジスタ117に供給される。
スイッチ回路基板201aの導体板204aと導体板204b間にはスイッチ回路124bが配置され、スイッチ回路124bがオンすることにより、導体板204aと導体板204b間を短絡する。短絡することにより、電源回路121が出力する電流Idが放電電流Imとしてグランドに流れ、トランジスタ117のチャンネル間が短絡される。チェンネル間が短絡されることにより、トランジスタ117に過電圧、過電流が印加されることはない。
導体板204にはフォークプラグ205が接続される。導体板204bには、フォークプラグ205cが接続される。導体板204aにはフォークプラグ205bが接続される。また、導体板204dには、フォークプラグ205eが接続される。導体板204cにはフォークプラグ205dが接続される。
図36はフォークプラグ205の構成図である。図36(a)はスイッチ回路基板201に取り付けられた導体板204とフォークプラグ205とが結合された状態を示している。図36(b)は図36(a)のAA’線での断面を矢印方向から見たときの、導体板204とフォークプラグ205の結合状態を示している。
フォークプラグ205の材質はアルミニウム等の金属で構成されている。また、表面は下地をニッケル処理したうえに銀めっきが施されている。フォークフラグ205はネジ溝が形成されており、接続ボルト219で接続配線211がフォークプラグ205に取り付けができるように構成されている。
凸状の接触部220はリン青銅、銅合金で構成されている。また、接触部220の表面は銀めっきが施されている。フォークプラグ205の導体板204への挿入力は40以上60N以下になるように構成されている。
接触部220として、白金、金、銀、タングステン、銅、ニッケル、またはそれらを組合せた合金が用いられる。また、銀-酸化物接点材料(Ag+ZnO、Ag+SnO、Ag+SnO In、Ag+、Ag+SnO SnBi)を用いることも好ましい。
図37では、2枚のスイッチ回路基板201を図示しているが、試験をするトランジスタ117数によりスイッチ回路基板201は2枚以上を必要とし、スイッチ回路基板201はマザー基板207のコネクタ213と接続される。
図16に図示するように、フォークプラグ205cは、C2室とB室間に設けられた隔壁214の開口部216から差し込まれ、導体板204bとフォークプラグ205cが接続される。C1室には試験するトランジスタ117、加熱冷却プレート134が配置され、B室にはトランジスタ117の試験のための駆動回路等が配置されている。C1室、C2室とB室とは隔壁214で分離されているため、加熱冷却プレート134から冷媒液がもれたとしてもB室に漏れることはない。なお、加熱冷却プレート134の周辺には漏水センサ(図示せず)が配置されている。また、冷却液が流出した場合、冷却液を試験装置外に排出する溝が形成されている。
隔壁214には静電シールド板が配置され、トランジスタ117から発生したノイズにより、B室の駆動回路系が誤動作しないように構成されている。
試験するトランジスタ117に流す電流は数百アンペアと大きいため、使用する接続配線211の太さも太い。そのため、接続配線211の摺動性がなく、また、接続配線211が硬く、接続配線211の接続変更が容易でない。
本発明の半導体素子試験装置では、C2室から挿入されたフォークプラグ205により、スイッチ回路基板201に接続できる。したがって、トランジスタ117の試験条件により使用するスイッチ回路基板201との接続変更は、接続配線211の結線変更する必要がなく、フォークプラグ205を挿入する開口部216位置の変更だけでよい。また、スイッチ回路基板201は、マザー基板207に接続するコネクタ213の位置の変更だけでよい。
図14、図15、図25、図26、図28等に図示するように、トランジスタ117に接続された接続配線211bはフォークプラグ205cに接続されている。トランジスタ117に接続された接続配線211aはフォークプラグ205eに接続されている。
試験をするトランジスタ117を複数であっても、スイッチ回路基板201aは1基板であっても用途として充足する。電源回路121の出力電流IdをImとしてグランドラインに流せば良いからである。
スイッチ回路基板201bは試験するトランジスタ117の数が必要である。たとえば、試験するトランジスタ117が12個であれば、スイッチ回路基板201bは12枚準備することが好ましい。スイッチ回路基板201aとスイッチ回路基板201bは同一の仕様とすることがコスト的にも有利である。
スイッチ回路基板201には、スイッチ回路124としてのトランジスタ等を複数実装する。スイッチ回路124の個数が多いほど、2枚の導体板204間を短絡するインピーダンスが小さくなる。スイッチ回路124bのオン抵抗は、試験するトランジスタ117のオン抵抗よりも小さくなるように、スイッチ回路基板201aに実装するスイッチ回路124bの個数を決定する。
図34、図35は、隔壁214の開口部216にフォークプラグ205を挿入した状態を図示したものである。図34は隔壁214の表面から見た図であり、図35は隔壁214の裏面から見た図である。
図34の導体板204bには、一例として、フォークプラグ205bと複数のフォークプラグ205c(フォークプラグ205c1~フォークプラグ205c5)が接続されている。導体板204d1にはフォークプラグ205e1、導体板204d2にはフォークプラグ205e2、導体板204d3にはフォークプラグ205e3、導体板204d4にはフォークプラグ205e4、導体板204d5にはフォークプラグ205e5が接続されている。
フォークプラグ205cとフォークプラグ205e間にはそれぞれ試験するトランジスタ117が接続されている。試験するトランジスタ117の個数分のスイッチ回路基板201bがマザー基板207に実装される。開口部216はスイッチ回路基板201の導体板204位置に対応して形成されている。
なお、図示していないが、スイッチ回路基板201のスイッチ回路124がオンオフすることにより大きなノイズが発生する。この対策として、スイッチ回路基板201間に金属板を配置し、金属板をアース接地している。
各図面では、スイッチ回路124はスイッチ回路基板201に1個を図示している。しかし、実際には導体板204間には、複数のスイッチ回路124が配置されている。スイッチ回路基板201に複数のスイッチ回路124を配置することにより導体板204間(たとえば、導体板204cと導体板204e間)を低抵抗で短絡することができる。
スイッチ回路124の発熱は導体板204に放熱される。また、スイッチ回路124には放熱板が取り付けられている。スイッチ回路124のグランド端子はスイッチ回路基板201のグランドに接続され、グランドの銅箔を介しても放熱される。
図15に図示するように、スイッチ回路基板201には、2つの導体板204が取り付けられ、2つの導体板204を短絡するようにスイッチ回路124が配置されている。また、図25は第1の実施例における本発明の半導体素子試験装置の等価回路図である。
図14、図15、図16等に図示するように、スイッチ回路基板201aには導体板204a、導体板204bが取り付けられている。導体板204aは、フォークプラグ205aと接続されている。フォークプラグ205aは電源回路121の出力端子と接続されている。導体板204bはフォークプラグ205bと接続されている。フォークプラグ205bは電源回路121のグランド端子と接続されている。
スイッチ回路124bがオンすると電源回路121の出力端子間が短絡され、短絡電流Imが流れる。そのため、電源回路121の出力電流はトランジスタ117には供給されない。スイッチ回路124bがオープンの時に、電源回路121の出力電流Idがトランジスタ117に供給される。
スイッチ回路基板201bには導体板204c、導体板204dが取り付けられている。導体板204cは、フォークプラグ205dと接続されている。フォークプラグ205dは電源回路121の出力端子と接続されている。導体板204dはフォークプラグ205eと接続されている。フォークプラグ205eは試験を行うトランジスタ117のコレクタ端子と接続されている。
図15、図16、図34、図35等に図示するように、フォークプラグ205eは隔壁214に開口された開口部216に差し込まれ、導体板204dと結合されている。また、フォークプラグ205cは隔壁214に開口された開口部216に差し込まれ、導体板204dと結合される。
スイッチ回路基板201bにはスイッチ回路124aが配置され、スイッチ回路124aがオンすると電源回路121からの出力電流Idがトランジスタ117に流す試験電流Idとして、トランジスタ117に供給される。
スイッチ回路基板201bは筐体210のB室に配置されているが、C2室から隔壁214の開口部216から差し込まれたフォークプラグ205により、スイッチ回路基板201bと試験を行うトランジスタ117が電気的に接続される。
図15、図16、図34、図35等に図示すように、フォークプラグ205と導体板204とが接続される。図16において、スイッチ回路基板201は平行して配置されているように図示している。実際にはスイッチ回路基板201は基板ラックに並行した挿入されて配列されている。基板ラックの側面にはマザー基板が配置され、各回路基板への制御信号は、マザー基板から印加される。
図30は、第1の実施例における本発明の半導体素子の試験方法の説明図である。図30においてVgsは、試験をするトランジスタ117のゲート端子に印加するゲート信号である。Idは試験時にトランジスタ117に流す電流である。説明を容易にするため、トランジスタ117がオン時に定電流Idを流すとしている。
図30(c)St1はダイオードDiに電流Icを流すタイミング信号であり、St1がHレベルの時、トランジスタ117のダイオードDiに電流が流れる。オペアンプ回路116はダイオードDiの端子間電圧を取得し、温度測定回路115は端子間電圧を温度情報Tjに変換する。温度情報Tjはコントロール回路基板(コントローラ)111に送られ、コントロール回路基板(コントローラ)111は温度情報Tjにしたがってトランジスタ117(半導体素子117)の試験を実施する。
定電流Idは試験を行うトランジスタ117に流れる電流であり、電源回路121が出力する電流である。St1、St2は温度測定用のダイオードに測定用電流を流す時間あるいは温度の測定時間である。
図30(e)Ssaはスイッチ回路124aのオンオフ信号、図30(f)Sabはスイッチ回路124bのオンオフ信号である。
図30(g)Vceはトランジスタ117のc端子の電圧(トランジスタ117のチャンネル電圧)、温度情報Tjは測定されたトランジスタ117の温度変化を示す。
図30(a)に図示するように、ゲートドライバ回路113からゲート信号Vgsがトランジスタ117のゲート端子gに印加される。ゲート信号Vgsは周期時間tcycle、オン時間tonである。周期時間tcycle、オン時間tonはゲート信号制御回路112で任意の値に設定することができる。また、オン電圧Vgも任意の電圧に設定することができる。
図30(d)St2は図27に示す実施例において、ダイオードDsa、ダイオードDsbに電流Icを流すタイミング信号である。St2がHレベルの時、トランジスタ117のダイオードDsaまたはDsbに電流が流れる。トランジスタ117と独立したデバイス(ダイオード)に定電流Icを流して温度情報Tjを取得する場合である。
オペアンプ回路116はダイオードDsaまたはDsbの端子間電圧を取得し、温度測定回路115は端子間電圧を温度情報Tjに変換する。温度情報Tjはコントロール回路基板(コントローラ)111に送られ、コントロール回路基板(コントローラ)111は温度情報Tjに基づいてトランジスタ117の試験を実施する。なお、St2に関連する事項は、図27等で説明する。
理解を容易にするため、測定された温度情報Tjは図30(h)で示すように、T1からT2の間を変化するとして説明する。温度情報Tjはトランジスタ117に通電されることにより高くなり、通電する電流が停止すると低下する。また、温度情報Tjはトランジスタ117の特性変化にともなって変化する。
図30(e)Ssaはスイッチ回路Ssaのオンオフ制御信号のタイミングを示す。SsaがVonになるとスイッチ回路Ssaがクローズ(オン)する。0の場合は、スイッチ回路Ssaがオープン(オフ)になり、電流あるいは電圧の印加が遮断される。
図30(f)Ssbはスイッチ回路Ssbのオンオフ制御信号のタイミングを示す。SsbがVonになるとスイッチ回路Ssbがクローズ(オン)する。0の場合は、スイッチ回路Ssbがオープン(オフ)になる。
図30(g)Vceはトランジスタ117のチャンネル電圧(エミッタ端子とコレクタ端子間の電圧)である。トランジスタ117のオンオフにともなって、サージ電圧、ザージ電流が発生し、また、トランジスタ117のオン抵抗の変化にともないVce波形が時間的に複雑に変化する。また、ダイオードDiに電流Icが流れることにより、トランジスタ117のVce波形は変化する。
本明細書、図面では、説明を容易にするため、あるいは作図を容易にするため、トランジスタ117がオンの時は電圧Vnになるとし、トランジスタがオフの時は電圧Veになるとして説明をする。
ゲート信号は、周期tcycle、オン時間ton、オフ時間toffで試験をするトランジスタ117のゲート端子に印加される。
ゲート信号Vgsはトランジスタ117がNチャンネルの場合は、グランド(接地)電圧0(V)がオフ電圧であり、Vgがオン電圧である。トランジスタ117がPチャンネルの場合は、オン電圧の電位とオフ電圧の電位を変更する。
トランジスタ117をオンする前のtn2期間は、オフ電圧よりもマイナス側のVt電圧にする。また、トランジスタ117をオフ後のtn1期間は、オフ電圧よりもマイナス側のVt電圧にする。
Vt電圧は、0(V)よりも低く、-4(V)よりも高い電圧である。したがって、Vtとは、-4(V)以上、かつ、0(V)よりも低い電圧である。
なお、トランジスタ117がSiCの場合はオフ電圧をVt電圧とし、IGBTの場合は、オフ電圧を0(V)とする。以上のように、試験するトランジスタ117の種類に応じて、トランジスタ117に供給するオフ電圧を変更できるように本発明の半導体素子試験装置を構成している。
Vt電圧が印加されている時に、St1(St2)をHレベルにしてトランジスタ117の温度を測定する。Vt電圧を印加している期間にダイオードDiに定電流Icを流す。また、St1(St2)のHレベルに期間には定電流Icを流す。
トランジスタ117のゲート端子にVt電圧が印加されることにより、トランジスタ117のオフ状態が安定し、温度情報Tjの測定を安定して実施することができる。また、温度情報Tjの測定時にノイズが乗りにくく、温度情報Tjの測定精度が向上する。
トランジスタ117のゲート端子にVt電圧を印加することにより、トランジスタ117のリーク電流が減少し、Vi電圧の測定精度が向上、また測定が安定する。
ゲート信号Vgsは、tn1、tn2の時間にVt電圧にされる。一例としてtn1、tn2の時間は、0.2m秒以上2m秒以下の時間である。トランジスタ117は0(V)でオフする。
したがって、トランジスタ117のゲート端子gには、Vg、0(V)、Vtの3電圧を印加する。Vtを印加している期間に、トランジスタのダイオードDiに電流を流して温度情報Tjを測定する。
ダイオードDiに定電流Icを流すときには、スイッチ回路Ssaをオフして、電源回路121からの電流がトランジスタ117に印加されないように制御する。
ダイオードDiに定電流Icを流すことにより、ダイオードDiの端子電圧を取得し、オペアンプ回路116は端子電圧に対応するVi電圧を出力する。Vi電圧は温度測定回路115に入力され、温度測定回路115はトランジスタ117の温度に対応する温度情報Tjを求める。
温度情報Tjはコントロール回路基板(コントローラ)111に転送され、コントロール回路基板(コントローラ)111は温度情報Tjに基づいてトランジスタ117の試験の継続、停止、条件変更等、トランジスタ117(半導体素子117)の試験を制御する。
図30(e)Ssaはスイッチ回路124aのオンオフ制御するタイミング信号である。図30(f)Ssbはスイッチ回路124bのオンオフ制御するタイミング信号である。
スイッチ回路124aは、トランジスタ117のVgs信号がVgになってから、tm2時間遅れてオンする。tm2時間はコントロール回路基板(コントローラ)111により変更設定できるように構成されている。
スイッチ回路124aがオンする前のtb2時間前にスイッチ回路124bがオンする。スイッチ回路124aがオンしてからtb1時間後までスイッチ回路124bのオン状態は維持される。tb2時間、tb1時間は独立して変更設定できるように構成されている。
特に、tb1の設定は重要である。tb1の時間は、トランジスタ117のVce電圧の波形を観察して、適正に設定あるいは変更する。
スイッチ回路124aは、トランジスタ117のVgs信号がVtになるtm1時間前にオフする。tm1時間はコントロール回路基板(コントローラ)111により変更設定できるように構成されている。
スイッチ回路124aがオフする前のta2時間前にスイッチ回路124bがオンする。スイッチ回路124aがオフしてからta1時間後までスイッチ回路124bのオン状態は維持される。ta2時間、ta1時間は独立して変更設定できるように構成されている。
特に、ta1の設定は重要である。ta1の時間は、トランジスタ117のVce電圧の波形を観察あるいは測定して、適正に設定あるいは変更する。
スイッチ回路Ssbがオンすることにより、電源回路121の出力端子がグランド(接地ライン)と短絡し、電荷が放電される。電荷が放電されることにより電源回路121の端子電圧は0(V)(グランド電圧)となる。また、電源回路121が出力する電流Idを、電流Imとして接地(グランド)へ流す。したがって、電流Idはトランジスタ117に印加されることはなく、また、トランジスタ117のコレクタ電圧が上昇することはない。
tb2時間は、電源回路121の出力電圧が0(V)あるいは0(V)近傍になる時間、あるいは、電源回路121の出力電圧の方が、トランジスタ117のコレクタ電圧よりも低くなる時間を観察あるいは測定して設定する。
上記の電圧の関係が所定値になった時刻(tb2経過後)で、スイッチ回路124aをオンさせて、電源回路121からの電流Idを印加する。しかし、このときは、スイッチ回路124bがオンしているため、電源回路121からの電流Idは、スイッチ回路124bを介して電流Imとしてグランド(接地ライン)に流れる。したがって、トランジスタ117には定電流Idは流れない。
スイッチ回路124aがオンしてから、tb1時間経過後、スイッチ回路124bがオフし、試験電流Idがトランジスタ117に供給される。
試験電流Idは、図30のように、スイッチ回路124aに同期して、トランジスタ117に供給される。
以上のようにスイッチ回路124a、124bを動作させることにより、トランジスタ117にはサージ電圧Vsあるいは突入電流Isが印加されない。または、サージ電圧Vsあるいは突入電流Isが抑制され、良好なトランジスタ117の試験を実施することができる。
トランジスタ117への試験電流Idの停止時は、スイッチ回路124aのオフさせるta2前にスイッチ回路124bをオンさせる。スイッチ回路Ssbを介して、電源回路121が出力する定電流Idは電流Imとしてグランドに流れ、トランジスタ117には供給されない。
ta2時間は、電源回路121の出力電圧が0(V)あるいは0(V)近傍になる時間、あるいは、電源回路121の出力電圧の方が、トランジスタ117のコレクタ電圧よりも低くなる時間を観察して設定する。
上記の電圧の関係が所定値になった時刻(ta2経過後)で、スイッチ回路124aをオフさせる。スイッチ回路124aがオフしてから、ta1時間経過後、スイッチ回路124bがオフされる。
以上のようにスイッチ回路124a、124bを以上のように動作あるいは制御することにより、トランジスタ117にはサージ電圧Vsあるいは突入電流Isが印加されない。または、サージ電圧Vsあるいは突入電流Isが抑制され、良好なトランジスタ117の試験を実施することができる。
トランジスタ117に定電流Idが供給されることにより、温度情報Tjは上昇する。トランジスタ117への定電流Idが停止することにより、温度情報Tjは下降する。温度情報TjはT1とT2間を変動する。試験によりトランジスタ117の特性が変動すると温度情報Tjは徐々に上昇する。
一定値の電流Idをトランジスタ117に印加するには、電源回路121を動作させ、トランジスタ117に電流Idを印加する。
図14、図25、図26、図31、図27、図28等に図示するように、ゲートドライバ回路113の可変抵抗回路125の抵抗値も設定することができる。抵抗値を大きくすることにより、ゲート信号Vgsの立ち上がり/立ち下がり波形は、図31(a)の点線あるいは一点鎖線のように変化させることができる。
ゲート信号Vgsの変化あるいは設定により、トランジスタ117に流れる電流Idも図31(b)に図示するように、点線あるいは一点鎖線のように変化させることができる。
電流Idの立ち上り波形、立ち下り波形を変化させることにより、サージ電圧あるいは突入電流を調整あるいは抑制することができる。
温度情報Tjは図31(c)に図示するように、試験によりトランジスタ117の特性が変化するにともなって、実線から点線、点線から一点鎖線に変化する。温度情報TjがTmのレベルに達した時に試験を停止する。あるいは、温度情報Tjの変化割合が所定値になったときに試験と停止する。また、試験条件を変更する。
図32に図示するように、スイッチ回路Ssa(スイッチ回路124a)がオフ状態の時に、St1信号をHにして、温度情報Tjを測定する。St1信号は、ゲート信号がVtの時に、Hレベルにする。tn2期間で、tc2の期間にHレベルにして、温度情報Tjを測定する。tn1期間で、tc1の期間に温度情報Tjを測定する。
tc2の期間に測定した温度情報Tjは、トランジスタ117が冷却された時点の温度情報Tjとなる。tc1期間に測定した温度情報Tjは、トランジスタ117に電流Idを停止した直後の温度情報Tjとなる。
試験の停止、条件変更、制御の変更等は、tc2の期間に測定した温度情報Tjと、tc1期間に測定した温度情報Tjで判断する。
tc1期間に測定した温度情報Tjがtc2の期間に測定した温度情報Tjに比較して変化率が大きい場合、tc1期間に測定した温度情報Tjがtc2の期間に測定した温度情報Tjとの絶対値の差が大きい場合等、測定値温度情報Tjに対応して、試験を制御、変更する。
また、tc2の期間に測定した温度情報Tjが標準値と所定値異なっていると場合、トランジスタ117の接続状態、試験装置に問題があるかを判定し「試験を開始せず」の判断等を行う。
tc2あるいはtc1期間に、Viを複数回測定し、Viに対する温度情報Tjを求める。
図27の実施例は、本発明の第2の実施例における半導体素子試験装置である。図27におけるトランジスタ117は、温度測定用のダイオードDs(ダイオードDsa、ダイオードDsb)を別途設けている。なお、ダイオードDsは、トランジスタ117と同一プロセスで形成される。
図27の実施例では、図30(d)のSt2信号のタイミングで温度情報Tjを測定する。スイッチ回路Ssa(スイッチ回路124a)がオフ状態の時に、St2信号をHにして、温度情報Tjを測定する。tn2期間で、tc2の期間にHレベルにして、温度情報Tjを測定する。tc1の期間は、tonの期間、tn1の期間にいずれの期間に温度情報Tjを測定してもよい。tc2の期間に測定した温度情報Tjと、tc1期間に測定した温度情報Tjは、平均を取り、温度情報Tjを求める。
なお、tc2あるいはtc1期間に、Viを複数回測定し、Viに対する温度情報Tjを求める。図30の他の信号あるいはスイッチ回路の動作は、図14等で説明した実施例と同一あるいは同様である。
以上の実施例は、トランジスタ117に付加する、あるいは形成されたダイオードで温度情報Tjを測定する実施例であった。
図27の実施例では、トランジスタ117にトランジスタとは接続されていない(独立した)ダイオードDsが形成された実施例である。
ダイオードDsaは定電流Icを流す向きに形成されている。ダイオードDsbは定電流Ic’を流す向きに形成されている。定電流回路118(Pc)は定電流Icおよび定電流Ic’を発生する。
ダイオードDsa、ダイオードDsbは温度測定用のダイオードである。ダイオードDsa、ダイオードDsbの構造は、図14等のダイオードDiと類似あるいは同一である。
ダイオードDiがトランジスタ117の端子(端子c、端子e)と接続されているのに対して、ダイオードDsa、ダイオードDsbはトランジスタ117の端子とは接続されておらず、独立した端子に接続されている点、ダイオードDiは図30(c)のSt1のタイミングで温度情報Tjが測定されるのに対し、ダイオードDsa、ダイオードDsbは図30(d)St2のタイミングで温度情報Tjが測定される点以外は、同一動作あるいは同一構成である。
図27の実施例では、ダイオードDsが定電流Idを流す経路から分離されている。トランジスタ117に電流Idを流している状態でもダイオードに定電流Icを流すことができる。したがって、温度情報Tjを測定する時間を自由に設定することができる。図30(d)に図示するように、tc1、tc2の位置を設定することができる。
ただし、tc2にあっては、図30(d)に示すように、ゲート信号がVtの期間に配置あるいは設定する。tc2の期間で測定する温度情報Tjは、トランジスタ117が動作前の値として使用する。tc1の期間は、トランジスタ117の定電流Idを停止する直前が好ましい。なお、定電流Idの停止した直後でもよい。直前、直後とは1m秒以内の時間とすることが好ましい。
図30(d)のSt2はダイオードDs(Dsa、Dsb)の電流Ic(または電流Ic’)を流すタイミング信号である。
St2がHレベルの時、トランジスタ117のダイオードDs(Dsa、Dsb)に電流が流れる。オペアンプ回路116はダイオードDsの端子間電圧を取得し、温度測定回路115は端子間電圧を温度情報Tjに変換する。
温度情報Tjはコントロール回路基板(コントローラ)111に送られ、コントロール回路基板(コントローラ)111は温度情報Tjにしたがってトランジスタ117の試験を実施あるいは停止あるいは制御を変更する。
St2がHレベルの時に、定電流回路118は定電流Icを流し、定電流IcはダイオードDsaに流れる。また、定電流回路118は定電流Ic’を流し、定電流Ic’はダイオードDsbに流れる。
定電流Icと定電流Ic’は同一の大きさの電流である。ただし、ダイオードDsaとダイオードDsbの閾値電圧が異なる場合、ダイオードDsaとダイオードDsbの特性が異なる場合等は、定電流Icと定電流Ic’の大きさを異ならせることが好ましい。
オペアンプ回路116はダイオードDsaまたはDsbの端子間電圧を取得し、温度測定回路115は端子間電圧を温度情報Tjに変換する。温度情報Tjはコントロール回路基板(コントローラ)111に送られ、コントロール回路基板(コントローラ)111は温度情報Tjに基づいてトランジスタ117の試験を実施する。
定電流Icを流して求めたTjと、定電流Ic’を流して求めた温度情報Tjとは、平均値をとる、あるいは重みづけ処理を行い、1つの温度情報Tjの値とする。この温度情報Tjを用いて、コントロール回路基板(コントローラ)111はトランジスタ117の試験を実施あるいは停止あるいは制御を変更する。
他の事項は、本明細書、図面で説明した事項あるいは内容と同一あるいは類似であるので説明を省略する。
本発明はその要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。本明細書および図面に記載した事項あるいは内容は、相互に組み合わせることができることは言うまでもない。
図28は本発明の第3の実施例における半導体素子試験装置の説明図である。図14との差異は、ダイオード接続されたトランジスタ117sが試験を行うトランジスタ117mに流す電流Idの経路に配置されている点である。他の箇所は同一であるので説明を省略する。
トランジスタ117sは一例として、試験を実施するトランジスタ117mと同一の仕様のトランジスタである。トランジスタ117sのゲート端子g2とエミッタ端子e2は接続され、トランジスタ117sは等価的にダイオードとみなせる。トランジスタ117sのゲート端子g2とエミッタ端子e2は素子端子226のO端子に接続される。トランジスタ117sのコレクタ端子c2は素子端子226のP端子と接続される。
トランジスタ117sの端子(ゲート端子g2、エミッタ端子e2、コレクタ端子c2)は図24に図示するように、コネクタ202bと接続され、コネクタ202bは信号配線222bにより、サンプル接続回路203に接続されている。トランジスタ117sの端子(ゲート端子g2、エミッタ端子e2、コレクタ端子c2)の結線は、サンプル接続回路203内で実施される。
スイッチ回路124bがオンすると電流Imが流れ、電源回路121の電荷を放電する。あるいは、電源回路121が出力する電流Idはスイッチ回路124bを介して、グランドに流す。
試験をするトランジスタ117mに突入電流Isが流れるとトランジスタ117mを突入電流Isあるいはサージ電圧Vsの発生によって、トランジスタ117mが破壊する。突入電流Isあるいはサージ電圧Vsの発生することを防止するため、スイッチ回路124a、124bのオンオフ制御、オンオフ順序を制御する。
周期tcycleを速くして、トランジスタ117mの試験を実施する場合、スイッチ回路124a、スイッチ回路124bのオンオフを高速に実施する必要がある。この場合、スイッチ回路124のオンオフタイミングにより、突入電流Isあるいはサージ電圧Vsが発生する場合がある。
トランジスタ117のコレクタ端子の電圧Vmの電圧が、電源回路の出力部の電圧Vpよりも高ければ、電流は電流Imとしてグランドに向かって流れ、トランジスタ117mには流れないか、わずかとなる。
Vm > Vpの関係を作るため、図28に示す実施例では、ダイオード接続したトランジスタ117sを電流Idの経路に配置している。トランジスタ117sに電流が流れる場合、トランジスタ117sのチャンネル電圧分だけ、電圧Vmに積み上がる状態になる。したがって、電圧Vpは、電圧Vmより低い状態となり、トランジスタ117mに突入電流は印加されなくなる。トランジスタ117mが突入電流Isあるいはサージ電圧Vsで破壊することはない。
図29は、本発明の第4の実施例における半導体素子試験装置の説明図である。図29において、電源回路121に並列して、試験を行う複数のトランジスタ117(トランジスタ117Q1~トランジスタ117Qn)が接続されている。
第4の実施例では、1枚のスイッチ回路基板201aと、n枚のスイッチ回路基板201b(スイッチ回路基板201b1~スイッチ回路基板201bn)を有している。同時あるいは順次に試験するトランジスタ117Qはn個(トランジスタ117Q1~トランジスタ117Qn)である。
トランジスタQ1のコレクタ端子は、フォークプラグ205e1と接続され、トランジスタQ1のエミッタ端子は、フォークプラグ205c1と接続されている。
トランジスタQ2のコレクタ端子は、フォークプラグ205e2と接続され、トランジスタQ2のエミッタ端子は、フォークプラグ205c2と接続されている。
トランジスタQ3のコレクタ端子は、フォークプラグ205e3と接続され、トランジスタQ3のエミッタ端子は、フォークプラグ205c3と接続されている。
以下同様で、トランジスタQnのコレクタ端子は、フォークプラグ205enと接続され、トランジスタQnのエミッタ端子は、フォークプラグ205cnと接続されている。
定電流回路118の電流Icは、スイッチ回路Ssa1がオンすることにより、トランジスタ117Q1のダイオードDsに供給される。ダイオードDsの端子電圧は、オペアンプ(バッファ)116に印加され、オペアンプ回路116からVi1電圧として出力される。
定電流回路118の電流Icは、スイッチ回路Ssa2がオンすることにより、トランジスタ117Q2のダイオードDsに供給される。ダイオードDsの端子電圧は、オペアンプ(バッファ)116に印加され、オペアンプ回路116からVi2電圧として出力される。
同様に、定電流回路118の電流Icは、スイッチ回路Ssanがオンすることにより、トランジスタ117QnのダイオードDsに供給される。ダイオードDsの端子電圧は、オペアンプ(バッファ)116に印加され、オペアンプ回路116からVin電圧として出力される。
電圧Vi1から電圧Vinはセレクタ127で1つの電圧が選択され、Viとして出力されて温度測定回路115に入力される。
温度測定回路115は温度情報Tjを求めて、コントロール回路基板111に出力する。なお、図29の実施例において、定電流回路118は1つとしたがこれに限定するものではない。各トランジスタ117Qに定電流回路118を配置してもよい。また、各トランジスタ117Qに温度測定回路115を形成または配置してもよい。
電圧データVi、温度情報Tjはマザー基板207の配線を介して、コントロール回路基板111に送られる。
トランジスタ117Q1の素子端子226(P端子)は接続構造体218a1と接続されている。トランジスタ117Q1の素子端子226(N端子)は接続構造体218b1と接続されている。
トランジスタ117Q2の素子端子226(P端子)は接続構造体218a2と接続されている。トランジスタ117Q2の素子端子226(N端子)は接続構造体218b2と接続されている。
以下、同様に、トランジスタ117Qnの素子端子226(P端子)は接続構造体218anと接続されている。トランジスタ117Qnの素子端子226(N端子)は接続構造体218bnと接続されている。なお、nは1以上の正数である。
接続構造体218は隔壁217に設けられた開口部216から挿入される。接続構造体218の挿入は、C2室からC1室方向に実施される。
フォークプラグ205は、C2室側から隔壁214に形成された開口部216を介してB室に差し込まれる。フォークプラグ205は差し込まれることによりスイッチ回路基板201の導体板204と接続される。フォークプラグ205を差し込む開口部216位置により、スイッチ回路基板201を選択できる。
マザー基板207のコネクタ213に接続するスイッチ回路基板201位置を変更することによりフォークプラグ205で選択するスイッチ回路基板201を選択することができる。
スイッチ回路基板201には導体板204が2枚配置されている。2枚の導体板204のうち、C2室に近い側の導体板204とフォークプラグ205とが接続(接触)されるように、導体板204が配置される。
本発明の実施例において、フォークプラグ205と導体板204とを接触させて電気的に接続するとしたが、これに限定するものではない。機構的な動作により電気的に接続状態と、非接続状態とを変更できるものであればいずれでもよい。また、接続した状態を安定的に維持できるものであればいずれの構成であってもよい。
たとえば、フォークプラグ205のかわりに、ロータリーコネクタ、ロータリージョイント、大電流コネクタ等であってもよい。導体板204の代わりに、ロータリーコネクタ、ロータリージョイント、大電流コネクタであってもよいし、円筒状の導体棒、角型の導体棒、くし型の導体板等であってもよい。
図33は、図29の動作を説明する本発明の実施例における半導体素子の試験方法の説明図である。トランジスタ117Q(トランジスタ117Q1~トランジスタ117Qn)が同時にオンさせて半導体試験を実施することは可能である。この場合、トランジスタ117Q(トランジスタ117Q1~トランジスタ117Qn)のすべてに定電流Idを流す必要がある。したがって、電源回路121には、トランジスタ117Qがn個あれば、Id×n(nは1以上の正数)の電流を出力できる必要がある。したがって、大容量の電源回路121が必要となる。
トランジスタ117Qを順次オンさせて、定電流Idをトランジスタ117Qに印加して試験を実施すれば、電源回路121が出力する定電流はIdでよい。図33は、トランジスタ117Qを順次オンさせて試験を実施する半導体素子試験装置の試験方法の実施例である。半導体素子は、定電流Idをオンオフさせる回数で変化する。
したがって、図33のように半導体素子(トランジスタ117Q等)を順次オンさせることによる試験をすることにより、効率よく試験を実施でき、また、電源回路121の最大出力電流容量を小さくすることができる。
図33において、オンさせるトランジスタ117Qは1個として説明するが、これに限定するものではない。たとえば、複数個のトランジスタ117Qを同時にオンさせてもよい。この場合、電源回路121が出力する定電流の最大値は、オンさせるトランジスタ117Qの個数×Idとなる。
また、本発明の実施例において電源回路121は1台と図示しているが、これに限定するものではない。電源回路121は、別途、電源回路121bを設置してもよい。また、2台以上の電源回路121を設置してもよい。電源回路121を複数台、設置することより、トランジスタ117に流す電流Idをさまざまな波形とすることができる。
以上の事項は、本発明の実施例においても同様である。
図33(a)に図示するように、スイッチ回路St1(151s1)~スイッチ回路Stn(151sn)がオンすることにより、トランジスタ117に定電流Id1~定電流Idnが流れる。たとえば、定電流Idの印加時間はtonであり、定電流Id1と定電流Id2とは時間tcycleの間隔で順次、トランジスタ117に印加される。トランジスタ117はオンすることにより、トランジスタ117Qのチャンネル電圧が順次、変化する(図33(c))。
したがって、たとえば、定電流Id1と定電流Id2とは時間的に重なりがない。そのため、電源回路121の出力容量は、1つのトランジスタ117Qの試験に必要とする出力容量でよい。
定電流Id(定電流Id1~定電流Idn)は重ならないように制御する。また、好ましくは定電流Id(定電流Id1~定電流Idn)のそれぞれの電流Id間は、1μ秒以上の間隔をあけることが好ましい。なお、各トランジスタ117Qに対しては、図30で説明した駆動方法、制御方法を実施する。
各トランジスタ117Qに供給する定電流Icは、スイッチ回路Ssa(Ssa1~Ssan)を順次オンさせて、各トランジスタ117QのダイオードDsに供給する。
ダイオードDsの端子電圧に対応する電圧Vi(Vi1~Vin)はスイッチ回路Ssa(Ssa1~Ssan)に同期して、セレクタ127によって選択される。たとえば、トランジスタ117Q1に電流Icが供給されている時は、セレクタ127はトランジスタ117Q1のダイオードDsの端子電圧を選択する。トランジスタ117Q3に電流Icが供給されている時は、セレクタ127はトランジスタ117Q3のダイオードDsの端子電圧を選択する。選択された電圧Viが温度測定回路115に供給される。
他の構成、動作は他の実施例で説明している構成、動作と同様であるので説明を省略する。
本発明の実施例において、トランジスタ117は、IGBTを例示して説明したが、これに限定するものではない。
たとえば、NチャンネルのJFET(図40(a))、PチャンネルのJFET(図40(b))、NチャンネルのMOSFET(図40(c))、PチャンネルのMOSFET(図40(d))、NチャンネルのバイポーラFET(図40(e))、PチャンネルのバイポーラFET(図40(f))であっても良いことは言うまでもない。
また、3端子のデバイスに限定されるものではなく、図40(g)に図示するダイオード等の2端子素子であってもよい。2端子素子では、ゲート信号Vgsは必要がない。電源回路121で定電流Idを流して試験することにより、本発明の半導体素子試験装置、半導体素子の試験方法を適用できることは言うまでもない。
また、トランジスタ、ダイオードに限定されるものではなく、サイリスタ、トライアック等の他の半導体素子、バリスタ、ダイアック、あるいは、トランジスタ、ダイオード抵抗等が混載あるいは集積されたモジュールも、本発明の半導体素子試験装置、半導体素子の試験方法を適用できることは言うまでもない。
本発明では、半導体素子117としてNチャンネルのトランジスタを例示して説明するがこれに限定するものではない。たとえば、Pチャンネルのトランジスタであっても本発明が適用できることは言うまでもない。また、図40(a)~図40(i)に図示する半導体素子の他、抵抗(図40(i))、コンデンサ、コイル、リレー、水晶発振子(図40(k))等電気部品にも対応できることは言うまでもない。
以上、本明細書において、実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
本明細書および図面に記載した事項あるいは内容は、相互に組み合わせることができることは言うまでもない。
たとえば、図26で示すスイッチ回路124a、スイッチ回路124bは、他の実施例にも適用できる。たとえば、図29、図33の構成あるいは動作は、図27、図28等の他の実施例にも適用できることは言うまでもない。
本発明は、トランジスタ等の半導体素子の試験内容、半導体素子の同時試験数に応じて、容易に接続変更でき、半導体素子の接続部の接触抵抗が小さく試験電流が大電流であっても、良好に試験を実現できる半導体素子試験装置および半導体試験方法を提供できる。

111 コントロール回路基板(コントローラ)
112 ゲート信号制御回路
113 ゲートドライバ回路
115 温度測定回路
116 オペアンプ(バッファアンプ)
117 パワートランジスタ
118 定電流回路
121 定電流回路
122 スイッチ回路
124 スイッチ回路
125 可変抵抗回路
127 セレクタ
131 制御ラック
132 電源装置
133 制御回路
134 加熱冷却プレート
135 循環水パイプ
136 チラー
201 スイッチ回路基板
202 コネクタ
203 サンプル接続回路
204 導体板
205 フォークプラグ
206 接続ピン
207 マザー基板
208 コネクタ
209 デバイス制御回路基板
210 筐体
211 接続配線
212 電源配線
213 コネクタ
214 隔壁
215 隔壁
216 開口部
217 隔壁
218 接続構造体
219 接続ボルト
220 接触部
221 固定ネジ
222 信号配線
223 ヒートパイプ
224 固定ネジ
225 接続受け部
226 素子端子
227 冷却ファン
228 放熱フィン
231 ヒートパイプ金具
232 接続圧力部
233 接続保持部
234 凹部
235 信号配線
236 バネ(圧力金具)
237 位置固定ネジ
238 ネジ穴
239 バネ穴
240 位置決めネジ穴
251 凸部
252 溝部
301 試験回路モジュール
302 電圧選択回路
311 押圧具
312 絶縁板
313 押圧具取付け板
315 絶縁部
316 熱電対
に図示するように、トランジスタ117は加熱冷却プレート134aに固定され、加熱冷却プレート134bで狭持される。トランジスタ117は加熱冷却プレート134により試験温度に適切に維持される。図18に図示するように凹部234内にヒートパイプ223が取り付けられている。

Claims (10)

  1. 第1の端子と第2の端子を有する電気素子を試験する電気素子試験装置であって、
    第3の端子と第4の端子を有し、第1の電流を発生する電源回路と、
    前記第3の端子と電気的に接続された第1の接続構造体と、
    前記第4の端子と電気的に接続された第2の接続構造体と、
    前記第1の接続構造体に形成または配置された第1のヒートパイプと、
    前記第2の接続構造体に形成または配置された第2のヒートパイプと、
    前記第1の接続構造体の一端に配置された、前記第1の端子と接続する第1の接続部と、
    前記第2の接続構造体の一端に配置された、前記第2の端子と接続する第2の接続部を具備し、
    前記第1の接続部が前記第1の端子と脱着可能なように電気的接続され、
    前記第2の接続部が前記第2の端子と脱着可能なように電気的接続されていることを特徴とする電気素子試験装置。
  2. 第1の端子と第2の端子を有する電気素子を試験する電気素子試験装置であって、
    第3の端子と第4の端子を有し、第1の電流を発生する電源回路と、
    前記第3の端子と電気的に接続された第1の接続構造体と、
    前記第4の端子と電気的に接続された第2の接続構造体と、
    前記第1の接続構造体に形成または配置された第1のヒートパイプと、
    前記第2の接続構造体に形成または配置された第2のヒートパイプと、
    前記第1の接続構造体の一端に配置された、前記第1の端子と接続する第1の接続部と、
    前記第2の接続構造体の一端に配置された、前記第2の端子と接続する第2の接続部を具備し、
    前記電気素子と配置する第1の領域と、第1の領域外の第2の領域間に隔壁が形成または配置され、
    前記第1の接続部が前記第1の端子と脱着可能なように電気的接続され、
    前記第2の接続部が前記第2の端子と脱着可能なように電気的接続され、
    前記第1の接続構造体および第2の接続構造体は、前記第1の領域と第2の領域にまたがって配置されていることを特徴とする電気素子試験装置。
  3. 第1の接続部材と、第2の接続部材と、スイッチング回路を更に具備し、
    前記第1の接続構造体に前記第1の接続部材が電気的に接続され、
    前記第2の接続構造体に前記第2の接続部材が電気的に接続され、
    前記スイッチング回路は、第1の接続部と第2の接続部を有し、
    前記第1の接続部材が、前記第1の接続部と電気的に接続され、
    前記第2の接続部材が、前記第2の接続部と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電気素子試験装置。
  4. 前記第1の領域にドライエアが注入されることを特徴とする請求項2記載の電気素子試験装置。
  5. 複数の電気素子と、前記電気素子数に対応するスイッチング回路を有し、
    前記複数の電気素子は、順次オンされるように制御されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電気素子試験装置。
  6. 前記接続構造体に凹部が形成または構成され、前記凹部に前記ヒートパイプが配置され、
    前記ヒートパイプの線膨張係数が前記接続構造体の線膨張係数よりも大きいことを特徴とする請求項1または請求項2記載の電気素子試験装置。
  7. 第1の端子と第2の端子と第3の端子を有する電気素子の試験方法であって、
    前記第1の端子に、第1の接続部を介してヒートパイプが形成または配置された第1の接続構造体を電気的に接続し、
    前記第2の端子に、第2の接続部を介してヒートパイプが形成または配置された第2の接続構造体を電気的に接続し、
    前記第3の端子に前記電気素子を動作または非動作とする信号を印加することにより、前記第1の端子と前記第2の端子に所定電流を流すことを特徴とする電気素子の試験方法。
  8. 第1の接続部と第2の接続部と有するスイッチング回路を更に具備し、
    前記第1の接続構造体に前記第1の接続部が電気的に接続され、
    前記第2の接続構造体に前記第2の接続部が電気的に接続されていることを特徴とする請求項7記載の電気素子試験装置。
  9. 複数の電気素子と、前記電気素子数に対応するスイッチ回路を有し、
    前記複数の電気素子は、順次オンされるように制御されることを特徴とする請求項7記載の電気素子の試験方法。
  10. 電気素子はダイオードを有し、
    前記ダイオードに定電流を印加し、
    前記定電流を印加時の、前記ダイオードの端子電圧を取得することを特徴とする請求項7記載の電気素子の試験方法。
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