JP2023105459A - ガラスパネルの端部保持部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】枠状部材にガラスパネルを取り付ける際にガラス溝に挿入しやすいガラスパネルの端部保持部材を提供する。【解決手段】ガラスパネルの端部保持部材100は、ガラスパネル10の端面10aに沿って配置されるベース部21と、ベース部21の屋内外方向の端部からガラスパネル10の板面10bに沿って延びる側壁部26と、側壁部26の内面27b.28bからガラスパネル10が取り付けられる枠状部材15のガラス溝17の溝幅方向T1の内側に向かって延び、ガラスパネル10の板面10bに圧着する内ヒレ部275,283と、を備え、ベース部21及び側壁部の基端部側の部分27は第一樹脂で成形され、内ヒレ部275,283は第二樹脂で成形され、第一樹脂の硬度は、第二樹脂の硬度よりも高い。【選択図】図3
Description
本開示は、ガラスパネルの端部保持部材に関するものである。
従来から、建具のガラスパネルは、グレージングチャンネル等の端部保持部材にガラスパネルの端部を嵌合させて、框や枠等の枠状部材に形成されたガラス溝に取り付けられている。特許文献1には、断面U字状に形成された本体部を有する端部保持部材が開示されている。
特許文献1の端部保持部材では、端部保持部材全体が同一の硬度の樹脂で成形されている。端部保持部材が嵌合されたガラスパネルを枠状部材のガラス溝に挿入すると、樹脂の硬度が低い場合、本体部が変形するため、挿入しづらいという問題点がある。
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、枠状部材にガラスパネルを取り付ける際にガラス溝に挿入しやすいガラスパネルの端部保持部材を提供する。
本開示の一態様に係るガラスパネルの端部保持部材は、ガラスパネルの端面に沿って配置されるベース部と、前記ベース部の屋内外方向の端部から前記ガラスパネルの板面に沿って延びる側壁部と、前記側壁部の内面からガラスパネルが取り付けられる枠状部材のガラス溝の溝幅方向の内側に向かって延び、前記ガラスパネルの板面に圧着する内ヒレ部と、を備え、前記ベース部及び前記側壁部の基端部側の部分は第一樹脂で成形され、前記内ヒレ部は第二樹脂で成形され、前記第一樹脂の硬度は、前記第二樹脂の硬度よりも高い。
(第一実施形態)
以下、第一実施形態によるガラスパネルの端部保持部材について、図面に基づいて説明する。
以下、第一実施形態によるガラスパネルの端部保持部材について、図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、グレージングチャンネル(以下、「グレチャン」と称する)100は、引違い窓等の建具1のガラスパネル10を保持するものである。
建具1は、建物の開口Wに設置されている。建具1は、四方枠状の枠体11と、2枚の障子12,12と、を有している。2枚の障子12,12は枠体11内に、スライド可能に納められている。
以下の説明では、屋外側と屋内側とを結び水平方向に沿う方向を、屋内外方向と称する。屋内外方向と直交し、水平方向に沿う方向を、幅方向と称する。
障子12は、框体13と、ガラスパネル10と、を有している。框体13は、四方枠状に形成されている。框体13は、上框14と、下框15と、一対の縦框16,16と、を有している。上框14及び下框15は、幅方向に延びている。縦框16は、上下方向に延びている。各縦框16は、上框14の幅方向の端部と下框15の幅方向の端部とを連結している。
ガラスパネル10は、グレチャン100を介して、框体13に形成されたガラス溝17に装着されている。以下、ガラスパネル10の下端部に取り付けられるグレチャン100が下框15に形成されたガラス溝17に装着される構成について説明する。ガラスパネル10の上端部に取り付けられるグレチャン100は上下反転した構成であり、ガラスパネル10の幅方向の端部に取り付けられるグレチャン100は90度回転させた構成である、説明を省略する。
図3に示すように、下框15は、金属製の金属框部150と、樹脂製の樹脂框部156と、を有している。樹脂框部156は、金属框部150の屋内側に係止されている。金属框部150は、ガラス溝底壁部151と、屋外側ガラス溝側壁部152と、屋内側ガラス溝側壁部153と、を有している。下框15は、特許請求の範囲の枠状部材に対応する。
ガラス溝底壁部151は、屋内外方向に沿って配置されている。ガラス溝底壁部151は、ガラス溝17の底部に相当する。
屋外側ガラス溝側壁部152は、ガラス溝底壁部151の屋外側の端部から上方に延びている。屋外側ガラス溝側壁部152の屋内側を向く内面152aの上部には、屋内側に延びる壁部の下面に段部152bが形成されている。
屋内側ガラス溝側壁部153は、ガラス溝底壁部151の屋内側の端部から上方に延びている。屋内側ガラス溝側壁部153の屋外側を向く内面153aの上部には、屋外側に延びる壁部の下面に段部153bが形成されている。
ガラス溝底壁部151の上面151u、屋外側ガラス溝側壁部152の内面152a及び屋内側ガラス溝側壁部153の内面153aによって、ガラス溝17の内面が構成されている。
グレチャン100は、ガラスパネル10の外周端部に取り付けられている。グレチャン100は、上方に開口する断面略U字状をしている。
グレチャン100は、ベース部21と、一対の側壁部26と、を有している。グレチャン100は、溝幅方向T1の中央で対称な形状をしている。以下では、グレチャン100にガラスパネル10が取り付けられて、下框15に装着された状態に基づいて説明する。ベース部21は、ガラスパネル10の端面10aに沿って配置されている。ベース部21は、ガラスパネル10の端面10aに当たっている。
側壁部26は、ベース部21の屋内外方向の端部からガラスパネル10の板面10bに沿って上方に延びている。
側壁部26は、第一側壁部27と、第二側壁部28と、を有している。第一側壁部27は、ベース部21の屋内外方向の端部から上方に延びている。第二側壁部28の下端部は、第一側壁部27の上端部に接続されている。第二側壁部28は、第一側壁部27の上端部から上方に延びている。
グレチャン100は二色成形によって成形されている。ベース部21及び第一側壁部27は、第一樹脂で成形されている。第二側壁部28、後述する外ヒレ部272、第一内ヒレ部275及び第二内ヒレ部283は、第二樹脂で成形されている。第一樹脂の硬度は、第二樹脂の硬度よりも高い。例えば、第一樹脂の硬度は100°程度であり、第二樹脂の硬度は70°程度である。より具体的には、第一樹脂の硬度は90~100°であり、第二樹脂の硬度は60~80°である。例えば、第一樹脂は硬質ポリ塩化ビニルであり、第二樹脂は軟質ポリ塩化ビニルである。
以下の説明において、ガラス溝17の屋内外方向に沿う溝幅の中央側に向かう方向を溝幅方向T1の内側と称し、反対側を溝幅方向T1の外側と称する。
第一側壁部27において溝幅方向T1の外側を向く面を外面27aとする。第一側壁部27の上下方向の中間の外面27aには、溝幅方向T1の内側に向かって凹む凹部271が形成されている。
第一側壁部27の外面27aには、溝幅方向T1の外側に向かって延びる外ヒレ部272が設けられている。外ヒレ部272は、凹部271の下部に接続されている。外ヒレ部272は、上方に向かうにしたがって次第に溝幅方向T1の外側に向かうように鉛直面に対して外側に傾斜している。屋外側の第一側壁部27に設けられた外ヒレ部272の先端部は、下框15の屋外側ガラス溝側壁部152の段部152bに係止されている。屋内側の第一側壁部27に設けられた外ヒレ部272の先端部は、下框15の屋内側ガラス溝側壁部153の段部153bに係止されている。外ヒレ部272は、溝幅方向T1の内側に弾性変形すると、凹部271の内部に収容可能とされている。
外ヒレ部272の先端部が段部152b,153bに係止された位置は、特許請求の範囲の第一位置に対応する。外ヒレ部272が凹部271の内部に収容された位置は、特許請求の範囲の第二位置に対応する。
屋外側ガラス溝側壁部152の段部152bの上側には、上方に向かって延びる上向き壁部152cが設けられている。屋内側ガラス溝側壁部153の段部153bの上側には、上方に向かって延びる上向き壁部153cが設けられている。第一側壁部27の上部274は、上方に向かって延びている。屋外側の第一側壁部27の上部274は、屋外側ガラス溝側壁部152の上向き壁部152cに当たっている。屋内側の第一側壁部27の上部274は、屋内側ガラス溝側壁部153の上向き壁部153cに当たっている。
第一側壁部27において溝幅方向T1の内側を向く面を内面27bとする。第一側壁部27の内面27bには、溝幅方向T1の内側に延びる第一内ヒレ部275が設けられている。第一内ヒレ部275の基端部275aは、下方に向かうにしたがって次第に溝幅方向T1の内側に向かうように鉛直面に対して内側に傾斜している。第一内ヒレ部275の基端部275aの先端側の先端部275bは、鉛直下方を向いてガラスパネル10の板面10bに圧着している。ガラスパネル10の板面10bに圧着する第一内ヒレ部275の先端部275bは、外ヒレ部272が段部152b,153bに係止される箇所よりも、側壁部26の基端部側である下方に位置している。
第二側壁部28において溝幅方向T1の外側を向く面を外面28aとする。第二側壁部28の外面28aには、溝幅方向T1の外側に突出する係止突起281が設けられている。屋外側の第二側壁部28は、下框15の上向き壁部152cの上端部に係止されている。屋内側の第二側壁部28は、下框15の上向き壁部153cの上端部に係止された樹脂框部156の上端部に係止されている。
第二側壁部28において溝幅方向T1の内側を向く面を内面28bとする。第二側壁部28の内面28bの上端部には、シール片282が設けられている。シール片282は、上方に向かうにしたがって次第に溝幅方向T1の内側に向かうように鉛直面に対して内側に傾斜している。シール片282は、ガラスパネル10の板面10bに圧着している。
第二側壁部28の内面28bの下端部には、溝幅方向T1の内側に延びる第二内ヒレ部283が設けられている。第二内ヒレ部283は、第一内ヒレ部275よりも側壁部26の延出方向の先端部側である上方に位置している。第二内ヒレ部283の基端部283aは、下方に向かうにしたがって次第に溝幅方向T1の内側に向かうように鉛直面に対して内側に傾斜している。第二内ヒレ部283の基端部283aの先端側の先端部283bは、鉛直下方を向いてガラスパネル10の板面10bに圧着している。
第二側壁部28の内面28bには、溝幅方向T1の内側に突出する突起284が設けられている。突起284は、第二内ヒレ部283よりも側壁部26の延出方向の先端部側であるわずかに上方に位置している。
グレチャン100が下框15に取り付けられる際の外ヒレ部272の変形について説明する。図4に示すように、ガラスパネル10にグレチャン100が取り付けられた状態で、ガラスパネル10の外縁部を下框15のガラス溝17内に挿入する。屋内側の第一側壁部27に設けられた外ヒレ部272は、下框15の上向き壁部153cに当たって、基端部が弾性変形して、先端部が鉛直上方を向くように変位して、凹部271の内部に収容される。図3に示すように、外ヒレ部272の先端部が上向き壁部153cを乗り越えると、外ヒレ部272の先端部を溝幅方向T1の外側を向けるように、基端部は弾性変形する。外ヒレ部272は、上方に向かうにしたがって次第に溝幅方向T1の外側に向かうように鉛直面に対して外側に傾斜する。外ヒレ部272の先端部は、下框15の屋外側ガラス溝側壁部152の段部152bに係止される。屋外側の第一側壁部27に設けられた外ヒレ部272も、上記に示す屋内側の第一側壁部27に設けられた外ヒレ部272と同様に変形するため、説明を省略する。
建具1では、グレチャン100の第一内ヒレ部275及び第二内ヒレ部283を形成する第二樹脂の硬度は、ベース部21及び第一側壁部27を形成する第一樹脂の硬度よりも低い。これによって、ガラスパネル10の外周端部をグレチャン100の内部に挿入する際に、第一内ヒレ部275及び第二内ヒレ部283が変形して抵抗とならないため、挿入しやすい。
グレチャン100の第一内ヒレ部275は第一側壁部27の基端部側に位置しているため、グレチャン100の内部にガラスパネル10の外周端部を挿入する際に、ガラスパネル10の端面10aがグレチャン100のベース部21に近接する直前にガラスパネル10の板面10bが第一内ヒレ部275に当たる。第一内ヒレ部275が第二側壁部28の先端部側や第二内ヒレ部283の近傍に位置している場合よりも、ガラスパネル10の外周端部0をグレチャン100の内部に挿入する際の摩擦抵抗が抑制され、円滑に挿入することができる。
グレチャン100のベース部21を形成する第一樹脂の硬度は、第二側壁部28、外ヒレ部272、第一内ヒレ部275及び第二内ヒレ部283を形成する第二樹脂の硬度よりも高い。これによって、ガラス溝17に挿入する際に、ガラスパネル10の外周端部を保持するベース部21が変形しにくいため、挿入しやすい。
グレチャン100の第一側壁部27を形成する第一樹脂の硬度は、第二側壁部28、外ヒレ部272、第一内ヒレ部275及び第二内ヒレ部283を形成する形成する第二樹脂の硬度よりも高い。これによって、ガラス溝17に挿入する際に、第一側壁部27がガラス溝17の上向き壁部152c,153cに接触した際の摩擦抵抗が小さく、円滑に挿入することができる。
グレチャン100がガラスパネルの外周端部に取り付けられた状態でガラスパネル10の外周端部をガラス溝17に挿入する際に、グレチャン100の外ヒレ部272は下框15の上向き壁部152c,153cに当たって、鉛直上方を向くように弾性変形して凹部271の内部に収容される。これによって、ガラス溝17に挿入する際に、外ヒレ部272が下框15の上向き壁部152c,153c等に干渉することなく、挿入しやすい。
グレチャン100は下框15のガラス溝17に装着された後には、外ヒレ部272はガラス溝17の段部152b,153bに係止される。これによって、グレチャン100がガラスパネル10ごと下框15のガラス溝17から外れることが抑制される。
グレチャン100の第一内ヒレ部275及び第二内ヒレ部283は、ガラスパネル10の板面10bに圧着している。これによって、ガラスパネル10にグレチャン100から抜ける方向に力が作用した際に、第一内ヒレ部275及び第二内ヒレ部283は抜ける方向の力に抗するため、ガラスパネル10がグレチャン100から抜けることを抑制することができる。
ガラスパネル10にグレチャン100から抜ける方向に力が作用した際に、第二内ヒレ部283の先端部がガラスパネル10の板面10bに引っ張られて抜ける方向に反転しようとする。この際に、第二内ヒレ部283は突起284に当たって反転が抑制される。これによって、ガラスパネル10がグレチャン100から抜けることを抑制することができる。
(第二実施形態)
次に、第二実施形態によるガラスパネルの端部保持部材について、主に図5を用いて説明する。下記に示す実施形態及び変形例の説明において、前述した部材と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
次に、第二実施形態によるガラスパネルの端部保持部材について、主に図5を用いて説明する。下記に示す実施形態及び変形例の説明において、前述した部材と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図5に示すように、グレチャン100Aの側壁部26Aは、第一側壁部27Aと、第二側壁部28Aと、を有している。第一側壁部27Aは、ベース部21の屋内外方向の端部から上方に延びている。第二側壁部28Aの下端部は、第一側壁部27Aの上端部に接続されている。第二側壁部28Aは、第一側壁部27Aの上端部から上方に延びている。
ベース部21と第一側壁部27Aとの角部の内面には、外方に凹む窪み部22が形成されている。第一側壁部27Aの厚みは、ベース部21の厚みよりも薄い。第一側壁部27Aは、上方に向かうにしたがって次第に溝幅方向T1の外側に向かうように鉛直面に対して外側に傾斜している。
グレチャン100Aは二色成形によって成形されている。ベース部21、第一側壁部27A、後述する外突起276及び内突起277は、第一樹脂で成形されている。第二側壁部28A及び後述する第二内ヒレ部283は、第二樹脂で成形されている。第一樹脂の硬度は、第二樹脂の硬度よりも高い。例えば、第一樹脂の硬度は100°程度であり、第二樹脂の硬度は70°程度である。
第一側壁部27Aの上下方向の中間の外面27aには、上方に突出する外突起276が設けられている。ガラスパネル10に上向きの力が作用した際に、外突起276はガラス溝17の段部152b,153bに当たって係止される。
第一側壁部27Aの内面27bには、溝幅方向T1の内側且つ下方に向かって突出する内突起277が設けられている。内突起277は、外突起276よりも、側壁部26の基端部側である下方に位置している。内突起277は、ガラスパネル10の板面10bに当たっている。
グレチャン100Aがガラスパネル10の外周端部に取り付けられた状態で、一対の外突起276間の距離A1は、ガラス溝17の上向き壁部152c,153c間の距離A2よりも長い。ガラスパネル10の外周端部をガラス溝17に挿入する際には、ベース部21と第一側壁部27Aとの角部に窪み部22が形成されていることによって、一対の第一側壁部27Aが溝幅方向T1の内側に狭くなる方向に撓みやすくなっている。一対の第一側壁部27Aに押圧されて上向き壁部152c,153cが溝幅方向T1の外側に広がって、第一側壁部27Aの外面27aが上向き壁部152c,153cの内面を摺動する。外突起276が上向き壁部152c,153cを乗り越えると、一対の第一側壁部27Aが溝幅方向T1の外側に広がって元の状態に戻る。
建具1では、グレチャン100Aの第二内ヒレ部283を形成する第二樹脂の硬度は、ベース部21及び第一側壁部27Aを形成する第一樹脂の硬度よりも低い。これによって、ガラスパネル10の外周端部をグレチャン100Aの内部に挿入する際に、第二内ヒレ部283が変形して抵抗とならないため、挿入しやすい。
グレチャン100Aの側壁部26Aの基端部側の部分である第一側壁部27Aには、硬度の高い内突起277が設けられている。これによって、ガラスパネル10の外周端部をグレチャン100Aの内部に挿入する際に、内突起277がガラスパネル10の板面10bを案内するため、挿入しやすい。
グレチャン100Aのベース部21を形成する第一樹脂の硬度は、第二側壁部28A及び第二内ヒレ部283を形成する第二樹脂の硬度よりも高い。これによって、ガラス溝17に挿入する際に、ガラスパネル10の外周端部を保持するベース部21が変形しにくいため、挿入しやすい。
グレチャン100Aの第一側壁部27Aを形成する第一樹脂の硬度は、第二側壁部28A及び第二内ヒレ部283を形成する形成する第二樹脂の硬度よりも高い。これによって、ガラス溝17に挿入する際に、第一側壁部27Aがガラス溝17の上向き壁部152c,153cに接触した際の摩擦抵抗が小さく、円滑に挿入することができる。
グレチャン100Aの硬度の高い内突起277によって、第一側壁部27Aの剛性が高められる。これによって、ガラス溝17に挿入する際に、ガラスパネル10の外周端部を保持する第一側壁部27Aが変形しにくいため、挿入しやすい。
ガラスパネル10に上向きの力が作用した際に、グレチャン100Aの外突起276はガラス溝17の段部152b,153bに当たって係止される。これによって、ガラスパネル10にグレチャン100Aから抜ける方向である上向きに力が作用した際に、外突起276がガラス溝17の段部152b,153bに当たって係止して、それ以上ガラスパネル10が上方に移動しないため、グレチャン100Aがガラスパネル10ごと下框15のガラス溝17から外れることが抑制される。
グレチャン100Aのの内突起277は、硬度の高い第一樹脂で形成されている。これによって、ガラスパネル10の板面10bに当たってガラスパネル10を確実に保持し、ガラスパネル10がグレチャン100Aから抜けることを抑制することができる。
グレチャン100Aのベース部21と第一側壁部27Aとの角部の内面には、外方に凹む窪み部22が形成されている。第一側壁部27Aの厚みは、ベース部21の厚みよりも薄い。これによって、ガラスパネル10を下框15のガラス溝17に挿入した後には、グレチャン100Aの第一側壁部27Aは溝幅方向T1の外側に広がり、外突起276がガラス溝17の段部152b,153bに係止可能な位置にまで確実に広がることができる。
(変形例1)
次に、変形例1によるガラスパネルの端部保持部材について、主に図6を用いて説明する。
次に、変形例1によるガラスパネルの端部保持部材について、主に図6を用いて説明する。
図6に示すように、グレチャン100Bの第一側壁部27Bの内面27bには、溝幅方向T1の内側に向かって突出する内突起278が設けられている。内突起278は、外突起276よりも、側壁部26の基端部側である下方に位置している。内突起278は、ガラスパネル10の板面10bに当たっている。
グレチャン100Bがガラスパネル10の外周端部に取り付けられた状態で、一対の外突起276間の距離A1は、ガラス溝17の上向き壁部152c,153c間の距離A2よりも長い。ガラスパネル10の外周端部をガラス溝17に挿入する際には、ベース部21と第一側壁部27Bとの角部に窪み部22が形成されていることによって、一対の第一側壁部27Bが溝幅方向T1の内側に狭くなる方向に撓みやすくなっている。第一側壁部27Bの外面27aが上向き壁部152c,153cの内面を摺動して、外突起276が上向き壁部152c,153cを乗り越えると、一対の第一側壁部27Bが溝幅方向T1の外側に広がって元の状態に戻る。
建具1では、グレチャン100Bの第二内ヒレ部283を形成する第二樹脂の硬度は、ベース部21及び第一側壁部27Bを形成する第一樹脂の硬度よりも低い。これによって、ガラスパネル10の外周端部をグレチャン100Bの内部に挿入する際に、第二内ヒレ部283が変形して抵抗とならないため、挿入しやすい。
グレチャン100Bの側壁部26Aの基端部側の部分である第一側壁部27Bには、硬度の高い内突起278が設けられている。これによって、ガラスパネル10の外周端部をグレチャン100Bの内部に挿入する際に、内突起278がガラスパネル10の板面10bを案内するため、挿入しやすい。
グレチャン100Bのベース部21を形成する第一樹脂の硬度は、第二側壁部28A及び第二内ヒレ部283を形成する第二樹脂の硬度よりも高い。これによって、ガラス溝17に挿入する際に、ガラスパネル10の外周端部を保持するベース部21が変形しにくいため、挿入しやすい。
グレチャン100Bの第一側壁部27Bを形成する第一樹脂の硬度は、第二側壁部28A及び第二内ヒレ部283を形成する形成する第二樹脂の硬度よりも高い。これによって、ガラス溝17に挿入する際に、第一側壁部27Aがガラス溝17の上向き壁部152c,153cに接触した際の摩擦抵抗が小さく、円滑に挿入することができる。
グレチャン100Bの硬度の高い内突起278によって、第一側壁部27Bの剛性が高められる。これによって、ガラス溝17に挿入する際に、ガラスパネル10の外周端部を保持する第一側壁部27Bが変形しにくいため、挿入しやすい。
グレチャン100Bの内突起278は、硬度の高い第一樹脂で形成されている。これによって、ガラスパネル10の板面10bに当たってガラスパネル10を確実に保持し、ガラスパネル10がグレチャン100Bから抜けることを抑制することができる。
(変形例2)
次に、変形例2によるガラスパネルの端部保持部材について、主に図7を用いて説明する。
次に、変形例2によるガラスパネルの端部保持部材について、主に図7を用いて説明する。
図7に示すように、グレチャン100Cの側壁部26Cは、第一側壁部27Cと、第二側壁部28Cと、を有している。第一側壁部27Cには、外突起276が設けられている。第二側壁部28Cには、係止突起281、シール片282、第二内ヒレ部283、突起284及び第三内ヒレ部285が設けられている。
第三内ヒレ部285は、第二側壁部28の内面28bの下端部に設けられている。第三内ヒレ部285は、第二内ヒレ部283の下方に位置している。第三内ヒレ部285は、硬度の低い第二樹脂で形成されている。第三内ヒレ部285の基端部285aは、下方に向かうにしたがって次第に溝幅方向T1の内側に向かうように鉛直面に対して内側に傾斜している。第三内ヒレ部285の基端部253aの先端側の先端部285bは、鉛直下方を向いてガラスパネル10の板面10bに圧着している。
グレチャン100Cがガラスパネル10の外周端部に取り付けられた状態で、一対の外突起276間の距離A1は、ガラス溝17の上向き壁部152c,153c間の距離A2よりも長い。ガラスパネル10の外周端部をガラス溝17に挿入する際には、ベース部21と第一側壁部27Cとの角部に窪み部22が形成されていることによって、一対の第一側壁部27Cが溝幅方向T1の内側に狭くなる方向に撓みやすくなっている。第一側壁部27cの外面27aが上向き壁部152c,153cの内面を摺動して、外突起276が上向き壁部152c,153cを乗り越えると、一対の第一側壁部27Cが溝幅方向T1の外側に広がって元の状態に戻る。
建具1では、グレチャン100Cの第二内ヒレ部283及び第三内ヒレ部285を形成する第二樹脂の硬度は、ベース部21及び第一側壁部27Cを形成する第一樹脂の硬度よりも低い。これによって、ガラスパネル10の外周端部をグレチャン100Cの内部に挿入する際に、第二内ヒレ部283及び第三内ヒレ部285が変形して抵抗とならないため、挿入しやすい。
グレチャン100Cのベース部21を形成する第一樹脂の硬度は、第二側壁部28C、第二内ヒレ部283及び第三内ヒレ部285を形成する第二樹脂の硬度よりも高い。これによって、ガラス溝17に挿入する際に、ガラスパネル10の外周端部を保持するベース部21が変形しにくいため、挿入しやすい。
グレチャン100Cの第一側壁部27Cを形成する第一樹脂の硬度は、第二側壁部28C、第二内ヒレ部283及び第三内ヒレ部285を形成する形成する第二樹脂の硬度よりも高い。これによって、ガラス溝17に挿入する際に、第一側壁部27Cがガラス溝17の上向き壁部152c,153cに接触した際の摩擦抵抗が小さく、円滑に挿入することができる。
グレチャン100Cの第一内ヒレ部275及び第三内ヒレ部285は、ガラスパネル10の板面10bに圧着している。これによって、ガラスパネル10にグレチャン100Cから抜ける方向に力が作用した際に、第一内ヒレ部275及び第三内ヒレ部285は抜ける方向の力に抗するため、ガラスパネル10がグレチャン100Cから抜けることを抑制することができる。
上述した実施の形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本開示の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、第一実施形態によるグレチャン100は、第一内ヒレ部275、第二内ヒレ部283及び外ヒレ部272を備えているが、これに限られない。内ヒレ部を少なくとも一つ備えていればよく、外ヒレ部272を備えていなくてもよい。
第二実施形態によるグレチャン100Aは、外突起276及び内突起277を備えているが、これに限られない。外突起276及び内突起277を備えていなくてもよい。
変形例1によるグレチャン100Bは、外突起276及び内突起278を備えているが、これに限られない。外突起276及び内突起278を備えていなくてもよい。
変形例2によるグレチャン100Cは、外突起276、第二内ヒレ部283及び第三内ヒレ部285を備えているが、これに限られない。内ヒレ部を少なくとも一つ備えていればよく、外突起276を備えていなくてもよい。
上記に示す実施形態では、引違い窓を例に挙げて説明したが、これに限られない。開きドアやFIX窓等も適用可能である。FIX窓の場合には、枠状部材は上枠、下枠、縦枠等の枠に対応する。
1…建具、10 ガラスパネル、10a 端面、10b 板面、12 障子、15 下框(枠状部材)、17 ガラス溝、21 ベース部、26 側壁部、100,100A,100B、100C グレージングチャンネル、グレチャン(端部保持部材)、272 外ヒレ部、275 第一内ヒレ部、283 第二内ヒレ部、276 外突起、277 内突起、T1 溝幅方向
Claims (6)
- ガラスパネルの端面に沿って配置されるベース部と、
前記ベース部の屋内外方向の端部から前記ガラスパネルの板面に沿って延びる側壁部と、
前記側壁部の内面からガラスパネルが取り付けられる枠状部材のガラス溝の溝幅方向の内側に向かって延び、前記ガラスパネルの板面に圧着する内ヒレ部と、を備え、
前記ベース部及び前記側壁部の基端部側の部分は第一樹脂で成形され、
前記内ヒレ部は第二樹脂で成形され、
前記第一樹脂の硬度は、前記第二樹脂の硬度よりも高いガラスパネルの端部保持部材。 - 前記側壁部の外面から前記溝幅方向の外側に向かって突出し、前記第一樹脂で成形された外突起を備え、
前記ガラスパネルが前記ガラス溝から抜ける方向に力が作用した際に、前記外突起は、前記ガラス溝に係止される請求項1に記載のガラスパネルの端部保持部材。 - 前記側壁部の外面から前記溝幅方向の外側に向かって延び、前記第二樹脂で形成された外ヒレ部を備え、
前記外ヒレ部は、前記ガラス溝に係止される請求項1または2に記載のガラスパネルの端部保持部材。 - 前記内ヒレ部は、前記側壁部の延出方向に離れて複数設けられている請求項1から3のいずれか一項に記載のガラスパネルの端部保持部材。
- 前記側壁部の基端部側の内面から前記溝幅方向の内側に向かって突出し、前記第一樹脂で成形された内突起を備え、
前記内突起は、前記ガラスパネルの板面に当たる請求項1から4のいずれか一項に記載のガラスパネルの端部保持部材。 - 前記ベース部と前記側壁部との角部の内面には、外方に凹む窪み部が形成されている請求項1から5のいずれか一項に記載のガラスパネルの端部保持部材。
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2022
- 2022-01-19 JP JP2022006293A patent/JP2023105459A/ja active Pending
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