JP2023106211A - 水中油型日焼け止め化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】SPF向上剤により紫外線防御剤の配合量を抑えつつ高い紫外線防御効果を持ち、密着感と毛穴を目立たなくする効果に優れた水中油型日焼け止め化粧料を提供する。【解決手段】(A)炭素数が12~18の脂肪酸の2価金属塩を0.1質量%~5質量%、(B)酸化チタン及び酸化亜鉛からなる群から選択される少なくとも1種を1質量%~30質量%、(C)25℃で液状の油剤を1質量%~20質量%、(D)ポリアクリル酸系水溶性高分子を0.1質量%~1質量%、(E)特定のアルキレンオキシド誘導体を0.1質量%~10質量%含有する水中油型日焼け止め化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は、水中油型日焼け止め化粧料に関する。
紫外線は皮膚に当たると即時的には紅斑や黒化といった日焼けを引き起こし、長期的にはシミやしわなどの光老化現象の原因となる。一般消費者にもこのような知見が徐々に広がりつつあり、日焼け止め化粧料は夏場のレジャーシーンのみならず、日常的に使用されるものへと変化しつつある。
日焼け止め化粧料が一般消費者に浸透するにつれて、紫外線防御効果のみならず、スキンケア効果など様々な付加価値が求められている。例えば特許文献1では、有機変性粘土鉱物、特定の形状の疎水化酸化チタン、油分、水を配合する日焼け止め化粧料が提案されており、優れた密着感が特徴であった。また、特許文献2では毛穴を目立たなくするために、架橋型オルガノポリシロキサン重合物、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、トリベヘニン、特定の液状油を含有する化粧料組成物が提案されている。
一方で日焼け止め化粧料の紫外線防御効果はSPF値により数値化されており、紫外線防御効果が高いほどSPF値が高くなる。紫外線防御効果を付与する紫外線防御剤には、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルなどに代表される紫外線吸収剤と酸化チタンなどに代表される紫外線散乱剤に大きく分けられ、高SPFを持たせるためにはこれらを高配合する必要がある。しかし紫外線吸収剤を高配合した場合、べたつきにつながり使用感を損ねることがある。また紫外線散乱剤を高配合した場合、きしみや乾燥が生じることがある。これらの課題を解決するためには、紫外線防御剤の効果を引き上げるSPF向上剤を配合することで、紫外線防御剤の配合量を抑えつつ、十分な紫外線防御効果をもたせることが可能になる。例えば特許文献3では、カルボン酸変性シリコーン、ビニル系重合体エマルジョン、塩基性化合物、疎水性微粒子金属酸化物からなる無機紫外線防御剤を含有する日焼け止め化粧料が提案されており、カルボン酸変性シリコーンとビニル系重合体エマルジョンを併用することでSPFを向上させるという記載がなされている。しかし特許文献3では密着感や毛穴の目立たなさなどの効果については不十分であった。
したがって密着感と毛穴を目立たなくする効果に優れ、SPFブースト効果により紫外線防御剤の配合量を抑えつつ高い紫外線防御効果を持った、水中油型日焼け止め化粧料の開発が望まれている。
特開平7-258055号公報 特開2011-26234号公報 国際公開第2020/036064号
本発明は、SPF向上剤により紫外線防御剤の配合量を抑えつつ高い紫外線防御効果を持ち、密着感と毛穴を目立たなくする効果に優れた水中油型日焼け止め化粧料を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、炭素数が12~18の脂肪酸の2価金属塩、酸化チタン及び酸化亜鉛からなる群から選択される少なくとも1種、25℃で液状の油剤、ポリアクリル酸系水溶性高分子、アルキレンオキシド誘導体をそれぞれ特定範囲の含有量で組み合わせて含有させることにより、上記課題を解決し得る水中油型日焼け止め化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の[1]に関する。
[1](A)炭素数が12~18の脂肪酸の2価金属塩を0.1質量%~5質量%、
(B)酸化チタン及び酸化亜鉛からなる群から選択される少なくとも1種を1質量%~30質量%、(C)25℃で液状の油剤を1質量%~20質量%、(D)ポリアクリル酸系水溶性高分子を0.1質量%~1質量%、(E)下記の式(1)で表されるアルキレンオキシド誘導体を0.1質量%~10質量%含有する水中油型日焼け止め化粧料。
Z-[O(PO)m(EO)n(BO)pH]a・・・式(1)
(式(1)中、Zは、水酸基を2~4個有する多価アルコールから前記水酸基を除いた残基であり、aは2~4であり、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基、BOはオキシブチレン基である。mおよびnは、それぞれ、前記オキシプロピレン基POおよび前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数であって、0≦m≦50、0≦n≦50である。pは前記オキシブチレン基BOの平均付加モル数であって、0≦p≦5の値である。ただし、m、nおよびpは同時に0ではない。m、nがいずれも0でないとき、POとEOとの質量比(PO/EO)は1/5~5/1である。)
本発明の水中油型日焼け止め化粧料は、SPF向上剤により紫外線防御剤の配合量を抑えつつ高い紫外線防御効果を持ち、密着感と毛穴を目立たなくする効果に優れる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
本発明の水中油型日焼け止め化粧料は、(A)炭素数が12~18の脂肪酸の2価金属塩、(B)酸化チタン及び酸化亜鉛からなる群から選択される少なくとも1種、(C)25℃で液状の油剤、(D)ポリアクリル酸系水溶性高分子、(E)アルキレンオキシド誘導体を含有する。以下、各成分について説明する。
[(A)炭素数が12~18の脂肪酸の2価金属塩]
本発明の水中油型日焼け止め化粧料に用いられる炭素数が12~18の脂肪酸の2価金属塩((A)成分)としては、ラウリン酸亜鉛、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸カルシウム、ミリスチン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、パルミチン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムなどが挙げられ、好ましくはステアリン酸亜鉛が挙げられる。なお、(A)成分は、SPF向上剤に該当する。
本発明の水中油型日焼け止め化粧料における上記(A)成分は、特に限定されることなく化粧料分野で汎用されるものを用いることができるが、SPFブースト効果および毛穴の目立たなさの点から、平均粒子径1~50μmのものが好ましい。
本発明の水中油型日焼け止め化粧料には、(A)成分として炭素数12~18の脂肪酸亜鉛、脂肪酸カルシウムまたは脂肪酸マグネシウムは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて含有させることができる。さらにSPFブースト効果の点から、(A)成分は、平均粒子径1~5μmの脂肪酸の2価金属塩と、平均粒子径10~50μmの脂肪酸の2価金属塩とを組み合わせて含有することが好ましい。これらの2種類の平均粒子径の脂肪酸の2価金属塩は、同一種類の脂肪酸の2価金属塩であることが好ましい。中でも、(A)成分は、平均粒子径1~5μmのステアリン酸亜鉛と、平均粒子径10~50μmのステアリン酸亜鉛とを組み合わせて含有することが特に好ましい。
なお、本明細書において、平均粒子径はレーザー散乱粒度分布測定装置において測定される平均粒子径(D50)である。平均粒子径(D50)は体積基準累積50%粒径を意味する。
本発明の水中油型日焼け止め化粧料における上記(A)成分の含有量は、0.1質量%~5質量%であり、好ましくは0.2質量%~4.5質量%であり、より好ましくは0.3質量%~3.5質量%である。
(A)成分の含有量が0.1質量%未満であると、SPFブースト効果が低下する場合や、毛穴の目立たなくする効果に劣る場合があり、(A)成分の含有量が5質量%を超えると、密着感が低下する場合がある。
[(B)酸化チタン及び酸化亜鉛からなる群から選択される少なくとも1種]
本発明の水中油型日焼け止め化粧料に用いられる酸化チタン及び酸化亜鉛からなる群から選択される少なくとも1種((B)成分)は、特に限定されることなく、化粧料分野で汎用されるものを用いることができる。なお、(B)成分は、紫外線防御剤に該当する。
また、酸化チタンまたは酸化亜鉛は表面処理を施していないものでも、各種表面処理を施したものでもよいが、分散性に優れた表面処理を施したものが好ましい。表面処理剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、含水ケイ酸等の無機鉱物、ジメチコン、アルキル変性シリコーン等のシリコーン、オクチルトリエトキシシランなどのアルコキシシラン、パルミチン酸デキストリンなどのデキストリン脂肪酸エステル、ステアリン酸などの脂肪酸を用いることができる。また酸化チタンおよび酸化亜鉛は微粒子状のものであってもよく、平均一次粒子径50nm以下のものが好ましい。
本発明の水中油型日焼け止め化粧料には、(B)成分として酸化チタンまたは酸化亜鉛は1種を単独で、または2種を組み合わせて含有させることができ、2種を組み合わせることが好ましい。
本発明の水中油型日焼け止め化粧料における上記(B)成分の含有量は、1質量%~30質量%であり、好ましくは質量3%~25質量%であり、より好ましくは5質量%~20質量%である。
(B)成分の含有量が1質量%未満であると、SPFおよび毛穴の目立たなさが低下する場合があり、(B)成分の含有量が30質量%を超えると、密着感が低下する場合がある。
[(C)25℃で液状の油剤]
本発明の水中油型日焼け止め化粧料に用いられる25℃で液状の油剤((C)成分)としては、通常化粧品に汎用的に用いられるものであれば特に制限されずに使用することができる。
本発明の水中油型日焼け止め化粧料に用いられる液状油としては、流動パラフィン、スクワラン、水添ポリイソブテンなどの炭化水素油;メチルポリシロキサン(例えばジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン(例えばシクロペンタシロキサン)などのシリコーン類;オリーブ油、ヒマワリ油、トリエチルヘキサノインなどのトリグリセリド;イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸エチルヘキシル、テトラエチルへキサン酸ペンタエリスリチル、ホホバ油などのエステル油などが挙げられる。これらの中でも、(C)成分としては、水添イソポリブテン、ジメコン、シクロペンタシロキサン、イソノナン酸イソノニルが好ましく、シクロペンタシロキサンがより好ましい。

本発明の水中油型日焼け止め化粧料には、(C)成分として液状油は1種を単独で、または2種以上を組み合わせて含有させることができる。
本発明の水中油型日焼け止め化粧料における上記(C)成分の含有量は、1質量%~20質量%であり、好ましくは2質量%~18質量%であり、より好ましくは4質量%~15質量%である。
(C)成分の含有量が1質量%未満であると、密着感が低下する場合があり、(C)成分の含有量が20質量%を超えると、毛穴の目立たなさが低下する場合がある。
[(D)ポリアクリル酸系水溶性高分子]
本発明の水中油型日焼け止め化粧料に用いられるポリアクリル酸系水溶性高分子((D)成分)としては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、及びアクリル酸アミドからなる群から選択される少なくとも1種を含むモノマー成分の重合体であるアクリル酸系ポリマー又はその架橋体が挙げられる。
(D)成分としては、ポリアクリル酸、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸アミド、アクリルアミド/アクリル酸共重合体などのアクリル酸系ポリマーが挙げられる。通常、これらアクリル酸系ポリマーは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、リジンやアルギニン等の塩基性アミノ酸等で中和して用いられる。
これらの中でも、(D)成分としては、カルボキシビニルポリマー、又はアルキル変性カルボキシビニルポリマーが好ましく、アルキル変性カルボキシビニルポリマーがより好ましい。
上記したカルボキシビニルポリマーは、アクリル酸の重合物の架橋体である。該アクリル酸の重合物の架橋体は、アクリル酸の重合物を、例えば、ペンタエリスチルアリルエーテル、スクロースアリルエーテルまたはプロピレンアリルエーテルで架橋することで得られる。
上記したアルキル変性カルボキシビニルポリマーは、(メタ)アクリル酸と、アルキル基の炭素数が10~30である(メタ)アクリル酸アルキルとの共重合体の架橋体である。該共重合体の架橋体は、該共重合体を、例えば、ショ糖のアリルエーテルまたはペンタエリスリトールのアリルエーテルで架橋することで得られる。なお、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
本発明において(D)成分としては化粧品原料として市販されている製品を使用することができ、具体的な製品としては、Lubrizol Advanced Materials社製の「カーボポール940」(カルボキシビニルポリマー)、「カーボポール941」(カルボキシビニルポリマー)、「カーボポール1342」(アルキル変性カルボキシビニルポリマー)、「カーボポールETD2020」(アルキル変性カルボキシビニルポリマー)、「カーボポールUltrez10」(カルボキシビニルポリマー)、「カーボポールUltrez21」(アルキル変性カルボキシビニルポリマー)、住友精化株式会社製の「AQUPEC HV-505E」(カルボキシビニルポリマー)、「AQUPEC HV-501ER」(アルキル変性カルボキシビニルポリマー)、3Vシグマ社製の「シンタレンK」(カルボキシビニルポリマー)、「シンタレンL」(カルボキシビニルポリマー)等が挙げられる。
本発明の水中油型日焼け止め化粧料には、(D)成分としてポリアクリル酸系水溶性高分子は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて含有させることができる。
本発明の水中油型日焼け止め化粧料における上記(D)成分の含有量は、0.1質量%~1質量%であり、好ましくは0.15質量%~0.6質量%であり、より好ましくは0.2質量%~0.5質量%である。
(D)成分の含有量が0.1質量%未満であると、密着感が低下する場合があり、(D)成分の含有量が1質量%を超えると、密着感および毛穴の目立たなさが低下する場合がある。
[(E)アルキレンオキシド誘導体]
本発明の水中油型日焼け止め化粧料に用いられるアルキレンオキシド誘導体((E)成分)は、式(1)で表される。
Z-[O(PO)m(EO)n(BO)pH]a・・・式(1)
式(1)において、Zは水酸基を2~4個有する多価アルコール、即ち(Z(OH)a)から全ての水酸基を除いた残基である。aは上記多価アルコールの水酸基数であり、2~4である。
多価アルコール(Z(OH)a)としては、水酸基含有炭化水素が好ましく、水酸基含有飽和炭化水素がより好ましい。例えば、a=2であればエチレングリコール、プロパンジオール、ブチレングリコール、a=3であればグリセリン、トリメチロールプロパン、a=4であればエリスリトール、ペンタエリスリトール、ソルビタン、アルキルグリコシド、ジグリセリンなどが挙げられ、これらの混合物を用いることもできる。
これらの中でも、多価アルコール(Z(OH)a)としては、グリセリン、炭素数1~2のアルキルグルコシドが好ましく、特にグリセリンが好ましい。
毛穴の目立たなさの持続性の点から、更に好ましくは、Zは3~4個の水酸基を有する多価アルコール(Z(OH)a)から全ての水酸基を除いた残基であり、aは3~4である。
式(1)においてPOはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基、BOはオキシブチレン基である。
m、nおよびpはそれぞれ水酸基1価あたりのオキシプロピレン基PO、オキシエチレン基EOおよびオキシブチレン基BOの平均付加モル数である。mおよびnはそれぞれ0≦m≦50、0≦n≦50である。pは0≦p≦5である。
また、密着感の点から、m、nおよびpは同時に0ではなく、(E)成分1分子中におけるm、nおよびpの総付加モル数a×(m+n+p)は、2~50が好ましく、2~30がより好ましい。
m=0の場合、n=1~10かつp=0が好ましく、n=5~10かつp=0がより好ましい。
n=0の場合、m=1~10かつp=0が好ましく、m=1~5かつp=0がより好ましい。
mおよびnがともに0でない場合、mおよびnは1~10かつp=0~2が好ましく、mおよびnが1~8かつp=1~2がより好ましい。
これらのなかでも、m=0、n=5~10かつp=0のものが特に好ましい。
m、nがいずれも0でないとき、POとEOとの質量比(PO/EO)は1/5~5/1である。POとEOとの質量比(PO/EO)が1/5未満であると密着感が低下する場合があり、POとEOとの質量比(PO/EO)が5/1超であると毛穴の目立たなさが低下する場合がある。
POとEOとの質量比(PO/EO)は、好ましくは1/4~4/1であり、より好ましくは1/2~2/1である。
なお、EOとPOとBOの内、2種類以上の構造を含む場合はランダム状に付加してもブロック状に付加してもよく、またランダム部位とブロック部位が混在していてもよい。
本発明の水中油型日焼け止め化粧料における上記(E)成分の含有量は、密着感および毛穴の目立たなさの点から、0.1質量%~10質量%であり、好ましくは0.3質量%~8質量%であり、より好ましくは0.5質量%~5質量%である。
(E)成分の含有量が0.1質量%未満であると、密着感が低下する場合があり、(E)成分の含有量が10質量%を超えると、密着感および毛穴の目立たなさが低下する場合がある。
また、(A)成分に対する(E)成分の含有量比[(E)/(A)]は、密着感の点から、1/5~5であることが好ましい。より好ましくは1/3~3であり、さらに好ましくは1/2~2である。
[他の成分]
本発明の水中油型日焼け止め化粧料は、上記(A)成分~(E)成分に加え、通常、水を含有する。
水としては、例えば、蒸留水、脱イオン水等の精製水、水道水、工業用水等が挙げられ、化粧品、医薬部外品、医薬品等の製造に適する水が用いられる。
本発明の水中油型日焼け止め化粧料における水の含有量は、上記(A)成分~(E)成分に、必要に応じて後述する添加剤を加えた後、全量を100質量%とする量として設定されるが、通常、30質量%~80質量%であり、好ましくは60質量%~75質量%であり、より好ましくは50質量%~70質量%である。
本発明の水中油型日焼け止め化粧料には、上記(A)成分~(E)成分および水に加え、必要に応じて、本発明の特徴を損なわない範囲で、化粧品、医薬部外品、医薬品等に使用される一般的な添加剤を含有させてもよい。
かかる添加剤としては、例えば、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン等の紫外線吸収剤;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール;1,3ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール等の2価の多価アルコール;乳糖、ショ糖等の糖類;アミノ変性ジメチルポリシロキサン等のシリコーン誘導体;アシルメチルタウリン塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、アミドエーテル硫酸エステル塩等の陰イオン性界面活性剤;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の水溶性高分子;セラミド、コレステロール、カチオン化セルロース等のカチオン性高分子;キサンタンガム等の増粘性多糖類;クエン酸塩、リンゴ酸塩、食塩等の有機又は無機塩類;pH調製剤としての酸、アルカリ;パラベン類;防腐剤;抗炎症剤;殺菌剤;粘度調整剤;清涼剤;キレート剤;動植物由来のエキス;ビタミン類;アミノ酸類;色素;顔料;香料などが挙げられる。
本発明の水中油型日焼け止め化粧料には、上記添加剤は、必要に応じて、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて含有させることができる。
本発明の水中油型日焼け止め化粧料における上記添加剤の含有量は、目的に応じて、化粧品等において通常用いられる量に準じて設定され得るが、通常20質量%以下であり、好ましくは0.1質量%~15質量%であり、より好ましくは0.5質量%~10質量%である。
本発明の水中油型日焼け止め化粧料は、連続した水相中に油相が分散されてなる日焼け止め化粧料であり、油性成分と水性成分とが乳化されて形成され、通常用いられている方法に従って製造することができる。例えば、(C)成分などの油性成分を混合溶解し、(A)成分をここへ分散させ、それを攪拌しながら(D)成分、(E)成分や水などの水性成分に添加して乳化させることにより製造することができる。また(B)成分は表面処理の状態により分散する相が異なるため、表面処理状態に合わせて水相もしくは油相に添加するのがよい。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[実施例1~18および比較例1~6]水中油型日焼け止め化粧料
表2および3に示される処方に従い、(A)成分~(E)成分、(A’)成分、(E’)成分、他の添加剤、および精製水により水中油型日焼け止め化粧料を調製した。この時(E)成分には表1に示される組成の4種を使用した。また、表2および3に示される各成分としては、下記に示す原料を用いた。また、表2、3中における各成分に対応する数値は、水中油型日焼け止め化粧料の全量に対する各成分の含有量(質量%)を示し、表中「-」は、当該成分を含有しないことを示す。
(A)成分
(A-1);ステアリン酸亜鉛「MZ-2」(日油株式会社製)(平均粒子径1.5μm)
(A-2);ステアリン酸カルシウム「MC-2」(日油株式会社製)(平均粒子径2μm)
(A-3);ステアリン酸マグネシウム「MM-2」(日油株式会社製)(平均粒子径3μm)
(A-4);ミリスチン酸亜鉛「パウダーベースM」(日油株式会社製)(平均粒子径5μm)
(A-5);ステアリン酸亜鉛「ジンクステアレート」(日油株式会社製)(平均粒子径20μm)
(A’)成分
(A’-1);タルク「クラウンタルクJS」(松村産業株式会社製)
(B)成分
(B-1);酸化チタン「DIS-AB-10W」(堺化学工業株式会社製)(酸化チタン含有量=37質量%)
(B-2);酸化亜鉛「DIF-AB-33W」(堺化学工業株式会社製)(酸化亜鉛含有量=55質量%)
(C)成分
(C-1);シクロペンタシロキサン「KF-995」(信越化学工業株式会社製)
(C-2);ジメチコン「KF-96A-100cs」(信越化学工業株式会社製)
(C-3);水添ポリイソブテン「パールリーム4」(日油株式会社製)
(C-4);イソノナン酸イソノニル「KAK99」(高級アルコール工業株式会社製)
(D)成分
アルキル変性カルボキシビニルポリマー;アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体「Carbopol Ultrez 21」(日本ルーブリゾール株式会社製)
(E)成分
(E-1);「ユニオックスG-1200」(日油株式会社製)
(E-2);「ウィルブライド MG-2070」(日油株式会社製)
(E-3);「ウィルブライド S-753」(日油株式会社製)
(E-4);「マクビオブライド MG-10E」(日油株式会社製)
(E’)成分
ポリエチレングリコール(数平均分子量1500)「PEG#1540」(日油株式会社)
その他の添加剤
表4に示す11種の添加剤を用いた。
実施例1~18および比較例1~6の各水中油型日焼け止め化粧料について、下記の使用方法で塗布し、(1)SPF、(2)SPFブースト効果、(3)密着感、(4)毛穴の目立たなさについて評価した。
(3)、(4)については、20名の女性(25~45歳)をパネラーとして、各パネラーに、各日焼け止め化粧料をそれぞれ約0.5g全顔に塗布させた。
(1)SPF
測定試料を1.3mg/cmとなるように、表面粗さ6μmのポリメタクリル酸メチルプレート(仏国Helioscience社製「HELIOPLATE HD6」)に塗布し、これに紫外線を照射し、透過する光量をUV-2000S SPFアナライザー(米国Labsphere社製)で測定した。測定はそれぞれ5回繰り返し、その平均値を用いた。
(2)SPFブースト効果
下記計算式により算出した。
A=金属塩配合のSPF値(実施例のSPF値)
B=金属塩無配合のSPF値
SPF向上効果(%)=A/B×100
下記の基準で判定し、「◎」および「○」を合格と判定した。
◎:SPF向上効果が150%以上
○:SPF向上効果が130%以上150%未満
△:SPF向上効果が110%以上130%未満
×:SPF向上効果が110%未満
(3)密着感
顔に塗布した後の密着感について下記評価基準により評価させ、20名の合計点を求めて、下記判定基準により判定した。
〈評価基準〉
2点:密着感が十分にあると感じた場合
1点:密着感があると感じた場合
0点:密着感がないと感じた場合
〈判定基準〉
◎:合計点が30点以上;塗布後の密着感が非常に高い水中油型日焼け止め化粧料である。
〇:合計点が20点以上、30点未満;塗布後の密着感が高い水中油型日焼け止め化粧料である。
△:合計点が10点以上、20点未満;塗布後の密着感がやや低い水中油型日焼け止め化粧料である。
×:合計点が10点未満;塗布後の密着感が低い水中油型日焼け止め化粧料である。
(4)毛穴の目立たなさ
顔に塗布した直後の毛穴の目立たなさについて下記評価基準により評価させ、20名の合計点を求めて、下記判定基準により判定した。
〈評価基準〉
2点:水中油型日焼け止め化粧料塗布前と比較して毛穴が十分に目立たないと感じた場合
1点:水中油型日焼け止め化粧料塗布前と比較して毛穴が目立たないと感じた場合
0点:水中油型日焼け止め化粧料塗布前と比較して毛穴の目立たなさに変化がないと感じた場合
〈判定基準〉
◎:合計点が30点以上;毛穴の目立たなさが非常に高い水中油型日焼け止め化粧料である。
〇:合計点が20点以上、30点未満;毛穴の目立たなさが高い水中油型日焼け止め化粧料である。
△:合計点が10点以上、20点未満;毛穴の目立たなさがやや低い水中油型日焼け止め化粧料である。
×:合計点が10点未満;毛穴の目立たなさが低い水中油型日焼け止め化粧料である。
評価結果は表2および表3に併せて示した。なお、各評価結果において併記した括弧内の数値は、(2)についてはSPFの向上率を示し、(3)密着感、(4)毛穴の目立たなさについてはそれぞれにおいて得られた評価点の合計点を示す。
表2に示されるように、実施例1~18の水中油型日焼け止め化粧料については、いずれもSPF向上剤によりSPFが向上し、密着感と毛穴を目立たなくする効果に優れると評価された。
特に、(A)~(E)成分の各含有量が上記したより好ましい範囲内であり、2種の平均粒子径の(A)成分を組み合わせた実施例7については、すべての評価項目において「◎」の評価が得られた。
一方、比較例1~6の水中油型日焼け止め化粧料については、すべての評価項目において「〇」以上の評価が得られたものは見られなかった。
上記の評価結果から、本発明の実施例の水中油型日焼け止め化粧料は、密着感と毛穴を目立たなくする効果に優れ、SPFブースト効果により紫外線防御剤の配合量を抑えつつ高い紫外線防御効果を達成できることが示唆された。
表5に日焼け止め化粧料(O/Wエマルジョンタイプ)の処方例を示す。
表5に記載の組成からなる水中油型日焼け止め化粧料は、SPF向上剤により紫外線防御剤の配合量を抑えつつ高い紫外線防御効果を持ち、密着感と毛穴を目立たなくする効果に優れるものであった。

Claims (1)

  1. (A)炭素数が12~18の脂肪酸の2価金属塩を0.1質量%~5質量%、
    (B)酸化チタン及び酸化亜鉛からなる群から選択される少なくとも1種を1質量%~30質量%、
    (C)25℃で液状の油剤を1質量%~20質量%、
    (D)ポリアクリル酸系水溶性高分子を0.1質量%~1質量%、
    (E)下記の式(1)で表されるアルキレンオキシド誘導体を0.1質量%~10質量%含有する水中油型日焼け止め化粧料。
    Z-[O(PO)m(EO)n(BO)pH]a・・・式(1)
    (式(1)中、Zは、水酸基を2~4個有する多価アルコールから前記水酸基を除いた残基であり、aは2~4であり、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基、BOはオキシブチレン基である。mおよびnは、それぞれ、前記オキシプロピレン基POおよび前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数であって、0≦m≦50、0≦n≦50である。pは前記オキシブチレン基BOの平均付加モル数であって、0≦p≦5の値である。ただし、m、nおよびpは同時に0ではない。m、nがいずれも0でないとき、POとEOとの質量比(PO/EO)は1/5~5/1である。)

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