JP2023103656A - ブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成でブレーキ装置から十分にエアを排出して良好な動作状態を確保する。【解決手段】マスタシリンダは、内部空間が液圧室として形成されリザーバタンクに連通される補給孔を有するハウジングと、ハウジングに対して移動されることにより液圧室における作動液の液圧を変化させるピストンと、ピストンと一体になって移動されハウジングとピストンの間をシールするシール部材とを有し、ピストンの移動位置として第1の位置と第2の位置と第3の位置がピストンの移動方向において順に並んで存在し、第1の位置において補給孔と液圧室とが連通され、第2の位置においてシール部材によって補給孔が閉塞され、第3の位置においてシール部材によって補給孔が閉塞された状態で液圧室における作動液の液圧が負圧にされる。【選択図】図4

Description

本発明は、自動車等の車両に搭載されるブレーキ装置についての技術分野に関する。
車両に搭載されるブレーキ装置には、作動液の液圧を利用した液圧式のものが知られている。液圧式のブレーキ装置は、ブレーキペダルの踏力をマスタシリンダで液圧に変換し、液圧回路を介して伝達された液圧を制動機構において制動力に変換することによって車輪の制動を行う。こうした液圧式のブレーキ装置においては、作動液中にエア(気泡)が混入するとブレーキ性能の低下やブレーキ装置の不具合を来すおそれがある。そのため、液圧式のブレーキ装置には、発生したエアを排出するための排出機構を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2009-133444号公報
一般に、ブレーキ装置におけるエアの排出は、制動機構に設けられたブリーダ(エア抜きバルブ)を開放した状態においてマスタシリンダに貯留されている作動液の液圧を大きくすることにより、エアを作動液と共にブリーダから押し出す方法によって行われる。
ところで、近年、ブレーキ装置の高機能化に伴い、液圧回路や制動機構の形状の複雑化が進んでいる。複雑化した液圧回路や制動機構においては、入り組んだ部分にエアが滞留し易くなり、上記したエアの排出方法ではブレーキ装置から十分にエアを排出することができないおそれがある。
一方、マスタシリンダと連通されるリザーバタンクに真空ポンプを接続し、リザーバタンクを負圧にすることにより、ブレーキ装置におけるエアをマスタシリンダ側に引き寄せてエアを排出する方法(所謂、真空引き)がある。この方法は、上記した一般のエアの排出方法とは逆の方向にエアを流動させるため、ブレーキ装置においてエアが滞留し難い反面、大掛かりな外部機材や多大な手間等が必要となり、製造段階以外での実施が困難であった。
そこで、本発明は、簡易な構成でブレーキ装置から十分にエアを排出して良好な動作状態を確保することを目的とする。
本発明に係るブレーキ装置は、マスタシリンダと、制動力により車輪を制動する制動機構と、前記マスタシリンダと前記制動機構を接続する液圧回路と、前記マスタシリンダの作動液が貯留されるリザーバタンクとを備え、前記マスタシリンダは、内部空間が液圧室として形成され前記リザーバタンクに連通される補給孔を有するハウジングと、前記ハウジングに対して移動されることにより前記液圧室における作動液の液圧を変化させるピストンと、前記ピストンと一体になって移動され前記ハウジングと前記ピストンの間をシールするシール部材とを有し、前記ピストンの移動位置として第1の位置と第2の位置と第3の位置が前記ピストンの移動方向において順に並んで存在し、前記第1の位置において前記補給孔と前記液圧室とが連通され、前記第2の位置において前記シール部材によって前記補給孔が閉塞され、前記第3の位置において前記シール部材によって前記補給孔が閉塞された状態で前記液圧室における作動液の液圧が負圧にされるものである。
本発明によれば、液圧室における作動液の液圧が負圧にされることにより、液圧回路や制動機構において発生したエアが作動液と共に制動機構側からマスタシリンダ側へ流動されるため、簡易な構成でブレーキ装置から十分にエアを排出して良好な動作状態を確保することができる。
図2乃至図7と共に本発明ブレーキ装置の実施の形態を示すものであり、本図は、ブレーキ装置の概略構成を示す図である。 ピストンが第1の位置に移動された状態を示すマスタシリンダの断面図である。 ピストンが第2の位置に移動された状態を示すマスタシリンダの断面図である。 ピストンが第2の位置から第3の位置まで移動される途中の状態を示すマスタシリンダの断面図である。 ピストンが第3の位置に移動された状態を示すマスタシリンダの断面図である。 シール部材の第2の端部が補給孔の開口縁に接した状態を示す断面図である。 シール部材が弾性変形されてエアがリザーバタンクへ向けて流動される状態を示す断面図である。
以下に、本発明のブレーキ装置を実施するための形態について、添付図面を参照して説明する。
<ブレーキ装置の概略構成>
まず、ブレーキ装置の概略構成について説明する。
車両100は、ブレーキ装置1を備えている。
ブレーキ装置1は、ブレーキペダル11とブレーキセンサ12と制御装置13とブレーキブースタ(倍力装置)14とマスタシリンダ15とリザーバタンク16と複数の制動機構20と液圧回路30とを有している(図1参照)。
ブレーキペダル11は、ブレーキブースタ14に連結されている。ブレーキセンサ12はブレーキペダル11の踏力(踏込量)を検出し、検出した踏力を示す情報を制御装置13に出力する。
制御装置13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含むプロセッサである。制御装置13はブレーキセンサ12からの情報を基にブレーキブースタ14の制御を行う。また、制御装置13は図示しない所定のセンサからの情報に基づいて液圧回路30における後述するバルブ等を含むブレーキ装置1全体の制御を行い、制御装置13によって、例えば、ABS(Antilock Braking System)制御やESP(Electronic Stability Program)制御が行われる。
ブレーキブースタ14は、例えば、電動ブレーキブースタであり、制御装置13の制御に基づいてマスタシリンダ15の後述する二つのピストンを移動させる。ブレーキブースタ14は、例えば、ブレーキペダル11の踏力に応じた駆動力をピストンに付与する。
マスタシリンダ15は、例えば、タンデム型であり、制御装置13の制御に基づいて移動される上記した二つのピストンを有している。マスタシリンダ15は制御装置13の制御に基づいて動作される。マスタシリンダ15は作動液が貯留されたリザーバタンク16に接続され、マスタシリンダ15によってブレーキペダル11の踏力が作動液の液圧に変換される。マスタシリンダ15には液圧回路30に接続される給排ポート15a、15aが形成され、マスタシリンダ15は液圧回路30を介して複数の制動機構20に接続されている。
リザーバタンク16には作動液が大気圧で貯留されている。
制動機構20は、例えば、四つが設けられ、ディスクブレーキ機構として構成され、右前輪FRと左前輪FLと右後輪RRと左後輪RLにそれぞれ設けられている。制動機構20は、ブレーキキャリパ21とブレーキピストン22とブレーキパッド23とブレーキロータ24とを有している。
ブレーキキャリパ21には、ブレーキピストン22が移動可能に支持されている。ブレーキキャリパ21には液圧回路30を介してマスタシリンダ15から液圧が伝達され、伝達された液圧によってブレーキピストン22がブレーキキャリパ21に対して移動される。
ブレーキパッド23はブレーキピストン22の先端に結合され、ブレーキピストン22が液圧によって移動されることにより車輪と一体になって回転するブレーキロータ24に押し付けられる。これにより、制動機構20は車両100(車輪)を制動する。
液圧回路30は、例えば、第1の回路部30aと第2の回路部30bの二系統で構成されている。液圧回路30は、例えば、クロス配管に対応されており、例えば、第1の回路部30aが右前輪FRと左後輪RLに設けられた制動機構20、20に接続され第2の回路部30bが左前輪FLと右後輪RRに設けられた制動機構20、20に接続されている。
なお、第1の回路部30aと第2の回路部30bは同一の構成であるため、以下においては同じ符号を付して説明を簡略化する。また、液圧回路30においては、マスタシリンダ15側を上流とし、制動機構20側を下流として説明する。
第1の回路部30aと第2の回路部30bは、それぞれ第1の液路L1と第2の液路L2と第3の液路L3と第4の液路L4と第5の液路L5と第6の液路L6と第7の液路L7と第8の液路L8とを有している。
第1の液路L1は、上流端がマスタシリンダ15の給排ポート15aに接続され下流端が第2の液路L2に接続されている。第1の液路L1にはゲートインバルブ31が設けられている。
第2の液路L2には液圧ポンプ32が設けられている。第1の回路部30aに設けられた液圧ポンプ32と第2の回路部30bに設けられた液圧ポンプ32は共通の電動モータ33に接続されている。第2の液路L2における液圧ポンプ32の下流には、液圧ポンプ32から吐出された作動液の脈動を減衰させる脈動減圧機構34が設けられている。第2の液路L2の下流端は第3の液路L3と第4の液路L4とに分岐して接続されている。第1の液路L1と第2の液路L2は共通液路として設けられている。
第3の液路L3には加圧バルブ36が設けられている。第3の液路L3は下流端が左前輪FL又は左後輪RLの制動機構20に接続されている。第3の液路L3における加圧バルブ36の下流には第5の液路L5の上流端が接続されている。
第4の液路L4には加圧バルブ37が設けられている。第4の液路L4は下流端が右前輪FR又は右後輪RRの制動機構20に接続されている。第4の液路L4における加圧バルブ37の下流には第6の液路L6の上流端が接続されている。
第3の液路L3と第4の液路L4は、それぞれの制動機構20に接続された車輪別液路として設けられている。
第5の液路L5には減圧バルブ38が設けられている。第6の液路L6には減圧バルブ39が設けられている。第5の液路L5と第6の液路L6の下流端にはそれぞれ第7の液路L7が接続されている。
第7の液路L7には作動液を一時的に貯留する低圧チャンバ40が設けられている。第7の液路L7の下流端は第1の液路L1の下流端に接続されている。
第8の液路L8は、第1の液路L1におけるゲートインバルブ31の上流側と第2の液路L2における脈動減圧機構34の下流側とをバイパス接続している。第8の液路L8にはバイパスバルブ35が設けられている。
ゲートインバルブ31と電動モータ33とバイパスバルブ35と加圧バルブ36と加圧バルブ37と減圧バルブ38と減圧バルブ39は制御装置13によって各別に制御される。
ゲートインバルブ31と減圧バルブ38と減圧バルブ39としては、例えば、非通電時(非制御時)に閉じられ通電時(制御時)に開かれる電磁バルブが用いられている。バイパスバルブ35と加圧バルブ36と加圧バルブ37としては、例えば、非通電時(非制御時)に開かれ通電時(制御時)に閉じられる電磁バルブが用いられている。
制御装置13によるABS制御、ESP制御等の液圧制御が行われていない状態においては、上記したように、ゲートインバルブ31と減圧バルブ38と減圧バルブ39は閉じられ、バイパスバルブ35と加圧バルブ36と加圧バルブ37は開かれている。また、電動モータ33は駆動されておらず、液圧ポンプ32も停止されている。
制御装置13がABS制御等の液圧制御を行っていない状態において、運転者がブレーキペダル11を踏み込むと、ブレーキペダル11の踏力がマスタシリンダ15で液圧に変換され、変換された液圧が第1の液路L1、第8の液路L8、第2の液路L2を経て、第3の液路L3と第4の液路L4とに分岐されて制動機構20に伝達される。伝達された液圧により、制動機構20は車輪(左前輪FL、右前輪FR、左後輪RL、右後輪RR)を制動する。
一方、ABS制御やESP制御等の液圧制御時において、制御装置13は、ゲートインバルブ31を開状態とし、バイパスバルブ35を閉状態とする制御を行う。この制御によってゲートインバルブ31と加圧バルブ36と加圧バルブ37が開かれた状態になり、バイパスバルブ35と減圧バルブ38と減圧バルブ39が閉じられた状態になる。また、制御装置13はABS制御やESP制御等の液圧制御時に電動モータ33を駆動させる。
上記の制御が行われることで、電動モータ33の駆動により液圧ポンプ32が回転し、ブレーキペダル11の操作とは独立して、マスタシリンダ15を介してリザーバタンク16に貯留されている作動液が第1の液路L1に吸い込まれる。第1の液路L1に吸い込まれた作動液は、ゲートインバルブ31を介して第2の液路L2を経て第3の液路L3と第4の液路L4に分岐され、制動機構20に伝達される。伝達された作動液の液圧により制動機構20は車輪を制動する。
また、制御装置13は、ABS制御において制動力を一時的に弱める場合等、制動機構20に伝達される液圧を減圧させる場合には、バイパスバルブ35と加圧バルブ36と加圧バルブ37をそれぞれ閉状態に制御すると共に、減圧バルブ38と減圧バルブ39をそれぞれ開状態に制御する。このとき、ゲートインバルブ31の開状態は維持させる。これにより、ゲートインバルブ31と減圧バルブ38と減圧バルブ39が開状態となり、バイパスバルブ35と加圧バルブ36と加圧バルブ37は閉状態となる。また、電動モータ33の駆動状態は制御装置13によって継続される。
この場合には、電動モータ33の駆動により液圧ポンプ32が回転することで、制動機構20(ブレーキキャリパ21)における作動液が、第3の液路L3と第4の液路L4から第5の液路L5と第6の液路L6をそれぞれ経て、第7の液路L7に流入される。第7の液路L7に流入された作動液は低圧チャンバ40に貯蓄される。これにより、制動機構20における作動液の液圧が減圧され、制動機構20による車輪の制動が緩和される。
<マスタシリンダの構成>
次に、マスタシリンダ15の構成について説明する(図2参照)。
上記したようにマスタシリンダ15にはピストンが設けられており、以下の説明にあっては、マスタシリンダ15におけるピストンの移動方向を前後方向とし、ブレーキブースタ14側を後方として、前後左右の方向を示すものとする。ただし、以下に示す前後左右の方向は説明の便宜上のものであり、本発明の実施に関しては、これらの方向に限定されることはない。
マスタシリンダ15は、ハウジング51とプライマリピストン52とセカンダリピストン53とシール部材54、54と第1のコイルスプリング55と第2のコイルスプリング56とを有している。
ハウジング51は軸方向が前後方向にされた円筒状の周面部51aと周面部51aの前側の開口を閉塞する前面部51bとを有している。周面部51aには補給孔57、57が前後に離隔して形成されている。マスタシリンダ15にはリザーバタンク16が取り付けられ、補給孔57、57はリザーバタンク16の補給液路16a、16aにそれぞれ連通されている。ハウジング51の内部空間70には補給孔57、57を介してリザーバタンク16から作動液が供給される。補給孔57はハウジング51における内周側の開口縁の前端が外周側の開口縁の前端より前方に位置され、内周側の開口縁のうち前縁が周面部51aの外周側から内周側へ行くに従って前方に変位する傾斜部57aとして形成されている。
周面部51aには給排ポート15a、15aが前後に離隔して形成され、給排ポート15a、15aにはそれぞれ第1の回路部30aと第2の回路部30bが接続されている。内部空間70にはプライマリピストン52における後端側の部分を除く部分とセカンダリピストン53の全体とが位置されている。プライマリピストン52とセカンダリピストン53はハウジング51に対してそれぞれ前後方向に移動可能な状態で前後に並んで配置されている。
周面部51aの内周部には環状にされた複数の配置凹部58が形成されている。配置凹部58は補給孔57、57の前後方向における両側にそれぞれ形成されている。配置凹部58には環状のカップシール59が配置されている。カップシール59は、例えば、ゴム材料で形成されている。カップシール59はプライマリピストン52、セカンダリピストン53又はシール部材54と摺動可能にされている。
プライマリピストン52は、略円筒状の摺動部52aと摺動部52aの後端部に連続された円柱状の軸部52bとを有している。プライマリピストン52は軸部52bの外径が摺動部52aの外径より小さくされ、前後方向における移動時に摺動部52aが補給孔57の前後に配置されたカップシール59の少なくとも一方に摺動される。摺動部52aには内周面と外周面を貫通する複数の流動孔60が周方向に離隔して形成されている。プライマリピストン52は軸部52bの後端側の部分がハウジング51から後方に突出された状態で配置されている。
摺動部52aの前端部における外周面には環状のシール部材54が取り付けられている。シール部材54は、例えば、ゴム材料によって形成されている。シール部材54は後端部が第1の端部54aとして設けられ、前端部が第2の端部54bとして設けられている。シール部材54は、第2の端部54b以外の部分が摺動部52aの外周面に接合されている。したがって、第2の端部54bはプライマリピストン52の外周面に接合されておらず、シール部材54の弾性力によってプライマリピストン52の外周面に密着されている。シール部材54はハウジング51の内周面とプライマリピストン52の外周面との間をシールした状態でプライマリピストン52と一体になってハウジング51に対して移動される。
セカンダリピストン53は、略円筒状の摺動部53aと摺動部53aの後端部に連続された円柱状の軸部53bとを有している。セカンダリピストン53は軸部53bの外径が摺動部53aの外径より小さくされ、前後方向における移動時に摺動部53aが補給孔57の前後に配置されたカップシール59の少なくとも一方に摺動される。摺動部53aには内周面と外周面を貫通する複数の流動孔61が周方向に離隔して形成されている。セカンダリピストン53の軸部53bはプライマリピストン52の軸部52bより前後方向における長さが短くされ、セカンダリピストン53はプライマリピストン52の前方に配置されている。
摺動部53aの前端部における外周面には環状のシール部材54が取り付けられている。シール部材54は、例えば、ゴム材料によって形成されている。シール部材54は後端部が第1の端部54aとして設けられ、前端部が第2の端部54bとして設けられている。シール部材54は、第2の端部54b以外の部分が摺動部53aの外周面に接合されている。したがって、第2の端部54bはセカンダリピストン53の外周面に接合されておらず、シール部材54の弾性力によってセカンダリピストン53の外周面に密着されている。シール部材54はハウジング51の内周面とセカンダリピストン53の外周面との間をシールした状態でセカンダリピストン53と一体になってハウジング51に対して移動される。
第1のコイルスプリング55は、両端がそれぞれプライマリピストン52における軸部52bの前面とセカンダリピストン53における軸部53bの後面とに接した状態にされている。第2のコイルスプリング56は、両端がそれぞれセカンダリピストン53における軸部53bの前面とハウジング51における前面部51bの後面とに接した状態にされている。
ハウジング51の内部空間70は、ハウジング51の内周面とプライマリピストン52とセカンダリピストン53とによって囲まれた部分が第1の液圧室71として形成され、ハウジング51の内周面と前面部51bとセカンダリピストン53とによって囲まれた部分が第2の液圧室72として形成されている。マスタシリンダ15においては、第1の液圧室71における作動液の液圧と第2の液圧室72における作動液の液圧とが等しくなるように第1のコイルスプリング55と第2のコイルスプリング56のバネ力が調整されている。
プライマリピストン52は制御装置13の制御に基づいてハウジング51に対して前後方向へ移動され、セカンダリピストン53はプライマリピストン52に追従してプライマリピストン52と同じ方向に同じ距離だけハウジング51に対して移動される。プライマリピストン52とセカンダリピストン53が移動されることにより、第1の液圧室71と第2の液圧室72における作動液の液圧が変化される。
<ピストンの移動位置>
次に、マスタシリンダ15におけるプライマリピストン52とセカンダリピストン53のハウジング51に対する移動位置について説明する(図2乃至図5参照)。
マスタシリンダ15においては、プライマリピストン52とセカンダリピストン53のハウジング51に対する移動位置として、補給孔57との位置関係に応じて第1の位置と第2の位置と第3の位置が順に設定されている。ただし、後側の補給孔57に対するプライマリピストン52の位置と前側の補給孔57に対するセカンダリピストン53の位置とは同じにされている。したがって、以下においては、プライマリピストン52のハウジング51に対する移動位置についてのみ説明し、セカンダリピストン53のハウジング51に対する移動位置については説明を省略する。
第1の位置は、流動孔60を介して第1の液圧室71と補給孔57とが連通される位置である(図2参照)。プライマリピストン52が第1の位置に移動された状態において、第1の液圧室71における作動液の液圧は大気圧と同じにされている。
第2の位置は、プライマリピストン52が第1の位置から後方へ移動され、シール部材54の第1の端部54aが補給孔57の開口縁と接した状態でシール部材54によって補給孔57が閉塞される位置である(図3参照)。プライマリピストン52が第1の位置から第2の位置に移動された状態において、第1の液圧室71における作動液の液圧は大気圧と略同じにされている。
第3の位置は、プライマリピストン52が第2の位置から後方へ移動され(図4参照)、シール部材54の第2の端部54bが補給孔57の開口縁と接した状態でシール部材54によって補給孔57が閉塞される位置である(図5参照)。プライマリピストン52が第2の位置から第3の位置に移動されることにより、第1の液圧室71における作動液の液圧が負圧にされる。
<ブレーキ装置におけるエアの排出動作>
次に、ブレーキ装置1におけるエアの排出動作について説明する(図2乃至図7参照)。
なお、セカンダリピストン53のハウジング51に対する移動による第2の液圧室72における液圧の変化は、プライマリピストン52のハウジング51に対する移動による第1の液圧室71における液圧の変化と同じである。したがって、以下においては、プライマリピストン52の移動に係るブレーキ装置1におけるエアの排出動作について主に説明し、セカンダリピストン53の移動に係るブレーキ装置1におけるエアの排出動作については説明を簡略化する。
また、以下の説明においては、プライマリピストン52が第1の位置から第3の位置へ向けて移動される方向を第1の移動方向とし、プライマリピストン52が第3の位置から第1の位置へ向けて移動される方向を第2の移動方向とする。
ブレーキ装置1におけるエアの排出は、車両100が非走行状態において行われる。プライマリピストン52は、マスタシリンダ15が制御装置13によって制御されていない状態において第1の位置に位置されている(図2参照)。このとき、第1の液圧室71における作動液の液圧は大気圧と同じにされ、制動機構20によって車両100(車輪)が制動されていない状態にある。
上記の状態から、制御装置13の制御によってプライマリピストン52が第1の方向へ移動される。マスタシリンダ15は、プライマリピストン52の移動時においてもプライマリピストン52とハウジング51との間がシール部材54とカップシール59によってシールされている。プライマリピストン52が第1の位置から第2の位置まで移動される途中の状態においては、第1の液圧室71とリザーバタンク16の連通された状態が維持されるため、第1の液圧室71における作動液の液圧は大気圧と同じにされている。
プライマリピストン52が第2の位置まで移動されると、シール部材54の第1の端部54aが補給孔57の開口縁における後縁と接しシール部材54によって補給孔57が閉塞された状態にされる(図3参照)。プライマリピストン52が第2の位置に移動された状態において、第1の液圧室71における作動液の液圧は大気圧と同じ状態が維持される。
プライマリピストン52が第2の位置から第1の方向へ移動されて第3の位置まで移動される途中の状態においては、シール部材54によって補給孔57が閉塞された状態が維持される(図4参照)。したがって、リザーバタンク16の内部空間80とハウジング51の内部空間70との間で作動液の流動がされない状態になるため、プライマリピストン52が第2の位置から第1の方向へ移動されることによって第1の液圧室71における作動液の液圧が負圧にされる。第1の液圧室71における作動液の液圧は、プライマリピストン52が第2の位置から第1の方向へ移動されるに従って徐々に減圧されていく。したがって、マスタシリンダ15においては、プライマリピストン52が第3の位置に移動された状態において第1の液圧室71における作動液の負圧が最大になる。プライマリピストン52が第3の位置まで移動された状態においては、シール部材54の第2の端部54bが補給孔57の開口縁における前縁と接した状態にされている(図5参照)。
上記のように、第1の液圧室71における作動液の液圧が大気圧から負圧にされると、ブレーキ装置1におけるエアがマスタシリンダ15側へ移動される。
なお、ブレーキ装置1におけるエアの排出動作においては、例えば、ブレーキキャリパ21に設けられた図示しないブリーダに作動液が貯留された容器等が接続され、ブレーキ装置1に作動液が補充可能にされた状態においてプライマリピストン52を第1の位置から第1の方向へ移動させることが望ましい。
ブレーキ装置1において、第1の液圧室71における作動液の液圧が負圧にされるときには、プライマリピストン52と共にセカンダリピストン53も移動されるため、第2の液圧室72における作動液の液圧も負圧にされ、ハウジング51の内部空間70に貯留されている作動液の全体の液圧が負圧にされる。したがって、第1の回路部30aと第2の回路部30bを介して制動機構20における作動液の液圧も負圧にされる。このとき、作動液が貯留された容器等からブリーダを介して制動機構20に作動液が補充されることにより、ブレーキ装置1において制動機構20からマスタシリンダ15へ向かう作動液の流れが発生し易くされる。
制動機構20からマスタシリンダ15へ向かって作動液が流動されると、制動機構20や液圧回路30において発生したエアが作動液と共にマスタシリンダ15へ向かって流動される。制動機構20や液圧回路30から作動液と共にマスタシリンダ15まで流動されたエアは、給排ポート15a、15aからハウジング51の内部空間70に流入される。
ハウジング51の内部空間70には作動液が高い流速で流入される。したがって、補給孔57の開口縁と接しているシール部材54の第2の端部54bに作動液から補給孔57側への力が作用する(図6の矢印A参照)。このとき、上記したように、シール部材54は第2の端部54bがプライマリピストン52の外周面とセカンダリピストン53の外周面とに接合されていないため、第2の端部54bが補給孔57側に捲られるように弾性変形される(図7参照)。
シール部材54が弾性変形されることによりハウジング51の内部空間70と補給孔57、57とが連通され、内部空間70に滞留されたエアが作動液と共に補給孔57、57からリザーバタンク16の内部空間80に流動される(図7参照の矢印B参照)。このとき、補給孔57は内周側の開口縁のうち前縁がマスタシリンダ15における周面部51aの外周側から内周側へ行くに従って前方に変位する傾斜部57aとして形成されているため、流動される作動液が傾斜部57aに案内され、リザーバタンク16へ向かって流動され易い。作動液と共にリザーバタンク16に流動されたエアは、リザーバタンク16を介してブレーキ装置1の外部へ排出される。
シール部材54が弾性変形されてハウジング51の内部空間70とリザーバタンク16の内部空間80とが連通されると、第1の液圧室71における作動液の液圧が次第に低下して作動液から第2の端部54bに作用する力が小さくなる。したがって、第2の端部54bが補給孔57の開口縁と接した状態までシール部材54が弾性復帰し、シール部材54によって補給孔57が再び閉塞される。
上記したように、ブレーキ装置1においては、シール部材54が第2の端部54b以外の部分がプライマリピストン52とセカンダリピストン53の外周面に接合されている。これにより、第1の液圧室71と第2の液圧室72において流動される作動液によって第2の端部54bがプライマリピストン52とセカンダリピストン53の外周面から離隔する方向に弾性変形可能にされている。
したがって、ハウジング51の内部空間70とリザーバタンク16の内部空間80との連通状態を切り替えるための専用の部材を用いることなくマスタシリンダ15に流動されたエアをリザーバタンク16に流動させることができるため、部品点数の削減を図った上で、マスタシリンダ15に流動されたエアを自動的にリザーバタンク16へ排出することができる。
なお、エアの一部はリザーバタンク16に流動されずハウジング51の内部空間70に残留される可能性があるが、この場合には、プライマリピストン52を第1の位置より前側まで第2の方向へ移動させることより、残留するエアを制動機構20に設けられたブリーダを介して作動液と共にブレーキ装置1の外部へ押し出すことが可能である。
上記のように、ブレーキ装置1においては、第1の液圧室71と第2の液圧室72における作動液の液圧が負圧にされることにより、液圧回路30や制動機構20において発生したエアが作動液と共に制動機構20側からマスタシリンダ15側へ流動される。
したがって、ブレーキ装置1において真空ポンプ等の大掛かりな外部機材を用いることなく予め車両100に必要とされる部材によってエアをマスタシリンダ15へ向けて流動させることが可能になり、簡易な構成で十分にエアを排出してブレーキ装置1の良好な動作状態を確保することができる。
また、ブレーキ装置1においては、制御装置13によって加圧バルブ36と加圧バルブ37が閉じられバイパスバルブ35が開かれた状態においてプライマリピストン52が第2の位置から第3の位置に移動され、プライマリピストン52が第3の位置まで移動された状態において加圧バルブ36と加圧バルブ37が開状態に切り替えられることが望ましい。
このような制御が行われることにより、ハウジング51の内部空間70が負圧にされると、第1の回路部30aと第2の回路部30bにおける加圧バルブ36と加圧バルブ37より上流の部分における作動液の液圧が負圧にされる。
この状態において、制御装置13によって加圧バルブ36と加圧バルブ37が開状態に切り替えられることにより、加圧バルブ36と加圧バルブ37が開かれた状態のままプライマリピストン52とセカンダリピストン53が第3の位置まで移動された場合と比べて作動液の流速が大きくなる。したがって、ブレーキ装置1におけるエアが流動され易くなるため、ブレーキ装置1からより確実にエアを排出することができる。
さらに、上記には、プライマリピストン52が第3の位置まで移動された状態において制御装置13によって加圧バルブ36と加圧バルブ37の両者が閉状態から開状態に切り替えられる例を示したが、プライマリピストン52が第3の位置まで移動された状態において、例えば、加圧バルブ37が閉状態にされ加圧バルブ36が開状態にされてもよい。
このような制御が行われることにより、左後輪RLに設けられた制動機構20から第3の液路L3を介して作動液の流路におけるエアの排出が行われ、右前輪FRに設けられた制動機構20から第4の液路L4における加圧バルブ37より下流の部分においては作動液が流動されず、エアの排出が行われない。
また、ブレーキ装置1においては、制動機構20が車輪(左前輪FL、右前輪FR、左後輪RL、右後輪RR)と同数設けられ、車輪別回路である第3の液路L3と第4の液路L4にそれぞれ加圧バルブ36と加圧バルブ37が設けられ、加圧バルブ36と加圧バルブ37の開閉状態が制御装置13によって各別に切り替えられる。これにより、車輪別液路ごとに作動液の流動状態が切り替えられ、液圧回路30における作動液が流動される流路の長さを任意に設定することが可能になる。したがって、ハウジング51の内部空間70に生じた負圧によって作動液を効率的に流動させることができるため、効率的にブレーキ装置1からエアの排出を行うことができる。
さらに、ブレーキ装置1には、制御装置13によって制御されABS制御やESP制御等の液圧制御時において作動液を流動させる液圧ポンプ32が設けられている。ハウジング51の内部空間70が負圧にされ作動液が制動機構20からマスタシリンダ15に向けて流動された状態において、作動液の流動を補助する方向に液圧ポンプ32を動作させることにより、流動される作動液の流速をより大きくすることができる。したがって、ブレーキ装置1に予め設けられた部材を用いて作動液の流速を大きくすることが可能になり、ブレーキ装置1におけるエアが作動液によって流動され易くなり、ブレーキ装置1から一層確実にエアを排出することができる。
また、ブレーキ装置1においては、シール部材54とカップシール59によってプライマリピストン52及びセカンダリピストン53とハウジング51との間がシールされている。これにより、プライマリピストン52とセカンダリピストン53が移動された状態において、シール部材54とカップシール59の少なくとも一方によって第1の液圧室71と第2の液圧室72が密閉された状態が維持される。したがって、プライマリピストン52とセカンダリピストン53の移動位置に拘わらず、ハウジング51とプライマリピストン52及びセカンダリピストン53との間の高い密閉状態が確保されるため、ハウジング51の内部空間70における作動液の適正な液圧を確保することができる。
さらに、シール部材54は、プライマリピストン52とセカンダリピストン53が第2の位置に移動された状態において第1の端部54aが補給孔57の開口縁と接し、プライマリピストン52とセカンダリピストン53が第3の位置に移動された状態において第2の端部54bが補給孔57の開口縁と接した状態にされる。これにより、プライマリピストン52とセカンダリピストン53の移動方向におけるシール部材54の長さが最短になるため、製造コストの大幅な増大を来すことなくハウジング51の内部空間70における作動液の適正な液圧を確保することができる。
なお、上記には、ブレーキペダル11の踏力を作動液の液圧に変換するマスタシリンダ15と、液圧を制動力に変換より車輪を制動する制動機構20において説明したが、ブレーキ装置1においては、ブレーキペダル11はなくてもよく、マスタシリンダ15からの液圧により車両100の各車輪に制動力が発生すればよい。例えば、車両100が自動運転車でもよく、ブレーキペダル11以外であってもマスタシリンダ15に制動力の指示ができればよい。
100 車両
FL 左前輪(車輪)
FR 右前輪(車輪)
RL 左後輪(車輪)
RR 右後輪(車輪)
1 ブレーキ装置
11 ブレーキペダル
15 マスタシリンダ
16 リザーバタンク
20 制動機構
30 液圧回路
L1 第1液路(共通液路)
L2 第2液路(共通液路)
L3 第3液路(車輪別液路)
L4 第4液路(車輪別液路)
32 液圧ポンプ
51 ハウジング
52 プライマリピストン
53 セカンダリピストン
54 シール部材
54a 第1の端部
54b 第2の端部
57 補給孔
59 カップシール
71 第1の液圧室
72 第2の液圧室

Claims (5)

  1. マスタシリンダと、
    制動力により車輪を制動する制動機構と、
    前記マスタシリンダと前記制動機構を接続する液圧回路と、
    前記マスタシリンダの作動液が貯留されるリザーバタンクとを備え、
    前記マスタシリンダは、
    内部空間が液圧室として形成され前記リザーバタンクに連通される補給孔を有するハウジングと、
    前記ハウジングに対して移動されることにより前記液圧室における作動液の液圧を変化させるピストンと、
    前記ピストンと一体になって移動され前記ハウジングと前記ピストンの間をシールするシール部材とを有し、
    前記ピストンの移動位置として第1の位置と第2の位置と第3の位置が前記ピストンの移動方向において順に並んで存在し、
    前記第1の位置において前記補給孔と前記液圧室とが連通され、
    前記第2の位置において前記シール部材によって前記補給孔が閉塞され、
    前記第3の位置において前記シール部材によって前記補給孔が閉塞された状態で前記液圧室における作動液の液圧が負圧にされる
    ブレーキ装置。
  2. 前記ハウジングに前記ハウジングと前記ピストンの間をシールするカップシールが取り付けられた
    請求項1に記載のブレーキ装置。
  3. 前記ピストンが前記第1の位置から前記第3の位置へ向けて移動される方向が第1の移動方向とされ、
    前記ピストンが前記第3の位置から前記第1の位置へ向けて移動される方向が第2の移動方向とされ、
    前記シール部材は前記第1の移動方向側の端部が第1の端部として設けられ前記第2の移動方向側の端部が第2の端部として設けられ、
    前記第2の位置において前記第1の端部が前記補給孔の開口縁と接し、
    前記第3の位置において前記第2の端部が前記補給孔の開口縁と接する
    請求項1又は請求項2に記載のブレーキ装置。
  4. 前記シール部材における前記第2の端部以外の部分が前記ピストンに接合された
    請求項3に記載のブレーキ装置。
  5. 前記制動機構は車輪の数と同数が設けられ、
    前記液圧回路が前記マスタシリンダに接続される共通液路と前記共通液路から分岐され複数の前記制動機構にそれぞれ接続される車輪別液路とを有し、
    複数の前記車輪別液路にそれぞれ開閉可能な加圧バルブが設けられ、
    複数の前記加圧バルブの開閉状態が各別に切り替えられる
    請求項1から請求項4のいずれかに記載のブレーキ装置。
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