JP2023105842A - 研磨パッド及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】窓部材が研磨層から剥がれるのを抑制することができる研磨パッド及びその製造方法を提供する。【解決課題】被研磨物を研磨する研磨面を有する研磨層を備える研磨パッドを製造する研磨パッドの製造方法であって、前記研磨層に形成された開口部に、柱状基材部と該柱状基材部の一端側の側面に設けられたフランジ部とを有し、且つ、前記柱状基材部の少なくとも一部が透明な窓部材を収容する収容工程と、前記研磨層と前記フランジ部とを接着する接着工程とを含み、前記柱状基材部の厚みが前記研磨層の厚み以下である、研磨パッドの製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、研磨パッド及びその製造方法に関し、特に、半導体デバイスの製造工程において絶縁膜や金属膜による凹凸を平坦化したり、レンズ材料ガラスを鏡面加工するために研磨スラリーを用いて被研磨面を研磨パッドで研磨する化学機械研磨法(CMP)に用いられる研磨パッド及びその製造方法に関する。
半導体製品の製造工程においては、導電体膜及び絶縁体膜が形成された半導体ウエハの表面をCMPにより研磨して平坦化する。CMPは、回転する研磨パッドの研磨面に、スラリーを供給しながら、研磨対象である被研磨物を圧接して回転させながらその表面を研磨する方法である。
半導体メモリに搭載される大規模集積回路(LSI)の集積化や微細化、半導体デバイスの積層数の増加等に伴い、それらの製造工程も複雑化している。製造工程が複雑化することにより、絶縁体膜や導電体膜等による半導体ウエハ表面のわずかなレベルの凹凸が断線や抵抗値のバラツキを引き起こす原因になる。そのために半導体ウエハ表面の平坦度のさらなる高精度化が求められている。
また、LSIを製造する際に、半導体ウエハの表面にマスクのパターンを形成する技術としてリソグラフィ(投光露光)が用いられる。半導体集積回路の微細化に伴いリソグラフィの露光波長が短くなり、露光の焦点深度が非常に浅くなっている。半導体ウエハの表面の平坦度が低い場合、マスクのパターンの解像度が低下する。マスクのパターンの解像度を高くするためにも半導体ウエハ表面の平坦度のさらなる高精度化が求められている。
CMPによる半導体ウエハ表面の平坦度の高精度化のために、半導体ウエハ表面を研磨しながら研磨の終点を決定する光学的終点検出が知られている。
例えば、特許文献1は、半導体平面化研磨プロセスの光学的な終了点検出方法に関し、半導体基板の表面に少なくとも70度の入射角でレーザービームを照射し、レーザ干渉計を利用した光検出器で表面の変化に伴う反射光の変化を検出する方法を開示する。
また、光学的終点検出方法として、例えば、特許文献2~特許文献6は、研磨パッドに透明窓材からなる窓部材を設け、半導体ウエハの表面を研磨パッドで研磨するに際し、研磨中の半導体ウエハの表面に窓部材を通じてレーザ光を照射し、その反射光をモニターすることにより研磨終点を検出する技術を開示する。
特許文献2は、ポリッシング面と、ポリッシング面に形成され、第1セクション及び第2セクションを含む開口と、開口の第1セクションに位置決めされた第1部分と、開口の第2セクション内に位置決めされた第2部分とを有する実質的に透明なプラグと、プラグを開口内に固定する手段とを備えることを開示する。
また、特許文献3は、シリコンウエハの研磨装置に設置される研磨パッドとして、光を透過させない不透過樹脂に、スラリー粒子を吸収あるいはスラリー粒子を輸送するという本質的な能力を持たず、光学的方法でウエハの表面状態を検出するために使用される光透過プラグを埋め込んだ研磨パッドを開示する。そして、このような研磨パッドを製造する方法として、不透過樹脂がまだ液体である間に透過プラグと不透過の樹脂の間が完全に接触しているのを確かめながら、この成形物をモールド中の不透過樹脂に挿入し、不透過樹脂が硬化したのちモールドから取り出して、透過窓を有するパッド用シートをその成形物からスライスする方法を開示する。
また、特許文献4は、研磨作用面となる表面側に研磨スラリー保持用の溝を有し、且つ、レーザ光通過窓を備えるとともに、レーザ光通過窓に窓部材を埋設した研磨パッドであって、窓部材は、その表面に溝を備えて窓部材を研磨作用面の一部を構成可能とされている研磨パッドを開示する。そして、このような研磨パッドは、透明樹脂材料を注型あるいは押し出し成形し、所望形状にカットすることによって形成された透明窓材を研磨パッドの開口部に嵌合して接着することを開示する。
また、特許文献5は、ポリウレタン樹脂発泡体からなる研磨層及び研磨層に終点検出用の窓部を備えた研磨パッドの製造方法であって、研磨層形成工程、研磨層に歪み吸収用溝を形成する溝形成工程、研磨層に貫通孔を形成する研磨層貫通孔形成工程、及び研磨層貫通孔に窓材構成樹脂材料を注入し、硬化させて透明窓材とする窓材形成工程を有する窓部を備えた研磨パッドの製造方法を開示する。
また、特許文献6は、光学的透過性領域を含む研磨パッドであって、該研磨パッドが、(a)第一の領域及び第二の領域を含む研磨パッド本体であって、ここで該第一の領域が不透明であり、該第二の領域が光学的透過性であり、該第二の領域がそこに形成された少なくとも1つの凹部を有する、研磨パッド本体、及び、(b)該少なくとも1つの凹部に組み入れられた少なくとも1つの半透明のインサートを含み、該研磨パッド本体が第一の多孔質材料を含み、該少なくとも1つの半透明のインサートが該第一の多孔質材料とは異なる第二の多孔質材料を含む、研磨パッドを開示する。
さらに、スラリー漏れを防止する技術として、特許文献7は、ウィンドウ開口部の気密性に優れた研磨パッドを開示し、特許文献8は、張出部と非張出部を有する光透過ウインドウを研磨パッドの本体に超音波接合で接合することを開示する。
米国特許第5413941号明細書 特開平10-83977号公報 特表平11-512977号公報 特開2006-21290号公報 特開2007-118106号公報 特表2013-542863号公報 特表2020-516474号公報 特表2006-527664号公報
上述した特許文献2~7に開示された、光透過プラグ、透明窓材、ウィンドウ等と称される窓部材を備える研磨パッドにおいては、光透過部とその周囲の部材である研磨層本体との接着性が不充分な場合には、定盤から研磨パッドが剥がれたりして、光学的終点検出の精度が低下する懸念があった。
また、特許文献8に開示された張出部と非張出部を有する光透過ウインドウを研磨パッドの本体に超音波接合で接合する場合、光透過ウインドウの材質(熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等)によっては超音波接合に適さず、光透過ウインドウと研磨パッドとの接着性が不充分となる場合があり、定盤から研磨パッドが剥がれたりして、光学的終点検出の精度が低下する懸念があった。また、超音波接合時に光透過ウインドウや研磨パッドが溶融して変形する懸念もあった。
本発明は、窓部材が研磨層から剥がれるのを抑制することができる研磨パッド及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決すべく本発明者らが検討を重ねたところ、柱状基材部とフランジ部とを備える所定の窓部材を研磨層に形成された開口部に収容し、研磨層とフランジ部とを接着することにより、窓部材が研磨層から剥がれるのを抑制することができる研磨パッドを製造することができることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、下記[1]~[8]に関する。
[1]被研磨物を研磨する研磨面を有する研磨層を備える研磨パッドを製造する研磨パッドの製造方法であって、前記研磨層に形成された開口部に、柱状基材部と該柱状基材部の一端側の側面に設けられたフランジ部とを有し、且つ、前記柱状基材部の少なくとも一部が透明な窓部材を収容する収容工程と、前記研磨層と前記フランジ部とを接着する接着工程とを含み、前記柱状基材部の厚みが前記研磨層の厚み以下である、研磨パッドの製造方法。
[2]前記研磨層の前記研磨面における開口部面積Aが、前記研磨面に対して反対面になる反研磨面における開口部面積Bよりも小さい開口部を前記研磨層に形成する第1の形成工程をさらに含む、前記[1]に記載の研磨パッドの製造方法。
[3]前記柱状基材部及び前記フランジ部の少なくともいずれかの形状は、該形状の外周が中心からの距離が異なる点を二点以上有する、前記[1]又は[2]に記載の研磨パッドの製造方法。
[4]前記接着工程において、前記研磨層と前記フランジ部との間に接着層を介在させる、前記[1]から[3]のいずれかに記載の研磨パッドの製造方法。
[5]前記窓部材のフランジ部側の底面から接着層を貼り付けて、前記研磨層と前記フランジ部とを接着する、前記[4]に記載の研磨パッドの製造方法。
[6]前記接着層はホットメルトフィルムである、前記[5]に記載の研磨パッドの製造方法。
[7]前記研磨層の反研磨面側に積層されたクッション層をさらに備える研磨パットの製造方法であって、前記クッション層に開口部を形成する第2の形成工程をさらに含み、前記クッション層の表面における開口部面積Cが前記研磨層の前記研磨面における開口部面積Aよりも小さい、前記[1]から[6]のいずれかに記載の研磨パッドの製造方法。
[8]被研磨物を研磨する研磨面を有する研磨層と、前記研磨層に形成された開口部に収容され、柱状基材部と該柱状基材部の一端側の側面に設けられたフランジ部とを有し、且つ、前記柱状基材部の少なくとも一部が透明な窓部材と、を備え、前記研磨層と前記フランジ部とが接着され、前記開口部の前記研磨面における開口部面積Aが、前記開口部の前記研磨面に対して反対面になる反研磨面における開口部面積Bよりも小さく、前記柱状基材部の厚みが前記研磨層の厚み以下である、研磨パッド。
本発明によれば、窓部材が研磨層から剥がれるのを抑制することができる研磨パッド及びその製造方法を提供することができる。
図1は、実施形態の研磨パッド10を説明するための模式図であり、(a)は研磨パッド10を研磨面P側から視たときの平面模式図、(b)は(a)の研磨面Pの部分拡大模式図、(c)は(b)のI-I’断面における模式断面図である。 図2Aは、実施形態の研磨パッドの製造方法の一工程を説明するための模式断面図である(その1)。 図2Bは、実施形態の研磨パッドの製造方法の一工程を説明するための模式断面図である(その2)。 図2Cは、実施形態の研磨パッドの製造方法の一工程を説明するための模式断面図である(その3)。 図2Dは、実施形態の研磨パッドの製造方法の一工程を説明するための模式断面図である(その4)。 図2Eは、実施形態の研磨パッドの製造方法の一工程を説明するための模式断面図である(その5)。 図2Fは、実施形態の研磨パッドの製造方法の一工程を説明するための模式断面図である(その6)。 図2Gは、実施形態の研磨パッドの製造方法の一工程を説明するための模式断面図である(その7)。 図3は、図2Eの変形例を説明するための模式断面図である。 図4は、実施形態の光学的終点検出手段を採用したCMPを説明する説明図である。 図5は、製造例3で作製した窓部材の斜視模式図である。 図6Aは、製造例4で作製した窓部材の上面図である。 図6Bは、製造例4で作製した窓部材の側面図である。 図6Cは、製造例4で作製した窓部材の変形例の上面図である。 図7は、製造例5で作製した窓部材の上面図である。 図8は、実施例1で作製した研磨パッドを説明する説明図である。 図9は、実施例2で作製した研磨パッドを説明する説明図である。 図10は、実施例3で作製した研磨パッドを説明する説明図である。 図11は、比較例1で作製した研磨パッドを説明する説明図である。 図12は、比較例2で作製した研磨パッドを説明する説明図である。
本実施形態の研磨パッド及びその製造方法について、図面を参照して詳しく説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、本発明は以下の記載に限定されない。
なお、本明細書において、「透明」とは、「波長300~1000nmの少なくともいずれかで、厚み1mmでの透過率が5%以上である」ことを意味する。
また、本明細書において、「D硬度」は、JIS K 7311:1995に準じて、測定温度25℃の条件で測定された値である。
[研磨パッド]
本発明の研磨パッドは、少なくとも、研磨層と、窓部材とを備え、必要に応じて、接着層と、クッション層と、その他の部材とをさらに備える。
<研磨層>
本発明の研磨パッドにおける研磨層は、被研磨物を研磨する研磨面を有する。研磨層には、研磨面における開口部面積Aが反研磨面における開口部面積Bよりも小さい開口部が形成されており、この開口部に後述する窓部材が収容される。
研磨層を構成する研磨層本体シートとしては、特に制限はないが、終点検知精度を高める観点から、光透過性を有することが好ましい。
研磨層を構成する研磨層本体シートに用いられる高分子材料としては、例えば、熱可塑性ポリウレタン等のポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ブチラール樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリアミド等の非発泡樹脂体、などが挙げられる。これらは、単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、スクラッチが少なく平坦化性能にも優れる点で、熱可塑性ポリウレタンが好ましい。
研磨層を構成する研磨層本体シートにおける高分子材料の含有量としては、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは90質量%以上であり、最も好ましくは100質量%である。
なお、研磨層を構成する研磨層本体シートは発泡体及び非発泡体のいずれであってもよいが、非発泡体であることが好ましい。研磨層を構成する研磨層本体シートが非発泡体であると、研磨均一性が高く、発泡の分布によるばらつきや発泡内の凝集物に起因するディフェクトの発生を抑制することができ、もって研磨特性が変動しにくく安定した研磨が実現できる。
<<熱可塑性ポリウレタン>>
熱可塑性ポリウレタンとしては、特に制限はないが、例えば、熱可塑性ポリウレタンの製造容易性の観点から、ポリオールに由来する構造単位、及びポリイソシアネートに由来する構造単位、及び、鎖伸長剤に由来する構造単位を少なくとも含むものが好ましく、ポリオールに由来する構造単位、ポリイソシアネートに由来する構造単位及び鎖伸長剤に由来する構造単位のみからなることがより好ましい。
熱可塑性ポリウレタンにおける全構造単位に対する、ポリオールに由来する構造単位、ポリイソシアネートに由来する構造単位、及び鎖伸長剤に由来する構造単位の合計含有量としては、好ましくは80質量%以上であり、より好ましくは85質量%以上であり、さらに好ましくは90質量%以上であり、よりさらに好ましくは95質量%以上であり、よりさらに好ましくは100質量%である。
(ポリオール)
ポリオールの具体例としては、ポリエーテルジオール;ポリエステルジオール;ポリカーボネートジオール;などの高分子ジオールが挙げられる。これらは1種単独で用いても、2種以上を組合せて用いてもよい。
これらの中でも、入手容易性及び反応性に優れる観点から、ポリエーテルジオール及びポリエステルジオールからなる群より選ばれる1種以上が好ましい。
ポリオールの数平均分子量は、好ましくは450~3,000、より好ましくは500~2,700、さらに好ましくは550~2,400、よりさらに好ましくは650~1,400、よりさらに好ましくは800~1,200である。ポリオールの数平均分子量が前記範囲内であると、剛性、硬度及び親水性等の要求特性を維持しやすい。なお、ポリオールの数平均分子量は、JIS K 1557-1:2007に準拠して測定した水酸基価に基づいて算出された数平均分子量を意味する。
-ポリエーテルジオール-
ポリエーテルジオールの具体例としては、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)、ポリ(メチルテトラメチレングリコール)、グリセリンベースポリアルキレンエーテルグリコール等が挙げられる。これらは1種単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよい。
これらの中でも、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)が好ましい。
-ポリエステルジオール-
ポリエステルジオールとしては、例えば、ジカルボン酸又はそのエステルや無水物等のエステル形成性誘導体と、低分子ジオールとを、直接エステル化反応又はエステル交換反応させることにより得られるポリエステルジオールなどが挙げられる。
ジカルボン酸の具体例としては、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、2-メチルコハク酸、2-メチルアジピン酸、3-メチルアジピン酸、3-メチルペンタン二酸、2-メチルオクタン二酸、3,8-ジメチルデカン二酸、3,7-ジメチルデカン二酸等の炭素数2~12の脂肪族ジカルボン酸;トリグリセリドの分留により得られる不飽和脂肪酸を二量化した炭素数14~48の二量化脂肪族ジカルボン酸(ダイマー酸)及びこれらの水素添加物(水添ダイマー酸)等の脂肪族ジカルボン酸;1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;などが挙げられる。また、ダイマー酸及び水添ダイマー酸としては、クローダ社製の商品名「プリポール1004」、「プリポール1006」、「プリポール1009」、「プリポール1013」等が挙げられる。これらは1種単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよい。
低分子ジオールの具体例としては、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,2-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール等の脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、スピログリコール等の脂環式ジオール;などが挙げられる。これらは1種単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよい。これらの中でも、炭素数6~12のジオールが好ましく、炭素数8~10のジオールがより好ましく、炭素数9のジオールがさらに好ましい。
-ポリカーボネートジオール-
ポリカーボネートジオールとしては、低分子ジオールと、カーボネート化合物との反応により得られるものが挙げられる。ポリカーボネートジオールを製造するための低分子ジオールの例としては、先に例示した低分子ジオールが挙げられる。
ポリカーボネートジオールを製造するためのカーボネート化合物の例としては、ジアルキルカーボネート、アルキレンカーボネート、ジアリールカーボネート、などが挙げられる。
ジアルキルカーボネートの具体例としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等が挙げられ、アルキレンカーボネートの具体例としてはエチレンカーボネート等が挙げられ、ジアリールカーボネートの具体例としてはジフェニルカーボネート等が挙げられる。
(ポリイソシアネート)
ポリイソシアネートとしては、通常の熱可塑性ポリウレタンの製造に用いられるポリイソシアネートであれば、特に制限はなく、例えば、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、イソプロピリデンビス(4-シクロヘキシルイソシアネート)、シクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6-ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2-イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2-イソシアナトエチル)カーボネート、2-イソシアナトエチル-2,6-ジイソシアナトヘキサノエート、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、ビス(2-イソシアナトエチル)-4-シクロへキセン等の脂肪族又は脂環式ジイソシアネート;2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、m-フェニレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、m-キシリレンジイソシアネート、p-キシリレンジイソシアネート、1,5-ナフチレンジイソシアネート、4,4’-ジイソシアナトビフェニル、3,3’-ジメチル-4,4’-ジイソシアナトビフェニル、3,3’-ジメチル-4,4’-ジイソシアナトジフェニルメタン、クロロフェニレン-2,4-ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;などが挙げられる。これらは1種単独で用いても、2種以上を組合せて用いてもよい。
これらの中でも、耐摩耗性を向上させる観点から、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)が好ましい。
(鎖伸長剤)
鎖伸長剤としては、通常の熱可塑性ポリウレタンの製造に従来から使用されている鎖伸長剤のいずれを使用してもよい。具体的には、イソシアネート基と反応し得る活性水素原子を分子中に2個以上有する分子量300以下の低分子化合物を使用することが好ましく、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール(DEG)、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-プロパンジオール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール(BD)、1,5-ペンタンジオール(PD)、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、2,5-ジメチル-2,5-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール(MPD)、1,4-ビス(β-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4-シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール(1,4-シクロヘキサンジメタノール等)、スピログリコール、ビス(β-ヒドロキシエチル)テレフタレート、1,9-ノナンジオール(ND)、m-キシリレングリコール、p-キシリレングリコール、トリエチレングリコール等のジオール類;エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン、3-メチルペンタメチレンジアミン、1,2-シクロヘキサンジアミン、1,3-シクロヘキサンジアミン、1,4-シクロヘキサンジアミン、1,2-ジアミノプロパン、1,3-ジアミノプロパン、ヒドラジン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジン、o-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’-ビス(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルスルフォン、3,4-ジアミノジフェニルスルフォン、3,3’-ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’-メチレン-ビス(2-クロロアニリン)、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、2,6-ジアミノトルエン、2,4-ジアミノクロロベンゼン、1,2-ジアミノアントラキノン、1,4-ジアミノアントラキノン、3,3’-ジアミノベンゾフェノン、3,4-ジアミノベンゾフェノン、4,4’-ジアミノベンゾフェノン、4,4’-ジアミノビベンジル、2,2’-ジアミノ-1,1’-ビナフタレン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)アルカン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)アルカン、1,5-ビス(4-アミノフェノキシ)アルカン等の1,n-ビス(4-アミノフェノキシ)アルカン(nは3~10)、1,2-ビス[2-(4-アミノフェノキシ)エトキシ]エタン、9,9-ビス(4-アミノフェニル)フルオレン、4,4’-ジアミノベンズアニリド等のジアミン類;などが挙げられる。これらは1種単独で用いても、2種以上を組合せて用いてもよい。
これらの中でも、ジエチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール(BD)、ネオペンチルグリコール、1,5-ペンタンジオール(PD)及び1,6-ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
熱可塑性ポリウレタンの重合に用いられる単量体のポリオール、ポリイソシアネート、鎖伸長剤の各成分の配合比率は、目的とする耐摩耗性等の物性を考慮して適宜選択される。例えば、熱可塑性ポリウレタンの機械的強度、耐摩耗性、生産性、保存安定性により優れる観点から、ポリオール及び鎖伸長剤に含まれる活性水素原子1モルに対して、ポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基が0.80~1.30モルとなる比率が好ましく、0.85~1.20モルとなる比率が好ましく、0.90~1.10モルとなる比率がより好ましく、0.95~1.05モルとなる比率がさらに好ましい。前記比率が0.80以上である場合には、機械的強度及び耐摩耗性がより向上する傾向があり、1.30モル以下である場合には、熱可塑性ポリウレタンの生産性、保存安定性がより向上する傾向があるため好ましい。
ポリオールとポリイソシアネートと鎖伸長剤との質量比としては、〔ポリオールの量/(ポリイソシアネートと鎖伸長剤の合計量)〕が、好ましくは15/85~45/55、より好ましくは20/80~40/60、さらに好ましくは25/75~35/65である。
(熱可塑性ポリウレタンの製造方法)
熱可塑性ポリウレタンは、前述の原料を用いて公知のプレポリマー法又はワンショット法を用いたウレタン化反応によって重合することにより得られる。より具体的には、実質的に溶剤の不存在下で、前述した各成分を所定の比率で配合して単軸又は多軸スクリュー型押出機を用いて溶融混合しながら溶融重合により製造する方法;溶剤存在下でプレポリマー法により重合にて製造する方法;などが挙げられる。なお、溶融重合は連続的に行ってもよい。
熱可塑性ポリウレタンの製造を安定的に行う観点から、溶融重合を用いることが好ましい。
前記高分子材料には、必要に応じて、架橋剤、充填剤、架橋促進剤、架橋助剤、軟化剤、粘着付与剤、老化防止剤、発泡剤、加工助剤、密着性付与剤、無機充填剤、有機フィラー、結晶核剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、着色剤、滑剤、難燃剤、難燃助剤(酸化アンチモン等)、ブルーミング防止剤、離型剤、増粘剤、酸化防止剤、導電剤等の添加剤を含有してもよい。
前記高分子材料がその他添加剤を含む場合、前記高分子材料中の添加剤の含有割合としては、特に制限はないが、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下、特に好ましくは5質量%以下である。
研磨層本体シートの製造方法としては、特に制限はないが、例えば、上述した高分子材料を、公知の方法を用いて、シート化する方法、などが挙げられる。具体的には、例えば、高分子材料をT-ダイを装着した単軸押出機や二軸押出機等の押出機により溶融押出してシート化する方法が挙げられる。また、シートは、高分子材料をブロック状に成形し、ブロック状の成形体をスライスして製造してもよい。得られたシートは、裁断、打ち抜き、切削等により所望の寸法、形状に加工したり、研削等により所望の厚みに加工したりして研磨層本体シートに仕上げられる。
研磨層本体シートのD硬度としては、特に制限はないが、平坦化性の向上とウエハ表面でのスクラッチ発生の抑制とのバランスの観点で、好ましくは50~90、より好ましくは55~88、さらに好ましくは60~85である。
研磨層本体シートの密度としては、特に制限はないが、好ましくは0.75g/cm以上であり、より好ましくは0.85g/cm以上であり、さらに好ましくは1.0g/cm以上である。研磨層本体シートの密度が前記下限値以上であると研磨層として適度な柔軟性を有するようになる。
研磨層(研磨層本体シート)の厚みとしては、柱状基材部の厚み以上である限り、特に制限はないが、好ましくは0.5~5.0mmであり、より好ましくは1.0~3.0mmであり、さらに好ましくは1.2~2.5mmである。研磨層の厚みが前記範囲内であると生産性や取り扱い性が向上すると共に、研磨性能の安定性も向上する。
研磨層の研磨面には、研削加工やレーザー加工、射出成形の際に金型で転写する、加熱された型でスタンプするなどの方法により、同心円状、格子状、螺旋状、放射状等の所定のパターンで溝や穴のような凹部が形成されることが好ましい。このような凹部は、研磨面にスラリーを均一かつ充分に供給するとともに、スクラッチ発生の原因となる研磨屑の排出や、研磨層の吸着によるウェハ破損の防止に役立つ。例えば同心円状に溝を形成する場合、溝間の間隔(ピッチ)は、好ましくは1.0~50mmであり、より好ましくは1.5~30mmであり、さらに好ましくは2.0~15mmである。また、溝の幅は、好ましくは0.1~3.0mmであり、より好ましくは0.2~2.0mmである。また、溝の深さは研磨層の厚み未満であって、好ましくは0.2~1.8mmであり、より好ましくは0.4~1.5mmである。また、溝の断面形状としては、例えば、長方形、台形、三角形、半円形等の形状が目的に応じて適宜選択される。
<窓部材>
本発明の研磨パッドにおける窓部材は、研磨層に形成された開口部に収容され、少なくとも一部が透明な柱状基材部と、該柱状基材部の一端側の側面に設けられたフランジ部とを有する。
柱状基材部とフランジ部とは、一体成形されていてもよく、また、別部材として成形されて融着等により接合されたものであってもよい。
柱状基材部の厚みとしては、研磨層の厚み以下である限り、特に制限はないが、好ましくは0.5~5.0mmであり、より好ましくは1.0~3.0mmであり、さらに好ましくは1.2~2.5mmである。
柱状基材部の厚みが研磨層の厚み以下であることで、クッション層が薄くなることによる研磨パッドのクッション性の不均一化を抑制し、もって研磨均一性が悪化するのを抑制することができる。
柱状基材部の厚みが前記好ましい範囲内であると、窓部材による研磨均一性の低下を抑制することができる。
研磨層の厚みに対する柱状基材部の厚みの比(柱状基材部の厚み/研磨層の厚み)としては1.0以下である限り、特に制限はないが、好ましくは0.5~1.0であり、より好ましくは0.7~1.0であり、さらに好ましくは0.9~1.0である。
研磨層の厚みに対する柱状基材部の厚みの比が1.0以下であることで、クッション層が薄くなることによる研磨パッドのクッション性の不均一化を抑制し、もって研磨均一性が悪化するのを抑制することができる。
研磨層の厚みに対する柱状基材部の厚みの比が前記好ましい範囲内であると、窓部材による研磨均一性の低下を抑制することができる。
フランジ部の厚みとしては、柱状基材部の厚みより小さい限り、特に制限はないが、好ましくは0.1~2.0mmであり、より好ましくは0.2~1.5mmであり、さらに好ましくは0.3~1.0mmである。
フランジ部の厚みが柱状基材部の厚みより小さいことで、フランジ部の機能を十分に発揮して窓部材が研磨層から剥がれるのを抑制することができる。
フランジ部の厚みが前記好ましい範囲内であると、窓部材の研磨層からの剥離を防ぐとともに、窓部材による研磨均一性の低下を抑制することができる。
柱状基材部の厚みに対するフランジ部の厚みの比(フランジ部の厚み/柱状基材部の厚み)としては1.0以下である限り、特に制限はないが、好ましくは0.1~0.6であり、より好ましくは0.2~0.5であり、さらに好ましくは0.25~0.4である。
柱状基材部の厚みに対するフランジ部の厚みの比が1.0以下であることで、フランジ部の機能を十分に発揮して窓部材が研磨層から剥がれるのを抑制することができる。
柱状基材部の厚みに対するフランジ部の厚みの比が前記好ましい範囲内であると、窓部材の研磨層からの剥離を防ぐとともに、窓部材による研磨均一性の低下を抑制することができる。
窓部材の底面において、「柱状基材部底面面積Xに対するフランジ部底面面積Yの比」としては、特に制限はないが、窓部材及び研磨層の接着性、並びに、窓部材及び研磨層の生産性の観点から、好ましくは0.1~1.1、より好ましくは0.15~1.0、さらに好ましくは0.2~0.9である。
なお、「柱状基材部底面面積Xに対するフランジ部底面面積Yの比」とは、例えば、後述する図6A及びBにおける窓部材1の底面において、柱状基材部1aの底面(略楕円形)の面積Xに対するフランジ部1bの底面(中空の略楕円形)面積Yの比を意味する。
後述する図6A及びBに示すように、フランジ部1bは、通常、鍔状の1つの部材であるが、これに限定されるものではなく、図6Cに示すように、複数の短冊状部材で構成されていてもよい。フランジ部1bが複数の短冊状部材で構成されていることにより、研磨層と対向する面積を増大させて、研磨層とフランジ部との接着力を向上させることができる。
後述する図6A及びBに示すように、柱状基材部1aの底面とフランジ部1bの底面は、通常、同一平面を形成しているが、これに限定されるものではなく、柱状基材部1aの底面とフランジ部1bの底面が同一平面を形成せずに、段差が設けられていてもよい。
研磨面側から視た窓部材の形状(柱状基材部の上面の形状)及び反研磨面側から視た窓部材の形状(フランジ部の外周形状)としては、特に制限はなく、円形、楕円形、長円形、三角形、四角形等、研磨装置に合わせて適宜選択することができる。窓部材の回転を抑制する観点からは、研磨層の研磨面側から視た窓部材の形状(柱状基材部の上面の形状)及び研磨層の反研磨面側から視た窓部材の形状(フランジ部の外周形状)の少なくともいずれかは、形状の外周が中心からの距離が異なる点を二点以上有することが好ましい。ここで、「形状の外周が中心からの距離が異なる点を二点以上有する」とは、「円形状以外の形状(例えば、楕円形、多角形等)である」ことを意味する。
柱状基材部の形状としては、特に制限はなく、例えば、円柱状、楕円柱状、角柱状であってもよく、テーパー形状であってもよい。
窓部材は、柱状基材部の少なくとも一部が透明であればよいが、柱状基材部及びフランジ部がいずれも透明であることが好ましい。また、窓部材における柱状基材部とフランジ部とは、同一の材質であってもよく、異なる材質であってもよい。
窓部材(即ち、柱状基材部及びフランジ部)の材質として好適に用いられる光透過性の透明樹脂としては、光硬化性樹脂、湿気硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等の硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂のいずれであってもよく、具体的には、熱可塑性ポリウレタン等のポリウレタン、エポキシ樹脂、アクリルエラストマー、ポリビニルアルコール樹脂、などが挙げられる。これらは1種単独で用いても、2種以上を組合せて用いてもよい。
これらの中でも、終点検知の精度がより高くなる観点で、熱可塑性ポリウレタンが好ましい。熱可塑性ポリウレタンとしては、研磨層の材質として上述した熱可塑性ポリウレタンを好適に用いることができる。
前記透明樹脂には、必要に応じて、架橋剤、充填剤、架橋促進剤、架橋助剤、軟化剤、粘着付与剤、老化防止剤、発泡剤、加工助剤、密着性付与剤、無機充填剤、有機フィラー、結晶核剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、着色剤、滑剤、難燃剤、難燃助剤(酸化アンチモン等)、ブルーミング防止剤、離型剤、増粘剤、酸化防止剤、導電剤等の添加剤を含有してもよい。
前記透明樹脂がその他添加剤を含む場合、前記透明樹脂中の添加剤の含有割合としは、特に制限はないが、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下、特に好ましくは5質量%以下である。
窓部材のD硬度としては、特に制限はないが、好ましくは40~85、より好ましくは45~80、さらに好ましくは50~75である。また、窓部材のD硬度は、スクラッチの発生を低減する観点から、研磨層を構成する研磨層本体シートのD硬度よりも1~30程度低いことが好ましい。
<接着層>
接着層は研磨層とフランジ部との間に介在する任意の部材であり、この接着層により研磨層とフランジ部とが接着される。
また、接着層としては、特に制限はなく、例えば、ホットメルトフィルム、両面テープ、片面粘着テープ、などが挙げられるが、窓部材のフランジ部側の底面から貼り付けられるものが好ましく、ホットメルトフィルムがより好ましい。
<<ホットメルトフィルム>>
ホットメルトフィルムは、加熱により溶融して接着性を発揮するものであり、例えば、ポリアミド系ホットメルトフィルム;EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)、EAA(エチルアクリルアセテート)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)等のポリオレフィン系ホットメルトフィルム;ポリウレタン系ホットメルトフィルム;ポリエステル系ホットメルトフィルムなどが挙げられる。これらは、これらは1種単独で用いても、2種以上を組合せて用いてもよい。
これらの中でも、研磨層と強固に接着する観点から、ポリアミド系ホットメルトフィルムおよびポリウレタン系ホットメルトフィルムが好ましく、ポリアミド系ホットメルトフィルムが特に好ましい。
なお、ホットメルトフィルムの接着は、熱プレス、高周波加熱、超音波加熱、その他任意の手段で加熱加圧することにより行われるが、熱プレスの場合、例えば、0.05~1MPaの圧力下、100~180℃の温度で0.1~2分間加圧加熱することにより接着することができる。
接着層の厚みとしては、特に制限はないが、好ましくは1~1000μmであり、より好ましくは10~500μmであり、さらに好ましくは30~200μmであり、特に好ましくは50~100μmである。接着層の厚みが前記範囲内であると接着性を向上させることができる。
<クッション層>
本発明の研磨パッドは、研磨層のみからなるものであってもよく、また、研磨層の反研磨面にクッション層を積層した積層体であってもよい。即ち、クッション層は任意の部材である。
クッション層としては、研磨層の硬度より低い硬度を有する層であることが好ましい。クッション層の硬度が研磨層の硬度よりも低い場合には、被研磨面の局所的な凹凸には硬質の研磨層が追従し、被研磨基材全体の反りやうねりに対してはクッション層が追従するためにグローバル平坦性(ウェハ基板の大きな周期の凹凸が低減している状態)とローカル平坦性(局所的な凹凸が低減している状態)とのバランスに優れた研磨が可能になる。
クッション層として用いられる素材の具体例としては、不織布にポリウレタンを含浸させた複合体(例えば、「Suba400」(ニッタ・ハース株式会社製));天然ゴム、ニトリルゴム、ポリブタジエンゴム、シリコーンゴム等のゴム;ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマー;発泡プラスチック;ポリウレタン;などが挙げられる。
これらの中でも、クッション層として好ましい柔軟性が得られやすい点から、発泡構造を有するポリウレタンが特に好ましい。
クッション層の厚みとしては、特に制限はなく、通常0.5~5mm程度であるが、平坦化性と均一性とを両立させる観点から、好ましくは0.4~3mm、より好ましくは0.5~2mm、さらに好ましくは0.6~1.5mmである。クッション層が薄すぎる場合には、被研磨面の全体の反りやうねりに対する追従効果が低下してグローバル平坦性が低下する傾向がある。一方、クッション層が厚すぎる場合には、研磨パッド全体が柔らかくなって安定した研磨が難しくなる傾向がある。研磨層にクッション層を積層する場合には、研磨パッドの厚みが0.3~5mm程度であることが好ましい。
クッション層には、表面における開口部面積Cが前述の開口部面積Aよりも小さい開口部(貫通孔)が形成されていることが好ましい。
なおここで、開口部面積Cは、「クッション層の研磨面側表面における開口部面積D」と「クッション層の反研磨面側表面における開口部面積E」との平均である。
図1は、本実施形態の第1の例の研磨パッド10を説明するための模式図である。図1中、(a)は研磨パッド10を研磨面P側から視たときの平面模式図、(b)は(a)の研磨面Pの部分拡大模式図、(c)は(b)のI-I’断面における模式断面図である。
図1(a)~(c)において、研磨パッド10は、被研磨物を研磨するための研磨面Pと研磨面Pに対する反対面である反研磨面Rとが形成された円形状の研磨パッドである。また、研磨パッド10は、円形の周縁を有する研磨層本体シートで構成された研磨層2と、研磨層2に形成された開口部E(後述する図2D参照)に収容された窓部材1と、研磨層2の反研磨面Rに形成された接着中間層3と、接着中間層3を介して窓部材1及び研磨層2に接着されたクッション層4とを備える。なお、研磨層2と窓部材1におけるフランジ部1bとの間には後述する接着層が介在しているが、図1(c)では、見易さのため、接着層を省略して図示している。
研磨パッド10の研磨面Pには、研磨面Pにスラリーを把持させるための螺旋状の溝Gが形成されている。
図1(c)において、窓部材1は、少なくとも一部が透明な柱状基材部1aと、柱状基材部1aの反研磨面R側の一端側の側面に設けられたフランジ部1bとを有する。少なくとも一部が透明な柱状基材部1aが、光学的終点検出用の光を透過させるための光透過部となる。
窓部材1の上面1Uの形状は開口部Eの研磨面Pにおける開口の形状に対応し、窓部材1の底面1Dの形状は開口部Eの反研磨面Rにおける開口の形状に対応する。
図1(c)において、研磨パッド10は、研磨層2の反研磨面R側に接着中間層3を介してクッション層4が接着された層構成を有する。研磨パッド10は、反研磨面R側にクッション層4や支持体層(不図示)などの他の層が積層された2層以上の積層構造を有していてもよく、研磨層2のみからなる単層構造であってもよい。研磨パッド10のように反研磨面R側にクッション層4を積層した積層構造であると、被研磨面の面内での研磨均一性がより向上しやすい。研磨パッド10が積層構造を有する場合、研磨層2の反研磨面Rに接着中間層3を介してクッション層4や支持体層(不図示)が積層される。この場合、研磨層2の凹部を形成した領域に該当する部分のクッション層4に貫通孔D(後述する図2G参照)を設けて開口させることが好ましい。
研磨面Pの大部分の領域を研磨層2が形成し、研磨面Pの一部分を窓部材1の上面1Uが形成する。窓部材1は光学的終点検出機構を備えた研磨装置に用いられた場合に、光学的終点検出のための光をより透過させやすくする作用を有し、好ましくは、窓部材1(柱状基材部1a及びフランジ部1b)が研磨層2を構成する研磨層本体シートよりも全光線透過率が高い領域であり、さらに好ましくは、研磨層2を構成する研磨層本体シートよりも短波長領域の光透過率が高い領域である。
[研磨パッドの製造方法]
本発明の研磨パッドの製造方法は、被研磨物を研磨する研磨面を有する研磨層を備える研磨パッドを製造する研磨パッドの製造方法であり、少なくとも、収容工程と、接着工程とを含み、必要に応じて、第1の形成工程と、第2の形成工程と、その他の工程とをさらに含む。
<収容工程>
収容工程は、研磨層に形成された開口部に窓部材を収容する工程である。
窓部材はフランジ部を有するので、研磨層に形成された開口部の反研磨面側から窓部材を収容するのが好ましい。
<接着工程>
接着工程は、研磨層とフランジ部とを接着する工程である。
接着工程における接着方法としては、特に制限はなく、ホットメルトフィルム、両面テープ、片面粘着テープ等の接着層を用いた接着、超音波溶着、高周波溶着、レーザー溶着、などが挙げられる。
なお、接着層を用いる場合、研磨層とフランジ部との間に接着層を介在させることにより研磨層とフランジ部とを接着する。
<第1の形成工程>
第1の形成工程は、研磨層に開口部を形成する任意の工程である。
研磨層に形成された開口部は、研磨面における開口部面積Aが反研磨面における開口部面積Bよりも小さい。
開口部面積Aとしては、開口部面積Bよりも小さい限り、特に制限はないが、従来の光学的終点検出方法に用いられている窓部材の大きさと同程度であり、好ましくは100~1200mm、より好ましくは200~1000mmである。開口部面積Bとしては、開口部面積Aより大きい限り、特に制限はないが、好ましくは開口部面積Aの1.1~2.5倍、より好ましくは開口部面積Aの1.2~2.2倍である。
<第2の形成工程>
第2の形成工程は、クッション層に開口部を形成する任意の工程である。
クッション層に形成された開口部は、クッション層表面における開口部面積Cが前述の開口部面積Aよりも小さいことが好ましい。
以下、上述した本実施形態の研磨パッドの製造方法を一例に沿ってさらに詳しく説明する。
図2A~図2Gは研磨パッド10の製造工程の各工程を説明するための模式断面図である。
研磨パッド10の製造においては、はじめに、図2Aに示すように研磨層2を構成する研磨層本体シートを形成する高分子シート22を準備する。
次に、図2Bに示すように、研磨層2になる高分子シート22の反研磨面R側の一面から切削または研削加工することにより、後述の図2Dで形成する予定の貫通孔に相当する部分を未処理で残存させた同心状(反研磨面R側から視た形状)の有底凹部Cを形成する。有底凹部Cの形成方法としては、特に制限はないが、切削により形成することが、有底凹部Cの形状や大きさの加工精度が優れることから好ましい。有底凹部Cは貫通孔ではなく、底壁を有する。このように、予め有底凹部Cを形成することにより、研磨面における開口部面積Aが反研磨面における開口部面積Bよりも小さい開口部E(図2D)を効率的に形成することができる。なお、本例では、有底凹部Cを形成してから貫通孔を打ち抜いているが(図2D)、貫通孔を打ち抜いてから有底凹部Cを形成してもよい。
有底凹部Cの深さは、窓部材のフランジ部の厚みに合わせて調整することが好ましく、好ましくは0.1~1.2mm、より好ましくは0.3~1.0mm、さらに好ましくは0.5~0.8mmである。
また、有底凹部Cの深さは、高分子シート22の有底凹部Cを除いた領域の平均厚みt(図2B参照)に対して(平均厚みtを1とした場合に)、好ましくは0.05以上0.65以下、より好ましくは0.15以上0.55以下、さらに好ましくは0.25以上0.45以下である。
次に、図2Cに示すように、スラリーを保持するための溝G又は穴を形成する。図1を参照すれば、高分子シート22の研磨面Pとなる側に、螺旋状等の溝G又は穴を形成する。溝Gの形状としては、特に制限はないが、研磨速度等の研磨特性に優れる点で、同心円状、螺旋状、格子状、放射状などが好ましい。また、穴は研磨層の厚みより浅く底壁があるものでも、貫通した孔であってもよい。
なお、上記溝G又は穴の形成(図2C)を、有底凹部Cの形成(図2B)の前に行ってもよい。
次に、図2Dに示すように、図2Bで形成した同心状の有底凹部Cと連通するように貫通孔を打ち抜いて、有底凹部Cと連通した開口部Eを形成する(第1の形成工程)。
次に、図2Eに示すように、射出成型等の公知の方法で予め作製しておいた窓部材1(開口部Eと略同形状のもの)を、開口部Eの反研磨面R側から嵌め込んで収容させる(収容工程)。さらに、開口部Eに収容した窓部材1の反研磨面R側の底面1Dに対して、接着層5としてのホットメルトフィルムを覆いかぶせて加温することで、窓部材1を研磨層2としての高分子シート22に接着する(接着工程)。なおここで、ホットメルトフィルムは、高分子シート22と窓部材1におけるフランジ部1bとの間にも介装されて、これにより高分子シート22とフランジ部1bとを接着している。
次に、図2Fに示すように、高分子シート22の反研磨面Rに接着中間層3を介してクッション層4を接着する。このように反研磨面R側にクッション層4を積層した積層構造を有する場合、被研磨面の面内での研磨均一性がより向上しやすい点から特に好ましい。
次に、図2Gに示すように、研磨パッド10の窓部材1の光透過性を確保するために、窓部材1を固定した領域に対応する部分のクッション層4を打ち抜いて開口部(貫通孔D)を形成し(第2の形成工程)、研磨パッド10が形成される。
なお、窓部材1の底面Dに形成された接着中間層3および接着層5(例えば、ホットメルトフィルム)は、通常、クッション層4と一緒に打ち抜かれるが、接着中間層3および接着層5が透明である場合には、打ち抜かれずに残存していてもよい。また、接着中間層3が不透明で接着層5が透明である場合には、接着中間層3はクッション層4と一緒に打抜かれるが、接着層5は打抜かれずに残存していてもよい。
研磨層2としての高分子シート22とクッション層4との積層は、公知の粘着剤あるいは接着剤からなる接着中間層3を用いて行うことができる。
なお、研磨パッド10は、反研磨面R側に、クッション層4、定盤固定用テープ(後述する図8~12の参照番号6)、支持体層(不図示)等の他の層が積層された2層以上の積層構造を有していてもよく、また、研磨層2と定盤固定用テープからなる単層構造であってもよい。
研磨パッド10において、クッション層4の貫通孔Dに対応した位置の窓部材1に開口部(貫通孔)がさらに設けられていてもよい。即ち、クッション層4と窓部材1を貫通する貫通孔が設けられていてもよい。
また、上述した研磨パッド10の形成では、図2Eに示すように、窓部材1の底面1Dに形成された接着層5としてのホットメルトフィルムを用いて窓部材1のフランジ部1bを研磨層2としての高分子シート22に接着しているが、これに限定されるものではなく、例えば、図3に示すように、窓部材1のフランジ部1bの上面と有底凹部Cの底面との間に接着層5としての両面テープを介装して(介在させて)、高分子シート22とフランジ部1bとを接着してもよい。ここで、研磨面P側から視た両面テープは、中空部分を有する同心形状である。
「ホットメルトフィルム」は、窓部材1の底面から貼り付けるのみで、上述の「両面粘着テープ」のように中空部分を設ける必要がないので、取り扱い性が高い。また、「ホットメルトフィルム」は、窓部材1の底面から貼り付けるのみで、上述の「両面粘着テープ」のように研磨面Pと反研磨面Rとの間に形成する必要がないので、研磨面Pにおいて窓部材1の上面1Uによる段差が発生するのを抑制して、研磨面Pの平坦性を向上させることができる。また、接着層5として片面粘着テープを用いることもできる。中空部分を設けたリング状の片面粘着テープやホットメルトフィルムを接着させてもよい。
以上説明した研磨パッド10は光学的終点検出手段を採用したCMPに好ましく用いられる。次に、研磨パッド10を用いた光学的終点検出手段を採用したCMPの一例について図4を用いて説明する。
CMPにおいては、例えば、図4に示すような円形の回転定盤101と、スラリー供給ノズル102と、研磨ヘッド103と、パッドコンディショナー(不図示)とを備えたCMP装置100が用いられる。そして、CMP装置100はさらに、光学式センサ110、コンピュータ120、制御装置130と、を備える。
研磨パッド10は、回転定盤101の表面に、両面粘着シート等の定盤固定用テープ(後述する図8~12の参照番号6)により貼付けられる。定盤固定用テープは2枚以上を重ねて使用してもよい。また、研磨ヘッド103は被研磨物50を支持する。
CMP装置100においては、回転定盤101は、モータ(不図示)により、例えば、矢印に示す方向(時計回り方向)に回転する。また、研磨ヘッド103は、被研磨物50の被研磨面を研磨パッド10の研磨面に圧接しながら、モータ(不図示)により例えば矢印に示す方向(時計回り方向)に回転する。パッドコンディショナー(不図示)は、回転定盤101の面内を万遍なく揺動しながら、研磨パッドの研磨面を目立てしてスラリー60の保持力を向上させる。パッドコンディショナーとしては、例えば、ダイヤモンド粒子をニッケル電着等により担体表面に固定したパッドコンディショナーが用いられる。
パッドコンディショナーによって表面を目立てした後、被研磨物50の被研磨面の研磨を開始する。研磨においては、回転する研磨パッド10の表面にスラリー供給ノズル102からスラリー60を供給する。スラリー60は、例えば、水やオイル等の液状媒体;シリカ、アルミナ、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素等の研磨剤;塩基;酸;界面活性剤;過酸化水素等の酸化剤;還元剤;グリシン、EDTA等のキレート剤;塩基、酸等のpH調整剤;水溶性ポリマー等の分散剤;を含有している。またCMPを行うに際し、必要に応じ、スラリーと共に、潤滑油、冷却剤などを併用してもよい。そして、研磨面にスラリーが満遍なく行き渡った研磨パッドに、研磨ヘッド103に固定されて回転する被研磨物50を押し当てる。そして、所定の平坦度または研磨量が得られるまで、研磨処理が続けられる。研磨時に作用させる押し付け力や回転定盤101と研磨ヘッド103の相対運動の速度を調整することにより、仕上がり品質が影響を受ける。
研磨条件としては、特に制限はないが、効率的に研磨を行うためには、回転定盤101及び被研磨物50のそれぞれの回転速度は300rpm以下の低回転が好ましく、研磨パッド10に圧接させるために被研磨物50に掛ける圧力は、研磨後に傷が発生しないようにする点から、150kPa以下とすることが好ましい。また、研磨している間、研磨パッド10には、研磨面にスラリーが満遍なく行き渡るようにスラリーを連続または不連続に供給することが好ましい。
そして研磨の実行中に、CMP装置100の回転定盤101に設けられたレーザ光源(不図示)から研磨パッド10の光透過部である窓部材1を透過させて被研磨物50の表面にレーザ光を照射し、光学式センサ110によって、その反射光をモニターする。具体的には、受光した反射光を分光器(不図示)で分光し、その結果をコンピュータ120に出力する。被研磨物50の表面に形成された研磨対象である導電体膜や絶縁体膜の厚みの変化により反射光の位相差が変化する。予め取得しておいた膜厚と反射光の光学特性の関係のデータ等に基づいて、現在の導電体膜や絶縁体膜の厚みを予測することができる。コンピュータ120は膜厚と反射光の光学特性の関係のデータ等に基づいて目的とする厚みになる終点を監視する。コンピュータ120は終点を監視しながら、制御装置130に回転定盤101の回転数の制御を指令する。このようにして、被研磨物50の表面を研磨パッド10で研磨するに際し、被研磨物50の表面に照射したレーザ光の反射光をモニターしながら、研磨終点を検出する。そして、コンピュータ120が研磨終点を検出したとき、制御装置130に回転定盤101に回転停止の指令等を出力する。そして、回転定盤101の回転が停止することによって、研磨が終了する。
そして、研磨終了後の被研磨物50を流水でよく洗浄した後、スピンドライヤ等を用いて被研磨物50に付着した水滴を払い落として乾燥させる。このようにして被研磨面が平滑な面になる。
このような本実施形態のCMPは、各種半導体デバイス、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等の製造プロセスにおける研磨に好ましく用いられる。研磨対象の例としては、例えば、シリコン、炭化ケイ素、窒化ガリウム、ガリウムヒ素、酸化亜鉛、サファイヤ、ゲルマニウム、ダイヤモンドなどの半導体基板;所定の配線を有する配線板に形成されたシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、low-k膜等の絶縁体膜;銅、アルミニウム、タングステンなどの配線材料;ガラス;水晶;光学基板;ハードディスク;などが挙げられる。本実施形態の研磨パッドは、特に、半導体基板上に形成された絶縁体膜や配線材料を研磨する用途に好ましく用いられる。
以下に本発明の一例を実施例により説明する。なお、本発明の範囲は以下の実施例により限定されるものではない。
<研磨層と窓部材の接着性の評価>
直径80mmの貫通孔があるSUS製の台の上に、貫通孔の中心に研磨パッドに埋め込まれた窓部材の中心が位置するように研磨パッドを貼付けた。そして、株式会社島津製作所製のオートグラフ2000Aを用いて、下記条件で窓部材の表面に研磨面側から荷重を掛け、除圧後に接着部分のずれがないか確認した。
加圧子:直径30mmの円板
荷重:10kg
加圧時間:30分間
試験温度:50℃
[製造例1]
数平均分子量850のポリテトラメチレングリコール[略号:PTG]、1,4-ブタンジオール[略号:BD]、及び4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート[略号:MDI]を、PTG:BD:MDI=32.5:15.6:51.9(質量比)となる割合で用い、同軸で回転する二軸押出機に定量ポンプで連続的に供給して、連続溶融重合を行って熱可塑性ポリウレタンを製造した。そして、重合された熱可塑性ポリウレタンの溶融物をストランド状に水中に連続的に押出した後、ペレタイザーで細断してペレットを得た。このペレットを70℃で20時間除湿乾燥した後、単軸押出機に供給し、T-ダイから押出して、厚み2.5mmのシートを成形した。そして、得られたシートの表面を研削して厚み1.7mmの均一なシートとした後、直径51cmの円形状に切り抜くことにより、非発泡体である研磨層用高分子シートを得た。JIS K 7311:1995に準じて、測定温度25℃の条件で測定した研磨層用高分子シートのD硬度は69であった。
[製造例2]
PTG、BD、ジエチレングリコール[略号:DEG]、及びMDIを、PTG:BD:DEG:MDIの質量比が27.2:15.5:2.0:55.3(質量比)となるような割合で用い、同軸で回転する2軸押出機に定量ポンプで連続的に供給して、連続溶融重合を行って熱可塑性ポリウレタンを製造した。そして、重合された熱可塑性ポリウレタンの溶融物をストランド状に水中に連続的に押出した後、ペレタイザーで細断してペレットを得た。このペレットを70℃で20時間除湿乾燥した後、単軸押出機に供給し、T-ダイから押出して、厚み2.5mmのシートを成形した。そして、得られたシートの表面を研削して厚み1.8mmの均一なシートとした後、直径51cmの円形状に切り抜くことにより、非発泡体である研磨層用高分子シートを得た。JIS K 7311:1995に準じて、測定温度25℃の条件で測定した研磨層用高分子シートのD硬度は76であった。
[製造例3]
PTG、BD、及びMDIを、PTG:BD:MDIの質量比が43.9:11.4:44.7(質量比)となるような割合で用い、同軸で回転する2軸押出機に定量ポンプで連続的に供給して、連続溶融重合を行って熱可塑性ポリウレタンを製造した。そして、重合された熱可塑性ポリウレタンの溶融物をストランド状に水中に連続的に押出した後、ペレタイザーで細断してペレットを得た。このペレットを70℃で20時間除湿乾燥した後、射出成型機に供給し、長径54mm、短径18mm、厚み1.7mmの楕円板形状の窓部材11(図5)を成形した。JIS K 7311:1995に準じて、測定温度25℃の条件で測定した窓部材11のD硬度は51であった。
[製造例4]
製造例3と同様にして熱可塑性ポリウレタンのペレットを製造した。このペレットを除湿乾燥した後、射出成型機に供給することにより、長径54mm、短径18mm、厚み1.7mmの楕円柱状の柱状基材部と、柱状基材部の一端側(底面側)の側面部全周に設けられ、幅が5mmであり、厚みが0.5mmであるフランジ部とを有する窓部材1(図6A及び図6B:総厚み1.7mm)を成形した。
[製造例5]
製造例3と同様にして熱可塑性ポリウレタンのペレットを製造した。このペレットを除湿乾燥した後、射出成型機に供給することにより、直径20mm、厚み1.6mmの円柱状である柱状基材部と、柱状基材部の一端側(底面側)の側面部全周に設けられ、一辺が20mmであり、厚みが0.6mmであるフランジ部とを有する窓部材1(図7:総厚み1.6mm)を成形した。
(実施例1)
製造例1で得られた、厚み1.7mm、直径51cmの研磨層用高分子シートの研磨面となる面に、幅0.5mm、深さ0.8mm、ピッチ3.5mmの同心円溝(不図示)を形成した。次いで、研磨面と反対側の面(研磨層2の裏面)の中心から100mmの部分に、深さが0.6mm、幅6.0mmの凹みを楕円状(凹みの外径が長径64mm、短径28mm、凹みの内径が長径52mm、短径16mm)に研削により形成した。次に、裏面に形成した楕円状の凹みと中心が揃うようにして、打ち抜きにより研磨層用シートに長径54mm、短径18mmの楕円状の貫通孔を形成した。
次いで、製造例4で得られた窓部材1の側面フランジ部1bの下面と反対側の面に、フランジ部1bに合わせて楕円リング状(リングの外径が長径64mm、短径28mm、リングの内径が長径54mm、短径18mm)に切り抜いた接着層5としての両面テープ(積水化学工業株式会社製「#5605HG」)を貼り付けた。そして、窓部材1の側面フランジ部1bが研磨層2の裏面側(貫通孔の開口部面積が大きい側)となるようにして、研磨層2の貫通孔にはめ込み貼り合わせた。
次に、研磨層2の研磨面とは反対側の反研磨面に、接着中間層3としての両面テープ(「#5605HG」)、クッション層4(ロジャースイノアック株式会社製の厚み1.5mmのポリウレタンフォーム「ポロンL-32」)、及び、定盤固定用テープ6としての両面テープ(「#5605HG」)を順に貼り合わせた後、窓部材1をはめ込んだ位置のクッション層4並びに接着中間層3及び定盤固定用テープ6としての両面テープを長径50mm、短径14mmの楕円状にくり抜いて開口を形成し、厚み方向に光が透過可能な領域を有する研磨パッド10(図8)を製造した。
得られた研磨パッド10は、窓部材1を埋め込んだ部分に研磨面側から荷重を掛けても接着部分に変化はなく、接着強度が優れていた。
(実施例2)
製造例2で得られた、厚み1.8mm、直径51cmの研磨層用高分子シートの研磨面となる面に、上面幅1.5mm、底面幅0.5mm、深さ0.9mm、ピッチ5.0mmの断面形状が台形である同心円溝(不図示)を形成した。次いで、研磨面と反対側の反研磨面(研磨層2の裏面)の中心から100mmの部分に、深さが0.6mm、幅7.0mmの凹みを楕円状(凹みの外径が長径66mm、短径30mm、凹みの内径が長径52mm、短径16mm)に研削により形成した。次に、裏面に形成した楕円状の凹みと中心が揃うようにして、打ち抜きにより研磨層用シートに長径54mm、短径18mmの楕円状の貫通孔を形成した。
次いで、製造例4で得られた窓部材1を側面フランジ部1bが研磨層2の裏面側(貫通孔の開口部面積が大きい側)となるようにして、研磨層2の貫通孔にはめ込んだ後、窓部材1の裏面に長径66mm、短径30mm、厚み100μmの楕円状のポリアミド系ホットメルトフィルム(シーダム株式会社製「SHM302-PAD」)をさらにはめ込み、離型紙を間に挟んで150℃に設定したアイロンで30秒間加熱し、研磨層2と窓部材1を接着層5としてのホットメルトフィルムを介して固定した。
次に、研磨層2の研磨面とは反対側の面に、接着中間層3としての両面テープ(「#5605HG」)、クッション層4(厚み1.5mmのポリウレタンフォーム「ポロンL-32」)、及び定盤固定用テープ6としての両面テープ(「#5605HG」)を順に貼り合わせた後、窓部材1をはめ込んだ位置のクッション層4、接着中間層3及び定盤固定用テープ6としての両面テープ、並びに接着層5としてのホットメルトフィルムを長径52mm、短径16mmの楕円状にくり抜いて開口を形成し、厚み方向に光が透過可能な領域を有する研磨パッド10(図9)を製造した。
得られた研磨パッド10は、窓部材1を埋め込んだ部分に研磨面側から荷重を掛けても接着部分に変化はなく、接着強度が優れていた。
(実施例3)
製造例1で得られた、厚み1.7mm、直径51cmの研磨層用高分子シートの研磨面となる面に、幅0.7mm、深さ0.6mm、ピッチ2.5mmの同心円溝(不図示)を形成した。次いで、研磨面と反対側の面(研磨層2の裏面)の中心から100mmの部分に、深さが0.7mm、幅5.0mmの凹みを正方形状(凹みの外側が一辺24mm、凹みの内側が一辺14mm)に研削により形成した。次に、裏面に形成した正方形状の凹みと中心を揃え、打ち抜きにより研磨層用シートに直径20mmの円状の貫通孔を形成した。
次いで、製造例5で得られた窓部材1を側面フランジ部1bが研磨層2の裏面側(貫通孔の開口部面積が大きい側)となるようにして、研磨層2の貫通孔にはめ込んだ後、窓部材1の裏面に一辺25mm、厚み100μmの正方形状のポリアミド系ホットメルトフィルム(「SHM302-PAD」)をさらにはめ込み、離型紙を間に挟んで150℃に設定したアイロンで30秒間加熱し、研磨層2と窓部材1を接着層5としてのホットメルトフィルムを介して固定した。
次に、研磨層2の研磨面とは反対側の面に、接着中間層3としての両面テープ(「#5605HG」)、クッション層4(厚み1.5mmのポリウレタンフォーム「ポロンL-32」)、及び定盤固定用テープ6としての両面テープ(「#5605HG」)を順に貼り合わせた後、窓部材1をはめ込んだ位置のクッション層4、接着中間層3及び定盤固定用テープ6としての両面テープ、並びに接着層5としてのホットメルトフィルムを直径12mmの円状にくり抜いて開口を形成し、厚み方向に光が透過可能な領域を有する研磨パッド10(図10)を製造した。
得られた研磨パッド10は、窓部材1を埋め込んだ部分に研磨面側から荷重を掛けても接着部分に変化はなく、接着強度が優れていた。
(比較例1)
製造例1で得られた、厚み1.7mm、直径51cmの研磨層用高分子シートの研磨面となる面に、幅0.5mm、深さ0.8mm、ピッチ3.5mmの同心円溝(不図示)を形成した。次に、中心から100mmの部分に、打ち抜きにより研磨層用シートに長径54mm、短径18mmの楕円状の貫通孔を形成した。
次いで、製造例3で得られた窓部材11を、研磨層2の貫通孔にはめ込んだ。
そして、研磨層2の研磨面とは反対側の面に、接着中間層3としての両面テープ(「#5605HG」)、クッション層4(厚み1.5mmのポリウレタンフォーム「ポロンL-32」)、及び定盤固定用テープ6としての両面テープ(「#5605HG」)を順に貼り合わせた後、窓部材11をはめ込んだ位置のクッション層4並びに接着中間層3及び定盤固定用テープ6としての両面テープを長径50mm、短径14mmの楕円状にくり抜いて開口を形成し、厚み方向に光が透過可能な領域を有する研磨パッド20(図11)を製造した。
得られた研磨パッド20は、窓部材11を埋め込んだ部分に研磨面側から荷重を掛けた際に剥離が起こり、接着強度に劣っていた。
(比較例2)
製造例2で得られた、厚み1.8mm、直径51cmの研磨層用高分子シートの研磨面となる面に、上面幅1.5mm、底面幅0.5mm、深さ0.9mm、ピッチ5.0mmの断面形状が台形である同心円溝(不図示)を形成した。次に、中心から100mmの部分に、打ち抜きにより研磨層用シートに長径54mm、短径18mmの楕円状の貫通孔を形成した。
次いで、研磨層2の研磨面とは反対側の面に、接着中間層3としての両面テープ(「#5605HG」)、クッション層4(厚み1.5mmのポリウレタンフォーム「ポロンL-32」)、及び定盤固定用テープ6としての両面テープ(「#5605HG」)を順に貼り合わせた後、研磨層2の貫通孔を形成した位置のクッション層4並びに接着中間層3及び定盤固定用テープ6としての両面テープを長径52mm、短径16mmの楕円状にくり抜いて開口を形成した。
そして、製造例3で得られた窓部材11の片面の全面に厚み100μmのポリアミド系ホットメルトフィルム(「SHM302-PAD」)を貼り合わせた後、ホットメルトフィルムがクッション層4側となるようにして研磨層2の開口部にはめ込み、超音波溶着(周波数20kHz)によって固定して、厚み方向に光が透過可能な領域を有する研磨パッド20(図12)を製造した。
得られた研磨パッド20は、窓部材11を埋め込んだ部分に研磨面側から荷重を掛けた際に剥離が起こり、接着強度に劣っていた。
1、11 窓部材
1a 柱状基材部
1b フランジ部
1D 窓部材の底面
1U 窓部材の上面
2 研磨層
3 接着中間層
4 クッション層
5 接着層
6 定盤固定用テープ
10,20 研磨パッド
22 高分子シート
50 被研磨物
60 スラリー
100 CMP装置
101 回転定盤
102 スラリー供給ノズル
103 研磨ヘッド
110 光学式センサ
120 コンピュータ
130 制御装置
C 有底凹部
D 貫通孔
E 開口部
G 溝
P 研磨面
R 反研磨面
t 高分子シートの有底凹部を除いた領域の平均厚み

Claims (8)

  1. 被研磨物を研磨する研磨面を有する研磨層を備える研磨パッドを製造する研磨パッドの製造方法であって、
    前記研磨層に形成された開口部に、柱状基材部と該柱状基材部の一端側の側面に設けられたフランジ部とを有し、且つ、前記柱状基材部の少なくとも一部が透明な窓部材を収容する収容工程と、
    前記研磨層と前記フランジ部とを接着する接着工程とを含み、
    前記柱状基材部の厚みが前記研磨層の厚み以下である、研磨パッドの製造方法。
  2. 前記研磨層の前記研磨面における開口部面積Aが、前記研磨面に対して反対面になる反研磨面における開口部面積Bよりも小さい開口部を前記研磨層に形成する第1の形成工程をさらに含む、請求項1に記載の研磨パッドの製造方法。
  3. 前記柱状基材部及び前記フランジ部の少なくともいずれかの形状は、該形状の外周が中心からの距離が異なる点を二点以上有する、請求項1又は2に記載の研磨パッドの製造方法。
  4. 前記接着工程において、前記研磨層と前記フランジ部との間に接着層を介在させる、請求項1から3のいずれかに記載の研磨パッドの製造方法。
  5. 前記窓部材のフランジ部側の底面から接着層を貼り付けて、前記研磨層と前記フランジ部とを接着する、請求項4に記載の研磨パッドの製造方法。
  6. 前記接着層はホットメルトフィルムである、請求項5に記載の研磨パッドの製造方法。
  7. 前記研磨層の反研磨面側に積層されたクッション層をさらに備える研磨パットの製造方法であって、前記クッション層に開口部を形成する第2の形成工程をさらに含み、前記クッション層の表面における開口部面積Cが前記研磨層の前記研磨面における開口部面積Aよりも小さい、請求項1から6のいずれかに記載の研磨パッドの製造方法。
  8. 被研磨物を研磨する研磨面を有する研磨層と、
    前記研磨層に形成された開口部に収容され、柱状基材部と該柱状基材部の一端側の側面に設けられたフランジ部とを有し、且つ、前記柱状基材部の少なくとも一部が透明な窓部材と、を備え、
    前記研磨層と前記フランジ部とが接着され、
    前記開口部の前記研磨面における開口部面積Aが、前記開口部の前記研磨面に対して反対面になる反研磨面における開口部面積Bよりも小さく、前記柱状基材部の厚みが前記研磨層の厚み以下である、研磨パッド。
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