JP2023105870A - 緩衝装置付きスライドレール - Google Patents

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Abstract

Figure 2023105870000001
【課題】 本発明は、スライドレールの伸長した場合であっても収縮した場合であっても作動する緩衝装置付きスライドレールを提供することを課題とする。
【解決手段】
第1アウターメンバーと第2アウターメンバーと第1インナーメンバーと第2インナーメンバーと該インナーメンバーを一体的に連結するブラケットで構成されるスライドレールにおいて、ブラケットにスライドレールの摺動方向に圧縮されることにより緩衝効果を発生する緩衝装置を設置し、第2アウターメンバー側に、該緩衝装置を圧縮させるための作動片を、収縮側と伸長側にそれぞれ設け、スライドレールの伸長・収縮に伴い作動片によって緩衝装置が圧縮されることによりスライドレールの伸長時、収縮時の衝撃を緩和する。
【選択図】図1

Description

本発明は、引き出しや陳列棚、複写機などに用いられる緩衝装置付きスライドレールに関するものである。
従来、緩衝装置を備えたスライドレールとして数々のものが提供されている。
そして、そのような緩衝装置では、スライドレールが伸長した場合に緩衝効果が働くものや、スライドレールが収縮した場合に緩衝効果が働くものがある。
そして、通常、エアーダンパーやオイルダンパーによる緩衝器を用いて、スライドレールのスライド時の移動スピードを減少させている。
しかしながら、緩衝装置を備えたスライドレールの緩衝(ブレーキ)機能は、スライドレールが伸長した場合もしくは収縮した場合の一方のみに働くものが一般的である(例えば特許文献1)。
そのため、伸長した場合であっても収縮した場合であっても作動する緩衝装置を備えたスライドレールが望まれていた。
特許第4804946号公報
本発明は、簡単な構成でスライドレールの伸長した場合であっても収縮した場合であっても作動する緩衝装置付きスライドレールを提供することを課題とする。
そこで、上記課題を解決する為、本発明が第1の手段として構成したところは、第1アウターメンバーと第2アウターメンバーと、第1アウターメンバーにボールにて摺動自在に保持される第1インナーメンバーと、第2アウターメンバーにボールにて摺動自在に保持される第2インナーメンバーと、第1アウターメンバー側のボールを回転自在に保持する第1ボールリテーナと、第2アウターメンバー側のボールを回転自在に保持する第2ボールリテーナとを有し、第1インナーメンバーと第2インナーメンバーとをブラケットを介して一体的にインナーメンバーを形成し、第1アウターメンバーに対して、インナーメンバーが摺動可能とされ、インナーメンバーに対して、第2アウターメンバーが摺動可能とされるスライドレールにおいて、前記ブラケットにスライドレールの摺動方向に圧縮されることにより緩衝効果を発生する緩衝装置を設置し、第2アウターメンバー側に、該緩衝装置を圧縮させるための作動片を、収縮側と伸長側にそれぞれ設け、スライドレールの伸長時には、該収縮側の作動片が緩衝装置と接触し、スライドレールの伸長に伴い作動片によって緩衝装置が圧縮され、スライドレールの収縮時には、該伸長側の作動片が緩衝装置と接触し、スライドレールの収縮に伴い作動片によって緩衝装置が圧縮されることによりスライドレールの伸長時、収縮時の衝撃を緩和する構成とした。
そこで、上記課題を解決する為、本発明が第2の手段として構成したところは、上記第1の手段に加え、ブラケットには、第2インナーメンバーの一対の上下折曲縁が対面している側の反対方向側の位置で、かつ、第2アウターメンバーの一対の上下折曲縁が対面している側の反対方向側の位置に突出する緩衝装置保持部が設けられ、緩衝装置保持部に緩衝装置が保持されることによりブラケットに設置された緩衝装置は、インナーメンバーの摺動とともに移動し、作動片は、第2アウターメンバーの一対の上下折曲縁が対面している側の反対方向側の位置に突出し、かつ、インナーメンバーの摺動とともに移動する緩衝装置の移動軌道上に配置する構成とした。
そこで、上記課題を解決する為、本発明が第3の手段として構成したところは、第1アウターメンバーと第2アウターメンバーと、第1アウターメンバーにボールにて摺動自在に保持される第1インナーメンバーと、第2アウターメンバーにボールにて摺動自在に保持される第2インナーメンバーと、第1アウターメンバー側のボールを回転自在に保持する第1ボールリテーナと、第2アウターメンバー側のボールを回転自在に保持する第2ボールリテーナとを有し、第1インナーメンバーと第2インナーメンバーとをブラケットを介して一体的にインナーメンバーを形成し、第1アウターメンバーに対して、インナーメンバーが摺動可能とされ、インナーメンバーに対して、第2アウターメンバーが摺動可能とされるスライドレールにおいて、第2アウターメンバーの一対の上下折曲縁が対面している側の反対方向側のそれぞれの位置に、スライドレールの摺動方向に圧縮されることにより緩衝効果を発生する緩衝装置をそれぞれ設け、一方側の緩衝装置は、前記位置で、かつ、スライド方向の収縮側に配置し、他方側の緩衝装置も、前記位置で、かつ、収縮側に配置するとともに、前記インナーメンバーのブラケットに、該緩衝装置を圧縮させるための作動片を、それぞれの緩衝装置の圧縮方向の軌道上に配置するとともに、一方の作動片を、伸長側に配置し、他方側の作動片を、収縮側に配置する構成とし、スライドレールの伸長時には、該伸長側の作動片が緩衝装置と接触し、スライドレールの伸長に伴い作動片によって緩衝装置が圧縮され、スライドレールの収縮時には、該収縮側の作動片が緩衝装置と接触し、スライドレールの収縮に伴い作動片によって緩衝装置が圧縮されることによりスライドレールの伸長時、収縮時の衝撃を緩和する構成とした。
本発明の第1の手段として構成したところによると、緩衝装置を圧縮させるための作動片を、収縮側と伸長側にそれぞれ設けているので、簡単な構成で、スライドレールの伸長時、収縮時に緩衝装置の減衰力でブレーキをかけ衝撃を緩和することができる。
また、緩衝装置の減衰力を発生させる緩衝動作が、伸長時、収縮時それぞれで分担しているため、緩衝装置の耐久性を向上させることができる。
本発明の第2の手段として構成したところによると、第1の手段の効果に加え、第2アウターメンバーの一対の上下折曲縁が対面している側の反対方向側の位置に突出する位置に緩衝装置が設けられ、作動片は、第2アウターメンバーの一対の上下折曲縁が対面している側の反対方向側の位置に突出し、かつ、インナーメンバーの摺動とともに移動する緩衝装置の移動軌道上に配置されているので、スライドレールの全長が緩衝装置分長くなることなくスライドレールの伸長時、収縮時の衝撃を緩和させることができるため、スライドレールに設置される物品のスライドレールの摺動方向の寸法を不必要に長く設定する必要がない。
本発明の第3の手段として構成したところによると、緩衝装置を収縮側と伸長側で別個に設けられるため簡単な構成で、スライドレールの伸長時、収縮時の衝撃を緩和することができるばかりか、緩衝装置の減衰力を発生させる緩衝動作が、伸長時、収縮時それぞれで分担しているため、緩衝装置の耐久性を向上させることができる。
スライドレールの引き出された状態の斜視図 スライドレールの引き込まれた状態の斜視図 スライドレールの分解斜視図 スライドレールの基本断面図 スライドレールの最収縮状態の側面図 スライドレールのインナーメンバーが最伸長した状態の側面図 スライドレールの伸長時に伸長時作動片によって緩衝装置が作動し始めた状態の側面図 スライドレールの最伸長状態の側面図 スライドレールの収縮時に収縮時作動片によって緩衝装置が作動し始めた状態の側面図 第2実施例のスライドレールのインナーメンバーが最伸長した状態の側面図 第2実施例のスライドレールのインナーメンバーが最収縮した状態の側面図
以下、本発明の第1の実施例を添付図面に基づいて説明する。 尚、便宜的に図7における左右方向、すなわちスライドレールの摺動方向を、伸長方向、引き出し方向、前後方向、図4における上下方向を高さ方向とし、図4における左右方向を水平方向として説明する。 そして、スライドレールの伸長方向が前方向、スライドレールの収縮方向が後方向として説明する。 図1において、符号100は、本発明のスライドレールを示し、スライドレール100は、上第1アウターメンバー1Aと、上第1アウターメンバー1Aの下方に配置される下第1アウターメンバー1Bと、上第1アウターメンバー1Aと下第1アウターメンバー1Bを一体的に連結するブラケットである第1アウターメンバーベース材1Cで第1アウターメンバー1が構成される。 次に、上第1アウターメンバー1Aから水平方向に離間して配置される上第2アウターメンバー2Aと、下第1アウターメンバー1Bから水平方向に離間して配置される下第2アウターメンバー2Bと、上第2アウターメンバー2Aと下第2アウターメンバー2Bを一体的に連結するブラケットである第2アウターメンバーベース材2Cで第2アウターメンバー2が構成される。
該上第1アウターメンバー1Aに嵌挿自在に設けられた上第1インナーメンバー3Aと、下第1アウターメンバー1Bに嵌挿自在に設けられた下第1インナーメンバー3Bと、上第2アウターメンバー2Aに嵌挿自在に設けられた上第2インナーメンバー4Aと、下第2アウターメンバー2Bに嵌挿自在に設けられた上第2インナーメンバー4Bと、上第1インナーメンバー3Aと、下第1インナーメンバー3Bと、上第2インナーメンバー4Aと、上第2インナーメンバー4Bとを一体的に連結するインナーブラケット7でインナーメンバー34が構成される。
そして、上第1アウターメンバー1Aと上第1インナーメンバー3A間に上第1ボールリテーナ5Aが設けられ、下第1アウターメンバー1Bと下第1インナーメンバー3B間に下第1ボールリテーナ5Bが設けられ、上第2アウターメンバー2Aと上第2インナーメンバー4A間に上第2ボールリテーナ6Aが設けられ、下第2アウターメンバー2Bと下第2インナーメンバー4B間に下第2ボールリテーナ6Bが設けられる。 また、上第1ボールリテーナ5A、下第1ボールリテーナ5B、上第2ボールリテーナ6A、下第2ボールリテーナ6Bのそれぞれに複数個のボール500・・・が回転自在に保持される。
前記の上第1から下第2のアウターメンバー1A、1B、2A、2Bは、同型に形成されているから、上第1アウターメンバー1Aについてのみ詳述する。
上第1アウターメンバー1Aは、金属製の細長条板の短手両端部を内向き円弧状に折り曲げた内面長手方向にボール案内溝を有する上下折曲縁11A、11Aと、上下折曲縁11A、11Aを連結する基板12Aより略チャンネル型に形成されている。
そして、上第1アウターメンバー1Aの基板12Aの伸長(引き出し)側端部と収縮(引き込み)側端部をそれぞれインナーレール2方向に折り曲げて上第1ボールリテーナ5Aの引き出し側端部が当接する伸長側移動時ストッパー13A、収縮側移動時ストッパー14Aが形成される。
上第1アウターメンバー1Aと2A、2Bは、同型に形成されているが、上第2アウターメンバー2A、2Bはアウターメンバー1Aに対して摺動方向で対称に設置されるので、伸長側移動時ストッパー13A、伸長側移動時ストッパー14Aに対応する各ストッパー23A、24A、23B、23Bは、収縮端側に伸長側移動時ストッパー23A、23Bが形成され、伸長端側に収縮側移動時ストッパー24A、24Bが形成される。
第1アウターメンバーベース材1Cは、図4に示すように、上第1アウターメンバー1Aと下第1アウターメンバー1Bを上下方向で平行に配置し、該第1アウターメンバーベース材1Cにて一体的に連結するものである。
そして、第1アウターメンバーベース材1Cは鋼板で形成され、上第1アウターメンバー1Aと下第1アウターメンバー1Bの基板12A、12Bの長尺長さよりやや短い長さに設定され、高さ方向は、上第1アウターメンバー1Aと下第1アウターメンバー1Bを高さ方向で積み上げた高さより大きめの高さとされた長方形の板状の連結ベース11Cと、連結ベース11Cの上端面、下端面から上第1アウターメンバー1A(下第1アウターメンバー1B)の上下折曲縁11Aと同じ方向に折り曲げられて形成されたものである。
第2アウターメンバーベース材2Cは鋼板で形成され、上第2アウターメンバー2Aと下第2アウターメンバー2Bの基板22A、22Bの長尺長さよりやや短い長さに設定され、高さ方向は、上第2アウターメンバー2Aと下第2アウターメンバー2Bを高さ方向で積み上げた高さより大きめの高さとされた長方形の板状の連結ベース21Cと、連結ベース21Cの上端部のスライドレールの収縮側端部で、上下折曲縁21A方向に折り曲げて形成される伸長時作動片22Cと、連結ベース21Cの下端部のスライドレールの伸長側端部で、上下折曲縁21A(21B)方向に折り曲げて形成される収縮時作動片23Cが形成される。
このように形成された第2アウターメンバーベース材2Cの連結ベース21Cに、上第2アウターメンバー2Aの基板22Aが重ね合わされてネジにて分離可能に固定され、上第2アウターメンバー2Aの下方部に、上第2アウターメンバー2Aと並行にかつ長さが揃うように下第2アウターメンバー2Bは配置され、同じく連結ベース21Cと基板22Bが重ね合わされてネジにて分離可能に固定される。
この状態で、収縮側作動片22Cは、上第2アウターメンバー2Aの収縮側端部付近で上折曲縁21Aの上方の位置に配置され、伸長側作動片23Cは、下第2アウターメンバー2Bの伸長側端部付近で下折曲縁21Bの下方の位置に配置される。
次にインナーメンバーについて詳述する。前記の上第1から下第2のインナーメンバー3A、3B、4A、4Bは、同型に形成されているから、上第1インナーメンバー3Aについてのみ詳述する。
上第1インナーメンバー3Aは、上第1アウターメンバー1Aより長手方向でやや短い長さに形成されるもので、上第1ボールリテーナ5Aに保持されたボール500・・・を介して上第1アウターメンバー1Aに摺動自在な大きさで、金属製の細条板の短手両端部を外向き円弧状に折り曲げて形成され、外面長手方向にボール500・・・のボ-ル摺動溝を有する上下折曲縁31A、31Aと基板32Aより断面略コ字型に形成されている。
そして、収縮側端部近傍で、基板32Aから、後述する上第1ボールリテーナ5Aのコ字形基板51A方向に向かって切り起こされる伸長ストッパー33Aが設けられる。
インナーメンバー3Aと4A、4Bは、同型に形成されているが、インナーメンバー4A、4Bはインナーメンバー3Aに対して摺動方向で対称に設置されるので、伸長ストッパー33Aに対応するストッパー43A、43Bは、伸長端近傍に形成される。
インナーブラケット7は、図4に示すように、上第1インナーメンバー3Aと下第1インナーメンバー3Bを上下方向で平行に配置し、かつ、上第2インナーメンバー4Aと下第2インナーメンバー4Bを上下方向で平行に配置し、各インナーメンバーを該ブラケット2にて一体的に連結するものである。
そして、インナーブラケット7は鋼板で形成され、上第1インナーメンバー3Aの長尺長さと略同じ長さに設定され、高さ方向は、上第1インナーメンバー3Aと下第1インナーメンバー3Bを高さ方向で積み上げた高さよりやや大きい高さとされた長方形の板状のベース部71と、ベース部71の上端部のスライドレールの伸長側端部よりやや収縮側の位置で、上方向に突出して伸長側緩衝装置保持部72が形成され、ベース部71の下端部のスライドレールの伸長側端部よりやや収縮側の位置で、下方向に突出して収縮側緩衝装置保持部73が形成される。
伸長側緩衝装置保持部72と収縮側緩衝装置保持部73にはそれぞれ、後述する緩衝装置8と補助緩衝材9が設置される。
このように形成されたインナーブラケット7のベース71の一方面側に、上第1インナーメンバー3Aの基板32Aが重ね合わされて固定され、上第1インナーメンバー3Aの下方部に、上第1インナーメンバー3Aと並行にかつ長さが揃うように下第1インナーメンバー3Bは配置され、同じくベース71と基板32Bが重ね合わされて固定される。
そして、ベース71の他方面側には、図4に示すように、上第1インナーメンバー3Aと背中合わせとなるように上第2インナーメンバー4Aが固定され、下第1インナーメンバー3Bと背中合わせとなるように下第2インナーメンバー4Bが固定される。
次にボールリテーナについて詳述する。前記の上第1から下第2のボールリテーナ5A、5B、6A、6Bは、同型に形成されているから、上第1ボールリテーナ5Aについてのみ詳述する。
上第1ボールリテーナ5Aは、帯状金属板にて上第1アウターメンバー1Aのほぼ3分の2程度の長さとされ、上第1アウターメンバー1Aと上第1インナーメンバー3Aの基板12A、32A間に挿入可能な厚みのコ字形基板51Aと、コ字形基板51Aの上下両端部よりL字形に突出し、上第1アウターメンバー1Aと上第1インナーメンバー3Aの各上下折曲縁11A、11A、31A、31A間に位置する上下突出縁52A、52Aより断面略コ字形に形成され、上下突出縁52A、52Aの摺動方向に複数個のボール500・・・を回転自在に保持している。
上第1ボールリテーナ5Aの長尺方向中心付近で、コ字形基板51Aから上第1インナーメンバー3Aの基板32A方向に向かって突起する伸長ストッパー53Aが設けられる。
伸長ストッパー53Aは、スライドレールの伸長時、第1インナーメンバー3Aの長尺方向の略中心部に設けられた、ストッパー54Aと当接し、伸長側のストッパーとして働くものである。
スライドレール100は、上記の如く構成され、第1アウターメンバー1に対するインナーメンバー34の引き出し(伸長)方向への摺動、インナーメンバー34に対する第2アウターメンバー2の引き出し(伸長)方向への摺動(スライド)は次のようになる。
尚、通常の使い方では、第1アウターメンバー1が筐体などの固定体に設置され、第2アウターメンバー2が引き出しなどの移動体に設置される。
図2に示す、第1アウターメンバー1の収縮端にインナーメンバー34の収縮端が近接し、インナーメンバー34の収縮端に第2アウターメンバー2の収縮端が近接した状態がスライドレール100の最収縮状態である。本実施例では、第1アウターメンバー1と第2アウターメンバー2の長尺長さを同じに設定しているため、最収縮状態で第1アウターメンバー1、第2アウターメンバー2の伸長側端が略揃った位置となっている。
次に、第2アウターメンバー2がインナーメンバー34に対し伸長(引き出し)方向に摺動すると、第2アウターメンバー2の上第2アウターメンバー2A、下第2アウターメンバー2Bのそれぞれにボール500にて嵌挿されている上第2ボールリテーナ6A、下第2ボールリテーナ6Bが、第2アウターメンバー2の移動量の半分の移動量をもって伸長(引き出し)側に移動する。
やがて、上第2ボールリテーナ6A、下第2ボールリテーナ6Bの伸長ストッパー61A、61Bが、上第2インナーメンバー4A、下第2インナーメンバー4Bの伸長ストッパー43A、43Bに当接し、インナーメンバー34に対する上第2ボールリテーナ6A、下第2ボールリテーナ6Bの摺動は停止する。
そして、そのまま、第2アウターメンバー2が引き出されると、上第2ボールリテーナ6A、下第2ボールリテーナ6Bの収縮側端部が、上第2アウターメンバー2A、下第2アウターメンバー2Bの伸長側移動時ストッパー23A、23Bに当接し、インナーメンバー34に対する第2アウターメンバー2の摺動は停止する。
さらに、そのまま、第2アウターメンバー2が引き出されると、第2アウターメンバー2と第2ボールリテーナは当接し、第2ボールリテーナと第2インナーメンバーは当接しているから、第2ボールリテーナを介して、インナーメンバー34は、上第2ボールリテーナ6A、下第2ボールリテーナ6Bに押し出されるように、第1アウターメンバー1に対して伸長方向に摺動する。
インナーメンバー34が伸長側に摺動すると前記と同様に、上第1ボールリテーナ5A、下第1ボールリテーナ5Bが、インナーメンバー34の移動量の半分の移動量をもって伸長(引き出し)側に移動する。
やがて、上第1ボールリテーナ5A、下第1ボールリテーナ5Bの伸長側端部が、上第1アウターメンバー1A、下第1アウターメンバー1Bの伸長側移動時ストッパー23A、23Bに当接し、第1アウターメンバー1に対する上第1ボールリテーナ5A、下第1ボールリテーナ5Bの摺動は停止する。
そして、そのまま、第2アウターメンバー2が引き出されると、上第1ボールリテーナ5A、下第1ボールリテーナ5Bの伸長ストッパー51A、51Bが、上第1インナーメンバー3A、下第2インナーメンバー3Bの伸長ストッパー33A、33Bに当接し、インナーメンバー34の摺動は停止する。
この状態が、スライドレール100の最伸長状態である。
尚、これらアウターメンバー、インナーメンバー、ボールリテーナの伸長時の摺動は、必ずしも上記の順の動作するわけではなく、各摺動抵抗に応じて多少の摺動のタイミングが変わることもあるが、最終的には、各部材に設けられた伸長時のストッパーが当接し、摺動が停止することには変わりない。
スライドレール100の最伸長状態から、最収縮状態は、前記の伸長動作と反対となる。
収縮時の摺動は、伸長時と同様に、必ずしも前記反対方向側に順に動作するわけではなく、各摺動抵抗に応じて多少の摺動のタイミングが変わることもあるが、最終的には、各部材に設けられた収縮時のストッパーが当接し、摺動が停止することには変わりない。
以上がスライドレール100の基本構成であるが、次に緩衝装置を備えた場合を説明する。
前記のスライドレール100の最伸長、最収縮には各ストッパーが当接することにより規制されるが、該当接時に大きな音が発生することや、各ストッパーが変形・破損することを防止することを主な目的として緩衝装置が取り付けられる。
本実施例においては、緩衝装置に加え、緩衝装置の破損を防止する補助緩衝材を備えている。
緩衝装置8は、シリンダー81とピストンロッド82とピストンロッド82の先端に取り付けられた当接体、シリンダー81内部のピストンからなり、シリンダー81内にオイルが封入され、オイルの粘度を利用するオイルダンパーであって、シリンダー81内部でピストンロッド82に連結されたピストンの調整弁によって減衰力を生むもので、広く知られているものである。
実施例における緩衝装置8は、シリンダー81内にコイルバネを備え、ピストンロッド82を常に伸張側に押し出す方向に付勢しているものであって、外力により、ピストンロッド82が縮んでも、外力がなくなると該付勢力によりピストンロッド82はもとの状態に伸びるように施されている。
緩衝装置8は、必要に応じて、オイルの代わりに空気の流れを利用するエアーシリンダータイプを使用することもある。
補助緩衝材9は、本実施例では圧縮コイルばねを使用している。しかしながら、スライドレールを使用する物品の仕様に合わせて、弾性材であるゴムやスポンジ、合成樹脂片などを使用することもある。
緩衝装置8、補助緩衝材9は、2個用意され、インナーブラケット7の伸長側緩衝装置保持部72と収縮側緩衝装置保持部73に設置される。
伸長側緩衝装置保持部72は、緩衝装置保持部72a、補助緩衝材当接部724、振れ止め部725からなるもので、緩衝装置保持部72aは、ベース部71の上端より、シリンダー81の長尺長さより少し長い長さが上方向に突出する上突出片721と、該上突出片721の突出先で上第2インナーメンバー4Aの上下折曲縁41A方向に折り曲げて形成される上保持片722と、上保持片722の下方部であって収縮側寄りに、上保持片722と間隔をあけて、同方向に突出する保持部723が形成される。
そして、補助緩衝材当接部724は、上突出片721より伸長側で上突出片721より離れた位置で、ベース部71の上端より上方向に上突出片721の約半分の高さ突出し、該突出端から上保持片722と同方向に折り曲げられ、さらに該折り曲げ先端から上方に折り曲げられて形成される。
振れ止め部725は、上突出片721より収縮側で上突出片721より離れた位置で、ベース部71の上端より上方向に上突出片721と同じ高さ突出し、該突出端から上保持片722と同方向に折り曲げられて形成される。
そして、緩衝装置保持部72aと振れ止め部725間には、ベース部71から一旦突出し、上保持片722と同方向に折り曲げ形成される移動規制部726が形成される。
収縮側緩衝装置保持部73は、ベース部71の下部で、伸長側緩衝装置保持部72と上下、前後対称形に形成されるものであって、緩衝装置保持部73a、補助緩衝材当接部734、振れ止め部735からなるものである。
緩衝装置保持部73aは、ベース部71の下端より、シリンダー81の長尺長さより少し長い長さが上方向に突出する下突出片731と、該下突出片731の突出先で下第2インナーメンバー4Bの上下折曲縁41B方向に折り曲げて形成される下保持片732と、下保持片732の下方部であって収縮側寄りに、下保持片732と間隔をあけて、同方向に突出する保持部733が形成される。
そして、補助緩衝材当接部734は、下突出片731より収縮側で下突出片731より離れた位置で、ベース部71の下端より下方向に下突出片731の約半分の高さ突出し、該突出端から下保持片732と同方向に折り曲げられ、さらに該折り曲げ先端から上方に折り曲げられて形成される。
振れ止め部735は、下突出片731より伸長側で下突出片731より離れた位置で、ベース部71の下端より下方向に下突出片731と同じ高さ突出し、該突出端から下保持片732と同方向に折り曲げられて形成される。
そして、緩衝装置保持部73aと振れ止め部735間には、ベース部71から一旦突出し、下保持片732と同方向に折り曲げ形成される移動規制部736が形成される。
以上のように伸長側緩衝装置保持部72と収縮側緩衝装置保持部73は形成され、緩衝装置8、補助緩衝材9は次のように伸長側緩衝装置保持部72と収縮側緩衝装置保持部73に設置される。
まず、第1アウターメンバーベース材1Cが第1、第2アウターメンバーに取り付けられていない状態で、緩衝装置保持部72aの上突出片721、上保持片722、保持部723で形成された空間に、基板12A側から、補助緩衝材9を、圧縮方向がスライドレール100の摺動方向になるように挿入し、伸長側端面が補助緩衝材当接部724の収縮側端面に接するように配置する。
次に緩衝装置8を、ピストンロッド82が収縮側に向き、伸長側のシリンダー端面が、補助緩衝材9の収縮側端面が当接し、収縮側のシリンダー端面が、移動規制部726の伸長側が端面に当接するように挿入する。
この状態で緩衝装置8は、ピストンロッド82が、振れ止め部725で囲まれるように配置され、シリンダー81が収縮(ピストンロッド82)側で、移動規制部726に当接しているので、収縮側には移動できず、伸長側については、シリンダー81が補助緩衝材9に当接しているだけなので、補助緩衝材9の圧縮可能分だけ、摺動方向にスライド移動が可能に取り付けられている。
このように、緩衝装置8は、上第2インナーメンバー4Aの上下折曲縁41A、41Aの対面側の反対方向(上第2アウターメンバー2Aの上下折曲縁21A、21Aの対面側の反対方向)すなわち、図4に示すように上折曲縁41Aの上方に位置し、ピストンロッド82は、伸長側に伸びた状態でスライドレールの摺動方向と平行に伸び縮みするように取り付けられおり、該状態からピストンロッド82の収縮時に減衰力を生むように設置され、スライドレール100の収縮時に緩衝効果を生むものとなる。
次に、収縮時に緩衝効果を生む緩衝装置8の取り付け方法を説明する。
前記と同様に、第1アウターメンバーベース材1Cが第1、第2アウターメンバーに取り付けられていない状態で、緩衝装置保持部73aの下突出片731、下保持片732、保持部733で形成された空間に、基板12B側から、補助緩衝材9を、圧縮方向がスライドレール100の摺動方向になるように挿入し、収縮側端面が補助緩衝材当接部734の伸長側端面に接するように配置する。
次に緩衝装置8を、ピストンロッド82が伸長側に向き、収縮側のシリンダー端面が、補助緩衝材9の伸長側端面が当接し、伸長側のシリンダー端面が、移動規制部736の収縮側が端面に当接するように挿入する。
この状態で緩衝装置8は、ピストンロッド82が、振れ止め部735で囲まれるように配置され、シリンダー81が伸長(ピストンロッド82)側で、移動規制部736に当接しているので、伸長側には移動できず、収縮側については、シリンダー81が補助緩衝材9に当接しているだけなので、補助緩衝材9の圧縮可能分だけ、摺動方向にスライド移動が可能に取り付けられている。
このように、緩衝装置8は、下第2インナーメンバー4Bの上下折曲縁41B、41Bの対面側の反対方向(下第2アウターメンバー2Bの上下折曲縁21B、21Bの対面側の反対方向)すなわち、図4に示すように下折曲縁41Bの下方に位置し、ピストンロッド82は、伸長側に伸びた状態でスライドレールの摺動方向と平行に伸び縮みするように取り付けられおり、該状態からピストンロッド82の収縮時に減衰力を生むように設置され、スライドレール100の収縮時に緩衝効果を生むものとなる。
次に、前記のように第1アウターメンバーベース材1Cが第1、第2アウターメンバーに取り付ける。この状態で、第1アウターメンバーベース材1Cの上端は、上第1アウターメンバー1Aの上折曲縁11Aより上方に突出し、第1アウターメンバーベース材1Cの下端は、下第1アウターメンバー1Bの下折曲縁11Bより下方に突出し、それぞれ、シリンダー81に掛る程度突出している。
このため、シリンダー81は、第1アウターメンバーベース材1C側に外れないように第1アウターメンバーベース材1Cの上下端部で保持されている。
また、上保持片722、下保持片732の折り曲げの先端側に向かって、それぞれ、下側、上側に向かって傾斜が付けられており、該傾斜部でシリンダー81を保持し、前記第1アウターメンバーベース材1Cの突出部と共同でシリンダー81を保持している。
このように設置された緩衝装置8、8を作動させる方法を説明する。
緩衝効果は、スライドレール100の摺動過程において、前述の連結ベース11Cに形成された伸長時作動片22C、あるいは収縮時作動片23Cが、当接体83に接触し、スライドレール100の摺動に合わせて該作動片にてピストンロッド82を押し込み緩衝装置8の減衰力を利用して生み出されるものである。
そのため、伸長時作動片22C、収縮時作動片23Cは、それぞれ、緩衝装置8のピストンロッド82の圧縮、伸長方向の軌道延長上に配置されている。
まず、図5に示すスライドレールの最収縮状態から、第2アウターメンバー2に引き出すと、第2アウターメンバー2は、インナーメンバー34とともに伸長側に摺動する。
尚、第2アウターメンバー2は、インナーメンバー34は、公知技術である樹脂製の一時固定部材などによって同時に摺動するように施されている。
そして、さらに、第2アウターメンバー2を引き出すと、図6に示すように第1アウターメンバー1に対して、インナーメンバー34が最伸長状態となる。
次に、インナーメンバー34に対して、第2アウターメンバー2が引き出され、図7に示すように、連結ベース11Cの伸長時作動片22Cが、緩衝装置保持部72aに保持された緩衝装置8の当接体83に接触する。
そして、そのまま第2アウターメンバー2を伸長させると伸長時作動片22Cによってピストンロッド82がシリンダー81内に押し込まれ、この時に減衰力を生み出すので、スライドレールはブレーキをかけられるように伸長するので、スライドレールがストッパーに接触する時の大きな音が発生することや、各ストッパーが変形・破損することを防止するだけでなく、スライドレールに取り付けられる物品に対しても衝撃力の発生を抑えることができる。
そして、緩衝装置8によってブレーキがかけられながら、図8に示すようにインナーメンバー34に対して、第2アウターメンバー2は最伸長状態となり、スライドレール100は最伸長状態となる。
補助緩衝材9は、緩衝装置8の耐久性を上げるためのものである。
スライドレール100が引き出し等の物品に取り付けられ、スライドレール100が勢いよく伸長した場合、伸長時作動片22Cがピストンロッド82を勢いよく押圧することにより、緩衝装置8に大きな衝撃(押圧力)が加わり、緩衝装置8の能力を超え、スピード調整できないばかりか、緩衝装置8に過度な負荷がかかり、緩衝装置8が破損しやすい。
そのため、緩衝装置8に大きな衝撃が加わると、緩衝装置8には摺動(スライド)方向に移動可能に設置されているから、衝撃がピストンロッド82を伝ってシリンダー81が補助緩衝材9を押しつぶすように移動し、補助緩衝材9の弾性力で前記衝撃力が緩和され、衝撃力を緩和しながら、かつ、押しつぶされた補助緩衝材9は、復元しながら前記緩衝動作に移行する。
スライドレール100の収縮時に緩衝効果を生み出す動作は、上記と同様であって、図9に示すように、まず、スライドレール100の収縮時の第2アウターメンバー2が収縮側への摺動時に、連結ベース11Cの収縮時作動片23Cが、緩衝装置保持部73aに保持された緩衝装置8の当接体83に接触する。
そして、そのまま第2アウターメンバー2を収縮させると収縮時作動片23Cによってピストンロッド82がシリンダー81内に押し込まれ、この時に減衰力を生み出すので、スライドレールはブレーキをかけられるように収縮するので、スライドレールがストッパーに接触する時の大きな音が発生することや、各ストッパーが変形・破損することを防止するだけでなく、スライドレールに取り付けられる物品に対しても衝撃力の発生を抑えることができる。
補助緩衝材9も同様に、緩衝装置8に大きな衝撃が加わると、緩衝装置8には摺動(スライド)方向に移動可能に設置されているから、衝撃がピストンロッド82を伝ってシリンダー81が補助緩衝材9を押しつぶすように移動し、補助緩衝材9の弾性力で前記衝撃力が緩和され、衝撃力を緩和しながら、かつ、押しつぶされた補助緩衝材9は、復元しながら前記緩衝動作に移行する。
振れ止め部725、735は、ピストンロッド82、82が伸長時作動片22C、収縮時作動片23Cに押し込まれる時に、摺動方向と直行する方向に必要以上に曲がることを防止するものであって、また、ピストンロッド82に不要なものが接触しないようにするガードの効果も有するものである。
このように、本件発明品は、アウターメンバーとインナーメンバーにブラケットを設けるだけの簡単な構成で伸長時と収縮時に緩衝効果を生み出すことができるものである。
以上が、伸長時と収縮時に緩衝効果を生み出す緩衝装置付きのスライドレールの第1実施例である。
次に、第2の実施例について説明する。
尚、スライドレールの基本構成については、第1実施例と同じであるから、構成が違う部分について説明する。
図10、11に示されるように、伸長側緩衝装置保持部72、収縮側緩衝装置保持部73は、第2アウターメンバーベース材2Cの収縮側寄りに形成され、伸長時作動片22C、収縮時作動片23Cは、インナーブラケット7に形成されている。
伸長側緩衝装置保持部72には、緩衝装置8のピストンロッド81が伸長側に突出するように設置され、収縮側緩衝装置保持部73には、緩衝装置8のピストンロッド81が収縮側に突出するように設置される。
伸長時作動片22Cは、伸長側緩衝装置保持部72の緩衝装置8のピストンロッド82の圧縮、伸長方向の軌道延長上のインナーブラケット7の伸長側端に配置されている。
収縮時作動片23Cは、収縮側緩衝装置保持部73の緩衝装置8のピストンロッド82の圧縮、伸長方向の軌道延長上のインナーブラケット7の収縮側端に配置されている。
このように、第2実施例では、第2アウターメンバー2側に緩衝装置が設置され、インナーメンバー34側に緩衝装置を作動される作動片が設置されているものである。
このように形成された第2実施例の緩衝装置付きスライドレールは、第2アウターメンバー2がインナーメンバー34に対して伸長していくと、伸長側緩衝装置保持部72の緩衝装置8の当接体83に、インナーブラケット7の伸長側端に配置された伸長時作動片22Cが接触し、第2アウターメンバー2の伸長に合わせてピストンロッド82が収縮し減衰力を出しブレーキをかけながらスライドレールは伸長する。
第2アウターメンバー2がインナーメンバー34に対して収縮していくと、収縮側緩衝装置保持部73の緩衝装置8の当接体83に、インナーブラケット7の収縮側端に配置された収縮時作動片23Cが接触し、第2アウターメンバー2の収縮に合わせてピストンロッド82が収縮し減衰力を出しブレーキをかけながらスライドレールは収縮する。
このように、第2実施例においても第1実施例と同様に、アウターメンバーとインナーメンバーにブラケットを設けるだけの簡単な構成で伸長時と収縮時に緩衝効果を生み出すことができるものである。
第1アウターメンバー1が筐体などの固定体に設置され、第2アウターメンバー2が引き出しなどの移動体に設置される方法を説明したが、本実施例においては、第2アウターメンバー2が固定体に設置され、第1アウターメンバー1が移動体に設置される使い方も可能である。
この場合、発明の詳細な説明に記載している、各部材の位置・方向を示す伸長側、収縮側は、反対の収縮側、伸長側に読み替えることになる。
しかしながら、第2アウターメンバーを移動側するほうが、スライドレールの伸長時に緩衝装置の目視確認が容易となりメンテナンスがしやすい。
尚、上記実施例では、第1アウターメンバー、インナーメンバー、第2アウターメンバーともに上下方向に2本のメンバーを並列に配置したものであるが、これは重量物に対応するスライドレールに緩衝装置を取り付けた例であって、第1アウターメンバー、インナーメンバー、第2アウターメンバーが共に1本で構成されたスライドレールであっても、第2アウターメンバー、インナーメンバーにブラケットに設け、ブラケットに緩衝装置を設置し、他方のブラケットに作動片を設置すれば前記実施例と同様の効果を生み出すことができる。
当然ながら、反対にメンバーの本数を3本、4本と増やして使用してもよい。
本実施例のように、第1アウターメンバー、インナーメンバー、第2アウターメンバーともに上下方向に2本のメンバーを並列に配置したものは一般的に、重量物が移動側アウターメンバーに固定されて、スライド開閉されることが多い。
重量物の場合、緩衝装置がないと、スライドレールの最伸長、最収縮のいずれの場合も慣性力で衝突するようになってしまうので、重量物の場合、この衝突力で動いたり、ズレが生じたりすることがある。そのため、本件発明の開閉時の両方で効果を発揮する緩衝装置付きスライドレールは、重量物用のスライドレールに適している。
以上のように、本発明のスライドレールは、引き出し式の収納家具に限らず、調理台におけるグリル器や、重量物をスライド開閉する複写機の用紙トレーや現金自動預け払い機など広範囲に利用可能である。
100 スライドレール
1A 上第1アウターメンバー
11A 上下折曲縁
12A 基板
13A 伸長側移動時ストッパー
14A 収縮側移動時ストッパー
1 第1アウターメンバー
1B 下第1アウターメンバー
1C 第1アウターメンバーベース材
11C 連結ベース
2 第2アウターメンバー
2A 上第2アウターメンバー
2B 下第2アウターメンバー
2C 第2アウターメンバーベース材
22C 伸長時作動片
23C 収縮時作動片
34 インナーメンバー
3A 上第1インナーメンバー
31A 上下折曲縁
32A 基板
33A 伸長ストッパー
3B 下第1インナーメンバー
4A 上第2インナーメンバー
4B 下第2インナーメンバー
5A 上第1ボールリテーナ
51A 基板
52A 上下突出縁
53A 伸長ストッパー
5B 下第1ボールリテーナ
500 ボール
6A 上第2ボールリテーナ
6B 下第2ボールリテーナ
7 インナーブラケット
71 ベース部
72 伸長側緩衝装置保持部
72a 緩衝装置保持部
721 上突出片
722 上保持片
723 保持部
724 補助緩衝材当接部
725 振れ止め部
726 移動規制部
73 収縮側緩衝装置保持部
73a 緩衝装置保持部
731 下突出片
732 下保持片
733 保持部
734 補助緩衝材当接部
735 振れ止め部
736 移動規制部
8 緩衝装置
81 シリンダー
82 ピストンロッド
83 当接体
9 補助緩衝材

Claims (3)

  1. 第1アウターメンバーと第2アウターメンバーと、第1アウターメンバーにボールにて摺動自在に保持される第1インナーメンバーと、第2アウターメンバーにボールにて摺動自在に保持される第2インナーメンバーと、第1アウターメンバー側のボールを回転自在に保持する第1ボールリテーナと、第2アウターメンバー側のボールを回転自在に保持する第2ボールリテーナとを有し、第1インナーメンバーと第2インナーメンバーとをブラケットを介して一体的にインナーメンバーを形成し、第1アウターメンバーに対して、インナーメンバーが摺動可能とされ、インナーメンバーに対して、第2アウターメンバーが摺動可能とされるスライドレールにおいて、前記ブラケットにスライドレールの摺動方向に圧縮されることにより緩衝効果を発生する緩衝装置を設置し、第2アウターメンバー側に、該緩衝装置を圧縮させるための作動片を、収縮側と伸長側にそれぞれ設け、スライドレールの伸長時には、該収縮側の作動片が緩衝装置と接触し、スライドレールの伸長に伴い作動片によって緩衝装置が圧縮され、スライドレールの収縮時には、該伸長側の作動片が緩衝装置と接触し、スライドレールの収縮に伴い作動片によって緩衝装置が圧縮されることによりスライドレールの伸長時、収縮時の衝撃を緩和することを特徴とする緩衝装置付きスライドレール。
  2. ブラケットには、第2インナーメンバーの一対の上下折曲縁が対面している側の反対方向側の位置で、かつ、第2アウターメンバーの一対の上下折曲縁が対面している側の反対方向側の位置に突出する緩衝装置保持部が設けられ、緩衝装置保持部に緩衝装置が保持されることによりブラケットに設置された緩衝装置は、インナーメンバーの摺動とともに移動し、作動片は、第2アウターメンバーの一対の上下折曲縁が対面している側の反対方向側の位置に突出し、かつ、インナーメンバーの摺動とともに移動する緩衝装置の移動軌道上に配置されることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置付きスライドレール。
  3. 第1アウターメンバーと第2アウターメンバーと、第1アウターメンバーにボールにて摺動自在に保持される第1インナーメンバーと、第2アウターメンバーにボールにて摺動自在に保持される第2インナーメンバーと、第1アウターメンバー側のボールを回転自在に保持する第1ボールリテーナと、第2アウターメンバー側のボールを回転自在に保持する第2ボールリテーナとを有し、第1インナーメンバーと第2インナーメンバーとをブラケットを介して一体的にインナーメンバーを形成し、第1アウターメンバーに対して、インナーメンバーが摺動可能とされ、インナーメンバーに対して、第2アウターメンバーが摺動可能とされるスライドレールにおいて、第2アウターメンバーの一対の上下折曲縁が対面している側の反対方向側のそれぞれの位置に、スライドレールの摺動方向に圧縮されることにより緩衝効果を発生する緩衝装置をそれぞれ設け、一方側の緩衝装置は、前記位置で、かつ、スライド方向の収縮側に配置し、他方側の緩衝装置も、前記位置で、かつ、収縮側に配置するとともに、前記インナーメンバーのブラケットに、該緩衝装置を圧縮させるための作動片を、それぞれの緩衝装置の圧縮方向の軌道上に配置するとともに、一方の作動片を、伸長側に配置し、他方側の作動片を、収縮側に配置する構成とし、スライドレールの伸長時には、該伸長側の作動片が緩衝装置と接触し、スライドレールの伸長に伴い作動片によって緩衝装置が圧縮され、スライドレールの収縮時には、該収縮側の作動片が緩衝装置と接触し、スライドレールの収縮に伴い作動片によって緩衝装置が圧縮されることによりスライドレールの伸長時、収縮時の衝撃を緩和することを特徴とする緩衝装置付きスライドレール。
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