JP6666150B2 - 建具 - Google Patents

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Description

本発明は、枠体内に障子を納めた引き違い障子や片引き障子等において内障子や外障子等の障子を枠体から取り外すことができる建具に関する。
従来、枠体内に外障子と内障子を納めた引き違い窓等の建具では、上枠の屋内側の見付け面を大きく上下方向に張り出させ、障子の上框の見え掛り面を小さくして意匠性と断熱性を向上させた隠し框構造のものが一般的に採用されている。また外障子と内障子の框体の見付け面(幅)を小さくすることで採光性を良好にすることができる。
例えば特許文献1に記載された引き違い窓は、枠体の室内側の上下方向と左右方向に延びる見付け面を見付け方向内側に張り出すことで、屋内側から見た際に枠体の見付け面によって障子の框体が隠れるようになっている。
特許第5621122号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載された引き違い窓では、内障子を屋内側から外そう(いわゆる内外し)とすると、内障子を上枠内に持ち上げて下框側を屋内側に回動させて下枠から外す際に、内障子の上框が上枠の見付け面に干渉するという不具合があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、上枠の屋内側の見付け面を張り出させて障子の框体の屋内側からの見えを小さくしても、容易に障子の内外しができるようにした建具を提供することを目的とする。
本発明による建具は、枠体内に障子を納めていて、障子の上框の少なくとも一部が上枠に重なるように配置した建具であって、上枠の金属上枠の屋内側に形成した垂下片部と、垂下片部の下端部から下方に向けて屋内側に後退するように形成された逃げ部材とを備え、前記逃げ部材は、前記垂下片部の下端部を囲う先端片に略対向する位置に軟質樹脂の樹脂片部を設け、該樹脂片部を上框の方向に突出させていることを特徴とする。
本発明によれば、障子の上框の少なくとも一部が水平方向において上枠に重なるように配置し、上枠の見付け面を大きくして障子の上框の屋内側からの見えを小さくした場合でも、障子を屋内側から外そうとすると障子の上框に対向する上枠の垂下片部に取り付けた逃げ部材はその先端部が下方に向けて屋内側に後退して上枠から離間するように形成されたため、金属下枠の垂下片部の先端を逃げ部材で囲っていても障子の回動軌跡に逃げ部材が干渉しない。そのため、障子の内外しをスムーズに行うことができる。
しかも、屋内側から見て障子の上框が少なくとも一部上枠に重なっていて上枠の見付け面を大きくし障子の上框の屋内側からの見えを小さくしたので、断熱性が高く意匠性と採光性が良好である。
また、上枠の垂下片部に取り付けた逃げ部材の先端部に設けた先端片から離間した位置に軟質樹脂の樹脂片部を対向させて設けて先端片と樹脂片部とで断熱層を形成することができて、屋外側から屋内側への熱伝導を一層抑制できる上に上枠方向に持ち上げた障子を屋内側に回動させる際に断熱層の樹脂片部に当接したとしても樹脂片部が弾性変形して逃げるため障子を容易に取り外しできると共に、変形した樹脂片部が緩衝材となるため障子と樹脂片部が接触したとしても損傷を防ぐことができる。
また、障子を上枠の方向に持ち上げた際に、逃げ部材の屋内側に後退する部分に対向する上框の部分を逃げ部材に対して逃げるようにテーパ部および凹部を形成してもよい。
障子を持ち上げた際に、逃げ部材の屋内側に後退する部分に対向する上框の部分にテーパ部および凹部を形成したため、樹脂部材との干渉を一層防いで取り外しが行える。しかも、上框の変位する部分を軟質の樹脂部材で形成すれば、接触しても上框と上枠の損傷を一層防止できる。
本発明による建具では、障子の上框の少なくとも一部が上枠に重なるように配置されているため断熱性と意匠性が良好である。しかも、上枠に取り付けた逃げ部材の先端部は下方に向けて屋内側に後退するように形成されているため、障子を屋内側に取り外す際に逃げ部材の屋内側に後退する部分に沿って回動することで上枠と干渉することなくスムーズに取り外すことができる。
本発明の第一実施形態による引き違い窓の要部縦断面図である。 図1に示す引き違い窓の要部水平断面図である。 図1に示す枠体の上枠と内外障子の上框との配置構成を示す要部拡大断面図である。 図1に示す引き違い障子において内障子を内外しする状態を示す要部縦断面図である。 図4の上枠部分と上框部分の拡大断面図である。 第一実施形態において外障子を外外しする状態を示す要部拡大縦断面図である。 第二実施形態による引き違い窓において内障子を内外しする状態を示す上枠と上框の要部拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態による建具の一例としての引き違い窓について添付図面により説明する。
本発明の第一実施形態による引き違い窓1を図1から図6に基づいて説明する。
図1及び図2に示す実施形態による引き違い窓1は、上枠2と下枠3と左右の縦枠4とで四角形枠状に形成された枠体5内に内障子7と外障子8が見込み方向に納められている。内障子7と外障子8はそれぞれ上框10と下框11と左右の縦框12、13とで四角形枠状に形成され、その内部に例えばペアガラス等の複層ガラス9が納められている。
図1及び図3において、枠体5の上枠2は主として金属上枠15で形成され、その屋内側の面に樹脂製の上部樹脂アングル16が連結されている。金属上枠15はその上面部をなす基部15aの見込み方向にみて屋外側端部から垂下する屋外側垂下片部15bと中間部から垂下する中間レール部15cと屋内側端部から垂下する屋内側垂下片部15dとを有している。
中間レール部15cにはその屋内側に断面略櫛形をなす中間樹脂枠17が連結され、屋内側垂下片部15dにはその屋外側の面に略板状の内側樹脂枠18が当接されている。しかも中間樹脂枠17と内側樹脂枠18は樹脂製の連結板14によって接続されてその係止部14aが基部15aの受け部15aaに係合されている。金属製の屋内側垂下片部15dは内側樹脂枠18と上部樹脂アングル16によって屋内外の面a1,a2が囲われている。
そして、屋外側垂下片部15bと中間レール部15cとの間に外障子8が走行可能に保持されている。中間レール部15cと屋内側垂下片部15dとの間にも内障子7が走行可能に保持されている。
また、図1に示す下枠3は主として金属下枠19で形成されており、金属下枠19の見込み方向に見て屋外側領域に外側レール20が形成され、屋内側領域には内側レール21が形成されている。外側レール20には外障子8の図示しない戸車が走行可能に載置され、内側レール21には内障子7の戸車が走行可能に載置され、それぞれ外障子8と内障子7の荷重を受けている。金属下枠19の屋内側端部には図4に示す木製の額縁22との間に樹脂製の下部樹脂アングル24が取り外し可能に設置されている。
また、図2において、左右の縦枠4は主として金属縦枠25で形成され、左側の金属縦枠25の屋内側に複数のホロー部を形成した樹脂縦枠26が連結され、右側の金属縦枠25の屋内側には上部樹脂アングル16と同様な構成を備えた側部樹脂アングル27が連結されている。
また、外障子8と内障子7は、複層ガラス9の四辺の框部が上框10、下框11、左右の縦框12,13で構成されている。複層ガラス9はグレージングチャンネルを介して金属上框10a、金属下框11a、左右の金属縦框12a、13aにそれぞれ設けたガラス受け部34で四辺の側縁部を支持されている。これら金属框の屋内側を樹脂上框10b、樹脂下框11b、左右の樹脂縦框12b、13bでそれぞれ覆っている。
なお、金属上枠15、金属下枠19、左右の金属縦枠25、金属上框10a、金属下框11a、左右の金属縦框12a、13aは例えばアルミ合金製である。
次に図3により上枠2の金属上枠15と内障子7の上框10との間の気密構造と断熱構造について説明する。金属上枠15の屋内側端部に形成した金属製の屋内側垂下片部15dは上端側の基部15aから垂下されており、その下端部の屋外側の面a2には受け部35が形成されている。この受け部35には気密材として例えば弾性を有するアルミ合金製のシール部材36が嵌合しており、その先端は内障子7の金属上框10aの面部10aaに当接して気密にシールしている。
なお、気密材としてアルミ合金等の金属に代えてゴム等の弾性部材を用いてもよい。屋内側垂下片部15dの屋内側の面a1には係合受け部37が形成されている。
また、金属上枠15の屋内側垂下片部15dに係合された樹脂製の上部樹脂アングル16は、段付き部16aを備えた本体部16bを有し、その先端片16cが金属製の屋内側垂下片部15dの下端に当接して覆っている。先端片16cと段付き部16aは下方に向かって内障子7の上框10から次第に離間する方向に階段形状を有している。
更に、上部樹脂アングル16は、段付き部16aの近傍先端側には基部が屋内側垂下片部15dに当接すると共に先端側が屋内側に屈曲して係合受け部37に係合可能な係止片38を有する。上部樹脂アングル16は、本体部16bから上方に延びていて先端側で屈曲または湾曲して屋内側垂下片部15dに当接する当接片39を形成している。
また、段付き部16aには屋外側即ち内障子7の上框10に向かって延びる軟質樹脂からなるヒレ部40が連結または一体形成されている。ヒレ部40の軟質樹脂は他の樹脂よりも軟質で弾性変形可能に形成されており、内障子7の上框10に当接している。内障子7を走行させるとヒレ部40が当接した状態で変位し、気密状態を維持する。
なお、ヒレ部40は他の樹脂と同様に比較的硬質の樹脂で形成してもよく、この場合には内障子7の上框10と非接触で近接することが気密を保持するために好ましい。
一方、内障子7の上框10には、金属上框10aの屋内側端部は例えば鉛直に延びる面部10aaが、上部樹脂アングル16のシール部材36に当接して気密にシールしている。シール部材36と面部10aaとで外気の屋内への通気を阻止する気密ラインを構成する。
また、金属上框10aに屋内側で連結された樹脂上框10bは、ヒレ部40が当接する部分が例えば平面状をなす屋内側鉛直部10baを形成している。更に、その下方部分は屋内側に向かって拡幅するように傾斜するテーパ部10bbを形成し、更にその下方側には先端に突起部を有する凹部10bcを形成している。
なお、樹脂上框10bは内障子7を枠体5から屋内側に外す際に上枠2に当接して損傷しないように軟質樹脂で形成してもよい。
そのため、上部樹脂アングル16の段付き部16aと先端片16cとヒレ部40とで、屋内側垂下片部15dに沿って屋外側から伝達される冷気の低温を断熱する断面略コの字状の断熱層42を構成し、断熱ラインを構成する。また、屋内側垂下片部15dの面a1,a2に付着した結露がその面a1,a2に沿って降下した場合でも断熱層42によって保持することができる。更にこの断熱層42に貯留された結露水がヒレ部40を経由して樹脂上框10bに流れ落ちても凹部10bcで貯留することができる。断熱層42において、先端片16cは上框10に非接触でヒレ部40は接触しているが、ヒレ部40も非接触でもよく上框10に近接する位置に延びていればよい。
そして、樹脂上框10bは凹部10bcから垂直面またはわずかに傾斜して降下する面と複層ガラス9側に傾斜する逆テーパ面10bdとを有している。これによって凹部10bcをあふれ出た結露水は樹脂上框10bに沿って流れて逆テーパ面10bdから複層ガラス9上に流れ落ちるため、室内に落下しない。
なお、図1及び図3において上枠2の金属上枠15における中間レール部15cの屋外側にも外障子8の上框10に当接する気密材としてシール部材36Aが設置されており、気密ラインを構成している。
また、中間レール部15cの屋内側に連結した中間樹脂枠17は、上述した屋内側垂下片部15dに取り付けた上部樹脂アングル16と同様な構成を有している。即ち、中間レール部15cの屋内側に連結した中間樹脂枠17も先端片17aが中間レール部15cの下端部に当接することで屋内側と先端を囲っている。
中間樹脂枠17の先端片17aと屋内側に傾斜するテーパ部17bと軟質樹脂製のヒレ部40Aとによって断面略コの字状の断熱層42Aを形成し、断熱層42Aによって断熱ラインを構成している。先端片17aとテーパ部17bとで下方に向かって外障子8の上框10から次第に離間するテーパ形状を形成している。
また、外障子8の金属上框10aに取り付けた樹脂上框10bにおいて、内障子7に設けた樹脂上框10bと同様に、ヒレ部40Aが当接する屋内側鉛直部10ba、テーパ部10bb、凹部10bc、凹部10bcから垂直またはわずかに傾斜して降下する面と逆テーパ面10bdとを有している。
なお、上部樹脂アングル16を屋内側垂下片部15dに係止させ、中間樹脂枠17を中間レール部15cに係止させることで、熱によって上部樹脂アングル16や中間樹脂枠17が伸縮することを抑制できる。
次に下枠3の金属下枠19と額縁22との間に設けた下部樹脂アングル24について図1により説明する。
下部樹脂アングル24は上述した上部樹脂アングル16と略同一の構成を有している。内障子7の金属下框11aは屋内側端部で樹脂下框11bとの係合部の更に下側に延びていて略L字状に屈曲している。金属下枠19の屋内側端部に設けた屋内側壁面19aは上下方向に延びており、上端部で金属下枠19と水平方向に重なっていて、その屋外側に受け部19bが形成されている。屋内側壁面19aの屋内側には係合受け部19cが形成されている。受け部19bに嵌合するアルミ合金製またはゴム製等の弾性部材からなるシール部材44が金属下枠19に当接して、冷気の屋内側への通気を阻止する気密材を構成する。
また、金属下枠19の屋内側壁面19aと額縁22との間には小さな間隙が形成され、その上部に下部樹脂アングル24が設置されている。下部樹脂アングル24はその基部が固定ボルトによって額縁22の段部に固定され、先端は屋内側壁面19aの上端に載置されて先端に形成した弾性を有する軟質樹脂製のヒレ部46が金属下框11aに当接している。
下部樹脂アングル24には、ヒレ部46の近傍で間隙内の下方に向けて係合受け部19cに係合可能な係止片48が形成され、更にその額縁22側には間隙内の下方に延びていて先端側で屈曲または湾曲して金属下枠19の屋内側壁面19aに向けて延びる当接片49を形成している。
そのため、下部樹脂アングル24は固定ボルトと係止片48によって額縁22と金属下枠19の係合受け部19cに係止されている。係止片48は屋内側壁面19aの屋内側に設けられているため、固定ボルトを外して下部樹脂アングル24のヒレ部46側の先端を引き上げると、当接片49が弾性変形することで係止片48が係合受け部19cから外れて取り外すことができる。そのため、下部樹脂アングル24も着脱交換可能である。
本第一実施形態による引き違い窓1は上述した構成を備えており、次に内障子7と外障子8の取り外し方法を説明する。
まず本第一実施形態による引き違い窓1の断熱性能と防露性能について説明する。図1及び図2に示す引き違い窓1は例えば中層階や高層階等のビルディングに設置されているものとする。引き違い窓1の外障子8と内障子7の閉鎖状態において、内障子7側では、低温の外気が、上枠2の中間レール部15c及び中間樹脂枠17と内障子7の上框10との間の空間を流れて屋内側垂下片部15d側に流れる。そして、屋内側垂下片部15dに設けたシール部材36が内障子7の金属上框10aに当接することで気密シールできる。この気密ラインによって外気がシール部材36を超えて屋内側に流れることを阻止する。
また、屋内側垂下片部15dと内障子7の上框10との間に流入する冷気の一部が屋内側垂下片部15dを冷却して下方に向けて冷気の低温を伝達する。この場合でも、上部樹脂アングル16の先端には断熱層42が形成されているために、上部樹脂アングル16を通して低温の伝達や屋内側への冷気の流入が阻止され、或いは低減できる。
また、屋内側垂下片部15dは屋外側の内側樹脂枠18と屋内側の上部樹脂アングル16によって先端と両面a1,a2を囲われているため、表面温度が高く結露を抑制できる。特に、屋内側垂下片部15dの先端と屋内側の面a1は、上部樹脂アングル16の断熱層42と当接片39に囲まれているために断熱効果を発揮して、屋内への低温の伝達を抑制すると共に屋内側垂下片部15dの屋内側の面a1に結露が生じることを低減できる。
しかし、一部の冷気は内側樹脂枠18を乗り越えて屋内側垂下片部15dに接触することで、屋内側垂下片部15dの内外の面a1,a2に結露が生じることがある。この場合でも、屋内側垂下片部15dは上部樹脂アングル16の当接片39で覆われており、屋内側に露出しないので屋内の人が結露を目視できない。
低温によって屋内側垂下片部15dの面a1,a2で結露して一部の結露水が下方に流れたとしても、断熱層42のヒレ部40で結露水を受け止めて保水することができる。断熱層42に保水された結露水が軟質樹脂のヒレ部40を経由して下方に流れる場合には、樹脂上框10bからテーパ部10bbを流れて凹部10bcに貯留される。これによっても結露水が屋内側を落下することを防止できる。
更に凹部10bcを結露水が溢れたとしても、この結露水は落下することなく、樹脂上框10bの垂直面またはわずかに傾斜して降下する面から逆テーパ面10bdを経由して複層ガラス9の表面に流れ落ちる。そのため、結露水の一部が内障子7の屋内側で樹脂上框10bから複層ガラス9を通って下方に流れたとしても目立たない。
また、金属上枠15の屋外側垂下片部15bと外障子8の上框10との間に低温の外気が進入した場合でも、内障子7の場合と同様に断熱できる。
次に内障子7の内外し方法について説明する。交換や掃除等のために内障子7を枠体5から屋内側に取り外す場合、本実施形態の引き違い窓1では、屋内側垂下片部15dの先端に上部樹脂アングル16の断熱層42を設けたため内障子7が干渉し易い。
図1に示す状態から内障子7を上枠2方向に持ち上げると、内障子7の樹脂上框10bのテーパ部10bbが上部樹脂アングル16の断熱層42の軟質樹脂製のヒレ部40近傍に移動する。この状態で図4に示すように、内障子7の下框11が下枠3の内側レール21と屋内側壁面19aより高い位置に至るので、内障子7を上框10を中心に上側に回動させる。
このとき、図4及び図5において、上框10における樹脂上框10bのテーパ部10bbがヒレ部40に当接するが、ヒレ部40は軟質樹脂であるためテーパ部10bbに押されて弾性変形して逃げる。また、上部樹脂アングル16は上框10側の先端片16cと段付き部16aは階段状に上框10から離間する形状であるため、回動する内障子7の樹脂上框10bが接触することを防止できる。そして、下框11が下部樹脂アングル24の屋内側に回動した内障子7を斜め方向に傾斜した状態で下方に引くことで取り外すことができる。
また、外障子8も同様に、上枠2方向に持ち上げて外障子8の樹脂上框10bのテーパ部10bbや凹部10bcを有する突起部がヒレ部40Aを押圧して弾性変形させた状態で(図6参照)、外障子8の上框10を中心に下框11を屋内側に回動させる。そして、外障子8の下框11の最下部の屋外側壁面11cが外側レール20、内側レール21、シール部材44A等を乗り越えて外障子8の上框10を下方に回動させることで、外障子8を枠体5から取り外すことができる。
また、引き違い窓1が1階やベランダを有する階に設置された場合には、外障子8(と内障子7)を屋外側に取り外ことができる。この場合、図6において、上述したように外障子8を上枠2方向に持ち上げてヒレ部40Aを樹脂上框10bのテーパ部10bbや凹部10bcを有する突起部で押圧した後に回動することで、下框11を外側に回動して屋外側に取り外すことができる。なお、内障子7も同様に上方に持ち上げて屋外側に回動させて取り外すことができる。
或いは、この場合でも内障子7は内外しにしてもよい。
上述のように本実施形態による引き違い窓1によれば、内障子7の上框10が部分的に上枠2に重なるように配置されているため断熱性と意匠性が良好である。また、上部樹脂アングル16と中間樹脂枠17の先端部にそれぞれ断熱層42、42Aを設けて断熱性を確保しながら内障子7、外障子8の内外しと外外しを容易に行える。
しかも、内障子7の内外しに際し、上枠2に取り付けた上部樹脂アングル16の先端部は階段状に形成され且つヒレ部40と共に断面コの字状の断熱層42を形成しているが、内障子7を上枠2内に持ち上げて屋内側に回動することでヒレ部40を弾性変形させて上部樹脂アングル16と干渉することなくスムーズに取り外すことができる。また、内障子7を持ち上げた状態で上部樹脂アングル16の階段状部分に対向する位置に樹脂上框10bのテーパ部10bbを形成したため、内障子7は一層スムーズに内外しの回転を行うことができる。
また、外障子8の内外しや外外しに際しても、中間樹脂枠17の先端部が先端片17aとテーパ部17bとでテーパ状に形成され且つヒレ部40Aと共に断面略コの字状の断熱層42Aを形成していても、外障子8を上枠2内に持ち上げて屋内側や屋外側に回動することで中間樹脂枠17と干渉することなくスムーズに内外外しを行える。しかも、内障子7や外障子8を持ち上げた際に、ヒレ部40,40Aは緩衝材となり損傷を防止できる。
なお、本発明による引き違い窓1は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜の変更や置換等が可能である。以下に、本発明の他の実施形態や変形例等について説明するが、上述した実施形態で説明した部品や部材等と同一または同様なものについては同一の符号を用いて説明を省略する。
上述した第一実施形態では内障子7の上框10に対向する上部樹脂アングル16の先端部を略階段状に形成し、外障子8の上框10に対向する中間樹脂枠17の先端部を略テーパ状に形成したが、この構成に代えて内障子7側の上部樹脂アングル16の先端部を略テーパ状に、外障子8側の中間樹脂枠17の先端部を略階段状に形成してそれぞれヒレ部40、40Aを設けてもよい。或いは、上部樹脂アングル16と中間樹脂枠17の両方に階段状または略テーパ状の先端部を形成してもよい。
次に本発明の第二実施形態による引き違い窓1Aの構成について図7により説明する。
本第二実施形態による引き違い窓1Aでは、第一実施形態による引き違い窓1と概略同一の構成を備えている。相違点として、上部樹脂アングル16の先端部は略階段状に形成されているが、ヒレ部40を設けてない。また、中間樹脂枠17の先端部は略テーパ状に形成されているが、ヒレ部40Aは設けていない。
本実施形態では断熱層42、42Aにヒレ部40,40Aを設けない点で断熱性の点で第一実施形態より劣るが、内障子7や外障子8の内外しや外外し等を上部樹脂アングル16や中間樹脂枠17と干渉することなく行える。
なお、本実施形態において、上部樹脂アングル16や中間樹脂枠17における断熱層42、42Aの形状は、断熱層42、42Aと干渉することなく内障子7や外障子8を内外しや外外しできるものであれば適宜形状を採用できる。例えば、上部樹脂アングル16の先端片16cから段付き部16a、中間樹脂枠17の先端片17aからテーパ部17bの終端部にかけて凹曲面または凸曲面形状に形成してもよい。
また、上部樹脂アングル16の先端部の略階段状の構成は一段に限らず複数段の階段状でもよい。中間樹脂枠17の先端部についても同様の構成を採用できる。
また、断熱層42,42Aにおける軟質樹脂のヒレ部40、40Aは樹脂片部を形成する。
また、上部樹脂アングル16や中間樹脂枠17は樹脂部材に限定されることなく金属部材でもよく、その場合、例えば屋内側垂下片部15dや中間レール部15cと一体形成してもよい。これらの樹脂部材や金属部材は逃げ部材を構成する。
しかも、内外しのために内障子7を上枠2の方向に持ち上げた際に、上枠2の逃げ部材の屋内側に後退する部分に対向する上框10の部分をテーパ部10bbに限定することなく階段形状や凹曲面等でもよく、上枠2の逃げ部材に対して下方に向けて逃げるよう変位させて形成してもよい。
また、上述した各実施形態において、断熱構造として屋内側垂下片部15dの屋内側と屋外側とに上部樹脂アングル16と内側樹脂枠18を設けて屋内側垂下片部15dの表面温度の低下と結露の抑制を行うようにしたが、内側樹脂枠18は必ずしも設置しなくてもよい。
また、上述した各実施形態では気密材を形成するシール部材36、36Aを屋内側垂下片部15dや中間レール部15cの受け部35に設けて内外障子7,8の上框10に当接させるようにしたが、これとは逆に上框10にシール部材36、36Aを取り付けて屋内側垂下片部15dや中間レール部15cに当接させてシールするようにしてもよい。
なお、本発明において、上部樹脂アングル16と中間樹脂枠17は樹脂部材を構成する。また、本発明は引き違い窓1に限定されることなく、片引き障子等の各種の複合建具や金属製や樹脂製等の建具に適用できる。
1 引き違い窓
2 上枠
7 内障子
8 外障子
10 上框
11 下框
10a 金属上框
10b 樹脂上框
15 金属上枠
15b 屋外側垂下片部
15c 中間レール部
15d 屋内側垂下片部
16 上部樹脂アングル
16a 段付き部
16c、17a 先端片
17 中間樹脂枠
17b テーパ部
36,36A、44,44A シール部材
40,40A ヒレ部
42、42A 断熱層

Claims (2)

  1. 枠体内に障子を納めていて、前記障子の上框の少なくとも一部が上枠に重なるように配置した建具であって、
    前記上枠の金属上枠の屋内側に形成した垂下片部と、
    前記垂下片部の下端部から下方に向けて屋内側に後退するように形成された逃げ部材とを備え
    前記逃げ部材は、前記垂下片部の下端部を囲う先端片に略対向する位置に軟質樹脂の樹脂片部を設け、該樹脂片部を上框の方向に突出させていることを特徴とする建具。
  2. 前記障子を前記上枠の方向に持ち上げた際に、前記逃げ部材の屋内側に後退する部分に対向する前記上框の部分を前記逃げ部材に対して逃げるようにテーパ部および凹部を形成した請求項1に記載された建具。
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