JP2023104054A - ギヤハウジングおよび電動アシスト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】必要な強度を確保しつつ軽量化を図りやすいギヤハウジング、および、該ギヤハウジングを備えた電動アシスト装置を提供する。【解決手段】ギヤハウジング16のホイール収容部25は、ホイール用筒部28と、円輪状のホイール用底部29とを有する。ホイール収容部25の軸方向一方側から見て、ホイール収容部25の中心部を始点とし、かつ、ウォーム収容部26の中心軸に直交する第1仮想直線L1と、ホイール収容部25の中心部を通過し、かつ、第1仮想直線L1との間の開き角度が0゜を含み60゜以下である基準仮想直線Lbとを考えたとき、ホイール用底部29の少なくとも一部分の肉厚が、基準仮想直線Lbの方向に関してウォーム収容部26に近い側から遠い側に向かうにしたがって小さくなっている。【選択図】図4

Description

本発明は、電動アシスト装置、および、電動アシスト装置を構成するギヤハウジングに関する。
ステアリング装置の分野では、ステアリングホイールの回転操作に要する力を軽減するため、操舵力伝達経路にアシスト駆動力を付与する電動アシスト装置を備えた、電動パワーステアリング装置が普及している。
図20~図22は、電動パワーステアリング装置の従来構造の1例として、国際公開第2019/087945号(特許文献1)に記載された構造を示している。
電動パワーステアリング装置100は、電動アシスト装置101を備える。
電動アシスト装置101は、ステアリングシャフト102の前端部にトーションバー104を介して接続された出力シャフト105を備え、該出力シャフト105にアシスト駆動力を付与する。
電動アシスト装置101は、ギヤハウジング106と、ウォーム減速機107と、電動モータ108と、後側ハウジング109とを、さらに備える。
ギヤハウジング106は、ステアリングコラム103の前端部に、後側ハウジング109を介して取り付けられている。ギヤハウジング106は、ホイール収容部110と、ウォーム収容部111と、ヒンジ部112とを一体的に備える。
ホイール収容部110は、内側に、ウォーム減速機107のウォームホイール113を収容する部分である。ホイール収容部110は、ウォームホイール113の周囲に配置される円筒状のホイール用筒部114と、ホイール用筒部114の前側の端部から径方向内側に向けて伸長した円輪状のホイール用底部115と、ホイール用底部115の径方向内側の端部に接続された略円筒状のホイール用嵌合筒部116とを有する。
ウォーム収容部111は、内側に、ウォーム減速機107のウォーム117を収容する部分である。ウォーム収容部111は、軸方向一方側(図21における上側)の端部が開口し、かつ、軸方向他方側(図21における下側)の端部が塞がれた、有底の筒状に構成されている。ウォーム収容部111は、ホイール収容部110の径方向外側の端部の周方向一部分に接続されている。ウォーム収容部111の中心軸は、ホイール収容部110の中心軸に対し、ねじれの位置に配置されている。ウォーム収容部111の内部空間は、ホイール収容部110の内部空間に連通している。
ヒンジ部112は、ホイール収容部110のうち、周方向に関してウォーム収容部111から外れた部分に接続され、該部分から前側に向けて突出している。ヒンジ部112は、挿通孔119を有し、該挿通孔119に、車体に取り付けられた左右方向に伸長するチルト軸120を挿通している。電動アシスト装置101、ステアリングコラム103、およびステアリングシャフト102は、車体に対し、チルト軸120を中心とする揺動を可能に支持されている。該揺動により、ステアリングホイールの上下位置の調節が可能とされている。図示の例では、ギヤハウジング106は、ホイール収容部110とウォーム収容部111との間に掛け渡された補強リブ121a、121bを、さらに備える。
ウォーム117は、軸方向中間部外周面にウォーム歯122を有する。ウォーム117は、ウォーム収容部111の内側に、玉軸受123a、123bにより回転自在に支持されている。
ウォームホイール113は、外周面にウォーム歯122と噛合するホイール歯124を有する。ウォームホイール113は、出力シャフト105の軸方向中間部に外嵌固定されている。出力シャフト105は、ギヤハウジング106および後側ハウジング109の内側に、玉軸受125a、125bにより回転自在に支持されている。
電動モータ108は、ウォーム収容部111の軸方向一方他側の端部に固定されている。電動モータ108のモータ出力軸118は、ウォーム117の基端部に、トルク伝達可能に接続されている。電動モータ108は、ウォーム減速機107を介して、出力シャフト105にアシスト駆動力を付与する。
国際公開第2019/087945号
従来の電動アシスト装置101において、アシスト駆動力の発生時には、ウォーム歯122とホイール歯124との噛合部から、ウォーム117およびウォームホイール113に噛み合い反力が加わる。さらに、これらの噛み合い反力は、ウォーム117から玉軸受123a、123bを介してウォーム収容部111に伝わり、かつ、ウォームホイール113から玉軸受125aを介してホイール収容部110に伝わる。その結果、ギヤハウジング106には、ウォーム収容部111とホイール収容部110とを、互いに離反する方向の力、および、互いにねじる方向の力が加わる。
ギヤハウジング106には、このような複雑な態様の力が加わるため、特にホイール収容部110では、ウォーム収容部111に近い箇所で、他の箇所に比べて、高い強度(剛性)が求められる。すなわち、ホイール収容部110には、それぞれの箇所によって、求められる強度が異なるという事情がある。しかしながら、従来構造では、ホイール収容部110を構成するホイール用底部115(補強リブ121a、121bを除く)の肉厚が全体的に均一であるため、ギヤハウジング106の軽量化を図る観点から、改良の余地がある。
本発明は、必要な強度を確保しつつ軽量化を図りやすいギヤハウジング、および、該ギヤハウジングを備えた電動アシスト装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様のギヤハウジングは、内側にウォームホイールを収容するホイール収容部と、内側にウォームを収容するウォーム収容部とを備える。
前記ホイール収容部は、前記ウォームホイールの周囲に配置されるホイール用筒部と、前記ホイール用筒部の軸方向一方側の端部から径方向内側に向けて伸長した円輪状のホイール用底部とを有する。
前記ウォーム収容部は、電動モータが固定される軸方向一方側の端部が開口した筒状に構成され、かつ、自身の中心軸が前記ホイール収容部の中心軸に対しねじれの位置に配置され、かつ、前記ホイール収容部の径方向外側の端部の周方向一部分に接続されている。
前記ホイール収容部の軸方向一方側から見て、前記ホイール収容部の中心部を始点とし、かつ、前記ウォーム収容部の中心軸に直交する第1仮想直線と、前記ホイール収容部の中心部を通過し、かつ、前記第1仮想直線との間の開き角度が0゜を含み75゜以下である(0゜~75゜の範囲に収まっている)基準仮想直線とを考えたとき、前記ホイール用底部の少なくとも一部分の肉厚が、前記基準仮想直線の方向に関して前記ウォーム収容部に近い側から遠い側に向かうにしたがって小さくなっている。前記第1仮想直線と前記基準仮想直線との間の開き角度は、60゜以下が好ましく、30゜以下がより好ましく、15゜以下がさらに好ましい。
本発明の一態様のギヤハウジングは、チルト軸を挿通するための挿通孔を有するヒンジ部を備える。前記ヒンジ部は、前記ホイール収容部の周方向一部分に接続され、かつ、該周方向一部分から前記ホイール収容部の軸方向前側に向けて突出している。
本発明の一態様のギヤハウジングでは、前記ホイール収容部の軸方向一方側から見て、前記ホイール収容部の中心部を始点とし、かつ、前記ヒンジ部の前記挿通孔の中心軸と直交する第2仮想直線を考えたとき、前記第1仮想直線と前記第2仮想直線との間の開き角度が0゜を含み135゜以下である(0゜~135゜の範囲に収まっている)。前記第1仮想直線と前記第2仮想直線との間の開き角度は、90゜以下が好ましく、60゜以下がより好ましく、30゜以下がさらに好ましい。
本発明の一態様のギヤハウジングでは、前記基準仮想直線が、前記第1仮想直線と前記第2仮想直線との間に挟まれた周方向範囲(前記第1仮想直線上、および/または、前記第2仮想直線上を含む)を通過する。
本発明の一態様のギヤハウジングでは、前記ホイール用底部の前記少なくとも一部分の軸方向一方側の側面または軸方向他方側の側面が、前記基準仮想直線の方向に関して前記ウォーム収容部に近い側から遠い側に向かうにしたがって、該少なくとも一部分の肉厚が小さくなる方向に傾斜した平面または曲面により構成されている。
本発明の一態様のギヤハウジングでは、前記ホイール収容部に対する前記ウォーム収容部の接続部である第1接続部の少なくとも一部分と、前記ホイール収容部に対する前記ヒンジ部の接続部である第2接続部の少なくとも一部分とが、前記ホイール収容部の周方向に関して互いに同じ位置に配置されており、前記ホイール収容部の軸方向一方側から見て、前記基準仮想直線が、前記第1接続部と前記第2接続部との両方を通過する。
本発明の一態様のギヤハウジングでは、前記ホイール用筒部のうち、前記基準仮想直線の方向に関して前記ウォーム収容部から遠い側の端部において、該ホイール用筒部の肉厚が、軸方向一方側から軸方向他方側に向かうにしたがって小さくなっている。
本発明の一態様の電動アシスト装置は、外周面にホイール歯を有するウォームホイールと、外周面に前記ホイール歯と噛合するウォーム歯を有するウォームと、前記ウォームホイールおよび前記ウォームを内側に収容するギヤハウジングと、前記ギヤハウジングに支持され、前記ウォームを回転駆動する電動モータとを備え、前記ギヤハウジングが、本発明の一態様のギヤハウジングにより構成される。
本発明の一態様によれば、必要な強度を確保しつつ軽量化を図りやすいギヤハウジング、および、該ギヤハウジングを備えた電動アシスト装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態の第1例の電動パワーステアリング装置の部分切断側面図である。 図2は、図1のA部の断面図である。 図3は、図1のB-B断面図である。 図4は、第1例のギヤハウジングを軸方向に関して前側から見た図である。 図5は、一部を省略して示す、図4のC-C断面図である。 図6は、一部を省略して示す、図4のD-D断面図である。 図7は、図5からホイール用底部およびホイール用嵌合筒部を抜き出して示す模式図である。 図8は、図5の下端部を抜き出して示す模式図である。 図9は、図8に示した部分を成形する金型を説明するための模式図である。 図10は、本発明の実施の形態の第2例に関する、図8に相当する図である。 図11は、第2例に関する、図9に相当する図である。 図12は、本発明の実施の形態の第3例に関する、図8に相当する図である。 図13は、本発明の実施の形態の第4例に関する、図8に相当する図である。 図14は、本発明の実施の形態の第5例に関する、図8に相当する図である。 図15は、本発明の実施の形態の第6例に関する、図8に相当する図である。 図16は、本発明の実施の形態の第7例を示す、図4に相当する図である。 図17は、図16のE-E断面図である。 図18は、本発明の実施の形態の第8例を示す、図2に相当する図である。 図19は、一部を省略して示す、図18のF-F断面図である。 図20は、電動パワーステアリング装置の従来構造の1例を示す断面図である。 図21は、図20のG-G断面図である。 図22は、従来構造の1例を構成するギヤハウジングの斜視図である。
[第1例]
本発明の実施の形態の第1例について、図1~図9を用いて説明する。
本例の電動パワーステアリング装置1は、図1に示すように、ステアリングホイール2と、ステアリングシャフト3と、ステアリングコラム4と、1対の自在継手5a、5bと、中間シャフト6と、ステアリングギヤユニット7と、電動アシスト装置8とを備える。
電動パワーステアリング装置1に関する以下の説明中、前後方向は、車両の前後方向を意味し、左右方向は、車両の幅方向を意味し、上下方向は、車両の上下方向を意味する。
ステアリングホイール2は、ステアリングシャフト3の後端部に支持固定されている。ステアリングシャフト3は、車体に支持されたステアリングコラム4の内側に、回転自在に支持されている。ステアリングシャフト3の前端部は、後側の自在継手5aと、中間シャフト6と、前側の自在継手5bとを介して、ステアリングギヤユニット7のピニオン軸9に接続されている。このため、運転者がステアリングホイール2を回転させると、ステアリングホイール2の回転は、ステアリングシャフト3と1対の自在継手5a、5bと中間シャフト6とを介して、ピニオン軸9に伝達される。ピニオン軸9の回転は、ピニオン軸9と噛合した、ステアリングギヤユニット7の不図示のラック軸の直線運動に変換される。この結果、1対のタイロッド10が押し引きされることで、左右の操舵輪にステアリングホイール2の回転操作量に応じた舵角が付与される。
本例の電動パワーステアリング装置1は、運転者の体格や運転姿勢に応じて、ステアリングホイール2の上下位置を調節するためのチルト機構を備える。このために、ステアリングコラム4の前端部に固定された電動アシスト装置8が、車体に対し、左右方向のチルト軸11を中心とする揺動変位を可能に支持されている。ステアリングホイール2の上下位置の調節は、ステアリングシャフト3、ステアリングコラム4、および電動アシスト装置8を、チルト軸11を中心として上下方向に揺動させることで行う。
電動アシスト装置8は、図2および図3に示すように、外周面にホイール歯13を有するウォームホイール12と、外周面にホイール歯13と噛合するウォーム歯15を有するウォーム14と、ウォームホイール12およびウォーム14を内側に収容するギヤハウジング16と、ギヤハウジング16に支持され、ウォーム14を回転駆動する電動モータ17とを備える。ウォームホイール12およびウォーム14は、互いに組み合わされることでウォーム減速機を構成する。
本例の電動アシスト装置8は、図2に示すように、ステアリングコラム4の前端部に固定されるセンサハウジング18をさらに備える。本例では、前側に配置されたギヤハウジング16と、後側に配置されたセンサハウジング18とを、互いに組み合わせることで、ハウジング19が構成されている。
本例の電動アシスト装置8は、トーションバー20および出力シャフト21をさらに備える。本例では、ステアリングシャフト3の前端部は、ハウジング19の内側に挿入され、かつ、トーションバー20を介して、出力シャフト21に連結されている。出力シャフト21の前端部は、ハウジング19の内側から前側に突出し、かつ、後側の自在継手5aを介して、中間シャフト6に連結されている(図1参照)。出力シャフト21は、軸方向に離隔した2箇所を、ハウジング19に対し、玉軸受22、23により回転自在に支持されている。
本例の電動アシスト装置8は、センサハウジング18の内側に収容され、かつ、出力シャフト21の周囲に配置されたトルクセンサ24をさらに備える。トルクセンサ24は、ステアリングホイール2からステアリングシャフト3に加えられたトルクの方向および大きさを検出する。電動モータ17は、トルクセンサ24の検出信号、トランスミッションに組み込まれた車速センサから出力される車速信号などに基づいて、ウォーム14を回転駆動することにより、ウォームホイール12を介して出力シャフト21にアシスト駆動力を付与する。この結果、運転者がステアリングホイール2を回転操作するのに要する力が軽減される。
以下、ギヤハウジング16、ウォーム14、ウォームホイール12、および電動モータ17について、さらに説明する。
本例では、ギヤハウジング16は、図2~図6に示すように、ホイール収容部25と、ウォーム収容部26と、ヒンジ部27とを備える。本例では、ギヤハウジング16は、アルミニウム合金などの軽合金、または、熱可塑性樹脂により、全体を一体的に構成されている。すなわち、以下に説明において、本例のギヤハウジング16を構成する各部分同士の接続は、一体的な接続を意味する。ギヤハウジング16は、たとえば、アルミニウム合金などの軽合金のダイキャスト成形、または、熱可塑性樹脂の射出成形により造ることができる。
ホイール収容部25は、内側にウォームホイール12を収容する部分である。なお、本例では、ホイール収容部25に関して、軸方向前側(図2および図5の左側)が軸方向一方側に相当し、軸方向後側(図2および図5の右側)が軸方向他方側に相当する。本例では、ホイール収容部25は、ウォームホイール12の周囲に配置される円筒状のホイール用筒部28と、ホイール用筒部28の軸方向前側の端部から径方向内側に向けて伸長した円輪状のホイール用底部29と、ホイール用底部29の径方向内側の端部に接続された略円筒状のホイール用嵌合筒部30とを有する。本例では、ホイール用底部29の径方向内側の端部は、ホイール用嵌合筒部30の軸方向中間部に接続されている。本例では、ギヤハウジング16とセンサハウジング18とを組み合わせてハウジング19を構成した状態で、ホイール用筒部28の後側の端部に、センサハウジング18の前側の端部が内嵌され、かつ、ホイール用筒部28の後側の端面に、センサハウジング18の前側の端面が当接する。
ウォーム収容部26は、内側にウォーム14を収容する部分である。本例では、ウォーム収容部26は、軸方向一方側(図3および図4における左側)の端部が開口し、かつ、軸方向他方側(図3および図4における右側)の端部が塞がれた、有底の筒状に構成されている。ただし、本発明を実施する場合には、ウォーム収容部を、軸方向一方側の端部と軸方向他方側の端部とのそれぞれが開口した筒状に構成し、軸方向他方側の端部の開口を蓋体で塞ぐこともできる。ウォーム収容部26は、ホイール収容部25の径方向外側の端部の周方向一部分に接続されている。本例では、ウォーム収容部26は、ホイール収容部25の上端部に接続されている。ウォーム収容部26の中心軸は、ホイール収容部25の中心軸に対し、ねじれの位置に配置されている。本例では、ウォーム収容部26の中心軸は、左右方向に配置されている。ウォーム収容部26の内部空間は、ホイール収容部25の内部空間に連通している。
本例では、ウォーム収容部26は、軸方向一方側の端部に、径方向外側に向けて伸長したモータ取付フランジ31を有する。モータ取付フランジ31は、電動モータ17を取り付ける部分であり、ギヤハウジング16のうち、電動モータ17の周辺部の剛性を高める機能を有する。
ヒンジ部27は、チルト軸11(図1参照)を挿通するための挿通孔32を有する。ヒンジ部27は、ホイール収容部25の周方向一部分に接続され、かつ、該周方向一部分からホイール収容部25の軸方向前側に向けて突出している。
本発明を実施する場合で、本例のように、ギヤハウジング16がヒンジ部27を備えている場合には、ホイール収容部25のホイール用底部29のうち、ウォーム収容部26およびヒンジ部27に近い部分の肉厚を大きくし、かつ、ウォーム収容部26およびヒンジ部27から遠い部分の肉厚を小さくする構成を採用することが、必要な強度を確保しつつ、軽量化を図る観点から好ましい。また、このような構成を採用する場合には、ホイール収容部25の周方向に関して、ウォーム収容部26とヒンジ部27との位置が互いに大きく離れていないことが好ましい。具体的には、図4に示すように、ホイール収容部25の軸方向前側から見て、ホイール収容部25の中心部Oを始点とし、かつ、ウォーム収容部26の中心軸に直交する第1仮想直線L1と、ホイール収容部25の中心部Oを始点とし、かつ、ヒンジ部27の挿通孔32の中心軸と直交する第2仮想直線L2を考えたとき、第1仮想直線L1と第2仮想直線L2との間の開き角度が0゜を含み135゜以下である(0゜~135゜の範囲に収まっている)ことが好ましい。より具体的には、該開き角度は、90゜以下が好ましく、60゜以下がより好ましく、30゜以下がさらに好ましい。本例では、該開き角度が0゜であり、第1仮想直線L1と第2仮想直線L2とが互いに重なっている。具体的には、本例では、ヒンジ部27は、ホイール用底部29の上端部およびウォーム収容部26の軸方向中間部の前側部に接続され、かつ、これらの部分からホイール収容部25の軸方向前側に向けて突出している。本例では、ヒンジ部27の挿通孔32の中心軸は、左右方向に配置されている。
本例では、図4に示すように、ホイール収容部25の軸方向前側から見て、ホイール収容部25の中心部Oを通過し、かつ、第1仮想直線L1との間の開き角度が0゜を含み75゜以下である(0゜~75゜の範囲に収まっている)基準仮想直線Lbとを考えたとき、ホイール用底部29の少なくとも一部分の肉厚が、基準仮想直線Lbの方向に関してウォーム収容部26に近い側から遠い側に向かうにしたがって小さくなっている。この点について、以下、具体的に説明する。
本発明を実施する場合、第1仮想直線L1と基準仮想直線Lbとの間の開き角度は、60゜以下が好ましく、30゜以下がより好ましく、15゜以下がさらに好ましい。本例では、該開き角度が0゜である。すなわち、基準仮想直線Lbは、第1仮想直線L1および第2仮想直線L2に重なっており、上下方向に伸長している。本例では、図4に示すように、ホイール収容部25に対するウォーム収容部26の接続部である第1接続部J1(=開き角度α1の範囲に存在する部分)の一部と、ホイール収容部25に対するヒンジ部27の接続部である第2接続部J2(=開き角度α2の範囲に存在する部分)の全体とが、ホイール収容部25の周方向に関して互いに同じ位置に配置されている。本例では、基準仮想直線Lbが、第1接続部J1と第2接続部J2との両方を通過している。
本例では、ホイール用底部29の全体の肉厚が、図4、図5、および図7に矢印S1で示す向き、すなわち基準仮想直線Lbの方向に関してウォーム収容部26に近い側から遠い側に向かうにしたがって小さくなっている。換言すれば、本例では、ホイール用底部29の全体の肉厚が、ウォーム収容部26の中心軸から離れる方向に向かうにしたがって小さくなっており、さらに換言すれば、ホイール用底部29の全体の肉厚が、上側から下側に向かうにしたがって小さくなっている。このために、本例では、図7に誇張して示すように、ホイール用底部29の後側面38を、ホイール収容部25の中心軸(=ホイール用底部29の中心軸)に対して直交する平面により構成し、かつ、ホイール用底部29の前側面39を、矢印S1で示す向きに向かうにしたがってホイール用底部29の肉厚が小さくなる方向、すなわち後側に向かう方向に傾斜した平面により構成している。
本例では、ホイール用底部29の肉厚は、ホイール収容部25の中心軸と基準仮想直線Lbとのいずれにも直交する方向(図4および図6における左右方向)に関して変化していない。
本例の構造を実施する場合には、ホイール用底部29のうち最も肉厚が大きい部分である上端部の肉厚t1と、ホイール用底部29のうち最も肉厚が小さい部分である下端部の肉厚t2との差は、任意に設定することができる。ただし、肉厚t2は、肉厚t1の90%以下とすることが好ましく、肉厚t1の80%以下とすることがより好ましい。ただし、本例の構造を実施する場合、ギヤハウジング16の強度を確保する観点から、ギヤハウジング16のうち、最も肉厚が小さい部分の肉厚を0.8mm以上確保することが好ましく、1mm以上確保することがより好ましい。
本例では、ホイール用筒部28の上半部、すなわち、ホイール用筒部28のうち、ホイール収容部25の中心軸(=ホイール用筒部28の中心軸)よりも上側の半部において、ホイール用筒部28の肉厚は、軸方向に関して変化していない。ただし、本発明を実施する場合、ホイール用筒部28の上半部において、ホイール用筒部28の肉厚を、後側から前側に向かうにしたがって小さく、または、大きくすることもできる。
本例では、ホイール用筒部28の下端部を含む、ホイール用筒部28の下半部、すなわち、ホイール用筒部28のうち、ホイール収容部25の中心軸よりも下側の半部において、ホイール用筒部28の肉厚は、前側から後側に向かうにしたがって小さくなっている。このために、本例では、ホイール用筒部28の下半部において、ホイール用筒部28の内周面40を、軸方向に関して直径が変化しない円筒面により構成し、かつ、ホイール用筒部28の外周面41を、前側から後側に向かうにしたがって直径が小さくなるテーパ筒面により構成している。本発明を実施する場合、ホイール用筒部の肉厚が前側から後側に向かうにしたがって小さくなる部分は、ホイール用筒部の下端部のみとすることもできる。ここでのホイール用筒部の下端部は、たとえば、ホイール用筒部のうち、ホイール用筒部の下端縁からの高さがホイール用筒部の外径の10%~30%程度の位置よりも、下側に位置する部分とすることができる。
本例の構造を実施する場合には、図8に示すように、ホイール用筒部28の下半部において、ホイール用筒部28のうち最も肉厚が大きい部分である前側の端部の肉厚t3と、ホイール用筒部28のうち最も肉厚が小さい部分である後側の端部の肉厚t4との差は、任意に設定することができる。ただし、肉厚t4は、肉厚t3の80%以下とすることが好ましい。なお、上述したとおり、肉厚t4が、ギヤハウジング16のうち、最も肉厚が小さい部分の肉厚に相当する場合、肉厚t4を0.8mm以上確保することが好ましく、これに伴い、肉厚t2、肉厚t3が適切に規定される。また、本発明を実施する場合には、ホイール用筒部28の下半部において、ホイール用筒部28の肉厚を、軸方向に関して一定、または、前側から後側に向かうにしたがって大きくすることもできる。本例では、肉厚t3を肉厚t2よりも小さくしている(t3<t2)。
なお、本発明を実施する場合には、ギヤハウジングが、ホイール用底部の軸方向側面から突出するリブ、ボスなどの突出部を備えた構成や、ホイール用筒部の周面から突出するリブ、フランジなどの突出部を備えた構成を採用することもできる。ただし、これらの突出部は、ホイール用底部およびホイール用筒部とは別個の部位である。つまり、これらの突出部の高さ寸法は、ホイール用底部およびホイール用筒部の肉厚とは無関係な寸法である。また、本例では、ホイール用底部29の径方向内側の端部に円筒状のホイール用嵌合筒部30が接続されているが、ホイール用嵌合筒部30もホイール用底部29とは別個の部位である。つまり、ホイール用嵌合筒部30の軸方向寸法は、ホイール用底部の肉厚とは無関係な寸法である。
本例では、ウォーム14は、図3に示すように、軸方向中間部外周面に、ホイール歯13と噛合するウォーム歯15を有し、かつ、軸方向一方側の端部の内周面に、雌スプライン33を有する。ウォーム14は、ウォーム収容部26の内側に、玉軸受34、35により、回転自在に支持されている。
ウォームホイール12は、図2および図3に示すように、外周面にホイール歯13を有し、かつ、ホイール収容部25の内側に回転自在に支持されている。このために、本例では、ウォームホイール12は、出力シャフト21のうち、2つの玉軸受22、23の間に位置する部分に外嵌固定されている。ホイール用軸受である玉軸受22は、ホイール収容部25のホイール用嵌合筒部30に内嵌され、かつ、出力シャフト21のうち、ウォームホイール12の前側に隣接する部分に外嵌されている。玉軸受23は、センサハウジング18の前側の端部に内嵌され、かつ、出力シャフト21のうち、ウォームホイール12の後側に隣接する部分に外嵌されている。
本例では、電動モータ17は、図3に示すように、ウォーム収容部26のモータ取付フランジ31に固定されている。本例では、電動モータ17は、モータ出力軸36の先端部外周面に、雄スプライン37を有する。雄スプライン37をウォーム14の雌スプライン33に係合させることにより、モータ出力軸36とウォーム14とをトルク伝達可能に接続している。本発明を実施する場合には、モータ出力軸とウォームとをトルク伝達可能に接続する方法は特に限定されず、たとえば、モータ出力軸とウォームとを、互いの軸芯ずれを吸収(許容)できるようなカップリングを介してトルク伝達可能に接続することもできる。
本例では、ギヤハウジング16を、ダイキャスト成形または射出成形により造る際には、溶融した材料の供給口となる金型のゲートを、ギヤハウジング16を成形するためのキャビティのうち、ウォーム収容部26を成形するためのウォーム収容部成形空間の上端部(図4のX1部に対応する部分)における1箇所または複数箇所に配置する。つまり、ゲートを、ウォーム収容部成形空間が上流側となるように配置する。これにより、ウォーム収容部成形空間を通過した材料が、キャビティのうちヒンジ部27を成形するためのヒンジ部成形用空間、および、キャビティのうちホイール収容部25を成形するためのホイール収容部成形空間側に流動するようにしている。
本例では、ギヤハウジング16を、ダイキャスト成形または射出成形により造る際に、ホイール収容部25の下半部を成形するための金型として、図9に示すように、ホイール用底部29の前側面39を成形する固定型A1と、ホイール用底部29の後側面38およびホイール用筒部28の内周面40を成形する移動型B1と、ホイール用筒部28の外周面41を成形する移動型B2とを用いる。移動型B1、B2は、固定型A1に対する軸方向(図9における左右方向)の遠近動が可能である。本例では、キャビティに流し込んだ材料が固化した後、キャビティからギヤハウジング16を取り出す際に、ホイール用筒部28の外周面41の傾斜が、移動型B2に対する抜き勾配として利用される。
本例の電動アシスト装置8では、アシスト駆動力の発生時に、ウォーム歯15とホイール歯13との噛合部から、ウォーム14およびウォームホイール12に噛み合い反力が加わる。さらに、これらの噛み合い反力は、ウォーム14から玉軸受34、35を介してウォーム収容部26に伝わり、かつ、ウォームホイール12から玉軸受22を介してホイール収容部25に伝わる。その結果、ギヤハウジング16には、図4に示すように、ウォーム収容部26とホイール収容部25とを、互いに離反する方向の力F1、および、互いにねじる方向の力F2が加わる。なお、互いにねじる方向の力F2は、ウォーム歯15およびホイール歯13のうち、少なくともウォーム歯15がリード角を有することに基づいて発生する。また、互いにねじる方向の力F2の向きは、ウォーム14の回転方向に応じて反転する。
ギヤハウジング16には、このような複雑な態様の力F1、F2が加わるため、特にギヤハウジング16を構成するホイール収容部25では、ウォーム収容部26に近い箇所や、ねじる方向の力F2を支承するヒンジ部27に近い箇所で、他の箇所に比べて、高い強度(剛性)が求められる。したがって、本例では、ホイール収容部25の上半部は、力F1、F2に対する強度(剛性)を確保するために、その肉厚を大きくすることが望ましい。一方、ホイール収容部25の下半部は、力F1、F2の影響を余り受けないため、軽量化の観点から、その肉厚を小さくすることが望ましい。
この点に関して、本例では、図4に示すように、ホイール収容部25の軸方向前側から見て、ホイール収容部25の中心部Oを通過し、かつ、第1仮想直線L1との間の開き角度が0゜を含み60゜以下である基準仮想直線Lbを考えたとき、ホイール用底部29の全体の肉厚が、基準仮想直線Lbの方向に関してウォーム収容部26に近い側から遠い側に向かうにしたがって小さくなっている。より具体的には、本例では、該開き角度が0゜であり、基準仮想直線Lbが、第1接続部J1と第2接続部J2との両方を通過して、上下方向に伸長している。その結果、ホイール用底部29の全体の肉厚が、上側から下側に向かうにしたがって小さくなっている。すなわち、ホイール収容部25の上半部の肉厚が大きくなっており、ホイール収容部25の下半部の肉厚が小さくなっている。このため、ホイール収容部25の上半部の強度の確保と、ギヤハウジング16の軽量化とを両立しやすい。つまり、本例では、ギヤハウジング16について、必要な強度を確保しつつ、軽量化を図りやすい。
本例では、ホイール用筒部28の下半部において、ホイール用筒部28の肉厚が、前側から後側に向かうにしたがって小さくなっている。したがって、この点からも、ギヤハウジング16の軽量化に寄与することができる。
さらに、本例の電動アシスト装置8を構成するギヤハウジング16によれば、製造時の成形性を確保しやすい。
すなわち、ダイキャスト成形または射出成形により製品を造る場合、キャビティ内において、材料の流路面積が下流側に向かうにしたがって小さくなっていると、材料の流速が徐々に増加し、製品の成形性が良くなる。この点に関して、本例では、ギヤハウジング16を構成するホイール用底部29の全体の肉厚が、図4、図5、および図7に矢印S1で示す向き、すなわち、基準仮想直線Lbの方向に関してウォーム収容部26に近い側から遠い側に向かうにしたがって小さくなっている。このため、ギヤハウジング16を、ダイキャスト成形または射出成形により造る際に、ウォーム収容部成形空間からホイール収容部成形空間に流動した材料を、ホイール収容部成形空間において、基準仮想直線Lbの方向に関してウォーム収容部成形空間に近い側から遠い側に向けて効率良く流動させることができる。したがって、このことから、ギヤハウジング16の製造時の成形性を確保しやすい。
特に、本例では、ホイール用底部29の前側面39が、矢印S1で示す向きに向かうにしたがって後側に向かう方向に傾斜した平面、すなわちテーパ面により構成されてる。このため、ホイール用底部の前側面が階段状の段付面により構成されている場合に比べて、ウォーム収容部成形空間からホイール収容部成形空間に流動した材料を、ホイール用底部29の前側面39に沿って円滑に流動させることができる。したがって、このことからも、ギヤハウジング16の製造時の成形性を確保しやすい。
本例では、ギヤハウジング16を構成するホイール用筒部28の下半部において、ホイール用筒部28の肉厚が、前側から後側に向かうにしたがって小さくなっている。このため、ギヤハウジング16を、ダイキャスト成形または射出成形により造る際に、ホイール用筒部28の下半部を成形する空間において、ホイール用底部29を成形する空間からホイール用筒部28を成形する空間に流動した材料を、前側から後側に向けて効率良く流動させることができる。したがって、このことからも、ギヤハウジング16の製造時の成形性を確保しやすい。
[第2例]
本発明の実施の形態の第2例について、図10および図11を用いて説明する。
本例の場合も、図10に示すように、ギヤハウジング16aを構成するホイール収容部25aのホイール用筒部28aの下半部において、ホイール用筒部28aの肉厚は、前側から後側に向かうにしたがって小さくなっている。このために、本例では、ホイール用筒部28aの下半部において、ホイール用筒部28aの外周面41aを、軸方向に関して直径が変化しない円筒面により構成し、かつ、ホイール用筒部28aの内周面40aを、前側から後側に向かうにしたがって直径が大きくなるテーパ筒面により構成している。
本例では、ギヤハウジング16aを、ダイキャスト成形または射出成形により造る際に、ホイール収容部25aの下半部を成形するための金型として、図11に示すように、ホイール用底部29の前側面39およびホイール用筒部28aの外周面41aを成形する固定型A2と、ホイール用底部29の後側面38およびホイール用筒部28aの内周面40aを成形する移動型B3とを用いる。移動型B3は、固定型A2に対する軸方向(図11における左右方向)の遠近動が可能である。本例では、キャビティに流し込んだ材料が固化した後、キャビティからギヤハウジング16aを取り出す際に、ホイール用筒部28aの内周面40aの傾斜が、移動型B3に対する抜き勾配として利用される。その他の構成および作用効果は、第1例と同様である。
[第3例]
本発明の実施の形態の第3例について、図12を用いて説明する。
本例の場合も、ギヤハウジング16bを構成するホイール収容部25bのホイール用底部29aの全体の肉厚は、上側から下側に向かうにしたがって小さくなっている。このために、本例では、図12に示すように、ホイール用底部29aの前側面39aを、ホイール収容部25aの中心軸に対して直交する平面により構成し、かつ、ホイール用底部29aの後側面38aを、上側から下側に向かうにしたがって前側に向かう方向に傾斜した平面により構成している。その他の構成および作用効果は、第1例と同様である。
[第4例]
本発明の実施の形態の第4例について、図13を用いて説明する。
本例では、ギヤハウジング16cのホイール収容部25cは、ホイール用筒部28aが第2例と同じ構造を有し、かつ、ホイール用底部29aが第3例と同じ構造を有する。その他の構成および作用効果は、第2例と同様である。
[第5例]
本発明の実施の形態の第5例について、図14を用いて説明する。
本例では、ギヤハウジング16dを構成するホイール収容部25dのホイール用底部29bの前側面39bは、上側から下側に向かうにしたがって後側に向かう方向に傾斜した凹曲面により構成されている。その他の構成および作用効果は、第2例と同様である。
[第6例]
本発明の実施の形態の第6例について、図15を用いて説明する。
本例では、ギヤハウジング16eを構成するホイール収容部25eのホイール用底部29cの前側面39cは、下端寄り部分に、上側から下側に向かうにしたがって後側に向かう方向に傾斜した傾斜面部42を有する。前側面39cのうち、傾斜面部42よりも上側の部分、および、傾斜面部42よりも下側の部分は、それぞれがホイール収容部25eの中心軸に対して直交する平面により構成されている。その他の構成および作用効果は、第2例と同様である。
本発明を実施する場合、第6例のように、ホイール用底部の側面の一部にのみ傾斜面部を設ける場合、基準仮想直線の方向に関する該傾斜面部の位置および範囲は、任意に設定することができる。
[第7例]
本発明の実施の形態の第7例について、図16および図17を用いて説明する。
本例では、図16に示すように、ギヤハウジング16fのホイール収容部25fの軸方向前側から見て、ホイール収容部25fの中心部Oを始点とし、かつ、ウォーム収容部26の中心軸に直交する第1仮想直線L1と、ホイール収容部25fの中心部Oを始点とし、かつ、ヒンジ部27の挿通孔32の中心軸と直交する第2仮想直線L2とを考えたとき、第1仮想直線L1と第2仮想直線L2との間の開き角度θが、120゜程度である。
これにより、本例では、ギヤハウジング16fのホイール収容部25fに対するウォーム収容部26の接続部である第1接続部J1と、ホイール収容部25fに対するヒンジ部27の接続部である第2接続部J2とが、ホイール収容部25fの周方向に関して互いに異なる位置に配置されている。具体的には、ヒンジ部27は、ホイール収容部25fの軸方向前側から見て、ホイール収容部25fの中心部Oを通過し、かつ、第1仮想直線L1と重なる第3仮想直線L3を挟んだ両側の領域a1、a2のうち、ウォーム収容部26の軸方向に関する一方側の端部が存在する領域a1に配置されている。
本例では、ホイール収容部25fの軸方向前側から見て、基準仮想直線Lbが、第1仮想直線L1と第2仮想直線L2との間に挟まれた周方向範囲(=開き角度θの範囲)の周方向中央部を通過する。すなわち、本例では、第1仮想直線L1と基準仮想直線Lbとの間の開き角度は、θ/2=60゜程度である。本発明を実施する場合、基準仮想直線を、本例の基準仮想直線Lbに対して±15゜程度以内の範囲で傾いた直線とすることもできる。
本例の場合も、ホイール用底部29dの全体の肉厚が、図16および図17に矢印S1で示す向き、すなわち、基準仮想直線Lbの方向に関してウォーム収容部26に近い側から遠い側に向かうにしたがって小さくなっている。また、本例の場合も、ホイール用筒部28bのうち、基準仮想直線Lbの方向に関してウォーム収容部26に近い側の半部において、ホイール用筒部28bの肉厚は、軸方向に関して変化していない。これに対し、ホイール用筒部28bのうち、基準仮想直線Lbの方向に関してウォーム収容部26から遠い側の半部において、ホイール用筒部28bの肉厚は、前側から後側に向かうにしたがって小さくなっている。
本例では、ギヤハウジング16fを、ダイキャスト成形または射出成形により造る際には、溶融した材料の供給口となる金型のゲートを、ギヤハウジング16fを成形するためのキャビティのうち、ウォーム収容部26の軸方向に関して、ウォーム収容部26およびヒンジ部27の一方側の端部を成形する空間部分(図16のX2部に対応する部分)の1箇所または複数箇所に配置する。その他の構成および作用効果は、第1例と同様である。
[第8例]
本発明の実施の形態の第8例について、図18および図19を用いて説明する。
本例の電動アシスト装置8aのハウジング19aでは、ステアリングコラム4の前端部に固定される略円筒状のセンサハウジング18aの前端部に、ギヤハウジング16gが一体的に接続されている。すなわち、本例では、センサハウジング18aとギヤハウジング16gとが、アルミニウム合金などの軽合金、または、熱可塑性樹脂により、一部品として構成されている。
本例では、ギヤハウジング16gは、ホイール収容部25と、ウォーム収容部26とを備えるが、ヒンジ部を備えていない。ホイール収容部25およびウォーム収容部26は、第1例と同様の構成を有し、かつ、第1例とは前後方向の向きが逆になっている。したがって、本例では、ホイール収容部25に関して、軸方向後側(図18の右側)が軸方向一方側に相当し、軸方向前側(図18の左側)が軸方向他方側に相当する。センサハウジング18aの前端部は、ホイール収容部25を構成するホイール用嵌合筒部30の後端部に接続されている。
本例のハウジング19aは、一部品として構成されたセンサハウジング18aおよびギヤハウジング16gと、蓋体43とを組み合わせてなる。蓋体43は、全体を略円輪状に構成された本体部44と、本体部44の上端部から軸方向前側に突出したヒンジ部27とを備える。ハウジング19aを構成した状態で、ホイール用筒部28の前側の端部に、本体部44の後側の端部が内嵌されている。
本例では、前側の玉軸受22は、蓋体43の本体部44に内嵌されており、後側の玉軸受23は、ギヤハウジング16gのホイール用嵌合筒部30に内嵌されている。その他の構成および作用効果は、第1例と同様である。
本発明は、上述した各実施の形態の構造を、矛盾が生じない範囲で適宜組み合わせて実施することができる。
1 電動パワーステアリング装置
2 ステアリングホイール
3 ステアリングシャフト
4 ステアリングコラム
5a、5b 自在継手
6 中間シャフト
7 ステアリングギヤユニット
8、8a 電動アシスト装置
9 ピニオン軸
10 タイロッド
11 チルト軸
12 ウォームホイール
13 ホイール歯
14 ウォーム
15 ウォーム歯
16、16a、16b、16c、16d、16e、16f、16g ギヤハウジング
17 電動モータ
18、18a センサハウジング
19、19a ハウジング
20 トーションバー
21 出力シャフト
22 玉軸受
23 玉軸受
24 トルクセンサ
25、25a、25b、25c、25d、25e、25f ホイール収容部
26 ウォーム収容部
27 ヒンジ部
28、28a、28b ホイール用筒部
29、29a、29b、29c、29d ホイール用底部
30 ホイール用嵌合筒部
31 モータ取付フランジ
32 挿通孔
33 雌スプライン
34 玉軸受
35 玉軸受
36 モータ出力軸
37 雄スプライン
38、38a 後側面
39、39a、39b、39c 前側面
40、40a 内周面
41、41a 外周面
42 傾斜面部
43 蓋体
44 本体部
100 電動パワーステアリング装置
101 電動アシスト装置
102 ステアリングシャフト
103 ステアリングコラム
104 トーションバー
105 出力シャフト
106 ギヤハウジング
107 ウォーム減速機
108 電動モータ
109 後側ハウジング
110 ホイール収容部
111 ウォーム収容部
112 ヒンジ部
113 ウォームホイール
114 ホイール用筒部
115 ホイール用底部
116 ホイール用嵌合筒部
117 ウォーム
118 モータ出力軸
119 挿通孔
120 チルト軸
121a、121b 補強リブ
122 ウォーム歯
123a、123b 玉軸受
124 ホイール歯
125a、125b 玉軸受

Claims (8)

  1. 内側にウォームホイールを収容するホイール収容部と、内側にウォームを収容するウォーム収容部と、を備え、
    前記ホイール収容部は、前記ウォームホイールの周囲に配置されるホイール用筒部と、前記ホイール用筒部の軸方向一方側の端部から径方向内側に向けて伸長した円輪状のホイール用底部とを有し、
    前記ウォーム収容部は、電動モータが固定される軸方向一方側の端部が開口した筒状に構成され、かつ、自身の中心軸が前記ホイール収容部の中心軸に対しねじれの位置に配置され、かつ、前記ホイール収容部の径方向外側の端部の周方向一部分に接続されており、
    前記ホイール収容部の軸方向一方側から見て、前記ホイール収容部の中心部を始点とし、かつ、前記ウォーム収容部の中心軸に直交する第1仮想直線と、前記ホイール収容部の中心部を通過し、かつ、前記第1仮想直線との間の開き角度が0゜を含み75゜以下である基準仮想直線とを考えたとき、前記ホイール用底部の少なくとも一部分の肉厚が、前記基準仮想直線の方向に関して前記ウォーム収容部に近い側から遠い側に向かうにしたがって小さくなっている、
    ギヤハウジング。
  2. チルト軸を挿通するための挿通孔を有するヒンジ部を備え、
    前記ヒンジ部は、前記ホイール収容部の周方向一部分に接続され、かつ、該周方向一部分から前記ホイール収容部の軸方向前側に向けて突出している、
    請求項1に記載のギヤハウジング。
  3. 前記ホイール収容部の軸方向一方側から見て、前記ホイール収容部の中心部を始点とし、かつ、前記ヒンジ部の前記挿通孔の中心軸と直交する第2仮想直線を考えたとき、前記第1仮想直線と前記第2仮想直線との間の開き角度が0゜を含み135゜以下である、請求項2に記載のギヤハウジング。
  4. 前記基準仮想直線が、前記第1仮想直線と前記第2仮想直線との間に挟まれた周方向範囲を通過する、請求項3に記載のギヤハウジング。
  5. 前記ホイール用底部の前記少なくとも一部分の軸方向一方側の側面または軸方向他方側の側面が、前記基準仮想直線の方向に関して前記ウォーム収容部に近い側から遠い側に向かうにしたがって、該少なくとも一部分の肉厚が小さくなる方向に傾斜した平面または曲面により構成されている、請求項1~4のいずれかに記載のギヤハウジング。
  6. 前記ホイール収容部に対する前記ウォーム収容部の接続部である第1接続部の少なくとも一部分と、前記ホイール収容部に対する前記ヒンジ部の接続部である第2接続部の少なくとも一部分とが、前記ホイール収容部の周方向に関して互いに同じ位置に配置されており、
    前記ホイール収容部の軸方向一方側から見て、前記基準仮想直線が、前記第1接続部と前記第2接続部との両方を通過する、
    請求項2または請求項2を引用する請求項3~5のいずれかに記載のギヤハウジング。
  7. 前記ホイール用筒部のうち、前記基準仮想直線の方向に関して前記ウォーム収容部から遠い側の端部において、該ホイール用筒部の肉厚が、軸方向一方側から軸方向他方側に向かうにしたがって小さくなっている、請求項1~6のいずれかに記載のギヤハウジング。
  8. 外周面にホイール歯を有するウォームホイールと、
    外周面に前記ホイール歯と噛合するウォーム歯を有するウォームと、
    前記ウォームホイールおよび前記ウォームを内側に収容するギヤハウジングと、
    前記ギヤハウジングに支持され、前記ウォームを回転駆動する電動モータと、を備え、
    前記ギヤハウジングが、請求項1~7のいずれかに記載のギヤハウジングにより構成される、
    電動アシスト装置。
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